説明

弾性表面波装置

【課題】 異なる複数の周波数帯に対応する弾性表面波装置において、その封止構造を小型化し、省スペース化を可能にする。
【解決手段】 本発明に係る弾性表面波装置1は、圧電基板7と、圧電基板7上に形成され、第1導電膜31を有する第1のIDT電極9と、圧電基板7上に形成され、第1導電膜31及び該第1導電膜31と成膜のタイミングが異なる第2導電膜32を有する第2のIDT電極13と、圧電基板7上に形成され、第1導電膜31、第2導電膜32、並びに該第1導電膜31及び該第2導電膜32と成膜のタイミングが異なる第3導電膜33を有し、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13を別個に又は一括して取り囲む枠体と、
を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、弾性表面波装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、異なる複数の周波数帯に対応する弾性表面波装置が種々提案されている。例えば、特許文献1に記載の弾性表面波フィルタでは、1つの圧電基板上に第1フィルタ部と第2フィルタ部とが形成され、第1フィルタ部を構成するIDT電極の膜厚と、第2フィルタ部を構成するIDT電極の膜厚とを異ならせることで、異なる2つの周波数帯の周波数信号を抽出する2つのフィルタ部を形成している。
【特許文献1】特開2001−85967号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許文献1の弾性表面波フィルタは、第1フィルタ部及び第2フィルタ部が形成された圧電基板をパッケージ内に収容することによって封止されているため、その封止構造が大型化し、省スペース化が図れないという問題があった。
【0004】
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、異なる複数の周波数帯に対応する弾性表面波装置において、その封止構造を小型化し、省スペース化を可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る弾性表面波装置は、圧電基板と、前記圧電基板上に形成され、第1導電膜を有する第1のIDT電極と、前記圧電基板上に形成され、前記第1導電膜及び該第1導電膜と成膜のタイミングが異なる第2導電膜を有する第2のIDT電極と、前記圧電基板上に形成され、前記第1導電膜、前記第2導電膜、並びに該第1導電膜及び該第2導電膜と成膜のタイミングが異なる第3導電膜を有し、前記第1のIDT電極及び前記第2のIDT電極を別個に又は一括して取り囲む枠体と、を備えている。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、異なる複数の周波数帯に対応する弾性表面波装置において、その封止構造を小型化し、省スペース化を可能にすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明に係る弾性表面波装置の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
【0008】
図1は、本実施形態に係る弾性表面波装置の平面図である。図2は、図1の弾性表面波装置のII−II線断面図である。図3は、図1の弾性表面波装置のIII−III線断面図である。図4は、図1の弾性表面波装置のIV−IV線断面図である。
【0009】
図1〜図4に示すように、本実施形態に係る弾性表面波装置1は、弾性表面波素子3と、この弾性表面波素子3を接合するベース基板5とを備えている。なお、図1では、説明の便宜のため、ベース基板5及び後述する半田バンプ25の図示を省略している。
【0010】
弾性表面波素子3は、例えば弾性表面波フィルタや弾性表面波共振子等であり、圧電基板7と、圧電基板7上に形成された第1のIDT電極9、第1の電極端子11、第2のIDT電極13、第2の電極端子15及び枠体17とを備えている。圧電基板7は、タンタル酸リチウム単結晶、ニオブ酸リチウム単結晶、四ホウ酸リチウム単結晶等の圧電材料で形成されている。
【0011】
第1のIDT電極9は、図1の矢印Y方向に2個並べて配置されている。各第1のIDT電極9は、櫛歯状に形成された電極(以下、第1の櫛歯状電極という)19,19を互いに対向させ、各第1の櫛歯状電極19,19の電極指19a,19aを互いに噛み合わせて構成されている。
【0012】
第1の電極端子11は、第1のIDT電極9の基端部19bに連続しており、図2に示すように、後述するベース基板5に設けられた素子接続用電極21に接続されるようになっている。
【0013】
第2のIDT電極13は、第1のIDT電極9と同様に、図1の矢印Y方向に2個並べて配置されている。各第2のIDT電極13は、櫛歯状に形成された電極(以下、第2の櫛歯状電極という)23,23を互いに対向させ、各第2の櫛歯状電極23,23の電極指23a,23aを噛み合わせて構成されている。
【0014】
第2の電極端子15は、第2のIDT電極13の基端部23bに連続しており、図2に示すように、後述するベース基板5に設けられた素子接続用電極21に接続されるようになっている。
【0015】
図2に示すように、枠体17は、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13を一括して取り囲むように、圧電基板7の周縁部に沿って設けられている。
【0016】
ベース基板5は、セラミックやガラスセラミックなどの絶縁性材料で形成されており、図2〜図4に示すように、半田バンプ25によってその周縁部が枠体17の上面に接合されている。こうすることで、弾性表面波素子は、枠体17とベース基板5とによって封止されている。
【0017】
図2に示すように、ベース基板5における第1の電極端子11及び第2の電極端子15に対応する位置には、ベース基板5を貫通する貫通孔5aが形成されている。この貫通孔5aには、素子接続用電極21が設けられており、各素子接続用電極21は、半田バンプ25によって、対応する各電極端子11,15に接合されている。この構成により、ベース基板5に接合された弾性表面波素子3は、ベース基板5の素子接続用電極21に接続される外部の駆動回路と電気的に接続可能となっている。
【0018】
次に、上記のように構成された第1のIDT電極9、第2のIDT電極13、第1の電極端子11、第2のIDT電極13及び枠体17の断面構成について、詳細に説明する。
【0019】
第1のIDT電極9は、図2及び図3に示すように、第2導電膜32で構成されている。そして、第2のIDT電極13は、図2及び図3に示すように、第1導電膜31及び第2導電膜32をこの順に積層して形成されている。こうすることで、第2のIDT電極13の膜厚が、第1のIDT電極9の膜厚より大きくなり、第2のIDT電極13が低周波側の周波数帯域に対応するフィルタ特性を有し、第1のIDT電極9が高周波側の周波数帯域に対応するフィルタ特性を有している。
【0020】
枠体17は、図2〜図4に示すように、第1導電膜31、第2導電膜32及び第3導電膜33をこの順に積層して形成されている。こうすることで、枠体17の高さが、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13の高さより高くなり、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13と、ベース基板5との間に空隙が確保される。
【0021】
第1の電極端子11及び第2の電極端子15は、図2に示すように、枠体17と同様、第1導電膜31、第2導電膜32及び第3導電膜33をこの順に積層して形成されている。こうすることで、第1の電極端子11及び第2の電極端子15の高さが、枠体17の高さと同じになり、弾性表面波素子3をベース基板5に接合したときに、第1の電極端子11及び第2の電極端子15を、ベース基板5に設けられた素子接続用電極21に接合することができる。
【0022】
なお、上記の第1導電膜31、第2導電膜32及び第3導電膜33は、後述するように、互いに成膜のタイミングを異ならせて形成されている。
【0023】
以上の第1導電膜31及び第2導電膜32は、例えば、AlやAl合金(例えば、Al−Cu系、Al−Ti系)等の金属薄膜で形成することができる。
【0024】
また、図示しないが、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13の露出した表面上には、Si,SiO,SiN,Al等の絶縁性の高い材料で形成された保護膜を設けてもよい。これによって、導電性の異物が第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13に付着することによる短絡を防止することができる。
【0025】
次に、以上のように構成された弾性表面波装置1の製造方法について、図5を参照しつつ説明する。
【0026】
まず、圧電基板7を準備し、図5(a)に示すように、この圧電基板7上に、蒸着法、スパッタリング法、CVD法等の結晶成長法を用いて、第1導電膜31を形成する。
【0027】
次に、図5(b)に示すように、第1導電膜31上にレジストR1を塗布し、フォトリソグラフィー法により所望のパターンを露光、現像した後、ウェットエッチング法により第1導電膜31の一部をエッチングして、圧電基板7を露出させる。その後、レジストR1を剥離する。こうすることで、圧電基板7上に、第1導電膜31が存在する第1の領域Sと、第1導電膜31が存在しない第2の領域Pとを形成する。
【0028】
次に、図5(c)に示すように、蒸着法、スパッタリング法、CVD法等の結晶形成法を用いて、第1の領域S及び第2の領域Pに第2導電膜32を形成する。
【0029】
続いて、図5(d)に示すように、第2導電膜32上にレジストR2を塗布し、フォトリソグラフィー法により所望のパターンを露光、現像した後、ドライエッチング法により第2の領域Pにおける第2導電膜32の一部をエッチングして、圧電基板7を露出させる。
【0030】
その後、図5(e)に示すように、レジストR2を剥離する。こうして、第1のIDT電極9と、第1の電極端子11の下側部分を構成する第1の段部11uが形成される。
【0031】
次に、図6(f)に示すように、第2導電膜32及び圧電基板7上にレジストR3を塗布し、フォトリソグラフィー法により所望のパターンを露光、現像した後、ドライエッチング法により第1の領域Sにおける第1導電膜31及び第2導電膜32の一部をエッチングして、圧電基板7を露出させる。
【0032】
その後、図6(g)に示すように、レジストR3を剥離する。こうして、第2のIDT電極13が形成されるとともに、枠体17の下側部分を構成する枠状部17uが形成される。
【0033】
次に、図6(h)に示すように、第2導電膜32及び圧電基板7上にレジストR4を塗布し、フォトリソグラフィー法により所望のパターンを露光、現像した後、スパッタリング法等により第3導電膜33を形成する。
【0034】
続いて、図6(i)に示すように、レジストR4を剥離して、レジストR4上に形成された第3導電膜33を除去する。こうすることで、枠状部17u及び第1の段部11u上に第3導電膜33が形成され、枠体17及び第1の電極端子11がそれぞれ形成される。また、第2のIDT電極13の基端部23b上にも第3導電膜33が形成され、これによって第2の電極端子15が形成される。
【0035】
以上のようにして、本実施形態に係る弾性表面波素子3が製造される。
【0036】
そして、図2に示すように、弾性表面波素子3をベース基板5に対向させて配置し、半田バンプ25によって、ベース基板5の周縁部と枠体17とを接合するとともに、ベース基板5に設けられた素子接続用電極21と、第1の電極端子11及び第2の電極端子15とを接合する。こうして、本実施形態に係る弾性表面波装置1が製造される。
【0037】
以上のような本実施形態に係る弾性表面波装置1によれば、第1のIDT電極9が第2導電膜32によって形成され、第2のIDT電極13が第1導電膜31及び第2導電膜32によって形成されている。そのため、第2のIDT電極13の膜厚が第1のIDT電極9の膜厚より大きくなっており、第1のIDT電極9の膜厚と第2のIDT電極13の膜厚とが異なるため、異なる2つの周波数帯の周波数信号を抽出する2つのフィルタ部を形成することができる。
【0038】
そして、本実施形態によれば、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13を取り囲む枠体17が、第1導電膜31、第2導電膜32及び第3導電膜33によって形成されているため、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13の膜厚より大きくなっている。したがって、この枠体17をベース基板5に接合することによって、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13がベース基板5と接触することなく、弾性表面波素子3を封止することができる。よって、本実施形態の弾性表面波装置1によれば、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13を設けた圧電基板7が、従来例のようなパッケージに収容されるという封止構造ではなく、圧電基板7上に形成された枠体17を用いた封止構造によって封止される。
【0039】
したがって、本実施形態によれば、異なる複数の周波数帯に対応する弾性表面波装置において、その封止構造を小型化し、省スペース化を可能にすることができる。
【0040】
また、本実施形態によれば、枠体17が、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13を形成する第1導電膜31及び第2導電膜32からなる積層体上に、第3導電膜33を積層することで形成されている。そのため、例えば上記のように結晶成長法によって各導電膜31,32,33を形成する場合には、第1のIDT電極9及び第2のIDT電極13の圧電基板7上への形成と同時に、枠体17の一部(枠状部17u)を形成することができる。枠体17は第2のIDT電極13の膜厚より大きく形成する必要があるため、このように枠体17の一部を同時に形成することで、別個に形成する場合に比べて製造時間を短縮することができる。
【0041】
また、本実施形態では、1つの枠体17によって、第1のIDT電極9と第2のIDT電極13とを一括して包囲しているため、弾性表面波装置の小型化を図ることができる。
【0042】
また、本実施形態によれば、第1の電極端子11が、第2導電膜32及び第3導電膜33だけではなく、第1導電膜31を含む積層体で形成されているため、第1の電極端子11の膜厚が厚くなっている。そのため、第1の電極端子11と素子接続用電極21との接続抵抗が小さくなり、弾性表面波装置1の挿入損失が低減される。また、このように第1の電極端子11の膜厚が厚くなると、半田バンプによる半田食われに起因する第1のIDT電極9と第1の電極端子11との断線を防止することができる。
【0043】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて種々の変更が可能である。
【0044】
例えば、上記実施形態では、図1に示すように、第1のIDT電極9と第2のIDT電極13とが、枠体17によって一括して取り囲まれるように形成されているが、第1のIDT電極9を取り囲む枠体部分(図示例では、枠体17の左半分)が、第2のIDT電極13を取り囲む枠体部分(図示例では、枠体17の右半分)と同じ層構成で形成されている限り、これに限定されるものではない。例えば、図7及び図8に示すように、第1のIDT電極9を取り囲む第1の枠体部分17aを、第2のIDT電極13を取り囲む第2の枠体部分17bと同じ層構成で形成し、第1のIDT電極9と第2のIDT電極13とを別個に取り囲むように枠体を形成してもよい。なお、図7及び図8では、図1及び図2の実施形態と同一又は同種の構成要素に同一の符合を付し、詳細な説明を省略する。また、図7では、説明の便宜のため、ベース基板5及び半田バンプ25の図示を省略している。
【0045】
ここで、以上の実施形態によれば、第1のIDT電極9を取り囲む枠体部分と、第2のIDT電極13を取り囲む枠体部分とが、同じ層構成で形成されており、図2及び図8に示す弾性表面波素子3では共に、第1導電膜31、第2導電膜32及び第3導電膜33によって形成されている。第1のIDT電極を取り囲む枠体部分と、第2のIDT電極を取り囲む枠体部分とを異なる層構成で形成した場合は、それぞれの枠体部分の高さが異なり易く、両枠体部分の間に段差が生じるので、両枠体部分をベース基板へ接合した際に、両枠体部分とベース基板との密着性が悪くなる。これに対し、上記の実施形態では、両枠体部分を同じ層構成で形成しているため、このような段差が生じ難く、ベース基板5との密着性を向上させることができる。また、例えば上記のように結晶成長法によって各導電膜31,32,33を形成すると、各導電膜を均一な膜厚で形成することができ、枠体17,17a,17bの高さを容易に均一にすることができる。
【0046】
また、上記実施形態では、第1のIDT電極9を第2導電膜32によって形成しているが、第1導電膜31によって形成してもよい。この場合、例えば、図5(b)に示される製造工程において、第1導電膜31をエッチングするときに第1のIDT電極9を形成するようにし、その後、第1導電膜31上に第2導電膜32を積層しないようにフォトリソグラフィー法等を適用して、弾性表面波素子を製造すればよい。
【0047】
また、上記実施形態では、異なる2つの周波数帯に対応するように、膜厚の異なる第1のIDT電極9と第2のIDT電極13とを1つの圧電基板7上に形成しているが、これに限定されるものではなく、3つ以上の周波数帯に対応するように、膜厚の異なる3つ以上のIDT電極を1つの圧電基板上に形成するようにしてもよい。
【0048】
また、第1の電極端子11、第2の電極端子15及び枠体17の高さが、第2のIDT電極13より高く、第2のIDT電極13が第1のIDT電極9の高さより高くなっていれば、第1のIDT電極9、第1の電極端子11、第2のIDT電極13、第2の電極端子15及び枠体17のうちの少なくとも1つが、これらを構成する第1導電膜31、第2導電膜32及び第3導電膜33の他に、1層以上の導電膜を含んでいてもよい。
【0049】
また、上記実施形態において、枠体3、第1の電極端子及び第2の電極端子は、第3導電膜33を有する少なくとも1層からなるアンダーバンプメタル層を備えてもよい。このアンダーバンプメタル層は、例えば、図2に示す第3導電膜33と半田バンプ25との間に、図示しない第4導電膜及び第5導電膜を第3導電膜33側からこの順に積層し、第3導電膜33、第4導電膜及び第5導電膜からなる積層体によって構成する。このとき、例えば、第3導電膜33をCr,Ni,Ti等で、第4導電膜をNi,W,Ta,Ru,Pt,Ti,Pd等で、第5導電膜をAu等で形成する。なお、このアンダーバンプメタル層は、3層以外の複数層や単一層で構成してもよく、この場合、半田バンプに対するバリア層となるNi,W,Ta,Ru,Pt,Ti,Pd等からなる層を含むように構成すればよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の一実施形態に係る弾性表面波装置の平面図である。
【図2】図1の弾性表面波装置のII−II線断面図である。
【図3】図1の弾性表面波装置のIII−III線断面図である。
【図4】図1の弾性表面波装置のIV−IV線断面図である。
【図5】図1の弾性表面波装置の製造方法を説明する図である。
【図6】図1の弾性表面波装置の製造方法を説明する図である。
【図7】本発明の一実施形態に係る弾性表面波装置の変形例を示す平面図である。
【図8】図7の弾性表面波装置のVIII−VIII線断面図である。
【符号の説明】
【0051】
1 弾性表面波装置
3 弾性表面波素子
5 ベース基板
7 圧電基板
9 第1のIDT電極
11 第1の電極端子
13 第2のIDT電極
15 第2の電極端子
17 枠体
25 半田バンプ
31 第1導電膜
32 第2導電膜
33 第3導電膜

【特許請求の範囲】
【請求項1】
圧電基板と、
前記圧電基板上に形成され、第1導電膜を有する第1のIDT電極と、
前記圧電基板上に形成され、前記第1導電膜及び該第1導電膜と成膜のタイミングが異なる第2導電膜を有する第2のIDT電極と、
前記圧電基板上に形成され、前記第1導電膜、前記第2導電膜、並びに該第1導電膜及び該第2導電膜と成膜のタイミングが異なる第3導電膜を有し、前記第1のIDT電極及び前記第2のIDT電極を別個に又は一括して取り囲む枠体と、
を備えることを特徴とする、弾性表面波装置。
【請求項2】
前記第1のIDT電極と電気的に接続される第1の電極端子と、前記第2のIDT電極と電気的に接続される第2の電極端子とを前記圧電基板上にさらに備え、
前記第1の電極端子及び前記第2の電極端子は、前記枠体と同じ膜構成で形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の弾性表面波装置。
【請求項3】
前記枠体は、前記第1導電膜及び前記第2導電膜を有する積層体上に、前記第3導電膜を有する少なくとも1層からなるアンダーバンプメタル層を備えることを特徴とする、請求項1又は2に記載の弾性表面波装置。
【請求項4】
前記第1の電極端子及び前記第2の電極端子の少なくとも一方は、前記第1導電膜及び前記第2導電膜を有する積層体上に、前記第3導電膜を有する少なくとも1層からなるアンダーバンプメタル層を備えることを特徴とする、請求項2又は3に記載の弾性表面波装置。
【請求項5】
前記圧電基板に対向して配置され、前記枠体に半田バンプによって接合されるベース基板をさらに備えることを特徴とする、請求項1から4のいずれかに記載の弾性表面波装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−56984(P2010−56984A)
【公開日】平成22年3月11日(2010.3.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−220751(P2008−220751)
【出願日】平成20年8月29日(2008.8.29)
【出願人】(000006633)京セラ株式会社 (13,660)
【Fターム(参考)】