説明

工具交換装置

【課題】部品の磨耗及び騒音を低減した工具交換装置を提供する。
【解決手段】工具を装着した主軸(11)を回転可能に支持する主軸装置(10)と、主軸装置(10)を昇降可能に支持するコラム(5)と、コラム(5)に支持部材(4)を介して回転可能に支持された工具マガジン(30)と、工具マガジン(30)の停止位置を決める位置決め機構(40)とを備える。位置決め機構(40)は、工具マガジン(30)に形成された凹部(41c)と、支持部材(4)に設けられ、凹部(41c)に対して挿入移動可能なシャフト(52)と、シャフト(52)を常には凹部(41c)から離れるように付勢する付勢手段(53)と、工具マガジン(30)の回転後、主軸(11)が下降する際、付勢手段(53)によって付勢されたシャフト(52)を凹部(41c)に挿入する駆動手段(44、56)とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、工作機械の工具を交換する工具交換装置に関し、詳細には、工具マガジンの位置決め機構に関する。
【背景技術】
【0002】
工具交換装置は、周方向に所定のピッチで工具を保持する回転可能なマガジンを有する。工具交換装置は、工具の位置を割り出すため、マガジンと同期して回転可能な円形板を有する。マガジンは、案内溝と、案内溝の中に配置されたバネと、バネに固定されたボールを有する。円形板は、工具のピッチと一致して形成された位置決め溝を有する。ボールが位置決め溝に嵌ることにより、工具の位置が割り出しされる。
【0003】
【特許文献1】特開昭58−45835号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ボールは、バネによって円形板に常に付勢されている。このため、ボール及び円形板の磨耗が激しく、また、騒音が発生する。
【0005】
そこで、本発明の課題は、部品の磨耗及び騒音を低減した工具交換装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、符号を付して本発明を説明する。なお、符号は参照のためであり、本発明を実施の形態に限定するものでない。
【0007】
請求項1に記載の発明は、次の要素を含む工具交換装置である。工具交換装置は、工具を装着した主軸(11)を回転可能に支持する主軸装置(10)と、主軸装置(10)を昇降可能に支持するコラム(5)と、コラム(5)に支持部材(4)を介して回転可能に支持された工具マガジン(30)と、工具マガジン(30)の停止位置を決める位置決め機構(40)とを備える。位置決め機構(40)は、工具マガジン(30)に形成された凹部(41c)と、支持部材(4)に設けられ、凹部(41c)に対して挿入移動可能なシャフト(52)と、シャフト(52)を常には凹部(41c)から離れるように付勢する付勢手段(53)と、工具マガジン(30)の回転後、主軸(11)が下降する際、付勢手段(53)によって付勢されたシャフト(52)を凹部(41c)に挿入する駆動手段(44、56)とを備える。
【0008】
請求項2に記載の発明では、駆動手段は、シャフト(52)と主軸装置(10)とに設けたカム機構(44、56)で構成した。
【0009】
請求項3に記載の発明では、工具マガジン(30)を駆動するモータ(35)を更に備える。位置決め機構(40)は、付勢手段(53)とシャフト(52)を移動可能に収容するケース(51)を有する。支持部材(4)は、モータ(35)とケース(51)とを収納し且つケース(51)の一部を外部へ突出させる開口(4b)を設けた収納部(4a)を有する。開口(4b)と対向するケース(51)の周囲にシール部材(54)を設け、収納部(4a)をシール部材(54)とケース(51)とで密閉した。
【0010】
請求項4に記載の発明では、ケース(51)及びシャフト(52)は工具マガジン(30)を駆動するモータ(35)の下側に位置決めされた。
【発明の効果】
【0011】
請求項1に記載の発明によれば、工具を主軸に把持、非把持する僅かな期間以外、シャフトは凹部から離れている。これにより、騒音が減少し、シャフトと凹部の磨耗を防ぐ。
【0012】
また、この発明は、工具マガジンを駆動するモータの負荷トルクを軽減し、工具マガジンの高速回転を達成する。
【0013】
請求項2に記載の発明によれば、駆動手段は、工具マガジンへシャフトを移動させるので、凹部へのシャフトの挿入を達成する。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、シール部材はシャフトのケースと共に収容部の開口を密閉し、開口から収容部内に加工による切屑、切削液が入るのを防ぐ。
【0015】
請求項4に記載の発明によれば、加工により発生する切粉や切削液が収容部内に入っても、工具マガジンのモータに掛かることが無いので、工具マガジンのモータが保護される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照して実施の形態を詳細に説明する。
【0017】
図1に示すように、工作機械1は、ベース(不図示)の上部に立設したコラム5と、コラム5の前面に沿って昇降可能な主軸装置10とを設けている。主軸装置10は、下部に主軸11を回転可能に支持している。工作機械1は、更に、コラム5を直交するX方向とY方向とに移動させるXY軸移動装置(図示略)と、主軸11を上下方向Zに移動させるZ軸移動装置20と、工具ホルダ2を保持する工具マガジン30と、工具ホルダ2の位置を割り出す位置決め機構としての割り出し機構40を有する。工具マガジン30及び割り出し機構40は本発明の工具交換装置に該当する。
【0018】
主軸装置10は、工具ホルダ2が取り付けられる主軸11と、主軸を収容する主軸ヘッド12と、主軸ヘッド12に取り付けられた主軸モータ13とを有する。主軸ヘッド12は、内部に工具ホルダ2の上端(図1においてテーパ部分)を把持するドローバー機構(不図示)を収納している。主軸ヘッド12は、内部に前記ドローバー機構と係合離脱可能なL形のクランクレバー14を有する。クランクレバー14は、一端にカム板17を有する。クランクレバー14は、主軸ヘッド12に固着された引っ張りバネ(不図示)によって常には、図1において時計回りに付勢されており、クランクレバー14の他端は、通常、前記ドローバー機構と離れている。
【0019】
主軸ヘッド12の工具マガジン30と対向する位置に、後述するグリップアーム33に設けられたローラー33c、33dとそれぞれ係合可能なカム板43、44を備えている。
【0020】
カム板43は、図5においてカム板44の紙面の裏側に配置されている。図1に示すように、カム板43は、上下方向Z対して傾斜する傾斜面43aを有する。傾斜面43aは主軸11の上昇方向Zに向かって低くなる(図5において、主軸ヘッド12に近づく)。
駆動手段としてのカム板44は、図1において、下方に上下方向Z対して傾斜する傾斜面44aを有する。傾斜面44aは、主軸11の下降方向Zに向かって低くなる(図5において、主軸ヘッド12に近づく)。カム板44は、傾斜面44aと連続した平坦部44bを有する。
【0021】
Z軸移動装置20は、主軸ヘッド12に固定されたナット21を有する。Z軸移動装置20は、ナット21に螺合する回転可能なボールネジ22を有する。ボールネジ22は、コラム5の前面に配置されている。ボールネジ22の上端に不図示のカップリングを介してボールネジ22を回転するように駆動するZ軸モータ25を有する。Z軸モータ25は、モータベース23に固定されている。モータベース23は、回転可能に取り付けられたローラー24を有する。モータベース23は、ボールネジ22を支持すると共にコラム5に固定されている。カム従動体としてのローラー24はカム板17と係合する。クランクレバー14は、ローラー24と係合することによって図1において反時計回りに回動し、クランクレバー14の他端が前記ドローバー機構と係合し、工具ホルダ2の把持を解除する。図2に示すように、工具マガジン30は支持部材としてのサドル4を介在してフレーム3(図1参照)に固定される。フレーム3は、板状に形成されコラム5に固定されている。サドル4は、下端前方に、円柱状に形成され且つ後述するマガジンモータ35を収納するモータ収納部4aを有する。工具マガジン30は、円筒状のマガジンベース31と、マガジンベース31の周面に所定の中心角で配置された支持台32とを有する。工具マガジン30は、支持台32に回動可能に取り付けられたグリップアーム33を有する。グリップアーム33は、工具ホルダ2を把持可能なグリップ33aを有する。グリップアーム33は、支持台32から主軸ヘッド12側に突出する突出部33bを有し、突出部33bは、回転可能なローラー33cを支持する。グリップアーム33は、グリップ33aと突出部33bとの間に、回転可能なローラー33dを支持している。主軸装置10が図6に示す位置から図1に示す位置まで上昇すると、カム板43の傾斜面43aとローラー33cとが係合して、グリップアーム33を図1に示す位置まで回動させる。主軸装置10が図1に示す位置から図6に示す位置まで下降すると、ローラー33dとカム板44の傾斜面44aとが係合して、グリップアーム33を図6に示す位置まで回動させる。
【0022】
工具マガジン30は、マガジンベース31を回転可能に支持する支持軸34と、支持軸34を回転するように駆動するマガジンモータ35とを有する。工具マガジン30は、支持軸34と同心に配置される共に支持軸34とマガジンベース31とに連結された減速機構としての遊星歯車機構36を有する。この遊星歯車機構36は玉軸受け37を介在してマガジンケース38に支持されている。遊星歯車機構36は支持軸34の回転を減速してマガジンベース31に伝達する。マガジンモータ35は間座39に設置される。間座39はサドル4のモータ収納部4aの前端及びマガジンケース38に取り付けられる。モータ収納部4aは、後述するシャフト機構50も収納し、その後端は、ほぼ密閉されており、シャフト機構50を外部へ突出させるための開口4bを有する。
【0023】
割り出し機構40は、遊星歯車機構36に固定された円形の割り出し板41と、主軸ヘッド12に固定されたカム板44(図1参照)と、間座39に固定されたシャフト機構50とを有する。シャフト機構50は、マガジンモータ35の下側に位置決めされている。この配置により、切削液がモータ収納部4aの開口4bからモータ収納部4a内に入っても、切削液がマガジンモータ35にかかることが無いので、マガジンモータ35の故障を防ぐことができる。
【0024】
図3(B)に示すように、割り出し板41は、中央に支持軸34が貫通する円形孔41aを有する。割り出し板41は、円形孔41aを形成する内周と外周との間に取り付け用の孔41bを有する。割り出し板41は、所定の中心角で配置された円形の凹部41cを有する。この凹部41cは、割り出し板41の平面部から窪んでいる。凹部41cは円周から中心に向かって平面部に対して傾斜する円錐形の傾斜面を有する(図7参照)。
【0025】
図3(A)及び図4(A)に示すように、シャフト機構50は、間座39に取り付けられた中空のシャフトケース51と、シャフトケース51内に往復動可能なシャフト52を有する。シャフト機構50は、シャフトケース51の周面に配置されたシール部材としてのOリング54と、シャフトケース51を横切って貫通するピン55を有する。シャフト機構50は、シャフト52に回転可能に取り付けられた駆動手段及びカム従動体としてのローラー56を有する。図4(B)に示すように、シャフト機構50は、割り出し板41から離れるようにシャフト52を付勢する付勢手段としてのバネ53を有する。シャフト機構50はシャフトケース51とシャフト52との間に配置されたメカニカルシール57を有する。
【0026】
シャフトケース51は、内部にシャフト52を収容する内部空間51aを有する。シャフトケース51は、長手方向の両端に貫通孔51b、51cを有する。この貫通孔51b、51cは内部空間51aと連通する。シャフトケース51は、ローラー56が配置された側の周面に環状の周溝51dを有する。周溝51dはシャフトケース51の周りを一周するように延びる。
【0027】
シャフト52は、割り出し板41の凹部41cに挿入される第1のシャフト部52aと、カム板43と係合する第2のシャフト部52bとを有する。第1のシャフト部52aの端は、シャフト52の長手方向に対して斜めに延びるガイドテーパー52cを有する。第2のシャフト部52bは、第1のシャフト部52aよりも大きな径を有する。第1のシャフト部52aと第2のシャフト部52bは、境界で段差部52dを有する。
【0028】
バネ53は段差部52dとシャフトケース51の端壁との間に配置される。バネ53は圧縮コイルバネで構成し、第1のシャフト部52aの周りに配置されている。バネ53は割り出し板41から離れるようにシャフト52を付勢する。第2のシャフト部52bは、ブラケット52eを介在してローラー56が回転可能に取り付けられている。第2のシャフト部52bは、長手方向に延びるガイド孔52fを有する。
【0029】
ローラー56は、主軸装置10が上昇して工具マガジン30が回転可能な位置になると、カム板44の傾斜面44aと係合し、図7に示すように、シャフト52はバネ53によって付勢されて割り出し板41の凹部41cから離れる。主軸装置10を図1に示す位置から下降させると、工具ホルダ2のテーパ部分が主軸11に装着される直前からローラー56がカム板44の平坦部44bと係合する。
【0030】
Oリング54はシャフトケース51の周溝51dに嵌め込まれる。このOリング54は、シャフトケース51と共にモータ収納部4aに設けられた開口4bを外部から密閉し、モータ収納部4a内へ加工によって発生する切屑や、切削液が入るのを防ぐ。
【0031】
ピン55は、第2のシャフト部52bのガイド孔52fを貫通して、シャフト52の移動を規制する。よって、シャフト52はガイド孔52fの長さの範囲でシャフトケース51に対して移動可能である。メカニカルシール57は、シャフトケース51の内部空間51aを外部から密閉し、貫通孔51bから内部空間51aへ加工により発生する切粉屑や切削液が入るのを防ぐ。
【0032】
次に、工作機械1の動作を説明する。
【0033】
主軸モータ13が駆動して主軸11を回転し、工具が対象物を加工する。このとき、図6に示すように、ローラー56とカム板44の平坦部44bは、係合していないため、シャフト52はバネ53によって付勢されて割り出し板41の凹部41cから離れている。
【0034】
図1に示すように、工具ホルダ2を交換する際、Z軸モータ25を駆動してボールネジ22を回転させると、ネジ作用によりナット21が上下方向Zに上昇する。ナット21の上昇に伴って主軸装置10も上昇する。このとき、カム板17とローラー24とは相対移動し、ローラー24は板カム17のカム面を転がる。このカム作用により、クランクレバー14は反時計方向へ回転する。これにより、ドローバー機構は、工具ホルダ2の把持を解除する。このとき、グリップアーム33のローラー33cがカム板43の傾斜面43aと係合し、グリップアーム33を主軸11の下端へ回動し、グリップアーム33のグリップ33aが工具ホルダ2を把持する。従って、図1に示すように工具ホルダ2が主軸11から抜けてもグリップ33aが工具ホルダ2を把持しているため、工具ホルダ2が落下することはない。
【0035】
同時に、シャフト機構50のローラー56は、カム板44の平坦部44bを通過した後、斜面44aと係合する。図7に示すように、このカム作用により、シャフト52はバネ53によって付勢されて割り出し板41の凹部41cから離れている。従って、工具マガジン30が回転可能となる。このため、部品の磨耗及び騒音が発生することはない。
【0036】
図1に示すように、マガジンモータ35を駆動して支持軸34を回転する。遊星歯車機構36は支持軸34の回転を減速してマガジンベース31に伝達する。マガジンベース31が回転し、グリップアーム33は所定の工具ホルダ2を主軸ヘッド12の下に位置決めする。
【0037】
図1に示す状態から、Z軸モータ25を駆動してボールネジ22を逆回転する。ネジ作用により、ナット21が主軸装置10と共に上下方向Zに下降する。シャフト機構50のローラー56は、カム板44の傾斜面44を通過した後平坦部44bと係合する。
【0038】
このとき、図8に示すように、シャフト52はバネ53に抗して割り出し板41へ向けて移動する。シャフト52の先端が所定の工具ホルダ2に対応する凹部41cに嵌り、所定の工具ホルダ2の回転位置を割り出す。ここで、シャフト52の先端と凹部41cとが位置ずれしていても、シャフト52のガイドテーパー52cと凹部41cの傾斜面とがシャフト52を凹部41cの中心に案内する。
【0039】
工具ホルダ2は主軸11の中に入り、カム板17とローラー24とは相対移動し、ローラー24は板カム17との係合が解除される。クランクレバー14は、図示しない引っ張りバネによって時計方向へ回動する。これにより、ドローバー機構は、工具ホルダ2を把持する。また、グリップアーム33のローラー33dがカム板44の傾斜面44aと係合し、グリップアーム33を時計回りに回動させ、グリップアーム33のグリップ33aが工具ホルダ2を離す(図6に示す状態)。このとき、シャフト機構50のローラー56は、カム板44の平坦部44bを通過し、シャフト52はバネ53によって付勢されて割り出し板41の凹部41cから離れる。
【0040】
以上の工具交換装置によれば、工具ホルダ2を主軸11に把持、非把持する僅かな期間(ローラー56がカム板44の平坦部44bと係合しているとき)以外、シャフト52は凹部41cから離れている。これにより、騒音が減少し、シャフト52と凹部41cの磨耗を防ぐ。
【0041】
また、この構成は、工具マガジン30を駆動するマガジンモータ35の負荷トルクを軽減し、工具マガジン30の高速回転を達成する。
【0042】
カム機構としてローラー56及びカム板44は、割り出し板41へシャフト52を移動させるので、凹部41cへのシャフト52の挿入が可能になる。
【0043】
Oリング54は、シャフトケース51と共にモータ収納部4aの開口4bを密閉し、開口4bからモータ収納部4a内に加工による切屑、切削液が入るのを防ぐ。
【0044】
シャフト機構50は、マガジンモータ35の下側に位置決めされているので、切削液がモータ収納部4a内に入っても、マガジンモータ35に掛かることが無いので、マガジンモータ35が保護される。
【0045】
尚、本発明は、グリップアーム33を個々に回動させる構成となっているが、工具マガジン30自身を回動させる構成でもよい。
【0046】
また、カム機構として、シャフト側にカムを形成し、主軸装置10側にカムに従動するローラーを設けるようにしてもよい。
【0047】
また、工具マガジン30を傾斜させているが、傾斜させなくてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1の実施形態に係わる工作機械の立面図である。
【図2】図1に示す工具交換装置の立面図であり、一部が破断されている。
【図3】(A)は図2に示すシャフト機構の斜視図であり、(B)は図2に示す割り出し板の斜視図である。
【図4】(A)は図2に示すシャフト機構の側面図であり、(B)は同シャフト機構の断面図である。
【図5】工具交換時の工作機械の立面図である。
【図6】工具交換時の工作機械の立面図である。
【図7】工具マガジン及び割り出し機構の一部断面図であり、シャフトと凹部とは離れている。
【図8】工具マガジン及び割り出し機構の一部断面図であり、シャフトは凹部に挿入されている。
【符号の説明】
【0049】
1 工作機械
2 工具ホルダ
3 フレーム
4 サドル
4a モータ収容部
4b 開口
5 コラム
10 主軸装置
11 主軸
12 主軸ヘッド
13 主軸モータ
14 クランクレバー
17 カム板
20 Z軸移動装置
21 ナット
22 ボールネジ
23 モータベース
24 ローラー
25 Z軸モータ
30 工具マガジン
31 マガジンベース
32 支持台
33 グリップアーム
34 支持軸
35 マガジンモータ
36 遊星歯車機構
37 玉軸受け
38 マガジンケース
39 間座
40 割り出し機構
41 割り出し板
41c 凹部
43 カム板
44 カム板
50 シャフト機構
51 シャフトケース
52 シャフト
53 バネ
54 Oリング
55 ピン
56 ローラー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
工具を装着した主軸を回転可能に支持する主軸装置と、該主軸装置を昇降可能に支持するコラムと、該コラムに支持部材を介して回転可能に支持された工具マガジンと、該工具マガジンの停止位置を決める位置決め機構とを備えた工具交換装置において、
前記位置決め機構は、
前記工具マガジンに形成された凹部と、
前記支持部材に設けられ、前記凹部に対して挿入移動可能なシャフトと、
前記シャフトを常には前記凹部から離れるように付勢する付勢手段と、
前記工具マガジンの回転後、前記主軸が下降する際、前記付勢手段によって付勢されたシャフトを前記凹部に挿入する駆動手段とを備えたことを特徴とする
工具交換装置。
【請求項2】
前記駆動手段は、前記シャフトと前記主軸装置とに設けたカム機構で構成したことを特徴とする請求項1に記載の工具交換装置。
【請求項3】
前記工具マガジンを駆動するモータを更に備え、
前記位置決め機構は、前記付勢手段と前記シャフトを移動可能に収容するケースを有し、
前記支持部材は、前記モータと前記ケースとを収納し且つ前記ケースの一部を外部へ突出させる開口を設けた収納部を有し、
前記開口と対向するケースの周囲にシール部材を設け、
前記収納部を前記シール部材と前記ケースとで密閉したことを特徴とする請求項1に記載の工具交換装置。
【請求項4】
前記ケースは前記モータの下側に位置決めされたことを特徴とする請求項3に記載の工具交換装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2009−233791(P2009−233791A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−83210(P2008−83210)
【出願日】平成20年3月27日(2008.3.27)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】