説明

情報交換システムおよび情報交換方法

【課題】ユーザ1とユーザ2が管理するアクセス制限されたサーバ内のフォルダに対して相互にフォルダ共有承認を行う場合、それぞれのユーザが承認およびアクセスに必要な情報を取得するための操作をする必要があり煩わしい。
【解決手段】第1の端末は、ディスプレイ142と、メール通信手段122と、伝達情報抽出手段171とを備え、第2の端末は、カメラ252と、伝達情報抽出手段271と、メール通信手段222とを備える。第2の端末は、カメラ252と伝達情報抽出手段271により第1の端末のディスプレイ142に表示されたユーザID1とサーバURL1とメールアドレス1を取得し、メール通信手段222によりユーザID2とサーバURL2を第1の端末のメールアドレス1へ送信する。第1の端末は、メール通信手段122と伝達情報抽出手段171により第2の端末のユーザID2とサーバURL2を取得するので情報取得を簡略化できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数サーバのファイル共有の相互承認に関し、特に端末側で相互に承認操作を実施するためのファイル共有承認システムに関する。
【背景技術】
【0002】
個人が所有するネットワークに接続可能なサーバ内に趣味や日記などの情報を蓄積し、携帯電話などの通信機器を用いて外出先などでもサーバに接続し、閲覧することは一般的に行われている。蓄積する情報に対しては、情報の所有者が開示するためのファイル共有承認を設定でき、誰もが閲覧できないように制限する方法をとることもある。アクセスの承認はサーバの管理者がアクセスを承認しようとする端末のユーザIDを入手して行うことになる。
【0003】
共通の趣味などで対面した者同士が、各々のサーバ内に蓄積した写真や映像などの情報を共有しようとした場合、各々が所有する携帯端末を用いて、ファイル共有承認をお互いに行ったうえでアクセスできる(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、各々のサーバへのアクセスには、サーバURLをQRコードなどに変換し、携帯電話のカメラ機能で撮影することによりアクセスするという公知技術もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−32212号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、お互いの端末のユーザIDやサーバURLの情報は予め知らない場合もあり、そのときは何らかの手段で情報を取得しなければならない。その際、相互で情報を交換し合う操作が煩わしい。
【0007】
また、サーバURLをQRコード化したものを利用すれば、一方向のアクセスは可能であるが、相互に行う場合はQRコードの受渡しを行う手間がかかる。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ファイル共有のための情報交換を簡単な操作で行うことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の情報交換システムは、第1の端末の固有情報を記憶する第1の固有情報記憶部と、通信アドレスを記憶する通信設定記憶部と、前記固有情報記憶部と前記通信設定記憶部に記憶している情報から第1の伝達情報を生成する伝達情報生成手段と、前記第1の伝達情報を第2の端末へ提示する提示手段と、第2の端末から第2の伝達情報を取得する第1の通信手段と、前記通信手段で取得したものから第2の固有情報を抽出する第1の伝達情報抽出手段と、前記第2の固有情報を蓄積したうえで処理を行う第1の情報処理部とを具備する第1の端末と、第2の端末の固有情報を記憶する第2の固有情報記憶部と、前記固有情報記憶部に記憶している情報を第1の端末へ伝達するための第2の通信手段と、第1の端末から第1の伝達情報を取得する取得手段と、前記取得手段で取得したものから第1の固有情報を抽出する第2の伝達情報抽出手段と、前記第1の固有情報を蓄積したうえで処理を行う第2の情報処理部とを具備する第2の端末と、を具備する構成とした。
【0010】
上記構成によれば、情報処理に必要な情報を予め作成でき、第1の端末で提示手段に提示される情報を第2の端末で取得することにより、第2の端末の情報を第1の端末へ送信することができることによって、第2の端末側での1回の操作で情報交換が可能となり、第1の端末側での情報取得のためのユーザ操作が不要となる。
【0011】
また、本発明の情報交換システムは、さらに、第1のサーバと、第2のサーバと、ネットワークと、アクセスポイントとを具備し、前記第1の端末は、さらに、第3の通信手段と、第1の相互承認制御部とを具備し、前記前記第2の端末は、さらに、第4の通信手段と、第2の相互承認制御部とを具備し、前記第1の端末は、第1の相互承認制御部の承認指示により、前記第1の情報処理部は、前記第3の通信手段と前記アクセスポイントとネットワークを介して前記第1のサーバと接続し、前記第2の固有情報に基づき前記第2の端末の共有設定処理を行い、前記第2の端末は、第2の相互承認制御部の承認指示により、前記第2の情報処理部は、前記第4の通信手段と前記アクセスポイントとネットワークを介して前記第2のサーバと接続し、前記第1の固有情報に基づき前記第1の端末の共有設定処理を行う構成とした。
【0012】
上記構成によれば、ファイル共有に必要な情報を予め作成でき、第1の端末で提示手段に提示される情報を第2の端末で取得することにより、第2の端末の情報を第1の端末へ送信することができることによって、第2の端末側での1回の操作でファイル共有が可能となり、第1の端末側での情報取得のためのユーザ操作が不要となる。
【0013】
また、本発明の情報交換システムは、前記第2の端末の前記第2の情報処理部は、前記第1の伝達情報と前記第2の伝達情報を関連づけた共有IDを生成し蓄積するようにした。
【0014】
上記構成によれば、新規の共有設定を判定でき重複した登録をしなくてすみ、不要な情報蓄積を回避できる。
【0015】
また、本発明の情報交換システムは、前記第2の端末が、さらに、前記第2の端末の前記共有IDを消去することを検出する消去操作受付手段を具備する構成とした。
【0016】
上記構成によれば、ファイル共有承認を取消しする場合、第2の端末の共有IDを消去することにより、第1の端末へ共有ID情報を送信することができることによって、第2の端末側での1回の操作でファイル共有の取消しが可能となり、第1の端末側でのファイル共有取消しのための情報取得のユーザ操作が不要となる。
【0017】
本発明の情報交換方法は、第1の固有情報を記憶する第1のステップと、通信アドレスを記憶する第2のステップと、前記第1の固有情報と通信アドレスから第1の伝達情報を生成する第3のステップと、前記第1の伝達情報を第2の端末へ提示する第4のステップと、前記第2の端末から第2の伝達情報を取得する第5のステップと、前記第2の伝達情報から第2の固有情報を抽出する第6のステップと、前記第2の固有情報を蓄積したうえで処理を行う第7のステップと、第2の固有情報を記憶する第8のステップと、前記第2の固有情報を第1の端末へ伝達するための第9のステップと、前記第1の端末から第1の伝達情報を取得する第10のステップと、前記第1の伝達情報から第1の固有情報を抽出する第11のステップと、前記第1の固有情報を蓄積したうえで処理を行う第12のステップとを具備するようにした。
【0018】
上記構成によれば、情報処理に必要な情報を予め作成でき、第1の端末で提示手段に提示される情報を第2の端末で取得することにより、第2の端末の情報を第1の端末へ送信することができることによって、第2の端末側での1回の操作で情報交換が可能となり、第1の端末側での情報取得のためのユーザ操作が不要となる。
【0019】
本発明の情報交換方法は、さらに、前記第6のステップで抽出した前記第2の固有情報を使い第1のサーバへの第2の端末の共有設定処理を行う第21のステップと、第1のサーバと通信する第22のステップと、前記第11のステップで抽出した前記第1の固有情報を使い第2のサーバへの第1の端末の共有設定処理を行う第23のステップと、第2のサーバと通信する第24のステップとを具備するようにした。
【0020】
上記方法によれば、ファイル共有に必要な情報を予め作成でき、第1の端末で提示手段に提示される情報を第2の端末で取得することにより、第2の端末の情報を第1の端末へ送信することができることによって、第2の端末側での1回の操作でファイル共有が可能となり、第1の端末側での情報取得のためのユーザ操作が不要となる。
【0021】
本発明の情報交換方法は、さらに、前記第1の伝達情報と前記第2の伝達情報を関連づけた共有IDを生成し蓄積する第31のステップとを具備するようにした。
【0022】
上記方法によれば、新規の共有設定を判定でき重複した登録をしなくてすみ、不要な情報蓄積を回避できる。
【0023】
本発明の情報交換方法は、さらに、前記共有IDを消去することを検出する第41のステップとを具備するようにした。
【0024】
上記方法によれば、ファイル共有承認を取消しする場合、第2の端末の共有IDを消去することにより、第1の端末へ共有ID情報を送信することができることによって、第2の端末側での1回の操作でファイル共有の取消しが可能となり、第1の端末側でのファイル共有取消しのための情報取得のユーザ操作が不要となる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、アクセス制限された複数のサーバ内のファイル共有に対する端末間の相互承認のための情報交換を簡略化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の実施の形態1に係るシステムの概略構成図
【図2】本発明の実施の形態1に係るシステムの構成図
【図3】本発明の実施の形態1に係る動作手順を説明するシーケンスチャート
【図4】本発明の実施の形態2に係るシステムの構成図
【図5】本発明の実施の形態2に係る共有ID作成を説明するフローチャート
【図6】本発明の実施の形態2に係る第1の端末1の共有IDテーブルの一例を示す図
【図7】本発明の実施の形態2に係る第2の端末2の共有IDテーブルの一例を示す図
【図8】本発明の実施の形態3に係るシステムの構成図
【図9】本発明の実施の形態3に係る動作手順を説明するシーケンスチャート
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、実施の形態を説明するための各図面において、同一の構成要素には同一符号を付与し、重複する説明は省略する。
【0028】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る情報交換システムの概略構成を示す図である。
【0029】
図1において第1の端末1は、固有情報記憶部161から固有情報1を取り出し、通信設定記憶部162から通信アドレス1を取り出し、伝達情報1を生成する伝達情報生成手段163と、伝達情報1を外部へ提示する提示手段141と、外部から伝達情報2を取得する通信手段121と、通信手段121で取得したものから固有情報2を抽出する伝達情報抽出手段171と、固有情報2を蓄積しそれを使い情報処理を行う情報処理部131から構成される。
【0030】
第2の端末2は、固有情報記憶部261に記憶している情報を外部へ伝達するための通信手段221と、外部から伝達情報1を取得する取得手段251と、取得手段251で取得したものから固有情報1と通信アドレス1を抽出する伝達情報抽出手段271と、前記固有情報1を蓄積しその固有情報1を使い情報処理する情報処理部231から構成される。
【0031】
第2の端末2の取得手段251は、第1の端末1の提示手段141に提示された伝達情報1を取得する。通信手段221は伝達情報抽出手段271から抽出した通信アドレス1を使い伝達情報2を第1の端末1へ送信することで端末間の情報交換を実現する。
【0032】
図2は、本発明の実施の形態1に係る前記情報交換システムを応用した端末によるファイル共有の相互承認システムを示す図である。
【0033】
図2の第1の端末1において、共有設定処理部132は図1における情報処理部131の一例であり、サーバへの共有設定を行う機能を有する。さらに、サーバへアクセスするための第2の通信手段の一例として無線LAN通信手段112を具備する。QRコード生成手段164は図1における伝達情報生成手段163の一例であり、ユーザID1とサーバURL1およびメールアドレス1をQRコード化する。ディスプレイ142とメール通信手段122はそれぞれ図1における提示手段141と通信手段121の一例である。さらにファイル共有の相互承認の制御を行う相互承認制御部181を具備する。
【0034】
第2の端末2において、共有設定処理部232は図1における情報処理部231の一例であり、サーバへの共有設定を行う機能を有する。さらに、サーバへアクセスするための第2の通信手段の一例として無線LAN通信手段212を具備する。カメラ252とメール通信手段222はそれぞれ図1における取得手段251と通信手段221の一例である。さらにファイル共有の相互承認の制御を行う相互承認制御部281を具備する。
【0035】
第1の端末1および第2の端末2は無線LAN通信手段112および無線LAN通信手段212によりアクセスポイント8につながり、アクセスポイント8はネットワーク7に接続されている。ネットワーク7には第1の端末1を操作するユーザ1が管理する第1のサーバ3と、第2の端末2を操作するユーザ2が管理する第2のサーバ5と接続されている。
【0036】
図3は本発明の実施の形態1に係るファイル共有の相互承認システムのシーケンスチャートであり、図2とあわせて動作の手順を説明する。
【0037】
まず、ステップS3101においてユーザ1が管理する第1のサーバ3はユーザ1が管理する第1の端末1のアクセス承認済の状態であり、ステップS3102においてユーザ2が管理する第2のサーバ5はユーザ2が管理する第2の端末2のアクセス承認済の状態である。また、ステップS3103において予め第1の端末1において、相互承認制御部181は、QRコード生成手段164へ情報生成指示を出し、伝達情報1としてユーザID1とサーバURL1およびメールアドレス1のQRコード化したもの生成させ、ステップS3104においてディスプレイ142に提示させる。
【0038】
次に、第2の端末2を操作するユーザ2は、ステップS3105において第1の端末1のディスプレイ142に表示されているQRコードをカメラ252で撮影し、第2の端末2は伝達情報1を入手する。ステップS3106において伝達情報抽出手段271は伝達情報1から固有情報1であるユーザID1とサーバURL1および通信アドレス1であるメールアドレス1を抽出する。相互承認制御部281は、抽出通知を受けると共有設定処理部232へユーザID1とサーバURL1を伝達させ承認指示を出す。共有設定処理部232は、無線LAN通信手段212を通してユーザID1で第2のサーバ5への第1の端末1の共有設定を実行する。ステップS3107において第2のサーバ5は第1の端末1のアクセス承認済の状態となる。さらに、ステップS3108において相互承認制御部281は、メール通信手段222へ固有情報記憶部261からユーザID2とサーバURL2を伝達させものを送信する指示を出す。メール通信手段222は第1の端末1のメールアドレス1に対して伝達情報2であるユーザID2とサーバURL2を送信する。
【0039】
次に、ステップS3109において第1の端末1の伝達情報抽出手段171はメール通信手段122で取得した伝達情報2から固有情報2であるユーザID2とサーバURL2を抽出する。相互承認制御部181は、抽出通知を受けると共有設定処理部132へユーザID2とサーバURL2を伝達させ承認指示を出す。共有設定処理部132は、無線LAN通信手段112を通してユーザID2で第1のサーバ3への第2の端末の共有設定を実行する。ステップS3110において第1のサーバ3は第2の端末2のアクセス承認済の状態となる。
【0040】
このように、本発明の実施の形態1によれば、第2の端末2が取得した第1の端末1の固有情報1を使い第2の端末2の固有情報2を第1の端末1へ伝達することで、各々が取得した情報でサーバへアクセスしてファイル共有承認を行うことができる。
【0041】
よって、本発明の実施の形態1によれば、ファイル共有に必要な情報を予め作成でき、第1の端末1で提示手段に提示される情報を第2の端末2で取得することにより、第2の端末2の情報を第1の端末1へ送信することができることによって、第2の端末2側での1回の操作でファイル共有が可能となり、第1の端末1側での情報取得のためのユーザ操作が不要となる。
【0042】
なお、第1の端末の提示手段をディスプレイとし第2の端末の取得手段をカメラとしたが、赤外線通信やBluetooth(登録商標)などを利用してもよく、QRコード生成手段でQRコード化せずデータ列であってもよい。
【0043】
また、無線LAN通信手段は一例であり、サーバへのアクセス可能なネットワークへ接続可能な通信手段であれば、セルラー通信、Bluetoothによる通信等が可能な通信手段であってもよい。
【0044】
また、メール通信手段は一例であり、端末間のデータ通信が可能な方法であればよい。
【0045】
(実施の形態2)
図4は本発明の実施の形態2に係るファイル共有の相互承認システムの端末システムを示す図である。以下では、前記実施の形態1と異なる点を説明する。
【0046】
第2の端末2は、メール通信手段222により伝達情報2としてユーザID2とサーバURL2およびメールアドレス2を送信する。メールアドレス2はメール通信手段222の送信元情報として付随するものとする。第1の端末1の伝達情報抽出手段171はユーザID2とサーバURL2およびメールアドレス2を共有設定処理部132へ伝達する。共有設定処理部132は、固有情報記憶部161からユーザID1とサーバURL1を取出す。相互承認制御部181は共有設定処理部132へ共有ID作成の指示を出す。
【0047】
図5は本発明の実施の形態2に係る共有設定処理部132の共有ID作成のフローチャートである。相互承認制御部181が出した共有ID作成指示から開始する。ステップS5101において共有設定処理部132は固有情報記憶部161からの取り出したユーザID1とサーバURL1と、伝達情報抽出手段171から取り出したユーザID2とサーバURL2およびメールアドレス2を組み合わせたデータを検索する。ステップS5102において登録済であれば登録済であることを通知する。登録済でなければステップS5104において共有IDを作成し登録したうえでステップS5103において登録済を通知する。
【0048】
図6は第1の端末1の共有IDテーブルの一例を示す図である。共有IDテーブル601は第1の端末1の情報であるユーザID1とサーバURL1と、第2の端末2の情報であるユーザID2とサーバURL2およびメールアドレス2を関連付けて共有ID1として格納する。
【0049】
図7は第2の端末2の共有IDテーブルの一例を示す図である。共有IDテーブル701は第1の端末1の情報であるユーザID1とサーバURL1およびメールアドレス1と、第2の端末2の情報であるユーザID2とサーバURL2を関連付けて共有ID1として格納する。
【0050】
このように、本発明の実施の形態2によれば、共有設定処理部132は、相互でファイル共有を行ったユーザIDとサーバURLとメールアドレスで以前の登録の有無を確認したうえで共有IDを作成することができる。
【0051】
よって、本発明の実施の形態2によれば、新規の共有設定であることを判定でき重複した登録をしなくてすみ、不要な情報蓄積を回避できる。
【0052】
なお、共有IDをショートカットのアイコンとし、端末のディスプレイ上に表示し、サーバへのアクセスを容易にすることも可能である。
【0053】
また、共有IDを登録したのち、自動的に当該サーバURLへアクセスしフォルダを表示することも可能である。
【0054】
(実施の形態3)
図8は、本発明の実施の形態3に係る端末によるファイル共有の相互承認の取消しシステムを示す図である。以下では、前記実施の形態2と異なる点を説明する。
【0055】
図8において、第2の端末2は消去操作受付手段291を具備する。図9は端末によるファイル共有の相互承認の取消しのシーケンスチャートであり、図8とともに手順を説明する。
【0056】
まず、ステップS9101においてユーザ1が管理する第1のサーバ3はユーザ1が管理する第1の端末1のアクセスとユーザ2が管理する第2の端末2の承認済の状態であり、ステップS9102においてユーザ2が管理する第2のサーバ5はユーザ2が管理する第2の端末2とユーザ1が管理する第1の端末1のアクセス承認済の状態である。また、ステップS9103とステップS9104において実施の形態2で前述した図6または図7に示すように予め共有IDは生成され共有設定処理部132および共有設定処理部232に蓄積されている。
【0057】
次に、ステップS9105においてユーザ2は第2の端末2において、共有IDの消去操作をすると、消去操作受付手段291は共有IDを消去することを相互承認制御部281へ通知する。相互承認制御部281は、共有設定処理部232へ消去する共有IDの承認取消指示を出す。共有設定処理部232は共有IDで相互承認しているユーザID1を抽出し、無線LAN通信手段212を通してユーザID1で第2のサーバ5への第1の端末1の共有設定取消しを実行し、ステップS9106において第2のサーバ5は第1の端末のアクセス承認取消し済の状態になる。
【0058】
次に、ステップS9107において相互承認制御部281は共有IDを消去する通知と送信指示をメール通信手段222へ出す。メール通信手段222は共有設定処理部232から受け取るユーザID2とサーバURL2とメールアドレス1を使い共有IDを消去する通知メールを第1の端末1へ送信する。
【0059】
次に、ステップS9108において第1の端末1の伝達情報抽出手段171はメール通信手段122で取得した伝達情報からユーザID2とサーバURL2を抽出する。相互承認制御部181は、共有ID消去情報抽出通知を受けると共有設定処理部132へユーザID2とサーバURL2を伝達させ承認取消し指示を出す。共有設定処理部132は、無線LAN通信手段112を通してユーザID2で第1のサーバ3への第2の端末の共有設定を実行し、ステップS9109において第1のサーバ3は第2の端末2のアクセス承認取消し済の状態となる。
【0060】
このように、本発明の実施の形態3によれば、消去操作受付手段291は、共有IDの消去操作を受付け、相互承認制御部281は共有IDに関連付けられたユーザIDの承認取消しを共有設定処理部232へ指示し、共有設定処理部232は無線LAN通信手段212を通して第2のサーバ5へ第1の端末1のアクセス取消しを設定することができる。また、共有IDで関連付けられたメールアドレス1により第1の端末1へ共有取消しのメールを送信することができる。
【0061】
よって、本発明の実施の形態3によれば、第2の端末2は共有IDの消去操作を実施することにより、ファイル共有取消しを実行し、共有先へ共有取消しの情報を第1の端末1へ送信することができることによって、第1の端末1でのファイル共有取消しが可能となり、第1の端末1側でのファイル共有取消しの情報取得のためのユーザ操作が不要となる。
【0062】
なお、共有設定処理部へ蓄積した情報は、共有IDの消去とともに削除することも可能である。
【0063】
また、共有IDのユーザによる消去操作は、共有IDをアイコン化しディスプレイ上に表示したものをゴミ箱へ入れるなどの消去操作としても可能である。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明は、アクセス制限されたサーバへのファイル共有承認の手順のための情報交換を携帯端末で簡略化できるため、自宅に限らずサーバへアクセス可能な外出先などで気軽に情報共有をしたい場合に有用である。
【符号の説明】
【0065】
1 第1の端末
2 第2の端末
3 第1のサーバ
5 第2のサーバ
7 ネットワーク
8 アクセスポイント
112、212 無線LAN通信手段
121、221 通信手段
122、222 メール通信手段
131、231 情報処理部
232 共有設定処理部
141 提示手段
142 ディスプレイ
251 取得手段
252 カメラ
261 固有情報記憶部
162 通信設定記憶部
163 伝達情報生成手段
164 QRコード生成手段
171、271 伝達情報抽出手段
181、281 相互承認制御部
291 消去操作受付手段

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の端末の固有情報を記憶する第1の固有情報記憶部と、
通信アドレスを記憶する通信設定記憶部と、
前記固有情報記憶部と前記通信設定記憶部に記憶している情報から第1の伝達情報を生成する伝達情報生成手段と、
前記第1の伝達情報を第2の端末へ提示する提示手段と、
第2の端末から第2の伝達情報を取得する第1の通信手段と、
前記第1の通信手段で取得したものから第2の固有情報を抽出する第1の伝達情報抽出手段と、
前記第2の固有情報を蓄積したうえで処理を行う第1の情報処理部と、
を具備する第1の端末と、
第2の端末の固有情報を記憶する第2の固有情報記憶部と、
前記固有情報記憶部に記憶している情報を第1の端末へ伝達するための第2の通信手段と、
第1の端末から第1の伝達情報を取得する取得手段と、
前記取得手段で取得したものから第1の固有情報を抽出する第2の伝達情報抽出手段と、
前記第1の固有情報を蓄積したうえで処理を行う第2の情報処理部と、
を具備する第2の端末と、
を具備する情報交換システム。
【請求項2】
さらに、
第1のサーバと、
第2のサーバと、
ネットワークと、
アクセスポイントと、
を具備する請求項1記載の情報交換システムであって、
前記第1の端末は、
さらに、第3の通信手段と、第1の相互承認制御部と、
を具備し、
前記第2の端末は、
さらに、第4の通信手段と、第2の相互承認制御部と、
を具備し、
前記第1の端末は、第1の相互承認制御部の承認指示により、前記第1の情報処理部は、前記第3の通信手段と前記アクセスポイントと前記ネットワークを介して前記第1のサーバと接続し、前記第2の固有情報に基づき前記第2の端末の共有設定処理を行い、
前記第2の端末は、第2の相互承認制御部の承認指示により、前記第2の情報処理部は、前記第4の通信手段と前記アクセスポイントと前記ネットワークを介して前記第2のサーバと接続し、前記第1の固有情報に基づき前記第1の端末の共有設定処理を行う、
ことを特徴とする情報交換システム。
【請求項3】
前記第2の端末の前記第2の情報処理部は、前記第1の伝達情報と前記第2の伝達情報を関連づけた共有IDを生成し蓄積する、
ことを特徴とする請求項2記載の情報交換システム。
【請求項4】
前記第2の端末は、さらに、前記第2の端末の前記共有IDを消去することを検出する消去操作受付手段と、
を具備する請求項3記載の情報交換システム。
【請求項5】
第1の固有情報を記憶する第1のステップと、
通信アドレスを記憶する第2のステップと、
前記第1の固有情報と通信アドレスから第1の伝達情報を生成する第3のステップと、
前記第1の伝達情報を第2の端末へ提示する第4のステップと、
前記第2の端末から第2の伝達情報を取得する第5のステップと、
前記第2の伝達情報から第2の固有情報を抽出する第6のステップと、
前記第2の固有情報を蓄積したうえで処理を行う第7のステップと、
第2の固有情報を記憶する第8のステップと、
前記第2の固有情報を第1の端末へ伝達するための第9のステップと、
前記第1の端末から第1の伝達情報を取得する第10のステップと、
前記第1の伝達情報から第1の固有情報を抽出する第11のステップと、
前記第1の固有情報を蓄積したうえで処理を行う第12のステップと、
を具備する情報交換方法。
【請求項6】
さらに、
前記第6のステップで抽出した前記第2の固有情報を使い第1のサーバへの第2の端末の共有設定処理を行う第21のステップと、
第1のサーバと通信する第22のステップと、
前記第11のステップで抽出した前記第1の固有情報を使い第2のサーバへの第1の端末の共有設定処理を行う第23のステップと、
第2のサーバと通信する第24のステップと、
を具備する請求項5記載の情報交換方法。
【請求項7】
さらに、
前記第1の伝達情報と前記第2の伝達情報を関連づけた共有IDを生成し蓄積する第31のステップと、
を具備する請求項6記載の情報交換方法。
【請求項8】
さらに、
前記共有IDを消去することを検出する第41のステップと、
を具備する請求項7記載の情報交換方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−170406(P2011−170406A)
【公開日】平成23年9月1日(2011.9.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−30962(P2010−30962)
【出願日】平成22年2月16日(2010.2.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.QRコード
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】