説明

多段式産品揚げ物調製方法及び装置

産品例えばポテトチップス、野菜、果実、ナッツ等が少なくとも2段階で揚げられる方法が述べられる。第1段階において前記産品は90〜190℃の温度で揚げられ、その後、前記産品は第2段階に輸送される。第2段階において、前記産品は25〜150mbarの減圧下で100〜145℃の温度にて揚げられる。第2段階において、前記減圧条件下で蒸発温度は著しく低下し、その結果、前記産品からの蒸発が持続するため、蒸発は改善されて高レベルに維持される。これによって、この段階で前記産品によって吸収される油脂/油性揚げ物調製物質の量は減少する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は多段式揚げ物調製方法に関する。
本発明はまた多段式揚げ物調製装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
この種の方法及び装置は米国特許第3,812,775号より公知である。上記公知の方法において、一般に、デンプン質材料からなり、天然及び/または添加された糖分を含んだ合成物で形成される食用産品が2段階の揚げ物調製方法によって揚げられる。第1段階において、前記産品は110〜190℃の温度の油中で、含水率5〜20%になるようにして揚げられ、他方、第2段階において、前記産品は50〜100mbarの減圧下で100℃以下の温度の油中で揚げられる。これによって、揚げ物に生ずる過度の変色が防止され、これらの揚げ物に所要の魅力的な色が付与される。
【0003】
さらに国際公開第00/30472号から、ポテトスティック等を湯通しすることが知られており、その後、上記スティックは大気圧条件下で揚げられて冷やされ、さらに、水銀柱約10〜20インチ(25.4〜50.8mbar)の真空下で華氏240〜290度(摂氏115.5〜144.4度)の油中で揚げられる。
【0004】
欧州特許第1,283,680号から、減圧下において油脂で産品を揚げる方法及び装置が公知である。油脂は、産品を遠心分離器の回転チャンバに導いて、同所において減圧下で遠心分離することによって取り除かれる。前記産品は遠心分離器の底部バルブを通して排出され、スルースチャンバを通って大気に曝露される。産品の凝集はこれによって防止される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、公知の揚げ物調製方法をさらに改良し、当該装置によって産品収量の増大と結びついた時間、コストまたは方法の節減する一方で、揚げ物完成品に不可欠な特徴例えば食感、色、味、香り、油/油脂含有量、消化性を維持すると同時に人体に有害な例えばアクリルアミド等の熱反応生成物を減少させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そのため、本発明による方法は請求項1記載の特性・特徴を有し、本発明による装置は請求項18記載の特徴を有している。
【0007】
本発明による揚げ物調製方法の利点は、総揚げ物調製時間は前記産品のとりわけカット寸法ならびに仕様に依存しているにもかかわらず、前記第2段階における特定の真空条件ならびに揚げ物調製温度範囲によって当該総揚げ物調製時間が著しく短縮されることである。前記第2段階において、前記減圧条件下で蒸発温度は著しく低下し、その結果、前記産品からの蒸発が持続するため、蒸発は改善されて高レベルに維持される。これによって、この段階で前記産品によって吸収される油脂/油性揚げ物調製物質の量は減少し、その結果、例えば油または油脂の食味を感じさせない、前記産品の食感及び臭いなどの官能特性の改善がもたらされる。さらに、前記産品による油分及び油脂分の吸収の減少は消費者の健康にとってよりよいものである。
【0008】
有利なことに、揚げられる前記産品の浸出(leaching)(この浸出は前記産品の糖分を減少させるために前記第1段階に先立って行われてよい)は完全に省くことができる。
【0009】
一定の産品の中には、例えば、野菜、ニンジン及び赤カブといった、その組織が前記第1段階において揚げ物調製温度にあまり左右されず、25〜700mbarの減圧下で、90〜190℃の温度範囲内のより低い方の温度で前記産品を揚げることによってエネルギーを節約することができるものもある。
【0010】
本発明による方法の実施形態は請求項3記載の特徴付けられた特性を有している。有利なことに、前記第2段階の前記入口における前記産品の可測表面温度(これは前記表面と揚げ物調製物質との間の境界層温度とも)を約100〜160℃に保つことにより、前記第2段階の始めの前記入口でも前記蒸発は上述した高レベルに維持される。
【0011】
本発明による方法のさらに別の実施形態は請求項4記載の特徴づけられた特性を有している。約145℃の平均表面温度によって、相対的に低いエネルギー投入で、蒸発停止を防止する最高度の保証が得られる。さもなければ、蒸発停止によって揚げ物調製物質の望ましくない吸収をもたらすことになる。
【0012】
さらに別の実施形態において、前記第1段階を出て前記第2段階に導入されるまでの時間として定義される前記産品輸送時間が最大で15秒間であれば、前記産品の前記表面温度はほとんど低下しない。前記輸送時間は、一般に前記産品が前記第1段階における油/油脂浴から取り出され、前記出口にもたらされ、前記第2段階の前記入口まで輸送されて前記第2段階に導入され、前記第2段階において真空にされて、熱風及び/または熱油に曝されるまでの累計時間である。前記輸送時間が長ければ長いほど、一般にそれは温度低下にますます大きな影響を及ぼし、前記産品の食感、色、揚げ物調製物質含有率及び香りをますます害することになる。前記輸送時間は前記第1段階における揚げ物調製温度にも依存している。この揚げ物調製温度が高ければ高いほど、前記産品にはますます多くのエネルギーが含まれることとなり、1つの段階から次の段階までの、前記産品の前記表面温度が前記表面蒸発の停止する臨界温度に達する前の前記輸送時間はますます長くてよいことになる。
【0013】
前記第2段階の始めに達する前に、所望の含水率が達成されるまで蒸発を継続させるため、さらに従属請求項11及び12に記載された追加測定を採用して前記温度よりも高い温度を維持することができる。前記第2段階においてのみ前記温度は徐々に低下してよいが、それは前記産品からの蒸発が前記第2段階における減圧条件によって維持されるからである。前記第2段階末での揚げ物調製は適時に終結されて前記産品の平均含水率が実際に1〜1.5%に低下しないようにされなければならないが、それはこの含水率範囲においてアクリルアミド形成が前記揚げられた産品の温度と含水率との双方にますます大きく左右されるからである。
【0014】
加えて、さらに別の従属請求項13及び14に具体的に述べられた処置により、最終産品の油っこい食味を回避するために揚げ物調製物質の除去を実施することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明による方法及び装置がさらにその他の利点と共に、添付図面を参照しながら詳細に説明される。図面中において、類似の要素には同一の参照符号が付されている。
【0016】
図1は幾つかの異なった段階で産品を揚げるための装置1を示している。製品用に選択されて集められた原材料(これらは例えばポテト、野菜、ナッツ、果実またはそれらの合成物または配合物であってよい)は、それらが多段式揚げ物調製方法に付される装置に導入される前に、処理される。一般に、これらの産品は炭水化物つまりデンプン及び糖を含んでいる。本説明の以下の部分では、前記産品の分かり易い一例としてポテトとくにポテトチップスのみが言及される。上記の原材料は洗浄によって処理され、これにより、異物、例えば砂及び石などが取り除かれる。ポテトは時に、例えば蒸気の手段または機械式皮むきシステムの手段によって皮むき処理されて、皮が取り除かれる。続いて、ポテトは皮の残り及び表面のデンプンを取り除くために洗浄され、所定の形にカットされるかまたはスライスされ、次いで、場合により、カッティングプロセスから生じた遊離デンプンを取り除くために再び洗浄される。
【0017】
場合により、特に、産品が高い糖分を含有する場合には、産品から糖分を浸出するために、カットされた産品の湯通しが必要になることがある。この場合に浸出が必要とされる理由は、糖及びタンパク質が望ましくない褐変現象を引き起こすだけでなく、アクリルアミドのような熱反応生成物の形成も引き起こす、周知のメイラード反応錯体に属することが知られているためである。糖含有量は入手可能な原材料のタイプに依存しているが、年間の季節にも依存している。産品当たりのコスト、処理時間、季節依存性ならびに最終産品収量のいずれにもかかわる重要な一歩前進は、前記浸出を全面的に不要にし得るかどうかである。本発明による多段式揚げ物調製プロセスは、たとえ産品原材料の糖分含有量が高くとも、産品の前記浸出を不要にすることができる。以下の第1段階の説明後に説明される、第2段階の条件を決定する揚げ物調製パラメータは前記目的を達成するための重要な特徴を有している。
【0018】
上述した処理に続いて、カットされた産品は装置1の入口2に運ばれる。図示されるように装置は2つのメイン段階と設置可能な中間段階例えば揚げ物調製物質除去または蒸発継続段階を含んでいるが、実際には、例えば揚げられる産品の種類に応じて、2つ以上のメイン段階を設けることが可能であり、かつ、その方が有益なことがある。図示されるように装置1は各々のメイン段階用に2つの別々のハウジング3及び4を含み、ここで、第1段階のハウジングは第2段階のハウジングよりも高い位置に配置されている。メイン段階のうちの第1段階において、投入された産品は一般に(ただし必ずというわけではないが)大気条件下で揚げられて、産品に所望の堅さ、サクサクまたはパリパリとした食感、主たる風合い及び主たる色が付与される。これには例えば米国特許第3,812,775号、欧州特許第1,133,243号または欧州特許第1,283,680号(これらの文献の当該開示内容は本引証により本発明に含まれる)からそれ自体公知の共通の要素が必要となることがある。
【0019】
第1段階における揚げ物調製温度は90℃に低下してよいが、この場合、揚げ物調製は有用な揚げ物調製を実現するために真空条件下で行われる。しかし、こうしたより低い揚げ物調製温度範囲では、産品を揚げるのにより多くの時間がかかることになる。こうした低温で揚げられてよい産品は、野菜、ニンジン及び例えば赤カブである。
【0020】
連続的またはバッチ式プロセスにおいて、最初のハウジング3に投入された産品は大気条件下で、一般に90〜190℃、好ましくは185℃前後の温度を有する、通例、油及び/または、揚げ物調製物質を含んだ油脂で揚げられる。この温度が高ければ高いほど、産品は、出口5を通って第1段階のハウジング3を離れる際に、所定の滞留時間でのエネルギーをより多く含んでいることになる。
【0021】
また、例示により図2にもっと詳細に示されているように、出口5は操作式スルース(sluice)6を経て、第2のハウジング4に収容された第2段階の入口7に連結されている。好ましくは、出口例えば第1段階の出口5は、続いての入口例えば最後に1800mmの幅を有する第2段階への入口7の幅よりも小さい幅を有している。さまざまな出口とそれより幅広の入口とにより、通路が連続的に広がっていくことが、産品の凝集ならびに凝結を防止する。図2に示された、入口、スルース及び出口の連続的な幅の実施例は段階的に例えば1400mm、1500mm、1600mm〜1800mmまでの範囲に及んでいる。第2段階のハウジング4は概略的に示されたレールシステム9によって可動する内側部分8を有している。第1段階のハウジング3の下方に配置されていることにより、コンパクトな揚げ物調製装置1が生じ、さらに、レールシステム9により、第2段階で使用される要素の容易な浄化、持ち上げ及び保守が可能となる。
【0022】
第1段階における揚げ物調製は、産品に応じ、5〜30重量%、好ましくは8〜15重量%の産品平均含水率を以って終結される。入口7を通して第2段階へとできれば直接、輸送及び導入された後、産品は25〜150mbar、好ましくは50〜100mbar、特に約75mbarの減圧下で、温度100〜145℃にて揚げられる。この圧力は非常に低いので、産品からの水蒸気の蒸発は増強されはするが、決して妨げられることはない。これにより、産品の表面を通って揚げ物調製物質が侵入し、産品材料の内部組織、味、外観、香り及び産品の構造に影響を及ぼすことを最小限に抑止することが保証される。
【0023】
一方で、前記第2段階の揚げ物調製温度範囲は、米国特許第3,812,775号で推奨された、揚げ物調製時間のかなりの短縮、相応した産品収量の増加を結果すると共に官能基準に関して利点を有する、100℃以下の第2段階温度と比較してやや高い。
【0024】
図3のグラフは、異なった揚げ物調製物質温度での、産品含水率の関数としてのアクリルアミド(AA)形成を示している。揚げられる産品中にいずれも一般に存在するアミノ酸アスパラギンと還元糖は熱エネルギーの作用下でアクリルアミドを形成するということはそれ自体公知である。このグラフは、産品の含水率が高い場合の温度管理が、アクリルアミド形成に関して、含水率が低い場合ほど重大ではないとの内実を示している。同グラフはまた、水分の産出量の測定が、任意の第2段階温度でのアクリルアミド形成となる場合には、含水率がより低い場合のほうがより重大であることも示している。同グラフはさらに、第2段階または場合により第2段階末またはその後に続くさらなる第3段階における揚げ物調整温度の低下が、特に含水率が低い場合に、アクリルアミド形成を減少させることを示している。したがって、第2段階末または場合によりその後に続く、産品がまたも真空条件下に置かれる第3段階における揚げ物調製物質の温度は、好ましくは、第2段階の始めにおけるよりも低く設定される。この温度降下は、グラフが示すように、第2段階末において産品の含水率が低い場合のアクリルアミド形成の増加問題に対処しようとするものである。こうして、産品の重要な特徴に影響を及ぼすかまたは人の健康を危険に曝す有害な揚げ物もしくは副産物を生み出す惧れなしに、揚げられた産品の含水率を低下させて上述した範囲内にあるようにすることができる。第2段階の揚げ物調製方法は上述した利点を達成するため、上述の教示に基づく適切な手段によって制御することが可能である。
【0025】
第2段階の入口に進入する産品の表面温度は100〜160℃である。実際には、約145℃の温度が双方の段階間で維持される。ただし、双方の段階間の滞留時間が長すぎて、しかも、産品が過度に冷えすぎることを防止する処置が講じられない場合には、第1段階を出て第2段階に導入されるまでの時間として定義される産品輸送時間は最大で15秒間とされなければならない。さもなければ、双方の段階間での産品の冷えは産品からの望ましくない蒸発停止を結果し得るであろう。場合により、産品は第2段階においてほぼ130℃まで冷えることが許容される一方で、減圧条件がつくり出される。
【0026】
第2段階における減圧揚げ物調製は平均含水率が0.5〜3.5重量%、特に0.8〜2重量%、より詳細には約1.5重量%に達すると終結させられる。この揚げ物調製方法によって得られる最終結果は、特に、単段プロセスにて大気条件下で揚げられる伝統的なポテトチップスと比較して改善された官能特徴を有するポテト産品である。
【0027】
前記任意段階間ならびに任意の段階中での産品からの望ましい蒸発継続は、以下の蒸発継続工程の1つもしくは複数を実施することによって達成することができる。a)場合により過熱された約105〜145℃の熱い揚げ物調製蒸気を産品周囲及び/または産品を通して流すこと、b)産品を照射するために、例えば赤外線部品またはマイクロ波部品などの電磁波照射部品を使用すること、c)産品周囲に約100〜145℃の十分に熱い揚げ物調製物質を噴霧すること、d)場合により移動中の産品に約100〜145℃の十分に熱い揚げ物調製物質を噴射すること、e)場合により移動中の産品を真空にすること、f)約105〜145℃の熱風を産品周囲及び/または産品を通して吹付けること。揚げ物調製物質の加熱、過熱または再加熱には適切な熱交換器も使用することができる。前記蒸発継続工程の少なくとも1つは、所望であれば、産品からの蒸発が生ずる所要温度を低下させる効果を有する減圧下で実施することができる。さらに、大気条件下または減圧条件下で産品から揚げ物調製物質を除去するのに適した手段が実施されてよい。
【0028】
最後に特に、ただしそれのみに限定されるわけではないが、最終段階において、産品からの揚げ物調製物質の除去は、所望であれば、以下の工程の1つまたは複数によって実施することができる。a)機械的エネルギーの供給を必要とすることなく、産品からの滴下を可能にする産品ドレンないし放置時間を延長すること、b)産品を強制振動させ、これは産品を互いにばらけさせることも意味している、c)産品を遠心分離すること、d)揚げ物調製蒸気を吸い取ること、e)蒸気、特に、場合により揚げ物調製蒸気の過熱によって生み出された過熱蒸気を強制的もしくは非強制的に産品の周囲から及び/または産品を通して吸い出すこと。
【0029】
1または複数の減圧制御装置が装置1に装備され、±5mbar、特に±2mbarの精度で減圧制御されれば有利である。これは圧力制御範囲の境界がフライドポテトまたは類似の産品のとりわけ、味、香り、外観及びサクサクとした食感などの産品の枢要な魅力的特徴の均一化を達成するのに死活的重要性を有している点からして重要である。
【0030】
揚げ物調製プロセスのさまざまな段階における円滑かつ定常的に正確な温度制御には、投入された産品に含まれた時間単位当たりの水分量をできるだけ一定に保つことが有用である。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明による方法を実施することのできる本発明による多段式揚げ物調製装置の全体的な概略を示す図である。
【図2】揚げ物にされる産品用の、段階的に幅が広がっていく搬送路を示す図である。
【図3】揚げ物調製中のアクリルアミド形成プロセスを説明するため、幾つかの揚げ物調製温度によって、揚げられた産品の含水率の関数としての大気圧条件下におけるアクリルアミド(AA)形成のグラフを示す図である。
【符号の説明】
【0032】
1 産品を揚げるための装置
2 装置1の入口
3 ハウジング
4 ハウジング
5 出口
6 操作式スルース
7 第2段階の入口
9 レールシステム

【特許請求の範囲】
【請求項1】
産品を少なくとも2段階で揚げる方法であって、第1段階において前記産品は90〜190℃の温度で揚げられ、その後、前記産品は第2段階に輸送され、25〜150mbarの減圧下で100〜145℃の温度にて揚げられる方法。
【請求項2】
前記第1段階において前記産品は25〜700mbarの減圧下で揚げられることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記産品は前記産品の平均表面温度100〜160℃、好ましくは約145℃にて前記第2段階に投入されることを特徴とする、請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。
【請求項4】
前記2段階の間で前記産品の前記表面温度は平均温度約145℃に維持されることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記第1段階を出て前記第2段階に導入されるまでの時間として定義される前記産品輸送時間は最大で15秒間であることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
前記第1段階は5〜30重量%の前記産品平均含水率を以って終結させられることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
前記2段階の間で前記産品は、1つまたは複数の中間段階で、いずれか1つの段階から次の段階までの輸送中に前記産品からの蒸発が停止しないように処置されることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
炭水化物つまりデンプン及び糖及び/またはタンパク質を含んだ産品例えばポテト、野菜、ナッツ、果実またはそれらの配合物につき、前記第1段階における揚げ物調製温度は約185℃であり、前記第1段階において前記産品は8〜15重量%の平均含水率が達成されるまで揚げられ、及び/または、前記第2段階において前記産品は50〜100mbar、特に約75mbarの減圧下で、0.5〜3.5重量%、特に0.8〜2重量%、より詳細には約1.5重量%の平均含水率が達成されるまで揚げられることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記第2段階における平均揚げ物調製温度は約130℃であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記第2段階末における揚げ物調製物質の温度は、前記第2段階末における前記産品の含水率に応じ、前記第2段階の始めにおける揚げ物調製物質の温度よりも低いことを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記任意の段階間の前記産品を輸送する際、以下の蒸発継続工程つまり
a)前記産品周囲及び/または前記産品を通して約105〜145℃の揚げ物調製熱蒸気を流すこと、
b)前記産品を照射するために、例えば赤外線部品またはマイクロ波部品などの電磁波照射部品を使用すること、
c)前記産品周囲に約100〜160℃の熱い揚げ物調製物質を噴霧すること、
d)場合により移動中の前記産品上に約100〜160℃の熱い揚げ物調製物質を注入すること、
e)場合により移動中の前記産品を減圧すること、
f)前記産品周囲及び/または前記産品を通して約105〜145℃の熱風を吹付けること、のいずれか1つまたは複数が実施されることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記工程の少なくとも1つは減圧下で実施されることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
任意の段階後、特に最終段階後に、大気条件下または減圧条件下で前記産品から揚げ物調製物質が除去されることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
前記産品からの前記揚げ物調製物質の除去は以下の工程つまり
a)前記産品のドレン時間を延長すること、
b)前記産品を強制振動させること、
c)前記産品を遠心分離すること、
d)前記揚げ物調製蒸気を吸引すること、
e)蒸気、特に、場合により揚げ物調製蒸気の過熱によって生み出された過熱蒸気を強制的もしくは非強制的に前記産品の周囲から及び/または前記産品を通して吸い出すこと、
の1つまたは複数によって実施されることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記産品は油及び/または油脂を含む揚げ物調製物質を使用して揚げられることを特徴とする、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
前記産品が揚げ物調製方法のさまざまな段階を通じて通過する通路の幅が広がっていくことを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
1つまたは複数の減圧制御装置により±5mbar、特に±2mbarの精度で減圧が行われることを特徴とする、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
産品を幾つかの段階で揚げるための装置であって、前記装置は各々の段階用に別々のハウジングを含み、前記産品を揚げるための前記第1段階は前記第2段階の前記ハウジングよりも少なくとも部分的に高い位置に配置されたハウジングを有し、前記第2段階は減圧下で産品を揚げるために装備され、前記第1段階の出口は前記第2段階の入口に連結されるように装備されることにより、前記第2段階の前記ハウジングは前記ハウジングに対して相対可動する内側部分を有している装置。
【請求項19】
前記第1段階の前記出口は前記第2段階の前記入口よりも小さい幅を有することを特徴とする、請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記装置は前記第1段階の前記出口と前記第2段階の前記入口との間に連結されたスルースを含むことを特徴とする、請求項18または19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記スルースの幅は前記第1段階の前記出口の幅と前記第2段階の前記入口の幅との中間の幅であることを特徴とする、請求項20に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−525028(P2009−525028A)
【公表日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−552249(P2008−552249)
【出願日】平成18年1月30日(2006.1.30)
【国際出願番号】PCT/NL2006/000051
【国際公開番号】WO2007/086724
【国際公開日】平成19年8月2日(2007.8.2)
【出願人】(508229116)
【Fターム(参考)】