容器部品の製造方法、容器部品、多層箔の製造方法および多層箔
【課題】経済的にしっかりしたやり方で、マイクロ波加熱炉において処理される食品のための容器のための容器部品を製造することを可能にする方法を提供する。
【解決手段】本発明は、皿またはカバーのような、マイクロ波加熱炉内で処理される食品用容器のための自立の容器部品を製造する方法であって、容器は、食品を受け入れるための少なくとも1つの区画を備えており、その区画の周面の少なくとも一部にそって、マイクロ波放射影響材料層が関連する容器の少なくとも一部に提供されている方法に関する。方法は、マイクロ波放射影響材料層と、マイクロ波放射影響材料層の少なくとも一方の側に結合されかつマイクロ波放射に影響しない少なくとも1つの材料層とを備えた多層箔を提供するステップと、多層箔のマイクロ波放射に影響しない材料層が容器部品の自由表面に存在するように、多層箔の一方の側を問題の容器部品の残りの部分に結合するステップとを備えているものである。さらに、本発明は、このように製造された容器部品と、穴を備えた多層箔を製造するための方法と、このように製造された多層層とを提供するものである。
【解決手段】本発明は、皿またはカバーのような、マイクロ波加熱炉内で処理される食品用容器のための自立の容器部品を製造する方法であって、容器は、食品を受け入れるための少なくとも1つの区画を備えており、その区画の周面の少なくとも一部にそって、マイクロ波放射影響材料層が関連する容器の少なくとも一部に提供されている方法に関する。方法は、マイクロ波放射影響材料層と、マイクロ波放射影響材料層の少なくとも一方の側に結合されかつマイクロ波放射に影響しない少なくとも1つの材料層とを備えた多層箔を提供するステップと、多層箔のマイクロ波放射に影響しない材料層が容器部品の自由表面に存在するように、多層箔の一方の側を問題の容器部品の残りの部分に結合するステップとを備えているものである。さらに、本発明は、このように製造された容器部品と、穴を備えた多層箔を製造するための方法と、このように製造された多層層とを提供するものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、皿またはカバーのような、マイクロ波加熱炉内で処理される食品用容器のための自立の容器部品を製造する方法であって、容器は、食品を受け入れるための少なくとも1つの区画を備えており、その区画の周面の少なくとも一部にそって、マイクロ波放射影響材料層が関連する容器の少なくとも一部に提供されている方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波加熱炉において処理される食品のための2つ以上の区画を有する容器を提供することは公知である。各々の区画は、食事の食品構成要素を受けることを目的とする。前記食品構成要素がマイクロ波加熱炉の放射を共同で受けるときに、それらがが最適に加熱されることを確実にするために、壁および底には、異なる効果を印加するマイクロ波放射影響材料層が備えられている。これは、1つの区画の食品構成要素が他の区画の食品構成要素よりマイクロ波放射線を異なる量に曝されることを可能にする。
【0003】
導入部のパラグラフで言及した方法は、特許文献1に記載されている。この周知の方法において、アルミニウム箔は予め形成された、2つの枝分かれ可能な、自立の部分的容器の間に位置させられ、それは、一緒に移動して、アルミニウム箔を変形させかつ枝分かれ部分的容器の間で組み込まれる。アルミニウム箔を有する2つの部分的容器は、その間で、マイクロ波加熱炉において処理される食品のための容器の皿またはカバーを形成する。マイクロ波放射に影響するシートのような材料に、アルミニウム箔を予め形成するために、必要に応じて、前記部分的な容器製造の間、インモールド・ラベリング技術によって、前記材料を部分的容器の一つ以上に組み込むことが、前記特許において、提案されている。
【0004】
このように製造される容器部品は、マイクロ波加熱炉において処理される食品のための容器の一部を形成するために非常に適している。しかしながら、実際には、また、各々の容器部品のために2つの自立部分的容器があることが前記方法の固有の態様であるので、この種の容器部品の経済的に堅実な大量生産を理解することは難しいようである。
【特許文献1】国際特許出願WO-A2-03/043474
【特許文献2】国際特許出願WO-A1-03/078012
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、経済的にしっかりしたやり方で、マイクロ波加熱炉において処理される食品のための容器のための容器部品を製造することを可能にする方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
その目的を達成するために、本発明による方法は、
− マイクロ波放射影響材料層と、マイクロ波放射影響材料層の少なくとも一方の側に結合されかつマイクロ波放射に影響しない少なくとも1つの材料層とを備えた多層箔を提供するステップと、
− 多層箔のマイクロ波放射に影響しない材料層が容器部品の自由表面に存在するように、多層箔の一方の側を問題の容器部品の残りの部分に結合するステップと、
を備えているものである。
【0007】
この種の多層箔の使用は、生産の観点から非常に有利であるやり方で、容器部品のマイクロ波放射影響材料層の形態一部分を形成することを、可能にする。マイクロ波放射線に影響しない材料層は、マイクロ波放射影響材料層をその環境から保護し、その結果、マイクロ波放射影響層は容器部品の自由表面に存在しない。これは、食品の安全の視点から、そして、マイクロ波放射影響層に損傷が引き起こされるという危険から、望ましくない。加えて、マイクロ波放射影響材料層は、このように必要に応じて、マイクロ波放射線に影響しない不透明物質層を使うことを通じて、隠され、これに反して、その可能性を除外することなく、マイクロ波放射影響材料層がマイクロ波放射線に影響しない材料層が透明であるという事実によって、マイクロ波放射影響材料層が隠されることがない。マイクロ波放射線に影響しない層は、また、例えば、その上に情報を印刷することによって、情報を提供するために使われるかもしれない。
【0008】
さらに、注目すべきは、特許文献2が、マイクロ波加熱炉において処理される食品のための容器の自立容器部品を製造する方法を記述しており、そこにおいて、容器は、実質的に積層材料の折られたシートからつくられ、例えば、フランジ、端、突起およびハンドルのような容器の一部は、射出成型プラスチック材料によって、カプセル化される。
【0009】
望ましくは、多層箔は、マイクロ波放射線に影響しない多層箔の材料層が容器部品の外側に存在するように、容器部品の残りの部分に結合される。現在の好ましい実施例の前後関係の範囲内で、外側という用語は、最終的な容器における容器内の食品から離れている容器部品の側であると理解されるべきである。マイクロ波放射線に影響しない材料層が損害を受けなければならない場合であっても、この好ましい実施例は、マイクロ波放射影響材料層と接触する食品の危険度を強く減らすかまたは実際に除外する。その接触は食品の安全の理由で望ましくないかまたは少なくとも望ましくない。外側において、マイクロ波放射線に影響しない多層箔の材料層は、機械的保護をマイクロ波放射影響箔に提供する。
【0010】
容器部品を大量生産するための非常に適切な本発明の好ましい実施例において、多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップが、容器部品を成形する間に、マイクロ波放射影響材料層を容器部品の残りの部分に結合するために、型内で容器部品を成形する間に、多層箔を型内に位置させることによって実行される。この種の方法は、インモールド・ラベリング技術(IML)に入り、そこにおいて、箔は、型内に典型的に配置される。1つの製造ステップにおいて、集積されたマイクロ波放射影響材料層を有する容器部品が、このように製造されるか、少なくとも形づくられる。この好ましい実施例の枠内で、さまざまな区画を備えた容器部品を製造するために射出型の同時に多くの別々の多層箔を配置することも可能である。
【0011】
インモールド・ラベリング技術は、容器部品の射出成形に用いられることが可能であり、それは、安い製造コストで、多数のこの種の容器部品を生産することを可能にする。したがって、本発明による方法の好ましい実施例は、射出型内で容器部品を射出成型することによって容器部品を形成するステップを含む。容器部品の残りの部分にマイクロ波放射影響材料層を結合することは、射出型内の射出成形材料の凝固の間に行われる。
【0012】
本発明の前後関係の範囲内で、インモールド・ラベリング技術の他の非常に有利な実施例は、熱成形プロセスによって形成され、それは、真空成形および圧力成形を含む。したがって、本発明による方法の他の好ましい実施例は、熱成形型内で容器部品を熱成形することによって容器部品を形成するステップを含む。
【0013】
あるいは、型の外で、接着層によって多層箔を容器部品の残りの部分に接着することによって多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップを実項することが可能である。また、オフモールド・ラベリング(OML)と一般に呼ばれる、この方法は、少なくとも一つのマイクロ波放射影響材料層を備えた容器部品の大量生産に適している。
【0014】
容器部品が有意な程度にその最終形状にすでに達するときに、容器部品の残りの部分に多層箔の前記接着が行われることが、上述した好ましい実施例の前後関係の範囲内で確実に可能であるにもかかわらず、多層箔が容器部品の残りの部分上に接着された後に、熱成形型内で容器部品を熱成形することによって、容器部品をその基本的に限定的な形状を与えることは、また、有利であってもよい。容器部品の成形がまだ行われないときに、多層箔の接着のために容器部品の残りの部分のアクセスし易すさはまだ最適である。容器部品のその最終形状への次の変形によって多層箔および容器部品の残りの部分間の結合の品質に関して問題が起こるべき場合、多層箔を容器部品の材料に変形が起こらないか、結合現象に導く反対の範囲でない部分でだけ接着することを考慮してもよい。
【0015】
望ましくは、マイクロ波放射影響材料層は、穴を備えている。穴のサイズおよび分布は、部分的に、マイクロ波放射影響材料層の効果を決定し、それは、全く好ましくは平らにつくられ、および/または不織生地のオリジナルつくられ、および/またはワンピースでつくられ(即ち1つの導体)ている。
【0016】
各々の容器部品のための異なる区画のための多くの離散的な具体的な箔を使用することが可能であるにもかかわらず、上記したように、マイクロ波放射影響材料層の穴が、異なる区画のために、異なるパターンにおいて、および/または異なるサイズにおいて、提供される場合、それはまた、非常に有利である。異なるパターンおよび/または異なるサイズの穴を提供することは、1枚の箔だけが用いられるという事実にもかかわらず、前記箔は、結局、局所的に異なる効果を各々の区画に提供することを達成する。
【0017】
全く好ましくは、マイクロ波放射線に影響しない材料層は、閉層である。一般に言われるのは、マイクロ波放射影響材料層は、とくに、機械的性質として、マイクロ波放射線影響材料層のために、十分な保護として機能する。特に多層箔および問題の容器部品の残りの部分間の接続が上記のように本発明による方法の好ましい実施例に従って射出成形プロセスにより遂行される場合、マイクロ波放射線に影響しない閉材料層は、射出型および多層箔の壁間に自分の道を見つける射出成形材料を予防するように機能し、それによって、多層箔を押しのける。そして、それは容器部品の自由表面に配置されているマイクロ波放射線に影響しない材料層よりむしろマイクロ波放射影響材料層の危険度に至りさえすることができる。そして、それは正確に本発明の前後関係の範囲内で望ましくないことである。
【0018】
更に好ましくは、多層箔は、貫通穴を備えている。この種の穴は、このように、マイクロ波放射影響材料層およびマイクロ波放射線に影響しない材料層に存在する。この種の多層箔を使用する重要な利点は、製造が容易であるか、マイクロ波放射影響材料層だけが穴を備えている多層箔より少なくとも容易であるという事実である。それに加えて、インモールド・ラベルリングプロセスが容器部品の残りの部分に多層箔を結合するために使われるときに、穴を備えている多層箔の使用は、容器部品の多層箔の統合が多層箔の穴を経ていずれにせよ起こることが大きい利点である。
【0019】
マイクロ波放射影響材料層の穴は、好ましくは、多層箔が問題の容器部品の残りの部分に結合される生産ラインと同じ生産ラインにおいて形成される。穴を有する多層箔を格納したり、輸送する必要がないから、これは、実際業務の観点から特に有利である。
【0020】
容器部品のマイクロ波放射影響材料層に、箔部分の重なり(または少なくともかなりより小さい範囲に)を無く、関連する区画の形状(部分)に対応する、3次元形状を与えることを可能とするために、多層箔は、好ましくは、切欠コーナ部分を備えている。
【0021】
特に、しかし、そのようにだけでなく、容器部品がインモールド・ラベリング製造プロセスによって製造される状況において、多層箔は、マイクロ波放射線に影響しない材料層がマイクロ波放射影響材料層の両側にある状態において提供されることが好ましい。マイクロ波放射線に影響しない第2の材料層は、このように良好な結合を容器部品の残りの部分に提供できる。マイクロ波放射線に影響しない第2の材料層の機能がマイクロ波放射線に影響しない(第1の)材料層のそれと異なるので、前記第2の材料層の厚さはより少なくてもよい(かなり)。IML熱成形の場合、それの有利なフロー特性(ポリエチレンは、ポリプロピレンよりすぐに、その降伏点に着く)のため、マイクロ波放射線に影響しない第2の材料層がポリエチレンでできていると有利である。
【0022】
マイクロ波放射に影響しない材料層がマイクロ波放射影響材料層の両側にある多層箔を使用する他の機能は、多層箔のさまざまな層、その層の少なくとも1つには穴が備えられている層を一緒に結合するために使用される接着剤を、箔の外側に着くことから、コーティングすることを防ぐことであり、問題の箔がロールに巻かれている場合、ロールの多層箔の隣接する層が望ましくなく一緒に着いてしまうという事実によって、そのようなロールは後のステージで巻き戻すのが困難になるだろうから、それは問題になるかも知れない。マイクロ波放射線に影響しない2枚の材料層が閉層である場合、この利点は特に達成される。
【0023】
多層箔およびマイクロ波放射線に影響しないそれぞれの材料層の材料の処理のために用いられる製造テクニックに従い、多層箔が容器部品の残りの部分に結合される前に、マイクロ波放射線に影響しない2枚の材料層のうちの1枚は多層箔から分離されることは、それは非常に有利か、さらに必要かも知れない。だれもが、この文脈において、いわば、問題のマイクロ波放射線に影響しない材料層がステッカーとして同様に多層箔の残りの部分から引き離されると想像できる。適切な接着剤タイプがこのために、もちろん使われなければならないが、その接着剤タイプは当業者にとって公知である。現在の好ましい実施例の重要な実例は、多層箔の外側層のためのそれぞれの材料としてのポリエチレンおよびポリプロピレンの用途であり、その層の間に、例えばアルミニウムからなるマイクロ波放射影響材料層が存在する。ポリエチレン層は、IML射出成形によって、ポリプロピレン容器部品の残りの部分に結合されることに適しておらず、従って、多層箔からポリエチレン層を取り除くことは、有利である。その場合、IML射出成形プロセスの間にポリプロピレン層を介してポリプロピレン容器部品の残りの部分に最適結合を提供するために、多層箔のポリエチレン層およびアルミニウム層の間に付加的なポリプロピレン層を使用することは有利である。一方では、熱成形テクニックのような、他の製造技術が用いられるときに、外側のポリエチレン層の存在は有利になるかも知れない。
【0024】
特に、多層箔および容器部品の残りの部分の間で良好な結合を得る観点から、マイクロ波放射に影響しない材料層は、容器部品の残りの部分として同一材料でつくられていることが、さらに、好ましい。IML射出成形プロセスが用いられるときに、この好ましい実施例特には適用される。
【0025】
特別な好ましい実施例によれば、容器の区画の上側は、食品で満たされた後に、更なるマイクロ波放射影響材料層と、更なるマイクロ波放射影響材料層の一方の側に結合されかつマイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層とを備えた多層箔によってカバーされ、前記更なる多層箔の前記更なるマイクロ波放射影響材料層がマイクロ波放射線に影響しない前記更なる材料層の満たされた区画の内部から遠い側に存在させられている。これは、多層箔の完全に新規な使用である。そして、注意すべきは、本発明の前後関係の範囲内で、前記更なる多層箔が、本発明の重要な態様に従って、容器部品の残りの部分に結合された多層箔に正確に対応するが、しかし、それがまた、わずかに異なる構造を有するかも知れない。問題の容器の容器部分の1枚の壁は、本発明の重要態様に従って使われる層と異なるマイクロ波放射影響材料層を提供されるかも知れない。このように、方法は、マイクロ波内で処理されるための容器の、皿またはカバーのような自立容器部品を提供し、その容器は、食品を受け入れるための少なくとも1つの区画を備えており、そこにおいて、好ましくは、マイクロ波放射影響材料層は、前記少なくとも一つの区画の周表面の少なくとも一部に沿って、少なくとも一つの付随する容器部分の壁に提供され、そこにおいて、容器の区画が食品で満たされたあと、前記区画の上側は、更なるマイクロ波放射影響材料層および前記更なるマイクロ波放射影響材料層の一方の側に結合されマイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層からなる更なる多層箔で覆われ、そこにおいて、前記更なる多層箔のマイクロ波放射影響材料層は、マイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層の、満たされた区画の内部から遠い側に存在する。満たされた区画の上側をカバーするための現在の好ましい実施例による前記更なる多層箔を使用する重要な利点は、原則として、マイクロ波放射影響材料層からなるカバーを使用する必要を無くするという事実である。例えば、区画が更なる多層箔でおおわれている皿を使用することは考えられ、その皿はボール紙ラップで包まれる。あるいは、別々の皿をひとまとめにしたものを使用することは考えられ、各皿は、食品構成要素で満たされた1つの区画を備えており、食品構成要素は一緒に食事を形成し、それらの皿は、例えばトレイの形をした1つのパッケージ(ボール紙またはプラスチック)で一緒に包装される。
【0026】
望ましくは、前記更なる多層箔は、満たされた区画の上周縁に直接結合される。前記結合は、例えば、シール技術(溶融ジョイント)によって、または接着手段により実行される。溶融ジョイントの場合、前記更なる多層箔はこの種の用途に適していなければならないことは、理にかなっている。
【0027】
他の好ましい例として、シール不可多層箔を使用することを可能にするために、前記更なる多層箔は、区画の上周縁に直接結合されている別々のシール箔上に接着されており、前記更なる多層箔は別々のシール箔上に接着されている。シール箔および周縁間の直接的な結合は、この場合同様に、溶融ジョイントまたは接着ジョイントより実行される。
【0028】
多層箔のオートメーション化した操作を可能にする観点で、特に、型に同じものを配置するために、多層箔が静電的に帯電可能な場合、それは非常に有利であり、それは、静電的に帯電可能であるポリプロピレンの多層箔の1枚の層または多くの層を形成することにより理解されうる。
【0029】
本発明は、上記の発明による方法を使用することによって得られた容器部品にも関する。
【0030】
好適な実施の形態によれば、この種の容器部品は、他の容器部品と相互接続するための接続手段を備えている。この種の好ましい実施例は、問題の容器部品が1つの区画だけを備えている場合、特に、有利である。これは、消費者がそれ自身マイクロ波食事のための食品構成要素を組み立てることを可能にする。この種の容器部品は、限定された形、すなわち、円の60°部分、円の120°部分および円の180°部分を提供される。前記容器部品の区画の食品内容にしたがって、前記容器部品は限定された数の実施例において有用でなければならず、それは、マイクロ波放射影響材料層の性質に関しては各々異なる。利用できる3つの相互に異なるマイクロ波放射影響材料層は、この点について考慮され、その材料層は、例えば、穴のサイズまたは穴のパターンに関して各々異なる。それに加えて、マイクロ波放射影響材料層を備えていない容器部品は、有用である。容器部品の製造は、このように、12(4×3)の異なる容器部品に限定され、それは消費者によって、多数の異なる方法に組み込まれる。全てのこれらの組合せが1つの単一容器部品に結合される場合、12以上の多くのこの種の1つの容器部品が有用であり、それは、この種の容器部品および付随する実際業務の製造プロセスをかなりより複雑にする。
【0031】
望ましくは、マイクロ波放射影響材料層は、アルミニウムからなる。アルミニウムは、非常に適切な方法のマイクロ波放射線に影響できる材料である。
【0032】
好ましくは、マイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層は、ポリプロピレンからなり、その材料は容器部品のための材料としての用途に全く適しているにも関わらず、安い原価である。
【0033】
あるいは、マイクロ波放射に影響しない少なくとも一つの材料層が紙からなる場合、それはまた、非常に有利である。ボール紙のような紙は、印刷が容易であるという利点があり、その結果、容器部品上のマイクロ波放射影響材料層の供給は、その上に情報の供給と結合される。容器部品が熱成形プロセスにより形成される場合、紙を使う利点は特に興味深い。
【0034】
本発明は、比較的薄いマイクロ波放射影響材料層を使用することに非常に適しており、それは、コストに関して、材料消費の視点から有利である。したがって、本発明による容器部分の好ましい実施例は、マイクロ波放射影響材料層が、最大限に50μm、好ましくは、最大限に30μmの厚さを有することを特徴とする。マイクロ波放射影響材料層の厚さの下限は、容器部品の製造プロセスの間、一方では、マイクロ波放射影響材料層に作用する力によって決定され、その理由は、不十分な厚みが使われる場合、マイクロ波放射影響材料層が裂けるという危険があるからである。それに加えて、マイクロ波放射影響材料層の厚さは、また、前記層が実際にマイクロ波放射線に影響するために充分でなければならない。アルミニウムのために5μmの下限を維持することは、この点について現実的である。
【0035】
望ましくは、多層箔が、最大限に200μm、好ましくは、最大限に100μmの厚さを有する。この種の最大厚みを有する箔は、プロセス、特に、IML射出成形方法に容易である。
【0036】
特に、容器部品が多数の区画を備えている場合、容器部品を支持面におくための脚が提供される。容器部品が皿である場合、これは特に適用される。このように、食事がマイクロ波加熱炉において加熱される間に、この種の支持面を介してさまざまな区画の間で熱交換が起こる程度は、かなり減じられる。
【0037】
本発明の好ましい実施例に従って、さまざまな区画の間で熱交換が起こるのを防止する他の方法は、容器部品を関連する他の容器部品に接続するための手段が少なくとも2つの区画の周縁にそって提供されることによって得られる。具体的に、皿および付随するカバーは、この点について考慮され、その皿およびそのカバーは、区画の周縁に沿って、スナップ接続端を提供される。このように、気密の閉鎖は、区画の間で得られる。代わりに、または共に、区画の上周縁に沿って、箔(それは、マイクロ波放射線に影響しない)によって皿の区画をシールすることも可能であり、その結果として、例えば、区画内の製品の保存寿命をのばすための適切なガスが導入される。
【0038】
本発明は、上記した容器部品を製造するための方法を使用して、穴を備えている多層箔を製造する方法にも関する。本発明による方法は、
− 穴を備えていない閉多層箔を形成するステップと、
− 多層箔の穴を型抜きするステップと、
を備えている。
【0039】
上記型抜きは、特に、回転型抜きにおいて、大量生産に非常に適している製造テクニックである。
【0040】
あるいは、この種の方法は、
− 穴を備えていない閉多層箔を形成するステップと、
− レーザービームによって多層箔に穴をあけるステップと、
を備えている。
【0041】
レーザーによって穴を切断することによって達成される大きい利点は、それらのサイズに関しては、そして、それらが提供されるパターンに関しては、穴が提供される柔軟性である。
【0042】
穴を備えた多層箔を製造するための方法の上記した好ましい実施例に関して、閉多層箔は、マイクロ波放射影響材料層の一方の側またはマイクロ波放射影響材料層の双方に、マイクロ波放射線に影響しない材料層を提供することが記述される。
【0043】
本発明は、多層箔を生産する方法にも関するものであって、
− マイクロ波放射影響材料層を提供するステップと、
− 前記マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するステップと、
− マイクロ波放射線に影響しない閉材料層をマイクロ波放射影響材料層の一方の側に接着するステップと、
を備えている。
【0044】
このように、マイクロ波放射線に影響しない材料層の閉性質のために、IML射出成形容器部品に特に適している多層箔を生産することは、IML多層箔および射出型の壁の間に射出成形材料が自分の道を見つける危険度があることなく、可能である。他方では、マイクロ波放射影響材料層の穴を形成する際の完全な自由がある。
【0045】
多層箔を製造するための本発明の枠内で使用されうる他の方法は、
− マイクロ波放射影響材料層を提供するステップと、
− マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するステップと、
− マイクロ波放射線に影響しない閉材料層をマイクロ波放射影響材料層の両方の側に接着するステップと、
を備えている。
【0046】
2枚の材料層の閉性質が接着剤がマイクロ波放射影響材料層の穴によって多層箔の外側に着くことを防止(コーティング)するという事実のため、このように生産される多層箔は、巻かれることに非常に適している。
【0047】
マイクロ波放射影響材料に穴を成形することに関して、マイクロ波放射影響層に穴を形成する前に、強化層を、マイクロ波放射影響材料層上に接着することは、通常、有利である。マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するためのの操作および処理は、このように容易になる。
【0048】
望ましくは、マイクロ波放射影響材料層に穴を形成することを容易にするために、マイクロ波放射影響材料層の穴に対応する穴が、マイクロ波放射影響材料層の穴の形成と並行して、強化層に形成される。
【0049】
多層箔を製造するための方法が用いられるときに、それは、いずれにせよ、マイクロ波放射影響材料層の両面のマイクロ波放射線に影響しない閉材料層を接着するステップを備えており、マイクロ波放射線に影響しない閉材料層の1つは、好ましい実施例によれば、後の段階で多層箔の残りの部分からマイクロ波放射線に影響しないそれぞれの閉材料層を切り離すことを可能にするために二次的崩壊を許す接着剤タイプにより接着される。この好ましい実施例は一旦それがロールから巻き戻されるならば、マイクロ波放射線に影響しない2枚の材料層のうちの少なくとも1枚が容器部品のための多層箔の更なる処理のじゃまになるという事実と関係がある。そして、そのことはすでに、自立の容器部品を製造する方法の好ましい実施例の説明を上記に説明した。
【0050】
最後に、本発明は、上記の方法を用いて製造される多層箔にも関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
図1は、皿またはプレート1を示し、これは、3つの区画2a、2b、2c(以下に区画2として共通で引用される)から成る。皿1は、ポリプロピレンのようなプラスチック材料でできている。各々の区画は、食品構成要素を受けることを目的とし、食品構成要素は、マイクロ波加熱炉において処理された後に、共同で食事を形成する。各々の区画は、互いに離れる方向において上向きに傾斜している多くの縦壁3a、3b、3c(以下に壁3として共通で引用される)を有し、それらは、それぞれのボトム4a、4b、4c(以下にボトム4として共通で引用される)を介してそれぞれのボトムエッジに沿って相互接続されている。3つの区画の面する壁3は共有壁ではなく、この種の共有壁3を経て問題の区画の間で起こる熱交換が行われない。異なる区画2の面する壁は、細長い接続エッジ5を介してそれらの上部エッジに沿って相互接続されている。皿1は、さらに、その上の周に沿ってフランジエッジ6を備えている。フランジエッジ6を適切な幅に設計することおよび/またはそれに適切な幅以上の外側にマイクロ波放射影響層を提供しないことによって、以下に明らかなように、マイクロ波加熱炉および皿1の壁の間でスパークすることを予防できる。あるいは、スペーサは、フランジエッジ6に局所的に提供されるかもしれない。
【0052】
3つの区画2a、2b、2c内の食品構成要素が異なる範囲にマイクロ波放射線に影響を受けることを達成するために、シートのようなマイクロ波放射線影響層は、壁3a、3bおよびボトム4a、4bに存在する。壁3cおよび区画2cの底4cは、この種のマイクロ波放射線影響層を備えない。例えば、この種の層の材料はアルミニウムであるが、あるいは、例えば、銀、銅、金、亜鉛、黄銅、ニッケル、鉄、プラチナ、スズまたはコンポジットの特定のタイプのように、よく電気を伝導する材料の他のタイプを使用することも可能である。アルミニウムは、その有利な電気伝導率特性と合わせてそれの比較的低コストであるから、特にこの点について卓越している。
【0053】
本発明の好ましい実施例によれば、皿1は、いわゆるインモールド・ラベリング技術(IML)を用いて、射出成形技術によってつくられ、そこにおいて、典型的には、箔は型に存在し、多層箔がピック&プレース・ロボット(図示せず)によってその中に配置される。ピック&プレースロボットによる操作と関連して、問題の多層箔が静電的に帯電可能な場合、例えば、非常に静電的に帯電可能であるタイプのポリプロピレン層であり、そして、それは全種類のポリプロピレンを有するケースでない場合、それは強く好まれる。製造方法に関して、図2a-4まで最初に参照され、このようにして生産された皿1は、図5および6が横断面図において図式的に示されている。
【0054】
図3は、多層箔7を示す。多層箔7は、実質的に3枚の層から組み立てられており、それの中間の層8は、アルミニウム・マイクロ波放射線影響層であり、そのいずれの側にも、ポリプロピレン層9,10の層を備えており、その材料は、皿1の残りの部分の材料に対応する。ポリプロピレンは、そのコストのために、1種類の非常に適切なプラスチックであるにもかかわらず、また、当業者に公知であるように、ABS、ポリエチレンおよびポリスチレンのようなプラスチックの他のタイプが用いられることが可能である。材料層8,9,10の厚みは、それぞれ、20μm、30μmおよび30μmである。層の対称形の膜厚分布の利点は、材料層9、10が外側に存在する(前記材料層が同一材料から成る)問題に関して生じる「エラー」を除外するという事実である。単に材料層8に関する材料層9の機械的保護機能に関する限り、最小限5μmの層9より小さい厚みを使用することが可能である。遮蔽機能の視点から過度の寸法を意味するけれども、材料層9,10のために、例えば、50μmまたは100μmより大きな厚みを使用することは可能である。材料層8のために、20μm以外の厚みを使用することが可能であり、その厚みは、例えば、5μmおよび50μm間の範囲であり、その下限は製造工程で求められる材料層8の強度によって決定され、その上限は材料消費を経済的および環境的理由のために一定範囲を超えない求めによって決定される。
【0055】
マイクロ波放射線影響層8を各々備えている各々の区画2aおよび2bに別々の多層箔7を提供することは、本発明の枠内で可能であるにもかかわらず、この場合、単一の多層箔7が用いられ、双方の区画2aおよび2bにはマイクロ波放射線影響アルミニウム層が提供される。そのためには、多層箔は、接続エッジ13を介して相互接続された2つの主要部12a、12bから成り、それは、結局、区画2aおよび2b間の接続エッジ5に存在する。各々の主要部12a、12bは、中央底面14a、14bを含み、それは、4つの周辺エッジを接合している側面15a、15bを有している。側面15a、15bは、部分的に折り目線の機能を果たし、底面14a、14bの周辺エッジで上向きに折曲げられ、多層箔7は、区画2a、2bの主要な形を形成し、それは、限られた範囲でオーバーラップしている隣接する側面15a、15bの面するエッジを有しており、その端部には多層箔7は、切欠コーナ部分29a、29bを具備する。
【0056】
主要部12a、12bは、正方形の貫通穴11a、11bを備えており、それは、それらのサイズに関しては、それらの分布に関して、互いに相違している。これの最終的な利点は、多層箔7が、区画2a、2bの食品に、各々の区画に対して異なる範囲で、マイクロ波放射線に影響するということである。
【0057】
多層箔7に関して、注目されることは、接着剤の薄い均一な層をアルミニウム層8の面に塗布し、その上に、ポリプロピレン層9,10を載置することによってつくられることである。全体は、特定の予圧をかけて、箔7の上のローラーを動かすことによって、接着結合を押圧して、最終的に互いに接着される。箔7の穴11a、11bは、アルミニウム層8を貫通するだけでなくて、ポリプロピレン層9,10も貫通し、型抜動作またはレーザー切断動作によって、非常に都合よく形成されうる。製造数が多くて、同時に、レーザー切断が製作者に柔軟性の非常に高い程度を提供するときに、第1の可能性は、低コストのために特に有利である。
【0058】
多層箔7の成形は、図2aおよび2bに示す方法で行われる。二重マンドレル16が使用され、それは、スタート時は平坦であった多層箔7を保持するためにを静電的に帯電17される。多層箔7は、マンドレル16によって、型部19の2つの凹部18a、18bに押圧される。その結果として、多層箔7は、凹部18a、18bの形状になる。二重マンドレル16の反動の後、多層箔7は、凹部18a,18bに留まる。その後、射出成形チャネル21を備えた押込み金型部20は、引込み型部19および押込み金型部20間の皿1の形状に対応する射出型22を形成するように、型部19と隣接する関係に移動させられる。それから、射出成形機械(図示せず)を用いて液化されたポリプロピレン23は、射出成形チャネル21を介して射出型22に導入され、その後凝固し、その結果、皿1は得られ、そして、型部19および20が離れて移動した後、それは利用できるようになる。皿1において、多層箔7は、一方の全ての領域上の残留する射出成形ポリプロピレン材23に結合される。重要な一部が射出成形ポリプロピレン材23を越えて自由なままでいられるような寸法を多層箔のために考えられ、後述するように、前記区画のためのカバーとして機能するように前記区画が満たされた後、それでも、その部分は、結局、区画2a-2c上に折り返される。
【0059】
多層箔7を除いて、射出成形材料23は、図5および6おいて黒で示されている。皿1の壁3およびボトム4の厚みは、約0.8mmである。補強用リブを使用すると、皿1の自己支持能力を失わないで、より小さい厚みは、例えば、0.2-0.3mmもまた可能である。ボトム4bおよび4cが同じ厚みを有しかつオリジナルの多層箔7のポリプロピレン層9が皿1のフリーな外側に存在するので、その結果として、アルミニウム層8が保護され、消費者は区画2bがマイクロ波放射線影響アルミニウム材層8を備えているとほとんど気がつかないのに、非透明なポリプロピレン層9が用いられると仮定すると、区画2cはそうでない。しかしながら、明確にするため、層8は、いわば、ポリプロピレン層9が透明であるのを表示することによって、図7に示されている。
【0060】
図8aおよび8bにおいて、皿1は、付随するカバー24と共に示される。皿1およびカバー24は、一緒に容器25を形成する。明確にするため、カバー24は、穴27a、27bを有するマイクロ波放射影響層26を除いて透明であるとして表示されている。容器1のように、カバー24は、それぞれの構成要素2a、2b、2cの3つの部分に再分割される。マイクロ波放射線影響層は区画2cの位置に存在せず、他方では、この種の層が、区画2a、2bの位置に存在する。区画2aで、アルミニウム層26の穴27aは互いに接近して間隔をおかれておりかつそれらの寸法は、穴27bのそれより小さくて区画2a、2bの壁3およびボトム4の穴11a-11bを有する状況と類似している。このように、ファラデーの2つのケージは区画2aおよび2bのためにつくれ、そのケージが、マイクロ波放射線に関して区画2a、2bの内部から除外されうる異なる特性を有する。皿1のように、カバー24は、IML射出成形プロセスによってつくられ、その場合、1枚の多層箔だけが各々のカバー24のために利用できることを必要とする。あるいは、例えば、カバーが熱成形プロセスによってつくられるか、または、多層箔が、以下に述べられるように、区画2a、2bをシールするために用いられるかも知れない。
【0061】
これは、図1,8aおよび8bに示されていないが、スナップ接続システムは接続エッジ5およびフランジエッジ6の双方を、一方では皿1に、他方では、皿1に面するカバーの側の対応する位置に提供され、その結果として、区画2は接続エッジ5の位置で各々から密閉され、それは、温度を区画で個々にセットすることに関しては最大の自由があることが望ましいという事実のために重要である。この視点から、有利であるには、皿1の底部に脚が備えられていることであり、それは、例えば、底部4の各コーナであり、そうすると、熱交換が起こり難いか、マイクロ波野中の皿1の支持面によって熱伝達がかなり減じた範囲だけになる。この種の支持面は、通常ガラスプレートである。
【0062】
図9は、図1の皿のような皿の製造の選択肢を示しており、それは、インモールド技術のカテゴリに入る。圧力型31が使用され、それは、図2a、2bを参照しながら説明した方法と良く似ており、多層箔7と比較しうる多層泊32が凹所33a、33bに提供される。その後、圧力型は、凹部に33a、33b、ポリプロピレン薄膜35を押圧する。これの前に、箔35は加熱手段36により加熱される。そして、それの結果として、ポリプロピレン薄膜35および多層箔32は高い圧力の影響を受けて、凹部33a、33bにおいて一緒に結合される。その後、それが引込み型31および押込み金型34の間にある限り、ポリプロピレン薄膜35はカットオフされ、そして、個々の皿35は得られた。多層箔32が同様に多層箔7へ形成されることができることを示されるにもかかわらず、多層箔7のポリプロピレン層10に対応するポリプロピレン層のない多層箔32を構成するか、またはさらにかなりより薄い層によって、少なくともそれを構成することはまた、考えられる。
【0063】
図10は、本発明ために使用される適切な多層箔の生産を図式的示すものである。図10の上部は模式的な側面図を示し、中間部が概略平面図を示し、そして、下部は1つの断面図または多くの断面図を示し、これは、図10の上部に示される側面図に対して直交している。
【0064】
アルミニウム箔52の層(約5-10μm)およびポリプロピレン箔54の層(約25-35μm)、この厚みがこの場合アルミニウム箔52の層の数倍であるが、それぞれ、ロール51,53から巻き戻されて、ローラー55,56の間で各々に対して押圧される。供給手段(図示せず)は、ロール51、53およびローラー55,56との間において、コーティング接着剤をアルミニウム箔52の層の対向する面および/またはポリプロピレン箔53の層のうちの1枚に、または双方に塗布した。このような方法で、多層箔57は形成され、箔はアルミニウム箔52の層およびポリプロピレン箔53の層に組立られる。
【0065】
多層箔57は回転型抜きしているローラー58,59により担持され、それは、連続した穴パターン60を多層箔57に切る。一旦、穴パターン60が多層箔57に形成されると、多層箔57は多層箔57 'になった。多層箔57'の穴パターン60の穴61は多層箔57'の全部の全ての幅に拡がり、それは、ポリプロピレン箔53の層と同じくアルミニウムの層52を貫通している。
【0066】
穴パターン60が回転型抜きしているローラー58,59により形成されたあと、多層箔57'はヒートローラ62,63に担持され、そこにおいて、ポリプロピレン箔66の層およびポリエチレン箔67の双方の厚みは30-50μmであるが、それらは、多層箔57 'の外側に加えられる。接着剤をコーティングすることによって、それは、示されない手段によって、層66,67の対向する側のうちの少なくとも1つと、多層箔57に塗布され、外側に閉鎖箔66、67を備えた多層箔58と、穴61を有するアルミニウム箔52およびポリプロピレン箔53とがそこに現れる。
【0067】
製造工程の次の段階として、図4の多層箔部7と比較しうるとともに、さらなる工程に適している多層箔パーツ70、すなわち、すでに上記した様に、部分的な容器の一部を形成するためのIML箔は、回転型切断ローラ68およびカウンタローラー69によって切断される。あるいは、ステージ間のロール上に多層箔58を巻回することは、また、可能であり、その場合、穴61を介して多層箔58の外側上に接着剤を塗布する危険度は、箔66,67の閉性質によって除外される。その場合、回転型切断ローラ68による型切断動作は、問題のロールが再び巻き戻しされた後、実行される。箔58がポリプロピレンからなる生産される部分的な容器で結局IML箔として使われるという仮定の場合において、ポリエチレン箔67の層の存在は欠点を構成し、この理由のために、箔67は多層箔58 ''から多層箔部分70のカットの前に多層箔58の残りの部分から除去される。ポリエチレン層67の除去の後、その端にポリエチレン層67およびポリプロピレン層53の間に適切なタイプの接着剤が使用されなければならず、それは、例えば、スティッカーが使用され、図10に58 ''で示される箔が得られる。ポリプロピレン箔53の層は、IML射出成形工程の間に、生産される部分的な容器の残りの部分および箔58"間の良好な結合をもたらせる。
【0068】
一方では、例えば、箔58が結局熱成形箔として用いられる場合、ポリエチレン箔67の存在は利点をもたらし、箔は多層箔58から多層箔部分70の切断の前に除去されない。この状況は、図10に示される。
【0069】
多層箔部分70をピック&プレース・ロボットによって多層箔部分70を型内に位置させるように保持することを可能とするために、非常に有利なのは、箔部分が静電気的に帯電可能、例えば、多層箔部分70のポリプロピレンを静電気的に帯電させうることである。
【0070】
図10を参照しながら記述した上記の製造方法において、頻繁な用途は用いられる多層箔のさまざまな層を一緒に結合するためのコーティング接着剤は頻繁に使用される。この種の接着剤タイプは、乾燥時間が長いのが通常であるが、例えば、熱風またはUV照射を用いると、それは都合よく短くなる。異なる場所、すなわち、同じ生産ライン以外で製造方法のさまざまな動作を行うことが本発明の範囲内で可能であると強調されるというに加えて、1本の生産ラインの全製造方法を実行することが好ましい。
【0071】
図10において、符号58 'は、多層箔58のための選択的構成を示しており、一方ではポリプロピレン層53が除外され、他方では層67がポリエチレンよりもむしろ層66のようなポリエチレンで層でつくられている。この前後関係において、注意すべきは、箔58のためのポリプロピレン箔53の重要な機能は、回転型切断ローラー58,59によって穴61の成形と関連してアルミニウム箔52を強化することである。本発明の範囲内で、穴は、例えば、異なる方法で、例えば、レーザカットによって、提供されうる。アルミニウム箔52の層の処理が層が強化されることが必要でない場合、例えば、アルミニウム箔52のより厚い層を使用することが選択される場合、強化層、例えば、ポリプロピレン箔53の層を使用しないことが決定されるかもしれない。この種の場合、これは、多層箔58 'の形成に至り、そこにおいて、ポリプロピレン箔67の層は生産される部分的な容器の一部を形成し、IML射出成形の間に、多層箔58 'および部分的な容器の残り(ポリプロピレン)間の良好な結合をもたらせる。
【0072】
上記において、本発明は、本発明の好ましい実施例により説明された。本発明に対する無数の変形が本発明の範囲内で可能であることは、当業者にとって明らかである。このように、例えば、1つの区画だけから成る容器を生産することが本発明の範囲内で、また、可能であると指摘される。望ましくは、この種の容器は、その場合、一緒に容器を連結するために、スナップのような接続手段によって形成され、このように消費者が自分自身の必要条件に従って完全な食事をつくることを可能にする。あるいは、この種の容器は、接続手段の提供なしで、共通で包装されるかもしれない。また、容器を充満状態にするために使用する工程の視点から、この種の実施例は、別々の容器に満たされるさまざまな食品構成要素がもはや同じ場所で物理的にまとめられる必要はないという、大きい利点を提供する。それに加えて、完全な食事の保存寿命は、その場合、最も短い保存寿命を有する食品構成要素によってもはや決定されない。この種の容器の製造に関して、大きい利点は、製作者がそれ自身を比較的少ない数の形状および/またはサイズに限定できることである。そして、それは限定された数の異なるマイクロ波放射線影響層のうちの1枚を各々備えている。
【0073】
それに加えて、本発明の範囲内で、多層箔を、部分的な容器の(最終的な)外側でなく、問題の部分的な容器が一部を形成する容器内部で食品に面する(最終的な)内側上に形成することは、可能である。
【0074】
最後に、例えばアルミニウム層52のようなマイクロ波放射影響材料層を備えた、例えば多層箔58のような多層箔の他の使用は、例えば、食品で満たされた、図1の皿1の区画2a、2bおよび/または2cのような、1つの区画または多くの区画カバーとして言及できる。このように、区画の上側に比較的単純な方法で同様にマイクロ波放射影響材料層を提供することは、可能である。区画がもちろん満たされた後、全ての区画の上側は1つの処理工程で、単一の箔で覆われることができ、他方、それらが満たされたあと、個々に区画を多層箔でおおうことはまた、可能である。重要な利点は、原則として、組み込まれるマイクロ波放射影響材料層を有する別々のカバーを使用するのに必要でないという事実である。多層箔によって区画をカバーするために、標準的シール技術でもって箔は問題の区画の上周縁に結合される。あるいは、接着結合が使われるかもしれない。さらにもう一つの変形例によれば、例えばシール技術によって、マイクロ波放射に影響しない箔が、区画の上側を閉めるために、最初に用いられるかも知れない。その後、マイクロ波放射線影響層から成る多層箔は、例えばコーティング接着剤によって、前記箔に添付されるかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】マイクロ波皿である。
【図2】図2Aおよび2Bは、図1の平面IIの位置で、図1によるマイクロ波皿の製造の間における射出型の2つの連続した状況を示している。
【図3】多層箔の透視図である。
【図4】多層箔の平面図である。
【図5】図1の平面Vに沿った横断面図である。
【図6】図5の区画の底面のより詳細な図である。
【図7】図1のマイクロ波皿であり、そこにおいて、マイクロ波放射影響材料層は、視覚化されている。
【図8】図8Aおよび8Bは付随するカバーを含む、図7のマイクロ波皿を示す。
【図9】容器部品の圧力成形の間における連続した状況を示している。
【図10】多層箔を製造する方法を図式的に示している。
【符号の説明】
【0076】
1 皿
2 区画
3 壁
4 ボトム
8 アルミニウム箔層
9、10 ポリプロピレン層
【技術分野】
【0001】
本発明は、皿またはカバーのような、マイクロ波加熱炉内で処理される食品用容器のための自立の容器部品を製造する方法であって、容器は、食品を受け入れるための少なくとも1つの区画を備えており、その区画の周面の少なくとも一部にそって、マイクロ波放射影響材料層が関連する容器の少なくとも一部に提供されている方法に関する。
【背景技術】
【0002】
マイクロ波加熱炉において処理される食品のための2つ以上の区画を有する容器を提供することは公知である。各々の区画は、食事の食品構成要素を受けることを目的とする。前記食品構成要素がマイクロ波加熱炉の放射を共同で受けるときに、それらがが最適に加熱されることを確実にするために、壁および底には、異なる効果を印加するマイクロ波放射影響材料層が備えられている。これは、1つの区画の食品構成要素が他の区画の食品構成要素よりマイクロ波放射線を異なる量に曝されることを可能にする。
【0003】
導入部のパラグラフで言及した方法は、特許文献1に記載されている。この周知の方法において、アルミニウム箔は予め形成された、2つの枝分かれ可能な、自立の部分的容器の間に位置させられ、それは、一緒に移動して、アルミニウム箔を変形させかつ枝分かれ部分的容器の間で組み込まれる。アルミニウム箔を有する2つの部分的容器は、その間で、マイクロ波加熱炉において処理される食品のための容器の皿またはカバーを形成する。マイクロ波放射に影響するシートのような材料に、アルミニウム箔を予め形成するために、必要に応じて、前記部分的な容器製造の間、インモールド・ラベリング技術によって、前記材料を部分的容器の一つ以上に組み込むことが、前記特許において、提案されている。
【0004】
このように製造される容器部品は、マイクロ波加熱炉において処理される食品のための容器の一部を形成するために非常に適している。しかしながら、実際には、また、各々の容器部品のために2つの自立部分的容器があることが前記方法の固有の態様であるので、この種の容器部品の経済的に堅実な大量生産を理解することは難しいようである。
【特許文献1】国際特許出願WO-A2-03/043474
【特許文献2】国際特許出願WO-A1-03/078012
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の目的は、経済的にしっかりしたやり方で、マイクロ波加熱炉において処理される食品のための容器のための容器部品を製造することを可能にする方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
その目的を達成するために、本発明による方法は、
− マイクロ波放射影響材料層と、マイクロ波放射影響材料層の少なくとも一方の側に結合されかつマイクロ波放射に影響しない少なくとも1つの材料層とを備えた多層箔を提供するステップと、
− 多層箔のマイクロ波放射に影響しない材料層が容器部品の自由表面に存在するように、多層箔の一方の側を問題の容器部品の残りの部分に結合するステップと、
を備えているものである。
【0007】
この種の多層箔の使用は、生産の観点から非常に有利であるやり方で、容器部品のマイクロ波放射影響材料層の形態一部分を形成することを、可能にする。マイクロ波放射線に影響しない材料層は、マイクロ波放射影響材料層をその環境から保護し、その結果、マイクロ波放射影響層は容器部品の自由表面に存在しない。これは、食品の安全の視点から、そして、マイクロ波放射影響層に損傷が引き起こされるという危険から、望ましくない。加えて、マイクロ波放射影響材料層は、このように必要に応じて、マイクロ波放射線に影響しない不透明物質層を使うことを通じて、隠され、これに反して、その可能性を除外することなく、マイクロ波放射影響材料層がマイクロ波放射線に影響しない材料層が透明であるという事実によって、マイクロ波放射影響材料層が隠されることがない。マイクロ波放射線に影響しない層は、また、例えば、その上に情報を印刷することによって、情報を提供するために使われるかもしれない。
【0008】
さらに、注目すべきは、特許文献2が、マイクロ波加熱炉において処理される食品のための容器の自立容器部品を製造する方法を記述しており、そこにおいて、容器は、実質的に積層材料の折られたシートからつくられ、例えば、フランジ、端、突起およびハンドルのような容器の一部は、射出成型プラスチック材料によって、カプセル化される。
【0009】
望ましくは、多層箔は、マイクロ波放射線に影響しない多層箔の材料層が容器部品の外側に存在するように、容器部品の残りの部分に結合される。現在の好ましい実施例の前後関係の範囲内で、外側という用語は、最終的な容器における容器内の食品から離れている容器部品の側であると理解されるべきである。マイクロ波放射線に影響しない材料層が損害を受けなければならない場合であっても、この好ましい実施例は、マイクロ波放射影響材料層と接触する食品の危険度を強く減らすかまたは実際に除外する。その接触は食品の安全の理由で望ましくないかまたは少なくとも望ましくない。外側において、マイクロ波放射線に影響しない多層箔の材料層は、機械的保護をマイクロ波放射影響箔に提供する。
【0010】
容器部品を大量生産するための非常に適切な本発明の好ましい実施例において、多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップが、容器部品を成形する間に、マイクロ波放射影響材料層を容器部品の残りの部分に結合するために、型内で容器部品を成形する間に、多層箔を型内に位置させることによって実行される。この種の方法は、インモールド・ラベリング技術(IML)に入り、そこにおいて、箔は、型内に典型的に配置される。1つの製造ステップにおいて、集積されたマイクロ波放射影響材料層を有する容器部品が、このように製造されるか、少なくとも形づくられる。この好ましい実施例の枠内で、さまざまな区画を備えた容器部品を製造するために射出型の同時に多くの別々の多層箔を配置することも可能である。
【0011】
インモールド・ラベリング技術は、容器部品の射出成形に用いられることが可能であり、それは、安い製造コストで、多数のこの種の容器部品を生産することを可能にする。したがって、本発明による方法の好ましい実施例は、射出型内で容器部品を射出成型することによって容器部品を形成するステップを含む。容器部品の残りの部分にマイクロ波放射影響材料層を結合することは、射出型内の射出成形材料の凝固の間に行われる。
【0012】
本発明の前後関係の範囲内で、インモールド・ラベリング技術の他の非常に有利な実施例は、熱成形プロセスによって形成され、それは、真空成形および圧力成形を含む。したがって、本発明による方法の他の好ましい実施例は、熱成形型内で容器部品を熱成形することによって容器部品を形成するステップを含む。
【0013】
あるいは、型の外で、接着層によって多層箔を容器部品の残りの部分に接着することによって多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップを実項することが可能である。また、オフモールド・ラベリング(OML)と一般に呼ばれる、この方法は、少なくとも一つのマイクロ波放射影響材料層を備えた容器部品の大量生産に適している。
【0014】
容器部品が有意な程度にその最終形状にすでに達するときに、容器部品の残りの部分に多層箔の前記接着が行われることが、上述した好ましい実施例の前後関係の範囲内で確実に可能であるにもかかわらず、多層箔が容器部品の残りの部分上に接着された後に、熱成形型内で容器部品を熱成形することによって、容器部品をその基本的に限定的な形状を与えることは、また、有利であってもよい。容器部品の成形がまだ行われないときに、多層箔の接着のために容器部品の残りの部分のアクセスし易すさはまだ最適である。容器部品のその最終形状への次の変形によって多層箔および容器部品の残りの部分間の結合の品質に関して問題が起こるべき場合、多層箔を容器部品の材料に変形が起こらないか、結合現象に導く反対の範囲でない部分でだけ接着することを考慮してもよい。
【0015】
望ましくは、マイクロ波放射影響材料層は、穴を備えている。穴のサイズおよび分布は、部分的に、マイクロ波放射影響材料層の効果を決定し、それは、全く好ましくは平らにつくられ、および/または不織生地のオリジナルつくられ、および/またはワンピースでつくられ(即ち1つの導体)ている。
【0016】
各々の容器部品のための異なる区画のための多くの離散的な具体的な箔を使用することが可能であるにもかかわらず、上記したように、マイクロ波放射影響材料層の穴が、異なる区画のために、異なるパターンにおいて、および/または異なるサイズにおいて、提供される場合、それはまた、非常に有利である。異なるパターンおよび/または異なるサイズの穴を提供することは、1枚の箔だけが用いられるという事実にもかかわらず、前記箔は、結局、局所的に異なる効果を各々の区画に提供することを達成する。
【0017】
全く好ましくは、マイクロ波放射線に影響しない材料層は、閉層である。一般に言われるのは、マイクロ波放射影響材料層は、とくに、機械的性質として、マイクロ波放射線影響材料層のために、十分な保護として機能する。特に多層箔および問題の容器部品の残りの部分間の接続が上記のように本発明による方法の好ましい実施例に従って射出成形プロセスにより遂行される場合、マイクロ波放射線に影響しない閉材料層は、射出型および多層箔の壁間に自分の道を見つける射出成形材料を予防するように機能し、それによって、多層箔を押しのける。そして、それは容器部品の自由表面に配置されているマイクロ波放射線に影響しない材料層よりむしろマイクロ波放射影響材料層の危険度に至りさえすることができる。そして、それは正確に本発明の前後関係の範囲内で望ましくないことである。
【0018】
更に好ましくは、多層箔は、貫通穴を備えている。この種の穴は、このように、マイクロ波放射影響材料層およびマイクロ波放射線に影響しない材料層に存在する。この種の多層箔を使用する重要な利点は、製造が容易であるか、マイクロ波放射影響材料層だけが穴を備えている多層箔より少なくとも容易であるという事実である。それに加えて、インモールド・ラベルリングプロセスが容器部品の残りの部分に多層箔を結合するために使われるときに、穴を備えている多層箔の使用は、容器部品の多層箔の統合が多層箔の穴を経ていずれにせよ起こることが大きい利点である。
【0019】
マイクロ波放射影響材料層の穴は、好ましくは、多層箔が問題の容器部品の残りの部分に結合される生産ラインと同じ生産ラインにおいて形成される。穴を有する多層箔を格納したり、輸送する必要がないから、これは、実際業務の観点から特に有利である。
【0020】
容器部品のマイクロ波放射影響材料層に、箔部分の重なり(または少なくともかなりより小さい範囲に)を無く、関連する区画の形状(部分)に対応する、3次元形状を与えることを可能とするために、多層箔は、好ましくは、切欠コーナ部分を備えている。
【0021】
特に、しかし、そのようにだけでなく、容器部品がインモールド・ラベリング製造プロセスによって製造される状況において、多層箔は、マイクロ波放射線に影響しない材料層がマイクロ波放射影響材料層の両側にある状態において提供されることが好ましい。マイクロ波放射線に影響しない第2の材料層は、このように良好な結合を容器部品の残りの部分に提供できる。マイクロ波放射線に影響しない第2の材料層の機能がマイクロ波放射線に影響しない(第1の)材料層のそれと異なるので、前記第2の材料層の厚さはより少なくてもよい(かなり)。IML熱成形の場合、それの有利なフロー特性(ポリエチレンは、ポリプロピレンよりすぐに、その降伏点に着く)のため、マイクロ波放射線に影響しない第2の材料層がポリエチレンでできていると有利である。
【0022】
マイクロ波放射に影響しない材料層がマイクロ波放射影響材料層の両側にある多層箔を使用する他の機能は、多層箔のさまざまな層、その層の少なくとも1つには穴が備えられている層を一緒に結合するために使用される接着剤を、箔の外側に着くことから、コーティングすることを防ぐことであり、問題の箔がロールに巻かれている場合、ロールの多層箔の隣接する層が望ましくなく一緒に着いてしまうという事実によって、そのようなロールは後のステージで巻き戻すのが困難になるだろうから、それは問題になるかも知れない。マイクロ波放射線に影響しない2枚の材料層が閉層である場合、この利点は特に達成される。
【0023】
多層箔およびマイクロ波放射線に影響しないそれぞれの材料層の材料の処理のために用いられる製造テクニックに従い、多層箔が容器部品の残りの部分に結合される前に、マイクロ波放射線に影響しない2枚の材料層のうちの1枚は多層箔から分離されることは、それは非常に有利か、さらに必要かも知れない。だれもが、この文脈において、いわば、問題のマイクロ波放射線に影響しない材料層がステッカーとして同様に多層箔の残りの部分から引き離されると想像できる。適切な接着剤タイプがこのために、もちろん使われなければならないが、その接着剤タイプは当業者にとって公知である。現在の好ましい実施例の重要な実例は、多層箔の外側層のためのそれぞれの材料としてのポリエチレンおよびポリプロピレンの用途であり、その層の間に、例えばアルミニウムからなるマイクロ波放射影響材料層が存在する。ポリエチレン層は、IML射出成形によって、ポリプロピレン容器部品の残りの部分に結合されることに適しておらず、従って、多層箔からポリエチレン層を取り除くことは、有利である。その場合、IML射出成形プロセスの間にポリプロピレン層を介してポリプロピレン容器部品の残りの部分に最適結合を提供するために、多層箔のポリエチレン層およびアルミニウム層の間に付加的なポリプロピレン層を使用することは有利である。一方では、熱成形テクニックのような、他の製造技術が用いられるときに、外側のポリエチレン層の存在は有利になるかも知れない。
【0024】
特に、多層箔および容器部品の残りの部分の間で良好な結合を得る観点から、マイクロ波放射に影響しない材料層は、容器部品の残りの部分として同一材料でつくられていることが、さらに、好ましい。IML射出成形プロセスが用いられるときに、この好ましい実施例特には適用される。
【0025】
特別な好ましい実施例によれば、容器の区画の上側は、食品で満たされた後に、更なるマイクロ波放射影響材料層と、更なるマイクロ波放射影響材料層の一方の側に結合されかつマイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層とを備えた多層箔によってカバーされ、前記更なる多層箔の前記更なるマイクロ波放射影響材料層がマイクロ波放射線に影響しない前記更なる材料層の満たされた区画の内部から遠い側に存在させられている。これは、多層箔の完全に新規な使用である。そして、注意すべきは、本発明の前後関係の範囲内で、前記更なる多層箔が、本発明の重要な態様に従って、容器部品の残りの部分に結合された多層箔に正確に対応するが、しかし、それがまた、わずかに異なる構造を有するかも知れない。問題の容器の容器部分の1枚の壁は、本発明の重要態様に従って使われる層と異なるマイクロ波放射影響材料層を提供されるかも知れない。このように、方法は、マイクロ波内で処理されるための容器の、皿またはカバーのような自立容器部品を提供し、その容器は、食品を受け入れるための少なくとも1つの区画を備えており、そこにおいて、好ましくは、マイクロ波放射影響材料層は、前記少なくとも一つの区画の周表面の少なくとも一部に沿って、少なくとも一つの付随する容器部分の壁に提供され、そこにおいて、容器の区画が食品で満たされたあと、前記区画の上側は、更なるマイクロ波放射影響材料層および前記更なるマイクロ波放射影響材料層の一方の側に結合されマイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層からなる更なる多層箔で覆われ、そこにおいて、前記更なる多層箔のマイクロ波放射影響材料層は、マイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層の、満たされた区画の内部から遠い側に存在する。満たされた区画の上側をカバーするための現在の好ましい実施例による前記更なる多層箔を使用する重要な利点は、原則として、マイクロ波放射影響材料層からなるカバーを使用する必要を無くするという事実である。例えば、区画が更なる多層箔でおおわれている皿を使用することは考えられ、その皿はボール紙ラップで包まれる。あるいは、別々の皿をひとまとめにしたものを使用することは考えられ、各皿は、食品構成要素で満たされた1つの区画を備えており、食品構成要素は一緒に食事を形成し、それらの皿は、例えばトレイの形をした1つのパッケージ(ボール紙またはプラスチック)で一緒に包装される。
【0026】
望ましくは、前記更なる多層箔は、満たされた区画の上周縁に直接結合される。前記結合は、例えば、シール技術(溶融ジョイント)によって、または接着手段により実行される。溶融ジョイントの場合、前記更なる多層箔はこの種の用途に適していなければならないことは、理にかなっている。
【0027】
他の好ましい例として、シール不可多層箔を使用することを可能にするために、前記更なる多層箔は、区画の上周縁に直接結合されている別々のシール箔上に接着されており、前記更なる多層箔は別々のシール箔上に接着されている。シール箔および周縁間の直接的な結合は、この場合同様に、溶融ジョイントまたは接着ジョイントより実行される。
【0028】
多層箔のオートメーション化した操作を可能にする観点で、特に、型に同じものを配置するために、多層箔が静電的に帯電可能な場合、それは非常に有利であり、それは、静電的に帯電可能であるポリプロピレンの多層箔の1枚の層または多くの層を形成することにより理解されうる。
【0029】
本発明は、上記の発明による方法を使用することによって得られた容器部品にも関する。
【0030】
好適な実施の形態によれば、この種の容器部品は、他の容器部品と相互接続するための接続手段を備えている。この種の好ましい実施例は、問題の容器部品が1つの区画だけを備えている場合、特に、有利である。これは、消費者がそれ自身マイクロ波食事のための食品構成要素を組み立てることを可能にする。この種の容器部品は、限定された形、すなわち、円の60°部分、円の120°部分および円の180°部分を提供される。前記容器部品の区画の食品内容にしたがって、前記容器部品は限定された数の実施例において有用でなければならず、それは、マイクロ波放射影響材料層の性質に関しては各々異なる。利用できる3つの相互に異なるマイクロ波放射影響材料層は、この点について考慮され、その材料層は、例えば、穴のサイズまたは穴のパターンに関して各々異なる。それに加えて、マイクロ波放射影響材料層を備えていない容器部品は、有用である。容器部品の製造は、このように、12(4×3)の異なる容器部品に限定され、それは消費者によって、多数の異なる方法に組み込まれる。全てのこれらの組合せが1つの単一容器部品に結合される場合、12以上の多くのこの種の1つの容器部品が有用であり、それは、この種の容器部品および付随する実際業務の製造プロセスをかなりより複雑にする。
【0031】
望ましくは、マイクロ波放射影響材料層は、アルミニウムからなる。アルミニウムは、非常に適切な方法のマイクロ波放射線に影響できる材料である。
【0032】
好ましくは、マイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層は、ポリプロピレンからなり、その材料は容器部品のための材料としての用途に全く適しているにも関わらず、安い原価である。
【0033】
あるいは、マイクロ波放射に影響しない少なくとも一つの材料層が紙からなる場合、それはまた、非常に有利である。ボール紙のような紙は、印刷が容易であるという利点があり、その結果、容器部品上のマイクロ波放射影響材料層の供給は、その上に情報の供給と結合される。容器部品が熱成形プロセスにより形成される場合、紙を使う利点は特に興味深い。
【0034】
本発明は、比較的薄いマイクロ波放射影響材料層を使用することに非常に適しており、それは、コストに関して、材料消費の視点から有利である。したがって、本発明による容器部分の好ましい実施例は、マイクロ波放射影響材料層が、最大限に50μm、好ましくは、最大限に30μmの厚さを有することを特徴とする。マイクロ波放射影響材料層の厚さの下限は、容器部品の製造プロセスの間、一方では、マイクロ波放射影響材料層に作用する力によって決定され、その理由は、不十分な厚みが使われる場合、マイクロ波放射影響材料層が裂けるという危険があるからである。それに加えて、マイクロ波放射影響材料層の厚さは、また、前記層が実際にマイクロ波放射線に影響するために充分でなければならない。アルミニウムのために5μmの下限を維持することは、この点について現実的である。
【0035】
望ましくは、多層箔が、最大限に200μm、好ましくは、最大限に100μmの厚さを有する。この種の最大厚みを有する箔は、プロセス、特に、IML射出成形方法に容易である。
【0036】
特に、容器部品が多数の区画を備えている場合、容器部品を支持面におくための脚が提供される。容器部品が皿である場合、これは特に適用される。このように、食事がマイクロ波加熱炉において加熱される間に、この種の支持面を介してさまざまな区画の間で熱交換が起こる程度は、かなり減じられる。
【0037】
本発明の好ましい実施例に従って、さまざまな区画の間で熱交換が起こるのを防止する他の方法は、容器部品を関連する他の容器部品に接続するための手段が少なくとも2つの区画の周縁にそって提供されることによって得られる。具体的に、皿および付随するカバーは、この点について考慮され、その皿およびそのカバーは、区画の周縁に沿って、スナップ接続端を提供される。このように、気密の閉鎖は、区画の間で得られる。代わりに、または共に、区画の上周縁に沿って、箔(それは、マイクロ波放射線に影響しない)によって皿の区画をシールすることも可能であり、その結果として、例えば、区画内の製品の保存寿命をのばすための適切なガスが導入される。
【0038】
本発明は、上記した容器部品を製造するための方法を使用して、穴を備えている多層箔を製造する方法にも関する。本発明による方法は、
− 穴を備えていない閉多層箔を形成するステップと、
− 多層箔の穴を型抜きするステップと、
を備えている。
【0039】
上記型抜きは、特に、回転型抜きにおいて、大量生産に非常に適している製造テクニックである。
【0040】
あるいは、この種の方法は、
− 穴を備えていない閉多層箔を形成するステップと、
− レーザービームによって多層箔に穴をあけるステップと、
を備えている。
【0041】
レーザーによって穴を切断することによって達成される大きい利点は、それらのサイズに関しては、そして、それらが提供されるパターンに関しては、穴が提供される柔軟性である。
【0042】
穴を備えた多層箔を製造するための方法の上記した好ましい実施例に関して、閉多層箔は、マイクロ波放射影響材料層の一方の側またはマイクロ波放射影響材料層の双方に、マイクロ波放射線に影響しない材料層を提供することが記述される。
【0043】
本発明は、多層箔を生産する方法にも関するものであって、
− マイクロ波放射影響材料層を提供するステップと、
− 前記マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するステップと、
− マイクロ波放射線に影響しない閉材料層をマイクロ波放射影響材料層の一方の側に接着するステップと、
を備えている。
【0044】
このように、マイクロ波放射線に影響しない材料層の閉性質のために、IML射出成形容器部品に特に適している多層箔を生産することは、IML多層箔および射出型の壁の間に射出成形材料が自分の道を見つける危険度があることなく、可能である。他方では、マイクロ波放射影響材料層の穴を形成する際の完全な自由がある。
【0045】
多層箔を製造するための本発明の枠内で使用されうる他の方法は、
− マイクロ波放射影響材料層を提供するステップと、
− マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するステップと、
− マイクロ波放射線に影響しない閉材料層をマイクロ波放射影響材料層の両方の側に接着するステップと、
を備えている。
【0046】
2枚の材料層の閉性質が接着剤がマイクロ波放射影響材料層の穴によって多層箔の外側に着くことを防止(コーティング)するという事実のため、このように生産される多層箔は、巻かれることに非常に適している。
【0047】
マイクロ波放射影響材料に穴を成形することに関して、マイクロ波放射影響層に穴を形成する前に、強化層を、マイクロ波放射影響材料層上に接着することは、通常、有利である。マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するためのの操作および処理は、このように容易になる。
【0048】
望ましくは、マイクロ波放射影響材料層に穴を形成することを容易にするために、マイクロ波放射影響材料層の穴に対応する穴が、マイクロ波放射影響材料層の穴の形成と並行して、強化層に形成される。
【0049】
多層箔を製造するための方法が用いられるときに、それは、いずれにせよ、マイクロ波放射影響材料層の両面のマイクロ波放射線に影響しない閉材料層を接着するステップを備えており、マイクロ波放射線に影響しない閉材料層の1つは、好ましい実施例によれば、後の段階で多層箔の残りの部分からマイクロ波放射線に影響しないそれぞれの閉材料層を切り離すことを可能にするために二次的崩壊を許す接着剤タイプにより接着される。この好ましい実施例は一旦それがロールから巻き戻されるならば、マイクロ波放射線に影響しない2枚の材料層のうちの少なくとも1枚が容器部品のための多層箔の更なる処理のじゃまになるという事実と関係がある。そして、そのことはすでに、自立の容器部品を製造する方法の好ましい実施例の説明を上記に説明した。
【0050】
最後に、本発明は、上記の方法を用いて製造される多層箔にも関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0051】
図1は、皿またはプレート1を示し、これは、3つの区画2a、2b、2c(以下に区画2として共通で引用される)から成る。皿1は、ポリプロピレンのようなプラスチック材料でできている。各々の区画は、食品構成要素を受けることを目的とし、食品構成要素は、マイクロ波加熱炉において処理された後に、共同で食事を形成する。各々の区画は、互いに離れる方向において上向きに傾斜している多くの縦壁3a、3b、3c(以下に壁3として共通で引用される)を有し、それらは、それぞれのボトム4a、4b、4c(以下にボトム4として共通で引用される)を介してそれぞれのボトムエッジに沿って相互接続されている。3つの区画の面する壁3は共有壁ではなく、この種の共有壁3を経て問題の区画の間で起こる熱交換が行われない。異なる区画2の面する壁は、細長い接続エッジ5を介してそれらの上部エッジに沿って相互接続されている。皿1は、さらに、その上の周に沿ってフランジエッジ6を備えている。フランジエッジ6を適切な幅に設計することおよび/またはそれに適切な幅以上の外側にマイクロ波放射影響層を提供しないことによって、以下に明らかなように、マイクロ波加熱炉および皿1の壁の間でスパークすることを予防できる。あるいは、スペーサは、フランジエッジ6に局所的に提供されるかもしれない。
【0052】
3つの区画2a、2b、2c内の食品構成要素が異なる範囲にマイクロ波放射線に影響を受けることを達成するために、シートのようなマイクロ波放射線影響層は、壁3a、3bおよびボトム4a、4bに存在する。壁3cおよび区画2cの底4cは、この種のマイクロ波放射線影響層を備えない。例えば、この種の層の材料はアルミニウムであるが、あるいは、例えば、銀、銅、金、亜鉛、黄銅、ニッケル、鉄、プラチナ、スズまたはコンポジットの特定のタイプのように、よく電気を伝導する材料の他のタイプを使用することも可能である。アルミニウムは、その有利な電気伝導率特性と合わせてそれの比較的低コストであるから、特にこの点について卓越している。
【0053】
本発明の好ましい実施例によれば、皿1は、いわゆるインモールド・ラベリング技術(IML)を用いて、射出成形技術によってつくられ、そこにおいて、典型的には、箔は型に存在し、多層箔がピック&プレース・ロボット(図示せず)によってその中に配置される。ピック&プレースロボットによる操作と関連して、問題の多層箔が静電的に帯電可能な場合、例えば、非常に静電的に帯電可能であるタイプのポリプロピレン層であり、そして、それは全種類のポリプロピレンを有するケースでない場合、それは強く好まれる。製造方法に関して、図2a-4まで最初に参照され、このようにして生産された皿1は、図5および6が横断面図において図式的に示されている。
【0054】
図3は、多層箔7を示す。多層箔7は、実質的に3枚の層から組み立てられており、それの中間の層8は、アルミニウム・マイクロ波放射線影響層であり、そのいずれの側にも、ポリプロピレン層9,10の層を備えており、その材料は、皿1の残りの部分の材料に対応する。ポリプロピレンは、そのコストのために、1種類の非常に適切なプラスチックであるにもかかわらず、また、当業者に公知であるように、ABS、ポリエチレンおよびポリスチレンのようなプラスチックの他のタイプが用いられることが可能である。材料層8,9,10の厚みは、それぞれ、20μm、30μmおよび30μmである。層の対称形の膜厚分布の利点は、材料層9、10が外側に存在する(前記材料層が同一材料から成る)問題に関して生じる「エラー」を除外するという事実である。単に材料層8に関する材料層9の機械的保護機能に関する限り、最小限5μmの層9より小さい厚みを使用することが可能である。遮蔽機能の視点から過度の寸法を意味するけれども、材料層9,10のために、例えば、50μmまたは100μmより大きな厚みを使用することは可能である。材料層8のために、20μm以外の厚みを使用することが可能であり、その厚みは、例えば、5μmおよび50μm間の範囲であり、その下限は製造工程で求められる材料層8の強度によって決定され、その上限は材料消費を経済的および環境的理由のために一定範囲を超えない求めによって決定される。
【0055】
マイクロ波放射線影響層8を各々備えている各々の区画2aおよび2bに別々の多層箔7を提供することは、本発明の枠内で可能であるにもかかわらず、この場合、単一の多層箔7が用いられ、双方の区画2aおよび2bにはマイクロ波放射線影響アルミニウム層が提供される。そのためには、多層箔は、接続エッジ13を介して相互接続された2つの主要部12a、12bから成り、それは、結局、区画2aおよび2b間の接続エッジ5に存在する。各々の主要部12a、12bは、中央底面14a、14bを含み、それは、4つの周辺エッジを接合している側面15a、15bを有している。側面15a、15bは、部分的に折り目線の機能を果たし、底面14a、14bの周辺エッジで上向きに折曲げられ、多層箔7は、区画2a、2bの主要な形を形成し、それは、限られた範囲でオーバーラップしている隣接する側面15a、15bの面するエッジを有しており、その端部には多層箔7は、切欠コーナ部分29a、29bを具備する。
【0056】
主要部12a、12bは、正方形の貫通穴11a、11bを備えており、それは、それらのサイズに関しては、それらの分布に関して、互いに相違している。これの最終的な利点は、多層箔7が、区画2a、2bの食品に、各々の区画に対して異なる範囲で、マイクロ波放射線に影響するということである。
【0057】
多層箔7に関して、注目されることは、接着剤の薄い均一な層をアルミニウム層8の面に塗布し、その上に、ポリプロピレン層9,10を載置することによってつくられることである。全体は、特定の予圧をかけて、箔7の上のローラーを動かすことによって、接着結合を押圧して、最終的に互いに接着される。箔7の穴11a、11bは、アルミニウム層8を貫通するだけでなくて、ポリプロピレン層9,10も貫通し、型抜動作またはレーザー切断動作によって、非常に都合よく形成されうる。製造数が多くて、同時に、レーザー切断が製作者に柔軟性の非常に高い程度を提供するときに、第1の可能性は、低コストのために特に有利である。
【0058】
多層箔7の成形は、図2aおよび2bに示す方法で行われる。二重マンドレル16が使用され、それは、スタート時は平坦であった多層箔7を保持するためにを静電的に帯電17される。多層箔7は、マンドレル16によって、型部19の2つの凹部18a、18bに押圧される。その結果として、多層箔7は、凹部18a、18bの形状になる。二重マンドレル16の反動の後、多層箔7は、凹部18a,18bに留まる。その後、射出成形チャネル21を備えた押込み金型部20は、引込み型部19および押込み金型部20間の皿1の形状に対応する射出型22を形成するように、型部19と隣接する関係に移動させられる。それから、射出成形機械(図示せず)を用いて液化されたポリプロピレン23は、射出成形チャネル21を介して射出型22に導入され、その後凝固し、その結果、皿1は得られ、そして、型部19および20が離れて移動した後、それは利用できるようになる。皿1において、多層箔7は、一方の全ての領域上の残留する射出成形ポリプロピレン材23に結合される。重要な一部が射出成形ポリプロピレン材23を越えて自由なままでいられるような寸法を多層箔のために考えられ、後述するように、前記区画のためのカバーとして機能するように前記区画が満たされた後、それでも、その部分は、結局、区画2a-2c上に折り返される。
【0059】
多層箔7を除いて、射出成形材料23は、図5および6おいて黒で示されている。皿1の壁3およびボトム4の厚みは、約0.8mmである。補強用リブを使用すると、皿1の自己支持能力を失わないで、より小さい厚みは、例えば、0.2-0.3mmもまた可能である。ボトム4bおよび4cが同じ厚みを有しかつオリジナルの多層箔7のポリプロピレン層9が皿1のフリーな外側に存在するので、その結果として、アルミニウム層8が保護され、消費者は区画2bがマイクロ波放射線影響アルミニウム材層8を備えているとほとんど気がつかないのに、非透明なポリプロピレン層9が用いられると仮定すると、区画2cはそうでない。しかしながら、明確にするため、層8は、いわば、ポリプロピレン層9が透明であるのを表示することによって、図7に示されている。
【0060】
図8aおよび8bにおいて、皿1は、付随するカバー24と共に示される。皿1およびカバー24は、一緒に容器25を形成する。明確にするため、カバー24は、穴27a、27bを有するマイクロ波放射影響層26を除いて透明であるとして表示されている。容器1のように、カバー24は、それぞれの構成要素2a、2b、2cの3つの部分に再分割される。マイクロ波放射線影響層は区画2cの位置に存在せず、他方では、この種の層が、区画2a、2bの位置に存在する。区画2aで、アルミニウム層26の穴27aは互いに接近して間隔をおかれておりかつそれらの寸法は、穴27bのそれより小さくて区画2a、2bの壁3およびボトム4の穴11a-11bを有する状況と類似している。このように、ファラデーの2つのケージは区画2aおよび2bのためにつくれ、そのケージが、マイクロ波放射線に関して区画2a、2bの内部から除外されうる異なる特性を有する。皿1のように、カバー24は、IML射出成形プロセスによってつくられ、その場合、1枚の多層箔だけが各々のカバー24のために利用できることを必要とする。あるいは、例えば、カバーが熱成形プロセスによってつくられるか、または、多層箔が、以下に述べられるように、区画2a、2bをシールするために用いられるかも知れない。
【0061】
これは、図1,8aおよび8bに示されていないが、スナップ接続システムは接続エッジ5およびフランジエッジ6の双方を、一方では皿1に、他方では、皿1に面するカバーの側の対応する位置に提供され、その結果として、区画2は接続エッジ5の位置で各々から密閉され、それは、温度を区画で個々にセットすることに関しては最大の自由があることが望ましいという事実のために重要である。この視点から、有利であるには、皿1の底部に脚が備えられていることであり、それは、例えば、底部4の各コーナであり、そうすると、熱交換が起こり難いか、マイクロ波野中の皿1の支持面によって熱伝達がかなり減じた範囲だけになる。この種の支持面は、通常ガラスプレートである。
【0062】
図9は、図1の皿のような皿の製造の選択肢を示しており、それは、インモールド技術のカテゴリに入る。圧力型31が使用され、それは、図2a、2bを参照しながら説明した方法と良く似ており、多層箔7と比較しうる多層泊32が凹所33a、33bに提供される。その後、圧力型は、凹部に33a、33b、ポリプロピレン薄膜35を押圧する。これの前に、箔35は加熱手段36により加熱される。そして、それの結果として、ポリプロピレン薄膜35および多層箔32は高い圧力の影響を受けて、凹部33a、33bにおいて一緒に結合される。その後、それが引込み型31および押込み金型34の間にある限り、ポリプロピレン薄膜35はカットオフされ、そして、個々の皿35は得られた。多層箔32が同様に多層箔7へ形成されることができることを示されるにもかかわらず、多層箔7のポリプロピレン層10に対応するポリプロピレン層のない多層箔32を構成するか、またはさらにかなりより薄い層によって、少なくともそれを構成することはまた、考えられる。
【0063】
図10は、本発明ために使用される適切な多層箔の生産を図式的示すものである。図10の上部は模式的な側面図を示し、中間部が概略平面図を示し、そして、下部は1つの断面図または多くの断面図を示し、これは、図10の上部に示される側面図に対して直交している。
【0064】
アルミニウム箔52の層(約5-10μm)およびポリプロピレン箔54の層(約25-35μm)、この厚みがこの場合アルミニウム箔52の層の数倍であるが、それぞれ、ロール51,53から巻き戻されて、ローラー55,56の間で各々に対して押圧される。供給手段(図示せず)は、ロール51、53およびローラー55,56との間において、コーティング接着剤をアルミニウム箔52の層の対向する面および/またはポリプロピレン箔53の層のうちの1枚に、または双方に塗布した。このような方法で、多層箔57は形成され、箔はアルミニウム箔52の層およびポリプロピレン箔53の層に組立られる。
【0065】
多層箔57は回転型抜きしているローラー58,59により担持され、それは、連続した穴パターン60を多層箔57に切る。一旦、穴パターン60が多層箔57に形成されると、多層箔57は多層箔57 'になった。多層箔57'の穴パターン60の穴61は多層箔57'の全部の全ての幅に拡がり、それは、ポリプロピレン箔53の層と同じくアルミニウムの層52を貫通している。
【0066】
穴パターン60が回転型抜きしているローラー58,59により形成されたあと、多層箔57'はヒートローラ62,63に担持され、そこにおいて、ポリプロピレン箔66の層およびポリエチレン箔67の双方の厚みは30-50μmであるが、それらは、多層箔57 'の外側に加えられる。接着剤をコーティングすることによって、それは、示されない手段によって、層66,67の対向する側のうちの少なくとも1つと、多層箔57に塗布され、外側に閉鎖箔66、67を備えた多層箔58と、穴61を有するアルミニウム箔52およびポリプロピレン箔53とがそこに現れる。
【0067】
製造工程の次の段階として、図4の多層箔部7と比較しうるとともに、さらなる工程に適している多層箔パーツ70、すなわち、すでに上記した様に、部分的な容器の一部を形成するためのIML箔は、回転型切断ローラ68およびカウンタローラー69によって切断される。あるいは、ステージ間のロール上に多層箔58を巻回することは、また、可能であり、その場合、穴61を介して多層箔58の外側上に接着剤を塗布する危険度は、箔66,67の閉性質によって除外される。その場合、回転型切断ローラ68による型切断動作は、問題のロールが再び巻き戻しされた後、実行される。箔58がポリプロピレンからなる生産される部分的な容器で結局IML箔として使われるという仮定の場合において、ポリエチレン箔67の層の存在は欠点を構成し、この理由のために、箔67は多層箔58 ''から多層箔部分70のカットの前に多層箔58の残りの部分から除去される。ポリエチレン層67の除去の後、その端にポリエチレン層67およびポリプロピレン層53の間に適切なタイプの接着剤が使用されなければならず、それは、例えば、スティッカーが使用され、図10に58 ''で示される箔が得られる。ポリプロピレン箔53の層は、IML射出成形工程の間に、生産される部分的な容器の残りの部分および箔58"間の良好な結合をもたらせる。
【0068】
一方では、例えば、箔58が結局熱成形箔として用いられる場合、ポリエチレン箔67の存在は利点をもたらし、箔は多層箔58から多層箔部分70の切断の前に除去されない。この状況は、図10に示される。
【0069】
多層箔部分70をピック&プレース・ロボットによって多層箔部分70を型内に位置させるように保持することを可能とするために、非常に有利なのは、箔部分が静電気的に帯電可能、例えば、多層箔部分70のポリプロピレンを静電気的に帯電させうることである。
【0070】
図10を参照しながら記述した上記の製造方法において、頻繁な用途は用いられる多層箔のさまざまな層を一緒に結合するためのコーティング接着剤は頻繁に使用される。この種の接着剤タイプは、乾燥時間が長いのが通常であるが、例えば、熱風またはUV照射を用いると、それは都合よく短くなる。異なる場所、すなわち、同じ生産ライン以外で製造方法のさまざまな動作を行うことが本発明の範囲内で可能であると強調されるというに加えて、1本の生産ラインの全製造方法を実行することが好ましい。
【0071】
図10において、符号58 'は、多層箔58のための選択的構成を示しており、一方ではポリプロピレン層53が除外され、他方では層67がポリエチレンよりもむしろ層66のようなポリエチレンで層でつくられている。この前後関係において、注意すべきは、箔58のためのポリプロピレン箔53の重要な機能は、回転型切断ローラー58,59によって穴61の成形と関連してアルミニウム箔52を強化することである。本発明の範囲内で、穴は、例えば、異なる方法で、例えば、レーザカットによって、提供されうる。アルミニウム箔52の層の処理が層が強化されることが必要でない場合、例えば、アルミニウム箔52のより厚い層を使用することが選択される場合、強化層、例えば、ポリプロピレン箔53の層を使用しないことが決定されるかもしれない。この種の場合、これは、多層箔58 'の形成に至り、そこにおいて、ポリプロピレン箔67の層は生産される部分的な容器の一部を形成し、IML射出成形の間に、多層箔58 'および部分的な容器の残り(ポリプロピレン)間の良好な結合をもたらせる。
【0072】
上記において、本発明は、本発明の好ましい実施例により説明された。本発明に対する無数の変形が本発明の範囲内で可能であることは、当業者にとって明らかである。このように、例えば、1つの区画だけから成る容器を生産することが本発明の範囲内で、また、可能であると指摘される。望ましくは、この種の容器は、その場合、一緒に容器を連結するために、スナップのような接続手段によって形成され、このように消費者が自分自身の必要条件に従って完全な食事をつくることを可能にする。あるいは、この種の容器は、接続手段の提供なしで、共通で包装されるかもしれない。また、容器を充満状態にするために使用する工程の視点から、この種の実施例は、別々の容器に満たされるさまざまな食品構成要素がもはや同じ場所で物理的にまとめられる必要はないという、大きい利点を提供する。それに加えて、完全な食事の保存寿命は、その場合、最も短い保存寿命を有する食品構成要素によってもはや決定されない。この種の容器の製造に関して、大きい利点は、製作者がそれ自身を比較的少ない数の形状および/またはサイズに限定できることである。そして、それは限定された数の異なるマイクロ波放射線影響層のうちの1枚を各々備えている。
【0073】
それに加えて、本発明の範囲内で、多層箔を、部分的な容器の(最終的な)外側でなく、問題の部分的な容器が一部を形成する容器内部で食品に面する(最終的な)内側上に形成することは、可能である。
【0074】
最後に、例えばアルミニウム層52のようなマイクロ波放射影響材料層を備えた、例えば多層箔58のような多層箔の他の使用は、例えば、食品で満たされた、図1の皿1の区画2a、2bおよび/または2cのような、1つの区画または多くの区画カバーとして言及できる。このように、区画の上側に比較的単純な方法で同様にマイクロ波放射影響材料層を提供することは、可能である。区画がもちろん満たされた後、全ての区画の上側は1つの処理工程で、単一の箔で覆われることができ、他方、それらが満たされたあと、個々に区画を多層箔でおおうことはまた、可能である。重要な利点は、原則として、組み込まれるマイクロ波放射影響材料層を有する別々のカバーを使用するのに必要でないという事実である。多層箔によって区画をカバーするために、標準的シール技術でもって箔は問題の区画の上周縁に結合される。あるいは、接着結合が使われるかもしれない。さらにもう一つの変形例によれば、例えばシール技術によって、マイクロ波放射に影響しない箔が、区画の上側を閉めるために、最初に用いられるかも知れない。その後、マイクロ波放射線影響層から成る多層箔は、例えばコーティング接着剤によって、前記箔に添付されるかもしれない。
【図面の簡単な説明】
【0075】
【図1】マイクロ波皿である。
【図2】図2Aおよび2Bは、図1の平面IIの位置で、図1によるマイクロ波皿の製造の間における射出型の2つの連続した状況を示している。
【図3】多層箔の透視図である。
【図4】多層箔の平面図である。
【図5】図1の平面Vに沿った横断面図である。
【図6】図5の区画の底面のより詳細な図である。
【図7】図1のマイクロ波皿であり、そこにおいて、マイクロ波放射影響材料層は、視覚化されている。
【図8】図8Aおよび8Bは付随するカバーを含む、図7のマイクロ波皿を示す。
【図9】容器部品の圧力成形の間における連続した状況を示している。
【図10】多層箔を製造する方法を図式的に示している。
【符号の説明】
【0076】
1 皿
2 区画
3 壁
4 ボトム
8 アルミニウム箔層
9、10 ポリプロピレン層
【特許請求の範囲】
【請求項1】
皿またはカバーのような、マイクロ波加熱炉内で処理される食品用容器のための自立の容器部品を製造する方法であって、容器は、食品を受け入れるための少なくとも1つの区画を備えており、その区画の周面の少なくとも一部にそって、マイクロ波放射影響材料層が関連する容器の少なくとも一部に提供されており、方法は、
− マイクロ波放射影響材料層と、マイクロ波放射影響材料層の少なくとも一方の側に結合されかつマイクロ波放射に影響しない少なくとも1つの材料層とを備えた多層箔を提供するステップと、
− 多層箔のマイクロ波放射に影響しない材料層が容器部品の自由表面に存在するように、多層箔の一方の側を問題の容器部品の残りの部分に結合するステップとを備えている方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、マイクロ波放射線に影響しない多層箔の材料層が容器部品のの外側に存在するように、多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップを備えている方法。
【請求項3】
請求項1または2の方法であって、多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップが、容器部品を成形する間に、マイクロ波放射影響材料層を容器部品の残りの部分に結合するために、型内で容器部品を成形する間に、多層箔を型内に位置させることによって実行される方法。
【請求項4】
請求項3の方法であって、射出型内で容器部品を射出成型することによって容器部品を形成するステップを備えている方法。
【請求項5】
請求項3の方法であって、熱成形型内で容器部品を熱成形することによって容器部品を形成するステップを備えている方法。
【請求項6】
請求項1または2の方法であって、型の外で、接着層によって多層箔を容器部品の残りの部分に接着することによって多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップを備えている方法。
【請求項7】
請求項6の方法であって、多層箔が容器部品の残りの部分上に接着された後に、熱成形型内で容器部品を熱成形するステップを備えている方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つの方法であって、マイクロ波放射影響材料層が、穴を備えている方法。
【請求項9】
請求項8の方法であって、前記穴は、異なる区画のために異なるパターンで提供されている方法。
【請求項10】
請求項8または9の方法であって、前記穴は、異なる区画のために異なるサイズで提供されている方法。
【請求項11】
請求項8,9または10の方法であって、マイクロ波放射線に影響しない材料層は、閉層である方法。
【請求項12】
請求項8,9または10の方法であって、前記多層箔は、貫通穴を備えている方法。
【請求項13】
請求項8,9、10,11または12の方法であって、マイクロ波放射影響材料層の穴は、多層箔が問題の容器部品の残りの部分に結合される生産ラインと同じ生産ラインにおいて形成される方法。
【請求項14】
請求項1〜13の方法であって、多層箔は、切欠コーナ部分を備えている方法。
【請求項15】
請求項1〜14の方法であって、多層箔は、マイクロ波放射線に影響しない材料層がマイクロ波放射影響材料層の両側にある状態において提供される方法。
【請求項16】
請求項15の方法であって、多層箔が容器部品の残りの部分に結合される前に、マイクロ波放射線に影響しない2枚の材料層のうちの1枚は多層箔から分離される方法。
【請求項17】
請求項1〜16の方法であって、マイクロ波放射に影響しない材料層は、容器部品の残りの部分として同一材料でつくられている方法。
【請求項18】
請求項1〜17の方法であって、容器の区画の上側は、食品で満たされた後に、更なるマイクロ波放射影響材料層と、更なるマイクロ波放射影響材料層の一方の側に結合されかつマイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層とを備えた多層箔によってカバーされ、前記更なる多層箔の前記更なるマイクロ波放射影響材料層がマイクロ波放射線に影響しない前記更なる材料層の満たされた区画の内部から遠い側に存在させられている方法。
【請求項19】
請求項18の方法であって、前記更なる多層箔は、満たされた区画の上周縁に直接結合されている方法。
【請求項20】
請求項18の方法であって、前記更なる多層箔は、区画の上周縁に直接結合されている別々のシール箔上に接着されている方法。
【請求項21】
請求項1〜20の方法であって、多層箔が静電的に帯電可能であることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項1〜21の方法によつて製造された容器部品。
【請求項23】
請求項22の容器部品であって、他の容器部品と相互接続するための接続手段を備えている容器部品。
【請求項24】
請求項22または23の容器部品であって、マイクロ波放射影響材料層がアルミニウムからなることを特徴とする容器部品。
【請求項25】
請求項22,23または24の容器部品であって、マイクロ波放射に影響しない少なくとも一つの材料層が、ポリプロピレンよりなることを特徴とする容器部品。
【請求項26】
請求項22,23、24または25の容器部品であって、マイクロ波放射に影響しない少なくとも一つの材料層が紙からなることを特徴とする容器部品。
【請求項27】
請求項22-26の容器部品であって、マイクロ波放射影響材料層が、最大限に50μm、好ましくは、最大限に30μmの厚さを有することを特徴とする容器部品。
【請求項28】
請求項22-27の容器部品であって、多層箔が、最大限に200μm、好ましくは、最大限に100μmの厚さを有することを特徴とする容器部品。
【請求項29】
請求項22-28の容器部品であって、容器部品を支持面におくための脚が提供されることを特徴とする容器部品。
【請求項30】
請求項22-29の容器部品であって、容器部品を関連する他の容器部品に接続するための手段が少なくとも2つの区画の周縁にそって提供されることを特徴とする容器部品。
【請求項31】
請求項12またはそれの従属クレームによる方法における使用のための、穴を備えている多層箔を製造する方法であって、
− 閉多層箔を形成するステップと、
− 多層箔の穴を型抜きするステップと、
を備えている方法。
【請求項32】
請求項12またはそれの従属クレームによる方法における使用のための、穴を備えている多層箔を製造する方法であって、
− 閉多層箔を形成するステップと、
− レーザービームによって多層箔に穴をあけるステップと、
を備えている方法。
【請求項33】
請求項11またはそれの従属クレームによる方法における使用のための多層箔を製造する方法であって、
− マイクロ波放射影響材料層を提供するステップと、
− 前記マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するステップと、
− マイクロ波放射線に影響しない閉材料層をマイクロ波放射影響材料層の一方の側に接着するステップと、
を備えている方法。
【請求項34】
請求項15またはそれの従属クレームによる方法における使用のための多層箔を製造する方法であって、
− マイクロ波放射影響材料層を提供するステップと、
− マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するステップと、
− マイクロ波放射線に影響しない閉材料層をマイクロ波放射影響材料層の両方の側に接着するステップと、
を備えている方法。
【請求項35】
請求項33または34による方法であって、
強化層が、マイクロ波放射影響層に穴を形成する前に、マイクロ波放射影響材料層上に接着される方法。
【請求項36】
請求項35による方法であって、
マイクロ波放射影響材料層の穴に対応する穴が、マイクロ波放射影響材料層の穴の形成と並行して、強化層に形成される方法。
【請求項37】
請求項34またはそれの従属クレームによる方法であって、
マイクロ波放射線に影響しない閉材料層のうちの1枚は、後の段階で多層箔の残りの部分からマイクロ波放射線に影響しないそれぞれの閉材料層を切り離すことを可能にするために二次的崩壊を許す接着剤タイプにより接着される方法。
【請求項38】
請求項31-37によって製造される多層箔。
【請求項1】
皿またはカバーのような、マイクロ波加熱炉内で処理される食品用容器のための自立の容器部品を製造する方法であって、容器は、食品を受け入れるための少なくとも1つの区画を備えており、その区画の周面の少なくとも一部にそって、マイクロ波放射影響材料層が関連する容器の少なくとも一部に提供されており、方法は、
− マイクロ波放射影響材料層と、マイクロ波放射影響材料層の少なくとも一方の側に結合されかつマイクロ波放射に影響しない少なくとも1つの材料層とを備えた多層箔を提供するステップと、
− 多層箔のマイクロ波放射に影響しない材料層が容器部品の自由表面に存在するように、多層箔の一方の側を問題の容器部品の残りの部分に結合するステップとを備えている方法。
【請求項2】
請求項1の方法であって、マイクロ波放射線に影響しない多層箔の材料層が容器部品のの外側に存在するように、多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップを備えている方法。
【請求項3】
請求項1または2の方法であって、多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップが、容器部品を成形する間に、マイクロ波放射影響材料層を容器部品の残りの部分に結合するために、型内で容器部品を成形する間に、多層箔を型内に位置させることによって実行される方法。
【請求項4】
請求項3の方法であって、射出型内で容器部品を射出成型することによって容器部品を形成するステップを備えている方法。
【請求項5】
請求項3の方法であって、熱成形型内で容器部品を熱成形することによって容器部品を形成するステップを備えている方法。
【請求項6】
請求項1または2の方法であって、型の外で、接着層によって多層箔を容器部品の残りの部分に接着することによって多層箔を容器部品の残りの部分に結合するステップを備えている方法。
【請求項7】
請求項6の方法であって、多層箔が容器部品の残りの部分上に接着された後に、熱成形型内で容器部品を熱成形するステップを備えている方法。
【請求項8】
請求項1〜7のいずれか1つの方法であって、マイクロ波放射影響材料層が、穴を備えている方法。
【請求項9】
請求項8の方法であって、前記穴は、異なる区画のために異なるパターンで提供されている方法。
【請求項10】
請求項8または9の方法であって、前記穴は、異なる区画のために異なるサイズで提供されている方法。
【請求項11】
請求項8,9または10の方法であって、マイクロ波放射線に影響しない材料層は、閉層である方法。
【請求項12】
請求項8,9または10の方法であって、前記多層箔は、貫通穴を備えている方法。
【請求項13】
請求項8,9、10,11または12の方法であって、マイクロ波放射影響材料層の穴は、多層箔が問題の容器部品の残りの部分に結合される生産ラインと同じ生産ラインにおいて形成される方法。
【請求項14】
請求項1〜13の方法であって、多層箔は、切欠コーナ部分を備えている方法。
【請求項15】
請求項1〜14の方法であって、多層箔は、マイクロ波放射線に影響しない材料層がマイクロ波放射影響材料層の両側にある状態において提供される方法。
【請求項16】
請求項15の方法であって、多層箔が容器部品の残りの部分に結合される前に、マイクロ波放射線に影響しない2枚の材料層のうちの1枚は多層箔から分離される方法。
【請求項17】
請求項1〜16の方法であって、マイクロ波放射に影響しない材料層は、容器部品の残りの部分として同一材料でつくられている方法。
【請求項18】
請求項1〜17の方法であって、容器の区画の上側は、食品で満たされた後に、更なるマイクロ波放射影響材料層と、更なるマイクロ波放射影響材料層の一方の側に結合されかつマイクロ波放射線に影響しない少なくとも一つの材料層とを備えた多層箔によってカバーされ、前記更なる多層箔の前記更なるマイクロ波放射影響材料層がマイクロ波放射線に影響しない前記更なる材料層の満たされた区画の内部から遠い側に存在させられている方法。
【請求項19】
請求項18の方法であって、前記更なる多層箔は、満たされた区画の上周縁に直接結合されている方法。
【請求項20】
請求項18の方法であって、前記更なる多層箔は、区画の上周縁に直接結合されている別々のシール箔上に接着されている方法。
【請求項21】
請求項1〜20の方法であって、多層箔が静電的に帯電可能であることを特徴とする方法。
【請求項22】
請求項1〜21の方法によつて製造された容器部品。
【請求項23】
請求項22の容器部品であって、他の容器部品と相互接続するための接続手段を備えている容器部品。
【請求項24】
請求項22または23の容器部品であって、マイクロ波放射影響材料層がアルミニウムからなることを特徴とする容器部品。
【請求項25】
請求項22,23または24の容器部品であって、マイクロ波放射に影響しない少なくとも一つの材料層が、ポリプロピレンよりなることを特徴とする容器部品。
【請求項26】
請求項22,23、24または25の容器部品であって、マイクロ波放射に影響しない少なくとも一つの材料層が紙からなることを特徴とする容器部品。
【請求項27】
請求項22-26の容器部品であって、マイクロ波放射影響材料層が、最大限に50μm、好ましくは、最大限に30μmの厚さを有することを特徴とする容器部品。
【請求項28】
請求項22-27の容器部品であって、多層箔が、最大限に200μm、好ましくは、最大限に100μmの厚さを有することを特徴とする容器部品。
【請求項29】
請求項22-28の容器部品であって、容器部品を支持面におくための脚が提供されることを特徴とする容器部品。
【請求項30】
請求項22-29の容器部品であって、容器部品を関連する他の容器部品に接続するための手段が少なくとも2つの区画の周縁にそって提供されることを特徴とする容器部品。
【請求項31】
請求項12またはそれの従属クレームによる方法における使用のための、穴を備えている多層箔を製造する方法であって、
− 閉多層箔を形成するステップと、
− 多層箔の穴を型抜きするステップと、
を備えている方法。
【請求項32】
請求項12またはそれの従属クレームによる方法における使用のための、穴を備えている多層箔を製造する方法であって、
− 閉多層箔を形成するステップと、
− レーザービームによって多層箔に穴をあけるステップと、
を備えている方法。
【請求項33】
請求項11またはそれの従属クレームによる方法における使用のための多層箔を製造する方法であって、
− マイクロ波放射影響材料層を提供するステップと、
− 前記マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するステップと、
− マイクロ波放射線に影響しない閉材料層をマイクロ波放射影響材料層の一方の側に接着するステップと、
を備えている方法。
【請求項34】
請求項15またはそれの従属クレームによる方法における使用のための多層箔を製造する方法であって、
− マイクロ波放射影響材料層を提供するステップと、
− マイクロ波放射影響材料層に穴を形成するステップと、
− マイクロ波放射線に影響しない閉材料層をマイクロ波放射影響材料層の両方の側に接着するステップと、
を備えている方法。
【請求項35】
請求項33または34による方法であって、
強化層が、マイクロ波放射影響層に穴を形成する前に、マイクロ波放射影響材料層上に接着される方法。
【請求項36】
請求項35による方法であって、
マイクロ波放射影響材料層の穴に対応する穴が、マイクロ波放射影響材料層の穴の形成と並行して、強化層に形成される方法。
【請求項37】
請求項34またはそれの従属クレームによる方法であって、
マイクロ波放射線に影響しない閉材料層のうちの1枚は、後の段階で多層箔の残りの部分からマイクロ波放射線に影響しないそれぞれの閉材料層を切り離すことを可能にするために二次的崩壊を許す接着剤タイプにより接着される方法。
【請求項38】
請求項31-37によって製造される多層箔。
【図1】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【図2a】
【図2b】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8a】
【図8b】
【図9】
【図10】
【公表番号】特表2007−518641(P2007−518641A)
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−550974(P2006−550974)
【出願日】平成17年1月18日(2005.1.18)
【国際出願番号】PCT/NL2005/000033
【国際公開番号】WO2005/068321
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(506246564)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成19年7月12日(2007.7.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年1月18日(2005.1.18)
【国際出願番号】PCT/NL2005/000033
【国際公開番号】WO2005/068321
【国際公開日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(506246564)
【Fターム(参考)】
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