説明

塗装ロボット用保護カバー

【課題】 塗料ミストなどの吸着性に優れ、かつ塗装ロボット動作時に破れることがない塗装ロボット用保護カバーを提供する。
【解決手段】 塗装ロボット用保護カバーは、合成樹脂からなるフィラメント糸をニット編みしてなる伸縮可能な編物地に、半固体状組成物を含浸させて付着させてなる。半固体状組成物は、ペトロラタム、又はペトロラタムとポリエチレングリコールとの混合物からなるとよい。保護カバー1は、例えば、塗装ロボット2のアーム部21や、塗装ガン22などを被覆する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液体塗料の吹き付け塗装を行う塗装ロボットを被覆する塗装ロボット用保護カバーに関する。
【背景技術】
【0002】
自動車、オートバイ、自動車部品には、液体塗料が吹き付け塗装される。一般に、液体塗料を吹き付け塗装する際には、均一な塗膜厚みで所望の色及び光沢にすることが望まれる。そのためには、塗装作業は、屋内やブース内で、清潔な環境で行われている。更に、屋内やブース内で、塗料ミストは、被塗装体に再付着しないように可能な限り少なくしている。
【0003】
ここで、塗装作業場には、塗料を吹き付け塗装する塗装ロボットが設置されており、塗装ロボットには、塗料ミストが付着しやすい。塗装ロボットに付着した塗料は、脱落して、被塗装体に再付着して、シミとなって、塗装エラーを引き起こす要因となっている。
【0004】
そこで、従来、塗装ロボットの本体やアーム部、アーム先端に設けられている銃の先部を、布地を縫製した保護カバーで被覆していた(特許文献1参照)。布製保護カバーは、比較的伸縮しやすい材質であるため、ロボットの回転、揺動運動に追従できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】WO2007/122717号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、塗装ロボットを布製保護カバーで被覆しても、塗料ミストを十分に吸収することができなかった。そこで、従来、作業性及びコストの優位性を残しつつ、更に塗料ミストの吸着性を向上させ、脱落を抑え、且つ、ロボット作動に追従して、保護カバーの破れを防ぐことができる塗装ロボット用保護カバーが望まれていた。
【0007】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであり、塗料ミストの吸着性に優れ、かつ塗装ロボット動作時に破れることがない塗装ロボット用保護カバーを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の塗装ロボット用保護カバーは、合成樹脂からなるフィラメント糸をニット編みしてなる伸縮可能な編物地に、半固体状組成物を含浸させて付着させてなることを特徴とする。
【0009】
本発明によれば、生地に半固体状組成物を付着させているため、保護カバーの滑性が高くなり、保護カバー自体に粉塵などが付着しにくく、防塵効果が大きい。ゆえに、保護カバーをブース内などの塗装環境に取り込むときに粉塵を持ち込まず、塗装環境のクリーン度を維持することができる。
【0010】
また、半固体状組成物は塗料との相溶性が高い。このため、塗装環境を漂うミスト状の塗料の吸収量が大幅に増加し、塗装環境の浄化を飛躍的に向上させることができる。また、付着した塗料が脱落しにくく、塗装環境を高い清浄度に維持することができる。
【0011】
また、半固体状組成物の滑性のため、保護カバーと塗装ロボット表面との接触による摩擦が、抑えられ、塗装ロボットの揺動、回転、直線運動などの動きがスムーズになり、より一層塗料の脱落が抑えられる。
【0012】
また、生地は、伸縮可能な編物からなる。このため、保護カバーは、ロボットの作動に柔軟に追従して、破れにくい。ゆえに、取り換え回数を少なくすることができ、トータルとして塗装時の設備維持費用を抑えることができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明の塗装ロボット用保護カバーは、生地に半固体状組成物を含浸付着させているため、塗料ミストなどの吸着性に優れ、かつ塗装ロボット動作時に破れにくい。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】本発明に係る保護カバーで被覆された塗装ロボットの斜視図である。
【図2】本発明に係る保護カバーの斜視図である。
【図3】本発明に係る保護カバーの生地を構成するフィラメントの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1に示すように、本発明の塗装ロボット用の保護カバー1は、塗装ロボット2の表面を被覆して用いる。塗装ロボット2の中でも、本体部20から突出したアーム部21、アーム先端の塗料吹出し部である塗装ガン(銃)22を被覆するとよい。塗装ロボット2の中でも、アーム部21や塗装ガン(銃)22は、特に塗料ミストが付着しやすい部分だからである。アーム部21や塗装ガン22は、揺動運動や回転運動をする部分であるが、保護カバー1はフレキシブルな伸縮性に富むニット編地で構成されているため、これらの動きによって破れたりすることはない。図1では、アーム部21は、関節部25,26を挟んで3つの保護カバー1で被覆されているが、アーム部21全体で1つの保護カバー1で被覆してもよい。なお、アーム部21と塗装ガン22との間には、伸縮可能な蛇腹部23が介在されている。このため、蛇腹部23は、保護カバー1で被覆しない方がよい。
【0016】
図1、図2に示すように、保護カバー1は、塗装ロボット2の表面形状に沿った形状、例えば、円筒形状をしているとよい。塗装ロボット2の作動時に、保護カバー1がアーム部21などに引っかかることを防止でき、また塗料の被塗装体への吹き付けの障害となることもない。
【0017】
生地は、フィラメント糸をニット編みした編物である。編物は、S/Z撚りを交互に編み込む天竺編みがよい。フィラメント糸は、複数本のフィラメントを束ねて1本の糸にしたマルチフィラメントであるとよいが、1本のフィラメントを1本の糸にしたモノフィラメントでもよい。フィラメント糸は、合成繊維からなり、例えば、ナイロン、ポリエステル、ポリプロピレン、アクリル、ビニロンなどの熱可塑性合成樹脂を用いることができる。この中、強度、伸縮性などの特性から、ナイロン、ポリエステルがよい。
【0018】
生地は、シームレスで円筒形状に編成したものであるとよく、またシームレスで編成した円筒生地を適宜裁断、縫製したものであってもよい。例えば、図2に示すように、保護カバー1の直径が長手方向に変わる場合には、シームレスの円筒形状の生地を切り開いて平面とし、所定の大きさに裁断した後に、長手方向の側部1a同士を縫製してもよく、また横手方向の端部1b同士を縫い合わせて一体としてもよい。
【0019】
塗装ロボット用保護カバーは、編物からなる生地に、半固体組成物を含浸させて形成されている。図3に示すように、半固体状組成物3は、生地を構成するフィラメント糸のフィラメント4の表面に付着しているだけでなく、内部にも含浸していることが好ましい。この場合には、半固体状組成物が生地に確実に付着して、生地から脱落することを防止できる。
【0020】
半固体状組成物は、例えば、軟膏様物質であり、生地に塗布すると薄い膜状に広がる性質をもつ。半固体状物質は、生地の表面及び裏面の両方に付着されていてもよいし、表面だけに付着されていてもよい。
【0021】
前記生地の質量100質量部に対する前記半固体状組成物の付着量は10〜100質量部であることが好ましく、更には25〜75質量部であることが望ましい。この場合には、塗料が吸着しやすくなり、塗料の脱落も抑えることができる。なお、半固体状組成物の付着量が100質量部を超える場合には、塗料の吸着量が飽和して、それに見合う効果を期待することができない。
【0022】
半固体状組成物は、石油から分離される非結晶性軟膏様物質であるとよく、例えば、ペトロラタムからなることが好ましい。ペトロラタムは、大部分がパラフィンからなる炭化水素類の混合物である。ペトロラタムは、油性塗料及び水性塗料との相溶性がよく、特に油性塗料との相溶性が高い。このため、油性塗料ミストを吸着しやすく、また脱落も抑えることができる。なお、半固体状組成物としてポリエチレングリコールを生地に付着させてもよいが、上記ペトロラタムやワセリンに比べて塗料の付着性が低い。特に、ペトロラタムやワセリンは、ポリエチレングリコールに比べて、油性塗料との相溶性が高い。このため、油性塗料の付着性の高いペトロラタムやワセリンが、生地に付着させる半固体状組成物として好ましい。
【0023】
本発明において用いられる半固体状組成物のペトロラタムは、油性半固体状ロウであり、精製度によりダークグリーンペトロラタム、グリーンペトロラタム、レッドペトロラタム、アンバーペトロラタム、ライトアンバーペトロラタム、スノーあるいはホワイトペトロラタム、ワセリン等があげられる。この中、商品価値から精製度の高いホワイトペトロラタム、あるいはワセリンがより好ましい。ホワイトペトロラタム、あるいはワセリンとしては、例えば、ソネボン社製のPROTOPET等、ペンレコ社製のWhite Petrolatum等が挙げられる。
【0024】
ペトロラタムの中でも特にワセリンは、においがなく、刺激性もない。また、日光や湿気によって酸敗することない。このため、作業性がよく、長期間にわたって保護カバーを使用することができる。また、ワセリンは、保護カバーに付着した塗料が、不乾性となり、塗料がボロボロと落下せず、また、ロボットに付着せず、保護カバーに吸着されるため、保護カバーに付着した塗料の落下を効果的に抑制することができる。
【0025】
ペトロラタムの融点は30〜80℃であるとよく、好ましくは30〜65℃、更に望ましくは38〜60℃であるとよい。
【0026】
ペトロラタムを生地に付着させる方法としては、例えば、ペトロラタムを水に分散、乳化させ、その液状物を生地に含浸させ,その後水分を蒸発させてペトロラタムだけを生地に付着させるとよい。この場合には、有機溶剤を用いることなく、ペトロラタムを生地に付着させることができる。ゆえに、作業環境がよく、作業者の負担を軽減することができる。液状物を含浸させる前に、生地には、既に裁断、縫製などが行われているとよい。
【0027】
ペトロラタムを水に分散、乳化させるには、ペトロラタムを、その融点(例えば30℃)以上に加熱し、その中に適当な界面活性剤を添加混合するとよく、更には、ペトロラタムの融点以上の水を添加してホモミキサー、ホモジナイザー等の攪拌器で分散、乳化させることが好ましい。これにより、ペトロラタムが水に十分に混合されて、ペトロラタムを生地に均一に含浸付着させることができる。
【0028】
界面活性剤は、アニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤を単独あるいは混合して使用する。アニオン系界面活性剤の具体例は、ラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム、オレイルアルコール硫酸エステルナトリウムなどの高級アルコール硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンステアリルエーテル硫酸ナトリウムなどの高級アルコールエチレンオキサイド付加物の硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウムなどのスルホン酸塩類、オレイルアルコールリン酸モノエステルジナトリウム、ステアリルアルコールリン酸ジエステルナトリウムなどの高級アルコールリン酸エステル塩類、パルミチン酸ナトリウム、ステアリン酸アミン塩などの高級脂肪酸塩類が挙げられる。これらのアニオン系界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0029】
ノニオン系界面活性剤の具体例は、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンモノステアレートなどのソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートなどのポリオキシアルキレン脂肪酸エステル酸、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテルなどのポリオキシアルキレンエーテル類、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシアルキレンアルキルアリルエーテル類、ポリオキシエチレン・ポリオキシプロピレンブロック共重合体などが挙げられる。これらのノニオン系界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0030】
また、半固体状組成物は、ペトロラタムとポリエチレングリコールとの混合物からなることが好ましい。ポリエチレングリコールは、エチレングリコールが重合した構造をもつ高分子化合物(ポリエーテル)で、水、メタノール、ベンゼン、ジクロロメタンに可溶である。ペトロラクタムとポリエチレングリコールの混合物は、ポリエチレングリコールとは異なって、油性塗料及び水性塗料の双方と相溶性が高いため、油性塗料及び水性塗料のいずれも吸着しやすく、塗料の脱落も抑えることができる。
【0031】
半固体状組成物がペトロラタムとポリエチレングリコールとの混合物からなる場合には、前記の乳化ペトロラタム水溶液とポリエチレングリコール水溶液を混ぜ合わせ、その液状物を生地に含浸させ、その後水分を蒸発させて、ペトロラタムとポリエチレングリコールとの混合物を付着させる。前記水溶液を含浸させる前に、生地には裁断、縫製などが行われていると良い。
【0032】
ポリエチレングリコール水溶液に溶解させるポリエチレングリコールは、重合度が200〜20000のものを用いることが好ましく、具体的には、例えば、ポリエチレングリコール200、同300、同400、同600、同1000、同1500、同1540、同4000、同6000、同20000などを用いることができる。ポリエチレングリコールは、融点が30〜65℃になるように2種以上を組み合わせて水に溶解して、ポリエチレングリコール水溶液を得る。
【0033】
前記混合物中のペトロラタムとポリエチレングリコールの配合質量比率は、20:80〜80:20であることが好ましく、更には40:60〜60:40であることが望ましい。この場合には、混合物が油性塗料及び水性塗料の双方と相溶性が高くなるため、油性塗料及び水性塗料のいずれも吸着しやすく、塗料の脱落も抑えることができる。
【実施例】
【0034】
本発明の実施例に係る塗装ロボット用保護カバーを製造し、各種実験に供した。
【0035】
ナイロンマルチフィラメント75デニールを使用して筒状のニット編み生地を作成した。生地は、S・Z撚り糸を交互に編成して、天竺編機を用いて天竺編みをしたものである。生地の編み込み長さは100ウェル/238mmであり、円筒状の生地の直径は55cmであり、150g/m目付けである。ロボットのアーム部の形状に沿うように、生地を裁断、縫製した。
【0036】
一方で、半固体状組成物のエマルジョン液を調製した。エマルジョン液の組成は、表1に示す3種類がある。
【0037】
【表1】

【0038】
上記エマルジョン液No.1〜3をそれぞれ水で希釈した。希釈倍率は、容積比で、エマルジョン液:水=7:3である。各希釈液を、生地にディッピングし、圧着ロールの間を通過させて余剰分を絞り出した。このときの半固体状組成物の付着量は、生地100質量部に対して100〜120質量部であった。次に、半固体状組成物の付着した生地を、屋内の吊り下げ装置に48時間乾燥させた。乾燥後、及びロボット被覆直前までの半固体状組成物の付着量は、生地100質量部に対して60±5質量部であった。このようにして保護カバーを作製した。前記エマルジョン液No.1,2、3を生地に含浸させた保護カバーを、それぞれ実施例1,2,3とした。各実施例の保護カバーの各種項目について以下のように検証した。いずれの項目も5段階で評価した。
1.塗装ロボットのアーム部への保護カバーの取り付け性:取り付け難い場合を1とし、取り付けやすくなるにしたがって評価値を高くした。
2.塗装ロボットに取り付ける直前の保護カバーの粉塵の付着量:保護カバーへの粉塵の付着量の多い場合を1とし、付着量が少なくなるにしたがって段階的に評価値を上げた。
3.保護カバーの塗料吸着力:アーム部に保護カバーを取り付けて、ブース内で油性塗料及び水性塗料を自動車車体に吹き付け噴霧して、上塗り塗装を行った。かかる塗装工程を72時間、120時間行った後に、保護カバーを取り外して、保護カバーに付着した塗料の付着量を測定した。付着量が少ない場合を1とし、多くなるにしたがって評価値を高くした。
4.保護カバーからの塗料の脱落:アーム作動時の、保護カバーに付着していた塗料の脱落量を測定し、脱落量が多い場合を1とし、脱落量が少なくなるにつれて評価値を高くした。
5.保護カバーからの塗料の飛散:保護カバーを取り付けた塗装ロボットにより、ブース内で自動車車体に塗料を吹き付けて、上塗り塗装を行った。吹き付け塗装時のブース内での塗料ミストの飛散量を測定した。飛散量が多い場合を1とし、飛散量が少なくなるに従って評価値を大きくした。
6.保護カバーの破損:塗装ロボットのアーム部に取り付けて120時間使用した後の保護カバーを観察した。保護カバーが破れるなどの破損の程度が大きい場合を1とし、破損が少なくなるに下がって評価値を高くした。
【0039】
なお、比較例として、前記実施例と同様のニット編み生地にエマルジョン液を付着させないで保護カバーを作製した。この場合についても、同様の項目を検証した。評価結果を表2に示す。
【0040】
【表2】

【0041】
表2に示すように、比較例に比べて、実施例1〜3の保護カバーは、取付け性がよく、粉塵が付着しにくく、また、塗料ミストの吸着力が高く、塗料の脱落も少なかった。
【0042】
実施例1〜3の保護カバーの取り付け性がよいのは、半固体状組成物の付着により、保護カバーが滑りやすくなったためである。また、保護カバーに粉塵が付着しにくいのは、生地に半固体状組成物を付着させるときに、エマルジョン液に含浸されて、このときに生地が精練(ソーピング)されるためであり、また、半固体状組成物が付着すると、生地の滑性が高くなるためである。
【0043】
保護カバーに塗料ミストが付着しやすくなり、塗料の脱落も少なかったのは、生地に付着している半固体状組成物が、塗料との相溶性が高いためである。
【0044】
実施例1,2の保護カバーは、油性塗料の方が水性塗料よりも付着しやすく、脱落も少なかった。これは、実施例1,2に付着している半固体状組成物が、油との相溶性の高いペトロラタムであるからである。また、実施例3では、油との相溶性がよいペトロラタムだけでなく、水との相溶性のよいポリエチレングリコールが用いられているため,油性塗料と水性塗料の双方について付着しやすく、脱落も少なかった。
【符号の説明】
【0045】
1:保護カバー、2:塗装ロボット、21:アーム部、22:塗装ガン。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成樹脂からなるフィラメント糸をニット編みしてなる伸縮可能な編物地に、半固体状組成物を含浸させて付着させてなることを特徴とする塗装ロボット用保護カバー。
【請求項2】
前記半固体状組成物は、ペトロラタムからなることを特徴とする請求項1記載の塗装ロボット用保護カバー。
【請求項3】
前記半固体状組成物は、ペトロラタムとポリエチレングリコールとの混合物からなることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の塗装ロボット用保護カバー。
【請求項4】
前記混合物における前記ペトロラタムと前記ポリエチレングリコールの配合質量比率は、20:80〜80:20であることを特徴とする請求項3記載の塗装ロボット用保護カバー。
【請求項5】
前記ペトロラタムは、ホワイトペトロラタム又はワセリンであることを特徴とする請求項2乃至請求項4のいずれか1項に記載の塗装ロボット用保護カバー。
【請求項6】
前記生地を100質量部としたときの前記半固体状組成物の付着量は10〜100質量部であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の塗装ロボット用保護カバー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−183496(P2011−183496A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−50179(P2010−50179)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(393005015)株式会社メイテック (7)
【Fターム(参考)】