説明

建築物の建築工法

【課題】作業性を向上させて工期を短縮し、壁パネルの機械的強度を増強し、雨、風、雪の侵入に伴う悪影響を抑制し、しかも、建築途中の建築物に養生シートを短時間で簡単に被覆できる建築物の建築工法を提供する。
【解決手段】木材2や壁パネル10等により住宅を建築し、住宅の建築時には建築中の住宅を養生シートにより保護する建築工法であり、壁パネル10を、乾燥性が要求される壁枠11と、壁枠11の外面を被覆する構造用合板19と、壁枠11の内面を被覆する石膏ボード22と、壁枠11に内蔵される配線パーツ25と、壁枠11と石膏ボード22の間に介在される防湿気密フィルム29とから構成してユニット化する。また、住宅の建築時に一枚の養生シートをクレーン車で吊り上げ、養生シートを展開しながら降ろして建築中の住宅を被覆保護し、住宅の下部あるいはその近傍の地盤に養生シートの下部を固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、個人住宅に代表される建築物の建築工法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、個人の住宅を枠組壁工法(2×4工法ともいう)で建築して優れた耐震性や耐火性等を得たい場合には図22や図23に示すように、基礎に土台を敷設して一階用の床面を施工することにより構造体30を構築し、この構造体30の床面で複数の壁パネル10Aを立てて垂直に接合固定し、この作業要領で住宅の二階部分を構築し、最後に天井と屋根とを順次組めば、住宅を建築することができる(特許文献1、2参照)。
【0003】
住宅の建築に際しては、複数の木材、断熱材、現場で製作される壁パネル10A等がそれぞれ使用される。木材としては、特に限定されるものではないが、一般的には乾燥したランバー材が使用されている。
【0004】
壁パネル10Aの製作に際しては、図23に示すように、現場で組み立てた壁枠11の上部横桟13と下部横桟14との間に複数の桟木15を間隔をおき並べて架設し、構造体30の床面に壁枠11を立ててその下部横桟14を複数の釘41Aより固定し、壁枠11の開口した外面に複数の構造用合板19を複数の釘41Aを介して貼り付けるとともに、構造体30を構成する床根太33の外面に構造用合板19の下方に伸びた最下部21を複数の釘41Aを介して貼り付け、壁枠11に複数の発泡体を内蔵して複数の桟木15間に位置させ、その後、壁枠11の内面に複数の石膏ボード22を複数の釘41Aを介して貼り付ける。
【0005】
各石膏ボード22は、縦長の長方形に形成され、下部と側部とに略半楕円形の大きな窓孔70がそれぞれ複数並べて穿孔されている。各窓孔70には、釘打ち機能を発揮するL型の釘打機(図示せず)が挿入される。
【0006】
ところで、住宅の建築工事には日数を要するので、住宅が完成するまでの間に雨、風、雪の影響を受け、住宅の品質低下を招くおそれがある。特に、住宅を枠組壁工法で建築する場合、面構造により他の工法よりも優れた気密性や断熱性が得られるが、雨、風、雪に影響されると、これら気密性や断熱性が低下し、枠組壁工法による長所を喪失するおそれがある。
そこで従来においては、建築途中の住宅の全部又は一部に多数の養生シートが重ねて被覆され、雨、風、雪からの保護が図られる(特許文献3、4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003‐239404号公報
【特許文献2】特開平10‐205015号公報
【特許文献3】特開2008‐144497号公報
【特許文献4】特開2008‐7943号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従来における建築物の建築工法は、以上のように時間をかけて現場で壁パネル10Aを製作しなければならないので、作業性が非常に悪く、工期の遅延を招くという問題がある。また、石膏ボード22の下部と側部とに大きな窓孔70を予め複数穿孔しなければならないし、釘41Aを打ち込んだ後には開口した窓孔70を石膏等により閉じて埋めなければならないので、作業性の悪化に拍車がかかり、しかも、壁パネル10A自体の機械的強度が低下してしまうおそれが少なくない。
【0009】
また、悪天候の場合に、建築途中の住宅に多数の養生シートが単に重ねて被覆されるので、隣接する養生シートの間から雨、風、雪が容易に侵入して木材、断熱材、壁パネル10Aに悪影響を及ぼし、乾燥性が要求される木材、断熱材、壁パネル10Aの性能が低下してしまうという問題がある。具体的には、土台、壁パネル10A、天井等を構成する木材が水分を吸収して寸法に狂いが生じたり、反りを招いたり、あるいは断熱材の熱伝導率が過剰に大きくなる。さらに、建築途中の住宅に多数の養生シートを被覆する作業は、長時間を要し、しかも、手間がかかり煩雑である。
【0010】
本発明は上記に鑑みなされたもので、作業性を向上させて工期の短縮を図ることができ、壁パネルの機械的強度を増強し、雨、風、雪の侵入に伴う悪影響を抑制し、しかも、建築途中の建築物に養生シートを短時間で簡単に被覆することのできる建築物の建築工法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明においては上記課題を解決するため、複数の木材と壁パネルとを使用して建築物を枠組壁工法で建築し、この建築物の建築時には建築中の建築物を養生シートにより保護する建築工法であって、
壁パネルを、乾燥性が要求される壁枠と、この壁枠の外面を被覆する外層と、壁枠の内面を被覆する内層と、壁枠に内蔵される配線パーツと、壁枠と内層との間に介在される防湿層とから構成してユニット化し、壁枠の上下部間に第一の仕切り材を、壁枠の両側部間には第二の仕切り材をそれぞれ架設し、これら第一、第二の仕切り材を組み合わせて複数の空間を形成するとともに、空間に少なくとも耐熱性の充填材を充填し、壁枠の下部と内層の下部下面との間にシール用の隙間を形成し、壁枠と内層との間から防湿層の少なくとも下部を露出させて外層方向に伸ばし、かつ防湿層の下部下端を壁枠の下部下面に重ね、
建築物の建築時に一枚の養生シートをクレーンで吊り上げ、この養生シートを展開しながら降ろして建築中の建築物を被覆保護し、この建築物の下部あるいはその近傍の地盤に養生シートの下部を固定することを特徴としている。
【0012】
なお、養生シートの総重量を200kg以上としてその1m当たりの重量を0.34kg〜0.7kgの範囲とし、この養生シートの一部を接続線条体により緊縛して移動式のクレーンで吊り上げるとともに、養生シートの周縁部に複数本の操作線条体を接続し、この複数本の操作線条体の操作により、養生シートを徐々に展開することができる。
また、壁パネルの外層に、防風材、通気層、及び耐火性の外壁材を順次積層することができる。
また、壁枠の下部と内層の下部下面との間の隙間にシーリング材を充填することもできる。
【0013】
ここで、特許請求の範囲における建築物は、個人の住宅が主ではあるが、事務所、店舗、倉庫、畜舎等でも良い。この建築物の建築に際しては、木材や断熱材、壁パネルの他、鉄筋や断熱材等を使用することができる。また、養生シートは、平面円形、矩形、多角形等の形にすることができる。壁パネルの外層と内層は、単数複数いずれでも良い。内層としては、少なくとも石膏ボード、シージング石膏ボード、化粧石膏ボード等があげられる。
【0014】
壁パネルの配線パーツとしては、少なくとも単数複数の配線コード、ケーブル、チューブ、コンセント、配線スイッチ、コネクタ、中継ボックス、クランプ、配線金具、部品取付具、光ファイバ等があげられる。防湿層は、単数複数のシートでも良いし、フィルムでも良い。さらに、充填材には、少なくとも単数複数のグラスウール、ロックウール、セルロースファイバー、インシュレーションボード、ポリエチレンフォーム、硬質ウレタンフォーム等が該当する。
【0015】
本発明によれば、建築現場で壁パネルを、壁枠、構造用合板、発泡体、及び石膏ボードを使用して製作するのではなく、予め壁パネルを、少なくとも壁枠、外層、内層、配線パーツ、及び防湿層により構成してユニット化しておき、現場に運んで固定する。
また、本発明において、木材や壁パネルにより建築中の建築物を養生シートにより被覆保護する場合には、建築中の建築物に対し、吊り上げた養生シートを下降させつつ広げることにより、上方外側から覆えば、建築物が外部から遮断されるので、建築物の建築材料を雨、風、雪、湿気、雹等から有効に保護することができる。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、作業性を向上させて工期の短縮を図ることができ、壁パネルの機械的強度を増強することができるという効果がある。具体的には、工場等で壁パネルを製造してストックしておくので、時間をかけて現場で壁パネルを製作する必要がない。したがって、作業性を向上させて工期を短縮することができる。また、石膏ボードの下部や側部に窓孔をそれぞれ穿孔したり、開口した各窓孔を石膏等により閉じる必要がないので、壁パネル自体の機械的強度が低下するのを抑制することができる。
【0017】
また、耐熱性の充填材を防湿層により単に被覆するのではなく、壁枠の内面全体に防湿層を積層してその少なくとも下部を壁枠から食み出させるので、気密性の向上を通じて断熱性の向上、使用するエネルギの効率化、結露・カビの防止、建築物の腐食防止を図ることができる。また、壁枠の下部下面に防湿層の下部下端を潜り込ませ、重ねるので、除湿、防水、気密性を向上させることが可能になる。
【0018】
また、壁枠の下部と内層の下部下面との隙間にシーリング材を充填することができるので、防湿層とシーリング材の多層構造を通じて気密性の十分な確保が期待できる。さらに、雨、風、雪の侵入に伴う悪影響を抑制し、建築途中の建築物に養生シートを短時間で簡単に被覆することができるという効果がある。特に、建築物を枠組壁工法で建築する場合、面構造により他の工法よりも優れた気密性や断熱性を得ることができるが、これらの性能が雨、風、雪に影響され、低下するおそれを有効に排除することができる。
【0019】
また、請求項2記載の発明によれば、養生シートの総重量を200kg以上としてその1m当たりの重量を0.34kg〜0.7kgの範囲とすれば、優れた耐候性や耐水性を得ることができる他、養生シートの下部を特に固定しなくても、養生シートが煽られて建築材料と接触し、建築材料を損傷させたり、騒音を発生させるのを抑制することができる。
【0020】
また、建築中の建築物の屋根の形態等に応じ、養生シートの略中央部等の一部をクレーンにより吊り上げれば、養生シートの被覆に偏りが少なく、建築中の建築物の略全部を均一に被覆することができる。また、固定式ではなく、移動式のクレーンを使用するので、工事現場の状況に応じてクレーンを設置でき、工事の便宜を図ることが可能になる。さらに、養生シートにより建築中の建築物の略全部を被覆した後、建築中の建築物、あるいはその近傍の地盤に養生シートの下部を固定すれば、強風に伴う養生シートのバタツキ防止が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における基礎に一階用床組を構築した状態を模式的に示す斜視説明図である。
【図2】図1の一階用床組の区画空間に断熱材を敷き詰めた状態を模式的に示す斜視説明図である。
【図3】図2の一階用床組の周囲に一階用壁パネルを施工する状態を模式的に示す斜視説明図である。
【図4】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における壁パネルを模式的に示す説明図である。
【図5】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における壁パネルの一部を石膏ボード側から見た状態を示す正面説明図である。
【図6】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態を模式的に示す部分断面説明図である。
【図7】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態を模式的に示す部分断面説明図である。
【図8】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における第一、第二のビスを示す説明図である。
【図9】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における第一、第二のビスの配列状態を示す説明図である。
【図10】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における壁枠の製造状態を示す説明図である。
【図11】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における壁枠に構造用合板を貼着する状態を示す説明図である。
【図12】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における壁枠に配線パーツを取り付ける状態を示す説明図である。
【図13】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における壁枠にグラスウールを充填する状態を示す説明図である。
【図14】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における壁枠に防湿気密フィルムを張る状態を示す説明図である。
【図15】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における壁枠に石膏ボードを貼着する状態を示す説明図である。
【図16】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における壁パネルの直列接合状態を示す断面説明図である。
【図17】一階用壁パネルの上部に天井パネルを架設する状態を模式的に示す斜視説明図である。
【図18】図17の一階の建て込みを完了した状態を模式的に示す斜視説明図である。
【図19】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における建築途中の住宅に養生シートを吊り上げて被覆する状態を模式的に示す斜視説明図である。
【図20】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における被覆中の養生シートを模式的に示す斜視説明図である。
【図21】本発明に係る建築物の建築工法の実施形態における二階の建て込みを完了した状態を模式的に示す斜視説明図である。
【図22】従来の構造体を構成する床根太に壁パネルの構造用合板を固定した状態を示す部分説明図である。
【図23】従来の壁パネルを模式的に示す斜視説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明すると、本実施形態における建築物の建築工法は、図1ないし図21に示すように、複数の木材2や壁パネル10等を使用して住宅1を枠組壁工法(2×4工法)で建築し、この住宅1の建築時に一枚の大型の養生シート60をクレーン車61で吊り上げ、この養生シート60を展開しながら下降させて建築中の住宅1を被覆保護し、この住宅1の下部あるいはその近傍の地盤に養生シート60の下部を固定する工法である。
【0023】
住宅1の建築に際しては、図1ないし図3、図17や図18等に示すように、複数の木材2、断熱材、天井パネル3、工場で予め製作された壁パネル10等がそれぞれ使用される。木材2としては、特に限定されるものではないが、一般的には強度や寸法精度等に優れる乾燥した安価なランバー材が使用される。
【0024】
壁パネル10は、図4等に示すように、木製の壁枠11と、この壁枠11の外面を下地材として被覆する複数の構造用合板19と、加工性や寸法安定性等に優れ、壁枠11の内面を被覆する複数の安価な石膏ボード22と、壁枠11に内蔵される配線パーツ25と、壁枠11に複数内蔵される高性能のグラスウール28と、壁枠11と石膏ボード22との間に介在される防湿気密フィルム29とを備え、予め工場で製造された後に現場に複数枚輸送され、建築物の構造体30に締結具40を介して接合固定される。
【0025】
壁枠11は、間隔をおいて相対向する左右一対の縦桟12と、この一対の縦桟12の上部間に釘を介し水平に架設される上下一対の上部横桟13と、一対の縦桟12の下部間に釘を介し水平に架設される下部横桟14とから中空の矩形に形成され、一般的な2.33mの高さよりも高い2.7m程度の高さに構成される。この壁枠11の縦桟12、上部横桟13、及び下部横桟14は、それぞれ乾燥性等に優れる安価な輸入木材、例えばランバー材等により形成される。
【0026】
一対の上部横桟13と下部横桟14との間には、上下方向に指向する複数の桟木15が間隔をおいて並設され、一対の縦桟12の中央部間には横桟16が釘を介し水平に架設される。一対の上部横桟13は、配線パーツ25露出用の貫通孔17が連通して穿孔され、複数の壁パネル10の接合時に別の長い木材2が上部横桟として上方から積層固定される。複数の桟木15と横桟16とは、例えばランバー材により形成され、相互に組み合わされて縦長の空間18を複数区画形成するとともに、壁パネル10の剛性を高め、壁パネル10を補強するよう機能する。
【0027】
複数の構造用合板19は、壁枠11の開口した外面に釘を介し横一列に並べて貼着され、必要に応じて窓用の開口20等が大きく形成される(図12、図13参照)。各構造用合板19は、例えば針葉樹合板やラワン等を使用して強度に優れる縦長の長方形に形成され、表面に防虫処理や防腐処理等が施されており、最下部21が壁枠11の下部横桟14の下面よりも下方向に長く(例えば6cm程度)伸ばされて突出する。構造用合板19の上部は、必要に応じて壁枠11の上部横桟13に揃えられたり、上部横桟13よりも低い位置に位置する。
【0028】
複数の石膏ボード22は、壁枠11の内面に釘を介し横一列に並べて貼着され、開口20に対向する開口、配線パーツ露出用の露出口23や孔が必要数穿孔されており、耐熱機能、防火機能、遮音機能等を発揮する。各石膏ボード22は、必要に応じ、工場で壁枠11の内面に完全に貼着されたり、簡単に着脱できるよう仮止めされる。
【0029】
石膏ボード22は、12.5mm以上の厚さを有する縦長の長方形に形成され、下部が壁枠11の下部横桟14よりも短縮されており、この下部の下面と下部横桟14の下面との間にシール用の隙間24を断面矩形に形成する(図6、図7参照)。石膏ボード22の下部には、必要に応じて締結具40用の先孔や目印等が横一列に並べて形成される。また、石膏ボード22の上部は、必要に応じて壁枠11の上部横桟13に揃えられたり、上部横桟13よりも低く位置する。
【0030】
配線パーツ25は、桟木15の下部に設置されて石膏ボード22の露出口23から露出するコンセントボックス26と、このコンセントボックス26に接続されて上部横桟13の貫通孔17から貫通露出する配線コード27とから構成される。コンセントボックス26は、露出口23に螺着されるコンセントカバー(図示せず)により被覆される。また、配線コード27は、桟木15の長手方向に配線金具を介して係止される。
【0031】
各グラスウール28は、例えば耐久性や耐水性等に優れる無機質の繊維材料からなる。このグラスウール28は、壁枠11の複数の空間18にそれぞれ充填されて配線パーツ25を被覆し、断熱材としての断熱機能と高い気密機能を発揮する。
【0032】
防湿気密フィルム29は、例えば0.02mm以上の厚さを有するアルミ、OPP、PET製等のフィルムを使用して矩形に形成され、その上部、下部、及び左右両側部からなる周囲が壁枠11と石膏ボード22との間からはみ出て外部に露出し、この露出した部分が壁枠11と構造体30との間、壁枠11と隣接する他の壁枠11との間に挟持される(図1、図4、図6参照)。
【0033】
このような壁パネル10を製造する場合には、先ず、壁枠11を一対の縦桟12、一対の上部横桟13、下部横桟14、複数の桟木15、横桟16を使用して組み立て(図10参照)、この壁枠11の開口した外面に複数の構造用合板19を釘を介し横一列に並べて貼着し(図11参照)、開口20付きの壁枠11を表裏逆にして寝かせる。
【0034】
こうして壁枠11に複数の構造用合板19を貼着したら、壁枠11内に配線パーツ25のコンセントボックス26や配線コード27を配線して配線コード27を一対の上部横桟13の貫通孔17から外部に引き出し(図12参照)、壁枠11の複数の空間18にグラスウール28をそれぞれ充填して配線パーツ25を被覆する(図13参照)。
【0035】
そして、壁枠11の内面に防湿気密フィルム29を積層して複数のグラスウール28を被覆し(図14参照)、防湿気密フィルム29の周囲を壁枠11の周囲から食み出させ、壁枠11の内面に複数の石膏ボード22を釘を介し横一列に並べて貼着した(図15参照)後、石膏ボード22の露出口23から配線パーツ25のコンセントボックス26を露出させれば、ユニット化した壁パネル10を製造することができる。
【0036】
建築物の構造体30は、図6や図7に示すように、転圧された砕石上に防湿シートを介して打設・養生される基礎31を備え、この基礎31上に木材2が土台32や大引きとしてアンカーボルト等により固定され、これら土台32と大引き上に一階用の床根太33が組まれており、この床根太33に、発泡ウレタン等からなる断熱材34、構造用合板35、及び床面であるフローリング36が順次積層して敷設される。
【0037】
床根太33の立面である外面には、構造用合板19の最下部21が締結具40を介して水平外方向から固定され、フローリング36と石膏ボード22の下部下面との隙間24には、変性シリコーン等からなる気密・防水用のシーリング材37がコーキングガンにより施される。
【0038】
締結具40は、図7ないし図9に示すように、構造用合板19の最下部21と床根太33の外面とを固定する複数の釘41と、構造用合板19の下部を外方向から斜め下方に貫通して壁パネル10の下部横桟14と床根太33とを固定する専用の第一のビス42と、石膏ボード22の下部を内方向から斜め下方に貫通して壁パネル10の下部横桟14と床根太33とを固定する専用の第二のビス42Aとから形成される。複数の釘41は、構造用合板19の最下部左右方向に並べて打ち込まれ、かつ上下方向に間隔をおいて配列される。
【0039】
第一、第二のビス42・42Aは、例えば、鋳鋼、鍛鋼、鋳鉄、浸炭焼入れされた鋼線等を使用してφ4.2mmの径に形成される胴43を備え、この胴43の尖った先端部を含む前部と後部とには、鋭利な螺子山44がそれぞれ突出形成され、末端部には、略円錐台形で穴付きの頭部45が一体形成されており、全体として長さ12cm、φ6mmの大きさに形成される。これら第一、第二のビス42・42Aは、壁枠11の左右方向に並べて螺挿され、相互に干渉しないよう千鳥形にずらして配列される。
【0040】
第一、第二のビス42・42Aの螺挿される際の傾斜角度は、特に限定されるものではないが、作業性向上の観点から水平面に対して45°〜85°、好ましくは60°〜80°の範囲とされる。このような第一、第二のビス42・42Aとしては、(有)ダンドリ製作所製のビス(商品名SP‐120:胴径4.2mm、螺子部山径6.0mm、全長120mm、螺子長45mm)が好適に使用される。
なお、第一、第二のビス42・42Aは、図9に示すように、必要に応じ、壁パネル10の構造用合板19や石膏ボード22の固定に適宜使用される。
【0041】
養生シート60は、図19や図20に示すように、特に限定されるものではないが、例えば可撓性や耐候性に優れる安価なポリエステル樹脂製のシートと、このシートの表裏面にそれぞれコーティングされる耐水性、難燃性の塩化ビニル樹脂とを備え、住宅1の完成時の形態や大きさに応じて平面矩形に形成される。この養生シート60は、建築途中の住宅1の略全部を被覆可能な大きさ(例えば、20m×25m以上、あるいは25m×25m以上)とされ、周縁部の少なくとも四隅に、作業の便宜を図る貫通孔がそれぞれ穿孔されており、各貫通孔には操作用のロープの端部が緩みや振動を防止できる南京結び、本結び、もやい結び等で緊縛される。
【0042】
養生シート60の厚さは、特に制約されるものではないが、防水の確実化を図る観点から0.35〜0.60mmの範囲、好ましくは0.52〜0.59mmの範囲、より好ましくは0.56〜1.00mmの範囲が良い。また、養生シート60の重量は、特に制限されるものではないが、風等で煽られ、騒音を発生させることがないよう、少なくとも200kg以上、好ましくは300kg以上、より好ましくは500kg以上が良い。この養生シート60の1m当たりの重量は、0.34kg以上、好ましくは0.4kg以上、より好ましくは0.5kg〜0.7kg未満、さらに好ましくは0.55kgが良い。
【0043】
上記構成において、住宅1を枠組壁工法により建築する場合には、先ず、基礎31上に一階用床組を構築してその多数の区画空間に断熱材34をそれぞれ敷き詰めること等により構造体30を構成(図1、図2参照)し、この構造体30の周囲等に一階用の複数の壁パネル10を垂直に接合固定(図3参照)し、この複数の壁パネル10の上部間に天井パネル3を架設して一階の建て込みを完了する(図4、図17、図18参照)。
【0044】
複数の壁パネル10を接合固定するには、先ず、既に構築された構造体30のフローリング36上に、輸送した壁パネル10を立ててこれらフローリング36と壁パネル10の間に防湿気密フィルム29の露出した下部を折り曲げて介在させ、構造体30を構成する床根太33の外面に各構造用合板19の最下部21を重ねて位置決めし、釘41により固定する。
【0045】
次いで、各構造用合板19の下部に、複数の第一のビス42を斜め下方に挿通して壁パネル10の下部横桟14、構造体30の床根太33、構造用合板35を固定するとともに、各石膏ボード22の下部に、複数の第二のビス42Aを斜め下方に挿通して壁パネル10の下部横桟14、構造体30の床根太33、構造用合板35を固定し、複数の石膏ボード22の下部下面とフローリング36との間の隙間24に、気密・防水用のシーリング材37をコーキングガンにより施し、壁枠11、石膏ボード22、フローリング36の気密性を確保する。
【0046】
この際、複数の第一、第二のビス42・42Aは、前部の螺子山44が構造体30の床根太33に螺嵌して強い摩擦力・保持力を発揮するとともに、後部の螺子山44が壁パネル10の下部横桟14に螺嵌して強い摩擦力・保持力を発揮し、螺子山44の刻まれていない中央部46が壁パネル10の下部横桟14を貫通する。
【0047】
そして、下地材である複数の構造用合板19の外面に、シート形の防風材50、通気層51、化粧された耐火性の外壁材52を順次積層して設ければ、構造体30に壁パネル10を接合固定することができる。外壁材52としては、例えば軽量の木質系外壁材、金属系外壁材、石綿系外壁材、軽量気泡コンクリート等が使用される。
【0048】
上記作業要領で住宅1の二階部分を構築するが、この作業の際の天候が悪化して工事を中断する場合には、建築途中の住宅1に対し、1枚の養生シート60をクレーン車61で吊り上げて被覆(図19参照)し、建築途中の住宅1の木材2、断熱材、壁パネル10を雨、風、雪、湿気等から効果的に養生保護すれば良い(図20参照)。
【0049】
具体的には、予め工場から工事現場に養生シート60を運搬しておき、この養生シート60の一部である中央部を丸めてロープ、ゴム紐、ワイヤ等からなる緊縛材(接続線条体)で緊縛するとともに、この緊縛材をクレーン車61のフック62に係止して吊り上げ、クレーン車61の伸縮ブームを伸縮して建築途中の住宅1上方に養生シート60を配置して徐々に降ろし始める。
【0050】
養生シート60の中央部を緊縛材で緊縛する場合には、養生シート60の中央部を別体のクッションやゴム、ダンボール等からなる芯材を介して略球形に丸め、この養生シート60の丸まった中央部を緊縛材で南京結び、本結び、もやい結び等にすると、強固に緊縛し、かつ緩みや振動を簡単に防止することができる。また、クレーン車61は、特に限定されるものではないが、工事現場の道路状況に応じて、例えばカーゴクレーン、トラッククレーン、ラフテレーンクレーン等を適宜使用することができる。
【0051】
こうして養生シート60を徐々に降ろし始めたら、この養生シート60を降下させつつ手作業により前後左右に適宜展開し、この養生シート60により建築途中の住宅1の略全部を上方外側から被覆するとともに、養生シート60の中央部とクレーン車61のフック62との係止を解除し、その後、養生シート60の下部のバタツキを確実に防止するため、建築途中の住宅1の下部あるいはその近傍の地盤に養生シート60の周縁下部を固定すれば良い。
【0052】
これらの作業の際、養生シート60の複数の貫通孔に予め挿通しておいた操作用のロープ(操作線条体)等を適宜引張り操作すれば、窄んだ養生シート60を容易に拡張することができる。また、養生シート60により建築途中の住宅1の全部を被覆するのが好ましいが、住宅1の木材2や断熱材に悪影響が生じないのであれば、基礎31の下部等は多少露出しても良い。また、養生シート60の固定に際しては、専用の固定具を使用しても良いが、既存の建築用の釘、ボルト、フック、ゴム等を選択的に用いることもできる。
【0053】
天候が回復して工事を再開し、養生シート60を除去して住宅1の二階部分を構築したら、天井と屋根とを組み、二階の建て込みを完了することにより、住宅1を建築することができる(図21参照)。養生シート60の除去に際しては、例えば養生シート60の周縁下部の固定を解除し、養生シート60の一部である中央部を緊縛材で再び緊縛し、この緊縛材をクレーン車61のフック62に係止して吊り上げた後、クレーン車61の伸縮ブームを伸縮して建築途中の住宅1から養生シート60を移動させれば良い。
【0054】
上記構成によれば、工場で主要部品である壁パネル10を製造してストックしておくので、時間をかけて現場で壁パネル10を製作する必要が全くない。したがって、作業性を著しく向上させて工期を短縮することができる。また、石膏ボード22の下部と側部とに窓孔70をそれぞれ穿孔したり、開口した各窓孔70を石膏等により閉じる必要が全くないので、壁パネル10自体の機械的強度が低下するのを抑制防止することができる。
【0055】
また、壁枠11内に複数の桟木15と横桟16を配設して組み合わせ、壁パネル10の撓みを防止するので、壁パネル10を2.34m以上の全高にして天井を高くしようとしても、優れた強度と剛性を有効に確保することができる。また、防湿気密フィルム29に配線パーツ25の配線コード27を挿通させて外部に引き出すのではなく、配線パーツ25の配線コード27を上部横桟13の貫通孔17から外部に引き出すので、防湿気密フィルム29の挿通部分を補修する必要がなく、優れた気密構造を得ることができる。
【0056】
また、壁枠11にグラスウール28を単に充填するのではなく、区画された複数の空間18にグラスウール28をそれぞれ充填するので、グラスウール28の位置ずれ等を抑制して作業性を向上させることが可能になる。また、複数のグラスウール28を防湿気密フィルム29により単に被覆するのではなく、壁枠11の内面全体に防湿気密フィルム29を積層してその周囲を壁枠11の周囲から食み出させるので、気密性の向上を通じて断熱性の向上、使用するエネルギの効率化、結露・カビの防止、建築物の腐食防止を図ることが可能になる。
【0057】
また、床根太33の外面に構造用合板19の伸びた最下部21を重ねて固定するので、構造用合板19を容易に仮止めすることが可能になる。また、壁パネル10の下部横桟14に防湿気密フィルム29の下部を単に揃えるのではなく、フローリング36と壁パネル10の下部横桟14間に防湿気密フィルム29の下部を潜り込ませ、挟持させるので、除湿、防水、気密性を大幅に向上させることが可能になる。
【0058】
また、壁パネル10をユニット化しておく関係上、構造体30の床面に壁枠11を建ててその下部横桟14を釘41Aにより固定することはできないが、構造用合板19の下部に第一のビス42を斜め下方に挿通して壁パネル10と床根太33を固定するとともに、石膏ボード22の下部に、第二のビス42Aを斜め下方に挿通して壁パネル10と床根太33を固定するので、現場で壁パネル10を製造するのではなく、予め工場で壁パネル10を製造してユニット化しても、壁パネル10を構造体30に強固かつ容易に固定することが可能になる。
【0059】
また、保持力の弱い釘を使用したり、第一、第二のビス42・42Aの胴43の全てに螺子山44を突出形成するのではなく、胴43の前部と後部のみに螺子山44をそれぞれ突出形成し、胴43の中央部46に螺子山44を突出形成せずに強度を高めるので、横方向からの風等に強く、強度、剛性に優れるビスを得ることができ、しかも、この第一、第二のビス42・42Aの使用により、壁パネル10の接合固定強度の大幅な向上が期待できる。特に、第一、第二のビス42・42Aとして、SP‐120を使用すれば、通常のビスに比べ、3〜4倍の保持力と高い信頼性を得ることができる。
【0060】
また、石膏ボード22の下部下面とフローリング36とを単に接触させるのではなく、石膏ボード22の下部下面とフローリング36との隙間24にシーリング材37を充填するので、防湿気密フィルム29とシーリング材37の多層構造を通じて気密性の十分な確保が期待できる。
【0061】
また、多数の養生シート60を使用して被覆するのではなく、大型の養生シート60を1枚使用して上方外側から被覆するので、隣接する養生シート60間から雨風が侵入して一階用床組、壁パネル10、天井パネル3等を構成する木材2や断熱材に悪影響を及ぼすのを抑制防止することができる。したがって、乾燥性が要求される木材2,断熱材,壁パネル10の性能低下を確実に防止することができる。また、吊り上げた重い養生シート60を降ろしながら展開被覆するので、養生シート60の重量を活用して短時間で迅速に被覆でき、被覆作業の著しい円滑化、簡素化、容易化を図ることができる。
【0062】
また、養生シート60の重量が200kg以上であるから、風等で煽られて木材2と接触し、騒音を発生させて周囲の居住者に迷惑をかけることもない。また、養生シート60の中央部を吊り上げるので、養生シート60の被覆量に偏りがなく、建築途中の住宅1の一部が露出してその木材2等が風雨に晒され、悪影響を蒙るのを防止することが可能になる。
【0063】
また、建築途中の住宅1の屋根が不等辺三角形等のような特殊な形態である場合には、養生シート60の中央部から外方向にずれた箇所を吊り上げれば、養生シート60の被覆量に偏りが生じるのを有効に防止することができる。さらに、被覆した養生シート60の内部で建築作業を行うものではないので、養生シート60の形態を維持するため、養生シート60をクレーン車61により常時吊り上げておく必要もない。
【0064】
なお、上記実施形態の壁枠11は長方形や正方形に形成することができるし、桟木15と横桟16の数は適宜増減しても良い。また、壁枠11と構造用合板19の間、及び又は壁枠11と石膏ボード22の間には、他の層を適宜介在させても良い。また、上記実施形態では、石膏ボード22の下部下面とフローリング36との隙間24に液状のシーリング材37を充填したが、何らこれに限定されるものではない。例えば、定形のシーリング材を使用しても良い。
【0065】
また、複数の壁パネル10を横一列に並べて接合する際、隣接する壁パネル10の間に防湿気密フィルム29の側部を挟持させ、除湿、防水、気密性を向上させるようにしても良い。また、壁パネル10を一階の各部のみならず、二階各部の建築に使用することもできる。
【0066】
さらに、上記実施形態ではポリエステル樹脂製のシートの表裏面に塩化ビニル樹脂をコーティングした養生シート60を示したが、何らこれに限定されるものではない。例えば、ポリエステル樹脂製のシートの表裏面に、エチレン酢酸ビニル樹脂等をコーティングした養生シート60を使用しても良いし、ポリエステル樹脂製のシートを一対のエチレン酢酸ビニル樹脂等で挟み持つ養生シート60を使用しても良く、さらにはポリエステル樹脂製のシートからなる養生シート60を用いることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明に係る建築物の建築工法は、建築や土木の分野で使用することができる。
【符号の説明】
【0068】
1 住宅(建築物)
2 木材
3 天井パネル
10 壁パネル
11 壁枠
12 縦桟(側部)
13 上部横桟(上部)
14 下部横桟(下部)
15 桟木(第一の仕切り材)
16 横桟(第二の仕切り材)
17 貫通孔
18 空間
19 構造用合板(外層)
22 石膏ボード(内層)
24 隙間
25 配線パーツ
28 グラスウール(充填材)
29 防湿気密フィルム(防湿層)
30 構造体
50 防風材
51 通気層
52 外壁材
60 養生シート
61 クレーン車(クレーン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の木材と壁パネルとを使用して建築物を枠組壁工法で建築し、この建築物の建築時には建築中の建築物を養生シートにより保護する建築物の建築工法であって、
壁パネルを、乾燥性が要求される壁枠と、この壁枠の外面を被覆する外層と、壁枠の内面を被覆する内層と、壁枠に内蔵される配線パーツと、壁枠と内層との間に介在される防湿層とから構成してユニット化し、壁枠の上下部間に第一の仕切り材を、壁枠の両側部間には第二の仕切り材をそれぞれ架設し、これら第一、第二の仕切り材を組み合わせて複数の空間を形成するとともに、空間に少なくとも耐熱性の充填材を充填し、壁枠の下部と内層の下部下面との間にシール用の隙間を形成し、壁枠と内層との間から防湿層の少なくとも下部を露出させて外層方向に伸ばし、かつ防湿層の下部下端を壁枠の下部下面に重ね、
建築物の建築時に一枚の養生シートをクレーンで吊り上げ、この養生シートを展開しながら降ろして建築中の建築物を被覆保護し、この建築物の下部あるいはその近傍の地盤に養生シートの下部を固定することを特徴とする建築物の建築工法。
【請求項2】
養生シートの総重量を200kg以上としてその1m当たりの重量を0.34kg〜0.7kgの範囲とし、この養生シートの一部を接続線条体により緊縛して移動式のクレーンで吊り上げるとともに、養生シートの周縁部に複数本の操作線条体を接続し、この複数本の操作線条体の操作により、養生シートを徐々に展開する請求項1記載の建築物の建築工法。
【請求項3】
壁パネルの外層に、防風材、通気層、及び耐火性の外壁材を順次積層する請求項1又は2記載の建築物の建築工法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2012−82619(P2012−82619A)
【公開日】平成24年4月26日(2012.4.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−229931(P2010−229931)
【出願日】平成22年10月12日(2010.10.12)
【特許番号】特許第4705995号(P4705995)
【特許公報発行日】平成23年6月22日(2011.6.22)
【出願人】(595074657)蹴揚建設株式会社 (11)
【Fターム(参考)】