説明

安全装置を備えた中型又は大型バッテリーパック

【課題】バッテリーモジュールの温度が突然上昇したときに、バッテリーパックの安全性を確保できる技術を提供する。
【解決手段】バッテリーパック400内に消火安全装置100を設置する。消火安全装置は、消火剤とそれを収容する容器とからなり、運転管理システムのみでは抑えられないバッテリーモジュール410の発火、爆発が生じた場合、バッテリーパック内の消火安全装置からパーフルオロケトン等の消火剤を噴霧し、バッテリーパックの温度上昇を抑える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消火安全装置を備えた中型又は大型バッテリーパックに関する。より詳細には、複数の単位セルを備えた中型又は大型バッテリーパックであって、バッテリーパックの温度が、種々の原因で発火するか又は爆発するかもしれない程度まで、バッテリーパックの安全を脅かす臨界温度レベルを超えたとき、バッテリーパックの温度を急速に低下させる物質及び/又はバッテリーパックの発火を抑制する物質を噴霧することによりバッテリーパックの安全性を確保する安全装置を備えている。
【背景技術】
【0002】
近年、環境汚染についての関心が高まるにつれて、化石燃料を用いた既存のガソリン及びディーゼル車により生じる問題を解決するために、充放電ができる二次電池が車両の電源としてかなりの注目を集めている。その結果、バッテリーだけを使用して駆動される電気自動車(EV)及びバッテリーと従来のエンジンを一緒に使用するハイブリッド電気自動車(HEV)が、開発された。一部の電気自動車及びハイブリッド電気自動車が、市販されている。ニッケル−金属水素化物(Ni−MH)二次電池が、主に電気自動車及びハイブリッド電気自動車の電源として使用されている。しかしながら、最近、電気自動車及びハイブリッド電気自動車の電源として、高エネルギー密度及び高放電電圧を有するリチウム二次電池を使用する試みがなされている。このような二次電池を電気自動車及びハイブリッド電気自動車の電源として使用するには、高出力及び大容量が必要とされる。このため、複数の小型二次電池(単位セル)を、互いに直列に接続してバッテリーパックを構成している。
【0003】
単位セルの充電及び放電中に、二次電池、すなわち、単位セルから、多量の熱が発生する。単位セルの充電及び放電中に単位セルから発生した熱が効果的に除去されないとき、熱が単位セルに蓄積して、単位セルが劣化する。とりわけ、リチウム二次電池が高温になったり、過充電されたりして、リチウム二次電池が発火や爆発する恐れが大きい。その結果、単位セルとしてリチウム二次電池を備えた中型又は大型バッテリーパックの安全性を確保することが非常に重要である。
【0004】
しかしながら、現在開発されている安全システムには、突然の温度上昇、突然の過充電又は突然の過電流が中型又は大型バッテリーパックで生じたときに、安全システムが効果的にこのような異常を制御しない問題がある。また、この突然の状況の変化により、安全システムが故障してしまうことがある。例えば、冷却システムが、冷媒(例えば、空気)を単位セル間で循環して、単位セル温度を所定の温度レベルに減少させる役割を果たす。しかしながら、温度がバッテリーパックにおいて突然全体的又は部分的に上昇した場合、冷却システムは、突然の温度上昇を抑えるほどには冷却効率はよくない。さらに、運転管理システムは、単位セルの温度及び電圧を検出し、検出された値が所定のレベルを超えたとき、電流を遮断してバッテリーパックの動作を停止する役割を果たす。しかしながら、突然状況が変化したために、バッテリーパックの動作を停止するだけでは原因が排除されないとき、所望の効果を得ることはできない。
【0005】
その結果、単位セルの全て又は一部が種々の原因で不安定であるときに生じる問題を根本的に解決する技術が非常に必要とされている。さらに、中型又は大型バッテリーパックは複数の二次電池を備えたバッテリーパックであるので、二次電池の一部が発火又は爆発すると、残りの二次電池が続いて発火又は爆発して、それにより大きな事故が生じることがある。
【0006】
これに関連して、消火剤又は冷媒をバッテリーパックシステムに配置するとともに、消火剤又は冷媒を所定の容器に収納し、検出された値がバッテリーパックの温度の検出の結果所定の温度レベルを超えているとき、消火剤又は冷媒を注入ユニットを用いて注入する構造体に構築された安全装置が提案された。しかしながら、この安全装置には、いくつかのコンポーネント、例えば、消火剤又は冷媒を収納する容器、注入ユニット、温度検出ユニット等を必要としている。その結果、安全装置の製造コストが高く、安全装置は、バッテリーパックシステムにおいて大きな設置スペースが必要とされている。したがって、安全装置を使用するのは、より効果的なバッテリーパックの製造には好適ではない。
【発明の開示】
【0007】
したがって、本発明は、上記問題及び解消しなければならない他の技術的問題を解決するためになされたものである。
【0008】
上記した問題を解決するために種々の鋭意研究及び実験をおこなった結果、本発明者等は、従来の安全システム、例えば、動作制御システムにより解決されない問題、すなわち、バッテリーパックの温度が突然上昇したときにバッテリーパックの安全性が根本的に確保できない問題を解決し、減少したコンポーネント数及び小さな設置スペースで効果的に動作させる技術を開発した。本発明は、この技術に基づき完成された。
【0009】
本発明によれば、上記及び他の目的は、複数の単位セルを備えた中型又は大型バッテリーパックであって、前記バッテリーパックが、消火剤としてのパーフルオロケトンを前記バッテリーパックに配置するとともに、前記パーフルオロケトンを密閉状態で所定の容器に収納し、前記バッテリーパックの温度が増加したときに、前記密閉容器が前記パーフルオロケトンの蒸発により生じた蒸気圧の増加により破壊され、それにより前記蒸発したパーフルオロケトンが噴出する構造体に構築されている、バッテリーパックにより達成できる。
【0010】
本発明によれば、中型又は大型バッテリーパックは、運転管理システムだけではバッテリーパックを制御できないとき、バッテリーパックの発火又は爆発を防止又は抑えるための消火剤を噴霧するための安全装置(以下、「消火安全装置」とも称される)を備えている。さらに、消火安全装置は、追加の温度検出装置又は噴霧装置を使用することなく、適時消火剤を噴霧する。その結果、コンポーネントの数と設置スペースのサイズが、かなり減少する。
【0011】
バッテリーパックの発火又は爆発は、主にバッテリーパックの温度の突然の上昇から生じる。そのため、バッテリーパックの温度が特定の臨界温度範囲の下限温度を超えたとき、消火安全装置が動作するように消火安全装置が構成される。臨界温度は、種々の要因、例えば、単位セルの種類、単位セル数及びバッテリーパックの動作条件に応じて決定できる。一般的に、バッテリーパックの適切な動作温度は−30〜60℃であり、バッテリーパックが150℃以上の温度で発火する可能性が高い。しかしながら、バッテリーパックは、比較的低い温度であっても、ショートして発火することがある。したがって、上記の事情を考慮して、臨界温度として適当な温度範囲を設定できる。
【0012】
消火剤は、バッテリーパックの温度を迅速に低下させ、且つバッテリーパックの発火を抑える物質である限りは特に限定されない。例えば、消火剤は、固相、液相又は気相物質でよい。安全に関連する問題が生じた場合に、消火剤をバッテリーパックの領域に迅速に噴霧できるように、消火剤は臨界温度付近の気相で少なくとも維持される物質であることが好ましい。多数のこのような物質が当該技術分野において周知であり、これらの物質は、本発明の範囲にあると解釈される。
【0013】
このような消火剤の所望な例としては、バッテリーパックの通常の動作温度範囲内で液相状態で維持され、臨界温度付近で気相に変化するパーフルオロケトンがあげられる。上記した物性を有するパーフルオロケトンは、臨界温度よりも低い温度で液相に少なくとも維持される。したがって、パーフルオロケトンをバッテリーパックに配置するとともに、パーフルオロケトンを上記したように構成された小型容器に入れることができる。さらに、パーフルオロケトンは、臨界温度付近で蒸発する。その結果、パーフルオロケトンの容積が増加し、したがって、容器は、パーフルオロケトンにより破壊される。その結果、パーフルオロケトンが噴出され、追加の温度検出装置又は噴霧装置を使用することなく消火操作が実施される。
【0014】
パーフルオロケトンの特に望ましい例として、式:CFCFC(O)CF(CFで表される化合物をあげることができる。上記式で表されるパーフルオロケトンの沸点は、大気圧(1気圧)下で約50℃である。したがって、パーフルオロケトンは、バッテリーパックの通常の動作温度範囲内では液相で維持される。一方、バッテリーパックの温度を増加すると、パーフルオロケトンが蒸発し、したがって、パーフルオロケトンの蒸気圧が徐々に上昇する。しかしながら、パーフルオロケトンは、本発明による消火装置の容器に密封状態で収納される。その結果、パーフルオロケトンの蒸気圧は上昇するけれども、パーフルオロケトンは噴出しない。バッテリーパックの温度が連続的に上昇し、その結果、バッテリーパックの温度が臨界温度に到達すると、パーフルオロケトンの蒸気圧が突然上昇し、したがって、容器が破壊され、パーフルオロケトンが容器の外に噴出する。
【0015】
パーフルオロケトンを消火剤として使用すると、以下の利点が得られる。第一の利点は、動作に関連する利点である。具体的には、パーフルオロケトンは、電池セルの通常動作温度よりも低い温度、すなわち、50℃以下の温度では液相で維持され、電池セルの通常動作温度よりも高い温度で自動的に蒸発する。その結果、パーフルオロケトンは動作信頼性が高く、追加の温度検出装置及び制御装置を必要としない。さらに、パーフルオロケトンは、電池セルの通常の動作温度よりも低い温度では液相で維持され、したがって、高価な圧力容器を必要としない。第二の利点は、設置に関連する利点である。具体的には、パーフルオロケトンは、特定の温度で自動的に蒸発し、容器はパーフルオロケトンの蒸気圧により破壊され、パーフルオロケトンは電池セルに導入される。したがって、追加の温度検出装置又は噴霧装置は必要ない。第三に、容器は予測されない状況で破壊され、その結果、パーフルオロケトンが噴出されることはあるけれども、パーフルオロケトンはバッテリーパックのコンポーネントに影響を及ぼさない。例えば、バッテリーパックのコンポーネントは、パーフルオロケトンにより酸化されない。
【0016】
密封容器は、上記した動作を実施する容器に構築される限り、特に限定されない。好ましい実施態様によれば、密封容器は、一端に開口し且つ中にパーフルオロケトンを収容した中空ハウジングと、パーフルオロケトンを密封するためのハウジングの開口端に取り付けられたカバー部材であって、所定の内圧で破壊するカバー部材とを備えている。より好ましくは、カバー部材は、内圧が増加したときに前記カバー部材が容易に破壊されるようにするためのノッチを、前記カバー部材の少なくとも一方の主面に備えている。したがって、バッテリーパックの温度が上昇したことにより消火剤の容積が増加したときに、密封容器が容易に開口され、したがって、バッテリーパックの温度の上昇に応じて消火装置の動作の精度を増加することができる。
【0017】
好ましくは、ハウジングは、バッテリーパックに取り付けた閉下端と、閉下端から垂直に延びている円筒状側部とを備えている。より好ましくは、カバー部材を円筒状側部の内上端に取り付け、ガスケットをカバー部材が円筒状側部の内上端に取り付けられた領域に配置する。ハウジングの密封性は、ガスケットを使用することにより向上し、したがって、消火剤がバッテリーパックの通常の動作温度で漏れるのを防止できる。
【0018】
状況によって、消火剤をハウジングの中空部に収納するとともに、消火剤を膜状シートにより密封する。このシートにより、シール部材に存在する間隙又はシール部材の老化により消火剤が漏れるのを防止する。すなわち、このシートにより、消火剤の密封性及び保存性が向上する。
【0019】
本発明による消火安全装置は、種々の方法でバッテリーパックに配置できる。例えば、両面接着テープを消火安全装置のハウジングの下端に貼り付けて、消火安全装置を両面接着テープによりバッテリーパックの所定の位置に貼り付けることができる。別法として、結合ホールをハウジングの下端に形成し、ボルトをそれぞれ結合ホールを通して挿入して、消火安全装置がボルトを用いてバッテリーパックの所定の位置に結合できるようにする。
【0020】
本発明による中型又は大型バッテリーパックを構成する単位セルは、単位セルが二次電池である限りは特に限定されない。例えば、ニッケル−カドミウム電池、ニッケル−金属水素化物電池、リチウムイオン電池及びリチウムポリマー電池を、単位セルとして使用できる。それらのうち、高エネルギー密度及び高放電電圧を有するリチウムイオン電池及びリチウムポリマー電池は、単位セルとして好ましく使用される。
【0021】
また、バッテリーパックは車両、例えば、電気自動車(EV)及びハイブリッド電気自動車(HEV)用電源として使用されるので、コンパクトな構造に構築するのが好ましい。一般的に、バッテリーパックには、バッテリーパックの動作温度を均一に維持するように、単位セル又は一つ又は複数の単位セル群を冷却するための空間が必要である。消火安全装置をバッテリーパックの空間に取り付け、したがって、消火安全装置を取り付けるさらなるスペースは必要としない。したがって、バッテリーパックの総サイズを最小限とすることができる。
【0022】
好ましい実施態様によれば、2つ以上の消火安全装置を、バッテリーパックに取り付ける。この場合、大型の消火安全装置を必要とせず、したがって、消火安全装置を取り付けるのに必要なスペースが減少する。また、複数の消火安全装置をバッテリーパックの必要な部分に取り付けることができる。したがって、バッテリーパックの温度の局部的な上昇に迅速に応答することができ、したがって、バッテリーパックの安全性が向上する。
【0023】
本発明の上記及び他の目的、特徴及び他の利点は、添付図面とともに以下の詳細な説明からより明瞭に理解できるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
ここで、本発明の好ましい実施態様を、添付図面を参照しながら詳細に説明する。しかしながら、本発明の範囲は、これらの実施態様には限定されない。
【0025】
図1は、本発明の好ましい実施態様による消火安全装置100を示す斜視図である。
【0026】
図1において、消火安全装置100には、中空ハウジング110及びカバー部材120を備えている。ハウジング110は、その上端で開口している。消火剤はハウジング110の中空部に収納されており、ハウジング110はカバー部材120により密封されている。
【0027】
ハウジング110の下端には、複数の結合ホール114を備えた側延長部112が形成されている。その結果、消火安全装置100は、容易にカップリングによりバッテリーパック(図示せず)の所定の領域に取り付けられている。
【0028】
図2及び図3は、それぞれ本発明の他の好ましい態様による消火安全装置200及び300を示す断面図である。
【0029】
まず図2において、消火安全装置200は、消火剤230がハウジング210の中空部に収納されており、カバー部材220はガスケット240を介してハウジング210の開口上端に取り付けられている構造体に構築されている。
【0030】
消火剤230は、バッテリーパック(図示せず)の通常動作温度範囲内では液相で維持される。バッテリーパックの温度が消火剤230の沸点を超えると、消火剤230の蒸気圧は突然上昇する。しかしながら、消火剤230は、カバー部材220があるので噴霧しない。バッテリーパックの温度が臨界温度レベルに達すると、消火剤230の蒸気圧がさらに上昇する。その結果、カバー部材220が破壊され、したがって、消火剤230はハウジング210の外に噴霧する。
【0031】
図3の消火安全装置300は、図2の消火安全装置200とは、消火剤330がハウジング310に収納されているとともに消火剤330が膜状シート350により密封されており、そして膜状シート350により密封されている消火剤330はカバー320により被覆されている点で異なる。その結果、バッテリーパックの温度上昇により蒸気圧が上昇した消火剤330は、シート350とカバー部材320の両方が破壊されたときだけハウジング310から噴霧する。
【0032】
図4は、内部に消火安全装置を備えた中型又は大型バッテリーパック400を示す図である。これらの安全装置のうちの一つが、図1に示されている。
【0033】
図4において、中型又は大型バッテリーパック400には、電気的に互いに接続された複数の単位セルを備えたバッテリーモジュール410と、バッテリーモジュール410が位置している下板420と、バッテリーモジュール410を被覆するための外ケース430とを備えている。バッテリーパック400には、冷却流チャンネル及び他の部材を取り付けるための空間が設けられている。この空間には、図1に示すような複数の消火安全装置が取り付けられている。言うまでもなく、図2に示すような複数の消火安全装置又は図3に示すような複数の消火安全装置を、空間に取り付けてもよい。バッテリーモジュール410が、特定の領域Pで突然過熱するか又は発火し、したがって、バッテリーモジュール410の温度が臨界温度レベルに上昇したときには、消火剤がハウジングから噴霧し、その後バッテリーモジュール410に分散する。その結果、バッテリーモジュール410の特定領域Pで消火動作がおきる。
【0034】
消火安全装置は、本発明の原理が消火安全装置により実現される限り、種々の構造体に構築できる。したがって、当業者により種々の変更が可能であり、このような変更は本発明の範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0035】
上記のことから明らかなように、本発明には、種々の原因、例えば、安全システムの破壊により中型又は大型バッテリーパックの全体又は一部分において温度が突然上昇したときに消火剤を噴霧する効果がある。動作制御システムだけではバッテリーパックを制御することはできないが、本発明によれば、バッテリーが発火したり、爆発したりすることを防止又は抑制し、したがって、バッテリーパックの安全性を確保できる。
【0036】
本発明の好ましい実施態様を説明を目的として開示したが、当業者には、請求の範囲に開示されている本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、種々の変更、追加及び置き換えが可能であることは理解できるところであろう。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】本発明の好ましい実施態様による消火安全装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の他の好ましい実施態様による消火安全装置を示す断面図である。
【図3】本発明の他の好ましい実施態様による消火安全装置を示す断面図である。
【図4】内部に消火安全装置を備えた中型又は大型バッテリーパックを示す図であり、これらの安全装置のうちの一つが、図1に示されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の単位セルを備えた中型又は大型バッテリーパックであって、
前記バッテリーパックが、構造体に構築されてなるものであり、
該構造体が、消火剤としてのパーフルオロケトンを前記バッテリーパックに配置するとともに、前記パーフルオロケトンを密閉状態で所定の容器に収納し、前記バッテリーパックの温度が増加したときに、前記密閉容器が前記パーフルオロケトンの蒸発により生じた蒸気圧の増加により破壊され、それにより前記蒸発したパーフルオロケトンが噴出するものとされてなる、バッテリーパック。
【請求項2】
前記パーフルオロケトンが、式:CFCFC(O)CF(CFにより表される化合物である、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項3】
前記密封容器が、
一端に開口し、かつ、中に前記パーフルオロケトンが収納されている中空ハウジングと、
前記パーフルオロケトンを密封するために前記ハウジングの開口端に取り付けられた、所定の内圧で破壊されるカバー部材とを備えてなる、請求項1に記載のバッテリーパック。
【請求項4】
前記ハウジングが、前記バッテリーパックに取り付けられた閉下端と、前記閉下端から垂直に延びている円筒型側部とを備えてなる、請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項5】
前記カバー部材が、前記円筒型側部の内上端に取り付けられており、前記カバー部材が前記円筒型側部の内上端に取り付けられている領域にガスケットが配置されている、請求項4に記載のバッテリーパック。
【請求項6】
内圧が増加したときに、前記カバー部材が容易に破壊されるようにするためのノッチを、前記カバー部材の少なくとも一方の主面に備えられている、請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項7】
前記パーフルオロケトンが前記ハウジングの中空部に収納されるとともに、前記パーフルオロケトンが膜状シートにより密封されている、請求項3に記載のバッテリーパック。
【請求項8】
2つ以上のハウジングが前記バッテリーパックに取り付けられている、請求項1に記載のバッテリーパック。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2007−200880(P2007−200880A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2007−168(P2007−168)
【出願日】平成19年1月4日(2007.1.4)
【出願人】(502202007)エルジー・ケム・リミテッド (224)
【Fターム(参考)】