封筒の製造方法、及び当該方法を用いた製造装置
【課題】大量生産が達成可能な封筒の製造方法、及び当該方法を用いた製造装置を提供する。
【解決手段】略四角形の表面(2)及び裏面(12)と、表面に形成されて裏面に連結される略台形のフラップ(22)とを有する封筒(1)の製造方法であって、フラップの天位置側に向けて拡開し、フラップの斜辺を形成させる略V字の切り込み(26,27)を入れる工程(57)と、表面の地位置側に形成された搬送用の孔(31)と裏面の地位置側に形成された搬送用の孔(29)とが重ね合わされており、重ね合わされた孔を封筒の幅方向に沿って裁ち落とすとともに、フラップの天位置側に形成された搬送用の孔(30)も幅方向に沿って裁ち落とすことにより、フラップ及び表面の天地寸法を構成させ、且つ、入れられた切り込みと相俟って略三角形の断片(36)を切り取る工程(65)とを含む。
【解決手段】略四角形の表面(2)及び裏面(12)と、表面に形成されて裏面に連結される略台形のフラップ(22)とを有する封筒(1)の製造方法であって、フラップの天位置側に向けて拡開し、フラップの斜辺を形成させる略V字の切り込み(26,27)を入れる工程(57)と、表面の地位置側に形成された搬送用の孔(31)と裏面の地位置側に形成された搬送用の孔(29)とが重ね合わされており、重ね合わされた孔を封筒の幅方向に沿って裁ち落とすとともに、フラップの天位置側に形成された搬送用の孔(30)も幅方向に沿って裁ち落とすことにより、フラップ及び表面の天地寸法を構成させ、且つ、入れられた切り込みと相俟って略三角形の断片(36)を切り取る工程(65)とを含む。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、郵送可能な封筒の製造方法、及び当該方法を用いた製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の封筒は表面と裏面とを貼り合わせた袋体で構成されており、この表面の天位置には、裏面に向けて折り返し可能な台形状のフラップが設けられている。そして、書類や手紙等を袋体の内部に入れ、フラップを折り返して裏面に接着させれば内部が封緘される。一方、このフラップを折り戻す、或いはフラップと表面との境界部分を鋏等にて切り落とすことにより開封可能となる。
【0003】
ここで、上述した開封動作を行うことなく、開封可能な封筒が知られている(例えば、特許文献1参照)。詳しくは、フラップと裏面とが強接着されているのに対し、表面と裏面とは擬似接着されており、表面がこの表面の地位置から天位置に向けて捲られることにより開封される。
【0004】
【特許文献1】特開2001−287747号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、ビジネスや暮らしで情報を伝える帳票(ビジネスフォーム)には大量生産が要求されている。例えば、携帯電話の如く数百万人規模の契約数を有する会社では請求書を大量に郵送しており、この請求書や封筒を大量に作成する必要がある。
【0006】
しかしながら、上記従来の技術では封筒が平台で製造されている。つまり、1枚のシートに複数組の表面及び裏面を印刷し、これら表面及び裏面をシートから打ち抜いている。そして、封筒は、これら表面と裏面とを貼り合わせ、さらに、貼り合わせた端部分を裁断して完成されることから、封筒の大量生産に不向きであるとの問題がある。このように、上記従来の技術では、台形状のフラップを有する封筒の大量生産の点については依然として課題が残されている。
また、上記従来の技術の如く打ち抜かれたシートの残り部分は不要になってしまうという問題もある。
【0007】
なお、長方形状のフラップを有する封筒の場合には大量生産が可能であるが、これでは、折り返されたフラップが裏面の範囲からはみ出してしまうとの懸念がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、大量生産を達成することができる封筒の製造方法、及び当該方法を用いた製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための第1や第5の発明は、封緘時に外部から視認可能に構成されたそれぞれ略四角形の表面及び裏面と、表面の天位置に形成されており、表面と裏面とを連結して内部を封緘可能な略台形のフラップとを有する封筒の製造方法や製造装置であって、連結される前のフラップの天位置側に向けて拡開し、フラップの斜辺を形成させる略V字の切り込みを入れる工程(切り込み部)と、表面の地位置側に形成された搬送用の孔と裏面の地位置側に形成された搬送用の孔とが重ね合わされており、重ね合わされた孔を封筒の幅方向に沿って裁ち落とすとともに、フラップの天位置側に形成された搬送用の孔を幅方向に沿って裁ち落とすことにより、フラップ及び表面の天地寸法を構成させ、且つ、入れられた切り込みと相俟って略三角形の断片を切り取る工程(裁ち落とし部)とを含む。
【0009】
第1や第5の発明によれば、当該封筒は、略台形のフラップが表面と裏面とを連結しており、封筒の内部を封緘可能に構成されている。
この封筒の製造方法や製造装置では、連結される前のフラップの天位置側に向けて拡開する略V字の切り込みを入れる。次いで、搬送用の孔を封筒の幅方向に沿って裁ち落としてフラップ及び表面の天地寸法を構成させる。同時に、この裁ち落としと略V字の切り込みとが相俟って略三角形の断片が切り取られる。よって、フラップ及び表面を合わせた天地寸法と略台形のフラップとが同時に構成可能になり、略台形のフラップを有する封筒の大量生産が達成可能となる。
【0010】
第2や第6の発明は、第1の発明の方法や第5の発明の装置において、切り込みを入れる工程の上流側には、表面の地位置側及びフラップの天位置側に搬送用の孔がそれぞれ形成されており、表面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた表面を製造装置に取り付ける工程(リール配置部)と、裏面の地位置側に搬送用の孔が形成されており、裏面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた裏面を製造装置に取り付ける工程(リール配置部)と、各地位置側にそれぞれ形成された孔を重ね合わせ、表面の内側と裏面の内側とを貼り合わせる工程(貼合部)とを有することを特徴とする。
第2や第6の発明によれば、第1や第5の発明の作用に加えてさらに、フラップを有する表面、及び裏面はそれぞれロール状に巻き取られており、各リールから引き出して貼り合わされる。そして、搬送用の孔を裁ち落とすと、フラップ及び表面の天地寸法と略台形のフラップとが同時に構成される。よって、略台形のフラップを有する封筒がより一層量産可能となるし、従来に比して不要な箇所が少なくなることから、ごみの減量化(リデュース)にも寄与する。
【0011】
第3の発明は、第1の発明の方法において、切り込みを入れる工程は、表面の外側や内側に所望の印刷を実施する工程にて行われることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、印刷工程にて略V字の切り込みが予め行われていれば、例えば、搬送用の孔を重ね合わせる工程とフラップ及び表面の天地寸法を構成させる工程との間に他の工程を設けるための余裕の無い場合にも上記製造方法を適用することができる。
【0012】
第4や第7の発明は、第1から第3の発明の方法や第5又は第6の発明の装置において、フラップ及び表面の天地寸法を構成させる工程の下流側には、フラップ、表面及び裏面を封筒の天地方向に沿って裁断し、封筒の幅寸法を構成させる工程(裁断部)を有することを特徴とする。
第4や第7の発明によれば、第1から第3の発明や第5又は第6の発明の作用に加えてさらに、封筒の幅寸法も構成されるので、従来に比して不要な箇所がより一層少なくなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ごみの減量化を図りつつ、大量生産が達成可能な封筒の製造方法や製造装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。
図1には本実施例に係る洋形の封筒1が示されている。この封筒1は袋体を構成する表面2及び裏面12を有し、この表面2は略四角形に形成され、その外側3が封緘時に外部から視認される。この外側3は封筒1の幅方向に沿って配設された2つの長辺(表面の天位置)4及び長辺(表面の地位置)5と、封筒1の天地方向に沿って配設された2つの短辺6,7とで区画される。そして、同図(a)に示されるように、外側3は宛先等が印刷可能に構成されている。
【0015】
また、この外側3の裏には内側8が形成され、この内側8の周縁、詳しくは、図2にも示される如く、長辺5及び短辺6,7の内周側には接着層9,10,11がそれぞれ配設されている。これら各接着層9,10,11には擬似接着可能な接着剤が塗布される。つまり、接着後の表面2及び裏面12は、破壊されることなく剥離可能である。さらに、内側8には所望の印刷が行われる。なお、これら接着層9と接着層10との交差部分や、接着層9と接着層11との交差部分では接着剤の塗布を回避させても良く、この場合には、擬似接着時に内部の空気が上記回避部分を介して容易に抜かれる。
【0016】
表面2の長辺4には略台形のフラップ22が一体に形成されている。具体的には、このフラップ22は、図1(b)に示されるように、その天位置24に向けて縮径する斜辺26,27を有しており、フラップ22の外側23が表面2の外側3に、内側28が表面2の内側8にそれぞれ連なっている。このフラップ22の内側28と裏面12の外側13とは後述する両面テープ34を用いて完全に接着される。つまり、強接着され、接着後のフラップ22と裏面12とを剥離すると、フラップ22や裏面12が破壊されることになる。なお、このフラップ22の外側23にも所望の印刷が可能である。
【0017】
一方、裏面12は表面2よりも小さな略四角形に形成されており、その外側13が封緘時に外部から視認される。この外側13もまた封筒1の幅方向に沿って配設された2つの長辺14及び長辺(裏面の地位置)15と、封筒1の天地方向に沿って配設された2つの短辺16,17とで区画されている(図2)。この外側13にも所望の印刷が可能である。また、外側13の裏には内側18が形成され、この内側18もまた所望の印刷が行われる。
【0018】
本実施例の封筒1では、例えば表面2の外側3に宛先等を、内側8,18に対して請求金額や広告等を、裏面12の外側13にも広告等を、さらに、フラップ22の外側23には指示内容等それぞれ印刷し、内側8,18同士を擬似接着して袋体を構成させる。お知らせの手紙等が存在する場合には袋体の内部に入れ、フラップ22を折り返して外側13に接着させれば内部が封緘される。これに対し、この内部は、表面2をこの表面2の長辺5から長辺4に向けて捲られることにより開封される。なお、裏面12を長辺15から長辺4に向けて捲って開封しても良い。
【0019】
ところで、上述した封筒1は図3に示された製造装置40で製造される。
当該装置40はリール配置部42を有し、所望の印刷が行われてロール状に巻き取られた表面2及びフラップ22が備えられており、このリールを装置40の下方にセットする(リール配置工程)。この表面2及びフラップ22は、これら表面2及びフラップ22を合わせた天地寸法よりも大きな長さで構成されている。なお、リールはその外周側からベルトを有する送り装置43に当接され、表面2及びフラップ22が一定の送り速度で引き出される。続いて、リール配置部42の下流側には塗布部45が配置されており、表面2の接着層9,10,11に擬似接着剤を塗布している(塗布工程)。
【0020】
一方、当該装置40はリール配置部52も有し、ロール状に巻き取られた裏面12が備えられている。この裏面12にも所望の印刷が既に行われており、このリールを装置40の上方にセットする(リール配置工程)。この裏面12もまた、裏面12の天地寸法よりも大きな長さで構成されている。なお、このリールも送り装置53に当接しており、裏面12が一定の送り速度で引き出される。
【0021】
次いで、これら塗布部45及びリール配置部52の下流側には貼合部55が配置されている。この貼合部55では、表面2と裏面12とが擬似接着にて貼り合わされる(貼合工程)。続いて、貼合部55の下流側には押圧部56が配置され、この擬似接着された部分を調整している(押圧工程)。
【0022】
そして、押圧部56の下流側には切り込み部57が配置されており、この切り込み部57では、略台形のフラップ22のうち、上述した斜辺26,27を形成する(切り込み工程)。さらに、切り込み部57の下流側にはスジ押し部61が配置され、表面2に対するフラップ22の折り返しを容易にするための軸を形成している(スジ押し工程)。
【0023】
続いて、本実施例の装置40では、スジ押し部61の下流側に貼付部62が配置されている。この貼付部62には両面テープ34を有するリールがセットされ、このテープ34を裏面12の外側13に貼付する(貼付工程)。
【0024】
また、この貼付部62の下流側には裁ち落とし部65が配置されている。この裁ち落とし部65では、貼り合わされた表面2及び裏面12の端やフラップ22の端がそれぞれ裁ち落とされ、表面2及び折り返し前のフラップ22を合わせた天地寸法の大きさに加工する。また同時に略台形のフラップ22も形成している(裁ち落とし工程)。そして、裁ち落とされた部分は回収容器68に回収される。
【0025】
次いで、裁ち落とし部65の下流側には裁断部70が配置され、裁断部70では封筒1の幅寸法の大きさに加工する(裁断工程)。そして、完成した封筒1はコンベア上を搬送して集められている。なお、上述した各駆動部分は総て同期している。
【0026】
以下に、上記製造装置40の各工程について具体的に説明する。
まず、上述したリール配置部42では、装置40の上流側にて下方から見上げた図4に示されるように、既に所望の印刷が行われた表面2及びフラップ22は連続した1枚の用紙で構成されている。この用紙の進行方向を紙面の上に見て表面2(内側8)の右側にはフラップ22(内側28)が配置されている。また、上記進行方向においてこのフラップ22の右端には搬送用の孔30が、この表面2の左端には搬送用の孔31がそれぞれ穿設されている。これら孔30,31は装置40の図示しないスプロケットの外周ピンに係合されており、送り量を一定に維持したり、位置合わせを容易にする機能を有している。
【0027】
次いで、フラップ22を含む表面2は内側8,28を下にしてリール配置部42から引き出されており、所定の張力で塗布部45の上方からローラ46に当接される。詳しくは、図4と同様に下方から見上げた図5に示される如く、ローラ46には略T字のスタンプ47が形成されており、封筒1の幅方向に沿って形成された塗布面48と、封筒1の天地方向に沿って形成された塗布面49とから構成されている。
前者の塗布面48はローラ46の周方向に沿って全周に亘って形成され、一方、後者の塗布面49は塗布面48に対してローラ46の母線方向に沿って形成されている。そして、ローラ46の回転と上記表面2の封筒1の幅方向に沿う移動とによって、内側8と孔31との間には接着層9が、封筒1の幅寸法毎に接着層10,11がそれぞれ形成される。この塗布部45から送出された上記表面2は反転し、上記内側8,28を上にして貼合部55に向けて搬送される。
【0028】
一方、上述したリール配置部52では、裏面12もまた連続した1枚の用紙で構成されており、この裏面12は既に所望の印刷のなされた内側18を上にして引き出されている。そして、所定の張力に維持され、また、反転してこの内側18が下になり、装置40の上流側にて上方から見下ろした図6に示されるように、この用紙の進行方向を紙面の上に見て、裏面12(外側13)の右端には長辺14が配置され、既に所望の印刷が行われた外側13の左端には搬送用の孔29が穿設されている。この孔29も前記スプロケットの外周ピンに係合され、貼合部55に向けて搬送される。
【0029】
この貼合部55では、内側8,28を有する上記表面2の上に外側13を有する裏面12が配置され、図7に示される如く孔29と孔31とが重ね合わされ、表面2(内側8)と裏面12(内側18)とが接着層9,10,11を介して貼り合わされる。つまり、同図の如く、装置40の上方からは内側8が見えず、裏面12の外側13及びフラップ22の内側28が見えることになる。
次に、押圧部56では、貼り合わされた内側8,18部分が上方からゴムローラにて押圧され、内部の空気を外部に排出して密着させる。そして、密着した表面2及び裏面12が切り込み部57に向けて搬送される。
【0030】
ここで、フラップ22の内側28には略V字の切り込みが入れられる。具体的には、図8に示されるように、この内側28に当接するローラ58には、略V字の腐食刃60が磁石板59を介して設置されている。この腐食刃60は、封緘時に裏面12に連結される前のフラップ22の天位置24側、換言すれば、長辺14側から孔30側に向けて拡開して配置されており、ローラ58の回転とフラップ22を含む表面2及び裏面12の封筒1の幅方向に沿う移動とによって、フラップ22の斜辺26及び斜辺27が接着層10,11の位置に対応してそれぞれ形成される。
【0031】
続いて、切り込み部57から送出された上記表面2及び裏面12はスジ押し部61に向けて搬送され、図9に示される如く、この用紙の進行方向を紙面の上に見てフラップ22(内側28)の左側であって、斜辺26及び斜辺27の交差部分と長辺14との間の適宜位置に折り返し軸32が形成される。
【0032】
これら上記表面2及び裏面12は貼付部62に向けて搬送され、リール64から引き出された両面テープ34が裏面12の外側13に貼付される(図10)。詳しくは、その貼付位置は、封緘時に軸32を介して折り返されるフラップ22の内側28と裏面12の外側13とが当接可能な位置である。
【0033】
そして、貼付部62から送出されたフラップ22を含む表面2及び裏面12は裁ち落とし部65に至り、図11に示されるように、スリッター67によって端部分が裁ち落とされる。より詳しくは、このスリッター67は上記表面2及び裏面12の左右両端にそれぞれ配設されており、上記進行方向において左側のスリッター67が軸66の回転によって回転し、このスリッター67が封筒1の幅方向に沿って移動する上記表面2及び裏面12のうち外側13に当接すると、重ねられた孔29,31が封筒1の幅方向に沿って裁ち落とされて長辺5,15が形成される。
【0034】
一方、上記進行方向において右側のスリッター67が封筒1の幅方向に沿って移動する上記表面2及び裏面12のうち内側28に当接すると、孔30が封筒1の幅方向に沿って裁ち落とされてフラップ22の天位置24が形成される。しかも、このスリッター67は略V字の斜辺26,27の後端部分を跨いでいることから、同図に示される如く、フラップ22の天位置24が形成されると同時に、略三角形の断片36も裁ち落とされて略台形のフラップ22が形成される。このように、上記表面2及び裏面12は、表面2及び折り返し前のフラップ22を合わせた天地寸法にて構成され、裁断部70に向けて搬送される。
【0035】
この裁断部70では、フラップ22を含む表面2及び裏面12がローラ72に当接して封筒1の幅寸法の大きさに加工される。具体的には、図12に示されるように、ローラ72には2つのカッター74が設置されており、カッター74はローラ72の母線方向に沿って配設されている。また、各カッター74は、ローラ72の軸を挟んで対称位置にそれぞれ設置されている。そして、ローラ72の回転と上記表面2及び裏面12の封筒1の幅方向に沿う移動とによって、フラップ22の斜辺26及び斜辺27の先端の位置、つまり、接着層10と接着層11とを2分割する位置にて天地方向に沿って裁断され、これにより、短辺6,16や短辺7,17が形成される。これら短辺6,16や短辺7,17は裁断部分が互いにずれることなく美感を奏した状態で完全に重なり合う。
【0036】
そして、完成した封筒1では、上述の如くお知らせの手紙等が存在する場合には、この手紙等が袋体の内部に入れられる。続いて、両面テープ34を剥がして折り返されたフラップ22の内側28と裏面12の外側13とを強接着すると、封筒1の内部が封緘される。
【0037】
以上のように、本発明は、略台形のフラップを有する封筒を大量に生産する点に着目したものである。
【0038】
そして、本実施例の封筒1では、折り返された略台形のフラップ22が表面2と裏面12とを強接着で連結しており、表面2が長辺5から長辺4に向けて捲られて内部を開封する。
この封筒1の製造方法や製造装置40によれば、折り返し前のフラップ22の天位置24側に向けて拡開する略V字の切り込みを入れる。次いで、孔29,31及び孔30を封筒1の幅方向に沿って裁ち落とし、折り返し前のフラップ22及び表面2を合わせた天地寸法を構成させる。同時に、この裁ち落としと略V字の切り込みとが相俟って略三角形の断片36が切り取られる。よって、フラップ22及び表面2を合わせた天地寸法と略台形のフラップ22とが同時に構成可能になり、略台形のフラップ22を有する封筒1の大量生産が達成可能となる。
しかも、封緘時に折り返されたフラップ22は、長方形のフラップの如く封筒の裏面から外側へはみ出すこともない。
【0039】
また、フラップ22を有する表面2、及び裏面12はそれぞれロール状に巻き取られており、各リールから引き出して貼り合わされる。そして、孔29,31、及び孔30をそれぞれ裁ち落とすと、折り返し前のフラップ22及び表面2を合わせた天地寸法と略台形のフラップ22とが同時に構成される。よって、略台形のフラップ22を有する封筒1がより一層量産可能となるし、従来に比して不要な箇所が少なくなることから、ごみの減量化(リデュース)にも寄与する。
【0040】
さらに、フラップ22、表面2及び裏面12を封筒1の天地方向に沿って裁断すれば、封筒1の幅寸法も直ちに構成されるので、従来に比して不要な箇所がより一層少なくなる。
さらにまた、表面2の内側8と裏面12の内側18とが擬似接着にて貼り合わされており、この表面2が長辺5から長辺4に向けて捲られて内部を開封することから、鋏等を用いることなく開封可能となり、ユーザーフレンドリな封筒が構成可能となる。
【0041】
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施例では、鋏等を用いずに開封可能な封筒1が示されているが、本発明は必ずしもこの封筒に限定されるものではない。すなわち、本発明は、略台形のフラップを有する封筒であれば、短辺に略台形のフラップを有する長形や角形の封筒でも良く、さらに、このフラップを折り戻す、或いはフラップと表面との境界部分を鋏等にて切り落として開封する封筒の製造にも適用可能である。また、仮に開封用ミシン目の形成工程を追加すれば、フラップ、或いは表面や裏面の各適宜位置にミシン目を備えた封筒の製造にも適用可能であり、いずれの封筒も大量生産が可能である。
さらに、本発明の略台形のフラップとは、上記実施例の如くフラップ22の天位置24の両端に角部分がそれぞれ形成される場合の他、この両端にR部分がそれぞれ形成される場合も含まれる。
【0042】
さらにまた、上記実施例では、切り込み部57が貼合部55の下流側に配置されている。しかし、本発明の切り込み工程(切り込み部)は、裁ち落とし部65の上流側であれば、例えば、表面2の外側3や内側8に所望の印刷が実施される工程、つまり、ロール配置部42に配置された時点で既に略V字の切り込みが入れられていても良い。この場合には、例えば上述した貼合部55と裁ち落とし部65との間等に他の工程を設けるための余裕の無い場合にも、略台形のフラップを有する封筒を製造できるとの効果を奏する。
【0043】
同様に、表面2及びフラップ22を有するリールがロール配置部52に設置され、裏面12を有するリールがロール配置部42に設置されていても良い。また、上述した両面テープ34は省略可能であるし、さらに、裁ち落とし部65よりも上流側に位置する各工程の順序も上記実施例の内容に必ずしも限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本実施例に係る封筒の正面図及び背面図である。
【図2】図1の封筒を開封した斜視図である。
【図3】図1の封筒を製造する装置の概略構成図である。
【図4】図3のリール配置部における表面の説明図である。
【図5】図3の塗布部における表面の説明図である。
【図6】図3のリール配置部における裏面の説明図である。
【図7】図3の貼合部の説明図である。
【図8】図3の切り込み部の説明図である。
【図9】図3のスジ押し部の説明図である。
【図10】図3の貼付部の説明図である。
【図11】図3の裁ち落とし部の説明図である。
【図12】図3の裁断部の説明図である。
【符号の説明】
【0045】
1 封筒
2 表面
4 長辺(表面の天位置)
5 長辺(表面の地位置)
12 裏面
15 長辺(裏面の地位置)
22 フラップ
24 フラップの天位置
26,27 斜辺
29,30,31 孔
36 断片
40 製造装置
42,52 リール配置部
55 貼合部
57 切り込み部
60 腐食刃
65 裁ち落とし部
67 スリッター
70 裁断部
74 カッター
【技術分野】
【0001】
本発明は、郵送可能な封筒の製造方法、及び当該方法を用いた製造装置に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の封筒は表面と裏面とを貼り合わせた袋体で構成されており、この表面の天位置には、裏面に向けて折り返し可能な台形状のフラップが設けられている。そして、書類や手紙等を袋体の内部に入れ、フラップを折り返して裏面に接着させれば内部が封緘される。一方、このフラップを折り戻す、或いはフラップと表面との境界部分を鋏等にて切り落とすことにより開封可能となる。
【0003】
ここで、上述した開封動作を行うことなく、開封可能な封筒が知られている(例えば、特許文献1参照)。詳しくは、フラップと裏面とが強接着されているのに対し、表面と裏面とは擬似接着されており、表面がこの表面の地位置から天位置に向けて捲られることにより開封される。
【0004】
【特許文献1】特開2001−287747号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、近年、ビジネスや暮らしで情報を伝える帳票(ビジネスフォーム)には大量生産が要求されている。例えば、携帯電話の如く数百万人規模の契約数を有する会社では請求書を大量に郵送しており、この請求書や封筒を大量に作成する必要がある。
【0006】
しかしながら、上記従来の技術では封筒が平台で製造されている。つまり、1枚のシートに複数組の表面及び裏面を印刷し、これら表面及び裏面をシートから打ち抜いている。そして、封筒は、これら表面と裏面とを貼り合わせ、さらに、貼り合わせた端部分を裁断して完成されることから、封筒の大量生産に不向きであるとの問題がある。このように、上記従来の技術では、台形状のフラップを有する封筒の大量生産の点については依然として課題が残されている。
また、上記従来の技術の如く打ち抜かれたシートの残り部分は不要になってしまうという問題もある。
【0007】
なお、長方形状のフラップを有する封筒の場合には大量生産が可能であるが、これでは、折り返されたフラップが裏面の範囲からはみ出してしまうとの懸念がある。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解消し、大量生産を達成することができる封筒の製造方法、及び当該方法を用いた製造装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するための第1や第5の発明は、封緘時に外部から視認可能に構成されたそれぞれ略四角形の表面及び裏面と、表面の天位置に形成されており、表面と裏面とを連結して内部を封緘可能な略台形のフラップとを有する封筒の製造方法や製造装置であって、連結される前のフラップの天位置側に向けて拡開し、フラップの斜辺を形成させる略V字の切り込みを入れる工程(切り込み部)と、表面の地位置側に形成された搬送用の孔と裏面の地位置側に形成された搬送用の孔とが重ね合わされており、重ね合わされた孔を封筒の幅方向に沿って裁ち落とすとともに、フラップの天位置側に形成された搬送用の孔を幅方向に沿って裁ち落とすことにより、フラップ及び表面の天地寸法を構成させ、且つ、入れられた切り込みと相俟って略三角形の断片を切り取る工程(裁ち落とし部)とを含む。
【0009】
第1や第5の発明によれば、当該封筒は、略台形のフラップが表面と裏面とを連結しており、封筒の内部を封緘可能に構成されている。
この封筒の製造方法や製造装置では、連結される前のフラップの天位置側に向けて拡開する略V字の切り込みを入れる。次いで、搬送用の孔を封筒の幅方向に沿って裁ち落としてフラップ及び表面の天地寸法を構成させる。同時に、この裁ち落としと略V字の切り込みとが相俟って略三角形の断片が切り取られる。よって、フラップ及び表面を合わせた天地寸法と略台形のフラップとが同時に構成可能になり、略台形のフラップを有する封筒の大量生産が達成可能となる。
【0010】
第2や第6の発明は、第1の発明の方法や第5の発明の装置において、切り込みを入れる工程の上流側には、表面の地位置側及びフラップの天位置側に搬送用の孔がそれぞれ形成されており、表面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた表面を製造装置に取り付ける工程(リール配置部)と、裏面の地位置側に搬送用の孔が形成されており、裏面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた裏面を製造装置に取り付ける工程(リール配置部)と、各地位置側にそれぞれ形成された孔を重ね合わせ、表面の内側と裏面の内側とを貼り合わせる工程(貼合部)とを有することを特徴とする。
第2や第6の発明によれば、第1や第5の発明の作用に加えてさらに、フラップを有する表面、及び裏面はそれぞれロール状に巻き取られており、各リールから引き出して貼り合わされる。そして、搬送用の孔を裁ち落とすと、フラップ及び表面の天地寸法と略台形のフラップとが同時に構成される。よって、略台形のフラップを有する封筒がより一層量産可能となるし、従来に比して不要な箇所が少なくなることから、ごみの減量化(リデュース)にも寄与する。
【0011】
第3の発明は、第1の発明の方法において、切り込みを入れる工程は、表面の外側や内側に所望の印刷を実施する工程にて行われることを特徴とする。
第3の発明によれば、第1の発明の作用に加えてさらに、印刷工程にて略V字の切り込みが予め行われていれば、例えば、搬送用の孔を重ね合わせる工程とフラップ及び表面の天地寸法を構成させる工程との間に他の工程を設けるための余裕の無い場合にも上記製造方法を適用することができる。
【0012】
第4や第7の発明は、第1から第3の発明の方法や第5又は第6の発明の装置において、フラップ及び表面の天地寸法を構成させる工程の下流側には、フラップ、表面及び裏面を封筒の天地方向に沿って裁断し、封筒の幅寸法を構成させる工程(裁断部)を有することを特徴とする。
第4や第7の発明によれば、第1から第3の発明や第5又は第6の発明の作用に加えてさらに、封筒の幅寸法も構成されるので、従来に比して不要な箇所がより一層少なくなる。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、ごみの減量化を図りつつ、大量生産が達成可能な封筒の製造方法や製造装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて説明する。
図1には本実施例に係る洋形の封筒1が示されている。この封筒1は袋体を構成する表面2及び裏面12を有し、この表面2は略四角形に形成され、その外側3が封緘時に外部から視認される。この外側3は封筒1の幅方向に沿って配設された2つの長辺(表面の天位置)4及び長辺(表面の地位置)5と、封筒1の天地方向に沿って配設された2つの短辺6,7とで区画される。そして、同図(a)に示されるように、外側3は宛先等が印刷可能に構成されている。
【0015】
また、この外側3の裏には内側8が形成され、この内側8の周縁、詳しくは、図2にも示される如く、長辺5及び短辺6,7の内周側には接着層9,10,11がそれぞれ配設されている。これら各接着層9,10,11には擬似接着可能な接着剤が塗布される。つまり、接着後の表面2及び裏面12は、破壊されることなく剥離可能である。さらに、内側8には所望の印刷が行われる。なお、これら接着層9と接着層10との交差部分や、接着層9と接着層11との交差部分では接着剤の塗布を回避させても良く、この場合には、擬似接着時に内部の空気が上記回避部分を介して容易に抜かれる。
【0016】
表面2の長辺4には略台形のフラップ22が一体に形成されている。具体的には、このフラップ22は、図1(b)に示されるように、その天位置24に向けて縮径する斜辺26,27を有しており、フラップ22の外側23が表面2の外側3に、内側28が表面2の内側8にそれぞれ連なっている。このフラップ22の内側28と裏面12の外側13とは後述する両面テープ34を用いて完全に接着される。つまり、強接着され、接着後のフラップ22と裏面12とを剥離すると、フラップ22や裏面12が破壊されることになる。なお、このフラップ22の外側23にも所望の印刷が可能である。
【0017】
一方、裏面12は表面2よりも小さな略四角形に形成されており、その外側13が封緘時に外部から視認される。この外側13もまた封筒1の幅方向に沿って配設された2つの長辺14及び長辺(裏面の地位置)15と、封筒1の天地方向に沿って配設された2つの短辺16,17とで区画されている(図2)。この外側13にも所望の印刷が可能である。また、外側13の裏には内側18が形成され、この内側18もまた所望の印刷が行われる。
【0018】
本実施例の封筒1では、例えば表面2の外側3に宛先等を、内側8,18に対して請求金額や広告等を、裏面12の外側13にも広告等を、さらに、フラップ22の外側23には指示内容等それぞれ印刷し、内側8,18同士を擬似接着して袋体を構成させる。お知らせの手紙等が存在する場合には袋体の内部に入れ、フラップ22を折り返して外側13に接着させれば内部が封緘される。これに対し、この内部は、表面2をこの表面2の長辺5から長辺4に向けて捲られることにより開封される。なお、裏面12を長辺15から長辺4に向けて捲って開封しても良い。
【0019】
ところで、上述した封筒1は図3に示された製造装置40で製造される。
当該装置40はリール配置部42を有し、所望の印刷が行われてロール状に巻き取られた表面2及びフラップ22が備えられており、このリールを装置40の下方にセットする(リール配置工程)。この表面2及びフラップ22は、これら表面2及びフラップ22を合わせた天地寸法よりも大きな長さで構成されている。なお、リールはその外周側からベルトを有する送り装置43に当接され、表面2及びフラップ22が一定の送り速度で引き出される。続いて、リール配置部42の下流側には塗布部45が配置されており、表面2の接着層9,10,11に擬似接着剤を塗布している(塗布工程)。
【0020】
一方、当該装置40はリール配置部52も有し、ロール状に巻き取られた裏面12が備えられている。この裏面12にも所望の印刷が既に行われており、このリールを装置40の上方にセットする(リール配置工程)。この裏面12もまた、裏面12の天地寸法よりも大きな長さで構成されている。なお、このリールも送り装置53に当接しており、裏面12が一定の送り速度で引き出される。
【0021】
次いで、これら塗布部45及びリール配置部52の下流側には貼合部55が配置されている。この貼合部55では、表面2と裏面12とが擬似接着にて貼り合わされる(貼合工程)。続いて、貼合部55の下流側には押圧部56が配置され、この擬似接着された部分を調整している(押圧工程)。
【0022】
そして、押圧部56の下流側には切り込み部57が配置されており、この切り込み部57では、略台形のフラップ22のうち、上述した斜辺26,27を形成する(切り込み工程)。さらに、切り込み部57の下流側にはスジ押し部61が配置され、表面2に対するフラップ22の折り返しを容易にするための軸を形成している(スジ押し工程)。
【0023】
続いて、本実施例の装置40では、スジ押し部61の下流側に貼付部62が配置されている。この貼付部62には両面テープ34を有するリールがセットされ、このテープ34を裏面12の外側13に貼付する(貼付工程)。
【0024】
また、この貼付部62の下流側には裁ち落とし部65が配置されている。この裁ち落とし部65では、貼り合わされた表面2及び裏面12の端やフラップ22の端がそれぞれ裁ち落とされ、表面2及び折り返し前のフラップ22を合わせた天地寸法の大きさに加工する。また同時に略台形のフラップ22も形成している(裁ち落とし工程)。そして、裁ち落とされた部分は回収容器68に回収される。
【0025】
次いで、裁ち落とし部65の下流側には裁断部70が配置され、裁断部70では封筒1の幅寸法の大きさに加工する(裁断工程)。そして、完成した封筒1はコンベア上を搬送して集められている。なお、上述した各駆動部分は総て同期している。
【0026】
以下に、上記製造装置40の各工程について具体的に説明する。
まず、上述したリール配置部42では、装置40の上流側にて下方から見上げた図4に示されるように、既に所望の印刷が行われた表面2及びフラップ22は連続した1枚の用紙で構成されている。この用紙の進行方向を紙面の上に見て表面2(内側8)の右側にはフラップ22(内側28)が配置されている。また、上記進行方向においてこのフラップ22の右端には搬送用の孔30が、この表面2の左端には搬送用の孔31がそれぞれ穿設されている。これら孔30,31は装置40の図示しないスプロケットの外周ピンに係合されており、送り量を一定に維持したり、位置合わせを容易にする機能を有している。
【0027】
次いで、フラップ22を含む表面2は内側8,28を下にしてリール配置部42から引き出されており、所定の張力で塗布部45の上方からローラ46に当接される。詳しくは、図4と同様に下方から見上げた図5に示される如く、ローラ46には略T字のスタンプ47が形成されており、封筒1の幅方向に沿って形成された塗布面48と、封筒1の天地方向に沿って形成された塗布面49とから構成されている。
前者の塗布面48はローラ46の周方向に沿って全周に亘って形成され、一方、後者の塗布面49は塗布面48に対してローラ46の母線方向に沿って形成されている。そして、ローラ46の回転と上記表面2の封筒1の幅方向に沿う移動とによって、内側8と孔31との間には接着層9が、封筒1の幅寸法毎に接着層10,11がそれぞれ形成される。この塗布部45から送出された上記表面2は反転し、上記内側8,28を上にして貼合部55に向けて搬送される。
【0028】
一方、上述したリール配置部52では、裏面12もまた連続した1枚の用紙で構成されており、この裏面12は既に所望の印刷のなされた内側18を上にして引き出されている。そして、所定の張力に維持され、また、反転してこの内側18が下になり、装置40の上流側にて上方から見下ろした図6に示されるように、この用紙の進行方向を紙面の上に見て、裏面12(外側13)の右端には長辺14が配置され、既に所望の印刷が行われた外側13の左端には搬送用の孔29が穿設されている。この孔29も前記スプロケットの外周ピンに係合され、貼合部55に向けて搬送される。
【0029】
この貼合部55では、内側8,28を有する上記表面2の上に外側13を有する裏面12が配置され、図7に示される如く孔29と孔31とが重ね合わされ、表面2(内側8)と裏面12(内側18)とが接着層9,10,11を介して貼り合わされる。つまり、同図の如く、装置40の上方からは内側8が見えず、裏面12の外側13及びフラップ22の内側28が見えることになる。
次に、押圧部56では、貼り合わされた内側8,18部分が上方からゴムローラにて押圧され、内部の空気を外部に排出して密着させる。そして、密着した表面2及び裏面12が切り込み部57に向けて搬送される。
【0030】
ここで、フラップ22の内側28には略V字の切り込みが入れられる。具体的には、図8に示されるように、この内側28に当接するローラ58には、略V字の腐食刃60が磁石板59を介して設置されている。この腐食刃60は、封緘時に裏面12に連結される前のフラップ22の天位置24側、換言すれば、長辺14側から孔30側に向けて拡開して配置されており、ローラ58の回転とフラップ22を含む表面2及び裏面12の封筒1の幅方向に沿う移動とによって、フラップ22の斜辺26及び斜辺27が接着層10,11の位置に対応してそれぞれ形成される。
【0031】
続いて、切り込み部57から送出された上記表面2及び裏面12はスジ押し部61に向けて搬送され、図9に示される如く、この用紙の進行方向を紙面の上に見てフラップ22(内側28)の左側であって、斜辺26及び斜辺27の交差部分と長辺14との間の適宜位置に折り返し軸32が形成される。
【0032】
これら上記表面2及び裏面12は貼付部62に向けて搬送され、リール64から引き出された両面テープ34が裏面12の外側13に貼付される(図10)。詳しくは、その貼付位置は、封緘時に軸32を介して折り返されるフラップ22の内側28と裏面12の外側13とが当接可能な位置である。
【0033】
そして、貼付部62から送出されたフラップ22を含む表面2及び裏面12は裁ち落とし部65に至り、図11に示されるように、スリッター67によって端部分が裁ち落とされる。より詳しくは、このスリッター67は上記表面2及び裏面12の左右両端にそれぞれ配設されており、上記進行方向において左側のスリッター67が軸66の回転によって回転し、このスリッター67が封筒1の幅方向に沿って移動する上記表面2及び裏面12のうち外側13に当接すると、重ねられた孔29,31が封筒1の幅方向に沿って裁ち落とされて長辺5,15が形成される。
【0034】
一方、上記進行方向において右側のスリッター67が封筒1の幅方向に沿って移動する上記表面2及び裏面12のうち内側28に当接すると、孔30が封筒1の幅方向に沿って裁ち落とされてフラップ22の天位置24が形成される。しかも、このスリッター67は略V字の斜辺26,27の後端部分を跨いでいることから、同図に示される如く、フラップ22の天位置24が形成されると同時に、略三角形の断片36も裁ち落とされて略台形のフラップ22が形成される。このように、上記表面2及び裏面12は、表面2及び折り返し前のフラップ22を合わせた天地寸法にて構成され、裁断部70に向けて搬送される。
【0035】
この裁断部70では、フラップ22を含む表面2及び裏面12がローラ72に当接して封筒1の幅寸法の大きさに加工される。具体的には、図12に示されるように、ローラ72には2つのカッター74が設置されており、カッター74はローラ72の母線方向に沿って配設されている。また、各カッター74は、ローラ72の軸を挟んで対称位置にそれぞれ設置されている。そして、ローラ72の回転と上記表面2及び裏面12の封筒1の幅方向に沿う移動とによって、フラップ22の斜辺26及び斜辺27の先端の位置、つまり、接着層10と接着層11とを2分割する位置にて天地方向に沿って裁断され、これにより、短辺6,16や短辺7,17が形成される。これら短辺6,16や短辺7,17は裁断部分が互いにずれることなく美感を奏した状態で完全に重なり合う。
【0036】
そして、完成した封筒1では、上述の如くお知らせの手紙等が存在する場合には、この手紙等が袋体の内部に入れられる。続いて、両面テープ34を剥がして折り返されたフラップ22の内側28と裏面12の外側13とを強接着すると、封筒1の内部が封緘される。
【0037】
以上のように、本発明は、略台形のフラップを有する封筒を大量に生産する点に着目したものである。
【0038】
そして、本実施例の封筒1では、折り返された略台形のフラップ22が表面2と裏面12とを強接着で連結しており、表面2が長辺5から長辺4に向けて捲られて内部を開封する。
この封筒1の製造方法や製造装置40によれば、折り返し前のフラップ22の天位置24側に向けて拡開する略V字の切り込みを入れる。次いで、孔29,31及び孔30を封筒1の幅方向に沿って裁ち落とし、折り返し前のフラップ22及び表面2を合わせた天地寸法を構成させる。同時に、この裁ち落としと略V字の切り込みとが相俟って略三角形の断片36が切り取られる。よって、フラップ22及び表面2を合わせた天地寸法と略台形のフラップ22とが同時に構成可能になり、略台形のフラップ22を有する封筒1の大量生産が達成可能となる。
しかも、封緘時に折り返されたフラップ22は、長方形のフラップの如く封筒の裏面から外側へはみ出すこともない。
【0039】
また、フラップ22を有する表面2、及び裏面12はそれぞれロール状に巻き取られており、各リールから引き出して貼り合わされる。そして、孔29,31、及び孔30をそれぞれ裁ち落とすと、折り返し前のフラップ22及び表面2を合わせた天地寸法と略台形のフラップ22とが同時に構成される。よって、略台形のフラップ22を有する封筒1がより一層量産可能となるし、従来に比して不要な箇所が少なくなることから、ごみの減量化(リデュース)にも寄与する。
【0040】
さらに、フラップ22、表面2及び裏面12を封筒1の天地方向に沿って裁断すれば、封筒1の幅寸法も直ちに構成されるので、従来に比して不要な箇所がより一層少なくなる。
さらにまた、表面2の内側8と裏面12の内側18とが擬似接着にて貼り合わされており、この表面2が長辺5から長辺4に向けて捲られて内部を開封することから、鋏等を用いることなく開封可能となり、ユーザーフレンドリな封筒が構成可能となる。
【0041】
本発明は、上記実施の形態に限定されず、特許請求の範囲を逸脱しない範囲で種々の変更を行うことができる。
例えば、上記実施例では、鋏等を用いずに開封可能な封筒1が示されているが、本発明は必ずしもこの封筒に限定されるものではない。すなわち、本発明は、略台形のフラップを有する封筒であれば、短辺に略台形のフラップを有する長形や角形の封筒でも良く、さらに、このフラップを折り戻す、或いはフラップと表面との境界部分を鋏等にて切り落として開封する封筒の製造にも適用可能である。また、仮に開封用ミシン目の形成工程を追加すれば、フラップ、或いは表面や裏面の各適宜位置にミシン目を備えた封筒の製造にも適用可能であり、いずれの封筒も大量生産が可能である。
さらに、本発明の略台形のフラップとは、上記実施例の如くフラップ22の天位置24の両端に角部分がそれぞれ形成される場合の他、この両端にR部分がそれぞれ形成される場合も含まれる。
【0042】
さらにまた、上記実施例では、切り込み部57が貼合部55の下流側に配置されている。しかし、本発明の切り込み工程(切り込み部)は、裁ち落とし部65の上流側であれば、例えば、表面2の外側3や内側8に所望の印刷が実施される工程、つまり、ロール配置部42に配置された時点で既に略V字の切り込みが入れられていても良い。この場合には、例えば上述した貼合部55と裁ち落とし部65との間等に他の工程を設けるための余裕の無い場合にも、略台形のフラップを有する封筒を製造できるとの効果を奏する。
【0043】
同様に、表面2及びフラップ22を有するリールがロール配置部52に設置され、裏面12を有するリールがロール配置部42に設置されていても良い。また、上述した両面テープ34は省略可能であるし、さらに、裁ち落とし部65よりも上流側に位置する各工程の順序も上記実施例の内容に必ずしも限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】本実施例に係る封筒の正面図及び背面図である。
【図2】図1の封筒を開封した斜視図である。
【図3】図1の封筒を製造する装置の概略構成図である。
【図4】図3のリール配置部における表面の説明図である。
【図5】図3の塗布部における表面の説明図である。
【図6】図3のリール配置部における裏面の説明図である。
【図7】図3の貼合部の説明図である。
【図8】図3の切り込み部の説明図である。
【図9】図3のスジ押し部の説明図である。
【図10】図3の貼付部の説明図である。
【図11】図3の裁ち落とし部の説明図である。
【図12】図3の裁断部の説明図である。
【符号の説明】
【0045】
1 封筒
2 表面
4 長辺(表面の天位置)
5 長辺(表面の地位置)
12 裏面
15 長辺(裏面の地位置)
22 フラップ
24 フラップの天位置
26,27 斜辺
29,30,31 孔
36 断片
40 製造装置
42,52 リール配置部
55 貼合部
57 切り込み部
60 腐食刃
65 裁ち落とし部
67 スリッター
70 裁断部
74 カッター
【特許請求の範囲】
【請求項1】
封緘時に外部から視認可能に構成されたそれぞれ略四角形の表面及び裏面と、前記表面の天位置に形成されており、該表面と前記裏面とを連結して内部を封緘可能な略台形のフラップとを有する封筒の製造方法であって、
前記連結される前のフラップの天位置側に向けて拡開し、該フラップの斜辺を形成させる略V字の切り込みを入れる工程と、
前記表面の地位置側に形成された搬送用の孔と前記裏面の地位置側に形成された搬送用の孔とが重ね合わされており、該重ね合わされた孔を前記封筒の幅方向に沿って裁ち落とすとともに、前記フラップの天位置側に形成された搬送用の孔を前記幅方向に沿って裁ち落とすことにより、前記フラップ及び前記表面の天地寸法を構成させ、且つ、前記入れられた切り込みと相俟って略三角形の断片を切り取る工程と
を含むことを特徴とする封筒の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の封筒の製造方法であって、
前記切り込みを入れる工程の上流側には、
前記表面の地位置側及び前記フラップの天位置側に搬送用の孔がそれぞれ形成されており、該表面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた前記表面を製造装置に取り付ける工程と、
前記裏面の地位置側に搬送用の孔が形成されており、該裏面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた前記裏面を製造装置に取り付ける工程と、
前記各地位置側にそれぞれ形成された孔を重ね合わせ、前記表面の内側と前記裏面の内側とを貼り合わせる工程と
を有することを特徴とする封筒の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の封筒の製造方法であって、
前記切り込みを入れる工程は、前記表面の外側や内側に所望の印刷を実施する工程にて行われることを特徴とする封筒の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の封筒の製造方法であって、
前記フラップ及び表面の天地寸法を構成させる工程の下流側には、
前記フラップ、前記表面及び前記裏面を前記封筒の天地方向に沿って裁断し、前記封筒の幅寸法を構成させる工程を有することを特徴とする封筒の製造方法。
【請求項5】
封緘時に外部から視認可能に構成されたそれぞれ略四角形の表面及び裏面と、前記表面の天位置に形成されており、該表面と前記裏面とを連結して内部を封緘可能な略台形のフラップとを有する封筒の製造装置であって、
前記連結される前のフラップの天位置側に向けて拡開し、該フラップの斜辺を形成させる略V字の切り込みを入れる切り込み部と、
前記表面の地位置側に形成された搬送用の孔と前記裏面の地位置側に形成された搬送用の孔とが重ね合わされており、該重ね合わされた孔を前記封筒の幅方向に沿って裁ち落とすとともに、前記フラップの天位置側に形成された搬送用の孔を前記幅方向に沿って裁ち落とすことにより、前記フラップ及び前記表面の天地寸法を構成させ、且つ、前記入れられた切り込みと相俟って略三角形の断片を切り取る裁ち落とし部と
を含むことを特徴とする封筒の製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の封筒の製造装置であって、
前記切り込み部の上流側には、
前記表面の地位置側及び前記フラップの天位置側には搬送用の孔がそれぞれ形成されており、該表面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた前記表面を製造装置に取り付けるリール配置部と、
前記裏面の地位置側には搬送用の孔が形成されており、該裏面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた前記裏面を製造装置に取り付けるリール配置部と、
前記各地位置側にそれぞれ形成された孔を重ね合わせ、前記表面の内側と前記裏面の内側とを貼り合わせる貼合部と
を有することを特徴とする封筒の製造装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の封筒の製造装置であって、
前記裁ち落とし部の下流側には、
前記フラップ、前記表面及び前記裏面を前記封筒の天地方向に沿って裁断し、前記封筒の幅寸法を構成させる裁断部を有することを特徴とする封筒の製造装置。
【請求項1】
封緘時に外部から視認可能に構成されたそれぞれ略四角形の表面及び裏面と、前記表面の天位置に形成されており、該表面と前記裏面とを連結して内部を封緘可能な略台形のフラップとを有する封筒の製造方法であって、
前記連結される前のフラップの天位置側に向けて拡開し、該フラップの斜辺を形成させる略V字の切り込みを入れる工程と、
前記表面の地位置側に形成された搬送用の孔と前記裏面の地位置側に形成された搬送用の孔とが重ね合わされており、該重ね合わされた孔を前記封筒の幅方向に沿って裁ち落とすとともに、前記フラップの天位置側に形成された搬送用の孔を前記幅方向に沿って裁ち落とすことにより、前記フラップ及び前記表面の天地寸法を構成させ、且つ、前記入れられた切り込みと相俟って略三角形の断片を切り取る工程と
を含むことを特徴とする封筒の製造方法。
【請求項2】
請求項1に記載の封筒の製造方法であって、
前記切り込みを入れる工程の上流側には、
前記表面の地位置側及び前記フラップの天位置側に搬送用の孔がそれぞれ形成されており、該表面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた前記表面を製造装置に取り付ける工程と、
前記裏面の地位置側に搬送用の孔が形成されており、該裏面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた前記裏面を製造装置に取り付ける工程と、
前記各地位置側にそれぞれ形成された孔を重ね合わせ、前記表面の内側と前記裏面の内側とを貼り合わせる工程と
を有することを特徴とする封筒の製造方法。
【請求項3】
請求項1に記載の封筒の製造方法であって、
前記切り込みを入れる工程は、前記表面の外側や内側に所望の印刷を実施する工程にて行われることを特徴とする封筒の製造方法。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の封筒の製造方法であって、
前記フラップ及び表面の天地寸法を構成させる工程の下流側には、
前記フラップ、前記表面及び前記裏面を前記封筒の天地方向に沿って裁断し、前記封筒の幅寸法を構成させる工程を有することを特徴とする封筒の製造方法。
【請求項5】
封緘時に外部から視認可能に構成されたそれぞれ略四角形の表面及び裏面と、前記表面の天位置に形成されており、該表面と前記裏面とを連結して内部を封緘可能な略台形のフラップとを有する封筒の製造装置であって、
前記連結される前のフラップの天位置側に向けて拡開し、該フラップの斜辺を形成させる略V字の切り込みを入れる切り込み部と、
前記表面の地位置側に形成された搬送用の孔と前記裏面の地位置側に形成された搬送用の孔とが重ね合わされており、該重ね合わされた孔を前記封筒の幅方向に沿って裁ち落とすとともに、前記フラップの天位置側に形成された搬送用の孔を前記幅方向に沿って裁ち落とすことにより、前記フラップ及び前記表面の天地寸法を構成させ、且つ、前記入れられた切り込みと相俟って略三角形の断片を切り取る裁ち落とし部と
を含むことを特徴とする封筒の製造装置。
【請求項6】
請求項5に記載の封筒の製造装置であって、
前記切り込み部の上流側には、
前記表面の地位置側及び前記フラップの天位置側には搬送用の孔がそれぞれ形成されており、該表面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた前記表面を製造装置に取り付けるリール配置部と、
前記裏面の地位置側には搬送用の孔が形成されており、該裏面の外側や内側に所望の印刷が実施されてロール状に巻き取られた前記裏面を製造装置に取り付けるリール配置部と、
前記各地位置側にそれぞれ形成された孔を重ね合わせ、前記表面の内側と前記裏面の内側とを貼り合わせる貼合部と
を有することを特徴とする封筒の製造装置。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の封筒の製造装置であって、
前記裁ち落とし部の下流側には、
前記フラップ、前記表面及び前記裏面を前記封筒の天地方向に沿って裁断し、前記封筒の幅寸法を構成させる裁断部を有することを特徴とする封筒の製造装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
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【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2008−194856(P2008−194856A)
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−29782(P2007−29782)
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(000162113)共同印刷株式会社 (488)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【出願人】(000162113)共同印刷株式会社 (488)
【Fターム(参考)】
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