説明

壜検査装置及び壜検査方法

【課題】洗浄で壜が濡れている場合においても、良好な擦傷検出を行う。
【解決手段】ランプ21は、壜1の壜口を通して壜1の内部に挿入される。ランプ支持部22は、ランプ21への給電線を備え、ランプ21を壜1の内部に支持する。カメラ10は、エリアCCDを備えており、壜1の外部に配置されている。また、遮光板23は、ランプからの直接光がカメラ10に受光されないように、壜1とカメラ10の間に配置されている。壜1に擦傷部2がある場合には、一部の光は擦傷部2で拡散され、その一部はカメラ10のエリアCCDに入射し、明るい画像を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は壜検査装置及び壜検査方法に係り、特に洗浄で壜が濡れている場合において、壜表面の擦傷を検査する壜検査装置及び壜検査方法に関する。
【背景技術】
【0002】
リサイクル使用する壜は、特許文献1にも記載があるように、使用を重ねるにつれて胴部にリング状の擦傷がついてくる。特に、表面にウレタンコーティングされた牛乳用ガラス壜は、ウレタンの硬度が低いために擦傷が発生しやすい。これらの擦傷は光拡散性を有するため、傷の程度が所定の限度を超えると一般照明下でも白化して目視確認できるようになる。したがって、壜の外部からの照明による反射、もしくは、壜全体を透過させて透過散乱光を受光するような構成でも、その光散乱性を利用して擦傷検出がある程度可能である。このように、従来の壜の光学的検査においては、照明(投光)及び受光を壜の外部から行っていた。
【特許文献1】特開平8−145915号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、目立たない擦傷や壜が洗浄液等で濡れた状態における擦傷については、上記のような構成では光の拡散性が極度に減少してしまうため、十分な検出ができないという欠点があった。
【0004】
また、特許文献1には、錫がコーティングされ、水で濡れている壜の擦傷検査装置が記載されているが、この検査装置は、錫コーティングでない壜では擦傷が検出できないという問題点があった。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、擦傷の光拡散性が弱い状態においても、高い検出力を持つ壜検査装置及び壜検査方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記目的を達成するために請求項1に記載の壜検査装置は、壜の表面の擦傷を検査する壜検査装置であって、前記壜の内部から外部へ向かう光を照射する照射手段と、前記照射手段によって照射された光であって、前記壜の表面の擦傷によって拡散された光を前記壜の外部で受光する受光手段と、前記受光手段からの出力に基づいて、前記壜の表面の擦傷の有無と程度を評価する評価手段とを備えたことを特徴とする。
【0007】
これにより、壜が洗浄されて濡れた状態においても、擦傷の有無と程度を検査することができる。
【0008】
請求項2に示すように請求項1に記載の壜検査装置において、前記照射手段は、前記壜の内部の略中央部に配置された略点光源であることを特徴とする。
【0009】
これにより、簡単に壜の内部から外部へ向かう光を照射することができる。
【0010】
請求項3に示すように請求項1または2に記載の壜検査装置において、前記照射手段と前記受光手段との間に配置され、前記照射手段によって照射された光が直接前記受光手段に入射しないように遮光する遮光手段であって、前記壜の表面の擦傷部から前記受光手段への光路は遮光しない遮光手段を備えたことを特徴とする。
【0011】
これにより、受光手段は擦傷によって拡散された光だけを受光することができる。
【0012】
請求項4に示すように請求項1に記載の壜検査装置において、前記壜を載せる台座を備え、前記照射手段は、前記壜の開放口部より底面に向かって光を照射する光源であり、前記受光手段は、前記照射手段によって照射された光であって、前記壜の底面部もしくは前記台座表面にて乱反射した後に前記壜の表面の擦傷によって拡散された光を受光することを特徴とする。
【0013】
これにより、簡単に壜の内部から外部へ向かう光を照射することができる。
【0014】
請求項5に示すように請求項4に記載の壜検査装置において、前記台座は、前記壜の底面部が接する領域のうち少なくとも一部が光拡散性の反射部材で構成されていることを特徴とする。
【0015】
これにより、壜底から直進して底面外部へ出る光を乱反射させて、再度壜の内部へ入れることができる。
【0016】
請求項6に示すように請求項1に記載の壜検査装置において、前記照射手段は、前記壜の表面の擦傷の内側にレーザービームを照射することを特徴とする。
【0017】
これにより、擦傷部においてレーザービームを拡散させることができる。
【0018】
請求項7に示すように請求項6に記載の壜検査装置において、前記照射手段は、前記レーザービームを前記壜の開放口部から入射して前記壜の表面の擦傷の内側に照射することを特徴とする。
【0019】
これにより、簡単に壜の内部から外部へ向かう光を照射することができる。
【0020】
請求項8に示すように請求項6に記載の壜検査装置において、前記照射手段は、前記レーザービームを前記壜の胴部から入射して前記壜の表面の擦傷の内側に照射することを特徴とする。
【0021】
これにより、簡単に壜の内部から外部へ向かう光を照射することができる。
【0022】
請求項9に示すように請求項6から8のいずれかに記載の壜検査装置において、前記レーザービームがライン状に形成され、その長手方向が前記壜の開放口部から底面部に向かう方向になるように照射されることを特徴とする。
【0023】
これにより、壜の表面の幅の広い擦傷について評価することができる。
【0024】
請求項10に示すように請求項1から9のいずれかに記載の壜検査装置において、前記壜を基準として前記受光手段と反対側の位置であって、前記壜から所定の距離の位置に、光を吸収するための黒色の壁を配置することを特徴とする。
【0025】
これにより、余計な光の影響を受けずに、壜の表面の擦傷の有無と程度を評価することができる。
【0026】
請求項11に示すように請求項1から10のいずれかに記載の壜検査装置において、前記受光手段はエリアセンサーを備えたカメラであり、前記評価手段は、前記カメラで撮影された画像の所定のエリアについて評価することにより前記壜の表面の擦傷の有無と程度を評価することを特徴とする。
【0027】
これにより、簡単に壜の表面の擦傷の有無と程度を評価することができる。
【0028】
請求項12に示すように請求項1から10のいずれかに記載の壜検査装置において、前記受光手段はフォトセンサーであり、前記評価手段は、前記フォトセンサーの出力信号の大きさに基づいて前記壜の表面の擦傷の有無と程度を評価することを特徴とする。
【0029】
これにより、簡単に壜の表面の擦傷の有無と程度を評価することができる。
【0030】
請求項13に示すように請求項1から12のいずれかに記載の壜検査装置において、前記壜は、ウレタンコーティングされたガラス壜であることを特徴とする。
【0031】
請求項14に示すように請求項1から13のいずれかに記載の壜検査装置において、前記壜が洗浄液もしくは水で濡れた状態であることを特徴とする。
【0032】
前記目的を達成するために請求項15に記載の壜検査方法は、壜の表面の擦傷を検査する壜検査方法であって、前記壜の内部から外部へ向かう光を照射する照明工程と、前記照明工程によって照射された光であって、前記壜の表面の擦傷によって拡散された光を前記壜の外部で受光する受光工程と、前記受光工程からの出力に基づいて、前記壜の表面の擦傷の有無と程度を評価する評価工程とを備えたことを特徴とする。
【0033】
これにより、壜が洗浄されて濡れた状態においても、擦傷の有無と程度を検査することができる。
【発明の効果】
【0034】
本発明によれば、高感度に擦傷を検出することができ、特に、洗浄で壜が濡れている場合において良好な検査が可能となる壜検査装置及び壜検査方法を提供することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明は、「光の進行方向が壜内部から壜の外部に向かう照明」とすることで、濡れた状態においても良好な検出ができるようにしたものである。
【0036】
以下に、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本明細書における検査対象は、ガラス壜をウレタンコーティングした牛乳壜である。ウレタンは表面が比較的軟らかく、リサイクルして使用すると壜の輸送時などに壜同士の接触により胴部にリング状に擦傷が生じる。また、この擦傷は、牛乳壜の形状からその直径が最も大きい上下2箇所に発生する。
【0037】
<第1の実施の形態>
図1は、第1の実施の形態の壜の擦傷検査装置の概略を示す図である。
【0038】
同図に示すように、本実施の形態の壜の擦傷検査装置は、ランプ21、ランプ支持部22、遮光板23、及びカメラ10から構成されている。
【0039】
ランプ21は、壜1の壜口を通して壜1の内部に挿入される。ランプ支持部22は、ランプ21への給電線を備え、ランプ21を壜1の内部に支持する。カメラ10は、エリアCCDを備えており、壜1の外部に配置されている。また、遮光板23は、ランプからの直接光がカメラ10に受光されないように、壜1とカメラ10の間に配置されている。したがって、壜1の擦傷可能性位置2に擦傷がある場合には、一部の光は擦傷で拡散され、その一部はカメラ10のエリアCCDに入射し、明るい画像を得ることができる。
【0040】
<第2の実施の形態>
図2は、第2の実施の形態の壜の擦傷検査装置の概略を示す図である。
【0041】
本実施の形態の壜の擦傷検査装置は、光源として、光源ボックス25に収納した図示しないランプの光を用いている。ランプの光は、ファイバーによるライトガイド24にて導出され、ライトガイド24の先端の出射口を壜1の壜口と略同じ高さに配置することにより、壜口から壜1の内部を照射する。
【0042】
受光装置には150万画素のエリアCCDを備えたカメラ10を用いており、カメラ10は、壜1の胴部が画面内に入るようなレンズおよび撮影距離を設定して、リング状擦り傷発生部位の略真横から撮影を行う。カメラ10から見て壜1の背景側には、50cm程度以上離れた位置に黒色壁を配置し、検査用光源以外の照明は何も点灯しない。画像処理装置11は、カメラ10で撮影した画像について、擦傷の有無や程度を評価する。
【0043】
ここで、壜1の底内面の反射だけでは光の利用効率が低く、擦傷の拡散光強度が十分でない場合には、壜1の底面が接する台座26を光拡散性の反射部材にしておくと、壜1の底面から直進して底面外部へ出て行ってしまう光を乱反射させて、再度壜1の内部へ入れることが出来て好ましい。この光拡散性の反射部材には、耐久性を考慮して、梨地状表面を持つ白いプラスチック板を用いるとよいが、特定の部材に限定されるものではなく、例えば光沢の少ない白い紙等を用いてもよい。
【0044】
本実施の形態の壜の擦傷検査装置においてカメラ10で得られた、擦傷31のある壜1の画像を図3に示す。同画像においては、壜1の胴部の擦傷31がライン状の光の帯となって明るく撮像されている。実際の擦傷31は壜1の外周に複数発生するために、これらの擦傷31は壜1の外周にリングを形成するが、同画像は壜1を真横から撮像しているために擦傷31はライン状に撮像される。擦傷が多いほど、また擦傷が深いほど、透過散乱光が増え、擦傷31は明るく撮像される。したがって、画像処理装置11は、擦傷可能性位置2の付近において図3に示したような画面処理エリア30を設け、そのエリア内で適当な輝度のしきい値を複数設けて2値化し、輝度毎に明るい部分の面積を評価することで擦傷の有無や程度を評価することができる。
【0045】
<第3の実施の形態>
図4は、第3の実施の形態の壜の擦傷検査装置の概略を示す図である。
【0046】
本実施の形態の壜の擦傷検査装置は、光源として、レーザービーム27を用いている。レーザービーム27を壜1の壜口から入射し、リング状の擦傷可能性位置2の片方(この例では下側)に、壜内部から外側に向かって照射する。受光装置としてフォトセンサー12を用い、フォトセンサー12は、レーザービーム27の直接透過光軸上から外れた位置で透過拡散光を受光する。壜1の擦傷可能性位置2に擦傷がなく正常な場合には、ビームは殆んど拡散せず、壜1の壜壁を通過して進むので、フォトセンサー12には入射しない。壜1の擦傷可能性位置2に擦傷がある場合には、擦傷によって散乱された光をフォトセンサー12が受光し、受光量に応じた電気信号を出力する。画像処理装置11は、電気信号の大きさに基づいて擦傷の有無および程度を判定する。
【0047】
本実施の形態では、壜1の壜口からレーザービーム27を入射したが、図5に示すように、壜1の胴部を介して入射してもよい。また、図6に示すように、レーザービーム27を帯状に形成し、帯状のレーザービーム27の長手方向が壜1の開放口部から底面部に向かう方向になるように壜1の胴部を介して入射してもよい。このように、帯状のレーザービーム27を擦傷可能性位置2に照射することにより、擦傷可能性位置2の幅が縦方向に広い場合であっても、適切に擦傷31を検出することが可能となる。
【0048】
また、照射手段と受光手段として、第1の実施の形態及び第2の実施の形態においてはランプ21とカメラ10を、第3の実施の形態においてはレーザービーム27とフォトセンサー12を用いているが、この組み合わせに限定されるものではない。
【0049】
さらに、壜1を回転する、受光手段であるカメラ10やフォトセンサー12を移動する、カメラ10やフォトセンサーを複数配置して照射方向を切り替える等の処理を行い、壜1の擦傷可能性位置2を多方向から検査してもよい。
【実施例】
【0050】
[擦傷の光拡散メカニズム]
擦傷のモデルとして半透過性のスリガラスを用いた。スリガラスは乾燥状態では一般照明下で白く見える。これは、スリガラス表面の微細な凹凸により光が拡散反射しているためである。透過の場合も白く見えるのは拡散透過しているからである。
【0051】
また、スリガラスを水で濡らすと光拡散性は弱くなり透けて見えるようになる。これは、表面の微細な凹凸をガラスと屈折率の値が近い水が埋めてしまい、拡散性を有するガラスと水との界面での反射が減少し、平滑な空気と水との界面およびガラスと空気との界面の透過もしくは反射が支配的になるからである。すなわち、濡れた状態においては、乾燥状態と比較して光の直透過率が高くなり、微細凹凸による光の拡散作用が小さくなる。
【0052】
[考察]
拡散光を受光する場合、拡散しない元の光軸に近い方向(近軸)で受光する方が受光光量が多くなり一般的に有利である。すなわち、表面が同じ拡散特性をもつ材料であれば、入射光の方向にそのまま透過する直透過光量と、入射光の方向と正反対方向に反射する正反射光量とを比較して、光量の大きい方を選択した方が受光する拡散光量が大きくて有利となる。
【0053】
スリガラスの濡れた状態の場合、直透過率が高く拡散作用が小さい状況なので、拡散反射光受光よりも透過拡散光受光の方が有利であると考えた。
【0054】
[実験結果]
本願発明者によるスリガラスを用いた透過散乱光量と反射散乱光量の比較実験を以下に示す。
【0055】
図7に、拡散反射光の測定の概略を示す。強度I=800μWのレーザービーム27をスリガラス3の拡散面4に対して直角に照射し、拡散面に対して45度の位置に配置したフォトセンサー12が受光した拡散反射光の強度を測定する。この条件で、スリガラス3の拡散面が乾燥状態と濡状態との2種類について測定した。
【0056】
また、図8に透過拡散光の測定の概略を示す。レーザービーム27の強度はI=800μWであり、このレーザービーム27をスリガラス3の拡散面4の反対側の面に対して直角に照射する。フォトセンサー12がスリガラス3の拡散面に対して45度の位置に配置されており、透過拡散光の強度を測定する。この条件で、拡散反射光の場合と同様に、スリガラス3の拡散面が乾燥状態と濡状態との2種類について測定した。
【0057】
図7及び図8に示す測定の結果を図9の表に示す。各数値の単位は[μW]である。この表から、以下の結論が導き出せる。
1.スリガラス程度の拡散面であれば、拡散反射よりも透過拡散光の強度の方が強度が強い(c>a)
2.拡散面が濡れた状態であれば、上記1.はさらに顕著であり(d>b)、かつ、乾燥状態に対する濡れ状態の光量減(比率)は、拡散反射よりも透過散乱の方が少ない(b/a<d/c)
このように、本実験より、擦傷の程度がスリガラスの拡散面と同程度の拡散性を有すると見なすと、「擦傷による拡散光の受光には、拡散反射光を受光するより透過拡散光を受光する方が、光量が大きく有利であり、これは拡散面が濡れた状態の場合により顕著である」ことが確認できた。
【0058】
以上説明したように、本発明によれば、壜の内部から外側に向けて照射して擦傷による拡散光を効率よく受光出来るようにしたことで、特に洗浄で壜が濡れている場合において良好な検査が可能となる。
【0059】
なお、本明細書では、ガラス壜をウレタンコーティングした牛乳壜を用いて説明したが、検査対象は牛乳壜に限られるものではなく、光を透過する壜であれば、半透明な壜や、色の付いた壜においても適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0060】
【図1】図1は、第1の実施の形態の壜の擦傷検査装置の概略を示す図である。
【図2】図2は、第2の実施の形態の壜の擦傷検査装置の概略を示す図である。
【図3】図3は、第2の実施の形態においてカメラ10で得られた擦傷有りサンプルの画像である。
【図4】図4は、第3の実施の形態の壜の擦傷検査装置の概略を示す図である。
【図5】図5は、壜1の胴部を介したレーザービーム27の入射を示す図である。
【図6】図6は、ライン状のレーザービーム27の入射を示す図である。
【図7】図7は、スリガラスを用いた拡散反射光の測定の概略を示す図である。
【図8】図8は、スリガラスを用いた透過拡散光の測定の概略を示す図である。
【図9】図9は、スリガラスを用いた測定の結果を示す表である。
【符号の説明】
【0061】
1…壜、2…擦傷可能性位置、3…スリガラス、4…拡散面、10…カメラ、11…画像処理装置、12…フォトセンサー、21…ランプ、22…ランプ支持部、23…遮光板、24…ライトガイド、25…光源ボックス、26…台座、27…レーザービーム、30…画像処理エリア、31…擦傷

【特許請求の範囲】
【請求項1】
壜の表面の擦傷を検査する壜検査装置であって、
前記壜の内部から外部へ向かう光を照射する照射手段と、
前記照射手段によって照射された光であって、前記壜の表面の擦傷によって拡散された光を前記壜の外部で受光する受光手段と、
前記受光手段からの出力に基づいて、前記壜の表面の擦傷の有無と程度を評価する評価手段と、
を備えたことを特徴とする壜検査装置。
【請求項2】
前記照射手段は、前記壜の内部の略中央部に配置された略点光源であることを特徴とする請求項1に記載の壜検査装置。
【請求項3】
前記照射手段と前記受光手段との間に配置され、
前記照射手段によって照射された光が直接前記受光手段に入射しないように遮光する遮光手段であって、前記壜の表面の擦傷部から前記受光手段への光路は遮光しない遮光手段を備えたことを特徴とする請求項1または2に記載の壜検査装置。
【請求項4】
前記壜を載せる台座を備え、
前記照射手段は、前記壜の開放口部より底面に向かって光を照射する光源であり、
前記受光手段は、前記照射手段によって照射された光であって、前記壜の底面部もしくは前記台座表面にて乱反射した後に前記壜の表面の擦傷によって拡散された光を受光することを特徴とする請求項1に記載の壜検査装置。
【請求項5】
前記台座は、前記壜の底面部が接する領域のうち少なくとも一部が光拡散性の反射部材で構成されていることを特徴とする請求項4に記載の壜検査装置。
【請求項6】
前記照射手段は、前記壜の表面の擦傷の内側にレーザービームを照射することを特徴とする請求項1に記載の壜検査装置。
【請求項7】
前記照射手段は、前記レーザービームを前記壜の開放口部から入射して前記壜の表面の擦傷の内側に照射することを特徴とする請求項6に記載の壜検査装置。
【請求項8】
前記照射手段は、前記レーザービームを前記壜の胴部から入射して前記壜の表面の擦傷の内側に照射することを特徴とする請求項6に記載の壜検査装置。
【請求項9】
前記レーザービームがライン状に形成され、その長手方向が前記壜の開放口部から底面部に向かう方向になるように照射されることを特徴とする請求項6から8のいずれかに記載の壜検査装置。
【請求項10】
前記壜を基準として前記受光手段と反対側の位置であって、前記壜から所定の距離の位置に、光を吸収するための黒色の壁を配置することを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の壜検査装置。
【請求項11】
前記受光手段はエリアセンサーを備えたカメラであり、
前記評価手段は、前記カメラで撮影された画像の所定のエリアについて評価することにより前記壜の表面の擦傷の有無と程度を評価することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の壜検査装置。
【請求項12】
前記受光手段はフォトセンサーであり、
前記評価手段は、前記フォトセンサーの出力信号の大きさに基づいて前記壜の表面の擦傷の有無と程度を評価することを特徴とする請求項1から10のいずれかに記載の壜検査装置。
【請求項13】
前記壜は、ウレタンコーティングされたガラス壜であることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の壜検査装置。
【請求項14】
前記壜が洗浄液もしくは水で濡れた状態であることを特徴とする請求項1から13のいずれかに記載の壜検査装置。
【請求項15】
壜の表面の擦傷を検査する壜検査方法であって、
前記壜の内部から外部へ向かう光を照射する照明工程と、
前記照明工程によって照射された光であって、前記壜の表面の擦傷によって拡散された光を前記壜の外部で受光する受光工程と、
前記受光工程からの出力に基づいて、前記壜の表面の擦傷の有無と程度を評価する評価工程と、
を備えたことを特徴とする壜検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−192304(P2009−192304A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−31838(P2008−31838)
【出願日】平成20年2月13日(2008.2.13)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】