説明

少なくとも1つの血液パラメータをモニタリングするシステム及び方法

事前に特定された患者1の血液の少なくとも1つの血液パラメータをモニタリングするシステム及び方法に関し、患者の血液に接触する接触具と、血液サンプルを得るために所定量の血液を採取する採取具3と、血液サンプルを分析する血液分析装置12と、患者に投与される薬剤の薬剤パラメータを計算する演算装置18と、計算された薬剤パラメータにより薬剤を供給する供給装置19とを備える。システムは、バーコード10,4を用いて血液サンプルを識別し、その結果、分析される血液を各患者に割り付ける際に誤りがない。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事前に特定された患者の血液の少なくとも1つの血液パラメータをモニタリング(監視)するシステム及び方法に関し、請求項1及び請求項9の前段部分によれば、患者の血液に接触するための接触具、血液サンプルを得るために所定量の血液を採取するための採取具、血液サンプルを分析するための血液分析装置、患者に投与される薬剤の薬剤パラメータを計算する演算装置、及び、計算された薬剤パラメータにより薬剤を供給する供給装置を備えている。
【背景技術】
【0002】
事前に特定された患者の血液を採取し、その血液の少なくとも1つの血液パラメータをモニタリングするシステムとしては、種々の形態が知られている。例えば、決定されたグルコース値に応じてインスリンを計算した後に、対応する量のインスリンを薬剤として患者に供給するために、関連する血液パラメータとして血中のグルコース値をモニタリングするシステムがある。
【0003】
従来の患者、特に集中治療ユニット内の患者は、例えば、静脈内投与又は胃プローブ等の1又は複数の供給装置を用いて、薬剤及び適用可能な人工栄養を供給されている。例えば、供給装置は、事前に計測された患者の循環血液中の血中グルコース値に応じて患者の循環血液中に存在するインスリン値を所定のレベルに維持するインスリン供給装置又は輸液ポンプとすることができる。さらに、少なくとも1つの栄養供給装置を介して直接的又は間接的に循環血液中に栄養の少なくとも1つの栄養素を供給するための供給装置を、患者に適用することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような供給装置は全て、薬剤及び/又は栄養素を投与するためのシステムに包含される場合も含め、供給装置を用いた供給の基準を規定するために、医者又はその他の医療担当者により事前に数値を入力されることが必要である。ここで、例えば、数量や、間欠的供給のための供給すべき時間間隔などは、その後に、例えばインスリンを供給するための基準として入力される。
【0005】
この供給に先立って、患者からの血液サンプルの採取作業が行われ、これは医療担当者の介入を必要とする。さらに、医療担当者は、その後に続く供給を実行するために、輸液ポンプ等の供給装置の入力機能について必要な専門的知識を備えることが要求される。医療担当者による血液の採取には、採取された血液サンプルが混同される可能性があるという欠点がある。このことは、間違った血液サンプルが患者に対応付けられる可能性があることを意味し、その場合、血液分析装置がしばしば、広範で多様な患者からの多数の血液サンプルに対して共通して用いられることを考慮しなければならない。
【0006】
このことから本発明は、事前に特定された患者の血液の少なくとも1つの血液パラメータをモニタリングするためのシステム及び方法であって、高度に自動化されるとともに医療担当者により生じるエラーを回避するシステム及び方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この目的は、請求項1の特徴を備えたシステム及び請求項9の特徴を備えた方法により達成される。
【0008】
本発明の主たるコンセプトは、事前に特定された患者の血液の少なくとも1つの血液パラメータをモニタリングするための、以下の装置を備えたシステムにある。
− 皮膚を通して患者の血液に対して接触するための接触具
− 血液サンプルを得るために所定量の血液を採取するための採取具
− 事前に指定可能な血液パラメータについて血液サンプルを分析するために多様な患者からの多数の血液サンプルに使用可能な血液分析装置
− 分析された血液から決定された血液パラメータに基づいて患者に投与される薬剤の薬剤パラメータを計算するための第1の演算装置
− 計算された薬剤パラメータにより薬剤を供給する供給装置
【0009】
所定量の血液の採取直後であって血液分析装置へ供給する前に、自動的な識別のために、血液サンプルと、少なくとも1つの個人及び治療関連データを付帯する識別要素との間の対応付けが行われる。このために、識別要素作成装置が用いられる。識別要素作成装置は、例えばバーコード、二次元若しくは三次元形式のデータマトリクスコード、トランスポンダ(識別タグ)でよい識別要素を作成する機能を有する。作成された識別要素は、採取具に対して付着するためのものである。
【0010】
血液分析装置は、異なる患者からの多数の極めて多様な血液サンプルに対してしばしば集中的に用いられており、原理的に、人間の身体すなわち患者から所定量の血液を採取する場所から血液分析装置に血液サンプルを導入又は供給する場所までの搬送中に血液サンプルを混同する危険性がある。これは、本発明のシステム及び方法により回避することができる。さらに本発明のシステム及び方法により、患者固有の、すなわち個人及び治療関連データを、シリンジのような採取具とともに血液分析装置に対して付与することができる。比較のためにこれと並行して、同じく患者固有の、すなわち個人及び治療関連データであるデータを、入力キーボードを具備するPC(パーソナルコンピュータ)又はバーコードスキャナ等の接続された読取装置を具備するPC等の判断装置又は演算装置を用いて血液分析装置に入力することができる。そして、血液分析装置により読み取られた、例えばバーコードである識別要素からのデータと比較される。
【0011】
このような比較により、分析される血液の、個々の患者に対する対応付けにおけるエラーを回避することができる。なぜなら、これに続く血液分析は、比較ユニット及び対応付けユニットが、分析ユニットに対して解除信号を与えたときにのみ行われるからである。これは、比較ユニットが相関データを見出したときにのみ行われる。
【0012】
有利な点として、このような個人及び治療関連データの決定すなわち読み取りは、バーコードを付した患者のアームバンドをスキャンしてバーコードを読み取るバーコードスキャナを用いて行うことができる。その後、読み取られたバーコードは、プリンタ又は識別要素作成装置により印刷出力され、シリンジ又は他の容器に付着させられる。
【0013】
この場合、シリンジの血液受容容器の外周面に接着面を用いて貼付されるか、シリンジに連結された血液受容容器の外周面に貼付されることが、好適である。
【0014】
さらに、読み取られたバーコードは、第2の演算装置により、個人及び治療関連データに変換されて対応するデータとして決定される。その後、このデータは、比較のために血液分析装置に渡される。既に述べたように、第2の演算装置に入力されるデータは、別の識別要素をスキャンしたデータか、又は、キーボードを介して入力された患者の個人及び治療関連データである。
【0015】
有利な点として、識別要素における個人及び治療関連データは暗号化されている。そのデータは、事前に指定可能な血液採取が行われる時間、患者及び薬剤の名前、薬剤の投与量、及び類似データに関する情報とすることができる。
【0016】
しかしながら、分析される血液について決定される血液パラメータは、グルコース値、pH値、血液凝固因子、及び例えばCO値等の血液ガスデータ、PO値、カリウム値、重炭酸値、基礎偏位値、並びに類似の値を含むことができる。
【0017】
さらに、識別要素に含まれるデータの暗号化により、権限のない読み取りに対して安全に血液サンプルを運ぶことと、患者が識別要素を装着する安全性とを確保することが可能である。
【0018】
血液サンプルすなわちシリンジに付着される識別要素に含めることができる更なるデータは、血液採取の時間、血液採取の日、夏季若しくは冬季、又は類似情報とすることができる。血液型に関するデータも、血液サンプルの識別要素に含めることができる。結果的に、包括的に全てのデータを血液分析装置に渡すことができる。その場合、時間、日及び夏季又は冬季に関する情報等のデータは、第2の演算装置を用いて個人及び治療関連データを入力する際に生成し、血液分析装置に渡すようにすることもできる。
【0019】
血液分析装置は第1の演算装置と接続され、かつ、第1の演算装置はデータの転送ができるように、薬剤を供給するための供給装置と接続されている。この接続は、有線でも無線でもよい。よって、種々の装置を異なる場所に配置することができ、計測値と患者由来のパラメータに基づいて、薬剤の自動投与において高度な自動化が実現でき、集中治療ユニット内の患者に対しても行うことができる。
【0020】
事前に特定された患者の血液の少なくとも1つの血液パラメータをモニタリングしかつ患者に対する薬剤の投与を行うための方法において、本発明による以下の一連のステップを提供することが有用である。この場合、決定される血液パラメータはグルコースとすることができ、投与される薬剤はインスリンとすることができ、供給装置はインスリンポンプとすることができる。
− 接触具を用いた、皮膚を通しての患者の血液に対する接触の形成
− 血液サンプルを得るための、採取具を用いた所定量の血液の採取
− 異なる患者からの多数の血液サンプルに使用可能な血液分析装置を用いた、事前に指定された血液パラメータに関する血液サンプルの分析
− 血液分析装置により決定された血液パラメータに基づいた、第1の演算装置による、患者に投与される薬剤の薬剤パラメータの計算
− 計算された薬剤パラメータの値による、供給装置を用いた薬剤の供給
【0021】
所定量の血液サンプルの採取直後であってそれを血液分析装置に供給する前に、自動識別を行うために識別要素作成装置を用いて、血液サンプルが、個人及び治療関連データをもつ少なくとも1つの識別要素に対応付けられる。
【0022】
この方法はさらに、好適には血液分析装置に接続されるか又はその中に配置された読取ユニットを用いた識別要素の個人及び治療関連データの読取りと、読み取られたデータの、血液分析装置内で分析される血液に対する、対応付けユニットを用いた対応付けとを含む。
更なる有用性及び適合性は、図面を参照して以下で説明する。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、本発明の一実施例におけるシステム及びその機能の構成図である。
【図2a】図2aは、本発明の一実施例における方法を示したフロー図である。
【図2b】図2bは、本発明の一実施例における方法を示したフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
図1は、本発明の一実施例におけるシステム及びその機能の構成図である。この図は、血液を採取するための接触具として、針2が患者1の皮膚を刺していることを示しており、患者の手及び腕が示されている。
【0025】
血液採取は、通常知られた方法で行われ、採取具として例えばシリンジ3を用いて行われる。
【0026】
読取装置6に接続されたバーコードスキャナ5を用いて、バーコードが示されているアームバンド4がスキャンされる。このバーコードは、このアームバンドを装着している患者の個人及び治療関連データを含む。例えば、それらは、患者の名前、投与される薬剤の名前、年齢及び更なる個人データとすることができる。
【0027】
アームバンド4のバーコードのスキャンの後、読取装置6は、対応するバーコード信号を演算装置7へ送信する。演算装置7のタスクは、読み取られたバーコードから、関連する個人及び治療関連データ(血液採取時間を含む)を決定し、これらのデータを識別要素作成装置9へ渡す。識別要素作成装置9は、バーコードプリンタでよい。このプリンタ9は、個人及び治療関連データを付帯したバーコードを印刷出力する。そして、印刷されたバーコードは、例えば、バーコードラベル10の形態で、シリンジ3の血液サンプル受容容器上に付着させられる。
【0028】
同時に、演算装置7は、決定された個人及び治療関連データを、血液分析装置12内の比較ユニット15に送信する。別の方法又は付加的方法として、印刷されるバーコードに付帯させるために又は比較ユニット15により用いられるために、キーボード8を用いて個人及び治療関連データを演算装置7に入力してもよい。
【0029】
バーコードラベル10を付着されたシリンジ3が、血液分析装置12に設けられた血液受け具11、11aのいずれかに挿入された後、シリンジ3に入っている血液が、血液分析装置12により分析のために取得される。同時に、血液分析装置12内の読取ユニット14に接続された別のバーコードスキャナ13によりバーコードラベル10がスキャンされる。読み取られたバーコードデータは、再び個人及び治療関連データ(電子データ)に変換され、比較ユニット15に渡される。
【0030】
比較ユニット15内で、バーコードラベル10からバーコードスキャナ13により読み取られたデータが、ここで、演算装置7により与えられたデータと比較される。この比較においてデータの相関性が見出されたならば直ちに、これらの個人及び治療関連データが、血液サンプル3に対して対応付けられる。これは、対応付けユニット16により行われる。
【0031】
対応付けユニット16による対応付けの後、分析ユニット17内で血液の実際の分析が行われ、1又は複数の所望する血液パラメータ値が得られる。ここで、例えば、採取された血液のグルコース値を見出すことができ、それにより続いて、薬剤としてインスリンを薬剤パラメータに対応する所望するレベルにて投与することができる。
【0032】
分析ユニット17内での分析の後、分析計測値を反映した、例えばグルコース量の値を含むデータが演算装置18へ渡される。演算装置18の目的は、内部データベース及び対応するメモリユニットを用いて、関係する薬剤及びグルコース値に対応する投与量を決定することである。この場合、投与されるインスリンの量が、演算装置18により決定される。
【0033】
インスリンの総量及び分量を反映したデータが供給装置19へ転送される。この場合、供給装置19は、インスリンポンプとして形成される。このインスリンポンプ19は、カテーテル20を介して患者1に対しインスリンを所望する分量で所望する時間に投与する。
【0034】
図2a及び図2bは、本発明の一実施例による本発明の方法を示している。この図から、ステップ21において、患者のアームバンド上のバーコードがバーコードスキャナを用いてスキャンされ、データが第2の演算装置7を用いて決定されることが、明示される。
【0035】
ステップ22において、バーコードラベルがプリンタ9を用いて印刷される。ステップ23において、バーコードラベルが血液サンプル容器に付着される。
【0036】
ステップ24において、血液サンプルは、血液分析装置に導入され、そこでステップ25において、バーコードラベルが、血液分析装置のバーコードスキャナにより読み取られる。
【0037】
ステップ26において、バーコードラベルのデータと、決定されたデータとが、比較ユニット15にて比較され、ステップ27において一致するか否かが判断される。一致しない場合、ステップ28において分析は不可能となり、プロセスは終了する。
【0038】
一致する場合、ステップ29及びステップ30において、データが、分析される血液サンプルに対応付けられ、血液サンプルが分析される。
【0039】
ステップ31において、分析された血液サンプルについて決定された血液パラメータが第1の演算装置に送られた後、ステップ32において、この第1の演算装置が薬剤パラメータを計算する。これらは例えば、薬剤インスリンの投与の量及び時間間隔である。
【0040】
ステップ33において、決定された薬剤パラメータに基づいて、ポンプ19に信号が送られる。ステップ34において、ポンプ19は、所望する量及び所望する時間間隔にて患者に薬剤を投与する。
【0041】
出願書類中に開示された全ての特徴は、従来技術に関して個別に又は組合せにより新規である本発明において本質的であるとして主張する。
【符号の説明】
【0042】
1 少なくとも1つの血液パラメータ/患者をモニタリングするシステム
2 接触具
3 シリンジ/採取具/血液サンプル
4 アームバンド
5 バーコードスキャナ
6 読取装置
7 第2の演算装置
8 キーボード
9 識別要素作成装置
10 バーコードラベル
11、11a 血液受け具
12 血液分析装置
13 バーコードスキャナ
14 読取ユニット
15 比較ユニット
16 対応付けユニット
17 分析ユニット
18 第1の演算装置
19 インスリンポンプ
20 カテーテル
21 バーコードのスキャン
22 バーコードラベルの印刷
23 バーコードラベルの付着
24 血液分析装置への血液サンプルの導入
25 バーコードラベルの読み取り
26 データの比較
27 判断
28 プロセスの終了
29 データ分析の割当て
31 血液パラメータの決定
32 薬剤パラメータの計算
33 ポンプへの信号の送信
34 薬剤の投与

【特許請求の範囲】
【請求項1】
事前に特定された患者(1)の血液の少なくとも1つの血液パラメータをモニタリングするシステムであって、
皮膚を通して前記患者(1)の血液に対して接触するための接触具(2)と、
血液サンプル(3)を得るために所定量の血液を採取するための採取具(3)と、
事前に指定可能な血液パラメータについて血液サンプル(3)を分析するために多様な患者からの多数の血液サンプル(3)に使用可能な血液分析装置(12)と、
分析された血液から決定された血液パラメータに基づいて前記患者(1)に投与される薬剤の薬剤パラメータを計算するための第1の演算装置(18)と、
計算された薬剤パラメータにより薬剤を供給するための供給装置(19,20)と、を備え、
所定量の血液の採取直後であってその血液を前記血液分析装置(12)へ供給する前に、自動識別を実行するために、前記血液サンプル(3)が、識別要素作成装置(9)を用いて、個人及び治療関連データを付帯する少なくとも1つの識別要素(10)に対応付けられることが可能であることを特徴とするシステム。
【請求項2】
対応付けられる前記識別要素(10)が、前記採取具(3)に付着された少なくとも1つのバーコード及び/又はデータマトリクスコードであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
対応付けられる前記識別要素(10)が、少なくとも1つのトランスポンダであることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記血液分析装置(12)が、前記識別要素(10)の個人及び治療関連データを読み取るための読取ユニット(14)と、読み取られたデータを、分析される血液に対応付けるための対応付けユニット(16)と、を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のシステム。
【請求項5】
前記血液分析装置(12)が、データ送信のために供給装置(19、20)に接続されている第1の演算装置(18)に接続されていることを特徴とする請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記識別要素作成装置(9)が第2の演算装置(7)に接続されており、前記第2の演算装置(7)は、予め入力されたデータから前記個人及び治療関連データを決定して前記識別要素作成装置(9)に送信するものであり、前記入力されたデータは、別の識別要素(4)をスキャンしたデータであるか、又は、キーボード(8)を用いて入力された患者(1)の個人及び治療に関するデータであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のシステム。
【請求項7】
前記個人及び治療関連データが暗号化され、かつ、血液採取が行われる時間、患者及び薬剤の名前、薬剤の投与量、並びに類似データに関する情報を含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載のシステム。
【請求項8】
前記採取具(1a、2b、3b)がシリンジ又は血液採取針であり、前記採取具の血液受容容器又は前記採取具に連結された血液受容容器の外周面に、バーコード及び/又はデータマトリクスコードのラベル及び/又はトランスポンダが付着されていることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のシステム。
【請求項9】
事前に特定された患者(1)の血液の少なくとも1つの血液パラメータをモニタリングする方法であって、
接触具(2)を用い、皮膚を通して前記患者(1)の血液に対する接触を形成するステップと、
血液サンプルを得るために、採取具(3)を用いて所定量の血液を採取するステップと、
異なる患者からの多数の血液サンプル(3)に使用可能な血液分析装置(12)を用い、事前に指定された血液パラメータに関して前記血液サンプル(3)を分析する(30)ステップと、
分析された血液から決定された血液パラメータに基づいて、第1の演算装置(18)により前記患者(1)に投与される薬剤の薬剤パラメータを計算するステップと、
計算された薬剤パラメータにより、供給装置(19、20)を用いて薬剤を供給するステップと、を有し、
所定量の血液の採取直後であってその血液を前記血液分析装置(12)へ供給する(24)前に、自動識別を実行するために、前記血液サンプル(3)が、識別要素作成装置(9)を用いて、個人及び治療関連データを具備する少なくとも1つの識別要素(10)に対応付けられることが可能であることを特徴とする方法。
【請求項10】
前記採取具(3)に付着される前記識別要素として、少なくとも1つのバーコード及び/又はデータマトリクスコード及び/又はトランスポンダが用いられることを特徴とする請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記識別要素(10)の個人及び治療関連データが、読取ユニット(14)を用いて読み取られ(25)、かつ、読み取られたデータが、対応付けユニット(16)を用いて分析される血液に対して対応付けられる(29)ことを特徴とする請求項9又は10に記載の方法。
【請求項12】
分析される血液について決定される血液パラメータとして、グルコース値、pH値、血液凝固因子、CO値等の血液ガスデータ、PO値、カリウム値、重炭酸値、及び/又は基礎偏位値が決定されることを特徴とする請求項9〜11のいずれかに記載の方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【公表番号】特表2013−517030(P2013−517030A)
【公表日】平成25年5月16日(2013.5.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−548461(P2012−548461)
【出願日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際出願番号】PCT/EP2011/053248
【国際公開番号】WO2011/107571
【国際公開日】平成23年9月9日(2011.9.9)
【出願人】(595141166)ベー.ブラウン メルズンゲン アーゲー (6)
【Fターム(参考)】