説明

情報処理システム、及び情報処理システムにおけるパスワードの提供方法

【課題】ICメモリにより各種商品を管理するシステムにおいて、ICメモリ毎に付与された、商品の取扱業者だけが知り得るパスワードを購入者にも安全に伝達できるようにする。
【解決手段】決済端末5は、読み込んだ情報中から商品コードを、RFIDタグ1が付与された商品に係わるパスワードの送信要求と共に、パスワード管理サーバ11へ送信する。パスワードが送信されてくると、ユーザが商品15の購入代金を、現金決済にて行おうとする場合には、パスワードをレシートに印刷する。所謂電子決済にて行おうとする場合には、パスワードを、決済用R/W7を通じて決済用ICカードへと無線送信する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報送/受信機能と情報処理機能とを有し、個々の商品別に取付けられたICメモリと、前記ICメモリとの間で無線通信により情報の授受を行うICメモリ読取/書込装置と、前記ICメモリ読取/書込装置との間で情報通信を行う決済処理装置と、を備える情報処理システム、及び該情報処理システムにおけるパスワードの提供方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、商品情報管理システム、商品情報管理方法、及び上記システム、上記方法において用いられるRFIDタグにおいて、それらの安全性の向上を図ることと、上記RFIDタグ内のデータを隠蔽することとを目的とした提案がなされている。該提案では、或るRFIDタグ内のデータを、別のRFIDタグ内のデータを用いて暗号化することにより隠蔽するもので、隠蔽された上記データは、上記別のRFIDタグ内のデータのみにより復号化されるようになっている(例えば特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特開2005-92625号公報参照
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記方法により暗号化されたデータを格納するRFIDタグを商品(個品)に取付ければ、仮に不正行為を行おうとする第三者が、RFIDタグリーダ/ライタを用いて上記データを読み取ったとしても、それだけでは上記暗号化されたままのデータを解読することができないので、安全性は高いと言える。よって、例えば、上記RFIDタグが取付けられた商品(個品)が、正規の流通過程から不正に流出した場合でも、上記RFIDタグ内のデータが暗号化されたままであるから、上記商品(個品)が正規の流通過程から逸脱したものであることが、容易に判別され得る。
【0005】
しかし、上述した技術では、RFIDタグに格納されているデータのうちの、上記商品(個品)の取扱業者しか知り得ない該RFIDタグに係る(アクセス)パスワードを、上記商品(個品)を購入したユーザが利用することを望んだ場合に、該ユーザだけに安全に知らせることができないという問題があった。
【0006】
従って本発明の目的は、各種商品毎に取付けられたICメモリとの間で情報通信を行うことにより、上記各種商品を管理する情報処理システムにおいて、上記ICメモリ毎に付与された、該商品の取扱業者だけが知り得るように設定されているパスワードを、該商品の購入者に対しても安全に伝達できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の観点に従う情報処理システムは、情報送/受信機能と情報処理機能とを有し、個々の商品別に取付けられたICメモリと、上記ICメモリとの間で無線通信により情報の授受を行うICメモリ読取/書込装置と、上記ICメモリ読取/書込装置との間で情報通信を行う決済処理装置と、を備え、上記ICメモリが、取付けられた商品に係わる識別情報を記憶すると共に、そのICメモリに係わる所定のパスワード情報を、読取不可とするためのロックが掛けられた状態で記憶しており、上記ICメモリ読取/書込装置が、上記ICメモリとの間で交信可能な状態となった場合に、上記ICメモリに記憶されている上記商品に係わる識別情報を読み取って上記決済処理装置へ送信し、上記決済処理装置が、上記ICメモリ読取/書込装置から上記商品に係わる識別情報が送信された場合に、上記商品を購入したユーザが上記商品の購入代金の決済を行おうとしたときには、上記商品に係わる識別情報に基づき、上記読取不可とするためのロックが掛けられているパスワードと同一のパスワードを、上記ユーザに提供するようにしている。
【0008】
本発明の第1の観点に係る好適な実施形態では、購入した商品の代金決済を、電子決済で行うのに必要なICカードであって、情報送/受信機能と情報処理機能とを有すると共に、電子決済による決済履歴情報を記憶するICカードと、上記決済処理装置に、専用の通信線路を通じて接続されていると共に、上記ICカードとの間で無線通信により情報の授受を行うICカード読取/書込装置と、を更に備え、上記決済処理装置が、上記ICカード読取/書込装置からの通知に基づき、上記商品を購入したユーザが購入代金の決済を電子決済により行うものと判断した場合には、上記パスワードを含む電子情報を、上記ICカード読取/書込装置を通じて上記ICカードへ送信するようにしている。
【0009】
上記とは別の実施形態では、上記決済処理装置が、上記商品を購入したユーザが購入代金の決済を現金決済で行うものと判断した場合に、上記パスワードを含む電子情報を、ハードコピーにより上記ユーザに提供するようにしている。
【0010】
また、上記とは別の実施形態では、上記決済処理装置から上記ICカードに電子情報として送信された上記パスワードが、上記ICカードを挿/脱自在な携帯通信端末を介してユーザに認識されるようにしている。
【0011】
また、上記とは別の実施形態では、上記パスワードが、パスワード管理装置により管理されている。
【0012】
更に、上記とは別の実施形態では、上記ICメモリ読取/書込装置が、上記決済処理装置から上記所定のパスワード情報を消去すべき旨の通知を受信した場合には、上記所定のパスワード情報を、上記ICメモリから消去するための処理を実行するようにしている。
【0013】
本発明の第2の観点に従う情報処理システムにおけるパスワードの提供方法は、情報送/受信機能と情報処理機能とを有し、個々の商品別に取付けられたICメモリと、上記ICメモリとの間で無線通信により情報の授受を行うICメモリ読取/書込装置と、上記ICメモリ読取/書込装置との間で情報通信を行う決済処理装置と、を備え、上記ICメモリに、上記ICメモリが取付けられた商品に係わる識別情報を記憶させると共に、そのICメモリに係わる所定のパスワード情報を、読取不可とするためのロックが掛けられた状態で記憶させる第1のステップと、上記ICメモリ読取/書込装置が、上記ICメモリとの間で交信可能な状態となった場合に、上記ICメモリに記憶されている上記商品に係わる識別情報を読み取って上記決済処理装置へ送信する第2のステップと、上記決済処理装置が、上記ICメモリ読取/書込装置から上記商品に係わる識別情報が送信された場合に、上記商品を購入したユーザが上記商品の購入代金の決済を行おうとしたときには、上記商品に係わる識別情報に基づき、上記読取不可とするためのロックが掛けられているパスワードと同一のパスワードを、上記ユーザに提供する第3のステップと、を有する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、各種商品毎に取付けられたICメモリとの間で情報通信を行うことにより、上記各種商品を管理する情報処理システムにおいて、上記ICメモリ毎に付与された、該商品の取扱業者だけが知り得るように設定されているパスワードを、該商品の購入者に対しても安全に伝達できるようにすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を、図面により詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す説明図である。
【0017】
上記情報処理システムは、図1に示すように、RFIDタグ1と、RFID用リ−ダ/ライタ(以下、「RFID用R/W」と表記する。)3と、決済端末5と、決済用リーダ/ライタ(以下、「決済用R/W」と表記する。)7と、携帯電話機端末9と、パスワード管理サーバ11と、を含む。携帯電話機端末9には、決済用ICカード(図4において、符号45で示す。)が挿入される。上記情報処理システムでは、決済端末5とパスワード管理サーバ11との間が、例えば、インターネット等の外部通信ネットワーク13により、RFID用R/W3と決済端末5との間が、専用通信回線17により、決済端末5と決済用R/W7との間が、別の専用通信回線19により、夫々接続されるものとする。
【0018】
RFIDタグ1は、生産者から種々の流通業者の手を経て最終的にはユーザの手に渡る大量の製品(個品)の各々に夫々貼付されて用いられるものであるから、多数の個品の各々に貼付された状態で大量に流通過程に出廻っているのが実状である。しかし、図1では、図示と説明の都合上、RFIDタグについては、符号1で示したもののみを、また、RFIDタグが貼付される個品については、RFIDタグ1が貼付された個品である個品15のみを、夫々記載することとした。
【0019】
RFID用R/W3、決済端末5、決済用R/W7、及び携帯電話機端末9についても、上述したRFIDタグ1、及び個品15におけると同様に、実際には上記情報処理システム中に多数含まれている。しかし、これらについても、図示と説明の都合上、RFID用R/Wについては、符号3で示したもののみを、決済端末については、符号5で示したもののみを、決済用R/Wについては、符号7で示したもののみを、携帯電話機端末については、符号9で示したもののみを、夫々記載することとした。
【0020】
RFID用R/W3は、RFIDタグ1との間で無線通信により情報の授受を行う外部通信装置としての機能を有するもので、RFID用R/W本体と、該RFID用R/W本体外部の適宜な箇所に取付けられるアンテナと、を備える。RFID用R/W3は、例えば、上記RFIDタグ1を貼付された個品(商品)15がユーザに携行された状態で移動することで、該RFID用R/W3に、通信可能な距離に位置する上記RFIDタグ1に対し、アンテナを通じて(UHF帯域の)電波を送信する。上記(UHF帯域の)電波には、例えば、RFIDタグ1に格納されている各種情報の送信要求が含まれている。RFID用R/W3は、また、上記RFIDタグ1から送信される電波(例えば、UHF帯域の電波)を、アンテナを通じて受信する。上記(UHF帯域の)電波には、上記RFIDタグ1に格納されている各種情報が含まれている。
RFID用R/W3は、また、上記RFIDタグ1から受信した上記各種の情報を、専用通信回線17を通じて決済端末5へ送信する。RFID用R/W3の内部構成については、後に詳述する。
【0021】
RFIDタグ1は、RFIDタグ本体と、該RFIDタグ本体外部の適宜な箇所に取付けられるアンテナと、を備える。RFIDタグ1は、例えば、該RFIDタグ1が貼付された個品(商品)15を、ユーザが携行して移動することで、該RFIDタグ1に対し、通信可能な距離に位置するRFID用R/W3から送信される電波(例えば、UHF帯域の電波)を、アンテナを通じて受信する。RFID用R/W3からRFIDタグ1に対して送信される電波には、例えば、RFIDタグ1に格納されている各種情報(例えば、USER、TID、ID、RESERVED等)の送信要求が含まれている。本実施形態では、RESERVEDに係わる情報、即ち、該RFIDタグ1に係わる(アクセス)パスワードについては、読み込み不可にするためのロックが掛けられているので、上記RESERVEDに係わる情報については、RFID用R/W3へは転送されることはない。上記アンテナが上記電波を受信することに起因する電磁誘導によって生じた電力が、RFIDタグ本体の駆動電力となる。即ち、RFIDタグ1は、上記送信要求が含まれている電波を受信することにより起動して、RESERVEDに係わる情報を除く、上述したUSER、TID、及びID等の情報を、上記RFID用R/W3に対し、アンテナを通じて無線送信する。RFIDタグ1の内部構成については、後に詳述する。
【0022】
本実施形態に係る情報処理システムでは、携帯電話機端末9は、主として、該携帯電話機端末9に挿入される決済用ICカード(図4において、符号45で示す。)に対し、駆動電力を供給する手段として機能する。更に、上記携帯電話機端末9は、挿入された決済用ICカード(図4において、符号45で示す。)との間で交信を行うことにより、該決済用ICカードが保持する各種情報、例えば、上述したRFIDタグ1に係わる(アクセス)パスワードを取得する。該(アクセス)パスワードは、以下に説明するように、決済用R/W7、専用通信回線19、決済端末5、及び通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11から送信される情報である。携帯電話機端末9を所持するユーザは、該携帯電話機端末9を通じて、パスワード管理サーバ11により管理されている、上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードを把握することが可能になる。携帯電話機端末9、及び決済用ICカード(図4において、符号45で示す。)の内部構成については、夫々後に詳述する。
【0023】
決済用R/W7は、携帯電話機端末9に挿入された決済用ICカード(図4において、符号45で示す。)との間で無線通信により情報の授受を行う外部通信装置としての機能を有するもので、決済用R/W本体と、該決済用R/W本体外部の適宜な箇所に取付けられるアンテナと、を備える。決済用R/W7は、専用通信回線19、決済端末5、及び通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11から送信される上記個品(商品)15に貼付されたRFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードを受信する。
【0024】
決済用R/W7は、携帯電話機端末9に挿入された決済用ICカード(図4において、符号45で示す。)からの情報送信要求を含んだ電波(例えば、Felica(株式会社ソニーの登録商標。以下同じ)などに代表される13.56MHzや、UHF帯域の電波)を、アンテナを通じて受信すると、専用通信回線19を通じて決済端末5に対し、上記決済用ICカードから上記送信要求があった旨を通知する。これと共に、決済用R/W7は、該送信要求に応じた情報を含む電波(例えば、13.56MHzや、UHF帯域の電波)を、アンテナを通じて決済用ICカードへと送信する。上記決済用ICカードからの送信要求が、上記(アクセス)パスワードに係るものであれば、決済用R/W7は、上記(アクセス)パスワードを、上記決済用ICカードへ無線送信することになる。決済用R/W7の内部構成についても、後に詳述する。
【0025】
パスワード管理サーバ11は、例えば、各種の店舗等、流通過程に置かれる種々の商品(個品)の夫々を識別するために、夫々の商品(個品)別に予め付与されている商品コード(即ち、ID)(以下、「商品(個品)のIDコード」と表記することもある。)を、内蔵するメモリ(図示しない)等に記憶する。パスワード管理サーバ11は、また、上記夫々の商品(個品)別に予め付与されている(アクセス)パスワードをも、上記メモリ(図示しない)等に記憶する。
【0026】
上述した多数の商品のIDコードと、多数の(アクセス)パスワードとは、個別に対応付けられた状態で、上記メモリ(図示しない)等に記憶されているものとする。パスワード管理サーバ11は、通信ネットワーク13を通じて決済端末5より、特定の商品(個品)のIDコード、即ち、以下に記載する商品コード(ID)と共に(アクセス)パスワードの送信要求が送信されると、該送信要求を受け付ける。そして、上記商品(個品)のIDコードに対応する(アクセス)パスワードを、上記メモリ(図示しない)から読み出すと共に、該読み出した(アクセス)パスワードを、通信ネットワーク13を通じて決済端末5に送信する。
【0027】
決済端末5には、例えばパーソナル・コンピュータ(パソコン端末)のような情報処理機器(所謂POS端末)が、ハードウェア(マシン)として用いられる。決済端末5は、専用通信回線17を通じてRFID用R/W3から送信される、RFID用R/W3がRFIDタグ1から読み出した各種の情報を読み込む。該各種の情報としては、例えば、商品情報や企業情報等のUSER情報、該RFIDタグ1の製造コードを示すTID情報、例えば、IDのようなRFIDタグ1が付与される商品コード等が挙げられる。
【0028】
決済端末5は、上記読み込んだ各種の情報中から商品コード(ID)を、上記RFIDタグ1が付与された商品(個品)に係わる(アクセス)パスワードの送信要求と共に、通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11へ送信する。この送信に応じて、上記(アクセス)パスワードが通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11から送信されてくると、決済端末5は、上記(アクセス)パスワードを受信する。そして、ユーザが上記RFIDタグ1が付与された商品(個品)15の購入代金を、現金決済にて行おうとする場合には、上記(アクセス)パスワードをレシートに印刷してユーザに提供する。一方、ユーザが上記RFIDタグ1が付与された商品(個品)15の購入代金を、所謂電子決済にて行おうとする場合には、決済端末5は、上記(アクセス)パスワードを、専用通信回線19、及び決済用R/W7を通じて携帯電話機端末9に挿入された決済用ICカードへと無線送信することになる。
【0029】
図2は、図1に記載の情報処理システムに含まれるRFIDタグ1が備える内部構成を示す機能ブロック図である。
【0030】
RFIDタグ1は、図2に示すように、アンテナ21と、整流部23と、電源部25と、通信制御部27と、記憶部29と、制御部31と、を備える。アンテナ21は、外部通信装置であるRFID用R/W3から送信される(UHF帯域の)電波を受信して通信制御部27に出力すると共に、通信制御部27から出力される(UHF帯域の)電波を、RFID用R/W3へと送信する。既述のように、上記RFID用R/W3からRFIDタグ1へ送信される(UHF帯域の)電波には、例えば、RFIDタグ1に格納されている各種情報の送信要求が含まれる。また、RFIDタグ1からRFID用R/W3へ送信される(UHF帯域の)電波には、上記情報送信要求に対応する情報、即ち、例えば、既述のUSER、TID、及びID等の情報が含まれる。
【0031】
本実施形態では、通信制御部27は、RF(Radio Frequency)部としての機能を果たす。即ち、通信制御部27は、制御部31の管理下で、被変調波である、アンテナ21からの上記(UHF帯域の)電波を復調することにより、該電波から変調信号を取出し、制御部31に出力する。通信制御部27は、制御部31の管理下で、制御部31から出力される各種情報を示す信号で(UHF帯域の)搬送波を変調し、該変調により生成した(UHF帯域の)電波を、アンテナ21を通じてRFID用R/W3へと送信する。
【0032】
整流部23は、アンテナ21から入力される上記(UHF帯域の)電波に起因する電磁誘導によって生じた交流電力を、整流して電源部25に出力する。電源部25は、整流部23からの出力電力を、RFIDタグ1の各部に安定化された駆動電力として供給するため、例えば平滑化等の信号処理を施すことにより、所定の電圧に調整された直流電力を生成する。
【0033】
記憶部29は、制御部31の管理下で、制御部31によって書き込まれた、例えばIDデータやユーザが任意に作成したデータ等の各種データを記憶する。記憶部29は、また、制御部31の管理下で、制御部31からのデータ読出し要求に応じて、対応するデータを制御部31に出力する。記憶部29に記憶されるデータとしては、既述の内容から明らかなように、USER、TID、ID、及びRESERVED等が挙げられる。USERとは、該RFIDタグ1が貼付される商品(個品)15に係わる商品情報や、企業情報などの任意情報のことであり、TIDとは、該RFIDタグ1の製造コードのことであり、IDとは、上記商品(個品)15に係わる商品コードのことであり、RESERVEDとは、該RFIDタグ1に係わる(アクセス)パスワードのことである。RESERVEDについては、既述のように、読み込み不可にするためのロックが掛けられている。
【0034】
本実施形態では、制御部31は、RFIDプロトコル管理部としての機能を果す。即ち、制御部31は、所定のプロトコルの処理を実行する。制御部31は、通信制御部27から出力される(RFID用R/W3からの)変調信号が表すコマンド、データ等を記憶部29に書き込む。制御部31は、また、記憶部29に記憶されているデータ等を読み出すと共に、該読み出したデータ等をRFID用R/W3へ送信すべく、通信制御部27に出力する。制御部31は、上述したように、通信制御部27や、記憶部29をその管理下に置くことにより、RFIDタグ1の内部状態を管理する。なお、RFIDタグ1の内部状態の管理には、状態管理フラグを用いた論理的な管理方法での、記憶部29の書換え可否等のロック状態の管理が含まれる。
【0035】
図3は、図2に記載のRFIDタグ1の記憶部29が有する記憶領域の構成、及び各々の記憶領域に記憶される情報の一例を示す説明図である。
【0036】
上記記憶部29の記憶領域は、図3に示すように、夫々所定量の記憶容量を有する第1の領域29a、第2の領域29b、第3の領域29c、及び第4の領域29dに区分されている。そして、第1の領域29aには、USER情報が、第2の領域29bには、TID情報が、第3の領域29cには、ID情報が、第4の領域29dには、RESERVED情報が、夫々格納されている。USER情報とは、上述したように、該RFIDタグ1が貼付される商品(個品)15に係わる商品情報や、企業情報などの任意情報のことであり、TID情報とは、上述したように、該RFIDタグ1の製造コードのことである。また、ID情報とは、上述したように、上記商品(個品)15に係わる商品コードのことであり、RESERVED情報とは、上述したように、該RFIDタグ1に係わる(アクセス)パスワードのことである。
【0037】
本実施形態では、上述したように、RESERVEDについては、読み込み不可にするためのロックが掛けられている。そのため、RFID用R/W3からRFIDタグ1に対し、RFIDタグ1に格納されている各種情報の送信要求があった場合でも、RESERVEDだけは、RFIDタグ1からRFID用R/W3には送信されることはない。
【0038】
図4は、図3に記載のUSER情報に含まれる商品情報の一例を示す説明図である。
【0039】
図4に示す例では、RFIDタグ1が貼付される個品15が、書店等に陳列されている書籍であり、個品15である書籍に貼付されるRFIDタグ1が格納する商品情報は、該書籍に係わる情報であるものとする。RFIDタグ1に格納されている商品情報は、種別コード欄103、著者コード欄105、価格欄107、出版社コード欄109、発売日欄111、及び該書籍が第○版であることを示す欄113に夫々記録されている情報で構成される。図4に示す例では、RFIDタグ1が貼付されている書籍の種別コードは、“0003”でこれは該書籍が漫画本であることを示している。また、上記書籍の著者コードは、特定の著者である○○を示す“2210”であり、価格は“500円”であり、出版社コードは、特定の出版社である△△出版を示す“1010”であり、発売日は、2007年8月8日であり、第3版であることが夫々示されている。
【0040】
上述した商品情報が、例えば、以下に説明する図5で示したRFID用R/W3によって読み取られる。
【0041】
図5は、図1に記載の情報処理システムに含まれるRFID用R/W3が備える内部構成を示す機能ブロック図である。
【0042】
RFID用R/W3は、図5に示すように、RFID用R/Wアンテナ(以下、「アンテナ」と略記する。)33と、送/受信部35と、電源部37と、通信制御部39と、決済端末用インタフェース41と、制御部43と、を備える。アンテナ33は、RFIDタグ1から送信される電波(例えばUHF帯域の電波)を受信して送/受信部35に出力すると共に、送/受信部35から出力される(UHF帯域の)電波をRFIDタグ1へと送信する。RFIDタグ1から送信される電波(例えばUHF帯域の電波)には、例えば、既述のUSER、TID、ID等の情報が含まれる。一方、RFID用R/W3から送信される電波(例えばUHF帯域の電波)には、既述のように、例えば、RFIDタグ1に格納されている各種情報の送信要求が含まれている。
【0043】
送/受信部35は、制御部43の管理下で、被変調波である、アンテナ33からの上記(UHF帯域の)電波を受けて、通信制御部39へ出力する。送/受信部35は、また、制御部43の管理下で、通信制御部39から出力される、通信制御部39において生成された(UHF帯域の)電波を受けて、アンテナ33を通じてRFIDタグ1へと送信する。
【0044】
電源部37は、所謂安定化電源としての機能を有する。即ち、電源部37は、商用電源からの出力電力を、RFID用R/W3の各部に安定化された駆動電力として供給するため、例えば平滑化等の信号処理を施すことにより、所定の電圧に調整された直流電力を生成する。
【0045】
本実施形態では、通信制御部39は、制御部43の管理下で、被変調波である、アンテナ33からの上記(UHF帯域の)電波を、送/受信部35を通じて入力する。そして、上記(UHF帯域の)電波を、復調することにより、該電波から変調信号(各種情報を表す信号)を取出し、制御部43に出力する。通信制御部39は、また、制御部43の管理下で、制御部43から出力される各種情報を表す信号で(UHF帯域の)搬送波を変調し、該変調により生成した(UHF帯域の)電波を、送/受信部35、及びアンテナ33を通じてRFIDタグ1へと送信する。
【0046】
決済端末用インタフェース41は、制御部43の管理下で、RFID用R/W3を外部管理装置であるホストコンピュータ、即ち、決済端末5と連携して動作させるために必要な、該決済端末5との通信インタフェースとして機能する。
【0047】
本実施形態では、制御部43は、RFIDプロトコル処理部としての機能を果す。即ち、制御部43は、所定のプロトコルの処理を実行する。制御部43は、通信制御部39から出力される(RFIDタグ1からの)変調信号が表すコマンド、データ等を、例えば該制御部43が内蔵する記憶部等(図示しない)に書き込む。上記データには、既述のUSER、TID、ID等の情報が含まれる。制御部43は、また、上記記憶部等(図示しない)に記憶されているデータ等を読み出すと共に、該読み出したデータ等をRFIDタグ1へ送信すべく、通信制御部39に出力する。制御部43は、上述したように、通信制御部39や、決済端末用インタフェース41をその管理下に置くことにより、RFID用R/W3の内部状態を管理する。
【0048】
なお、制御部43に、上記機能に加えて、更に、共通鍵や公開鍵等を用いることによる暗号の演算処理機能や、署名の演算処理機能や、ハッシュ関数の実施等の機能を持たせるようにしても良い。本実施形態では、RFIDタグ1側の制御部25には上記諸機能は備えられていない。
【0049】
図6は、主として図1に記載の情報処理システムに含まれる携帯電話機端末9に挿入されることにより用いられる決済用ICカードの内部構成を示す機能ブロック図である。
【0050】
図6に示すように、決済用ICカード45は、決済用ICカード用アンテナ(以下、「アンテナ」と略記する。)47と、整流部49と、電源部51と、通信制御部53と、携帯電話機端末用インタフェース55と、記憶部57と、制御部59と、を備える。アンテナ47は、決済用ICカード45との間で交信が可能な外部通信装置(例えば、図1に記載した決済用R/W7等)から送信される電波(例えば、13.56MHzや、UHF帯域の電波)を受信して通信制御部53に出力すると共に、通信制御部53から出力される(13.56MHzや、UHF帯域の)電波を上記外部通信装置へと送信する。アンテナ47が、外部通信装置である決済用R/W7から受信する電波には、例えば、上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードが含まれる。また、アンテナ47から外部通信装置である決済用R/W7へ送信される電波には、例えば、ユーザが過去に該決済用ICカード45を用いて行った所謂電子決済に係わる履歴情報や、或いは、決済用R/W7に対する上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードの送信要求等が含まれる。
【0051】
整流部49は、アンテナ47から入力される上記(13.56MHzや、UHF帯域の)電波に起因する電磁誘導によって生じた交流電力を、整流して電源部51に出力する。電源部51は、決済用ICカード45が、例えば携帯電話機端末9等に挿入されていない場合に、整流部49からの出力電力を、決済用ICカード45の各部に安定化された駆動電力として供給するため、例えば平滑化等の信号処理を施すことにより、所定の電圧に調整された直流電力を生成する。一方、電源部51は、決済用ICカード45が、携帯電話機端末9等に挿入されている場合には、携帯電話機端末用インタフェース55を通じて携帯電話機端末9側から供給される直流電力を蓄積し、該蓄積した直流電力を駆動電力として決済用ICカード45の各部に供給するように構成されている。
【0052】
本実施形態では、通信制御部53は、制御部59の管理下で、被変調波である、アンテナ47からの上記(13.56MHzや、UHF帯域の)電波を入力する。そして、上記(13.56MHzや、UHF帯域の)電波を、復調することにより、該電波から変調信号(各種情報を表す信号)を取出し、制御部59に出力する。通信制御部53は、また、制御部59の管理下で、制御部59から出力される各種情報を表す信号で(13.56MHzや、UHF帯域の)搬送波を変調し、該変調により生成した(13.56MHzや、UHF帯域の)電波を、アンテナ47を通じて上述した外部通信装置(例えば、図1に記載した決済用R/W7等)へと送信する。
【0053】
携帯電話機端末用インタフェース55は、決済用ICカード45が、携帯電話機端末9に挿入されることにより携帯電話機端末9の決済用ICカード用インタフェース(図7において符号69で示す。)と電気的に接続する。そして、上記決済用ICカード用インタフェース69を通じて携帯電話機端末9の電源部(図7において符号71で示す。)からの駆動電力の給電を受けると共に、(決済用ICカード45の)制御部59と、携帯電話機端末9の制御部75との間で行われる情報の授受を媒介する。
【0054】
記憶部57は、制御部59の管理下で、制御部59によって書き込まれた、例えばIDデータ等の各種データを記憶する。記憶部57は、また、制御部59の管理下で、制御部59からのデータ読み出し要求に応じて、対応するデータを制御部59に出力する。記憶部57に記憶されているデータとしては、例えば、上述したように、ユーザが過去に該決済用ICカード45を用いて行った所謂電子決済に係わる履歴情報や、或いは、上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワード等が含まれる。
【0055】
制御部59は、所定のプロトコルの処理を実行する。制御部59は、通信制御部53から出力される(RFID用R/W3からの)変調信号が表すコマンド、データ等を記憶部57に書き込む。制御部59は、また、記憶部57に記憶されているデータ等を読み出すと共に、該読み出したデータ等をRFID用R/W3へ送信すべく、通信制御部53に出力する。制御部59は、上述したように、通信制御部53や、記憶部57をその管理下に置くことにより、決済用ICカード45の内部状態を管理する。なお、決済用ICカード45の内部状態の管理には、状態管理フラグを用いた論理的な管理方法での、記憶部57の書換え可否等のロック状態の管理が含まれる。
【0056】
図7は、図1に記載の情報処理システムに含まれる携帯電話機端末9が備える構成を示す機能ブロック図である。
【0057】
携帯電話機端末9は、図7に示すように、外部通信アンテナ61と、操作部63と、表示部65と、通信制御部67と、決済用ICカード用インタフェース69と、電源部71と、記憶部73と、制御部75と、を備える。外部通信アンテナ61は、該携帯電話機端末9に対し、特定のキャリア(即ち、通信サービスを提供する企業のこと。電気通信事業者ともいう。以下同じ)によって設定された所定の(無線)通信回線を通じて通信制御部67から出力される変調波(電波)を、送信する。外部通信アンテナ61は、上記所定の(無線)通信回線を通じて無線送信される電波を受信し、通信制御部67へ出力する。
【0058】
通信制御部67は、音声入/出力部(図示しない)、及び所定の信号処理系統(図示しない)等を通じて入力される電気信号で所定の搬送波を変調し、該変調波を、外部通信アンテナ61を通じて無線送信する。通信制御部67は、外部通信アンテナ61を通じて受信した、無線送信された変調波を復調し、該復調により得られた電気信号を、上述した所定の信号処理系統(図示しない)を通じて音声入/出力部(図示しない)に出力する。
【0059】
通信制御部67は、制御部75の制御下で、通信ネットワーク(即ち、キャリアにより設定された所定の(無線)通信回線)を通じてキャリア側から無線送信される電波を、外部通信アンテナ61を通じて受信する。そして、該受信した電波を復調することによって得た諸々のディジタルデータを、制御部75を通じて表示部65に可視画像の態様で表示出力する。
【0060】
操作部63には、各種の操作キー(図示しない)が配置されている。ユーザ等がこれら各種の操作キー(図示しない)を操作することにより、該操作に対応した電気信号が、ユーザからの指令信号として、制御部75に入力される。
【0061】
表示部65は、その表示動作が、制御部75の制御下に置かれる。表示部65に表示出力される情報としては、例えば、(携帯電話機端末9)自身の電話番号情報、キャリアを含む複数のキャリア等によって構築される携帯電話機システムを通じて通話を行う相手方電話機端末(携帯電話機端末であると、固定型の電話機端末であるとを問わない。)の電話番号情報等が挙げられる。表示部65に表示出力される情報としては、上記に加えて、ユーザ等により操作部63を通じて携帯電話機端末9に入力された各種の指令情報(操作情報)も挙げられる。更には、ユーザ等が、過去に決済用ICカード45を用いて各種商取引等に係わる所謂電子決済を行った履歴の一覧や、決済用ICカード45を介して与えられる、上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワード等も表示される。
【0062】
電源部71は、携帯電話機端末9が商用電源に接続されることにより、商用電源からの給電により得られた電力を蓄積し、該蓄積電力を、安定化された直流電力として携帯電話機端末9の各部に供給する。電源部71は、決済用ICカード45が携帯電話機端末9に挿入されることにより、決済用ICカード用インタフェース69が決済用ICカード45の携帯電話機用インタフェース55に接続されると、決済用ICカード用インタフェース69、及び携帯電話機端末用インタフェース55を介して、決済用ICカード45の電源部51に、駆動電力を供給する。
【0063】
記憶部73には、例えば、制御部75が上記各部の駆動を制御するためのプログラム(制御用プログラム)や、ユーザ等が操作部63の各種キー(図示しない)を操作することにより携帯電話機端末9に入力される諸々のデータ等を格納する。記憶部73には、決済用ICカード45側から送信されるデータも格納される。決済用ICカード45側から送信されるデータとしては、例えば、上述したRFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードが挙げられる。該データは、図6に示した決済用ICカード45が携帯電話機端末9に挿入され、決済用ICカード用インタフェース69が決済用ICカード45の携帯電話機端末用インタフェース55に接続されることにより、携帯電話機端末用インタフェース55、決済用ICカード用インタフェース69、及び制御部75を介して記憶部73に格納される。
【0064】
記憶部73は、制御部75から出力されるデータ読出要求を受けると、格納しているデータ中から該データ読出要求に対応するデータを、制御部75に出力する。記憶部73は、制御部75からデータ書込指令が出力されると、該データ書込指令に対応するデータを読み込んで所定の記憶領域に格納する。
【0065】
制御部75は、記憶部73に格納されている制御用プログラムに従って、上述した携帯電話機端末9の各部の駆動を制御する。制御部75は、決済用ICカード45が携帯電話機端末9に挿入されることで、該制御部75からのデータ送信要求に決済用ICカード45の制御部59が応じたことにより、携帯電話機端末用インタフェース55、及び決済用ICカード用インタフェース69を介して決済用ICカード45側から送信されるデータ、例えば、上記(アクセス)パスワードを受信し、記憶部73に格納する。制御部75は、決済用ICカード45が携帯電話機端末9に挿入されることで、決済用ICカード45の制御部59からのデータ送信要求を受信すると、該送信要求に応じて、記憶部73に格納されているデータを、決済用ICカード用インタフェース69、及び携帯電話機端末用インタフェース55を介して決済用ICカード45側に送信する。
【0066】
図8は、図1に記載の情報処理システムに含まれる決済用R/W7が備える構成を示す機能ブロック図である。
【0067】
決済用R/W7は、図8に示すように、決済用R/Wアンテナ(以下、「アンテナ」と略記する。)77と、送/受信部79と、電源部81と、通信制御部83と、決済端末用インタフェース85と、制御部87と、を備える。アンテナ77は、該決済用R/W7と至近距離に位置する決済用ICカード45のアンテナ47から送信される電波(例えば、13.56MHzや、UHF帯域の電波)を受信して、該電波を送/受信部79を通じて通信制御部83に出力する。アンテナ47から送信される電波には、例えば、上述したような過去に行われた所謂電子決済の履歴一覧に係わる情報が含まれる。アンテナ77は、通信制御部83から送/受信部79を通じて出力される(13.56MHz や、UHF帯域の)電波を、上記アンテナ47へと送信する。アンテナ77から送信される電波には、例えば、上述したRFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードが含まれる。
【0068】
本実施形態では、送/受信部79は、制御部87の管理下で、被変調波である、アンテナ77からの上記(13.56MHz や、UHF帯域の)電波を受けて、通信制御部83へ出力する。送/受信部79は、また、制御部87の管理下で、通信制御部83から出力される、通信制御部83において生成された(13.56MHz や、UHF帯域の)電波を受けて、アンテナ77を通じて決済用ICカード45へと送信する。
【0069】
本実施形態では、通信制御部83は、制御部87の管理下で、被変調波である、アンテナ77からの上記(13.56MHz や、UHF帯域の)電波を、送/受信部79を通じて入力する。そして、上記(13.56MHz や、UHF帯域の)電波を、復調することにより、該電波から変調信号(各種情報を表す信号)を取出し、制御部87に出力する。通信制御部83は、また、制御部87の管理下で、制御部87から出力される各種情報を表す信号で(13.56MHz や、UHF帯域の)搬送波を変調し、該変調により生成した(13.56MHz や、UHF帯域の)電波を、送/受信部79、及びアンテナ77を通じて決済用ICカード45へと送信する。
【0070】
電源部81は、所謂安定化電源としての機能を有する。即ち、電源部81は、商用電源からの給電により得られた交流電力を整流すると共に、安定化された直流電力として決済用R/W7の各部に供給する。
【0071】
決済端末用インタフェース85は、制御部87の管理下で、制御部87から出力される各種のデータを、専用通信回線19を通じて決済端末5に送信すると共に、決済端末5から専用通信回線19を通じて送信される各種のデータを受信し、制御部87へ出力する。
【0072】
制御部87は、内蔵される記憶部(図示しない)に格納されている制御用プログラムに従って、上述した決済用R/W7の各部の駆動を制御する。制御部87は、携帯電話機端末9に決済用ICカード45が挿入されることで、決済用ICカード45側から無線送信される各種のデータ(例えば、過去に行われた所謂電子決済の履歴一覧等)を、アンテナ77、送/受信部79、及び通信制御部83を通じて入力する。そして、該各種のデータを、上記記憶部(図示しない)に格納する。制御部87は、また、専用通信回線19、決済端末5、及び通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11から送信される上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードをも、上記記憶部(図示しない)に記憶する。制御部87は、決済用ICカード45の制御部59からのデータ送信要求を入力すると、該送信要求に対応するデータ(例えば、上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワード)を、上記記憶部(図示しない)から読み出す。そして、該データを、通信制御部83、送/受信部79、及びアンテナ77を通じて上記決済用ICカード45へ無線送信する。
【0073】
図9は、図1に記載の情報処理システムに含まれる決済端末5が備える構成を示す機能ブロック図である。
【0074】
決済端末5は、図9に示すように、操作部89と、表示部91と、レシート出力部93と、決済用R/W用インタフェース95と、電源部97と、記憶部99と、制御部101と、を備える。決済端末5は、上記に加えて、更に、RFID用R/W用インタフェース(図示しない)、及びパスワード管理サーバ用インタフェース(図示しない)をも備える。操作部89には、各種の操作キー(図示しない)が配置されている。例えば、決済端末5のオペレータ等が、これら各種の操作キー(図示しない)を操作することにより、該操作に対応した電気信号が、上記オペレータからの指令信号として、制御部101に入力される。
【0075】
表示部91は、その表示動作が、制御部101の制御下に置かれる。表示部91に表示出力される情報としては、例えば、決済端末用インタフェース85、専用通信回線19、決済用R/W用インタフェース95、及び制御部101を通じて決済用R/W7の制御部87から送信されるデータが挙げられる。また、パスワード管理サーバ用インタフェース(図示しない)、及び通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11から送信される、上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードや、操作部89を通じて決済端末5に入力されるオペレータからの指令情報等も挙げられる。なお、オペレータからの上記指令情報は、制御部101において可視画像化された後、制御部101から表示部91に表示出力される。
【0076】
レシート出力部93は、制御部101の管理下で、ユーザが現金決済にてRFIDタグ1が貼付されている商品(個品)15を購入した場合の決済情報を、ハードコピー(即ち、レシート)として出力する。上記レシートには、上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードも印刷される。(アクセス)パスワードは、例えば、テキストデータ、又は2次元バーコード、又はURL等でレシートに印刷される。
【0077】
決済用R/W用インタフェース95は、制御部101の管理下で、制御部101から出力される各種のデータ(例えば、上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワード)を、専用通信回線19を通じて決済用R/W7に送信する。これと共に、決済用R/W用インタフェース95は、決済用R/W7から専用通信回線19を通じて送信される各種のデータ(例えば、決済用ICカード45に格納されている過去に行われた所謂電子決済の履歴一覧等)を受信し、制御部101へ出力する。
【0078】
電源部97は、所謂安定化電源としての機能を有する。即ち、電源部97は、商用電源からの給電により得られた交流電力を整流すると共に、安定化された直流電力として決済端末5の各部に供給する。
【0079】
記憶部99には、例えば、制御部101が上記各部の駆動を制御するためのプログラム(制御用プログラム)や、オペレータ等が操作部89の各種キー(図示しない)を操作することにより決済端末5に入力される諸々のデータ等を格納する。記憶部99には、決済用R/W7側から送信されるデータ(例えば、決済用ICカード45に格納されている過去に行われた所謂電子決済の履歴一覧等)も格納される。該データは、(決済用R/W7の)決済端末用インタフェース85、専用通信回線19、決済用R/W用インタフェース95、及び制御部101を介して記憶部99に格納される。
【0080】
記憶部99は、制御部101から出力されるデータ読出要求を受けると、格納しているデータ中から該データ読出要求に対応するデータを、制御部101に出力する。記憶部99は、制御部101からデータ書込指令(例えば、パスワード管理サーバ用インタフェース(図示しない)、及び通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11から送信される上記(アクセス)パスワードの書込指令)が出力されると、該データ書込指令に対応するデータを読み込んで所定の記憶領域に格納する。
【0081】
制御部101は、記憶部99に格納されている制御用プログラムに従って、上述した決済端末5の各部の駆動を制御すると共に、所定の演算処理動作を実行する。制御部101は、RFID用R/W用インタフェース(図示しない)、専用通信回線17、及びRFID用R/W3の決済端末用インタフェース41を通じてRFID用R/Wの制御部43に対し、商品コード(RFIDデータ)取得要求を出力する。そして、該取得要求に応じて決済端末用インタフェース41、専用通信回線17、及びRFID用R/W用インタフェース(図示しない)を通じて制御部43から送信される商品コード(RFIDデータ)を読み込む。
【0082】
制御部101は、決済用R/W用インタフェース95、専用通信回線19、及び決済端末用インタフェース41を通じて決済用R/W7の制御部87に対し、携帯電話機端末9に設定されている固有のID情報の送信要求を出力する。該固有のID情報は、携帯電話機端末9から決済用ICカード45を通じて決済用R/W7の制御部87に内蔵される記憶部(図示しない)に格納されている。上記送信要求に対し、決済端末用インタフェース41、専用通信回線19、及び決済用R/W用インタフェース95を通じて制御部87から上記固有のID情報が送信されてくると、制御部101は、上記固有のID情報を読み込んで、記憶部99に格納する。
【0083】
制御部101は、パスワード管理サーバ用インタフェース(図示しない)、及び通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11に対し、上記商品コード(RFIDコード)、及び上記固有のID情報を、パスワード取得要求と共に送信する。上記パスワード取得要求等が、パスワード管理サーバ11に受信されたことで、上記商品コード(RFIDコード)、及び上記固有のID情報に対応するパスワードが、通信ネットワーク13、及びパスワード管理サーバ用インタフェース(図示しない)を通じて送信されてくると、制御部101は、該パスワードを読み込んで、記憶部99に格納する。
【0084】
制御部101は、上述したRFIDタグ1が貼付された商品(個品)15を、ユーザが所謂電子決済にて購入した場合には、決済用R/W用インタフェース95、専用通信回線19、決済用R/W7を通じて上記取得したパスワードを、決済用ICカード45へ無線送信する。決済用ICカード45へ無線送信されたパスワードは、ユーザ等の必要に応じて決済用ICカード45から携帯電話機端末9へ転送され、携帯電話機端末9の記憶部73へ格納される。制御部101は、上述したRFIDタグ1が貼付された商品(個品)15を、ユーザが現金決済にて購入した場合には、レシート出力部93を制御することにより、パスワード管理サーバ11から取得した上記パスワードを、レシート出力部93より排出されるレシート(図示しない)に印刷した状態で出力する。なお、制御部101による、ユーザが所謂電子決済、又は、現金決済の何れを選択したかの判断は、操作部89を介して入力されるオペレータからの通知に基づく。
【0085】
図10は、図1に記載の情報処理システムに含まれるRFID用R/W3と、RFIDタグ1との間で行われる情報通信の態様を示した説明図である。
【0086】
図10に示すように、RFID用R/W3は、該RFID用R/W本体に対し、所謂外付けの状態で取付けられているアンテナ(RFID用R/Wアンテナ)33を介して(UHF帯域の)電波をRFIDタグ1へと送信する。該(UHF帯域の)電波には、例えば、RFIDタグ1に予め格納されているID情報の送信要求が含まれている。RFIDタグ1は、上記(UHF帯域の)電波を受信することに起因する電磁誘導による起電力を駆動電力として起動し、RFID用R/W3からの上記送信要求に応じて、RFIDタグ1の記憶部(図2において、符号29で示した)に格納されているID情報等をRFID用R/W3へと送信する。
【0087】
図11は、図1に記載の情報処理システムに含まれる決済用ICカード45と、決済用R/W7との間で行われる情報通信の態様を示した説明図である。
【0088】
図11から明らかなように、決済用ICカード45は、携帯電話機端末9に挿入された状態で、決済用R/W7との間で情報の授受を行う。即ち、決済用ICカード45は、携帯電話機端末9に挿入された状態で、決済用R/W7との間(通常、30cm〜3m程度の至近距離)で無線通信を行うことにより、決済用R/W7が、専用通信回線19、決済端末5、及び通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11から取得した上記(アクセス)パスワードを受信する。
【0089】
図12は、RFID用R/W3と決済端末5との間、及び決済端末5と決済用ICカード45との間で行われる情報通信の手順を示すシーケンス図である。
【0090】
図12において、まず、決済端末5が専用通信回線17を通じてRFID用R/W3に対し、該RFID用R/W3がRFIDタグ1から読み込んだ商品コード、即ち、IDの取得要求を送信すると(ステップS121)、該取得要求を受信したRFID用R/W3から専用通信回線17を通じてRFID用R/W3に、上記商品コードが送信される(ステップS122)。上記商品コードを受信すると、決済端末5は、通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11に対し、上記商品コードと共に上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードの取得要求を送信する。そして、パスワード管理サーバ11から通信ネットワーク13を通じて上記(アクセス)パスワードが送信されてくると、決済端末5は、上記(アクセス)パスワードを、自身の記憶部99に格納する(ステップS123)。
【0091】
次に、ユーザが、決済用ICカード45を挿入した携帯電話機端末9を携行した状態で、決済用R/W7との無線通信が可能な距離範囲に進入することにより、決済用ICカード45が決済用R/W7を介した決済端末5からの決済開始要求を受信すると(ステップS124)、決済用ICカード45は、決済を開始する旨の応答を発する(ステップS125)。これにより、ユーザが購入した、上記RFIDタグ1が貼付されている個品(商品)15の、所謂電子決済による購入代金の決済処理が実行される(ステップS126)。
【0092】
上述した一連の決済処理が終了したと判断したことにより、決済端末5が決済処理の終了を決済用R/W7を通じて決済用ICカード45に通知すると(ステップS127)、該通知を受信した決済用ICカード45は、決済用R/W7を通じて決済端末5に、上記通知を受信した旨、及び上記通知により一連の決済処理を終了させる旨を通知する(ステップS128)。そして、決済用R/W7を介して決済端末5から、上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードが送信されてくると、決済用ICカード45は、該(アクセス)パスワードを受信して、自身の記憶部57に格納すると共に(ステップS129)、決済用R/W7を通じて決済端末5に対し、該(アクセス)パスワードを受信した旨を通知する(ステップS130)。
【0093】
図13は、RFID用R/W3と決済端末5との間で行われる情報通信の手順、及び決済端末5がユーザとの間で行う決済処理の手順を示すシーケンス図である。
【0094】
以下に説明する処理手順において、ステップS141乃至ステップS143で夫々示した処理動作は、図12において、ステップS121乃至ステップS123で夫々示した処理動作と同様である。即ち、図13において、まず、決済端末5が専用通信回線17を通じてRFID用R/W3に対し、該RFID用R/W3がRFIDタグ1から読み込んだ商品コード、即ち、IDの取得要求を送信すると(ステップS141)、該取得要求を受信したRFID用R/W3から専用通信回線17を通じてRFID用R/W3に、上記商品コードが送信される(ステップS142)。上記商品コードを受信すると、決済端末5は、通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11に対し、上記商品コードと共に上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードの取得要求を送信する。そして、パスワード管理サーバ11から通信ネットワーク13を通じて上記(アクセス)パスワードが送信されてくると、決済端末5は、上記(アクセス)パスワードを、自身の記憶部99に格納する(ステップS143)。
【0095】
次に、決済端末5は、ユーザに対し、該ユーザが購入した個品(商品)15の購入代金の金額を、表示部91に表示することにより該ユーザに報知する(ステップS144)。
表示部91に表示された金額を見て、ユーザが上記個品(商品)15の購入代金の決済を、現金決済にて行うと(現金で支払いを済ませると)(ステップS145)、決済端末5は、レシート出力部93から上記個品(商品)15に貼付されているRFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードを印刷したレシートを、該ユーザに対して発行する(ステップS146)。
【0096】
図14は、RFID用R/W3と決済端末5との間で行われる情報通信の手順を示すシーケンス図である。
【0097】
以下に説明する処理手順において、ステップS151乃至ステップS153で夫々示した処理動作は、図12において、ステップS121乃至ステップS123で夫々示した処理動作、及び図13において、ステップS141乃至ステップS143で夫々示した処理動作と同様である。即ち、図14において、まず、決済端末5が専用通信回線17を通じてRFID用R/W3に対し、該RFID用R/W3がRFIDタグ1から読み込んだ商品コード、即ち、IDの取得要求を送信すると(ステップS151)、該取得要求を受信したRFID用R/W3から専用通信回線17を通じてRFID用R/W3に、上記商品コードが送信される(ステップS152)。上記商品コードを受信すると、決済端末5は、通信ネットワーク13を通じてパスワード管理サーバ11に対し、上記商品コードと共に上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードの取得要求を送信する。そして、パスワード管理サーバ11から通信ネットワーク13を通じて上記(アクセス)パスワードが送信されてくると、決済端末5は、上記(アクセス)パスワードを、自身の記憶部99に格納する(ステップS153)。
【0098】
次に、決済端末5が、専用通信回線17を通じてRFID用R/W3に対し、記憶部99に格納している(アクセス)パスワードと共に(アクセス)パスワードクリアの要求を送信する。この要求は、上述したRESERVED、即ち、予め読み込み不可にするロックが掛けられている上記RFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードを全て消去するための要求である(ステップS154)。上記要求を受信すると、RFID用R/W3は、上記(アクセス)パスワードを上記RFIDタグ1から全て消去することを了解した旨の返答を、専用通信回線17を通じて決済端末5へ送信する(ステップS155)。これと共に、RFID用R/W3は、RFIDタグ1の記憶部29に、決済端末5から送信された上記(アクセス)パスワードを用いて、RESERVED情報として格納されている上記(アクセス)パスワードを、全て消去するための処理を実行する。
【0099】
これにより、上記RFIDタグ1が貼付された商品(個品)15を購入したユーザは、上記RFIDタグ1に対し、所望の(アクセス)パスワードを自由に設定することができる。
【0100】
以上、本発明の好適な実施形態を説明したが、これは本発明の説明のための例示であって、本発明の範囲をこの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。本発明は、他の種々の形態でも実施することが可能である。例えば、上述した一実施形態では、パスワード管理サーバ11が、予め個々の商品のIDコードに対応付けて(アクセス)パスワードを保持しておき、決済端末5から特定の商品のIDコードと共に、(アクセス)パスワードの送信要求があったときに、保持している多数の(アクセス)パスワードの中から該当する(アクセス)パスワードを検索して決済端末5へ送信するようにしたが、決済端末5から上記送信要求があったときに、該送信要求に応じて(アクセス)パスワードを生成し、決済端末5へ送信するようにしてもよい。
【0101】
また、ユーザが購入した商品(個品)15のRFIDタグ1に係る(アクセス)パスワードを、第三者に漏洩することなく安全確実に上記ユ−ザに知らせるための方法として、ユーザが所謂電子決済に使用した決済用ICカード45の識別IDや、携帯電話機端末9の固有ID等を用いて暗号化してから、上記ユーザに提供する手法も想到され得る。その場合、ユーザが上記(アクセス)パスワードを解読するには、上述した識別IDや、固有ID等が必要になる。
【図面の簡単な説明】
【0102】
【図1】本発明の一実施形態に係る情報処理システムの全体構成を示す説明図。
【図2】図1に記載した情報処理システムに含まれるRFIDタグが備える内部構成を示す機能ブロック図。
【図3】図2に記載したRFIDタグの記憶部が有する記憶領域の構成、及び各々の記憶領域に記憶される情報の一例を示す説明図。
【図4】図3に記載したUSER情報に含まれる商品情報の一例を示す説明図。
【図5】図1に記載した情報処理システムに含まれるRFID用R/Wが備える内部構成を示す機能ブロック図。
【図6】主として図1に記載した情報処理システムに含まれる携帯電話機端末に挿入されることにより用いられる決済用ICカードの内部構成を示す機能ブロック図。
【図7】図1に記載した情報処理システムに含まれる携帯電話機端末が備える構成を示す機能ブロック図。
【図8】図1に記載した情報処理システムに含まれる決済用R/Wが備える構成を示す機能ブロック図。
【図9】図1に記載した情報処理システムに含まれる決済端末が備える構成を示す機能ブロック図。
【図10】図1に記載した情報処理システムに含まれるRFID用R/Wと、RFIDタグとの間で行われる情報通信の態様を示した説明図。
【図11】図1に記載した情報処理システムに含まれる決済用ICカードと、決済用R/Wとの間で行われる情報通信の態様を示した説明図。
【図12】RFID用R/Wと決済端末との間、及び決済端末と決済用ICカードとの間で行われる情報通信の手順を示すシーケンス図。
【図13】RFID用R/Wと決済端末との間で行われる情報通信の手順、及び決済端末がユーザとの間で行う決済処理の手順を示すシーケンス図。
【図14】RFID用R/Wと決済端末との間で行われる情報通信の手順を示すシーケンス図。
【符号の説明】
【0103】
1 RFIDタグ
3 RFID用リ−ダ/ライタ(RFID用R/W)
5 決済端末
7 決済用リーダ/ライタ(決済用R/W)
9 携帯電話機端末
11 パスワード管理サーバ
13 通信ネットワーク(インターネット)
15 個品(製品)
17、19 専用通信回線
21,33、47、61、77 アンテナ
23、49 整流部
25、37、51、71、81、97 電源部
27、39、53、67、83 通信制御部
29、57、73,99 記憶部
31、43、59、75、87、101 制御部
35、79 送/受信部
41、85 決済端末用インタフェース
55 携帯電話機端末用インタフェース
63、89 操作部
65、91 表示部
69 決済用ICカード用インタフェース
93 レシート出力部
95 決済用R/W用インタフェース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報送/受信機能と情報処理機能とを有し、個々の商品別に取付けられたICメモリと、前記ICメモリとの間で無線通信により情報の授受を行うICメモリ読取/書込装置と、前記ICメモリ読取/書込装置との間で情報通信を行う決済処理装置と、を備え、
前記ICメモリが、取付けられた商品に係わる識別情報を記憶すると共に、該ICメモリに係わる所定のパスワード情報を、読取不可とするためのロックが掛けられた状態で記憶しており、
前記ICメモリ読取/書込装置が、前記ICメモリとの間で交信可能な状態となった場合に、前記ICメモリに記憶されている前記商品に係わる識別情報を読み取って前記決済処理装置へ送信し、
前記決済処理装置が、前記ICメモリ読取/書込装置から前記商品に係わる識別情報が送信された場合に、前記商品を購入したユーザが前記商品の購入代金の決済を行おうとしたときには、前記商品に係わる識別情報に基づき、前記読取不可とするためのロックが掛けられているパスワードと同一のパスワードを、前記ユーザに提供するようにした情報処理システム。
【請求項2】
請求項1記載の情報処理システムにおいて、
購入した商品の代金決済を、電子決済で行うのに必要なICカードであって、情報送/受信機能と情報処理機能とを有すると共に、電子決済による決済履歴情報を記憶するICカードと、前記決済処理装置に、専用の通信線路を通じて接続されていると共に、前記ICカードとの間で無線通信により情報の授受を行うICカード読取/書込装置と、を更に備え、
前記決済処理装置が、前記ICカード読取/書込装置からの通知に基づき、前記商品を購入したユーザが購入代金の決済を電子決済により行うものと判断した場合には、前記パスワードを含む電子情報を、前記ICカード読取/書込装置を通じて前記ICカードへ送信するようにした情報処理システム。
【請求項3】
請求項2記載の情報処理システムにおいて、
前記決済処理装置が、前記商品を購入したユーザが購入代金の決済を現金決済で行うものと判断した場合に、前記パスワードを含む電子情報を、ハードコピーにより前記ユーザに提供するようにした情報処理システム。
【請求項4】
請求項2記載の情報処理システムにおいて、
前記決済処理装置から前記ICカードに電子情報として送信された前記パスワードが、携帯通信端末を介してユーザに認識されるようにした情報処理システム。
【請求項5】
請求項1記載の情報処理システムにおいて、
前記パスワードが、パスワード管理装置により管理されている情報処理システム。
【請求項6】
請求項1記載の情報処理システムにおいて、
前記ICメモリ読取/書込装置が、前記決済処理装置から前記所定のパスワード情報を消去すべき旨の通知を受信した場合には、前記所定のパスワード情報を、前記ICメモリから消去するための処理を実行するようにした情報処理システム。
【請求項7】
情報送/受信機能と情報処理機能とを有し、個々の商品別に取付けられたICメモリと、前記ICメモリとの間で無線通信により情報の授受を行うICメモリ読取/書込装置と、前記ICメモリ読取/書込装置との間で情報通信を行う決済処理装置と、を備え、
前記ICメモリに、前記ICメモリが取付けられた商品に係わる識別情報を記憶させると共に、該ICメモリに係わる所定のパスワード情報を、読取不可とするためのロックが掛けられた状態で記憶させる第1のステップと、
前記ICメモリ読取/書込装置が、前記ICメモリとの間で交信可能な状態となった場合に、前記ICメモリに記憶されている前記商品に係わる識別情報を読み取って前記決済処理装置へ送信する第2のステップと、
前記決済処理装置が、前記ICメモリ読取/書込装置から前記商品に係わる識別情報が送信された場合に、前記商品を購入したユーザが前記商品の購入代金の決済を行おうとしたときには、前記商品に係わる識別情報に基づき、前記読取不可とするためのロックが掛けられているパスワードと同一のパスワードを、前記ユーザに提供する第3のステップと、
を有する情報処理システムにおけるパスワードの提供方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate


【公開番号】特開2009−157803(P2009−157803A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−337487(P2007−337487)
【出願日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(000005108)株式会社日立製作所 (27,607)
【Fターム(参考)】