説明

患者支持面指数の制御

【課題】病院用ベッドのマットレスといった各支持面に長期に渡り横になる患者の圧迫性潰瘍の発症を減少させるための装置および方法を提供する。
【解決手段】少なくとも1つの膨張可能な袋と、少なくとも1つの膨張可能な袋の上の部分を含めるカバーと、少なくとも1つの膨張可能な袋およびカバーに接する使用者の組織の特性を示す各データ信号を発生する複数のセンサー56と、複数のセンサー56に動作できるように接続され、各データ信号に応じて表面性能指数を決定するための動作ロジックを実行するように構成されたプロセッサと、少なくとも1つの膨張可能な袋に接続され、前記プロセッサが前記表面性能指数に応じて動作を制御する流体供給14とを含む、制御システム16とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、各マットレスなどの各使用者支持面に関連する。さらに具体的には、本開示は、各使用者支持面の各種特性に応じて液体の供給を調節する各制御装置を有する膨張可能な各使用者支持面に関連する。
【背景技術】
【0002】
病院用ベッドのマットレスといった各支持面に長期に渡り横になる各使用者は、圧迫性潰瘍(褥瘡性潰瘍または褥瘡としても知られる)を発症しやすい。圧迫性潰瘍は多くの場合、骨ばった部位または軟骨の部位に隣接した外傷である。圧迫性潰瘍の発症を減少させるために数多くの装置および方法が開発されてきたが、まだ改善の余地がある。従って、この分野においてさらなる貢献の必要性が残されている。
【0003】
<関連する出願への相互参照>
本出願は、米国特許法第119条(e)項に基づき、2009年9月18日に出願された米国仮特許出願第61/243,622号の利益を主張するもので、その内容を参照により本願明細書に援用する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示には、添付した請求項に詳説した各特徴および/または単独または任意の組み合わせにより特許性のある主題を備えうる下記の各特徴のうち一つ以上の特徴が含まれている。
【0005】
使用者支持面は、少なくとも1つの膨張可能な袋と、前記少なくとも1つの膨張可能な袋の上の部分を含めるカバーと、制御システムとを備えることができる。前記制御システムは、前記少なくとも1つの膨張可能な袋および前記カバーに接する使用者の組織の特性を示す各データ信号を発生する複数のセンサーと、前記複数のセンサーに動作できるように接続されるプロセッサとを有することができる。前記プロセッサは、前記各データ信号に応じて表面性能指数を決定するための動作ロジックを実行するように構成できる。前記制御システムは、前記少なくとも1つの膨張可能な袋に接続される流体供給を有することができる。前記プロセッサは前記表面性能指数に応じて前記流体供給の動作を制御できる。
【0006】
前記制御システムは、ネットワークを介して電子医療記録(EMR)に接続でき、前記流体供給の動作の制御において前記プロセッサが使用する前記EMRからの情報を受信できる。前記EMRからの前記情報はブレーデンスコア、圧迫性潰瘍歴、表在性病変歴、身長、体重、及び使用者の薬剤の識別表示を含むことができる。前記制御システムは、前記流体供給が前記表面性能指数を達成するよう動作できない場合に、介護者に警告を出すことができる。
【0007】
前記表面性能指数は界面圧、剪断、および温度の関数である。前記制御システムは、前記使用者支持面に近接した周囲条件に関する情報を受信でき、前記制御システムは界面圧、剪断、および温度の表面性能指数に対する寄与を前記周囲条件に関する情報に応じて修正できる。場合によっては、前記プロセッサは前記表面性能指数を決定するためにルックアップテーブルを使用できる。他の例においては、前記プロセッサは前記表面性能指数を決定するために次の等式を使用できる。

【0008】
前記制御システムは、前記少なくとも1つの膨張可能な袋を経由して前記流体供給により行われた治療の動作パラメータおよび特性のうち少なくとも1つを調節するように構成できる。前記治療は、例えば、ローエアロスセラピー、パーカッション/バイブレーションセラピー、および連続ローテーションセラピーのうち少なくとも1つを備えることができる。
【0009】
前記少なくとも1つの膨張可能な空気袋は、各ゾーンにグループ化された複数の膨張可能な空気袋を備えることができ、各ゾーンは異なる各表面性能指数を達成するよう前記流体供給により膨張する。前記制御システムは少なくとも1つの空気袋内の第1の圧力を第2の圧力に調節するよう機能できる。前記第2の圧力は組み合わせたスコア(P+S1/2を低下させるよう構成でき、Pは圧力測定値に該当し、Sは剪断力測定値に該当する。
【0010】
前記流体供給により供給される流体の温度、湿度、および流量のうち少なくとも1つは調節可能である。幾つかの実施形態において、前記流体供給により供給される流体の温度、湿度、および流量のうち少なくとも2つ又は3つとも全て調節可能である。前記複数のセンサーは圧力センサー、剪断センサーおよび温度センサーを備えることができる。幾つかの実施形態では、前記複数のセンサーは湿度センサーをさらに備えることができる。前記少なくとも1つの袋は、実質的に前記使用者支持面の全長及び全幅に伸長するトッパーを備えることができる。
【0011】
幾つかの実施形態には、電子医療記録(EMR)からの第1組の各入力信号を受信し、第1組の各入力をもとに界面圧(P)、剪断(S)、および温度(T)の関数として表面性能指数を生成し、EMRからの第2組の各入力信号を受信し、性能指数を維持しながら、第2組の各入力信号に基づいてP、S、および/またはTの相対的寄与を修正すべきかどうかを判断し、P、S、およびTに応じて流体供給を調節するように構成できる、使用者支持システムの制御システムが含まれる。
【0012】
幾つかの実施形態において、使用者支持システムの制御システムは、EMRから第1組の各入力信号を受信し、第1組の各入力をもとに界面圧(P)、剪断(S)、および温度(T)の各閾値を定め、組織および/または使用者接触面の袋の圧力、界面圧、剪断、温度、および/または相対湿度のうち少なくとも1つに対応する複数のセンサーからの第2組の各入力信号を受信し、各検出値を対応する各閾値と比較し、流体供給を検出されたP、S、およびTの値と対応する各閾値との差に応じて調節するように構成できる。
【0013】
幾つかの実施形態によれば、使用者支持システムの制御システムは、組織および/または使用者接触面の相対湿度に対応する複数のセンサーから一組の各入力信号を受信し、所望の表面性能特性を決定するために表の中の相対湿度の値を検索し、表面性能特性に応じて流体供給を調節するように構成できる。
【0014】
単独、または上記に列挙した特徴及び/又は各請求項に列挙した特徴などの他のいかなる特徴との組み合わせによる追加的な各特徴は、特許性のある主題を備えることができ、当業者にとっては、現時点で理解されている各実施形態を実施するための最良の形態を例証している以下のさまざまな実施形態の詳細な説明を考察することにより明らかとなるであろう。
【0015】
次に、各図面の例示的な各実施例を参照し、ここで類似の数字は、全体を通して同一または類似した各要素を表す。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】図1は、例示的な一実施態様による使用者支持システムの斜視図である。
【図2】マットレスおよびトッパーの幅に合わせて横方向に取った図1の使用者支持システムのマットレスおよびトッパーの断面図である。
【図3】本開示による3つの支持ゾーンを形成する膨張可能な各空気袋を備える、図2のマットレスの概略上面図である。
【図4】マットレスおよびトッパーに対する空気、水分、および熱の流れを示す、図2のマットレスおよびトッパーの概略側面図である。
【図5】本開示による図1の使用者支持システムの制御システムの概略図である。
【図6】本開示の図5の制御システムにより実行される1つの任意の手順を図示するフローチャートである。
【図7】本開示の図5の制御システムにより実行される第2の任意の手順を図示するフローチャートである。
【図8】本開示の図5の制御システムにより実行される第3の任意の手順を図示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本開示は数多くの異なる形態をとりうる一方で、本開示の各原理の理解を促進する目的で、各図面に示した各実施態様を参照し、また各実施形態を説明するために特定の言い回しが使用される。従って、本開示の範囲を限定することを意図するものではない。本明細書に説明されるように、説明した各実施形態のさまざまな変更、さらなる修正、及び本開示の各原理の任意のさらなる応用が考えられる。
【0018】
本開示の幾つかの実施形態によれば、使用者支持システムのための制御システムは、電子医療記録(EMR)からの第1組の各入力信号を受信し、第1組の各入力をもとに界面圧(P)、剪断(S)、および温度(T)の関数として表面性能指数を生成し、EMRからの第2組の各入力信号を受信し、性能指数は保ちながら第2組の各入力信号をもとにP、S、および/またはTの相対的寄与を修正すべきかどうかを判断し、P、S、およびTの関数としての流体供給を調節するように構成される。
【0019】
代替的にまたは追加的に、本開示によれば、使用者支持システムのための制御システムは、EMRからの第1組の各入力信号を受信し、第1組の各入力をもとに界面圧(P)、剪断(S)、および温度(T)用の各閾値を定め、組織および/または使用者接触面の袋の圧力、界面圧、剪断、温度、および/または相対湿度のうち少なくとも1つに対応する複数のセンサーからの第2組の各入力信号を受信し、各検出値を対応する各閾値と比較し、流体供給を検出されたP、S、およびTの値と対応する各閾値との差の関数として調節するように構成される。
【0020】
さらに、代替的にまたは追加的に、本開示によれば、使用者支持システムのための制御システムはさらに、組織および/または使用者接触面の相対湿度に対応する複数のセンサーから一組の入力信号を受信し、所望の表面性能特性を決定するよう表における相対湿度の値を検索し、各表面性能特性に応じて流体供給を調節するように構成される。
【0021】
各圧迫性潰瘍は、時には使用者の組織が圧迫を受けている部位に形成されることがある。組織の破壊に寄与するものとして、いくつかの要因が特定されてきた。より広範に受け入れられているいくつかの要因には、圧力および剪断力に起因する組織の圧縮、伸びおよび歪みといった、組織内での機械的ストレスがある。摩擦、体熱および水分などの他の要因も、組織の破壊に寄与するものとして特定されている。従来、各圧迫性潰瘍は単一の破壊メカニズム(界面圧および剪断力)に起因するものと考えられてきた。ところが、最近の研究では、一般に圧迫性潰瘍として特定される創傷が少なくとも2つの破壊メカニズムに起因する異なるタイプの創傷に区分できることが示唆されている。最初のタイプは表在性の病変であり、これは、一部の研究では全く圧迫の結果ではないとも考えられ、より深い組織層には全く進行しないとも考えられることが示唆されている。これらの表在性病変は、一般には、水分および/または摩擦の結果であり、多くの場合その他の化学的または細菌性の刺激物との組み合わせである。第2のタイプの圧迫性潰瘍は、相次ぐ証拠により、皮膚および筋肉や脂肪といった内在的な部分における組織の変形および虚血により促進される深部組織損傷(DTI)の結果であることが強く示唆されているタイプである。非常に高いレベルの圧力および剪断で、変形による損傷だけでも、虚血の過程とは独立した主要な損傷のメカニズムとなりうることを示唆するいくつかの証拠がある。場合によっては支持面が介在するようなより控えめなレベルの圧迫では、破壊の主要な原因は一般に虚血であると考えられている。
【0022】
圧力、剪断、および温度は、虚血性の破壊プロセスにおいて十分に定義され定量化された役割をもつものの、現時点では、皮膚の水分と虚血または摩擦と虚血との間に定量化できる明確なつながりはない。しかしながら、このことは、虚血性の破壊を促進する、表面に起因する組織酸素レベルの低下を、圧力、剪断、および温度の単一の関数として見ることができることを示唆している。本開示によれば、この関数は、次の方程式により定義される界面圧(P)、剪断(S)、およびtcpO2の減少の間の分析的関係により、分析的に導かれる。

灌流を完全に閉塞できる圧力(P閉塞)が調査された場合には、圧力P1および剪断S1での組織に対する血液供給の比例減少は、次のように表現できる。

【0023】
この式において、分母は、完全な閉塞の原因となる圧力P1および剪断S1の任意の組み合わせでの組織全体の機械的ストレスを表すものである。分子は、任意の組み合わせの任意の負荷条件下での組織全体の機械的ストレスを表す。この式は、次の通り、組織への血液の供給SPLに関して表現することもできる。

【0024】
組織の酸素需要は、組織の冷却1°Cあたり約6〜13%減少する。2つの任意の温度ToとT1との間における組織の温度の変化の影響は、次の通り表現できる。

【0025】
組織の酸素需要はまた、組織の温度ではなく、合計抜熱(total heat withdrawal:THW)という観点から各表面の冷却力の関数としても表現できる。本開示によれば、組織の温度と合計抜熱との間の関係は、次の通り表現できる。

前の方程式を前提として、覆いのない、常温状態での需要と比較して組織の酸素需要に対する温度の影響は、次のとおり表現できる。

【0026】
一般に、組織が無負荷のとき、酸素の供給および酸素の需要はほぼ等しく、すなわち、一般に組織または皮下組織層において酸素の純蓄積または除去はない。本開示によれば、使用者支持面の性能を評価するために、以下の方程式に示す通り、無負荷の供給および無負荷の需要の値を測定された供給および測定された需要の値と比較する。

比率が大きいほど、表面が圧迫性潰瘍および/または表在性病変の発症の予防に役立つ可能性が高くなる。
【0027】
本開示の幾つかの実施形態によれば、複数の性能指数を、N次元可視化空間にプロットして、性能指数に適合する式を生成する統計的な各方法を使用して分析する。幾つかの実施形態において、各性能指数は2次元可視化空間にプロットされ、および/または多変数回帰技術を使用して分析される。その他の実施態様において、界面圧、剪断力、および温度の値に対応した複数の表面性能指数を含む表が生成される。表は、ルックアップテーブルとして使用される。本開示に従って計算された表面性能指数値を有するルックアップテーブルの一例は、次の通りである。

本開示では、必要に応じて、各使用者支持システムの1つ以上の機能の順位付けおよび/または制御において分析モデルおよび統計モデルのうち一方または両方が使用されると考えられる。
【0028】
分析モデルおよび統計モデルのうち一方または両方による制御に適した使用者支持システム10を図1に示す。使用者支持システム10には、使用者支持面12、流体供給14、および制御システム16が含まれる。場合によっては、使用者支持システム10は病院環境で使用され、また病院用ベッド、ストレッチャー、またはその他の支持構造といった使用者支持装置(不図示)上で支持される。必要に応じて、使用者支持システム10は床(不図示)の上で支持できるが、典型的な配置ではあるものの、最も一般的な配置を意味するものではない。使用者支持システム10は、界面圧、温度、水分、剪断力、および/または摩擦のうち少なくとも1つを所定の範囲内に維持することにより、圧迫性潰瘍および/または表在性病変の発症の可能性を低減するように構成される。
【0029】
使用者支持面12は、使用者をその上に支持するように構成される。幾つかの実施形態において、使用者支持面12には、図1および2に示すとおり、マットレス18およびマットレストッパー20が含まれる。幾つかの実施形態において、マットレストッパー20は、マットレス18に組み込まれている。すなわち、マットレス18およびトッパー20は、幾つかの実施形態において互いに結合して支持面ユニットを形成している。その他の実施態様において、マットレス18は、マットレストッパー20なしで設けられる。例示的な実施例におけるマットレス18は、図3に示すとおり、第1ゾーンZ1または頭部ゾーンZ1、第2ゾーンZ2または座部ゾーンZ2、および第3ゾーンZ3または足部ゾーンZ3といった複数のゾーンを有する。幾つかの実施形態において、ゾーンZ1〜Z3は、流体供給14により独立して制御される。
【0030】
マットレス18には、図2に示すとおり、マットレスチャンバー24を画定する領域を包む外側マットレスカバー22またはマットレスティッキング22と、マットレス入口26とが含まれる。マットレスティッキング22は、使用者支持装置(または床)に接触する支持部接触面28、およびマットレストッパー20と連動するトッパー接触面30を有する。幾つかの実施形態において、トッパー接触面30は、使用者接触面30としての機能を果たし、その場合、マットレストッパー20はマットレス18に組み込まれるか、或いは使用者支持面12にはマットレストッパー20が含まれない。マットレスティッキング22は、例えば、ウレタンおよび/またはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)被膜のナイロンまたは他の繊維から成る。本開示では、マットレスティッキング22は、水の通過を防ぐ一方で蒸気が通過できるように構成された材料など、他の材料から作成できると考えられる。
【0031】
マットレスチャンバー24は、図2に示すとおり、その内部に複数の流体袋32およびマットレススペーサー34を含んでいる。幾つかの実施形態において、マットレス18には、マットレスチャンバー24内に1つのマットレス袋32のみが含まれる。幾つかの実施形態において、マットレス18は、発泡体、発泡体ブロック、異なる密度の発泡体層といった高分子材料で作成され、および/または幾つかの実施形態では各流体袋32と組み合わせて使用される発泡体のへりが含まれ、当該各流体袋自体は、内部に発泡体を持っていても持っていなくてもよい。幾つかの実施形態において、各袋32および/またはトッパー20は、空気圧、吹き込み空気、または排出空気を変化させることによる療法および/またはローエアロス(低空気損失)機能を提供する。幾つかの実施形態において、各流体袋32は、交互に膨張と収縮をする各ガス袋32であり、またマットレススペーサー34は発泡体から形成され、各流体袋32とマットレスティッキング22との間に位置する。各袋32は、同一または異なる方向へ、各袋32と互いに隣接して、および/または互いの上に位置した各袋の列36を形成するように配置される。幾つかの実施形態において、圧力が各袋32および/または各袋の列36に及ぶとき、例えば、その上に使用者を支持するときに、各袋32および/または各袋の列36は、各袋32および/または各袋の列36内の流体圧力が維持されるように互いに連通している。幾つかの実施形態において、各袋32または各袋の列36は、各袋をマットレス入口26に接続するコネクタ38で1つに接続されている。
【0032】
各袋32および/または各袋の列36は、場合によって、使用者支持面12上に支持された使用者に治療を施すように構成されている。幾つかの実施形態において、各袋32および/または各袋の列36は、図3に示すとおり、各袋32および/または各袋の列36の連続的な圧力の増大/減少により、および/または圧力の急激な変化により、治療を施す。例えば、表面18の1つ以上のセクションは、交互圧迫セラピー、連続ローテーションセラピー、ブースト援助、パーカッション/バイブレーションセラピー、および/またはターンアシスト機能を提供しうる。幾つかの実施形態において、各袋32および/または各袋の列36は、マットレスチャンバー24に気体を排出する。
【0033】
マットレストッパー20は、図4に示すとおり、幾つかの実施形態においてマットレス18に接続されて使用者支持面12上に支持される使用者と連動する。幾つかの実施形態において、マットレストッパー20は低空気損失のトッパー20である。低空気損失は、大まかには、表面に接する組織の熱および湿度(微気候)の管理を支援するための空気の流れを提供する支持面の特徴を意味する。低空気損失の支持装置が累積した湿気および熱を除去するために一般に使用するメカニズムには、対流蒸発と拡散蒸発の2つのタイプがある。対流蒸発は、組織に空気を吹き込むことにより累積した湿気を蒸発させる。拡散蒸発は、組織に空気を直接吹き込むことなく組織を冷却するために、支持装置の表面を通して、また表面下で累積した湿気を蒸発させる。拡散装置の一例を図4に示し、当該図において、使用者は支持面12の上に仰臥位に横たわり、液体F1が支持面12内を流れ、使用者により放出される熱H1および水分M1が除去されている。本開示が意図する幾つかの低空気損失の支持装置において、拡散蒸発および対流蒸発の組み合わせが使用される。
【0034】
マットレストッパー20には、図3に示すとおり、トッパーチャンバー42と、トッパー入口44と、トッパー通気孔46と、スペーサー48とを画定するトッパーカバー40またはティッキング40が含まれる。トッパーティッキング40には、マットレス接触面50および使用者接触面52が含まれる。マットレス接触面50は、トッパー接触面30と連動する。使用者接触面52は、その上に横たわる使用者と相互作用する。マットレス接触面50および患者接触面52は、一般にトッパー接触面30と連携するような形状であり、また実質的に流体密封のシールを形成するために、例えば、超音波溶接により、そのそれぞれの端部に沿って互いに固定されている。代替的にまたは追加的に、マットレス接触面50および患者接触面52は、接着剤、プラスチック溶接、またはその他の固定手段により互いに固定されており、また、マットレス接触面50および患者接触面52のさまざまな部分に沿って固定されている。
【0035】
例示的な一実施態様において、ティッキング50は蒸気浸透性であり、また液体および空気の両方に対して不浸透性である。ティッキング50が蒸気浸透性および空気浸透性のいずれでもありうることは、本開示の範囲内である。幾つかの実施形態において、マットレスティッキング22およびティッキング50は、同一の材質で作成され、また同一の物理的特性を持つ。
【0036】
入口44は、図2および図3に示すとおり、例示的な実施例において、トッパー20の側に沿って位置し、液体が制御システム14からチェンバー42に連通できるようにしている。入口44には、入口44とトッパー20との間が実質的に流体密封のシールとなるように、制御システム14をトッパー20に接続する入口カプラーが含まれる。
【0037】
通気孔46または出口46は、図2に示すとおり、例示的な実施態様において、入口44とは反対のトッパー20の側に沿って位置している。通気孔46により、液体が入口44に入り、チェンバー42を通過し、トッパー20を出ることができる。
【0038】
スペーサー48は、図2に示すとおりチェンバー42内に位置し、マットレス接触面50を患者接触面52から離す。幾つかの実施形態において、スペーサー48は、高い流体多孔性を持ち、また平坦化に対するなんらかの抵抗力がありながら、界面圧を急激に増大させるほど堅くはない材質で作られると考えられる。幾つかの実施形態において、スペーサー32には少なくとも1つの袋(不図示)が含まれる。幾つかの実施形態において、マットレススペーサー34およびスペーサー48は、類似の材質で作成され、および/または類似の物理的特性を持つ。スペーサー48の厚みは、幾つかの実施形態において約0.1インチ〜0.75インチの間である。スペーサー48の厚みは、必要に応じて0.75インチを超えることができることが理解されるべきである。
【0039】
流体供給14は、図1に示すとおり、流体を各袋32、各袋の列36、および/またはマットレストッパー20に供給するよう構成されている。幾つかの実施形態において、流体を各袋32または各袋の列36に供給する第1の流体供給と、流体をマットレストッパー20に供給する第2の流体供給32とを有する複数の流体供給14がある。幾つかの実施形態において、流体供給14には、空気を各袋32、各袋の列36、および/またはマットレストッパー20に供給するガスブロワ14が含まれる。流体供給14が空気以外のその他のさまざまな気体および/または液体を供給することは、本開示の範囲内である。幾つかの実施形態において、流体供給14はマットレス16に統合されている。その他の実施態様において、流体供給14は、使用者支持装置に接続されているか、または他の支持構造で支持されている。流体供給14は、例示的な実施例において、コネクタ54を通して流体をマットレス16の入口26に、および/またはマットレスカバー20の入口44に供給する。幾つかの実施形態において、流体供給14は、ホース54によって、マットレス16の入口26および/またはマットレスカバー20の入口44に取り外し可能に接続されている。任意に、流体供給14には、供給される流体の加熱/冷却ができる加熱/冷却要素(不図示)が含まれる。
【0040】
使用者支持システム10用の制御システム16には、図1および図5に示すとおり、流体供給14および複数のセンサー56に動作可能に接続された複数のセンサー56および制御装置58が含まれる。制御システム16は、使用者支持面12に支持された使用者に療法を施すなど、使用者支持面12のさまざまな機能を制御するよう構成されている。幾つかの実施形態において、制御システム16は、使用者支持システム10に関する情報を病院ネットワーク(不図示)を介して通信し、および/または介護者に警告を発するよう構成されている。制御システム16の少なくとも一部は、幾つかの実施形態において、支持面12に統合および/または接続されている。例えば、場合によって、流体供給14、複数のセンサー56、および制御装置58は、すべて使用者支持面12内に組み込まれている。
【0041】
各センサー56は、制御装置58に動作可能に接続され、またさまざまなパラメータを検出するよう構成されており、組織および/または使用者接触面52の温度、組織と使用者接触面52との間の境界面の相対湿度、使用者接触面52と組織との間の剪断の量、および各袋32内部の流体の圧力などが含まれるがこれらに限定されるものではない。幾つかの実施形態において、各センサー56および制御装置58はネットワーク60に接続され、制御装置58はネットワーク60を介して、各センサー56からのデータ信号を受信する。幾つかの実施形態において、各センサー56には、使用者接触面52に組み込まれて使用者接触面52に接触する組織の温度を検出するよう構成された各温度センサー62が含まれる。代替的または追加的に、各センサー56には、使用者接触面に組み込まれて組織と使用者接触面52との間の境界面の相対湿度を検出するよう構成された各水分センサー64が含まれる。
【0042】
さらに、代替的または追加的に、各センサー56には、使用者接触面52に組み込まれて使用者接触面52と組織の間の剪断の量を検出するように構成された剪断センサー66が含まれる。またさらに代替的または追加的に、各センサー56には、各袋32内または隣接する各袋32の間に位置し、各袋32内の流体圧力を検出するよう構成された各袋圧力センサー68が含まれる。任意に、1つ以上のセンサー56は、使用者接触面52に統合されて使用者接触面52にかかる力の量を測定することにより組織と使用者接触面52との間の界面圧を検出するよう構成された各界面圧センサー70を備える。幾つかの実施形態において、各センサー56には、周囲の温度および湿度といった環境条件を検出するよう構成されたセンサーが含まれる。幾つかの実施形態において、各センサー56は、例えば、接着剤などの適切なカップラーにより、または積層構造により、ティッキングに接続されることによってティッキング40に組み込まれている。その他の実施態様において、各センサー56は、ティッキング40に隣接して位置している。
【0043】
各センサー56は、アナログおよび/またはデジタル信号を生成するよう構成されている。幾つかの実施形態において、各センサー56は、アナログデータ信号を生成し、図5に示すとおり制御装置58に直接的に接続されている。その他の実施態様において、各センサー56は、例えばシリアルデジタルデータ信号などのデジタルデータ信号を生成するよう構成されており、必要に応じて制御装置58と通信するために、例えば、シリアル・ペリフェラル・インタフェース(SPI)ネットワークなどのネットワーク60に接続できる。
【0044】
制御装置58は、各センサー56からおよび/または使用者の電子医療記録(EMR)から受信した各データ信号に応答して、使用者支持面12のさまざまな特性を制御するように流体供給14を調節するよう構成されている。幾つかの実施形態において、EMRは、制御装置58にローカルに、またはネットワーク60に接続されたメモリ所在地にコピーされ保存される。幾つかの実施形態において、制御装置58は、各センサー56からの各データ信号を使用してルックアップテーブル内で識別されたパラメータに従い、流体供給14を調節するよう構成されている。代替的または追加的に、制御装置58は、各センサー56からの各データ信号に応じて流体供給14を調節するよう構成されている。幾つかの実施形態において、制御装置58は、使用者支持面12上に支持された使用者のEMRからの情報を使用して、ルックアップテーブル内で識別されたパラメータにより流体供給14を調節するよう構成されている。さらに他の検討される実施態様において、制御装置58は、各データ信号およびEMR情報の両方に従い、流体供給14を調節するよう構成されている。代替的または追加的に、制御装置58はユーザーの入力に従って流体供給14を調節するよう構成されている。
【0045】
制御装置58はさまざまな場所に位置しうる。幾つかの実施形態において、制御装置58は、グラフィカルユーザーインターフェース(不図示)に組み込まれ、また例えば、介護者および/または使用者支持装置上に支持された使用者からなどのユーザー入力を受信するよう構成されている。本開示では、グラフィカルユーザーインターフェースは、使用者支持装置または支持構造または設備管理システムに接続されることが考えられる。その他の実施態様において、制御装置58は、病院ネットワークといった外部のネットワーク(不図示)に統合される。幾つかの実施形態において、制御装置58は、流体供給14に統合される。
【0046】
幾つかの実施形態において、制御装置58には図5に示すメモリ72が含まれ、各センサー56からの各データ信号をメモリ72内に保存する。その他の実施態様において、メモリ72は制御装置58から分離されている。代替的または追加的に、制御装置58はユーザー入力装置(不図示)からの1つ以上のユーザー入力信号を受信し、該ユーザー入力装置は、使用者(介護者および/または使用者支持システム10上に支持された使用者)が流体供給14の調節に影響を与えることを可能にする。幾つかの実施形態において、ユーザー入力信号は、所定の範囲内で流体供給14の調節に影響を与えることしかできない。制御装置58は、さまざまな制御、管理、および/または調節機能を定義する動作ロジック76を実行するよう構成されている。この動作ロジック74は、ソフトウェア、ファームウェア、および/または専用ハードウェアの形態であり、これには例えば、1つ以上の汎用または特殊目的のコンピュータ、プロセッサ、その他の制御回路、または各ネットワーク上で実行される汎用または特殊目的のプログラム言語またはプログラムを使用した一連のプログラム命令、コード、電子ファイル、またはコマンド、また有線状態機械、および/または当業者が思いつくさまざまな形態がある。
【0047】
幾つかの実施形態において、制御装置58には、例えば図6のフローチャートに示すものなど、手順76の形態の動作ロジック74が含まれる。手順76には、ブロック78、80、82、84、および86で示されるような動作/条件文が含まれる。手順76は、流体供給14を界面圧センサー70、剪断力センサー66、および温度センサー62からの各データ信号に応じて調節するために使用される。
【0048】
手順76はブロック78の動作で開始され、制御装置58はEMRから、使用者の圧迫性潰瘍および/または表在性病変の発症しやすさを表すデータを受信する。EMRデータには、例えば、使用者の身長、体重、圧迫性潰瘍歴、表在性病変歴、投与中の薬剤、病状、皮膚の状態、および/または摩擦力や剪断力に対する抵抗力が含まれる。例えば、うつ用のパメロール(Pamelor)または緑内障用のピロカルピン(Pylocarpine)のような薬剤は、使用者が低めの皮膚温度で発汗する原因となりうる。別の例において、抗炎症薬のプレドニゾン(Prednisone)は、時には摩擦力や剪断力に対する皮膚の抵抗力を著しく低下させることがある。さらに別の例において、糖尿病などの病状は使用者の発汗能力を妨害し、高い皮膚温度につながることがある。
【0049】
ブロック80の動作において、制御装置58は、標準の病院固有の各プロトコルを識別するためにEMRデータを使用し、当該各プロコトルが次に、特定の使用者の界面圧、剪断、および温度についての閾値を定めるために使用される。幾つかの実施形態において、各閾値は、一般的な事前にプログラムされた閾値である。代替的または追加的に、各閾値は、ユーザーによりユーザーインターフェースおよび/または遠隔の所在地から入力される。幾つかの実施形態において、各閾値は、摩擦および水分についても定められる。
【0050】
ブロック82の動作において、各センサー56は、表面と組織の間の界面圧、表面と組織の間の剪断の量、および組織の温度のうち少なくとも1つを検出する。幾つかの実施形態において、センサー56は、組織と使用者接触面52との間の水分も検出する。代替的または追加的に、1つ以上のセンサー56が、周辺の温度および湿度といった環境条件を検出する。各センサー56は、幾つかの実施形態において、検出された情報を値またはイベントとしてネットワーク60上に掲示する。
【0051】
ブロック84の条件文において、制御装置58は、ネットワーク60上の情報に登録したかどうかを判断し、またそうである場合、その情報を動作ロジック74に入力する。例えば、制御装置58は、幾つかの実施形態において、界面圧、剪断の量、および温度に対応するデータ信号を受信することを選択する。ブロック86の動作において、制御装置58が、ブロック84の条件式で制御装置58が情報に登録したと判断した場合には、制御装置58は、その検出された情報を対応する各閾値と比較する。
【0052】
ブロック88の条件文において、1つ以上の検出値が関連する閾値よりも大きい場合、制御装置58は、ブロック90の演算における検出値と閾値との差の関数として、流体供給14を調節する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、閾値と検出値との差異をルックアップテーブル内で検索し、対応する望ましい支持面の特性および/または支持面性能指数を決定する。次に、制御装置58は、必要に応じて流体供給14に各流体袋32内の圧力を増大/減少させる。流体袋32内の圧力が増加すると、摩擦が減少し、それによって、表在性病変の事例の減少に役立つことが分かっている。流体袋32内の圧力が減少すると、圧迫性潰瘍の事例の減少に役立つことが分かっている。幾つかの実施形態において、制御装置58は、流体供給14に各流体袋32内および/またはマットレストッパー20内を通って流れる流体の温度を上昇/低下させる。マットレスカバー22内を通って流れる流体および/または各流体袋32内に含まれる流体の温度が下がると、圧迫性潰瘍および/または表在性病変の事例の減少に役立つことが分かっている。幾つかの実施形態において、制御装置58は、前回の支持面性能指数から所望の支持面性能指数に、支持面性能指数を増加または減少させるように、流体供給14を動作させる。幾つかの考えられる実施態様において、制御装置58は、既存の支持面性能指数を維持しつつ、界面圧、剪断力、および組織の温度のうち少なくとも1つを変化させるよう流体供給14を動作させる。さらに他の実施態様において、制御装置58は、流体供給14をEMRデータおよびセンサー信号に応じて調節する。代替的または追加的に、制御装置58は、ユーザー入力を受信し、また流体供給14を該入力に応じて調節する。幾つかの実施形態において、ユーザー入力は、使用者の快適度に対応し、また表面性能指数を±5%変化させることができる。さらに他の実施態様において、制御装置58は、流体供給14および流体供給14からの流体の温度を周辺の温度および湿度といった1つ以上の環境条件に応じて調節する。
【0053】
幾つかの実施形態において、制御装置58には、例えば、図7のフローチャートに示すように、手順92の形式の動作ロジック74が含まれる。手順92には、各ブロック94、96、98、および100の動作/条件文が含まれる。手順92は、幾つかの実施形態において、流体供給14を表面の摩擦係数および各水分センサー56からの各データ信号に応じて調節するために使用される。本開示では、表面の摩擦係数がメモリ72に格納されると考えられる。代替的または追加的に、表面の摩擦係数は、ユーザーによりユーザーインターフェースを介して入力される。幾つかの実施形態において、複数の表面の摩擦係数は表に入力され、ユーザー(または制御装置)は、使用中の支持面12に対応する係数を選択する。
【0054】
手順92は、ブロック94の動作で始まり、ここで各センサー56が組織と表面との間の境界面に存在する水分の量を検出する。各センサー56は、検出された情報を値またはイベントとしてネットワーク60上にポストする。ブロック96の条件文において、制御装置58は、ネットワーク60上の情報に登録したかどうかを判断し、またそうである場合、その情報を動作ロジック74に入力する。
【0055】
ブロック98の動作において、制御装置58がその情報に登録した場合には、制御装置は、所望のひとそろいの支持面特性を判断するためにその情報を使用する。従って、幾つかの実施形態において、制御装置58は水分量に対応したデータ信号を受信し、所望のひとそろいの支持面特性を決定する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、表にある水分の値および対応する摩擦係数を検索し、対応する所望の支持面特性および/または支持面性能指数を決定する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、摩擦係数および水分の量に応じて、所望の支持面特性および/または支持面性能指数を計算する。
【0056】
ブロック100の動作において、制御装置58は流体供給14を所望の支持面特性に応じて調節する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、各流体袋32内の圧力を増大/減少するために流体供給14を動作させる。代替的または追加的に、制御装置58は、各流体袋32内および/またはマットレストッパー20内を通って流れる流体の温度を上昇/降下させるよう流体供給14を動作させる。さらに、代替的または追加的に、制御装置58は、流体供給14に支持面性能指数を前回の支持面性能指数から所望の支持面性能指数に上昇/降下させる。幾つかの実施形態において、制御装置58は、既存の支持面性能指数を維持しつつ、水分の量(これはマットレスカバー22を通って流れる流体の温度および/または各流体袋32内の流体の温度を変化させることにより達成できる)および、各袋32の硬さを調整することにより修正できる摩擦係数のうち少なくとも1つを変化させるよう、流体供給14を動作させる。その他の考えられる実施態様において、制御装置58は、ユーザー入力を受信し、該入力に応じて流体供給14を調節する。幾つかの実施形態において、ユーザー入力は、使用者の快適度に対応し、また表面性能指数を±5%変化させることができる。幾つかの実施態様において、制御装置58は、流体供給14を周辺の温度および湿度といった環境条件に応じて調節する。
【0057】
さらに他の実施態様において、制御装置58には、例えば、図8のフローチャートに示すように、手順102の形式の動作ロジック74が含まれる。手順102には、各ブロック104、106、108、110、112、および114の動作/条件文が含まれる。手順102は、流体供給14を使用者支持面12上に支持された使用者のEMRからのデータに応じて調節するために使用される。
【0058】
手順102は、ブロック104の動作で開始され、ここで制御装置58は、EMRから使用者の圧迫性潰瘍および/または表在性病変の発症しやすさに対応する第1組の情報を受信する。第1組のEMR情報には、例えば、ブレーデンリスクスコア(Braden risk score)、使用者の身長、体重、圧迫性潰瘍歴、表在性病変歴、およびその他の類似のした情報などの、情報が含まれうる。
【0059】
ブロック106の動作において、制御装置58は、第1組のEMR情報を使用して、表面性能指数を界面圧、剪断、および温度に応じて計算する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、ルックアップテーブルにある支持面特性および/または支持面性能指数を識別する第1組のEMR情報を検索する。幾つかの実施形態において、表にある少なくとも一部の値は、ナショナル・クリアリングハウス(National Clearinghouse)のガイドラインに基づくものである。本開示で検討される幾つかの実施形態によれば、各表面がテストされて各P、S、およびT指標がそれぞれについて決定され、次に性能指数に変換されて、これが、例えば単一のブレーデンリスクスコアまたは範囲やリスクスコアに対応しうる。その他の実施態様において、制御装置58は、ブレーデンリスクスコアを調べて、使用者が置かれているリスクレベルを判断した後、そのリスクレベルに対応する性能指数を有する表面を識別する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、数学的なアルゴリズムを使用して、第1組のEMR情報をもとに支持面性能指数を界面圧、剪断、および温度に応じて計算する。
【0060】
ブロック108の条件文において、制御装置58は、使用者にふさわしい使用者支持面12を判断する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、ディスプレイ(不図示)に指数を出力し、介護者は適切に評価された使用者支持面12を選択する。代替的または追加的に、制御装置58は、その指数と同じかそれ以上に評価された使用者支持面12のリストをディスプレイ(不図示)に出力する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、その使用者支持面の評価の対象となった性能指数を含む表面識別子でプログラムされ、その表面が少なくともその指標未満、またその指標より大きいあるいは等しいと評価されたかどうかを音声で、または可視的に介護者に警告する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、使用者支持面12が計算した性能指数で動作するよう、その初期性能指数を変化させるために使用者支持面12を制御する。
【0061】
ブロック110の動作において、制御装置58は、使用者の医療情報に対応するEMRからの第2組の情報を受信する。第2組のEMR情報には、例えば、使用者の医療診断情報および/または病歴、現在服用中の薬剤および/または過去に服用していた薬剤、使用者の好み、現在の表在性病変、現在の圧迫性潰瘍、およびその他の類似の情報などの医療情報が含まれる。
【0062】
ブロック112の条件文において、制御装置58は、圧力、剪断、および温度の相対的な寄与が、性能指数を維持しつつ第2組のEMR情報をもとに調節されるべきか、またどの程度調節されるべきかを判断する。一例において、うつ用のパメロール(Pamelor)などの薬剤または緑内障用のピロカルピン(Pylocarpine)は、使用者が低めの皮膚温度で発汗する原因となる可能性があり、これは、流体供給14からの流体の流量を増加させる、および/または温度を低下させるべきであることを示唆する。別の例において、抗炎症薬のプレドニゾン(Prednisone)は、摩擦力や引裂き力に対する皮膚の抵抗力を著しく低下させることがあり、これは、各流体袋32の圧力を増大させるべきであることを示唆する。さらに別の例において、糖尿病などの病状によって、使用者の発汗能力が妨害されることや、高い皮膚温度につながることがあり、これは、流体供給14からの流体の流量を増加させる、および/または温度を低下させるべきであることを示唆している。
【0063】
各ブロック114の動作において、制御装置58は、使用者支持面12を動作106で定めされた性能指数に維持するために、動作110で定められた界面圧、剪断、および温度の値以外のパラメータに応じて流体供給14をさらに調節する。幾つかの実施形態において、制御装置58は、流体供給14にこれらのその他のパラメータに基づいて各流体袋32内の圧力を増大/減少させる。幾つかの実施形態において、制御装置58は、流体供給14に、これらのその他のパラメータに基づいて、各流体袋32に連通したおよび/またはマットレストッパー20内を通る、流体の温度の上昇/低下させる。代替的または追加的に、制御装置58は、流体供給14に、これらのその他のパラメータに基づいて、各袋32の圧力および/または各袋32内の流体および/またはマットレストッパー20内を流れる流体の温度を調節させて、初期支持面性能指数から計算した支持面性能指数に支持面性能指数を増大/減少させる。幾つかの実施形態において、制御装置58は、流体供給14に、既存の支持面性能指数を維持しつつ、界面圧、剪断力、および組織の温度のうち少なくとも1つに応じて流体供給14の性能を変化させる。代替的または追加的に、制御装置58は、ユーザー入力を受信し、また流体供給14を該入力に応じて調節する。幾つかの実施形態において、ユーザー入力は、使用者の快適度に対応し、また表面性能指数を±5%変化させることができる。幾つかの実施形態において、制御装置58は、流体供給14を周辺の温度および湿度といった環境条件に応じて調節する。
【0064】
本願明細書に記載した一切の理論、動作メカニズム、証明、または所見は、本開示の原理の理解をさらに高めることを意図しており、いかなる方法でも本開示をそうした理論、動作メカニズム、実例となる実施態様、証明、または所見に依存するものとすることを意図していない。上記の説明において、好ましい、望ましいという用語の使用は、そのように記載した特徴がより望ましいことを示すが、その特徴が必要なわけではなく、その記載のない各実施態様も、以下の各請求項に画定される範囲内を含む本開示の範囲内であると考えられることが理解されるべきである。
【0065】
各請求項を読む際に、単数形(原文で「a」、「an」)、「少なくとも1つ」、「少なくとも一部分」などの単語が使用されている場合、請求項にそれに反する内容が具体的に述べられていない限り、請求項を1つの項目だけに限定することを意図したものではない。「少なくとも一部分」および/または「一部分」という用語が使用されている場合、その項目には、これに反して具体的に記載のない限り、一部分および/または項目全体が含まれる。
【0066】
本開示の各実施態様を、各図面および上述の説明において詳細に例証および説明してきたが、これらの記述は例示的なものであり、性質を制限するものではないと考えられ、厳選した実施態様のみが表示及び説明されていること、また本明細書に画定された、または以下の各請求項のいずれかにより画定された本開示の精神および範囲内に該当する本開示のすべての変更、修正および等価物は保護されることが望ましいことが理解される。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの膨張可能な袋と、
前記少なくとも1つの膨張可能な袋の上の部分を含めるカバーと、
前記少なくとも1つの膨張可能な袋および前記カバーに接する使用者の組織の特性を示す各データ信号を発生する複数のセンサーと、前記複数のセンサーに動作できるように接続され、前記各データ信号に応じて表面性能指数を決定するための動作ロジックを実行するように構成されたプロセッサと、前記少なくとも1つの膨張可能な袋に接続され、前記プロセッサが前記表面性能指数に応じて動作を制御する流体供給とを含む、制御システムと
を備える、使用者支持面。
【請求項2】
前記制御システムは、ネットワークを介して電子医療記録(EMR)に接続され、前記流体供給の動作の制御用に前記プロセッサが使用する前記EMRからの情報を受信する、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項3】
前記情報はブレーデンスコアを含む、請求項2に記載の使用者支持面。
【請求項4】
前記情報は圧迫性潰瘍歴および表在性病変歴のうち少なくとも1つを含む、請求項2に記載の使用者支持面。
【請求項5】
前記情報は身長および体重のうち少なくとも1つを含む、請求項2に記載の使用者支持面。
【請求項6】
前記情報は使用者の薬剤の識別表示を含む、請求項2に記載の使用者支持面。
【請求項7】
前記表面性能指数は界面圧、剪断、および温度の関数である、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項8】
前記制御システムは、前記使用者支持面に近接した周囲条件に関する情報を受信し、前記制御システムは界面圧、剪断、および温度の表面性能指数に対する寄与を前記周囲条件に関する情報に応じて修正する、請求項8に記載の使用者支持面。
【請求項9】
前記プロセッサは前記表面性能指数を決定するためにルックアップテーブルを使用する、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項10】
前記プロセッサは前記表面性能指数を決定するために次の等式を使用する、請求項1に記載の使用者支持面。

【請求項11】
前記制御システムは、前記少なくとも1つの膨張可能な袋を経由して前記流体供給により行われた治療の動作パラメータおよび特性のうち少なくとも1つを調節するように構成されている、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項12】
前記治療は、ローエアロスセラピー、パーカッション/バイブレーションセラピー、および連続ローテーションセラピーのうち少なくとも1つを備える、請求項11に記載の使用者支持面。
【請求項13】
前記制御システムは、前記流体供給が前記表面性能指数を達成するよう動作できない場合に、介護者に警告を出す、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項14】
前記少なくとも1つの膨張可能な空気袋は、各ゾーンにグループ化された複数の膨張可能な空気袋を備え、各ゾーンは異なる各表面性能指数を達成するよう前記流体供給により膨張する、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項15】
前記制御システムは少なくとも1つの空気袋内の第1の圧力を第2の圧力に調節するよう機能し、前記第2の圧力は組み合わせたスコア(P+S1/2を低下させるよう構成され、Pは圧力測定値に該当し、Sは剪断力測定値に該当する、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項16】
前記流体供給により供給される流体の温度、湿度、および流量のうち少なくとも1つは調節可能である、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項17】
前記流体供給により供給される流体の温度、湿度、および流量のうち少なくとも2つは調節可能である、請求項16に記載の使用者支持面。
【請求項18】
前記複数のセンサーは圧力センサー、剪断センサーおよび温度センサーを備える、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項19】
前記複数のセンサーは湿度センサーをさらに備える、請求項18に記載の使用者支持面。
【請求項20】
前記少なくとも1つの袋は、実質的に前記使用者支持面の全長及び全幅に伸長するトッパーを備える、請求項1に記載の使用者支持面。
【請求項21】
組織の温度を示す第1の入力を受信することと、
組織に対する剪断力を示す第2の入力を受信することと、
組織の界面圧を示す第3の入力を受信することと、
時間経過に伴う組織の破壊に対する使用者支持面の性能を示す指数を、前記第1の入力、前記第2の入力、および前記第3の入力の関数として計算することと
を備える支持面を選択する方法であって、
前記指数は使用者支持面の制御および選択のうち少なくとも1つを行うよう構成される、方法。
【請求項22】
支持面に接触する組織の温度を示す第1の入力を受信することと、
前記支持面に接触する前記組織に対する剪断力を示す第2の入力を受信することと、
前記支持面に接触する前記組織の界面圧を示す第3の入力を受信することと、
時間経過に伴う組織の破壊に対する使用者支持面の性能を示す指数を、前記第1の入力、前記第2の入力、および前記第3の入力の関数として計算することと
を備える支持面の性能を評価する方法。
【請求項23】
使用者支持面に接続され、少なくとも1つのデータ信号を生成するよう構成された複数のセンサーと、
前記複数のセンサーに動作可能なように接続されたプロセッサと、
前記プロセッサに動作可能なように接続された少なくとも1つの記憶装置と
を備える使用者支持面の制御システムであって、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つのデータ信号を前記複数のセンサーから受信し、指数を前記少なくとも1つのデータ信号の関数として計算し、流体供給を前記指数に応じて制御するために、プログラム命令を実行するよう動作可能である、制御システム。
【請求項24】
流体袋の列と、
前記流体袋の列を包むカバーと、
前記流体袋の列、前記カバー、および前記カバーに接触する組織のうち少なくとも1つの特性を示す各データ信号を生成するよう構成された少なくとも1つのセンサーと、前記少なくとも1つのセンサーに動作可能なように接続され、指数を前記各データ信号の関数として計算するために動作ロジックを実行するよう構成されているプロセッサとを含む制御システムと、
前記プロセッサが動作を前記指数に応じて制御する、前記流体袋の列に結合された流体供給と
を備える使用者支持面。
【請求項25】
圧迫性潰瘍および表在性病変のうち少なくとも1つの使用者の発症しやすさに対応する電子医療記録からの情報を受信することと、
前記情報に基づいて使用者支持面および使用者支持装置の少なくとも1つの要素および特性のうち少なくとも1つを調整することと
を備える方法。
【請求項26】
流体袋を第1の圧力に膨張し、前記流体袋内に含まれる流体を第1の温度にすることと、
圧迫性潰瘍および表在性病変のうち少なくとも1つの使用者の発症しやすさに対応する電子医療記録からの情報を受信することと、
前記情報に応じて、前記流体袋内の流体の圧力を第2の圧力に調節する、および前記流体袋内の流体の温度を第2の温度に調節することのうち少なくとも1つを調節することと
を備える方法。
【請求項27】
圧迫性潰瘍および表在性病変のうち少なくとも1つの使用者の発症しやすさに対応する電子医療記録から情報を受信することと、
前記情報に応じて表面性能指数を計算することと、
ほぼ前記表面性能指数で実行するよう構成された使用者支持面、およびほぼ前記表面性能指数で実行するよう構成可能な使用者支持面のうち少なくとも1つを選択することと
を備える方法。
【請求項28】
圧迫性潰瘍および表在性病変のうち少なくとも1つの使用者の発症しやすさに対応する電子医療記録から情報を受信することと、
流体が使用者支持面に供給される流体の流量および温度のうち少なくとも1つを調節することと
を備える方法。
【請求項29】
電子医療記録から情報を受信することと、
前記情報に基づいて、使用者の圧迫性潰瘍および表在性病変のうち少なくとも1つの発症しやすさを判断することと、
前記発症しやすさに基づいて使用者支持面を選択することと
を備える方法。
【請求項30】
制御装置がネットワーク上で前記情報を受信する、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項31】
前記情報はブレーデンスコアを含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項32】
前記情報は、圧迫性潰瘍歴および表在性病変歴のうち少なくとも1つを含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項33】
前記情報は生理学的データを含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項34】
前記生理学的データは身長および体重のうち少なくとも1つを含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項35】
前記指数はディスプレイに表示される、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項36】
ほぼ前記表面性能指数で実行する使用者支持面、及びほぼ前記表面性能指数で実行するよう構成可能な使用者支持面のうち少なくとも1つの使用者支持面のリストがディスプレイに表示される、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項37】
識別子を含む使用者支持面または使用者支持装置であって、前記制御装置は、前記識別子を、支持面指標および各使用者支持面のリストのうち少なくとも1つと比較して、前記使用者支持面がほぼ前記表面性能指数で実行する、およびほぼ前記表面性能指数で実行するよう構成可能であることのうちの少なくとも一つであるかどうかを判断する、使用者支持面または使用者支持装置。
【請求項38】
前記表面性能指数は界面圧、剪断、および温度の関数である、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項39】
各電子医療記録から第2組の情報を受信し、前記第2組の情報に応じて界面圧、剪断、および温度の表面性能指数に対する寄与を修正し、使用者支持面指数を維持しながら、流体供給を前記界面圧、剪断、および温度に応じて調節する各ステップをさらに備える、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項40】
前記第2組の情報は前記使用者の医療診断歴を含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項41】
前記第2組の情報は前記使用者の薬剤服用歴を含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項42】
前記各電子医療記録から第2組の情報を受信し、前記使用者支持面に近接した周囲条件を検出し、前記第2組の情報および前記周囲条件に応じて界面圧、剪断、および温度の前記表面性能指数に対する寄与を修正し、前記使用者支持面の性能をほぼ使用者支持面指数に維持しながら流体供給を前記界面圧、剪断、および温度に応じて調節する各ステップをさらに備える、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項43】
前記制御装置はルックアップテーブルを利用して前記指数を決定する、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項44】
前記制御装置は次の等式を利用して前記指数を決定する、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。

【請求項45】
前記制御装置は、圧迫性潰瘍の発症リスクを低減するために前記使用者支持面の特性を修正するよう構成されている、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項46】
前記制御装置は、表在性病変の発症リスクを低減するために前記使用者支持面の特性を修正するよう構成されている、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項47】
前記各電子医療記録から第2組の情報を受信し、前記使用者支持面に近接した周囲条件を検出し、前記第2組の情報および前記周囲条件に応じて界面圧、剪断、および温度の表面性能指数に対する寄与を修正し、前記使用者支持面の性能をほぼ使用者支持面指数に維持しながら流体供給を前記界面圧、剪断、および温度に応じて調節する各ステップをさらに備える、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項48】
前記制御装置は、前記情報をもとに前記使用者支持面の特性を調節するように構成されている、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項49】
前記制御装置は、前記使用者支持面により提供される治療の動作パラメータおよび特性のうち少なくとも1つを調節するよう構成されている、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項50】
前記治療はローエアロスセラピーである、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項51】
前記治療はパーカッション/バイブレーションセラピーである、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項52】
前記治療は連続ローテーションセラピーである、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項53】
前記支持面は、前記制御装置に対して前記支持面を識別するよう構成された識別子を含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項54】
前記支持面が前記表面性能指数で動作するよう構成されている、及び構成可能であるうちの一つではない場合、前記制御装置は介護者に警告を出すことができる、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項55】
前記支持面は複数のゾーンが含み、前記各ゾーンはそれぞれ独立して動作するよう構成されている、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項56】
前記各ゾーンは異なる表面性能指数で動作するよう構成されている、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項57】
前記情報は現在服用している薬剤および医療診断のうち少なくとも1つを含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項58】
前記発症しやすさは指数の形式である、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項59】
前記各ステップはコンピュータにより実行される、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面。
【請求項60】
前記ステップは介護者により実行される、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面。
【請求項61】
各ゾーンの所定レベルの内部袋圧力に関する表は、各ゾーンにおける対応する界面圧を含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項62】
各ゾーンの所定レベルの内部袋圧力、使用者の体重、および使用者の身長のうち少なくとも1つに関する表は、各ゾーンの対応する界面圧および剪断のうち少なくとも1つを含む、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項63】
内部の袋内の第1の圧力は第2の圧力に調節され、前記第2の圧力は前記組み合わせたスコア(P+S1/2を低下させるよう構成されている、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項64】
前記流体供給はガス供給である、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項65】
前記流体の温度、湿度、および流量のうち少なくとも1つは前記流体供給により供給される、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。
【請求項66】
前記制御装置は、各ゾーンにおける使用者の体重、袋の圧力、界面圧、剪断、および温度に対応する情報を受信するように構成されている、すべての請求項のいずれか一項に記載の方法、装置、表面、および/またはシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2011−67626(P2011−67626A)
【公開日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−209465(P2010−209465)
【出願日】平成22年9月17日(2010.9.17)
【出願人】(501453167)ヒル−ロム サービシーズ,インコーポレイティド (54)
【Fターム(参考)】