説明

多層配線板及びその製造方法

【課題】微細な配線を形成することができ、高信頼性の層間接続が可能な多層配線板を提供する。
【解決手段】 第1絶縁層12、第1絶縁層12の一主面に配置された第1導電性ペーストの焼結体からなる第1配線32を含む第1配線層2と、第2絶縁層14、第2絶縁層14の一主面に配置された第1導電性ペーストの焼結体からなる第2配線34、第1絶縁層12の一主面に接し、第2絶縁層14の他の主面に設けられた第1接着層24、所定の位置で第2絶縁層14及び第1接着層24を貫通して設けられ、第1配線32と第2配線34とを接続する、第1導電性ペーストとは異なる第2導電性ペーストの焼結体からなる第1ビア導体44を含む第2配線層4とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、多層配線板及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
可撓性を有する多層配線板、いわゆるフレキシブル多層配線板においては、銅箔が貼り合わされた樹脂フィルム(CCL:Copper Clad Laminate)が絶縁層として用いられる。従来、銅箔に回路配線を形成した複数の絶縁層を接着層で貼りあわせて多層化した後、ドリル加工やレーザ加工により形成したスルーホールやビアホールにパネルメッキを行って層間導通を取るものが一般的である。このような多層配線板の製造方法は、生産性に優れている。しかしながら、スルーホールやビアホールの上には実装部品や別のビアホールを配置できないことや、スルーホールやビアホールを任意の位置や層に配置することが困難であること等の問題がある。また、最表層の配線はメッキされて厚くなるため、微細な配線を形成することが困難となる。
【0003】
上記の課題を克服するために、回路配線が形成された絶縁層を接着層で接着して多層化し、各絶縁層に形成したビアホールに導電性ペーストを充填して層間導通を取る多層配線板が提案されている(特許文献1参照)。この提案では、層間導通に用いるビアホールが導電性ペーストで充填されているため、ビアホールの直上に実装部品や別のビアホールを配置することができ、ビアホールを任意の位置や層に配置することが可能である。また、メッキ工程を省略することができるので、最表層の配線は厚くならず、微細な配線を容易に形成することが可能となる。
【0004】
しかしながら、近年の電子部品の小型化高機能化にともない、多層配線板に対する配線の微細化要求は更に厳しくなっている。そのため、従来の技術では対応が困難となってきている。従来の多層配線板における各層の配線は、CCLの銅箔の不要部分を除去するサブトラクティブ法で形成されている。サブトラクティブ法は量産性に優れているが、幅30μm程度の配線を形成するのが技術的限界であり、30μm以下の微細化は困難である。一方、必要な部分にのみメッキで配線を形成するセミアディティブ法では、幅30μm以下の微細な配線を形成することが可能である。しかし、セミアディティブ法は工程が複雑で、生産性に課題がある。
【0005】
上記の課題を受けて、最近では、インクジェット法による微細な配線を形成する技術が注目されている(特許文献2参照)。インクジェット法では、幅が数十μm以下の微細な配線を形成することができる。また、インクジェット法では、必要な部分にのみ配線材料である導電性ペーストを吐出して塗布しているので、上述のサブトラクティブ法やセミアディティブ法に比べて、工程数や使用配線材料を削減することが可能である。また、多層配線板の形成では、配線と同様に層間接続用のビアホールも導電性ペーストで同時に描画することで、工程を更に簡略化することが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特許第4195619号公報
【特許文献2】特開2006−239899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
通常、インクジェット法による配線形成では、平均粒径が1nm〜100nmの金属フィラーを含む導電性ペースト(ナノペースト)が用いられる。このようなナノペーストでは、金属フィラー同士は常温においても接触するだけで結合してしまう。そのため、金属フィラー表面を分散剤で被覆して有機溶媒中に分散させることで、金属フィラー同士の接触を防止している。塗布したナノペーストを加熱することにより、このような分散剤や有機溶媒を揮発させ、金属フィラーを低温焼結させる。
【0008】
このように、インクジェット法で用いるナノペーストには、分散剤や有機溶媒が多く含まれているため、塗布したナノペーストの焼結後の堆積は、焼結前の10%〜40%程度に収縮してしまう。その結果、ビアホールを充填するビア導体の形状が不均一になること、更にビア導体にボイドが生じる等の問題により、層間接続の信頼性を確保することが困難となる。
【0009】
本発明の目的は、微細な配線を形成することができ、高信頼性の層間接続が可能な多層配線板及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の第1の態様によれば、第1絶縁層、第1絶縁層の一主面に配置された第1導電性ペーストの焼結体からなる第1配線を含む第1配線層と、第2絶縁層、第2絶縁層の一主面に配置された第1導電性ペーストの焼結体からなる第2配線、第1絶縁層の一主面に接し、第2絶縁層の他の主面に設けられた第1接着層、所定の位置で第2絶縁層及び第1接着層を貫通して設けられ、第1配線と第2配線とを接続する、第1導電性ペーストとは異なる第2導電性ペーストの焼結体からなる第1ビア導体を含む第2配線層とを備える多層配線板が提供される。
【0011】
本発明の第2の態様によれば、第1絶縁層の一主面に第1導電性ペーストを選択的に塗布して第1配線を形成する工程と、第2絶縁層の一主面に第1導電性ペーストを選択的に塗布して第2配線を形成する工程と、第2絶縁層の他の主面に第1接着層を形成する工程と、所定の位置で第1接着層の一面側から第2配線の一部が露出するように第1接着層及び第2絶縁層を貫通するビアホールを形成する工程と、ビアホールに第1導電性ペーストとは異なる第2導電性ペーストを印刷して充填して、第2配線に接続するビア導体を形成する工程と、第1絶縁層の一主面に第1接着層の一面を重ねあわせて、第1配線の所定の位置にビア導体を接触させる工程と、第1接着層を第1絶縁層に押圧しながら加熱して第1接着層と第1絶縁層を接着し、同時にビア導体を第1配線に押圧しながら加熱して前記ビア導体を第1配線に接続する工程とを含む多層配線板の製造方法が提供される。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、微細な配線を形成することができ、高信頼性の層間接続が可能な多層配線板及びその製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施の形態に係る多層配線板の一例を示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る多層配線板の製造方法の一例を示す工程断面図(その1)である。
【図3】本発明の実施の形態に係る多層配線板の製造方法の一例を示す工程断面図(その2)である。
【図4】本発明の実施の形態に係る多層配線板の製造方法の一例を示す工程断面図(その3)である。
【図5】本発明の実施の形態に係る多層配線板の製造方法の一例を示す工程断面図(その4)である。
【図6】本発明の実施の形態に係る多層配線板の製造方法の一例を示す工程断面図(その5)である。
【図7】本発明の実施の形態に係る多層配線板の製造方法の一例を示す工程断面図(その6)である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下図面を参照して、本発明の形態について説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号が付してある。但し、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。また図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0015】
又、以下に示す本発明の実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
【0016】
本発明の実施の形態に係る多層配線板は、図1に示すように、第1配線層2、第2配線層4、第3配線層6、及び第4配線層8を備える。第1配線層2は、第1絶縁層12、及び第1絶縁層12の一主面に配置された第1配線32を備える。第2配線層4は、第2絶縁層14、第2絶縁層14の一主面に配置された第2配線34、第1絶縁層12の一主面に接し、第2絶縁層14の他の主面に設けられた第1接着層24、及び所定の位置で第2絶縁層14と第1接着層24とを貫通して設けられた第1ビア導体44を備える。
【0017】
第3配線層6は、第3絶縁層16、第3絶縁層16の一主面に配置された第3配線36、第2絶縁層14の一主面に接し、第3絶縁層16の他の主面に設けられた第2接着層26、及び所定の位置で第3絶縁層16と第2接着層26とを貫通して設けられた第2ビア導体46を備える。第4配線層8は、第4絶縁層18、第4絶縁層18の一主面に配置された第4配線38、第3絶縁層16の一主面に接し、第4絶縁層18の他の主面に設けられた第3接着層28、及び所定の位置で第4絶縁層18と第3接着層28とを貫通して設けられた第3ビア導体48を備える。
【0018】
第1〜第4配線32、34、36、38は、第1導電性ペーストの焼結体である。第1〜第3ビア導体44、46、48は、第1導電性ペーストとは異なる第2導電性ペーストの焼結体である。第1ビア導体44は、第1配線32と第2配線34とを接続する。第2ビア導体46は、第2配線34と第3配線36とを接続する。第3ビア導体48は、第3配線36と第4配線38とを接続する。
【0019】
第1〜第4絶縁層12、14、16、18として、ポリイミド、液晶ポリマ等の厚さが12μm〜50μmの樹脂フィルムが用いられる。特に、液晶ポリマは、吸水率が低く、誘電率及び誘電損失が小さいため、高周波回路や高速回路の絶縁層として好ましい。第1〜第3接着層24、26、28として、エポキシ系、アクリル系等の熱硬化性樹脂フィルム、熱可塑性ポリイミド等の熱可塑性接着材、あるいは、ワニス状の樹脂が用いられる。
【0020】
第1導電性ペーストとして、平均粒径が1nm〜100nmの銀フィラーを含有する導電性ペースト(ナノペースト)が用いられる。なお、第1導電性ペーストに含まれるフィラーは銀に限定されず、金、銅、錫、ニッケル等の低抵抗金属を用いてもよい。第2導電性ペーストとして、低抵抗金属粒子及び低融点金属粒子を含み、エポキシ樹脂を主成分とするバインダを混合した導電性ペーストが用いられる。低抵抗金属粒子は、ニッケル、銀、及び銅の中から選択される少なくとも1種類の金属粒子である。低融点金属粒子は、錫、ビスマス、インジウム、及び鉛の中から選択される少なくとも1種類の金属粒子である。
【0021】
実施の形態に係る多層配線板の製造方法を、図2〜図7を参照して説明する。なお、説明の簡便のため、主に第3配線層6を図示しているが、他の配線層も同様の工程、あるいは類似した工程で作製される。
【0022】
図2に示すように、ポリイミドフィルムからなる絶縁層(第3絶縁層)16を準備する。図3に示すように、絶縁層16の表面(一主面)に平均粒径が1nm〜100nmの銀フィラーを含有するナノペースト(第1導電性ペースト)を、インクジェット法により選択的に塗布し、配線(第3配線)36を形成する。
【0023】
図4に示すように、絶縁層16の裏面(他の主面)にエポキシ系の熱硬化性樹脂フィルムを、加熱圧着により貼り付け、接着層(第2接着層)26を形成する。加熱圧着には、真空ラミネータが用いられ、減圧雰囲気中において、熱硬化性樹脂フィルムの硬化温度以下の温度、例えば約100℃〜140℃で、約0.25MPaの圧力で押圧して貼り合わされる。
【0024】
図5に示すように、所定の位置で接着層26の一面側から配線36の一部が露出するように接着層26及び絶縁層16を貫通するビアホール50を、紫外線(UV)レーザを用いて開口する。ビアホール50の直径は、例えば約100μmである。四フッ化炭素(CF4)及び酸素(O2)の混合ガスを用いるプラズマデスミア処理を施した後、スクリーン印刷等の印刷法により導電性ペースト(第2導電性ペースト)をビアホール50に充填して、ビア導体(第2ビア導体)46を形成する。導電性ペーストは、低抵抗金属粒子及び低融点金属粒子を含み、エポキシ樹脂を主成分とするバインダ成分を混合したペーストである。
【0025】
なお、ビアホール50の開口は、UVレーザに限定されず、例えば、炭酸ガスレーザ、エキシマレーザ等を用いてもよい。あるいは、ドリル加工や化学エッチング等によりビアホール50を開口してもよい。また、プラズマデスミア処理に用いるガスはCF4及びO2の混合ガスに限定されず、アルゴン(Ar)等の不活性ガスを用いてもよい。あるいは、ドライ処理ではなく、薬液を用いるウェットデスミア処理であってもよい。
【0026】
上記した第3配線層6の作製方法により、図6に示すように、第1配線層2、第2配線層4、及び第4配線層8を作製する。なお、第1配線層2においては、接着層及びビア導体の形成は不要である。第1絶縁層12の表面に第1接着層24を、第2絶縁層14の表面に第2接着層26を、第3絶縁層16の表面に第3接着層28を、それぞれ重ねあわせ、第1〜第3接着層24、26、28、並びに第1及び第2導電性ペーストの硬化温度より低温で加熱して仮留めを行う。この時、第1ビア導体44が所定の第1配線32上に、第2ビア導体46が所定の第2配線34上に、第3ビア導体48が所定の第3配線36上に接触するように、第1〜第4配線層2、4、6、8のそれぞれに形成した位置合わせマーク(図示省略)が用いられる。
【0027】
図7に示すように、仮留めで積層された第1〜第4配線層2、4、6、8を、真空キュアプレス装置を用いて、加熱温度150℃〜200℃で、約1kPa以下の減圧雰囲気中で一括して加熱圧着し、多層配線板を作製する。加熱圧着の際に、第1〜第3接着層24、26、28が熱硬化され、また、第1〜第3ビア導体44、46、48、及び第1〜第4配線32、34、36、38が熱硬化されて焼結体が形成される。それとともに、接触した第1〜第3ビア導体44、46、48、及び第1〜第3配線32、34、36が合金化される。このようにして、図1に示した多層配線板が製造される。
【0028】
実施の形態に係る多層配線板では、第1〜第4配線層2、4、6、8それぞれの第1〜第4配線32、34、36、38が、インクジェット法により必要な部分に直接描画されて形成される。したがって、従来のサブトラクティブ法では困難であった30μm以下の微細な配線を形成することができる。
【0029】
また、従来のサブトラクティブ法においては、レジスト塗布、露光、現像、エッチング、レジスト剥離等のフォトリソグラフィ工程が必要である。このように、インクジェット法によれば、サブトラクティブ法に比べて、配線形成の工程や時間を大幅に低減し短縮することができる。
【0030】
また、サブトラクティブ法やセミアディティブ法では、配線形成において、フォトマスクや、レジスト、現像液、エッチング液、レジスト剥離液等のフォトリソグラフィに用いる資源が必要である。特に、レジスト、現像液、エッチング液、レジスト剥離液等は、処理後には廃棄される。更に、サブトラクティブ法では、絶縁層上の不要な銅箔をエッチングして除去しているため、結果的に原材料の一部を無駄にしている。一方、インクジェット法では、上記したフォトリソグラフィ資源が不要である。また、配線パターンが直接描画により形成されるため、原材料の無駄を低減することができる。その結果、製造コストを減少させることができる。
【0031】
また、実施の形態では、第1〜第3ビア導体44、46、48は、印刷法により導電性ペーストをビアホールに充填して形成される。印刷法を用いるため、従来のビルドアップ方式に比べると、メッキ工程が不要となる。その結果、製造時間を短縮することができる。また、層間接続に用いる第2導電性ペーストとして、第1〜第3接着層24、26、28に用いられる熱硬化性樹脂の硬化温度程度で合金化する組成を適用しているので、第2導電性ペーストに含有された金属粒子同士、また、第1及び第2導電性ペーストに含有された金属粒子を相互に拡散させ結合させることができる。そのため、バルク金属やメッキ金属による層間接続と同等の層間接続の信頼性を確保することができる。
【0032】
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態を記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者にはさまざまな代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係わる発明特定事項によってのみ定められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0033】
本発明は、多層配線板及びその製造方法に適用することができる。
【符号の説明】
【0034】
2…第1配線層
4…第2配線層
6…第3配線層
8…第4配線層
12…第1絶縁層
14…第2絶縁層
16…第3絶縁層
18…第4絶縁層
24…第1接着層
26…第2接着層
28…第3接着層
32…第1配線
34…第2配線
36…第3配線
38…第4配線
44…第1ビア導体
46…第2ビア導体
48…第3ビア導体
50…ビアホール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1絶縁層、前記第1絶縁層の一主面に配置された第1導電性ペーストの焼結体からなる第1配線を含む第1配線層と、
第2絶縁層、前記第2絶縁層の一主面に配置された前記第1導電性ペーストの焼結体からなる第2配線、前記第1絶縁層の一主面に接し、前記第2絶縁層の他の主面に設けられた第1接着層、所定の位置で前記第2絶縁層及び前記第1接着層を貫通して設けられ、前記第1配線と前記第2配線とを接続する、前記第1導電性ペーストとは異なる第2導電性ペーストの焼結体からなる第1ビア導体を含む第2配線層
とを備えることを特徴とする多層配線板。
【請求項2】
前記第1導電性ペーストが、金、銀、銅、錫、及びニッケルの中から選択される少なくとも1種類を含む平均粒径が1nm〜100nmの金属フィラーを含むことを特徴とする請求項1に記載の多層配線板。
【請求項3】
前記第2導電性ペーストが、ニッケル、銀、及び銅の中から選択される少なくとも1種類の金属粒子、並びに、錫、ビスマス、インジウム、及び鉛の中から選択される少なくとも1種類の金属粒子を含み、エポキシ樹脂を主成分とするバインダを混合した導電性ペーストであることを特徴とする請求項1または2に記載の多層配線板。
【請求項4】
前記第1及び第2絶縁層が、厚さが12μm〜50μmのポリイミド樹脂又は液晶ポリマからなることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の多層配線板。
【請求項5】
第3絶縁層、前記第3絶縁層の一主面に配置された前記第1導電性ペーストの焼結体からなる第3配線、前記第2絶縁層の一主面に接し、前記第3絶縁層の他の主面に設けられた第2接着層、所定の位置で前記第3絶縁層及び前記第2接着層を貫通して設けられ、前記第2配線と前記第3配線とを接続する、前記第2導電性ペーストの焼結体からなる第2ビア導体を含む第3配線層を更に備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の多層配線板。
【請求項6】
第1絶縁層の一主面に第1導電性ペーストを選択的に塗布して第1配線を形成する工程と、
第2絶縁層の一主面に前記第1導電性ペーストを選択的に塗布して第2配線を形成する工程と、
前記第2絶縁層の他の主面に第1接着層を形成する工程と、
所定の位置で前記第1接着層の一面側から前記第2配線の一部が露出するように前記第1接着層及び前記第2絶縁層を貫通するビアホールを形成する工程と、
前記ビアホールに前記第1導電性ペーストとは異なる第2導電性ペーストを印刷して充填して、前記第2配線に接続するビア導体を形成する工程と、
前記第1絶縁層の一主面に前記第1接着層の一面を重ねあわせて、前記第1配線の所定の位置に前記ビア導体を接触させる工程と、
前記第1接着層を前記第1絶縁層に押圧しながら加熱して前記第1接着層と前記第1絶縁層を接着し、同時に前記ビア導体を前記第1配線に押圧しながら加熱して前記ビア導体を前記第1配線に接続する工程
とを含むことを特徴とする多層配線板の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−138862(P2011−138862A)
【公開日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−296817(P2009−296817)
【出願日】平成21年12月28日(2009.12.28)
【出願人】(000005186)株式会社フジクラ (4,463)
【Fターム(参考)】