説明

心臓不整脈の識別および治療を容易にするために不整脈情報を処理して、表示するシステムおよび方法

心臓のデータに関連する情報を表示するためのシステムおよび方法であって、生体について得られた生理データの不整脈イベントを識別するステップ、不整脈イベントの少なくとも一部に対する人為評価を受信するステップ、人為評価と識別したイベントとの間の相関の程度を判定するステップ、および相関の程度に基づいて、識別したイベントに関する情報を選択的に表示するステップを含む動作を伴うことができる。動作には、生体について得られた生理データの心房細動イベント(201)を識別するステップ、生体について心拍数データ(203)を取得するステップ、および心拍数データと心房細動イベントの持続時間(202)とに関する情報を、共通の時間スケールと併せて表示して、定義期間中の心房細動負荷とともに心拍数の傾向を図形で表わすステップも含めることができる。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2003年11月26日出願の、出願番号第60/525,386号、発明の名称「心臓不整脈の識別および治療を容易にするための不整脈情報表示」、である米国特許仮出願による優先権の特典を請求する。
【0002】
発明の背景
本願は、生理データからの不整脈イベント情報の処理および表示、例えば、開業医への心房細動イベントの選択的表示、に関するシステムおよび技法について述べる。
【0003】
何年にもわたり、生体の心臓を監視するために各種装置が用いられてきた。加えて、患者から得られた心臓情報を収集し、これを報告するシステムも使用されてきた。
【0004】
発明の概要
一態様において、心臓監視システムは、一般に、監視される個人から心臓データを収集し、これを監視センタに格納する。収集データを処理し、収集情報のグラフィック表現を表示して、開業医が行う心房細動等の心臓不整脈治療を支援できる。システムおよび方法は、生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するステップと、不整脈イベントの少なくとも一部に対する人為評価を受信するステップと、人為評価と、識別したイベントとの間の相関の程度を判定するステップと、相関の程度に基づいて、識別したイベントに関する情報を選択的に表示するステップとを含む動作を伴うことができる。動作には、生体について得られた生理データ中の心房細動イベントを識別するステップと、生体について心拍数データを取得するステップと、心拍数データと、心房細動イベントの持続時間とに関する情報を、共通の時間スケールと併せて表示して、定義期間中の心房細動負荷とともに心拍数の傾向を図形で表わすステップとを含めることができる。
【0005】
下記利点の1つ以上が実現可能である。心臓監視は24時間毎に一巡させることができ、少なくとも24時間毎に心臓データを自動的に送信できる。本システムは、開業医が検討できるように、日々の心房細動(AF)負荷のグラフィック概要を自動的に生成でき、1つまたは複数の通信ネットワークを使っているところであればどこででも効果的に表示できる。AF負荷グラフは、無症候性AF検出、薬物療法(レート、リズム、抗凝固剤)、事前/事後アブレーション監視、およびCHF(鬱血性心不全)代償不全に対して用いることができる。システムは、総合感度の96%、肯定的予測の99%以上、および人為的影響排除の90%以上を提供できる。一実施では、AF発見の専門医により、自動識別イベントの50%以上について、AF検出が有効であるとされた場合だけ、グラフはイベントを表示する。
【0006】
ある態様によれば、マシン実施技法は、生体について得られた生理データ中の心房細動イベントを識別するステップと、生体について心拍数データを取得するステップと、心拍数傾向を心房細動負荷とともに表示するように、定義期間中の心拍数データに関する情報および識別された心房細動イベントに従った定義期間中の心房細動活動持続時間に関する情報を、共通の時間スケールを用いて図形表示するステップとを含むことができる。情報を図形表示するステップは、定義期間中に識別した心房細動イベントの発生および持続時間の両方に関する情報を表示するステップを含むことができる。心拍数データは、毎分の脈拍で表示される情報でもよい。心拍数データは、毎分の平均脈拍で表示される情報でもよく、心拍数の標準偏差に関する情報を含んでもよい。
【0007】
情報を図形表示するステップは、心房細動負荷と並べて心拍数傾向を表示するステップを含むことができる。情報を図形表示するステップは、心拍数傾向および心房細動負荷を同一グラフに表示するステップを含んでいてもよい。情報を図形表示するステップは、心拍数傾向および心房細動負荷を異なるグラフで表示するステップを含んでいてもよい。
【0008】
心房細動イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の生理データを検査するステップと、少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別するステップとを含むことができ、情報を表示するステップは、共通の時間スケール上に、心拍数データに関する情報の位置に合わせて識別した間隔をディスプレイするステップを含むことができる。情報を表示するステップは、識別した心房細動イベントと、識別した心房細動イベントの少なくとも一部に対する人為評価との間の相関の程度に基づく情報を選択的に表示するステップを含むことができる。更に、マシン実施技法は、定義期間を指定する入力を受信するステップを含むことができる。
【0009】
別の態様によれば、マシン実施技法は、生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するステップを含み、識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、さらに少なくとも一部の不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、第1グループのデータと第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップと、相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、それを超える場合に、この相関の程度に基づいて少なくとも一部の不整脈イベントに関する情報を選択的に表示するステップとを含むことができる。この選択的表示は、相関の程度と、少なくとも1つの所定の値との比較(例えば、相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか超えるかのチェック、または少なくとも一致するか未満かのチェックの両方とも可能である)に基づくことができる。不整脈イベントを識別するステップは、心房細動イベントを識別するステップを含むことができ、選択的に情報を表示するステップは、定義期間中の、生体に対する心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を、定義期間中の心房細動イベントの識別に対する高い肯定的予測を相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示するステップを含むことができる。
【0010】
人為評価を受信するステップは、心房細動イベントのサブセットに対する人為評価を受信するステップを含むことができ、心房細動イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の生理データを検査するステップと、少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別するステップと、識別した間隔を報告するステップとを含むことができる。情報を表示するステップは、共通の時間スケール上に、心拍数データに関する情報の位置に合わせて、識別した間隔をディスプレイするステップを含むことができる。本技法は、緊急または典型的な心房細動イベントのサブセットを識別するステップを含むこともでき、識別したサブセットは人為評価されるサブセットである。人為評価と、識別したイベントとの間の相関の程度を判定するステップは、人為評価した不整脈イベントの少なくとも一部を含む幾つかの識別した間隔を、少なくとも時間データの比較に基づいて評価するステップを含むことができる。
【0011】
心拍数データに関する情報を表示するステップは、時間間隔での最大心拍数を含んだ心拍数傾向グラフをディスプレイするステップを含むことができる。各心拍数間隔は30分であってもよく、各心房細動間隔は10分であってもよい。情報を表示するステップは、共通の時間スケールを用いて2つのグラフに情報をディスプレイするステップを含むことができる。情報を表示するステップは、共通の時間スケールを用いて単一のグラフに情報をディスプレイするステップを含むことができる。
【0012】
別の態様によれば、不整脈イベントに関連する情報を報告するためのシステムは、生体についての生理データを処理して報告するように構成されるとともに、生理データから不整脈イベントを識別するように構成された監視システムと、監視システムからの生理データを受信するための監視ステーションと、不整脈情報を監視システムから受信するように構成されるとともに、人為評価した不整脈情報を監視ステーションから受信するよう構成した処理システムとを含むことができ、人為評価した不整脈情報は少なくとも一部の生理データから導かれ、処理システムは、監視システムからの不整脈情報と、人為評価した不整脈情報との間の相関の程度が、所定の値と一致するか、それを超える場合に、不整脈イベントに関する情報を報告する。処理システムは、相関の程度が定義期間中の心房細動イベントの識別に対する高い肯定的予測を示す場合に、定義期間中の、生体についての心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を共通の時間スケールと併せて表示する能力がある。
【0013】
別の態様によれば、不整脈イベントに関連する情報を報告するためのシステムは、生体についての心拍数データを含む生理データを処理して報告するように構成されるとともに、生理データから不整脈イベントを識別するように構成された監視システムと、監視システムからの生理データを受信するための監視ステーションと、監視システムからの不整脈情報を受信するように構成されるとともに、人為評価した不整脈情報を監視ステーションから受信するように構成された処理システムとを含むことができき、人為評価した不整脈情報は少なくとも一部の生理データから導かれ、処理システムは、心拍数傾向を不整脈イベント負荷とともに表示するように、共通の時間スケールを用いて、定義期間中の心拍数データに関する情報および識別不整脈イベントに従った定義期間中の不整脈イベント活動持続時間に関する情報を、図形表示できる。監視システムは、複数の時間間隔内の生理データを検査し、少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別することができ、処理システムは、識別した間隔を共通の時間スケール上で心拍数データに関する情報の位置に合わせてディスプレイする能力がある。
【0014】
別の態様によれば、マシン実施技法は、生体についての心拍数データを取得するステップと、生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するステップとを含み、識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、不整脈イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の生理データを検査するステップ、および少なくとも1つの不整脈イベントが発生した前記間隔を識別するステップを含んでおり、さらに少なくとも一部の不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、第1グループのデータと第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップとを含み、少なくとも1つの相関の程度を判定するステップは、少なくとも時間データの比較に基づいて、少なくとも一部の人為評価した不整脈イベントを含む幾つかの識別した間隔を評価するステップを含んでおり、さらに相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、それを超える場合、心拍数傾向が不整脈イベント負荷と並ぶように、共通の時間スケールを用いて、定義期間中の心拍数データに関する情報および識別された不整脈イベントに従った定義期間中の不整脈イベント活動持続時間に関する情報を図形表示するステップを含み、図形表示するステップは、共通の時間スケール上に、心拍数データに関する情報の位置に合わせて、識別した間隔をディスプレイするステップを含んでなる。
【0015】
別の態様によれば、マシン実施技法は、生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するステップを含み、識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、さらに少なくとも一部の不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、第1グループのデータと第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップと、相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、それを超える場合に、この相関の程度に基づいて少なくとも一部の識別した不整脈イベントに関する情報を選択的に表示するステップとを含み、情報を選択的に表示するステップは、相関の程度が、定義期間中の不整脈イベントの識別に対する高い肯定的予測を示す場合に、定義期間中の、生体について識別した不整脈イベントおよび心拍数データに関する情報を共通の時間スケールと併せて表示するステップを含んでなる。
【0016】
上で説明したシステムおよび技法は、1つ以上のマシンにより実行されるときに、説明した動作を生み出す命令を示す情報を具体化するマシン読取り可能な媒体を含む物品を用いて実施可能である。1つ以上の実施の形態の詳細を、付帯図面および以下の記述で説明する。他の特徴および利点は、かかる記述、図面および特許請求の範囲により明らかとなろう。
【0017】
詳細な説明
図1は、一実施の形態による、心房細動イベント等の、不整脈イベントに関連する情報を報告するためのシステムを示す。この実施の形態では、監視システム109は、ECG(心電図)、心臓病イベント、および他のデータを、(装置101および102を経由して)監視センタ104へ通信できる。システム109は、例えば、埋込型心臓細動除去器および関連送受信機もしくはペースメーカーおよび関連送受信機等の埋込型医療装置(IMD)、または患者110が着用する監視装置101を含むことができる。更に、監視システム109は、(監視装置101から受信した)標準生理データを監視センタ104へ送信し、(心房細動イベント等の)不整脈イベントを検出できる監視処理装置102を含むことができる。一実施では、装置101および102が単一装置に統合されている。更に、システム109は、例えば、San Diego,CAのCardioNet,Incから市販で入手できるCardioNet Mobile Cardiac Outpatient Telemetry(MCOT)装置を用いて実施できる。
【0018】
監視処理装置102は、(不整脈イベントと関連するデータを含む)生理データを、ローカルエリアネットワーク(LAN)、地上通信線電話ネットワーク、無線ネットワーク、衛星通信ネットワーク、または他の適切なネットワークである通信ネットワーク103を介して送信し、監視センタ104との双方向通信を容易にすることができる。有利なことに、監視センタ104を監視システム109と同じ場所(例えば、同一部屋または建物)に配置してもよく、またはどこか遠隔場所に配置することもできる。
【0019】
監視センタ104は、監視(またはディスプレイ)ステーション105および処理システム106を含むことができる。一実施では、心臓血管専門医(CVT)は、監視ステーション105を用いて、監視システム109から受信した生理データを評価し、とりわけ(心房細動イベント等の)不整脈イベントを識別して報告することができる。監視システム109が識別した不整脈イベントに関連する情報も受信する処理システム106に、CVTは、これらの生理データ評価を報告する。以下で更に説明するように、処理システム106は、この不整脈イベントデータ(CVTからの人為評価したデータ、および監視システム109が報告したデータの両方)を分析し、これらのイベントと関連するグラフ(または他の類似表現)を生成すべきかどうかを判定する。特定の状況では、処理システムは、不整脈および心拍数の両データに関連する報告を、例えば医師または他の医療提供者108へ、伝送路107−ネットワーク103の一部のこともある−を経由して送信することになる。
【0020】
図3は、一実施の形態による、不整脈イベントデータ(心房細動イベントと関係付けられるデータ等)を監視して処理し、報告するための手順を示す。この実施の形態では、監視システム109(図1に示す)は、301で生理データ(心拍数関連データを含む)を監視して報告する。302で、この生理データの様々な部分が分析され(例えば、RR変動、QRS形態)、不整脈イベントが所定の基準に基づいて識別される。これらのイベントに関連する情報(他にも考えられる情報はあるが)は、第1グループのデータを構成する。一実施の形態では、監視システム109は、緊急または典型的な幾つかの不整脈イベントを識別し、これらのイベントを303におけるCVTおよび304における処理システムの両方に報告する。代替として、システムは、302で識別したイベントを処理システムに報告するだけでもよい。更に、303で、CVTはステーション105を用いて、302および/または301から受信した生理データの様々な部分を評価するとともに、不整脈イベントを識別するが、これらの人為評価したイベント(他にも考えられる情報はあるが)に関連する情報は、第2グループのデータを構成する。ここで必要なら、CVTは監視システム109からの追加データをリクエストできる。
【0021】
304で、処理システム106は、第1グループのデータおよび第2グループのデータの両方を分析し、両グループ間の相関の程度を判定する。この工程は、例えば、相関の程度が所定の相関パラメータを超えるかおよび/もしくは等しくなるか、またはそのパラメータ未満かおよび/もしくは等しくなるか、を判定するステップを含むことができる。相関分析に基づいて、不整脈イベントに関連する情報が有効であると判定された場合に、システムは、305で、図2に示すグラフまたは図4に示すグラフのような、心拍数傾向および不整脈イベントの両方に関連する報告を生成する。他方、相関が不十分な場合には、システムは報告を生成せず、監視を続行する。
【0022】
一実施において、説明のために10分毎を採用し、監視システム109が、直前の10分の間で、1つの心房細動(AF)イベントを検出すると、1つの「フラグ」を送信する。この実施では、(302で生成された)前記10分の間における複数のフラグの50%よりも多くが、CVTにより(303で)識別されたイベントと一致する場合、すなわち(問題としている期間に関する)相関が、AFイベントの識別に対する高い肯定的予測を示す場合にのみ、処理システム106は、図2に示すグラフまたは図4に示すグラフのような、心拍数傾向および心房細動負荷に関連する1つのグラフ(または複数のグラフ)を生成する。この50%のしきい値が満たされない場合には、システムは問題としているデータに基づく1つのグラフ(または複数のグラフ)を生成せずに、データ処理を続行するだけである。
【0023】
用語「心房細動負荷」(もっと一般的に言えば「不整脈イベント負荷」)は、発作の回数および持続時間を考慮して、患者が、特定の期間に亘って心房細動(または不整脈)状態にある全時間量を指すのが一般的である。図2および図4のような図形表示を利用すると、開業医は、患者が一日の特定時間にAF等の不整脈を経験することが多いかどうかを知ることができて有利であり、これは症例によっては治療の手法に影響を及ぼし得る。
【0024】
図2は、心拍数傾向および心房細動負荷の両方を、共通の時間スケール上へ図形表示する方法の一実施例を表す(ただし、そのようなデータを「図形表示する」のにグラフは必須ではない)。グラフ205は、例えば、日々のAF発生および発生の時(時間帯)201、AF持続時間202、および心拍数(符号203および符号204)に関連する情報を含む。スケール204は(本実施例では)、毎分の平均脈拍で心拍数を示し、符号203で示す(例示のための)点および線は、そのスケール上の値、これらの値と関係付けられる標準偏差、およびAF中の心拍数を示す。更に、グラフ205は、毎時の15分過ぎおよび45分過ぎの心拍数データを示す。最後に、本グラフでは、与えられた10分間に1回以上のAFイベントがあっても、10分間隔としてグラフ化する。
【0025】
図2と同様に、図4は、心拍数傾向および心房細動負荷を、共通の時間スケール上で図形表示する方法の実施例を示す。図4は、図2と異なって2つのグラフを用いているが、図2と同じ情報を表示している。特に、グラフ404および405は、例えば、日々のAF発生および発生の時(時間帯)401、AF持続時間402、および心拍数(符号403および符号406)と関連する情報を含む。スケール406は(本実施例では)、毎分の平均脈拍で心拍数を示し、符号403で示す(例示のための)点および線は、そのスケール上の値、これらの値と関係付けられる標準偏差、およびAF中の心拍数を示す。
【0026】
図5および図6は、本発明の別の実施の形態を説明する図である。詳細には、501で、システム111は、監視システム109を使用して、心拍数データを含む生理データを取得する。次いで、502で、システムは、複数の時間間隔内の整理データを検査しながら、この生理データ中の(AFイベントのような)不整脈イベントの存在を識別する。503で、システムは、不整脈イベントの存在を示す複数のフラグを割り当て、第1グループのデータを構成する、これらの複数のフラグを処理システムに報告する。同様に、504で、システムは、502で識別され、503で報告されるイベントのサブセットについて、ECGデータ等の生理データを識別して報告する。注意すべきは、本実施では、システムが、503で割り当てられた各フラグについての生理データを報告する必要はないが、502で識別された最も顕著なイベントに関係付けられるデータの報告だけは必要であり、それによりCVTに送信するデータが最小化されるということである。
【0027】
601で、CVTがこのデータを分析し、不整脈イベントが発生したかどうかを報告し、それにより第2グループのデータが生成される。次いで、処理システムは、(602で)各グループのデータと関係付けられるタイムスタンプ(時間データ)の比較に基づいて、第1グループのデータと第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定する。説明のためであるが、601で報告された人為評価した十分な複数のイベントが、503で報告された複数のイベントと一致する場合に、システムは、データが有効である、すなわち不整脈イベントの識別に対して高い肯定的予測がある、と判定する。このような判定がなされた場合、503で報告された各フラグと関係付けられるデータは、図2および図4のような形式で図形表示される。注目に値すべきは、本実施の形態でのこの図形表現は、全てのこのようなデータを含むことができるが、CVTが必要とするのはこのデータのサブセットを検討するだけである。つまり、システムは、CVTが検討するデータを最少にしつつ、不整脈イベントに関連する情報の表現の精度向上を実現する。
【0028】
本明細書中の開示されたシステムおよび図示説明した機能動作全ては、デジタル式電子回路で、すなわちコンピューターハードウエア、ファームウエア、ソフトウエア、またはこれらの組合せで実施できる。装置は、プログラマブルプロセッサにより実行可能に、マシン読取り可能なストレージ装置内へ明確に具体化されたソフトウエアプロダクト(例えばコンピュータープログラムプロダクト)で実施でき、命令プログラムを実行するプログラマブルプロセッサにより処理操作を実行して、入力データを操作し、出力を生成することにより機能を実行できる。更に、システムは、プログラム可能なシステム上で実行可能な1つまたは複数のソフトウエアプログラムで実施するのが有利である。本プログラマブルシステムには、以下を含むことができる。すなわち、1)データストレージシステムからのデータおよび命令を受信し、データおよび命令を同データストレージシステムに送信するように接続される少なくとも1つのプログラマブルプロセッサ、2)少なくとも1つの入力装置、および3)少なくとも1つの出力装置。更に、各ソフトウエアプログラムは、高レベル手続型もしくはオブジェクト指向型プログラム言語、または所望ならアセンブリもしくはマシン語で実施することができ、何れの場合も、言語はコンパイル型またはインタプリータ型言語とすることができる。
【0029】
また、例示にすぎないが、適切なプロセッサには、汎用および専用マイクロプロセッサが含まれる。一般に、プロセッサは、リードオンリーメモリ、ランダムアクセスメモリ、および/またはマシン読取り可能な信号(例えば、ネットワーク接続を通じて受信されるデジタル信号)からの命令およびデータを受信する。一般に、コンピュータは、データファイルを格納するための1つまたは複数のマスストレージ装置を含むことになろう。このような装置には、内部ハードディスクおよびリムーバブルディスク等の磁気ディスク、光磁気ディスク、および光ディスクが含まれる。ソフトウエアプログラムの命令およびデータを明確に具体化するのに適切なストレージ装置には、あらゆる形式の不揮発メモリがあり、例示にすぎないが、それには以下が含まれる。すなわち、1)EPROM(電子式プログラマブルリードオンリーメモリ)、EEPROM(電子式消去可能プログラマブルリードオンリーメモリ)等の半導体メモリーデバイス、およびフラッシュメモリーデバイス;2)内部ハードディスクおよびリムーバブルディスク等の磁気ディスク;3)光磁気ディスク;および4)CD−ROMディスク。上記の何れも、ASIC(アプリケーション特定集積回路)が補完するか、またはそれに組み込んでもよい。
【0030】
(CVT等の)ユーザとのインタラクションを提供するために、ユーザに情報をディスプレイするための、モニターまたはLCD(液晶ディスプレイ)スクリーン等のディスプレイ装置、並びにユーザがコンピューターシステムに入力を提供するためのキーボード、およびマウスまたはトラックボール等のポインティングデバイス、を有するコンピューターシステム上で本システムを実施できる。コンピュータープログラムが、ユーザとのインタラクションのためのグラフィックユーザインターフェースを提供するように、コンピューターシステムをプログラムしてもよい。
【0031】
最後に、上記システムは、特定の実施について説明したが、他の実施の形態は以下の請求項の範囲内にある。例えば、開示した動作は、異なる順序で実行でき、それでも所望の結果を達成できる。更に、本システムは10分の間隔を利用しなくてもよく、1分、30秒、および30分間隔を含め、多くの異なる時間間隔(間隔が全くない等)が可能である。実際、時間間隔は要求されていないので、図2および図4のグラフは、ある特定インスタンスの心拍数傾向ではなく、連続心拍数傾向(対応するAFデータを伴う)を示すよう変形され得る。更に、図2および図4は、心房細動負荷(不整脈イベント負荷の一種)を(とりわけ)図形表示する実施例を示すが、別の種類の不整脈イベントに対する同一または類似の情報を表示することもできる。事実、図2または図4(または類似の図)を生成することと関係付けられるフォーマットおよび手順の両方を利用して、幾つかの異なる種類の不整脈イベント負荷に関連する情報を図形表示することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】図1は、例示の実施の形態による、不整脈イベントに関連する情報を報告するためのシステムを示す。
【図2】図2は、一実施の形態による、心房細動負荷および心拍数傾向の例を表すグラフである。
【図3】図3は、例示の実施の形態による、不整脈イベントに関連する情報を監視し、処理し、そして報告するための手順を説明する図である。
【図4】図4は、例示の実施の形態による、心房細動負荷の例を表す一グラフ、および心拍数傾向の例を表す一グラフを示す。
【図5】図5は、別の例示の実施の形態による、不整脈イベントに関連する情報を監視し、処理し、そして報告するための手順を説明する図である。
【図6】図6は、別の例示の実施の形態による、不整脈イベントに関連する情報を監視し、処理し、そして報告するための手順を説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マシン実施方法であって、
生体について得られた生理データ中の心房細動イベントを識別するステップと、
前記生体について心拍数データを取得するステップと、
心拍数傾向を心房細動負荷とともに表示するように、定義期間中の前記心拍数データに関する情報および前記識別心房細動イベントに従った前記定義期間中の心房細動活動持続時間に関する情報を、共通の時間スケールを用いて図形表示するステップとを含む方法。
【請求項2】
情報を図形表示するステップは、前記定義期間中に識別した心房細動イベントの発生および持続時間の両方に関する情報を表示するステップを含む請求項1の方法。
【請求項3】
前記心拍数データは、毎分の脈拍で表示される情報を含む請求項1の方法。
【請求項4】
前記心拍数データは、毎分の平均脈拍で表示される情報を含むとともに、心拍数の標準偏差に関する情報を含む請求項3の方法。
【請求項5】
情報を図形表示するステップは、心房細動負荷と並べて心拍数傾向を表示するステップを含む請求項1の方法。
【請求項6】
情報を図形表示するステップは、心拍数傾向および心房細動負荷を同一グラフに表示するステップを含む請求項1の方法。
【請求項7】
情報を図形表示するステップは、心拍数傾向および心房細動負荷を異なるグラフで表示するステップを含む請求項1の方法。
【請求項8】
心房細動イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の前記生理データを検査するステップと、少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別するステップとを含み、
情報を表示するステップは、前記共通の時間スケール上に、前記心拍数データに関する前記情報の位置に合わせて前記識別した間隔をディスプレイするステップを含む請求項1の方法。
【請求項9】
情報を表示するステップは、前記識別した心房細動イベントと、前記識別した心房細動イベントの少なくとも一部に対する人為評価との間の相関の程度に基づく前記情報を選択的に表示するステップを含む請求項1の方法。
【請求項10】
前記定義期間を指定する入力を受信するステップを更に含む請求項1の方法。
【請求項11】
マシン実施方法であって、
生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するステップを含み、前記識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、さらに
少なくとも一部の前記不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、
前記第1グループのデータと前記第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップと、
前記相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、それを超える場合に、この相関の程度に基づいて少なくとも一部の前記不整脈イベントに関する情報を選択的に表示するステップとを含む方法。
【請求項12】
不整脈イベントを識別するステップは、心房細動イベントを識別するステップを含み、
選択的に情報を表示するステップは、定義期間中の、前記生体に対する前記心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を、前記定義期間中の心房細動イベントの識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示するステップを含む請求項11の方法。
【請求項13】
人為評価を受信するステップは、前記心房細動イベントのサブセットに対する人為評価を受信するステップを含み、
心房細動イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の前記生理データを検査するステップと、少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別するステップと、前記識別した間隔を報告するステップとを含む請求項12の方法。
【請求項14】
情報を表示するステップは、前記共通の時間スケール上に、前記心拍数データに関する前記情報の位置に合わせて、前記識別した間隔をディスプレイするステップを含む請求項13の方法。
【請求項15】
緊急または典型的な前記心房細動イベントのサブセットを識別するステップを更に含み、前記識別したサブセットは前記人為評価されるサブセットである請求項13の方法。
【請求項16】
前記人為評価と、前記識別したイベントとの間の相関の程度を判定するステップは、人為評価した不整脈イベントの少なくとも一部を含む幾つかの前記識別した間隔を、少なくとも時間データの比較に基づいて評価するステップを含む請求項13の方法。
【請求項17】
前記心拍数データに関する前記情報を表示するステップは、時間間隔での最大心拍数を含んだ心拍数傾向グラフをディスプレイするステップを含む請求項13の方法。
【請求項18】
前記各心拍数間隔を30分とし、前記各心房細動間隔を10分とする請求項17の方法。
【請求項19】
前記情報を表示するステップは、前記共通の時間スケールを用いて2つのグラフに情報をディスプレイするステップを含む請求項12の方法。
【請求項20】
前記情報を表示するステップは、前記共通の時間スケールを用いて単一のグラフに前記情報をディスプレイするステップを含む請求項12の方法。
【請求項21】
1つまたは複数のマシンにより実行されるときに動作を生み出す命令を示す情報を具体化するマシン読取り可能な媒体を備える物品であって、
生体について得られた生理データ中の心房細動イベントを識別するステップと、
前記生体について心拍数データを取得するステップと、
心拍数傾向を心房細動負荷とともに表示するように、定義期間中の前記心拍数データに関する情報および前記識別心房細動イベントに従った前記定義期間中の房細動活動持続時間に関する情報を共通の時間スケールを用いて図形表示するステップとを含む物品。
【請求項22】
心房細動イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の前記生理データを検査するステップと、少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別するステップとを含み、
情報を表示するステップは、前記共通の時間スケール上に、前記心拍数データに関する前記情報の位置に合わせて前記識別した間隔をディスプレイするステップを含む請求項21の物品。
【請求項23】
情報を表示するステップは、前記識別した心房細動イベントと、前記識別した心房細動イベントの少なくとも一部に対する人為評価との間の相関の程度に基づいて前記情報を選択的に表示するステップを含む請求項21の物品。
【請求項24】
1つまたは複数のマシンにより実行されることで動作を生み出す命令を示す情報を具体化するマシン読取り可能な媒体を備える物品であって、
生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するステップを含み、前記識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、さらに
少なくとも一部の前記不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、
前記第1グループのデータと前記第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップと、
前記相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、それを超える場合に、この相関の程度に基づいて少なくとも一部の前記不整脈イベントに関する情報を選択的に表示するステップとを含む物品。
【請求項25】
不整脈イベントを識別するステップは、心房細動イベントを識別するステップを含み、
選択的に情報を表示するステップは、定義期間中の、前記生体に対する前記心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を、前記定義期間中の心房細動イベントの識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示するステップを含む請求項23の物品。
【請求項26】
人為評価を受信するステップは、前記心房細動イベントのサブセットに対する人為評価を受信するステップを含み、
心房細動イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の前記生理データを検査するステップと、少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別するステップと、前記識別した間隔を報告するステップとを含む請求項25の物品。
【請求項27】
マシン実施方法であって、
生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するステップを含み、前記識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、さらに
少なくとも一部の前記不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、
前記第1グループのデータと前記第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップと、
前記相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、未満の場合に、この相関の程度に基づいて、少なくとも一部の前記不整脈イベントに関する情報を選択的に表示するステップとを含む方法。
【請求項28】
不整脈イベントを識別するステップは、心房細動イベントを識別するステップを含み、
選択的に情報を表示するステップは、定義期間中の、前記生体に対する前記心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を、前記定義期間中の心房細動イベントの識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示するステップを含む請求項27の方法。
【請求項29】
1つまたは複数のマシンにより実行されることで動作を生み出す命令を示す情報を具体化するマシン読取り可能な媒体を備える物品であって、
生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するステップを含み、前記識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、さらに
少なくとも一部の前記不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、
前記第1グループのデータと前記第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップと、
前記相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、未満の場合に、この相関の程度に基づいて、少なくとも一部の前記不整脈イベントに関する情報を選択的に表示するステップとを含む物品。
【請求項30】
不整脈イベントを識別するステップは、心房細動イベントを識別するステップを含み、
選択的に情報を表示するステップは、定義期間中の、前記生体に対する前記心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を、前記定義期間中の心房細動イベントの識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示するステップを含む請求項29の物品。
【請求項31】
不整脈イベントに関連する情報を報告するためのシステムであって、
生体についての生理データを処理して報告するように構成されるとともに、前記生理データから不整脈イベントを識別するように構成された監視システムと、
前記監視システムからの前記生理データを受信するための監視ステーションと、
不整脈情報を前記監視システムから受信するように構成されるとともに、人為評価した不整脈情報を前記監視ステーションから受信するよう構成された処理システムとを備え、
前記人為評価した不整脈情報は少なくとも一部の前記生理データから導かれ、
前記処理システムは、前記監視システムからの前記不整脈情報と、前記人為評価した不整脈情報との間の相関の程度が、所定の値と一致するか、それを超える場合に、不整脈イベントに関する情報を報告するシステム。
【請求項32】
前記処理システムは、定義期間中の心房細動イベントの前記識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、前記定義期間中の、前記生体についての心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を共通の時間スケールと併せて表示できる請求項31のシステム。
【請求項33】
不整脈イベントに関連する情報を報告するためのシステムであって、
生体についての、心拍数データを含む生理データを処理して報告するように構成されるとともに、前記生理データから不整脈イベントを識別するように構成された監視システムと、
前記監視システムからの前記生理データを受信するための監視ステーションと、
前記監視システムからの不整脈情報を受信するように構成されるとともに、人為評価した不整脈情報を前記監視ステーションから受信するように構成された処理システムとを備え、
前記人為評価した不整脈情報は少なくとも一部の前記生理データから導かれ、
前記処理システムは、心拍数傾向を不整脈イベント負荷とともに表示するように、共通の時間スケールを用いて、定義期間中の前記心拍数データに関する情報および前記識別不整脈イベントに従った前記定義期間中の不整脈イベント活動持続時間に関する情報を図形表示できるシステム。
【請求項34】
前記監視システムは、複数の時間間隔内の前記生理データを検査し、少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別することができ、
前記処理システムは、前記識別した間隔を、前記共通の時間スケール上に前記心拍数データに関する前記情報の位置に合わせてディスプレイできる請求項33のシステム。
【請求項35】
不整脈イベントに関連する情報を報告するためのシステムであって、
生体についての、心拍数データを含む生理データを処理して報告するとともに、前記生理データから不整脈イベントを識別するための監視手段と、
前記生理データを前記監視手段から受信するとともに、前記生理データをユーザにディスプレイするためのディスプレイ手段と、
不整脈情報を前記監視システムから受信するとともに、人為評価した不整脈情報を前記ディスプレイ手段から受信するための処理手段とを備え、
前記人為評価した不整脈情報は、少なくとも一部の前記生理データから導かれ、
前記処理手段は、心拍数傾向を不整脈イベント負荷とともに表示するように、共通の時間スケールを用いて、定義期間中の前記心拍数データに関する情報および前記識別不整脈イベントに従った前記定義期間中の不整脈イベント活動持続時間に関する情報を図形表示できるシステム。
【請求項36】
前記監視手段は、複数の時間間隔内の前記生理データを検査し、少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別することができ、
前記処理システムは、前記識別した間隔を、前記共通の時間スケール上に前記心拍数データに関する前記情報の位置に合わせてディスプレイできる請求項35のシステム。
【請求項37】
マシン実施方法であって、
生体について心拍数データを取得するステップと、
前記生体について得られた生理データ中の心房細動イベントを識別するステップとを含み、前記識別した心房細動イベントは第1グループのデータを構成するものであり、心房細動イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の前記生理データを検査するステップ、および少なくとも1つの心房細動イベントが発生した前記間隔を識別するステップを含んでおり、さらに
少なくとも一部の前記心房細動イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、
前記第1グループのデータと前記第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップとを含み、少なくとも1つの相関の程度を判定するステップは、少なくとも時間データの比較に基づいて、少なくとも一部の前記人為評価した心房細動イベントを含む幾つかの前記識別した間隔を評価するステップを含んでおり、さらに
前記相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、それを超える場合に、心拍数傾向が心房細動負荷と並ぶように、共通の時間スケールを用いて、定義期間中の前記心拍数データに関する情報および前記識別心房細動イベントに従った前記定義期間中の心房細動活動持続時間に関する情報を図形表示するステップとを含み、図形表示するステップは、前記共通の時間スケール上に、前記心拍数データに関する前記情報の位置に合わせて前記識別間隔をディスプレイするステップを含んでなる方法。
【請求項38】
図形表示するステップは、定義期間中の、前記生体に対する前記心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を、前記定義期間中の心房細動イベントの前記識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示するステップを含む請求項37の方法。
【請求項39】
生体について得られた生理データ中の心房細動イベントを識別するための手段と、
前記生体について心拍数データを取得するための手段と、
心拍数傾向を心房細動負荷とともに表示するように、定義期間中の前記心拍数データに関する情報および前記識別心房細動イベントに従った前記定義期間中の心房細動活動持続時間に関する情報を、共通の時間スケールを用いて図形表示するための手段とを備える装置。
【請求項40】
図形表示するための手段は、定義期間中の、前記生体に対する前記心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を、前記定義期間中の心房細動イベントの前記識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示することができる請求項39の装置。
【請求項41】
生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するための手段を備え、前記識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、さらに
少なくとも一部の前記不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するための手段と、
前記第1グループのデータと前記第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するための手段と、
前記相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、それを超える場合に、この相関の程度に基づいて少なくとも一部の前記不整脈イベントに関する情報を選択的に表示するための手段とを備える装置。
【請求項42】
前記不整脈イベントは、心房細動イベントを含み、
選択的に表示するための前記手段は、定義期間中の、前記生体に対する前記心房細動イベントおよび心拍数データに関する情報を、前記定義期間中の心房細動イベントの前記識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示することができる請求項41の装置。
【請求項43】
マシン実施方法であって、
生体について心拍数データを取得するステップと、
前記生体について得られた生理データ中の不整脈イベントを識別するステップとを含み、前記識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、不整脈イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の前記生理データを検査するステップ、および少なくとも1つの不整脈イベントが発生した前記間隔を識別するステップを含んでおり、さらに
少なくとも一部の前記不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、
前記第1グループのデータと前記第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップとを含み、少なくとも1つの相関の程度を判定するステップは、少なくとも時間データの比較に基づいて、少なくとも一部の前記人為評価した不整脈イベントを含む幾つかの前記識別した間隔を評価するステップを含んでおり、さらに
前記相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、それを超える場合に、心拍数傾向が不整脈イベント負荷と並ぶように、共通の時間スケールを用いて、定義期間中の前記心拍数データに関する情報および前記識別不整脈イベントに従った前記定義期間中の不整脈イベント活動持続時間に関する情報を図形表示するステップを含み、図形表示するステップは、前記共通の時間スケール上に、前記心拍数データに関する前記情報の位置に合わせて前記識別間隔をディスプレイするステップを含んでなる方法。
【請求項44】
図形表示するステップは、定義期間中の、前記生体に対する前記不整脈イベントおよび心拍数データに関する情報を、前記定義期間中の不整脈イベントの前記識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示するステップを含む請求項43の方法。
【請求項45】
マシン実施方法であって、
生体について得られた生理データの不整脈イベントを識別するステップを含み、前記識別した不整脈イベントは第1グループのデータを構成するものであり、さらに
少なくとも一部の前記不整脈イベントに対する人為評価を含む第2グループのデータを受信するステップと、
前記第1グループのデータと前記第2グループのデータとの間の少なくとも1つの相関の程度を判定するステップと、
前記相関の程度が少なくとも1つの所定の値と一致するか、それを超える場合に、この相関の程度に基づいて、少なくとも一部の前記不整脈イベントに関する情報を選択的に表示するステップとを含み、選択的に情報を表示するステップは、定義期間中の、前記生体に対する前記識別した不整脈イベント、および心拍数データに関する情報を、前記定義期間中の不整脈イベントの前記識別に対する高い肯定的予測を前記相関の程度が示す場合に、共通の時間スケールと併せて表示するステップを含んでなる方法。
【請求項46】
人為評価を受信するステップは、前記識別した不整脈イベントのサブセットに対する人為評価を受信するステップを含み、
不整脈イベントを識別するステップは、複数の時間間隔内の前記生理データを検査するステップと、少なくとも1つの識別した不整脈イベントが発生した前記間隔を識別するステップと、前記識別した間隔を報告するステップとを含む請求項45の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2007−516024(P2007−516024A)
【公表日】平成19年6月21日(2007.6.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−541106(P2006−541106)
【出願日】平成16年1月16日(2004.1.16)
【国際出願番号】PCT/US2004/001107
【国際公開番号】WO2005/060829
【国際公開日】平成17年7月7日(2005.7.7)
【出願人】(503389183)カーディオネット インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】