説明

外用組成物

【課題】 体毛の成長あるいは発育を抑制する安全性が高い体毛成長抑制のための医薬品、医薬部外品あるいは化粧料等の外用組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】ダイズ、ニオイイリス、ヒオウギ、オウゴン、センブリ、チョウジ、アロエ、ホップ、カンゾウ、サンショウ、ジオウ、ニンジン、ラカンマキ、アマチャヅル、ヘンナ、シコン、ヨクイニン、イチハツ、オノニス、クズ、ヒトツバエニシダ、ドクダミ、オウバク、クワ、オウレン、タイム、トウニン、イチヤクソウ、トウキンセンカ、ノバラ、メリッサ、アルニカ、カッコン、オトギリソウ、キナ、セージ、ボタン、ログウッド又はローズマリーの中から選ばれる1種又は2種以上の生薬又はその抽出物からなる体毛成長抑制剤とともに、架橋型樹脂、リン脂質類似物又はスフィンゴ脂質から選ばれる少なくとも1種の化合物を含有する外用組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の生薬又はその抽出物からなる体毛成長抑制剤等の毛成長抑制剤を含有する化粧品、医薬部外品あるいは皮膚外用剤等の外用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
手足や胸部などの体毛は、近年、美的外観上の理由から少なく、無い方が好まれる傾向にある。そのため、各種の体毛除去方法が開発され利用されている。具体的には、シェーバー、抜毛器等を用いる機械的除去方法、脱毛剤を用いて体毛を毛根から抜去する方法、除毛剤を用いてその化学的作用により体毛を除去する方法などが挙げられる。これらの体毛除去方法では、一定期間の経過後に再度体毛を除去しなければならないから、皮膚に対して刺激を繰り返し与えることとなるうえ、作業の負担を伴うものである。
【0003】
そこで、体毛成長抑制効果のある物質を含有した外用組成物を用いることで体毛の成長を遅延させ体毛除去処理の頻度を下げる方法がある。例えば、活性型男性ホルモンの抑制作用のある植物エキス(オウゴン、センブリ、チョウジ、アロエ、ホップ、カンゾウ、サンショウ、ジオウ、ニンジン、ラカンマキ、アマチャズル、ヘンナ葉、シコン、ヨクイニン、米胚芽)を含有する発毛抑制剤を用いることで、体毛の発毛を抑制することができ、より効果的に体毛減少を図ることができることが知られている(特許文献1)。セリンプロテアーゼ阻害活性を有するマメ科、ナス科、イネ科またはウリ科の植物に由来する化合物を含有する局所活性組成物を局所適用することで、発毛、毛包、毛色素沈着の変化に影響を与えることが知られている(特許文献2)。発毛を抑制する植物抽出物(イチハツ、オノニス、ダイズ、クズ、ニオイイリス、ヒオウギ、ヒトツバエニシダ、ホップ)を含有する化粧料組成物を用いることで、育毛・発毛抑制効果が得られることが知られている(特許文献3)。毛母細胞及び毛乳頭細胞に直接的に作用して優れた毛成長抑制効果を示す特定の生薬又はその抽出物(ドクダミ、オウバク、コメヌカ、クワ、オウレン、タイム、トウニン、イチヤクソウ、トウキンセンカ、ノバラ、メリッサ)を含有する化粧料等の外用組成物が知られている(特許文献4)。 抗男性ホルモン作用を有する植物抽出物(アルニカ、アロエ、オウレン、オタネニンジン、オトギリソウ、キナ、クワ、サンショウ、ジオウ、セージ、センブリ、ダイズ、タイム、チョウジ、ボタン、ホップ、ヨクイニン、ログウッド、ローズマリー)または精油、および皮膚収れん作用又は毛細血管収縮作用を有する植物抽出物を含有する発毛抑制剤が、発毛抑制効果を示すことが知られている(特許文献5 )。ヒオウギと、抗男性ホルモン作用を有する植物抽出物(アルニカ、アロエ、オウレン、オタネニンジン、オトギリソウ、キナ、クワ、サンショウ、ジオウ、セージ、センブリ、ダイズ、タイム、チョウジ、ボタン、ホップ、ヨクイニン、ログウッド、ローズマリー)または精油、および皮膚収れん作用又は毛細血管収縮作用を有する植物抽出物、さらに天然又は化学修飾されたリン脂質を含有するは発毛抑制剤が、発毛抑制効果を有することが知られている(特許文献6)。
【0004】
【特許文献1】特開2001−28809号公報
【特許文献2】特開2001−72555号公報
【特許文献3】特開平11−322548号公報
【特許文献4】特開2003−306415号公報
【特許文献5】特開2001−316234号公報
【特許文献6】特開2003−137747号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、これらの外用組成物における体毛成長抑制効果はいまだ十分とはいえなかった。また、除毛や脱毛処理は皮膚に化学的物理的刺激を与えるため、皮膚に肌荒れや炎症を起こしたり、体毛成長抑制効果が発揮されにくい皮膚状態を惹起することがあり、問題であった。本発明は、手や足、髭等の体毛成長抑制効果が高く、かつ、皮膚に刺激や炎症を起こすことのない安全な外用組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、a)架橋型樹脂、リン脂質類似物又はスフィンゴ脂質から選ばれる少なくとも1種の化合物、およびb)ダイズ、ニオイイリス、ヒオウギ、オウゴン、センブリ、チョウジ、アロエ、ホップ、カンゾウ、サンショウ、ジオウ、ニンジン、ラカンマキ、アマチャヅル、ヘンナ、シコン、ヨクイニン、イチハツ、オノニス、クズ、ヒトツバエニシダ、ドクダミ、オウバク、クワ、オウレン、タイム、トウニン、イチヤクソウ、トウキンセンカ、ノバラ、メリッサ、アルニカ、カッコン、オトギリソウ、キナ、セージ、ボタン、ログウッド又はローズマリーから選ばれる少なくとも1種の生薬又はその抽出物からなる体毛成長抑制剤とを含有する外用組成物である。
また、a)架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型シリコーン、架橋型ゼラチン、架橋型ポリアクリル酸又はその塩、架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、2−メタクイロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、2−メタクイロイルオキシエチルホスホリルコリンホモ重合体又はセラミドから選ばれる少なくとも1種の化合物、
b)ダイズ、ニオイイリス、ヒオウギ、オウゴン、センブリ、チョウジ、アロエ、ホップ、カンゾウ、サンショウ、ジオウ、ニンジン、ラカンマキ、アマチャヅル、ヘンナ、シコン、ヨクイニン、イチハツ、オノニス、クズ、ヒトツバエニシダ、ドクダミ、オウバク、クワ、オウレン、タイム、トウニン、イチヤクソウ、トウキンセンカ、ノバラ、メリッサ、アルニカ、カッコン、オトギリソウ、キナ、セージ、ボタン、ログウッド又はローズマリーから選ばれる少なくとも1種の生薬又はその抽出物とを含有する体毛成長抑制のための外用組成物である。
【発明の効果】
【0007】
本発明の外用組成物は、優れた体毛成長抑制能を有し、皮膚に対する肌荒れ改善効果が高い。体毛除去処理作業の負担をより軽減できる外用組成物の提供が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明の外用組成物は、ダイズ、ダイズ、ニオイイリス(別名シロバナイリスともいう。)、ヒオウギ、オウゴン、センブリ、チョウジ、アロエ、ホップ、カンゾウ、サンショウ、ジオウ、ニンジン、ラカンマキ、アマチャヅル、ヘンナ、シコン、ヨクイニン、イチハツ、オノニス、クズ、ヒトツバエニシダ、ドクダミ、オウバク、クワ、オウレン、タイム、トウニン、イチヤクソウ、トウキンセンカ、ノバラ、メリッサ、アルニカ、カッコン、オトギリソウ、キナ、セージ、ボタン、ログウッド又はローズマリーから選ばれる少なくとも1種の生薬又はその抽出物を含有することを特徴とする。これらの特定の生薬又はその抽出物は体毛成長抑制剤として用いられるものである。
【0009】
なかでも、ダイズ、ニオイイリス、ヒオウギ、カッコンなどのフラボステロン(又はイソフラボン)を含有する生薬又はその抽出物、ドクダミ、アロエ、ニンジン、カンゾウ、ローズマリーが好ましい。これらの生薬又は抽出物は、2種以上組み合わせて外用組成物に含有するのがより好ましく、たとえば、ヒオウギとダイズとニオイイリスの組み合わせ、ヒオウギとカッコンの組み合わせ、ヒオウギとダイズの組み合わせ、ダイズとニオイイリスの組み合わせ、カッコンとニオイイリスとドクダミの組み合わせ、ダイズとヒオウギとニンジンの組み合わせ、ヒオウギとニオイイリスとカンゾウの組み合わせ、カンゾウとアロエとニオイイリスとの組み合わせ等があげられる。
【0010】
本発明で使用するダイズ、ニオイイリス、ヒオウギ、オウゴン、センブリ、チョウジ、アロエ、ホップ、カンゾウ、サンショウ、ジオウ、ニンジン、ラカンマキ、アマチャヅル、ヘンナ、シコン、ヨクイニン、イチハツ、オノニス、クズ、ヒトツバエニシダ、ドクダミ、オウバク、クワ、オウレン、タイム、トウニン、イチヤクソウ、トウキンセンカ、ノバラ、メリッサ、アルニカ、カッコン、オトギリソウ、キナ、セージ、ボタン、ログウッド又はローズマリーの生薬又はその抽出物とは、特定の生薬の各種部位(全体、花、頭花、花芽、花穂、葉、枝、枝葉、根茎、根皮、根、果実、果皮、豆果、種子など)をそのまま、あるいは乾燥したもの、粉砕したもの、粉砕後搾取したもの、又は、抽出溶媒で抽出したものである。
【0011】
抽出物とする場合の抽出溶媒としては、水(熱水を含む)、メタノール、エタノール、イソプロパノール、エチレングリコール、グリセリン等のアルコール類、酢酸エチル等のエステル類、アセトンやメチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリルなどのニトリル類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、ペンタン、ヘキサン、シクロペンタン、シクロヘキサンなどの飽和炭化水素類、トルエンなどの芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化炭化水素類、その他ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドなどの有機溶媒(すべて含水であってもよい)などを適宜用いることができ、1種または2種の任意の混合液であってもよい。これらの溶媒のうち、水、エタノール、またはこれらの混合溶液が、安全性の観点から言って好ましい。
【0012】
各特定の生薬又はその抽出物は植物の全草あるいは必要部位などから、上記の方法や公知または慣用の方法などによって製造することができ、また市販品を用いることもできる。
【0013】
本発明において特定の生薬又はその抽出物の外用組成物への配合量としては特に規定するものではないが、特定の生薬又はその抽出物の総量として、通常、0.001重量%以上20重量%以下で配合でき、好ましくは0.001〜10重量%、特に好ましくは0.005〜5重量%である。
【0014】
本発明では、架橋型樹脂、リン脂質類似物又はスフィンゴ脂質から選ばれる少なくとも1種の化合物、および特定の生薬又はその抽出物からなる体毛成長抑制剤とを含有することによって、体毛成長抑制剤の体毛成長抑制効果を増強でき、優れた体毛抑制効果を有する外用組成物を提供することができる。かかる化合物としては、具体的には、架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、架橋型シリコーン、架橋型ゼラチン、架橋型ポリアクリル酸又はその塩、架橋型メチルフェニルポリシロキサン、架橋型メチルポリシロキサン、2−メタクイロイルオキシエチルホスホリルコリン・メタクリル酸ブチル共重合体、2−メタクイロイルオキシエチルホスホリルコリンホモ重合体、セラミド(セラミド1、2、3、4、5、6I、6II等)、スフィンゴシン、フィトスフィンゴシン、糖セラミド(グルコセラミド、ガラクトシルセラミド等)等が挙げられる。このうちセラミドを用いる場合には、バリア膜形成能や水分保持機能等が高いという観点から、光学活性体の天然型セラミドが好ましい。具体的には、N-(27-オクタデカノイルオキシ-ヘプタコサノイル-)-フィトスフィンゴシン(セラミド1)、N-ステアロイルジヒドロスフィンゴシン(セラミド2)、N-ステアロイルフィトスフィンゴシン(セラミド3)、N-リノレオイルフィトスフィンゴシン(セラミド3)、N-オレオイルフィトスフィンゴシン(セラミド3)、N-2-ヒドロキシステアロイルフィトスフィンゴシン(セラミド6II)があげられる。
【0015】
本発明において、架橋型樹脂、リン脂質類似物又はスフィンゴ脂質から選ばれる少なくとも1種の化合物の、外用組成物への配合量としては特に規定するものではないが、これらの化合物を総量として、通常、0.00001重量%以上10重量%以下、好ましくは0.00001〜5重量%、より好ましくは0.0001〜1重量%である。
【0016】
本発明の外用組成物には、さらに抗炎症剤を配合することによって、さらに体毛成長抑制効果を高め、皮膚への安全性に優れた組成物とすることができる。抗炎症剤としては、通常外用組成物に用いられる抗炎症剤を用いることができるが、たとえば、グリチルリチン酸、グリチルリチン酸二カリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウム等のグリチルリチン酸誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、アラントイン又はその誘導体、サリチル酸メチル又はサリチル酸グリコール等のサリチル酸誘導体などが例示できる。なかでも好ましくは、グリチルリチン酸又はその誘導体、グリチルレチン酸又はその誘導体、アラントイン又はその誘導体である。これらの抗炎症剤は、1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
【0017】
本発明の抗炎症剤は、外用組成物への配合量としては特に規定するものではないが、抗炎症剤の総量として、通常、0.001重量%以上20重量%以下で配合でき、好ましくは0.01〜10重量%、特に好ましくは0.01〜5重量%である。
【0018】
さらに本発明は、ビニル系高分子、セルロース系高分子、液状油分又は脂肪酸デキストリンから選択される少なくとも1種以上の化合物をさらに含有することで、効果を向上させることができ好適である。
ビニル系高分子およびセルロース系高分子は、薬学上許容されるものであれば特に制限されず、ビニル系高分子では、例えばBFGoodrich社のカーボポール(商品名)や3VSigma社のシンタレン(商品名)などのカルボキシビニルポリマー、Noveon社のカーボポールAQUA SF−1(商品名)などのアクリル酸アルキルコポリマー、BFGoodrich社のPEMULEN(商品名)などのアクリル酸・メタクリル酸アルキルコポリマー、ポリアクリル酸、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドンなどが挙げられる。セルロース系高分子は、例えばメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシエチルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウムなどが挙げられる。また、これらは、薬学上許容される塩としても使用できる。
【0019】
本発明の外用成物に配合できるビニル系高分子およびセルロース系高分子の量は、本発明の効果を奏すれば特に制限されないが、外用組成物100重量部あたり通常0.001重量部以上、好ましくは0.01重量部以上、特に好ましくは0.05重量部以上であり、上限は通常5重量部以下、好ましくは3重量部以下、特に好ましくは2重量部以下である。
【0020】
液状油分は、25℃で液体である油分かつ薬学上許容されるものであれば特に制限されないが、油性感の少ない、軽い感触の油であると使用感が良いため好適である。具体的には、アジピン酸ジ−2−ヘプチルウンデシル、イソノナン酸イソノニル、イソノナン酸イソトリデシル、イソノナン酸イソデシル、イソオクタン酸セチル、イソステアリン酸イソステアリル、オクタン酸セチル、オレイン酸オレイル、オレイン酸エチル、オレイン酸デシル、ジイソノナン酸プロピレングリコール、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチレングリコール、ジカプリル酸プロピレングリコール、ジイソノナン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソセチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸2−ヘキシルデシル、パルミチン酸オクチル、乳酸ミリスチル、乳酸セチル、乳酸オクチル、リンゴ酸ジイソステアリル、12−ヒドロキシステアリル酸コレステリル、テトラオクタン酸ペンタンエリスリット、テトライソステアリン酸ポリグリセリル、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、ステアリン酸エチル、ステアリン酸ブチル、リノール酸エチル、リノール酸イソプロピル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、イソステアリン酸イソプロピル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、トリオクタン酸グリセリル、(2−ヘキシルデカン酸・セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、コハク酸ポリプロピレングリコールオリゴエステル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、メチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンなどが挙げられ、好ましくはイソノナン酸イソノニル、イソオクタン酸セチル、イソステアリン酸イソステアリル、ジカプリル酸プロピレングリコール、ミリスチン酸イソステアリル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソステアリル、パルミチン酸オクチル、乳酸オクチル、テトラオクタン酸ペンタンエリスリット、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、トリ(カプリル・カプリン酸)グリセリル、トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル、トリオクタン酸トリメチロールプロパン、(2−ヘキシルデカン酸・セバシン酸)ジグリセリルオリゴエステル、トリイソステアリン酸ポリグリセリル、ホホバ油、マカデミアナッツ油、メドウフォーム油、メチルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサンである。
【0021】
本発明の外用組成物に配合できる液状油分の量は、本発明の効果を奏すれば特に制限されないが、外用組成物100重量部あたり通常0.1重量部以上、好ましくは0.5重量部以上、特に好ましくは1重量部以上であり、上限は通常20重量部以下、好ましくは10重量部以下、特に好ましくは7重量部以下の範囲が挙げられる。
【0022】
脂肪酸デキストリンは、薬学上許容されるものであれば特に制限されず、デキストリンに、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びステアリン酸、ベヘニン酸等の炭素数12〜22の直鎖飽和脂肪酸、イソステアリン酸等の炭素数12〜22の分岐脂肪酸、並びにオレイン酸等の炭素数12〜22の不飽和脂肪酸、ヤシ油脂肪酸等の天然由来の脂肪酸よりなる群から選択された少なくとも1種の脂肪酸が結合した脂肪酸デキストリンが挙げられる。これらのうち、安定性及び使用性に優れている点で、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリンが好ましく、パルミチン酸デキストリンが特に好ましい。
本発明における脂肪酸デキストリンの配合量は、外用組成物100重量部に対して通常0.01〜15重量部、好ましくは0.01〜10重量部、より好ましくは0.05〜7.5重量部、特に好ましくは0.1〜4重量部の範囲が挙げられる。
【0023】
本発明の外用組成物は、皮膚に適用される化粧料、医薬品、医薬部外品などとして使用することができ、特に化粧料に好適に使用することができる。剤型は皮膚に適用できるものであればいずれでもよく、液剤、軟膏、ゲル、エアゾール、クリーム等、任意の剤型とできる。例えば化粧水、乳液、クリーム、パック、浴用剤、ペースト、ワックス、シート、ローション等に用いることができる。
【0024】
本発明の外用組成物は、体毛成長抑制効果を有する特定の生薬又はその抽出物を含有することを特徴とし、体毛成長抑制のための外用組成物としての用途に用いることができる。例えば、除毛、脱毛又は髭剃り関連化粧品、ペースト状、クリーム状、エアゾール状等の除毛剤、ワックス状、ジェル状、シート状等の脱毛剤、除毛、脱毛又は髭剃りの前や後の処理に用いる製品、顔や体用のローションやクリームなどの化粧料、制汗・防臭化粧料などの用途に用いることができる。
【0025】
本発明の外用組成物は、必要に応じて種々の成分を組み合わせることができる。このような成分の種類は特に制限されず、例えば、ビタミン剤、局所麻酔剤、鎮痒剤、保湿剤、美白剤、収斂剤、抗酸化剤などが挙げられる。本発明において好適な成分としては例えば、次のような成分が例示できる。
【0026】
ビタミン剤:レチノール、酢酸レチノール、パルミチン酸レチノール等のレチノール誘導体(ビタミンA類)、レチナール、レチノイン酸、レチノイン酸メチル、レチノイン酸エチル、レチノイン酸レチノール、ビタミンA油、ビタミンA脂肪酸エステル等のビタミンA類、β−カロチン、α−カロチン、γ−カロチン、δ−カロチン、リコピン、ゼアキサンチン、クリプトキサンチン、エキネノン等のプロビタミンA類、dl−α−トコフェロール、酢酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロール、コハク酸dl−α−トコフェロールカルシウム等のビタミンE類、リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’−リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル等のビタミンB2類、ニコチン酸dl−α−トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β−ブトキシエチル、ニコチン酸1−(4−メチルフェニル)エチル等のニコチン酸類、アスコルビゲン−A、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸L−アスコルビルなどのビタミンC類、メチルヘスペリジン、エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロールなどのビタミンD類、フィロキノン、ファルノキノン等のビタミンK類、γ−オリザノール、ジベンゾイルチアミン、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステル、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩等のビタミンB1類、塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、5’−リン酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン等のビタミンB6類、シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン等のビタミンB12類、葉酸、プテロイルグルタミン酸等の葉酸類、ニコチン酸、ニコチン酸アミドなどのニコチン酸類、パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D−パンテサイン、D−パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル等のパントテン酸類、ビオチン、ビオチシン等のビオチン類、アスコルビン酸、アスコルビン酸ナトリウム、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム等のアスコルビン酸誘導体であるビタミンC類、そのほか、カルニチン、フェルラ酸、α−リポ酸、オロット酸等のビタミン様作用因子など。
【0027】
局所麻酔剤:リドカイン、塩酸リドカイン、ジブカイン、塩酸ジブカイン、アミノ安息香酸エチル、ユーカリ油、オイゲノール、メントール、カンフル、ハッカ油など。
【0028】
鎮痒剤:クロタミトン、カンフル、チモール、メントール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン、デキサメタゾン、ベタメタゾンなど。
【0029】
保湿剤:グリセリン、1,3−ブチレングルコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ジグリセリントレハロースなどの多価アルコール、ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、キチン、キトサンなどの高分子化合物、グリシン、アスパラギン酸、アルギニン等のアミノ酸、乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等の天然保湿因子、セラミド、コレステロール、リン脂質などの脂質、カミツレエキス、ハマメリスエキス、チャエキス、シソエキスなどの植物抽出エキスなど。
【0030】
美白剤:ビタミンA又はその誘導体、ビタミンC又はその誘導体、ビタミンE又はその誘導体、パントテン酸又はその誘導体等のビタミン類、プラセンタ;アルブチン;コウジ酸;システイン;フィチン酸;アーモンド、イチョウ、ウーロン茶、エイジツ、オドリコソウ、海藻、クチナシ、クジン、コムギ、コメ、コメハイガ、オリザノール、コメヌカ、シソ、シャクヤク、センキュウ、ソウハクヒ、茶、トウキ、ハマメリス、ベニバナ、ボタンピ、トウキ、エノキ、カキ(Diospyros kaki)等の植物に由来する成分、エキス及び精油など。
【0031】
収斂剤:クエン酸、酒石酸、乳酸、塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、アルミニウムフェノールスルホン酸、パラフェノールスルホン酸亜鉛、硫酸亜鉛、乳酸亜鉛、アルミニウムクロロヒドロオキシド、タンニン;チャ、ハマメリス、アルテア、アセンヤク、ウイキョウ、ノイバラ、セイヨウオトギリソウ、オドリコソウ、オレンジ、カノコソウ、カワラヨモギ、キイチゴ、キウイ、ゴボウ、ゲンチアナ、ゲンノショウコ、シャクヤク、シモツケソウ、スイカズラ、スギナ、セイヨウサンザシ、セイヨウニワトコ、セイヨウネズ、セイヨウノコギリソウ、ワイルドタイム、ゴバイシ、トルメンチラ、パリエタリア、ブドウ、ヘチマ、マロニエ、ヤグルマギク、ユキノシタ、ヨモギ、ラン、リンゴ、レモン、レンゲソウ等の植物に由来する成分、エキス及び精油など。
抗酸化剤:ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、アスコルビン酸、エリソルビン酸、dl−α−トコフェロール、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム・二水和物(以下、エデト酸ナトリウムとも言う)、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、L−システイン塩酸塩など。
【0032】
これらの成分は1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。またそれらの配合量は、本発明の効果を奏すれば特に制限されないが、望ましくは薬事法上許容される上限配合量を限度に適宜選択使用することができる。具体的には、外用組成物100重量部あたり通常0.001〜50重量部、好ましくは0.001〜40重量部、より好ましくは0.001〜30重量部の範囲から目的に応じて調製することができる。
【0033】
本発明の外用組成物の調製方法は、特に制限されず、通常の外用組成物を調製するのに必要な各種成分などを適宜選択、配合して、常法により調製することができる。また、本発明の外用組成物の外皮への適用量や用法は特に制限されず、通常、一日数回、適量を皮膚等の外皮に塗布するなどして用いることができる。
【0034】
本発明の外用組成物は、通常pH2〜9の液性を備えていればよいが、皮膚や粘に対する低刺激性、及び皮膚使用感の良さという観点から、好ましくはpH3〜8、より好ましくはpH4〜8、特に好ましくはpH5〜8であることが望ましい。また、粘度はBL型粘度計、No.4ローターで60rpmで1分間測定した場合に、500〜200000mPaの粘度を備えていればよいが、指取り性や塗布しやすさなどの観点から、好ましくは1000〜150000mPa、さらに好ましくは、1000〜100000mPaが好ましい。
【実施例】
【0035】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、これらの実施例は何ら本発明の範囲を限定するものではない。なお、配合量等は精製水または特に単位の記載のないものについては、すべて重量%を表す。
【0036】
以下に製剤実施例を挙げる。なお、以下の実施例中の配合量は、精製水または特に単位の記載のないものについてはすべて重量%を表す。
【0037】
実施例1(乳液)
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 1.0
ダイズエキス 1.0
ヒオウギエキス 1.0
架橋型メチルポリシロキサン 0.06
メチルポリシロキサン 0.14
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.4
ヒドロキシエチルセルロース 0.2
1,3−ブチレングリコール 3.0
グリセリン 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
エデト酸ナトリウム 0.05
アラントイン 0.1
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
トリエタノールアミン 0.25
チャエキス 0.1
メチルフェニルポリシロキサン 3.0
パラオキシ安息香酸エステル 0.20
香料 適量
精製水 残量
【0038】
実施例1(乳液)
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 1.0
ダイズエキス 1.0
ヒオウギエキス 1.0
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体 0.4
グリチルリチン酸ジカリウム 0.01
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.4
ヒドロキシエチルセルロース 0.2
1,3−ブチレングリコール 3.0
グリセリン 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
エデト酸ナトリウム 0.05
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
メチルフェニルポリシロキサン 3.0
トリエタノールアミン 0.25
ハマメリスエキス 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 0.20
香料 適量
精製水 残量
【0039】
実施例2(ジェル)
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 5.0
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン
・メタクリル酸共重合体 0.00005
グリチルリチン酸モノアンモニウム 0.01
カルボキシビニルポリマー 0.35
DL−リンゴ酸 0.01
アロエエキス 0.01
チャエキス 0.01
無水エタノール 1.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.4
L-アルギニン 0.35
パラオキシ安息香酸エステル 0.20
香料 適量
精製水 残量
【0040】
実施例3 (クリーム)
ヒオウギエキス 3.0
カッコンエキス 0.5
架橋型メチルポリシロキサン 0.005
デカメチルシクロペンタシロキサン 0.095
グリチルレチン酸 0.001
カルボキシビニルポリマー 0.8
酢酸トコフェロール 0.2
dl−カンフル 0.8
グリセリン 3.0
セタノール 3.0
パルミチン酸オクチル 22.0
モノステアリン酸グリセリン 3.5
ポリオキシエチレンセチルエーテル 3.5
トリエタノールアミン 1.1
エデト酸ナトリウム 0.05
パラオキシ安息香酸エステル 0.2
精製水 残量
【0041】
実施例3 (クリーム)
ヒオウギエキス 3.0
カッコンエキス 0.5
架橋型メチルフェニルポリシロキサン 1.0
メチルフェニルポリシロキサン 4.0
カルボキシビニルポリマー 0.8
酢酸トコフェロール 0.2
dl−カンフル 0.8
グリセリン 3.0
セタノール 3.0
パルミチン酸オクチル 22.0
モノステアリン酸グリセリン 3.5
ポリオキシエチレンセチルエーテル 3.5
トリエタノールアミン 1.1
エデト酸ナトリウム 0.05
パラオキシ安息香酸エステル 0.2
精製水 残量
【0042】
実施例7 (ローション)
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 0.1
ダイズエキス 0.1
ヒオウギエキス 0.1
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン
・メタクリル酸共重合体 0.005
アラントイン 0.01
1,3−ブチレングリコール 40.0
グリセリン 10.0
ポリエチレングリコール1500 1.0
無水クエン酸 0.15
リン酸水素ナトリウム 0.45
パラオキシ安息香酸エステル 0.05
精製水 残量
【0043】
実施例9 脱毛クリーム
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 0.001
ダイズエキス 0.001
ヒオウギエキス 0.001
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン
・メタクリル酸共重合体 0.5
架橋型メチルポリシロキサン 0.1
デカメチルシクロペンタシロキサン 1.9
サリチル酸メチル 0.1
チオグリコール酸カルシウム 4.0
セチルアルコール 6.0
ワセリン 15.0
流動パラフィン 10.0
ポリオキシエチレンオレイルアルコールエーテル 4.0
ポリオキシエチレンステアリルアルコールエーエル 2.0
精製水 残量
【0044】
実施例9 脱毛エアゾール
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 0.02
ダイズエキス 0.02
ドクダミエキス 0.01
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体
0.0004
アラントイン 0.3
ジプロピレングリコール 10.0
チオグリコール酸 6.0
水酸化ナトリウム 4.5
ポリオキシエチレンセチルアルコールエーテル 3.0
流動パラフィン 2.0
LPG 6.0
ジメチルエーテル 2.0
香料 適量
精製水 残量
【0045】
実施例10(乳液)
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 1.0
ダイズエキス 1.0
ヒオウギエキス 1.0
アラントイン 0.1
架橋型メチルポリシロキサン 0.06
メチルポリシロキサン 0.14
メチルフェニルポリシロキサン 3.0
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.4
ヒドロキシエチルセルロース 0.2
1,3−ブチレングリコール 3.0
グリセリン 2.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.5
エデト酸ナトリウム 0.05
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
トリエタノールアミン 0.25
チャエキス 0.1
パラオキシ安息香酸エステル 0.20
香料 適量
精製水 残量
【0046】
実施例11(ジェル)
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 5.0
グリチルリチン酸モノアンモニウム 0.01
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン
・メタクリル酸共重合体 0.00005
アロエエキス 0.01
カルボキシビニルポリマー 0.35
DL−リンゴ酸 0.01
チャエキス 0.01
無水エタノール 1.0
ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 0.4
L-アルギニン 0.35
パラオキシ安息香酸エステル 0.20
香料 適量
精製水 残量
【0047】
実施例12 (クリーム)
ヒオウギエキス 3.0
カッコンエキス 0.5
グリチルレチン酸 0.001
架橋型メチルポリシロキサン 0.005
デカメチルシクロペンタシロキサン 0.095
カルボキシビニルポリマー 0.8
酢酸トコフェロール 0.2
dl−カンフル 0.8
グリセリン 3.0
セタノール 3.0
パルミチン酸オクチル 22.0
モノステアリン酸グリセリン 3.5
ポリオキシエチレンセチルエーテル 3.5
トリエタノールアミン 1.1
エデト酸ナトリウム 0.05
パラオキシ安息香酸エステル 0.2
精製水 残量
【0048】
実施例13 (クリーム)
ヒオウギエキス 3.0
カッコンエキス 0.5
架橋型メチルフェニルポリシロキサン 1.0
メチルフェニルポリシロキサン 4.0
カルボキシビニルポリマー 0.8
酢酸トコフェロール 0.2
dl−カンフル 0.8
グリセリン 3.0
セタノール 3.0
パルミチン酸オクチル 22.0
モノステアリン酸グリセリン 3.5
ポリオキシエチレンセチルエーテル 3.5
トリエタノールアミン 1.1
エデト酸ナトリウム 0.05
パラオキシ安息香酸エステル 0.2
精製水 残量
【0049】
実施例14 (クリーム)
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 0.5
ドクダミエキス 0.5
セラミド2 0.01
セラミド3 0.05
セラミド6II 0.01
カルボキシビニルポリマー 0.8
酢酸トコフェロール 0.2
dl−カンフル 0.8
グリセリン 3.0
セタノール 3.0
パルミチン酸オクチル 22.0
モノステアリン酸グリセリン 3.5
ポリオキシエチレンセチルエーテル 3.5
トリエタノールアミン 1.1
エデト酸ナトリウム 0.05
パラオキシ安息香酸エステル 0.2
精製水 残量
【0050】
実施例15 (ローション)
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 0.1
ダイズエキス 0.1
ヒオウギエキス 0.1
アラントイン 0.01
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン
・メタクリル酸共重合体 0.005
1,3−ブチレングリコール 40.0
グリセリン 10.0
ポリエチレングリコール1500 1.0
無水クエン酸 0.15
リン酸水素ナトリウム 0.45
パラオキシ安息香酸エステル 0.05
精製水 残量
【0051】
実施例16 脱毛クリーム
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 0.001
ダイズエキス 0.001
ヒオウギエキス 0.001
サリチル酸メチル 0.1
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン
・メタクリル酸共重合体 0.5
架橋型メチルポリシロキサン 0.1
デカメチルシクロペンタシロキサン 1.9
チオグリコール酸カルシウム 4.0
セチルアルコール 6.0
ワセリン 15.0
流動パラフィン 10.0
ポリオキシエチレンオレイルアルコールエーテル 4.0
ポリオキシエチレンステアリルアルコールエーエル 2.0
精製水 残量
【0052】
実施例17 脱毛エアゾール
ニオイイリスエキス(イリス根エキス) 0.02
ダイズエキス 0.02
ドクダミエキス 0.01
アラントイン 0.3
2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体
0.0004
ジプロピレングリコール 10.0
チオグリコール酸 6.0
水酸化ナトリウム 4.5
ポリオキシエチレンセチルアルコールエーテル 3.0
流動パラフィン 2.0
LPG 6.0
ジメチルエーテル 2.0
香料 適量
精製水 残量
【0053】
マウス発毛試験
毛周期が休止期にある生後7週齢のC3H/HeNマウスの背部を、電気バリカン及び電気シェーバーを用い、皮膚を傷つけないように除毛し、1群10匹として実験に供した。除毛の翌日から除毛部位(2cm ×4cm)に表1に示す各被験試料を0.1mL ずつ、1週間あたり5日間、1日2回塗布した。各被験試料の発毛抑制効果を示す発毛面積率(%)は、各被験試料及び対照試料の除毛部位における発毛部分の面積を測定し、除毛部位の面積に対する発毛面積の比率を算出したうえで、対照試料に比して各被験試料がどの程度発毛を抑制することができたかを下記の計算式1により算出した。各被験試料の塗布開始から19 日目の発毛面積率(%)の平均値を表1に示す。
【0054】
計算式1
発毛面積率(%)=(被験試料における発毛部分の面積/除毛部位の面積)÷(対照試料における発毛部分の面積/除毛部位の面積)×100
【0055】
【表1】

【0056】
表1の結果から、メチルフェニルポリシロキサン、2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体又はセラミドをともに含有することによって、ニオイイリスエキス、ヒオウギエキス又はダイズエキスの発毛抑制効果が増強されることが示された。よって、アラントインとともに、ニオイイリスエキス、ヒオウギエキス又はダイズエキスを含有する外用組成物は、優れた発毛抑制効果を発揮することが認められる。
【0057】
体毛成長抑制試験及び肌荒れ改善試験
20から39歳の女性で足の体毛を日常的にカミソリで剃毛処理している42人(1群12名)を被験者とした。試験開始第一日目に両脚頸部を剃毛をしてもらい、各被験試料を右脚脛部全体に、1日1回以上29日間連続して塗布してもらった。一方、左脚脛部には対照試料(1,3フ゛チレンク゛リコール3.0重量%、ク゛リセリン2.0重量%、精製水残量)を、右脚脛部と同様に塗布してもらった。塗布開始後23日目までは、被験者が通常行っている間隔で剃毛を実施してもらった。塗布開始後23日目に被験者全員の両足脛部をカミソリで一斉に剃毛し、その後6日間剃毛を行わずに塗布開始後29日目に、生えてきた両脚頸部の体毛の長さをマイクロスコープ(VHX−100、キーエンス社製)を用いて測定し、各被験者毎にランダムに選択した20本の体毛の長さの平均値を求め、体毛の成長率を算出した。体毛の成長率(%)は下記式により求めた。
また、塗布開始後23日目に被験者全員を一斉に剃毛した直後に両脚頸部に試料を塗布してもらい、試料塗布から8時間後に角質水分量(Skicon-200、IBS社製)を測定した。測定した角質水分量をもとに、肌荒れ改善率(%)を算出した。肌荒れ改善率(%)は、下記式により求めた。各被験者の体毛の成長率(%)および肌荒れ改善率(%)の平均値を表2に示す。
【0058】
体毛の成長率(%)=( 右脚脛部[被験試料塗布部]の体毛の長さ /左脚脛部[対照試料塗布部]の体毛の長さ)×100
肌荒れ改善率(%)=(右脚脛部[被験試料塗布部]の角質水分量/(左脚脛部[対照試料塗布部]の角質水分量))×100
【0059】
【表2】

【0060】
表2の結果から、メチルフェニルポリシロキサン、2−メタクロイルオキシエチルホスホリルコリン重合体又はセラミドとともに、ニオイイリスエキス、ヒオウギエキス及びダイズエキスを含有する外用組成物は、ダイズエキスのみを含有する市販品よりも優れた発毛抑制効果を発揮した。また、本発明の外用組成物では、体毛の剃毛処理を繰り返しても剃毛部が十分な保水力を保っており、肌荒れを改善でき安全な組成物であることが確認された。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
セラミドと、イソフラボンを含有する生薬又はその抽出物とを含有する外用組成物。
【請求項2】
イソフラボンを含有する生薬又はその抽出物が、ニオイイリス、およびヒオウギから選ばれる少なくとも1種の生薬又はその抽出物である、請求項1記載の外用組成物。
【請求項3】
さらに、抗炎症剤を含有する、請求項1〜2のいずれか1項に記載の外用組成物。
【請求項4】
抗炎症剤がアラントインである請求項3記載の外用組成物。
【請求項5】
体毛成長抑制のための組成物である請求項1〜4のいずれか1項に記載の外用組成物。

【公開番号】特開2008−7526(P2008−7526A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−252790(P2007−252790)
【出願日】平成19年9月28日(2007.9.28)
【分割の表示】特願2004−8543(P2004−8543)の分割
【原出願日】平成16年1月15日(2004.1.15)
【出願人】(000115991)ロート製薬株式会社 (366)
【Fターム(参考)】