説明

小型モータ

【課題】回路基板および取付板の導通を図る部材を作業者が容易に取り付けることができるモータを提供すること
【解決手段】取付板33の取付板側貫通孔333を構成する内周面には、鋼球36が全周に亘り接触するように固定される。取付板33の上面には、回路基板34が取り付けられる。回路基板34における取付板側貫通孔333と対応する位置には、回路基板側貫通孔3416cが設けられる。また、回路基板側貫通孔3416cは、環状部3416aの内側に設けられる。そして、回路基板34のグランド部3416の環状部3416aと鋼球36とが電気的に接続されるように半田37が塗布される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、小型モータ、特に光ディスクもしくは磁気ディスク等の円板状のディスクを載置させる載置部を有するモータに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、モータの回路基板の基準電位となるランド部と導電性を有する取付板との電位を一致させるために、ビス等の導電性を有した部材にてランド部と取付板とを接続する構造がある。この構造により、モータの外部からの電磁波の回路基板への侵入を取付板によって防止される(従来の回路基板のランド部と取付板との導通の構造の例として、例えば、特許文献1参照)
【0003】
【特許文献1】特許第3344913号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年のディスク駆動装置の携帯化に伴うモータの小型化によって、モータを構成する部品が小型化している。そのために、モータを製造する際に、各部品が小型であるために、作業者が小型の部品を扱うために特別な治具および道具を用いなければ、モータを製造できないこともある。特に、回路基板および取付板を導通させるビス等の導電性を有した部材では、部材を取り付けるための決められた方向のみでしか、部品を回路基板および取付板に取り付けることができないために、作業者がモータを製造する効率が低下していた。
【0005】
本発明は上記問題に鑑み、なされたものであり、その目的とするところは、回路基板および取付板の導通を図る部材を作業者が容易に取り付けることができるモータを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1によれば、モータであって、所定の中心軸を中心に回転する回転体と、前記回転体を回転可能に支持する軸受機構と、前記軸受機構を保持する静止体と、を備え、前記静止体は、略平板状の金属板からなる取付板と、該取付板に取り付けられる回路基板と、を有し、前記取付板には、取付板側貫通孔を有し、前記回路基板の前記取付板側貫通孔と対応する位置には、回路基板側貫通孔が形成され、且つ、該回路基板側貫通孔の周縁には、グランドパターンのランド部が設けられ、前記取付板側貫通孔および前記回路基板側貫通孔には、前記取付板と前記回路基板の前記ランド部との導通を図るために用いられる、導電性の材料で構成された導通部材の少なくとも一部が収容され、前記導通部材と前記取付板側貫通孔を構成する内側面とは接触し、前記導通部材は、球形状、もしくは、正多面体形状であること、を特徴とする。
【0007】
本発明の請求項1に従えば、導通部材を球形状、もしくは、正多面体形状とすることによって、導電部材を取付板側貫通孔および回路基板側貫通孔にどのような向きにて収容したとしても、実質的に同じ向きにて収容されたこととなるために、作業者が導電部材の向きを考慮せずに導電部材を取付板側貫通孔および回路基板側貫通孔に収容する作業をすることができる。したがって、モータを製造する作業効率を向上させることができる。その上、導電部材の向きを考慮しないことから、モータの製造の自動化を容易に実現することができる。
【0008】
本発明の請求項2によれば、請求項1に係り、前記導電部材と前記ランド部とは、導電性接着剤、もしくは、半田によって接続されること、を特徴とする。
【0009】
本発明の請求項2に従えば、導電部材とランド部とを導電性接着剤および半田によって接続することによって、容易に導電線部材とランド部との導通を図ることができる。
【0010】
本発明の請求項3によれば、請求項1および請求項2のいずれかに係り、前記導通部材は、球形状であり、前記導通部材の最大径の部位と前記取付板側貫通孔の前記内側面とは、接触すること、を特徴とする。
【0011】
本発明の請求項3に従えば、導通部材の最大径の部位にて、取付板側貫通孔の内側面と接触することによって、導通部材が、回路基板より取付板とは反対側の面に飛び出す部分の回路基板からの高さを抑えることができる。したがって、導電部材の付近に配置される他部材との接触の可能性を抑えることができる。
【0012】
本発明の請求項4によれば、請求項3に係り、前記取付板側貫通孔は、円形であり、前記取付板側貫通孔の前記内側面は、前記導通部材の最大径の部位を全周に亘り接触すること、を特徴とする。
【0013】
本発明の請求項4に従えば、取付板側貫通孔の内側面と導通部材の最大径の部位とを全周に亘り接触することによって、取付板側貫通孔の内側面は、導電部材をより確実に保持することができる。したがって、モータが外部衝撃等によって振動したとしても、導電部材が取付板から外れることのない、信頼性の高いモータを提供することができる。
【0014】
本発明の請求項5によれば、請求項1乃至請求項4のいずれかに係り、前記ランド部は、前記回路基板側貫通孔の周縁を囲む円環状であること、を特徴とする。
【0015】
本発明の請求項5に従えば、ランド部を回路基板側貫通孔の周縁を囲む円環状であることによって、導電性接着剤や半田を塗布する際に、より確実に、ランド部に塗布することができる。また、ランド部を回路基板側貫通孔の全周に設けることによって、導電性接着剤や半田とランド部とが接続される部位が大きくなるために、より確実に、取付板と回路基板のランド部との導通を図ることができる。したがって、信頼性の高いモータを提供することができる。
【0016】
本発明の請求項6によれば、請求項1乃至請求項5のいずれかに係り、前記回路基板は、フレキシブル回路基板であること、を特徴とする。
【0017】
本発明の請求項6に従えば、回路基板をフレキシブル回路基板とすることによって、リジッド回路基板と比較して、その厚みを薄く形成することができる。したがって、導通部材を小型化したとしても、導通部材が回路基板より突出する、もしくは導通部材と回路基板の面とが略同一の高さを有することによって、導電性接着剤および半田をより確実に塗布することができる。
【0018】
本発明の請求項7によれば、請求項1乃至請求項6のいずれかに係り、前記導電部材は、前記回転体より径方向外側に配置されること、を特徴とする。
【0019】
本発明の請求項7に従えば、導電部材が回転体よりも径方向外側に配置されることによって、導電部材が回路基板より回転体側に飛び出したとしても、回転体と接触することを防ぐことができる。したがって、信頼性の高いモータを提供することができる。その上、導電部材にさらに導電性接着剤もしくは半田を塗布すると、導電性接着剤および半田と回転体との接触の可能性が高くなるが、導電部材が回転体より径方向外側に配置されることによって、その可能性を抑制することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明によれば、回路基板および取付板の導通を図る部材を作業者が容易に取り付けることができるモータを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
<モータの全体構造>
本発明のモータ10の全体構造について、図1および図2を参照して説明する。図1は本発明のモータ10について中心軸J1を含んだ軸方向に沿った平面にて切った模式断面図である。また図2は、本発明のモータ10を上側より見た模式平面図である。
【0022】
本発明のモータ10は、中心軸J1の周りを回転するロータマグネット22を有する回転体20と、ロータマグネット22と径方向に間隙を介して対向する電機子32を有する静止体30と、静止体30に保持され、回転体20を中心軸J1を中心に回転可能に支持する軸受機構40と、から構成される。以下、中心軸J1に沿って回転体20側を軸方向上側、および静止体30側を軸方向下側と定義する。しかし、中心軸J1は必ずしも重力方向とは一致しない。
【0023】
回転体20は、中心軸J1と同軸に配置されるシャフト21と、シャフト21の上部に固定されるハブ23と、ハブ23に固定されるロータマグネット22および円環状のクランプマグネット24と、クランプマグネット24の上面に固定され、ディスク(不図示)を載置する載置部となる載置部材25と、から構成される。
【0024】
ハブ23は、磁性体である金属材料から構成される(本実施例では、マルテンサイト系ステンレスを用いる)。そしてハブ23は、シャフト21を固定する内周面を有する略円筒形状の基部231と、基部231の下部から径方向外側に伸びる円環状の外側蓋部232と、外側蓋部232の外周縁から軸方向下側に沿って伸びる円筒部233と、から構成される。
【0025】
基部231は、ディスクを載置部材25に案内するテーパ状の外周面を有する案内部2311と、クランプマグネット24の径方向内側に設けられ、ディスクの中心開口穴の内周面(不図示)と径方向に対向する外周面を有する中央円筒部2312と、を備える。また、外側蓋部232の上面には、クランプマグネット24が固定される。そして、円筒部233の内周面には、円環状のロータマグネット22が固定される。
【0026】
静止体30は、電機子32と、電機子32を保持する中空円筒形状のハウジング31と、ハウジング31に固定される取付板33と、取付板33の上面に取り付けられる回路基板34と、取付板33の軸方向下側に取り付けられるキャップ35と、から構成される。
【0027】
ハウジング31は、電機子32を保持する外側面を有する中空円筒形状である。そしてハウジング31の外側面には、電機子32を保持する電機子保持部311と、電機子保持部311より軸方向下側に設けられ、取付板34を固定する取付板固定部312と、から構成される。
【0028】
電機子32は、ハウジング31の外側面と接触する内側面を有するコアバック部3211およびコアバック部3211(図1中の電機子32の中心軸J1に沿った破線より径方向内側の部位)から径方向外側に伸びるティース部3212(図1中の電機子32の中心軸J1に沿った破線より径方向外側の部位)を有する電機子コア321と、ティース部3212に導電線を複数回巻きつけることによって形成されるコイル322と、から構成される。ティース部3212は、周方向に離間して複数設けられる(本実施の形態では、ティース部3212は6個設けられる)。また、コイル322は、各ティース部3212に1本の導電線が集中的に巻き付けられる集中巻により形成される。またコイル322は、U相、V相、およびW相から構成される。またU相、V相、およびW相の一端をスター結線することによって中性点を構成する。そしてコイル322のU相、V相、およびW相のそれぞれ他端と中性点とは回路基板34と電気的に接続される。
【0029】
軸受機構40は、ハウジング31の内側面に固定される含油焼結材料にて構成された略中空円筒形状のスリーブ41と、取付板33の上面に配置され、シャフト21の下端面と接触する円板状のスラストプレート42と、から構成される。スリーブ41はシャフト21を径方向に回転可能に保持し、スラストプレート42は、シャフト21を軸方向に回転可能に支持する。
【0030】
<回路基板の構造>
次に回路基板34の構造について図3を用いて説明する。図3は、本発明の回路基板34を示した模式平面図である。
【0031】
回路基板34は、一定の厚さの銅箔にて構成された配線路341と、配線路341を覆う絶縁体342と、から構成される。本実施の形態の回路基板34は、絶縁体342をポリイミドフィルムから構成されるフレキシブル回路基板である。また、回路基板34には、中心軸J1を中心とした貫通孔が設けられる。
【0032】
配線路341は、コイル322のU相、V相、およびW相の端部と電気的に接続される出力側ランド部3411(本実施の形態では3個)と、中性点と電気的に接続される結線側ランド部3412と、外部の回路基板に接続される接続部3413と、出力側ランド部3411および接続部3413を電気的に接続する出力側配線部3414と、結線側ランド部3412および接続部3413を電気的に接続する結線側配線部3415と、取付板33との導通を図るグランド部3416と、から構成される。
【0033】
結線側ランド部3412は、中心軸J1を中心とした貫通孔に沿った略円弧形状である。またコイル322の中性点は、本実施の形態では、3個形成される。そのそれぞれについて、互いに離間して、結線側ランド部3412に電気的に接続される。これにより、コイル322の中性点を結線側ランド部3412によって、互いに電気的に接続することができる。
【0034】
接続部3413は、並列に配置された複数の端子部3413a(本実施の形態では、5個)から構成される。すなわち、出力側配線部3414と接続する3個の端子部3413aと、結線側配線部3415と接続する1個の端子部3413aと、グランド部3416と接続する1個の端子部3413aと、から構成される。
【0035】
グランド部3416は、取付板33と導通を図る環状部3416aと、環状部3416aと接続部3413とを電気的に接続するグランド側配線部3416bから構成される。また環状部3416aの内側には、回路基板側貫通孔3416cが設けられる。
【0036】
<取付板と回路基板の導通構造>
次に取付板33と回路基板34との導通構造について、図4および図5を参照して説明する。図4は、取付板33に回路基板34を取り付けた状態を示した、模式平面図である。また図5は、取付板33と回路基板34との導通構造を示した、模式断面図である。
【0037】
取付板33は、鋼板もしくはアルミニウム等の金属材料にて構成された平板である。そして取付板33には、ハウジング31(図1参照)を固定する固定孔331と、複数の取付穴332とが設けられる。また、取付板33における回路基板34の回路基板側貫通孔3416cに対応する位置には、取付板側貫通孔333が設けられる。ここで、取付板側貫通孔333を構成する取付板33の内周面の直径R1の大きさは、回路基板側貫通孔3416cを構成する回路基板34の内周面の直径R2の大きさよりも小さい。ここで、取付板側貫通孔333を構成する取付板33の内周面の直径R1の大きさは、回路基板側貫通孔3416cを構成する回路基板34の内周面の直径R2の大きさと略同一であってもよい。
【0038】
図5を参照して、取付板33と回路基板34との導通構造は、取付板33の取付板側貫通孔3416cに接触する球体状の金属製の鋼球36(特許請求の範囲における導通部材に対応)と、鋼球36と回路基板34のグランド部3416の環状部3416aとに接触する半田37と、から構成される。より具体的には、まず鋼球36は、取付板側貫通孔333を構成する内周面に圧入によって固定される。すなわち、鋼球36の直径R3は、取付板側貫通孔333を構成する内周面の径R1と同等、もしくは径R1より大きく形成される。これにより鋼球36の外面は、取付板側貫通孔333を構成する内周面の周方向の全周に亘り接触することができる。
【0039】
また、取付板33の板厚Tの大きさは、鋼球36の半径(R3/2)の大きさと同等、もしくは、大きくなることが望ましい。本実施の形態では、板厚Tは、約0.5mmであり、鋼球36の半径は、約0.35mmである(すなわち、鋼球36の直径R3は、約0.7mm)。キャップ35(図1参照)以外の部材が、取付板33の取付穴332(図4参照)が設けられる部位の下面の軸方向位置よりも軸方向下側に突出することを防ぐことができる。これにより、モータ10がモータ10に搭載される機器への取付を容易に行うことができる。
【0040】
また、鋼球36は、回路基板34の上面と軸方向に略同位置もしくは、より軸方向上側に突出することが望ましい。特に、鋼球36の最大径(すなわち、直径R3)と取付板側貫通孔333を構成する内周面とが接触することによって、鋼球36の回路基板34側への突出する高さを低くすることができる。これにより、取付板33の板厚Tを薄くしつつも、鋼球36の回路基板34側への突出する高さを低くすることができる。
【0041】
半田37は、鋼球36の回路基板34側への突出する部位の上面と、グランド部3416の環状部3416aと、を互いに接続するように塗布される。これにより、取付板33と回路基板34とは、取付板側貫通孔333を構成する内周面、鋼球36、半田37、およびグランド部3416の環状部3416aが電気的に接続されることによって導通する。
【0042】
ここで、鋼球36は、取付板側貫通孔333を構成する内周面への取付の際に、鋼球37の取付方向を考慮することなく、取り付けることができる。したがって、作業者の作業効率を向上させることができる。その上、鋼球36の取付方向を考慮することなく、取付板側貫通孔333を構成する内周面への取付作業を行うことができることにより、容易に作業の自動化を実現することができる。
【0043】
また図2を参照して、鋼球36を用いた導通構造は、回転体20より径方向外側に配置することが望ましい。これにより、ハブ23(図1参照)と半田37との接触を回避することができる。また特に、半田37の回路基板34からの最大高さH(図5参照)がハブ23の外周面より径方向外側であればよい。これにより、回路基板34のグランド部3416のグランド側配線部3416bを小さく構成することが可能となり、回路基板34の小型化を図ることができる。
【0044】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において種々の変形が可能である。
【0045】
例えば、本発明の実施の形態では、鋼球36と回路基板34のグランド部3416の環状部3416aとの電気的な接続に半田37を用いたが、本発明はこれに限定されることはない。鋼球36と環状部3416aとの電気的な接続を行うことができればよいので、例えば、導電性接着剤を塗布してもよい。またその他、導電性材料を用いてもよい。
【0046】
例えば、本発明のグランド部3416は環状部3416aを有していたが、本発明はこれに限定されることはない。半田37(もしくは、導電性接着剤等の導電性材料)とグランド部3416とが電気的に接続されていればよいので、環状部3416aの形状は環状に限定されることはない。例えば、環状部3416aは、円弧形状であってもよい。
【0047】
例えば、本発明の取付板側貫通孔333および回路基板側貫通孔3416cは、上面視において円形の形状であったが、本発明はこれに限定されることはない。取付板側貫通孔333は、鋼球36と接触する形状であればよいために、上面視において多角形状もしくは、楕円形状であってもよい。これは回路基板側貫通孔3416cの形状についても同様である。また、環状部3416aは、回路基板側貫通孔の形状に伴い、環状以外の形状となる。
【0048】
また、例えば、本発明の導通部材は、鋼球36であったが、本発明はこれに限定されることはない。導通部材の形状は、正多面体形状であればよい。正多面体形状であれば、実質的に導通部材の取付の際の方向を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】本発明のモータを示した、軸方向に切った模式断面図である。
【図2】本発明のモータを示した、軸方向上側より見た模式平面図である。
【図3】本発明の回路基板を示した、軸方向上側より見た模式平面図である。
【図4】本発明の取付板と回路基板との取付状態を示した、軸方向上側より見た模式平面図である。
【図5】本発明の取付板と回路基板との導通状態を示した、軸方向に切った模式断面図である。
【符号の説明】
【0050】
10 モータ
20 回転体
22 ロータマグネット
23 ロータハブ
30 静止体
31 ハウジング
32 電機子
33 取付板
332 取付穴
333 取付板側貫通孔
34 回路基板(フレキシブル回路基板)
3416 グランド部
3416a 環状部(ランド部)
3416c 回路基板側貫通孔
36 鋼球(導通部材)
37 半田(導電性部材)
40 軸受機構
J1 中心軸
R1 取付板側貫通孔の直径
R2 回路基板側貫通孔の直径
R3 鋼球の直径(最大径)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータであって、
所定の中心軸を中心に回転する回転体と、
前記回転体を回転可能に支持する軸受機構と、
前記軸受機構を保持する静止体と、
を備え、
前記静止体は、略平板状の金属板からなる取付板と、該取付板に取り付けられる回路基板と、を有し、
前記取付板には、取付板側貫通孔を有し、
前記回路基板の前記取付板側貫通孔と対応する位置には、回路基板側貫通孔が形成され、且つ、該回路基板側貫通孔の周縁には、グランドパターンのランド部が設けられ、
前記取付板側貫通孔および前記回路基板側貫通孔には、前記取付板と前記回路基板の前記ランド部との導通を図るために用いられる、導電性の材料で構成された導通部材の少なくとも一部が収容され、
前記導通部材と前記取付板側貫通孔を構成する内側面とは接触し、
前記導通部材は、球形状、もしくは、正多面体形状であること、
を特徴とするモータ。
【請求項2】
請求項1に記載のモータであって、
前記導電部材と前記ランド部とは、導電性接着剤、もしくは、半田によって接続されること、
を特徴とするモータ。
【請求項3】
請求項1および請求項2のいずれかに記載のモータであって、
前記導通部材は、球形状であり、
前記導通部材の最大径の部位と前記取付板側貫通孔の前記内側面とは、接触すること、
を特徴とするモータ。
【請求項4】
請求項3に記載のモータであって、
前記取付板側貫通孔は、円形であり、
前記取付板側貫通孔の前記内側面は、前記導通部材の最大径の部位を全周に亘り接触すること、
を特徴とするモータ。
【請求項5】
請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のモータであって、
前記ランド部は、前記回路基板側貫通孔の周縁を囲む円環状であること、
を特徴とするモータ。
【請求項6】
請求項1乃至請求項5のいずれかに記載のモータであって、
前記回路基板は、フレキシブル回路基板であること、
を特徴とするモータ。
【請求項7】
請求項1乃至請求項6のいずれかに記載のモータであって、
前記導電部材は、前記回転体より径方向外側に配置されること、
を特徴とするモータ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−207277(P2009−207277A)
【公開日】平成21年9月10日(2009.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−46685(P2008−46685)
【出願日】平成20年2月27日(2008.2.27)
【出願人】(000232302)日本電産株式会社 (697)
【Fターム(参考)】