説明

引伸ばし作業区間または引伸ばしユニットを運転するための方法および装置

本発明は、ポリマー糸製ケーブルを、複数の駆動引伸ばしローラーを用いて引き伸ばすための引伸ばし作業区間または引伸ばしユニットの運転方法に関する。発明に従い、各引伸ばしローラー(2.1、2.2)が所定の動作値に個々に制御されることが意図される。これに加え、各引伸ばしローラー(2.1、2.2)には、別々に駆動可能な駆動装置が付設されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、方法に係るまたは装置に係る請求項の上位概念に記載の、引伸ばし作業区間または引伸ばしユニットを運転するための方法および装置に関する。
【背景技術】
【0002】
高ポリマー合成糸製のケーブルを、引伸ばしユニット内で、供給ユニットおよび引伸ばしユニットを用いて、ケーブルカバーが複数のシングルロッドに分配される状況において引伸ばすための装置が既に知しられている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】ドイツ連邦共和国特許出願明細書 DE2148619
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の課題は、方法に係る請求項または装置に係る請求項の上位概念による引伸ばし作業区間または引伸ばしユニットを駆動するための方法および装置を改良することと、使用可能性を拡大することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
この課題は、本発明に従い、方法に係る請求項または装置に係る請求項の特徴により解決される。本発明の発展形は、各従属請求項により明らかになる。
【0006】
発明に従い、各引伸ばしローラーの駆動が別々の駆動装置により行われ、この駆動装置がアクチュエーターを介し、予定される回転数、または引伸ばしローラーを駆動するための各必要なトルクに制御可能であることが特に意図されている。これによって、二つの引伸ばしローラー間の異なる速度(回転数)を通じて、引伸ばしローラーの周囲を走るケーブルまたは糸の望まれる引伸ばしが達成可能である。最初の供給引伸ばしローラーと最後の搬出引伸ばしローラーの間の合計回転数比率は、1:3から1:4の間の数字である。個々の引伸ばしローラーまたはガレットの駆動は、中央にある一つの駆動装置によって行われるのではなく、各ガレットが別個に駆動されるので、引伸ばしユニットは異なって運転されることが可能である。それら駆動が、一つの引伸ばしユニット内ではほぼ同じであって、負荷分配が一様に行われることもまた有利である。別個の駆動によってスリップが本質的に引き下げられることが可能である。
【0007】
また、駆動装置の必要なトルク、または個々のガレットの駆動が、制御・調整装置を用いて行われることは有利である。
【0008】
モーターが非同期式の駆動装置として形成され、制御・調整装置が、モーターに連結された回転数センサーとともに周波数コンバーター(変換器、周波数変換器)を備えることも有利である。周波数コンバーターを介して要求される回転数の調節が行われ、それによって各ガレットにおけるトルクの調節もまた行われる。周波数コンバーターを用いて、各個々のモーターのために、要求される最善の回転数が調節可能である。より高い調整要求の場合には、分野に向いている変換機が使用される。これは、下位に置かれる電流調整器を基礎とした回転数調整部から構成される。電気的に変換器内に置かれるモーターモデル中にモーターの特性値が保存され、または場合によっては、自動で算出され適合される。これは、回転数とモーメントを調整するために別々の回転数計測と回転数フィードバックを行う必要が無いという利益を有する。フィードバックされ、調整のために使用される量は、専ら瞬間電流である。この量と電流の位相状況に基づいて、すべての必要なモーターの状況(回転数、スリップ、トルクと、さらには出力ロスまでも)が算出されることが可能である。
【0009】
異常値、例えば引伸ばしの際にケーブルの破損が現れた場合、これは同じく回転数センサーを介しての、および/または周波数コンバーターを用いての異常値として把握され、エラー報告がなされ、装置はすぐに自動停止する。このため、各モーターの回転数および/またはトルクが把握され、もっぱら異常状況で生じることがある所定の値(突然の回転数上昇)と比較される。この値は算出され保存される。目的にかなった回転数の調節によって、相応するモーターが最善にサイズ決めされ、モーター出力はフルに使用され、これによってコストも下げることができる。さらに、このような装置の使用領域も拡張され、異常の頻発も回避される。
【0010】
さらに、モーターに付設される周波数コンバーターが、現状のモーメントを目標モーメントと比較し、その後、相応するモーターの駆動速度が合わせられる。
【0011】
より良い保持摩擦抵抗を発生させるためにこのガレットの表面をクロームめっきするかセラミック層を設けることは有利である。
【0012】
以下の方法は特に有利である。
a)最初のガレットが、制御または調整により変更されない事前に定められた速度で駆動され、さらに最後のガレットの速度とこれによる引伸ばし比率が定められ、
b)装置は、点線(図7)に従い、自由に選択可能な開始引き伸ばし量でもって開始され、その際速度上昇は、直線的にまたは自由に選択可能に個々のガレットに分配され、
c)ケーブルがガレット上に置かれ、トルクの最適化が開始され、
d)個々のガレットの駆動装置が、周波数変換機を用いて継続的に監視され、現状トルクが、算出された平均の目標トルクと比較され、その後、相応するガレットの速度が調整され、一方、装置は終了速度に回転を高められ、
e)速度が、目標曲線中に保存され、次回の開始工程において、始動工程を加速するために使用される。
【0013】
さらに、全モーターの最善の駆動調節または各モーターの望ましい駆動トルクの調節が、目標トルク曲線または目標トルク推移への段階的な接近または繰り返しにより自動的に行われることは有利である。
【0014】
さらなる利益および本発明の詳細は、特許請求の範囲および明細書に記載され、および図面に現されている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】二つの引伸ばしユニットを有する引伸ばし作業区間の図
【図2】集中駆動装置とともに二つの引伸ばしユニットを有する引伸ばし作業区間の上面図
【図3】引伸ばしユニットのガレットを直接および別個に駆動するための個々のモーターの装置の上面図。
【図4】図2による二つの引伸ばしユニットを有する引伸ばし作業区間のガレットのプロセス速度を表すグラフ
【図5】図2による引伸ばし作業区間の個々ガレットのトルク吸収を表すグラフ
【図6】図2による、二つの引伸ばしユニットを有する引伸ばし作業区間の個々ガレットのトルク吸収を表すグラフ。第二の速度プロフィルまたは引伸ばしプロフィルによる。
【図7】トルクに応じて上昇する、図3によるガレット装置の速度推移のグラフ
【図8】図3による個々のガレットのトルクを表すグラフ。調節された機械の場合。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1には、二つの引伸ばしユニット1.1、1.2に配置される引伸ばしローラーまたはガレット2を有する、それ自体公知の引伸ばし作業区間1の構成原理が示される。両引伸ばしユニット1.1、1.2には、各々7つのガレットが配置されている。図2に表されるとおり、技術水準による引伸ばし作業区間1においては、引伸ばしユニット1.1、1.2のガレット2は、中央駆動装置を介してか、または付設された各モーター3.1、3.2と記号的に図示されたそれぞれのフレーム4.1、4.2内のギアを介して駆動される。
【0017】
図3には合計14のガレット2を有する、本発明に係る引伸ばし作業区間1が示される。引伸ばし作業区間1は、当該実施例によると第一の引伸ばしユニット1.1と第二の引伸ばしユニット1.2から成る。
【0018】
図3によると、個々のモーター31.1、31.2、…、32.14は、引伸ばしユニット1.1、1.2内で、それぞれのホルダー5.1、5.2内に収容されている。また、このホルダーはガレット2を回転可能に支承している。ホルダー5.1、5.2は略式にのみ図示されている。図3の図上には、図2の図においてのように、図1の引伸ばし作業区間1が示されており、合計14のガレットに対し駆動装置31.1、31.2、…、32.14が付設されるのがわかる。
【0019】
好ましくは、水冷モーターとして形成される各モーター31.1、31.2、…、32.14は、個々のガレット2を直接駆動するために使用される。モーター3の駆動軸とガレット2の駆動軸の間に、ジョイント、ジョイント軸または振り子ベアリングが設けられており、これにより横へのずれまたは曲げモーメントによって引き起こされる影響が相殺される。
【0020】
図4は、各モーター3.1および3.2を介して駆動される第一及び第二の引伸ばしユニット1.1と1.2の2つの異なる速度Vのグラフを示している。その際、V1は、第一の引伸ばしユニット1.1のガレット2の速度(周辺速度=ガレットの回転数xガレット表面半径、周辺速度はケーブル6の速度に相当する、その他本明細書では常に、ガレットの回転数の値が前記した関係から生じる速度に関し話をする)を表し、V2は第二の引伸ばしユニット1.2のガレット2の速度を表している(これに関し図1および図2を参照のこと)。実線は、より高い引伸ばし比率を示し、破線はより低い引伸ばし比率を示す。ケーブル6によりガレット2に及ぶトルクMの推移が図5と6のグラフに表されている。図5において実線で表されたバーはより高い引伸ばし比率に相当し、図6において破線で表されたバーはより低い引伸ばし比率に相当する。これに関して、図4において実践あるいは破線で表された速度を参照のこと。
【0021】
図4は、第一の引伸ばしユニット1.1が、第二の引伸ばしユニットよりもゆっくりと駆動されることを具体的に示す。この結果、図1に示されるケーブル6は引き伸ばされる。このため、第二の引伸ばしユニット1.2によるトルクの吸収は合計では、第一の引伸ばしユニット1.1によるトルクの吸収よりも多い。第一及び第二の引伸ばしユニット1.1と1.2の間のトルクの差は、フィラメントまたはケーブル6を引き伸ばすために必要な引き伸ばし力または摩擦熱を意味する。フィラメントの分子を引き伸ばすには所定の引き伸ばし力が必要である。フィラメントの分子を引き伸ばすことにより個々の分子間のある程度の摩擦が発生し、その結果フィラメントまたはケーブルはおよそ100℃まで暖められる。
【0022】
図5は、両引伸ばしユニット1.1、1.2における合計14のガレット2のトルクMの分配を示す(図4実線で示された線を参照のこと)。図6は、比較的小さな引き伸ばし時のトルク分配を表している(図4の破線で示された線を参照のこと)。最大または最小トルク値は、M1max、M2max、M2min等と表されている。
【0023】
図1に示されるように、第一の引伸ばしユニット1.1の最後のガレット2の最後の駆動ローラーと、第二の引伸ばしユニット1.2の最初のガレット2の最初の駆動ローラーは、ケーブル6によって90°だけ巻かれているのでこの箇所ではトルクの伝達が行われない。このことはまた、この箇所で多くのスリップが発生する前提となる。ケーブル6が、この箇所でガレット2の表面を滑り得るので、このガレットは激しく消耗し、また全トルクを伝達しない。第一の引伸ばしユニット1.1の最後のガレット2でと第二の引伸ばしユニット1.2の最初のガレット2での引張力は、この為、たいてい隣接するガレット2での引っ張り力より幾ばくか低い。このため、より良い保持摩擦抵抗を発生させるために、このガレットの表面をクロームめっきすること、またはセラミック層を設けることは有利である。
【0024】
図1および2(技術水準)による例における駆動力の計算の際、駆動モーターの選択は、最大トルクM2maxにより定められ、すなわち、駆動装置はより大きくサイズ決めされる。このため、より大きなギアもまた必要であり、その結果、図1による公知の装置は費用がかかり高価である。
【0025】
図3による駆動装置によって、エネルギー消費を減らすことができる。ここで、駆動源は、駆動速度が個々に段階づけられ、これによって各個々のガレット2のために、ある所定のまたは理想的な駆動トルクが提供されることによって、属するガレット2の各最大要求に応じ個々に設計される。このため全体として、トルクMd=M/Nが提供されなければならない。Mdは、ここでは平均トルクであり、Mはモーターのトルク、Nは個々のガレット2を駆動するための駆動源の数である。
【0026】
個々のモーター31.1−32.14は、ガレット2の各最大トルクに応じて設計されている。周波数変換器を用いて、必要な速度V1とV2が監視され、ケーブル6の望まれる引き伸ばしを得るために調節され得る。この為、全モーター31.1−32.14の駆動源には、トルク制御・調整機構が組み込まれている。先に算出されたMdは、全モーターの駆動のための目標トルクである。これに関し図7および8を参照のこと。
【0027】
V1は当初速度であり、この当初速度はケーブル6の望ましい引き伸ばしに応じて、図7において後続する値に次第に高められ、望ましい引き伸ばしが達成される。現状モーメントが、目標モーメントから外れた場合、調整によって現在の速度が目標速度に繰り返し合わせられる。
【0028】
図7から分かるとおり、ケーブル6は当初軽く引っ張られる。後に、非常に強く伸ばされ得るからである。ケーブル6がより多く伸ばされた場合ほど、相応するモーター3の駆動のための必要なトルクは高くなる。延長分が増加する際、引き伸ばし力が上昇するからである。速度の段階付けは、基本的に1番目から7番目のガレットでのほうが、後続するガレットにおける速度の段階付けより大きい。
【0029】
ガレット2のトルクは、単位時間あたり複数回サンプリングされ、この方法によって個々のガレット2のための駆動速度が合わせられる。調整機構によりサンプリングされた信号は、必要な駆動速度を定め、それによってガレット2の必要なトルクを定める制御量を表している。
【0030】
継続的なトルク監視と必要なトルクの適合により、駆動システムは、短い慣らし運転の期間の後、連続的かつ最善に必要な条件に調節される。これによって、各個々のモーター3の駆動のために必要な駆動エネルギーのみが提供される。駆動装置が大きくサイズ決めされることは、図7による制御曲線を用いた本発明に係る制御または調整によって回避することができる。
【0031】
引伸ばし作業区間の駆動源は、最適化フェーズにおいて以下のステップを実施される。
a)最初のガレット2(図7 N=1)が、事前に定められた速度V1(この速度自体は制御または調整によって変更されない、つまり一定のままであり、ある速度値が選定される。この値でもって例えば紡績工場から来るケーブル6が供給される)で駆動される。最後のガレット(図3において、モーター32.14により駆動される)の運転中走行する速度V2もまた前もって定められる。これによって、引伸ばし比率が定められる。この値はまた、後に引き伸ばされたケーブル6がさらに加工されるよう調整される。
b)装置は、点線(図7)に従い自由に選択可能な開始引き伸ばし量でもって開始され、その際速度上昇は、直線的に(または自由に選択可能に)個々のガレットに分配される。このことは、第一のガレット(図7、最も左、N=1)に続くガレット(図7、N=2,3,4,…)が、直線的に増加する(または任意に選択可能な関数に応じた)回転数で駆動されることを意味する。事前に定められるのは、つまり当初の速度分配であり、これは図7にKAで示されている。その際好ましくは、最後のガレット(図7、N=14)の速度は、定められた終了速度V2よりも小さい。図7において、開始引き伸ばしの速度値VAは、ここではつまりVA<VEである。
c)ケーブル6がガレット上に置かれ、トルクの最適化が開始される。
d)個々のガレット2の駆動装置31.1、31.2、…、32.14が、継続的に調整機構を用いて監視され、現状トルクが目標トルクと比較される。相応して個々のガレットの速度が調整される。当初の速度分配(図7、曲線KA)から出発して、ガレットの駆動装置31.1、31.2、…、32.14は、回転を高められ、個々の繰り返しの中で図7中破線で表される、開始曲線KAの上方の回転数分配が生じる。この最適化は、個々の駆動装置31.1、31.2、…、32.14のトルクが、事前に定められた目標値に一致し、最後のガレット(図7、N=14)の回転数の値が、引き伸ばし比率を定める所定の終了回転数値V2に達するまで行われる。個々の駆動装置31.1、31.2、…、32.14のトルクは、好ましくは、図8中に表される状況が生じるまで、つまり、いたるところで同じトルクとなるまでそのように調整される。
e)そのようにして得られる終了曲線KAのガレットの速度は保存され、次回の開始工程において、始動工程を加速するために事前に定められた値として使用される。
【0032】
先に述べたとおり、最後のガレット(N=14)を、(相応する回転数の)引き伸ばし比率を定める速度V2で同様に駆動することが可能である(VA=VE)。しかしながら好ましくは、スタート値はVA<VEの関係に従い選択され、その結果最適化フェーズでの不都合な状況は、いかなる場合も回避され得る。
【0033】
本発明に係る引伸ばし作業区間の運転の間、回転数の変更(V1および/またはV2)は、アナログ方式で実行される。ここでもまた、個々のガレットの速度の最適化は、予め定められた目標トルクが達成されるように行われる。
【符号の説明】
【0034】
1 引伸ばし作業区間
1.1 第一の引伸ばしユニット
1.2 第二の引伸ばしユニット
2 引伸ばしローラー、がレット
3.1 駆動装置、モーター(第一の引伸ばしユニット1.1のためのもの)
3.2 駆動装置、モーター(第二の引伸ばしユニット1.2のためのもの)
31・1 モーター 第一のガレット引伸ばしユニット1.1
32.1 モーター 第二のガレット引伸ばしユニット1.2
4.1 フレーム/ギア
4.2 フレーム/ギア
5.1 ホルダー/フレーム
5.2 ホルダー/フレーム
6 フィラメント、ケーブル
7 供給装置または紡糸装置のノズル
速度(ガレット N=1)
開始速度(ガレット N=14)
終了速度

N=1 図3,4,7による最初のガレット
N=14 図3,4,7による最後のガレット

開始時の速度曲線 − 最適化開始時
終了速度における曲線推移 − 最適化が行われた


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ポリマー糸製ケーブルを、複数の駆動引伸ばしローラーを用いて引き伸ばすための引伸ばし作業区間または引伸ばしユニットの運転方法において、各引伸ばしローラー(2.1、2.2)が所定の動作値に個々に制御されることを特徴とする方法。
【請求項2】
各引伸ばしローラー(2.1、2.2)が所定の回転数値に制御されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
駆動されるモーター(3.1、3.2)から引伸ばしローラー(2.1、2.2)へ及ぶトルクの影響が生じることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
回転数調整が、下位に置かれる電流調整により行われることを特徴とする請求項1、2または3に記載の方法。
【請求項5】
モーター(3.1、3.2)の現状のモーメントが把握され、所定の目標値と比較され、相応してモーター(3.1、3.2)の制御が行われることを特徴とする請求項1、2または3に記載の方法。
【請求項6】
各モーター(3.1、3.2)の回転数および/またはトルクが把握され、所定の値と比較され、値を超えることが異常状態として評価されることを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項7】
異常状態においてモーター(3.1、3.2)のシャットダウンが行われることを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
a)最初のガレット(2)が、事前に定められた速度(V1)で駆動され、さらに最後のガレットの速度とこれによる引伸ばし比率が定められ、
b)装置は、自由に選択可能な開始引き伸ばし量でもって開始され、その際速度上昇は、直線的に個々のガレットに分配され、
c)ケーブル(6)がガレット上に置かれ、トルクの最適化が開始され、
d)個々のガレット(2)の駆動装置が、継続的に監視され、現状トルクが算出された平均の目標トルクと比較され、その後、相応するガレットの速度が調整され、一方、装置は、終了速度(V2)に回転を高められ、
e)速度が把握され、目標曲線中で保存され、次回の開始工程において、始動工程を加速するために使用されることを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
全モーター(3.1、3.2)の最善の駆動調節またはモーター(3.1、3.2)の望ましい駆動トルクの調節が、目標トルク曲線への段階的な接近または繰り返しにより行われることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
ポリマー糸製ケーブルを、複数の駆動引伸ばしローラーを用いて引き伸ばすための引伸ばし作業区間または引伸ばしユニットを駆動するための装置であって、請求項1に記載の方法を実施するための装置において、各引伸ばしローラー(2.1、2.2)に、別々に駆動可能な駆動装置が付設されていることを特徴とする装置。
【請求項11】
各引伸ばしローラー(2.1、2.2)に回転数センサーが付設されていることを特徴とする請求項8に記載の装置
【請求項12】
駆動装置(3.1、3.2)が、付設された周波数変換機を有する非同期式のモーターとして形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2010−529305(P2010−529305A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−508692(P2010−508692)
【出願日】平成20年4月15日(2008.4.15)
【国際出願番号】PCT/DE2008/000663
【国際公開番号】WO2008/141602
【国際公開日】平成20年11月27日(2008.11.27)
【出願人】(505196727)フライスナー・ゲゼルシャフト・ミト・ベシュレンクテル・ハフツング (19)
【Fターム(参考)】