巻取中にストリップを安定化させる方法及び装置
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体が開示される。組立体が巻き取るストリップ(10)は、細長いプラスチックストリップであって、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有し、複数の細長い補強部材はそれぞれのリブ部分の内部を長手方向に延在し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成している。組立体は、メインフレーム(202)と、メインフレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダ(204)と、メインフレーム(202)に対してスプール(50)を駆動するためのスプール駆動ユニット(206)と、スプール(50)に対して横方向に動くために取り付けられたキャリッジ(240)と、キャリッジ(240)に取り付けられたベンダー(90)であって、スプール(50)のハブ(55)に向けて供給されるストリップ(10)を受けるための、及び、ストリップ(10)を変形させて、屈曲ベース部分を与えるための、上記ベンダーと、ストリップ(10)をベンダー(90)に通して駆動するための、ベンダー(90)に機能的に結合されたベンダー駆動ユニット(210)と、を備えていることを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、螺旋状に巻き取られたパイプに関し、特に、螺旋状に巻き取られたパイプに巻き取るためにストリップを取扱い及び巻き取る装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチックのパイプは、長手方向に延びて一連の間隔を隔てた直立するリブを有している、プラスチックのストリップを螺旋状に巻き取ることで作ることができる。この形態の螺旋状に巻き取られた管又はパイプは、配管産業において、既に知られており、プラスチックストリップの形状と、そうしたストリップからパイプ又は管を生産する機械の形態との両方に関して、本出願人による特許に開示されている。
【0003】
従来、高性能のパイプを作るためには、プラスチックストリップ及びそのリブの壁厚をかなり厚くすることが必要であった。しかしながら、本出願人のオーストラリア特許第2003227090号は、螺旋状の巻取パイプにおける重要な発展を開示した。第2003227090号特許に開示された複合ストリップは、長手方向に延びる細長い補強ストリップを具備し、リブ部分によって横方向に支持されている(図1参照)。補強ストリップは、少なくとも3対1の高さ対厚みの比率を有し、ストリップのベースに対して実質的に垂直に向けられている。この複合ストリップを用いれば、かなりの半径方向の押し潰し力に耐えられる、堅いパイプを生産でき、厚いプラスチックベースと厚いリブとを有するストリップを必要としない(例えば、図2参照)。
【0004】
【特許文献1】オーストラリア特許第2003227090号
【0005】
複合ストリップ、例えば、本出願人によるオーストラリア特許第2003227090号に開示されているようなストリップ、又は、その他の機能的に同様なストリップを、製造後に搬送するためにスプールに巻き取るとき、困難に遭遇する。特に、複合ストリップが大きな直径のパイプのために設計されている場合には、最終的に巻き取られるパイプの直径に比べて、実質的に小さい直径をもったハブを有するスプールに、ストリップを巻き取ることがしばしば望ましい。これは、複合ストリップの補強部分の安定性に関して、問題点を生じさせることが見い出された。より詳しくは、背景技術を示した図4、図5、図6、及び図7に示すように、複合ストリップにおけるリブが、ベースへ向けて側方に潰れる傾向があり得る。
【0006】
上述したタイプの複合ストリップを巻き取る場合の別の問題点は、従来の巻き取り方法及び装置を使用すると、巻取工程において、ストリップ内の張力が高くなり過ぎて、ストリップが押し潰され、又は、別な具合に損傷することである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上述した問題点のいくつか又はすべてを解決し又は少なくとも改善するような装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点によって提供される組立体は、ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、複合ストリップは、細長いプラスチックストリップであって、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有し、複数の細長い補強部材はそれぞれのリブ部分の内部を長手方向に延在し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成し、スプール巻取組立体が、
メインフレームと、
メインフレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
メインフレームに対してスプールを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
スプールに対して横方向に動くために取り付けられたキャリッジと、
キャリッジに取り付けられたベンダーであって、スプールのハブに向けて供給されるストリップを受けるための、及び、ストリップを変形させて、屈曲ベース部分を与えるための、上記ベンダーと、
ストリップをベンダーに通して駆動するための、ベンダーに機能的に結合されたベンダー駆動ユニットと、
を備えていることを特徴とする。
【0009】
好ましくは、ベンダーは、
ベンダーフレームと、
一対の平行な間隔を隔てた支持ローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、少なくとも1つの支持ローラが、複合ストリップにおける複合リブを受けるための溝部を形成している、上記支持ローラと、
支持ローラに対して平行なセットローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、複合ストリップの内側にロールするように配置され、内側は、リブが延びる側とは反対側のベース部分の側であり、セットローラは、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように配置され又は配置可能であり、複合ストリップは、屈曲ベース部分でベンダーから出るように変形する、上記セットローラと、
を備えていることを特徴とする。
【0010】
好ましくは、組立体は、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有してなる、細長いプラスチックストリップを有している複合ストリップをさらに具備し、それぞれのリブ部分の内部に長手方向に延びる複数の細長い補強部材を具備し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成しており、支持ローラの溝部は、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように、複合リブに対して相補的な形状及びサイズであり、複合リブは、ベース部分に対して、あらゆる実質的に横方向の動きに対して保持されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の観点によって提供される組立体は、ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、複合ストリップは、細長いプラスチックストリップであって、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有し、複数の細長い補強部材はそれぞれのリブ部分の内部を長手方向に延在し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成し、スプール巻取組立体が、
メインフレームと、
メインフレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
メインフレームに対してスプールを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
スプールの下方に取り付けられたベンダーであって、ストリップを巻き取られたスプールの直径が大きくなると、ハブから半径方向外方に動き、ベンダーは、スプールの下側に向けて供給されるストリップを受け、ストリップを塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与え、一方、ベース部分に対して実質的に垂直な方位において、ベース部分補強ストリップを維持する、上記ベンダーと、
ベンダーを介してストリップを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
とを備えていることを特徴とする。
【0012】
好ましくは、ベンダーは、
ベンダーフレームと、
一対の平行な間隔を隔てた支持ローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、少なくとも1つの支持ローラが、複合ストリップにおける複合リブを受けるための溝部を形成している、上記支持ローラと、
支持ローラに対して平行なセットローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、複合ストリップの内側にロールするように配置され、内側は、リブが延びる側とは反対側のベース部分の側であり、セットローラは、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように配置され又は配置可能であり、複合ストリップは、屈曲ベース部分でベンダーから出るように変形する、上記セットローラと、
を備えていることを特徴とする。
【0013】
好ましくは、組立体は、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有してなる、細長いプラスチックストリップを有している複合ストリップをさらに具備し、それぞれのリブ部分の内部に長手方向に延びる複数の細長い補強部材を具備し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成しており、支持ローラの溝部は、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように、複合リブに対して相補的な形状及びサイズであり、複合リブは、ベース部分に対して、あらゆる実質的に横方向の動きに対して保持されていることを特徴とする。
【0014】
好ましくは、組立体は、さらに、
スプールに対して横方向に動くために取り付けられたキャリッジと、
一対の支持アームであって、それぞれの支持アームは、キャリッジに摺動可能に取り付けられた下端と、中間部分と、ベンダーにピボット式に結合された上端とを有しているような、上記支持アームと、
第1の結合アームであって、第1の結合アームは、キャリッジに結合された下端と、支持アームの1つの中間部分に結合された上端とを有しているような、上記第1の結合アームと、を備え、
支持アームと第1の結合アームによって、ストリップを巻き取られたスプールの直径が大きくなると、メインフレームに対してベンダーを回転させずに、ベンダーはハブから半径方向外方へ動くことができる、
ことを特徴とする。
【0015】
好ましくは、支持アームの下端は、第2の結合アームによって結合されて、それらの相対的な間隔を維持する。
【0016】
本発明の第3の観点によって提供される装置は、ハブを有するスプール上に複数の直立するリブを有する細長いストリップを巻き取る装置であって、この装置が、
フレームと、
フレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
ハブに向けた略接線方向にストリップを案内するための案内組立体であって、スプールの回転軸線に対して平行な方向にスプールに対して可動であるような案内組立体と、
溝付ローラのストリングであって、間隔を隔てた平行軸線を中心として回転するように配置され、それぞれのローラは、一対のリンクによって隣接するローラから間隔を隔てた関係に保持され、それぞれの対のリンクは、隣接する対のリンクに対してピボット式に可動になっており、ストリングは、ハブのまわりに部分的に延在し、案内組立体がスプールに対して動くために案内組立体に結合された第1及び第2の端部を有しており、
スプールが巻き取られるとき、ばねに実質的に一定の張力を維持するための手段と、を備え、
ローラは、スプールの軸線に向けて半径方向内方へストリップを押圧し、溝部はストリップのリブを取り囲み、スプールのまわりに屈曲しており、それにより、リブを支持する、
ことを特徴とする。
【0017】
本発明の第4の観点によって提供される方法は、ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取る方法であって、ストリップは、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分を有し、この方法が、
スプールのハブに向けて、ストリップを供給する段階と、
供給されたストリップをローラセットに通して駆動して、ストリップを塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与える段階と、
変形したストリップをハブに巻き取って、巻き取られたストリップを形成し、巻取りがストリップに張力を発生させる段階と、を備え、
ローラセットを通るストリップの塑性的変形は、さもなくばストリップに生じるであろう、張力を実質的に減少させる、
ことを特徴とする。
【0018】
好ましくは、方法において、リブ部分は、ベース部分から直立して保持され、それらはローラセットを介して駆動され、
ベース部分に対するリブ部分の方位は、実質的に不変に残される、
ことを特徴とする。
【0019】
好ましくは、方法は、ストリップが案内されるスプールの軸線位置を変化させることをさらに備えている。
【0020】
好ましくは、屈曲ベース部分を与えるためにストリップを駆動及び変形する段階は、ハブの半径の120%〜80%の曲率半径を生じさせる。
【0021】
本発明の第5の観点によって提供される方法は、ハブを有するスプールに、細長くてリブの付いたストリップを巻き取る方法であって、この方法が、
ハブに向けて、略接線方向に、ストリップを案内する段階と、
ハブのまわりにストリップを巻き取る段階と、
ストリップがハブのまわりで屈曲するとき、ストリップのリブを支持する段階と、
を備えていることを特徴とする。
【0022】
好ましくは、方法は、ストリップが案内されるスプールの軸線位置を変化させることをさらに備えている。
【0023】
以下、本発明の特定の実施形態について、添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。これらの実施形態は、例示的であって、発明の範囲を制限することを意図していない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の好ましい実施形態は、添付図面に図示されている。
【0025】
図8を参照すると、本発明の第1の観点による、スプール巻取組立体200が示されている。スプール巻取組立体200は、図1及び図6に示したタイプの複合ストリップを、スプールに巻き取るように提供される。組立体は、メインフレーム202と、メインフレームに対してスプール50を回転可能に支持するスプールホルダ204と、スプール駆動ユニット206と、ベンダー90と、ベンダー90を通してストリップ10を駆動するベンダー駆動ユニット210と、を備えている。ベンダー90は、スプール50の下側に取り付けられ、ストリップの巻き取られたスプールの直径が大きくなると、ハブ55から半径方向に遠のくように動く。ベンダー90と、その駆動ユニット210とは、図9及び図10により明瞭に示されている。ベンダー90は、スプール50の下側に向けて供給されるストリップ10を受けて、ストリップ10を塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与えると共に、補強ストリップ30(例えば、図1に示される)を、ベース部分12に対して実質的に垂直な方位に維持する。
【0026】
本発明の別の実施形態(図示せず)においては、ベンダー90は、スプールの上側に又は隣接して取り付けられ、ストリップ10は、スプールのハブの上側に向けて供給してもよい。
【0027】
ベンダー90は、図10、図11a、及び図11bにより明瞭に示されている。これらの図面を参照すると、ベンダー90は、フレーム92と、ベンダーフレーム92に回転可能に取り付けられた、一対の平行に間隔を隔てた支持ローラ94及び94’とを備えている。図10に示すように、両方の支持ローラ94及び94’は、ストリップ10におけるリブ部分20を受け入れるために、3つの溝部を形成しており、これは、より明瞭には、図12に示されている。セットローラ98は、支持ローラ94に対して平行に配置され、セットローラサブフレーム99によって、ベンダーフレーム92に回転可能に取り付けられている。セットローラは、複合ストリップ10の内側14を転がるように配置されている。セットローラ98は、位置決め可能になっていて、複合ストリップ10が支持ローラ94とセットローラ98との間に駆動されると、複合ストリップ10内の補強ストリップ30が塑性的に変形すると、複合ストリップ10はベンダー90から出て、屈曲ベース部分12を備え、一方、補強ストリップ30は、ベース部分12に対して実質的に垂直な方位に維持されるようになっている。これは、図10に最も明瞭に示されている。
【0028】
駆動手段102は、支持ローラ94とセットローラ98との間に、ストリップ10を駆動するために提供される。
【0029】
本発明のこの実施形態において、駆動手段は、駆動ローラ104と第1の支持ローラ94との間にストリップ10を挟むような駆動ローラを備えている。駆動ローラ104は、図13a及び図13bに示すように、それ自体がチェーン103によって駆動され、ベンダー駆動ユニット210はチェーン103を駆動して、駆動ローラ104が、セットローラ98と第2の支持ローラとの間にストリップ10を押圧する。巻き取られるストリップの屈曲の開始は、押込動作によって容易になされる(引っ張りの構成は開始が困難であろう。)。
【0030】
図10、図11、及び図12を参照すると、セットローラ98は、セットローラサブフレーム99に取り付けられ(サブフレームは支持ローラ98に対して可動になっている。)、複合ストリップ10に与えられる曲率の調整を許容する。この目的のために、調整ボルト100が設けられる。最適なスプールの巻取りのためには、ベンダー90によって与えられる曲率の大きさは、ハブ55の曲率と同じであるべきであることが見い出された。巻き取られるストリップの半径を、ハブ55の半径に略合致させることで、ストリップ10は、容易に巻き取られ、リブが潰れる傾向は極めて低い。スプールの直径が大きくなると、ベンダー90によって与えられる屈曲の度合いを調整することは不要であることが見い出された。いくらかの程度の過剰屈曲が生じても、これは、なんら著しい困難を生じさせない。
【0031】
この実施形態のスプール巻取組立体における重要な要素は、スプールの直径が大きくなるとき、巻き取られたストリップにおける前回の渦巻に、半径方向に隣接させてベンダー90を保てる能力である。これを達成するためには、巻き取られたストリップのスプールの直径が大きくなると、ベンダー90をハブ55から半径方向に遠のくように動かす機構を提供する。この機構は、図13a及び図13bに最も明瞭に示されるように、スプール50に対して横方向に移動するように取り付けられたキャリッジ240と、一対の支持アーム212及び212’と、一対の結合アーム220及び220’とを具備している。図13aを参照すると、支持アーム212は、キャリッジ240に摺動可能に取り付けられた下端214と、ベンダーの後部マウント112にて、ベンダー90にピボット式に結合された上端216とを有している(後部マウントは、図10に最も明瞭に示される。)。第1の結合アーム220は、キャリッジ240にピボット式に取り付けられた下端222と、支持アーム212の中間部分215にピボット式に取り付けられた上端224とを有している。さらに、第2の結合アーム220’は、第1の支持アーム212の下端214を、第2の支持アーム212’の下側アーム214’に結合している。この構成によれば、ベンダー90は、実質的に垂直に昇降することができ、スプールが巻き取られるとき、スプールに近接して維持される。図10に最も明瞭に示されるように、トラッキングローラ93は、ハブ55に対して転動し、次に、巻き取りが進行すると、巻き取られたストリップの実際のスプールに対して転動する。
【0032】
本発明の不図示の別の実施形態においては、結合アーム220’は、結合アーム220と同様なやり方にて配置され、片端はキャリッジ240にピボット式に取り付けられ、他端は第2の支持アーム212’の中間部分にピボット式に取り付けられている。
【0033】
キャリッジ組立体240は、図13a及び図13bに最も明瞭に示されるように、前部下側ローラ234と後部下側ローラ235とを具備している。これらのローラは、図9に示した、前部及び後部の下側通路230及び232の中を走行する。また、上部及び下部の通路242及び244は、メインフレーム202に取り付けられている。また、案内ローラ246及び248は、キャリッジ240に取り付けられている。この構成によるローラ及び通路によれば、キャリッジ240は、ハブ55に対して横方向に動くことができる。
【0034】
ストリップが巻き取られるとき、ハブを横切ってキャリッジ240を横方向に駆動するためには、様々な駆動手段が採用される。例えば、図15に示すように、無端状の液圧シリンダを使用することができる。制御システムを採用して、キャリッジがハブを横切って横方向に行き来することを確保し、ストリップが半径方向に区別された層に巻き取られるようにする。
【0035】
以下、スプール巻取組立体200の動作について、図8乃至図13a及び図13bを参照して説明する。
【0036】
ストリップ10は、キャリッジの口250(理想的には複数のローラを含む)に通して、ベンダー90を横切ってスプール50に供給される。ストリップ10は、スプール50へ向けて供給され、支持ローラ94とセットローラ98と駆動ローラ104を備えたローラセットを通して駆動され、ストリップ10を塑性的に変形させて、ベース部分12を屈曲させる一方、補強ストリップ30をベース部分12に対して実質的に垂直な方位に維持する。ここで、変形したストリップ10は、ハブ55に巻き取られて、巻き取られたストリップを形成する。巻き取られたストリップの直径が大きくなると、ローラセットの位置は変化し、巻き取られたストリップにおける前回の渦巻に、半径方向に隣接した位置に維持させる。
【0037】
図14、図15、及び図16には、本発明の第2の実施形態による、スプール巻取組立体を示している。本発明のこの実施形態は、本発明の上述した実施形態と類似しているが、ベンダー90は、スプールに対して横切る方向だけに移動する。ベンダーは、ハブに対して半径方向に接離移動しない。特に、図15は、ロッド86’に取り付けられた摩擦箱86を示しており、キャリッジ240を、スプール50の片方から他方へ、横方向に行き来して駆動する。
【0038】
図16は、ベンダーユニット90をより詳細に示している。ベンダー90は、図11及び図12に示したベンダーと同様であるが、トラッキングローラ93はない。
【0039】
ベンダー90は、ストリップ10を塑性的に変形し、スプール駆動ユニット206はメインフレームに対してスプール50を回転させ、ストリップ10がベンダー90で塑性的に変形した後に、ストリップを巻き取る。この構成によれば、ベンダー90によるストリップ10の塑性的な変形は、スプール50のまわりにストリップ10を巻き付けるのに必要とされる、ストリップ10の張力を実質的に減少させる。これは、多くの理由から重要である。1つの理由は、ハブのまわりに巻き取られるストリップの張力を制御できて、主たる屈曲工程とは独立して変化させられることである。ハブのまわりのストリップの張力を減少させることによって、ストリップの早期に巻き取られた渦巻が、圧縮され潰れる傾向は減少する。
【0040】
本発明のこの実施形態によれば、最適なスプール巻取りのためには、ベンダー90によって与えられる曲率の度合いは、ハブ55の曲率と等しいか、又は、わずかに小さいべきであることが見い出された。巻き取られるストリップの半径を、完全に巻き取られたスプールの半径(ハブ55の半径に比べて大きい)に略合致させることで、ストリップ10は、容易に巻き取られ、リブが潰れる傾向は極めて低い。ストリップがベンダー90を通り抜けた後、いくらかの度合いの不支持の屈曲が生じるけれども、スプール50上のこの屈曲は、なんら著しい困難を生じさせない。
【0041】
本発明のこの実施形態によれば、最終的な巻取りパイプに必要な直径と略等しいハブサイズを有するスプールが最も適当であることが見い出された。
【0042】
図17、図18、及び図19を参照すると、細長いリブ付きストリップ10をスプール50に巻き取るための別の装置60が示されている。装置60は、本発明の第3の実施形態に従うもので、図18に最も良く示されているように、フレーム62と、軸72の形態であるスプールホルダと、ハブ55に向けて略接線方向にストリップを案内する案内組立体80とを具備している。また、装置60は、溝付きローラ110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250のストリングを具備している。溝付きローラは、間隔を隔てた平行な軸線を中心として回転するように配置され、それぞれのローラは、図18に示したローラ220と230との間のリンク228及び229のように、一対のリンクによって隣接するローラから間隔を隔てた関係に保持されている。それぞれの対のリンクは、隣接する対のリンクに対してピボット式に可動になっている。ローラ100のストリングは、ハブ55のまわりに延びており、第1の端部102と、案内組立体80に結合された第2の端部198とを有し、図18に最も明瞭に示されるように、スプール50に対して案内組立体と共に動く。
【0043】
図18に示すように、スプール50が巻き取られるとき、ストリング100の張力を実質的に一定に維持する手段が、ケーブルテンショナ310の形態にて設けられている。ケーブルテンショナ310は、実質的に一定の張力を維持する間、ケーブルを引っ込めたり伸ばしたりする。図19を参照すると、ローラ230は、3つの間隔を隔てた溝部232、234、及び236を有している。図19に最も明瞭に示されるように、溝部の中心線の間の間隔は、ストリップ10のリブ20の中心線の間の間隔と一致している。ローラのストリング100におけるそれぞれのローラ110〜250は、図19に示した、溝部232、234、及び236と同様な溝部を有している。使用に際しては、ローラは、スプール50の軸線75に向けた半径方向内方へストリップ10を押圧し、スプールのまわりに屈曲しているので、リブ20を支持し、溝部はストリップ10のリブ20を取り囲む。
【0044】
ローラとそれらの溝部のサイズは、図12に示すように、リブの頂点とローラの溝部の底部との間に、いくらかのクリアランスが存在するようになっている。これにより、ローラ230の部分233及び235など、ローラの円筒形部分は、ストリップ10のベース部分12に対して押圧することができる。ローラによって、ストリップのベース部分12に対して働く圧力は、張力手段310によって提供される張力に依存している。
【0045】
本発明のこの実施形態においては、およそ1mmのクリアランスが、ローラとリブ20との間に提供される。他の用途においては、別のクリアランスを用いてもよい。
【0046】
使用に際しては、ストリップガイド80は、図18に示すように、摩擦箱又は任意のその他の手段86によって駆動される、ハブ55の面を横切って横断している。制御システムが提供されて、ハブ55がストリップ10で均等に巻き取られるのを確保する。
【0047】
開示された本発明のすべての実施形態において、ストリップガイド組立体80は、フレーム62に固定でき、フレーム62に対してスプール50を回転可能に支持するスプールホルダは、フレーム62に対して横方向に動くように配置できる。このことは、ストリップ10が、スプール50に巻き取られるとき、横方向に曲げられずに、直線状に走行するのを保持する利点を有する。
【0048】
本発明の実施形態について、本発明の理解を容易にするために、好ましい実施形態の観点から説明したけれども、本発明の原理から逸脱せずに、様々な変形が可能なことを認識されたい。従って、本発明は、その範囲内に、そうしたすべての変形例を包含するものとして理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、螺旋パイプに巻き取り可能である複合ストリップを示している。
【図2】図2は、図1のストリップから巻き取られた、螺旋状パイプを示している。
【図3】図3は、図2に示したパイプの内部の補強ストリップの部分を示している。
【図4】図4は、図1のストリップであって、リブが潰れた状態を示している。
【図5】図5は、図4のストリップを示した断面図である。
【図6】図6は、大きい直径のパイプに使用される、さらに別のストリップを示している。
【図7】図7は、図6のストリップの潰れた状態を示した断面図である。
【図8】図8は、本発明によるスプール巻取組立体を示した斜視図である。
【図9】図9は、図8の組立体を示した模式的な側面図である。
【図10】図10は、ストリップを屈曲させる、図9及び図10のベンダーを示した側面図である。
【図11】図11a及び図11bは、図8に示したスプール巻取組立体におけるベンダー要素を示した斜視図である。
【図12】図12は、図11a及び図11bのベンダーの一部分の詳細を示した断面図である。
【図13】図13a及び図13bは、図8乃至図12のベンダーについて、それぞれ上昇状態と下降状態とを示した、模式的な側面図である。
【図14】図14は、本発明の第2の観点による、スプール巻取組立体を示した斜視図である。
【図15】図15は、図14に示した組立体の下側を拡大して示した斜視図である。
【図16】図16は、図15と同様な図であるが、反対側の下側から見た詳細を示している。
【図17】図17は、本発明の第3の観点による装置を示している。
【図18】図18は、図16の装置の斜視図を示している。
【図19】図19は、図18に示した装置の下側を部分的に詳細に示した斜視図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、螺旋状に巻き取られたパイプに関し、特に、螺旋状に巻き取られたパイプに巻き取るためにストリップを取扱い及び巻き取る装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラスチックのパイプは、長手方向に延びて一連の間隔を隔てた直立するリブを有している、プラスチックのストリップを螺旋状に巻き取ることで作ることができる。この形態の螺旋状に巻き取られた管又はパイプは、配管産業において、既に知られており、プラスチックストリップの形状と、そうしたストリップからパイプ又は管を生産する機械の形態との両方に関して、本出願人による特許に開示されている。
【0003】
従来、高性能のパイプを作るためには、プラスチックストリップ及びそのリブの壁厚をかなり厚くすることが必要であった。しかしながら、本出願人のオーストラリア特許第2003227090号は、螺旋状の巻取パイプにおける重要な発展を開示した。第2003227090号特許に開示された複合ストリップは、長手方向に延びる細長い補強ストリップを具備し、リブ部分によって横方向に支持されている(図1参照)。補強ストリップは、少なくとも3対1の高さ対厚みの比率を有し、ストリップのベースに対して実質的に垂直に向けられている。この複合ストリップを用いれば、かなりの半径方向の押し潰し力に耐えられる、堅いパイプを生産でき、厚いプラスチックベースと厚いリブとを有するストリップを必要としない(例えば、図2参照)。
【0004】
【特許文献1】オーストラリア特許第2003227090号
【0005】
複合ストリップ、例えば、本出願人によるオーストラリア特許第2003227090号に開示されているようなストリップ、又は、その他の機能的に同様なストリップを、製造後に搬送するためにスプールに巻き取るとき、困難に遭遇する。特に、複合ストリップが大きな直径のパイプのために設計されている場合には、最終的に巻き取られるパイプの直径に比べて、実質的に小さい直径をもったハブを有するスプールに、ストリップを巻き取ることがしばしば望ましい。これは、複合ストリップの補強部分の安定性に関して、問題点を生じさせることが見い出された。より詳しくは、背景技術を示した図4、図5、図6、及び図7に示すように、複合ストリップにおけるリブが、ベースへ向けて側方に潰れる傾向があり得る。
【0006】
上述したタイプの複合ストリップを巻き取る場合の別の問題点は、従来の巻き取り方法及び装置を使用すると、巻取工程において、ストリップ内の張力が高くなり過ぎて、ストリップが押し潰され、又は、別な具合に損傷することである。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、上述した問題点のいくつか又はすべてを解決し又は少なくとも改善するような装置及び方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の観点によって提供される組立体は、ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、複合ストリップは、細長いプラスチックストリップであって、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有し、複数の細長い補強部材はそれぞれのリブ部分の内部を長手方向に延在し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成し、スプール巻取組立体が、
メインフレームと、
メインフレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
メインフレームに対してスプールを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
スプールに対して横方向に動くために取り付けられたキャリッジと、
キャリッジに取り付けられたベンダーであって、スプールのハブに向けて供給されるストリップを受けるための、及び、ストリップを変形させて、屈曲ベース部分を与えるための、上記ベンダーと、
ストリップをベンダーに通して駆動するための、ベンダーに機能的に結合されたベンダー駆動ユニットと、
を備えていることを特徴とする。
【0009】
好ましくは、ベンダーは、
ベンダーフレームと、
一対の平行な間隔を隔てた支持ローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、少なくとも1つの支持ローラが、複合ストリップにおける複合リブを受けるための溝部を形成している、上記支持ローラと、
支持ローラに対して平行なセットローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、複合ストリップの内側にロールするように配置され、内側は、リブが延びる側とは反対側のベース部分の側であり、セットローラは、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように配置され又は配置可能であり、複合ストリップは、屈曲ベース部分でベンダーから出るように変形する、上記セットローラと、
を備えていることを特徴とする。
【0010】
好ましくは、組立体は、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有してなる、細長いプラスチックストリップを有している複合ストリップをさらに具備し、それぞれのリブ部分の内部に長手方向に延びる複数の細長い補強部材を具備し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成しており、支持ローラの溝部は、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように、複合リブに対して相補的な形状及びサイズであり、複合リブは、ベース部分に対して、あらゆる実質的に横方向の動きに対して保持されていることを特徴とする。
【0011】
本発明の第2の観点によって提供される組立体は、ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、複合ストリップは、細長いプラスチックストリップであって、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有し、複数の細長い補強部材はそれぞれのリブ部分の内部を長手方向に延在し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成し、スプール巻取組立体が、
メインフレームと、
メインフレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
メインフレームに対してスプールを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
スプールの下方に取り付けられたベンダーであって、ストリップを巻き取られたスプールの直径が大きくなると、ハブから半径方向外方に動き、ベンダーは、スプールの下側に向けて供給されるストリップを受け、ストリップを塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与え、一方、ベース部分に対して実質的に垂直な方位において、ベース部分補強ストリップを維持する、上記ベンダーと、
ベンダーを介してストリップを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
とを備えていることを特徴とする。
【0012】
好ましくは、ベンダーは、
ベンダーフレームと、
一対の平行な間隔を隔てた支持ローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、少なくとも1つの支持ローラが、複合ストリップにおける複合リブを受けるための溝部を形成している、上記支持ローラと、
支持ローラに対して平行なセットローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、複合ストリップの内側にロールするように配置され、内側は、リブが延びる側とは反対側のベース部分の側であり、セットローラは、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように配置され又は配置可能であり、複合ストリップは、屈曲ベース部分でベンダーから出るように変形する、上記セットローラと、
を備えていることを特徴とする。
【0013】
好ましくは、組立体は、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有してなる、細長いプラスチックストリップを有している複合ストリップをさらに具備し、それぞれのリブ部分の内部に長手方向に延びる複数の細長い補強部材を具備し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成しており、支持ローラの溝部は、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように、複合リブに対して相補的な形状及びサイズであり、複合リブは、ベース部分に対して、あらゆる実質的に横方向の動きに対して保持されていることを特徴とする。
【0014】
好ましくは、組立体は、さらに、
スプールに対して横方向に動くために取り付けられたキャリッジと、
一対の支持アームであって、それぞれの支持アームは、キャリッジに摺動可能に取り付けられた下端と、中間部分と、ベンダーにピボット式に結合された上端とを有しているような、上記支持アームと、
第1の結合アームであって、第1の結合アームは、キャリッジに結合された下端と、支持アームの1つの中間部分に結合された上端とを有しているような、上記第1の結合アームと、を備え、
支持アームと第1の結合アームによって、ストリップを巻き取られたスプールの直径が大きくなると、メインフレームに対してベンダーを回転させずに、ベンダーはハブから半径方向外方へ動くことができる、
ことを特徴とする。
【0015】
好ましくは、支持アームの下端は、第2の結合アームによって結合されて、それらの相対的な間隔を維持する。
【0016】
本発明の第3の観点によって提供される装置は、ハブを有するスプール上に複数の直立するリブを有する細長いストリップを巻き取る装置であって、この装置が、
フレームと、
フレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
ハブに向けた略接線方向にストリップを案内するための案内組立体であって、スプールの回転軸線に対して平行な方向にスプールに対して可動であるような案内組立体と、
溝付ローラのストリングであって、間隔を隔てた平行軸線を中心として回転するように配置され、それぞれのローラは、一対のリンクによって隣接するローラから間隔を隔てた関係に保持され、それぞれの対のリンクは、隣接する対のリンクに対してピボット式に可動になっており、ストリングは、ハブのまわりに部分的に延在し、案内組立体がスプールに対して動くために案内組立体に結合された第1及び第2の端部を有しており、
スプールが巻き取られるとき、ばねに実質的に一定の張力を維持するための手段と、を備え、
ローラは、スプールの軸線に向けて半径方向内方へストリップを押圧し、溝部はストリップのリブを取り囲み、スプールのまわりに屈曲しており、それにより、リブを支持する、
ことを特徴とする。
【0017】
本発明の第4の観点によって提供される方法は、ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取る方法であって、ストリップは、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分を有し、この方法が、
スプールのハブに向けて、ストリップを供給する段階と、
供給されたストリップをローラセットに通して駆動して、ストリップを塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与える段階と、
変形したストリップをハブに巻き取って、巻き取られたストリップを形成し、巻取りがストリップに張力を発生させる段階と、を備え、
ローラセットを通るストリップの塑性的変形は、さもなくばストリップに生じるであろう、張力を実質的に減少させる、
ことを特徴とする。
【0018】
好ましくは、方法において、リブ部分は、ベース部分から直立して保持され、それらはローラセットを介して駆動され、
ベース部分に対するリブ部分の方位は、実質的に不変に残される、
ことを特徴とする。
【0019】
好ましくは、方法は、ストリップが案内されるスプールの軸線位置を変化させることをさらに備えている。
【0020】
好ましくは、屈曲ベース部分を与えるためにストリップを駆動及び変形する段階は、ハブの半径の120%〜80%の曲率半径を生じさせる。
【0021】
本発明の第5の観点によって提供される方法は、ハブを有するスプールに、細長くてリブの付いたストリップを巻き取る方法であって、この方法が、
ハブに向けて、略接線方向に、ストリップを案内する段階と、
ハブのまわりにストリップを巻き取る段階と、
ストリップがハブのまわりで屈曲するとき、ストリップのリブを支持する段階と、
を備えていることを特徴とする。
【0022】
好ましくは、方法は、ストリップが案内されるスプールの軸線位置を変化させることをさらに備えている。
【0023】
以下、本発明の特定の実施形態について、添付図面を参照して、さらに詳細に説明する。これらの実施形態は、例示的であって、発明の範囲を制限することを意図していない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0024】
本発明の好ましい実施形態は、添付図面に図示されている。
【0025】
図8を参照すると、本発明の第1の観点による、スプール巻取組立体200が示されている。スプール巻取組立体200は、図1及び図6に示したタイプの複合ストリップを、スプールに巻き取るように提供される。組立体は、メインフレーム202と、メインフレームに対してスプール50を回転可能に支持するスプールホルダ204と、スプール駆動ユニット206と、ベンダー90と、ベンダー90を通してストリップ10を駆動するベンダー駆動ユニット210と、を備えている。ベンダー90は、スプール50の下側に取り付けられ、ストリップの巻き取られたスプールの直径が大きくなると、ハブ55から半径方向に遠のくように動く。ベンダー90と、その駆動ユニット210とは、図9及び図10により明瞭に示されている。ベンダー90は、スプール50の下側に向けて供給されるストリップ10を受けて、ストリップ10を塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与えると共に、補強ストリップ30(例えば、図1に示される)を、ベース部分12に対して実質的に垂直な方位に維持する。
【0026】
本発明の別の実施形態(図示せず)においては、ベンダー90は、スプールの上側に又は隣接して取り付けられ、ストリップ10は、スプールのハブの上側に向けて供給してもよい。
【0027】
ベンダー90は、図10、図11a、及び図11bにより明瞭に示されている。これらの図面を参照すると、ベンダー90は、フレーム92と、ベンダーフレーム92に回転可能に取り付けられた、一対の平行に間隔を隔てた支持ローラ94及び94’とを備えている。図10に示すように、両方の支持ローラ94及び94’は、ストリップ10におけるリブ部分20を受け入れるために、3つの溝部を形成しており、これは、より明瞭には、図12に示されている。セットローラ98は、支持ローラ94に対して平行に配置され、セットローラサブフレーム99によって、ベンダーフレーム92に回転可能に取り付けられている。セットローラは、複合ストリップ10の内側14を転がるように配置されている。セットローラ98は、位置決め可能になっていて、複合ストリップ10が支持ローラ94とセットローラ98との間に駆動されると、複合ストリップ10内の補強ストリップ30が塑性的に変形すると、複合ストリップ10はベンダー90から出て、屈曲ベース部分12を備え、一方、補強ストリップ30は、ベース部分12に対して実質的に垂直な方位に維持されるようになっている。これは、図10に最も明瞭に示されている。
【0028】
駆動手段102は、支持ローラ94とセットローラ98との間に、ストリップ10を駆動するために提供される。
【0029】
本発明のこの実施形態において、駆動手段は、駆動ローラ104と第1の支持ローラ94との間にストリップ10を挟むような駆動ローラを備えている。駆動ローラ104は、図13a及び図13bに示すように、それ自体がチェーン103によって駆動され、ベンダー駆動ユニット210はチェーン103を駆動して、駆動ローラ104が、セットローラ98と第2の支持ローラとの間にストリップ10を押圧する。巻き取られるストリップの屈曲の開始は、押込動作によって容易になされる(引っ張りの構成は開始が困難であろう。)。
【0030】
図10、図11、及び図12を参照すると、セットローラ98は、セットローラサブフレーム99に取り付けられ(サブフレームは支持ローラ98に対して可動になっている。)、複合ストリップ10に与えられる曲率の調整を許容する。この目的のために、調整ボルト100が設けられる。最適なスプールの巻取りのためには、ベンダー90によって与えられる曲率の大きさは、ハブ55の曲率と同じであるべきであることが見い出された。巻き取られるストリップの半径を、ハブ55の半径に略合致させることで、ストリップ10は、容易に巻き取られ、リブが潰れる傾向は極めて低い。スプールの直径が大きくなると、ベンダー90によって与えられる屈曲の度合いを調整することは不要であることが見い出された。いくらかの程度の過剰屈曲が生じても、これは、なんら著しい困難を生じさせない。
【0031】
この実施形態のスプール巻取組立体における重要な要素は、スプールの直径が大きくなるとき、巻き取られたストリップにおける前回の渦巻に、半径方向に隣接させてベンダー90を保てる能力である。これを達成するためには、巻き取られたストリップのスプールの直径が大きくなると、ベンダー90をハブ55から半径方向に遠のくように動かす機構を提供する。この機構は、図13a及び図13bに最も明瞭に示されるように、スプール50に対して横方向に移動するように取り付けられたキャリッジ240と、一対の支持アーム212及び212’と、一対の結合アーム220及び220’とを具備している。図13aを参照すると、支持アーム212は、キャリッジ240に摺動可能に取り付けられた下端214と、ベンダーの後部マウント112にて、ベンダー90にピボット式に結合された上端216とを有している(後部マウントは、図10に最も明瞭に示される。)。第1の結合アーム220は、キャリッジ240にピボット式に取り付けられた下端222と、支持アーム212の中間部分215にピボット式に取り付けられた上端224とを有している。さらに、第2の結合アーム220’は、第1の支持アーム212の下端214を、第2の支持アーム212’の下側アーム214’に結合している。この構成によれば、ベンダー90は、実質的に垂直に昇降することができ、スプールが巻き取られるとき、スプールに近接して維持される。図10に最も明瞭に示されるように、トラッキングローラ93は、ハブ55に対して転動し、次に、巻き取りが進行すると、巻き取られたストリップの実際のスプールに対して転動する。
【0032】
本発明の不図示の別の実施形態においては、結合アーム220’は、結合アーム220と同様なやり方にて配置され、片端はキャリッジ240にピボット式に取り付けられ、他端は第2の支持アーム212’の中間部分にピボット式に取り付けられている。
【0033】
キャリッジ組立体240は、図13a及び図13bに最も明瞭に示されるように、前部下側ローラ234と後部下側ローラ235とを具備している。これらのローラは、図9に示した、前部及び後部の下側通路230及び232の中を走行する。また、上部及び下部の通路242及び244は、メインフレーム202に取り付けられている。また、案内ローラ246及び248は、キャリッジ240に取り付けられている。この構成によるローラ及び通路によれば、キャリッジ240は、ハブ55に対して横方向に動くことができる。
【0034】
ストリップが巻き取られるとき、ハブを横切ってキャリッジ240を横方向に駆動するためには、様々な駆動手段が採用される。例えば、図15に示すように、無端状の液圧シリンダを使用することができる。制御システムを採用して、キャリッジがハブを横切って横方向に行き来することを確保し、ストリップが半径方向に区別された層に巻き取られるようにする。
【0035】
以下、スプール巻取組立体200の動作について、図8乃至図13a及び図13bを参照して説明する。
【0036】
ストリップ10は、キャリッジの口250(理想的には複数のローラを含む)に通して、ベンダー90を横切ってスプール50に供給される。ストリップ10は、スプール50へ向けて供給され、支持ローラ94とセットローラ98と駆動ローラ104を備えたローラセットを通して駆動され、ストリップ10を塑性的に変形させて、ベース部分12を屈曲させる一方、補強ストリップ30をベース部分12に対して実質的に垂直な方位に維持する。ここで、変形したストリップ10は、ハブ55に巻き取られて、巻き取られたストリップを形成する。巻き取られたストリップの直径が大きくなると、ローラセットの位置は変化し、巻き取られたストリップにおける前回の渦巻に、半径方向に隣接した位置に維持させる。
【0037】
図14、図15、及び図16には、本発明の第2の実施形態による、スプール巻取組立体を示している。本発明のこの実施形態は、本発明の上述した実施形態と類似しているが、ベンダー90は、スプールに対して横切る方向だけに移動する。ベンダーは、ハブに対して半径方向に接離移動しない。特に、図15は、ロッド86’に取り付けられた摩擦箱86を示しており、キャリッジ240を、スプール50の片方から他方へ、横方向に行き来して駆動する。
【0038】
図16は、ベンダーユニット90をより詳細に示している。ベンダー90は、図11及び図12に示したベンダーと同様であるが、トラッキングローラ93はない。
【0039】
ベンダー90は、ストリップ10を塑性的に変形し、スプール駆動ユニット206はメインフレームに対してスプール50を回転させ、ストリップ10がベンダー90で塑性的に変形した後に、ストリップを巻き取る。この構成によれば、ベンダー90によるストリップ10の塑性的な変形は、スプール50のまわりにストリップ10を巻き付けるのに必要とされる、ストリップ10の張力を実質的に減少させる。これは、多くの理由から重要である。1つの理由は、ハブのまわりに巻き取られるストリップの張力を制御できて、主たる屈曲工程とは独立して変化させられることである。ハブのまわりのストリップの張力を減少させることによって、ストリップの早期に巻き取られた渦巻が、圧縮され潰れる傾向は減少する。
【0040】
本発明のこの実施形態によれば、最適なスプール巻取りのためには、ベンダー90によって与えられる曲率の度合いは、ハブ55の曲率と等しいか、又は、わずかに小さいべきであることが見い出された。巻き取られるストリップの半径を、完全に巻き取られたスプールの半径(ハブ55の半径に比べて大きい)に略合致させることで、ストリップ10は、容易に巻き取られ、リブが潰れる傾向は極めて低い。ストリップがベンダー90を通り抜けた後、いくらかの度合いの不支持の屈曲が生じるけれども、スプール50上のこの屈曲は、なんら著しい困難を生じさせない。
【0041】
本発明のこの実施形態によれば、最終的な巻取りパイプに必要な直径と略等しいハブサイズを有するスプールが最も適当であることが見い出された。
【0042】
図17、図18、及び図19を参照すると、細長いリブ付きストリップ10をスプール50に巻き取るための別の装置60が示されている。装置60は、本発明の第3の実施形態に従うもので、図18に最も良く示されているように、フレーム62と、軸72の形態であるスプールホルダと、ハブ55に向けて略接線方向にストリップを案内する案内組立体80とを具備している。また、装置60は、溝付きローラ110、120、130、140、150、160、170、180、190、200、210、220、230、240、250のストリングを具備している。溝付きローラは、間隔を隔てた平行な軸線を中心として回転するように配置され、それぞれのローラは、図18に示したローラ220と230との間のリンク228及び229のように、一対のリンクによって隣接するローラから間隔を隔てた関係に保持されている。それぞれの対のリンクは、隣接する対のリンクに対してピボット式に可動になっている。ローラ100のストリングは、ハブ55のまわりに延びており、第1の端部102と、案内組立体80に結合された第2の端部198とを有し、図18に最も明瞭に示されるように、スプール50に対して案内組立体と共に動く。
【0043】
図18に示すように、スプール50が巻き取られるとき、ストリング100の張力を実質的に一定に維持する手段が、ケーブルテンショナ310の形態にて設けられている。ケーブルテンショナ310は、実質的に一定の張力を維持する間、ケーブルを引っ込めたり伸ばしたりする。図19を参照すると、ローラ230は、3つの間隔を隔てた溝部232、234、及び236を有している。図19に最も明瞭に示されるように、溝部の中心線の間の間隔は、ストリップ10のリブ20の中心線の間の間隔と一致している。ローラのストリング100におけるそれぞれのローラ110〜250は、図19に示した、溝部232、234、及び236と同様な溝部を有している。使用に際しては、ローラは、スプール50の軸線75に向けた半径方向内方へストリップ10を押圧し、スプールのまわりに屈曲しているので、リブ20を支持し、溝部はストリップ10のリブ20を取り囲む。
【0044】
ローラとそれらの溝部のサイズは、図12に示すように、リブの頂点とローラの溝部の底部との間に、いくらかのクリアランスが存在するようになっている。これにより、ローラ230の部分233及び235など、ローラの円筒形部分は、ストリップ10のベース部分12に対して押圧することができる。ローラによって、ストリップのベース部分12に対して働く圧力は、張力手段310によって提供される張力に依存している。
【0045】
本発明のこの実施形態においては、およそ1mmのクリアランスが、ローラとリブ20との間に提供される。他の用途においては、別のクリアランスを用いてもよい。
【0046】
使用に際しては、ストリップガイド80は、図18に示すように、摩擦箱又は任意のその他の手段86によって駆動される、ハブ55の面を横切って横断している。制御システムが提供されて、ハブ55がストリップ10で均等に巻き取られるのを確保する。
【0047】
開示された本発明のすべての実施形態において、ストリップガイド組立体80は、フレーム62に固定でき、フレーム62に対してスプール50を回転可能に支持するスプールホルダは、フレーム62に対して横方向に動くように配置できる。このことは、ストリップ10が、スプール50に巻き取られるとき、横方向に曲げられずに、直線状に走行するのを保持する利点を有する。
【0048】
本発明の実施形態について、本発明の理解を容易にするために、好ましい実施形態の観点から説明したけれども、本発明の原理から逸脱せずに、様々な変形が可能なことを認識されたい。従って、本発明は、その範囲内に、そうしたすべての変形例を包含するものとして理解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】図1は、螺旋パイプに巻き取り可能である複合ストリップを示している。
【図2】図2は、図1のストリップから巻き取られた、螺旋状パイプを示している。
【図3】図3は、図2に示したパイプの内部の補強ストリップの部分を示している。
【図4】図4は、図1のストリップであって、リブが潰れた状態を示している。
【図5】図5は、図4のストリップを示した断面図である。
【図6】図6は、大きい直径のパイプに使用される、さらに別のストリップを示している。
【図7】図7は、図6のストリップの潰れた状態を示した断面図である。
【図8】図8は、本発明によるスプール巻取組立体を示した斜視図である。
【図9】図9は、図8の組立体を示した模式的な側面図である。
【図10】図10は、ストリップを屈曲させる、図9及び図10のベンダーを示した側面図である。
【図11】図11a及び図11bは、図8に示したスプール巻取組立体におけるベンダー要素を示した斜視図である。
【図12】図12は、図11a及び図11bのベンダーの一部分の詳細を示した断面図である。
【図13】図13a及び図13bは、図8乃至図12のベンダーについて、それぞれ上昇状態と下降状態とを示した、模式的な側面図である。
【図14】図14は、本発明の第2の観点による、スプール巻取組立体を示した斜視図である。
【図15】図15は、図14に示した組立体の下側を拡大して示した斜視図である。
【図16】図16は、図15と同様な図であるが、反対側の下側から見た詳細を示している。
【図17】図17は、本発明の第3の観点による装置を示している。
【図18】図18は、図16の装置の斜視図を示している。
【図19】図19は、図18に示した装置の下側を部分的に詳細に示した斜視図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、複合ストリップは、細長いプラスチックストリップであって、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有し、複数の細長い補強部材はそれぞれのリブ部分の内部を長手方向に延在し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成し、スプール巻取組立体が、
メインフレームと、
メインフレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
メインフレームに対してスプールを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
スプールに対して横方向に動くために取り付けられたキャリッジと、
キャリッジに取り付けられたベンダーであって、スプールのハブに向けて供給されるストリップを受けるための、及び、ストリップを変形させて、屈曲ベース部分を与えるための、上記ベンダーと、
ストリップをベンダーに通して駆動するための、ベンダーに機能的に結合されたベンダー駆動ユニットと、
を備えていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【請求項2】
スプール巻取組立体において、ベンダーが、
ベンダーフレームと、
一対の平行な間隔を隔てた支持ローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、少なくとも1つの支持ローラが、複合ストリップにおける複合リブを受けるための溝部を形成している、上記支持ローラと、
支持ローラに対して平行なセットローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、複合ストリップの内側にロールするように配置され、内側は、リブが延びる側とは反対側のベース部分の側であり、セットローラは、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように配置され又は配置可能であり、複合ストリップは、屈曲ベース部分でベンダーから出るように変形する、上記セットローラと、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のスプール巻取組立体。
【請求項3】
平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有してなる、細長いプラスチックストリップを有している複合ストリップをさらに具備し、それぞれのリブ部分の内部に長手方向に延びる複数の細長い補強部材を具備し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成しており、支持ローラの溝部は、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように、複合リブに対して相補的な形状及びサイズであり、複合リブは、ベース部分に対して、あらゆる実質的に横方向の動きに対して保持されていることを特徴とする請求項2に記載のスプール巻取組立体。
【請求項4】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、複合ストリップは、細長いプラスチックストリップであって、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有し、複数の細長い補強部材はそれぞれのリブ部分の内部を長手方向に延在し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成し、スプール巻取組立体が、
メインフレームと、
メインフレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
メインフレームに対してスプールを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
スプールの下方に取り付けられたベンダーであって、ストリップを巻き取られたスプールの直径が大きくなると、ハブから半径方向外方に動き、ベンダーは、スプールの下側に向けて供給されるストリップを受け、ストリップを塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与え、一方、ベース部分に対して実質的に垂直な方位において、ベース部分補強ストリップを維持する、上記ベンダーと、
ベンダーを介してストリップを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
とを備えていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【請求項5】
スプール巻取組立体において、ベンダーが、
ベンダーフレームと、
一対の平行な間隔を隔てた支持ローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、少なくとも1つの支持ローラが、複合ストリップにおける複合リブを受けるための溝部を形成している、上記支持ローラと、
支持ローラに対して平行なセットローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、複合ストリップの内側にロールするように配置され、内側は、リブが延びる側とは反対側のベース部分の側であり、セットローラは、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように配置され又は配置可能であり、複合ストリップは、屈曲ベース部分でベンダーから出るように変形する、上記セットローラと、
を備えていることを特徴とする請求項4に記載のスプール巻取組立体。
【請求項6】
平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有してなる、細長いプラスチックストリップを有している複合ストリップをさらに具備し、それぞれのリブ部分の内部に長手方向に延びる複数の細長い補強部材を具備し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成しており、支持ローラの溝部は、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように、複合リブに対して相補的な形状及びサイズであり、複合リブは、ベース部分に対して、あらゆる実質的に横方向の動きに対して保持されていることを特徴とする請求項5に記載のスプール巻取組立体。
【請求項7】
組立体が、
スプールに対して横方向に動くために取り付けられたキャリッジと、
一対の支持アームであって、それぞれの支持アームは、キャリッジに摺動可能に取り付けられた下端と、中間部分と、ベンダーにピボット式に結合された上端とを有しているような、上記支持アームと、
第1の結合アームであって、第1の結合アームは、キャリッジに結合された下端と、支持アームの1つの中間部分に結合された上端とを有しているような、上記第1の結合アームと、を備え、
支持アームと第1の結合アームによって、ストリップを巻き取られたスプールの直径が大きくなると、メインフレームに対してベンダーを回転させずに、ベンダーはハブから半径方向外方へ動くことができる、
ことを特徴とする請求項4、5、又は6のいずれか一項に記載の組立体。
【請求項8】
支持アームの下端は、第2の結合アームによって結合されて、それらの相対的な間隔を維持することを特徴とする請求項7に記載の組立体。
【請求項9】
ハブを有するスプール上に複数の直立するリブを有する細長いストリップを巻き取る装置であって、この装置が、
フレームと、
フレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
ハブに向けた略接線方向にストリップを案内するための案内組立体であって、スプールの回転軸線に対して平行な方向にスプールに対して可動であるような案内組立体と、
溝付ローラのストリングであって、間隔を隔てた平行軸線を中心として回転するように配置され、それぞれのローラは、一対のリンクによって隣接するローラから間隔を隔てた関係に保持され、それぞれの対のリンクは、隣接する対のリンクに対してピボット式に可動になっており、ストリングは、ハブのまわりに部分的に延在し、案内組立体がスプールに対して動くために案内組立体に結合された第1及び第2の端部を有しており、
スプールが巻き取られるとき、ばねに実質的に一定の張力を維持するための手段と、を備え、
ローラは、スプールの軸線に向けて半径方向内方へストリップを押圧し、溝部はストリップのリブを取り囲み、スプールのまわりに屈曲しており、それにより、リブを支持する、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取る方法であって、ストリップは、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分を有し、この方法が、
スプールのハブに向けて、ストリップを供給する段階と、
供給されたストリップをローラセットに通して駆動して、ストリップを塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与える段階と、
変形したストリップをハブに巻き取って、巻き取られたストリップを形成し、巻取りがストリップに張力を発生させる段階と、を備え、
ローラセットを通るストリップの塑性的変形は、さもなくばストリップに生じるであろう、張力を実質的に減少させる、
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
方法において、リブ部分は、ベース部分から直立して保持され、それらはローラセットを介して駆動され、
ベース部分に対するリブ部分の方位は、実質的に不変に残される、
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ストリップが案内されるスプールの軸線位置を変化させることをさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
屈曲ベース部分を与えるためにストリップを駆動及び変形する段階は、ハブの半径の120%〜80%の曲率半径を生じさせることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
ハブを有するスプールに、細長くてリブの付いたストリップを巻き取る方法であって、この方法が、
ハブに向けて、略接線方向に、ストリップを案内する段階と、
ハブのまわりにストリップを巻き取る段階と、
ストリップがハブのまわりで屈曲するとき、ストリップのリブを支持する段階と、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項15】
ストリップが案内されるスプールの軸線位置を変化させることをさらに備えていることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、組立体は、実質的に、添付図面のうち図8乃至図13bに示され、これを参照して説明されていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【請求項17】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、組立体は、実質的に、添付図面のうち図14乃至図16に示され、これを参照して説明されていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【請求項18】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、組立体は、実質的に、添付図面のうち図17乃至図19に示され、これを参照して説明されていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【請求項1】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、複合ストリップは、細長いプラスチックストリップであって、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有し、複数の細長い補強部材はそれぞれのリブ部分の内部を長手方向に延在し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成し、スプール巻取組立体が、
メインフレームと、
メインフレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
メインフレームに対してスプールを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
スプールに対して横方向に動くために取り付けられたキャリッジと、
キャリッジに取り付けられたベンダーであって、スプールのハブに向けて供給されるストリップを受けるための、及び、ストリップを変形させて、屈曲ベース部分を与えるための、上記ベンダーと、
ストリップをベンダーに通して駆動するための、ベンダーに機能的に結合されたベンダー駆動ユニットと、
を備えていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【請求項2】
スプール巻取組立体において、ベンダーが、
ベンダーフレームと、
一対の平行な間隔を隔てた支持ローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、少なくとも1つの支持ローラが、複合ストリップにおける複合リブを受けるための溝部を形成している、上記支持ローラと、
支持ローラに対して平行なセットローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、複合ストリップの内側にロールするように配置され、内側は、リブが延びる側とは反対側のベース部分の側であり、セットローラは、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように配置され又は配置可能であり、複合ストリップは、屈曲ベース部分でベンダーから出るように変形する、上記セットローラと、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載のスプール巻取組立体。
【請求項3】
平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有してなる、細長いプラスチックストリップを有している複合ストリップをさらに具備し、それぞれのリブ部分の内部に長手方向に延びる複数の細長い補強部材を具備し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成しており、支持ローラの溝部は、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように、複合リブに対して相補的な形状及びサイズであり、複合リブは、ベース部分に対して、あらゆる実質的に横方向の動きに対して保持されていることを特徴とする請求項2に記載のスプール巻取組立体。
【請求項4】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、複合ストリップは、細長いプラスチックストリップであって、平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有し、複数の細長い補強部材はそれぞれのリブ部分の内部を長手方向に延在し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成し、スプール巻取組立体が、
メインフレームと、
メインフレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
メインフレームに対してスプールを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
スプールの下方に取り付けられたベンダーであって、ストリップを巻き取られたスプールの直径が大きくなると、ハブから半径方向外方に動き、ベンダーは、スプールの下側に向けて供給されるストリップを受け、ストリップを塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与え、一方、ベース部分に対して実質的に垂直な方位において、ベース部分補強ストリップを維持する、上記ベンダーと、
ベンダーを介してストリップを駆動するためのスプール駆動ユニットと、
とを備えていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【請求項5】
スプール巻取組立体において、ベンダーが、
ベンダーフレームと、
一対の平行な間隔を隔てた支持ローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、少なくとも1つの支持ローラが、複合ストリップにおける複合リブを受けるための溝部を形成している、上記支持ローラと、
支持ローラに対して平行なセットローラであって、ベンダーフレームに回転可能に取り付けられ、複合ストリップの内側にロールするように配置され、内側は、リブが延びる側とは反対側のベース部分の側であり、セットローラは、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように配置され又は配置可能であり、複合ストリップは、屈曲ベース部分でベンダーから出るように変形する、上記セットローラと、
を備えていることを特徴とする請求項4に記載のスプール巻取組立体。
【請求項6】
平坦なベース部分と、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分とを有してなる、細長いプラスチックストリップを有している複合ストリップをさらに具備し、それぞれのリブ部分の内部に長手方向に延びる複数の細長い補強部材を具備し、リブ部分と補強部材とは複合リブを形成しており、支持ローラの溝部は、支持ローラとセットローラとの間に複合ストリップが駆動されるように、複合リブに対して相補的な形状及びサイズであり、複合リブは、ベース部分に対して、あらゆる実質的に横方向の動きに対して保持されていることを特徴とする請求項5に記載のスプール巻取組立体。
【請求項7】
組立体が、
スプールに対して横方向に動くために取り付けられたキャリッジと、
一対の支持アームであって、それぞれの支持アームは、キャリッジに摺動可能に取り付けられた下端と、中間部分と、ベンダーにピボット式に結合された上端とを有しているような、上記支持アームと、
第1の結合アームであって、第1の結合アームは、キャリッジに結合された下端と、支持アームの1つの中間部分に結合された上端とを有しているような、上記第1の結合アームと、を備え、
支持アームと第1の結合アームによって、ストリップを巻き取られたスプールの直径が大きくなると、メインフレームに対してベンダーを回転させずに、ベンダーはハブから半径方向外方へ動くことができる、
ことを特徴とする請求項4、5、又は6のいずれか一項に記載の組立体。
【請求項8】
支持アームの下端は、第2の結合アームによって結合されて、それらの相対的な間隔を維持することを特徴とする請求項7に記載の組立体。
【請求項9】
ハブを有するスプール上に複数の直立するリブを有する細長いストリップを巻き取る装置であって、この装置が、
フレームと、
フレームに対してスプールを回転可能に支持するためのスプールホルダと、
ハブに向けた略接線方向にストリップを案内するための案内組立体であって、スプールの回転軸線に対して平行な方向にスプールに対して可動であるような案内組立体と、
溝付ローラのストリングであって、間隔を隔てた平行軸線を中心として回転するように配置され、それぞれのローラは、一対のリンクによって隣接するローラから間隔を隔てた関係に保持され、それぞれの対のリンクは、隣接する対のリンクに対してピボット式に可動になっており、ストリングは、ハブのまわりに部分的に延在し、案内組立体がスプールに対して動くために案内組立体に結合された第1及び第2の端部を有しており、
スプールが巻き取られるとき、ばねに実質的に一定の張力を維持するための手段と、を備え、
ローラは、スプールの軸線に向けて半径方向内方へストリップを押圧し、溝部はストリップのリブを取り囲み、スプールのまわりに屈曲しており、それにより、リブを支持する、
ことを特徴とする装置。
【請求項10】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取る方法であって、ストリップは、ベース部分から直立した、複数の横方向に間隔を隔てた長手方向に延在するリブ部分を有し、この方法が、
スプールのハブに向けて、ストリップを供給する段階と、
供給されたストリップをローラセットに通して駆動して、ストリップを塑性的に変形させて、屈曲ベース部分を与える段階と、
変形したストリップをハブに巻き取って、巻き取られたストリップを形成し、巻取りがストリップに張力を発生させる段階と、を備え、
ローラセットを通るストリップの塑性的変形は、さもなくばストリップに生じるであろう、張力を実質的に減少させる、
ことを特徴とする方法。
【請求項11】
方法において、リブ部分は、ベース部分から直立して保持され、それらはローラセットを介して駆動され、
ベース部分に対するリブ部分の方位は、実質的に不変に残される、
ことを特徴とする請求項10に記載の方法。
【請求項12】
ストリップが案内されるスプールの軸線位置を変化させることをさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項13】
屈曲ベース部分を与えるためにストリップを駆動及び変形する段階は、ハブの半径の120%〜80%の曲率半径を生じさせることを特徴とする請求項11に記載の方法。
【請求項14】
ハブを有するスプールに、細長くてリブの付いたストリップを巻き取る方法であって、この方法が、
ハブに向けて、略接線方向に、ストリップを案内する段階と、
ハブのまわりにストリップを巻き取る段階と、
ストリップがハブのまわりで屈曲するとき、ストリップのリブを支持する段階と、
を備えていることを特徴とする方法。
【請求項15】
ストリップが案内されるスプールの軸線位置を変化させることをさらに備えていることを特徴とする請求項14に記載の方法。
【請求項16】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、組立体は、実質的に、添付図面のうち図8乃至図13bに示され、これを参照して説明されていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【請求項17】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、組立体は、実質的に、添付図面のうち図14乃至図16に示され、これを参照して説明されていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【請求項18】
ハブを有するスプール上に複合ストリップを巻き取るためのスプール巻取組立体であって、組立体は、実質的に、添付図面のうち図17乃至図19に示され、これを参照して説明されていることを特徴とするスプール巻取組立体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11a】
【図11b】
【図12】
【図13a】
【図13b】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【公表番号】特表2009−529438(P2009−529438A)
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557556(P2008−557556)
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際出願番号】PCT/AU2007/000296
【国際公開番号】WO2007/101312
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(501116790)リブ ロック オーストラリア プロプライエタリー リミテッド (3)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年8月20日(2009.8.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際出願番号】PCT/AU2007/000296
【国際公開番号】WO2007/101312
【国際公開日】平成19年9月13日(2007.9.13)
【出願人】(501116790)リブ ロック オーストラリア プロプライエタリー リミテッド (3)
【Fターム(参考)】
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