説明

廃棄物処理システム

【課題】油化装置、バイオマスエネルギー装置および/または炭化装置で生成される残渣やその他の廃棄物を有効に処理する廃棄物処理システムを提供する。
【解決手段】 第1発明の廃棄物処理システムは、植物、畜産物、魚貝類またはそれらの廃棄物、あるいは、畜産物等の糞などの汚物を含むバイオマス資源を、メタンを発酵させる温度に加熱保持してメタンガスと残渣を生成するメタン発酵装置と、メタン発酵装置で生成した残渣を、燃料や資源として供給しかつ1000℃以上で高温溶融させて高温液状物とするとともに、炉内で発生する酸素含有ガスを還元ガス化させる還元ガス化溶融炉と、を具え、かつ、高温液状物を冷却して得られたスラグおよび/またはメタルを路盤材などに活用するとともに、この還元ガス化溶融炉内で発生した還元ガスを比較的高温で回収して、高温ガスや燃料ガスのようなエネルギー資源として有効活用することにより、最終的な残渣発生率が0%であることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、油化装置、バイオマスエネルギー装置および炭化装置で生成される残渣やその他の廃棄物を有効に処理する廃棄物処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
ペットボトルやタイヤを含むプラスチック廃棄物等の石油製品や石炭製品を油化して、その油を再度、石油化学樹脂の原料や燃料用の油として有効活用する試みが従来から行われているが、この場合、油化後の残渣や、その他の廃棄物は、シュレッダー等にかけて最終処分場にて埋立てに用いるしか手段がなかった。
【0003】
また、植物、畜産物、魚貝類またはそれらの廃棄物、あるいは、畜産物等の糞などの汚物の処理は、肥料もしくはバイオマスエネルギー資源として使用する場合の他、焼却処理あるいは炭化処理のいずれかの処理を行うのが一般的である。
【0004】
前記汚物等をバイオマス資源として使用する従来技術は、農産物、植物、森林物、廃食品、畜産物、畜産物の糞または魚貝類を、重油、灯油、天然ガスあるいは電気などのエネルギーを利用して、メタンを発生しやすい雰囲気温度(70〜80℃)にして、バイオマスエネルギーとしてガス回収や油化回収を行い、それを燃料にすることが行われてきたが、この場合、残渣が発生し再び新しい廃棄物の処理が重大な問題となっていた。
【0005】
また、バイオマスエネルギー装置としてメタン発酵装置を用いた場合には、メタン発酵が生じる温度に加熱保持するため、高コストである灯油、重油、天然ガスあるいは電気などを用いる必要があった。加えて、重油を用いた場合には、窒素酸化物、硫黄酸化物、二酸化炭素などの好ましくないガスが発生し、これらのガスは、地球温暖化の原因となるため好ましくない。
【0006】
さらに、前記汚物等を炭化処理する従来法もまた、残渣が発生してバイオマス技術の場合と同様の問題を有していた。
【0007】
さらにまた、前記汚物等を肥料として使用する従来技術は、受入れが飽和状態にあることや、前記汚物等を肥料として使用すると異物が混入している場合があり、トラブルが発生する恐れがあった。
【0008】
加えて、前記汚物等を焼却処理する従来法は、焼却灰やダイオキシンを排出して、環境汚染等の問題を抱えていた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の目的は、油化装置、メタン発酵装置および/または炭化装置で生成される残渣やその他の廃棄物を有効に処理する廃棄物処理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、第1発明は、植物、畜産物、魚貝類またはそれらの廃棄物、あるいは、畜産物等の糞などの汚物を含むバイオマス資源を、メタンを発酵させる温度に加熱保持してメタンガスと残渣を生成するメタン発酵装置と、メタン発酵装置で生成した残渣を、燃料や資源として供給しかつ1000℃以上で高温溶融させて高温液状物とするとともに、炉内で発生する酸素含有ガスを還元ガス化させる還元ガス化溶融炉とを具え、かつ、高温液状物を冷却して得られたスラグおよび/またはメタルを路盤材などに活用するとともに、この還元ガス化溶融炉内で発生した還元ガスを比較的高温で回収して、高温ガスや燃料ガスのようなエネルギー資源として有効活用することにより、最終的な残渣発生率が0%であることを特徴とする廃棄物処理システムである。
【0011】
第2発明は、ペットボトルやタイヤを含むプラスチック廃棄物等の石油製品や石炭製品を乾留した後に加熱溶融させて燃料油と残渣を生成する油化装置と、
植物、畜産物、魚貝類またはそれらの廃棄物、あるいは、畜産物等の糞などの汚物を含むバイオマス資源を、メタンを発酵させる温度に加熱保持してメタンガスと残渣を生成するメタン発酵装置と、油化装置およびメタン発酵装置で生成した残渣を、燃料や資源として供給しかつ1000℃以上で高温溶融させて高温液状物とするとともに、炉内で発生する酸素含有ガスを還元ガス化させる還元ガス化溶融炉とを具え、かつ、高温液状物を冷却して得られたスラグおよび/またはメタルを路盤材などに活用するとともに、この還元ガス化溶融炉内で発生した還元ガスを比較的高温で回収して、高温ガスや燃料ガスのようなエネルギー資源として有効活用することにより、最終的な残渣発生率が0%であることを特徴とする廃棄物処理システムである。
【0012】
また、第1および第2発明ではいずれも、さらに、一般廃棄物、産業廃棄物、バイオマス資源などの炭素含有物を炭化・分解させて、炭化ガスおよび炭化物を生成する炭化装置を具え、かつ、炭化装置で生成した炭化物および残渣を、還元ガス化溶融炉の燃料や資源として有効活用することが好ましい。
【0013】
加えて、第1および第2発明ではいずれも、さらに、還元ガス化溶融炉内で発生した高温ガスの熱を利用して水蒸気を発生させる蒸気発生器を具え、かつ、蒸気発生器によって発生した水蒸気の熱を、メタン発酵装置に有効活用することが好ましく、加えて、炭化装置も具える場合には、蒸気発生器によって発生した水蒸気の熱を、炭化装置またはメタン発光装置と炭化装置の少なくとも一方に有効活用することが好ましい。
【0014】
さらにまた、第1および第2発明ではいずれも、ガス化溶融炉で生成する還元ガス等のエネルギー資源やメタン発酵装置で生成するエネルギー資源を、これらの炉および装置に相互に有効活用するように構成し、油化装置をさらに具える場合には、ガス化溶融炉で生成する還元ガス等のエネルギー資源やメタン発酵装置および油化装置の少なくとも1つの装置で生成するエネルギー資源を、これらの炉および装置に相互に有効活用するように構成し、炭化装置をさらに具える場合には、ガス化溶融炉で生成する還元ガス等のエネルギー資源やメタン発酵装置および炭化装置の少なくとも1つの装置で生成するエネルギー資源を、これらの炉および装置に相互に有効活用するように構成し、または、油化装置と炭化装置の双方をさらに具える場合には、ガス化溶融炉で生成する還元ガス等のエネルギー資源やメタン発酵装置、油化装置および炭化装置の少なくとも1つの装置で生成するエネルギー資源を、これらの炉および装置に相互に有効活用するように構成することが好ましい。
【0015】
加えて、第1発明では、前記メタン発酵装置は、メタンを発酵させる温度に加熱保持するため、ガス化溶融炉で生成される高温排ガスを有効活用するように構成し、油化装置をさらに具える場合には、ガス化溶融炉および油化装置の少なくとも一方で生成される高温排ガスを有効活用するように構成し、炭化装置をさらに具える場合には、ガス化溶融炉および炭化装置の少なくとも一方で生成される高温排ガスを有効活用するように構成し、または、油化装置と炭化装置の双方をさらに具える場合には、ガス化溶融炉、油化装置および炭化装置の少なくとも一方で生成される高温排ガスを有効活用するように構成することがより好適である。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、油化装置、メタン発酵装置および/または炭化装置で生成される残渣やその他の廃棄物を有効に処理する廃棄物処理システムの提供が可能になった。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しながら説明する。
図1は、第1発明に従う廃棄物処理システムを用いて廃棄物を処理するときのフローチャートを示したものである。
【0018】
図1に示すフローチャートは、廃棄物処理システム1が、主として油化装置2と還元ガス化溶融炉3とによって構成されている場合のものである。
【0019】
油化装置2は、ペットボトルやタイヤを含むプラスチック廃棄物等の石油製品や石炭製品を油化するための装置であり、この装置で油化する方法は、例えば、図1に示すように、前記石油製品を供給する投入口(図示せず)をもち、この投入口から供給された前記石油製品を、乾留した後に250〜500℃の温度で加熱溶融させ、揮発成分をガス化(蒸気化)したものを冷却し液体化させることによって燃料油が精製され、この燃料油を、例えば、図1に示すディーゼルエンジン4などの各種エンジンを作動させて発電するための燃料として、または、バスなどの車両の燃料として有効活用することができる。
【0020】
また、油化装置2で生成した残渣を、図2に示すように、還元ガス化溶融炉3の燃料として有効活用することができる。
【0021】
還元ガス化溶融炉3は、油化装置2で生成した残渣を、燃料として供給しかつ1000℃以上で高温溶融させて高温液状物とするとともに、炉内で発生する酸素含有ガスを還元ガス化させるコークスベット式還元ガス化溶融炉である。
【0022】
なお、ここでいう「高温液状物」とは、例えば、一般廃棄物や産業廃棄物などを焼却処理または溶融処理する還元ガス化溶融炉内で生成される1000℃以上の溶融スラグや溶融メタルなどの溶融物が挙げられる。かかる溶融物の温度の上限は、炉を構成する耐火物の耐熱温度を考慮して、2600℃とすることが好ましい。特に、溶融物の温度は、1000〜1320℃であることがより好適である。
【0023】
そして、第1発明では、還元ガス化溶融炉3内で発生した還元ガスを比較的高温、好適には1000〜2600℃の温度のままで回収して、図1に示すような高温(排)ガスや燃料ガスのようなエネルギー資源として有効活用する。
【0024】
図1では、還元ガス化溶融炉3内で発生した還元ガスを高温排ガスとして有効活用した場合の例であり、還元ガス化溶融炉3から排出した高温排ガスをガス改質処理5とガス清浄化処理6を経て、発電機、図1では、ガスエンジン7に高温のまま供給することによって、発電することができ、この発電によって得られた電力を、例えば還元ガス化溶融炉3の運転のために供給すれば、コストの削減が図れ、経済的に有利となる。
【0025】
また、図2では、還元ガス化溶融炉3内で発生した還元ガス、例えばHガスとして回収して燃料ガスとして有効活用した場合の例であり、この燃料ガスを用いて発電システム8で発電させ、この発電によって得られた電力を、図2に示すように電力会社9に供給したり工場に供給すれば、結果的に、廃棄物処理コストの削減が図れ、経済的に有利となる。
【0026】
なお、高温(排)ガスや燃料ガスのようなエネルギー資源を用いた発電によって得られた電力だけでは足りない場合には、電力会社から供給される電力で補えばよい。
【0027】
第2発明に従う廃棄物処理システムは、図3に示すように、油化装置2に代えて、バイオマスエネルギー装置10(具体的にはメタン発酵装置)を具え、バイオマスエネルギー装置10で生成した残渣を、還元ガス化溶融炉3の燃料として供給すること以外は、第1発明の廃棄物処理システムの構成とほぼ同様の構成を有する。
【0028】
バイオマスエネルギー装置10は、植物、畜産物、魚貝類またはそれらの廃棄物、あるいは、畜産物等の糞などの汚物を含むバイオマス資源からエネルギーを回収する構成を有する。
【0029】
図4は、第2発明の実施形態の一例を示す図である。
【0030】
図4の廃棄物処理装置は、還元ガス化溶融炉3から排出された高温排ガスを蒸気発生器のような熱交換器12を介して発電させ、この発電によって得られた電力をメタン発酵装置11でメタンを発酵させるために必要な温度に加熱保持するのに用いるとともに、メタン発酵によって生成した残渣を、還元ガス化溶融炉3に供給し高温溶融させて、スラグやメタル中に固溶するため、かかる廃棄物処理では最終的には残渣は生じない。
【0031】
また、第1および第2発明では、上記構成に加えて、図2に示すように、炭化装置13をさらに具えてもよい。
【0032】
炭化装置13は、一般廃棄物、産業廃棄物、バイオマス資源などの炭素含有物を供給する投入口(図示せず)を有し、この投入口から炭素含有物を供給し、炭素含有物を炭化・分解させて、炭化ガスと炭化物とを生成させる構成をもち、図2では、炭化装置13で生成した炭化物や残渣等を、還元ガス化溶融炉3内に供給し高温溶融させて、スラグやメタル中に固溶するため、かかる廃棄物処理では最終的には残渣は生じない。
【0033】
さらに、第1および第2発明では、図3に示すように、還元ガス化溶融炉3内で発生した高温ガス(1000〜2600℃)の熱を利用して水蒸気を発生させる蒸気発生器14を具え、かつ、蒸気発生器12によって発生した700〜900℃の温度の水蒸気の熱をそのまま炭化装置13に有効活用し、あるいは、蒸気発生器14によって発生した700〜900℃の温度の水蒸気の熱を利用して熱交換器12を用いて80〜100℃の高温ガス(例えば高温空気)に変換し、この高温ガスの熱をバイオマスエネルギー装置10にそれぞれ有効活用することが、コストの点で有利である。
【0034】
さらにまた、第1および第2発明では、ガス化溶融炉で生成する還元ガス等のエネルギー資源や、油化装置、バイオマスエネルギー装置および炭化装置の少なくとも1つの装置で生成するエネルギー資源とを、これらの炉および装置に相互に有効活用するように構成することが、廃棄物処理コストを削減できる点で好ましい。
【0035】
加えて、図4では、バイオマスエネルギー装置は、メタンガスを生成するメタン発酵装置であり、このメタン発酵装置は、メタンを発酵させる温度に加熱保持するため、ガス化溶融炉から排出される高温排ガスを有効活用するように構成したが、これだけには限定されず、油化装置や炭化装置で生成される高温排ガスを有効活用するように構成してもよい。
【0036】
上述したところは、この発明の実施形態の一例を示したにすぎず、請求の範囲において種々の変更を加えることができる。
【0037】
本発明では、還元ガス化溶融炉で残渣等の廃棄物は、高温溶融させ冷却後に得られたスラグまたはメタルとし、これらスラグまたはメタルは路盤材などに用いることができるので、かかる廃棄物処理では最終的には残渣は生じず、よって、埋立て場所である最終処分場を不要とすることができる。
【実施例】
【0038】
本発明の廃棄物処理システム(図3)を用いて廃棄物を処理した。そのときの、残渣発生率は0%であった。
比較のため、従来のバイオマスエネルギー装置と、従来の炭化装置でそれぞれ廃棄物処理をしたところ、残渣発生率は、それぞれ41%と27%であった。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明によれば、油化装置、メタン発酵装置および/または炭化装置で生成される残渣やその他の廃棄物を有効に処理する廃棄物処理システムの提供が可能になった。
【0040】
また、残渣物は、最終的には発生しないので、従来装置のように、埋立て場所である最終処分場を不要とすることができる。
【0041】
さらに、還元ガス化溶融炉、油化装置、メタン発酵装置および/または炭化装置内で生成したエネルギー資源を有効活用すれば、廃棄物処理コストが格段に向上する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】第1発明に従う廃棄物処理システムのフローチャートである。
【図2】第1発明に従う廃棄物処理システムの他のフローチャートである。
【図3】第2発明に従う廃棄物処理システムのフローチャートである。
【図4】第2発明に従う廃棄物処理システムの概略図である。
【符号の説明】
【0043】
1 廃棄物処理システム
2 油化装置
3 還元ガス化溶融炉
4 ディーゼルエンジン
5 ガス改質処理
6 ガス清浄化処理
7 ガスエンジン
8 発電システム
9 電力会社
10 バイオマスエネルギー装置
11 メタン発酵装置
12 熱交換器
13 炭化装置
14 蒸気発生器

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物、畜産物、魚貝類またはそれらの廃棄物、あるいは、畜産物等の糞などの汚物を含むバイオマス資源を、メタンを発酵させる温度に加熱保持してメタンガスと残渣を生成するメタン発酵装置と、
メタン発酵装置で生成した残渣を、燃料や資源として供給しかつ1000℃以上で高温溶融させて高温液状物とするとともに、炉内で発生する酸素含有ガスを還元ガス化させる還元ガス化溶融炉と、
を具え、かつ、高温液状物を冷却して得られたスラグおよび/またはメタルを路盤材などに活用するとともに、この還元ガス化溶融炉内で発生した還元ガスを比較的高温で回収して、高温ガスや燃料ガスのようなエネルギー資源として有効活用することにより、最終的な残渣発生率が0%であることを特徴とする廃棄物処理システム。
【請求項2】
ペットボトルやタイヤを含むプラスチック廃棄物等の石油製品や石炭製品を乾留した後に加熱溶融させて燃料油と残渣を生成する油化装置と、
植物、畜産物、魚貝類またはそれらの廃棄物、あるいは、畜産物等の糞などの汚物を含むバイオマス資源を、メタンを発酵させる温度に加熱保持してメタンガスと残渣を生成するメタン発酵装置と、
油化装置およびメタン発酵装置で生成した残渣を、燃料や資源として供給しかつ1000℃以上で高温溶融させて高温液状物とするとともに、炉内で発生する酸素含有ガスを還元ガス化させる還元ガス化溶融炉と、
を具え、かつ、高温液状物を冷却して得られたスラグおよび/またはメタルを路盤材などに活用するとともに、この還元ガス化溶融炉内で発生した還元ガスを比較的高温で回収して、高温ガスや燃料ガスのようなエネルギー資源として有効活用することにより、最終的な残渣発生率が0%であることを特徴とする廃棄物処理システム。
【請求項3】
請求項1または2記載の廃棄物処理システムにおいて、さらに、一般廃棄物、産業廃棄物、バイオマス資源などの炭素含有物を炭化・分解させて、炭化ガスおよび炭化物を生成する炭化装置を具え、かつ、炭化装置で生成した炭化物および残渣を、還元ガス化溶融炉の燃料や資源として有効活用することを特徴とする廃棄物処理システム。
【請求項4】
請求項1または2記載の廃棄物処理システムにおいて、さらに、還元ガス化溶融炉内で発生した高温ガスの熱を利用して水蒸気を発生させる蒸気発生器を具え、かつ、蒸気発生器によって発生した水蒸気の熱を、メタン発酵装置に有効活用することを特徴とする廃棄物処理システム。
【請求項5】
請求項3記載の廃棄物処理システムにおいて、さらに、還元ガス化溶融炉内で発生した高温ガスの熱を利用して水蒸気を発生させる蒸気発生器を具え、かつ、蒸気発生器によって発生した水蒸気の熱をメタン発酵装置および炭化装置の少なくとも一方に有効活用することを特徴とする廃棄物処理システム。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項記載の廃棄物処理システムにおいて、ガス化溶融炉で生成する還元ガス等のエネルギー資源や、メタン発酵装置で生成するエネルギー資源を、油化装置をさらに具える場合には、メタン発酵装置および油化装置の少なくとも1つの装置で生成するエネルギー資源を、炭化装置をさらに具える場合には、メタン発酵装置および炭化装置の少なくとも1つの装置で生成するエネルギー資源を、または、油化装置と炭化装置の双方をさらに具える場合には、メタン発酵装置、油化装置および炭化装置の少なくとも1つの装置で生成するエネルギー資源を、これらの炉および装置に相互に有効活用するように構成することを特徴とする廃棄物処理システム。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか1項記載の廃棄物処理システムにおいて、前記メタン発酵装置は、メタンを発酵させる温度に加熱保持するため、ガス化溶融炉で生成される高温排ガスを有効活用するように構成し、油化装置をさらに具える場合には、ガス化溶融炉および油化装置の少なくとも一方で生成される高温排ガスを有効活用するように構成し、炭化装置をさらに具える場合には、ガス化溶融炉および炭化装置の少なくとも一方で生成される高温排ガスを有効活用するように構成し、または、油化装置と炭化装置の双方をさらに具える場合には、ガス化溶融炉、油化装置および炭化装置の少なくとも一方で生成される高温排ガスを有効活用するように構成することを特徴とする廃棄物処理システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2009−34679(P2009−34679A)
【公開日】平成21年2月19日(2009.2.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235127(P2008−235127)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【分割の表示】特願2002−302120(P2002−302120)の分割
【原出願日】平成14年10月16日(2002.10.16)
【出願人】(598092166)株式会社還元溶融技術研究所 (22)
【Fターム(参考)】