説明

後処理装置及びこれを備えた画像形成装置

【課題】1部の枚数が処理トレイの最大積載枚数を超えても、最終頁のみでのシート排出を避け、生産性を落とすことなく処理トレイからシートを排出する。
【解決手段】後処理装置は、シートが積載される処理トレイと、搬入口から搬入されたシートを処理トレイに向けて搬送する搬送路と、シートを待避させて処理トレイへのシートの到達を遅らせた後、処理トレイへ送り出す待避部と、処理トレイに積載されたシートを、部と部の境目で排出トレイに排出する排出機構と、を含み、1部のうち、処理トレイに未積載のシートの残数が、処理トレイの積載可能な量である最大積載枚数を超えるとき、排出機構は、1部のうちの最終頁が一枚だけで排出されないように、1部のシート束を複数回に分けて排出し、待避部は、シート束の排出後に処理トレイに積載する1頁目のシートを待避させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シートに後処理を行う後処理装置に関する。又、後処理装置を備えた複写機、複合機、プリンター、ファクシミリ機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複合機、プリンター、複写機、などの画像形成装置に、後処理装置が取り付けられることがある。後処理装置は、画像形成装置が排出する印刷済シート(用紙)を受けて、例えば、穿孔(パンチ)処理や、ステープル処理や、仕分け(ソート)処理を行う。そして、複数枚のシートに対する後処理を行うため、後処理装置内に複数枚のシートを積載するトレイを設けることがある。ここで、1部の枚数(頁数)がトレイの最大積載枚数を超えるとき、1部のシート全体に対し後処理ができないので、所望の後処理を実行できないことがあった。この問題に関し、特許文献1は、1部あたりのシートの枚数が最大積載枚数を越えてもソート処理が可能なシート処理装置を提案している。
【0003】
具体的に、特許文献1には、シートを集積する集積トレイと、この集積トレイに至る過程で一旦シートを積載する処理トレイと、この処理トレイ上でシートの幅方向の集積位置を変更するシフト手段と、処理トレイに積載するシートの積載量を認識する容量認識手段とを有し、シートを所定枚数ごとにソートし、容量認識手段によって、処理トレイ上のシートの積載量が処理トレイの積載限度量を超えることを認識したとき、処理トレイに積載済みのシートを集積トレイに排出するとともに、後続するシートが所定枚数に達するまで処理トレイ上で先に排出したシートと後続するシートの位置が同じ位置になるようにシフト手段の動作を継続するシート処理装置が記載されている。この構成により、処理トレイの積載限度量を超えるシート数に対しても、ソート処理の対応をしようとする(特許文献1:請求項1、段落[0008]等参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−292170号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
後処理装置からのシート束排出のため、画像形成装置の印刷速度(例えば、給紙タイミングや画像形成開始タイミングを通常よりも遅らせる)を落とし、紙間を広げる場合がある。例えば、特許文献1記載の発明のシート処理装置では、シート束排出を行うため、各部の境目で待ち時間が設けられる。又、特許文献1記載の発明のシート処理装置では、1部の枚数が、一時的にシートを蓄積する処理トレイの積載限度量を超えるとき、積載限度量まで処理トレイに積載されると、シートの繰り出しの一時中断が行われたりする(特許文献1:段落[0033]、[0039]、[0042]等参照)。
【0006】
特許文献1記載のシート処理装置のように、従来の後処理装置では、画像形成装置での印刷を一時的に停止させてシート束を排出していた(特許文献1:段落[0042]参照)。言い換えると、シートとシートの紙間を通常の印刷のときよりも広げ、処理トレイからのシート束の排出時間を稼いでいた。
【0007】
ここで、後処理装置には、生産性を落とさないようにするため(紙間を通常の間隔で維持するため)、シートを処理トレイに蓄積する前に一時的に待避させ、処理トレイへの到達を遅らせる待避部を設けることがある(特許文献1の発明には無い)。しかし、複数の部数を続けて印刷するとき、1部のうちの最終頁を待避させると、最終頁と次の部の1頁目とが重なる、最終頁と次の部の1頁目とが時間差なく搬送される、といった問題が生じ得る。そうすると、部ごとのシート束の排出(仕分け)ができなくなる。
【0008】
そのため、仕分けを行うとき、最終頁の前頁でシート束が排出されると、最終頁は待避できないので、シート束の排出時間を稼ぐため(最終頁の処理トレイへの到達を遅らせるため)、最終頁の前頁と最終頁の紙間は通常よりも必ず広くとる必要がある。言い換えると、最終頁のみでシートを排出すると、紙間は通常よりも広げられる。そのため、1部の枚数が処理トレイの最大積載枚数を超えるとき生産性が落ちる場合があるという問題がある。
【0009】
尚、特許文献1記載の発明は、待避部を有さず、最終頁のみでシートを排出すると生産性が落ちるという問題を示唆するものではあり得ない。従って、特許文献1記載の発明では上記の問題を解決できない。
【0010】
本発明は、上記問題点を鑑み、1部の枚数が処理トレイの最大積載枚数を超えても、最終頁のみでのシート排出を避け、生産性を落とすことなく処理トレイからシートを排出することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために請求項1に係る後処理装置は、シートが積載される処理トレイと、搬入口から搬入されたシートを前記処理トレイに向けて搬送する搬送路と、シートを待避させて前記処理トレイへのシートの到達を遅らせた後、前記処理トレイへ送り出す待避部と、前記処理トレイに積載されたシートを、部と部の境目で排出トレイに排出する排出機構と、を含み、1部のうち、前記処理トレイに未積載のシートの残数が、前記処理トレイの積載可能な量である最大積載枚数を超えるとき、前記排出機構は、1部のうちの最終頁が一枚だけで排出されないように、1部のシート束を複数回に分けて排出し、前記待避部は、シート束の排出後に処理トレイに積載する1頁目のシートを待避させることとした。
【0012】
この構成によれば、1部のうち、処理トレイに未積載のシートの残数が、最大積載枚数を超えるとき、排出機構は、1部のうちの最終頁が一枚だけで排出されないように、1部のシート束を複数回に分けて排出し、待避部は、シート束の排出後に処理トレイに積載する1頁目のシートを待避させる。これにより、連続して印刷される各部を仕分けるとき、1部の最終頁だけのシートの排出は行われない。従って、従来のように、待避できない最終頁の処理トレイへの到達を遅らせ、シート束の排出時間を稼ぐために、紙間を広げなくてすむ(通常の紙間でよい)。
【0013】
又、1部の枚数が処理トレイの最大積載枚数を超えているため、1部の途中でシート束の排出がなされても、待避部は、次に処理トレイに積載する1頁目のシートを待避させるので、紙間は通常のまま広げる必要はない。又、部と部の境目でシート束が排出されるときでも、次の部の1頁目は待避されるので、部と部の境目でシート束が排出されても紙間を広げる必要がない。従って、従来の後処理装置に比べ、シート束の排出のために紙間を広げる必要が全く無いから、1部の枚数によらず、後処理装置の生産性を落とさず、維持することができる。尚、最大積載枚数は、処理トレイの大きさや仕様を勘案して予め定められる枚数である。
【0014】
又、請求項2に係る発明は、請求項1の発明において、前記排出機構は前記処理トレイに積載されたシートが前記最大積載枚数よりも1枚少ないときにシート束を排出することとした。
【0015】
この構成によれば、排出機構は処理トレイに積載されたシートが最大積載枚数よりも1枚少ないときにシート束を排出する。これにより、1部におけるシート束の排出回数を確実に必要最低限に抑えることができる。
【0016】
又、請求項3に係る発明は、請求項2の発明において、1部のシート束のうち、前記処理トレイに積載すべきシートの残数が前記最大積載枚数と同じであるとき、前記排出機構は、前記処理トレイに前記最大積載枚数のシートが積載されたときにシート束を排出することとした。
【0017】
この構成によれば、1部のシート束のうち、処理トレイに積載すべきシートの残数が最大積載枚数と同じであるとき、排出機構は、処理トレイに最大積載枚数のシートが積載されたときにシート束を排出する。これにより、最終頁のみでシートの排出がなされることを防ぐことができる。又、1部でのシート束の排出回数をできるだけ少なくすることができる。
【0018】
又、請求項4に係る発明は、請求項1乃至3の発明において、シート束の排出方向に対して垂直な方向でシート束をシフトさせ、同じ位置に同じ部のシート束をシフトさせるとともに、部ごとに異なる位置にシート束をシフトさせるシフト部を有することとした。
【0019】
この構成によれば、シフト部は、シート束の排出方向に対して垂直な方向でシート束をシフトさせ、同じ位置に同じ部のシート束をシフトさせるとともに、部ごとに異なる位置にシート束をシフトさせる。これにより、排出トレイで排出位置を変えることにより各部を仕分けることができる。
【0020】
又、請求項5に係る発明は、請求項1乃至4の発明において、前記排出機構は、1部のシートの枚数を前記最大積載枚数で除した値を切り上げて得られる整数が、1部のシート束の排出回数となるようにシート束を排出することとした。
【0021】
この構成によれば、排出機構は、1部のシートの枚数を最大積載枚数で除した値を切り上げて得られる整数が、1部のシート束の排出回数となるようにシート束を排出する。これにより、1部におけるシート束の排出回数を必要最低限に抑えることができる。
【0022】
又、請求項6に係る画像形成装置は、請求項1乃至5の何れか1項に記載の後処理装置を含むこととした。
【0023】
この構成によれば、1部あたりの枚数によらず、従来のように、待避できない最終頁の処理トレイへの到達を遅らせてシート束の排出時間を稼ぐために、紙間を広げずにすむ(通常の紙間でよい)。従って、生産性が落ちない画像形成装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、1部の枚数が処理トレイの最大積載枚数を超えても、最終頁のみでのシート排出はなされない。これにより、1部あたりの枚数によらず、生産性を落とさずに処理トレイからシートを排出する後処理装置、画像形成装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】実施形態に係る複合機の一例を示す模型的正面断面図である。
【図2】実施形態に係る後処理装置の一例を示す正面模型的断面図である。
【図3】実施形態に係る複合機のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図4】実施形態に係る操作パネルでの仕分け設定画面の一例を示す説明図である。
【図5】本実施形態の仕分けでのシフト部のシフトの一例を示す説明図である。
【図6】従来の後処理装置でのシート束の排出の待避の一例を説明するための説明図である。
【図7】実施形態の後処理装置でのシート束の排出の待避の一例を説明するための説明図である。
【図8】実施形態の後処理装置でのシート束の排出の待避の一例を説明するための説明図である。
【図9】実施形態の後処理装置での仕分け処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図1〜図9を用いて説明する。尚、本実施形態では、後処理装置1を備えた複合機100(画像形成装置に相当)を例に挙げ説明する。但し、本実施の形態に記載される構成、配置等の各要素は発明の範囲を限定するものではなく単なる説明例にすぎない。
【0027】
(複合機100本体の概略構成)
まず、図1に基づき、実施形態に係る複合機100本体の概略を説明する。図1は、実施形態に係る複合機100の一例を示す模型的正面断面図である。
【0028】
本実施形態の複合機100は、最上部に、原稿搬送装置2aが設けられる。原稿搬送装置2aは、原稿載置トレイ21に積載された原稿を1枚ずつ連続的に画像読取部2bの読取位置に搬送する。最上位の原稿と接する原稿供給ローラー22や複数の原稿搬送ローラー対23は、原稿を読取位置(送り読取用コンタクトガラス24の上方の位置)まで搬送する。
【0029】
又、原稿搬送装置2aは、紙面奥側に設けられた支点(不図示)により、上方に持ち上げて開けられる。例えば書籍等の原稿を画像読取部2bの上面の載置読取用コンタクトガラス25に載せることができる。
【0030】
画像読取部2bは、原稿を読み取り画像データを生成する。そして、画像読取部2bの上面にコンタクトガラスが設けられ、その内部には、水平方向(図1で言えば、左右方向)で移動する移動枠(露光ランプ、ミラー等を具備)、レンズ、イメージセンサ(例えば、CCD)等の光学系部材(いずれも不図示)が設けられる。例えば、原稿搬送装置2aで連続的に搬送される原稿を読み取る場合、送り読取用コンタクトガラス24の下方に移動枠を固定し、原稿の反射光をレンズ、イメージセンサに導く。又、載置読取用コンタクトガラス25に載置された原稿を読み取る場合には、移動枠を水平方向に移動させて、原稿の反射光をレンズ、イメージセンサに導く。
【0031】
そして、画像読取部2bはこれら光学系部材を用い、原稿に光を照射し、その原稿の反射光を受けたイメージセンサの各画素の出力値をA/D変換し、画像データを生成する。そして、複合機100は読取られた画像データに基づき印刷可能である(コピー機能)。
【0032】
又、図1において破線で示すように、操作パネル3が画像読取部2bの正面側(複合機100の正面上方)に設けられる。操作パネル3はコピー等の印刷の設定を行うための入力部として機能し、各種情報を表示する。操作パネル3は、複合機100の状態や各種メッセージを表示する液晶表示部31を備える。液晶表示部31は、機能の選択、設定や文字入力等を行うためのキーを1又は複数表示できる。又、タッチパネル部32(例えば、抵抗膜方式)が液晶表示部31に設けられる。タッチパネル部32は、液晶表示部31で押された部分の位置、座標を検出するためのものである。又、コピーや画像データ送信等の各種機能の実行開始を指示するためのスタートキー33や数字等の入力用のテンキー部34も、操作パネル3に設けられる。
【0033】
液晶表示部31に表示された設定画面やキーを押すことで、操作パネル3でコピーや画像データの送信や複合機100に蓄積された画像データに基づく印刷に関する設定やジョブ実行を指示することができる。又、操作パネル3のテンキー部34を押すことにより印刷の部数を設定することもできる。具体的に、操作パネル3は後処理装置1の操作、動作設定も受け付ける。使用者は操作パネル3で後処理装置1での処理に関する設定を行える。例えば、使用者は複数の部数のジョブの仕分け処理やステープル処理やパンチ処理などに関し設定できる。例えば、操作パネル3は、操作パネル3で仕分けに関する設定画面を表示し、部ごとにシート束を排出して仕分けを行うか否か、といった項目についての設定を受け付ける。そして、実際のジョブでは、設定に応じて複合機100や後処理装置1が動作する。
【0034】
また、複合機100本体内部に、給紙部4a、搬送路4b、画像形成部5a、定着部5b等の画像形成に係わるエンジン部40が設けられる。
【0035】
本実施形態の複合機100の給紙部4aは、画像形成用のシートを収容、供給する。給紙部4aは、垂直方向に積まれた挿脱可能なカセット41(41a、41b)を計2つ含む。給紙部4aは、各種(例えば、普通紙、コピーシート、再生紙等)、各サイズ(例えば、A4、A3、B4、B5、レターサイズ等)のシートを複数(例えば、500〜1000枚程度)積載して収容する。尚、各カセット41(41a、41b)の構成は同様なので、同じ部材には同じ符号を用いる。
【0036】
各カセット41(41a、41b)に対し、給紙ローラー42が設けられる。各給紙ローラー42は、シート供給のため回転駆動する。又、各カセット41(41a、41b)内には、シートを載置するためのシート載置板43が設けられる。これらシート載置板43は、上方に付勢され、最上位のシートと給紙ローラー42を接する状態とする。
【0037】
次に、搬送路4bは、装置内でシートを搬送する通路である。そして、搬送路4bには、シート搬送時に回転駆動する搬送ローラー対44や、搬送されるシートを画像形成部5aの手前で待機させ、トナー像形成のタイミングを合わせ送り出すレジストローラー対45等が設けられる。
【0038】
画像形成部5aは、画像データに基づき給紙部4aから供給されたシートに画像(トナー像)を形成し、搬送されるシートにトナー像を転写する。尚、画像データには、画像読取部2bで取得された原稿の画像データや、複合機100に接続されるコンピューター200(図3参照)からの送信画像データが利用される。そして、画像形成部5aは、図1中に示す矢印方向に回転駆動可能に支持された感光体ドラム51や、その周囲に配設された帯電装置52、露光装置53、現像装置54、転写ローラー55、クリーニング装置56等を備える。
【0039】
トナー像形成及び転写プロセスを説明する。画像形成部5aの略中心には、所定方向に回転駆動する感光体ドラム51が設けられる。帯電装置52は所定電位に感光体ドラム51を帯電させる。露光装置53は、画像データに基づき、レーザ光を出力し、図1において、帯電装置52の右側から感光体ドラム51表面を走査露光して画像データに応じた静電潜像を形成する。現像装置54は、感光体ドラム51に形成された静電潜像にトナーを供給して現像する。感光体ドラム51の下方の転写ローラー55は感光体ドラム51に圧接し、ニップを形成する。そして、レジストローラー対45がタイミングを図りシートをニップに進入させる。シートとトナー像がニップ進入している時、転写ローラー55には所定の電圧が印加され、シートに感光体ドラム51上のトナー像が転写される。クリーニング装置56は、転写後に感光体ドラム51に残留するトナー等を除去する。
【0040】
定着部5bは、シートに転写されたトナー像を定着させる。本実施形態における定着部5bは、主として発熱体を内蔵する加熱ローラー57と加圧ローラー58で構成される。加熱ローラー57と加圧ローラー58は圧接しニップを形成する。そして、シートが、このニップを通過すると、トナーが溶融・加熱され、トナー像がシートに定着する。
【0041】
定着部5bを通過したシートはシート排出部6に送られる。シート排出部6は、本体の胴内排出トレイ61や後処理装置1に印刷済シートを送る。シート排出部6はデフォルトの設定(例えば、胴内排出トレイ61に向けての排出がデフォルト設定)や操作パネル3で指示された排出先に向けてシートを振り分ける。排出先の振り分けのため、回動爪62が設けられる。回動爪62は、シートの排出先にシートを導くために回動する。そして、胴内排出トレイ61への排出のため回転駆動する排出ローラー対63が設けられる。又、後処理装置1に向けて印刷済シートを排出するために回転駆動する排出ローラー対64も設けられる。図1では、シートの排出方向を破線矢印で図示する。又、図1では、後処理装置1方向にシートを排出する状態の回動爪62の一例を示している。
【0042】
(後処理装置1)
図1に破線で示すように、本実施形態の複合機100には、印刷後のシートに後処理を行う後処理装置1が取り付けられる。そこで、図2に基づき、実施形態に係る後処理装置1の一例を説明する。図2は実施形態に係る後処理装置1の一例を示す正面模型的断面図である。尚、図2では、シートの搬送経路の一例を二点鎖線で示している。
【0043】
後処理装置1は、複合機100に接続される。そして、搬送路11が後処理装置1内に設けられる。搬送路11には、搬送ローラー対111、112が設けられる。搬送ローラー対111、112は、回転駆動し、搬入されたシートを処理トレイ15に向けて搬送する。そして、印刷済シートの搬送経路に沿って、搬入口12、パンチ部13、待避部14、処理トレイ15、排出機構16、排出トレイ17が後処理装置1に設けられる。
【0044】
複合機100から排出された印刷済シートは、後処理装置1の右側面上部に設けられた搬入口12から後処理装置1内に搬入される。搬入口12の近傍には、後処理装置1へのシートの搬入を検知する搬入センサー121が設けられる。この搬入センサー121を用いて、後処理装置1へのシートの搬入が認識される。
【0045】
そして、パンチ部13が後処理装置1内の搬送路11の最上流付近に設けられる。パンチ部13は、シートに対し、穿孔処理を行う。処理トレイ15とパンチ部13の間には待避部14が送られる。
【0046】
待避部14は回転駆動する待避ドラム141を含む。待避部14は、後処理装置1で搬送され、一時的に待避させるシートを待避ドラム141に巻き付けるようにして待避させる。言い換えると、待避部14は、シートの処理トレイ15への到着時間を遅らせる。そして、次に来たシート(次頁のシート)とあわせて、あるいは重ねて処理トレイ15方向に送り出す。待避部14がなければ、処理トレイ15からのシート束の排出処理を行うとき、通常よりも紙間を開けて次のシートの処理トレイ15への到着を遅らせなければならない。しかし、待避部14でシート束の排出後、処理トレイ15に載置する1頁目の(最初の)シートを待避させることにより、通常の紙間で印刷や後処理装置1でのシートの搬送を行うことができる。
【0047】
ここで、通常の紙間は、後処理装置1や複合機100でのシートの搬送速度や、用紙サイズや、目標とする印刷での生産性(例えば、PPM(PagePer Minute)といった単位が用いられる)に基づき、仕様上、定められるシートとシートの間隔である。通常の紙間は画像形成装置の機種によって異なる。
【0048】
待避部14にシートを待避させるか、待避させずそのまま処理トレイ15に搬送するかを切り替えるための切替爪142が設けられる。切替爪142は待避部14にシートを待避させるときはシートを待避部14に導く方向に回動する。又、切替爪142は待避部14にシートを待避させないときはシートを処理トレイ15に導く方向に回動する。
【0049】
処理トレイ15は仕分けやステープルを行うシートを一時的に束として積載(スタック)する。処理トレイ15は、シート搬送方向下流側が上流側よりも持ち上げられるように、傾けられる。又、排出機構16が処理トレイ15のシート搬送方向下流端(排出トレイ17の上流側)に設けられる。排出機構16は上部ローラー161と下部ローラー162を含む。
【0050】
ここで、排出機構16の上部ローラー161は、図2に示すように上下方向に移動可能である。上部ローラー161を移動させるため、上部ローラー161にアーム163が接続される。そして、アーム163の他端は、アーム作動モーター164(図3参照)によって回転する回転軸165と接続される。アーム作動モーター164は正逆回転し、上部ローラー161を下部ローラー162から離間させることや、下部ローラー162方向に上部ローラー161を押しつけるように付勢することができる。
【0051】
処理トレイ15への積載と排出トレイ17への排出手順の一例を説明する。例えば、処理トレイ15にシートを積載せず(仕分けやステープルの後処理をせず)、排出トレイ17にシートを排出するとき、上部ローラー161と下部ローラー162は接する状態で維持される。そして、上部ローラー161と下部ローラー162はシートを排出トレイ17に排出する方向に回転駆動する。言い換えると、処理トレイ15を用いた処理を行わないとき、排出機構16の各ローラーは連続的に印刷済シートを排出トレイ17に排出する。
【0052】
次に、処理トレイ15に1枚目のシートを積載するとき、アーム作動モーター164が動作し、上部ローラー161と下部ローラー162とを離間した状態とする。いったん、処理トレイ15への1枚目のシートは、一部(下流端部分)が上部ローラー161と下部ローラー162の間に進入し、自重により、処理トレイ15の斜下方向に下降する。尚、自重により下降する構成に代え、処理トレイ15に1枚目のシートが載せられると、後述するパドル部166が回転し、シートを処理トレイ15の下方に送り込む形態でも良い。そして、ストッパー151が処理トレイ15の下方には設けられており、シートの下方端がストッパー151に突き当たる。下降しても、シートの一部は下部ローラー162に接触する。尚、ストッパー151の近傍にシート束に対してステープルを施すステープル部18が設けられる。例えば、ステープル部18は、シートの隅部分にステープル針を打ち込む。
【0053】
処理トレイ15に2枚目以降のシートを載置するとき、例えば、下部ローラー162と上部ローラー161は離間した状態とされる。そして、パドル部166が処理トレイ15の下方に用紙を送り込むために設けられる。尚、図2では、パドル部166は破線で図示している。そして、処理トレイ15にシートが載せられると、パドル部166は回転し、シートを処理トレイ15の下方に送り込む。これにより、処理トレイ15でのシートの長さ方向での整合がなされる。
【0054】
尚、処理トレイ15には、シートを幅方向(後処理装置1の正面視前後方向)で規制する一対の規制ガイド191が設けられる。規制ガイド191は、モーターやギア等の揺動機構192(図3参照)により、揺動される。規制ガイド191は、後処理装置1の正面視前後方向(シート束の排出方向に対して垂直な方向)に揺動し、処理トレイ15上のシートを幅方向で整合する。又、仕分けしたうえで1部のシート束を排出するとき、揺動機構192により、規制ガイド191は移動し、処理トレイ15でのシート束の位置をシフトさせる。これにより、部ごとにシート束の排出トレイ17への排出位置をずらすことができ、部ごとの仕分けがなされる。即ち、シフト部19は、規制ガイド191や揺動機構192を含み、シート束の排出方向に対して垂直な方向でシート束をシフトさせ、同じ位置に同じ部のシート束をシフトさせるとともに、部ごとに異なる位置にシート束をシフトさせる(詳細は後述)。
【0055】
処理トレイ15からシート束を排出するとき、上部ローラー161は下部ローラー162方向に付勢される。そして、上部ローラー161と下部ローラー162は積載されたシート束を挟み込む。そして、上部ローラー161と下部ローラー162は、挟み込んだシート束を排出トレイ17方向に排出するように回転する。これにより、積載された、あるいは、ステープルされたシート束は、排出機構16により排出される。
【0056】
又、排出トレイ17には、排出されるシート束が積まれていく。尚、排出トレイ17は上方に付勢されているとともに、シート束が載置されるに従って、ガイドに沿って下がる。これにより、多くのシート束を排出トレイ17に排出することができる。
【0057】
(複合機100のハードウェア構成)
次に、図3に基づき、実施形態に係る複合機100のハードウェア構成を説明する。図3は、実施形態に係る複合機100のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【0058】
図3に示すように、本実施形態に係る複合機100は、各種素子、回路等を組み合わせて構成される制御部7(制御基板)を有する。制御部7は、HDD71、I/F部72、画像読取部2b、原稿搬送装置2a、操作パネル3、エンジン部40などと通信可能に接続される。制御部7は、これらの各部と通信可能に接続される。そして、制御部7は、各部と通信を行い、各部の動作を制御し、又、情報を得る。
【0059】
制御部7は、例えば、メインCPU73、記憶部74、画像処理部75などを有する。メインCPU73は、制御部7の演算処理装置であり、記憶部74に記憶されるデータ、プログラムに基づき、処理、制御を行う。記憶部74は、例えば、不揮発性の記憶装置(フラッシュROM)と、揮発性の記憶装置(例えば、RAM)との組み合わせである。記憶部74は、ジョブ実行等、各種制御に要するデータ、プログラムを記憶する。尚、制御部7には、大容量の記憶装置としてHDD71を接続でき、制御部7は、HDD71を記憶装置の1つとして利用できる。例えば、HDD71は、各種制御に要するデータ、プログラムのほか、画像データなどを記憶する。
【0060】
画像処理部75は、画像読取部2bで生成された画像データや、外部から入力された画像データに対し画像処理を施す。例えば、画像処理部75は、画像処理専用のASICや画像処理用のメモリで構成される。画像処理後の画像データを、印刷のため露光装置53に送ることもできるし(コピー機能、プリンター機能)、HDD71に記憶することもできるし(スキャナ機能)、後述のI/F部72から外部(コンピューター200、FAX装置300等)に送信することもできる(スキャナ機能、FAX機能)。尚、メインCPU73と記憶部74で、機能的に画像処理部75が実現されてもよい。又、画像処理部75が行える画像処理は、拡大・縮小処理や、濃度変更等、多岐にわたるので、公知の画像処理を実行できるとして詳細は割愛する。
【0061】
制御部7はI/F部72と接続される。I/F部72は、外部のコンピューター200(例えば、パーソナルコンピューター)やFAX装置300とネットワーク、回線、ケーブル等を通じて通信を行うためのインターフェイスである。そのため、I/F部72は、各種コネクタや通信用の回路、素子、コントローラー、変復調回路等を含む。制御部7は、このI/F部72を介した通信により、外部のコンピューター200やFAX装置300から印刷用のデータを受信でき、外部のコンピューター200やFAX装置300に画像データを送信できる。
【0062】
複合機100への設定入力や表示に関し、操作パネル3が設けられる。この操作パネル3内には、制御部7の指示を受け、実際に操作パネル3の動作を制御する表示制御部35が設けられる。表示制御部35は、例えば、CPUやメモリなどで構成される。そして、表示制御部35は、液晶表示部31での表示制御や、タッチパネル部32で押された位置の座標と押されたキーの認識や、テンキー部34やスタートキー33等の各種ハードキーへの操作等、操作パネル3に対する操作の認識や操作に対する表示の制御を行う。
【0063】
次に、複合機100での印刷に関し、エンジン部40が設けられる。エンジン部40には、上述した給紙部4a、搬送路4b、画像形成部5a、定着部5b等が含まれる。そして、エンジン部40内には、制御部7の指示を受け、実際にエンジン部40内の各部の動作を制御するエンジン制御部50が設けられる。エンジン制御部50は、例えば、CPUやメモリなどで構成される。そして、エンジン制御部50は、給紙、搬送、トナー像形成、定着部5bの温度制御など、エンジン部40に含まれる部材の制御を行う。
【0064】
又、制御部7は、エンジン部40のエンジン制御部50に動作指示を中継させて、後処理装置1に対する動作指示を与える。又、エンジン部40のエンジン制御部50も、後処理装置1への動作指示を与え得る。エンジン部40は、印刷に関する制御を統括し、後処理装置1はエンジン部40に従属するものとして扱われる。
【0065】
そして、後処理装置1内には、エンジン制御部50の指示を受けて、実際に後処理装置1の動作を制御する後処理制御部10が設けられる。後処理制御部10も、例えば、CPUやメモリなどで構成される。そして、後処理制御部10は、シート搬入検知、パンチ部13、シート搬送、シートの積載、ステープル部18、待避部14、排出機構16、シフト部19等、後処理装置1に含まれる部材の動作、処理の制御を行う。例えば、搬入センサー121は、後処理制御部10に接続される。搬入センサー121は例えば、透過型の光センサーである。後処理制御部10は、搬入センサー121の出力変化(出力電圧値の変化)に基づき、後処理装置1へのシートの搬入、搬入口12からのシートの通過等を認識する。
【0066】
(仕分けの設定)
次に、図4に基づき、実施形態に係る複合機100の操作パネル3での仕分け設定の一例を説明する。図4は、実施形態に係る複合機100の操作パネル3での仕分け設定画面S1の一例を示す説明図である。
【0067】
使用者は、資料の作成などのため、同じ印刷物を複数部印刷したい場合がある。複数部の印刷を行うとき、頁順に並べられ、仕分けした状態で排出トレイ17に排出されれば、使用者は、自ら部ごとに仕分けせずに済む。そして、本実施形態の後処理装置1は、仕分け処理を行うことができる。例えば、複数枚の原稿を複数部コピーするとき、操作パネル3が、仕分けの設定を受け付ける。
【0068】
具体的に、操作パネル3(の液晶表示部31)は、仕分けの設定のため、仕分け設定画面S1を表示する。仕分け設定画面S1で、後処理装置1での仕分け(部ごとにシート束を排出するか否か)を設定することができる。使用者は、仕分けを行うとき仕分け実行キーK1(「1部ごと」と記されたキー)を押す。又、使用者は、仕分けを行わないとき、仕分け不実行キーK2(「設定しない」と記載されたキー)を押す。
【0069】
仕分け実行キーK1が押された状態でOKキーK3が押されると、操作パネル3から制御部7に向けて仕分けを行う旨が通知される。そして、制御部7は、エンジン制御部50を介し、後処理制御部10に向けて、コピーのとき、仕分けを実行すべき旨を伝える。これにより、後処理制御部10は、仕分けをすべきことを認識する。
【0070】
仕分けでは、後処理制御部10は、シート束を排出する前に、シフト部19を制御して、部ごとにシート束の処理トレイ15での位置をずらさせる。そして、後処理装置1は、ずらした状態で排出機構16にシート束を排出させる。これにより、シート束の仕分けがなされる。一方、仕分けを実行しないとき、ステープル処理がなければ、1枚ずつ後処理制御部10は、排出トレイ17にシートを排出する。
【0071】
尚、上記では、操作パネル3で仕分けの設定を行う例を説明したが、本実施形態の複合機100はプリンターとして利用できるので、複合機100に画像データを送信して印刷を行うコンピューター200で同様の設定画面を表示させても良い。例えば、複合機100を利用するためにコンピューター200にインストールされるドライバソフトウェアに、仕分けに関する設定画面を表示させてもよい。そして、コンピューター200での仕分けの設定内容も複合機100に送信され、コンピューター200からの画像データに基づく印刷でも仕分けがなされても良い。
【0072】
(仕分けでのシフト)
次に、図5を用いて、本実施形態の仕分けでのシフト部19のシフトの一例を説明する。図5は、本実施形態の仕分けでのシフト部19のシフトの一例を示す説明図である。
【0073】
まず、図5は処理トレイ15及び排出トレイ17の排出でのシート束の位置の一例を示し、処理トレイ15及び排出トレイ17を上方からみた模式図である。尚、図5の十字矢印の前は後処理装置1の前側、後は後処理装置1の後側、左は後処理装置1の左側、右は後処理装置1の右側(複合機100本体に対して後処理装置1が設置される方向)を示す。
【0074】
上述したように、本実施形態の後処理装置1は、シート束の排出方向に対して垂直な方向でシート束をシフトさせ、同じ位置に同じ部のシート束をシフトさせるとともに、部ごとに異なる位置にシート束をシフトさせるシフト部19(規制ガイド191や揺動機構192で構成)を有する。後処理制御部10は、揺動機構192を制御して、シート束の排出位置(処理トレイ15上の積載位置)をシフトさせる。
【0075】
具体的に、図5を用いて説明する。図5での下側は処理トレイ15を示す。そして、仕分けを行う設定がなされていると、後処理制御部10は、処理トレイ15からの排出に際して、部ごとに、規制ガイド191の位置を可変させて後処理装置1の前側(Aの位置)、若しくは、後側(Bの位置)にシフトさせた上で排出する。そして、Aの位置でシフトした後、次の部ではBの位置へのシフトを行い、次に、Aの位置でのシフトを行って、AとBの位置でのシフトを繰り返す。シフト部19は例えば、規制ガイド191の位置を変えるため、揺動機構192(例えば、モーターやソレノイドを含む)を有する。
【0076】
このようにシフトしたうえで排出トレイ17に排出することにより、部ごとに、排出位置が入れ違いの状態となる。これにより、使用者は部ごとに仕分けされた印刷物を得られる。尚、シフト位置は、2つとは限らない。例えば、Aの位置とBの位置に加え、AとBの中間位置で部を排出するようにすれば、仕分けにより排出トレイ17に排出される位置は、3通りとなる。更に段階数を増やせば、排出トレイ17に排出されるシート束の位置は更に複数種とできる。
【0077】
(シート束の排出と待避)
次に、図6〜図8を用いて、本実施形態の後処理装置1でのシート束の排出と待避を説明する。図6は、従来の後処理装置でのシート束の排出の待避の一例を説明するための説明図である。図7、図8は、本実施形態の後処理装置1でのシート束の排出の待避の一例を説明するための説明図である。
【0078】
以下では、1部のシートの枚数が(未積載のシートの残数が)、処理トレイ15に載置できるシートの量(枚数)を超えるときのシート束の排出を説明する。ここで、本実施形態の後処理装置1は、枚数で処理トレイ15に積載可能なシートの最大積載量(予め定められた最大積載枚数)を越えるか否かを判断する。
【0079】
コピーの場合、制御部7は、原稿を原稿搬送装置2aで連続的に画像読取部2bの読み取り位置に搬送させ、複数枚の原稿を連続的に読み取ることができる。そして、連続的に読み取った原稿の枚数によって、1部のシートの枚数が定まる。又、書籍等の原稿の読み込みを1頁ずつ連続して行い(例えば、HDD71に一時的に画像データを蓄積)、全ての読み取りが完了した後、スタートキー33が押される等により、コピーを開始することもできる。このように、書籍、資料などの綴じられた書類を読み取った合計の頁数によって、1部のシートの枚数が定まる。又、操作パネル3は、テンキー部34による数字入力により、コピーすべき部数を指示する入力を受け付ける。
【0080】
又、プリンターとして印刷する場合、コンピューター200から送信された画像データの頁数や、印刷での設定データをみて、制御部7は、1部の頁数を知ることができる。又、印刷部数は、コンピューター200にインストールされたドライバソフトウェアや、印刷を実行しようとするアプリケーションで設定可能である。印刷部数を示すデータを確認することにより、制御部7は、印刷部数を知ることができる。
【0081】
そして、制御部7やエンジン制御部50は、印刷部数や、1部の頁数(合計枚数)を後処理制御部10に送信する。これにより、後処理制御部10は、1部の枚数が最大積載枚数を超えるか否か、シフト位置をどのタイミングで変えるか(部と部の境目)を認識することができる。
【0082】
次に、図6を用いて、従来の後処理装置で、未積載のシートの残数が処理トレイの最大積載枚数よりも1枚多い場合のシートの待避とシート束の排出を説明する。尚、以下の説明では、説明の便宜上、従来の後処理装置の処理トレイの最大積載枚数は3枚であり、1部の枚数が処理トレイの最大積載枚数よりも1枚多い場合(1部あたり4枚)を例に挙げて説明する。
【0083】
まず、仕分けをするとき、1部の枚数が処理トレイの最大積載枚数よりも多ければ、1部の途中で1回又は複数回、シート束の排出を行わなければならない。そして、シート束の排出を行った後、最初に処理トレイに載置するシートを待避すれば、印刷に待ち時間を設けずにすみ、通常の紙間のままで印刷やシート搬送を行える。言い換えると、排出処理中で、積載準備ができていない処理トレイにシートが到着することを防ぐことができる。
【0084】
しかし、仕分けするとき、例えば、1部の枚数が処理トレイ15の最大積載枚数よりも1枚多いとき、1部の最終頁は待避することはできない。この点につき、図6を用いて説明する。例えば、図6は、処理トレイの最大積載枚数3枚に対し、1部の枚数が4枚の場合であって、従来の後処理装置での紙間とシート束の排出と待避の関係を示している。
【0085】
従来、1部の枚数が処理トレイの最大積載枚数よりも1枚多いとき(未積載のシートの残数が処理トレイの最大積載枚数よりも1枚多いとき)、処理トレイに最大積載枚数まで積載している。図6の例では、処理トレイには、各部で処理トレイに3枚の限界まで積載される。そして、最大積載枚数まで積載された後、シート束が排出される。
【0086】
ここで、上述のように、1部での最終頁は、待避させることができない。最終頁を待避させると、次の部の1頁目と重なる、あるいは、距離が近接しすぎてしまい、処理トレイにほぼ同時に最終頁と次部の1頁目が到達してしまう。そうすると、異なる部を異なる位置にシフトして排出できなくなる。尚、図6に示すように、次の部の1頁目は、待避させても問題はない。
【0087】
このため、従来、1部の枚数が処理トレイの最大積載枚数よりも1枚多いとき、シート束を排出する時間を稼ぐため、図6に示すように、最終頁と最終頁よりも1頁前の紙間を通常よりも長くしていた。具体的には、最終頁のシフトや排出に要する時間(例えば、約1秒)程度、シート供給や、トナー像形成や、シートへの転写タイミングを遅らせていた。しかし、これでは、複合機や後処理装置の生産性が落ちる。
【0088】
そして、印刷部数が多くなればなるほど、後処理装置に最後のシートが排出されるまでの時間が長くなる。例えば、10部であれば、約10秒、100部であれば、約100秒遅くなることもあり得る。
【0089】
そこで、本実施形態の後処理装置1では、最大積載枚数よりも1枚以上少ないうちにシート束を排出し、1部のうちの最終頁のみのシートの排出が行われないようにする。具体的に、本実施形態の後処理装置1では、後処理制御部10は、処理トレイ15に積載されたシートが最大積載枚数よりも1枚少ないとき排出機構16にシート束を排出させる。図7を用い、この点を説明する。
【0090】
まず、図7に示す例では、図6の例と同様、本実施形態の処理トレイ15の最大積載枚数は3枚であり、1部の枚数が4枚の場合の紙間とシート束の排出と待避の関係を示している。そして、本実施形態では、後処理制御部10は、1部のうち、2頁目までシートが積載されると(「最大積載枚数−1」のとき)、排出機構16は一旦シートを排出する。そして、後処理制御部10は、処理トレイ15に積載する1枚目シート(図7の例では3頁目)を待避部14に待避させる。これにより、1部のうちの1頁目と2頁目のシート排出の時間を稼ぐことができる。そして、1部の内の3頁目と4頁目(最終頁)を排出する時間を稼ぐため、後処理制御部10は、次の部(2部目)の1頁目(最初の頁)を待避部14に待避させる。
【0091】
これにより、未積載のシートの残数が処理トレイ15の最大積載枚数よりも1枚多いときでも(例えば、1部の枚数が処理トレイ15の最大積載枚数よりも1枚多くても)、どの頁の紙間も通常よりも広げずに、滞りなく仕分けを行いつつシートを排出トレイ17に排出することができる。
【0092】
尚、本実施形態の後処理制御部10は、処理トレイ15の最大積載枚数よりも1枚少ないとき、排出機構16にシート束を排出させる。しかし、1部での処理トレイ15に積載するシートの残枚数が処理トレイ15の最大積載枚数と同じとき、このような排出を行うと、返って、最終頁のみのシートの排出が行われてしまう。そこで、1部での処理トレイ15に積載するシートの残枚数が処理トレイ15の最大積載枚数と等しければ、後処理制御部10は、処理トレイ15の最大積載枚数よりも1枚少ない状態で排出機構16にシート束を排出させない。言い換えると、後処理制御部10は、処理トレイ15の最大積載枚数まで蓄積させた後、シート束を排出させる。
【0093】
この点について、図8を用いて説明する。図8に示す例は、図6や図7に示す例と同様に処理トレイ15の最大積載枚数は3枚である例を示している。又、1部の枚数が3枚の場合の紙間とシート束の排出と待避の関係を示している。
【0094】
図8に示すように、1部の残枚数が処理トレイ15の最大積載枚数と同じであるとき、後処理制御部10は、処理トレイ15に最大積載枚数まで積載した後、シフト部19にシフトさせつつ、排出機構16にシート束を排出させる。又、後処理制御部10は、切替爪142を動作させて、次の部の1頁目を待避部14に待避させる。これにより、全てのシートの紙間は、通常のままで、長くすることもなく、生産性は落ちない。
【0095】
(仕分け制御の流れ)
次に、図9を用いて、本実施形態の後処理装置1での仕分け処理の流れの一例を説明する。図9は、本実施形態の後処理装置1での仕分け処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0096】
尚、1部の枚数が最大積載枚数を越えなければ、処理トレイ15に1部の最終頁までシート束を積載した後、シート束を排出し、次の部の1頁目のシートを待避部14に待避させれば、紙間は広げず通常のままで仕分け処理を行える。そこで、以下の説明では、1部の枚数が最大積載枚数を越えるときの仕分け処理の流れを説明する。
【0097】
まず、図9のフローのスタートは、複合機100が複数部の印刷を行い、後処理装置1が仕分け処理を行うときである。例えば、操作パネル3で仕分け処理が設定された上で複数部の印刷が指示されたときや、I/F部72がコンピューター200から複数部の印刷の指示を受けるとともに、仕分け処理を行う指示を受けたときなどが該当する。尚、仕分けを行う以上、1部には複数頁が含まれ、複数部印刷することが前提である。
【0098】
そして、後処理制御部10は、複合機100本体で印刷された部のうち1頁目のシートの搬入を搬入センサー121の出力に基づき認識する(ステップ♯1)。そして、後処理制御部10は、部のうちの1頁目のシートの待避が必要かを確認する(ステップ♯2)。具体的に、最初の部であれば、待避の必要は無く、2番目以降の部であれば、直前の部のシート束の排出のため待避の必要がある。
【0099】
もし、待避の必要があれば(ステップ♯2のYes)、後処理制御部10は搬入された1頁目のシートを待避部14に待避させる(ステップ♯3)。続いて、後処理制御部10は、次頁のシートの搬入を認識する(ステップ♯4)。このとき、1頁目とその次頁(2頁目)のシートは重なり合って処理トレイ15に搬送される(ステップ♯5)。一方、待避の必要が無ければ(ステップ♯2のNo)、後処理制御部10は、搬入された1頁目のシートを待避部14に待避させずに処理トレイ15に搬送する(ステップ♯6)。
【0100】
ステップ♯5、ステップ♯6の後、後処理制御部10は、積載されたシートが後処理中の部における最終頁か否かを確認する(ステップ♯7)。尚、ステップ♯7までに、後処理制御部10は、エンジン制御部50や制御部7から1部の枚数(頁数)や、印刷部数を示すデータを受け取っている。そして、後処理制御部10は予め1部あたりの枚数と印刷部数を認識している。もし、最終頁ならば(ステップ♯7のYes)、仕分け上、処理トレイ15に積載されたシート束を排出する必要がある。そこで、後処理制御部10は、シート束をシフト部19にシフトさせ、その後、排出機構16に排出トレイ17にシート束を排出させる(シート束の排出処理。ステップ♯8)。
【0101】
シート束の排出処理に伴い、後処理制御部10は、全部の印刷が完了したかを確認する(ステップ♯9)。そして、後処理制御部10によってステップ♯8でのシート束の排出により全てのシートに対する後処理が完了したと認識されれば(ステップ♯9のYes)、仕分け処理は完了しているので、本フローは終了する(エンド)。一方、まだ後処理すべき部が残っていれば(ステップ♯9のNo)、フローはステップ♯1に戻る。
【0102】
そして、ステップ♯7で最終頁でなければ(ステップ♯7のNo)、後処理制御部10は、処理トレイ15に積載されたシートの枚数が「最大積載枚数−1」となっているか否かを確認する(ステップ♯10)。もし、「最大積載枚数−1」となっていなければ(ステップ♯10のNo)、後処理制御部10は、次頁のシートの搬入を認識する(ステップ♯11)。さらに、後処理制御部10は、搬入されたシートを処理トレイ15に向けて搬送させる(ステップ♯12)。そして、フローはステップ♯7に戻る。
【0103】
一方、もし、「最大積載枚数−1」となっていれば(ステップ♯11のYes)、後処理制御部10は、処理トレイ15に次に積載するシート(次頁のシート)が1部における最終頁であるか否かを確認する(ステップ♯13)。もし、最終頁であれば(ステップ♯13のYes)、最終頁のみのシートの排出を避けるため、フローは、ステップ♯11に移行する。この場合、ステップ♯12から最終的にステップ♯7に戻った後、シート束は排出されることになる。言い換えると、図8を用いて説明したように、1部の残枚数が処理トレイ15の最大積載枚数と同じであるとき、後処理制御部10は、処理トレイ15に最大積載枚数まで積載した後、シフト部19にシフトさせつつ、排出機構16にシート束を排出させる。
【0104】
一方、処理トレイ15に次に積載するシート(次頁のシート)が1部における最終頁でなければ(ステップ♯13のNo)、後処理制御部10は、シート束をシフト部19にシフトさせ、その後、排出機構16に排出トレイ17にシート束を排出させる排出処理を行わせる(ステップ♯14)。
【0105】
そして、後処理制御部10は、次頁のシートの搬入を認識し、後処理制御部10は搬入された次頁のシートを待避部14に待避させる(ステップ♯15)。次頁は最終頁ではないので、更に、後処理制御部10は搬入された次頁の更に次頁のシートの搬入を認識する(ステップ♯16)。そして、搬入された次頁の更に次頁のシートは、重なり合って処理トレイ15に搬送される(ステップ♯17)。ステップ♯15〜ステップ♯17は、部の途中でのシート束排出を行っても紙間を通常よりも広げずに済むように、シート束を排出した後、処理トレイ15に載置する1頁目のシートを待避させる処理である。そして、フローはステップ♯7に戻る。
【0106】
このようにして、本実施形態の後処理装置1は、シートが積載される処理トレイ15と、搬入口12から搬入されたシートを処理トレイ15に向けて搬送する搬送路11と、搬送路11における搬送経路の途中に設けられ、シートを待避させて処理トレイ15へのシートの到達を遅らせた後、処理トレイ15へ送り出す待避部14と、処理トレイ15に積載されたシートを、部と部の境目で排出トレイ17に排出する排出機構16と、を含み、1部のうち、処理トレイ15に未積載のシートの残数が、処理トレイ15の積載可能な量である最大積載枚数を超えるとき、排出機構16は、1部のうちの最終頁が一枚だけで排出されないように、1部のシート束を複数回に分けて排出し、待避部14は、シート束の排出後に処理トレイ15に積載する1頁目のシートを待避させる。
【0107】
これにより、連続して印刷される各部を仕分けるとき、1部の最終頁だけのシートの排出は行われない。従って、待避できない最終頁の処理トレイ15への到達を遅らせ、シート束の排出時間を稼ぐために、紙間を広げなくてすむ(通常の紙間でよい)。又、1部の枚数が処理トレイ15の最大積載枚数を超えているため、1部の途中でシート束の排出がなされても、待避部14は、次に処理トレイ15に積載する1頁目のシートを待避させるので、紙間は通常のまま広げる必要はない。又、部と部の境目でシート束が排出されるときでも、次の部の1頁目は待避されるので、部と部の境目でシート束が排出されても紙間を広げる必要がない。従って、従来の後処理装置1に比べ、シート束の排出のために紙間を広げる必要が全く無いから、1部の枚数によらず、後処理装置1の生産性を落とさず、維持することができる。尚、最大積載枚数は、処理トレイ15の大きさや仕様を勘案して予め定められる枚数である。
【0108】
又、排出機構16は処理トレイ15に積載されたシートが最大積載枚数よりも1枚少ないときにシート束を排出する。これにより、1部におけるシート束の排出回数を確実に必要最低限に抑えることができる。
【0109】
又、1部のシート束のうち、処理トレイ15に積載すべきシートの残数が最大積載枚数と同じであるとき、排出機構16は、処理トレイ15に最大積載枚数のシートが積載されたときにシート束を排出する。これにより、最終頁のみでシートの排出がなされることを防ぐことができる。又、1部でのシート束の排出回数をできるだけ少なくすることができる。
【0110】
又、シート束の排出方向に対して垂直な方向でシート束をシフトさせ、同じ位置に同じ部のシート束をシフトさせるとともに、部ごとに異なる位置にシート束をシフトさせるシフト部19を有する。これにより、排出トレイ17で排出位置を変えることにより各部を仕分けることができる。
【0111】
又、本実施形態の画像形成装置(例えば、複合機100)は、本実施形態の後処理装置1を含む。これにより、画像形成装置では、1部あたりの枚数によらず、従来のように、待避できない最終頁の処理トレイ15への到達を遅らせてシート束の排出時間を稼ぐために、紙間を広げずにすむ(通常の紙間でよい)。従って、生産性が落ちない画像形成装置(例えば、複合機100)を提供することができる。
【0112】
次に、他の実施形態を説明する。上記の実施形態では、処理トレイ15に未積載のシートの残数が、最大積載枚数を超えるとき、排出機構16は処理トレイ15に積載されたシートが最大積載枚数よりも1枚少ないとき(「最大積載枚数−1」のとき)にシート束を排出する例を説明した。しかし、「最大積載枚数−1」ではなく、「最大積載枚数−2以上」であってもよい。
【0113】
ただし、「最大積載枚数−2以上」としても、あまりに頻繁にシート束の排出を行わず、シート束の排出を最小に留めるならば、1部のシートの枚数を最大積載枚数で除した値を切り上げて得られる整数が、1部のシート束の排出回数の限界回数として、1部のシート束を複数回に分けて排出してもよい。即ち、排出機構16は、1部のシートの枚数を最大積載枚数で除した値を切り上げて得られる整数が、1部のシート束の排出回数となるようにシート束を排出する。これにより、1部におけるシート束の排出回数を必要最低限に抑えることができる。
【0114】
又、上記の実施形態では、処理トレイ15に積載できるシートの最大積載量を予め最大積載枚数として規定する例を説明した。ここで、最大積載枚数は、固定のものではなく、操作パネルになされた印刷に用いるシートの厚さの設定に応じて、最大積載枚数を異ならせても良い。例えば、操作パネル3で、厚紙、普通紙、薄紙の3段階程度で印刷に用いるシートの厚さを選択、設定可能とする。又、例えば、記憶部や後処理装置内の設定データを記憶するためのメモリーにシートの厚さに応じた最大積載枚数を規定したデータを記憶させておく。そして、制御部7やエンジン制御部50から、シートの厚さを示すデータを後処理制御部10が受信し、後処理制御部10はシートの厚さに応じ、最大積載枚数を可変させてもよい。
【0115】
又、上記の実施形態では、処理トレイ15に積載できるシートの最大積載量を予め最大積載枚数として規定する例を説明した。しかし、処理トレイに積載されたシートの厚さを検知する検知センサー(例えば、光センサー)を設け、後処理制御部10は、検知センサーの出力に基づき、現在の処理トレイ15のシート積載量が最大積載枚数か、「最大積載枚数−1」の状態かを認識してもよい。又、後処理制御部10は、検知センサーの出力に基づき、処理トレイ15に未積載のシートの残数が、処理トレイ15の積載可能な量である最大積載枚数を超えるか否かを判断してもよい。
【0116】
以上、実施形態について説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0117】
本発明は、仕分け処理を行う後処理装置や、後処理装置を備えた画像形成装置に利用可能である。
【符号の説明】
【0118】
100 複合機(画像形成装置) 1 後処理装置
11 搬送路 12 搬入口
14 待避部 141 待避ドラム
15 処理トレイ 16 排出機構
161 上部ローラー 162 下部ローラー
19 シフト部 191 規制ガイド
192 揺動機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートが積載される処理トレイと、
搬入口から搬入されたシートを前記処理トレイに向けて搬送する搬送路と、
シートを待避させて前記処理トレイへのシートの到達を遅らせた後、前記処理トレイへ送り出す待避部と、
前記処理トレイに積載されたシートを、部と部の境目で排出トレイに排出する排出機構と、を含み、
1部のうち、前記処理トレイに未積載のシートの残数が、前記処理トレイの積載可能な量である最大積載枚数を超えるとき、
前記排出機構は、1部のうちの最終頁が一枚だけで排出されないように、1部のシート束を複数回に分けて排出し、
前記待避部は、シート束の排出後に処理トレイに積載する1頁目のシートを待避させることを特徴とする後処理装置。
【請求項2】
前記排出機構は前記処理トレイに積載されたシートが前記最大積載枚数よりも1枚少ないときにシート束を排出することを特徴とする請求項1に記載の後処理装置。
【請求項3】
1部のシート束のうち、前記処理トレイに積載すべきシートの残数が前記最大積載枚数と同じであるとき、
前記排出機構は、前記処理トレイに前記最大積載枚数のシートが積載されたときにシート束を排出することを特徴とする請求項2に記載の後処理装置。
【請求項4】
シート束の排出方向に対して垂直な方向でシート束をシフトさせ、同じ位置に同じ部のシート束をシフトさせるとともに、部ごとに異なる位置にシート束をシフトさせるシフト部を有することを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の後処理装置。
【請求項5】
前記排出機構は、1部のシートの枚数を前記最大積載枚数で除した値を切り上げて得られる整数が、1部のシート束の排出回数となるようにシート束を排出することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の後処理装置。
【請求項6】
請求項1乃至5の何れか1項に記載の後処理装置を含むことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図4】
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【公開番号】特開2012−166924(P2012−166924A)
【公開日】平成24年9月6日(2012.9.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−30445(P2011−30445)
【出願日】平成23年2月16日(2011.2.16)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】