封緘ラベル及びその製造方法
【課題】 カッター等の鋭利なもので線状に切断されても、切断面を容易に視認することができ、信頼性の高い封緘ラベル及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 箱の封緘に用いる封緘ラベル10であって、上側フィルム11及び下側フィルム16と、これら上側フィルム11及び下側フィルム16の間に設けられ、これら上側フィルム11及び下側フィルム16の長さ方向両端側同士を接着する部分接着層12と、下側フィルム16の上側フィルム11側とは反対側に設けられ箱へと貼着される粘着層17と、この粘着層17に剥離可能に貼着される剥離シート13とを備えて構成され、下側フィルム16に接着されていない上側フィルム11の長さ方向中央のどこかが幅方向に切断されたときに、この切断された切断端部が上方又は下方に捲れるように構成されている。
【解決手段】 箱の封緘に用いる封緘ラベル10であって、上側フィルム11及び下側フィルム16と、これら上側フィルム11及び下側フィルム16の間に設けられ、これら上側フィルム11及び下側フィルム16の長さ方向両端側同士を接着する部分接着層12と、下側フィルム16の上側フィルム11側とは反対側に設けられ箱へと貼着される粘着層17と、この粘着層17に剥離可能に貼着される剥離シート13とを備えて構成され、下側フィルム16に接着されていない上側フィルム11の長さ方向中央のどこかが幅方向に切断されたときに、この切断された切断端部が上方又は下方に捲れるように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、封緘ラベル及びその製造方法に係り、対象物の封緘部分に貼り付けて対象物が開封されたか否かを判別するのに好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
今日では、開閉自在に作製された箱が不正に開けられたか否かを識別できるようにしたものが提供されている。
例えば、従来の封緘ラベルにあっては、封緘ラベルがカッターや手などで綺麗に剥がれることがない特殊な粘着剤等を用いたもの、或いは一度、貼り付けられたものが剥がされた場合、文字や符号等が表示されるようにしたもの等がある。
ところが、カッター等で切断された場合、その切断面が綺麗な状態になっていることがあり、そのような場合には、一見しただけでは開封されたことが判別し難いという問題があった。
このため、カッター等で切断された場合、その切断面の色が変化するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されたもの(以下、第2の従来技術という)は、基材層、第1の着色層、透明剥離層、第1の着色層と異なる色層である第2の着色層、透明保護層が順次積層されると共に、基材層の裏面に接着剤層が設けられて構成されている。
そして、箱等の開封部分を塞ぐ形で封緘ラベルが貼り付けられた状態にあるとき、例えばカッター等で切断された場合、透明保護層が浮いた状態となり、切断部分は第1の着色層の色(シアン)及び第2の着色層の色(イエロー)が見え、その他の部分の色が透明保護層からは第1の着色層と第2の着色層とが重ね合わさった色に見え、従って、切断面の色が変化することで、切断されたことがわかるようになっている。
【特許文献1】特許第3319011号公報(第2−4頁、図1−図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような、特許文献1に記載のものは、切断されると、切断面の色が変化するので、開封されたことを認識できるものの、カッター等の切断部分は、極めて狭い形状となっていることから、切断面の色が変化しただけでは、見落とすことがあり、開封されたか否かを容易に視認することができない問題があった。
【0005】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、カッター等の鋭利なもので線状に切断されても、切断面を容易に視認することができる。信頼性の高い封緘ラベル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、対象物の封緘に用いる封緘ラベルであって、上側フィルム及び下側フィルムと、これら上側フィルム及び下側フィルムの間に設けられ、これら上側フィルム及び下側フィルムの長さ方向両端側同士を接着する部分接着層と、下側フィルムの上側フィルム側とは反対側に設けられ対象物へと貼着される粘着層と、この粘着層に剥離可能に貼着される剥離シートとを備えて構成され、下側フィルムに接着されていない上側フィルムの長さ方向中央のどこかが幅方向に切断されたときに、この切断された端部が上方又は下方に捲れるように構成されたことを特徴とする。
これにより、上側フィルムがカッターのような鋭利なもので切断されると、上側フィルムの切断された端部が上方または下方に捲れるので、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された封緘ラベルにおいて、上側フィルムの長さ方向の中央に、その長さ方向に沿ってスリットが設けられていることを特徴とする。
これにより、対象物を封緘状態としたとき、カッター等によって上側フィルムが切断されると、切断された端部がスリットに応じて複数捲り上がるので、開封されたことが一層明確となる。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載された封緘ラベルにおいて、上側フィルム及び下側フィルムのいずれか片方か又は両方が、有色のインクで印刷されているか、又は有色の色材により着色されていることを特徴とする。
これにより、上側フィルムが切断されたとき、上側フィルム、下側フィルムの色または印刷内容により切断された端部を確実に視認できるので、開封されたことをさらに明確に識別することができる。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、上側フィルムと前記下側フィルムとでは、色及び印刷内容の少なくともいずれか一方が異なることを特徴とする。
これにより、上側フィルムがカッター等により切断されたとき、切断された端部の隙間から上側フィルムと色及び印刷内容の少なくともいずれか一方が異なる下側フィルムが露出することになるので、開封されたことをさらに容易に認識することができる。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、前記上側フィルムと前記下側フィルムの両方、又は、前記下側フィルム、の少なくともいずれかには、前記対象物へ貼着した後に剥がそうとすると容易に破壊する再使用牽制処理が施されていることを特徴とする。
これにより、対象物へ貼着した後に剥がそうとした場合、容易に破壊されてしまうので再使用が難しくなる。
【0011】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、前記上側フィルムと前記下側フィルムの両方、又は、前記下側フィルム、の少なくともいずれかには、破損誘起用スリットが設けられていることを特徴とする。
これにより、無理に剥がされた場合、破損誘起用スリットが存在することで上側フィルムと下側フィルムの両方、又は、下側フィルムの少なくともいずれかが部分的に破損され、その一部が対象物に残る状態となるので、開封されたことを容易に識別することができる。
【0012】
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、少なくとも下側フィルムには、対象物へ貼着した後に剥がそうとすると容易に変形する再使用牽制処理が施されていることを特徴とする。
これにより、剥がされたときに、容易に変形してしまうので、再使用が難しくなる。
【0013】
請求項8に係る発明は、請求項2から請求項7のいずれか一項に記載された封緘ラベルであって、少なくとも下側フィルムには、対象物へ貼着された後に剥がすと、開封済みを示すメッセージが現れる再使用牽制処理が施されていることを特徴とする。
これにより、剥がされた後の対象物に文字等のメッセージが残るので、開封されたことが明確に識別されるとともに開封後の対象物の取り扱いが容易となる。
【0014】
請求項9に係る発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、少なくとも下側フィルムには、紫外線又は赤外線を照射すると蛍光を発する蛍光インク処理が施されていることを特徴とする。
これにより、紫外線又は赤外が照射されると下側フィルムが蛍光を発するので、真偽を判別できる。また、上側フィルムの貼り換えによる偽造を防ぐことができる。
【0015】
請求項10に係る発明は、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載された封緘ラベルの製造方法において、上側フィルムを部分接着層で下側フィルムに部分的に接着する場合、この上側フィルムを引張させた状態で接着することを特徴とする。
これにより、歩留まりの向上に効果があるので好ましい。即ち、単に上側フィルムと下側フィルムとを接着しただけでは、シワや気泡が発生する場合があり、それを抑止する対策になる。シワや気泡が発生した場合には、上側フィルムと下側フィルムとが後日剥がれてしまう不良が発生する原因にも繋がり易いので好ましい。
尚、上側フィルムが、元から巻きグセがある場合、単なるシワや気泡を防止する際よりも更に強い引張させたうえで接着する事が、上記の効果を得るうえで有効である。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明によれば、カッターのような鋭利なもので切断されると、上側フィルムの切断された端部が上方または下方に捲れるように構成したので、外観から一目で開封されたことを視認することができ、開封された対象物を容易に識別することができる。
【0017】
請求項2に係る発明によれば、切断されると端部がスリットに応じて複数捲り上がり、開封されたことが一層明確となるので、開封された対象物の識別が容易になり、それだけ封緘ラベルとしての信頼性を高めることができる。
【0018】
請求項3に係る発明によれば、上側フィルムが切断されたとき、上側フィルム及び下側フィルムの色により切断された端部を確実に視認できるので、開封されたことを明確に識別することができる。
【0019】
請求項4に係る発明によれば、上側フィルムが切断されたとき、切断された端部が捲り上がった状態となるばかりでなく、その捲り上がった切断端部の間から、上側フィルムと色又は印刷内容の異なる下側フィルムが露出するように構成したので、開封されたことを容易に認識することができる。
【0020】
請求項5に係る発明によれば、対象物へ貼着された後に剥がそうとした場合、容易に破壊されてしまい、綺麗に剥がされることがないため再使用を防ぐことができる。
【0021】
請求項6に係る発明によれば、無理に剥がされた場合、破損誘起用スリットが存在することで部分的に破損され、その一部が対象物に残る状態となるので、開封されたことを容易に識別することができる。
【0022】
請求項7に係る発明によれば、無理に剥がされたときに、容易に変形してしまうので、再使用ができない状態となる。
【0023】
請求項8に係る発明によれば、剥がされると開封済みを示すメッセージだけが残るので、開封された対象物が明確に識別される。さらに、開封後の対象物の取り扱いが容易となるばかりでなく、そのメッセージの内容により、開封されたこと以外の識別にも応用することができる。
【0024】
請求項9に係る発明によれば、紫外線又は赤外線が照射されると下側フィルムが蛍光を発するので、真偽を判別できるとともに上側フィルムの貼り換えによる偽造を防ぐことができる。
【0025】
請求項10に係る発明によれば、上記の不良の発生を抑止して歩留まりの向上に繋がり、得られた封緘ラベルは上側フィルムを引張させた状態で下側フィルムに部分的に接着させるので、上側フィルムがカッター等により切断されたときに、切断された上側フィルムが容易に捲れることになる。このように、対象物が開封されたことを明確に視認することのできる封緘ラベルを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3はこの発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、図1は封緘ラベルによって封緘した箱を示す斜視図、図2は封緘ラベルを示す断面図、図3は封緘ラベルがカッター等によって切断されたときの状態を示す要部の断面説明図である。
【0027】
図1に示すように、符号1は、封緘される対象物としての、例えば段ボール等によって形成された箱であり、符号10は箱1の封緘箇所を塞いで貼着された封緘ラベルである。箱1は、その本体1aに対して上蓋1bが上方に持ち上げられることで開かれる開閉タイプとなっている。
【0028】
この実施形態の封緘ラベル10は、図2に示すように、長さ方向の中央部分が封緘部11aとされた長方形状の上側フィルム11と、その裏面に部分接着層12を介して設けられた下側フィルム16と、この下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して設けられた剥離シート13とからなっている。ここで、これら上側フィルム11及び下側フィルム16は、互いの長さ方向両端側同士が接着されている。
【0029】
上側フィルム11は、長さ方向の両端側に伸長するシート状の材料、例えば合成樹脂製のフィルム、或いは伸長可能な紙、さらには紙の表裏面が伸縮可能な材料でコーティングされた紙等からなっている。さらに、この上側フィルム11は、有色の色材により全体が着色されている。なお、着色させるのではなく、何らかの印刷を施しておいてもよい。
【0030】
このような上側フィルム11の長さ方向両端側の裏面には、部分接着層12が設けられている。この部分接着層12としては、ビニル系樹脂やアクリル系樹脂を主成分とする粘着剤、或いはドライ感熱接着剤、再湿粘着型接着剤で構成され、本例では、スクリーン印刷法によって塗布されているが、プレートコート、バーコート、エアナイフコート、グラビアコート、ロールコート等のソルベントコート法等によって塗布されてもよい。いずれにしても、上側フィルム11が伸長した状態であっても下側フィルム16に貼り付けられる材質で、所望の厚さに塗布されている。
【0031】
下側フィルム16は、上側フィルム11と同じ材質で形成されているが、これに限らず異なる材質であってもよく、上側フィルム11と略同様に伸長できるよう同程度の伸長性を有している。そして、この下側フィルム16は、上側フィルム11と異なる色、例えば上側フィルム11の色と明確に識別し得る色で着色されていることが好ましい。
なお、下側フィルム16においても、何らかの印刷を施しておいてもよい。但し、上側フィルム11の印刷内容とは異なる内容にする。印刷の方が着色に比べてコストも安価で生産性がよく、印刷内容の自由度の点からも印刷を施す方が好ましい。
【0032】
上側フィルム11及び下側フィルム16の長さ方向両端側同士を接着させる際には、上側フィルム11をその長さ方向に引張させた状態で下側フィルム16と接着させる。これにより、上側フィルム11に応力が残るので、上側フィルム11がカッター等により切断された場合、切断された上側フィルム11の切断端部11bが上方又は下方へと捲れることになるので、箱1が開封されたことを明確に視認することができる封緘ラベル10を製造することができる。
【0033】
また、剥離シート13は、下側フィルム16の裏面に設けられる粘着層17を介して下側フィルム16に設けられており、粘着層17から剥離可能となっている。この剥離シート13は、封緘ラベル10によって箱1を封緘する際、予め粘着層17から取り除かれることで、粘着層17が箱1に貼着可能となる。このような剥離シート13は、上側フィルム11及び下側フィルム16より長さ方向に若干長めに形成され、粘着層17を介して下側フィルム16に貼り付けられたとき、下側フィルム16より長さ方向に突出する端部13aから剥がされることで、下側フィルム16から簡単に剥がすことができるようになっている。このとき、粘着層17としては、部分接着層12と同材料であっても、またそれと異なる材料であってもよい。
【0034】
なお、粘着層17をパターン印刷によって形成し、下側フィルム16を箱1から剥がしたときに粘着層17が部分的に箱1に残るようにしてもよい。つまり、下側フィルム16を層間剥離させることによって箱1に残留する粘着層17が、例えば、箱1の開封済みを示すメッセージとして現れるようにしておくことにより、開封されたことが一見でき、開封された箱1をより識別し易くなるとともに開封後の箱1の取り扱いが容易となる。さらに、そのメッセージの内容により箱1が開封されたこと以外の識別にも応用することができる。
さらに、下側フィルム16に蛍光インク処理を施しておいてもよい。これにより、封緘ラベル10に紫外線及び赤外線を照射すると下側フィルム16が蛍光を発することになるので、封緘ラベル10の真偽を判別できるとともに上側フィルム11の貼り換えによる封緘ラベル10の偽造を防ぐことができる。
また、下側フィルム16を容易に伸張する材料を用いて形成することによって、封緘ラベル10を剥がそうとした場合、下側フィルム16が伸びて剥がし難くなるため、箱1が不用意に開封されることを防止することができる。また、封緘ラベル10として再使用ができない状態となる。
【0035】
次に、この実施形態の封緘ラベル10の取り扱いについて以下に説明する。
まず、箱1の上蓋1bと、該上蓋1bを引き掛ける部分としての本体1aとの間の開封部分を塞ぐように封緘ラベル10を貼り付ける。
この場合、封緘ラベル10において、下側フィルム16の裏面側に設けられている剥離シート13を予め剥がしておき、その剥がされた粘着層17の長さ方向一端側を本体1aと上蓋1bとのうちのいずれか一方に貼り付け、次いで、粘着層17の他端側を、箱1に貼り付けられた粘着層17の一端側と反対方向に折り曲げつつ、本体1aと上蓋1bとのうちの他方に貼り付けることで、箱1を封緘する。このとき、封緘ラベル10が撓まないように箱1に貼着させる。
【0036】
これにより、図1に示すように、封緘ラベル10が上蓋1bと本体1aとに跨って貼り付けられることになり、この状態で封緘ラベル10の上側フィルム11が箱1の上蓋1bと本体1aとの間の封緘箇所に位置決めされた状態で貼着される。その結果、箱1が封緘された状態となる。
【0037】
一方、封緘ラベル10において、図示しないカッター等により、箱1の封緘部11aのどこかが幅方向に沿って切断された場合、つまり上蓋1bの端縁部の形状に沿って切断された場合には、図3に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bが、いわゆる蹴り上がって捲り上がった状態となり、切断箇所から下側フィルム16の一部が露出する状態となる。
【0038】
以上に述べたように、この実施形態の封緘ラベル10は、図1に示すように、箱1に貼り付けられて封緘された状態にあるとき、封緘部11aがカッター等により、箱1の封緘部分に沿って切断された場合、図3に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bが上方又は下方に捲れるので、従来技術のようにカッターで切断されると一目で判定することができなかったり、また、切断面が狭い場合であると認識しにくいということがなくなり、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができる。このように、カッター等の鋭利なもので線状に切断されても、その切断面を容易に視認することができ、信頼性の高い封緘ラベル10とすることができる。
【0039】
特に、薬品等が収納された箱1にあっては、医薬品のように所定の条件を満たし且つ未開封ならば返品ができる場合があり、そのような場合、箱1が開封されたか否かを一目で視認できると、返却時の作業を円滑に行うことができ、確認の作業性を良好に行うことができる。
【0040】
さらに、上側フィルム11を着色しておくことによって、その色により切断端部11bを確実に視認できるので、開封されたことをより明確に識別することができる。なお、下側フィルム16を上側フィルム11とは異なる色に着色しておくことによって、その捲り上がった切断端部11bの間から、上側フィルム11と色違いの下側フィルム16が露出することになるので、開封されたことをさらに容易に認識することができる。
【0041】
また、封緘ラベル10の貼り付けに際しては、その最下層の粘着層17に剥離シート13が剥離可能に貼り付けられているので、剥離シート13を粘着層17から簡単に剥離させることができ、封緘ラベル10の箱1に対する貼り付けを簡単に行える。
【0042】
従って、この実施形態によれば、封緘ラベル10が鋭利なもので切断されることがあっても、一目で確実にかつ簡単に視認することができ、開封されたことを一層容易に識別することができる。
そして、この封緘ラベル10は、上側フィルム11の長さ方向両端側の裏面、或いは、下側フィルム16の長さ方向両端側の表面に部分接着層12が設けられる工程と、上側フィルム11をその長さ方向に引張させながら、部分接着層12を介して下側フィルム16に接着させる工程と、この下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して剥離シート13が設けられる工程とを有する製造工程から形成され、簡単かつ確実に製造することができる。
【0043】
図4はこの発明の第2の実施の形態に係る封緘ラベルを示している。
この実施形態において、上側フィルム11と、その裏面に部分接着層12を介して設けられた下側フィルム16と、この下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して設けられた剥離シート13とからなっており、基本的には図2に示す実施形態と同様である。
そして、図2に示す実施形態と異なるのは、上側フィルム11の封緘部11aの裏面に弱粘着層14が設けられた点にある。つまり、弱粘着層14は、上側フィルム11の両側に設けられた部分接着層12より粘着力(貼り付け力)の弱い粘着力、例えば0.01〜10%の粘着力を有しており、上側フィルム11の封緘部11aの裏面に、パターン印刷等によって塗布されている。
【0044】
このように、上側フィルム11の封緘部11aに弱粘着層14が設けられると、図4に示すように、上側フィルム11が下側フィルム16に対して貼り付けられた場合、封緘部11aの裏面が下側フィルム16の中央部分にも貼り付けられて、封緘部11aが浮き上がることがなくなる。そのため、箱1に対して、封緘ラベル10をその長さ方向に渡り全体的に綺麗に貼り付けることができ、外観が良好となる。
【0045】
しかも、封緘ラベル10が切断された場合、上側フィルム11の封緘部11aの裏面が弱粘着層14によって下側フィルム16に貼り付けられていることから、封緘部11aの切断端部11b(図3参照)が弱粘着層14の粘着力に拘わらず捲り上がることができる。
【0046】
よって、この実施形態によれば、封緘ラベル10がカッター等の鋭利なもので切断されても、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができるのに加え、封緘ラベル10を全体的に綺麗に貼り付けられるので、外観が良好となる。その上、封緘部11aが切断された場合、上側フィルム11の切断された切断端部11bが捲り上がって、その切断端部11bの間から上側フィルム11と色違いの下側フィルム16が露出することになるので(図3参照)、開封されたことをより明確に認識することができる。
【0047】
従って、この実施形態によれば、封緘ラベル10がカッターのような鋭利なもので切断されることがあっても、その切断された端部を一目で確実にかつ簡単に視認することができ、開封されたことを一層容易に識別することができる。
【0048】
そして、この封緘ラベル10は、上側フィルム11の長さ方向両端側の裏面、或いは、下側フィルム16の長さ方向両端側の表面に部分接着層12が設けられる工程と、下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して剥離シート13が設けられる工程と、上側フィルム11をその長さ方向に引張させながら、部分接着層12及び弱粘着層14を介して下側フィルム16に接着させる工程と、上側フィルム11の封緘部11aに弱粘着層14が形成される工程とを有する製造工程から形成され、簡単かつ確実に製造することができる。
【0049】
図5はこの発明の第3の実施の形態に係る封緘ラベルを示している。
この実施形態では、図2に示す実施形態の封緘ラベル10の、上側フィルム11の封緘部11aに、長さ方向に沿って複数のスリット15を設けている。
即ち、スリット15は、上側フィルム11の封緘部11aにその幅方向において所望の間隔で複数設けられると共に、封緘部11aの長さ方向に渡り全体的に設けられている。
【0050】
図1と同様にして、封緘部11aにスリット15を有する封緘ラベル10を箱1に貼り付けて封緘状態としたとき、カッター等によって封緘部11aが切断されると、図6に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bがスリット15に応じて複数捲り上がるので、開封されたことが一層明確となる。従って、この実施形態によれば、開封されたことを一層容易に識別することができ、それだけ封緘ラベル10としての信頼性を高めることができる。
【0051】
この封緘ラベル10は、上側フィルム11の長さ方向両側の裏面、或いは、下側フィルム16の長さ方向両端側の表面に部分接着層12が設けられる工程と、上側フィルム11をその長さ方向に引張させながら、部分接着層12を介して下側フィルム16に接着させる工程と、下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して剥離シート13が設けられる工程と、上側フィルム11の封緘部11aにその長さ方向に沿うスリット15が形成される工程とを有する製造工程により形成されるので、簡単かつ確実に製造することができる。
なお、この実施形態では、スリット15が五本設けられた例を示したが、封緘部11aの幅方向の中央部に一本だけ設けても同様の作用効果を得ることができ、従って、少なくとも一本のスリット15でも有効となるので、その数が限定されるものではない。
【0052】
図7はこの発明の第4の実施の形態に係る封緘ラベルを示している。
この場合は、図4に示す実施形態に図5及び図6に示す実施形態を適用したものである。即ち、この実施形態では、上側フィルム11のスリット15が形成された封緘部11aの裏面に弱粘着層14が設けられている。このスリット15は、図5及び図6にて前述した実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0053】
この実施形態によれば、封緘部11aの裏面が下側フィルム16の中央部分にも貼り付けられて、封緘部11aが浮き上がることが防止されるので、図1に示すように、箱1を封緘状態とする際には、箱1に対して、封緘ラベル10をその長さ方向に渡り全体的に綺麗に貼り付けることができ、外観が良好となるのに加え、箱1が封緘状態とされたときにカッター等によって封緘部11aが切断されると、図6に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bがスリット15の数に応じて複数捲り上がるので、開封されたことが一層明確となる。そのため、封緘ラベル10としての信頼性を高めることができるという効果が得られる。
【0054】
以下、図8〜図11は、この発明の他の実施の形態に係る封緘ラベルをそれぞれ示している。
図8は第7の実施の形態に係る封緘ラベルを示す。
図8に示す実施形態の封緘ラベル10は、上側フィルム11の両側に、破損誘起用スリット18が設けられている。
この破損誘起用スリット18は、上側フィルム11に対し、その長さ方向及び幅方向に沿うよう所望の長さで直線状に設けられており、上側フィルム11が剥がされたとき、破損誘起用スリット18が存在することで上側フィルム11を途中位置から破断させ、上側フィルム11が綺麗に剥がされるのを防ぐようになっている。この破損誘起用スリット18を有する封緘ラベル10は、図1〜図7にて前述したものと基本的には同様なので、その説明を省略する。
【0055】
図9は第8の実施の形態に係る封緘ラベルを示す。
同図に示す実施形態の破損誘起用スリット18は、上側フィルム11の長さ方向及び幅方向と交差するよう斜めに設けられており、基本的には図8に示す実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0056】
図10は第9の実施の形態に係る封緘ラベルを示す。
同図に示す実施形態の封緘ラベル10は、破損誘起用スリット18として、円弧部18aを有して形成されている。
【0057】
図11は第10の実施の形態に係る封緘ラベルを示す。
同図に示す封緘ラベル10は、破損誘起用スリット18が、上側フィルム11の角部に沿うL字状に形成されている。
【0058】
図8〜図11に示す実施形態によれば、基本的には前述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、封緘ラベル10が無理に剥がされた場合、破損誘起用スリット18が存在することで上側フィルム11が破壊され、上側フィルム11の一部が箱1に貼り付けられた状態となるので、そのため、剥離させることが難しくなるので不用意な開封を防ぐことができ、且つ剥離されたことを容易に識別することができる効果が得られる。また、綺麗に剥がすことができないため、封緘ラベル10の再使用を防止することができる。
また、上側フィルム11の所定位置にミシン目を施してもよい。これにより、封緘ラベル10を剥がそうとすると裂けるので、上記実施形態と同様の効果が得られる。
なお、破損誘起用スリット18は、上側フィルム11だけでなく下側フィルム16に設けてもよい。
【0059】
なお、上記実施の形態においては、段ボール製の箱1に貼り付けられた例を示したが、それ以外の材質からなる箱にも貼り付けることができるのは勿論である。
また、図1に示すように、箱1に設けられる例を示したが、例えば図12(a)に示すように、内部が中空とされた円柱状を成してあって、下部本体2aに対して上蓋2bが被着される形状の缶2の下部本体2aと上蓋2bとに跨って貼着したり、また同図(b)に示すように、上面の両側に対向して設けられた第1上蓋3aと第2上蓋3bとを有する扁平状の箱3の第1上蓋3aと第2上蓋3bとに跨って貼着したりすることができる。
【0060】
それ以外として、例えば、図13に示すように、基板4(対象物)上にソケット5を介してLSI等の半導体部品6が実装され、その基板4に対し半導体部品6を跨ぐように封緘ラベル10が貼り付けられている場合、その封緘ラベル10が剥がされたか否かにより、半導体部品6が取り換えられているのか否かを判定することもでき、種々利用することもでき、何れも開封されたか否かのみならず、部品が交換されたか否かにも利用することができ、封緘ラベルとしての汎用性が高まる。
【0061】
そして、上記した封緘ラベルの部分接着層12、弱粘着層14としては、利用される対象物の材質に応じて適宜選定されると、対象物に対する粘着性がより芳しくなるのは言うまでもない。
【実施例】
【0062】
次に本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。
上側フィルム11としては、長さ30.0mm,幅15.0mm,厚さ70μのトリプルナイロンを用いており、具体的には、ナイロン,接着剤用ポリエチレン及びポリエチレンの3層構造となっている。この構成により、上側フィルム11を長さ方向に引張させながら下側フィルム16に接着させるときに応力が生じることになる。下側フィルム16には、長さ30.0mm,幅15.0mm,厚さ38μの透明ペット(リンテック社製)に改竄防止加工を施したものを用いる。さらに、上側フィルム11にはグラビア印刷が施され、下側フィルム16には活版印刷が施されている。これらのインクの量は、特に規定しない。
そして、上側フィルム11及び下側フィルム16の間に介在する部分接着層12としては、アクリル系樹脂を主成分とする粘着剤が用いられる。
さらに、下側フィルム16の裏側に、粘着層17を介して設けられる剥離シート13としては、グラシン紙が用いられ、粘着層17は上記部分接着層12と同様、アクリル系樹脂を主成分とする粘着剤が用いられる。
【0063】
「参考例」
次に、参考例を以下に述べる。
図14に示すように、上側フィルム11に、その長さ方向の両側の裏面にそれぞれ設けられる部分接着層12を介して剥離シート13を設けてもよい。このように構成することによって、より薄型な封緘ラベル10とすることができる。
【0064】
この封緘ラベル10を箱1に貼り付ける際には、まず、箱1の上蓋1bと、この上蓋1bを引き掛ける部分としての本体1aとの間の開封部分を塞ぐようにして封緘ラベル10を貼り付ける。
この場合、封緘ラベル10において、上側フィルム11の裏面側に設けられている剥離シート13の長さ方向一端側を予め剥がしておき、露出した一方の部分接着層12を本体1aと上蓋1bとのうちのいずれか一方に貼り付け、次いで、剥離シート13の長さ方向他端側を剥がし、露出した他方の部分接着層12を、一方の部分接着層12側と反対方向に引張った状態にしながら折り曲げつつ、本体1aと上蓋1bとのうちの他方に貼り付けることで、箱1を封緘する。
【0065】
これにより、図1に示すように、封緘ラベル10の上側フィルム11が箱1の上蓋1bと本体1aとの間の封緘箇所に位置決めされた状態で貼り付けられるので、箱1が封緘された状態となる。但し、この場合、上側フィルム11の両部分接着層12から、剥離シート13を予め剥がしておいた後、その上側フィルム11を箱1の封緘部分に貼り付けることで封緘してもよい。
【0066】
そして、封緘部11aが図示しないカッター等により、箱1の封緘部分に沿って切断された場合、つまり上蓋1bの形状に沿って切断された場合には、図15に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bが、捲り上がった状態となり、切断箇所から箱1の一部が露出する形態となる。
【0067】
従って、封緘ラベル10がカッターのような鋭利なもので切断されると、図15に示すように、封緘ラベル10の上側フィルム11の切断端部11bが捲り上がるので、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができる。
【0068】
この封緘ラベル10は、上側フィルム11の両側の裏面に部分接着層12が設けられる工程と、上側フィルム11の裏面に部分接着層12を介して剥離シート13が設けられる工程とを有する製造工程により形成されるので、簡単かつ確実に製造することができる。
【0069】
さらに、図16に示すように、上側フィルム11の封緘部11aの裏面に、部分接着層12の粘着力より弱い粘着力の上記した弱粘着層14が設けられた封緘ラベル10を箱1に対し貼り付けて封緘させてもよい。これにより、封緘部11aの裏面が箱1の封緘部分にも貼り付けられ、封緘部11aが浮き上がることがなくなるので、封緘ラベル10を箱1に対し、長さ方向に渡り全体的に綺麗に貼り付けることができ、外観が良好となる。
【0070】
しかも、弱粘着層14は部分接着層12よりも弱い粘着力なため、上側フィルム11が切断された場合、図15に示されるように、封緘部11aの切断端部11bが捲り上がることになる。
従って、上記実施形態同様、カッターのような鋭利なもので切断されても、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができるのに加えて、封緘ラベル10を全体的に綺麗に貼り付けられ、外観が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルによって封緘した箱を示す斜視図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルを示す縦断面図である。
【図3】封緘ラベルがカッター等によって切断された状態を示す要部の断面説明図である。
【図4】この発明の第2の実施の形態に係る封緘ラベルを示す縦断面図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態に係る封緘ラベルを示す説明用平面図である
【図6】封緘ラベルがカッター等によって切断されたときの状態を示す要部の断面説明図である。
【図7】この発明の第4の実施の形態に係る封緘ラベルを示す説明用平面図である。
【図8】この発明の第5の実施の形態に係る封緘ラベルを示す上面図である。
【図9】この発明の第6の実施の形態に係る封緘ラベルを示す上面図である。
【図10】この発明の第7の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、円弧部を有するスリットが設けられた上面図である。
【図11】この発明の第7の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、L字状のスリットが設けられた上面図である。
【図12】この発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、(a)は封緘ラベルが貼り付けられた円柱缶を示す斜視図、(b)は封緘ラベルが貼り付けられた扁平状の箱を示す斜視図である。
【図13】この発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、封緘ラベルが基板に実装された半導体製品に貼り付けられた状態を示す斜視図である。
【図14】参考例の封緘ラベルを示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は(a)の封緘ラベルを示す平面図である。
【図15】封緘ラベルがカッター等によって切断されたときの状態を示す要部の断面説明図である。
【図16】参考例の封緘ラベルを示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は(a)の封緘ラベルから剥離シートを剥がした状態の底面図である。
【符号の説明】
【0072】
1,3 箱(対象物)
4 基板(対象物)
10 封緘ラベル
11 上側フィルム
12 部分接着層
13 剥離シート
15 スリット
16 下側フィルム
17 粘着層
18 破損誘起用スリット
【技術分野】
【0001】
この発明は、封緘ラベル及びその製造方法に係り、対象物の封緘部分に貼り付けて対象物が開封されたか否かを判別するのに好適な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
今日では、開閉自在に作製された箱が不正に開けられたか否かを識別できるようにしたものが提供されている。
例えば、従来の封緘ラベルにあっては、封緘ラベルがカッターや手などで綺麗に剥がれることがない特殊な粘着剤等を用いたもの、或いは一度、貼り付けられたものが剥がされた場合、文字や符号等が表示されるようにしたもの等がある。
ところが、カッター等で切断された場合、その切断面が綺麗な状態になっていることがあり、そのような場合には、一見しただけでは開封されたことが判別し難いという問題があった。
このため、カッター等で切断された場合、その切断面の色が変化するようにした技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載されたもの(以下、第2の従来技術という)は、基材層、第1の着色層、透明剥離層、第1の着色層と異なる色層である第2の着色層、透明保護層が順次積層されると共に、基材層の裏面に接着剤層が設けられて構成されている。
そして、箱等の開封部分を塞ぐ形で封緘ラベルが貼り付けられた状態にあるとき、例えばカッター等で切断された場合、透明保護層が浮いた状態となり、切断部分は第1の着色層の色(シアン)及び第2の着色層の色(イエロー)が見え、その他の部分の色が透明保護層からは第1の着色層と第2の着色層とが重ね合わさった色に見え、従って、切断面の色が変化することで、切断されたことがわかるようになっている。
【特許文献1】特許第3319011号公報(第2−4頁、図1−図5)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような、特許文献1に記載のものは、切断されると、切断面の色が変化するので、開封されたことを認識できるものの、カッター等の切断部分は、極めて狭い形状となっていることから、切断面の色が変化しただけでは、見落とすことがあり、開封されたか否かを容易に視認することができない問題があった。
【0005】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、カッター等の鋭利なもので線状に切断されても、切断面を容易に視認することができる。信頼性の高い封緘ラベル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に係る発明は、対象物の封緘に用いる封緘ラベルであって、上側フィルム及び下側フィルムと、これら上側フィルム及び下側フィルムの間に設けられ、これら上側フィルム及び下側フィルムの長さ方向両端側同士を接着する部分接着層と、下側フィルムの上側フィルム側とは反対側に設けられ対象物へと貼着される粘着層と、この粘着層に剥離可能に貼着される剥離シートとを備えて構成され、下側フィルムに接着されていない上側フィルムの長さ方向中央のどこかが幅方向に切断されたときに、この切断された端部が上方又は下方に捲れるように構成されたことを特徴とする。
これにより、上側フィルムがカッターのような鋭利なもので切断されると、上側フィルムの切断された端部が上方または下方に捲れるので、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができる。
【0007】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載された封緘ラベルにおいて、上側フィルムの長さ方向の中央に、その長さ方向に沿ってスリットが設けられていることを特徴とする。
これにより、対象物を封緘状態としたとき、カッター等によって上側フィルムが切断されると、切断された端部がスリットに応じて複数捲り上がるので、開封されたことが一層明確となる。
【0008】
請求項3に係る発明は、請求項1又は請求項2に記載された封緘ラベルにおいて、上側フィルム及び下側フィルムのいずれか片方か又は両方が、有色のインクで印刷されているか、又は有色の色材により着色されていることを特徴とする。
これにより、上側フィルムが切断されたとき、上側フィルム、下側フィルムの色または印刷内容により切断された端部を確実に視認できるので、開封されたことをさらに明確に識別することができる。
【0009】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、上側フィルムと前記下側フィルムとでは、色及び印刷内容の少なくともいずれか一方が異なることを特徴とする。
これにより、上側フィルムがカッター等により切断されたとき、切断された端部の隙間から上側フィルムと色及び印刷内容の少なくともいずれか一方が異なる下側フィルムが露出することになるので、開封されたことをさらに容易に認識することができる。
【0010】
請求項5に係る発明は、請求項1から請求項4のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、前記上側フィルムと前記下側フィルムの両方、又は、前記下側フィルム、の少なくともいずれかには、前記対象物へ貼着した後に剥がそうとすると容易に破壊する再使用牽制処理が施されていることを特徴とする。
これにより、対象物へ貼着した後に剥がそうとした場合、容易に破壊されてしまうので再使用が難しくなる。
【0011】
請求項6に係る発明は、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、前記上側フィルムと前記下側フィルムの両方、又は、前記下側フィルム、の少なくともいずれかには、破損誘起用スリットが設けられていることを特徴とする。
これにより、無理に剥がされた場合、破損誘起用スリットが存在することで上側フィルムと下側フィルムの両方、又は、下側フィルムの少なくともいずれかが部分的に破損され、その一部が対象物に残る状態となるので、開封されたことを容易に識別することができる。
【0012】
請求項7に係る発明は、請求項1から請求項6のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、少なくとも下側フィルムには、対象物へ貼着した後に剥がそうとすると容易に変形する再使用牽制処理が施されていることを特徴とする。
これにより、剥がされたときに、容易に変形してしまうので、再使用が難しくなる。
【0013】
請求項8に係る発明は、請求項2から請求項7のいずれか一項に記載された封緘ラベルであって、少なくとも下側フィルムには、対象物へ貼着された後に剥がすと、開封済みを示すメッセージが現れる再使用牽制処理が施されていることを特徴とする。
これにより、剥がされた後の対象物に文字等のメッセージが残るので、開封されたことが明確に識別されるとともに開封後の対象物の取り扱いが容易となる。
【0014】
請求項9に係る発明は、請求項1から請求項8のいずれか一項に記載された封緘ラベルにおいて、少なくとも下側フィルムには、紫外線又は赤外線を照射すると蛍光を発する蛍光インク処理が施されていることを特徴とする。
これにより、紫外線又は赤外が照射されると下側フィルムが蛍光を発するので、真偽を判別できる。また、上側フィルムの貼り換えによる偽造を防ぐことができる。
【0015】
請求項10に係る発明は、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載された封緘ラベルの製造方法において、上側フィルムを部分接着層で下側フィルムに部分的に接着する場合、この上側フィルムを引張させた状態で接着することを特徴とする。
これにより、歩留まりの向上に効果があるので好ましい。即ち、単に上側フィルムと下側フィルムとを接着しただけでは、シワや気泡が発生する場合があり、それを抑止する対策になる。シワや気泡が発生した場合には、上側フィルムと下側フィルムとが後日剥がれてしまう不良が発生する原因にも繋がり易いので好ましい。
尚、上側フィルムが、元から巻きグセがある場合、単なるシワや気泡を防止する際よりも更に強い引張させたうえで接着する事が、上記の効果を得るうえで有効である。
【発明の効果】
【0016】
請求項1に係る発明によれば、カッターのような鋭利なもので切断されると、上側フィルムの切断された端部が上方または下方に捲れるように構成したので、外観から一目で開封されたことを視認することができ、開封された対象物を容易に識別することができる。
【0017】
請求項2に係る発明によれば、切断されると端部がスリットに応じて複数捲り上がり、開封されたことが一層明確となるので、開封された対象物の識別が容易になり、それだけ封緘ラベルとしての信頼性を高めることができる。
【0018】
請求項3に係る発明によれば、上側フィルムが切断されたとき、上側フィルム及び下側フィルムの色により切断された端部を確実に視認できるので、開封されたことを明確に識別することができる。
【0019】
請求項4に係る発明によれば、上側フィルムが切断されたとき、切断された端部が捲り上がった状態となるばかりでなく、その捲り上がった切断端部の間から、上側フィルムと色又は印刷内容の異なる下側フィルムが露出するように構成したので、開封されたことを容易に認識することができる。
【0020】
請求項5に係る発明によれば、対象物へ貼着された後に剥がそうとした場合、容易に破壊されてしまい、綺麗に剥がされることがないため再使用を防ぐことができる。
【0021】
請求項6に係る発明によれば、無理に剥がされた場合、破損誘起用スリットが存在することで部分的に破損され、その一部が対象物に残る状態となるので、開封されたことを容易に識別することができる。
【0022】
請求項7に係る発明によれば、無理に剥がされたときに、容易に変形してしまうので、再使用ができない状態となる。
【0023】
請求項8に係る発明によれば、剥がされると開封済みを示すメッセージだけが残るので、開封された対象物が明確に識別される。さらに、開封後の対象物の取り扱いが容易となるばかりでなく、そのメッセージの内容により、開封されたこと以外の識別にも応用することができる。
【0024】
請求項9に係る発明によれば、紫外線又は赤外線が照射されると下側フィルムが蛍光を発するので、真偽を判別できるとともに上側フィルムの貼り換えによる偽造を防ぐことができる。
【0025】
請求項10に係る発明によれば、上記の不良の発生を抑止して歩留まりの向上に繋がり、得られた封緘ラベルは上側フィルムを引張させた状態で下側フィルムに部分的に接着させるので、上側フィルムがカッター等により切断されたときに、切断された上側フィルムが容易に捲れることになる。このように、対象物が開封されたことを明確に視認することのできる封緘ラベルを製造することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、図面を参照し、この発明の実施の形態について説明する。
図1〜図3はこの発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、図1は封緘ラベルによって封緘した箱を示す斜視図、図2は封緘ラベルを示す断面図、図3は封緘ラベルがカッター等によって切断されたときの状態を示す要部の断面説明図である。
【0027】
図1に示すように、符号1は、封緘される対象物としての、例えば段ボール等によって形成された箱であり、符号10は箱1の封緘箇所を塞いで貼着された封緘ラベルである。箱1は、その本体1aに対して上蓋1bが上方に持ち上げられることで開かれる開閉タイプとなっている。
【0028】
この実施形態の封緘ラベル10は、図2に示すように、長さ方向の中央部分が封緘部11aとされた長方形状の上側フィルム11と、その裏面に部分接着層12を介して設けられた下側フィルム16と、この下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して設けられた剥離シート13とからなっている。ここで、これら上側フィルム11及び下側フィルム16は、互いの長さ方向両端側同士が接着されている。
【0029】
上側フィルム11は、長さ方向の両端側に伸長するシート状の材料、例えば合成樹脂製のフィルム、或いは伸長可能な紙、さらには紙の表裏面が伸縮可能な材料でコーティングされた紙等からなっている。さらに、この上側フィルム11は、有色の色材により全体が着色されている。なお、着色させるのではなく、何らかの印刷を施しておいてもよい。
【0030】
このような上側フィルム11の長さ方向両端側の裏面には、部分接着層12が設けられている。この部分接着層12としては、ビニル系樹脂やアクリル系樹脂を主成分とする粘着剤、或いはドライ感熱接着剤、再湿粘着型接着剤で構成され、本例では、スクリーン印刷法によって塗布されているが、プレートコート、バーコート、エアナイフコート、グラビアコート、ロールコート等のソルベントコート法等によって塗布されてもよい。いずれにしても、上側フィルム11が伸長した状態であっても下側フィルム16に貼り付けられる材質で、所望の厚さに塗布されている。
【0031】
下側フィルム16は、上側フィルム11と同じ材質で形成されているが、これに限らず異なる材質であってもよく、上側フィルム11と略同様に伸長できるよう同程度の伸長性を有している。そして、この下側フィルム16は、上側フィルム11と異なる色、例えば上側フィルム11の色と明確に識別し得る色で着色されていることが好ましい。
なお、下側フィルム16においても、何らかの印刷を施しておいてもよい。但し、上側フィルム11の印刷内容とは異なる内容にする。印刷の方が着色に比べてコストも安価で生産性がよく、印刷内容の自由度の点からも印刷を施す方が好ましい。
【0032】
上側フィルム11及び下側フィルム16の長さ方向両端側同士を接着させる際には、上側フィルム11をその長さ方向に引張させた状態で下側フィルム16と接着させる。これにより、上側フィルム11に応力が残るので、上側フィルム11がカッター等により切断された場合、切断された上側フィルム11の切断端部11bが上方又は下方へと捲れることになるので、箱1が開封されたことを明確に視認することができる封緘ラベル10を製造することができる。
【0033】
また、剥離シート13は、下側フィルム16の裏面に設けられる粘着層17を介して下側フィルム16に設けられており、粘着層17から剥離可能となっている。この剥離シート13は、封緘ラベル10によって箱1を封緘する際、予め粘着層17から取り除かれることで、粘着層17が箱1に貼着可能となる。このような剥離シート13は、上側フィルム11及び下側フィルム16より長さ方向に若干長めに形成され、粘着層17を介して下側フィルム16に貼り付けられたとき、下側フィルム16より長さ方向に突出する端部13aから剥がされることで、下側フィルム16から簡単に剥がすことができるようになっている。このとき、粘着層17としては、部分接着層12と同材料であっても、またそれと異なる材料であってもよい。
【0034】
なお、粘着層17をパターン印刷によって形成し、下側フィルム16を箱1から剥がしたときに粘着層17が部分的に箱1に残るようにしてもよい。つまり、下側フィルム16を層間剥離させることによって箱1に残留する粘着層17が、例えば、箱1の開封済みを示すメッセージとして現れるようにしておくことにより、開封されたことが一見でき、開封された箱1をより識別し易くなるとともに開封後の箱1の取り扱いが容易となる。さらに、そのメッセージの内容により箱1が開封されたこと以外の識別にも応用することができる。
さらに、下側フィルム16に蛍光インク処理を施しておいてもよい。これにより、封緘ラベル10に紫外線及び赤外線を照射すると下側フィルム16が蛍光を発することになるので、封緘ラベル10の真偽を判別できるとともに上側フィルム11の貼り換えによる封緘ラベル10の偽造を防ぐことができる。
また、下側フィルム16を容易に伸張する材料を用いて形成することによって、封緘ラベル10を剥がそうとした場合、下側フィルム16が伸びて剥がし難くなるため、箱1が不用意に開封されることを防止することができる。また、封緘ラベル10として再使用ができない状態となる。
【0035】
次に、この実施形態の封緘ラベル10の取り扱いについて以下に説明する。
まず、箱1の上蓋1bと、該上蓋1bを引き掛ける部分としての本体1aとの間の開封部分を塞ぐように封緘ラベル10を貼り付ける。
この場合、封緘ラベル10において、下側フィルム16の裏面側に設けられている剥離シート13を予め剥がしておき、その剥がされた粘着層17の長さ方向一端側を本体1aと上蓋1bとのうちのいずれか一方に貼り付け、次いで、粘着層17の他端側を、箱1に貼り付けられた粘着層17の一端側と反対方向に折り曲げつつ、本体1aと上蓋1bとのうちの他方に貼り付けることで、箱1を封緘する。このとき、封緘ラベル10が撓まないように箱1に貼着させる。
【0036】
これにより、図1に示すように、封緘ラベル10が上蓋1bと本体1aとに跨って貼り付けられることになり、この状態で封緘ラベル10の上側フィルム11が箱1の上蓋1bと本体1aとの間の封緘箇所に位置決めされた状態で貼着される。その結果、箱1が封緘された状態となる。
【0037】
一方、封緘ラベル10において、図示しないカッター等により、箱1の封緘部11aのどこかが幅方向に沿って切断された場合、つまり上蓋1bの端縁部の形状に沿って切断された場合には、図3に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bが、いわゆる蹴り上がって捲り上がった状態となり、切断箇所から下側フィルム16の一部が露出する状態となる。
【0038】
以上に述べたように、この実施形態の封緘ラベル10は、図1に示すように、箱1に貼り付けられて封緘された状態にあるとき、封緘部11aがカッター等により、箱1の封緘部分に沿って切断された場合、図3に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bが上方又は下方に捲れるので、従来技術のようにカッターで切断されると一目で判定することができなかったり、また、切断面が狭い場合であると認識しにくいということがなくなり、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができる。このように、カッター等の鋭利なもので線状に切断されても、その切断面を容易に視認することができ、信頼性の高い封緘ラベル10とすることができる。
【0039】
特に、薬品等が収納された箱1にあっては、医薬品のように所定の条件を満たし且つ未開封ならば返品ができる場合があり、そのような場合、箱1が開封されたか否かを一目で視認できると、返却時の作業を円滑に行うことができ、確認の作業性を良好に行うことができる。
【0040】
さらに、上側フィルム11を着色しておくことによって、その色により切断端部11bを確実に視認できるので、開封されたことをより明確に識別することができる。なお、下側フィルム16を上側フィルム11とは異なる色に着色しておくことによって、その捲り上がった切断端部11bの間から、上側フィルム11と色違いの下側フィルム16が露出することになるので、開封されたことをさらに容易に認識することができる。
【0041】
また、封緘ラベル10の貼り付けに際しては、その最下層の粘着層17に剥離シート13が剥離可能に貼り付けられているので、剥離シート13を粘着層17から簡単に剥離させることができ、封緘ラベル10の箱1に対する貼り付けを簡単に行える。
【0042】
従って、この実施形態によれば、封緘ラベル10が鋭利なもので切断されることがあっても、一目で確実にかつ簡単に視認することができ、開封されたことを一層容易に識別することができる。
そして、この封緘ラベル10は、上側フィルム11の長さ方向両端側の裏面、或いは、下側フィルム16の長さ方向両端側の表面に部分接着層12が設けられる工程と、上側フィルム11をその長さ方向に引張させながら、部分接着層12を介して下側フィルム16に接着させる工程と、この下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して剥離シート13が設けられる工程とを有する製造工程から形成され、簡単かつ確実に製造することができる。
【0043】
図4はこの発明の第2の実施の形態に係る封緘ラベルを示している。
この実施形態において、上側フィルム11と、その裏面に部分接着層12を介して設けられた下側フィルム16と、この下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して設けられた剥離シート13とからなっており、基本的には図2に示す実施形態と同様である。
そして、図2に示す実施形態と異なるのは、上側フィルム11の封緘部11aの裏面に弱粘着層14が設けられた点にある。つまり、弱粘着層14は、上側フィルム11の両側に設けられた部分接着層12より粘着力(貼り付け力)の弱い粘着力、例えば0.01〜10%の粘着力を有しており、上側フィルム11の封緘部11aの裏面に、パターン印刷等によって塗布されている。
【0044】
このように、上側フィルム11の封緘部11aに弱粘着層14が設けられると、図4に示すように、上側フィルム11が下側フィルム16に対して貼り付けられた場合、封緘部11aの裏面が下側フィルム16の中央部分にも貼り付けられて、封緘部11aが浮き上がることがなくなる。そのため、箱1に対して、封緘ラベル10をその長さ方向に渡り全体的に綺麗に貼り付けることができ、外観が良好となる。
【0045】
しかも、封緘ラベル10が切断された場合、上側フィルム11の封緘部11aの裏面が弱粘着層14によって下側フィルム16に貼り付けられていることから、封緘部11aの切断端部11b(図3参照)が弱粘着層14の粘着力に拘わらず捲り上がることができる。
【0046】
よって、この実施形態によれば、封緘ラベル10がカッター等の鋭利なもので切断されても、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができるのに加え、封緘ラベル10を全体的に綺麗に貼り付けられるので、外観が良好となる。その上、封緘部11aが切断された場合、上側フィルム11の切断された切断端部11bが捲り上がって、その切断端部11bの間から上側フィルム11と色違いの下側フィルム16が露出することになるので(図3参照)、開封されたことをより明確に認識することができる。
【0047】
従って、この実施形態によれば、封緘ラベル10がカッターのような鋭利なもので切断されることがあっても、その切断された端部を一目で確実にかつ簡単に視認することができ、開封されたことを一層容易に識別することができる。
【0048】
そして、この封緘ラベル10は、上側フィルム11の長さ方向両端側の裏面、或いは、下側フィルム16の長さ方向両端側の表面に部分接着層12が設けられる工程と、下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して剥離シート13が設けられる工程と、上側フィルム11をその長さ方向に引張させながら、部分接着層12及び弱粘着層14を介して下側フィルム16に接着させる工程と、上側フィルム11の封緘部11aに弱粘着層14が形成される工程とを有する製造工程から形成され、簡単かつ確実に製造することができる。
【0049】
図5はこの発明の第3の実施の形態に係る封緘ラベルを示している。
この実施形態では、図2に示す実施形態の封緘ラベル10の、上側フィルム11の封緘部11aに、長さ方向に沿って複数のスリット15を設けている。
即ち、スリット15は、上側フィルム11の封緘部11aにその幅方向において所望の間隔で複数設けられると共に、封緘部11aの長さ方向に渡り全体的に設けられている。
【0050】
図1と同様にして、封緘部11aにスリット15を有する封緘ラベル10を箱1に貼り付けて封緘状態としたとき、カッター等によって封緘部11aが切断されると、図6に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bがスリット15に応じて複数捲り上がるので、開封されたことが一層明確となる。従って、この実施形態によれば、開封されたことを一層容易に識別することができ、それだけ封緘ラベル10としての信頼性を高めることができる。
【0051】
この封緘ラベル10は、上側フィルム11の長さ方向両側の裏面、或いは、下側フィルム16の長さ方向両端側の表面に部分接着層12が設けられる工程と、上側フィルム11をその長さ方向に引張させながら、部分接着層12を介して下側フィルム16に接着させる工程と、下側フィルム16の裏面に粘着層17を介して剥離シート13が設けられる工程と、上側フィルム11の封緘部11aにその長さ方向に沿うスリット15が形成される工程とを有する製造工程により形成されるので、簡単かつ確実に製造することができる。
なお、この実施形態では、スリット15が五本設けられた例を示したが、封緘部11aの幅方向の中央部に一本だけ設けても同様の作用効果を得ることができ、従って、少なくとも一本のスリット15でも有効となるので、その数が限定されるものではない。
【0052】
図7はこの発明の第4の実施の形態に係る封緘ラベルを示している。
この場合は、図4に示す実施形態に図5及び図6に示す実施形態を適用したものである。即ち、この実施形態では、上側フィルム11のスリット15が形成された封緘部11aの裏面に弱粘着層14が設けられている。このスリット15は、図5及び図6にて前述した実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
【0053】
この実施形態によれば、封緘部11aの裏面が下側フィルム16の中央部分にも貼り付けられて、封緘部11aが浮き上がることが防止されるので、図1に示すように、箱1を封緘状態とする際には、箱1に対して、封緘ラベル10をその長さ方向に渡り全体的に綺麗に貼り付けることができ、外観が良好となるのに加え、箱1が封緘状態とされたときにカッター等によって封緘部11aが切断されると、図6に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bがスリット15の数に応じて複数捲り上がるので、開封されたことが一層明確となる。そのため、封緘ラベル10としての信頼性を高めることができるという効果が得られる。
【0054】
以下、図8〜図11は、この発明の他の実施の形態に係る封緘ラベルをそれぞれ示している。
図8は第7の実施の形態に係る封緘ラベルを示す。
図8に示す実施形態の封緘ラベル10は、上側フィルム11の両側に、破損誘起用スリット18が設けられている。
この破損誘起用スリット18は、上側フィルム11に対し、その長さ方向及び幅方向に沿うよう所望の長さで直線状に設けられており、上側フィルム11が剥がされたとき、破損誘起用スリット18が存在することで上側フィルム11を途中位置から破断させ、上側フィルム11が綺麗に剥がされるのを防ぐようになっている。この破損誘起用スリット18を有する封緘ラベル10は、図1〜図7にて前述したものと基本的には同様なので、その説明を省略する。
【0055】
図9は第8の実施の形態に係る封緘ラベルを示す。
同図に示す実施形態の破損誘起用スリット18は、上側フィルム11の長さ方向及び幅方向と交差するよう斜めに設けられており、基本的には図8に示す実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
【0056】
図10は第9の実施の形態に係る封緘ラベルを示す。
同図に示す実施形態の封緘ラベル10は、破損誘起用スリット18として、円弧部18aを有して形成されている。
【0057】
図11は第10の実施の形態に係る封緘ラベルを示す。
同図に示す封緘ラベル10は、破損誘起用スリット18が、上側フィルム11の角部に沿うL字状に形成されている。
【0058】
図8〜図11に示す実施形態によれば、基本的には前述した実施形態と同様の作用効果を得ることができる他、封緘ラベル10が無理に剥がされた場合、破損誘起用スリット18が存在することで上側フィルム11が破壊され、上側フィルム11の一部が箱1に貼り付けられた状態となるので、そのため、剥離させることが難しくなるので不用意な開封を防ぐことができ、且つ剥離されたことを容易に識別することができる効果が得られる。また、綺麗に剥がすことができないため、封緘ラベル10の再使用を防止することができる。
また、上側フィルム11の所定位置にミシン目を施してもよい。これにより、封緘ラベル10を剥がそうとすると裂けるので、上記実施形態と同様の効果が得られる。
なお、破損誘起用スリット18は、上側フィルム11だけでなく下側フィルム16に設けてもよい。
【0059】
なお、上記実施の形態においては、段ボール製の箱1に貼り付けられた例を示したが、それ以外の材質からなる箱にも貼り付けることができるのは勿論である。
また、図1に示すように、箱1に設けられる例を示したが、例えば図12(a)に示すように、内部が中空とされた円柱状を成してあって、下部本体2aに対して上蓋2bが被着される形状の缶2の下部本体2aと上蓋2bとに跨って貼着したり、また同図(b)に示すように、上面の両側に対向して設けられた第1上蓋3aと第2上蓋3bとを有する扁平状の箱3の第1上蓋3aと第2上蓋3bとに跨って貼着したりすることができる。
【0060】
それ以外として、例えば、図13に示すように、基板4(対象物)上にソケット5を介してLSI等の半導体部品6が実装され、その基板4に対し半導体部品6を跨ぐように封緘ラベル10が貼り付けられている場合、その封緘ラベル10が剥がされたか否かにより、半導体部品6が取り換えられているのか否かを判定することもでき、種々利用することもでき、何れも開封されたか否かのみならず、部品が交換されたか否かにも利用することができ、封緘ラベルとしての汎用性が高まる。
【0061】
そして、上記した封緘ラベルの部分接着層12、弱粘着層14としては、利用される対象物の材質に応じて適宜選定されると、対象物に対する粘着性がより芳しくなるのは言うまでもない。
【実施例】
【0062】
次に本発明を実施例により、さらに具体的に説明する。
上側フィルム11としては、長さ30.0mm,幅15.0mm,厚さ70μのトリプルナイロンを用いており、具体的には、ナイロン,接着剤用ポリエチレン及びポリエチレンの3層構造となっている。この構成により、上側フィルム11を長さ方向に引張させながら下側フィルム16に接着させるときに応力が生じることになる。下側フィルム16には、長さ30.0mm,幅15.0mm,厚さ38μの透明ペット(リンテック社製)に改竄防止加工を施したものを用いる。さらに、上側フィルム11にはグラビア印刷が施され、下側フィルム16には活版印刷が施されている。これらのインクの量は、特に規定しない。
そして、上側フィルム11及び下側フィルム16の間に介在する部分接着層12としては、アクリル系樹脂を主成分とする粘着剤が用いられる。
さらに、下側フィルム16の裏側に、粘着層17を介して設けられる剥離シート13としては、グラシン紙が用いられ、粘着層17は上記部分接着層12と同様、アクリル系樹脂を主成分とする粘着剤が用いられる。
【0063】
「参考例」
次に、参考例を以下に述べる。
図14に示すように、上側フィルム11に、その長さ方向の両側の裏面にそれぞれ設けられる部分接着層12を介して剥離シート13を設けてもよい。このように構成することによって、より薄型な封緘ラベル10とすることができる。
【0064】
この封緘ラベル10を箱1に貼り付ける際には、まず、箱1の上蓋1bと、この上蓋1bを引き掛ける部分としての本体1aとの間の開封部分を塞ぐようにして封緘ラベル10を貼り付ける。
この場合、封緘ラベル10において、上側フィルム11の裏面側に設けられている剥離シート13の長さ方向一端側を予め剥がしておき、露出した一方の部分接着層12を本体1aと上蓋1bとのうちのいずれか一方に貼り付け、次いで、剥離シート13の長さ方向他端側を剥がし、露出した他方の部分接着層12を、一方の部分接着層12側と反対方向に引張った状態にしながら折り曲げつつ、本体1aと上蓋1bとのうちの他方に貼り付けることで、箱1を封緘する。
【0065】
これにより、図1に示すように、封緘ラベル10の上側フィルム11が箱1の上蓋1bと本体1aとの間の封緘箇所に位置決めされた状態で貼り付けられるので、箱1が封緘された状態となる。但し、この場合、上側フィルム11の両部分接着層12から、剥離シート13を予め剥がしておいた後、その上側フィルム11を箱1の封緘部分に貼り付けることで封緘してもよい。
【0066】
そして、封緘部11aが図示しないカッター等により、箱1の封緘部分に沿って切断された場合、つまり上蓋1bの形状に沿って切断された場合には、図15に示すように、上側フィルム11の切断された切断端部11bが、捲り上がった状態となり、切断箇所から箱1の一部が露出する形態となる。
【0067】
従って、封緘ラベル10がカッターのような鋭利なもので切断されると、図15に示すように、封緘ラベル10の上側フィルム11の切断端部11bが捲り上がるので、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができる。
【0068】
この封緘ラベル10は、上側フィルム11の両側の裏面に部分接着層12が設けられる工程と、上側フィルム11の裏面に部分接着層12を介して剥離シート13が設けられる工程とを有する製造工程により形成されるので、簡単かつ確実に製造することができる。
【0069】
さらに、図16に示すように、上側フィルム11の封緘部11aの裏面に、部分接着層12の粘着力より弱い粘着力の上記した弱粘着層14が設けられた封緘ラベル10を箱1に対し貼り付けて封緘させてもよい。これにより、封緘部11aの裏面が箱1の封緘部分にも貼り付けられ、封緘部11aが浮き上がることがなくなるので、封緘ラベル10を箱1に対し、長さ方向に渡り全体的に綺麗に貼り付けることができ、外観が良好となる。
【0070】
しかも、弱粘着層14は部分接着層12よりも弱い粘着力なため、上側フィルム11が切断された場合、図15に示されるように、封緘部11aの切断端部11bが捲り上がることになる。
従って、上記実施形態同様、カッターのような鋭利なもので切断されても、外観から一目で視認することができ、開封されたことを容易に識別することができるのに加えて、封緘ラベル10を全体的に綺麗に貼り付けられ、外観が良好となる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
【図1】この発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルによって封緘した箱を示す斜視図である。
【図2】この発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルを示す縦断面図である。
【図3】封緘ラベルがカッター等によって切断された状態を示す要部の断面説明図である。
【図4】この発明の第2の実施の形態に係る封緘ラベルを示す縦断面図である。
【図5】この発明の第3の実施の形態に係る封緘ラベルを示す説明用平面図である
【図6】封緘ラベルがカッター等によって切断されたときの状態を示す要部の断面説明図である。
【図7】この発明の第4の実施の形態に係る封緘ラベルを示す説明用平面図である。
【図8】この発明の第5の実施の形態に係る封緘ラベルを示す上面図である。
【図9】この発明の第6の実施の形態に係る封緘ラベルを示す上面図である。
【図10】この発明の第7の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、円弧部を有するスリットが設けられた上面図である。
【図11】この発明の第7の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、L字状のスリットが設けられた上面図である。
【図12】この発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、(a)は封緘ラベルが貼り付けられた円柱缶を示す斜視図、(b)は封緘ラベルが貼り付けられた扁平状の箱を示す斜視図である。
【図13】この発明の第1の実施の形態に係る封緘ラベルを示す図であって、封緘ラベルが基板に実装された半導体製品に貼り付けられた状態を示す斜視図である。
【図14】参考例の封緘ラベルを示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は(a)の封緘ラベルを示す平面図である。
【図15】封緘ラベルがカッター等によって切断されたときの状態を示す要部の断面説明図である。
【図16】参考例の封緘ラベルを示す図であって、(a)は縦断面図、(b)は(a)の封緘ラベルから剥離シートを剥がした状態の底面図である。
【符号の説明】
【0072】
1,3 箱(対象物)
4 基板(対象物)
10 封緘ラベル
11 上側フィルム
12 部分接着層
13 剥離シート
15 スリット
16 下側フィルム
17 粘着層
18 破損誘起用スリット
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の封緘に用いる封緘ラベルであって、
上側フィルム及び下側フィルムと、
これら上側フィルム及び下側フィルムの間に設けられ、これら上側フィルム及び下側フィルムの長さ方向両端側同士を接着する部分接着層と、
前記下側フィルムの前記上側フィルム側とは反対側に設けられ前記対象物へと貼着される粘着層と、
該粘着層に剥離可能に貼着される剥離シートとを備えて構成され、
前記下側フィルムに接着されていない前記上側フィルムの長さ方向中央のどこかが幅方向に切断されたときに、該切断された端部が上方又は下方に捲れるように構成されたことを特徴とする封緘ラベル。
【請求項2】
前記上側フィルムの長さ方向の中央に、その長さ方向に沿ってスリットが設けられていることを特徴とする請求項1記載の封緘ラベル。
【請求項3】
前記上側フィルム及び前記下側フィルムのいずれか片方か又は両方が、有色のインクで印刷されているか、又は有色の色材により着色されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の封緘ラベル。
【請求項4】
前記上側フィルムと前記下側フィルムとでは、色及び印刷内容の少なくともいずれか一方が異なることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項5】
前記上側フィルムと前記下側フィルムの両方、又は、前記下側フィルム、の少なくともいずれかには、前記対象物へ貼着した後に剥がそうとすると容易に破壊する再使用牽制処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項6】
前記上側フィルムと前記下側フィルムの両方、又は、前記下側フィルム、の少なくともいずれかには、破損誘起用スリットが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項7】
少なくとも前記下側フィルムには、前記対象物へ貼着した後に剥がそうとすると容易に変形する再使用牽制処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項8】
少なくとも前記下側フィルムには、前記対象物へ貼着した後に剥がすとメッセージが現れる再使用牽制処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項9】
少なくとも前記下側フィルムには、紫外線又は赤外線を照射すると蛍光を発する蛍光インク処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項10】
前記上側フィルムを前記部分接着層で下側フィルムに部分的に接着する場合、該上側フィルムを引張させた状態で接着することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の封緘ラベルの製造方法。
【請求項1】
対象物の封緘に用いる封緘ラベルであって、
上側フィルム及び下側フィルムと、
これら上側フィルム及び下側フィルムの間に設けられ、これら上側フィルム及び下側フィルムの長さ方向両端側同士を接着する部分接着層と、
前記下側フィルムの前記上側フィルム側とは反対側に設けられ前記対象物へと貼着される粘着層と、
該粘着層に剥離可能に貼着される剥離シートとを備えて構成され、
前記下側フィルムに接着されていない前記上側フィルムの長さ方向中央のどこかが幅方向に切断されたときに、該切断された端部が上方又は下方に捲れるように構成されたことを特徴とする封緘ラベル。
【請求項2】
前記上側フィルムの長さ方向の中央に、その長さ方向に沿ってスリットが設けられていることを特徴とする請求項1記載の封緘ラベル。
【請求項3】
前記上側フィルム及び前記下側フィルムのいずれか片方か又は両方が、有色のインクで印刷されているか、又は有色の色材により着色されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の封緘ラベル。
【請求項4】
前記上側フィルムと前記下側フィルムとでは、色及び印刷内容の少なくともいずれか一方が異なることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項5】
前記上側フィルムと前記下側フィルムの両方、又は、前記下側フィルム、の少なくともいずれかには、前記対象物へ貼着した後に剥がそうとすると容易に破壊する再使用牽制処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項6】
前記上側フィルムと前記下側フィルムの両方、又は、前記下側フィルム、の少なくともいずれかには、破損誘起用スリットが設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項7】
少なくとも前記下側フィルムには、前記対象物へ貼着した後に剥がそうとすると容易に変形する再使用牽制処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項8】
少なくとも前記下側フィルムには、前記対象物へ貼着した後に剥がすとメッセージが現れる再使用牽制処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項9】
少なくとも前記下側フィルムには、紫外線又は赤外線を照射すると蛍光を発する蛍光インク処理が施されていることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の封緘ラベル。
【請求項10】
前記上側フィルムを前記部分接着層で下側フィルムに部分的に接着する場合、該上側フィルムを引張させた状態で接着することを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の封緘ラベルの製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2006−276783(P2006−276783A)
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−99966(P2005−99966)
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【出願人】(591186888)トッパンレーベル株式会社 (46)
【出願人】(505116161)株式会社メディップス (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年3月30日(2005.3.30)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【出願人】(591186888)トッパンレーベル株式会社 (46)
【出願人】(505116161)株式会社メディップス (1)
【Fターム(参考)】
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