説明

塗料のための添加剤としてのコポリマーの使用

特に、塗料の添加剤として適した、微細コポリマーワックスであって、a) 28個又はそれ以上のC原子の鎖長範囲の長鎖オレフィン系炭化水素を、少なくとも一つのラジカル開始剤の存在下で不飽和ポリカルボン酸類又はそれの無水物と反応させること、及びb) 引き続いて、粉砕又は噴霧によって微粒化すること、によって製造される、微細コポリマーワックスであって、粉砕又は噴霧されたコポリマーワックスの粒子が50μm未満、好ましくは40μm未満、特に好ましくは30μm未満であることを特徴とする、微細コポリマーワックス。好ましくは粒子の98〜99.5%、特に粒子の99.5〜100%が50μm未満、好ましくは40μm未満、特に30μm未満である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、塗料系のための添加剤としてのコポリマーワックスの使用に関する。コポリマーワックスは、長鎖オレフィン系炭化水素と、不飽和ポリカルボン酸類又はそれらの無水物とのラジカル開始反応によって製造される。本発明は、更に、そのように製造され、そして微粒子化(Mikronisierung)によって微細に細化されたコポリマーワックスに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、全ての慣用的な塗料系中での微細ワックスの使用は公知技術であり、とりわけ、塗膜に高められた機械耐性を付与するため、並びに艶消し効果をもたらすために利用されている。ワックスの使用によって、引っ掻き傷耐性及び摩耗耐性が向上されると同時に、微細化されたワックス粒子で入射する光が分散拡散することにより、塗膜表面の艶消しの外観が得られる。更に、ワックス類の添加によって塗料顔料が効果的に分散され、そしてそれら顔料の沈降する傾向が減少する。ワックス類は、滑り挙動(”スリップ性(slip)”)を向上させ、そして塗膜の主要な特性に有利な影響を及ぼす。ワックス類の助けにより、塗膜系のレオロジー挙動を最適化できる。粉体塗料においては、ワックス類は、押出機における製造時の処理量を高め、そして脱気助剤として作用する。
【0003】
塗料添加剤として、比較的古くから、炭化水素系ワックス類、特に、合成ガスからの触媒的成長反応によって、あるいは、ラジカル法でのエチレン重合によって、又はチーグラー触媒又はメタロセン触媒によって製造されたフィッシャー−トロプシュワックス類及びポリエチレンワックス類が実証されている(Adhaesion 11 (1977), S. 311(非特許文献1); 欧州特許第0890619号明細書(特許文献1))。ポリエチレン−合成樹脂の熱分解によって生じる、いわゆる分解ワックスも慣用である。これら全てにおいて、非極性、直鎖状又は分岐状の脂肪族構造が重要である。更に、例えば、ポリエチレン又はポリエチレンワックスの酸化分解によって製造される、多少とも高い割合の極性基を有する機能化ワックス類が使用される。その他、適当な極性ワックス類は、アミドワックス類(欧州特許第0028713号明細書(特許文献2))並びにエステル基含有ワックス類、例えば、ドイツ国特許出願公開第10224845A号明細書(特許文献3)に記載されているようなモンタンワックス又はカルナウバワックスである。この後者の文献は、それに加えて、多数の他の極性物質以外に、C〜C18オレフィンと無水マレイン酸からのコポリマーも含むことができる、ワックス混合物の使用を開示している。
【0004】
炭化水素系ワックスを塗料系中へ導入するために様々な方法が考慮されている。例えば、ワックスを高温で溶剤中に溶解し、その後の冷却によって微細な液状の分散物又はペースト様のコンシステンシーの剤を得ることができ、これを塗料と混合させる。更なる可能性とは、溶媒の存在下でワックスを粉砕することである。広く普及した技術によれば、ワックスは、微細粉末の形態(”微粒化物(Mikronisaten)”)で固体としても塗料処方中へ混ぜ込まれる。微細粉末は、粉砕、例えばエアジェットミルでの粉砕か、あるいは噴霧のいずれかによって製造される。そのような粉末の粒度は、一般に、100%までは50μm未満であり、平均粒度(メジアン値)d50は15μm未満である。微粒化物へ粉砕可能にするための条件は、ワックス製品の硬度もしくは脆性が低すぎないことである。
【0005】
微粒化ワックスの使用の際の重要なアスペクトは、それらワックスが配合される塗料の主成分に対するワックスの親和性である。望ましいのは、周囲の液体によるワックス粉末の迅速でかつ徹底的な湿潤であり、その結果、素早く微細化できそして効率よく分散させることができる。これは、極性成分から構成された全ての塗料、特に、水性塗料系の場合に重要な役割を果たす。特にこの要求に関しては、今日使用されているワックス様塗料添加剤の場合には、最適化の要求が存在する。
【0006】
従って、良好な引っ掻き耐性及び摩耗耐性、並びに良好な艶消し効果を達成することができ、そして特に、撹拌性及び分散性に関して向上された挙動に優れる、塗料系のための、簡単に得ることのできる添加剤を提供するという課題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】欧州特許第0890619号明細書
【特許文献2】欧州特許第0028713号明細書
【特許文献3】ドイツ国特許出願公開第10224845A号明細書
【特許文献4】米国特許第3,553,177号明細書
【特許文献5】ドイツ国特許出願公開公報第3510233号明細書
【特許文献6】欧州特許出願公開第1693047号明細書
【非特許文献】
【0008】
【非特許文献1】Adhaesion 11 (1977), S. 311;EP0890619
【非特許文献2】Fiebig, Braun, Fett/Lipid 98, 1996, Nr. 2, 86
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0009】
驚くべきことに、長鎖α−オレフィン、及び不飽和ポリカルボン酸あるいはそれの誘導体からのワックス様コポリマーがこの意味で際だって適していることが見出された。
【0010】
従って、本発明の対象は、塗料のための添加剤としてのコポリマーワックスの使用であり、その際、該コポリマーワックスは、28個又はそれ以上のC原子の鎖長範囲の長鎖オレフィン系炭化水素を、少なくとも一つのラジカル開始剤の存在下で不飽和ポリカルボン酸類又はそれの無水物と反応させることによって製造される。
【0011】
本発明の更なる対象は、そのように製造され、その後粉砕又は噴霧によって微細化状態にされたコポリマーワックスであって、生じたその粒子が、50μm未満、好ましくは40μm未満、特に好ましくは30μm未満であることを特徴とするコポリマーワックスである。本発明は更に、15μm未満、好ましくは12μm未満、特に好ましくは10μm未満の粒度分布のメジアン値d50を有するこのような微細コポリマーワックスを含む。
【0012】
長鎖α−オレフィン及び無水マレイン酸からラジカル的に製造された反応生成物は知られている。例えば、米国特許第3,553,177号明細書(特許文献4)には、脂肪族オレフィンと無水マレイン酸との混合物を共重合させる方法が記載されている。反応は、過酸化物類を使って、溶媒としてのケトン類の存在下で遂行される。長鎖オレフィン類及び無水マレイン酸からの反応生成物は、ドイツ国特許出願公開公報第3510233号明細書(特許文献5)からも更に知られている。
【0013】
欧州特許出願公開第1693047号明細書(特許文献6)には、化粧料用調合物のためのコポリマーワックスが開示されており、これは、C26−C60−α−オレフィン及び無水マレイン酸から製造される。
【0014】
本発明では、α−オレフィンとしては、28〜60個、好ましくは30〜60個のC原子の鎖長のものが挙げられる。単一鎖系(kettenreine)オレフィンだけでなく、例えば、公知の製造方法において蒸留画分又は蒸留残留物として生じるようなオレフィン混合物も使用することができる。工業的なα−オレフィン混合物、特に、より長い鎖長を有するようなものは、1−アルケンだけでなく、程度の差はあれ多量の内部位及び側鎖位のオレフィン二重結合(ビニル基及びビニリデン基)を含み得る。
【0015】
α−オレフィンとの反応に使用される不飽和ポリカルボン酸及び/又は無水物の代表例は、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、メサコン酸、アコニット酸又はイタコン酸、あるいは入手可能な限りそれらポリカルボン酸類の無水物である。好ましくは無水マレイン酸である。これらのポリカルボン酸及び無水物の任意の割合の混合物も使用することができる。ポリカルボン酸もしくは無水物と出発成分のα−オレフィンとの使用比率は、1:20〜1:3、好ましくは1:10〜1:4、特に好ましくは1:7〜1:5重量部である。応じて、ポリカルボン酸又は無水物の使用量は、α−オレフィンに基づいて5〜33重量%、好ましくは10〜25重量%、特に好ましくは14.3〜20重量%である。
【0016】
本発明によって使用されるコポリマーワックスの製造は、それ自体公知の方法で、高められた温度で、有機又は無機のラジカル形成開始剤の添加下で上述の成分を反応させることによって遂行される。その反応は、溶媒の存在下で又は溶媒なしで行うことができる。後者の方法が好ましい。更に、該反応は、例えば撹拌容器中での、断続的なバッチ式で、あるいは連続的に稼動する反応器中で実施することができる。
【0017】
適当な有機開始剤は、例えば、過酸化物類、例えば、アルキルヒドロパーオキシド又はジアルキルパーオキシド又はジアリールパーオキシド、ジアロイルパーオキシド、パーエステル、又はアゾ化合物である。好ましくはジアルキルパーオキシドであり、特に好ましくはジ−tert−ブチルパーオキシドである。しかしながら、選択される反応温度で遊離基に分解され、そして反応を開始させることが可能である限り、別の開始剤のいずれも考慮される。開始剤は、使用されるα−オレフィンに基づいて、0.1〜10重量%、好ましくは0.5〜5.0重量%の量で使用される。
【0018】
反応温度は、反応が溶媒なしで行われる場合、α−オレフィンの溶融温度を超える温度、例えば100〜200℃、好ましくは120〜180℃、特に好ましくは140〜170℃である。
【0019】
本発明によって使用されるコポリマーワックスは、次の性質を有する。
無水エタノール及びキシレンの使用下で、DIN53402に従って測定された、40〜150mgKOH/g、好ましくは60〜130mgKOH/g、特に好ましくは70〜120mgKOH/gの酸価;
100℃で測定された50〜5,000mPa*s、好ましくは100〜3,000mPa*s、特に好ましくは200〜2,000mPa*sの動的粘度;
60〜95℃、好ましくは65〜90℃、特に好ましくは70〜80℃の滴点;
0〜30gヨウ素/100g、好ましくは3〜20gヨウ素/100g、特に好ましくは5〜10gヨウ素/100gのヨウ素価;
200バール超、好ましくは300バール超、特に好ましくは400バール超の圧子貫通硬度(Stempelpenetrationen)
【0020】
本発明のワックスは、全ての慣用的な塗料系、例えば、低/中/高固形分塗料、溶媒ベースの塗料、水希釈性又は水性塗料、及び粉体塗料中で使用できる。それらは、単一形態又は塗料添加剤として適当なその他の物質との混合物の形態で使用できる。とりわけ、別の非極性又は極性ワックスとの組み合わせが可能である。例えば、微結晶性又はマクロ結晶性パラフィン、フィッシャー−トロプシュパラフィン又はポリエチレンワックス又はポリプロピレンワックスのような炭化水素系ワックスが挙げられる。これらは、例えば、酸化、又は酸素含有モノマーとのグラフト化又は共重合によるようなそれ以外の方法によって極性的に変性されることもできる。同様に、別の部類のワックス類、例えば、天然形態又は化学的に変化させた形態のアミドワックス又はエステルワックス、例えば、モンタンワックス又はカルナウバワックスとの組み合わせが可能である。非ワックス様添加剤としては、例えば、低分子量又は高分子量ポリテトラフルオロエチレン、ソルビタンエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリエステル並びに二酸化ケイ素又はシリケートのような無機物質が適している。
【0021】
本発明のワックス又はワックス混合物の着色塗料中への導入は、溶媒分散液もしくはペーストを介して、または単に混ぜ入れることによって微粒化通常の方法で行われる。後者の方法が好ましい。
【0022】
微粒化は、ワックス溶融物の噴霧により、又は例えば、エアジェットミルを使った粉砕により行うことができる。噴霧又は粉砕の後に、場合によっては分級を行うことができる。
【実施例】
【0023】

溶融した生成物の動的粘度は、DIN 53019−1〜3に従い、回転粘度計で測定し、滴点はASTMD 3954に従って測定した。無水物の加水分解的開裂を回避するために、使用する溶剤のトルエン及びエタノールを無水形態で使用したという違い以外は、酸価の測定はDIN 53402に従って行った。ヨウ素価の測定はDIN EN 14111に従って行った。硬度の尺度としての圧子貫通硬度(Stempelpenetration)は、DGF−Methode M−III 9eに従って測定した(Fiebig, Braun, Fett/Lipid 98, 1996, Nr. 2, 86(非特許文献2)を参照)。微粒化時の粒度分析は、タイプMastersizer 2000(Malvern)の装置を使ったレーザー回折によって、分散装置Scirocco 2000の使用下で遂行した。
【0024】
コポリマーワックスの製造
α−オレフィンC30+(ChevronPhillips社のオレフィン混合物)2,500gを、撹拌装置、内部温度計及び蒸留橋が装着されたガラス装置中で、窒素ブランケット(Stickstoffueberlagerung)下で溶融した。引き続いて、表1に示した量の無水マレイン酸を同量ずつ6回分に分け、それぞれを30分間隔で計量添加した。同じ時間内に、ジ−tert−ブチルパーオキシド50gを滴下ロートから連続的に加えた。引き続いて、1時間、後反応させた。これに続いて、揮発性画分を真空下(約30ミリバール)で留去した。約30分後、窒素の導入によって常圧にした。結果として得られたコポリマーワックスのデーターを表1に示す。
【0025】
【表1】

【0026】
性能試験
エアジェットミル 100 AFG(Hosokawa Micron)で微粒化したワックス(100%が25〜30μm未満、d50値は7.5〜8.5)を、撹拌下でゆっくりかつ連続的に、塗料処方中に計量添加し、そしてその後、強い撹拌下でディソルバーディスク(Disolver−Scheibe)を使って20分間分散させた。
【0027】
塗膜の滑り摩擦係数は、Friction Peel Tester 225−1(製造者Thwing−Albert Instruments)を用いて行った。
【0028】
透過率、ヘイズ(曇り度)及びクラリティ(画像鮮明度)の測定量は、ヘイズガードプラス(Haze-gard plus)装置を使って求めた(製造者、Sheen Instruments)。
【0029】
Bosch引っ掻き耐性を測定するのに、硬度試験ロッド(Haertepruefstab)モデル318 (製造者、 Erichsen)を使った。
【0030】
比較例については、次の商業製品を使用した。
Crayvallac WN 1135: 極性変性微粒化ポリプロピレンワックス、製造者、Cray Valley
Ceridust 9615 A: アミドワックス含有微粒化ワックス混合物、Clariant International Ltd.
Ceridust 5551: 微粒化エステルワックス、Clariant International Ltd.
Ceridust 3920 F: 微粒化PTFE含有ポリエチレンワックス、Clariant International Ltd.
Ceridust 3731: 微粒化酸官能性ポリエチレンワックス、Clariant International Ltd.
【0031】
【表2】

【0032】
【表3】

【0033】
本発明のワックスの塗料中への分散は、比較製品と比べて明らかにより速く生じた。
【0034】
【表4】

【0035】
【表5】

【0036】
本発明のワックスの塗料中への分散は、比較製品と比べて明らかにより速く生じた。
【0037】
【表6】

【0038】
【表7】

【0039】
本発明のワックスの塗料中への分散は、比較製品と比べて明らかにより速く生じた。
【0040】
【表8】

【0041】
【表9】

【0042】
本発明のワックスの塗料中への分散は、比較製品と比べて明らかにより速く生じた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
a) 28個又はそれ以上のC原子の鎖長範囲の長鎖オレフィン系炭化水素を、少なくとも一つのラジカル開始剤の存在下で不飽和ポリカルボン酸類又はそれの無水物と反応させること、及び
b) 引き続いて、粉砕又は噴霧によって微粒化すること、
よって製造される、微細コポリマーワックスであって、
粉砕又は噴霧されたコポリマーワックスの粒子が50μm未満、好ましくは40μm未満、特に好ましくは30μm未満であることを特徴とする、微細コポリマーワックス。
【請求項2】
粒子の98〜99.5%、好ましくは粒子の99.5〜100%が、50μm未満、好ましくは40μm未満、より好ましくは30μm未満である、請求項1に記載の微細コポリマーワックス。
【請求項3】
粒度分布のメジアン値d50が15μm未満、好ましくは12μm未満、特に好ましくは10μm未満であることを特徴とする、請求項1又は2に記載の微細コポリマーワックス。
【請求項4】
塗料のための添加剤としてのコポリマーワックスの使用であり、その際、該コポリマーワックスは、28個又はそれ以上のC原子の鎖長範囲の長鎖オレフィン系炭化水素を、少なくとも一つのラジカル開始剤の存在下で不飽和ポリカルボン酸類又はそれの無水物と反応させることによって製造される、上記の使用。
【請求項5】
無水エタノール及びトルエンの使用下において、DIN 53402に従って測定された40〜150mgKOH/g、好ましくは60〜130mgKOH/g、特に好ましくは70〜120mgKOH/gの酸価を有することを特徴とする、請求項4に記載のコポリマーワックスの使用。
【請求項6】
100℃で測定された50〜5,000mPa*s、好ましくは100〜3,000mPa*s、特に好ましくは200〜2,000mPa*sの動的粘度を有することを特徴とする請求項4及び/又は5に記載のコポリマーワックスの使用。
【請求項7】
60〜95℃、好ましくは65〜90℃、特に好ましくは70〜80℃の滴点を有することを特徴とする、請求項4〜6のいずれか一つに記載のコポリマーワックスの使用。
【請求項8】
0〜30gヨウ素/100g、好ましくは3〜20gヨウ素/100g、特に好ましくは5〜10gヨウ素/100gのヨウ素価を有することを特徴とする、請求項4〜7のいずれか一つに記載のコポリマーワックスの使用。
【請求項9】
200バール超、好ましくは300バール超、特に好ましくは400バール超のプランジャー貫通硬度を有することを特徴とする、請求項4〜8のいずれか一つに記載のコポリマーワックスの使用。
【請求項10】
前記コポリマーワックスが、28個又はそれ以上のC原子の鎖長範囲の長鎖オレフィン系炭化水素を、無水マレイン酸と反応させることによって得られる、請求項4〜9のいずれか一つに記載のコポリマーワックスの使用。
【請求項11】
前記コポリマーワックスが、28個又はそれ以上のC原子の鎖長範囲の長鎖オレフィン系炭化水素を無水マレイン酸と、1:20〜1:3の重量比で反応させることによって得られる、請求項4〜10のいずれか一つに記載のコポリマーワックスの使用。
【請求項12】
分散物、ペースト又は微粒化物の形態で使用されることを特徴とする、請求項4〜11のいずれか一つに記載のコポリマーワックスの使用。
【請求項13】
前記微粒化物の粒子が50μm未満、好ましくは40μm未満、特に好ましくは30μm未満であり、そして粒度分布のメジアン値d50が15μm未満、好ましくは12μm未満、特に好ましくは10μm未満である、請求項4〜12のいずれか一つに記載のコポリマーワックスの使用。
【請求項14】
前記コポリマーワックス又はコポリマーワックスの混合物が、溶媒分散、ペーストを介して、又は混ぜ込みによって着色塗料に配合される、請求項4〜13のいずれか一つに記載のコポリマーワックスの使用。

【公表番号】特表2012−520908(P2012−520908A)
【公表日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−500137(P2012−500137)
【出願日】平成22年3月16日(2010.3.16)
【国際出願番号】PCT/EP2010/001637
【国際公開番号】WO2010/105797
【国際公開日】平成22年9月23日(2010.9.23)
【出願人】(398056207)クラリアント・ファイナンス・(ビーブイアイ)・リミテッド (182)
【Fターム(参考)】