説明

多層パイプ

官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマー層(1)と、ポリアミド層(2)と、強化用繊維層(3)とを含む多層パイプ。任意選択的な追加層としては、溶融押出し成形可能なフルオロポリマー(4)および熱可塑性ポリマー層(5)などがある。こうしたパイプは地域暖房用途において特に有用である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマー、ポリアミド、および強化用繊維の個別の層を含む多層パイプに関する。任意の追加層として、溶融押出し成形可能なフルオロポリマーおよび熱可塑性ポリマー層などがある。こうしたパイプは地域暖房用途において特に有用である。
【背景技術】
【0002】
パイプは、多種多様な物質を多種多様な条件下で運ぶのに使用される。特に要求の厳しい用途は温水または蒸気の輸送である。そのような用途に適したパイプは、高圧に耐えることができ、耐蝕性でなければならない。例えば、地域暖房システムがそのような用途の1つである。そうしたシステムは、中央供給源で生成される蒸気および温水を複数の建造物に、多くの場合暖房の目的で供給する。地域暖房は、多くの単科大学や総合大学、工業会社の構内、製造プラント、モスクワやサンクトペテルブルグなどのロシアの都市などで使用されている。使用される中央供給源はきわめて多様であり、中央供給源としては、地熱、コージェネレーションプラント、産業廃熱源(industrial waste heat sources)、および専用に建設された蒸気発生施設などを挙げることができる。地域暖房システムは典型的にはパイプを用いて過熱水を運ぶので、多くの場合およそ100〜150℃の温度になる。そのため、そのようなシステムでは典型的には金属(ステンレス鋼など)のパイプが使用される。多くのそのような用途でポリマーのパイプを使用するなら望ましいであろう。多くの場合そうした材料はより多く入手可能であり、しかも多くの場合、設置および保守の面で非常に簡単になりコストが低減されるからである。
【0003】
そうしたシステムに用いるのに好適なポリマーのパイプは、耐薬品性があり、パイプで運ばれる過熱水および過熱蒸気の温度および圧力に耐えることができ、耐破壊性があることが好ましいであろう。
【0004】
要求の厳しい用途のその他の例としては、アルコール、炭化水素、および他の有機液体の運搬などがあり、そうした用途に適したパイプは、同様に耐薬品性、耐熱性、耐圧性、および耐破壊性があることが好ましい。
【0005】
米国特許公報(特許文献1)は、層と層の間に結合層が存在しない状態でポリアミドの層に直接付着したフルオロポリマーの層を含んでいる同時押出ラミネートを開示している。
【0006】
(特許文献2)は、ポリ(パーフルオロエチレンプロピレン)またはポリ(フッ化ビニリデン)の薄層、透過抵抗用の金属箔層、押出し成形可能なポリマー層、繊維で作製された耐圧性および耐熱性層、断熱層、拡散防止(diffusion−protection)層、および保護層を含むことができる多層パイプを開示している。しかしながら、そうしたパイプにおける金属箔は腐食しやすく、パイプの破損をもたらす恐れがある。
【0007】
【特許文献1】米国特許第6,524,671号明細書
【特許文献2】EP 84088号明細書
【特許文献3】米国特許第6,284,335号明細書
【特許文献4】米国特許第5,576,106号明細書
【特許文献5】国際公開第96/03448号パンフレット
【特許文献6】米国特許第4,982,009号明細書
【特許文献7】米国特許第5,310,838号明細書
【特許文献8】米国特許第4,138,426号明細書
【特許文献9】EP 0 626 424号明細書
【特許文献10】EP 0 728 776号明細書
【特許文献11】米国特許第3,869,430号明細書
【特許文献12】米国特許第3,869,429号明細書
【特許文献13】米国特許第3,767,756号明細書
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本明細書においては、(a)官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマーを含む層を含む層と、(b)ポリアミドを含む層と、(c)強化用繊維を含む層とを含む多層パイプであって、層(a)が最も内側にあり、層(b)が層(a)の外側にあり、層(c)が層(b)の外側にあるようにこれらの層が同心円状に配置されている多層パイプが開示されており、特許請求の範囲に記載されている。パイプは、任意選択により、(a’)溶融押出し成形可能なフルオロポリマーを含む層および(d)熱可塑性ポリマーを含む層の1つまたは複数をさらに含んでもよく、(a’)は最も内側になり、層(d)は層(c)の外側になる。このパイプは、地域暖房および化学プロセス用途に、あるいは海底のフレックスパイプ(flex pipe)または海洋アンビリカル(marine umbilical)の構成材として使用できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
本明細書で使用される「多層パイプ」という用語は、流体(任意の液体、気体、または微粉固体を含むが、これらに限定されない)を送るための貫通穴が形成されている構造体を指す。構造体の壁は3つ以上の同心層を含む。それらは、断面が円形または略円形(例えば、楕円)であってよい。しかし、より一般的には、貫通路が形成されている限り、パイプは無限とも思われるほどの幾何学的形状に形成することができる。例えば、好適な形状は多角形の形状または曲線形状を有していてよく、その長さに沿って2つ以上の形状を含んでいてもよい。さらにパイプは、好適な手段によって結合されてT形断面、枝などを形成していてもよい。多層パイプおよびその同心層の一部または全部が柔軟であるかまたは硬くてもよく、その肉厚および直径(パイプの断面が円形である場合)はさまざまであってよい。
【0010】
図1に示すように、本発明の多層パイプは、官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマーの第1層(a)(1)、ポリアミドの第2層(b)(2)、および強化用繊維の第3層(c)(3)のような少なくとも3つの同心層を含む。層(a)(1)は最も内側である。層(b)(2)は層(a)(1)の外側にある。層(c)(3)は層(b)(2)の外側にある。図2に示すように、多層パイプは溶融押出し成形可能なフルオロポリマーの層(a’)4をさらに含んでもよく、ここで層(a)(1)が層(a’)(4)と層(b)(2)との間にくるように層(a’)(4)は配置される。図3に示すように、多層パイプは図1と同じような構成であってよく、また層(c)(3)の外側に配置される熱可塑性ポリマーの層(d)(5)をさらに含んでもよい。図4に示す好ましい実施形態では、多層パイプは(a’)(4)、(a)(1)、(b)(2)、(c)(3)、および(d)(5)の層を含む。
【0011】
層(a)(1)は、フルオロポリマー層(a’)(4)が存在する場合、ポリアミド層(b)(2)をその層に付着させることができる。層(a)(1)および(a’)(4)(存在する場合)は、水に対する透過抵抗をもたらす働きをすることができ、耐高温性であることができる。層(c)(3)は、パイプに破裂抵抗(burst resistance)を付与する働きをすることができる。パイプの各層は、各層の内側に配置された層(任意)およびその外側に配置された層(任意)と接触している。パイプは、任意選択により、追加層が、層(a’)の内側または層(d)の外側に含まれていてもよく、あるいは層(a’)、(a)、(b)、(c)、および/または(d)の間に散在して含まれていてもよい。そのような追加層は特定のニーズに合うような任意のさまざまな材料で形成することができる。
【0012】
パイプは、水(蒸気および過熱蒸気を含む)、および炭化水素、アルコールおよびその他の有機液体、ならびにこれらの任意のものの混合物などのさまざまな流体を輸送するのに使用できる。
【0013】
層(a)、(b)、および(d)の材料は、各層の、パイプで輸送することを目的とした流体の透過度(「流体透過度」と呼ばれる)が、そのすぐ内側の層の流体透過度以上である流体透過度を有するように選択することが好ましい。言い換えれば、層(a)の流体透過度は、層(a’)(存在する場合)の流体透過度以上であり、層(b)の流体透過度は層(a)の流体透過度以上であり、層(d)(存在する場合)の流体透過度は層(b)の流体透過度以上である。さらに、パイプが任意選択的な層を、層(a’)の内側または層(d)の外側に含む場合、あるいは層(a’)、(a)、(b)、(c)、および/または(d)の間に散在する形で含む場合、それらの層に使用する材料は、各層が、そのすぐ内側の層の流体透過度以上である流体透過度を有するように選択する。このようにすると、層の間またはその内部への流体成分の蓄積が避けられる。蓄積してしまうと、層の層間はく離や層を構成する材料の加水分解が起きることがある。層(c)(強化用繊維)の外側の層(存在する場合)の流体透過度は、層(c)の流体透過度より大きい必要はない。
【0014】
既知の厚さを有する材料のフィルムまたは薄い押出品を、輸送流体で約4分の3まで満たしたスイング・アルバート水分蒸散計(Thwing−Albert Vapometer)のカップ(ニュージャージー州ウエストベルリンのスイング・アルバート・インスツルメント・カンパニー(Thwing Albert Instrument Company,West Berlin,N.J.)から入手可能)に置き、パイプの用途における作業温度範囲を代表するような温度のオーブンに入れることにより、材料の流体分子透過度を測定できる。カップを毎日計量し、毎日の平均損失重量を記録する。
【0015】
流体透過係数(fluid permeation coefficient)(R)は、毎日の流体損失の割合をカップの内容物にさらした材料の面積で割り、その結果にフィルムの厚さを掛けることによって計算する。
【0016】
ある特定の層の透過度は、流体透過係数に層の厚さ(T)を掛けて求める。したがって、2つの層1および2(層2は層1の外側にある)の場合、次のようになる。
【0017】
【数1】

【0018】
式中、RおよびRはそれぞれ層1および2の流体透過係数であり、TおよびTはそれぞれ層1および2の厚さである。ある層が別の層の外側にある場合、流体透過に利用できるその層の表面積はより大きくなることは当業者には理解されるであろう。本発明のパイプ用に選択する層の厚さは、好ましくは、作業の過程において流体が各層(強化用繊維材料を含む層は除く)を透過できる割合が、その下の層の割合以上になるように選択されるであろう。
【0019】
(フルオロポリマー層(a)および(a’))
層(a)および(a’)のフルオロポリマーは溶融押出し成形可能である。「溶融押出し成形可能な」フルオロポリマーとは、当業者が特定のフルオロポリマーで普通に測定した場合に約0.5×10〜約60×10Pa・sの範囲の溶融粘度を有するフルオロポリマーを意味する。例えば、ASTM法D1238は、フルオロポリマーの溶融流れ速度の測定方法を記載している。ASTM法D3159は、テトラフルオロエチレン−エチレンポリマーの溶融流れ速度の測定方法を記載している。ASTM法D3222は、フッ化ビニリデンポリマーの溶融流れの測定方法を記載している。ASTM法D5575は、フッ化ビニリデンと他のフッ素化モノマーとのコポリマーの溶融流れの測定方法を記載している。当業者に理解されるように、これらの方法は他のモノマーから得られる繰り返し単位をさらに含むポリマーにも適している。当業者に理解されるように、溶融流れ速度は溶融粘度に直接変換されうる。
【0020】
フルオロポリマーは、少なくとも1種のフッ素含有モノマーから得るが、部分的にはフッ素を含まないかまたは他のハロゲンを含有する少なくとも1種のモノマーから得ることもできる。フルオロポリマーは、水素を含有する少なくとも1種のモノマーから得ることが好ましい。フルオロポリマー中の水素とフッ素の比率は、少なくとも約0.1:1であることが好ましい。フルオロポリマーは、好ましくは少なくとも約35重量パーセントのフッ素を含む。溶融押出し成形可能なフルオロポリマーの例は米国特許公報(特許文献3)に示されており、これを本願明細書に援用する。
【0021】
溶融押出し成形可能なフルオロポリマー(a’)は、溶融押出し成形可能なフルオロポリマー(a)とは異なる。溶融押出し成形可能なフルオロポリマー(a’)を製造するのに使用できるフッ素含有モノマーとしては、2個〜8個の炭素原子を含有しかつ式CY=CYORまたはCY=CYOR’ORのフッ素化ビニルエーテルを含有するフルオロオレフィンなどがあり、上式で、各Yは独立にHまたはFであり、RおよびR’は独立に完全フッ素化されているかまたは部分的にフッ素化されている直鎖または分岐のアルキルおよびアルキレン基(1個〜8個の炭素原子を含む)である。好ましいR基は1個〜4個の炭素原子を含み、好ましくは過フッ素化されている。好ましいR’基は2個〜4個の炭素原子を含み、好ましくは過フッ素化されている。
【0022】
好適なフッ素含有モノマーの例としては、テトラフルオロエチレン(TFE)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロブチルエチレン(PFBE)、ヘキサフルオロイソブチレン(HFIB)、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、およびヘキサフルオロプロピレン(HFP)などがある。
【0023】
溶融押出し成形可能なフルオロポリマーを製造するのに使用できる炭化水素モノマーとしては、エチレン、プロピレン、n−ブチレン、およびイソブチレンなどがある。
【0024】
好ましいフルオロポリマーとしては、エチレンと過ハロゲン化(perhalogenated)モノマーとのコポリマー(テトラフルオロエチレン(TFE)またはクロロトリフルオロエチレン(CTFE))などがあり、そのようなコポリマーは多くの場合それぞれETFEおよびECTFEと呼ばれる。ETFEは、少量の1種または複数種の追加コモノマーから得られる繰り返し単位を必要に応じて含んでもよい。追加コモノマーを使用すると、そのようなポリマーの高温脆性を減少させることができる。好ましい追加コモノマーとしては、パーフルオロ(プロピルビニルエーテル)(PPVE)、パーフルオロ(エチルビニルエーテル)(PEVE)、パーフルオロブチルエチレン(PFBE)、およびヘキサフルオロイソブチレン(HFIB)がある。ECTFEも追加コモノマーから得ることができる。好ましいETFEは、本願特許出願人から供給されるテフゼル(Tefzel(登録商標))2181である。
【0025】
その他の好ましいフルオロポリマーとしては、他のパーフルオロオレフィン(特に、ヘキサフルオロプロピレン(HFP))および(任意選択で)TFEとのコポリマーを含め、フッ化ビニリデンポリマーなどがある。その他の好ましいフルオロポリマーは少量のフッ化ビニリデンから得られるTFE/HFPコポリマーである。そのようなポリマーは、好ましくは、TFE由来の繰り返し単位を約50〜約80モルパーセント、フッ化ビニリデン由来の繰り返し単位を約10〜約45モルパーセント、およびHFP由来の繰り返し単位を約5〜約20モルパーセントだけ含有する。その他の好ましいフルオロポリマーとしては、HFPおよび/またはPPVEまたはパーフルオロ(エチルビニルエーテル)とTFEとのコポリマーなどがある。
【0026】
溶融押出し成形可能なフルオロポリマーは、最初の融解時にDSC(示差走査熱分析)で測定される融解吸熱に関連した融解熱がゼロでないことから分かるように、通常は部分的に結晶質であり、フルオロエラストマーではなくフッ素樹脂と考えられている。
【0027】
パイプの層(a)は、官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマーを含む。「官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマー」とは、ポリアミド中に存在するアミン基またはカルボン酸基と反応することができる官能基を含んでいる溶融押出し成形可能なフルオロポリマーを意味する。そのような官能基の例としては、ジカルボン酸とそのジエステル、ジカルボン酸のモノエステル、酸無水物、カルボン酸とそのエステル、およびカルボン酸およびジカルボン酸の塩のうちの1種または複数種などの、カルボキシル基などがある。カルボン酸の塩は中和されたカルボン酸である。その他の有用な官能基としては、エポキシ基、ヒドロキシル基、ならびにスルホン酸およびホスホン酸とそれらのエステルおよび塩などがある。
【0028】
それらの官能基は、官能基を含んでいる不飽和分子(「官能基化グラフト化合物」と呼ばれる)を溶融押出し成形可能なフルオロポリマーにグラフト化することで、フルオロポリマーに含有させることができる。フルオロポリマー層(a’)に使用する上述の溶融押出し成形可能なフルオロポリマーをグラフト化して、官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマーを製造することができる。不飽和分子は好ましくはエチレン性不飽和分子である。好適なグラフト化方法は米国特許公報(特許文献4)および(特許文献5)に記載されており、それらを本願明細書に援用する。好ましい不飽和分子(官能基化グラフト化合物)としては、メタクリル酸グリシジル、ならびに無水マレイン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、およびそれらのエステルなどがある。
【0029】
フルオロポリマーにグラフト化するグラフト化合物の量は、官能基化フルオロポリマーの総量を基準にして、好ましくは一般に約0.01〜約5重量パーセント、またはより好ましくは約0.01〜約3重量パーセント、またはさらにより好ましくは約0.05〜約1重量パーセントである。
【0030】
好適な官能基を含んでいるモノマー(官能基化モノマー)を、層(a’)の溶融押出し成形可能なフルオロポリマーの製造に用いる上述のモノマーと共重合させて作る場合にも、それらの官能基をフルオロポリマーに導入することができる。好適な官能基化コモノマーの例としては、米国特許公報(特許文献6)(これを本願明細書に援用する)に開示されているCF=CF[OCFCF(CF)](O)(CFCHOHなどのヒドロキシフルオロビニルエーテル(hydroxyfluorovinylethers)、および米国特許公報(特許文献7)(これを本願明細書に援用する)に開示されているそれらのアルコールエステルCF=CF[OCFCF(CF)]O(CF(CHOCORがある。追加の好適なフルオロビニルエーテル官能基化コモノマーとしては、米国特許公報(特許文献8)(これを本願明細書に援用する)に開示されているCF=CF[OCFCF(CF)]O(CFCOOHおよびそれらのカルボン酸エステルCF=CF[OCFCF(CF)]O(CFCOORなどがある。これらの式では、m=0〜3、n=1〜4、p=1〜2であり、Rはメチルまたはエチルである。追加の好適な官能基化コモノマーは(特許文献9)に開示されており、これは本願明細書に援用する。その他の官能基化コモノマーとしては、(特許文献10)(これを本願明細書に援用する)に開示されているCF=CFCF−Z−(CH−Xのようなものがあり、式中、XはCHOH、COOR、またはエポキシであり;RはHであるか、または1個〜6個の炭素原子を有するアルキル基であり;ZはRまたはO−R(式中、Rは1個〜40個の炭素原子を有するフッ素置換アルキレン基であり、Rは1個〜40個の炭素原子を有するフッ素置換アルキレン基であるかまたは3個〜50個の炭素原子を有するフッ素置換エーテルであり、wは0または1から6までの整数である。
【0031】
好適な官能基を含んでいるモノマーを共重合させて製造される官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマーは、官能基化フルオロポリマーの全重量を基準にして、好ましくは約10重量パーセント以下、またはより好ましくは約0.01〜約10重量パーセント、またはさらにより好ましくは約1〜約5重量パーセントの官能基化コモノマー由来の繰り返し単位を含むことになる。
【0032】
本発明に使用するフルオロポリマーは、任意選択により、架橋剤/開始剤、増量剤や充填剤(雲母類、シラン、チタネート、ジルコン酸塩、およびポリアミドと同じような熱安定性を有する液晶ポリマーなど)、熱安定剤、殺菌剤/殺カビ剤/殺ウドンコ病菌剤(mildewicide)、加工助剤、導電剤(conductive agents)や静電気消散剤(static dissipative agents)、着色剤、酸化防止剤などの添加剤をさらに含んでもよい。
【0033】
フルオロポリマーへのそのような添加剤の添加は、添加剤をフッ素樹脂に含有させる任意の従来手段(混合ミル(compounding mill)、バンバリーミキサー、または混合押出機(mixing extruder)の使用など)によって実施することができる。これは、添加剤およびフルオロポリマー(固体状態)をブレンドし、その後、造形品の製造の際に一般に行うようにブレンドを溶融押出機に通過させて添加剤を均一に分散させることでも行うことができる。
【0034】
好ましい官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマーは、無水マレイン酸でグラフト化されたETFEである。そのような材料は、本願特許出願人から入手可能なテフゼル(Tefzel(登録商標))2202である。
【0035】
(ポリアミド層(b))
層(b)に使用するポリアミドは、単一のポリアミドであっても、あるいは2種以上のポリアミドのブレンドを含んでもよい。ポリアミドは、十分に高い溶融強度、溶融粘度、および溶融弾性を有しており、後で押し出し成形してパイプにすることができることが好ましい。
【0036】
好適なポリアミドは、ジカルボン酸またはその誘導体およびジアミンの縮合物、および/またはアミノカルボン酸の縮合物、および/またはラクタムの開環重合生成物であってよい。好適なジカルボン酸としては、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、イソフタル酸およびテレフタル酸などがある。好適なジアミンとしては、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、オクタメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2−メチルペンタメチレンジアミン、2−メチルオクタメチレンジアミン、トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(p−アミノシクロヘキシル)メタン、m−キシリレンジアミン、およびp−キシリレンジアミンなどがある。好適なアミノカルボン酸は11−アミノドデカン酸である。好適なラクタムとしては、カプロラクタムおよびラウロラクタムなどがある。
【0037】
好適なポリアミドとしては、脂肪族ポリアミド(ポリアミド6;ポリアミド6,6;ポリアミド4,6;ポリアミド6,9;ポリアミド6,10;ポリアミド6,12;ポリアミド10,10;ポリアミド11;ポリアミド12など);半芳香族ポリアミド(ポリ(m−キシリレンアジポアミド)(ポリアミドMXD,6)、ポリ(ドデカメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド12,T)、ポリ(デカメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド10,T)、ポリ(ノナメチレンテレフタルアミド)(ポリアミド9,T)など);ヘキサメチレンテレフタルアミドとヘキサメチレンアジポアミドのポリアミド(ポリアミド6,T/6,6);ヘキサメチレンテレフタルアミドと2−メチルペンタメチレンテレフタルアミドのポリアミド(ポリアミド6,T/D,T);ヘキサメチレンイソフタルアミドとヘキサメチレンアジポアミドのポリアミド(ポリアミド6,I/6,6);ヘキサメチレンテレフタルアミドとヘキサメチレンイソフタルアミドとヘキサメチレンアジポアミドのポリアミド(ポリアミド6,T/6,I/6,6)およびこれらのポリマーのコポリマーおよび混合物などがある。
【0038】
好適な脂肪族ポリアミドの例としては、ポリアミド6,6/6コポリマー;ポリアミド6,6/6,8コポリマー;ポリアミド6,6/6,10コポリマー;ポリアミド6,6/6,12コポリマー;ポリアミド6,6/10コポリマー;ポリアミド6,6/12コポリマー;ポリアミド6/6,8コポリマー;ポリアミド6/6,10コポリマー;ポリアミド6/6,12コポリマー;ポリアミド6/10コポリマー;ポリアミド6/12コポリマー;ポリアミド6/6,6/6,10ターポリマー;ポリアミド6/6,6/6,9ターポリマー;ポリアミド6/6,6/11ターポリマー;ポリアミド6/6,6/12ターポリマー;ポリアミド6/6,10/11ターポリマー;ポリアミド6/6,10/12ターポリマー;およびポリアミド6/6,6/PACM(ビス−p−{アミノシクロヘキシル}メタン)ターポリマーなどがある。
【0039】
好ましいポリアミドとしては、ポリアミド6,6;ポリアミド6,12;ポリアミド6,10;ポリアミド11;ポリアミド12;ヘキサメチレンジアミンとドデカン二酸とデカン酸とのコポリアミド(ポリアミド6,12/6,10);ヘキサメチレンジアミンとドデカン二酸とテレフタル酸とのコポリアミド(ポリアミド6,12/6,T);ヘキサメチレンジアミとデカン二酸とテレフタル酸とのコポリアミド(ポリアミド6,10/6,T);ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸とテレフタル酸とのコポリアミド(ポリアミド6,6/6,T);およびそれらのコポリマーなどがある。
【0040】
層(b)のポリアミドは、ポリアミド組成物の形態であってよい。ポリアミド組成物は、可塑剤、熱安定剤、滑剤や離型助剤(mold−release aids)、ナノフィラー(nanofillers)(ナノクレイ(nanoclays)など)、酸化防止剤、紫外線安定剤、着色剤、耐衝撃性改良剤、導電剤や静電気消散剤、カップリング剤や架橋剤、充填剤などの添加剤を含んでよい。好ましいポリアミド組成物は1種または複数種の可塑剤を含む。好適な可塑剤の例としては、とりわけスルホンアミド、好ましくは芳香族のスルホンアミド(ベンゼンスルホンアミドおよびトルエンスルホンアミドなど)がある。好適なスルホンアミドの例としては、N−アルキルベンゼンスルホンアミド類およびトルエンスルホンアミド類があり、それにはN−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−(2−ヒドロキシプロピル)ベンゼンスルホンアミド、N−エチル−o−トルエンスルホンアミド、N−エチル−p−トルエンスルホンアミド、o−トルエンスルホンアミド、p−トルエンスルホンアミドなどがある。好ましいものは、N−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−エチル−o−トルエンスルホンアミド、およびN−エチル−p−トルエンスルホンアミドである。N−ブチルベンゼンスルホンアミドが好ましい。ポリアミドがポリアミド6,12/6,10である場合、可塑剤はポリアミドと可塑剤の全重量を基準にして約6〜約14重量パーセントだけ存在することが好ましい。
【0041】
ポリアミド組成物は、押出機または混練機などの当該技術において知られている任意の方法によって成分を溶融混合して製造される。組成物は、本発明のパイプの製造に用いる前に別個のステップで製造してもよく、または組成物は、押出機などの任意の好適な装置で2種以上の成分を溶融混合して製造して、途中の固化ステップを経なくても本発明のパイプを直接成形するのに使用できる溶融体を形成してもよい。
【0042】
(強化用層(c))
層(c)の強化用繊維は、パラアラミド繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維、ガラス繊維、または金属繊維などの1種または複数種の繊維を含む。繊維は、少なくとも約200グラム/デニールまたはより好ましくは少なくとも約300グラム/デニールの初期モジュラスを有することが好ましい。初期モジュラスはASTM D2101−1985で定義されている。
【0043】
本明細書で使用される「アラミド」は、少なくとも85%のアミド(−CONH−)結合が2つの芳香環に直接結合しているポリアミドを意味する。「パラアラミド」とは、2つの環またはラジカルが分子鎖に沿って互いに関してパラの位置にあることを意味する。アラミドと一緒に添加剤を使用できる。事実、最高10重量パーセントもの他の高分子材料をアラミドとブレンドできること、あるいはアラミドのジアミンの代わりに約10パーセントもの他のジアミンを有するかまたはアラミドの二酸塩化物(diacid chloride)の代わりに約10パーセントもの他の二酸塩化物を有するコポリマーを使用できることが見出された。
【0044】
本発明において有用なパラアラミド繊維の製造方法は、例えば、米国特許公報(特許文献11)、米国特許公報(特許文献12)、および米国特許公報(特許文献13)に全般的に開示されている。そのような芳香族ポリアミド有機繊維およびそれらの繊維の種々の形態のものは、ケブラー(Kevlar(登録商標))繊維という商標で本願特許出願人から入手できる。
【0045】
好ましいパラアラミド繊維としては、ポリ(パラフェニレンテレフタルアミド)繊維などがある。
【0046】
好ましいケブラー(Kevlar(登録商標))繊維としては、ケブラー(Kevlar(登録商標))29繊維などがある。
【0047】
(熱可塑性ポリマー層(d))
層(d)の熱可塑性ポリマーは、任意の熱可塑性ポリマーまたはポリマー組成物であってよい。好ましい熱可塑性プラスチックとしてはポリアミドが挙げられ、それには本明細書において前述した層(b)に使用するのに好ましいものが含まれる。
【0048】
多層パイプは、当業者に知られている任意の方法で組み立てることができる。例えば、最も内側の層(a)、(b)、および任意選択的な(a’)の材料は、同時押出しして3層構造を形成することができ、その後それを層(c)の繊維で覆うことができ、最後に例えば、押出機を用いて層(d)のポリマーを加えることができる。あるいはまた、層(a)および(a’)を同時押出しして3層構造を形成し、それを覆うように層(b)のポリアミドを押し出して3層構造を形成することができ、その後それを層(c)の繊維で覆うことができ、最後に例えば、押出機を用いて層(d)のポリマーを加えることができる。
【0049】
層(a)および(a’)の溶融フルオロポリマーを取り扱うのに用いる押出機の一部は、処理時における腐食を最小限に抑えるために特殊金属合金で組み立てる必要がありうる。好ましい材料は高ニッケル合金であり、インディアナ州ココモのヘインズ・インターナショナル(Haynes International,Kokomo,IN)からハステロイ(Hastelloy(登録商標))という商標で販売されているものなどがある。層(c)の繊維は従来の装置を用いて覆うことができ、そのピッチおよび被覆面積はパイプのサイズおよび用途での圧力要件に基づいて選択されるであろう。
【0050】
本発明のパイプは、好ましくは金属のフィルム、箔、シートなどから作製された層を含まない。層(c)の強化用繊維が非ポリマーの繊維材料を含む場合を除いて、パイプの層はすべて、高分子材料で作製されることが好ましい。
【0051】
本発明の多層パイプは、地域暖房システムで、あるいは海底のフレックスパイプまたは海洋アンビリカルの構成材として使用できる。これらは、工業環境の化学プロセスで化学物質を輸送するのに用いることができる(「化学プロセスパイプ」と呼ばれる)。本発明のパイプは、(油井および/またはガス井用の)圧入井パイプとして使用できる。本発明のパイプは、ガソリンおよび/またはディーゼル燃料の輸送用またはガソリンスタンド給油場のパイプに使用できる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の多層パイプの断面図である。
【図2】本発明の多層パイプの1つの実施形態の断面図である。
【図3】本発明の多層パイプの別の実施形態の断面図である。
【図4】本発明の多層パイプのさらに別の実施形態の断面図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマー層を含む層と、
(b)ポリアミドを含む層と、
(c)強化用繊維を含む層と
を含む多層パイプであって、
層(a)が最も内側にあり、層(b)が層(a)の外側にあり、層(c)が層(b)の外側にあるようにこれらの層が同心円状に配置されていることを特徴とする多層パイプ。
【請求項2】
(a’)溶融押出し成形可能なフルオロポリマーを含む層と、
(a)官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマー層を含む層と、
(b)ポリアミドを含む層と、
(c)強化用繊維を含む層と
を含む多層パイプであって、
層(a’)が最も内側にあり、層(a)が層(a’)の外側にあり、層(b)が層(a)の外側にあり、層(c)が層(b)の外側にあるようにこれらの層が同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の多層パイプ。
【請求項3】
(a)官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマー層を含む層と、
(b)ポリアミドを含む層と、
(c)強化用繊維を含む層と、
(d)熱可塑性ポリマーを含む層と
を含む多層パイプであって、
層(a’)が最も内側にあり、層(a)が層(a’)の外側にあり、層(b)が層(a)の外側にあり、層(c)が層(b)の外側にあり、層(d)が層(c)の外側にあるようにこれらの層が同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の多層パイプ。
【請求項4】
(a’)溶融押出し成形可能なフルオロポリマーを含む層と、
(a)官能基化され溶融押出し成形可能なフルオロポリマー層を含む層と、
(b)ポリアミドを含む層と、
(c)強化用繊維を含む層と、
(d)熱可塑性ポリマーを含む層と
を含む多層パイプであって、
層(a’)が最も内側にあり、層(a)が層(a’)の外側にあり、層(b)が層(a)の外側にあり、層(c)が層(b)の外側にあり、層(d)が層(c)の外側にあるようにこれらの層が同心円状に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の多層パイプ。
【請求項5】
層(b)の前記ポリアミドが、ポリアミド6,10;ポリアミド6,12;ポリアミド11;およびポリアミド12からなる群から選択されることを特徴とする請求項1に記載のパイプ。
【請求項6】
前記ポリアミドが、可塑剤を含むポリアミド組成物であることを特徴とする請求項1に記載のパイプ。
【請求項7】
前記可塑剤が、N−ブチルベンゼンスルホンアミド、N−エチル−o−トルエンスルホンアミド、またはN−エチル−p−トルエンスルホンアミドの1種または複数種であることを特徴とする請求項6に記載のパイプ。
【請求項8】
層(a)の前記フルオロポリマーが、官能基化グラフト化合物によってグラフト化されたエチレン/テトラフルオロエチレンコポリマー、官能基化グラフト化合物によってグラフト化されたエチレン/クロロトリフルオロエチレンコポリマー、官能基化グラフト化合物によってグラフト化されたフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、および官能基化グラフト化合物によってグラフト化されたフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンコポリマーの1種または複数種であることを特徴とする請求項1に記載のパイプ。
【請求項9】
層(a)の前記フルオロポリマーが、無水マレイン酸によってグラフト化されたエチレン/テトラフルオロエチレンコポリマー、無水マレイン酸によってグラフト化されたエチレン/クロロトリフルオロエチレンコポリマー、無水マレイン酸によってグラフト化されたフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、および無水マレイン酸によってグラフト化されたフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンコポリマーの1種または複数種であることを特徴とする請求項8に記載のパイプ。
【請求項10】
層(a’)の前記フルオロポリマーが、エチレン/テトラフルオロエチレンコポリマー、エチレン/クロロトリフルオロエチレンコポリマー、フッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、およびフッ化ビニリデン/ヘキサフルオロプロピレン/テトラフルオロエチレンコポリマーの1種または複数種であることを特徴とする請求項2に記載のパイプ。
【請求項11】
層(d)の前記熱可塑性ポリマーがポリアミドであることを特徴とする請求項3に記載のパイプ。
【請求項12】
層(d)の前記熱可塑性ポリマーが、ポリアミド6,10;ポリアミド6,12;ポリアミド11;およびポリアミド12からなる群から選択されるポリアミドであることを特徴とする請求項11に記載のパイプ。
【請求項13】
層(c)の前記強化用繊維が、パラアラミド繊維、炭素繊維、ポリエステル繊維、およびガラス繊維からなる群から選択される1種または複数種であることを特徴とする請求項1に記載の多層パイプ。
【請求項14】
層(c)の前記強化用繊維がパラアラミド繊維であることを特徴とする請求項13に記載の多層パイプ。
【請求項15】
層(c)の前記強化用繊維がガラス繊維であることを特徴とする請求項13に記載の多層パイプ。
【請求項16】
層(b)の流体透過度が層(a)の流体透過度以上であることを特徴とする請求項1に記載のパイプ。
【請求項17】
層(a)の流体透過度が層(a’)の流体透過度以上であり、層(b)の流体透過度が層(a)の流体透過度以上であることを特徴とする請求項2に記載のパイプ。
【請求項18】
層(b)の流体透過度が層(a)の流体透過度以上であり、層(d)の流体透過度が層(b)の流体透過度以上であることを特徴とする請求項3に記載のパイプ。
【請求項19】
層(a)の流体透過度が層(a’)の流体透過度以上であり、層(b)の流体透過度が層(a)の流体透過度以上であり、層(d)の流体透過度が層(b)の流体透過度以上であることを特徴とする請求項4に記載のパイプ。
【請求項20】
地域暖房パイプ、化学プロセスパイプ、圧入井パイプ、またはガソリンスタンド給油場のパイプの形態であることを特徴とする請求項1に記載のパイプ。
【請求項21】
海底のフレックスパイプまたは海洋アンビリカルの構成材の形態であることを特徴とする請求項1に記載のパイプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2009−504445(P2009−504445A)
【公表日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−526170(P2008−526170)
【出願日】平成18年8月9日(2006.8.9)
【国際出願番号】PCT/US2006/031104
【国際公開番号】WO2007/021782
【国際公開日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【出願人】(390023674)イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー (2,692)
【氏名又は名称原語表記】E.I.DU PONT DE NEMOURS AND COMPANY
【Fターム(参考)】