説明

安定化ポリマー封止材を有する光電モジュール

本発明は、光電性半導体(1)、および合成ポリマー(A)とヒンダードアミン光安定剤(B)とを含有する1層またはそれより多くの層(2)を含む光電モジュールに関する。ヒンダードアミン光安定剤(B)は、例えば式(I)の化合物であり、式中、mは1であり、YはOであり、AはC1〜C19−アルキルカルボニルであり、且つ、Z1はC1〜C18−アルキル、C5〜C7−シクロアルキル、またはヒドロキシルで置換されたC2〜C12−アルキルである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の詳細な説明
光電モジュールは、好ましくは光電性半導体、および合成ポリマーからの数層までを含む。封止材として、合成ポリマーからの1層またはそれより多くの層は、いくつかの機能のためにはたらく。例えば、光電モジュールの構造を支持し、外部の機械的応力に対する保護を提供し、環境に対する隔離(電気的にも)を実現し、且つ、熱エネルギーを回路から運び去る。
【0002】
光電性半導体と、外部照射源との間に設置される層の場合、光電モジュールの高効率のためには、初期および長期の使用の間、該層の光についての透明度が高いことが必要とされる。従って、該層の変色は美的な問題だけではない。それよりむしろ、有害な環境作用、例えば光および熱によるポリマーの劣化についてのこの一般的な指標は、著しいさらなる影響がある。
【0003】
光電モジュール内で封止材として使用されるいくつかの合成ポリマーは、例えば架橋がより適した機械的特性を生じる場合、架橋されることがある。その架橋自体は、しばしば、ペルオキシド官能性を有する有機化合物による合成ポリマーの加工段階の間に開始される。加工段階の間、合成ポリマー内に他の添加剤も存在する場合、高温での加工段階の間のペルオキシドの存在は、ポリマー鎖との所望の相互作用をみちびき得るだけでなく、後者の間の共有結合の形成を生じる。それよりむしろ、添加剤との相互作用も特定の度合いで起こり得る。該相互作用は、架橋速度の低下、および/または、添加剤不在下での同量のペルオキシドを用いて得られる最終的な程度よりも低い、合成ポリマー内での架橋の最終的な程度をみちびくことがある。特に、酸化、光および熱による劣化に対する安定化のための添加剤の存在は、ペルオキシド誘導架橋における公知の障害であり、例えばPlastics Additives Handbook、766ページ、第5版、2001、H.Zweifel編、Hanser Publishers、ミュンヘン内に述べられている。
【0004】
さらには、ペルオキシド官能性を有する有機化合物の添加量を増加して、加工段階の間に所望の程度の架橋が達成されることがある。しかしながら、残っているペルオキシドまたはその副生成物の残留物は、架橋されたポリマーの酸化、熱および光に対する長期安定性に有害に干渉することがある。並行して、酸化、熱および光に対する長期安定性に必要とされる添加剤は、加工段階の間のペルオキシド誘導架橋の際の相互作用によって、それらの活性を損ないかねない。
【0005】
従って、ペルオキシド官能性を有する有機化合物によって誘導される合成ポリマーの架橋の間に、相互作用の少ない添加剤が、光電モジュール内の層のためには望ましい。
【0006】
「Investigation of the degradation and stabilization of EVA−based encapsulant in field−aged solar energy modules」、Polymer Degradation and Stability、1997、555、347−365、Elsevier Science Ltd内に、光電モジュールにおけるポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)ベースの封止材の変色現象、並びに特定のヒンダードアミン光安定剤の使用が記載されている。
【0007】
WO−A−1999/027588号は、光電モジュール用のポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)における、特定のヒンダードアミン光安定剤および有機ペルオキシドの架橋誘導剤としての使用を開示している。
【0008】
JP−A−2008−159856号は、光電モジュール用のポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)における、特定のヒンダードアミン光安定剤および有機ペルオキシドの架橋誘導剤としての使用を開示している。
【0009】
本発明は以下の成分を含む光電モジュールに関する:
(1) 光電性半導体、および
(2) 以下を含有する1層またはそれより多くの層
(A) 合成ポリマー、および
(B) 式IまたはIIのヒンダードアミン光安定剤
【化1】

[式中、
1およびZ2は互いに独立してC1〜C18−アルキル、C5〜C7−シクロアルキルまたはヒドロキシルで置換されたC2〜C12−アルキルであり
YはOまたはN−R1であり;
mは1、2または6であり;
qは2〜20の数字であり;
mが1の場合、
YはOであり且つAはC1〜C19−アルキルカルボニルであり;
mが2の場合、
YはOであり且つAは式Ia
【化2】

の基であるか、または
YはN−R1であり且つAは式Ib
【化3】

の基であり;
mが6の場合、
YはN−R1であり且つAは式Ic
【化4】

の基であり;
1は式IIa
【化5】

の基であり;
1は水素、C1〜C8−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルであり;且つ
2、R3、R4およびR5は互いに独立して水素、C1〜C8−アルキル、C5〜C7−シクロアルキル、ヒドロキシルで置換されたC2〜C12−アルキル、またはR2とR3との組み合わせまたはR4とR5との組み合わせは、それらが結合した窒素原子と一緒に、ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成する]。
【0010】
1〜C18−アルキルの例は、メチル、エチル、n−プロピル、1−メチルエチル、n−ブチル、2−メチルプロピル、1−メチルプロピル、tert−ブチル、ペンチル、1−メチルブチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,1−ジメチルプロピル、1−エチルプロピル、tert−ブチルメチル、ヘキシル、1−メチルペンチル、ヘプチル、イソヘプチル、2−エチルペンチル、1−プロピルブチル、n−オクチル、イソオクチル、1−エチルヘキシル、2−エチルヘキシル、1,1,3,3−テトラメチルブチル、2,4,4−トリメチルペンチル、ノニル、イソノニル、ネオノニル、n−ウンデシル、ラウリル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、ヘキサデシルおよびオクタデシルである。
【0011】
好ましいのは、C1〜C12−アルキル、特にC1〜C8−アルキルである。好ましい例はn−プロピル、n−ブチル、n−オクチルおよびn−ウンデシルである。
【0012】
5〜C7−シクロアルキルの例は、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルである。好ましい例はシクロヘキシルである。
【0013】
ヒドロキシルで置換されたC2〜C12−アルキルの例は、2−ヒドロキシエチル、2−ヒドロキシプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピル、2−ヒドロキシ−2−メチルブチル、2−ヒドロキシ−2−エチルブチル、2,4−ジメチル−2−ヒドロキシペンチル、2−ヒドロキシ−2,4,4−トリメチルペンチル、2−ヒドロキシ−ブチル、2−ヒドロキシ−ノニルである。
【0014】
好ましいのは、ヒドロキシルで置換されたC2〜C8−アルキルである。好ましい例は2−ヒドロキシ−2−メチルプロピルである。
【0015】
1〜C19−アルキルカルボニルの例は、ホルミル、アセチル、プロピオニル、1−メチルエチルカルボニル、ブチリル、1−メチルプロピルカルボニル、2−メチルプロピルカルボニル、1,1−ジメチルエチルカルボニル、ペンチルカルボニル、n−ヘプチルカルボニル、1−エチル−ペンチルカルボニル、n−ノニルカルボニル、n−ウンデシルカルボニル、n−トリデシルカルボニル、n−ペンタデシルカルボニル、n−ヘプタデシルカルボニル、n−オクタデシルカルボニルである。好ましいのはC3〜C19−アルキルカルボニルである。好ましい例は、n−ペンタデシルカルボニルおよびn−ヘプタデシルカルボニルである。
【0016】
好ましいのは、成分(B)が式Iの化合物であり、mが1であり、YがOであり、AがC3〜C19−アルキルカルボニルであり、且つZ1がヒドロキシルで置換されたC2〜C12−アルキルである光電モジュールである。
【0017】
特に好ましいのは、Z1がヒドロキシルで置換されたC2〜C8−アルキルである光電モジュールである。
【0018】
特に、該化合物は、オクタデカン酸 1−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルエステルであり、それを以下に描く。
【0019】
【化6】

【0020】
好ましいのは、成分(B)が式Iの化合物であり、mが2であり、YがOであり、Aが式Iaの基であり、且つZ1がC1〜C18−アルキルである光電モジュールである。
【0021】
特に好ましいのは、Z1がC1〜C12−アルキルである光電モジュールである。
【0022】
特に、該化合物は、ビス−[2,2,6,6−テトラメチル−1−(ウンデシルオキシ)−ピペリジン−4−イル]−カーボネートであり、それを以下に描く。
【0023】
【化7】

【0024】
好ましいのは、成分(B)が式Iの化合物であり、mが2であり、YがN−R1であり、Aは式Ibの基であり、R1が水素、C1〜C8−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルであり、R2およびR3が互いに独立して水素、C1〜C8−アルキル、C5〜C7−シクロアルキル、ヒドロキシルで置換されたC2〜C8−アルキルであるか、またはR2およびR3がそれらが結合した窒素原子と一緒にピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成し、且つZ1がC1〜C12−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルである光電モジュールである。
【0025】
特に好ましいのは、R1がC1〜C8−アルキルであり、R2が水素であり、R3がC1〜C8−アルキル、C5〜C7−シクロアルキル、またはヒドロキシルで置換されたC2〜C8−アルキルであり、且つ、Z1がC5〜C7−シクロアルキルである光電モジュールである。
【0026】
特に、該化合物は、2−([ジ−4,6−[ブチル−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ]−[1,3,5]トリアジン−2−イル]−アミノ)−エタノールであり、それを以下に描く。
【0027】
【化8】

【0028】
好ましいのは、成分(B)が式Iの化合物であり、mが6であり、YがN−R1であり、Aが式Icの基であり、R1が水素、C1〜C8−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルであり、且つZ1がC1〜C12−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルである光電モジュールである。
【0029】
特に好ましいのは、R1がC1〜C8−アルキルであり、且つZ1がC5〜C7−シクロアルキルである光電モジュールである。
【0030】
特に、該化合物は、N−(4,6−ジ−[ブチル−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ]−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−N,N’−ジ−(3−[(4,6−ジ−[ブチル−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ]−[1,3,5]トリアジン−2−イル)−アミノ]−プロピル)−エタン−1,2−ジアミンであり、それを以下に描く。
【0031】
【化9】

【0032】
好ましいのは、成分(B)が式IIの化合物であり、qが2〜20の数であり、X1が式IIaの基であり、R4およびR5が互いに独立して水素、C1〜C8−アルキル、C5〜C7−シクロアルキル、ヒドロキシルで置換されたC2〜C8−アルキルであるか、またはR4およびR5が、それらが結合した窒素原子と一緒にピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成し、且つ、Z2がC1〜C12−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルである光電モジュールである。
【0033】
特に好ましいのは、R4およびR5がC1〜C8−アルキルであり、且つZ2がC1〜C12−アルキルである光電モジュールである。
【0034】
特に該化合物は、N,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−ピペリジン−4−イル)−ヘキサン−1,6−ジアミンおよび2,4−ジクロロ−6−{n−ブチル−(2,2,6,6−テトラメチル−1−プロポキシ−ピペリジン−4−イル)−アミノ}−[1,3,5]トリアジンであって2−クロロ−4,6−ビス−(ジ−n−ブチルアミノ)−[1,3,5]トリアジンでエンドキャップされたものであり、それを以下に描く。
【0035】
【化10】

【0036】
合成ポリマーの例は、以下である:
1. モノオレフィンおよびジオレフィンのポリマー、例えばポリプロピレン、ポリイソブチレン、ポリブト−1−エン、ポリ−4−メチルペンタ−1−エン、ポリビニルシクロヘキサン、ポリイソプレンまたはポリブタジエン、並びにシクロオレフィンのポリマー、例えばシクロペンテンまたはノルボルネン、ポリエチレン(随意に架橋していてよい)、例えば高密度ポリエチレン(HDPE)、高密度高分子量ポリエチレン(HDPE−HMW)、高密度超高分子量ポリエチレン(HDPE−UHMW)、中密度ポリエチレン(MDPE)、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、(VLDPE)および(ULDPE)。
【0037】
2. 1)で述べられたポリマーの混合物、例えばポリプロピレンとポリイソブチレンとの混合物、ポリプロピレンとポリエチレンとの混合物(例えばPP/HDPE、PP/LDPE)、および異なる種類のポリエチレンの混合物(例えばLDPE/HDPE)。
【0038】
3. モノオレフィンおよびジオレフィンのお互いの、または他のビニルモノマーとのコポリマー、例えば、エチレン/プロピレンコポリマー、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)およびそれらと低密度ポリエチレン(LDPE)との混合物、プロピレン/ブト−1−エンコポリマー、プロピレン/イソブチレンコポリマー、エチレン/ブト−1−エンコポリマー、エチレン/ヘキセンコポリマー、エチレン/メチルペンテンコポリマー、エチレン/ヘプテンコポリマー、エチレン/オクテンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキサンコポリマー、エチレン/シクロオレフィンコポリマー(例えばエチレン/ノルボルネン、例えばCOC)、エチレン/1−オレフィンコポリマー、ここで1−オレフィンはインサイチューで生成される; プロピレン/ブタジエンコポリマー、イソブチレン/イソプレンコポリマー、エチレン/ビニルシクロヘキセンコポリマー、エチレン/アルキルアクリレートコポリマー、エチレン/アルキルメタクリレートコポリマー、エチレン/酢酸ビニルコポリマー(ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、EVA)またはエチレン/アクリル酸コポリマーおよびそれらの塩(イオノマー)、並びにエチレンとプロピレンおよびジエン、例えばヘキサジエン、ジシクロペンタジエンまたはエチリデン−ノルボルネンとのターポリマー、;および、かかるコポリマー同士の、および上記1)で述べられたポリマーとの混合物、例えばポリプロピレン/エチレン−プロピレンコポリマー、LDPE/エチレン−酢酸ビニルコポリマー(ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、EVA)、LDPE/エチレン−アクリル酸コポリマー(EAA)、LLDPE/EVA(エチレン−酢酸ビニルコポリマー、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル))、LLDPE/EAA、および交互またはランダムなポリアルキレン/一酸化炭素コポリマーおよびそれらと他のポリマー、例えばポリアミドとの混合物。
【0039】
4. α,β−不飽和酸から誘導されるポリマーおよびその誘導体、例えばポリアクリレートおよびポリメタクリレート;ポリメチルメタクリレート、ポリアクリルアミドおよびポリアクリロニトリル、ブチルアクリレートを用いたそれらの耐衝撃性改質物。
【0040】
5. 不飽和アルコールおよびアミンまたはアシル誘導体またはそれらのアセタールから誘導されるポリマー、例えばポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリビニルステアレート、ポリビニルベンゾエート、ポリビニルマレエート、ポリビニルブチラール、ポリアリルフタレートまたはポリアリルメラミン;並びにそれらと上記の1)で述べられたオレフィンとのコポリマー。
【0041】
6. ポリフェニレンオキシドおよびスルフィド、およびポリフェニレンオキシドとスチレンポリマーまたはポリアミドとの混合物。
【0042】
7. ジカルボン酸およびジオールから誘導される、および/またはヒドロキシカルボン酸または相応するラクトンから誘導されるポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ−1,4−ジメチロールシクロヘキサンテレフタレート、ポリアルキレンナフタレート(PAN)およびポリヒドロキシベンゾエート、並びにヒドロキシル基を末端にもつポリエーテルから誘導されるブロックコポリエーテルエステル;およびさらにポリカーボネートまたはMBSで改質されたポリエステル。
【0043】
8. ポリカーボネートおよびポリエステルカーボネート。
【0044】
9. 一方で末端にヒドロキシル基を有するポリエステル、ポリエステルまたはポリブタジエンから、且つ他方で脂肪族または芳香族ポリイソシアネートから誘導されるポリウレタン、並びにそれらの前駆体。
【0045】
10. ジアミンおよびジカルボン酸から、および/またはアミノカルボン酸または相応するラクタムから誘導されるポリアミドおよびコポリアミド、例えばポリアミド4、ポリアミド6、ポリアミド6/6、6/10、6/9、6/12、4/6、12/12、ポリアミド11、ポリアミド12、m−キシレンジアミンおよびアジピン酸から出発する芳香族ポリアミド; ヘキサメチレンジアミンおよびイソフタル酸または/およびテレフタル酸から製造され、且つ変性剤としてのエラストマーを用いるまたは用いないポリアミド、例えばポリ−2,4,4−トリメチルヘキサメチレンテレフタルアミドまたはポリ−m−フェニレンイソフタルアミド; および上述のポリアミドとポリオレフィン、オレフィンコポリマー、イオノマー、あるいは化学結合またはグラフトされたエラストマーとのブロックコポリマー;またはポリエーテルとの、例えばポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールまたはポリテトラメチレングリコールとのブロックコポリマー;並びにEPDMまたはABSを用いて変性されたポリアミドまたはコポリアミド;および加工の間に縮合されたポリアミド(RIMポリアミド系)。
【0046】
11. 上述のポリマー(ポリブレンド)の混合物、例えばPP/EPDM、ポリアミド/EPDMまたはABS、PVC/EVA、PVC/ABS、PVC/MBS、PC/ABS、PBTP/ABS、PC/ASA、PC/PBT、PVC/CPE、PVC/アクリレート、POM/熱可塑性PUR、PC/熱可塑性PUR、POM/アクリレート、POM/MBS、PPO/HIPS、PPO/PA 6.6およびコポリマー、PA/HDPE、PA/PP、PA/PPO、PBT/PC/ABSまたはPBT/PET/PC。
【0047】
12. ポリシロキサン、例えばシリコーン、例えばアルキル置換されたシリコーン(例えばメチルシリコーン)、部分的にビニル置換されたシリコーン(VMQ、例えばビニルメチルシリコーン)、部分的にフェニル置換されたシリコーン(PMQ、例えばフェニルメチルシリコーン)、部分的にビニルおよびフェニル置換されたシリコーン(PVMQ、例えばフェニルビニルメチルシリコーン)、部分的にフルオロアルキル置換されたシリコーン(FMQ、例えば3,3,3−トリフルオロプロピルメチルシリコーン)、部分的にフルオロアルキルビニル置換されたシリコーン(FVMQ、例えば3,3,3−トリフルオロプロピルビニルメチルシリコーン)、部分的にアミノアルキル置換されたシリコーン(例えば3−アミノプロピルメチルシリコーン)、部分的にカルボキシアルキル置換されたシリコーン(例えば3−カルボキシプロピルメチルシリコーン)、部分的にアルコキシ置換されたシリコーン(例えばエトキシメチルシリコーン)、部分的にアリル置換されたシリコーン(例えばアリルメチルシリコーン)またはシリコーン樹脂(高度に架橋したシリコーン)。
【0048】
好ましいのは、成分(A)が、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、ポリ(エチレン−co−メタクリル酸)およびそれらの塩、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)およびそれらの塩、ポリウレタン、ポリビニルブチラール)、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエステルおよびシリコーンから選択される合成ポリマーである光電モジュールである。
【0049】
合成ポリマーは、熱可塑性または架橋されていてよい。
【0050】
好ましいのは、成分(A)が熱可塑性合成ポリマーである光電モジュールである。
【0051】
好ましいのは、成分(A)が、熱可塑性合成ポリマーであり、且つポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、ポリ(エチレン−co−メタクリル酸)およびそれらの塩、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)およびそれらの塩、ポリウレタン、ポリビニルブチラール)、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエステルおよびシリコーンから選択される光電モジュールである。
【0052】
好ましいのは、成分(A)が熱可塑性ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)である光電モジュールである。
【0053】
特に好ましいのは、成分(A)が、相対質量含有率10%〜40%の酢酸ビニルを有する熱可塑性ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)である光電モジュールである。
【0054】
適したモノマーを選択すれば、架橋された合成ポリマーを重合の間に既に形成できる。選択的に、既に形成された熱可塑性ポリマーの変性のための別の加工段階によって架橋を達成することもできる。後者の場合、追加的な共有結合が、ポリマー中の個々の分枝鎖の間に形成され、従って三次元ネットワークが作られる。従って、元々は熱可塑性である合成ポリマーのいくつかの特性は、架橋された合成ポリマーでは変性され、例えば粘度が特により高い温度にて著しく増加する。
【0055】
この用途においては、ゲル含有率が50%〜100%である場合、ポリマーが架橋されているとしてみなされ、ここで100%は完全架橋を示す。特に関連するのは、ゲル含有率50%〜98%、特に80%〜95%である。
【0056】
本文献に関するポリマーのゲル含有率は、以下の通りに測定される:3gのポリマーを300mLのキシレン中で、(約140℃で)還流させながら12時間溶解させる。室温への冷却後、溶解されていない残留物を、ろ過によって100メッシュの金属網を通して単離する。該残留物を120℃で4時間、真空下で乾燥させる。乾燥された残留物の、元の量のポリマーに対する質量比が、ゲル含有率である。
【0057】
好ましいのは、成分(A)が架橋された合成ポリマーである光電モジュールである。
【0058】
いくつかの熱可塑性ポリマーは架橋のために特に適しており、例えばポリエチレン、エチレン/1-オレフィンコポリマー、エチレンとプロピレンおよびジエン、例えばヘキサジエン、ジシクロペンタジエンまたはエチリデン−ノルボルネンとのターポリマー、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、ポリ(ビニルブチラール)、ポリメタクリレート、ポリアクリレートおよびシリコーンである。
【0059】
好ましいのは、成分(A)がポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、ポリ(ビニルブチラール)およびシリコーンから選択される架橋されたポリマーである光電モジュールである。
【0060】
好ましいのは、成分(A)が架橋されたポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)である光電モジュールである。
【0061】
好ましいのは、成分(A)が、相対質量含有率10%〜40%の酢酸ビニルを有する架橋されたポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)である光電モジュールである。
【0062】
架橋工程を、ペルオキシド官能性を有する有機化合物の添加およびより高い温度にポリマーを曝露することによって誘導でき、なぜなら、より高い温度で、ペルオキシド官能性が反応性ラジカルの生成をみちびくからである。それらのラジカルは、合成熱可塑性ポリマーの異なる分子鎖間での前記の共有結合の形成反応を開始する。特定の熱可塑性合成ポリマーの架橋の最終的な程度、およびさらに架橋速度は、とりわけ、用いられる有機ペルオキシド化合物の種類および量、工程条件、例えば温度および特定の温度への曝露時間に依存する。さらには、熱可塑性合成ポリマー中に存在する添加剤が架橋工程に影響することがある。
【0063】
ペルオキシド官能性を有する有機化合物の例は以下である:
1. ヒドロペルオキシド、例えばtert−ブチルヒドロペルオキシドまたはクミルヒドロペルオキシド。
【0064】
2. アルキル/アリールペルオキシド、例えばジ−tert−ブチルペルオキシド、ジ−tert−アミルペルオキシド、2,2−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)ブタン、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル−3−ヘキシン−2,5−ジ−tert−ブチルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ビス−(1−tert−ブチルペルオキシ−1−メチル−エチル)−ベンゼン、α,α’−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、1,4−ビス−(tert−ブチル−ペルオキシジイソプロピル)ベンゼンまたはtert−ブチルクミルペルオキシド。
【0065】
3. ペルオキシエステル、例えばtert−ブチルペルオキシベンゾエート、tert−ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエート、tert−ブチルペルオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、ジドデカノイルペルオキシド、ジ−ラウロイルペルオキシドまたはコハク酸ペルオキシド。
【0066】
4. ペルオキシカーボネート、例えばペルオキシ炭酸 O−O−tert−ブチルエステルO−イソプロピルエステルまたはペルオキシ炭酸 O−O−tert−ブチルエステルO−(2−エチルヘキシル)エステル。
【0067】
5. ジアロイルペルオキシド、例えばジベンゾイルペルオキシド、ジ−(4−クロロベンゾイル)ペルオキシド、ジ−(2,4−ジクロロベンゾイル)ペルオキシドまたはジ−(4−メチルベンゾイル)ペルオキシド。
【0068】
6. ペルオキシケタール、例えば1,1−ジ−tert−ブチルペルオキシ−3,5,5−トリメチル−シクロヘキサン、1,1−ジ−(tert−アミルペルオキシ)シクロヘキサン、エチル 3,3−ジ−(tert−アミルペルオキシ)ブタノエートまたはn−ブチル 4,4−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)バレレート。
【0069】
7. 環状ペルオキシド、例えば3,6,9−トリエチル−3,6,9−トリメチル−[1,2,4,5,7,8]ヘキサオキソナン(hexoxonane)または3,3,6,6,9,9−ヘキサメチル−1,2,4,5−テトラオキソシクロヘキサン。
【0070】
いくつかの有機ペルオキシド化合物は、市販であり、例えばLuperox 101 (RTM Arkema Inc.)中に含有される2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサン、またはLuperox TBEC (RTM Arkema Inc.)中に含有されるペルオキシ炭酸O−O−tert−ブチルエステル O−イソプロピルエステルである。
【0071】
ペルオキシド官能性を有する有機化合物は、架橋前に、合成ポリマー(A)中に、合成ポリマー(A)の質量に対して0.001%〜10%、好ましくは0.01%〜5%、および特に0.01%〜2%の量で存在することがある。
【0072】
好ましいのは、ペルオキシド官能性を有する有機化合物が、架橋前に、成分(A)中に、成分(A)の質量に対して0.001%〜10%の量で存在する光電モジュールである。
【0073】
好ましくは、架橋助剤を添加して合成ポリマーの構造または架橋水準を改善できる。さらには、架橋助剤は、架橋された合成ポリマーのゲル含有率、光安定性および熱安定性を改善できる。
【0074】
架橋助剤についての例は、トリアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレートおよびトリメタリルイソシアヌレートである。
【0075】
架橋助剤を、架橋されるべき合成ポリマー(A)の質量に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.1〜5質量%の範囲で添加できる。
【0076】
好ましいのは、架橋助剤が、架橋前に成分(A)中に成分(A)の質量に対して0.001%〜10%の量で存在する光電モジュールである。
【0077】
好ましいのは、成分(A)が、架橋がペルオキシド官能性を有する有機化合物を元の熱可塑性ポリマーへ添加することに起因する、架橋された合成ポリマーである光電モジュールである。
【0078】
好ましいのは、成分(A)が、架橋がペルオキシド官能性を有する有機化合物を元の熱可塑性ポリマーに添加することに起因し、且つ、ペルオキシド官能性を有する有機化合物が、ジデカノイルペルオキシド、ジラウロイルペルオキシド、コハク酸ペルオキシド、ジベンゾイルペルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチルヘキサン、tert−ブチルクミルペルオキシド、α,α’−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、ジ−tert−アミルペルオキシド、ジ−tert−ブチルペルオキシド、2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)−2,5−ジメチル−3−ヘキシン、1,1−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)−シクロヘキサン、1,1−ジ−(tert−アミルペルオキシ)シクロヘキサン、n−ブチル 4,4−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)バレレート、エチル3,3−ジ−(tert−アミルペルオキシ)ブタノエート、エチル3,3−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ブチレートおよびtert−ブチルペルオキシ 2−エチルヘキシルカーボネートから選択される、架橋された合成ポリマーである光電モジュールである。
【0079】
特に好ましいのは、ペルオキシ炭酸O−O−tert−ブチルエステルO−イソプロピルエステルである。
【0080】
好ましいのは、成分(A)が、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、ポリ(ビニルブチラール)および部分的にビニル置換されたシリコーから選択され、且つ、架橋がペルオキシド官能性を有する有機化合物を元の熱可塑性ポリマーに添加することに起因する、架橋された合成ポリマーである光電モジュールである。
【0081】
好ましいのは、成分(A)が、架橋がペルオキシド官能性を有する有機化合物を元の熱可塑性ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)へ添加することに起因する、架橋されたポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)である光電モジュールである。
【0082】
好ましいのは、成分(A)が、架橋がペルオキシド官能性を有する有機化合物を元の熱可塑性ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)へ添加することに起因する、酢酸ビニルの相対質量含有率10%〜40%を有する架橋されたポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)である光電モジュールである。
【0083】
典型的な光電モジュールは、例えば以下の層を含有する:
・ 光電モジュールI:
前面支持層
封止層
光電性半導体としての結晶シリコン層
封止層
裏面基板層
・ 光電モジュールII:
前面支持層
透明導電層
光電性半導体としてのアモルファスシリコン層
裏面コンタクト層
封止層
裏面基板層
・ 光電モジュールIII:
前面支持層
封止層
透明導電層
光電性半導体としての複合型半導体
裏面コンタクト層
裏面基板層
・ 光電モジュールIV:
前面支持層
透明導電層
光電性半導体としての複合型半導体
透明導電層
封止層
裏面基板層。
【0084】
好ましいのは、成分(2)の単数または複数の層が、前面支持層、封止層および裏面基板層から選択される光電モジュールである。
【0085】
前面支持層、封止層および裏面基板層は、有利には合成ポリマー製である。望ましい場合、前面支持層および/または裏面基板層は、選択的に例えばガラスまたは金属から製造されてよい。
【0086】
該光電モジュールは、光電性半導体を含有できる。光電性半導体は、典型的には例えば結晶シリコン、アモルファスシリコン、または複合型半導体の場合、CuInSe2(CIS)、Cu(InGa)Se2(CIGS)、Cu(InGa)(SSe)2またはCdTe−CdSを含有する。
【0087】
好ましいのは、光電性半導体(1)が結晶シリコン、アモルファスシリコン、CuInSe2、Cu(InGa)Se2またはCdTe−CdSを含有する光電モジュールである。
【0088】
光電モジュールの成分(2)の単数または複数の層は、成分(A)および成分(B)の下に、さらなる添加剤を含有してよい。
【0089】
さらなる添加剤の例は以下である:
1. 酸化防止剤
1.1. アルキル化モノフェノール、例えば2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール、2−tert−ブチル−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−エチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−n−ブチルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール、2,6−ジシクロペンチル−4−メチルフェノール、2−(α−メチルシクロヘキシル)−4,6−ジメチルフェノール、2,6−ジオクタデシル−4−メチルフェノール、2,4,6−トリシクロヘキシルフェノール、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシメチルフェノール、ノニルフェノール(側鎖内で直鎖または分岐鎖である)、例えば、2,6−ジ−ノニル−4−メチルフェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルウンデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルヘプタデカ−1’−イル)フェノール、2,4−ジメチル−6−(1’−メチルトリデカ−1’−イル)フェノール、およびそれらの混合物。
【0090】
1.2. アルキルチオメチルフェノール、例えば2,4−ジオクチルチオメチル−6−tert−ブチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−メチルフェノール、2,4−ジオクチルチオメチル−6−エチルフェノール、2,6−ジ−ドデシルチオメチル−4−ノニルフェノール。
【0091】
1.3. ヒドロキノンおよびアルキル化ヒドロキノン、例えば、2,6−ジ−tert−ブチル−4−メトキシフェノール、2,5−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−アミルヒドロキノン、2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノール、2,6−ジ−tert−ブチルヒドロキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニソール、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルステアレート、ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)アジペート。
【0092】
1.4. トコフェロール、例えば、α−トコフェロール、β−トコフェロール、γ−トコフェロール、δ−トコフェロール、およびそれらの混合物(ビタミンE)。
【0093】
1.5. ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル、例えば、2,2’−チオビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−チオビス(4−オクチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−3−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、4,4’−チオビス(3,6−ジ−sec−アミルフェノール)、4,4’−ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)ジスルフィド。
【0094】
1.6. アルキリデンビスフェノール、例えば、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−tert−ブチル−4−エチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[4−メチル−6−(α−メチルシクロヘキシル)−フェノール]、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−シクロヘキシルフェノール)、2,2’−メチレンビス(6−ノニル−4−メチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(6−tert−ブチル−4−イソブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス[6−(α−メチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、2,2’−メチレンビス[6−(α,α−ジメチルベンジル)−4−ノニルフェノール]、4,4’−メチレンビス(2,6−ジ−tert−ブチルフェノール)、4,4’−メチレンビス(6−tert−ブチル−2−メチルフェノール)、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、2,6−ビス−(3−tert−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシベンジル)−4−メチルフェノール、1,1,3−トリス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ブタン、1,1−ビス−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチル−フェニル)−3−n−ドデシルメルカプトブタン、エチレングリコール ビス−[3,3−ビス−(3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)ブチレート]、ビス−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ジシクロペンタジエン、ビス[2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルベンジル)−6−tert−ブチル−4−メチルフェニル]テレフタレート、1,1−ビス−(3,5−ジメチル−2−ヒドロキシフェニル)ブタン、2,2−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)−4−n−ドデシルメルカプトブタン、1,1,5,5−テトラ−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)ペンタン。
【0095】
1.7. O−、N−、およびS−ベンジル化合物、例えば、3,5,3’,5’−テトラ−tert−ブチル−4,4’−ジヒドロキシジベンジルエーテル、オクタデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジメチルベンジルメルカプトアセテート、トリデシル−4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルメルカプトアセテート、トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)アミン、ビス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)ジチオテレフタレート、ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)スルフィド、イソオクチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルメルカプトアセテート。
【0096】
1.8. ヒドロキシベンジル化マロネート、例えば、ジオクタデシル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−2−ヒドロキシベンジル)マロネート、ジ−オクタデシル−2−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルベンジル)マロネート、ジドデシルメルカプトエチル−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、ビス[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル]−2,2−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート。
【0097】
1.9. 芳香族ヒドロキシベンジル化合物、例えば、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,4−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,3,5,6−テトラメチルベンゼン、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)フェノール。
【0098】
1.10. トリアジン化合物、例えば2,4−ビス−(オクチルメルカプト)−6−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシアニリノ)−1,3,5−トリアジン、2−オクチルメルカプト−4,6−ビス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−1,2,3−トリアジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス−(4−tert−ブチル−3−ヒドロキシ−2,6−ジメチルベンジル)イソシアヌレート、2,4,6−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルエチル)−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)−ヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジン、1,3,5−トリス−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート。
【0099】
1.11. ベンジルホスホネート、例えば、ジメチル−2,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジエチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホネート、ジオクタデシル−5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルベンジルホスホネート、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルホスホン酸のモノエチルエステルのカルシウム塩。
【0100】
1.12. アシルアミノフェノール、例えば、4−ヒドロキシラウルアニリド(hydroxylauranilide)、4−ヒドロキシステアルアニリド、オクチル N−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)カルバメート。
【0101】
1.13. β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と下記とのエステル: 一価または多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0102】
1.14. β−(5−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロピオン酸と下記とのエステル: 一価または多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、n−オクタノール、i−オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン; 3,9−ビス[2−{3−(3−tert−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}−1,1−ジメチルエチル]−2,4,8,10−テトラオキサスピロ[5.5]ウンデカン。
【0103】
1.15. β−(3,5−ジシクロヘキシル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と下記とのエステル: 一価または多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0104】
1.16. 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル酢酸と下記とのエステル: 一価または多価アルコール、例えばメタノール、エタノール、オクタノール、オクタデカノール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、ネオペンチルグリコール、チオジエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ペンタエリトリトール、トリス(ヒドロキシエチル)イソシアヌレート、N,N’−ビス(ヒドロキシエチル)オキサミド、3−チアウンデカノール、3−チアペンタデカノール、トリメチルヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、4−ヒドロキシメチル−1−ホスファ−2,6,7−トリオキサビシクロ[2.2.2]オクタン。
【0105】
1.17. β−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミド、例えば、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヘキサメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)トリメチレンジアミド、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジド、N,N’−ビス[2−(3−[3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル]プロピオニルオキシ)エチル]オキサミド。
【0106】
1.18. アスコルビン酸(ビタミンC)。
【0107】
1.19. アミン系酸化防止剤、例えば、N,N’−ジ−イソプロピル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1,4−ジメチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−エチル−3−メチルペンチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(1−メチルヘプチル)−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジシクロヘキシル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ジフェニル−p−フェニレンジアミン、N,N’−ビス(2−ナフチル)−p−フェニレンジアミン、N−イソプロピル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1,3−ジメチルブチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−(1−メチルヘプチル)−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、N−シクロヘキシル−N’−フェニル−p−フェニレンジアミン、4−(p−トルエンスルファモイル)ジフェニルアミン、N,N’−ジメチル−N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミン、N−アリルジフェニルアミン、4−イソプロポキシジフェニルアミン、N−フェニル−1−ナフチルアミン、N−(4−tert−オクチルフェニル)−1−ナフチルアミン、N−フェニル−2−ナフチルアミン、オクチル化ジフェニルアミン、例えばp,p’−ジ−tert−オクチルジフェニルアミン、4−n−ブチル−アミノフェノール、4−ブチリルアミノフェノール、4−ノナノイルアミノフェノール、4−ドデカノイルアミノフェノール、4−オクタデカノイルアミノフェノール、ビス(4−メトキシフェニル)アミン、2,6−ジ−tert−ブチル−4−ジメチルアミノメチルフェノール、2,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラメチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、1,2−ビス−[(2−メチルフェニル)アミノ]エタン、1,2−ビス(フェニルアミノ)プロパン、(o−トリル)ビグアニド、ビス[4−(1’,3’−ジメチルブチル)フェニル]アミン、tert−オクチル化N−フェニル−1−ナフチルアミン、モノアルキル化およびジアルキル化tert−ブチル/tert−オクチルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化ノニルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化ドデシルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化イソプロピル/イソヘキシルジフェニルアミンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化tert−ブチルジフェニルアミンの混合物、2,3−ジヒドロ−3,3−ジメチル−4H−1,4−ベンゾチアジン、フェノチアジン、モノアルキル化およびジアルキル化tert−ブチル/tert−オクチルフェノチアジンの混合物、モノアルキル化およびジアルキル化tert−オクチル−フェノチアジンの混合物、N−アリルフェノチアジン、N,N,N’,N’−テトラフェニル−1,4−ジアミノブト−2−エン。
【0108】
2. UV吸収剤および光安定剤
2.1. 2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、例えば、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−sec−ブチル−5’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−4’−オクチルオキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ジ−tert−アミル−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’,5’−ビス−(α,α−ジメチルベンジル)−2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)−カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシフェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)−5−クロロ−ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−5’−[2−(2−エチルヘキシルオキシ)カルボニルエチル]−2’−ヒドロキシ−フェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−ドデシル−2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(3’−tert−ブチル−2’−ヒドロキシ−5’−(2−イソ−オクチルオキシカルボニルエチル)フェニルベンゾトリアゾール、2,2’−メチレン−ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−6−ベンゾトリアゾール−2−イルフェノール]; 2−[3’−tert−ブチル−5’−(2−メトキシカルボニルエチル)−2’−ヒドロキシフェニル]−2H−ベンゾトリアゾールと、ポリエチレングリコール300とのエステル交換反応生成物;
【化11】

前記R=3’−tert−ブチル−4’−ヒドロキシ−5’−2H−ベンゾトリアゾール−2−イルフェニル、2−[2’−ヒドロキシ−3’−(α,α−ジメチルベンジル)−5’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−フェニル]ベンゾトリアゾール; 2−[2’−ヒドロキシ−3’−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)−5’−(α,α−ジメチルベンジル)−フェニル]ベンゾトリアゾール。
【0109】
2.2. 2−ヒドロキシベンゾフェノン、例えば、4−ヒドロキシ、4−メトキシ、4−オクチルオキシ、4−デシルオキシ、4−ドデシルオキシ、4−ベンジルオキシ、4,2’,4’−トリヒドロキシおよび2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシ誘導体。
【0110】
2.3. 置換された、および置換されていない安息香酸のエステル、例えば、4−tert−ブチル−フェニルサリチレート、フェニルサリチレート、オクチルフェニルサリチレート、ジベンゾイルレソルシノール、ビス−(4−tert−ブチルベンゾイル)レソルシノール、ベンゾイルレソルシノール、2,4−ジ−tert−ブチルフェニル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、オクタデシル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、2−メチル−4,6−ジ−tert−ブチルフェニル 3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート。
【0111】
2.4. アクリレート、例えばエチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、イソオクチル α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル α−カルボメトキシシンナメート、メチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、ブチル α−シアノ−β−メチル−p−メトキシシンナメート、メチル α−カルボメトキシ−p−メトキシシンナメート、N−(β−カルボメトキシ−β−シアノビニル)−2−メチルインドリン、ネオペンチルテトラ(α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート。
【0112】
2.5. ニッケル化合物、例えば、2,2’−チオ−ビス−[4−(1,1,3,3−テトラメチル−ブチル)フェノール]のニッケル錯体、例えば1:1または1:2錯体であって、さらなる配位子、例えばn−ブチルアミン、トリエタノールアミンまたはN−シクロヘキシルジエタノールミンを有するまたは有さないもの、ニッケル ジブチルジチオカルバメート、4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジルホスホン酸のモノアルキルエステル、例えばメチルまたはエチルエステルのニッケル塩、ケトキシムの、例えば2−ヒドロキシ−4−メチルフェニルウンデシルケトキシムのニッケル錯体、1−フェニル−4−ラウロイル−5−ヒドロキシピラゾールのニッケル錯体であって、さらなる配位子を有するもの、または有さないもの。
【0113】
2.6. 立体障害アミン、例えば、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セバケート、ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル) n−ブチル−3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシベンジルマロネート、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−tert−オクチルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖状または環状縮合物、トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ニトリロトリアセテート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、1,1’−(1,2−エタンジイル)−ビス−(3,3,5,5−テトラメチルピペラジノン)、4−ベンゾイル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−2−n−ブチル−2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルベンジル)マロネート、3−n−オクチル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、N,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−モルホリノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの直鎖状または環状縮合物、2−クロロ−4,6−ビス(4−n−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、2−クロロ−4,6−ジ−(4−n−ブチルアミノ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジル)−1,3,5−トリアジンと1,2−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)エタンとの縮合物、8−アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1,3,8−トリアザスピロ[4.5]デカン−2,4−ジオン、3−ドデシル−1−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、3−ドデシル−1−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ピロリジン−2,5−ジオン、4−ヘキサデシルオキシ−と4−ステアリルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの混合物、N,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4−シクロヘキシルアミノ−2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンとの縮合物、1,2−ビス−(3−アミノプロピルアミノ)エタンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン並びに4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物(CAS登録番号[136504−96−6]);1,6−ヘキサンジアミンと2,4,6−トリクロロ−1,3,5−トリアジン、並びにN,N−ジブチルアミンと4−ブチルアミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンとの縮合物(CAS登録番号[192268−64−7]); N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、N−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−n−ドデシルスクシンイミド、2−ウンデシル−7,7,9,9−テトラメチル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソ−スピロ[4,5]デカン、7,7,9,9−テトラメチル−2−シクロウンデシル−1−オキサ−3,8−ジアザ−4−オキソスピロ−[4,5]デカンとエピクロロヒドリンとの反応生成物、1,1−ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニル)−2−(4−メトキシフェニル)エテン、N,N’−ビス−ホルミル−N,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン、4−メトキシメチレンマロン酸と1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ヒドロキシピペリジンとのジエステル、ポリ[メチルプロピル−3−オキシ−4−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)]シロキサン、マレイン酸無水物−α−オレフィンコポリマーと2,2,6,6−テトラメチル−4−アミノピペリジンまたは1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−アミノピペリジンとの反応生成物、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、Sanduvor3058 (RTM、Clariant; CAS 登録番号[106917−31−1])、5−(2−エチルヘキサノイル)オキシメチル−3,3,5−トリメチル−2−モルホリノン、1,3,5−トリス−(N−シクロヘキシル−N−(2,2,6,6−テトラメチルピペラジン−3−オン−4−イル)アミノ)−s−トリアジン、1,3,5−トリス(N−シクロヘキシル−N−(1,2,2,6,6−ペンタメチルピペラジン−3−オン−4−イル)−アミノ)−s−トリアジン。
【0114】
2.7. オキサミド、例えば、4,4’−ジオクチルオキシオキサニリド、2,2’−ジエトキシオキサニリド、2,2’−ジオクチルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド(butoxanilide)、2,2’−ジドデシルオキシ−5,5’−ジ−tert−ブトキサニリド、2−エトキシ−2’−エチルオキサニリド、N,N’−ビス(3−ジメチルアミノプロピル)オキサミド、2−エトキシ−5−tert−ブチル−2’−エトキサニリド(ethoxanilide)、およびその2−エトキシ−2’−エチル−5,4’−ジ−tert−ブトキサニリドとの混合物、o−およびp−メトキシ−二置換オキサニリドの混合物、およびo−およびp−エトキシ−二置換オキサニリドの混合物。
【0115】
2.8. 2−(2−ヒドロキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、例えば、2,4,6−トリス−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2,4−ジヒドロキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス−(2−ヒドロキシ−4−プロピルオキシフェニル)−6−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−オクチルオキシフェニル)−4,6−ビス−(4−メチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−トリデシルオキシフェニル)−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ブチルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−オクチルオキシプロピルオキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチル)−1,3,5−トリアジン、2−[4−(ドデシルオキシ/トリデシルオキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)−2−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[2−ヒドロキシ−4−(2−ヒドロキシ−3−ドデシルオキシプロポキシ)フェニル]−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−ヘキシルオキシ)フェニル−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシ−4−メトキシフェニル)−4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス−[2−ヒドロキシ−4−(3−ブトキシ−2−ヒドロキシプロポキシ)フェニル]−1,3,5−トリアジン、2−(2−ヒドロキシフェニル)−4−(4−メトキシフェニル)−6−フェニル−1,3,5−トリアジン、2−{2−ヒドロキシ−4−[3−(2−エチルヘキシル−1−オキシ)−2−ヒドロキシプロピルオキシ]フェニル}−4,6−ビス−(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4−ビス−(4−[2−エチルヘキシルオキシ]−2−ヒドロキシフェニル)−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン。
【0116】
3. 金属不活性化剤、例えば、N,N’−ジフェニルオキサミド、N−サリチラール−N’−サリチロイルヒドラジン、N,N’−ビス(サリチロイル)ヒドラジン、N,N’−ビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン、3−サリチロイルアミノ−1,2,4−トリアゾール、ビス(ベンジリデン)オキサリルジヒドラジド、オキサニリド、イソフタロイルジヒドラジド、セバコイルビスフェニルヒドラジド、N,N’−ジアセチルアジポイルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)オキサリルジヒドラジド、N,N’−ビス(サリチロイル)チオプロピオニルジヒドラジド。
【0117】
4. ホスフィットおよびホスホナイト、例えば、トリフェニルホスフィット、ジフェニルアルキルホスフィット、フェニルジアルキルホスフィット、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、トリラウリルホスフィット、トリオクタデシルホスフィット、ジステアリルペンタエリトリトールジホスフィット、トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット、ジイソデシルペンタエリトリトールジホスフィット、ビス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス−(2,4−ジ−クミルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス−(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ジイソデシルオキシペンタエリトリトールジホスフィット、ビス−(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、ビス−(2,4,6−トリス(tert−ブチルフェニル)ペンタエリトリトールジホスフィット、トリステアリルソルビトールトリホスフィット、テトラキス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル) 4,4’−ビフェニレンジホスホナイト、6−イソオクチルオキシ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12H−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、ビス−(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)メチルホスフィット、ビス−(2,4−ジ−tert−ブチル−6−メチルフェニル)エチルホスフィット、6−フルオロ−2,4,8,10−テトラ−tert−ブチル−12−メチル−ジベンズ[d,g]−1,3,2−ジオキサホスホシン、2,2’,2’’−ニトリロ[トリエチルトリス−(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット]、2−エチルヘキシル(3,3’,5,5’−テトラ−tert−ブチル−1,1’−ビフェニル−2,2’−ジイル)ホスフィット、5−ブチル−5−エチル−2−(2,4,6−トリ−tert−ブチルフェノキシ)−1,3,2−ジオキサホスフィラン。
【0118】
以下のホスフィットが特に好ましい:
トリス−(2,4−ジ−tert−ブチルフェニル)ホスフィット(lrgafos168、(RTM Ciba Inc)、トリス(ノニルフェニル)ホスフィット、
【化12】

【0119】
5. ヒドロキシルアミン、例えば、N,N−ジベンジルヒドロキシルアミン、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクチルヒドロキシルアミン、N,N−ジラウリルヒドロキシルアミン、N,N−ジテトラデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジヘキサデシルヒドロキシルアミン、N,N−ジオクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘキサデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、N−ヘプタデシル−N−オクタデシルヒドロキシルアミン、水素化タローアミンから誘導されるN,N−ジアルキルヒドロキシルアミン。
【0120】
6. ニトロン、例えば、N−ベンジル−α−フェニルニトロン、N−エチル−α−メチルニトロン、N−オクチル−α−ヘプチルニトロン、N−ラウリル−α−ウンデシルニトロン、N−テトラデシル−α−トリデシルニトロン(tridecylnnitrone)、N−ヘキサデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−ヘキサデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ペンタデシルニトロン、N−ヘプタデシル−α−ヘプタデシルニトロン、N−オクタデシル−α−ヘキサデシルニトロン、水素化タローアミンから誘導されるN,N−ジアルキルヒドロキシルアミンから誘導されるニトロン。
【0121】
7. チオ相乗剤、例えば、ジラウリルチオジプロピオネート、ジミリスチルチオジプロピオネート(dimistryl thiodipropionate)、ジステアリルチオジプロピオネート、またはジステアリルジスルフィド。
【0122】
8. 過酸化物捕捉剤、例えば、β−チオジプロピオン酸のエステル、例えば、ラウリル、ステアリル、ミリスチルまたはトリデシルのエステル、メルカプトベンズイミダゾール、または2−メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩、ジブチルジチオカルバミン酸亜鉛、ジオクタデシルジスルフィド、ペンタエリトリトールテトラキス−(β−ドデシルメルカプト)プロピオネート。
【0123】
9. ポリアミド安定剤、例えば、銅塩とヨウ化物および/またはリン化合物との組み合わせ、および二価のマンガン塩。
【0124】
10. 塩基性補助安定剤、例えば、メラミン、ポリビニルピロリドン、ジシアンジアミド、トリアリルシアヌレート、ウレア誘導体、ヒドラジン誘導体、アミン、ポリアミド、ポリウレタン、高級脂肪酸のアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ベヘン酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、リシノール酸ナトリウムおよびパルミチン酸カリウム、ピロカテコール酸アンチモンまたはピロカテコール酸亜鉛。
【0125】
11. 成核剤、例えば、無機物質、例えば滑石、金属酸化物、例えば二酸化チタンまたは酸化マグネシウム、好ましくはアルカリ土類金属の燐酸塩、炭酸塩または硫酸塩; 有機化合物、例えばモノカルボン酸またはポリカルボン酸およびそれらの塩、例えば4−tert−ブチル安息香酸、アジピン酸、ジフェニル酢酸、コハク酸ナトリウムまたは安息香酸ナトリウム; ポリマー化合物、例えばイオン性コポリマー(イオノマー)、またはIrga−clear XT 386 (RTM Ciba)。特に好ましいのは、1,3:2,4−ビス−(3’,4’−ジメチルベンジリデン)ソルビトール、1,3:2,4−ジ(パラメチルジベンジリデン)ソルビトール、および1,3:2,4−ジ(ベンジリデン)ソルビトールである。
【0126】
12. 充填剤および強化剤、例えば、炭酸カルシウム、シリケート、ガラス繊維、ガラスビーズ、アスベスト、タルク、カオリン、マイカ、硫酸バリウム、金属酸化物および水酸化物、カーボンブラック、グラファイト、木粉および他の天然物の粉末または繊維、合成繊維。
【0127】
13. ベンゾフラノンおよびインドリノン、例えば、U.S.4325863号; U.S.4338244号; U.S.5175312号; U.S.5216052号; U.S.5252643号; DE−A−4316611号; DE−A−4316622号; DE−A−4316876号; EP−A−0589839号、EP−A−0591102号; EP−A−1291384号内に開示されているもの、または3−[4−(2−アセトキシエトキシ)フェニル]−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、5,7−ジ−tert−ブチル−3−[4−(2−ステアロイルオキシエトキシ)フェニル]ベンゾフラン−2−オン、3,3’−ビス[5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−[2−ヒドロキシエトキシ]フェニル)ベンゾフラン−2−オン]、5,7−ジ−tert−ブチル−3−(4−エトキシフェニル)ベンゾフラン−2−オン、3−(4−アセトキシ−3,5−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(3,5−ジメチル−4−ピバロイルオキシフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(3,4−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(2,3−ジメチルフェニル)−5,7−ジ−tert−ブチルベンゾフラン−2−オン、3−(2−アセチル−5−イソオクチルフェニル)−5−イソオクチル−ベンゾフラン−2−オン。
【0128】
14. 他の添加剤、例えば顔料、例えばカーボンブラック、ルチルまたはアナターゼ形の二酸化チタン、着色顔料; 可塑剤; 潤滑剤; 乳化剤; 流動添加剤; 滑り防止/粘着防止添加剤; 触媒; 流動調節剤; 蛍光増白剤、帯電防止剤および膨張剤。
【0129】
さらなる添加剤は、合成ポリマー(A)中に、合成ポリマー(A)の質量に対して0.001%〜10%、好ましくは0.01%〜5%、および特に0.01%〜2%の量で存在してよい。
【0130】
好ましいのは、さらなる添加剤が、成分(A)中に、成分(A)の質量に対して0.001%〜10%の量で存在する光電モジュールである。
【0131】
ベンゾトリアゾールベースのUV吸収剤は、好ましくは項目2.1の下で列挙されたものであり、ベンゾフェノンベースのUV吸収剤は好ましくは項目2.2の下で列挙されたものであり、且つ、トリアジンベースのUV吸収剤は好ましくは項目2.8の下で列挙されたものである。
【0132】
好ましいのは、成分(2)の単数または複数の層が、ベンゾトリアゾールベースのUV吸収剤、ベンゾフェノンベースのUV吸収剤およびトリアジンベースのUV吸収剤の群から選択されるさらなる成分を含有する光電モジュールである。
【0133】
好ましいのは、成分(2)の単数または複数の層が、項目2.8の下で列挙されたトリアジンベースのUV吸収剤の群から選択されるさらなる成分を含有する光電モジュールである。
【0134】
好ましいのは、成分(2)の単数または複数の層が、ベンゾトリアゾールベースのUV吸収剤、ベンゾフェノンベースのUV吸収剤およびトリアジンベースのUV吸収剤、立体障害アミン、フェノール系酸化防止剤および塩基性補助安定剤の群から選択される1つまたはそれより多くのさらなる成分を含有する光電モジュールである。
【0135】
好ましいのは、成分(2)の単数または複数の層が、項目2.6の立体障害アミンの下で列挙されたヒンダードアミン光安定剤の群から選択されるさらなる成分を含有する光電モジュールである。
【0136】
好ましいのは、式IまたはIIのヒンダードアミン光安定剤を含む成分(2)の少なくとも1層または複数の層が、ビス−[2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−ピペリジン−4−イル]セバケートを含有しない光電モジュールである。前記化合物の構造を以下に描く。
【0137】
【化13】

【0138】
特に好ましいのは、ビス−[2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−ピペリジン−4−イル]セバケートを含まない光電モジュールである。
【0139】
当該成分(2)の単数または複数の層は、例えば10〜2000μm、特に50〜1000μmの厚さを有する。
【0140】
当該成分(2)の単数または複数の層は、優れた光学特性、例えば光学的な透明度、機械的強度、およびプロセスの間に適用される高温に耐えることができる耐熱性、およびその種のものを有する。
【0141】
好ましくは、当該成分(2)の単数または複数の層は、5%未満の波長280〜340nmでの光透過率を有している。
【0142】
当該成分(2)の単数または複数の層は好ましくは、ASTM D1003による例えば5未満(100μm膜で測定)の低いヘイズ値を有する。
【0143】
当該成分(2)の単数または複数の層は、典型的には、成分(B)として式IまたはIIのヒンダードアミン光安定剤および随意にさらなる添加剤を含む、成分(A)としての合成ポリマーから製造されたシートを変換することによる製造工程の間に生成される。前記シートは、当業者によく知られているプラスチック加工についての通常の方法、例えば溶液流延法、溶融成形法、例えば溶融押出成形、プレス成形または射出成形またはその種のものによって製造できる。それらの方法は随意に追加的な加工段階、例えば延伸、貼り合わせ、同時押出またはその種のものを含有してよい。
【0144】
式IまたはIIの当該化合物、随意のさらなる添加剤および随意のペルオキシドを、単数または複数のシートへの変形前またはその間に、合成ポリマー中に混合できる。この単数または複数のシートを、その後、光電モジュール製造の間に、当該成分(2)の単数または複数の層に変換する。その混合の方法は特に限定されず、且つ、当業者にはよく知られている。例えば、合成ポリマー(A)中への式IまたはIIの化合物の混合、または合成ポリマー中に混合するための式IまたはIIの化合物を含むマスターバッチの使用を述べることができる。例えば、式IまたはIIの化合物を溶融押出成形の間に供給することが可能であり、且つ、任意のそれらの方法を用いることができる。
【0145】
式IまたはIIの化合物は好ましくは、成分(2)中の合成ポリマー(A)中に、合成ポリマー(A)の質量に対して0.01%〜10%、好ましくは0.05%〜5%、および特に0.05%〜2%の量で存在する。
【0146】
好ましいのは、成分(B)が成分(A)の質量に対して0.01%〜10%で存在する光電モジュールである。
【0147】
望ましい場合、単数または複数のシートを当該成分(2)の単数または複数の層の前駆体として、処理に供することができる。該シートと他の層との互いの付着性を改善するための処理が有利である。特に、表面処理、例えば接着剤によるシート表面への特別なコーティングの適用は、光電モジュールの製造工程の間に機械的に硬質なままである層と層とに変形しているシート間の貼り合わせ工程を改善できる。ここで、機械的な硬性とは、光電モジュールの製造工程の間に適用される加温に対して敏感ではない層、例えばガラス、金属またはポリマー、例えば特定のポリエステルからの層を示す。
【0148】
選択的に、またはシートの表面処理に加えて、定着剤を合成ポリマー中に混入して、光電モジュールの製造の間にシートから形成される層の付着性を改善する。前記定着剤を、随意のさらなる添加剤および随意のペルオキシドについて記載された方法と同様に、合成ポリマー中に混入できる。定着剤の混入を、随意のさらなる添加剤および随意のペルオキシドと同時に、例えばポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)からのシート形成の間に行うことができる。
【0149】
定着剤の例は、カップリング機能を有するシランである。
【0150】
1. ビニルシラン、例えばビニルクロロシラン、ビニル−トリス−(2−メトキシエトキシ)−シラン、ビニル−トリエトキシ−シラン、ビニル−トリアセトキシ−シランまたはビニル−トリメトキシ−シラン。
【0151】
2. アクリルオキシシラン、例えば(3−(メタクリルオキシ)プロピル)−トリメトキシ−シラン。
【0152】
3. エポキシシラン、例えば(2−(7−オキサ−ビシクロ[4.1.0]ヘプタ−3−イル)エチル)−トリメトキシ−シラン、(3−オキシラニルメトキシ−プロピル)−トリメトキシ−シランまたは(3−オキシラニルメトキシ−プロピル)−ジエトキシ−メチル−シラン。
【0153】
4. アミノシラン、例えば、(N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル)−トリメトキシ−シラン、(N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピル)−ジメトキシ−メチル−シラン、(3−アミノプロピル)−トリエトキシ−シランまたは(N−フェニル−3−アミノプロピル)−トリメトキシ−シラン。
【0154】
5. 他の種類のシラン、例えば、(3−メルカプトプロピル)−トリメトキシ−シランまたは(3−クロロプロピル)−トリメトキシシラン。
【0155】
定着剤として好ましいのは、(3−(メタクリルオキシ)プロピル)−トリメトキシ−シランである。
【0156】
好ましくは、合成ポリマー(A)中の定着剤の量は、合成ポリマー(A)の質量に対して0.01%〜5%、特に1%〜4%である。
【0157】
好ましいのは、定着剤が、成分(A)中に、成分(A)の質量に対して0.01%〜5%の量で存在する光電モジュールである。
【0158】
光電モジュールについての標準的な製造工程を、結晶シリコン、2層の架橋されたポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、ガラスからの前面支持層、およびポリエステルからの裏面支持層を含有するモジュールについて例示する。
【0159】
結晶シリコンから、自体が光電性の半導体を含有するセルを含む光電モジュールの標準的な構造は、スーパーストレート構造と呼ばれている。そのようなスーパーストレート構造の部品は、二次元的にいくつかのセルを配列することによって製造され、前記セルが光電性半導体を含有し、それらがタンデムおよび並列に接続されている。
【0160】
成分(B)として式IまたはIIによるヒンダードアミン光安定剤、ペルオキシド官能性を有する有機化合物および随意のさらなる添加剤を含有する、成分(A)としてのポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)からのシートを、ガラスからのシートの上に設置する。このガラスシートは後で、完成された光電モジュールの前面支持層になる。前記ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)からのシートの上部に、上述のセルの配列物を載せ、次に、成分(B)としての式IまたはIIによるヒンダードアミン光安定剤、ペルオキシド官能性を有する有機化合物および随意のさらなる添加剤を含有するポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)からの他のシートを載せる。最後に、成分(B)として式IまたはIIによるヒンダードアミン光安定剤および随意のさらなる添加剤を含有するポリエステルからのシートを、上部に設置する。ポリエステルからの前記シートは後で、完成された光電モジュールの裏面支持層になる。
【0161】
積層物全体をここで、貼り合わせ機内で加工し、その際、第一の段階として180℃までの加温を真空下で行い、そしてその温度を0.5〜30分間、例えば10分間維持する。この時間の間に、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)からの2つのシートが熱により溶融し(しかし裏面支持層としてのポリエステルシートはそうではない)、それによりセルの配列物が封止され、且つ、ガラスとポリエステルシートとが接着される。第二の段階において、積層物全体をさらに180℃まで貼り合わせ機内で加熱し、そしてこの温度で5〜60分、例えば20分間保持して、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)の架橋反応を開始し、且つ完了させる。前記の架橋は、ここで、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)からの元のシートにより形成された層において機械的特性の改善もたらす。積層物の冷却後、光電モジュールを、その端部をシーリングし、フレーミングし、且つケーブルおよび接続箱を組み込むことによって、完成させる。
【0162】
他の光電性半導体を用いた他の光電モジュールシステム、例えばアモルファスシリコンを含有する光電モジュールまたは複合型半導体を含有する光電モジュールでは、セルを異なる方法によって、例えばスパッタまたは化学気相成長によって製造してよい。
【0163】
しかしながら、封止工程は常に類似しており、そのことは、シートから作られる積層物が貼り合わせ機内で加工されて、封止材として予見される合成ポリマーを溶融し、そして(選択された場合)架橋反応を後で開始することを意味する。
【0164】
本発明の他の実施態様は、光電性半導体を保有する光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーを安定化させるための方法であって、式IまたはIIの化合物を該合成ポリマー中に添加することを含む方法である。
【0165】
本発明の他の実施態様は、光電性半導体を保有し、且つ合成ポリマーおよび式IおよびIIの化合物を含有する光電モジュール内に存在する層である。
【0166】
好ましいのは、層の質量に対して80%より多くの合成ポリマーからなり、且つ、式IまたはIIの化合物を含有する、光電モジュール中に存在する層である。
【0167】
本発明の他の実施態様は、光電性半導体を保有する光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーを安定化させるための、式IまたはIIの化合物の使用である。
【0168】
好ましいのは、光および熱による劣化に対する安定化である。
【0169】
本発明の他の実施態様は、光電性半導体を保有する光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーのペルオキシド誘導架橋のための方法であって、式IまたはIIの化合物および有機ペルオキシド化合物を該合成ポリマー中に添加することを含む方法である。
【0170】
合成ポリマーに関する、ヒンダードアミン光安定剤としての式IまたはIIの化合物に関する、層に関する、光電モジュールに関する、随意に光電性半導体に関する、随意にさらなる添加剤に関する、および随意にビス−[2,2,6,6−テトラメチル−1−(オクチルオキシ)−ピペリジン−4−イル]セバケートの不在に関する上述の選択は、本発明の以下の実施態様にもあてはまる。
【0171】
本発明の他の実施態様は、光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーのペルオキシド誘導架橋の工程における低干渉のための、式IまたはIIの化合物の使用である。
【0172】
本発明の他の実施態様は、光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーを安定化させるための方法であって、式IまたはIIの化合物を該合成ポリマー中に添加することを含む方法である。
【0173】
好ましいのは、1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーを安定化するための方法において、該層が層の質量に対して80%より多くの合成ポリマーからなる、前記方法である。
【0174】
本発明の他の実施態様は、光電モジュール内に存在し、且つ、合成ポリマーおよび式IおよびIIの化合物を含有する層である。
【0175】
好ましいのは、層の質量に対して80%より多くの合成ポリマーからなり、且つ、式IまたはIIの化合物を含有する、光電モジュール中に存在する層である。
【0176】
本発明の他の実施態様は、光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーを安定化させるための、式IまたはIIの化合物の使用である。好ましいのは、光および熱による劣化に対する安定化である。
【0177】
本発明の他の実施態様は、光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーのペルオキシド誘導架橋のための方法であって、式IまたはIIの化合物および有機ペルオキシド化合物を該合成ポリマー中に添加することを含む方法である。
【0178】
本発明の他の実施態様は、光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーのペルオキシド誘導架橋の工程における低干渉のための、式IまたはIIの化合物の使用である。
【0179】
以下の実施例によって本発明をさらに説明する。
【0180】
本発明のヒンダードアミン光安定剤は、当業者に公知である。それらは公知の方法によって、例えば
・ US6271377号 (例えば段落51、実施例73)
・ EP1731508号 (例えば実施例1)
・ US5216156号 (例えば段落19、実施例1)
・ US5844026号 (例えば段落16、実施例4)
・ US6117995号 (例えば段落46、実施例2)
内に記載される通りに合成できる。
【0181】
実施例1: 架橋されたポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)の安定化
100部のペレットのELVAX PV 1400 (RTM DuPont Ltd、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、相対質量含有率32%の酢酸ビニルを有する)を、1部の液体のLuperox 101 (RTM Arkema Inc.、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサンを含有 [CAS登録番号78−63−7])で、さらなる溶剤を用いないで、回転ガラスフラスコ内で2時間、室温で浸漬させる。浸漬されたペレットおよび表1によるそれぞれの相対質量の量の添加剤を、70℃未満で10分間、カレンダーミキサー(Schwabenthan Inc.)によって配合する。製造された配合材料を、150℃で15分間、圧縮成型機(Suter Inc.)によって、0.5mm厚の圧縮シートへと変形する。真空、即ち、大気圧よりも低い圧力は、このシート製造の間には適用されない。製造されたシートを加速耐候試験に曝露し、該試験はEye Super UV試験機、SUV−W151 (岩崎電気株式会社)を使用して行われ、放射照度100mW/cm2、ブラックパネル温度63℃、湿度50%で、且つ水の噴霧を用いないで稼働される。初期および規則的な間隔後、黄色度指数(YI)を、日本工業標準K7103に従って、分光光度計(コニカ−ミノルタ CM−3700d)を用いて測定する。黄色度指数については、低い値が保たれることが望ましい。
【0182】
【表1】

【0183】
a) 比較
b) 本発明による
c) HALS1: オクタデカン酸 1−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロポキシ)−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イルエステル
【化14】

【0184】
d) HALS2: ビス−[2,2,6,6−テトラメチル−1−(ウンデシルオキシ)−ピペリジン−4−イル]−カーボネート
【化15】

【0185】
e) HALS3: 2−([ジ−4,6−[ブチル−(1−シクロヘキシルオキシ−2,2,6,6−テトラメチル−ピペリジン−4−イル)−アミノ]−[1,3,5]トリアジン−2−イル]−アミノ)−エタノール
【化16】

【0186】
f) UVA1: 2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−ヘキシルオキシ−フェノール (Tinuvin 1577 (RTM BASF)として市販)
【化17】

【0187】
実施例2: ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)のペルオキシド誘導架橋に及ぼす添加剤の影響
100部のペレットのELVAX PV 1400 (RTM DuPont Ltd、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、相対質量含有率32%の酢酸ビニルを有する)を、1部の液体のLuperox TBEC (RTM Arkema Inc.、ペルオキシ炭酸O−O−tert−ブチルエステルO−イソプロピルエステルを含有 [CAS登録番号34443−12−4])で、さらなる溶剤を用いないで、回転ガラスフラスコ内で2時間、室温で浸漬させる。浸漬されたペレットおよび表2によるそれぞれの相対質量の量の添加剤を、70℃未満で10分間、カレンダーミキサー(Schwabenthan Inc.)によって配合する。架橋速度を、経時的な粘度値の増加を記録することによって測定する。粘度値の欠失は、架橋の水準と相関している。材料の粘度の欠失を、動的レオメータ(機器 SIS V50、Scarabaeus Inc.製)により、150℃で、0.5度の振幅および1.67Hzを用いて30分間、測定する。
【0188】
【表2】

【0189】
150℃に到達した後、元の固体の混合材料が液体になる際、モーメントについて、3つ全ての材料の出発値は、初めはゼロに近い。この溶融のモーメントは、全ての材料についてほぼ同時に生じ、且つ、定められた時間スケールで0〜1分の間に観察される。加熱の間、ペルオキシドの分解(いわゆる誘導期)が開始し、そして測定されたトルク値により示される架橋を誘導する。約25分後、各々の材料のトルク値が最終的な安定水準に達し、且つ、30分にてそれが測定される。
【0190】
ヒンダードアミン光安定剤が添加されていない、試験番号1のものにより近いトルク値が望ましい。
【0191】
実施例3: 150℃での等温熱重量分析
粉末形態での20mgの添加剤の減量を、100mL/分の窒素フロー且つ大気圧下での150℃への加熱および150℃で30分間の保持の間、熱重量分析(TGA/SDTA 851、Mettler Ltd製)により測定する。
【0192】
【表3】

【0193】
該実施例は、150℃且つ大気圧にて、即ち、実施例1の間に生じる最高温度且つ最低圧力にて、添加剤の揮発性が同等の範囲内であることを明らかにする。
【0194】
実施例4: 結晶シリコン光電モジュール内での、架橋されたポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)の安定化。
【0195】
シート製造:
100部のペレットのELVAX PV 1400 (RTM DuPont Ltd、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、相対質量含有率32%の酢酸ビニルを有する)を、1部の液体のLuperox 101 (RTM Arkema Inc.、2,5−ジメチル−2,5−ジ−(tert−ブチルペルオキシ)ヘキサンを含有 [CAS番号78−63−7])で、さらなる溶剤を用いないで、回転ガラスフラスコ内で1〜2時間、室温で浸漬させる。
【0196】
浸漬されたペレットおよび表4によるそれぞれの相対質量の量の添加剤を、70℃未満で10分間、カレンダーミキサー(Schwabenthan Inc.)によって配合する。
【0197】
製造された配合材料を、70℃で3分間、圧縮成型機(Suter Inc.)によって、0.5mm厚の圧縮シートへと変形する。真空、即ち、大気圧よりも低い圧力は、このシート製造の間には適用されない。
【0198】
モジュールの製造:
貼り合わせ機(Meier Group)内、ガラス(Glas Mayer)上部で、上述のEVAシート、結晶シリコンセル(Q6LTT3、Qcells製)、上述のEVAシートおよび裏面シート(Type 2442 厚さ0.17mm、Isovolta製)を層状化する。プログラム化された貼り合わせ工程(貼り合わせ温度:140℃、1時間、真空下)の後、モジュールが得られる。
【0199】
耐候試験:
製造されたモジュールを加速耐候試験に曝露し、該試験はEye Super UV試験機、SUV−W151 (岩崎電気株式会社)を使用して行われ、放射照度100mW/cm2、ブラックパネル温度63℃、湿度50%で、且つ水の噴霧を用いないで稼働される。初期および規則的な間隔後、モジュールの開路電圧(Voc)を、日本工業標準JIS C894に準拠して、ソーラシミュレータ PEC−L11 (Peccell Technologies Inc.)、およびソースメータ、KEITHLEY 2400 Digital SourceMeter (Keithley Instruments Inc.)を用いて測定する。各々の値の維持が望ましい。
【0200】
【表4】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
光電モジュールであって、以下の成分:
(1) 光電性半導体、および
(2) 以下を含有する1層またはそれより多くの層
(A) 合成ポリマー、および
(B) 式IまたはIIのヒンダードアミン光安定剤
【化1】

[式中、
1およびZ2は互いに独立してC1〜C18−アルキル、C5〜C7−シクロアルキルまたはヒドロキシルで置換されたC2〜C12−アルキルであり;
YはOまたはN−R1であり;
mは1、2または6であり;
qは2〜20の数字であり;
mが1の場合、
YはOであり且つAはC1〜C19−アルキルカルボニルであり;
mが2の場合、
YはOであり且つAは式Ia
【化2】

の基であるか、または
YはN−R1であり且つAは式Ib
【化3】

の基であり;
mが6の場合、
YはN−R1であり且つAは式Ic
【化4】

の基であり;
1は式IIa
【化5】

の基であり;
1は水素、C1〜C8−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルであり;且つ
2、R3、R4およびR5は互いに独立して水素、C1〜C8−アルキル、C5〜C7−シクロアルキル、ヒドロキシルで置換されたC2〜C12−アルキル、またはR2とR3との組み合わせまたはR4とR5との組み合わせは、それらが結合した窒素原子と一緒に、ピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成する]
を含む、光電モジュール。
【請求項2】
成分(B)が式Iの化合物であり、mが1であり、YがOであり、AがC3〜C19−アルキルカルボニルであり、且つZ1がヒドロキシルで置換されたC2〜C12−アルキルである、請求項1に記載の光電モジュール。
【請求項3】
成分(B)が式Iの化合物であり、mが2であり、YがOであり、Aが式Iaの基であり、且つZ1がC1〜C18−アルキルである、請求項1に記載の光電モジュール。
【請求項4】
成分(B)が式Iの化合物であり、mが2であり、YがN−R1であり、Aが式Ibの基であり、R1が水素、C1〜C8−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルであり、R2およびR3が互いに独立して水素、C1〜C8−アルキル、C5〜C7−シクロアルキル、ヒドロキシルで置換されたC2〜C8−アルキルであるか、またはR2およびR3が、それらが結合した窒素原子と一緒にピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成し、且つZ1がC1〜C12−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルである、請求項1に記載の光電モジュール。
【請求項5】
成分(B)が式Iの化合物であり、mが6であり、YがN−R1であり、Aが式Icの基であり、R1が水素、C1〜C8−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルであり、且つZ1がC1〜C12−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルである、請求項1に記載の光電モジュール。
【請求項6】
成分(B)が式IIの化合物であり、qが2〜20の数であり、X1が式IIaの基であり、R4およびR5が互いに独立して水素、C1〜C8−アルキル、C5〜C7−シクロアルキル、ヒドロキシルで置換されたC2〜C8−アルキルであるか、またはR4およびR5が、それらが結合した窒素原子と一緒にピロリジン、ピペリジンまたはモルホリン環を形成し、且つ、Z2がC1〜C12−アルキルまたはC5〜C7−シクロアルキルである、請求項1に記載の光電モジュール。
【請求項7】
成分(A)が熱可塑性合成ポリマーである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の光電モジュール。
【請求項8】
成分(A)が架橋された合成ポリマーである、請求項1から6までのいずれか1項に記載の光電モジュール。
【請求項9】
成分(A)が、ポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)、ポリ(エチレン−co−メタクリル酸)およびそれらの塩、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)およびそれらの塩、ポリウレタン、ポリ(ビニルブチラール)、ポリメタクリレート、ポリアクリレート、ポリエステルおよびシリコーンから選択される、請求項1から8までのいずれか1項に記載の光電モジュール。
【請求項10】
成分(A)がポリ(エチレン−co−酢酸ビニル)である、請求項1から9までのいずれか1項に記載の光電モジュール。
【請求項11】
架橋が、ペルオキシド官能性を有する有機化合物を元の熱可塑性ポリマーに添加することに起因する、請求項1から6まで、または請求項8から10までのいずれか1項に記載の光電モジュール。
【請求項12】
成分(2)の単数または複数の層が、ベンゾトリアゾールベースのUV吸収剤、ベンゾフェノンベースのUV吸収剤、トリアジンベースのUV吸収剤、立体障害アミン、フェノール系酸化防止剤および塩基性補助安定剤の群から選択される1つまたはそれより多くのさらなる成分を含有する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の光電モジュール。
【請求項13】
成分(B)が、成分(A)の質量に対して0.01%〜10%で存在する、請求項1から12までのいずれか1項に記載の光電モジュール。
【請求項14】
光電性半導体を保有する光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーを安定化させるための方法であって、請求項1に定義された式IまたはIIの化合物を該合成ポリマー中に添加することを含む方法。
【請求項15】
光電性半導体を保有する光電モジュール内に存在する1層またはそれより多くの層中の合成ポリマーのペルオキシド誘導架橋のための方法であって、請求項1に定義された式IまたはIIの化合物および有機ペルオキシド化合物を該合成ポリマー中に添加することを含む方法。

【公表番号】特表2013−502472(P2013−502472A)
【公表日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−525136(P2012−525136)
【出願日】平成22年8月12日(2010.8.12)
【国際出願番号】PCT/EP2010/061722
【国際公開番号】WO2011/020760
【国際公開日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】