説明

弦付きコントローラおよび/または楽器のための方法ならびに装置

弦楽器、ゲームコントローラ、ならびに関連する構造および方法を記載する。コンピュータゲーム用アプリケーションのための、1本以上の弦を有するゲームコントローラを記載する。ゲームコントローラの指づかいおよびゲームコントローラの弦が弾かれた時を指示する出力信号が、コントローラからゲームアプリケーションに送信されてもよい。マルチモード装置も記載する。弦付き装置は、ゲームコントローラおよび楽器の両方として使用されてもよい。弦付きゲームコントローラおよび楽器等の弦付き装置を補強するための、ブレーシング構造および方法も記載する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2008年1月24日に出願された「Guitar Controller」というタイトルの米国仮特許出願第61/023,285号の優先権を主張し、その出願は本明細書に参考として援用される。
【0002】
(分野)
本明細書に記載される技術は、弦付きコントローラおよび/または楽器に関する。
【背景技術】
【0003】
(背景技術)
Guitar Hero(登録商標)ゲーム等の人気のあるコンピュータゲーム用アプリケーションの中には、楽器に何らかの類似性を有するが(例えば、通常はギター型である)、実際の楽器とは大きく異なる、特殊なコントローラを採用するものがある。Guitar Hero(登録商標)とともに使用するためのコントローラは弦が無く、その代わりに、色付きのフレットボタンおよびストラムバーを有する。コントローラは、本明細書において選択情報およびタイミング情報と称される2種類の情報をゲームソフトウェアに提供する。選択情報はフレットボタンを押下することにより提供され、タイミング情報はストラムバーをトグルすることにより提供される。音楽が演奏されると、各々がフレットボタンのうちの1つの色および位置に対応する一連のアイコンがゲーム画面上にされる。プレーヤのゴールは、ゲーム画面上の印の付いた領域を音符が通るのと同時に、示されたアイコンに対応するフレットボタンを押し下げ、ストラムバーをトグルすることである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
(概要)
一局面によれば、ゲームコントローラは、指板を備える本体と、指板に沿って延在する複数の弦と、ゲームコントローラのユーザによる指板の指づかいを検出するように適合される、少なくとも1つの第1のセンサと、ゲームコントローラのユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を検出するように適合される、少なくとも1つの第2のセンサと、少なくとも1つの第1のセンサおよび少なくとも1つの第2のセンサに連結され、ユーザによる指板の指づかいを指示し、かつ、ユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を指示する、少なくとも1つの電気信号を提供する、少なくとも1つのコントロールモジュールとを備える。
【0005】
別の局面によれば、方法が提供される。方法は、(A)指板と、指板に沿って延在する複数の弦と、ゲームコントローラのユーザによる指板の指づかいを検出するように適合される、少なくとも1つの第1のセンサと、ゲームコントローラのユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を検出するように適合される、少なくとも1つの第2のセンサとを備える、本体を備えるコントローラとのユーザ対話に基づいて、コンピュータゲームのための制御信号を発生させる行為を含む。制御信号を発生させる行為は、ユーザ対話に関連する、少なくとも第1および第2の別個の情報を評価する行為を含み、第1の情報は、ユーザによる指板の指づかいを指示し、第2の情報は、ユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を指示する。
【0006】
別の局面によれば、楽器がゲームコントローラとして使用可能になるように楽器を適合させるためのアダプタが提供される。楽器は、指板と、指板に沿って延在する複数の弦とを備える、本体を備える。アダプタは、ゲームコントローラのユーザによる指板の指づかいを検出するように適合される、少なくとも1つの第1のセンサと、ゲームコントローラのユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を検出するように適合される、少なくとも1つの第2のセンサと、少なくとも1つの第1のセンサおよび少なくとも1つの第2のセンサに連結され、ユーザによる指板の指づかいを指示し、かつ、ユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を指示する、少なくとも1つの電気信号を提供する、少なくとも1つの制御モジュールとを備える。
【0007】
別の局面によれば、楽器がゲームコントローラとして使用可能になるように楽器を適合させるための方法が提供される。楽器は、指板と、指板に沿って延在する複数の弦とを備える、本体を備える。方法は、(A)ゲームコントローラのユーザによる指板の指づかいを検出するように、少なくとも1つの第1のセンサを指板上に位置付ける行為と、(B)ゲームコントローラのユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を検出するように、少なくとも1つの第2のセンサを提供する行為と、(C)少なくとも1つの電気信号をゲームに提供する行為であって、少なくとも1つの電気信号は、ユーザによる指板の指づかいを示し、かつ、ユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を指示する、行為とを含む。
【0008】
別の局面によれば、本体と、本体の少なくとも一部に沿って延在する複数の弦と、弦の動きを検出するように適合される、少なくとも1つのセンサとを備える、弦付きゲームコントローラを用いる使用のための方法が提供される。方法は、(A)複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を引き起こす、ゲームコントローラのユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦に応答して、複数の弦のうちの少なくとも1本の後続弾弦の検出を容易にするように振動を抑制する行為と、(B)複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦に基づいて、少なくとも1つのゲーム制御信号を生成する行為とを含む。
【0009】
別の局面によれば、弦付きゲームコントローラは、本体と、本体の少なくとも一部に沿って延在する複数の弦と、複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を引き起こす、ゲームコントローラのユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦に起因する、複数の弦のうちの少なくとも1本の動きを検出するように適合される、少なくとも1つのセンサと、複数の弦のうちの少なくとも1本の後続弾弦の検出を容易にするように、複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を抑制するダンパとを備える。弦付きゲームコントローラはさらに、少なくとも1つのセンサに連結され、ユーザによる複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を指示する少なくとも1つの電気信号を提供する、少なくとも1つの制御モジュールとを備える。
【0010】
別の局面によれば、装置は、指板を備える本体と、第1の接触点と第2の接触点との間に懸架され、各々が、指板の少なくとも一部に沿って延在する、少なくとも一部を有する、複数の弦であって、第1および2の接触点の間に延在する、複数の弦の各々の一部は、弦が弾かれると振動するが、そのいずれの部分も指板と接触しておらず、指板の少なくとも一部に沿って延在する、複数の弦の各々の一部は、弦を指板と接触させ、それによって、弦が弾かれると振動する弦の一部の長さを調整するように、変位可能である、複数の弦とを備える。装置はさらに、本体に連結され、複数の弦によって本体に印加される力に抵抗するように、かつ第1の接触点および第2の接触点を、実質的に相互に固定された関係で維持するように構成される、ブレースとを備える。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の一実施形態による、ゲームコントローラおよび楽器の両方として動作することができる装置を示す図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態による、振動抑制構成の一実施形態を示す図である。
【図3】図3は、振動ダンパの別の実施形態を示す図である。
【図4】図4A〜Cは、本発明の実施形態による、フレット検出構成の様々な局面を示す図である。
【図5】図5は、本発明の一実施形態による、ブレースの使用に関連する詳細を示す図である。
【図6】図6A〜Cは、本発明の一実施形態による、図1の装置のための非調整式ブリッジの構造的詳細を示す図である。
【図7】図7は、本発明の一実施形態による、コントローラ出力モジュールを示す図である。
【図8】図8A〜Bは、本発明の一実施形態による、図1の装置のネックのフレットの色および番号による符号化を示す図である。
【図9】図9は、本発明の一実施形態による、ストラム検出モジュールの状態図である。
【図10】図10は、いくつかの実施形態による、ストラム検出器における使用のための、フィルタリングされた信号包絡線の経時的推定値の実施例を示す図である。
【図11】図11は、本発明の一実施形態による対話型視覚ディスプレイを示す図である。
【図12】図12A〜Dは、本発明の別の実施形態による対話型視覚ディスプレイを示す図である。
【図13】図13は、本発明のさらに別の実施形態による対話型視覚ディスプレイを示す図である。
【図14】図14A〜Dは、本発明のさらなる実施形態による対話型視覚ディスプレイを示す図である。
【図15】図15A〜Cは、本発明の別の実施形態による対話型視覚ディスプレイを示す図である。
【図16】図16A〜Bは、本発明のさらなる実施形態による対話型視覚ディスプレイを示す図である。
【図17】図17は、本発明の一実施形態によるゲームフローにおける様々な論理的ステップを示す図である。
【図18】図18A〜Bは、本発明の実施形態の様々なストラミングおよびピッキングの局面を示す図である。
【図19】図19は、本発明の別の実施形態による対話型視覚ディスプレイを示す図である。
【図20】図20は、一実施形態による、弦の電気機械的な抑制を提供するために使用されてもよい構成の実施例を示す図である。
【図21】図21は、一実施形態による、離散的ストラム事象の検出を容易にするように、弦振動を表す信号の減衰時間を変更するために使用されてもよい回路の実施例を示す図である。
【図22】図22は、一実施形態による、ゲームアプリケーションを操作するためのプロセッサに連結された弦付きゲームコントローラを示す図である。
【図23】図23は、弦楽器を弦付きゲームコントローラとして採用するために使用されてもよいアダプタを対象とする、本発明の実施形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(詳細な説明)
出願者は、上述したもののような従来のギター型ゲームコントローラは、弦を持たないことを含む多くの点において実際のギターとは異なることを理解している。よって、そのような従来のゲームコントローラは、楽器を演奏しているという現実的な体験をユーザに提供しない。
【0013】
本明細書に記載される技術の一局面によれば、ビデオゲーム等のゲームのための弦付きコントローラが提供される。後述するいくつかの詳細な実施形態において、弦付きコントローラはギターに似ているが、本明細書に記載される本発明の局面はこの点において限定されず、他のフレット付き(例えば、ベースギター)またはフレット無し(例えば、バイオリンもしくはチェロ)の楽器とともに使用することができる。
【0014】
本明細書に記載される本発明の局面はこの点において限定されないため、弦付きコントローラは、任意の種類のゲームアプリケーションに使用することができる。いくつかの実施形態において、弦付きコントローラは、Guitar Hero(登録商標)に類似する曲に合わせて演奏するゲームに使用することができるが、より現実的なユーザ/プレーヤ体験を提供する。他の実施形態において、ゲームをプレーすることにより、プレーヤに楽器を用いた体験(例えば、フレットの指づかいおよびギターの弦のストラミング)を与えることができるように、弦付きコントローラは、任意の種類のゲームにおけるアクションを制御するために使用することができ、また任意の既存のコントローラに取って代わることができる。さらなる実施形態において、弦付きコントローラは、プレーヤに楽器の演奏の仕方を教えるように特別に設計されたゲームを制御するために使用することができる。
【0015】
いくつかの実施形態において、コントローラは、ゲーム(すなわち、コンピュータまたはゲームコンソール上で実行するゲームアプリケーション)に出力信号を提供するように構成されてもよく、ユーザがゲームと対話できるようにする。コントローラによって生成される出力信号は、コントローラ上のユーザの手の配置(例えば、フレット付きコントローラ上でのフレット配置)、およびコントローラの弦のうちの1本以上が演奏されるタイミングを指示する等の、ゲームアプリケーションと対話するための任意の好適な情報を表してもよい。いくつかの実施形態におけるコントローラはさらに、ユーザ入力(例えば、ノブ、ボタン、ダイヤル、または任意の他の入力)等の1つ以上の成分を任意選択的に含んでもよく、弦付きコントローラに関連する様々な局面はこの点において限定されないため、様々なゲームシステム(例えば、任意のゲームプラットフォーム用のパーソナルコンピュータまたはモジュール)のいずれとも互換性を持たせる。
【0016】
本明細書に記載される技術のいくつかの局面によれば、弦付きゲームコントローラは、コントローラの異なる部分に派生する、またはコントローラを用いた異なるユーザ対話に派生する、1つ以上の出力信号を生成することができる。例えば、弦付きコントローラの弦の振動は、タイミング情報(例えば、各々の弦が最初に演奏される時)、または任意の他の好適なタイミング情報を表す出力信号を生成するために使用されてもよい。弦付きコントローラ上のユーザの手の位置を指示する情報(例えば、フレット付きコントローラ上でのフレット位置)等の第2の種類の情報は、その弦が振動しているかどうかにかかわらず派生されてもよい。本明細書に記載される様々な局面は、いずれか特定の種類の出力信号を生成する弦付きコントローラに限定されないため、他の種類の情報も提供されてもよい。
【0017】
別の局面によれば、弦楽器(例えば、ギター、ベースギター、バイオリン、または任意の他の弦楽器)およびコンピュータゲーム用アプリケーション等のゲームアプリケーションのためのゲームコントローラの両方として機能することができる、マルチモード装置が提供される。楽器として機能する場合、上記装置は、例えば、弦をプラッキングすることによって、およびフレット付きの楽器のフレットを押下することによって、楽音を生成するために演奏されてもよい。そのようなモードでは、直接聞こえてもよいか(例えば音響楽器のように)、または処理および増幅されてもよい(例えばエレキギターのように)弦(複数可)の振動によって、装置の出力信号が引き起こされてもよいように、楽器は従来の態様で機能することができ、したがって、出力信号は、弦の動きおよび弦の振動する部分の長さを反映する音成分(すなわち、ピッチ情報)を含んでもよい。このモードでは、装置は、専用の増幅器もしくはコンピュータもしくは増幅器(例えば、仮想アンプ)として動作することのできるゲームシステムに連結されてもよいか、または例えばアコースティック楽器の場合のように、いずれの外部構成要素にも接続されることなく直接的に演奏されてもよい。しかしながら、楽器モードの場合、楽器が従来通りに用いられる態様のうちのいずれかを含む、任意の好適な態様で楽器が使用されてもよいため、本明細書に記載される様々な局面はこの点において限定されない。
【0018】
マルチモード装置がゲームコントローラとして操作される場合、ゲームアプリケーションは、ユーザの弦との対話から任意の所望の情報を得ることができるが、いくつかの実施形態においては、弦からのピッチまたはトーンに関する情報を一切使用しなくてもよい。上記のように、一実施形態において、指板上のユーザの指の位置(例えば、弦の長さを指示してもよい、フレット付きデバイス上のフレット位置)、および弦を弾弦することまたは演奏すること(例えば、プラッキング、ピッキング、または他の演奏)からのタイミング情報を指示する別個の情報が提供されてもよい。ピッチ情報ではなくタイミングを決定するための弦の使用を容易にするために、例えば、振動を低減するかまたは防ぐために、弦が抑制されてもよい。例えば、ユーザによって弾かれた時に、装置の1本以上の弦の動きを検出するためにピックアップが使用されてもよく、ゲームソフトウェアに提供されるゲームの入力信号の対応するタイミングインデックス成分を発生することができる。
【0019】
マルチモード装置がゲームコントローラとして操作される場合、いくつかの実施形態において、コントローラ上のユーザの手の位置に関する情報は、弦の振動の音成分を評価すること以外、すなわち、任意の振動する弦のピッチを評価する以外の態様でゲームに提供されてもよい。例えば、装置は、フレット付き(例えば、ギター)であってもよく、弦とフレットとの接触を検出するために1つ以上のフレットセンサが使用されてもよい。フレットセンサ(複数可)は、ゲーム入力信号の1つ以上の成分を発生することができる。あるいは、ユーザの手の位置は、楽器上に位置する入力ボタン(例えば、ギターの指板上)、圧力応答性材料を使用して、または、本明細書に記載される局面はこの点において限定されないため、任意の他の好適な態様で、決定されてもよい。
【0020】
以上のことから理解されるように、非限定的な一実施形態によれば、マルチモード装置がゲームコントローラとして操作される場合、いずれの弦振動の音成分の検出も必要としないコントローラの出力が発生されてもよい。そのような実施形態によれば、これにより、弦付きコントローラがゲームコントローラとして適切に機能するように調律するいずれの必要性も低減または排除することができる。むしろ、装置の弦は、タイミング情報のみを得るために使用されてもよく、ユーザの手の位置は、フレットセンサ、ボタンによって、または任意の他の好適な態様で決定されてもよい。いくつかの実施形態において、楽器/コントローラの音成分は完全に無視されてもよい。しかしながら、楽器/コントローラの音出力は、いくつかの実施形態において追加または代替の入力を提供するために任意選択的に使用されてもよいため、本発明のすべての局面がこの点において限定されるわけではない。
【0021】
非限定的な一実施形態によれば、装置は、コントローラ出力モジュールを含んでもよく、モジュールは、装置からの信号を処理してユーザの対話から1種類以上の情報を決定することができ(例えば、タイミング情報、手の位置情報、または任意の他の種類の情報)、次いで、ゲームアプリケーションによって認識される任意のフォーマットでゲームアプリケーションに提供される1つ以上のコントローラ出力信号を発生することができる。あるいは、ユーザのアクションを指示する原信号(例えば、タイミングおよび位置情報を表す)がゲームアプリケーションに提供されてもよく、アプリケーションは、原情報を処理して、タイミングおよび/もしくは位置情報、または任意の他の所望の種類の情報等の所望の種類の情報を決定することができる。ゲームコントローラに関連する本明細書に記載される様々な局面はこの点において限定されないため、信号処理の他の態様も可能である。
【0022】
本明細書に記載されるいくつかの実施形態がマルチモードデバイスに関連するが、すべての実施形態がこの点において限定されるわけではないことを理解されたい。むしろ、いくつかの実施形態によれば、弦付きコントローラは、専用の弦付きコントローラであってもよく、また実際の楽器でなくてもよい。
【0023】
出願者はさらに、弦によって課せられる負荷力に抵抗することのできない材料(例えば、プラスチックまたは他の材料)のゲームコントローラおよび/または楽器を提供することが望ましいことがあり得ることを理解している(例えば、弦の負荷力に供された時に、デバイスは屈曲もしくは破損してもよいか、または満足する程度まで調律を維持できなくてもよい)。よって、本明細書に記載される技術の一局面によれば、弦楽器および/または楽器型の弦付きコントローラは、ブレースを含むことができる。楽器および/またはコントローラは、本体、ネック、指板、または任意の他の好適な構成要素等の1つ以上の構成要素で形成されてもよく、それらのうちの1つ以上は、弦によって課せられる負荷力に抵抗することができない材料(複数可)で形成されてもよい。楽器、または楽器型のコントローラは、ともに固定された複数の部品で形成されてもよいか、または単一部品の材料で形成されてもよい。ブレースは、楽器および/またはコントローラが弦の負荷力に抵抗できるように提供されてもよく、楽器または楽器型のコントローラを弦の負荷力に対して補強するために好適な任意の材料で作製されてもよい。本明細書に記載されるブレースは、いずれか特定の材料で形成されることに限定されないため、ブレースは、金属、木材、プラスチック、または任意の他の好適な材料で作製されてもよい。ブレースは、弦付き装置(例えば、楽器または楽器型のコントローラ)が破損するのを防ぐことができる。また、後述するいくつかの実施形態によれば、ブレースは、わずかに調整するかまたはまったく調整せずに、調律された状態で装置を維持することを容易にできる。
【0024】
上述した局面、および技術のさらなる局面を、今度はさらに詳述する。記載する技術はこの点において限定されないため、上述したおよび後述する技術の局面は、単独で、すべて一緒に、または2つ以上を組み合わせて使用されてもよいことを理解されたい。
【0025】
上述したように、本明細書に記載される技術の一局面によれば、弦付きゲームコントローラが提供される。図1は、一実施形態による装置100を示し、装置は、これに限定されないが、ビデオゲーム等のゲームと連動するためのゲームコントローラとして使用されてもよい。装置100はギターに似ているが、本明細書に記載される1つ以上の特徴を実装する弦付きゲームコントローラは、ベースギター、バイオリン、チェロ、または任意の他の弦楽器と同様に成型されてもよいため、そのような形状および構造は非限定的であることを理解されたい。
【0026】
装置100は、ギター本体128上で、ヘッド122からナット123を超えて、ネック124および指板125に沿って、1つ以上のピックアップ140を超えて、ブリッジ126へと延在する1本以上の弦120を備える。一実施形態において、6本の弦120が存在するが、任意の数の弦が用いられてもよいため、すべての実施形態がこの点において限定されるわけではない。いくつかの実施形態によれば、弦120は電気機械的に検出可能な信号を生成し、したがって、スチールギター弦、ニッケルワウンド弦等の導電性材料で作製されてもよいか、または、従来はギター弦に利用されない材料を含む任意の他の好適な弦材料で形成されてもよい。本明細書に記載される弦付き装置は、いずれか特定の弦ゲージを用いた使用に限定されるものではないため、弦120は、ライトゲージ弦、ヘビーゲージ弦であってもよいか、または任意の好適なゲージを有してもよい。所与の弦120の長さ、直径、および質量に依存して、弦120は、弾かれると(例えば、ピッキング、プラッキング、ストラミングされるか、または他の方法で弾かれると)、楽音に対応する調和した音成分により振動してもよい。弦120をネック124上の指板のフレット130のうちの1つの上に押し下げることにより振動の長さが変化し、したがって、その弦に関連する対応する楽音が変化する。
【0027】
一実施形態によれば、装置100は、少なくとも1つのギターピックアップ140を有するギター本体128を含む。ギターピックアップ140は、1本以上の弦120の動きを検出することができ、そのような動きの検出に応じて電圧等の電気信号を発生することができる。一実施形態において、ピックアップ140は、弦120の動きを検出し、対応する電圧出力信号を生成するワイヤに取り囲まれた磁石であってもよいが、ピックアップ140は、弦120の動きを検出することが可能ないずれのものでよいため、本明細書に記載される本発明の局面はこの点において限定されるものではない。例えば、ギターピックアップ140は、プラスチックリングおよびシェルカバーを有するギターピックアップ供給者からの二重コイルピックアップアセンブリ、Humbucker社製ボビン、セラミックマグネット、ならびにポールピースアセンブリ、または任意の他の好適な構造であってもよい。ギターピックアップ140は、上から挿入してギター本体128にねじ留めされてもよいか、または任意の他の好適な態様で装置100に接続されてもよい。
【0028】
上記のように、いくつかの実施形態において、装置100は、専用の弦付きゲームコントローラであってもよく、すなわち、いずれのモードにおいても楽器として使用されない。他の実施形態によれば、装置100は、コンピュータゲーム入力デバイス(すなわち、ゲームコントローラ)および楽器(例えば、図1の実施形態におけるエレキギター)の両方として操作可能なマルチモード装置であってもよい。エレキギターとしての使用のために、ギター本体128は、ギターピックアップ140から外部のオーディオアンプ(例えば、オーディオケーブルを介して)または任意の他の好適なデバイスに出力信号を伝達するための、標準的な1/4インチのステレオオーディオジャック150を含んでもよい。オーディオアンプは、従来のギターアンプ、コンピュータ、または仮想アンプとして動作可能なゲームシステム等の指定された増幅器であってもよいか、あるいは、増幅器の種類は非限定的であるため、任意の他の好適な増幅器であってもよい。装置100が楽器として操作される場合、ギターピックアップ140からの出力信号は、弦120の調和的な振動を表す弦振動の音成分を含有する従来のエレキギターの出力信号であってもよく、出力信号は、音量コントロール152およびトーンコントロール154によって調整可能であってもよい。
【0029】
装置100が、専用のゲームコントローラであろうと、ゲームコントローラとして動作することが可能なマルチモード装置であろうと、ゲームコントローラとしてその操作を容易にする1つ以上の構成要素および/または信号処理回路を備えることができる。例えば、一実施形態によれば、装置100は、ゲームコントローラとして動作する場合、1つ以上の出力信号(または信号出力信号の1つ以上の成分)を提供することができ、出力信号(複数可)は、ゲームアプリケーションと対話するための1種類以上の情報を提供することができる。したがって、装置は、そのような出力信号を生成するために好適である1つ以上の構成要素および/または信号処理回路を含んでもよい。
【0030】
図1の非限定的な実施例に関して、ゲームコントローラとして操作される場合に装置100によって生成されるある種の信号は、指板125上のユーザの手、指(単数)、または指(複数)の位置を表すことができる。例えば、図1に示すように、装置100はフレット付きの装置であってもよく、ゲームコントローラとして使用される場合に装置から生成されるある種の信号は、ユーザの手のフレット位置を指示してもよいが、同様の信号が、フレットの無いコントローラのために生成されてもよい。弦付きゲームコントローラに関連する様々な局面はこの点において限定されないため、ゲームコントローラ上のユーザの手の位置を指示するそのような信号は、いずれの好適な態様で発生されてもよい。また、ゲームコントローラ上のユーザの手の位置を指示する信号は、発生されてもよい信号の種類の非限定的な一実施例に過ぎないことを理解されたい。
【0031】
フレット位置を指示する信号が決定されてもよい1つの態様を次に記載する。しかしながら、そのような決定の他の態様が可能であり、以下の実施例は例示のために提供されるに過ぎないことを理解されたい。例えば、非限定的な一実施形態によれば、コントローラは、フレットと1本以上の弦120との接触を検出するための1つ以上のフレットセンサを含み、ゲームアプリケーションへの入力信号としての役割を果たすことができる出力信号(またはその一部)として提供されてもよい指位置を指示する信号を発生する。後述する図4A〜4Cは、装置100のフレット位置がどのように検出されてもよいかの非限定的な一実施例を提供する。しかしながら、本明細書に記載される技術は、フレット検出のいずれかの特定な技術を用いた使用に限定されないため、フレット位置を検出するための任意の好適な技術が使用されてもよいことを理解されたい。さらに、フレット位置の検出は、弦付きゲームコントローラによって生成されてもよい出力信号の非限定的な一実施例に過ぎない。例えば、いくつかの弦付きゲームコントローラはフレットを有しなくともよく(例えば、バイオリンの形をしたゲームコントローラ)、コントローラ上のユーザの手の位置は、弦付きゲームコントローラの指板上の感圧材料、抵抗材料を用いて、または任意の他の好適な技術を使用して検出されてもよい。
【0032】
図1に関して、装置100によって生成され、ゲームアプリケーションへのゲーム入力として提供される第2の種類の信号(または信号の成分)は、タイミング情報を伝達する信号であってもよい。例えば、装置100がゲームコントローラとして操作される場合、1本以上の弦120を弾くこと(例えば、プラッキング、ピッキング、ストラミング、または他の弾き方)により、タイミング情報を表す信号を発生することができる。いくつかの実施形態において、ゲームコントローラは、各々の弦に対して別個の出力を発生することができる。他の実施形態において、任意の弦が弾かれると唯一の出力が発生されてもよいが、すべての実施形態がこの点おいてに限定されるわけではない。
【0033】
出願者は、1本以上の弦120が演奏されるタイミングを決定することは、弦120を抑制して弦の振動を低減するかまたは防ぐことによって容易にされてもよく(抑制することが弦のピッチまたはトーンを変化させるかどうかにかかわらず)、それによって、継続する振動ではなく新しい弾弦によって、いつ弦の動きが引き起こされるかの決定が容易になると理解している。したがって、非限定的な一実施形態によれば、弦120は、装置100がゲームコントローラとして使用される場合に抑制されてもよい。
【0034】
弦120が抑制される場合は、本明細書に記載される技術はいずれか特定の態様で弦120を抑制することに限定されないため、任意の好適な態様の抑制が使用されてもよい。例えば、図1の非限定的な実施形態によれば、装置100は、弦120を抑制するための係合面を有する機械的振動ダンパ170を含む。例えば、ダンパ170の係合面は、弦120と部分的に接触していてもよいか、弦120を包み込んでもよいか、または、弦120を抑制するためにそれらと任意の他の好適な関係にあってもよい。楽器としても動作することができるコントローラを用いた使用についての一実施形態によれば、装置100が楽器(例えば、エレキギター)として使用される場合、振動ダンパ170は、任意の好適な態様で格納可能または着脱可能であってもよい(例えば、ギター本体128内に埋め込まれる)。装置100がゲームモードで操作される場合は、係合面が弦120に接触して(例えば、包み込んで)、それらの調和的な振動を低減するかまたは防ぐように、振動ダンパ170が位置されてもよい(例えば、ギター本体128から立ち上げられてもよい)。ギターピックアップ140からの出力信号は、調和的な振動を表す弦振動の音成分が欠如していてもよく、その代わりに、ゲームアプリケーションへの1つ以上の入力信号の1つ以上のタイミングインデックス成分(すなわち、弦120が動かされる時)を表すために使用されてもよい。記載されるダンパ170の位置および種類は、非限定的な一実施例に過ぎず、弦120を抑制するための他の構造および技術が使用されてもよいことを理解されたい。機械的ダンパの他の実施例は、図2および3に関連して後述される。また、いくつかの実施形態において、後述するように、抑制は、単独で、または何らかの種類の機械的および/もしくは電気機械的なダンパと連携して、信号処理を用いて行われてもよい。
【0035】
よって、上記のことから、一実施形態によれば、ゲームコントローラは、ユーザの弦付きゲームコントローラの弦との対話から、タイミング情報および位置(例えば、フレット位置)情報を表す1つ以上の出力信号を生成することができることを理解されたい。いくつかの実施形態において、弦は、タイミング情報を発生させるためのみに使用され、ピッチ情報は検出されない。よって、この実施形態によれば、1本以上の弦を弾くことによって発生される出力信号の処理は、弦振動からの周波数情報(例えば、ピッチ情報)を分析することを伴わなくともよく、むしろ、単に特定の弦が振動しているか否か(すなわち、弦が弾かれたかどうか)を分析することができる。よって、信号処理の段階において、ピッチ分析に関連する待ち時間が回避されてもよい。また、この非限定的な実施例によれば、弦の振動はピッチ情報について分析されないため、弦付きゲームコントローラの弦は、そのゲームコントローラを使用するために調律されている必要はなく、適切なピッチを作るのに十分な正確さで弦を調律することができないユーザによる、装置のゲームコントローラとしての使用を容易にすることができる。この実施形態では、フレットまたは指の位置の情報は、例えば、弦と指板、弦とフレットの接触を検出することによって、または任意の他の好適な態様で、任意の弦(複数可)の振動から別個に発生されてもよい。あるいは、いくつかの実施形態において、弦のピッチが検出および分析されてもよい。
【0036】
装置100はさらに、コンピュータゲーム用アプリケーションに提供される1つ以上の対応するコントローラの出力信号を発生させるためのいずれの弦振動の音成分とも別個に受信した信号(例えば、非限定的な一実施形態によれば、フレットセンサまたは他からの指位置成分を含む1つ以上の信号、およびギターピックアップ140からの1つ以上のタイミングインデックス成分)を処理するためのコントローラ出力モジュールを備えてもよい。コントローラ出力モジュールは、図1のようにギター本体128内にあってもよく(図1においてコントローラが見えないかの理由)、装置100とは異なるモジュールの一部であってもよく、装置100の部分的に内部および部分的に外部に配置されてもよく、または任意の他の好適な態様で実装されてもよい。コントローラ出力モジュールは、ゲーム入力信号を処理するための任意の好適な構造を有してもよく、その非限定的な一実施例は、図7に関連して下に示され、記載される。ゲームモードにおけるコントローラ出力信号は、オーディオジャック150を通る出力であってもよいか、またはUSBポート160等の1つ以上の特殊なゲームコントローラの出力ポート、アンテナを通るワイヤレス通信リンク(例えば、ブルートゥース(登録商標)等のプロトコルおよび2.4GHz無線モジュール、または他のワイヤレス技術を使用して)、または任意の他の好適な構成が存在してもよい。ワイヤレス通信リンクとともに構成される場合、30フィートの範囲まで動作可能であり、40時間の電池寿命規格を満足させるか、または、ゲームコントローラに関連すると本明細書に記載される局面はこの点において限定されないため、任意の他の好適な動作範囲および電池寿命を有することができる。
【0037】
上述したように、本明細書に記載される技術の一局面によれば、弦付きゲームコントローラの弦は、弾かれた(例えば、プラッキング、ピッキング、ストラミングされるか、または他の方法で弾かれた)後に、それらの振動を低減するかまたは排除するために抑制されてもよい。弦振動信号の抑制は、ピックアップからの電気信号の信号処理によって、これらの技術のいくつかの組み合わせによって、または任意の他の好適な態様によって、機械的および/または電気機械的な抑制を直接的に弦に適用することにより達成することができる。一実施形態によれば、抑制は、タイミング信号を提供するための弦の使用を容易にするために行われてもよい。
【0038】
機械的抑制のみが使用される場合、弦のいずれの振動も、ユーザによって発生される弦の異なる弾弦の検出を容易にするのに十分な量だけ抑制されることが望ましくなり得る。通常は、曲を演奏する時、ユーザは1〜5ヘルツ(Hz)の周波数域で弦を演奏または弾くことができ(例えば、1秒に1〜5回のストラミング)、本明細書に記載される本発明の局面は、そのペースで、より遅いペースで、またはさらにはより速くユーザが弦を弾くことができるアプリケーションとともに使用することができる。いくつかの実施形態において、振動は、予想される弾弦の間の期間よりも短い時間における別個の弦の弾弦の検出を容易にするために好適な量の減衰(decay)(減衰(attenuation)とも称される)を示すように抑制されてもよい。例えば、いくつかのゲームアプリケーションについては、ユーザは、弦付きコントローラの弦を1秒間に約1回の速度(すなわち1Hz)でストラムすることが予想されてもよい。よって、いくつかの実施形態によれば、弦付きゲームコントローラの弦は、弦の継続中の振動を、最初の弾弦および後続する弦の弾弦と区別するために、弦のいずれの振動も約1秒未満で十分に減衰されることを確実にするように抑制されてもよい。いくつかの実施形態によれば、十分な量の減衰は、初期の弦振動の約50%以上の減衰、約60%の減衰、約70%の減衰、約80%の減衰、約88%の減衰、約90%の減衰、または約95%の減衰であってもよい。しかしながら、本明細書に記載される抑制に関連する様々な局面は、いずれか特定の量の減衰を提供することに限定されないことを理解されたい。
【0039】
さらに、予想される演奏速度の非限定的な実施例は1秒間に1回のストラミング/弾弦であるが、他の演奏速度も使用されてもよく、例えば、上述したように1〜5Hzの演奏速度が予想されてもよいか、または任意の他の好適な演奏速度であってもよいことを理解されたい。よって、いくつかの実施形態によれば、約1秒未満から1秒の約2/10未満までの時間(すなわち、1〜5Hzの演奏速度での弾弦の間の時間)に、別個の弦の弾弦を識別するのに十分な量の抑制(上に列挙した減衰量のいずれかを達成するための量、または任意の他の好適な量)が適用されてもよい。さらに、いくつかの実施形態によれば、予想される弦の弾弦の間の期間の約半分未満(すなわち、5Hzの演奏速度では約0.1秒未満)、予想される弦の弾弦の間の期間の約1/3未満(すなわち、5Hzの演奏速度では約0.07秒未満)、予想される弦の弾弦の間の時間の約1/4未満(すなわち、約5Hzの演奏速度では約0.05秒未満)、または任意の他の好適な時間に、弦の振動を十分な量(例えば、先に列挙した量のうちのいずれか)だけ減衰させるのに十分な量の抑制が適用されてもよい。いくつかの実施形態によれば、弦付きコントローラの弦は、約25ミリ秒以下(例えば、約10Hzの速度で予想される弦の弾弦の間の期間の1/4)に、その間の任意の初期振動を約90%以上(例えば、いくつかの実施形態においては約98%)低減するように抑制されるが、すべての実施形態がこの点において限定されるわけではないことを理解されたい。
【0040】
図2は、装置100等の弦付きゲームコントローラの弦を抑制するために使用されてもよい、機械的な振動ダンパ200の特定の一実施形態の特定の詳細を示している。説明する目的のために、ダンパ200の操作は図1の装置100に関連して記載される。しかしながら、ダンパ200(または、それに類似するが(例えば、異なる数の弦を処理するように)修正されたもの)は、他の弦付きゲームコントローラに適用可能であってもよいことを理解されたい。
【0041】
ダンパ200は、例えば、以下に列挙する時間のうちのいずれかにおける弾弦からの振動を低減するかまたは排除するために、弦120を包み込んで調和的な振動を低減するかまたは防ぐことのできる係合面201を含む(例えば、約1秒未満、約0.1秒未満、約25ミリ秒未満、または任意の他の好適な時間内)。図示する実施例において、係合面201は、6つのスロット202を有し、振動ダンパ200がゲームモード用の動作位置まで起こされると、各々が弦120のうちの1本を受け入れる。係合面201は、発泡体部品(例えば、Poron(登録商標))か、または所望の時間内に所望の量の抑制を提供するために好適な任意の他の好適な材料であってもよい。係合面スロット202の長さLは、弦120の十分な抑制を確実にするのに十分な長さであってもよい。例えば、スロットは、弦120に沿った方向に1インチ以上の長さであってもよいか、または任意の好適な長さを有してもよい。弦振動の減衰時定数は、弦振動が消散するのに必要な時間の量に対応し、振動ダンパ200は、抑制されていない弦と比較して、できるだけゼロに近くなるまで(所与の機械的および他の制限)、上に列挙した他の期間のうちのいずれかまで、または任意の他の好適な期間まで、減衰時定数を低減することができる。例えば、少なくとも1インチの長さの発泡体部品は、25ミリ秒以下まで弦振動の減衰時定数を抑制することができる。しかしながら、他の実施形態において、あまり効果的ではないが、それでもなお別個の弦の弾弦の検出を容易にするために効果的であるダンパが用いられてもよい。
【0042】
一実施形態において、係合面201は、容易に交換可能であってもよく、また外側シェル204(プラスチックまたは他の何らかの材料で形成されてもよい)に摩擦嵌めされてもよい。よって、一実施形態によれば、ユーザは、異なる選択肢が異なる特徴(例えば、硬度)を有する、係合面201のための材料の様々な選択肢のうちの1つを選択してもよく、ある種を除去して、代替品を外側シェル204に摩擦嵌めすることにより、材料を切り替えることができる。しかしながら、他の構造が可能である。例えば、いくつかの実施形態において、係合面はいずれの外側シェルにも嵌合されなくてよいが、むしろその抑制機能を果たすための任意の好適な態様で形成および装着されてもよい。いくつかの実施形態において、振動ダンパ200は抑制制御機構を含んでもよく、弦120の周辺でそれを上下させることが可能である。例えば、ダンパ200は、装置がゲームモードで(すなわち、ゲームコントローラとして)使用される場合、弦120の周辺で起こされてもよく、装置100がギターモードで(すなわち、楽器として)使用される場合、弦120は下げられてもよい。ダンパ200は、2つの制御端部203を親指と人差し指で強く押すことにより上下されてもよく、一実施形態にしたがってそれを正しい位置に固定するための係止機構を含んでもよいが、他の構成が可能である。
【0043】
図3は、振動ダンパ300の別の非限定的な実施形態を示す。ダンパ300はネックストラップ構成を含み、その中に、長手方向に伸び、ギターネック124に巻き付いて、後述する振動抑制材料をネックの周囲に機械的に連結してもよい、綿、ゴム、プラスチック、または任意の他の好適な材料等の材料で作製される可撓性ストラップ320を含む。可撓性ストラップ320は、締結を容易にするための締結材料330(Velcro(登録商標)または他の締結材料等)を端部に含んでもよいか、または他の好適な締結機構を含んでもよい。任意の好適な着脱可能であるかまたは固定された態様(例えば、糊付け、縫い付け、または任意の他の好適な態様)で可撓性ストラップ320に連結されてもよい係合面310は、弦120を上から係合することができ、所望の時間内に所望の量の抑制(ユーザが弦を弾弦すると予想される速度に依存して、例えば、約25ミリ秒以下または何らかの他の所望の時間枠内に70%、80%、85%、90%、95%以上の減衰)を提供するための任意の好適な材料(例えば、フェルト、ゴム、または任意の他の好適な材料)で作製されてもよい。さらには、いくつかの実施形態において、係合面310は、非導電性材料で形成されてもよい。
【0044】
振動ダンパ300は、所望の時間内に所望の量だけ弦120を抑制するために好適である任意の態様において適用されてもよいが、いくつかの実施形態においては、弦120をフレット130に接触させるためにあまり強固には取り付けられない。あるいは、ネック取付振動ダンパ300は、ギター弦120を下から係合するために、ギター弦120と指板125との間に挟装するように適合されてもよい。例えば、一実施形態によれば、ダンパは、指板とゲームコントローラの弦の間に位置するフォーム部品を含んでもよいが、他の構成も可能である。いくつかの実施形態において、係合面310の硬度は、ギター弦120の弦振動の減衰時定数を低減するために、例えば複数の選択肢から選択されてもよい。例えば、係合面310は、係合面310に使用するための材料の様々な選択肢の中からユーザが1つを選択できるように、可撓性ストラップ320から着脱可能な材料で形成されてもよく、様々な選択肢は異なる程度の硬度を有する。装置100が、例えばギター等の楽器として使用される場合は、振動ダンパ300は、装置100のギターネック124から除去されてもよい。
【0045】
図2および3は、弦を抑制するための弦付きゲームコントローラとともに使用されてもよいダンパの2つの実施例を示すが、他の種類および形態のダンパが使用されてもよいことを理解されたい。例えば、ゲームコントローラの弦の抑制に関連する様々な局面は、いずれか特定の種類の抑制を用いた使用に限定されないため、弦120の抑制は、電気機械的におよび/もしくは単一処理によって、または本明細書に記載される抑制技術の任意の組み合わせによって行われてもよい。また、予想される演奏速度(すなわち、弦の弾弦の予想される頻度)が十分に低いため、異なる弾弦の検出を可能にするのに十分な量だけ弦の振動が自然に減衰する実施形態において、または、抑制しなくても、弦からの信号の処理が別個の弦の弾弦の間を識別するのに十分に早いおよび/または正確である実施形態においては、抑制は用いられなくてもよいことを理解されたい。
【0046】
図20は、弦付きゲームコントローラの1本以上の弦に電気機械的な抑制を適用することができる回路の実施例を示す。弦120は、ピックアップトランスデューサ2002およびフォーストランスデューサ2004の近位に位置してもよく、それらの各々がアース(GND)に接続されてもよい。ピックアップトランスデューサ2002およびフォーストランスデューサ2004は、好適な増幅率−Aを有する負帰還増幅器2006を介して相互に連結されてもよい。弦120の振動は、ピックアップトランスデューサ2002において電圧を誘導することができ、電圧は次いで負帰還増幅器2006によって増幅され、次いでフォーストランスデューサ2004に適用される。フォーストランスデューサ2004は、次いで復元された電磁力を弦120に適用して、弦120の振動を抑制することができる。
【0047】
図21は、弦の振動自体は抑制されないが、ピックアップにおいて生成される信号が抑制される、代替の抑制技術を示す。図示するように、振動する弦によって発生される信号の包絡線2102(例えば、図1のピックアップ140による信号出力)は、電圧制御増幅器2104および包絡線フォロワ2106の両方に入力される。したがって、入力信号の包絡線2102に続いて包絡線フォロワ2106の出力2108が生じ、電圧制御増幅器2104の増幅率を制御するための増幅率制御電圧として機能する。電圧制御増幅器の出力包絡線2110は、たとえ弦の振動自体は抑制されなくてもよいが、包絡線2102と比較すると短い減衰期間を示してもよい。したがって、出力包絡線2110は、包絡線2102よりも時間内に近接して一緒に起こる弾弦を検出するために使用されてもよい。信号の減衰時間を短縮するために、ピックアップからの出力信号を処理する他の方法も使用されてもよく、弦振動の抑制に関連する本明細書に記載される局面は、いずれか特定の抑制方法を使用することに限定されるものではないことを理解されたい。
【0048】
上で説明したように、一実施形態によれば、ゲームアプリケーションへの入力として提供されてもよい、弦付きゲームコントローラによって発生されるある種の出力信号は、ゲームコントローラ上におけるユーザの指の1つ以上のフレット位置を指示する信号である。フレット位置情報は、任意の好適な態様で検出されてもよい。例えば、図4A〜Cを参照すると、導電性材料のフレット130および弦120を作成し、そのような導電性フレット130を指板125の下に(またはそれに沿って、またはその内部に)広がるフレット配線リボン400に接続することにより、信号が展開されてもよい。そのようなフレット130は、スチール(例えば、18%ニッケル−銀ワイヤ)または好適な電気的および機械的特性を有する任意の他の材料等の、任意の好適な導電性材料で作製されてもよい。いくつかの実施形態によれば、フレット130は、着色およびさびに耐性のある材料で作製されるが、本明細書に記載されるゲームコントローラに関連する様々な局面は、この点において限定されない。
【0049】
フレット130は、任意の好適な手段(超音波溶接を用いて個別に等)によって指板125に固着されてもよく、はさみを使用してまたは任意の他の態様でサイズを整えられてもよい。フレット配線リボン400は、例えば、弦付きコントローラのコントローラ出力モジュールに接続するPCBコネクタ402で終端される20ゲージの6ポジションリボンケーブルであってもよいか、または任意の他の好適なコネクタであってもよい。図4Cに示すように、フレット配線リボン400から、最初のいくつかのフレット(例えば、最初の5つのフレット、または任意の他の数のフレット)の各々について、個々のワイヤが垂直フレットコネクタ401(例えば、0.1ピッチ)に圧着されてもよい。フレット配線リボン400は、ギターネック124内で、後述するブレース等の任意の内部構造構成要素に沿って伸びてもよいか、またはネック124の外側に沿って、もしくは任意の他の好適な態様において等の、任意の他の好適な態様で位置されてもよい。
【0050】
コントローラのネックに沿った指の位置を表すゲーム入力信号の一実施例は、弦120のフレット130への接触を検出することにより発生されるが、コントローラのネックに沿った指の位置を検出するための他の技術が用いられてもよいことを理解されたい。例えば、指板の特定の領域が弦またはユーザの手によって押されると電気信号が発生されてもよいように、指板125の一部またはすべてが感圧材料で形成されてもよい。感圧材料は、例えば、フレットまたは各々の弦に対応する、1つ以上のセクションを備えてもよい。あるいは、抵抗材料は、弦または指が指板125に接触すると電気信号を発生する指板125上の単一の領域または多数の領域を定義するように(例えば、フレットに対応して)形成されてもよい。これらの代替技術は、フレット付きまたはフレットのないコントローラに使用することができる。よって、弦付きゲームコントローラに関連する様々な局面は、いずれか特定の態様でユーザの手の位置の指示を発生することに限定されず、さらに言うならば、ユーザの手の位置の指示を発生することにも限定されない。
【0051】
上記のように、図1の装置100等の弦付きゲームコントローラは、ゲームアプリケーションに入力を提供するために使用されてもよい。したがって、装置は、ゲームアプリケーションと互換性を持たせる1つ以上の特徴を備える。例えば、装置100は、ゲーム目的、音響処理目的、増幅目的、学習目的、または任意の他の目的のいずれかのために、特に、コンピュータ(パーソナルコンピュータ、またはApple(登録商標), Inc.のMac(登録商標)等)、ゲームコンソール(例えば、Microsoft(登録商標) CorporationのXボックス360(登録商標)、Sony(登録商標)のPlaystation(登録商標)、Sony(登録商標)のPS3(登録商標)、Nintendo(登録商標)のWii(登録商標)、または任意の他のゲームコンソール)、または装置が通信を所望する可能性のある任意の他の種類のデバイスとの対話のための制御特性を含んでもよい。
【0052】
図1の非限定的な実施例において、装置100は、コンピュータゲーム用ジョイスティックの通常の態様において使用されてもよいアナログジョイスティック185(またいくつかの実施形態では、あるいはデジタルジョイスティックであってもよい)と、装置100をゲームコンソール(例えば、マルチプレーヤゲーム用、または任意の他の目的用)に無線同期化するためのシンクボタン186とを備える。マルチプレーヤアプリケーションのための一実施形態によれば、シンクボタン186内のプレーヤインジケータのLEDが点灯して、どの番号のプレーヤにコントローラが割り当てられたかを指示する(プレーヤ1、プレーヤ2、プレーヤ3、またはプレーヤ4)。ジョイスティックおよびシンクボタンは、デバイスのゲームシステムとの互換性を促進するためにデバイスに追加または適合されてもよい特徴の種類の非限定的な2つの実施例であるが、ダイヤル、ノブ、および方向ボタン(例えば、4方向キーパッドおよび8方向キーパッド)等の他の種類の特徴または任意の他の好適な特徴も使用されてもよいことを理解されたい。
【0053】
音量コントロール152およびトーンコントロール154は、両方とも、中心に戻り止め位置を有する多機能ポテンショメータであってもよいか、または他の態様で実装されてもよい。それらの機能性は、装置100がゲームモードであるか(すなわち、ゲームコントローラとして使用される)またはギターモードであるか(すなわち、楽器として使用される)に特有であり、いくつかの実施形態において、モードは、ゲームアプリケーションの視覚ディスプレイのメニューオプションからユーザによって選択されてもよい。ゲームモードにおいて、音量コントロール152は、例えば、異なるメニューオプションをハイライトするため、またはゲームメニューシステム内で戻るためにプレーヤが押圧する、選択/戻るボタンとしての役割を果たすことができる。ゲームモードにおいて音量コントロール152を回すことは何の効果も持たない。ギターモードにおいて、音量コントロール152は、ギターピックアップ140からの出力信号用の従来の音量コントロールとしての役割を果たすように回転されてもよく、それを押圧することは何の効果も持たない。同様に、トーンコントロール154は、ギターモードにおいてピックアップ出力信号のトーンを制御する。ゲームモードにおいて、トーンコントロール154は、ゲーム機能を有効化するための押圧可能なスタートスイッチとしての役割を果たすことができ、コントロールを回転することは何の効果も持たない。
【0054】
楽器のコントロールは、任意の好適な態様でゲームを制御するように適合されてもよいため、上記の楽器のコントロール(例えば、ボリュームおよびトーンノブ)がゲームを制御するように適合されてもよい態様は、ほんの一例である。また、装置100にゲームアプリケーションとの互換性を持たせる特徴のいくつかの実施例を述べてきたが、そのような実施例は非限定的であることを理解されたい。本明細書に記載される技術の局面による弦付きゲームコントローラは、それらにいずれか特定のゲームアプリケーションとの互換性を持たせる任意の数および種類の特徴(例えば、ボタン、ノブ、ダイヤル、ポート、ジョイスティック、または任意の他の特徴)を有することができる。そのような特徴の数、種類、および機能性は、ゲームアプリケーション自体(例えば、ゲームアプリケーションが、操作するユーザから受信する入力信号の種類)に依存してもよい。よって、本明細書に記載される弦付きゲームコントローラの様々な局面は、ゲームアプリケーションと互換性のあるいずれか特定の数、種類、または機能の特徴を含むことに限定されない。
【0055】
上記のように、ギター等の従来の楽器は、通常は、一緒に接続される様々な木製または複合材料の構成要素から組み立てられる。各々の構成部品は、個々に丈夫および剛性である。そのような従来のギターの様々な特徴は、ネック、フレットボード、フレット、およびピックアップの表面および角度を、経時的に弦と正しい関係に調整することができるよう(例えば、温度および/もしくは湿度または他の理由により、材料が拡張または収縮して)、調整可能である。通常は、これは、弦が終端するギター本体のベースにある調整可能なブリッジ構成に基づく。調整可能なブリッジの異なるセクションを起こしたり、下げたり、傾けたりすることにより、弦を他の構成要素の上に正しく配置することができる。
【0056】
上記のように、出願者は、不満足な程度まで湾曲するかまたは破壊することなしには弦によって課せられる負荷力に耐えることのできない材料から楽器型のコントローラを作ることが望ましいことがあり得ることを理解している。楽器としてのコントローラの使用が可能な2重用途デバイスである実施形態では、そのようなデバイスは、完全には破壊しない場合、頻繁に調律または調整を必要とし、楽器として使用できるほど十分に正確には調律を維持することができない可能性がある。出願者は、本来ならば弦の負荷力に耐えるほど十分に丈夫ではない材料(複数可)(例えば、軽量プラスチックまたは他の材料)で作製される楽器および/または楽器型のゲームコントローラを支持するために、ブレース(あるいは、本明細書においてストリンガーまたは支持部と称される)が、さらに、またはあるいは使用されてもよいことを理解している。ブレース構造は、剛性がある金属バー構造部材の形態であってもよいか、または、例えば人における構造上の支持を提供する骨格のように、デバイスに構造上の支持を提供する任意の他の好適なブレーシング構造であってもよい。
【0057】
楽器の調律を維持するため、および/または弦を楽器の他の構成要素に対する適切な位置に維持するために必要とされる弦楽器の調整量は、ブレースの使用により低減または排除されてもよいことを理解している。よって、本明細書に記載される技術のいくつかの実施形態によれば、弦楽器(任意選択的にゲームコントローラとしての役割を果たすことができる)は、すでに弦が正しく配置され、ブリッジ調整等の調整の必要性がなく、すぐに使用できる状態で顧客に提供されてもよい、実質的に調整不要であるデバイスとして構成されてもよい。
【0058】
以上のことから理解されるように、本明細書に記載される技術の一局面によれば、弦付きデバイスは、弦の力に耐えるように構造を支持するため、および/または弦の端部の間の関係における変化を最小限に押さえるかもしくは排除するために、デバイスの弦が固定された2つの端部の間に接続されるブレースを備える。例えば、ギターにおいて、弦は通常は、ヘッドまたはナットとブリッジとの間に固定される。したがって、一実施形態によれば、ブレースは、例えば、弦を適切な位置に維持するために、ヘッドまたはナットからブリッジにギターを支持するために提供されてもよい。いくつかの実施形態において、ブレースの一端は、ナットまたはギター型デバイスのヘッドに接続され、ブレースの2番目の端部はブリッジに接続される。ブレースは、弦によって弦付きデバイスに適用される負荷力に耐えるための任意の好適なブレーシング材料で形成されてもよく、例えば、ライトゲージのギター弦では約150ポンドから200ポンドであってもよいが、弦の特性に依存して異なってもよい。ブレースは、金属、木、プラスチック、または任意の他の十分に丈夫な材料で形成されてもよく、材料とともに、所望のレベルの支持を提供する任意の好適な形状を採ることができる。この点において、所望のレベルの支持は、用途に依存して異なってもよい。例えば、楽器として演奏されることを意図しない場合は、デバイスを適切に調律された状態に維持することは課題でなくてもよいため、装置がゲームコントローラのみとして使用され、楽器として使用されることを意図しない場合、支持のレベルは、単にデバイスが変形または破壊するのを防ぐものであってもよい。また、装置が楽器として使用可能であることが意図される実施形態においては、楽器が調整不要となるような支持のレベルを提供することが望ましいが、すべての実施形態においてそれが必要なわけではない。
【0059】
図5は、図1のギター型装置100のような弦付きデバイスのヘッド端部からギター本体を通して伸び、デバイスに構造上の支持を提供する、頑丈な屈曲したスチールバーでできた特殊な形態のブレース500の特殊な一実施例を示す。ブレース500は、いくつかの実施形態では約250ポンドであってもよいギター弦の負荷力に耐える構造上の強度を提供することができる。強度、可用性、および低コストという組み合わせのために、一実施形態においてスチールがブレース500のための材料として使用されているが、任意の好適なブレーシング材料が使用されてもよいことを理解されたい。図示する実施形態において、ネックヘッド501は、ブレース500のネック端部に溶接された別個のスチールスタンピングであり、ネック502は、ブレース500に設置されるプラスチックの部分であり、指板503を嵌め込まれる。しかしながら、ブレースに関連する本発明の局面は、そのような構成に限定されるものではなく、本明細書に記載される弦付きデバイスを支持するためのブレースは、いずれか特定の形状、材料、製造方法、または取付方法に限定されないことを理解されたい。
【0060】
上記のように、上記ブレース500等のブレースの使用に関するいくつかの実施形態において、ギターまたはギター型ゲームコントローラ等の調整不要な弦付きデバイスが提供されてもよい。例示のために、そのようなデバイスは図1の装置100等のギターに関連して説明されるが、実質的に調整不要である弦付きデバイスの概念は、他の種類の弦楽器、および/または楽器型コントローラに適用できることを理解されたい。一実施形態によれば、デバイスは非調整式ブリッジを含んでもよい。非調整式ブリッジは、任意の好適な態様で実装されてもよく、その一実施例が、図6A〜6Cに示す非調整式ブリッジ600である。非調整式ブリッジは、指板と弦との非調整式の正しい関係を維持することを容易にすることができる。例えば、非調整式ブリッジ600は、ギターピックアップ140の上を通った後で、弦120の本体端部で終端してもよい。この非限定的な実施形態では、スチールまたは任意の他の好適な材料で作製されてもよいブリッジ600は、弦120の端部をアンカー孔601内に固定する。この実施形態において、ブリッジ600は、ブリッジ600をギター本体128に接続するための装着孔603を含む。非調整式弦スロット602は、ギターピックアップ140およびフレット130の上の所望のまたは最適な高さまで弦120を持ち上げる。ブレース500からこの非限定的な実施形態にける楽器および/またはコントローラ(例えば、装置100)に付与される不変の剛構造により、ブリッジ600または任意の他の構成要素に対する満足な弦の設置を達成するためのユーザ調整は、わずかに必要であるかまたは必要でなくてもよい。よって、デバイスは、購入時にすぐに使用することができ、ユーザによる調律を必要としなくてもよい。
【0061】
調整不要なデバイスに関連する本明細書に記載される技術のいくつかの実施形態は、デュアルモードの楽器およびゲームコントローラに関連して使用されてもよいが、本明細書に記載される技術のこれらの局面は、ゲームコントローラとしてのそれらの使用を可能にする本明細書に記載される技術のいずれも有しない楽器に使用されてもよく、専用の楽器および/または専用のゲームコントローラを用いて使用されてもよいことを理解されたい。
【0062】
上述したように、いくつかの実施形態による弦付きゲームコントローラは、ユーザ対話(例えば、弦120がフレットに接触すると発生される信号、弦の弾弦に基づくピックアップ140からの信号等)に基づいて信号を処理し、そのような信号をゲームアプリケーションに提供するためのコントローラ出力モジュールを含んでもよい。図7は、コントローラ出力モジュール710の非限定的な一実施例の回路図であり、ゲームコントローラに関連する本明細書に記載される実施形態は、いずれか特定の種類のコントローラ出力モジュールの使用に限定されないため、実施形態は、例えば、デジタルプロセッサにより実行されるファームウェア、ならびに/またはハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアの任意の他の好適な組み合わせを用いて実装されてもよい。いくつかの実施形態によれば、コントローラ出力モジュール710は、マイクロコントローラおよび/もしくはプログラム可能な論理(例えば、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA))、または任意の他の好適な処理デバイス等の任意の好適な処理デバイスを含むことができる。先に述べたように、出力モジュールは、弦付きコントローラ内にあってもよいか(例えば、装置100のギター本体128の中)、または任意の他の好適な場所にあってもよい。
【0063】
図7に示す実施形態において、コントローラ出力モジュール710の入力ピン702a〜702fのぞれぞれは、装置100の個々のフレット130に電気的に接続され、フレットが弦120によって接触されたことを指示する入力信号を発生する。電気接続は、図示するように直接的であってもよいか、または抵抗器、コンデンサ、トランジスタ等の中間電子デバイスを介してもよいか、または無線媒体を介してもよい。弦120は、コントローラ出力モジュール710のアースピン704と電気的に接続されている。弦120がギターフレット130に接触すると、アースへの回路が閉じられ、低電流(例えば、5mAまたは任意の他の好適な電流)が、弦120を通してアース704に流れる。したがって、弦120に接触するフレット130に接続された対応する入力ピン702a〜702fがアースに接続され、そのため、その入力ピンの電圧が降下させることができる。入力ピンの電圧における降下は、コントローラ出力モジュール710によって検出されてもよく、そのため直接的または間接的にゲームの入力信号をもたらす信号を発生することができ、次いで、情報が外部プロセッサおよび/または外部ゲームアプリケーションに中継されてもよい。上記のように、ゲーム入力信号は、USBポート160を通して(図7の非限定的な実施例において、電力供給線(VDD)、アース線(GND)、一連の入力線(SI)、および一連の出力線(SO)に対応する4本の信号線を有するように示される)、または任意の他の好適な態様で中継されてもよい。図示されるUSBポート160の形態は限定的なものではなく、コントローラ出力モジュール710からの信号は、USBポートを使用する以外の態様で(例えば、PS/2コネクタを使用して、または任意の他の好適な態様で)コンピュータまたはゲーム用コンソール等の外部デバイスに、さらに、またはあるいは提供されてもよいことを理解されたい。図7は、弦120のフレット130への接続が検出されてもよい1つの回路構成を示しているが、他の構成が可能であり、弦付きゲームコントローラに関連する本明細書に記載される様々な特徴は、この点において限定されないことを理解されたい。また、いくつかの実施形態において、各々のフレットに対して複数の信号が発生されてもよい(例えば、フレットに接触する弦につき1つの信号、または2本以上の弦のいずれかの寄与による接触を表す1つの信号)。
【0064】
弦付きゲームコントローラの実施形態(例えば、図1の装置100)は、ユーザの手の位置またはフレット位置を指示するゲーム入力信号の成分の展開における使用のためのインディシア(しるし)をユーザに提供するための好適なスキームを組み入れることができる。例えば、視覚的な手掛かり(色による符号化スキーム、数字による符号化スキーム、記号による符号化スキーム、アイコンによる符号化スキーム等)が提供されてもよいか、触覚スキームが用いられてもよいか、それらの任意の組み合わせまたは任意の他の好適な種類のスキームが用いられてもよい。スキームの要素(例えば、数字による符号化スキームの数字)は、フレット130、指板125、ネック124、または装置の任意の他の好適な部分等の、装置100の任意の好適な部分の上に配置されてもよいか、または組み込まれてもよい。例えば、図8A〜Bは、ネック124に沿って、および/または指板125の表面上に、色による符号化および/またはナンバリングが存在してもよいことを示す。いくつかの実施形態において、そのような符号化スキームとともに、ゲームアプリケーション用のユーザインターフェース(例えば、視覚ディスプレイ画面)は、ユーザが行うであろう入力(例えば、ストラムのタイミングおよび方向、弦の指づかい等)を伝達するために、対応するインディシア(例えば、装置上のインディシアに直接的に合致するか、または何らかの態様で相関する色/数字)を使用してもよい。
【0065】
装置100からのゲーム入力信号(複数可)(例えば、フレット130、弦の弾弦等から)は、任意の好適な態様でユーザ対話を反映するように更新されてもよい。例えば、ゲーム入力信号のうちの1つ(または、ゲーム入力信号の成分のうちの1つ)が、弦がフレットに接触しているかどうかを反映する実施形態において、異なる監視スキームが用いられてもよい。例えば、一実施形態において、弦がフレットに接触するたびに出力モジュールの対応する入力ピン上で信号が発生されるように、弦120はすべて同時にアースに接続され、各々のフレット130は、コントローラ出力モジュールの対応する入力ピン(例えば、コントローラ出力モジュール710の入力ピン702a〜702f)に接続される。代替の実施形態において、弦がフレットに接触しており、同時にその弦が電気的にアースされている場合にのみ、コントローラ出力モジュール710の対応する入力ピン上で信号が発生されるように、1本以上の弦120が交互にアースされ(すなわち、アース704に交互に接続される)、それは、事実上、弦が異なる時間に個別に監視されることを意味する。この後者の監視シナリオにおいて、アースに接続されている弦120は、連続してまたはその信号について個別に弦を調査するための任意の好適な順序で、迅速にまたは任意の好適な速度で交代されてもよい。また、弦がフレットに接触すると発生される信号を監視するための上記2つの監視スキームは非限定的であり、他の監視スキームが用いられてもよいことも理解されたい。
【0066】
別の実施形態において、フレット130のうちの1つ以上は、各々が弦120のうちの1本に対応する、多数の(例えば6つ)離間された電気的に絶縁されたセグメントに分化されてもよい。そのような構成において、フレット130の各々のセグメントは、例えば、図4A〜4Cの電気接続スキームを修正して該当するフレットの6つのセグメントの各々に接続を追加する(例えば、追加の配線リボンを追加する)ことによって、または任意の他の好適な態様で、それがいつ弦によって接触されたか(任意の弦によって接触されるとフレットが単一の信号を発生するのとは対照的に)を別個に検出することを可能にするように構成されてもよい。この実施形態において、特定の個別の弦と各々のフレット130との接触が決定されてもよく、それは、ユーザからの可能な入力数を増加させること、および/または、正確にどの弦がフレットに接触するかを検出することにより対応する楽器を演奏することがより現実的な態様でユーザに弦付きコントローラと対話させようとすることが望ましい、いくつかの用途において望ましい可能性があることを理解されたい。しかしながら、上記のように、すべての実施形態がこの点において限定されるわけではなく、他の実施形態は、どの弦がフレットに接触するか、またはユーザの指によって接触されたかを識別する必要はない。
【0067】
上述したように、いくつかの実施形態において、弦付きゲームコントローラは、ゲームアプリケーションとのインターフェースのための弦に加えて、インターフェースまたはコントロールを含んでもよい。上記のように、そのようなインターフェースまたはコントロールの実施例は、図1に示すアナログジョイスティック185およびシンクボタン186、または任意の他の好適な特徴(例えば、方向キーパッド、ノブ、ダイヤル、または任意の他の特徴)を含んでもよい。いくつかの実施形態において、追加のインターフェースまたはコントロールによって生成される信号は、弦からの信号を処理するのと同じ出力制御モジュールによって処理されてもよいが、本明細書に記載される本発明の実施形態はこの点において限定されない。本明細書に記載される本発明の局面はこの点において限定されないため、任意の追加のコントロールからの信号は、任意の好適な態様で検出および処理することができる。
【0068】
一実施例として、図7に示すように、例えば、ボタン(例えば、シンクボタン186)およびジョイスティック(例えば、ジョイスティック185)の形態である追加のコンピュータゲーム用アプリケーションのコントロールは、コントローラ出力モジュール(例えば、コントローラ出力モジュール710)に接続されてもよい。シンクボタン186は、スイッチによって表され、有効化されるとコントローラ出力モジュール710が入力ピン706bにおける電圧の降下を検出し、任意の好適な態様で(例えば、USBポート160を通して)、外部処理デバイスまたは外部ゲームアプリケーションにコントロールが有効化されたことを指示する情報を中継するように、アースとコントローラ出力モジュールの入力ピン706bとの間に接続されてもよい。3本の追加の入力ピン706a、706c、および706dは、スイッチ708a、708b、および708cに接続されているように示されており、スイッチは、図1に示されていないが、いくつかの実施形態において含まれてもよいゲームコントローラ(例えば、装置100)上の追加のコントロールに対応してもよいことを理解されたい。ジョイスティック185はアナログジョイスティックとして述べてきており、したがって、2つのポテンショメータトラック712aおよび712bを使用して実装されてもよく、それぞれ、コントローラ出力モジュール710のADC入力チャネル714aおよび714bに接続されてもよい。しかしながら、ジョイスティック185は、任意の好適な態様で実装されてもよく、あるいは、好適に実装されるデジタルジョイスティックであってもよいことを理解されたい。また、いくつかの実施形態によれば、任意の数(ゼロを含む)の追加のインターフェースまたはコントロールが、弦付きコントローラに提供されてもよいため、コンピュータゲーム用アプリケーションのコントロールのための他の構成も可能であることも理解されたい。
【0069】
先に説明したように、一実施形態によれば、弦付きゲームコントローラ(例えば、図1の装置100)は、どの弦が弾かれたかのタイミングを指示する出力信号または出力信号の成分を発生することができ(このアプリケーションの目的のために、単一の信号の別個の成分は別個の信号と見なされてもよく、またその逆であってもよいことを理解されたい)、それは、ゲームアプリケーションへのゲーム入力信号として提供されてもよい。このタイミング情報は、任意の好適な態様における弦付きコントローラとのユーザ対話に基づいて発生されてもよい。例えば、図7の出力モジュールおよび図1のギター型コントローラ100を用いた使用のための一実施形態によれば、このゲーム入力信号のタイミングインデックス成分を展開するためには、図7のコントローラ出力モジュール710は、ギターピックアップ140を通る電圧をサンプリングするために接続される入力ピン720を有する、内部アナログ・デジタル変換器(ADC)モジュールを含んでもよい。ADCモジュールは、約5〜6KHzのサンプリング速度で、または任意の他の好適なサンプリング速度で動作することができる。ギターピックアップ140は、弦120における動きおよび振動をその端子を通る電圧信号に変換するトランスデューサであってもよい。例えば、ピックアップ140は、関連する磁界を有する1つ以上のワイヤコイルに巻かれた1対上の永久磁石を含んでもよい。弦120がピックアップ140の磁石に対して動くと磁界を変更することができ、コイル中の電流およびピックアップ140の端子を通る対応する電圧を誘導し、それがADCモジュールによってサンプリングされてもよい。ADCモジュールの出力信号は、次いで、任意の好適な態様で処理されてもよく、その一実施例を、弦が弾かれたかどうかを検出し、それによって、弦の弾弦のタイミングを指示する信号を派生するためのストラム検出器に関連して後述する。
【0070】
上述したように、弦付きゲームコントローラのいくつかの実施形態は、弦120の振動を抑制するためのダンパを含んでもよい。係合されると、振動ダンパは、弦振動の周波数の音成分のいくつかまたはすべてを除去することができ、また、これらの振動の減衰の時間定数を大幅に低減することができ、したがって、弦の弾弦を検出することを容易にする。ゲーム入力信号のタイミングインデックス成分は、他の態様(図1のギター型コントローラ100以外の弦コントローラから、および図7に示すものとは異なる出力モジュールを使用して等)で展開されてもよく、上記実施例は非限定的であることを理解されたい。
【0071】
図7の非限定的な実施例において、装置100が楽器として演奏されてもよいモードにおいて動作可能にするように、ギターピックアップ140も回路に接続される。これは任意の好適な態様で達成されてもよく、弦付きコントローラを楽器としても動作可能にする本発明の局面は、この点において限定されない。非限定的な一実施例において、標準的な1/4インチの電話用ジャックまたは任意の他の好適な接続であってもよい出力ジャック150が外部ギターアンプに接続されると、ギターピックアップはトーン制御回路770および音量制御回路780と平行に接続される。音量制御回路780は、音量コントロール152を回転させることにより手動で調整されてもよいポテンショメータとともに実装される調整可能な分圧器であってもよい。トーン制御回路770は、中央の端子に短絡された1つの端子を含むポテンショメータと直列に存在するコンデンサを含んでもよく、それを調整可能な抵抗器として機能させることが可能である。トーン制御回路770は、音量制御回路780と並列して存在していてもよく、コンデンサにより周波数が増加すると低下するインピーダンスを有するアースへの代替経路を提供することができ、それによって、低周波信号と比較してギターピックアップ140からの高周波電圧信号を減衰させることにより、低域フィルタとして動作する。この低域フィルタのカットオフ周波数は、コンデンサと直列に存在する抵抗を変更するために、トーンコントロール154を介してポテンショメータを調整することにより手動で調整されてもよいか、または、任意の他の好適な態様で調整されてもよい。上述したように、本発明の局面は、いずれか特定の種類の音量コントロールもしくはトーンコントロール回路を用いた使用、または音量もしくはトーンコントロールを含むデバイスを用いた使用にさえも限定されない。
【0072】
出力ジャック150が接続された場合に、ピン上を流れる電流が、トーン制御回路770および音量制御回路780を通る電流と比較して小さくなるよう、入力ピン720は高い入力インピーダンスを示すことを理解されたい。出力ジャック150の接続が断たれる場合、トーン制御回路770および音量制御回路780は開回路であり、その場合、ギターピックアップ140上の唯一の負荷はADCモジュールの入力インピーダンスである。
【0073】
上記のように、いくつかの実施形態によれば、ユーザによる弦120の弾弦は、ハードウェア、ソフトウェアおよび/またはファームウェアの任意の好適な組み合わせを介して(例えば、コントローラ出力モジュール710を介して)検出される。例えば、一実施形態によれば、コントローラ出力モジュール710は、ピックアップ140からアナログ信号を受信し、それをデジタル信号に変換するADCモジュールを含む。次いで、コントローラ出力モジュール710は、ADCモジュールから得られたデジタル信号をフィルタリングし、ユーザによるコントローラの弦(例えば、図1の弦120)の弾弦を、弦振動の音成分とは別個の離散事象として検出することができる。ADCモジュールからのデジタル信号は、低域フィルタに通してピックアップ140からの信号の包絡線の推定値を得てもよい。別の実施形態によれば、ADCモジュールの出力は、全波整流回路を用いて整流されてもよく、次いで、ピーク検出フィルタを用いてピックアップ140からの信号の包絡線を作成してもよい。この包絡線の推定値は、次いで、コントローラ出力モジュール710に実装されたストラム検出器モジュールの現在の状態に基づく異なる閾値と比較されてもよく、異なる閾値を用いてストラムがいつ起こったかを決定する。弦振動の減衰時定数を低減することにより個々の弦の弾弦を解決することを容易にすることができるため、その実施例について上述した振動ダンパは、そのような弦の動きの検出を離散的タイミングインデックス事象として容易にすることができる。離散的な弦の弾弦およびタイミングインデックス事象を識別する他の態様も可能であり、本明細書に記載される本発明の実施形態はいずれか特定の技術を使用することに限定されないため、弦の弾弦を検出するための上記特殊な処理は、非限定的な一実施例としてのみ提供される。
【0074】
さらに、様々なピックアップのシナリオが採用されてもよいことを理解されたい。例えば、単一のピックアップ(例えば、ピックアップ140)が、弦付きコントローラまたは楽器(例えば、装置100の弦120)の弦のうちのいずれかからの弦振動を検出するために使用されてもよい。そのようなシナリオでは、ピックアップは図7に示すような信号出力信号を有してもよく、単一のADCチャネルが用いられてもよい。ADCチャネルのサンプリング速度は、予想される最も高い弦振動周波数よりも高く選択されてもよいか、または任意の他の好適な値であってもよい。
【0075】
しかしながら、別の実施形態によると、デバイスの弦のうちのいずれかの振動を検出するのではなく、個々の弦の振動を検出するために、ピックアップが使用されてもよい。例えば、図1の装置100を参照すると、振動の検出が、図示する6本の弦120のうちのいずれかから個別に検出されてもよいように、6方向ピックアップ(「6角」ピックアップと称される)が用いられてもよい。そのようなシナリオにおいて、コントローラ出力モジュール(例えば、コントローラ出力モジュール710)は、ピックアップチャネルの各々に対するADCチャネル(すなわち、6方向ピックアップが使用される実施例の6つのADCチャネル)を含んでもよい。複数のADCチャネルが使用されるこれらの実施形態では、様々な局面はこの点において限定されないため、複数の専用ADCハードウェアチャネルを用いて、ピックアップの各々の出力に対する入力を有するマルチプレクサとともに単一のADCを用いて(すなわち、ピックアップが6方向ピックアップである実施例における6つの入力を有するマルチプレクサ)、または任意の他の好適な態様で、複数のチャネルが実現されてもよい。他の種類のピックアップも可能であり、弦付きデバイスの弦の振動を検出することに関連する様々な局面は、いずれか特定のピックアップ構成を用いる使用に限定されない。
【0076】
弦の離散的な弾弦を検出するための弦付きゲームコントローラまたは楽器のピックアップからの信号処理は、任意の好適な態様で達成されてもよい。いくつかの実施形態によれば、ピックアップからの出力信号の包絡線を分析するように、ストラムモジュールが用いられてもよく、包絡線は、ピックアップの出力信号をフィルタリングすることにより、または任意の他の好適な態様で作成される。ストラムモジュールは、弦の後続振動が後続ストラムに起因すると結論付けるために、いつストラムが開始されたか、およびいつストラムからの振動が十分に減衰したかを識別するために使用されてもよい2つ以上の状態を含んでもよい。この文脈において「ストラム」という用語が使用されるが、記載される方法論の適用性は、楽器の複数の弦が単一の上向きまたは下向きのストロークで演奏されるシナリオに限定されるものではなく、むしろ、個別の弦の弾弦を検出することにも等しく十分に適用することができることを理解されたい。よって、用語「ストラム」および「弾く」は、この文脈において交換可能に使用されてもよい。
【0077】
図9は、本発明の一実施形態による、異なる状態のストラム検出器モジュール(例えば、コントローラ出力モジュール710に実装された)の非限定的な実施例を示す。図9の実施形態において、ストラム検出器モジュールは、ストラムハイ状態(strum high state)、ストラムロー状態(strum low state)、およびノーストラム状態(no strum state)を含む3つの状態を有する。ノーストラム状態920では、ストラム検出器モジュールは論理ロー信号(例えば、論理「0」)を出力し、対象となる信号包絡線の現在の推定値をストラム開始閾値(strum start threshold:SST)と繰り返し比較する。上記のように、対象となる信号はピックアップ140からの信号であってもよく、信号包絡線の推定値は、ピックアップ140からの信号のデジタル版を低域フィルタに通すことによって発生されてもよく、デジタル版はコントローラ出力モジュール710のADCモジュールによって提供されてもよい。しかしながら、包絡線を展開する他の方法が可能であり、いくつかの実施形態において、ピックアップ140の出力を表す任意の好適な信号が使用されてもよいため、包絡線は発生されなくてもよい。包絡線(図9において「env」と省略される)がSSTを上回る場合は、ストラム検出器がストラムハイ状態930に遷移し、論理ハイ信号(例えば、論理「1」)を出力する。そうでない場合は、ストラム検出器はノーストラム状態920に留まる。ストラムハイ状態930では、ストラム検出器モジュールは、信号包絡線の推定値をストラム終了閾値(strum end threshold:SET)と繰り返し比較する。包絡線がSETを上回る場合は、ストラム検出器モジュールはストラムハイ状態に留まり、論理ハイ信号を出力し続ける。そうでない場合は、ストラム検出器モジュールはストラムロー状態940に遷移し、ストラムロー状態940において経過した時間を測定するためのカウンタ(図9において「ctr」と省略される)を起動する。ストラムモジュールは、ストラムロー状態にある間は論理ハイ信号を出力し続ける。
【0078】
ストラムロー状態940にある間、ストラム検出器モジュールは、信号包絡線の推定値をSETと繰り返し比較する。包絡線がSETを上回る場合は、ストラム検出器モジュールはストラムハイ状態930に遷移し、論理ハイ信号を出力し続ける。そうでない場合は、ストラム検出器モジュールは、カウンタ内に格納された値をストラムホールドタイム(strum hold time:SHT)と比較する。カウンタの値がSHTを上回る場合は、ストラム検出器モジュールはノーストラム状態920に遷移し、論理ロー信号を出力する。そうでない場合は、ストラム検出器モジュールはストラムロー状態940に留まる。
【0079】
ストラム検出器モジュールの現在の状態に関する情報は、様々な時間に通信ポート160を介して、または任意の他の好適な技術を用いて、外部デバイスまたはアプリケーションに伝送されてもよい。例えば、ストラム検出器の状態情報は、状態遷移に応じて送信されてもよい。あるいはまたは追加として、ストラム検出器の状態情報は、周期的に外部デバイスまたはアプリケーションに送信されてもよい。また、他の態様のストラム検出が可能であり、図9は非限定的な一実施例を提供するに過ぎないことを理解されたい。異なるストラム/弾弦事象の検出に関連する本明細書に記載される実施形態は、いずれか特定の検出アルゴリズムを使用することに限定されないため、例えば、ストラム状態の数、およびそれらの有意性(例えば、状態間の遷移の有意性)は、異なってもよい。
【0080】
図10は、例えばコントローラ出力モジュール710のADCモジュールの出力信号を低域フィルタに通すことによって得られる可能性のあるフィルタリングされた信号包絡線の推定値1002に対する図9のストラム検出器の応用の実施例である。ストラムモジュールの出力は、論理出力信号1004によって表される。図示するように、ストラムモジュールは、時間tの前に、そのノーストラム状態で開始してもよい。この状態では、ストラムモジュールの論理出力信号1004は低く、ストラムモジュールは包絡線推定値の値をSSTと比較することができる。ストラムは、包絡線推定値1002が最初にSSTを超えるときに時間tで最初に検出され、それに応答して、ストラムモジュールはストラムハイ状態に遷移して、その論理出力信号1004が上昇する。ストラムハイ状態では、ストラムモジュールは、包絡線推定値1002の値をSETと比較する。
【0081】
時間tでは、包絡線推定値1002はSET未満であり、ストラムモジュールはそのストラムロー状態に遷移し、その間、論理出力信号1004は高い状態に留まる。カウンタが起動し、包絡線推定値1002が次にSHTより長い期間SETを下回るとき、時間tでストラムの終了が検出される。よって、時間tでストラムモジュールはそのノーストラム状態に遷移し、その論理出力信号1004が低下する。
【0082】
上述したように、ストラム/弾弦の開始および終了を検出するために様々なアルゴリズムが使用されてもよく、図9〜10の実施例は非限定的であることを理解されたい。他のアルゴリズムが使用されてもよい。
【0083】
一実施形態によれば、ストラム検出モジュールは、上記のように、ゲーム入力信号の1つ以上の他の成分(例えば、フレット位置成分)を決定する任意のセンサ(例えば、指位置またはフレットセンサ)の動作とは別個に、ゲーム入力信号のタイミングインデックス成分を検出することができる。あるいは、ゲーム入力信号の両方の成分の決定が関連していてもよい。例えば、フレットセンサ回路は、ストラム検出器によってストラム事象が検出されたときに、外部処理デバイスまたはアプリケーションにフレットセンサの状態の更新を送信するためのみに構成されてもよい。このことは、対応する楽器が動作する態様をより現実的に反映する出力信号を提供するが、すべての実施形態がこの点において限定されるわけではない。別の実施例において、ストラム検出器は、検出されたフレットセンサの状態における変化に応答して、SST、SET、またはSHTを調整するように構成されてもよい。
【0084】
いくつかの実施形態によれば、外部処理デバイス(例えば、ゲームコンソール、コンピュータ等)上で実行するソフトウェアは、少なくとも部分的に、弦付きコントローラとのユーザの対話に基づいて(例えば、少なくとも部分的に、弦の弾弦および弦の指づかいに基づいて)、視覚および/または音声信号を発生することができる。本発明の局面は、ソフトウェアプログラム(例えば、ゲーム)が弦付きコントローラからの入力に応答する態様によっていかなる点にも限定されることはないため、このシステムは、コンピュータゲーム等のエンターテイメントのため、弦楽器の使用(例えば、図1の実施例におけるギターの使用)におけるユーザのトレーニングを容易にする等の教育のため、または任意の他の態様において等の任意の数の目的のために使用されてもよい。弦付きコントローラを用いた使用のためのソフトウェアアプリケーションの実施例を後述するが、本明細書に記載される様々な局面は、いずれか特定のソフトウェアアプリケーションを用いた使用に限定されるものではないことを理解されたい。
【0085】
以上述べてきたように、本明細書に記載される技術の一局面は、例えば、ギター、ベースギター、バイオリン、または他の弦楽器の形状の弦付きゲームコントローラの使用に関連する。そのようなゲームコントローラは、弦付きコントローラからの入力に応答するゲームアプリケーションまたは他のソフトウェアアプリケーションを動作させるプロセッサ(例えば、パーソナルコンピュータ、ゲームコンソール、またはプロセッサを含む任意の他のデバイス)を含む外部デバイスに連結されて構成されてもよい。例えば、図22の非限定的な実施形態を参照すると、コンピュータ、ゲームコンソール、または1つ以上のプロセッサを含む任意の他の種類のデバイスであってもよい外部デバイス2202は、ユーザのアクションに応答して弦付きゲームコントローラ(例えば、図1の装置100)によって発生される入力信号に応答するコンピュータゲーム用アプリケーションまたは他のソフトウェアアプリケーションを実行する。外部デバイス2202は、図1のUSBポート160等の通信ポートを通る無線コネクタ、無線リンク、または任意の他の好適な態様を含んでもよい通信リンク2204によって、装置100に連結されてもよい。コンピュータゲーム(または他のソフトウェア)アプリケーションは、例えば、ゲームシステムまたはコンピュータのスピーカ2208、テレビを通して、または任意の他の好適な態様で、視覚ディスプレイ(例えば、スクリーン2206上の)および/または音声出力を介してユーザと対話することができる。
【0086】
いくつかの実施形態によれば、ゲームアプリケーションは、複数の楽器に対応するMIDI(Musical Instrument Digital Interface:電子楽器デジタルインターフェース)音を生成するように(例えば、スピーカ2208を介して)構成されてもよい。いくつかの実施形態において、ユーザは、MIDI楽器セレクタから生成される音の種類(例えば、ギター、チューバ、トランペット、または任意の他の楽器)を選択することが可能であってもよい。さらに、特定のフレットに対する弦に触れることで、そのフレットに割り当てられた楽器に対応する音を生成するゲームアプリケーションをもたらすことができるように、異なるMIDI楽器が(ユーザによってまたは他の方法で)フレット付きゲームコントローラの異なるフレットに割り当てられてもよい。同様に、いくつかの実施形態において、リバーブ、ディレイ、ビブラート、ピッチベンディング、または任意の他の音響効果等の音響効果が、フレットに割り当てられてもよい(ユーザの選択によってまたは他の法で)。同様に、特定のフレットに対する弦に触れることで、そのフレットに割り当てられたコードを鳴らすゲームアプリケーションをもたらすことができるように、ゲームアプリケーションは、ユーザが特定のコードをフレットに割り当てることを可能にする。よって、様々な実施形態によれば、ユーザによって(または他の方法で割り当てられた)様々な効果(例えば、楽器の種類、音、音響効果等)が選択されてもよく、本明細書に記載される様々な局面はこの点において限定されないことを理解されたい。
【0087】
次に、弦付きコントローラのユーザと対話するために、ゲームまたは他のソフトウェアアプリケーションが採用することのできるインターフェースの様々な実施例を記載する。弦付きゲームコントローラに関連する本明細書に記載される様々な局面は、いずれか特定の種類のユーザインターフェースを使用するゲームまたは他のソフトウェアアプリケーションを用いた使用に限定されるものではないため、これらの実施例は非限定的であることを理解されたい。例えば、本明細書に記載されるいくつかの局面による弦付きゲームコントローラは、Guitar Hero(登録商標)ゲームおよびその他ゲーム等の任意の既存のゲームアプリケーションと互換性があってもよいことを理解されたい。
【0088】
図11は、いつおよびどのようにゲーム入力信号を生成するかをユーザに教えるためのユーザ入力方向を提供する対話型視覚ディスプレイ1100の実施形態を示す。装置100等の弦付きゲームコントローラに関連して使用されてもよい対話型視覚ディスプレイ1100は、ストラムのタイミング、フレットの指づかい、およびストラム方向(例えば、上もしくは下)に関連する表示を伝達する。ストラムインジケータ1101(図11では矢印で示されているが、他の視覚的キューが使用されてもよい)は、いつゲームコントローラの弦を上向きまたは下向きのストロークで弾弦するか(例えば、ギターピックまたはユーザの指を用いて)をユーザに示す。ユーザが正しいフレット(フレットインジケータ1104により表示)を押しながら正しいタイミングでストラムに成功すると、この成功をユーザに示すための視覚的キューが提供される。これは、任意の好適な態様で行われてもよい。非限定的な一実施例において、ストラムインジケータ1101は「ヒット」カラーに変化して(例えば、黒から青に)正しいパフォーマンスを示す。ユーザが誤ったタイミングでストラムする、正しいフレットを押さずにストラムする、または正しいタイミングでストラムできないと、ストラムインジケータ1101は「ミス」カラーに変化して(例えば、黒から赤に)パフォーマンスの失敗を示す。ストラムインジケータ1101が黒のときは、まだストラムが行われていないことを示す。
【0089】
対話型視覚ディスプレイ1100は、左から右へと水平に動いてテンポの視覚的指示を与えるテンポインジケータ1102も含む。テンポインジケータ1102をストラムインジケータ1101の真上に配置することにより、正しいフレットを押下しながらストラムすることをユーザに示す。テンポインジケータ1102は、はずむボール、動くバー、または任意の他の好適な形態等の任意の好適な形態を採ることができる。ストラムインジケータ1101の下には、数という特定の形態であるリズムカウント1103があり、ユーザが適切なリズムカウントを維持するのに役立つ。リズムカウント1103は、任意の好適な形態を採ることができることを理解されたい。
【0090】
正しい指の配置(例えば、押下するフレットの正しい数)を示すためにフレットインジケータ1104を用いてもよい。例えば、「1」は、ゲームコントローラ(例えば、ギター型ゲームコントローラ)の第1フレットを、「2」は、第2フレットを押す等、ユーザに示すことができる。対話型視覚ディスプレイ1100上のフレットインジケータ1104は、例えば図8Aに示すように、装置100のネック124上の対応する視覚インジケータ800に合致する視覚的キュー(例えば、色および/または数によって符号化される)を有してもよいか、または任意の好適な態様で符号化されてもよい。
【0091】
この場合も同様に好適な対話型ディスプレイの非限定的な一実施例である対話型視覚ディスプレイ1100は、ユーザがどれだけ正しくディスプレイ上に示された視覚的キューを行ったかに関するフィードバックをユーザに提供するスコアインジケータ1105も含む。そのようなフィードバックは、任意の好適な態様で提供されてもよい。例えば、ユーザは、正しく実行された各々のストラムについてポイントを取得し、間違ったまたはミスしたストラムについて1ポイント以上を失い、ミスを犯さずに長く持続する一連のストラムにはボーナスポイントを受け取ることができる。他のフィードバック機構も可能であり(例えば、正しいおよび間違ったストラムを別個に指摘する)、本明細書に記載される本発明の局面はこの点において限定されない。
【0092】
対話型視覚ディスプレイ1100は、対話型視覚ディスプレイの非限定的な一実施例であるに過ぎず、対話型視覚ディスプレイ1100の多くの変更および修正が可能であることを理解されたい。例えば、いくつかの特定の実施形態によれば、ゲームまたはソフトウェアアプリケーションは、ユーザによって正しいフレットが押下されたかどうかにかかわらず、正しくタイミングを合わせたストラミングのみを要求してもよい(要求する選択可能な動作モードを有してもよい)。そのような場合、フレットインジケータ1104は対話型視覚ディスプレイ1100上に表示されなくてもよい、および/または正しい指づかいが追跡されなくてもよく、ユーザは開放弦(フレットを押さえない)またはフレットを押さえた任意の弦で、正しいリズムをストラムすることを要求されるのみであってもよい。いくつかのそのような実施形態では、単純にユーザが弦を適切に弾弦することにより曲に合わせて演奏することができるよう、ユーザがさらに入力する必要なく、正しいタイミングで自動的にコードを変更するために、コード進行が事前にプログラムされていてもよい。また、同様のアプローチが単音のメロディ(ソロ、リード)に使用されてもよい。あるいは、いくつかの実施形態は、弦の弾弦なしで、適切な指づかいのみを要求してもよい。そのような場合、ストラムインジケータ1101は表示されない可能性があるか、上下方向の矢印のない単純な線として表示される可能性があるか、または任意選択的に方向インジケータとともに表示される可能性がある。音を生成するためには、ユーザは、正しいタイミングでフレットまたは弦を指で演奏するだけでよい。ユーザと対話する他の態様も可能であることを理解されたい。
【0093】
図12A〜Dは、ストラムのタイミングを伝達する別の対話型表示インターフェース1200の実施例を示す。この実施形態では、装置100のストラム領域1201の図形描写が描かれている。図示した特定の実施例において、ストラム領域1201はブリッジ、ピックアップ、ネック下部、およびギター弦を含むが、任意の好適な領域が表示されてもよいことを理解されたい。そのような対話型表示インターフェース1200は、始終表示されていてもよいか、またはストラミングの概念がゲームプレーに関係している場合のみ表示されてもよい。したがって、この特定の対話型表示インターフェース1200では、フレットの指づかいは説明されていない。例えば、そのような対話型表示インターフェース1200は、フレットを押さえない開放弦でのストラミングのために使用されてもよい。対話型表示インターフェース1200は、降下するピックアイコン1202がストラム領域1201の上を通る時にユーザがストラムしなくてはならないことを示すことができる。図12A〜Dは実施例に過ぎず、ストラムのタイミングを示す他の態様が可能であることを理解されたい。
【0094】
図13は、図12に示すものに類似するが、ストラムのタイミングおよびフレットの指づかい情報の両方を伝達する、対話型表示インターフェース1300の別の非限定的な実施例を示している。この非限定的な実施例において、ピックアイコン1302は、例えば、ピックアイコン1302に色および/または数による符号化を追加することによって、または指づかい情報の任意の他の好適なインジケータを使用することによって、指づかい情報を示すように符号化されてもよい。ストラム領域1301の上を通る降下するピックアイコン1302は、同時に正しいフレットの数を押しながらストラムすることをユーザに示すことができる。
【0095】
図14A〜Dは、ストラムのタイミングおよび指づかい情報を伝達する対話型表示インターフェース1400の別の実施形態を示している。この実施形態では、装置100のヘッドストックおよびネック上の最初のいくつかのフレットの図が表示インターフェース1400に描かれている。ピックアイコン1402が滑り降りるフレットトラック1401が5つあり、各々のフレットトラック1401は標的フレット1403に対応している。フレットトラック1401および/または標的フレット1403は、図示するように色および/または数による符号化を使用して、または任意の他の好適な種類の符号化(例えば、記号による符号化、または任意の他の好適な種類の符号化)を使用して符号化されてもよい。ピックアイコン1402は、標的フレット1403に向かって、フレット軌道1401に沿って移動する。ピックアイコン1402が標的フレット1403に交差すると、ユーザは、ギター形式のコントローラ100のネック上の正しい対応するフレットを同時に押しながらストラムしなければならない。
【0096】
図15A〜Cは、時間標的領域1501およびピックアイコン1502を含む対話型表示インターフェース1500の別の非限定的な実施例を示す。スライドするピックアイコン1502が時間標的領域1501の上を通ると、ユーザは、ゲームコントローラの弦をストラムしなければならない。この対話型表示インターフェース1500では、スライドするピックアイコン1502の方向は、左から右、右から左、上から下、下から上、または任意の他の好適な方向であってもよい。そのような対話型表示インターフェース1500は、始終使用されてもよいか、またはストラミングの概念がゲームプレーに関係している場合のみ表示されてもよいため、指づかいは、この特定の対話型表示インターフェース1500において説明されない。例えば、そのような対話型表示インターフェース1500は、フレットを押さえないゲームコントローラの開放弦でのストラミングのために使用されてもよい。
【0097】
図16A〜Bは、図15に示すものに類似するが、フレット情報を伝達するために色および/または数による符号化をピックアイコン1602に追加することにより、ストラムのタイミングおよび指づかい情報の両方を伝達する、対話型表示インターフェース1600の別の非限定的な実施例を示す。しかしながら、色および/または数による符号化は2つの非限定的な実施例に過ぎないため、指づかい情報を伝達するために任意の種類の符号化が使用されてもよいことを理解されたい。スライドするピックアイコン1602が時間標的領域1601の上を通ると、ユーザは、同時に正しいフレットの数を押しながらストラムしなければならない。図16A〜Bの実施形態は、フレット情報を伝達するためにピックアイコンを符号化するための異なる2つの方法を示す。図16Aは、個別に色および/数で符号化されたピックアイコン1602を示している。図16Bは、色および/数により共に符号化された同様のピックアイコン1602のグループの使用を示している。ピックアイコンを符号化する他の態様も可能であり、本明細書に記載される表示インターフェースは、いずれか特定の種類の符号化を用いた使用に限定されないことを理解されたい。
【0098】
図17は、本明細書に記載される実施形態のうちのいずれかによる弦付きコントローラを使用して制御することのできる、ゲームフローにおける様々な論理的ステップの非限定的な一実施例を示す。ステップはゲームによって変化してもよく、ゲームをプレーすることに関連する本明細書に記載される様々な局面は、いずれか特定の種類(複数可)のステップ、数、またはステップの順序に限定されるものではないことを理解されたい。
【0099】
上述したように、図17は、本明細書に記載される実施形態のうちのいずれかによる弦付きコントローラを使用してプレーされてもよい、ゲームプレーのフローのステップの順序の実施例を示すフローチャートである。ゲームフローは、メインメニューであるステップ1701から始まり、1702では、ユーザがプレーのモードを選択することまたはゲームオプションを変更することを可能にする。ゲームオプションを選択すると、ユーザはステップ1703の選択画面に導かれ、1704では、レベル(例えば、難度に影響する)、ロケーション、音楽の選択、または任意の他の選択情報の選択を行うことができる。この非限定的な実施例において、選択されたレベル/ロケーション/音楽が取り込まれると、ビートに合わせたゲームプレーが始まる(ステップ1705)。
【0100】
ゲームインターフェースは、ストラムおよび/またはフレットを押す正しいタイミング等の一連のリズム事象を生成する(ステップ1706)。連続するこれらの事象の多くは、曲全体のビートマッチングプレーを構成する。各々の事象について、ゲームは、ユーザがその事象を正確にストラムおよび/またはフレットしたかをテストする(ステップ1707)。その場合はスコアが与えられ、楽器のオーディオトラックが引き続き聞こえる。そうでない場合は、ユーザにスコアが与えられないか、またはスコアにペナルティが課せられてもよく、ギターのオーディオトラックは継続するか、またはその事象の間は聞こえなくなってもよい。すべての事象が終了すると(すなわち、曲が終了すると)最終スコアが表示され(ステップ1708)、ゲームのストーリーを先に進める1つ以上の経過的なビジュアルシーケンスの形で、ストーリーシーンまたは動画が現れてもよい。次いで、ユーザはロケーション/レベル/音楽選択画面に戻り(ステップ1709)、ゲームの次のセクションのために別のロケーション、レベル、および音楽の選択をするよう促される。ここでも同様に、図17に示す種類、数、およびステップの順序は非限定的な実施例に過ぎず、ゲームのフローまたはプログラムについて他の可能性もあり得ることを理解されたい。
【0101】
上記のような弦付きゲームコントローラは、ビートマッチング以外の他の種類のゲームプレーアプリケーションに有用であってもよい。例えば、アプリケーションは、特定の定義されたメロディパターン(例えば、ギターリック)を用いてゲームを制御することができる。例えば、フレット「1」のフレッティングおよびストラミングに続くフレット「2」のフレッティングおよびストラミングは、「1、2」と定義されてもよいメロディパターンである。ゲームアプリケーションは、特定の利用および用途を有する特定のメロディパターンを要求してゲームを支配することができる。例えば、ユーザはメロディパターン「1,2,3」を教えられ、次いで、ゲーム中の閉じたドアの前でこのメロディパターンを提供することにより、そのドアが開くと知らされてもよい。その時点から、ユーザが閉じたドアに遭遇する度に、そのドアを開くためにはメロディパターン「1,2,3」を演奏することができ、またいくつかの実施形態においては、そうしなければならない。これは単なる一実施例であって、他の実施形態では他のメロディパターンが使用されてもよいことを理解されたい。
【0102】
一実施形態によれば、メロディパターンが演奏される場合、そのパターンの各々の演奏された音について、特定の楽音または音響効果等の任意の音が演奏されてもよい。ゲームプレーのコンテクストおよびこの概念のアプリケーションに依存して、メロディパターンは特定のリズムおよびタイミングで演奏される必要があるか、またはその必要はない。メロディパターンは、例えば「1、2」、「3、2、3、4、1、2、5、3、2、1、2、3」等の、2つ以上の入力を含有してもよい。一実施形態によれば、メロディーパターン(例えば、リック)は、それらを識別してユーザによって区別するために、ゲームプレーのコンテクストにおいて特定の識別子または名称を与えられてもよい。例えば、上記のドア開放パターンは、ゲームのコンテクストにおいて「開け、ゴマ」(Open Sesame)と名付けられてもよい。
【0103】
ゲームアプリケーションを制御する(例えば、ドアを開けることによって、キャラクターを走らせるもしくは別のアクションを取らせる等)ことができるユーザ対話は、メロディパターンを演奏することに限定されるものではなく、コントローラ上の弦の任意の所望の操作を含むことができる。例えば、いくつかのゲームアプリケーションは、ゲームにおいて特定のアクションを引き起こすために、弦付きコントローラの特定の操作を要求することができる。特定の操作は、弦付きコントローラ上で操作することができ、ゲームアプリケーションが検出することができる、任意の特定の入力または一連の入力であってもよい。すなわち、ゲームのルールにしたがって、特殊な利用および用途を有する特定の入力または一連の入力が存在してもよい。例えば、ユーザは、閉じたドアの前で任意の2つのフレットを同時に押すことで、そのドアが開くと教えられてもよい。その時点から、ユーザが閉じたドアに遭遇する度に、2つのフレットを同時に押してドアを開けることができる。特定の操作の実施例は、これに限定されないが以下を含む:2つ以上の特定のフレットを同時に押す、任意の2つ以上のフレットを同時に押す、一度または連続的に素早くハンマリングする、一度または連続的に素早くプリングする、ストラミングする、緩やかにストラミングする、正確にストラミングする、非常にゆっくりストラミングする、非常に速くストラミングする、いずれか特定の音またはコードを演奏する、上記の任意の組み合わせ、または任意の他の好適な操作。
【0104】
いくつかの実施形態によれば、ゲームアプリケーションは、ゲームの目的を達成するために、ゲームコントローラの弦を繰り返し、速くストラミングすることを要求することができる。よって、ユーザは、弦付きコントローラの継続的、急速なストラミングによって、ゲームプレーの目的を満足させることができる。例えば、ユーザの進捗は、ゴールに到達するまで、ユーザがストラムするにつれて増えるバーまたはメータによって表されてもよい。メータを増やすために、ユーザがゴールに到達するまで減衰速度よりも迅速に連続的にストラムしなくてはならないため、バーまたはメータは、特定の速度で減衰(消耗)してもよい。
【0105】
別の実施形態によれば、図18Aに示すような定義されたコード進行を生成するために、ゲームアプリケーションは、フレットを押さえない開放弦のストラミングをさらに、またはあるいは要求する。図示するように、ユーザが開放弦をストラムする度に所定のコード進行が1拍ずつ進み、その間にソフトウェアを介してコード進行が聴覚的に生成されてもよい。同様に、いくつかのゲームアプリケーションは、図18Bに示すように、定義されたメロディに応答して開放弦のピッキングを要求することができる。ユーザが開放弦をピックする度に所定のメロディが1拍ずつ進み、その間にソフトウェアを介してメロディが聴覚的に生成されてもよい。これらは2つの非限定的な実施例であり、他の種類のユーザ対話も可能であることを理解されたい。
【0106】
以上のことから理解されるように、いくつかのアプリケーションにおいて、弦付きコントローラは、楽器が合わせて演奏する主旋律を有しないゲームを制御するために使用されてもよい。例えば、弦付きコントローラは任意の種類のゲームを制御するために使用することができ、そのようなゲームを制御するために通常使用されるコントローラとともに動作するように、またはそれに取って代わるように適合されてもよい。ゲームが、ゲームの動作を制御するために、適切な楽器の動作(例えば、コードを演奏する)をシミュレートすることをユーザに要求する場合は、ゲームをプレーすることにおけるユーザの経験が、その楽器の演奏における貴重な練習時間を同時に提供することができる。
【0107】
いくつかの特定のゲームアプリケーションにおいて、弦付きコントローラは音楽的即興をシミュレートするために使用されてもよい。例えば、ユーザによって弦が指で弾かれるおよび/または弾かれると、ソフトウェアを介して特定の音および/またはコードが聴覚的に生成されるように、特定の音および/またはコードが各々の指の位置またはフレットに関連していてもよい。次いで、ほとんどまたは全くゲームプレーのルールもしくは構造なしに、所望の通りに自由に指で弾くおよび弾弦/ストラムする、ゲームプレーのフリーモードにユーザが置かれてもよい。その結果は、ほとんどまたは全く即興のための背景の伴奏音楽のない、音楽的即興のシミュレーションである。
【0108】
いくつかの実施形態において、装置100等の弦付きゲームコントローラは、ゲームコントローラとして使用される場合、2次元または3次元空間においてゲームのアバターを制御するために使用されてもよい。例えば、ゲームコントローラの弦を特定の態様で指づかい(例えば、特定のフレットを押す)することにより、アバターを前に歩かせたり、後ろ、左、または右に歩かせることができる。他の指づかいまたは弾弦は、アバターをジャンプさせる、走らせる、またはゲームプレーのコンテクストにおいて道理にかなう任意の他のアクション等の他のアクションを行わせることができる。同様に、コントローラは、ゲームカメラの視野を制御するためにも使用されてもよい。例えば、特定の指づかいは、ゲームカメラをパン、ズーム、回転、ピッチ、ヨー、旋回させるか、または他の方法でその状態を変更させることができる。列挙したものは非限定的な実施例に過ぎないため、ゲームアプリケーション内の他の機能は、さらに、またはあるいは、ゲームコントローラによって制御されてもよい。
【0109】
いくつかの実施形態において、ゲームまたはソフトウェアのアプリケーションは、弦付きコントローラの正確なコードの指使い(例えば、フレット上または他の位置)を検出するように構成される。例えば、ソフトウェアアプリケーションは、ユーザにDメジャーのコードになるようフレットを押さえ、正しい指づかいを示すように要求することができる。次いで、フレット番号「2」および「3」が同時に有効化され、任意の好適な態様で(例えば、図19の大きなチェックマーク等を用いて、音声および/または視覚的に)正のフィードバックがユーザに与えられてもよい。よって、本明細書に記載される技術の様々な局面は、教育または学習の補助になるものとして使用されてもよい。
【0110】
これまで説明してきたように、本明細書に記載される様々な実施形態は、弦付きゲームコントローラを使用してタイミングおよび/または指位置の信号を生成することを含んでもよい。いくつかの実施形態において、演奏された弦のピッチに関する情報は生成されないか、またはゲームアプリケーションに送信されないか、またはそれによって検出されない。あるいは、一実施形態によれば、リアルタイムのピッチ検出アルゴリズムがアプリケーションソフトウェアに含まれてもよく、弦付きコントローラによって生成されるピッチを決定するために使用されてもよい。ピッチ検出を用いる本明細書に記載される実施形態はこの点において限定されないため、任意の好適なピッチ検出アルゴリズムが使用されてもよい。弦付きコントローラによって生成されるピッチは、次いで、ゲームまたは他のアプリケーションのコンテクストにおいて標的ピッチと比較されてもよい。例えば、ピッチ検出は、ビートマッチングゲームプレーもしくは他の種類のゲームプレーのコンテクストにおいて、または任意の他の好適なアプリケーションにおいて使用されてもよい。
【0111】
本発明の実施形態は、上記のものと同様であってもよい対話型表示インターフェースを含む聴覚的および視覚的フィードバックを用いて、曲または曲の一部を楽器で演奏するようユーザのトレーニングをおこなう、楽器(例えば、ギター)トレーニングモードを有するコンピュータソフトウェアアプリケーションも含んでもよい。例えば、トレーニングモードでは、対話型表示インターフェース上に表示される「番号に従って演奏するためのフレットインジケータ」なしでストラミングすることを要求することのみにより、任意選択的に動作が開始してもよく、プレーヤは、開放(フレットを押さえない)弦を正しいリズムでストラムすることを要求されるのみである。コード音が実際に変化するが、ユーザによるさらなる入力が必要ないように、コンピュータソフトウェアアプリケーションにコード進行が事前にプログラムされてもよい。また、同じ方法がソロおよびリード等の単音のメロディに使用されてもよい。あるいは、動作のトレーニングモードは、上下方向の矢印のない線として表示されるストラムインジケータを用いて、フレットの指づかいを要求することのみにより開始することができる。
【0112】
上記のように、本発明のいくつかの実施形態は、ゲームコントローラから直接的または間接的に(例えば、任意の他の好適なデバイスを介して)コントローラによって制御されるソフトウェアアプリケーションを実行するコンピュータまたはゲーム用コンソールへの信号を、検出、処理、および出力するためのコントローラ出力モジュールを有する弦付きゲームコントローラを対象としている。本発明のいくつかの実施形態において、コントローラ出力モジュールは、弦付きゲームコントローラの弦および支持体と同じ装置内に一体化される必要はないことを理解されたい。例えば、図23に示すように、一実施形態によれば、弦付きゲームコントローラ100aは、弦およびそれらの支持体から離れて収容され、任意の態様で(例えば、無線および/または有線接続)連結されるコントローラ出力を含むように提供されてもよい。例えば、コントローラ出力モジュールは、ギター本体および弦から離れたボックス2302に収容されてもよく、コントローラ出力モジュールに関連して上述した(例えば、図7のコントローラ出力モジュール710に関連して記載した)機能のうちのいずれかを含んでもよい。弦の他に追加のコントロール(例えば、ジョイスティック185、シンクボタン186等)が提供される実施形態については、それらは、図23に示すように離れたボックス2302上に提供されてもよい。いくつかの実施形態において、ボックス2302は、ギター本体128に取外し可能に装着されてもよいか、または別個のボックスであってもよい。弦120からの出力は、上記技術のうちのいずれかを使用することを含む任意の好適な態様で、ボックス2302内のコントローラ出力モジュールに提供されてもよい。例えば、いくつかの実施形態によれば、ピックアップ140からの出力信号は、出力ケーブル等の好適な接続2304(無線または有線)、または任意の他の好適な接続によってボックス2302に提供されてもよい。いくつかの実施形態によれば、フレット130のうちの1つ以上が、好適な接続2306によってボックス2302と電気的に接続されてもよく、接続は、弦120がフレット130に接触するとボックス2302に信号を送信するように構成されてもよい。これらは、1つ以上のゲーム入力信号が派生されてもよい出力信号を受信するために、ボックス2302が図23のギター型構造に連結されてもよい態様の非限定的な実施例であり、他の連結の構成および種類が可能であることを理解されたい。
【0113】
また、一実施形態によれば、楽器の所有者がアダプタを取得して楽器をゲームコントローラとして使用することができるように、ボックス2302は、任意の楽器(例えば、任意のギター)を弦付きゲームコントローラに適合させるかまたは組み込むことのできるキットまたはアダプタの一部として形成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態において、ボックス2302を含むアダプタキットを用いることにより、エレクトリック・アコースティック楽器(例えば、エレクトリック・アコースティックギター)がゲームコントローラとして使用されてもよい。エレクトリック・アコースティック楽器のピックアップは、図23の接続2304に示す態様でボックス2302に連結されてもよく、1本以上の弦120がフレット(複数可)に接触する時を検出するために、好適な接続(例えば、接続2306または任意の他の好適な接続)を使用して楽器のフレットのうちの1つ以上がボックス2302に連結されてもよい。導電性の弦を有しないフレット付きの楽器を適合させるために、指位置を検出するための代替技術が用いられてもよい(その実施例は上記の通り)。
【0114】
さらに、いくつかのアコースティック楽器(例えば、アコースティックギター)等、内臓ピックアップを有しない楽器については、2304等の接続によって、好適なピックアップが楽器に追加され(例えば、ボックス2302を含む変換器キットの一部として既製のピックアップ、または別のもの)、次いで、ピックアップの出力がボックス2302に接続されてもよい。他の構成も可能である。よって、記載される技術の様々な特徴は、エレクトリック楽器、エレクトリック・アコースティック楽器、アコースティック楽器、および非楽器(例えば、専用のゲームコントローラ)に対するアプリケーションであり、この点において限定されないことを理解されたい。
【0115】
同様に、いくつかの検出器(例えば、図1のフレット130のための導電性フレットセンサ)は、弦付きコントローラ内に一体化されると記載してきたが、他の構成が可能であることを理解されたい。例えば、いくつかの実施形態によれば、フレットセンサはフレット130から取外し可能であってもよく、弦楽器をゲームコントローラとして動作するように適合させるためのアダプタキットの一部として、ボックス2302に接続されてもよい。フレットセンサのための他の構成も可能である。また、上記のように、フレット付きまたはフレットのない楽器のネック上での指の位置を検出するための他の技術も用いられてもよく、楽器をゲームコントローラとして機能するように適合させるために、それらの技術のうちのいずれかは着脱可能に作製されてもよい。
【0116】
上記本発明の実施形態は、多数の態様のうちのいずれかで実装することができる。例えば、実施形態は、ハードウェア、ソフトウェア、またはそれらの組み合わせを使用して実装されてもよい。ソフトウェアに実装される場合、ソフトウェアコードは、単一のコンピュータに提供されようと複数のコンピュータに分配されようと、いずれの好適なプロセッサまたは一連のプロセッサ上で実行することができる。上記機能を行ういずれの構成要素または一連の構成要素も、一般的に、上記機能を制御する1つ以上のコントローラであると見なされてよいことを理解されたい。1つ以上のコントローラが、専用のハードウェアを用いて、または、上に列挙した機能を行うためにマイクロコードまたはソフトウェアを使用してプログラムされた汎用ハードウェア(例えば、1つ以上のプロセッサ)を用いて等、多数の態様で実装され得る。
【0117】
この点において、本発明の実施形態の1つの実装は、コンピュータプログラム(すなわち、複数の命令)でエンコードされ、プロセッサ上で実行された場合に本発明の実施形態の上記機能を果たす、少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能記憶媒体(例えば、コンピュータのメモリ、フロッピー(登録商標)ディスク、コンパクトディスク、テープ等)を備えることを理解されたい。コンピュータ読み取り可能記憶媒体は、本明細書に記載される本発明の局面を実装するために、そこに格納されたプログラムを任意のコンピュータ資源に取り込むことができるように可搬であってもよい。また、実行されると上記機能を果たすコンピュータプログラムの言及は、ホストコンピュータ上で稼動するアプリケーションプログラムに限定されないことを理解されたい。むしろ、コンピュータプログラムという用語は、本発明の上記局面を実装するためにプロセッサをプログラムするべく本明細書において用いられてもよい、任意の種類のコンピュータコード(例えば、ソフトウェアまたはマイクロコード)を言及する一般的な意味で使用される。
【0118】
本明細書で使用される表現および専門用語は、記述目的のためであって、限定的であると見なされるべきではない。「含む」、「備える」、「有する」、「含有する」、「関与する」、およびそれらの変形の使用は、その後に列挙される項目および追加の項目を包含することを意味する。
【0119】
本発明のいくつかの実施形態を詳述してきたが、様々な修正および改良が当業者に容易に想到されるであろう。そのような修正および改良は、本発明の主旨および範囲に含まれることが意図される。したがって、上述した説明は、ほんの実施例としてであって、限定的であることを意図するものではない。本発明は、以下の特許請求の範囲およびその均等物によって定義される限りで限定される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゲームコントローラであって、
指板を備える本体と、
該指板に沿って延在する複数の弦と、
該ゲームコントローラのユーザによる該指板の指づかいを検出するように適合される、少なくとも1つの第1のセンサと、
該ゲームコントローラの該ユーザによる該複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を検出するように適合される、少なくとも1つの第2のセンサと、
該少なくとも1つの第1のセンサおよび該少なくとも1つの第2のセンサに連結され、該ユーザによる該指板の該指づかいを指示し、かつ、該ユーザによる該複数の弦のうちの少なくとも1本の該弾弦を指示する、少なくとも1つの電気信号を提供する、少なくとも1つのコントロールモジュールと
を備える、ゲームコントローラ。
【請求項2】
前記本体は、ネックを備え、前記指板は、該ネック上に配置される、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項3】
前記指板は、前記複数の弦の下にある複数のフレットを備える、請求項2に記載のゲームコントローラ。
【請求項4】
前記複数の弦は、導電性であり、前記複数のフレットのうちの少なくともいくつかは、導電性であり、前記少なくとも1つの第1のセンサは、少なくとも部分的に、該導電性の弦と該導電性のフレットとの間の接触を検出することにより、前記指板の指づかいを検出するように適合される、請求項3に記載のゲームコントローラ。
【請求項5】
前記導電性のフレットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの第1のセンサが、前記導電性の弦のうちのどれが該導電性のフレットに接触したかを検出するように適合されるよう、相互から電気的に絶縁され、かつ、各々が別個の弦に対応する、複数の導電域を有する、請求項4に記載のゲームコントローラ。
【請求項6】
前記本体は、楽器型である、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項7】
前記本体は、ギター型である、請求項6に記載のゲームコントローラ。
【請求項8】
前記ゲームコントローラは、第1のモードでは該ゲームコントローラとして、第2のモードではギターとして動作することが可能なデュアルモードデバイスであり、該ゲームコントローラは、前記複数の弦がギターの全音域を演奏できるように調律可能である、請求項7に記載のゲームコントローラ。
【請求項9】
前記複数の弦のうちの少なくとも1本の振動の振幅が、該複数の弦のうちの該少なくとも1本が弾かれてから0.5秒以内に30%未満まで減衰するように、前記ユーザによって弾かれた後に該複数の弦のうちの該少なくとも1本の該振動を抑制するように適合される、少なくとも1つのストリングダンパをさらに備える、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項10】
別個の弦の弾弦の検出を容易にするように、前記ユーザによって弾かれた後に前記複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を抑制するように適合される、少なくとも1つのストリングダンパをさらに備える、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項11】
前記少なくとも1つのストリングダンパは、振動する弦に、その振動の振幅を低減する態様で、物理的に接触するための機械的ストリングダンパを含む、請求項10に記載のゲームコントローラ。
【請求項12】
前記少なくとも1つのストリングダンパは、少なくとも1つの信号プロセッサを備える、請求項10に記載のゲームコントローラ。
【請求項13】
前記少なくとも1つのストリングダンパは、電気機械的ダンパを含む、請求項10に記載のゲームコントローラ。
【請求項14】
前記少なくとも1つの第1のセンサは、前記指板上に配置される導電性材料を備え、該導電性材料に接触する前記複数の弦のうちの1本の弦に応答して電気信号を伝導するように適合される、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項15】
前記少なくとも1つの第1のセンサは、前記ユーザによって接触されると、電気信号を発生、変更、および/または伝導するように適合される、感圧材料を備える、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項16】
前記少なくとも1つの第2のセンサは、前記複数の弦の動きを検出するトランスデューサを備える、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項17】
前記少なくとも1つの第2のセンサは、楽器用ピックアップを備える、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項18】
前記少なくとも1つの電気信号は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供し、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示し、
前記ゲームコントローラは、少なくとも1つの追加制御の作動を検出するように適合される、少なくとも1つの第3のセンサを備え、該少なくとも1つの電気信号は、該少なくとも1つの追加制御の該作動を指示する第3の制御情報を含む、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項19】
前記少なくとも1つの電気信号は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供し、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示し、
該少なくとも1つの電気信号は、該第1の制御情報を伝達する第1の電気信号と、該第2の制御情報を伝達する第2の電気信号とを含む、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項20】
前記少なくとも1つの電気信号は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供し、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示し、
該少なくとも1つの電気信号は、該第1および第2の制御情報を伝達する単一の電気信号を含む、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項21】
前記複数の弦の各々は、該弦が弾かれると振動する部分を有し、前記少なくとも1つの第1のセンサは、該複数の弦のうちの1本が弾かれると振動する該複数の弦のうちの該1本の該部分の長さの調整をもたらす、前記指板の指づかいを検出するように適合される、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項22】
前記少なくとも1つの電気信号は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供し、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示する、請求項1に記載のゲームコントローラ。
【請求項23】
前記第1の制御情報は、前記指板の長さに沿った指づかいを識別する情報を含む、請求項22に記載のゲームコントローラ。
【請求項24】
前記第1の制御情報は、前記指板の幅を横断する指づかいを識別する情報を含む、請求項23に記載のゲームコントローラ。
【請求項25】
前記第1の制御情報は、前記指板の幅を横断する指づかいを識別する情報を含む、請求項22に記載のゲームコントローラ。
【請求項26】
(A)請求項1に記載の前記ゲームコントローラを使用して、ビデオゲームを制御する行為を含む、方法。
【請求項27】
(A)指板と、該指板に沿って延在する複数の弦と、ゲームコントローラのユーザによる該指板の指づかいを検出するように適合される、少なくとも1つの第1のセンサと、該ゲームコントローラの該ユーザによる該複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を検出するように適合される、少なくとも1つの第2のセンサとを備える、本体を備えるコントローラとのユーザ対話に基づいて、コンピュータゲームのための制御信号を発生させる行為を含み、
該制御信号を発生させる行為は、該ユーザ対話に関連する、少なくとも第1および第2の別個の情報を評価する行為を含み、該第1の情報は、該ユーザによる該指板の指づかいを指示し、該第2の情報は、該ユーザによる該複数の弦のうちの少なくとも1本の該弾弦を指示する、方法。
【請求項28】
前記本体は、ネックを備え、前記指板は該ネック上に配置される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記指板は、前記複数の弦の下にある複数のフレットを備える、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記複数の弦は、導電性であり、前記複数のフレットのうちの少なくともいくつかは、導電性であり、前記少なくとも1つの第1のセンサは、少なくとも部分的に、該導電性の弦と該導電性のフレットとの間の接触を検出することにより、前記指板の指づかいを検出するように適合される、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記導電性のフレットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの第1のセンサが、前記導電性の弦のうちのどれが該導電性のフレットに接触したかを検出するように適合されるよう、相互から電気的に絶縁され、かつ、各々が別個の弦に対応する複数の導電域を有する、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記本体は、楽器型である、請求項27に記載の方法。
【請求項33】
前記本体は、ギター型である、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
前記コントローラは、第1のモードではゲームコントローラとして、第2のモードではギターとして動作することが可能なデュアルモードデバイスであり、該ゲームコントローラは、前記複数の弦がギターの全音域を演奏できるように調律可能である、請求項33に記載の方法。
【請求項35】
請求項27に記載の方法であって、
前記コントローラは、前記ユーザによって弾かれた後に、前記複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を抑制するように適合される、少なくとも1つのストリングダンパをさらに備え、該方法は、該複数の弦のうちの該少なくとも1本が弾かれてから0.5秒以内に、該複数の弦のうちの該少なくとも1本の該振動の振幅を少なくとも70%抑制する行為をさらに含む、方法。
【請求項36】
別個の弦の弾弦の検出を容易にするように、前記ユーザによって弾かれた後に前記複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を抑制する行為をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項37】
抑制する行為は、機械的に抑制する行為を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項38】
抑制する行為は、信号プロセッサを使用する行為を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項39】
抑制する行為は、電気機械的に抑制する行為を含む、請求項36に記載の方法。
【請求項40】
前記少なくとも1つの第1のセンサは、前記指板上に配置される導電性材料を備え、該導電性材料に接触する前記複数の弦のうちの1本の弦に応答して電気信号を伝導するように適合される、請求項27に記載の方法。
【請求項41】
前記少なくとも1つの第1のセンサは、前記ユーザによって接触されると、電気信号を発生、変更、および/または伝導するように適合される、感圧材料を備える、請求項27に記載の方法。
【請求項42】
前記少なくとも1つの第2のセンサは、前記複数の弦の動きを検出するトランスデューサを備える、請求項27に記載の方法。
【請求項43】
前記少なくとも1つの第2のセンサは、楽器用ピックアップを備える、請求項27に記載の方法。
【請求項44】
前記制御信号を発生させる行為は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を発生させる行為を含み、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示し、
前記コントローラは、少なくとも1つの追加制御の作動を検出するように適合される、少なくとも1つの第3のセンサを備え、該制御信号を発生させる行為は、該少なくとも1つの追加制御の該作動を指示する第3の制御情報を発生させる行為をさらに含む、請求項27に記載の方法。
【請求項45】
前記制御信号を発生させる行為は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を発生させる行為を含み、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示し、
該制御信号を発生させる行為は、該第1の制御情報を伝達する第1の電気信号、および該第2の制御情報を伝達する第2の電気信号を発生させる行為を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項46】
前記制御信号を発生させる行為は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を発生させる行為を含み、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示し、
該制御信号を発生させる行為は、該第1および第2の制御情報を伝達する単一の電気信号を発生させる行為を含む、請求項27に記載の方法。
【請求項47】
前記複数の弦の各々は、該弦が弾かれると振動する部分を有し、前記少なくとも1つの第1のセンサは、該複数の弦のうちの1本が弾かれると振動する該複数の弦のうちの該1本の該部分の長さの調整をもたらす、前記指板の指づかいを検出するように適合される、請求項27に記載の方法。
【請求項48】
前記制御信号を発生させる行為は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を発生させる行為を含み、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示する、請求項27に記載の方法。
【請求項49】
前記第1の制御情報は、前記指板の長さに沿った指づかいを識別する情報を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項50】
前記第1の制御情報は、前記指板の幅を横断する指づかいを識別する情報を含む、請求項49に記載の方法。
【請求項51】
前記第1の制御情報は、前記指板の幅を横断する指づかいを識別する情報を含む、請求項48に記載の方法。
【請求項52】
楽器がゲームコントローラとして使用可能になるように該楽器を適合させるためのアダプタであって、該楽器は、指板と、該指板に沿って延在する複数の弦とを備える、本体を備え、該アダプタは、
該ゲームコントローラのユーザによる該指板の指づかいを検出するように適合される、少なくとも1つの第1のセンサと、
該ゲームコントローラの該ユーザによる該複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を検出するように適合される、少なくとも1つの第2のセンサと、
該少なくとも1つの第1のセンサおよび該少なくとも1つの第2のセンサに連結され、該ユーザによる該指板の該指づかいを指示し、かつ、該ユーザによる該複数の弦のうちの少なくとも1本の該弾弦を指示する、少なくとも1つの電気信号を提供する、少なくとも1つの制御モジュールと
を備える、アダプタ。
【請求項53】
前記本体は、ネックを備え、前記指板は、該ネック上に配置される、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項54】
前記指板は、前記複数の弦の下にある複数のフレットを備える、請求項53に記載のアダプタ。
【請求項55】
前記複数の弦は、導電性であり、前記複数のフレットのうちの少なくともいくつかは、導電性であり、前記少なくとも1つの第1のセンサは、少なくとも部分的に、該導電性の弦と該導電性のフレットとの間の接触を検出することにより、前記指板の指づかいを検出するように適合される、請求項54に記載のアダプタ。
【請求項56】
前記導電性のフレットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの第1のセンサが、前記導電性の弦のうちのどれが該導電性のフレットに接触したかを検出するように適合されるよう、相互から電気的に絶縁され、かつ、各々が別個の弦に対応する複数の導電域を有する、請求項55に記載のアダプタ。
【請求項57】
前記本体は、楽器型である、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項58】
前記本体は、ギター型である、請求項57に記載のアダプタ。
【請求項59】
前記ゲームコントローラは、第1のモードでは該ゲームコントローラとして、第2のモードではギターとして動作することが可能なデュアルモードデバイスであり、該ゲームコントローラは、前記複数の弦がギターの全音域を演奏できるように調律可能である、請求項58に記載のアダプタ。
【請求項60】
前記複数の弦のうちの少なくとも1本の振動の振幅が、該複数の弦のうちの該少なくとも1本が弾かれてから0.5秒以内に30%未満まで減衰するように、前記ユーザによって弾かれた後に該複数の弦のうちの該少なくとも1本の該振動を抑制するように適合される、少なくとも1つのストリングダンパをさらに備える、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項61】
別個の弦の弾弦の検出を容易にするように、前記ユーザによって弾かれた後に前記複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を抑制するように適合される、少なくとも1つのストリングダンパをさらに備える、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項62】
前記少なくとも1つのストリングダンパは、振動する弦に、その振動の振幅を低減する態様で、物理的に接触するための機械的ストリングダンパを含む、請求項61に記載のアダプタ。
【請求項63】
前記少なくとも1つのストリングダンパは、少なくとも1つの信号プロセッサを備える、請求項61に記載のアダプタ。
【請求項64】
前記少なくとも1つのストリングダンパは、電気機械的ダンパを含む、請求項61に記載のアダプタ。
【請求項65】
前記少なくとも1つの第1のセンサは、前記指板上に配置される導電性材料を備え、該導電性材料に接触する前記複数の弦のうちの1本の弦に応答して電気信号を伝導するように適合される、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項66】
前記少なくとも1つの第1のセンサは、前記ユーザによって接触されると、電気信号を発生、変更、および/または伝導するように適合される、感圧材料を備える、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項67】
前記少なくとも1つの第2のセンサは、前記複数の弦の動きを検出するトランスデューサを備える、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項68】
前記少なくとも1つの第2のセンサは、楽器用ピックアップを備える、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項69】
前記少なくとも1つの電気信号は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供し、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示し、
前記アダプタは、少なくとも1つの追加制御の作動を検出するように適合される、少なくとも1つの第3のセンサを備え、該少なくとも1つの電気信号は、該少なくとも1つの追加制御の該作動を指示する第3の制御情報を含む、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項70】
前記少なくとも1つの電気信号は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供し、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示し、
該少なくとも1つの電気信号は、該第1の制御情報を伝達する第1の電気信号と、該第2の制御情報を伝達する第2の電気信号とを含む、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項71】
前記少なくとも1つの電気信号は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供し、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示し、
該少なくとも1つの電気信号は、該第1および第2の制御情報を伝達する単一の電気信号を含む、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項72】
前記複数の弦の各々は、該弦が弾かれると振動する部分を有し、前記少なくとも1つの第1のセンサは、該複数の弦のうちの1本が弾かれると振動する該複数の弦のうちの該1本の該部分の長さの調整をもたらす、前記指板の指づかいを検出するように適合される、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項73】
前記少なくとも1つの電気信号は、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供し、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示する、請求項52に記載のアダプタ。
【請求項74】
前記第1の制御情報は、前記指板の長さに沿った指づかいを識別する情報を含む、請求項73に記載のアダプタ。
【請求項75】
前記第1の制御情報は、前記指板の幅を横断する指づかいを識別する情報を含む、請求項74に記載のアダプタ。
【請求項76】
前記第1の制御情報は、前記指板の幅を横断する指づかいを識別する情報を含む、請求項73に記載のアダプタ。
【請求項77】
(A)請求項52に記載の前記アダプタを使用して、ビデオゲームを制御する行為を含む、方法。
【請求項78】
楽器がゲームコントローラとして使用可能になるように該楽器を適合させるための方法であって、該楽器は、指板と、該指板に沿って延在する複数の弦とを備える、本体を備え、該方法は、
(A)該ゲームコントローラのユーザによる該指板の指づかいを検出するように、少なくとも1つの第1のセンサを該指板上に位置付けることと、
(B)該ゲームコントローラの該ユーザによる該複数の弦のうちの少なくとも1本の弾弦を検出するように、少なくとも1つの第2のセンサを提供することと、
(C)少なくとも1つの電気信号をゲームに提供することであって、該少なくとも1つの電気信号は、該ユーザによる該指板の該指づかいを示し、かつ、該ユーザによる該複数の弦のうちの少なくとも1本の該弾弦を指示する、ことと
を含む、方法。
【請求項79】
前記本体は、ネックを備え、前記指板は、該ネック上に配置される、請求項78に記載の方法。
【請求項80】
前記指板は、前記複数の弦の下にある複数のフレットを備える、請求項79に記載の方法。
【請求項81】
前記複数の弦は、導電性であり、前記複数のフレットのうちの少なくともいくつかは、導電性であり、前記少なくとも1つの第1のセンサは、少なくとも部分的に、該導電性の弦と前記導電性のフレットとの間の接触を検出することにより、前記指板の指づかいを検出するように適合される、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記導電性のフレットのうちの少なくとも1つは、前記少なくとも1つの第1のセンサが、前記導電性の弦のうちのどれが該導電性のフレットに接触したかを検出するように適合されるよう、相互から電気的に絶縁され、かつ、各々が別個の弦に対応する複数の導電域を有する、請求項81に記載の方法。
【請求項83】
前記本体は、楽器型である、請求項78に記載の方法。
【請求項84】
前記本体は、ギター型である、請求項83に記載の方法。
【請求項85】
前記ゲームコントローラは、第1のモードでは該ゲームコントローラとして、第2のモードではギターとして動作することが可能なデュアルモードデバイスであり、該ゲームコントローラは、前記複数の弦がギターの全音域を演奏できるように調律可能である、請求項84に記載の方法。
【請求項86】
前記ユーザによって弾かれた後に前記複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を抑制するように、ダンパを位置付けることをさらに含み、該ダンパは、該複数の弦のうちの該少なくとも1本が弾かれてから0.5秒以内に、該複数の弦のうちの該少なくとも1本の該振動の振幅を少なくとも70%抑制するように適合される、請求項78に記載の方法。
【請求項87】
前記ユーザによって弾かれた後に前記複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を抑制するように、ダンパを位置付けることをさらに含む、請求項78に記載の方法。
【請求項88】
前記ダンパは、機械的ダンパを含む、請求項87に記載の方法。
【請求項89】
前記ダンパは、信号プロセッサを備える、請求項87に記載の方法。
【請求項90】
前記ダンパは、電気機械的ダンパを含む、請求項87に記載の方法。
【請求項91】
前記少なくとも1つの第1のセンサは、前記指板上に配置される導電性材料を備え、該導電性材料に接触する前記複数の弦のうちの1本の弦に応答して電気信号を伝導するように適合される、請求項78に記載の方法。
【請求項92】
前記少なくとも1つの第1のセンサは、前記ユーザによって接触されると、電気信号を発生、変更、および/または伝導するように適合される、感圧材料を備える、請求項78に記載の方法。
【請求項93】
前記少なくとも1つの第2のセンサは、前記複数の弦の動きを検出するトランスデューサを備える、請求項78に記載の方法。
【請求項94】
前記少なくとも1つの第2のセンサは、楽器用ピックアップを備える、請求項78に記載の方法。
【請求項95】
前記少なくとも1つの電気信号をゲームに提供することは、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供することであって、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示することを含み、
前記コントローラは、少なくとも1つの追加制御の作動を検出するように適合される、少なくとも1つの第3のセンサを備え、該少なくとも1つの電気信号をゲームに提供することは、該少なくとも1つの追加制御の該作動を指示する第3の制御情報を提供することをさらに含む、請求項78に記載の方法。
【請求項96】
前記少なくとも1つの電気信号をゲームに提供することは、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供することであって、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示することを含み、
該少なくとも1つの電気信号をゲームに提供することは、該第1の制御情報を伝達する第1の電気信号、および該第2の制御情報を伝達する第2の電気信号を提供することを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項97】
前記少なくとも1つの電気信号をゲームに提供することは、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供することであって、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示することを含み、
該少なくとも1つの電気信号をゲームに提供することは、該第1および第2の制御情報を伝達する単一の電気信号を提供することを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項98】
前記複数の弦の各々は、該弦が弾かれると振動する部分を有し、前記少なくとも1つの第1のセンサは、該複数の弦のうちの1本が弾かれると振動する該複数の弦のうちの該1本の該部分の長さの調整をもたらす、前記指板の指づかいを検出するように適合される、請求項78に記載の方法。
【請求項99】
前記少なくとも1つの電気信号をゲームに提供することは、少なくとも第1および第2の別個の制御情報を提供することであって、該第1の制御情報は、前記指板に沿った指づかいを指示し、該第2の制御情報は、前記ユーザによる前記複数の弦のうちの少なくとも1本の前記弾弦を指示することを含む、請求項78に記載の方法。
【請求項100】
前記第1の制御情報は、前記指板の長さに沿った指づかいを識別する情報を含む、請求項99に記載の方法。
【請求項101】
前記第1の制御情報は、前記指板の幅を横断する指づかいを識別する情報を含む、請求項100に記載の方法。
【請求項102】
前記第1の制御情報は、前記指板の幅を横断する指づかいを識別する情報を含む、請求項99に記載の方法。
【請求項103】
本体と、該本体の少なくとも一部に沿って延在する複数の弦と、該弦の動きを検出するように適合される、少なくとも1つのセンサとを備える、弦付きゲームコントローラの使用方法であって、該方法は、
(A)該複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を引き起こす、該ゲームコントローラのユーザによる該複数の弦のうちの該少なくとも1本の弾弦に応答して、該複数の弦のうちの該少なくとも1本の後続の弾弦の検出を容易にするように該振動を抑制する行為と、
(B)該複数の弦のうちの該少なくとも1本の該弾弦に基づいて、少なくとも1つのゲーム制御信号を生成する行為と
を含む、方法。
【請求項104】
(A)は、前記振動を機械的に抑制する行為を含む、請求項103に記載の方法。
【請求項105】
(A)は、前記振動を電気機械的に抑制する行為を含む、請求項103に記載の方法。
【請求項106】
前記振動を抑制する行為は、該振動を表す電気信号を抑制するように、1つ以上の信号処理技術を使用する行為を含む、請求項103に記載の方法。
【請求項107】
前記振動を抑制する行為は、該振動を表す前記電気信号の包絡線の持続時間を短縮する行為を含む、請求項106に記載の方法。
【請求項108】
前記振動を抑制する行為は、該振動の初期振幅を、1秒未満で少なくとも50%低減する行為を含む、請求項103に記載の方法。
【請求項109】
前記振動を抑制する行為は、該振動の前記初期振幅を、0.5秒未満で少なくとも50%低減する行為を含む、請求項108に記載の方法。
【請求項110】
前記振動を抑制する行為は、該振動の前記初期振幅を、0.5秒未満で少なくとも80%低減する行為を含む、請求項109に記載の方法。
【請求項111】
前記振動を抑制する行為は、該振動の前記初期振幅を、0.1秒未満で少なくとも80%低減する行為を含む、請求項110に記載の方法。
【請求項112】
前記振動を抑制する行為は、該振動の前記初期振幅を、約25ミリ秒未満で約90%低減する行為を含む、請求項103に記載の方法。
【請求項113】
弦付きゲームコントローラであって、
本体と、
該本体の少なくとも一部に沿って延在する複数の弦と、
該複数の弦のうちの少なくとも1本の振動を引き起こす、該ゲームコントローラのユーザによる該複数の弦のうちの該少なくとも1本の弾弦に起因する、該複数の弦のうちの該少なくとも1本の動きを検出するように適合される、少なくとも1つのセンサと、
該複数の弦のうちの少なくとも1本の後続弾弦の検出を容易にするように、該複数の弦のうちの該少なくとも1本の該振動を抑制するダンパと、
該少なくとも1つのセンサに連結され、該ユーザによる該複数の弦のうちの少なくとも1本の該弾弦を指示する少なくとも1つの電気信号を提供する、少なくとも1つの制御モジュールと
を備える、弦付きゲームコントローラ。
【請求項114】
前記ダンパは、機械的ダンパを含む、請求項113に記載の弦付きゲームコントローラ。
【請求項115】
前記ダンパは、電気機械的ダンパを含む、請求項113に記載の弦付きゲームコントローラ。
【請求項116】
前記ダンパは、前記少なくとも1つのセンサから、前記振動を指示する電気信号を受信するように構成される、信号処理モジュールを備える、請求項113に記載の弦付きゲームコントローラ。
【請求項117】
前記信号処理モジュールは、前記振動を指示する前記電気信号の包絡線の持続時間を短縮するように構成される、請求項116に記載の弦付きゲームコントローラ。
【請求項118】
前記ダンパは、前記振動の振幅を、1秒未満で少なくとも50%抑制する、請求項113に記載の弦付きゲームコントローラ。
【請求項119】
前記ダンパは、前記振動の前記振幅を、0.5秒未満で少なくとも50%抑制する、請求項118に記載の弦付きゲームコントローラ。
【請求項120】
前記ダンパは、前記振動の前記振幅を、0.5秒未満で少なくとも80%抑制する、請求項119に記載の弦付きゲームコントローラ。
【請求項121】
前記ダンパは、前記振動の前記振幅を、0.1秒未満で少なくとも80%抑制する、請求項120に記載の弦付きゲームコントローラ。
【請求項122】
前記ダンパは、前記振動の前記振幅を、約25ミリ秒未満で約90%抑制する、請求項113に記載の弦付きゲームコントローラ。
【請求項123】
指板を備える本体と、
第1の接触点と第2の接触点との間に懸架され、各々が、該指板の少なくとも一部に沿って延在する、少なくとも一部を有する、複数の弦であって、該第1および2の接触点の間に延在する、該複数の弦の各々の該一部は、該弦が弾かれると振動するが、そのいずれの部分も該指板と接触しておらず、該指板の該少なくとも一部に沿って延在する、該複数の弦の各々の該一部は、該弦を該指板と接触させ、それによって、該弦が弾かれると振動する該弦の該一部の長さを調整するように、変位可能である、複数の弦と、
該本体に連結され、該複数の弦によって該本体に印加される力に抵抗するように、かつ該第1の接触点および第2の接触点を、実質的に相互に固定された関係で維持するように構成される、ブレースと
を備える、装置。
【請求項124】
前記装置は、ギターであり、前記第1の接触点は、前記ギターのナットであり、前記第2の接触点は、前記ギターのブリッジである、請求項123に記載の装置。
【請求項125】
前記ブレースは、前記複数の弦によって前記本体に印加される、少なくとも200ポンドまでの力に抵抗し、前記ナットおよび前記ブリッジを、実質的に相互に固定された関係で維持するように構成される、請求項124に記載の装置。
【請求項126】
前記固定された関係は、前記第1および第2の接触点の間の固定距離を、前記弦の前記長さに沿った方向に維持することを含む、請求項125に記載の装置。
【請求項127】
前記固定された関係は、前記弦の前記長さに平行に延在する軸の周囲で、前記第1および第2の接触点の間の相対的捻転を防止することを含む、請求項125に記載の装置。
【請求項128】
前記本体は、前記ブレースからの支持がない限り、前記第1の接触点および第2の接触点を、実質的に相互に固定された関係で維持するように、前記複数の弦によって前記本体に印加される前記力に十分に抵抗することができない、請求項125に記載の装置。
【請求項129】
前記ブレースは、前記本体のいずれの部分よりも剛性がある、請求項125に記載の装置。
【請求項130】
前記本体は、第1の材料で実質的に形成され、前記ブレースは、該第1の材料とは異なる第2の材料で実質的に形成される、請求項125に記載の装置。
【請求項131】
前記第1の材料は、プラスチックである、請求項130に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図5】
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【図6A】
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【図6B】
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【図6C】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図12D】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図14D】
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【図15A】
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【図15B】
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【図15C】
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【図16A】
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【図16B】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公表番号】特表2011−509800(P2011−509800A)
【公表日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−544337(P2010−544337)
【出願日】平成21年1月23日(2009.1.23)
【国際出願番号】PCT/US2009/000434
【国際公開番号】WO2009/094180
【国際公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【出願人】(510200945)745 エルエルシー (1)
【Fターム(参考)】