多層ラベルおよびその製造方法
【課題】 本発明は、疑似接着層を形成する設備を必要とすることなく、市販の疑似接着層によって表面基材が中間基材の表面に接着されている市販の原紙を用いて、中間基材に所望の情報を表示させることができ、低コストを実現することができると共に、中間基材の表示を簡単に変更することができる多層ラベルおよびその製造方法を提供することを課題とする。
【解決手段】表面基材３の裏面と中間基材２の表面とが疑似接着層５で疑似接着されていると共に、中間基材２の裏面に粘着剤４が塗布されている多層ラベル１０において、中間基材２を半透明もしくは透明の基材とすると共に、中間基材２の裏面に塗布されている粘着剤４の粘着面に左右逆像で印刷された、中間基材２に表示する中間表記６を有し、表面基材３を中間基材２からめくり取ることで、中間基材２を通して中間表記６が正像で視認可能になるように構成する。
【解決手段】表面基材３の裏面と中間基材２の表面とが疑似接着層５で疑似接着されていると共に、中間基材２の裏面に粘着剤４が塗布されている多層ラベル１０において、中間基材２を半透明もしくは透明の基材とすると共に、中間基材２の裏面に塗布されている粘着剤４の粘着面に左右逆像で印刷された、中間基材２に表示する中間表記６を有し、表面基材３を中間基材２からめくり取ることで、中間基材２を通して中間表記６が正像で視認可能になるように構成する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、多層ラベルおよびその製造方法に関し、特に剥離しても接着力が残存する粘着剤によって剥離基材に仮着された中間基材と、剥離すると接着力がなくなる疑似接着層によって中間基材に疑似接着された表面基材とからなる多層ラベルおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、裏面に粘着剤が塗布された中間基材と、剥離すると接着力がなくなる疑似接着層によって中間基材の表面に疑似接着された表面基材とからなる多層ラベルが、小荷物配達（例えば宅配便）用の伝票等として用いられるようになってきている（例えば、特許文献１参照）。このような多層ラベルは、被着体に貼付された中間基材から表面基材の全部もしくは一部をめくり取ることができ、中間基材からめくり取った表面基材には、接着力が残存していないので、取り扱いが容易になるという利点を有する。
【０００３】
また、表面基材がめくり取られると、表面基材がめくり取られた箇所の中間基材が露出することになるため、中間基材にも情報を表示することがあり、この場合には、中間基材の表面に情報を印刷した後に、疑似接着層を形成して表面基材が接着される。
【０００４】
しかしながら、従来技術では、中間基材に情報を表示させる場合には、中間基材の表面に情報を印刷した後に、疑似接着層を形成して表面基材を接着させる必要があるため、疑似接着層を形成する設備がある原紙メーカに製造を委託しなければならず、小ロットでは、コスト高になってしまうと共に、中間基材の表示を簡単には変更することができないという問題点があった。
【０００５】
【特許文献１】特開平８−１２３３２４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、疑似接着層を形成する設備を必要とすることなく、市販の疑似接着層によって表面基材が中間基材の表面に接着されている市販の原紙を用いて、中間基材に所望の情報を表示させることができ、低コストを実現することができると共に、中間基材の表示を簡単に変更することができる多層ラベルおよびその製造方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項１記載の発明の要旨は、表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、前記中間基材の裏面に粘着剤が塗布されている多層ラベルであって、前記中間基材は、半透明もしくは透明な基材であると共に、前記中間基材の裏面に塗布されている前記粘着剤の粘着面に左右逆像で印刷された、前記中間基材に表示する中間表記を具備し、前記表面基材を前記中間基材からめくり取ることで、前記中間基材を通して前記中間表記が正像で視認可能であることを特徴とする多層ラベルに存する。
また請求項２記載の発明の要旨は、前記中間表記が印刷された前記粘着剤の粘着面には、剥離基材が仮着されていることを特徴とする請求項１記載の多層ラベルに存する。
また請求項３記載の発明の要旨は、表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、前記中間基材の裏面に粘着剤が塗布され、当該粘着剤の粘着面に剥離基材が仮着されている多層ラベルの製造方法であって、前記粘着剤の粘着面から前記剥離基材を剥離する剥離基材剥離工程と、前記剥離基材が剥離された前記粘着剤の粘着面に、前記中間基材に表示する中間表記を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程と、前記剥離基材剥離工程で剥離した前記剥離基材を、前記中間表記が印刷された前記粘着剤の粘着面に仮着させる剥離基材再着工程とを有することを特徴とする多層ラベルの製造方法に存する。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の多層ラベルは、表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、中間基材の裏面に粘着剤が塗布されている多層ラベルであって、中間基材を半透明もしくは透明の基材とすると共に、中間基材の裏面に塗布されている粘着剤の粘着面に左右逆像で印刷された、中間基材に表示する中間表記を有し、表面基材を中間基材からめくり取ることで、中間基材を通して中間表記が正像で視認可能になるように構成することにより、疑似接着層によって表面基材が中間基材の表面に接着されている市販の原紙を用いて、中間基材の裏面に塗布されている粘着剤の粘着面に中間表記を左右逆像で印刷するだけで、中間基材に所望の情報を表示させることができるため、疑似接着層を形成する設備がある原紙メーカに製造を委託することなく、小ロットでも安価に製造可能で低コストを実現することができると共に、中間基材の表示を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【０００９】
また、本発明の多層ラベルの製造方法は、粘着剤の粘着面から剥離基材を剥離する剥離基材剥離工程と、剥離基材が剥離された粘着剤の粘着面に、中間基材に表示する中間表記を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程と、剥離基材剥離工程で剥離した前記剥離基材を、中間表記が印刷された粘着剤の粘着面に仮着させる剥離基材再着工程とを有することにより、疑似接着層を形成する設備を必要とすることなく、疑似接着層によって表面基材が中間基材の表面に接着されている市販の原紙を用いて、中間基材に所望の情報を表示させることができ、中間基材に中間表記を表示させた多層ラベルを低コストで製造することができると共に、中間基材の表示を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１１】
図１は、本発明に係る多層ラベルの実施の形態の構成を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。図２は、図１に示す中間表記の印刷例を示す平面図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【００１２】
本実施の形態の多層ラベル１０は、荷物に貼付される配送伝票ラベルであり、図１を参照すると、剥離基材１と、中間基材２と、表面基材３とで構成され、剥離基材１と中間基材２の裏面とは、剥離基材１を剥離しても接着力が残存する粘着剤４で仮着され、中間基材２の表面と表面基材３の裏面とは、剥離性を有すると共に剥離すると接着力がなくなる疑似接着層５で疑似接着されている。なお、図１（ｂ）に示す側面図においては、説明のために厚み方向を拡大して記載している。
【００１３】
剥離基材１の少なくとも一方面には、シリコーン加工等の剥離加工が施されており、剥離加工が施された面に、中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４が仮着されている。なお、剥離基材１には、紙基材やフィルム基材等の任意基材を用いることができる。
【００１４】
中間基材２には、紙基材やフィルム基材等の半透明もしくは透明な基材が用いられ、裏面には、荷物に貼付するための粘着剤４が塗布されていると共に、粘着剤４の粘着面、すなわち荷物に貼付される面には、中間基材２に表示する表記（以下、中間表記６と称す）が左右逆像で印刷されている。図２には、剥離基材１を剥離した粘着剤４の粘着面が示されており、めくり取られる表面基材３に対向する領域に、中間表記６が左右逆像で印刷されている。なお、図２（ｂ）に示す側面図においては、説明のために厚み方向を拡大して記載している。
【００１５】
表面基材３は、紙基材やフィルム基材等の任意基材を用いることができ、表面基材３の表面は、各種情報の表示部として用いられ、本実施の形態では、配達票３２および受領票３３を示す表記（以下、表面表記７と称す）が印刷され、表面基材３と疑似接着層５とを全切断する切り込み３１によって、配達票３２と受領票３３とに分割されている。
【００１６】
配達票３２は、荷物の配送に用いられる伝票であり、荷物の配送に係る各種情報（届け先住所、依頼主等）を印字や記入する欄が表面表記７として設けられており、荷物に貼付された状態、すなわち中間基材２に疑似接着されたままの状態で用いられる。
【００１７】
受領票３３は、荷物を届けたことを証明するための伝票であり、荷物の配送に係る各種情報（届け先住所、依頼主等）を印字や記入する欄と共に、荷物を届けたことを証明するための受領印欄が表面表記７として設けられており、荷物を届け先に届け、受領印の押印後に中間基材２からめくり取られる。
【００１８】
粘着剤４としては、例えばエマルジョン系、ソルベント系、ホットメルト系のように任意の粘着剤が使用可能であると共に、素材も、アクリル系、ゴム系など任意であり、また、粘着剤の強さも強粘タイプや弱粘タイプなど任意である。
【００１９】
疑似接着層５としては、例えばアクリル酸エステルワニス、ポリアミドワニス等の樹脂含有液体ワニスを用いることができ、例えば強接着力を持つ第１樹脂層と、弱接着力を持つ第２樹脂層で構成される。表面基材３と中間基材２とを仮着するには、第１樹脂層を形成する樹脂含有液体ワニスを予め表面基材３の裏面にコーティングして乾燥させ、次に、第１樹脂層に、第２樹脂層を形成する樹脂含有液体ワニスをコーティングして乾燥する前に中間基材２を貼り付ける。これにより、表面基材３と中間基材２とは、剥離性を有すると共に剥離すると表面基材３および中間基材２の接着面側の接着力がなくなる。また、擬似接着層５としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂からなるものや圧着糊と呼ばれるもの等を用いることができる。
【００２０】
次に、本実施の形態の使用方法について図３を参照して詳細に説明する。
図３は、本発明に係る多層ラベル１０の実施の形態の使用方法を説明するための平面図である。
【００２１】
本実施の形態の多層ラベル１０は、図３を参照すると、配送伝票ラベルとして荷物８に貼付され、多層ラベル１０が貼付された荷物８が届け先に配送されると、受領印欄に受領印の押印後に受領票３３が中間基材２からめくり取られる。受領票３３が中間基材２からめくり取られると、中間基材２の表面が露出することになるが、中間基材２は、半透明もしくは透明な基材であるため、中間基材２の裏面に塗布されている粘着剤４の粘着面に、左右逆像で印刷された中間表記６が、図３に示すように、中間基材２を通して正像で視認されることになる。
【００２２】
次に、本実施の形態の多層ラベル１０の製造方法について図４および図５を参照して詳細に説明する。
図４は、本発明に係る多層ラベルの本実施の形態を製造する製造装置の構成を示す概略側面図であり、図５は、図４に示す供給軸に装着される原紙の構成を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【００２３】
本実施の形態の多層ラベル１０を製造する製造装置２０は、図４を参照すると、多層ラベル１０のベースとなる原紙１１が装着される装着部２１と、表面表記印刷部２２と、剥離部２３と、中間表記印刷部２４と、仮着部２５と、切断部２６と、巻取り部２７とを備えている。
【００２４】
原紙１１としては、印刷が施されていない多層ラベル１０が連続して形成された市販の多層ラベル連続体を用いることができ、図５に示すように、帯状の剥離基材１と、帯状の半透明もしくは透明の中間基材２と、帯状の表面基材３とで構成され、剥離基材１と中間基材２とは、中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４で仮着され、中間基材２と表面基材３とは、剥離性を有すると共に剥離すると接着力がなくなる疑似接着層５で疑似接着されている。なお、図５（ｂ）に示す側面図においては、説明のために厚み方向を拡大して記載している。
【００２５】
原紙１１は、ロール状に巻回されて装着部２１に回転可能に装着され、装着部２１から引き出されて表面表記印刷部２２に供給される。なお、本実施の形態では、原紙１１は、表巻きに、すなわち表面基材３の表面が外側になるように巻回されている。
【００２６】
表面表記印刷部２２は、表面基材３の表面側から印刷を行う印刷手段であり、装着部２１から供給された表面基材３の表面に表面表記７を印刷する表面表記印刷工程を実行する。なお、表面表記印刷部２２では、任意の印刷方式を採用することができる。
【００２７】
剥離部２３は、原紙１１から剥離基材１を剥離、すなわち中間基材２の裏面（中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面）に仮着されている剥離基材１を剥離させる剥離手段であり、表面基材３の表面に表面表記７が印刷された原紙１１から剥離基材１を剥離する剥離基材剥離工程を実行し、剥離基材１が剥離された原紙１１は、中間表記印刷部２４に供給され、原紙１１から剥離された剥離基材１は、中間表記印刷部２４を迂回し、仮着部２５に供給される。
【００２８】
中間表記印刷部２４は、中間基材２の裏面側から印刷を行う印刷手段であり、剥離基材１が剥離された原紙１１における中間基材２の裏面、すなわち中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に、中間表記６を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程を実行する。なお、中間表記印刷部２４では、中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に印刷を行うものであり、凸版印刷など各種印刷方法の他、非接触で印刷を行うことができる印刷方式、例えばインクジェット印刷方式等を用いることができる。
【００２９】
仮着部２５は、剥離部２３において剥離した剥離基材１を、中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に仮着する仮着手段であり、表面基材３の表面に表面表記７が印刷され、且つ中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に中間表記６を左右逆像で印刷された原紙１１に剥離基材１を再び仮着させる剥離基材再着工程を実行する。
【００３０】
切断部２６は、切り込み３１を形成するカッタ手段であり、巻取り部２７は、表面基材３の表面に表面表記７が印刷され、且つ中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に中間表記６を左右逆像で印刷され、さらに剥離基材１を再び仮着された原紙１１を、多層ラベル１０が連続して形成された多層ラベル１０の連続体としてロール状に巻き取る巻き取り工程を実行する。なお、ロール状に巻き取られた多層ラベル１０の連続体は、例えばプリンタに装填され、配達票３２および受領票３３の各欄に印字後、単葉の多層ラベル１０に切断されて発行されることになる。
【００３１】
以上説明したように、本実施の形態によれば、表面基材３の裏面と中間基材２の表面とが疑似接着層５で疑似接着されていると共に、中間基材２の裏面に粘着剤４が塗布されている多層ラベル１０において、中間基材２を半透明もしくは透明の基材とすると共に、中間基材２の裏面に塗布されている粘着剤４の粘着面に左右逆像で印刷された、中間基材２に表示する中間表記６を有し、表面基材３を中間基材２からめくり取ることで、中間基材２を通して中間表記６が正像で視認可能になるように構成することにより、疑似接着層５によって表面基材３が中間基材２の表面に接着されている市販の原紙１１を用いて、中間基材２の裏面に塗布されている粘着剤４の粘着面に中間表記６を左右逆像で印刷するだけで、中間基材２に所望の情報を表示させることができるため、疑似接着層５を形成する設備がある原紙メーカに製造を委託することなく、小ロットでも安価に製造可能で低コストを実現することができると共に、中間基材２の表示を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【００３２】
また、本実施の形態によれば、粘着剤４の粘着面から剥離基材を剥離する剥離基材剥離工程と、剥離基材が剥離された粘着剤４の粘着面に、中間基材２に表示する中間表記６を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程と、剥離基材剥離工程で剥離した前記剥離基材を、中間表記６が印刷された粘着剤４の粘着面に仮着させる剥離基材再着工程とを有することにより、疑似接着層５を形成する設備を必要とすることなく、疑似接着層５によって表面基材３が中間基材２の表面に接着されている市販の原紙１１を用いて、中間基材２に所望の情報を表示させることができ、中間基材２に中間表記６を表示させた多層ラベル１０を低コストで製造することができると共に、中間基材２の表示を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【００３３】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【図面の簡単な説明】
【００３４】
【図１】本発明に係る多層ラベルの実施の形態の構成を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【図２】図１に示す中間表記の印刷例を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【図３】本発明に係る多層ラベル１０の実施の形態の使用方法を説明するための平面図である。
【図４】本発明に係る多層ラベルの本実施の形態を製造する製造装置の構成を示す概略側面図である。
【図５】図４に示す供給軸に装着される原紙の構成を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【符号の説明】
【００３５】
１ 剥離基材
２ 中間基材
３ 表面基材
４ 粘着剤
５ 疑似接着層
６ 中間表記
７ 表面表記
８ 荷物
１０ 多層ラベル
１１ 原紙
２０ 製造装置
２１ 装着部
２２ 表面表記印刷部
２３ 剥離部
２４ 中間表記印刷部
２５ 仮着部
２６ 切断部
２７ 巻取り部
３１ 切り込み
３２ 配達票
３３ 受領票
【技術分野】
【０００１】
本発明は、多層ラベルおよびその製造方法に関し、特に剥離しても接着力が残存する粘着剤によって剥離基材に仮着された中間基材と、剥離すると接着力がなくなる疑似接着層によって中間基材に疑似接着された表面基材とからなる多層ラベルおよびその製造方法に関する。
【背景技術】
【０００２】
近年、裏面に粘着剤が塗布された中間基材と、剥離すると接着力がなくなる疑似接着層によって中間基材の表面に疑似接着された表面基材とからなる多層ラベルが、小荷物配達（例えば宅配便）用の伝票等として用いられるようになってきている（例えば、特許文献１参照）。このような多層ラベルは、被着体に貼付された中間基材から表面基材の全部もしくは一部をめくり取ることができ、中間基材からめくり取った表面基材には、接着力が残存していないので、取り扱いが容易になるという利点を有する。
【０００３】
また、表面基材がめくり取られると、表面基材がめくり取られた箇所の中間基材が露出することになるため、中間基材にも情報を表示することがあり、この場合には、中間基材の表面に情報を印刷した後に、疑似接着層を形成して表面基材が接着される。
【０００４】
しかしながら、従来技術では、中間基材に情報を表示させる場合には、中間基材の表面に情報を印刷した後に、疑似接着層を形成して表面基材を接着させる必要があるため、疑似接着層を形成する設備がある原紙メーカに製造を委託しなければならず、小ロットでは、コスト高になってしまうと共に、中間基材の表示を簡単には変更することができないという問題点があった。
【０００５】
【特許文献１】特開平８−１２３３２４号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は斯かる問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、疑似接着層を形成する設備を必要とすることなく、市販の疑似接着層によって表面基材が中間基材の表面に接着されている市販の原紙を用いて、中間基材に所望の情報を表示させることができ、低コストを実現することができると共に、中間基材の表示を簡単に変更することができる多層ラベルおよびその製造方法を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は上記課題を解決すべく、以下に掲げる構成とした。
請求項１記載の発明の要旨は、表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、前記中間基材の裏面に粘着剤が塗布されている多層ラベルであって、前記中間基材は、半透明もしくは透明な基材であると共に、前記中間基材の裏面に塗布されている前記粘着剤の粘着面に左右逆像で印刷された、前記中間基材に表示する中間表記を具備し、前記表面基材を前記中間基材からめくり取ることで、前記中間基材を通して前記中間表記が正像で視認可能であることを特徴とする多層ラベルに存する。
また請求項２記載の発明の要旨は、前記中間表記が印刷された前記粘着剤の粘着面には、剥離基材が仮着されていることを特徴とする請求項１記載の多層ラベルに存する。
また請求項３記載の発明の要旨は、表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、前記中間基材の裏面に粘着剤が塗布され、当該粘着剤の粘着面に剥離基材が仮着されている多層ラベルの製造方法であって、前記粘着剤の粘着面から前記剥離基材を剥離する剥離基材剥離工程と、前記剥離基材が剥離された前記粘着剤の粘着面に、前記中間基材に表示する中間表記を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程と、前記剥離基材剥離工程で剥離した前記剥離基材を、前記中間表記が印刷された前記粘着剤の粘着面に仮着させる剥離基材再着工程とを有することを特徴とする多層ラベルの製造方法に存する。
【発明の効果】
【０００８】
本発明の多層ラベルは、表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、中間基材の裏面に粘着剤が塗布されている多層ラベルであって、中間基材を半透明もしくは透明の基材とすると共に、中間基材の裏面に塗布されている粘着剤の粘着面に左右逆像で印刷された、中間基材に表示する中間表記を有し、表面基材を中間基材からめくり取ることで、中間基材を通して中間表記が正像で視認可能になるように構成することにより、疑似接着層によって表面基材が中間基材の表面に接着されている市販の原紙を用いて、中間基材の裏面に塗布されている粘着剤の粘着面に中間表記を左右逆像で印刷するだけで、中間基材に所望の情報を表示させることができるため、疑似接着層を形成する設備がある原紙メーカに製造を委託することなく、小ロットでも安価に製造可能で低コストを実現することができると共に、中間基材の表示を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【０００９】
また、本発明の多層ラベルの製造方法は、粘着剤の粘着面から剥離基材を剥離する剥離基材剥離工程と、剥離基材が剥離された粘着剤の粘着面に、中間基材に表示する中間表記を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程と、剥離基材剥離工程で剥離した前記剥離基材を、中間表記が印刷された粘着剤の粘着面に仮着させる剥離基材再着工程とを有することにより、疑似接着層を形成する設備を必要とすることなく、疑似接着層によって表面基材が中間基材の表面に接着されている市販の原紙を用いて、中間基材に所望の情報を表示させることができ、中間基材に中間表記を表示させた多層ラベルを低コストで製造することができると共に、中間基材の表示を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１０】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【００１１】
図１は、本発明に係る多層ラベルの実施の形態の構成を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。図２は、図１に示す中間表記の印刷例を示す平面図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【００１２】
本実施の形態の多層ラベル１０は、荷物に貼付される配送伝票ラベルであり、図１を参照すると、剥離基材１と、中間基材２と、表面基材３とで構成され、剥離基材１と中間基材２の裏面とは、剥離基材１を剥離しても接着力が残存する粘着剤４で仮着され、中間基材２の表面と表面基材３の裏面とは、剥離性を有すると共に剥離すると接着力がなくなる疑似接着層５で疑似接着されている。なお、図１（ｂ）に示す側面図においては、説明のために厚み方向を拡大して記載している。
【００１３】
剥離基材１の少なくとも一方面には、シリコーン加工等の剥離加工が施されており、剥離加工が施された面に、中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４が仮着されている。なお、剥離基材１には、紙基材やフィルム基材等の任意基材を用いることができる。
【００１４】
中間基材２には、紙基材やフィルム基材等の半透明もしくは透明な基材が用いられ、裏面には、荷物に貼付するための粘着剤４が塗布されていると共に、粘着剤４の粘着面、すなわち荷物に貼付される面には、中間基材２に表示する表記（以下、中間表記６と称す）が左右逆像で印刷されている。図２には、剥離基材１を剥離した粘着剤４の粘着面が示されており、めくり取られる表面基材３に対向する領域に、中間表記６が左右逆像で印刷されている。なお、図２（ｂ）に示す側面図においては、説明のために厚み方向を拡大して記載している。
【００１５】
表面基材３は、紙基材やフィルム基材等の任意基材を用いることができ、表面基材３の表面は、各種情報の表示部として用いられ、本実施の形態では、配達票３２および受領票３３を示す表記（以下、表面表記７と称す）が印刷され、表面基材３と疑似接着層５とを全切断する切り込み３１によって、配達票３２と受領票３３とに分割されている。
【００１６】
配達票３２は、荷物の配送に用いられる伝票であり、荷物の配送に係る各種情報（届け先住所、依頼主等）を印字や記入する欄が表面表記７として設けられており、荷物に貼付された状態、すなわち中間基材２に疑似接着されたままの状態で用いられる。
【００１７】
受領票３３は、荷物を届けたことを証明するための伝票であり、荷物の配送に係る各種情報（届け先住所、依頼主等）を印字や記入する欄と共に、荷物を届けたことを証明するための受領印欄が表面表記７として設けられており、荷物を届け先に届け、受領印の押印後に中間基材２からめくり取られる。
【００１８】
粘着剤４としては、例えばエマルジョン系、ソルベント系、ホットメルト系のように任意の粘着剤が使用可能であると共に、素材も、アクリル系、ゴム系など任意であり、また、粘着剤の強さも強粘タイプや弱粘タイプなど任意である。
【００１９】
疑似接着層５としては、例えばアクリル酸エステルワニス、ポリアミドワニス等の樹脂含有液体ワニスを用いることができ、例えば強接着力を持つ第１樹脂層と、弱接着力を持つ第２樹脂層で構成される。表面基材３と中間基材２とを仮着するには、第１樹脂層を形成する樹脂含有液体ワニスを予め表面基材３の裏面にコーティングして乾燥させ、次に、第１樹脂層に、第２樹脂層を形成する樹脂含有液体ワニスをコーティングして乾燥する前に中間基材２を貼り付ける。これにより、表面基材３と中間基材２とは、剥離性を有すると共に剥離すると表面基材３および中間基材２の接着面側の接着力がなくなる。また、擬似接着層５としては、例えばポリエチレン、ポリプロピレンなどの熱可塑性樹脂からなるものや圧着糊と呼ばれるもの等を用いることができる。
【００２０】
次に、本実施の形態の使用方法について図３を参照して詳細に説明する。
図３は、本発明に係る多層ラベル１０の実施の形態の使用方法を説明するための平面図である。
【００２１】
本実施の形態の多層ラベル１０は、図３を参照すると、配送伝票ラベルとして荷物８に貼付され、多層ラベル１０が貼付された荷物８が届け先に配送されると、受領印欄に受領印の押印後に受領票３３が中間基材２からめくり取られる。受領票３３が中間基材２からめくり取られると、中間基材２の表面が露出することになるが、中間基材２は、半透明もしくは透明な基材であるため、中間基材２の裏面に塗布されている粘着剤４の粘着面に、左右逆像で印刷された中間表記６が、図３に示すように、中間基材２を通して正像で視認されることになる。
【００２２】
次に、本実施の形態の多層ラベル１０の製造方法について図４および図５を参照して詳細に説明する。
図４は、本発明に係る多層ラベルの本実施の形態を製造する製造装置の構成を示す概略側面図であり、図５は、図４に示す供給軸に装着される原紙の構成を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【００２３】
本実施の形態の多層ラベル１０を製造する製造装置２０は、図４を参照すると、多層ラベル１０のベースとなる原紙１１が装着される装着部２１と、表面表記印刷部２２と、剥離部２３と、中間表記印刷部２４と、仮着部２５と、切断部２６と、巻取り部２７とを備えている。
【００２４】
原紙１１としては、印刷が施されていない多層ラベル１０が連続して形成された市販の多層ラベル連続体を用いることができ、図５に示すように、帯状の剥離基材１と、帯状の半透明もしくは透明の中間基材２と、帯状の表面基材３とで構成され、剥離基材１と中間基材２とは、中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４で仮着され、中間基材２と表面基材３とは、剥離性を有すると共に剥離すると接着力がなくなる疑似接着層５で疑似接着されている。なお、図５（ｂ）に示す側面図においては、説明のために厚み方向を拡大して記載している。
【００２５】
原紙１１は、ロール状に巻回されて装着部２１に回転可能に装着され、装着部２１から引き出されて表面表記印刷部２２に供給される。なお、本実施の形態では、原紙１１は、表巻きに、すなわち表面基材３の表面が外側になるように巻回されている。
【００２６】
表面表記印刷部２２は、表面基材３の表面側から印刷を行う印刷手段であり、装着部２１から供給された表面基材３の表面に表面表記７を印刷する表面表記印刷工程を実行する。なお、表面表記印刷部２２では、任意の印刷方式を採用することができる。
【００２７】
剥離部２３は、原紙１１から剥離基材１を剥離、すなわち中間基材２の裏面（中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面）に仮着されている剥離基材１を剥離させる剥離手段であり、表面基材３の表面に表面表記７が印刷された原紙１１から剥離基材１を剥離する剥離基材剥離工程を実行し、剥離基材１が剥離された原紙１１は、中間表記印刷部２４に供給され、原紙１１から剥離された剥離基材１は、中間表記印刷部２４を迂回し、仮着部２５に供給される。
【００２８】
中間表記印刷部２４は、中間基材２の裏面側から印刷を行う印刷手段であり、剥離基材１が剥離された原紙１１における中間基材２の裏面、すなわち中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に、中間表記６を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程を実行する。なお、中間表記印刷部２４では、中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に印刷を行うものであり、凸版印刷など各種印刷方法の他、非接触で印刷を行うことができる印刷方式、例えばインクジェット印刷方式等を用いることができる。
【００２９】
仮着部２５は、剥離部２３において剥離した剥離基材１を、中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に仮着する仮着手段であり、表面基材３の表面に表面表記７が印刷され、且つ中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に中間表記６を左右逆像で印刷された原紙１１に剥離基材１を再び仮着させる剥離基材再着工程を実行する。
【００３０】
切断部２６は、切り込み３１を形成するカッタ手段であり、巻取り部２７は、表面基材３の表面に表面表記７が印刷され、且つ中間基材２の裏面に塗布された粘着剤４の粘着面に中間表記６を左右逆像で印刷され、さらに剥離基材１を再び仮着された原紙１１を、多層ラベル１０が連続して形成された多層ラベル１０の連続体としてロール状に巻き取る巻き取り工程を実行する。なお、ロール状に巻き取られた多層ラベル１０の連続体は、例えばプリンタに装填され、配達票３２および受領票３３の各欄に印字後、単葉の多層ラベル１０に切断されて発行されることになる。
【００３１】
以上説明したように、本実施の形態によれば、表面基材３の裏面と中間基材２の表面とが疑似接着層５で疑似接着されていると共に、中間基材２の裏面に粘着剤４が塗布されている多層ラベル１０において、中間基材２を半透明もしくは透明の基材とすると共に、中間基材２の裏面に塗布されている粘着剤４の粘着面に左右逆像で印刷された、中間基材２に表示する中間表記６を有し、表面基材３を中間基材２からめくり取ることで、中間基材２を通して中間表記６が正像で視認可能になるように構成することにより、疑似接着層５によって表面基材３が中間基材２の表面に接着されている市販の原紙１１を用いて、中間基材２の裏面に塗布されている粘着剤４の粘着面に中間表記６を左右逆像で印刷するだけで、中間基材２に所望の情報を表示させることができるため、疑似接着層５を形成する設備がある原紙メーカに製造を委託することなく、小ロットでも安価に製造可能で低コストを実現することができると共に、中間基材２の表示を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【００３２】
また、本実施の形態によれば、粘着剤４の粘着面から剥離基材を剥離する剥離基材剥離工程と、剥離基材が剥離された粘着剤４の粘着面に、中間基材２に表示する中間表記６を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程と、剥離基材剥離工程で剥離した前記剥離基材を、中間表記６が印刷された粘着剤４の粘着面に仮着させる剥離基材再着工程とを有することにより、疑似接着層５を形成する設備を必要とすることなく、疑似接着層５によって表面基材３が中間基材２の表面に接着されている市販の原紙１１を用いて、中間基材２に所望の情報を表示させることができ、中間基材２に中間表記６を表示させた多層ラベル１０を低コストで製造することができると共に、中間基材２の表示を簡単に変更することができるという効果を奏する。
【００３３】
なお、本発明が上記各実施の形態に限定されず、本発明の技術思想の範囲内において、各実施の形態は適宜変更され得ることは明らかである。また、上記構成部材の数、位置、形状等は上記実施の形態に限定されず、本発明を実施する上で好適な数、位置、形状等にすることができる。なお、各図において、同一構成要素には同一符号を付している。
【図面の簡単な説明】
【００３４】
【図１】本発明に係る多層ラベルの実施の形態の構成を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【図２】図１に示す中間表記の印刷例を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【図３】本発明に係る多層ラベル１０の実施の形態の使用方法を説明するための平面図である。
【図４】本発明に係る多層ラベルの本実施の形態を製造する製造装置の構成を示す概略側面図である。
【図５】図４に示す供給軸に装着される原紙の構成を示す図であり、（ａ）は、平面図であり、（ｂ）は、側面図である。
【符号の説明】
【００３５】
１ 剥離基材
２ 中間基材
３ 表面基材
４ 粘着剤
５ 疑似接着層
６ 中間表記
７ 表面表記
８ 荷物
１０ 多層ラベル
１１ 原紙
２０ 製造装置
２１ 装着部
２２ 表面表記印刷部
２３ 剥離部
２４ 中間表記印刷部
２５ 仮着部
２６ 切断部
２７ 巻取り部
３１ 切り込み
３２ 配達票
３３ 受領票
【特許請求の範囲】
【請求項１】
表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、前記中間基材の裏面に粘着剤が塗布されている多層ラベルであって、
前記中間基材は、半透明もしくは透明な基材であると共に、
前記中間基材の裏面に塗布されている前記粘着剤の粘着面に左右逆像で印刷された、前記中間基材に表示する中間表記を具備し、
前記表面基材を前記中間基材からめくり取ることで、前記中間基材を通して前記中間表記が正像で視認可能であることを特徴とする多層ラベル。
【請求項２】
前記中間表記が印刷された前記粘着剤の粘着面には、剥離基材が仮着されていることを特徴とする請求項１記載の多層ラベル。
【請求項３】
表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、前記中間基材の裏面に粘着剤が塗布され、当該粘着剤の粘着面に剥離基材が仮着されている多層ラベルの製造方法であって、
前記粘着剤の粘着面から前記剥離基材を剥離する剥離基材剥離工程と、
前記剥離基材が剥離された前記粘着剤の粘着面に、前記中間基材に表示する中間表記を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程と、
前記剥離基材剥離工程で剥離した前記剥離基材を、前記中間表記が印刷された前記粘着剤の粘着面に仮着させる剥離基材再着工程とを有することを特徴とする多層ラベルの製造方法。
【請求項１】
表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、前記中間基材の裏面に粘着剤が塗布されている多層ラベルであって、
前記中間基材は、半透明もしくは透明な基材であると共に、
前記中間基材の裏面に塗布されている前記粘着剤の粘着面に左右逆像で印刷された、前記中間基材に表示する中間表記を具備し、
前記表面基材を前記中間基材からめくり取ることで、前記中間基材を通して前記中間表記が正像で視認可能であることを特徴とする多層ラベル。
【請求項２】
前記中間表記が印刷された前記粘着剤の粘着面には、剥離基材が仮着されていることを特徴とする請求項１記載の多層ラベル。
【請求項３】
表面基材の裏面と中間基材の表面とが疑似接着層で疑似接着されていると共に、前記中間基材の裏面に粘着剤が塗布され、当該粘着剤の粘着面に剥離基材が仮着されている多層ラベルの製造方法であって、
前記粘着剤の粘着面から前記剥離基材を剥離する剥離基材剥離工程と、
前記剥離基材が剥離された前記粘着剤の粘着面に、前記中間基材に表示する中間表記を左右逆像で印刷する中間表記印刷工程と、
前記剥離基材剥離工程で剥離した前記剥離基材を、前記中間表記が印刷された前記粘着剤の粘着面に仮着させる剥離基材再着工程とを有することを特徴とする多層ラベルの製造方法。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【公開番号】特開２０１０−２０１５６（Ｐ２０１０−２０１５６Ａ）
【公開日】平成２２年１月２８日（２０１０．１．２８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００８−１８１４８９（Ｐ２００８−１８１４８９）
【出願日】平成２０年７月１１日（２００８．７．１１）
【出願人】（３０７０１０９９３）株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】（０００１３０５８１）株式会社サトー (1,153)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成２２年１月２８日（２０１０．１．２８）
【国際特許分類】
【出願日】平成２０年７月１１日（２００８．７．１１）
【出願人】（３０７０１０９９３）株式会社サトー知識財産研究所 (588)
【出願人】（０００１３０５８１）株式会社サトー (1,153)
【Ｆターム（参考）】
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