説明

大気条件に基づいた適応誤差しきい値または適応変調スキームのためのシステム及び方法

【課題】大気条件に基づいて需給メータ(105a〜n)との適応通信を提供する。
【解決手段】需給メータ(105a〜n)の箇所に関連付けされた天候情報を取得し、該天候情報に基づいて需給メータ(105a〜n)箇所が通信性能に影響を及ぼすような天候に関連するか否かを判定し、需給メータ(105a〜n)箇所が通信性能に影響を及ぼすような天候に関連すると判定されたときに需給メータ(105a〜n)または需給メータ(105a〜n)の通信インタフェース(236)に関連付けされた受容可能な通信誤り率を第1の値から第2の値に修正する。上述した動作のうちの1つまたは幾つかは、需給メータ(105a〜n)または需給メータ(105a〜n)に関連付けされたユーティリティサーバコンピュータ(130)によって実行させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は全般的には需給メータ(utility meter)との通信に関し、またより具体的には大気条件に基づいた適応誤差しきい値または適応変調スキームのためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電気メータなどの需給メータは典型的には、1つまたは複数のユーティリティサービスの見通しを監視するために住宅や企業において利用される。最近では、追加的な消費データの収集を容易にしかつメータとユーティリティ企業などの別の主体との間の様々なネットワーク通信を容易にするために広く多様な別のタイプのスマートメータや新型メータが開発されている。スマートメータは、料金請求のため、停電検出のため、ユーティリティサービスの遠隔からの構成や開閉のため並びに別の多くのサービスのためなど広く多様な目的に利用されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
スマートメータのネットワーク内における1つまたは複数のスマートメータとの通信は大気条件による影響を受けることがある。したがって産業界には、大気条件に基づいた適応誤差しきい値または適応変調スキームのためのシステム及び方法に関する機会が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上述した必要性及び/または問題の幾つかまたはすべてについて本発明のある種の実施形態によって対処することができる。本発明の実施形態は、大気条件に基づいた適応誤差しきい値または適応変調スキームのためのシステム及び方法を含むことがある。本発明の一実施形態に従ったシステムを開示する。本システムは、コンピュータ実行可能な命令を保存するための少なくとも1つのメモリと、該少なくとも1つのメモリと連絡した少なくとも1つのプロセッサと、を含むことがある。この少なくとも1つのプロセッサは、需給メータの箇所に関連付けされた天候情報を取得すること、該天候情報に基づいて需給メータ箇所が通信性能に影響を及ぼすような天候に関連するか否かを判定すること、並びに需給メータ箇所が通信性能に影響を及ぼすような天候に関連すると判定されたときに需給メータまたは需給メータの通信インタフェースに関連付けされた受容可能な通信誤り率を第1の値から第2の値に修正することを行うコンピュータ実行可能な命令を実行するように構成されている。
【0005】
本発明の別の実施形態に従った方法を開示する。本方法は、1つまたは複数のコンピュータを備えた監視システムによって需給メータの箇所を決定するステップと、監視システムによって需給メータの箇所に関連付けされた天候情報を取得するステップと、監視システムによって天候情報に基づいて需給メータ箇所が通信性能に影響を及ぼすような天候に関連するか否かを判定するステップと、需給メータ箇所が通信性能に影響を及ぼすような天候に関連すると判定されたときに監視システムによって需給メータまたは需給メータの通信インタフェースに関連付けされた受容可能な通信誤り率を第1の値から第2の値に修正するステップと、を含むことがある。
【0006】
追加的なシステム、方法、装置、特徴及び態様については、本発明の様々な実施形態の技法を通じて理解されよう。本明細書において本発明の別の実施形態及び態様について詳細に説明しており、またこれらは特許請求した発明の一部と見なすものである。別の実施形態及び態様は、本説明及び図面を参照することにより理解できよう。
【0007】
本発明を一般的な用語でこのように記載したが、ここで添付の図面(必ずしも縮尺どおりに描出していない)を参照することにする。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】本発明の例証の一実施形態による大気条件に基づいた適応誤差しきい値または適応変調スキームに対応した例示の監視システムの1つのブロック図である。
【図2】本発明の例示の一実施形態による例示の需給メータを表した図である。
【図3】本発明の例示の一実施形態による例示のサーバコンピュータを表した図である。
【図4】本発明の例示の一実施形態による大気条件に基づいた適応誤差しきい値のための例示の方法を表した流れ図である。
【図5】本発明の例示の一実施形態による大気条件に基づいてパケットまたはフレームに対する優先順位付けを調整するための例示の方法を表した流れ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ここで、本発明の例証の実施形態について添付の図面を参照しながら本明細書の以下でより完全に記載することにする、ただし添付の図面で示しているのは本発明の実施形態の一部であり全部ではない。実際に、本発明は異なる多くの形態で具現化し得るものでありまた本明細書に示した実施形態に限定するものと解釈すべきではなく、これらの実施形態はむしろ本開示が適用可能な法的要件を満足するように提供したものである。図面全体を通じて同じ番号は同じ要素を意味している。
【0010】
大気条件に基づいた適応誤差しきい値または適応変調スキームのためのシステム及び方法を開示する。この適応誤差しきい値または適応変調スキームは、大気条件に応じて修正することが可能である。したがって、本発明の実施形態によれば、大気条件に基づいてスマート需給メータのネットワークに関する通信誤りの低減及び/またはワイヤレスネットワーク通信を含み得るネットワーク通信の管理が可能である。
【0011】
本発明の様々な実施形態は、1つまたは複数のスマート需給メータ及び/またはその他のネットワークデバイスとのネットワーク通信を容易にする1つまたは複数の特殊用途コンピュータ、システム及び/または特定の装置を含むことがある。特殊用途コンピュータまたは特定の装置は、様々な実施形態において所望により広く多様な異なるソフトウェアモジュールを含むことがある。以下でさらに詳細に説明するがある種の実施形態では、これらの様々なソフトウェアコンポーネントはユーティリティ企業を含む1つまたは複数の主体と1つまたは複数のスマート需給メータの間の通信を容易にするために利用されることがある。さらにこれらの様々なソフトウェアコンポーネントは、大気条件に基づいた適応誤差しきい値または適応変調スキームに対応するために利用されることがある。
【0012】
本明細書に記載した本発明のある種の実施形態は、1つまたは複数の主体と1つまたは複数のスマート需給メータの間の通信の範囲及びタイプに影響を与え得るような適応誤差しきい値または適応変調スキームを変化させるという技術的効果を有することができる。例えばパケット誤り率警報に関する誤差しきい値の修正は、計測の時点でメータが受けている大気条件に基づいて調整することが可能である。このために、一時性の天候誘導の通信誤りはユーティリティ企業に関連付けされたネットワークオペレータに送られないことがある。別の例では、大気条件が1つまたは複数のスマート需給メータに関する無線性能に影響を及ぼしている間は、重大でないデータ転送を遅延させることが可能である。したがって、1つまたは複数のスマート需給メータに関するワイヤレスネットワークの性能が低い場合には、時間制約の厳しいメッセージに優先性を与えることがある。
【0013】
本明細書に記載したような誤差しきい値または適応変調スキームの調整によれば、本発明の例示の一実施形態に従ってある種の大気条件が存在するときにユーティリティネットワークのオペレータが受け取ることがあり得る誤った警報の回数を低減できることが理解されよう。誤った警報の回数が低減されることによってオペレータは、本発明の例示の一実施形態に従って本来の問題点を特定する実際の警報に対処するようにより適正に備えることができる。当業者であれば、誤差しきい値または適応変調スキームの調整に関するこれらの態様及び別の態様について理解されよう。
【0014】
図1は、本発明の例証の一実施形態による大気条件に基づいた適応誤差しきい値または適応変調スキームに対応した例示の一監視システム100のブロック図である。図1に示したシステム100は、本発明の例示の一実施形態による複数のスマート需給メータ105a〜nを含むことがある。各スマート需給メータ105a〜nは、1つまたは複数のホームエリアネットワーク(HAN)またはローカルエリアネットワーク(LAN)110a〜nと、有線式通信(例えば、電力線搬送通信、シリアル通信リンク、USB、イーサネット、光ファイバ、その他)あるいはワイヤレス通信(例えば、Zigbee、統一携帯通信システム(GSM)、Wi−Fi、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access:マイクロ波アクセス用の世界的相互運用規格)、汎用パケット無線サービス(GPRS)、Bluetooth、セルラー、3G、4G、802.11x、無線周波数(RF)メッシュ通信、その他)を用いて通信することがある。1つまたは複数の顧客家庭に関連付けされたLANの場合に、そのLANのことをHANと呼ぶことがある。便宜上、本明細書に記載した例示のHAN/LAN110a〜nは、HANとLANのいずれか、あるいはこれら両方を包含すると理解するものとする。
【0015】
本発明の例示の一実施形態では各HAN/LAN110a〜nは、1つまたは複数のネットワークデバイスを含むことあるいはこれと連絡することがあり、この1つまたは複数のネットワークデバイスには、照明具、器具類(例えば、冷蔵庫、レンジ、オーブン、食器洗浄機、洗濯機、衣類乾燥機、コーヒーメーカー、その他)、テレビ受像機、セキュリティシステム、空調及び/または暖房ユニット、家庭用インターネットモデム及びルータ、その他などの1つまたは複数の家庭デバイスを含み得る。例えば需給メータ105aは、HAN/LAN110aを介して1つまたは複数のネットワークデバイス111a〜nと通信することが可能である。同様に需給メータ105bは、HAN/LAN110bを介して1つまたは複数のネットワークデバイス112a〜nと通信することが可能である。需給メータ105cは、HAN/LAN110cを介して1つまたは複数のネットワークデバイス113a〜nと通信することが可能である。同様に需給メータ105nは、HAN/LAN110nを介して1つまたは複数のネットワークデバイス114a〜nと通信することが可能である。ネットワークデバイス111a〜n、112a〜n、113a〜n、114a〜nのうちの1つまたは幾つかは、それぞれの需給メータ105a〜nを介してメータリング対象のコモディティ(例えば、電気、水、ガス、その他)を受け取ることがあることが理解されよう。
【0016】
さらに各スマート需給メータ105a〜nは、本明細書に記載したのと同様の有線式またはワイヤレス通信を介してさらに1つまたは複数の近傍のネットワーク(NAN)115a〜nと通信することもある。これらのNAN115a〜nによってさらに、1つまたは複数のゲートウェイコンピュータ120a〜nを介したその他のNANやワイドエリアネットワーク(WAN)125(例えば、インターネット、セルラーネットワーク、衛星ベースのネットワーク、その他)に対する接続性が提供される。これらのNAN115a〜n及び/またはWAN125によれば、需給メータ105a〜n、ユーティリティサーバコンピュータ130及び/またはユーティリティ企業に関連付けされた1つまたは複数の別のコンピュータの相互間やこれらの間での通信を可能にすることができる。NAN115及び/またはWAN125は、有線式及び/またはワイヤレス式の通信を介した提供またはアクセスが可能であること、並びに一体となった相互接続ネットワークの創設が可能であることが理解されよう。例えば需給メータ105a〜nは、ゲートウェイコンピュータ120a〜n及び/またはWAN125を介してユーティリティサーバコンピュータ130と通信することが可能である。幾つかの例示の実施形態ではそのWAN125、ゲートウェイコンピュータ120a〜n及びNAN115a〜nは、インターネットなどの同じネットワークの一部とし得ることが理解されよう。本発明の例示の一実施形態ではその需給メータ105a〜nはさらに、中間的なNAN115a〜nを設けることなくWAN125やさらに別のネットワークと連絡させることがある。
【0017】
HAN/LAN110a〜n、NAN115a〜n、ゲートウェイコンピュータ120a〜n及びWAN125の様々な組み合わせを介して、ネットワークデバイス間における多くの異なる通信経路を利用可能とし得る。例えばユーティリティサーバコンピュータ130やユーティリティ企業や別の主体に関連付けされたその他のコンピュータ/プロセッサは、WAN125、ゲートウェイコンピュータ120a〜n及び別の需給メータ105a〜nの様々な組み合わせを含む直接または間接のルートを通じて様々な需給メータ105a〜nと通信することがある。例えばユーティリティサーバコンピュータ130は、WAN125とゲートウェイコンピュータ120a〜nと別の任意の需給メータ105a、105c及び/または105nとの任意の組み合わせを用いて、需給メータ105b、HAN/LAN110b及び/またはHAN/LAN110bに関連付けされたネットワークデバイス112a〜nと通信することも可能である。したがって、本発明の例示の幾つかの実施形態では需給メータ105a〜n及びHAN/LAN110a〜nは、本発明の例示の一実施形態によるある種のルーティング機能や再送信機能の実行の際に別のネットワークデバイスと通信することが可能である。
【0018】
需給メータ105a〜nは、任意の数の電力線を含む配電グリッドに接続された電気メータなど、コモディティメータリング/分配システムに接続し得る適当な任意の需給メータとすることができる。様々な実施形態では所望により単相メータや3相メータなど広く多様な適当な電気メータを利用することができる。需給メータ105a〜nは、関連する箇所、住宅、企業、世帯または装置に供給される電気エネルギー(例えば、キロワット時、その他)や電力の量を計測するように構成されることがある。本発明の代替的な一実施形態では需給メータ105はさらに、水、ガスその他など電気以外のコモディティに関するメータリング及び分配に関連付けさせることも可能である。したがって需給メータ105a〜nは、関連するネットワークデバイス111a〜n、112a〜n、113a〜n、114a〜nを含む関連する箇所、住宅、企業、世帯または装置に対するコモディティのメータリング及び供給すなわち分配をするように構成されることがある。
【0019】
ある種の実施形態ではその需給メータ105a〜nを、従来のメータと比べてコモディティ消費をかなりより詳細に特定するように構成されたスマートメータまたは新型メータとすることがある。例えばスマート需給メータ105a〜nによれば、リアルタイムまたは概ねリアルタイムの読み取り、コモディティ供給停止通知及び/またはコモディティ品質監視を容易にすることができる。さらに所望によりスマート需給メータ105a〜nは、計測値データ、算出値及び/またはその他の情報をユーティリティ企業のユーティリティサーバコンピュータ130やスマートメータデータ処理システムなどの1つまたは複数の受取体に伝送することがある。
【0020】
所望により本発明の実施形態は、図1に示した構成要素と比べて伴う構成要素がより多いまたはより少ないシステム100を含むことがある。さらにシステム100のある種の構成要素は、本発明の様々な実施形態において組み合わされることや省略されることがある。図1のシステム100は単に一例として提供したものであることは当業者であれば理解されよう。
【0021】
図2は、本発明の例示の一実施形態による例示の需給メータ205を表している。図2の需給メータ205は、図1の需給メータ105a〜nのうちの任意の1つに関する例示の実現形態とすることができる。図2に示したように例示の需給メータ205は、需給メータの動作及び/または顧客家庭箇所を含む箇所へのユーティリティサービス及び/またはコモディティ(例えば、電気、水、ガス、その他)の提供を容易にする適当なコンピュータ処理構成要素を任意の数だけ含むことがある。需給メータ205内に組み込み得る適当な処理デバイスの例には、特定用途向け回路、マイクロコントローラ、ミニコンピュータ、その他のコンピュータ処理デバイス、その他(ただし、これらに限らない)を含む。このために需給メータ205は、コンピュータ読み取り可能な命令の実行を容易にするプロセッサ232を任意の数だけ含むことがある。コンピュータ読み取り可能な命令を実行することによって需給メータ205は、ユーティリティサービスの提供及び/またはある箇所へのコモディティの提供を容易にする特殊用途コンピュータまたは特定の装置を含むことあるいはこれを形成することがある。
【0022】
1つまたは複数のプロセッサ232に加えて需給メータ205は、1つまたは複数のメモリデバイス234及び/または1つまたは複数のネットワーク及び/または通信インタフェース236を含むことがある。この1つまたは複数のメモリデバイス234またはメモリは、適当な任意のメモリデバイス(例えば、キャッシュ、読取り専用メモリデバイス、ランダムアクセスメモリデバイス、磁気記憶デバイス、その他)を含むことがある。この1つまたは複数のメモリデバイス234は、需給メータ205によって利用されるデータ、実行可能命令及び/または様々なプログラムモジュール(例えば、データファイル238、オペレーティングシステム(「OS」)240及び/またはメータリングモジュール242)を保存することがある。データファイル238は例えば、需給メータ205の動作に関連付けされた保存済みデータ、需給メータ205が取得した計測値及び/または読み値に関連付けされた保存済みデータ、需給メータ構成情報、保存メッセージ及び/または警報、及び/または保存済みコモディティ管理、使用量(usage)及び/または分配データを含むことがある。OS240は、需給メータ205の一般的動作を容易にするかつ/またはこれを制御する実行可能命令及び/またはプログラムモジュールを含むことがある。例えばOS240は、プロセッサ232によるその他のソフトウェアプログラム及び/またはプログラムモジュールの実行を容易にすることがある。関連するネットワークデバイス111a〜n、112a〜n、113a〜n、114a〜nを含む関連する箇所、住宅、企業、世帯または装置に対するコモディティの使用量または分配を決定し、恐らくはデータファイル238や別のデータ記憶内に記録するようにメータリングモジュール242を構成することがある。
【0023】
需給メータ205に関連付けされた1つまたは複数のネットワークインタフェース236は、HAN/LANインタフェース及びNANインタフェースを含むことが可能である。LANインタフェースは図1のHAN/LAN110a〜nなどの1つまたは複数のHAN/LANと通信または接続するために使用することが可能であり、またNANインタフェースは図1のNAN115a〜nなどの1つまたは複数のNANと通信または接続するために使用することが可能である。これに関連して需給メータ205は、システム100の別の構成要素からデータを受け取ることかつ/または別の構成要素にデータを伝送することがある。HAN/LANインタフェース及び/またはNANインタフェースを含む1つまたは複数のネットワークインタフェース236は、有線式インタフェース(例えば、電力線搬送通信、シリアル通信リンク、USB、イーサネット、光ファイバ、その他)及び/またはワイヤレスインタフェース(例えば、ZigBee、GSM、Wi−Fi、WiMAX、Bluetooth、GRPS、セルラー、3G、4G、802.11x、RFメッシュ通信、その他)を介して通信するために1つまたは複数のネットワークカード、アダプタまたは送受信器237として実現することが可能である。1つまたは複数のネットワークインタフェース236はさらに、本発明の例示の実施形態を逸脱することなく図1のWAN125を含む1つまたは複数の別のネットワークデバイスまたはネットワークと通信または接続するためにも利用可能であることが理解されよう。
【0024】
需給メータ205は典型的には、接続したコモディティライン、グリッド及び/または供給源からコモディティを受け取ること、また同様に関連するネットワークデバイス111a〜n、112a〜n、113a〜n、114a〜nを含む関連する箇所、住宅、企業、世帯または装置に対するコモディティのメータリング及び分配を行うことがある。さらにある種の実施形態では所望により需給メータ205は、適当な電源244(有線式電源及び太陽電池、並びに1つまたは複数の電池、燃料電池あるいは1つまたは複数のスーパーコンデンサなどのバックアップ電源を含むことが可能)を任意の数だけ含むことがある。
【0025】
図3は、本発明の例示の一実施形態による例示のサーバコンピュータ305を表している。サーバコンピュータ305は、図1のユーティリティサーバコンピュータ130あるいは図1の需給メータ105a〜nのいずれかと通信可能な別のコンピュータまたはプロセッサの一実現形態とすることが可能である。サーバコンピュータ305はユーティリティ企業やユーティリティ企業に関連する管理会社によって維持することが可能である。サーバコンピュータ305は、需給メータ105a〜n、あるいはHAN/LAN110a〜nまたは関連するネットワークデバイス(例えば、デバイス111a〜n、112a〜n、113a〜n、114a〜n、その他)を含む図1のシステム100の構成要素と通信するまたはこれを構成するように構成することが可能である。例えばサーバコンピュータ305は、需給メータ105a〜nからコモディティ使用量情報を受け取るように構成されることがある。サーバコンピュータ305はさらに、HAN/LAN110a〜nの1つまたは複数のネットワークデバイスに対して命令を提供するように(例えば、ある具体的なネットワークデバイスをオンやオフにするように)別のコンピュータ/プロセッサを設けるまたはこれらに指令するように構成されることがある。
【0026】
サーバコンピュータ305は、プロセッサ動作式の任意のデバイス(ただし、これに限らない)を含むことがある。サーバコンピュータ305は、1つまたは複数のサーバコンピュータ、メインフレームコンピュータ、ネットワーク接続のコンピュータ、あるいは別の任意のプロセッサベースのデバイス(ただし、これらに限らない)を含むことがある。サーバコンピュータ305は、1つまたは複数のプロセッサ326、メモリ328、入力/出力(「I/O」)インタフェース(複数のこともある)330、及びネットワークインタフェース(複数のこともある)332を含むことがある。1つまたは複数のメモリ328は、メモリ328内に保存されたかつ/または1つまたは複数のデータベース382内に保存されたデータファイル334や別のデータの管理を容易にするためのデータファイル334及びデータベース管理システム(「DBMS」)338を保存するためのRAM、ROM及び/または取外し可能記憶デバイスなど、プロセッサ(複数のこともある)326に結合させた任意のコンピュータ読み取り可能媒体とすることがある。メモリ328はさらに、オペレーティングシステム(「OS」)336などの様々なプログラムモジュール及びホストモジュール340を保存することがある。OS336は、Microsoft Windows(R)、Apple OSXTM、Linux、Unixあるいはメインフレームオペレーティングシステム(ただし、これらに限らない)とすることがある。
【0027】
データファイル334はさらに、図1のシステム100の1つまたは複数の構成要素から受け取ったあるいはこれに提供しようとする情報を保存することがある。例えばデータファイル334は、需給メータ105a〜nからのコモディティ使用量情報、需給メータ105a〜nに関する構成情報、あるいはHAN/LAN110a〜nに関連付けされた1つまたは複数のネットワークデバイスに対する動作命令を保存することがある。データファイル334はさらに、1つまたは複数の需給メータあるいは天候監視用データベースまたはサービスから取得し得る天候または大気情報を保存することがある。データファイル334はさらに、1つまたは複数の需給メータ105a〜nとの通信に利用可能な1つまたは複数の変調スキームに関する情報を保存することが可能である。さらにデータファイル334内には、本明細書に記載したような適応誤差しきい値または適応変調スキームに対応した追加的な情報が保存されることがある。
【0028】
ホストモジュール340は、需給メータ105a〜n、あるいはHAN/LAN110a〜nまたは関連するネットワークデバイス(例えば、デバイス111a〜n、112a〜n、113a〜n、114a〜n、その他)を含むシステム100の様々な構成要素からの要求を受け取ること、この要求を処理すること、及びこの要求に応答することがある。データベース382は、本発明の例示の一実施形態による適応誤差しきい値または適応変調スキームに対応した情報を保存するように動作可能な1つまたは複数のデータベースを含むことがある。例えばデータベース382は、データファイル334に関連して上で検討したような情報のうちのいずれを保存することもある。データベース382はさらに、1つまたは複数の需給メータ105a〜nに関連付けされ箇所情報を保存することが可能である。データベース382はさらに、本発明の例示の一実施形態による需給メータ105a〜nに関連付けさせ得る以前の時間期間及び/または目下の時間期間にわたるステータス情報及び大気/天候情報を保存することが可能である。本発明の例示の実施形態を逸脱することなくデータベース382から多くの別の任意のタイプの情報を保存すること及びこれにアクセスすることが可能である。データベース382は、本発明の例示の実施形態を逸脱することなくローカルデータベースとすることも、インターネットアクセス可能なデータベースを含むネットワークデータベースとすることもできる。
【0029】
図4は、本発明の例示の一実施形態による大気条件に基づいた適応誤差しきい値のための例示の方法400を表した流れ図である。ある種の実施形態では、方法400のうちの1つまたは幾つかの動作は図1の1つまたは複数のユーティリティサーバコンピュータ130あるいはユーティリティ企業に関連付けされた別のコンピュータ/プロセッサを含む監視システムによって実行させることがある。代替的な一実施形態では、方法400のうちの1つまたは幾つかの動作はまた需給メータ105a〜nによって実行させることがある。
【0030】
ここで図4を見るとブロック405では、需給メータ105a〜nのうちの1つの箇所が決定されることがある。ある具体的な需給メータ105a〜nの箇所は、需給メータ105a〜nがどこに位置するかを指定する街路アドレス、都市名またはzipコードに基づくことがある。別法としてそのユーティリティサーバコンピュータ130はこの需給メータ105a〜nの箇所を、全地球測位システム(GPS)座標によって決定することやその需給メータの近傍あるいはこれと連絡して配置された別の既知の需給メータに関連して決定することがある。ユーティリティサーバコンピュータ130は、アドレス、都市名、zipコード、GPS座標あるいは需給メータ105a〜nに関連付けされた別の箇所情報を、データベース382や別の記憶デバイスから取り出すことがある。別法として方法400の動作を需給メータ105a〜nにより実行させている場合、需給メータ105a〜nはそれ自体の箇所が分かっているため必ずしもブロック405の実行を要しないことがある。
【0031】
ブロック405の次にはブロック410が続く。ブロック410は、需給メータ105a〜nの箇所に関連付けされた大気条件または天候情報を取得または決定するステップを含むことがある。この大気条件または天候情報は、1つまたは複数のユーティリティサーバコンピュータ130あるいはユーティリティ企業に関連付けされた別のコンピュータ/プロセッサを含む監視システムに対して、需給メータ自体により提供することあるいは需給メータ自体から送ることが可能である。別法として需給メータ箇所に関する大気条件または天候情報は、当該需給メータ105a〜nの近傍に配置させた1つまたは複数の別の需給メータ105a〜nから取得することが可能である。さらに別の代替形態では需給メータ箇所に関する大気条件または天候情報は、監視システムによってアクセス可能な天候監視データベースまたはサービスから決定することが可能である。ブロック410におけるある具体的な需給メータ箇所に関する大気条件または天候情報の決定に関しては本発明の例示の実施形態を逸脱することなく多くの変形形態が利用可能である。別法として方法400の動作を需給メータ105a〜nにより実行させている場合にその大気条件または天候情報は、別の需給メータから直接取得すること、あるいはその通信インタフェース(例えば、NAN、WAN、LAN/HAN、その他)を介して需給メータ105a〜nにアクセス可能な天候監視データベースまたはサービスから取得することが可能である。
【0032】
ブロック410の次にはブロック415が続く。ブロック415は、需給メータ箇所の位置に需給メータに関する通信性能に影響を及ぼすような大気条件または天候の変化が存在するか否かを判定する。通信性能に影響を及ぼすような大気条件または天候の変化が存在しなければ、処理は受容可能誤り率を目下の値に維持することがあるようなブロック420に進むことがある。他方、通信性能に影響を及ぼすような大気条件の変化が実際に存在する場合は、処理は受容可能誤り率が調整されることがあるようなブロック425に進むことがある。受容可能誤り率は、その天候の変化が需給メータ105a〜nに関する通信性能に及ぼす影響がプラスの影響かマイナスの影響かに応じて調整され得ることが理解されよう。天候の変化が通信性能にプラスの影響を及ぼす場合、受容可能誤り率を低減して第1のデフォルト値に戻すか、さもなければ天候または大気条件の改善にために通信誤りに関する寛容度がより低い値に誤り率を設定することがある。通信性能にプラスの影響を及ぼす天候の変化の一例は例えば、降雨、雷雨または吹雪が需給メータの箇所から去った場合である。他方、天候の変化が通信性能にマイナスの影響を及ぼす場合、受容可能誤り率を増大させて第2のデフォルト値に戻すか、さもなければ天候または大気条件の悪化のために通信誤りに関する寛容度がより高い値に誤り率を設定することがある。通信性能にマイナスの影響を及ぼす天候の変化の一例は例えば、降雨、雷雨または吹雪が需給メータの箇所に及んで来た場合である。受容可能誤り率は需給メータ105a〜nに関する通信問題を指摘する1つまたは複数の警報をトリガするか否かの判定に関するしきい値とすることがあることが理解されよう。受容可能誤り率は、各需給メータ105a〜nまたはこれに関連付けされた通信インタフェースごとに監視システムによって維持されることがある。
【0033】
ブロック430は、受容可能誤り率を維持するか必要であれば調整するかのいずれかとしているブロック420または425から続く。ブロック430では、需給メータ105a〜nまたは需給メータ105a〜nの通信インタフェース(例えば、インタフェース236)に関連付けされた実際のメータ誤りレベルまたは誤り率を決定することがある。
【0034】
ブロック430の次にはブロック435が続く。ブロック435は、需給メータ105a〜nに関する警報条件を指示すべきか否かを判定するために実際の通信誤りレベル率を受容可能な通信誤り率と比較するステップを含むことがある。一例として実際のメータ誤り率が受容可能誤り率より大きいすなわちこれを超える場合、処理はブロック440に進み需給メータ105a〜nに関する警報をセットするまたはトリガすることがある。警報がセットまたはトリガされると、これにより同様に、需給メータ105a〜n、ユーティリティサーバコンピュータ130または監視システムの別のコンピュータ/プロセッサは、1つまたは複数の措置を講じる、あるいは別のコンピュータに1つまたは複数の措置を講じるように指令するようにさせることができる。例示の措置には、影響を受ける需給メータ105a〜nに対する通信の遅延または停止や、影響を受ける需給メータへのスタッフの派遣指令を含むことができる。別法として、方法400の動作が需給メータ105a〜nによって実行されている場合の例示の措置は、影響を受ける需給メータ105a〜nからの情報の送信の遅延や、影響を受ける需給メータ105a〜nからユーティリティサーバコンピュータ130または監視システムの別のコンピュータ/プロセッサへの警報またはエラーメッセージの作成及び送信を含むことができる。一方、実際のメータレベルが受容可能誤り率より大きくないすなわちこれを超えない場合、処理はブロック405に戻り、別の需給メータ箇所について上述のような処理を反復することがある。
【0035】
ブロック435では、比較を可能とするために実際のメータ誤り率またはレベルを受容可能誤り率と同じ単位となるように決定することがあることが理解されよう。しかし実際のメータ誤り率またはレベル及び/または受容可能誤り率は、本発明の例示の実施形態を逸脱することなく同じ計測単位に変換することが可能である。実際のメータ誤り率/レベルと受容可能誤り率のうちの一方あるいは両方を(i)パケット損失の規模、(ii)再送信の規模、(iii)補正可能ビット誤りの量、あるいは(iv)チェックサム誤りの量に対応した1つまたは複数のメトリックス、率またはレベルと関連付けさせることがある。例えばパケット損失誤り率は、送信されたが需給メータまたは該需給メータの通信インタフェースによって受信されなかったパケットの数または規模を示すことがある。同様に再送信率は、需給メータ105a〜nまたは需給メータ105a〜nの通信インタフェースに対するパケットまたはフレーム再送信の規模(例えば、数値、百分率、その他)に関連付けさせることがある。補正可能なビット誤り率は、パケットが誤りを伴って受信される規模が補正可能であることを示すために需給メータ105a〜nまたは需給メータ105a〜nの通信インタフェースにより報告されるまたはこれから取得されることがある。チェックサム誤り率は、チェックサムに誤りを伴ってパケットが受信される規模を示すために需給メータまたは需給メータの通信インタフェースにより報告されるまたはこれから取得されることがある。本発明の例示の実施形態を逸脱することなく別のタイプの誤り率またはレベルを利用することも可能である。
【0036】
図4の流れ図に関して本発明の例示の実施形態に従って多くの変形形態が利用可能であることが理解されよう。例えば受容可能誤り率の修正ではなく、需給メータとの通信に用いられる変調スキームを代わりに修正することが可能である。例えばブロック415が需給メータとの通信性能に影響を及ぼすような大気条件の変化を判定しようとするものであった場合、その通信変調スキームを第1の変調スキームから第2の変調スキームに変更することが可能である。例えば本発明の例示の一実施形態に従って、第1の変調スキームをQAM−256(または、QPSK−256)とすることが可能であり、一方第2の変調スキームをQAM−16またはQAM64(または、QPSK−16または−64)とすることが可能である。第1の変調スキームから第2の変調スキームへの変更は、ネットワーク輻輳やネットワーク負荷の軽減のために必要に応じて送信情報サイズ(例えば、パケット、フレーム、その他のサイズ)を小さくすること、あるいは誤り補正や検出能力を増強するために送信情報サイズを大きくすることが可能である。
【0037】
図5は、本発明の例示の一実施形態による大気条件に基づいてパケットまたはフレームに対する優先順位付けを調整するための例示の方法500を表した流れ図である。ある種の実施形態では方法500の動作を、図1の1つまたは複数のユーティリティサーバコンピュータ130あるいはユーティリティ企業に関連付けされた別のコンピュータ/プロセッサを含む監視システムによって実行することがある。代替的な一実施形態では、方法500の動作の1つまたは幾つかをさらに需給メータ105a〜nによって実行することがある。
【0038】
ここで図5を見るとブロック505では、図1の需給メータ105a〜nのうちの1つなどの需給メータに対するパケット、フレームまたは情報の送達に対するリクエストまたは要求が存在することがある。例えば1つまたは複数のユーティリティサーバコンピュータ130あるいはユーティリティ企業に関連付けされた別のコンピュータ/プロセッサは需給メータ105a〜nに対して、時間制約の厳しいデータの送達を要求することも、時間制約が厳しくないデータの送達を要求することもある。別法として方法500の動作が需給メータ105a〜nによって実行されている場合、本発明の例示の一実施形態に従ってブロック505において需給メータ105a〜nからのパケット、フレームまたは情報を送達させることがある。
【0039】
ブロック505の次にはブロック510が続く。ブロック510では、需給メータ105a〜nのうちの1つの箇所を決定することがある。需給メータ105a〜nの箇所は、需給メータ105a〜nが配置されているところを指定する街路アドレス、都市名またはzipコードに基づくことがある。別法としてユーティリティサーバコンピュータ130は需給メータの箇所を、全地球測位システム(GPS)座標から決定することも、需給メータ105a〜nの近傍にあるかこれと連絡するように配置させた別の既知の需給メータに関連して決定することもある。ユーティリティサーバコンピュータ130は、需給メータ105a〜nに関連付けされたアドレス、都市名、zipコード、GPS座標あるいは別の箇所情報を、データベース382やその他の記憶デバイスから取り出すことがある。別法として方法500の動作が需給メータ105a〜nによって実行されている場合、需給メータ105a〜nにはそれ自体の箇所が分かっているため必ずしもブロック510の実行を要しないことがある。
【0040】
ブロック510の次にはブロック515が続く。ブロック515は、需給メータ105a〜n(または、インタフェース236などその通信インタフェース)の箇所に関連付けされた大気条件または天候情報の取得または決定を含むことがある。この大気条件または天候情報は、1つまたは複数のユーティリティサーバコンピュータ130あるいはユーティリティ企業に関連付けされた別のコンピュータ/プロセッサを含む監視システムに対して需給メータ105a〜n自体によって提供させることあるいはこれから送らせることが可能である。別法として需給メータ箇所に関する大気条件または天候情報は、当該の需給メータ105a〜nの近傍に配置させた1つまたは複数の別の需給メータ105a〜nから取得することが可能である。さらに別の代替形態では、需給メータ箇所に関する大気条件または天候情報を、監視システムによりアクセス可能な天候監視データベースまたはサービスから決定することが可能である。ブロック515におけるある具体的な需給メータ箇所に関する大気条件または天候情報の決定に関して、本発明の例示の実施形態に従って多くの変形形態が利用可能である。別法として方法500の動作が需給メータ105a〜nによって実行されている場合、大気条件または天候情報を、別の需給メータから直接に、あるいは需給メータ105a〜nに対してその通信インタフェース(例えば、NAN、WAN、LAN/HAN、その他)を介してアクセス可能な天候監視データベースまたはサービスから取得することが可能である。
【0041】
ブロック520は、取得した大気条件または天候情報が需給メータ箇所にとって悪い天候あるいは需給メータ(または、その通信インタフェース)との通信性能にマイナスの影響を及ぼすような天候を指摘するものか否かを判定することがある。別法としてブロック520は、取得した大気条件または天候情報が需給メータ105a〜n(または、その通信インタフェース)との通信性能にマイナスの影響を及ぼすような大気条件を指摘するものか否かを判定することがある。
【0042】
ブロック520が需給メータ105a〜n(または、その通信インタフェース)に対する通信性能あるいはこれからの通信性能にマイナスの影響を及ぼすような天候または大気条件が存在しないと判定した場合、需給メータ105a〜n(または、その通信インタフェース)に対するあるいはこれからのパケット、フレームまたは情報の送達に対しては全く優先順位付けの変更を行わないことがあり、さらに処理はブロック525に進むことがある。ブロック525では、需給メータ105a〜n(または、その通信インタフェース)に対してパケット、フレームまたは別の情報を、1つまたは複数のユーティリティサーバコンピュータ130あるいはユーティリティ企業に関連付けされた別のコンピュータ/プロセッサによって送達させるあるいは送達を指令することがある。例えばユーティリティサーバコンピュータ130は、パケット、フレームまたは別の情報を送信することがあり、あるいはユーティリティ企業に関連付けされた別のコンピュータ/プロセッサに対してパケット、フレームまたは別の情報の送信を指令するあるいはこれを有効化することがある。別法として方法500の動作が需給メータ105a〜nによって実行されている場合、需給メータ105a〜n(または、その通信インタフェース)からユーティリティサーバコンピュータ130あるいはユーティリティ企業に関連付けされた別の任意のコンピュータ/プロセッサなどの宛先までパケット、フレームまたは別の情報を送達させることあるいは送達を指令することがある。
【0043】
他方ブロック520が需給メータへの通信性能またはこれからの通信性能にマイナスの影響を及ぼすような天候または大気条件が存在すると判定することがあり、さらに処理がブロック530に進むことがある。ブロック530は、需給メータ105a〜n(または、その通信インタフェース)に対してまたはこれらから送達させようとするパケット、フレームまたは情報が高優先性であるか否かを判定することがある。例えばパケット、フレームまたは情報の送信元または宛先アドレスあるいは別のフィールドが、そのパケット、フレームまたは情報が高優先性であるまたは時間制約が厳しいと指摘する宛先その他の識別子を示すことあるいはこれを提供することがある。ブロック530がそのパケット、フレームまたは情報が高優先性であるまたは時間制約が厳しいと判定した場合、処理はブロック525に進み、ユーティリティサーバコンピュータ130がパケット、フレームまたは別の情報を送信すること、あるいはユーティリティサーバコンピュータ130がユーティリティ企業に関連付けされた別のコンピュータ/プロセッサに対してパケット、フレームまたは別の情報の送信を指令するまたはこれを有効化することがある。別法として方法500の動作が需給メータ105a〜nによって実行されている場合、ブロック525において需給メータ105a〜n(または、その通信インタフェース)からユーティリティサーバコンピュータ130あるいはユーティリティ企業に関連付けされた別の任意のコンピュータ/プロセッサなどの宛先までパケット、フレームまたは別の情報が送達されることあるいは送達が指令されることがある。さらにパケット、フレームまたは別の情報が需給メータ105a〜n(または、その通信インタフェース)によって首尾よく受信されることあるいはこれから送信されることを保証するように変調スキームを第1の変調スキームから第2の変調スキームに変更することがあることが理解されよう。別法として変調スキームは、パケット、フレームまたは別の情報が需給メータ105a〜n(または、その通信インタフェース)に送信される際のネットワーク負担を低減するために第1の変調スキームから第2の変調スキームに変更されることがある。例えばQAM−256は送信情報を変調するために追加的なデータを利用する一方、QAM−16では同じ送信情報の変調に利用するデータはより少ない。しかしQAM−256はQAM−16より多くの記号を利用するため、QAM−16と比較してQAM−256はより優れたデータの復元及び補正が可能である。
【0044】
他方ブロック530がそのパケット、フレームまたは情報は高優先性でなくまた時間制約が厳しくないと判定することがあり、さらに処理はブロック535に進むことがある。ブロック535では、大気条件または天候が回復したあるいは需給メータ105a〜nとの通信性能にマイナスの影響を及ぼすことがなくなった後で送達するために、そのパケット、フレームまたは別の情報をキュー登録することがある。例えばユーティリティサーバコンピュータ130は、そのパケット、フレームまたは別の情報をより低優先性であるまたは時間制約が厳しくないと指定することがあり、あるいは別のコンピュータ/プロセッサに対してそのパケット、フレームまたは別の情報をより低優先性であるまたは時間制約が厳しくないと指定するように指令することまたは指定を可能とさせることがある。したがって、このより低優先性のまたは時間制約が厳しくないパケット、フレームまたは別の情報は天候または大気条件が回復するまであるいはパケット、フレームまたは別の情報の優先性が高くなるまでキュー内に留まることがある。同様に方法500の動作が需給メータ105a〜nによって実行されている場合、より低優先性のまたは時間制約が厳しくないパケット、フレームまたは別の情報は天候または大気条件が回復するまであるいはパケット、フレームまたは別の情報の優先性が高くなるまで需給メータ105a〜nからの送信用キュー内に留まることがある。
【0045】
ブロック530はより高優先性のパケット、フレームまたは別の情報に対する送信を制約または制限するためのフィルタの役割をさせることがあることが理解されよう。しかし本発明の例示の実施形態に従ったブロック530に関する多くの変形形態が可能である。例えばブロック530は、決定した優先性に応じて取るべき対応する措置によって低優先性、中間的優先性、高優先性など追加的な優先性レベルを指定するように修正されることがある。
【0046】
図4及び5の方法400、500に記載し図示した動作は、本発明の様々な実施形態において所望により適当な任意の順序で実施または実行することがある。さらにある種の実施形態では、これらの動作の少なくとも一部分を組み合わせることや並列に実施することもある。さらにある種の実施形態では、図4及び5に記載したものより少ない動作やより多くの動作を実行することがある。所望により方法400及び500に列挙した動作を連続的監視のためのループの形で実行することがある。
【0047】
本発明について上では、本発明の例示の実施形態によるシステム、方法、装置及び/またはコンピュータプログラム成果物に関するブロック及び流れ図を参照しながら記載している。このブロック図及び流れ図の1つまたは複数のブロック並びにブロック図及び流れ図のブロックの組み合わせのそれぞれは、コンピュータ実行可能なプログラム命令によって実現可能であることが理解されよう。同様に本発明の幾つかの実施形態によるこのブロック図及び流れ図のブロックのうちの幾つかは必ずしも提示した順序での実行を要しないことがあり、また必ずしも全部を実行することを要しないことがある。
【0048】
これらのコンピュータ実行可能なプログラム命令は、特定の装置を生成するように汎用コンピュータ、特殊目的コンピュータ、プロセッサまたは別のプログラム可能なデータ処理装置上にロードすることにより、コンピュータ、プロセッサまたは別のプログラム可能なデータ処理装置上で実行する命令により流れ図の1つまたは複数のブロックで指定された1つまたは複数の機能を実現するための手段を生成することができる。これらのコンピュータプログラム命令はさらに、コンピュータまたは別のプログラム可能なデータ処理装置に対してある具体的な方式で機能するように指令することが可能なコンピュータ読み取り可能なメモリ内に保存されることがあり、これによりコンピュータ読み取り可能なメモリ内に保存された命令が流れ図の1つまたは複数のブロックで指定された1つまたは複数の機能を実現する命令手段を含む製造物となる。一例として本発明の実施形態は、コンピュータ読み取り可能なプログラムコードまたはプログラム命令をその中に具現化させて有するコンピュータ使用可能媒体を備えたコンピュータプログラム成果物を提供することがあり、該コンピュータ読み取り可能なプログラムコードは流れ図の1つまたは複数のブロックで指定された1つまたは複数の機能を実現するために実行されるように適応させている。このコンピュータプログラム命令はさらに、コンピュータまたは別のプログラム可能なデータ処理装置上にロードすることにより、コンピュータまたは別のプログラム可能な装置上で実行しようとする一連の動作要素またはステップに対して、コンピュータまたは別のプログラム可能な装置上で実行する命令によって流れ図の1つまたは複数のブロックで指定された機能を実現するための要素またはステップが提供されるようなコンピュータ実現の処理過程が生成されるようにすることがある。
【0049】
したがって、ブロック図及び流れ図の各ブロックは、指定の機能を実行するための手段の組み合わせ、指定の機能を実行するための要素やステップの組み合わせ並びに指定の機能を実行するためのプログラム命令手段に対応する。さらにブロック図及び流れ図の各ブロック並びにブロック図及び流れ図内のブロックの組み合わせは、指定の機能、要素またはステップ、あるいは特殊用途ハードウェアとコンピュータ命令の組み合わせを実行する特殊目的のハードウェアベースのコンピュータシステムによって実現することが可能であることが理解されよう。
【0050】
本発明について最も実用的な様々な実施形態であると目下のところ考えられる形態に関連して記載してきたが、本発明は開示した実施形態に限定されるものではなく、それどころか添付の特許請求の範囲の精神及び趣旨の域内に包含される様々な修正や等価的構成を含むように意図していることを理解されたい。
【0051】
この記載では、本発明(最適の形態を含む)を開示するため、並びに当業者による任意のデバイスやシステムの製作と使用及び組み込んだ任意の方法の実行を含む本発明の実施を可能にするために例を使用している。本発明の特許性のある範囲は本特許請求の範囲において規定していると共に、当業者により行われる別の例を含むことができる。こうした別の例は、本特許請求の範囲の文字表記と異ならない構造要素を有する場合や、本特許請求の範囲の文字表記と実質的に差がない等価的な構造要素を有する場合があるが、本特許請求の範囲の域内にあるように意図したものである。
【符号の説明】
【0052】
100 システム
105a 需給メータ
105b 需給メータ
105c 需給メータ
105n 需給メータ
110a HAN/LAN
110b HAN/LAN
110c HAN/LAN
110n HAN/LAN
111a ネットワークデバイス
111b ネットワークデバイス
111n ネットワークデバイス
112a ネットワークデバイス
112b ネットワークデバイス
112n ネットワークデバイス
113a ネットワークデバイス
113b ネットワークデバイス
113n ネットワークデバイス
114a ネットワークデバイス
114b ネットワークデバイス
114n ネットワークデバイス
115a NAN
115b NAN
115n NAN
120a ゲートウェイコンピュータ
120b ゲートウェイコンピュータ
120n ゲートウェイコンピュータ
125 WAN
130 ユーティリティサーバコンピュータ
205 需給メータ
232 プロセッサ
234 メモリ
236 ネットワーク/通信インタフェース
237 送受信器
238 データファイル
240 オペレーティングシステム(OS)
242 メータリングモジュール
244 電源
305 サーバコンピュータ
326 プロセッサ
330 I/Oインタフェース
332 ネットワークインタフェース
334 データファイル
336 オペレーティングシステム(OS)
338 DBMS
340 ホストモジュール
382 データベース
400 方法
405 ブロック
410 ブロック
415 ブロック
420 ブロック
425 ブロック
430 ブロック
435 ブロック
440 ブロック
500 方法
505 ブロック
510 ブロック
515 ブロック
520 ブロック
525 ブロック
530 ブロック
535 ブロック

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータ実行可能な命令を保存するための少なくとも1つのメモリと、
前記少なくとも1つのメモリと連絡した少なくとも1つのプロセッサ(232)と、を備えるシステム(100)であって、該少なくとも1つのプロセッサ(232)は、
需給メータ(105a〜n)の箇所に関連付けされた天候情報を取得すること、
前記天候情報に基づいて需給メータ(105a〜n)箇所が通信性能に影響を及ぼすような天候に関連するか否かを判定すること、
需給メータ(105a〜n)箇所が通信性能に影響を及ぼすような天候に関連すると判定されたときに需給メータ(105a〜n)または需給メータ(105a〜n)の通信インタフェース(236)に関連付けされた受容可能な通信誤り率を第1の値から第2の値に修正すること、
を行わせるコンピュータ実行可能な命令を実行するように構成されている、システム(100)。
【請求項2】
前記少なくとも1つのプロセッサ(232)は、
需給メータ(105a〜n)または需給メータ(105a〜n)の通信インタフェース(236)に関連付けされた実際の通信誤り率を決定すること、
需給メータ(105a〜n)に関する警報条件を指示すべきか否かを判定するために実際の通信誤り率を受容可能な通信誤り率と比較すること、
を行わせるコンピュータ実行可能な命令を実行するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記実際の通信誤り率は、該実際の通信誤り率が受容可能な通信率を超えるか否かを判定することによって受容可能な通信率と比較されている、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記通信誤り率は、(i)パケット損失、(ii)再送信、(iii)補正可能ビット誤り、または(iv)チェックサム誤りに対応する1つまたは複数のメトリックスに関連付けさせている、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記パケット損失誤り率は、需給メータ(105a〜n)または需給メータ(105a〜n)の通信インタフェース(236)とのワイヤレス通信に関連付けさせている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記受容可能な通信誤り率は、(i)第1の値から第2の値まで増大させるか、(ii)第1の値から第2の値まで低下させるかのいずれかによって修正されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
天候が通信性能にマイナスの影響を及ぼす場合に、受容可能な通信誤り率を第1の値から第2の値まで増大させること、並びに
天候が通信性能にプラスの影響を及ぼす場合に、受容可能な通信誤り率を第1の値から第2の値まで低下させること、
を特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
天候が通信性能にマイナスの影響を及ぼす場合に前記少なくとも1つのプロセッサ(232)は、(i)需給メータ(105a〜n)との通信をより高優先性通信に制限すること、あるいは(ii)需給メータ(105a〜n)との通信をより高優先性通信に制限させるように別のプロセッサ(232)または通信デバイスに指令すること、のいずれかを行わせるコンピュータ実行可能な命令を実行するように構成されている、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
天候が通信性能にマイナスの影響を及ぼす場合に前記少なくとも1つのプロセッサ(232)は、
需給メータ(105a〜n)または需給メータ(105a〜n)の通信インタフェース(236)に対する送達を遅延させるためにより低優先性の通信をキュー登録させるコンピュータ実行可能な命令を実行するように構成されている、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
天候が通信性能にマイナスの影響を及ぼす場合に前記少なくとも1つのプロセッサ(232)はさらに、
需給メータ(105a〜n)または需給メータ(105a〜n)の通信インタフェース(236)との通信について第1の変調方法から第2の変調方法に変更するように構成されている、請求項1に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−170073(P2012−170073A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−27903(P2012−27903)
【出願日】平成24年2月13日(2012.2.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.イーサネット
2.ZIGBEE
3.GSM
4.BLUETOOTH
5.Linux
6.UNIX
【出願人】(390041542)ゼネラル・エレクトリック・カンパニイ (6,332)
【Fターム(参考)】