説明

尿素化合物およびポリマーを含む化粧品用クレンジング組成物

【課題】皮膚を乾燥させないにもかかわらず、良好な起泡力および良好なすすぎ能を有する化粧品用クレンジング組成物を提供。
【解決手段】(1)少なくとも一つの非イオン性起泡性界面活性剤、(2)少なくとも1種の下記式(I):


(式中、R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して、水素原子、C1〜C4アルキル基または場合により1〜5個のヒドロキシル基を含むC2〜C6ヒドロキシアルキル基を表し、基R1〜R4の少なくとも1つはヒドロキシアルキル基を表わす)
の化合物およびそれらの塩、溶媒和物および異性体、および(3)少なくとも一つのポリマー系第四級アンモニウム塩を、水性媒体中に含むクレンジング組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヒドロキシル化尿素化合物、非イオン性起泡性界面活性剤、およびポリマー系第四級アンモニウム塩を、水性媒体中に含む化粧品用クレンジング組成物、およびヒトの皮膚、唇および/または毛髪のクレンジングおよび/または除去メークアップのためのその使用に関する。
【背景技術】
【0002】
皮膚のクレンジングは、顔の手入れにとって非常に重要である。余分な皮脂などの脂ぎった残渣、毎日使用される化粧品製品およびメークアップ製品の残渣が、皮膚のしわに蓄積し、かつ皮膚の毛穴をふさいで吹き出物の形成の原因となるので、クレンジングはできるだけ効率的であるべきである。皮膚をクレンジングする良好な手段の1つは起泡性クレンジング製品を使用することである。
【0003】
起泡性製品の配合での主な問題点の1つは、良好なクレンジングを保証するために非常に優れた起泡力を有していると同時に、皮膚バリアーを守りながら、つまり、皮膚を乾燥することなく、容易にすすぐことができる製品の開発にある。
【0004】
係る品質の製品を調製するために、迅速に、豊富で細かく、かくして広げやすくかつ容易にすすぐことができる泡を確実に得るために起泡性界面活性剤を高い含有量で使用すること、並びに、優れた寛容性を有するとともに、ハイドロリピッド保護膜を保ち、かくして皮膚の乾燥を避けるのに必須であることが示されている保湿剤を加えることが必要とされている。
【0005】
現在、良好な起泡特性を有するほとんどの組成物が皮膚を過剰に乾燥させる界面活性剤を含むこと、並びに、慣例的に知られている保湿活性剤であるグリセロールの添加によりかかる乾燥効果を弱めることができるものの、組成物の起泡力を低減させ(弱い泡立ち開始)組成物のすすぎをより困難にしてしまうといった欠点を有することが、既にわかっている。さらに、保湿効果を有するためには、ある量のグリセロールを含む必要があり、得られた起泡性組成物は、皮膚に適用する際に重く、べとついた感触を有してしまう。
【0006】
皮膚を乾燥させず、それゆえ保湿性であるにもかかわらず、良好な起泡力(良好な泡立ち開始)および良好なすすぎ能を有し、皮膚に適用する際に軽く、べたつかない感触を有する化粧品用クレンジング組成物がいまだ必要である。
【特許文献1】独国特許出願DE-A-2 703 185
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0007】
出願人は、驚くべきことに、非イオン性起泡性界面活性剤、ポリマー系第四級アンモニウム塩、およびヒドロキシル化尿素化合物の組合せを含むクレンジング組成物が、本発明のベースを形成し、上記課題を解決することを可能にすることを見いだした。
【0008】
したがって、本発明の主題の1つは、
(1)少なくとも一つの非イオン性起泡性界面活性剤、
(2)少なくとも1種の下記式(I):
【化1】

(式中、
R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して、水素原子、C1〜C4アルキル基または場合により1〜5個のヒドロキシル基を含むC2〜C6ヒドロキシアルキル基を表し、基R1〜R4の少なくとも1つはヒドロキシアルキル基を表わす)
の化合物およびそれらの塩、溶媒和物および異性体、および
(3)少なくとも一つのポリマー系第四級アンモニウム塩を、水性媒体中に含むクレンジング組成物である。
【0009】
確かに、クレンジング組成物に式(I)の尿素誘導体を導入することは独国特許出願DE-A-2 703 185から既知であるが、この誘導体を非イオン性界面活性剤および第四級アンモニウム塩と組み合わせることが、大量の尿素化合物の存在下であっても、良好な保湿力を有するだけでなく、軽く、べとつかない感触を有し、さらには良好な起泡開始特性を備える組成物を製造し得ることについては何ら示唆されていない。
【0010】
かくして、本発明に係る組成物は、皮膚を乾燥させないと同時に、良好な起泡力と良好なすすぎ特性を有するという利点を備えている。得られた泡は豊富で、細かく、クリーム状であり、よくすすぐことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
本願明細書で用語「水性媒体」は、水および任意に1種以上の水溶性有機溶媒を含む媒体を意味する。この水性媒体中では、水の量は好ましくは少なくとも20重量%である。好ましくは、組成物の全重量に対して20重量%から95重量%、好適には30重量%から90重量%、より好適には40重量%から85重量の範囲である。
【0012】
さらに、本発明の組成物は化粧品組成物であるので、生理学的に許容でき得る媒体を含む。用語「生理学上許容でき得る媒体」とは、本願明細書では皮膚、粘膜および目と相溶性のある媒体を意味する。好ましくは化粧料的に許容でき得る媒体、すなわち快い色、においおよび感覚も有する媒体であり、かつ、この組成物を使用する消費者に嫌悪感を持たせがちな、許容しがたいいかなる不快感(刺激感、突っ張り感または赤ら感)をももたらさない媒体である。
【0013】
有利には、水性媒体のpHは、ケラチン材料、特に皮膚と相溶性である。このpHは、好ましくは、3〜8.5、好適には3.5〜8、優先的には5〜7.5の範囲である。
【0014】
本発明のクレンジング組成物は皮膚への適用の後にすすがれる起泡性組成物である。
【0015】
[ヒドロキシ尿素化合物]
本発明に係る組成物中に存在する尿素化合物は、下記式(I):
の化合物およびそれらの塩、溶媒和物および異性体である。
【0016】
【化2】

【0017】
(式中、R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して、水素原子、Cl〜C4アルキル基または場合により1〜5個のヒドロキシ基を含むC2〜C6ヒドロキシアルキル基を表し、基R1〜R4の少なくとも1つはヒドロキシアルキル基を表す)
【0018】
式(I)の化合物として:
−好ましくは、R1はC2〜C6ヒドロキシアルキル基を表し、かつR2、R3およびR4は互いに独立して、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表し;
−優先的には、R1は1〜5個のヒドロキシ基、特に1個のヒドロキシ基を含むC2〜C6ヒドロキシアルキル基を表し、かつR2、R3およびR4は水素原子を表し;
−より優先的には、R1は1個のヒドロキシ基を含むC2〜C4ヒドロキシアルキル基を表し、かつR2、R3およびR4は水素原子を表す。
【0019】
特に挙げてもよいC1〜C4アルキル基は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基およびtert−ブチル基を含む。
【0020】
Cl〜C6ヒドロキシアルキル基の中でも、1個のヒドロキシ基のみを含むものが好ましく、特にヒドロキシエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル基、ヒドロキシペンチル基およびヒドロキシヘキシル基が好ましい。
【0021】
挙げてもよいこのような化合物の塩は、無機酸、例えば硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸およびホウ酸の塩を含む。さらに挙げてもよい有機酸の塩は、1種以上のカルボン酸基、スルホン酸基またはリン酸基を含む。それらは、直鎖状、分岐状または環状脂肪族酸あるいは芳香族酸であってよい。これらの酸は、さらにOとNから選択される1つ以上のヘテロ原子を含んでもよく、例えば、ヒドロキシル基の形態であってもよい。プロピオン酸、酢酸、テレフタル酸、クエン酸および酒石酸は特に挙げてもよい。
【0022】
用語「溶媒和物」は、式(I)の化合物の合成に由来する混合物のような、1つ以上の水分子または有機溶媒分子を有する式(I)の前記化合物の化学量論的混合物を意味する。
【0023】
挙げてもよい式(I)の好ましい化合物は、N−(2−ヒドロキシエチル)尿素;N−(2−ヒドロキシプロピル)尿素;N−(3−ヒドロキシプロピル)尿素;N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)尿素;N−(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)尿素;N−メチル−N−(1,3,4,5,6−ペンタヒドロキシ−2−ヘキシル)尿素;N−メチル−N’−(1−ヒドロキシ−2−メチル−2−プロピル)尿素;N−(1−ヒドロキシ−2−メチル−2−プロピル)尿素;N−(1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル)尿素;N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]尿素;N−エチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)尿素;N,N’−−ビス(2−ヒドロキシエチル)尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)尿素;N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N’−プロピル尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−N’−(2−ヒドロキシエチル)尿素;N−tert−ブチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−N’−(2−ヒドロキシプロピル)尿素;N−(1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル)−N’−(2−ヒドロキシエチル)尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ジメチル尿素;N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)尿素;N’,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)尿素;およびこれらの混合物を含む。
【0024】
好ましくは、式(I)の化合物はN−(2−ヒドロキシエチル)尿素である。
【0025】
式(I)の化合物は既知の化合物であり、特に独国特許出願DE-A-2 703 185に記述されている。これらの中で、N−(2−ヒドロキシエチル)尿素はまた、水中に50重量%の混合物の形態で、National Starch社からHydrovance(登録商標)の商品名で市販で入手できる。
【0026】
式(I)の化合物は、本発明に係る組成物中に、組成物の全重量に対して(活性物質の)量で0.5重量%から30重量%、好ましくは1重量%から20重量%、優先的には2重量%から10重量%の範囲で存在してもよい。
【0027】
[非イオン性起泡性界面活性剤]
組成物は、一以上の非イオン性起泡性界面活性剤を含む。これらの界面活性剤は皮膚をクレンジングすることが可能な起泡性界面活性剤である。
【0028】
起泡性界面活性剤は洗剤であり、そのHLB値(親水性−親油性バランス)において乳化剤とは相違する。HLB値とは、その分子の親水性部分と親油性部分との間の比率である。用語HLBは、当業者に周知であり、たとえば“The HLB system. A time-saving guide to Emulsifier Selection”(ICI Americas Inc.;1984により頒布)に記載されている。乳化剤については、HLBは一般的に、W/Oエマルションの調製用には3〜8の範囲、O/Wエマルションの調製用には8〜18の範囲であるが、起泡性界面活性剤は一般に20より大きいHLBを有する。
【0029】
本発明の組成物の非イオン性起泡性界面活性剤は、特にアルキルポリグルコシド(APG)、オキシアルキレン化グリセロールエステル、およびオキシアルキレン化糖エステル、及びこれらの混合物から選択することができる。好ましくはAPGである。
【0030】
アルキルポリグルコシドとして、6から30の炭素原子、好ましくは8から16の炭素原子を含むアルキル基を含み、好ましくは1.2から3のグルコシド単位を含むグルコシド基を含むものの使用が好ましい。アルキルポリグルコシドとして、例えば、デシルグルコシド(アルキル−C9/C11−ポリグルコシド(1,4))、例えばKao Chemicals社によりMydol(登録商標)10の名称で市販されている製品、Cognis社によりPlantacare 2000UP (登録商標)の名称で市販されている製品;カプリリル/カプリルグルコシド、例えばCognis社によりPlantacare KE3711(登録商標)の名称で市販されている製品;ラウリルグルコシド、例えばCognis社によりPlantacare 1200UP(登録商標)の名称で市販されている製品;ココグルコシド、例えばCognis社によりPlantacare 818UP(登録商標)の名称で市販されている製品;カプリリルグルコシド、例えばCognis社によりPlantacare 810UP(登録商標)の名称で市販されている製品;及びこれらの混合物から選択することができる。
【0031】
オキシアルキレン化グリセロールエステルは、特に、脂肪酸のグリセリルエステルのポリオキシエチレン化誘導体およびその水素化誘導体である。これらのオキシアルキレン化グリセロールエステルは、例えば、脂肪酸の水素化及びオキシエチレン化グリセリルエステル、例えばGoldschmidt社によりRewoderm LI-S80の商品名で市販されているPEG-200水素化グリセリルパルミタート;オキシエチレン化グリセリルココアート、例えばGoldschmidt社によりTegosoft GCの商品名で市販されているPEG-7グリセリルココアート、およびGoldschmidt社によりRewoderm LI-63の商品名で市販されているPEG-30グリセリルココアート、及びこれらの混合物から選択することができる。
【0032】
オキシエチレン化糖エステルは、特に、糖の脂肪酸エステルのポリエチレングリコールエーテルである。これらのオキシアルキレン化糖エステルは、例えば、オキシエチレン化グルコースエステル、例えば、Amerchol社によりGlucamate DOE120の商品名で市販されているPEG-120メチルグルコースジオレアートから選択することができる。
【0033】
本発明のある好ましい実施態様によれば、非イオン性界面活性剤は、特にデシルグルコシド、カプリリル/カプリルグルコシド、ラウリルグルコシド、ココグルコシドおよびカプリリルグルコシド、並びにこれらの混合物から選択することができるアルキルポリグルコシドである。
【0034】
本発明に係る組成物は、組成物の全重量に対して、例えば1〜50重量%、好ましくは1〜40重量%、さらに好ましくは2〜30重量%の範囲の量の非イオン性起泡性界面活性剤(活性物質として)を含む。
【0035】
本発明に係る組成物は、非イオン性起泡性界面活性剤のほかに、アニオン性、両性、および双性イオン性界面活性剤から選択される一以上の起泡性界面活性剤を含むことができる。
【0036】
[アニオン性界面活性剤]
本発明に係る組成物に加えることができるアニオン性起泡性界面活性剤は、特に植物由来のタンパク質またはシルクプロテインのアニオン性誘導体、ホスファートおよびアルキルホスファート、カルボキシラート、スルホスクシナート、アミノ酸誘導体、アルキルスルファート、アルキルエーテルスルファート、スルホナート、イセチオナート、タウラート、アルキルスルホアセタート、ポリペプチド、およびアルキルポリグルコシドのアニオン性誘導体、並びにこれらの混合物から選択することができる。
【0037】
植物由来のタンパク質のアニオン性誘導体は、疎水性基を含有するタンパク質加水分解物であり、前記疎水性基はタンパク質中に本来的に存在するか、タンパク質および/またはタンパク加水分解物を疎水性化合物と反応させることによって添加することができる。タンパク質は、植物由来であるかシルクから誘導され、疎水性基は特に脂肪鎖、例えば10〜22の炭素原子を含むアルキル鎖とすることができる。植物由来のタンパク質のアニオン性誘導体として、特に、10から22の炭素原子を含むアルキル鎖を含む、リンゴ、小麦、大豆、カラス麦のタンパク加水分解物、及びそれらの塩を挙げることができる。アルキル鎖は特にラウリル鎖とすることができ、塩はナトリウム、カリウムおよび/またはアンモニウム塩とすることができる。
【0038】
かくして、疎水性基を含むタンパク質加水分解物として、例えば、ラウリン酸で修飾されたシルクプロテインの加水分解物の塩、例えば、Kawaken社により商品名KAWA SILKとして市販されている製品など;ラウリン酸で修飾されたコムギタンパク質加水分解物の塩、例えばCroda社により商品名AMINOFOAM W ORとして市販されているカリウム塩(CTFA名:ラウロイルコムギアミノ酸カリウム)、およびSeppic社により商品名PROTEOL LW 30として市販されているナトリウム塩(CTFA名:ラウロイルコムギアミノ酸ナトリウム)など;10〜22個の炭素原子を有するアルキル鎖を含むカラスムギタンパク質加水分解物の塩、特にラウリン酸で修飾されたカラスムギタンパク質加水分解物の塩、例えば、Seppic社により商品名PROTEOL OATとして市販されているナトリウム塩など(CTFA商品名:ラウロイルカラスムギアミノ酸ナトリウム);10から22の炭素原子を含むアルキル鎖を含むリンゴタンパク質の加水分解物の塩、例えばSEPPIC社によりProteol APLの商品名で市販されているナトリウム塩(30%水-グリコール溶液)(CTFA名:ココイルリンゴアミノ酸ナトリウム)を挙げることができる。また、ナトリウムN-メチルグリシナートで中和されたラウロイルアミノ酸の混合物(アスパラギン酸、グルタミン酸、グリシン及びアラニン)であって、SEPPIC社からProteol SAV50Sの商品名で市販されているもの(CTFA名:ココイルアミノ酸ナトリウム)を挙げることもできる。
【0039】
ホスファート及びアルキルホスファートとして、例えば、モノアルキルホスファート及びジアルキルホスファート、例えばKao Chemicals社によりMAP(登録商標)20の名称で市販されているラウリルモノホスファート、Cognis社によりCrafol(登録商標)AP-31の名称で市販されているドデシルリン酸のカリウム塩で、モノ及びジエステル(主にジエステル)の混合物、Cognis社によりCrafol(登録商標)AP-20の名称で市販されているオクチルリン酸のモノエステルとジエステルの混合物、Condea社によりIsofol(登録商標)12 7 EO-Phosphate Esterの名称で市販されている2-ブチルオクタノールのエトキシル化(7molのEO)リン酸モノエステルとジエステルの混合物、Uniqema社によりArlatone MAP 230K-40(登録商標)及びArlatone MAP 230T-60(登録商標)の参照名で市販されているモノアルキル(C12−C13)ホスファートのカリウム及びトリエタノールアミン塩、またはRhodia Chimie社によりDermalcare MAP XC-99/09(登録商標)の名称で市販されているカリウムラウリルホスファート、およびUniqema社によりArlaton MAP160Kの商品名で市販されているカリウムセチルホスファートが挙げられる。
【0040】
挙げることができるカルボキシラートは、
・アミドエーテルカルボキシラート(AEC)、例えばKao Chemicals社によりAkypo Foam(登録商標)30の名称で市販されているナトリウムラウリルアミドエーテルカルボキシラート(3EO);
・ポリオキシエチレン化カルボン酸塩、例えばKao Chemicals社によりAkypo Soft(登録商標)45 NVの名称で市販されているオキシエチレン化(6EO)ナトリウムラウリルエーテルカルボキシラート(65/25/10C12−14−16);ポリオキシエチレン化及びカルボキシメチル化オリーブ油脂肪酸、例えばBiologia E Tecnologia社によりOlivem(登録商標)400の名称で市販されている製品;またはNikkol社によりNikkol(登録商標)ECTD-6NEXの名称で市販されているオキシエチレン化(6EO)ナトリウムトリデシルエーテルカルボキシラート;
・有機又は無機塩基、例えば水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミン、N-メチルグルカミン、リシンまたはアルギニンで中和されたC6からC22アルキル鎖を含む脂肪酸塩(石鹸)
を含む。
【0041】
特に挙げることができるアミノ酸誘導体は、例えば
・サルコシナート、例えばCiba社によりSarkosyl(登録商標)NL 97の名称で市販され、またはSeppic社によりOramix(登録商標)L 30の名称で市販されているナトリウムラウロイルサルコシナート、Nikkol社によりNikkol Sarcosinate(登録商標)MNの名称で市販されているナトリウムミリストイルサルコシナート、またはNikkol社によりNikkol Sarcosinate(登録商標)PNの名称で市販されているナトリウムパルミトイルサルコシナート;
・アラニナート、例えばNikkol社によりSodium Nikkol Alaninate(登録商標)LN 30の名称で市販され、またはKawaken社によりAlanone Ale(登録商標)の名称で市販されているナトリウムN-ラウロイル-N-メチルアミドプロピオナート、及びKawaken社によりAlanone Alta(登録商標)の名称で市販されているトリエタノールアミンN-ラウロイル-N-メチルアラニン;
・グルタマート、例えばAjinomoto社によりAcylglutamate(登録商標)CT-12の名称で市販されているトリエタノールアミンモノココイルグルタマート、及びAjinomoto社によりAcylglutamate(登録商標)LT-12の名称で市販されているトリエタノールアミンラウロイルグルタマート;
・アスパラタート、例えばMitsubishi社によりAsparack(登録商標)の名称で市販されているトリエタノールアミンN-ラウロイルアスパラタートとトリエタノールアミンN-ミリストイルアスパラタートとの混合物;
・グリシン誘導体(グリシナート)、例えばAjinomoto社によりAmilite GCS-12(登録商標)およびAmilite GCK 12(登録商標)の商品名で市販されているナトリウムN-ココイルグリシナート;
・シトラート、例えば、Goldschmidt社によりWitconol EC1129の商品名で市販されているココイルアルコールのオキシエチレン化(9mol)クエン酸モノエステル;
・ガラクツロナート、例えばSoliance社から市販されているナトリウムドデシル-D-ガラクトシドウロナート
のようなアミノ酸のアルカリ塩を含む。
【0042】
スルホスクシナートとして、例えば、Witco社によりSetacin(登録商標)103 Special及びRewopol(登録商標)SB-FA 30 K 4の名称で市販されているオキシエチレン化(3EO)ラウリルモノスルホスクシナート(70/30 C12/C14)、Zschimmer Schwarz社によりSetacin F Special Paste(登録商標)の名称で市販されているC12−C14アルキルヘミスルホスクシナートの二ナトリウム塩、Cognis社によりStandapol(登録商標)SH 135の名称で市販されているオキシエチレン化(2EO)二ナトリウムオレアミドスルホスクシナート、Sanyo社によりLebon(登録商標)A-5000の名称で市販されているオキシエチレン化(5EO)ラウリルアミドモノスルホスクシナート、Witco社によりRewopol(登録商標)SB CS 50の名称で市販されているオキシエチレン化(10EO)ラウリルシトラートモノスルホスクシナートの二ナトリウム塩、またはWitco社によりRewoderm(登録商標)S 1333の名称で市販されているリシノール酸モノエタノールアミドモノスルホスクシナートが挙げられる。ポリジメチルシロキサンスルホスクシナート、例えば、Macintyre社によりMackanate-DC30の商品名で市販されている二ナトリウムPEG-12ジメチコーンスルホスクシナートも使用することができる。
【0043】
挙げることができるアルキルスルファートの例は、トリエタノールアミンラウリルスルファート(CTFA名:TEA-ラウリルスルファート)、例えばHuntsman社からEmpicol TL40 FLの商品名で市販されている製品またはCognis社からTexapon T42の商品名で市販されている製品(これらは40%水溶液形態の製品である)を含む。30%水溶液であるEmpicol AL 30FLの商品名でHuntsman社から市販されている製品のような、アンモニウムラウリルスルファート(CTFA名:アンモニウムラウリルスルファート)も挙げることができる。
【0044】
挙げることができるアルキルエーテルスルファートの例は、ナトリウムラウリルエーテルスルファート(CTFA名:ナトリウムラウレススルファート)、例えば、Cognis社によりTexapon N40およびTexapon AOS 225 UPの商品名で市販されている製品、およびアンモニウムラウリルエーテルスルファート(CTFA名:アンモニウムラウレススルファート)、例えばCognis社によりStandapol EA-2の商品名で市販されている製品を含む。
【0045】
挙げることができるスルホナート例は、アルファ−オレフィンスルホナート、例えばStepan社によりBio-Terge(登録商標)AS-40及びBio-Terge(登録商標)AS-40 CGの名称で、Witco社によりWitconate(登録商標)AOS Protege及びSulframine(登録商標)AOS PH 12の名称で市販されているナトリウムアルファ−オレフィンスルホナート(C14−C16)、Clariant社によりHostapur(登録商標)SAS 30の名称で市販されている第二級ナトリウムオレフィンスルホナート;または直鎖状アルキルアリールスルホナート、例えばManro社によりManrosol(登録商標)SXS30、Manrosol(登録商標)SXS40、及びManrosol(登録商標)SXS93の名称で市販されているナトリウムキシレンスルホナートを含む。
【0046】
挙げることができるイセチオナートは、アシルイセチオナート、例えばナトリウムココイルイセチオナート、例えばJordan社によりJordapon(登録商標)CI Pの名称で市販されている製品を含む。
【0047】
挙げることができるタウラートは、Clariant社によりHostapon(登録商標)CT Pateの名称で市販されているパーム核油メチルタウラートのナトリウム塩;N-アシル-N-メチルタウラート、例えばClariant社によりHostapon(登録商標)LT-SFの名称で市販されている、またはNikkol社によりNikkol(登録商標)CMT-30-Tの名称で市販されているナトリウムN-ココイル-N-メチルタウラート、またはNikkol社によりNikkol(登録商標)PMTの名称で市販されているナトリウムパルミトイルメチルタウラートを含む。
【0048】
アニオン性アルキルポリグルコシド誘導体は、特にアルキルポリグルコシドから得られるシトラート、タートラート、スルホスクシナート、カルボナート、及びグリセロールエーテルであることができる。例えば、Cesalpinia社によりEucarol(登録商標)AGE-ETの名称で市販されているココイルポリグルコシド(1,4)酒石酸エステルのナトリウム塩;Seppic社によりEssai(登録商標)512 MPの名称で市販されているココイルポリグルコシド(1,4)スルホコハク酸エステルの二ナトリウム塩;またはCesalpinia社によりEucarol(登録商標)AGE-ECの名称で市販されているココイルポリグルコシド(1,4)クエン酸エステルのナトリウム塩が挙げられる。
【0049】
[両性および双性イオン性起泡性界面活性剤]
両性および双性イオン性界面活性剤は、例えば、ベタイン、N-アルキルアミドベタイン及びそれらの誘導体、スルタイン、アルキルポリアミノカルボキシラート、アルキルアンホアセタート、及びそれらの混合物を選択することができる。
【0050】
ベタインは、例えば、ココベタイン、例えばCognis社によりDehyton(登録商標)AB-30の名称で市販されている製品;ラウリルベタイン、例えばClariant社によりGenagen(登録商標)KBの名称で市販されている製品;オキシエチレン化(10EO))ラウリルベタイン、例えばShin Nihon Rica社によりLaurylether(10EO)betaine(登録商標)の名称で市販されている製品;またはオキシエチレン化(10EO)ステアリルベタイン、例えばShin Nihon Rica社によりStearylether(10EO)betaine(登録商標)の名称で市販されている製品が挙げられる。
【0051】
N-アルキルアミドベタイン及びそれらの誘導体の中では、例えば、Sanyo社によりLebon(登録商標)2000 HGの名称で、またはAlbright & Wilson社によりEmpigen(登録商標)BBの名称で市販されているココアミドプロピルベタイン;またはWitco社によりRewoteric(登録商標)AMB12Pの名称で市販されているラウラミドプロピルベタインが挙げられる。
【0052】
スルタインとして、ヒドロキシスルタイン、例えばGoldschmidt-Degussa社によりRewoteric AM CASの商品名で市販されている、またはCroda社によりCrosultaine(登録商標)C-50の名称で市販されているココイルアミドプロピルヒドロキシスルタインが挙げられる。
【0053】
アルキルポリアミノカルボキシラート(APAC)として、Akzo Nobel社によりAmpholak(登録商標)7 CX/C及びAmpholak(登録商標)7 CXの名称で市販されているナトリウムココイルポリアミノカルボキシラート;Akzo Nobel社によりAmpholak(登録商標)7 TX/Cの名称で市販されているナトリウムステアリルポリアミドカルボキシラート;またはAkzo Nobel社によりAmpholak(登録商標)X07/Cの名称で市販されているナトリウムカルボキシメチロレイルポリプロピルアミンが挙げられる。
【0054】
アルキルアンホアセタートとして、例えば、N-二ナトリウムN-ココイル-N-カルボキシメトキシエチル-N-カルボキシメチルエチレンジアミン(CTFA名:二ナトリウムココアンホジアセタート)、例えばRhodia社によりMiranol(登録商標)C2M Concentre NPの名称で市販されている製品;及びN-ナトリウムN-ココイル-N-ヒドロキシエチル-N-カルボキシメチルエチレンジアミン(CTFA名:ナトリウムココアンホアセタート)、およびRhodia社からMiranol CSEの商品名で市販されているナトリウムココアンホヒドロキシプロピルスルホナートが挙げられる。
【0055】
本発明の組成物中に存在する場合、前記アニオン性、両性、および双性イオン性起泡性界面活性剤は、例えば、組成物の全重量に対して、0.5から15重量%、好ましくは1から10重量%の範囲の量とすることができる。
【0056】
本発明のある好ましい実施態様によれば、組成物は、起泡性界面活性剤として、非イオン性界面活性剤以外に、植物由来のタンパク質またはシルクプロテインの少なくとも一つのアニオン性誘導体を含む。
【0057】
本発明の別の好ましい実施態様によれば、本発明の組成物は、少なくとも一つのアルキルポリグルコシドと、植物由来のタンパク質またはシルクプロテインの少なくとも一つのアニオン性誘導体を含む。ヒドロキシル化尿素誘導体、特許請求の範囲に記載したポリマー、および当該界面活性剤の組合せを含む本発明に係る組成物は、非常に肌に優しく、よく寛容されるという利点を有すると同時に、満足できる保湿特性および起泡特性を有する。
【0058】
[ポリマー系第四級アンモニウム塩]
ポリマー系第四級アンモニウム塩は、少なくとも一つの第四級化窒素原子を含むカチオン性または両性ポリマーである。特に挙げることができるポリマー系第四級アンモニウム塩は、起泡性クリームの柔軟性とクリーム状を与えるポリクオタニウム製品(CTFA名)を含む。これらのポリマーは、好ましくは下記のポリマーから選択してもよい。
・ポリクオタニウム 5、例えばCalgon社より販売されている製品Merquat 5;
・ポリクオタニウム 6、例えばChiba社より販売されている製品Salcare SC 30、およびCalgon社より販売されている製品Merquat 100;
・ポリクオタニウム 7、例えばCalgon社より販売されている製品Merquat S、Merquat 2200およびMerquat 550;およびChiba社より販売されている製品Salcare SC 10;
・ポリクオタニウム 10、例えばAmerchol社より販売されている製品Polymer JR400;
・ポリクオタニウム 11、例えばISP社より販売されている製品Gafquat 755、Gafquat 755NおよびGafquat 734;
・ポリクオタニウム 15、例えばRohm社より販売されている製品Rohagit KF 720 F;
・ポリクオタニウム 16、例えばBASF社より販売されている製品Luviquat FC905、Luviquat FC370、Luviquat HM552およびLuviquat FC550;
・ポリクオタニウム 22、例えばCalgon社より販売されている製品Merquat 280;
・ポリクオタニウム 28、例えばISP社より販売されている製品Styleze CC10;
・ポリクオタニウム 39、例えばCalgon社より販売されている製品Merquat Plus 3330;
・ポリクオタニウム 44、例えばBASF社より販売されている製品Luviquat Care;
・ポリクオタニウム 46、例えばBASF社より販売されている製品Luviquat Hold;
・ポリクオタニウム 47、例えばCalgon社より販売されている製品Merquat 2001。
【0059】
好ましくは、第四級アンモニウム塩は、ポリクオタニウム7、ポリクオタニウム10、ポリクオタニウム39、およびポリクオタニウム47、並びにこれらの混合物から選択される。
【0060】
ポリマー系第四級アンモニウム塩は、組成物の全重量に対して、例えば、0.05〜10重量%、さらに好ましくは0.1〜5重量%の範囲の量(活性物質量)で存在することができる。
【0061】
[アジュバント]
上述したように、本発明に係る組成物の水性媒体は、水の他に、例えば1〜6個の炭素原子を含む低級アルコール(モノアルコール類)、例えばエタノール;および多価アルコール、例えばグリセロール、グリコール、例えばブチレングリコール、イソプレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、例えばPEG-8;ソルビトール;糖、例えばグルコース、フルクトース、マルトース、ラクトースおよびスクロース;およびこれらの混合物から選択される1種以上の水溶性溶剤を、これらの化合物が本発明に係る組成物の所望の性質を害さない条件で、含んでもよい。本発明の組成物中の溶剤の量は、例えば組成物の全重量に対して0.1重量%から10重量%、好ましくは0.5重量%から5重量%、好適には0.5重量%から5重量%、より好適には0.5重量%から3重量%の範囲であってよい。
【0062】
本発明の組成物は、化粧品に通常用いられるアジュバントを含むこともできる。挙げることができるアジュバントは、例えば、香料、防腐剤、金属イオン封鎖剤(EDTA)、顔料、フィラー、特に皮膚摩擦フィラー、可溶性染料、サンスクリーン剤、化粧用又は皮膚科学用活性剤、例えばヒアルロン酸等のモイスチャライザー、セラミド類、水溶性又は脂溶性ビタミン、例えばビタミンCおよびビタミンCGのようなその誘導体、防腐剤、抗脂漏剤、抗菌剤、例えば過酸化ベンゾイル、サリチル酸、トリクロサン、アゼライン酸、および光学的増白剤を含む。これら種々のアジュバントの量は、この分野で通常使用される量であり、例えば、組成物の全重量の0.01%〜5%である。これらのアジュバントおよびそれらの濃度は、本発明の組成物に所望された性質を改変しないようにすべきである。
【0063】
挙げてもよい落屑物の例は、鉱物、植物または有機物由来の落屑粒子またはスクラブ粒子を含む。したがって、例えば、ポリエチレンビーズまたはパウダー、ナイロン(登録商標)パウダー、ポリ塩化ビニルパウダー、軽石、アプリコットカーネル粉末またはクルミ殻、おがくず、ガラスビーズおよびアルミナ、およびこれらの混合物を使用することは可能である。これらの粒子は、例えば、組成物の全重量に対して0.5重量%から40重量%、好ましくは1重量%から20重量%、好適には1重量%から10重量%の範囲の量で存在してよい。組成物が落屑粒子を含む場合、特に顔面または全身の皮膚をこすり落とすための組成物を構成してもよい。
【0064】
本発明に係る組成物は、ポリマー、特にアニオン性および非イオン性ポリマーを含むこともできる。
【0065】
特に挙げてもよい陰イオン性ポリマーは、少なくとも1種の疎水鎖を含むポリマー、特に、アクリル酸またはメタクリル酸に由来したポリマー、例えばRohm&Haas社よりAculyn 22の名称で販売されているアクリレート/ステアレス−20メタクリレートコポリマー(CTFA名:アクリレート/ステアレス−30メタクリレートコポリマー);(メタ)アクリル酸/エチルアクリレート/オキシエチレン化(25 EO)ベヘニルメタクリレートターポリマー、Rohm&Haas社よりAculyn 28の名称で水性エマルションとして販売されているもの:アクリル酸/オキシエチレン化(20 EO)モノセチルイタコネートコポリマー、National Starch社よりStructure 3001の名称で水性30%分散液として販売されているもの;アクリル酸/オキシエチレン化(20 EO)モノステアリルイタコネートコポリマー、National Starch社よりStructure 2001の名称で水性30%分散液として販売されているもの;ポリオキシエチレン化(25 EO)C12〜C24アルコールで修飾されたアクリレート/アクリレートコポリマー、30〜32%のコポリマーを含むラテックスの形態で、3V SA社よりSynthalen W2000の名称で販売されているもの;およびNoveon社よりPemulenおよびCarbopolの名称で販売されているコポリマー、例えばアクリレート/C10〜C30アルキルアクリレートコポリマー、例えば製品Pemulen TR1、Pemulen TR2およびCarbopol 1382(CTFA名:アクリレート/C10〜30アルキルアクリレートクロスポリマー)を含む。
【0066】
組成物は、さらにスルホン基を含む少なくとも1種のモノマーを含むポリマー、特に2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸(AMPS)ポリマーおよびコポリマー、例えば、:
− 商標名「Hostacerin AMPS」でClariant社より販売されている2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の架橋化または中和化ホモポリマー(CTFA名:ポリアクリルジメチルタウラミドアンモニウム);
− アクリルアミドまたはメタクリルアミドと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸との架橋化陰イオン性コポリマー、例えばW/Oエマルションの形態であるもの、例えばSEPPIC社よりSepigel 305の名称で販売されているもの(CTFA名:ポリアクリルアミド/C13〜14イソパラフィン/ラウレス−7)、SEPPIC社よりSimulgel 600の名称で販売されているもの(CTFA名:アクリルアミド/アクリロイルジメチルタウレートナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)、
−(メタ)アクリル酸または(メタ)アクリレートと2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とのコポリマー、特にW/Oエマルションの形態であるもの、例えばSEPPIC社よりSimulgel NSの名称で販売されているもの(ポリソルベート60およびスクアラン中で40%逆エマルションとしてのアクリルアミド−2−メチルプロパンスルホネート/ヒドロキシエチルアクリレートのコポリマー)(CTFA名:ヒドロキシエチルアクリレート/アクリロイルジメチルタウレートナトリウムコポリマー/スクアラン/ポリソルベート60)またはSEPPIC社よりSimulgel EGの名称で販売されているもの(イソヘキサデカン/水中で45%逆エマルションとしてナトリウム塩の形態にあるアクリル酸/アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸のコポリマー)(CTFA名:アクリレートナトリウム/アクリロイルジメチルタウレートナトリウムコポリマー/イソヘキサデカン/ポリソルベート80)、
−2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸とビニルピロリドンまたはビニルホルムアミドとのコポリマー、例えばClariant社よりAristoflex AVCの名称で販売されている製品、
−疎水性基で修飾したAMPSポリマー、例えば、特に、Clariant社よりAristoflex LNCの名称で販売されている、AMPSとエトキシル化C12〜C14アルキルメタクリレートとのコポリマー(Genapol LA-070とAMPSから得られる非架橋化コポリマー)(CTFA名:アクリロイルジメチルタウレートアンモニウム/ラウレス−7メタクリレートコポリマー)、およびClariant社よりAristoflex HMSの名称で販売されている、AMPSとエトキシル化(25 EO)ステアリルメタクリレートとのコポリマー(Genapol T-250およびAMPSから得られる、トリメチロールプロパントリアクリレートで架橋したコポリマー)(CTFA名:アクリロイルジメチルタウレートアンモニウム/ステアレス−25メタクリレートクロスポリマー)
を含んでよい。
【0067】
これらのポリマーは、組成物の全重量に対して、例えば0.05重量%から10重量%、好適には0.1重量%から5重量%の範囲の(活性物質の)量で存在してよい。
【0068】
本発明による組成物は、いかなるケラチン物質にも、例えば皮膚、頭皮、毛髪、まつ毛、眉毛、爪または粘膜に、特に衛生用製品として、例えば皮膚、粘膜および/または毛髪のクレンジングのための製品として、特に(顔面および/または全身の)皮膚のためのクレンジングおよび/またはメークアップ除去製品として、シャワー製品(リンス一体型製品)として、シャンプーとして、ヘアコンディショナーとして、シェービング製品として、洗い流せるマスクとして、落屑製品(剥離製品またはスクラブ製品としても知られている)として、落屑粒子の添加後、顔面または全身または手のいずれかのために、使用することができる。
【0069】
本発明の主題は、さらに、皮膚のためクレンジングおよび/またはメークアップ除去製品としての、シャワー製品としての、シャンプーまたはヘアコンディショナーとしての、シェービング製品としての、洗い流せるマスクとしてのまたは落屑製品としての、上記で定義した組成物の美容的使用である。
【0070】
本発明の別の主題は、上記で定義した組成物をケラチン物質に適用し、かつ洗い流すことを特徴とする、ケラチン物質、例えば皮膚、頭皮、毛髪、まつ毛、眉毛、爪または粘膜をクレンジングするための方法である。
【0071】
ケラチン物質は好ましくは皮膚である
【0072】
本発明に係る組成物は、例えば、下記の方法で使用してよい:
1)本発明に係る組成物が顔面のための穏やかなクレンジング製品である場合、下記の方法で使用してよい:
−製品を手にとって水で泡立てる
−泡を顔面に塗る、
−顔面をクレンジングする、
−水ですすぐ。
【0073】
2)本発明に係る組成物がメークアップ除去製品である場合、上述したように使用してもよいが、さらに、乾燥物を顔面に塗ってもよく、次いで、充分なメークアップ除去が得られるまでマッサージが施され、そして水で洗い流す、あるいはコットンウールを使用して適用してもよい。
【0074】
3)リンス一体型シャワー製品として、シャンプーおよび/またはヘアコンディショナーとして、洗い流せるマスクとしてまたはシェービング製品として、これらの製品を使用するための通常の方法で、使用してもよい。
【0075】
下記の実施例は、本発明を例証するためのものであり、その本質を限定するものではない。他に言及のない場合は、示された量は重量パーセントを意味し、特に言及しない限り、活性物質の量ではなく出発物質の量に相当する。使用される化合物名は、CTFA名、化学名または商品名として示される。
【0076】
[実施例]
本発明に係る実施例1
【0077】
【表1】

【0078】
(1)Hydrovance=50重量%の水溶液としてのN-(2-ヒドロキシエチル)尿素
(2)アクリルコポリマー(30%活性物質を含む水性分散物)
(3)Oramix NS 10(55%活性物質を含む水溶液)
(4)Plantacare 1200 UP(50%活性物質を含む水溶液)
(5)Empicol AL 30/FL(30%水溶液)
(6)Empicol TL 40/FL(40%水溶液)
(7)Proteol OAT(30%溶液)
【0079】
手順:相Iを調製し、そこに相IIの化合物、次いで相IIIを段階的に加える。
【0080】
よく泡立ち、すぐに泡立つ豊富な泡を与える組成物を得る。さらに、この組成物はすすぎが良く、皮膚に寛容される。顔の皮膚をクレンジングするのに有利に使用することができる。
【0081】
比較例1:実施例1のヒドロキシエチル尿素をグリセロールで置換する。ヒドロキシエチル尿素を含む実施例1の組成物よりも、より遅い泡立ちで、しかも泡が豊富でなく、密度の低い泡を与える組成物が得られる。
【0082】
本発明に係る実施例2
【0083】
【表2】

【0084】
(1)Hydrovance=50重量%の水溶液としてのN-(2-ヒドロキシエチル)尿素
(2)アクリルコポリマー(30%活性物質を含む水性分散物)
(3)Oramix NS 10(55%活性物質を含む水溶液)
(4)Plantacare 1200 UP(50%活性物質を含む水溶液)
(5)Proteol APL(30%活性物質を含む水溶液)
(6)Texapon N40(28%活性物質を含む水溶液)
【0085】
手順は、実施例1の手順と類似するものである。
【0086】
すぐに泡立つ豊富な泡を与える組成物を得る。さらに、この組成物はすすぎが良く、皮膚を柔軟なままにする。非常に良く寛容されるスクラブ組成物を構成する。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(1)少なくとも一つの非イオン性起泡性界面活性剤、
(2)少なくとも1種の下記式(I):
【化1】

(式中、
R1、R2、R3およびR4は、互いに独立して、水素原子、C1〜C4アルキル基または場合により1〜5個のヒドロキシル基を含むC2〜C6ヒドロキシアルキル基を表し、基R1〜R4の少なくとも1つはヒドロキシアルキル基を表わす)
の化合物およびそれらの塩、溶媒和物および異性体、および
(3)少なくとも一つのポリマー系第四級アンモニウム塩を、水性媒体中に含むクレンジング組成物。
【請求項2】
前記組成物の全重量に対して水を少なくとも20重量%を含むことを特徴とする請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
式(I)の化合物中、R1がC2〜C6ヒドロキシアルキル基を表し、かつR2、R3およびR4が互いに独立して、水素原子またはC1〜C4アルキル基を表わすことを特徴とする請求項1または2に記載の組成物。
【請求項4】
式(I)の化合物が、N−(2−ヒドロキシエチル)尿素;N−(2−ヒドロキシプロピル)尿素;N−(3−ヒドロキシプロピル)尿素;N−(2,3−ジヒドロキシプロピル)尿素;N−(2,3,4,5,6−ペンタヒドロキシヘキシル)尿素;N−メチル−N−(1,3,4,5,6−ペンタヒドロキシ−2−ヘキシル)尿素;N−メチル−N’−(1−ヒドロキシ−2−メチル−2−プロピル)尿素;N−(1−ヒドロキシ−2−メチル−2−プロピル)尿素;N−(1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル)尿素;N−[トリス(ヒドロキシメチル)メチル]尿素;N−エチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)尿素;N,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)尿素;N,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N’−プロピル尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシプロピル)−N’−(2−ヒドロキシエチル)尿素;
N−tert−ブチル−N’−(2−ヒドロキシエチル)−N’(2−ヒドロキシプロピル)尿素;N−(1,3−ジヒドロキシ−2−プロピル)−N’(2−ヒドロキシエチル)尿素;N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ジメチル尿素;N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)尿素;N’,N’−ビス(2−ヒドロキシエチル)−N’,N’−ビス(2−ヒドロキシプロピル)尿素;およびこれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
式(I)の化合物の塩が、硫酸、塩酸、臭化水素酸、ヨウ化水素酸、リン酸、ホウ酸、プロピオン酸、酢酸、テレフタル酸、クエン酸および酒石酸の塩から選択されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
式(I)の化合物が、前記組成物の全重量に対して0.5重量%から30重量%の範囲の量で存在することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
前記非イオン性起泡性界面活性剤が、アルキルポリグルコシド、オキシアルキレン化グリセロールエステル、およびオキシアルキレン化糖エステル、及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
前記非イオン性起泡性界面活性剤の量が組成物の全重量に対して1から50重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
アニオン性、両性、および双性イオン性界面活性剤から選択される一以上の起泡性界面活性剤をさらに含むことを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
前記ポリマー系第四級アンモニウム塩がポリクオタニウム(Polyquaternium)製品群から選択されることを特徴とする、請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項11】
前記ポリクオタニウムが、ポリクオタニウム7、ポリクオタニウム10、ポリクオタニウム39、およびポリクオタニウム47、及びこれらの混合物から選択されることを特徴とする、請求項10記載の組成物。
【請求項12】
前記ポリマー系第四級アンモニウム塩の量が組成物の全重量に対して0.05から10重量%の範囲であることを特徴とする、請求項1〜11のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項13】
皮膚のためのクレンジングおよび/またはメークアップ除去製品、シャワー製品、シャンプー、ヘアコンディショナー、シェービング製品、洗い流せるマスクまたは落屑製品を構成することを特徴とする請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物。

【公開番号】特開2006−257084(P2006−257084A)
【公開日】平成18年9月28日(2006.9.28)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2006−73232(P2006−73232)
【出願日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【出願人】(391023932)ロレアル (950)
【Fターム(参考)】