説明

微細構造および半導体デバイスのための新規なパッケージ方法

微細電気機械装置、半導体デバイス、発光素子、光変調装置、および、光検出装置を含む電子デバイス(例えば、電気信号を受信または送信する任意のデバイス)をパッケージする新規な方法が、ここに提供される。電子デバイスは、2つの基板の間に取り付けられ、それらの基板のうちの少なくとも1つの基板は、電子デバイスを保持するためのキャビティを有する。2つの基板は、シーリング媒体を用いて、接合されて密封される。基板に対するシーリング媒体の接着は、特に、2つの基板のうちの1つの基板がセラミックである場合に、メタライゼーション層を基板の表面に塗布することによって改善することができる。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この特許出願は、ここにて本願において援用する2003年5月22日に出願された米国特許出願第10/443,318号の一部継続出願である。
【0002】
本発明は、概して微細電気機械装置、半導体デバイス、発光素子、光変調装置、または光検出装置を含む電子デバイス(例えば、電気信号を受信または送信する任意のデバイス)のパッケージ方法の技術に関し、特に、パッケージする際、温度に対して特に影響を受け易い装置をパッケージする方法に関する。
【背景技術】
【0003】
微細電気機械装置のような微細構造(microstructures)は、ベーシックな情報伝達において数多くの用途をもつ。例えば、微細電気機械装置(MEMS)ベースの空間光変調器は、電気または光信号に応じて光線を変調する。このような変調器は、通信デバイスまたはインフォメーションディスプレイの一部となり得る。例えば、マイクロミラーは、微細電気機械システム(MEMS)ベースの空間光変調器(SLM)の主要な構成要素である。典型的なMEMSベースの空間光変調器は、通常、微細なマイクロミラーアレイから構成されている。これらのマイクロミラーは、例えば静電気力に応じて選択的に偏向され、次々と選択的に入射光を反射してデジタル画像を作り出すことができる。しかしながら、このようなマイクロミラーは、湿気や粉塵のような汚染物に極めて影響を受け易い。この汚染物は、毛管凝縮やポストリリース(post‐release)のスティクションからマイクロミラー表面の劣化まで、マイクロミラーに対して様々な影響を与える。このような影響は、動作中のマイクロミラーの機械的な不具合をひき起こし得る。これや他の理由で、マイクロミラーアレイ装置はリリース後によくパッケージされる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マイクロミラーアレイ装置用に現在開発されているパッケージ方法の違いにはかかわらず、一方は装置を支持し他方は装置をカバーするための2つの基板、および、この2つの基板を接合するためのシーリング媒体(sealing medium(s))が利用されている。ほとんどのシーリング媒体は、接合の際に、加熱を必要とする。しかしながら、適切に加熱されない場合、熱によってマイクロミラーアレイ装置は劣化するかもしれない。例えば、不適切な加熱は、マイクロミラーの望ましい機械的性質を変えるかもしれない。それはまた、マイクロミラーを構成する粒子や不純物などの粒子を熱で活性化し、マイクロミラー内でこれらの活性化された粒子の拡散を促し、結果としてマイクロミラーの劣化を悪化させるかもしれない。あるいは、熱によってパッケージ内のアンチスティクション材料が減少するかもしれない。
【0005】
したがって、パッケージする際、温度に対して特に影響を受け易い微細構造、半導体デバイス、発光素子、光変調装置、または光検出装置をパッケージする方法および装置が必要とされる。
【0006】
上述を鑑みて、本発明では、パッケージする際、温度に対して影響を受け易い微細構造装置をパッケージする方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一例として、微細電気機械装置のパッケージが提供される。このパッケージは、少なくとも2つの基板を備え、それらの基板のうち少なくとも1つの基板は、微細電気機械装置を保持するキャビティを有し、これら2つの基板は互いに接合され、多くとも1つの密封(hermetic sealing)層を間に挟んで密封されている。
【0008】
本発明の別の一例として、マイクロミラーアレイ装置をパッケージする方法が提供される。この方法は、2つの基板のうちの1つの基板のキャビティ内の支持表面上にマイクロミラーアレイ装置を取り付けることであって、それらの基板のうちの1つの基板は、少なくとも可視光を透過する部位を有することと、これら2つの基板のうちの少なくとも1つの基板の表面上に当該表面を金属化するメタライゼーション材料を堆積することと、これら2つの基板のうちの1つの基板の表面上に、180℃またはこれを超える半田付け温度にて半田付けされる密封材料を堆積することと、これら2つの基板を接合して密封することとを含む。
【0009】
本発明のまた別の一例として、半導体デバイスのパッケージが提供される。このパッケージは、少なくとも2つの基板を備え、それらの基板のうち少なくとも1つの基板は、半導体デバイスを保持するキャビティを有し、これら2つの基板は互いに接合され、多くとも1つの密封層を間に挟んで密封される。
【0010】
本発明のまた別の一例として、半導体デバイスをパッケージする方法が開示される。この方法は、2つの基板のうちの1つの基板のキャビティ内の支持表面上にマイクロミラーアレイ装置を取り付けることであって、それらの基板のうちの1つの基板は、少なくとも可視光を透過する部位を有することと、これら2つの基板のうちの少なくとも1つの表面上に当該表面を金属化するメタライゼーション材料を堆積することと、これら2つの基板のうちの1つの基板の表面上に、180℃またはこれを超える半田付け温度で半田付けされる密封材料を堆積することと、これら2つの基板を接合して密封することとを含む。
【0011】
本発明のまた別の一例として、半導体デバイスをパッケージする方法が提供される。この方法は、第1および第2の基板上に、Ti、Cr、TiOまたはCrOの第1の層と、NiまたはPtの第2の層と、金の第3の層とを堆積することと、少なくとも180℃の半田付け温度にて半田付けされる半田材料で前記第1と第2の基板とを互いに接合することとを含む
【0012】
本発明の方法は、パッケージする際に、温度に対して影響を受け易い微細構造および半導体デバイスに実施することができる。
【0013】
添付の特許請求の範囲は、本発明の特徴を特定的に記載するが、本発明ならびにその目的および利点は、以下の詳細な説明を添付の図とともに参照することによって最もよく理解され得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1は、本発明の実施形態におけるマイクロミラーアレイのパッケージの一例を概略的に示す図である。
【0015】
図2は、図1のパッケージ基板の断面図である。
【0016】
図3は、図1のパッケージのための、埋め込まれたヒーターを持ったパッケージ基板を概略的に示す図である。
【0017】
図4は、図3のパッケージ基板の断面図である。
【0018】
図5は、マイクロミラーアレイ装置をパッケージする別のパッケージ基板を概略的に示す図で、このパッケージ基板は、パッケージ基板の上面の周囲に沿って形成されたヒーターを持つ。
【0019】
図6は、図5のパッケージ基板の断面図である。
【0020】
図7は、パッケージされたマイクロミラーアレイ装置の透視図である。
【0021】
図8aは、図7のパッケージされたマイクロミラーアレイ装置を用いたディスプレイシステムを概略的に示す図である。
【0022】
図8bは、図7のパッケージされたマイクロミラーアレイ装置を用いたディスプレイシステムの典型的な操作を示すブロック図である。
【0023】
図9aは、マイクロミラーアレイの典型的なマイクロミラーを概略的に示す図である。
【0024】
図9bは、図9aのマイクロミラーからなる典型的なマイクロミラーアレイを概略的に示す図である。
【0025】
図10aは、マイクロミラーアレイの別の典型的なマイクロミラーを概略的に示す図である。
【0026】
図10bは、図10aのマイクロミラーからなる典型的なマイクロミラーアレイを概略的に示す図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0027】
以下、マイクロミラーアレイ装置のパッケージおよびマイクロミラーアレイ装置を作製するためのパッケージ工程を参照しながら、本発明を説明する。以下の説明は、本発明の選択された実施形態に基づいており、ここで明確に説明されていない別の実施形態に関しては、本発明を限定するものとして解釈されるべきではない。詳細には、これに限定されるものではないが、本発明は、微細構造、半導体基板上の回路のような半導体デバイス、LEDやOLEDのような発光素子、MEMSベースのミラーアレイ、LCD、LCOS、および光スイッチのような光変調装置、イメージセンサのような光検出装置、または検出器(例えばCCD)のパッケージに対して特に有用である。本発明の趣旨から逸脱しない他のバリエーションも適用することができる。
【0028】
図1を参照しながら、本発明に係るマイクロミラーアレイ装置の典型的なパッケージを説明する。このパッケージは、パッケージ基板102とカバー基板110とを備えている。この一例の詳細では、パッケージ基板は、マイクロミラーアレイ装置(例えばマイクロミラーアレイ装置105)を保持するキャビティを有し、カバー基板は、ガラスまたは石英、あるいは好ましくは可視光を透過する他のプレートである。別の一例では、カバー基板は、カバー基板の下面がカバー基板の反対の表面(例えば上面)に向かって張り出した凹状のカバーキャップ(図示せず)にすることも可能である。この場合、カバー基板とパッケージ基板は、マイクロミラーアレイ装置を収容するための空間を形成することができる。
【0029】
カバー基板とパッケージ基板を接合してシール(seal)(好ましくは密封(hermetically seal))するために、シーリング媒体106が、それらの基板の間に配置される。シーリング媒体は、好ましくは、安定で、信頼性が高く、コスト効率が良い材料であり、そして、パッケージ基板およびカバー基板のような他の構成部材と相性が良い熱的性質(例えば熱膨張係数(CET)、熱伝導率など)を有している。シーリング媒体は、金属、金属合金、金属化合物(例えば金属酸化物またはメタロイド酸化物)またはガラスフリットのような無機材料であり得る。シーリング媒体は、信頼性のあるシール特性のために、160℃以上、または180℃以上、あるいは、さらには200℃以上の融解温度を有するのが好ましい。または、シーリング媒体の半田付け温度は、190℃以上、または210℃以上、あるいは、さらには230℃以上であるのが好ましい。高い融解(半田付け)温度を有するシーリング媒体を使用する利点は、シール特性が低下しないことであり、特に、パッケージのベーキングのような、次に来るパッケージ処理において、シール特性が低下しないことである。例えば、シーリング媒体は、京セラKC−700のようなガラスフリット、BiIn、AuSn、Au、BiSn、InAg、PbSnおよび銅から形成されている。シーリング媒体は、錫または鉛を含むのが好ましい。加えて、京セラKC−700のようなガラスフリットもシーリング媒体として用いることができる。しかしながら、多くの半田付け可能な金属材料は、基板(例えば、パッケージ基板やカバー基板)表面を構成することが多い酸化物材料への接着が弱い。この問題を解決するために、半田付け可能な金属シーリング媒体を塗布する前に、基板のうち接合する基板の表面を金属化するメタライゼーション層を設けることができる。
【0030】
この図に示すように、メタライゼーション層104は、パッケージ基板の上面を金属化するため、上面に塗布される。メタライゼーション層は、多くの理由により、180℃以上の高い半田付け温度を有する材料から構成される。例えば、シーリング媒体の半田付け温度は、170℃を超えることが多い。そして、半田付けの後、パッケージは、必要に応じて100℃を超える温度(例えば、140℃以上、好適には120℃から160℃の間)でベークされる。典型的なメタライゼーション材料は、アルミニウム、金、ニッケル、または、AuNiのような2以上の適切な金属元素の組成物である。これらの材料は、スパッタリング、プリントまたはペーストなどの適切な堆積方法を用いて、薄膜または厚膜として表面上に堆積することができる。本発明の一例では、メタライゼーション媒体層は、金のような貴金属の薄層である。このメタライゼーション媒体層は、好ましくは、カバー基板の下面の上に、膜として、スパッタリングされる。
【0031】
パッケージ基板の上面に対するシーリング媒体106の接着を改善するために、メタライゼーション層104は、パッケージ基板102の上面を金属化する。同様の理由によって、カバー基板の下面に対するシーリング媒体の接着を改善するために、別のメタライゼーション層108を、シーリング媒体とカバー基板110との間に設けることができる。メタライゼーション層108は、メタライゼーション層104と同じであっても同じでなくてもよく、選択されたシーリング媒体とカバー基板とによって決定される。
【0032】
本発明の別の一例として、メタライゼーション層104と108は、それぞれ多層構造にすることができ、例えば、金属酸化物(例えばCrOやTiO)および/または金属元素(例えばCr、Au、Ni、およびTi)から構成された多層構造にすることができる。図1に示すように、メタライゼーション層は、層122および126から構成されていてもよく、メタライゼーション層は、層128および132から構成されていてもよい。メタライゼーション層(104と108)は、同時に多層構造であってもよいし、そうでなくてもよい。詳細には、2つのメタライゼーション層のうちの1つの層は、単層とすることができ、一方、もう1つの層は、多層構造とすることができる。あるいは、両方のメタライゼーション層を単層とするか、または、多層構造とすることができる。
【0033】
メタライゼーション層が金属酸化物および金属層からなる場合、金属酸化物層が、まず非金属性の基板(セラミックまたはガラスなど)の表面上に堆積される。なぜならば、金属酸化物層は、概して、酸化された非金属性の基板の表面に強い接着力を示すからである。次に、金属層が、金属酸化物層に接着される。別の一例では、メタライゼーション層(104および/または108)は、それぞれ、CrO層(例えば層112)、続いて、Cr層(またはTi層)、続いて、Ni層(またはPt層)、その後に、Au層が続く。CrO層は、散乱光を吸収するための光遮蔽フレームとして設けられる。Cr層は、CrOに対する後続の金属層の接着を改善するために設けられる。Ni層は、メタライゼーション層として設けられる。Ni層は容易に酸化されるので、そのような酸化を防止すべく、Au層が設けられる。基板(またはカバー基板)に対する半田層の接合を改善するために、Ni層を厚く堆積することができる。しかしながら、厚いNi層は、パッケージシステムに、余分な圧力または歪みをもたらすかもしれない。これを回避するために、1つ又はそれ以上のAu層を、厚いNi層に差し挟むことができ、その結果、Ni、Au、Ni,および、Auの交互層を得ることができる。CrOはまた、Cr層を形成した後に、形成されたCr層の酸化によっても形成することができ、続けて、Ni(またはPt)層を形成することも可能である。
【0034】
光遮蔽フレームに加えて、光透過性を高めるために、反射防止膜(AR)を、ガラスカバー基板または光透過性窓(カバー基板が光透過性でない場合)上に用いることができる。AR膜は、ガラス基板(またはガラス窓または両方)の表面のいずれかの面に堆積することができる。AR膜がガラス基板の下面の上を覆う場合には、AR膜は、メタライゼーション材料(108)が塗布された部分の周辺を覆わないのが好ましい。なぜならば、AR膜は、カバー基板の表面に対するメタライゼーション材料の接着を弱めるからである。製造上、AR膜は、メタライゼーション材料の堆積前または後に、ガラス基板の下面の上に堆積することができる。
【0035】
図1の断面図を表した図2に示すように、接合工程の際には、外圧、熱、または、放射線のような外力をカバー基板に加えることができる。カバー基板とパッケージ基板とをしっかりと接合する所定の期間の経過後、外力を取り払うことができるが、同時である必要はない。図2に示すように、ガス、湿気および/または不純物の粒子(例えば有機粒子)、を吸収するためのゲッター118aおよび微細構造(例えばマイクロミラーアレイ装置)の表面を滑らかにする潤滑剤118bをパッケージ内に設けることができる。
【0036】
メタライゼーション層(単数または複数)(104および/または108)とシーリング媒体(106)は、高い半田付けまたは融解温度(例えば180℃以上)を有するのが好ましいため、基板(単数または複数)の周囲に沿って局部的な加熱機構を設けることができる。このような局部的な加熱機構の大きな利点は、ヒーターは、基板の周囲に局部化されているので、温度に対して影響を受け易いパッケージ中の微細構造は、熱的に歪むことがないということである。局部的な加熱機構は、本願において援用する2003年5月22日にターンによって出願された米国特許出願第10/443,318号に記載されているように、多くの方法で形成することができる。本発明の一例では、局部的な加熱機構は、パッケージ基板(102)上または内にて、一体となった、または、埋め込まれたヒーターである。これについては、図3から図6を参照しながら説明する。
【0037】
図3を参照しながら、図1のパッケージを使用するため、一体となったヒーターを有するパッケージ基板を説明する。パッケージ基板102は、基板層134および基板層136から構成されている。基板層134はキャビティを形成する凹面を有し、その中には微細構造(例えばマイクロミラーアレイ装置)または半導体デバイスを配置することができる。基板層134上にて、ヒーター140は、基板層134の凹面の周囲に沿って形成されている。熱を発生させるために、外部電源からの電流を2つのリード線138を介してヒーターに流すことができる。このヒーターは、基板層134と136との間で積層されている。パッケージ基板200の断面図を図4に示す。
【0038】
この詳細な一例において、ヒーターはジグザグのエッジを有する。あるいは、ヒーターは他の任意の好適な形状を取ることができ、例えば、1セットの連続的に接続された直線ライン(または各々が端末にリード線を有する切断されたライン)、コイル、またはラインとコイルの組み合わせ、あるいはジグザグなラインなどの形状である。さらに、マイクロミラーアレイ装置を収容するキャビティを備える基板層140上にヒーターを形成する代わりに、基板136上にヒーターを形成することもできる。詳細には、ヒーターは、基板136上でかつ基板134に面する表面上に形成することができる。図5に示すように基板136は必須ではなく、用いない場合には、ヒーターは基板134上に、そうでなければ基板134と一体となってパターン形成されるのが好ましい。ヒーターは、タングステンのような任意の適切な材料からできており、薄膜を形成する任意の適切な方法(例えばスパッタリングおよび電気めっき)や厚膜を形成する標準的な方法(例えばプリント)によって形成することができる。熱を発生させるために、電流を2つのリード線に流す。あるいは、電流は、リード線を通してヒーターに導入することもでき、リード線は、基板134層上に形成されており、2つのリード線にそれぞれ接続される。
【0039】
基板層134と136は、好ましくは任意の適切な非電気伝導性材料であり得、好ましくはセラミックまたはガラスであり、さらに好ましくはセラミック(例えば、AlO)である。他の材料(例えば有機または有機無機複合材料)もまた、融点しだいで使用することができる。本発明の別の実施形態では、基板層134および136は各々、複数の基板層をさらに備える多層構造であり得る。この状態において、ヒーターが配置された基板134の上層およびヒーターに面する基板136の下層は、好ましくは非電気伝導性である。基板134の上層の下の基板層や基板136の下層の上の基板層を含む他の層は、セラミック、ガラスおよび金属材料のような任意の適切な材料にすることができる。
【0040】
パッケージ基板の表面の下にヒーターを埋め込む代わりに、ヒーターは、図5と図6に示すように、パッケージ基板の表面上に形成することができる。図5を参照すると、ヒーターは基板134の表面に沿って形成され、他のいずれの基板層もこの上には形成されない。基板134は多層構造であり得る。ヒーターは、シーリング媒体のような他の材料や他のパッケージ基板のような構造物に直接に露出している。この状態において、ヒーターの上に堆積されたシーリング媒体は、好ましくはガラスフリットのような非電気伝導性材料である。金属シーリング材料が選択された場合、パッケージ基板の表面上で露出しているヒーターは、好適には高い熱伝導性を有する非電気伝導性層で覆われていることが望ましい。
【0041】
図1に戻って参照すると、接合工程の際、熱を発生させるために、電流が、2つのヒーターリード線(114)を介して、一体となったヒーターへ流される。電圧の振幅は、ヒーターの電気的性質(例えばヒーターの材料の電気的性質やヒーターの形状)と、パッケージ基板102の基板層の熱的性質および形状(geometry)と、メタライゼーション層(単数または複数)(例えば104)およびシーリング媒体(例えばシーリング媒体層106)を融解するためのパッケージ基板の表面上の温度とによって決定される。一例として、パッケージ基板の表面上でのシーリング媒体106の融解温度(同様に、所望温度)は、100℃から300℃であり、好適には約180℃以上または約270℃以上である。ヒーターは、パッケージ基板の表面から下へ、1ミリメートルから10ミリメートル、好適には7ミリメートル程度距離をとって埋め込まれる。この実施例では、パッケージ基板はセラミックである。そのときの2つのヒーターリード線114の間で設定された電圧は好適には40ボルトから100ボルトであり、さらに好適には70ボルト付近である。言い換えれば、この電圧は、シーリング媒体層の融解温度にまでパッケージ基板の表面温度を上昇させる熱量をヒーターに発生させる。その結果、シーリング媒体は融解されて、カバー基板とパッケージ基板とを接合するために用いられる。一方、マイクロミラー装置の位置での温度は、マイクロミラー装置のマイクロミラーが機械的故障を起こす温度よりもはるかに低くなる。本発明の実施形態において、マイクロミラー装置の位置での温度は、好適には70℃未満である。
【0042】
本発明の別の実施形態では、カバー基板(110)もまたヒーターを有し得る。カバー基板内のそのようなヒーターは、カバー基板の表面の周囲に沿って形成することができ、カバー基板の当該表面の下に埋め込むことができる。カバー基板内のこのヒーターは、カバー基板とパッケージ基板との接合に用いることができる。特に、メタライゼーション媒体層(例えば108)とシーリング媒体層を半田付けするのに有用である。
【0043】
パッケージされた微細構造または半導体デバイスへの加熱による影響をさらに回避するために、冷却プレートのような外部の冷却機構を、パッケージから熱を放散させるために使用することができる。例えば、冷却プレートを、パッケージ基板に取り付けることができる。
【0044】
本発明のパッケージは、様々な用途(例えば微細構造、半導体デバイス、LEDやOLEDのような発光素子、LCD装置、LCOS装置、プラズマ装置、マイクロミラーアレイ装置のような光変調装置、CCDのような光検出器等)を有し、そのうちの1つがディスプレイシステムである。図7は、本発明の実施形態による典型的なマイクロミラーアレイのパッケージを示す。マイクロミラーアレイ装置は、保護のためパッケージ内に接合される。入射光は、カバー基板を通過し、マイクロミラーアレイ装置のマイクロミラー上を照らすことができる。このパッケージは、その結果、実際の用途において使用することができ、そのうちの1つがディスプレイシステムである。
【0045】
図8aを参照しながら、図7のマイクロミラーアレイ装置のパッケージを使用した典型的なディスプレイシステムを説明する。非常に基本的な構成では、ディスプレイシステムは、光源144、光学デバイス(例えばライトパイプ148、レンズ150および154)、カラーホイール146、表示ターゲット156、および図7のマイクロミラーアレイ装置のパッケージを使用する空間光変調器152を備える。光源(例えばアーク燈)から出た入射光は、カラーホイールおよび光学デバイス(例えばライトパイプおよび対物レンズ)を通過し、空間光変調器上を照らす。空間光変調器は、光学デバイス154の方へ入射光を選択的に反射し、表示ターゲット上に画像を作り出す。本願において各々援用する、いずれもリチャードによる米国特許第6,388,661号、および2003年1月10日に出願された米国特許出願第10/340,162号に記載されているように、ディスプレイシステムは多くの方法で操作され得る。
【0046】
図8bを参照すると、3つの空間光変調器を用いたディスプレイシステムを説明するブロック図が示され、各空間光変調器は、図7のマイクロミラーアレイ装置のパッケージを有し、3つの原色(すなわち赤、緑、および青)光ビームを別々に変調するよう指定されている。図に示すように、光源144からの光158は、光学フィルタ175を通過して、3つの原色光ビーム、すなわち赤色光160、緑色光162および青色光164に分離される。各色の光ビームは、別々の空間光変調器に突き当たって、それによって変調される。特に、赤色光160、緑色光162および青色光164は、別々に空間光変調器166、168および170に突き当たって、変調される。変調された赤色光172、緑色光174および青色光176は、変調されたカラー画像を作り出すよう光結合器194にて再び組み合わされる。組み合わされた色光178は、視覚するよう表示ターゲット上へ導かれる(例えば投射レンズによって)。
【0047】
図9aを参照しながら、マイクロミラーアレイ装置のマイクロミラー装置の一例を説明する。図のように、マイクロミラープレート204は、ヒンジ206に取り付けられる。このヒンジは、基板210上に形成されるポスト202によって保持される。配置上、マイクロミラープレートは、基板上方でヒンジに沿って回転することができる。別の特徴として、マイクロミラープレートの回転を制御する2つのストッパーが形成される。基板は好適にはガラスである。あるいは、基板210は、標準的なDRAM回路と電極を構築可能な半導体ウェハにすることができる。本発明のまた別の実施形態では、マイクロミラー基板は、光を透過する転写(transfer)基板上に形成することができる。詳細には、マイクロミラープレートを転写基板上に形成し、続いて、転写基板とともにマイクロミラー基板を光透過性基板のような他の基板に取り付けて、その後、マイクロミラーを形成するために、転写基板を取り除き、マイクロミラー基板のパターニングを行う。図9bは、複数の図9aのマイクロミラー装置からなるマイクロミラーアレイの一部を示す。このアレイは上部基板上に形成され、この上部基板は好ましくは光透過ガラスである。上部基板でのマイクロミラーの回転を静電気的に制御する電極および回路のアレイは、下部基板上に形成され、この下部基板は好適には半導体ウェハである。マイクロミラーアレイと電極および回路のアレイとを上述したように異なる基板上に形成するだけでなく、同じ基板上にも形成することができる。
【0048】
図9aと図9bは、エッジがジグザグであるマイクロミラープレートを有するマイクロミラー装置の一例を示す。マイクロミラープレートは、どのような所望の形状ともすることができる。異なる形状のマイクロミラー装置の別の一例が図10aに示されている。図10aを参照しながら説明すると、マイクロミラープレートは「ダイヤモンド」形状を有する。ヒンジは、マイクロミラープレートの対角線に対し平行だがオフセットされ配置される。このヒンジ構造が、マイクロミラープレートの一端に向かって延長するアームを持っていることを指摘するのは価値がある。全てのヒンジ構造およびヒンジは、マイクロミラープレートの下に形成される。この配置は、ヒンジおよびヒンジ構造による入射光の屈折を低減するなど多くの利点を有する。図10bは、図10aに示すマイクロミラー装置の複数からなるマイクロミラーアレイ装置の一例を示す。
【0049】
微細構造および半導体デバイスをパッケージする新規で有用な方法が本明細書に記載されていることを、当業者は理解する。ただし、本発明の原理が適用可能である多くの可能な実施形態に鑑みて、本明細書において図を参照して記載した実施形態は例示目的のみであり、発明の範囲を限定するものとしては解釈されるべきでないことが、理解される。例えば、発明の趣旨から逸脱することなく、例示した実施形態を構成および詳細について改変することが可能なことを、当業者は理解する。特に、不活性ガスのような他の保護材料が、パッケージ基板とカバー基板によって形成される空間に充填されてもよい。別の例では、カバー基板やスペーサーと同様に、パッケージ基板が二酸化ケイ素、炭化ケイ素、窒化ケイ素、およびガラスセラミックのような他の適切な材料にすることができる。さらに別の例では、シーリング媒体層を半田付けするための接合する際の赤外線の活用や、基板とは離れた柱状物や他の構造といった他の適切な補助方法および構成をも適用することができる。さらに、マイクロミラー装置のマイクロミラーのスティクションを低減するため、好適には気相のアンチスティクション材料などの他の所望の材料もまた、パッケージ内に封入することができる。アンチスティクション材料は、カバー基板と下部基板とを接合する前に封入することができる。カバー基板が可視光を透過するガラスである場合、カバー基板は、マイクロミラーアレイ装置およびパッケージ基板に対して平行に配置することができる。あるいは、カバー基板は、マイクロミラーアレイ装置またはパッケージ基板とある角度をなして配置されてもよい。従って、本明細書に記載した発明は、特許請求の範囲およびその均等物の範囲にあるような全ての実施形態を想定したものである。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8a】

【図8b】

【図9a】

【図9b】

【図10a】

【図10b】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子デバイスをパッケージする方法であって、
可視光を出射、変調又は検出する電子デバイスを、2つの基板のうちの1つの基板のキャビティ中の支持表面上に取り付けることであって、それらの基板のうちの1つの基板は、少なくとも可視光を透過する部位を有することと、
前記2つの基板のうちの少なくとも1つの基板の表面上に、当該表面を金属化するメタライゼーション材料を堆積することと、
前記2つの基板のうちの1つの基板の表面上に、密封材料を堆積することであって、当該密封材料は、190℃またはこれを超える半田付け温度で半田付けされることと、
前記2つの基板を接合して密封することと、
を含む、方法。
【請求項2】
前記密封材料は、150℃またはこれを超える融解温度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記密封材料は、180℃またはこれを超える融解温度を有する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記密封材料は錫を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記密封材料は鉛を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記支持表面上に前記電子デバイスを取り付ける前記工程は、LED装置を前記支持表面上に取り付けることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記支持表面上に前記電子デバイスを取り付ける前記工程は、OLED装置を前記支持表面上に取り付けることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記支持表面上に前記電子デバイスを取り付ける前記工程は、CCD装置を前記支持表面上に取り付けることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記支持表面上に前記電子デバイスを取り付ける前記工程は、LCD装置を前記支持表面上に取り付けることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項10】
前記支持表面上に前記電子デバイスを取り付ける前記工程は、LCOS装置を前記支持表面上に取り付けることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項11】
前記支持表面上に前記電子デバイスを取り付ける前記工程は、マイクロミラーアレイ装置を前記支持表面上に取り付けることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
密封材料を堆積する前記工程は、前記基板の表面上に半田材料を堆積することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
密封材料を堆積する前記工程は、前記基板の表面上にガラスフリットを堆積することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
前記半田材料を堆積する前記工程は、前記表面上にBiSnを堆積することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項15】
前記半田材料を堆積する前記工程は、前記表面上にAuSnを堆積することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項16】
前記半田材料を堆積する前記工程は、180℃またはこれを超える半田付け温度を有する半田材料を堆積することをさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項17】
前記2つの基板を提供することをさらに含み、前記2つの基板のうちの1つの基板は平面である、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
前記2つの基板を提供することをさらに含み、前記平面である基板は光透過性ガラスである、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記2つの基板を提供することをさらに含み、前記キャビティを有する前記基板はセラミックである、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
前記セラミックは酸化アルミニウムである、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
前記メタライゼーション層は多層構造であり、異なるメタライゼーション材料から構成される少なくとも2つのメタライゼーション層をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記メタライゼーション層は、金層およびニッケル層を含む、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
他方の基板の表面の周囲に沿って、別のメタライゼーション層を堆積することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項24】
前記別のメタライゼーション層は多層構造であり、異なるメタライゼーション材料から構成される少なくとも2つの層を含む、請求項23に記載の方法。
【請求項25】
前記光透過性基板の表面上に、光吸収フレームを堆積することをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項26】
前記光吸収フレームは、前周期遷移金属酸化物または前周期遷移金属からなる、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記前周期遷移金属はクロムである、請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記前周期遷移金属酸化物は酸化クロムである、請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記光透過性基板は、反射防止層で覆われた表面をさらに有する、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記反射防止層は、反射防止層が堆積された全部の表面を覆っているのではない、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記反射防止層で覆われていない前記表面の部分には、メタライゼーション層が配置されている、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
前記キャビティを有する基板の表面の周囲にヒーターを形成することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項33】
前記ヒーターは、前記キャビティを有する前記基板の表面の下に配置される、請求項32に記載の方法。
【請求項34】
他方の基板の表面の周囲に、別のヒーターを形成することをさらに含む、請求項32に記載の方法。
【請求項35】
MEMS装置をパッケージするための方法であって、
第1および第2の基板上に、
Ti、Cr、TiOまたはCrOの第1の層と、
NiまたはPtの第2の層と、
金の第3の層と
を堆積することと、
少なくとも180℃の半田付け温度で半田付けされる半田材料を用いて、前記第1と第2の基板とを互いに接合することと
を含む、方法。
【請求項36】
前記接合工程前に、Ni又はPtのさらなる層を堆積し、続いて、金のさらなる層を堆積することをさらに含む、請求項35に記載の方法。
【請求項37】
前記半田材料は、BiSnまたはAuSnである、請求項35に記載の方法。
【請求項38】
前記第2の層はNiである、請求項35に記載の方法。
【請求項39】
前記第1の層はCrである、請求項35に記載の方法。
【請求項40】
前記NiまたはPtの層を堆積する前に、前記Cr層はCrOに酸化される、請求項35に記載の方法。
【請求項41】
前記第1の層はCrOである、請求項35に記載の方法。
【請求項42】
前記MEMS装置は、マイクロミラーアレイベースの空間光変調器である、請求項35に記載の方法。
【請求項43】
前記マイクロミラーアレイのマイクロミラーは、実質的に正方形である、請求項42に記載の方法。
【請求項44】
前記マイクロミラーアレイの前記マイクロミラーは、ヒンジおよび反射性ミラープレートを有しており、前記ヒンジは、前記ミラープレートとは異なる平面内に配置される、請求項42に記載の方法。
【請求項45】
前記マイクロミラーはバイナリミラー(binary mirrors)であり、パルス幅変調技術を用いて作動される、請求項42に記載の方法。
【請求項46】
前記マイクロミラーは、有機体の、または、有機無機複合体のアンチスティクションコーティングからなる、請求項35に記載の方法。
【請求項47】
前記第1の基板は、ガラスまたは石英である、請求項35に記載の方法。
【請求項48】
前記第1の基板は、平面基板である、請求項35に記載の方法。
【請求項49】
前記第2の基板は、セラミック基板である、請求項35に記載の方法。
【請求項50】
前記第2の基板は、接合後には前記MEMS装置が配置されているキャビティを有する、請求項35に記載の方法。
【請求項51】
前記CrO層は、遮光性フレームの形態でガラス基板上に堆積され、当該フレームは、矩形の形状を有する、請求項35に記載の方法。
【請求項52】
前記MEMS装置は、CrOの前記フレームの矩形の辺とは平行でない長辺を有するマイクロミラーのアレイである、請求項35に記載の方法。
【請求項53】
前記MEMS装置は、少なくとも百万個のマイクロミラーのアレイである、請求項35に記載の方法。
【請求項54】
前記接合工程は、不活性ガスの環境下で実行される、請求項35に記載の方法。
【請求項55】
前記環境とは、不活性ガスおよびアンチスティクションの有機蒸気である、請求項53に記載の方法。
【請求項56】
可視光を出射、変調又は検出する電子デバイスをパッケージするための方法であって、
第1および第2の基板上に、
CrO層、または、Cr層(当該Cr層は、その後の酸化によりCrOになる)と、
Ni、または、Ptの層と、
金の層と
を堆積することと、
密封材料を用いて前記第1と第2の基板とを互いに接合することと
を含む、方法。
【請求項57】
微細電気機械装置のパッケージであって、
少なくとも2つの基板を備え、それらの基板のうちの少なくとも1つの基板は、前記微細電気機械装置を保持するキャビティを有しており、前記2つの基板は、多くとも1つの密封層を間に挟んで、互いに接合されて密封されている、パッケージ。
【請求項58】
前記密封材料は金属半田である、請求項57に記載のパッケージ。
【請求項59】
前記密封材料はガラスフリットである、請求項57に記載のパッケージ。
【請求項60】
前記半田はBiSnを含む、請求項58に記載のパッケージ。
【請求項61】
前記半田はAuSnを含む、請求項58に記載のパッケージ。
【請求項62】
前記半田は、180℃またはこれを越える半田付け温度を有する、請求項58に記載のパッケージ。
【請求項63】
前記2つの基板のうちの1つの基板は平面である、請求項57に記載のパッケージ。
【請求項64】
前記平面基板は光透過性ガラスである、請求項63に記載のパッケージ。
【請求項65】
前記キャビティを有する前記基板はセラミックである、請求項57に記載のパッケージ。
【請求項66】
前記セラミックは酸化アルミニウムである、請求項65に記載のパッケージ。
【請求項67】
前記2つの基板のうちの1つの基板の表面の周囲に沿って配置されており、当該表面は、他方の基板に面する、メタライゼーション層をさらに含む、請求項57に記載のパッケージ。
【請求項68】
前記メタライゼーション層は多層構造であり、異なるメタライゼーション材料からなる少なくとも2つのメタライゼーション層をさらに備える、請求項57に記載のパッケージ。
【請求項69】
前記メタライゼーション層は、金層およびニッケル層を含む、請求項68に記載のパッケージ。
【請求項70】
前記他方の基板の表面の周囲に沿って、別のメタライゼーション層を堆積することをさらに含む、請求項67に記載のパッケージ。
【請求項71】
前記別のメタライゼーション層は多層構造であり、異なるメタライゼーション材料からなる少なくとも2つの層を備える、請求項70に記載のパッケージ。
【請求項72】
前記光透過性基板は、前記光透過性基板の表面上に堆積された光吸収フレームをさらに備える、請求項64に記載のパッケージ。
【請求項73】
前記光吸収フレームは、前周期遷移金属酸化物または前周期遷移金属から構成されている、請求項72に記載のパッケージ。
【請求項74】
前記前周期遷移金属はクロムである、請求項73に記載のパッケージ。
【請求項75】
前記前周期遷移金属酸化物は酸化クロムである、請求項73に記載のパッケージ。
【請求項76】
前記光透過性基板は、反射防止層で覆われた表面をさらに有する、請求項64に記載のパッケージ。
【請求項77】
前記反射防止層は、反射防止層が堆積された全部の表面を覆っているのではない、請求項76に記載のパッケージ。
【請求項78】
前記反射防止層で覆われていない前記表面の部分には、メタライゼーション層が配置されている、請求項77に記載のパッケージ。
【請求項79】
前記キャビティを有する基板の表面の周囲に配置されているヒーターをさらに備える、請求項57に記載のパッケージ。
【請求項80】
前記ヒーターは、前記キャビティを有する前記基板の前記表面の下に配置されている、請求項79に記載のパッケージ。
【請求項81】
他方の基板の表面の周囲に配置されている別のヒーターをさらに備える、請求項79に記載のパッケージ。
【請求項82】
微細電気機械装置のパッケージであって、
少なくとも2つの基板を備え、それらの基板のうちの少なくとも1つの基板は、前記微細電気機械装置を保持するキャビティを有しており、前記2つの基板は、多くとも1つの密封層を間に挟んで、互いに接合されて密封されており、当該密封層は、金属半田またはガラスフリットである、微細電気機械装置のパッケージ。
【請求項83】
前記半導体デバイスは、マイクロミラーアレイ装置である、請求項82に記載のパッケージ。
【請求項84】
半導体デバイスをパッケージする方法であって、
2つの基板のうちの1つの基板のキャビティ内の支持表面上にマイクロミラーアレイ装置を取り付けることであって、それらの基板のうちの1つの基板は、少なくとも可視光を透過する部位を有することと、
前記2つの基板のうちの少なくとも1つの表面上に、当該表面を金属化するメタライゼーション材料を堆積することと、
前記2つの基板のうちの1つの基板の表面上に、密封材料を堆積することであって、当該密封材料は、180℃またはこれを超える半田付け温度で半田付けされることと、
前記2つの基板を接合して密封することと、
を含む、方法。
【請求項85】
第1および第2の基板上に、
TiまたはTiOの第1の層と、
NiまたはPtの第2の層と、
金の第3の層と
を堆積することと、
少なくとも180℃の半田付け温度で半田付けされる半田材料を用いて、前記第1と第2の基板とを互いに接合することと
を含む、半導体デバイスをパッケージするための方法。
【請求項86】
少なくとも2つの基板であって、一方の基板は、電子デバイスを取り付ける支持表面を有するキャビティを備えており、他方の基板は、少なくとも可視光を透過する部位を有する基板と、
前記2つの基板のうちの少なくとも1つの基板の表面上にあって、当該表面を金属化するメタライゼーション材料と、
前記2つの基板のうちの1つの基板の表面上にあって、160℃またはそれを超える融解温度を有する密封材料と
を含む、パッケージ。
【請求項87】
前記密封材料は、180℃またはそれを超える融解温度を有する、請求項86に記載のパッケージ。
【請求項88】
前記密封材料は、錫を含む、請求項86に記載のパッケージ。
【請求項89】
前記密封材料は、鉛を含む、請求項86に記載のパッケージ。
【請求項90】
前記電子デバイスは、空間光変調器である、請求項86に記載のパッケージ。
【請求項91】
前記空間光変調器は、マイクロミラーアレイを備えている、請求項86に記載のパッケージ。

【公表番号】特表2007−528591(P2007−528591A)
【公表日】平成19年10月11日(2007.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−533403(P2006−533403)
【出願日】平成16年5月24日(2004.5.24)
【国際出願番号】PCT/US2004/016421
【国際公開番号】WO2004/107829
【国際公開日】平成16年12月9日(2004.12.9)
【出願人】(504456835)リフレクティヴィティー, インク. (9)
【Fターム(参考)】