説明

情報処理システム、情報処理装置及びその制御方法とそのプログラム

【課題】 プロセス定義ファイルで使用すると想定しているデバイスが、何らかの理由で、その割当てられた機能を実行できないといった問題が生じるが、従来の技術では、それに対処できない。
【解決手段】 ネットワーク上でプロセス定義チケットに基づく処理を実行するのに使用される可能性のあるデバイスを選択し(S2)て、その能力情報を取得する(S3)。テンプレートに含まれる処理項目において、選択されたデバイスで共通、或は共通でない機能を識別可能に表示する(S5)。そしてこれら処理項目とデバイスの能力情報とに基づき、選択されたデバイスで共通に実行可能な能力を含むプロセス定義チケットのテンプレートを生成し(S8)、その生成されたテンプレートに基づいてデバイスを使用して実行するプロセス定義チケットを作成する(S9)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の処理からなるプロセスを定義するプロセス定義チケットを作成或は実行する情報処理装置及び、その情報処理装置の制御方法、及び、情報処理やデバイスを含む情報処理システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
スキャナ、ファクシミリ装置、プリンタ、複写機、又はこれらを複合した複合機、そしてパーソナルコンピュータ、メールサーバ等をネットワークで相互に接続して、それぞれの装置が提供するサービスを連携させて処理を行う情報処理システムが存在している。そして、この情報処理システムを効率的に管理し、動作及び運用させる方法が提案されている。特許文献1では、複数の機器を組み合わせて使用する場合に、入力側/出力側双方の機器情報を取得して管理し、予め入力側と出力側との組み合わせで実現可能な機能のみをマルチファンクションシステムとしてユーザに提示している。また、複数の機器を使用した組合せ動作が設定された場合、その組合せで動作可能な設定のみを各機器で有効にすることにより、ユーザによる入力機器の制約条件と出力機器の制約条件との組み合わせの管理を不要にして使い勝手を良くしている。
【特許文献1】特開2000−187573号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上述した従来技術では、複数の機器を組み合わせて実行可能な機能のみをユーザに提示し、また機能設定を制限することによりユーザの利便性を上げている。しかしながら、ネットワーク上に同一の機能(例えばスキャナ機能)を持つ複数の機器が存在し、これら機器を組合わせてある機能を達成するために、その機能を実現する組合せ候補の機器としてこれら複数の機器が選択される可能性がある。その場合、どの機器の能力が限界となって実行可能な機能の選択肢を狭めるかを事前に確認することができない。
【0004】
また、ある処理プロセスを予め作成しておき、そのプロセスを定義するファイルを個別のユーザに配布し、その処理の一部(例えば、ドキュメントをスキャンしてファイルとして保存)をMFP等のデバイスを用いて実行することが想定される。この場合、そのプロセス定義ファイルで使用すると想定しているデバイスが、何らかの理由で、その割当てられた機能を実行できないといった問題が生じる。このような問題に対して上述した従来技術では対処することができない。また、事前の確認では問題とならない組み合わせであったとしても、ユーザの使用するデバイスの機能の一部が、故障等の理由により使用できなくなった場合も同様の問題が発生する。
【0005】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決することにある。
【0006】
本願発明の特徴は、各デバイスの共通の能力を確認して作成されたテンプレートに従って、プロセス定義チケットをより簡単に作成することにある。また各デバイスの共通の能力に基づく代替プロセス定義チケットを登録しておくことにより、プロセス定義チケットの実行できない機能を代替できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る情報処理装置は以下のような構成を備える。即ち、
複数の処理からなるプロセスを定義するプロセス定義チケットを作成する情報処理装置であって、
ネットワーク上でプロセス定義チケットに基づく処理を実行するのに使用される可能性のあるデバイスを選択する選択手段と、
前記選択手段で選択したデバイスの能力情報を取得する取得手段と、
テンプレートに含まれる処理項目を指示する指示手段と、
前記指示手段によって指示された前記処理項目において、前記取得手段で取得された前記デバイスの能力情報に基づき、前記デバイスで共通、或は共通でない機能を識別可能に表示する表示制御手段と、
前記表示制御手段による表示の確認に基づいて、前記指示手段で指示された前記処理項目に関して、前記選択手段で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力を含むプロセス定義チケットのテンプレートを生成するテンプレート生成手段と、
前記テンプレート生成手段によって生成された前記テンプレートに基づいて、前記デバイスを使用して実行するプロセス定義チケットを作成するチケット作成手段と、
を有することを特徴とする。
【0008】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る情報処理システムは以下のような構成を備える。即ち、
複数のデバイスと情報処理装置とをネットワークを介して接続した情報処理システムであって、
ネットワーク上でプロセス定義チケットに基づく処理を実行するのに使用される可能性のあるデバイスを選択する選択手段と、
テンプレートに含まれる処理項目を指示する指示手段と、
前記選択手段で選択したデバイスの能力情報を取得する取得手段と、
前記指示手段によって指示された前記処理項目において、前記取得手段で取得された前記デバイスの能力情報に基づき、前記デバイスで共通、或は共通でない機能を識別可能に表示する表示制御手段と、
前記表示制御手段による表示の確認に基づいて、前記指示手段で指示された前記処理項目に関して、前記選択手段で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力を含むプロセス定義チケットのテンプレートを生成するテンプレート生成手段と、
前記テンプレート生成手段によって生成された前記テンプレートに基づいて、前記デバイスを使用して実行するプロセス定義チケットを作成するチケット作成手段と、
前記作成手段により作成された前記プロセス定義チケットを登録する登録手段と、
を有することを特徴とする。
【0009】
上記目的を達成するために本発明の一態様に係る情報処理装置の制御方法は以下のような構成を備える。即ち、
複数の処理からなるプロセスを定義するプロセス定義チケットを作成する情報処理装置の制御方法であって、
ネットワーク上でプロセス定義チケットに基づく処理を実行するのに使用される可能性のあるデバイスを選択する選択工程と、
テンプレートに含まれる処理項目を指示する指示工程と、
前記選択工程で選択したデバイスの能力情報を取得する取得工程と、
前記指示工程で指示された前記処理項目において、前記取得工程で取得された前記デバイスの能力情報に基づき、前記デバイスで共通、或は共通でない機能を識別可能に表示する表示制御工程と、
前記表示制御工程による表示の確認に基づいて、前記指示工程で指示された前記処理項目に関して、前記選択工程で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力を含むプロセス定義チケットのテンプレートを生成するテンプレート生成工程と、
前記テンプレート生成工程で生成された前記テンプレートに基づいて、前記デバイスを使用して実行するプロセス定義チケットを作成するチケット作成工程と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、プロセス定義(プロセス定義チケットの作成)を行い、そのプロセス定義チケットに基づく動作確認を行うことなく、効率的にプロセス定義チケットを作成して管理できる。
【0011】
またプロセス定義チケットに含まれる処理を実行するデバイスの能力情報に基づくテンプレートを作成し、そのテンプレートに基づいてプロセス定義チケットを作成できるので簡単にプロセス定義チケットを作成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0013】
図1は、本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を説明する図である。このシステムを、画像処理装置(MFP)と情報処理装置(PC)とで実行する処理を定義し、その処理を管理するサーバと画像処理装置及び情報処理装置とがネットワークを介して接続された情報処理システムとして説明する。
【0014】
デバイス105,106,107はそれぞれ、原稿の読み取りを行い、ネットワーク104に接続された様々な装置或は端末に、その読み取った画像データを送信する機能を有している。尚、これらデバイス105,106,107は、スキャナ機能のみがネットワークで使用できる単一機能の装置であっても良く、或は、多機能処理装置(MFP)などのように、複数の機能(スキャン、印刷、ファクシミリ通信等)を提供できる装置であってもよい。
【0015】
管理者用PC103は、デバイス105,106,107や、チケット処理サーバ101での処理内容を記述したファイル(本実施形態ではプロセス定義チケットと呼ぶ)を作成及び編集する装置である。このプロセス定義チケットに記載される処理内容としては、画像データを読み取る際の、読み取り解像度、読み取りサイズ、カラー読み取り、輝度調整などの指定や、画像読み取り後の処理内容(電子メール送信やファイル送信、OCR処理等)が含まれる。
【0016】
チケット管理サーバ102は、管理者用PC103で作成されたプロセス定義チケットをユーザ情報と関連させて記憶して管理する。また、チケット管理サーバ102は、このプロセス定義チケットに記載された処理内容を実行するデバイス105,106,107や、チケット処理サーバ101からプロセス定義チケットを取得する。チケット管理サーバ102は、プロセス定義チケットの保存及び、プロセス定義チケットの取得ができる構成であれば、ディレクトリサービス(例えばアクティブディレクトリ)等の実施できる装置であってもよい。
【0017】
チケット処理サーバ101は、デバイス105,106,107から送られてきた画像データに対してプロセス定義チケットに記載された一連の後処理を行う。ここでいう後処理の一例としては、画像データをプロセス定義チケットの設定に従って、他のファイルサーバへファイル送信する処理がある。また他の例としては、プロセス定義チケットの設定に従って、他の電子メールサーバに対して電子メールを送信する処理等がある。ユーザ108とユーザ109とは、それぞれデバイス105,106を操作するユーザである。
【0018】
プロセス定義チケットを用いた大まかな処理の流れとしては、管理者用PC103によって一連の処理と設定を記述したプロセス定義チケットを生成し、そのプロセス定義チケットをチケット管理サーバ102に格納する。そしてユーザ108(109)がデバイスを利用する際に、チケット管理サーバ102に格納されたプロセス定義チケットをデバイス105(106)に読み込み、そのプロセス定義チケットに記載された内容に沿って画像の読み取りを行う。こうして読み取った画像データは、プロセス定義チケットとともにチケット処理サーバ101に送信され、チケット処理サーバ101で前述したような後処理がなされて一連の処理が完了する。
【0019】
図2は、本実施形態に係るデバイス(画像処理装置)(105〜107)の構成を示すブロック図である。尚、ここでデバイス105〜107は全て図2に示す構成であっても、或はいずれかが他の装置が有している例えばプリンタを有していない等の構成であっても良い。
【0020】
制御部201は、このデバイス全体の動作を制御するとともに、画像入力ユニットであるスキャナ220や画像出力ユニットであるプリンタ221と接続されている。さらにLAN207や公衆回線(WAN)209と接続して画像データやデバイス情報の入出力を行っている。CPU202は。このデバイス全体を制御するためにRAM203或はROM212に記憶されたプログラムを実行して後述する各種制御を行う。RAM203は、CPU202による各種制御処理の実行時に各種データを一時的に記憶するワークメモリを提供している。ROM212はブートROMであり、デバイスの起動時に実行されるブートプログラム等を格納している。HDD213はハードディスクドライブで、OSや各種アプリケーションプログラム等を格納しており、プログラムの実行時には、これらプログラムはRAM203にロードされてCPU202により実行される。操作部I/F204は、タッチパネルを有した操作部(UI)205とのインターフェース部で、操作部205に表示する画像データを操作部205に出力し、また操作部205で入力された情報をCPU202に伝える役割をする。ネットワークI/F206は、LAN207に接続されて通信データの入出力を行う。モデム208は、公衆回線209に接続されて通信データの入出力を行う。イメージバスインターフェース(I/F)214は、システムバス211と、画像データを高速で転送できるイメージバス215との間に接続され、バスブリッジとして機能している。イメージバス215は、PCIバス又はIEEE1394等で構成される。
【0021】
次に、このイメージバス215に接続される各部を説明する。
【0022】
ラスタイメージプロセッサ(RIP)218は、PDL(ページ記述言語)コードをビットマップイメージに展開する。デバイスI/F部219は、スキャナ220やプリンタ221と制御部201とを接続し、画像データの同期系/非同期系の変換を行う。スキャナ画像処理部222は、スキャナ220から入力した画像データに対して補正、加工、編集を行う。プリンタ画像処理部223は、プリンタ221に出力する画像データに対して、プリンタ221に応じた補正、解像度変換等を行う。画像回転部224は、画像データの回転を行う。画像圧縮伸張部225は、多値画像データの場合はJPEGで、また2値画像データの場合は、JBIG,MMR,MH等により画像データの圧縮伸張処理を行う。ICカードスロット210は、ICカードメディアを挿入した後に適切なPIN(Personal Identifier Number)コードを入力することにより、暗号化及び復号に用いる鍵の入出力を行う。暗号・復号処理部216は、ICカードスロット210の鍵を用いてデータの暗号化や復号処理を行うハードウェア・アクセラレータボードである。
【0023】
尚、この図2の構成は、デバイス105,106,107が複合機(MFP)である場合の構成例を示しているが、本発明はこれに限定されるものでない。例えば、デバイス105,106,107がスキャナ機能のみがネットワークで使用できる単一機能の装置であっても良い。つまり、デバイス105,106,107の構成によっては、図2に示す構成の一部が存在していない場合もある。
【0024】
図3は、本実施形態に係るチケット管理サーバ102のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0025】
CPU301は、RAM302にロードされたプログラムに従って、このチケット管理サーバ102の動作を制御している。またRAM302は、CPU301のワークエリアを提供している。ハードディスク304(NVRAM等の不揮発メモリも含む)は、CPU301により実行される各種プログラム及び種々の設定を記憶している。通信部307は、ネットワーク104を介して他の装置やデバイスとの間で通信を行う。メインバス308はCPU301と各種メモリ及び通信部307とを接続し、データや各種制御信号を伝達している。この他に不図示のUI表示部や、ユーザコマンド入力部等が含まれていても良い。尚、本実施形態では特に断らない限り、チケット管理サーバ102では、CPU301がメインバス308を介してRAM302、ハードディスク304、通信部307を制御して後述する動作を実行している。
【0026】
図4は、本実施形態に係るチケット処理サーバ101のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0027】
CPU401は、RAM402にロードされたプログラムに従って、このチケット処理サーバ101の動作を制御している。またRAM402は、CPU401のワークエリアを提供している。ハードディスク404(NVRAM等の不揮発メモリも含む)は、CPU401により実行される各種プログラム及び種々の設定を記憶している。通信部407は、ネットワーク104を介して他の装置やデバイスとの間で通信を行う。メインバス408は、CPU401と各種メモリ及び通信部407とを接続し、データや各種制御信号を伝達している。この他に不図示のUI表示部や、ユーザコマンド入力部等が含まれていても良い。尚、本実施形態は特に断らない限り、チケット処理サーバ101では、CPU401がメインバス408を介してRAM402、ハードディスク404、通信部407を制御して後述する処理を実行する。
【0028】
図5は、本実施形態に係る管理者用PC103のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0029】
CPU501は、RAM502にロードされたプログラムに従って、この管理者用PC103の動作を制御している。またRAM502は、CPU501のワークエリアを提供している。ハードディスク504(NVRAM等の不揮発メモリも含む)は、CPU501により実行される各種プログラム及び種々の設定を記憶している。通信部507は、ネットワーク104を介して他の機器との間で通信を行う。ユーザコマンド入力部505は、ユーザにより操作されて各種コマンドやデータの入力を行うもので、例えばキーボードやポインティングデバイス、タッチパネルなどを含む。UI表示部506は、ユーザに提示するUI画面を表示する。上述した各部はメインバス508を介してCPU501と接続されている。尚、本実施形態は特に断らない限り、管理者用PC103では、CPU501がメインバス508を介してRAM502、ハードディスク504、ユーザコマンド入力部505、UI表示部506、通信部507を制御して後述する処理を実行する。
【0030】
次に図6のフローチャートを参照して本実施形態1に係る処理の流れを説明する。
【0031】
図6は、本発明の実施形態1に係る管理者用PC103によるプロセス定義チケットの編集処理を説明するためのフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムはハードディスク504にインストールされており、実行時にはRAM502にロードされてCPU501の制御の下で実行される。この処理の開始時には、予めプロセス定義チケット編集のためのソフトウェアが図5に示される管理者用PC103に導入されていることとする。
【0032】
先ずステップS1で、ネットワーク104に接続されている、プロセス定義チケットを実行できるデバイスの探索を行う。この探索に当たっては、同一サブネット内での検索、或は、機器名称などの特定の条件を組み合わせて探索しても良い。次にステップS2に進み、ステップS1で探索されたデバイスの内、これから作成するプロセス定義チケットを実行させる可能性のあるデバイスを選択する。この選択では、複数のデバイスを同時に選択可能である。次にステップS3に進み、ステップS2で選択した少なくとも1つのデバイスから、そのプロセス定義チケットの生成に必要となるデバイスの構成情報を取得する。この構成情報の一例としては、そのデバイスでサポートしている画像フォーマットの種類や読み取り解像度、その他、カラー読み取りの可否、変倍機能の有無、自動ドキュメントフィーダ(ADF)の有無などが含まれる。次にステップS4に進み、ステップS3で取得したデバイスが複数であれば、それらデバイスの構成情報に基づいて、各デバイスの構成単位で論理積(AND)演算を行う。これにより、各デバイスで共通している機能が抽出できる。尚、ステップS2、S3で、もし1つのデバイスしか選択されなかったときは、このステップS4の処理はスキップされる。またもし1つのデバイスしか選択されなかったときは、これ以降の処理で、その1つのデバイスの機能が共通の処理項目として用いられる。次にステップS5に進み、ステップS4で抽出された共通している処理項目(設定項目)と、プロセス定義チケットの生成時にプロセス定義チケットの設定項目として可変項目(変更可能)とを参照できる一覧を、管理者用PC103のUI表示部506に表示する。
【0033】
図7は、この一覧表示の一例を示す図である。
【0034】
図7の例では、例えば画像フォーマット、読み取り解像度、読み取りサイズなどは、可変項目として表示されている。また設定項目712は、一般的なプロセス定義チケットで定義できる機能を設定する設定項目を示している。
【0035】
次にステップS6に進み、プロセス定義チケットを編集するユーザ(プロセス定義チケットの管理者)による指示に基づいて、選択したデバイスを再度選択し直すかどうかを判定する。ここでいう再選択とは、例えば、デバイス105、デバイス106及びデバイス107を選択していたのを、デバイス105とデバイス106だけの選択に変更するものである。ここで再選択を行わない場合はステップS7に進むが、再選択を行う場合はステップS2に進んで再度デバイスを選択する選択制御を行う。
【0036】
ステップS7では、ステップS4の論理積演算の結果、複数のデバイスで共通の設定項目があるか否かを判定する。ここで、複数のデバイスで共通に利用可能な設定項目が存在している場合はステップS8に進み、その共通項目のみを可変としたプロセス定義チケットのテンプレートを作成する(テンプレート生成処理)。そしてステップS9に進み、ステップS8で生成されたテンプレートに基づいてプロセス定義チケットの作成及び編集を行う。このステップS9では、テンプレートに基づいてプロセス定義チケットを編集するため、後述のステップS12におけるデバイス毎のプロセス定義チケットが有効かどうかの判定が不要となる。そして、このプロセス定義チケットの編集を終了する。こうしてプロセス定義チケットの編集が完了した後、その完成したプロセス定義チケットをチケット管理サーバ102に格納する。このプロセス定義チケットの格納に当たっては、ユーザ毎にプロセス定義チケットを管理できるようにしても良い。
【0037】
一方、ステップS7で、複数のデバイスで共通に利用可能な設定項目が一つも存在しないと判定するとステップS10に進み、プロセス定義チケットのテンプレートを生成せずに管理者用PC103のUI表示部506に実行結果を表示する。この表示の一例としては、「選択した複数デバイスで、共通のプロセス定義チケット設定項目が見つかりませんでした」等が挙げられる。この通知に基づいて、この処理を終了させて再度、プロセス定義チケットの編集を開始しても良い。しかし本実施形態1では、プロセス定義チケットを生成することが目的であるため、ここではステップS10からステップS11に進む。ステップS11では、プロセス定義チケットのテンプレートを用いずに、新規のプロセス定義チケットの編集及び作成を行う。ここでは共通の設定項目に基づかずにプロセス定義チケットを作成するため、ステップS12で、プロセス定義チケットのが有効か否かの判断(バリデイト)を行う。
【0038】
このバリデイト処理の一例としては、ステップS11で作成したプロセス定義チケットを、実際にプロセス定義チケットを実行するデバイスに対して管理者用PC103から送信する。これによりデバイスは、そのプロセス定義チケットに記載された設定項目ごとに、有効か無効かを判断する。そして全ての設定項目が有効であれば、バリデイトOKを管理者用PC103に返信する。一方、全ての設定項目が有効でなければバリデイトNGを管理者用PC103に返信する。この場合、デバイスが具体的にどの設定項目が無効であるかを示す情報を返信に加える構成としても良い。ステップS12で、有効と判断された場合は、この編集処理を終了するが、バリデイトの結果がOKでないと判断した場合は再度ステップS11に戻ってプロセス定義チケットの再編集を行い、バリデイトOKとなるまで処理をループする。
【0039】
こうしてプロセス定義チケットの編集が完了すると、その完成したプロセス定義チケットをチケット管理サーバ102に格納する。このプロセス定義チケットの格納に際しては、ユーザ毎にプロセス定義チケットの管理できるようにしても良い。
【0040】
次に図7乃至図9について説明する。これらの図は、図6のステップS5の処理で、管理者用PC103のUI表示部506に表示される内容の一例を示している。
【0041】
図7は、本実施形態1に係る管理者用PC103のUI表示部に表示される表示例を示す図である。ここでは図6のステップS5で最初に表示される表示例を示している。
【0042】
設定項目712は、管理者用PC103においてプロセス定義チケットで設定可能な項目を列挙している。フィルタ713は、フィルタの条件を示しており、注目する設定項目でフィルタをかけて、テンプレートを作成するための項目を絞り込むための項目である。その詳細は図8を参照して後述する。714,715,716はそれぞれ、デバイス105、デバイス106、デバイス107から、図6のステップS3で取得したデバイスの構成情報を列挙している。701は、スキャンした画像をデータファイルとして扱う際、デバイスがサポートしている画像フォーマットの情報を列挙している。702は、スキャンする原稿のサイズをデバイスが自動検知可能かどうかを示す情報を列挙している。703は、原稿をスキャナで読み取る際に指定可能な読み取り解像度に関する情報を列挙している。ここでは、X方向とY方向の読み取り解像度がそれぞれ列挙して表示されている。704は、カラー読み取りに関する情報を列挙している。本実施形態1では示していないが、カラー読み取りの場合であっても、RGB24(24ビット階調で読み取り)やRGB16(16ビット階調で読み取り)といったようにデバイスの能力によって値が異なっている。705は、原稿の読み取りに際して変倍機能が使用できるかどうかを示す。706は、スキャン対象の原稿の読み取りサイズに関する情報を列挙している。ここでもX方向とY方向それぞれに、最大読み取りサイズと、最小読み取りサイズの情報が列挙して表示されている。707は、スキャンする原稿が両面に記載のある両面原稿の場合に、自動的に両面読み取りが可能か否かを示す情報を列挙する。708は、スキャンした画像データに対する圧縮機能があるか否かに関する情報を列挙する。本実施形態1では記載していないが、複数の圧縮方法を有するデバイスの場合には、指定可能な複数の画像圧縮方法が列挙される。709は、原稿を自動的にスキャナ220に供給するための自動ドキュメントフィーダ(ADF)が設置されているかを示す情報を列挙する。710は、原稿をスキャンする際に、コントラスト調整を指定した読み取りが可能か否かを示す情報を列挙する。711は、原稿をスキャンする際に、輝度調整を指定した読み取りが可能か否かを示す情報を列挙する。
【0043】
図8は、本実施形態1に係る管理者用PC103のUI表示部506に表示される表示例を示す図である。ここでは図6のステップS5で最初に図7に示す表示例に対して、ユーザが、フィルタ713の内、プロセス定義チケットのテンプレートを作成するのに必要となる設定項目をチェックした例を示している。ここでは801〜806で示す行がチェックされている。これらのチェックを行った後に、不図示ではあるが、このUI表示画面に対する表示の更新、もしくはチェックをされた時点で、UI画面表示の更新が行われる。
【0044】
図8に示した例では、801,802,803に対応するプロセス定義チケットの設定項目に関しては、選択した全てのデバイスで実行が可能である。しかしながら、804,805,806に対応するプロセス定義チケットの設定項目に関しては、全てのデバイスで機能が一致していない。具体的には、804では、カラー読み取りに関してデバイス107が不適合である。また805では、両面読み取りに関してデバイス106,107とが不適合である。更に、806では、ADFの有無に関して、デバイス106が不適合であることが分かる。
【0045】
図9は、本実施形態1に係る管理者用PC103のUI表示部506における表示遷移の一例を説明する図である。ここでは前述の図7及び図8に示す表示遷移に基づいて示している。
【0046】
901は、図7に示されている表示項目の一部の表示例を説明のために抜き出して示している。この時点では図7での表示内容と同様の表示である。次に902で、ユーザがフィルタ713にチェックを行った時点を示している。この例では、画像フォーマット701の「JPEG」の詳細項目と、両面読み取り707がチェックされた状態を示している。次に903は、902でフィルタ713の項目にチェックを行った後、不図示ではあるがUI画面の更新を指示した場合の表示例(図8に相当)を示している。801では、選択した全てのデバイスで実行可能であることを識別可能に表示(例えば青色表示)する。また805では、デバイス106とデバイス107が、両面読み取り機能に不適合であることを識別可能に表示(例えば赤色表示)するように表示制御する。
【0047】
図10は、図8で表示された内容に対して、図6のステップS6で、選択したデバイスを変更した後、再度、ステップS5で表示される表示例を示す図である。ここでは図8でデバイス105,106,107が選択されていたのが、デバイス105,106だけを選択するように変更されている。即ち、管理者用PC103でプロセス定義チケットを作成及び編集するユーザが、図8の表示に応じて、デバイス107をプロセス定義チケットの対象機種から除外している。この除外する処理は、図6のステップS6で再設定を選択してステップS2に進み、プロセス定義チケットを実行するデバイスとして、デバイス105,106とを選択することによって行われる。その後、ステップS3〜ステップS4を経て、再度、図8で説明したのと同様に、フィルタ項目を設定して場合を図10で示している。
【0048】
図10の例では、フィルタ項目が、1001〜1004で示されている。この結果、デバイス105とデバイス106とで共通の設定項目として以下のプロセス定義チケットのテンプレートが生成される。
【0049】
1001は画像フォーマットがJPEG、1002はX方向の読み取り解像度が600dpi、1003はY方向の読み取り解像度が600dpiである。また1004は、カラー読み取りがRGB24である。これら条件を満足するプロセス定義チケットのテンプレートが、図6のステップS8で生成される。
【0050】
図7乃至図10を参照して説明したように、フィルタ713を用いることにより、どのデバイスが条件を満足しないか、即ち、どのデバイスを選択肢から外せば、所望のプロセス定義チケットのテンプレートを作成できるかを容易に判別できる。
【0051】
一方、もう少し単純に、ステップS3で選択した各デバイスからの構成情報の内、プロセス定義チケットの設定項目で選択可能な設定項目の数のように、有効にできる設定項目の数にのみ着目して自動的にプロセス定義チケットのテンプレートを生成しても良い。例えば、図8の例において、ユーザによって選択されたフィルタに該当する6つの項目のうち、デバイス105,106,107の3つの組み合わせによれば3つの項目が実行可能である。同様に、デバイス105,106の2つの組み合わせによれば4つの項目が実行可能である。同様に、デバイス105,107の2つの組み合わせによれば4つの項目が実行可能である。同様に、デバイス106,107の2つの組み合わせによれば3つの項目が実行可能である。この結果から、デバイス105,106の組み合わせと、デバイス105,107の組み合わせが他の組み合わせと比べて実行可能な項目数が多いことがわかる。従って、実行可能な項目数が多い、デバイス105,106の組み合わせに基づくテンプレートとデバイス105,107の組み合わせに基づくテンプレートとを自動的に生成するようにする。
【0052】
以上説明したように本実施形態1によれば、プロセス定義(プロセス定義チケット)のテンプレートを作成し、それを基にプロセス定義チケットを作成できる。これにより、そのプロセス定義チケットの確認、検証、再定義を行うといった面倒な処理を行うことなく、プロセス定義(プロセス定義チケット)を作成できるという効果がある。
【0053】
また、プロセスの一部を実行するデバイスの能力情報に基づいた、プロセス定義(プロセス定義チケット)のテンプレートを作成し、そのテンプレートに従ってプロセス定義チケットを作成できる。このため、ネットワーク上の各デバイスの能力情報を詳細に把握することなく、簡便にプロセス定義チケットを作成することができる。
【0054】
[実施形態2]
次に本発明の実施形態2について説明する。尚、この実施形態2に係るシステム、サーバ101,102、PC103及び各デバイスの構成は前述の実施形態1と同じであるため、その説明を省略する。
【0055】
図11は、本発明の実施形態2に係る管理者用PC103によるプロセス定義チケットの編集処理を説明するためのフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムはハードディスク504にインストールされており、実行時にはRAM502にロードされてCPU501の制御の下に実行される。この処理の開始時には、予めプロセス定義チケット編集のためのソフトウェアが図5に示される管理者用PC103に導入されていることとする。この実施形態2では、ステップS26で、共通項のみでプロセス定義チケットAを作成する点(実施形態1ではテンプレートを作成)が実施形態1と異なっている。またステップS29で、代替えプロセス定義チケットAの存在有無によって、プロセス定義チケットBのバリデイトの処理を切り替える点と、ステップS30で、代替えプロセス定義チケットを同時に登録する点が、実施形態1と異なっている。
【0056】
プロセス定義チケットの編集が開始されると先ずステップS21で、ネットワーク104に接続されている、プロセス定義チケットの実行が可能なデバイスを探索する。この探索では、同一サブネット内での検索、或は、デバイス名称などの特定の条件を組み合わせて探索しても良い。次にステップS22に進み、ステップS21で探索されたデバイスの内、これから作成を行うプロセス定義チケットを実行させる可能性のあるデバイスを選択する。このデバイス選択は、複数のデバイスを選択することが可能である。次にステップS23に進み、ステップS22で選択したデバイスから、プロセス定義チケットを生成するのに必要となるデバイスの構成情報を取得する。この構成情報には、デバイスでサポートしている画像フォーマットの種類、読み取り解像度、その他、カラー読み取りの可否、変倍機能の有無、ドキュメントフィーダ(ADF)の有無などが含まれる。次にステップS24に進み、ステップS23で取得した複数のデバイスの構成情報の共通項目を探すために構成単位で論理積演算を行う。そしてステップS25で、複数のデバイスで共通に利用可能な設定項目が存在するかどうか判定する。この判定結果で、共通項目が存在すると判定するとステップS26に進み、それら共通の項目のみで構成されるプロセス定義チケットAを作成する。
【0057】
一方、ステップS25で、複数のデバイスで共通に利用可能な設定項目が一つも存在しないと判定するとステップS28に進む。ここでは、ステップS26のように、プロセス定義チケットAに相当するプロセス定義チケットを作成せずに、管理者用PC103のUI表示部506に実行結果を表示する。この表示の一例としては、「選択した複数デバイスで、共通のプロセス定義チケットの自動作成が出来ませんでした」等が挙げられる。
【0058】
こうしてステップS26或はステップS28を実行するとステップS27に進み、デバイスの構成情報とは関係ないチケット作成処理を行う。即ち、管理者用PC103で新規な第1のプロセス定義チケット(本実施形態2ではプロセス定義チケットB)の編集及び作成を行う。こうしてプロセス定義チケットBを作成するとステップS29に進み、ステップS26で作成されたプロセス定義チケットA(第2のプロセス定義チケット)が存在しているかどうかを判定する。ここでプロセス定義チケットAが存在すると判定するとステップS30に進み、存在していないと判定するとステップS31に進む。ステップS30では、プロセス定義チケットAをプロセス定義チケットBの代替用のプロセス定義チケットとして、関連性を持たせた上で、これらをチケット管理サーバ102に登録して、この処理を終了する。
【0059】
これによりプロセス定義チケットBの実行時、選択されているデバイスの機能により、そのプロセス定義チケットBが実行できない機能があると判定されると、プロセス定義チケットAを用いるようにプロセス定義チケットの切り替えを行う。これにより、新規に作成されたプロセス定義チケットが実行できない場合であっても、複数のデバイスの共通機能に基づくプロセス定義チケットで代替できるため、プロセス定義チケットを実行できずに処理がストップしてしまうといった事態を回避できる。
【0060】
一方ステップS31では、プロセス定義チケットBのみが存在するため、そのプロセス定義チケットBが有効なプロセス定義チケットであるか否かを判定するためのバリデイト(認証)を行う。このバリデイト処理の一例としては、ステップS27で作成したプロセス定義チケットBのファイルを、実際にプロセス定義チケットBを実行するデバイスに対して管理者用PC103から送信する。これによりデバイスは、そのプロセス定義チケットBに記載された設定項目ごとに有効か無効かを判断する。そして、全て有効であると判断するとバリデイトOKを返信する。一方、一つでも有効でない項目があるとバリデイトNGを返す。このときデバイスは、どの設定項目が有効でないかを示す情報を加えても良い。こうしてステップS31で、バリデイトの結果、OKと判断された場合にはプロセス定義チケットBをチケット管理サーバ102に登録して、プロセス定義チケットの編集を終了する。尚、ステップS31で、バリデイトの結果がNGであれば、再度ステップS27に進んで、プロセス定義チケットBの再編集を行い、バリデイトOKとなるまで処理をループさせる。
【0061】
以上説明したように本実施形態2によれば、複数のデバイスが共通に実施できる機能に基づいてプロセス定義(プロセス定義チケット)を作成し、それを新規なジョブ定義チケットの代替プロセス定義チケットとして登録できる。これにより、その新規なプロセス定義チケットに実行できない機能があっても、代替プロセス定義チケットによりその処理を代行できるという効果がある。
【0062】
[実施形態3]
次に本発明の実施形態3について説明する。この実施形態3では、実際にプロセス定義チケットを実行するデバイスの現在の状態を取得し、その取得したデバイスの状態と、実行するプロセス定義チケットとの実行可否判定を行う。そして、その判定結果に応じて、代替用のプロセス定義チケットを有効にする点が前述の実施形態1,2と異なっている。尚、この実施形態3に係るシステム、サーバ101,102、PC103及びデバイスの構成は前述の実施形態1と同じであるため、その説明を省略する。
【0063】
図12は、本発明の実施形態3に係るチケット管理サーバ102によるデバイスの監視処理を説明するフローチャートである。尚、この処理を実行するプログラムはハードディスク404にインストールされており、実行時にはRAM402にロードされてCPU401の制御の下に実行される。この処理の開始時には、予めプロセス定義チケット編集のためのソフトウェアが図4に示されるチケット管理サーバ102に導入されていることとする。
【0064】
この処理は、プロセス定義チケットを実装するデバイスの監視が開始されることにより開始され、先ずステップS41で、デバイスを利用するユーザ108或は109が、そのデバイスの操作部205を使用してログイン操作を行う。また或はICカードスロット210にICカードメディアを挿入する等のログイン操作を行って、ディレクトリサービス(例えばアクティブディレクトリ)等で認証を行ったことを認識する。次にステップS42に進み、ユーザがログインしたデバイスを特定する。ここではデバイス105とする。このデバイスの特定は、ログインしたデバイスのIPアドレス、デバイス名称、デバイスのシリアル番号情報等、ネットワーク104に接続している複数のデバイスを一意に特定する情報を取得することにより行われる。次にステップS43に進み、そのデバイス105にログインしたユーザ108に関連付けられたプロセス定義チケットCを特定する。このユーザ情報とプロセス定義チケットとの関連付けは、管理者用PC103で作成したプロセス定義チケットファイルをチケット管理サーバ102に配置する際に行われているものとする。次にステップS44に進み、ユーザがログインしたデバイス105の現在の状態を取得する。
【0065】
次にステップS45に進み、ステップS44で取得したデバイス105の現在の状態と、ステップS43でユーザに関連付けられたプロセス定義チケットの設定内容とを比較する。そして、プロセス定義チケットで設定される設定項目の全てが、そのデバイス105の現在の状態で実行可能か否かを判定する。この一例として、プロセス定義チケットCでADFを使用する設定となっているが、デバイス105がハードウェアのトラブル等によってADFを使用しないスキャン動作は可能であるが、ADFが使用できないケースが想定できる。ステップS45の判定の結果、プロセス定義チケットCの設定項目の全てが実行可能なデバイス状態であると判定すると、プロセス定義チケットCの設定でデバイス105が動作ができるように処理した後この処理を終了する。
【0066】
一方、ステップS45で、プロセス定義チケットCの設定では動作が完全に行えないデバイス状態であると判定した場合はステップS46に進み、プロセス定義チケットCを使用不可能にする。このプロセス定義チケットCを使用不可能にする設定は、チケット管理サーバ102内で、監視ソフトウェアの指示によって行われる。次にステップS47に進み、予め用意していた代替用のプロセス定義チケットDを有効にする。このプロセス定義チケットDを有効にする設定は、チケット管理サーバ102内で、監視ソフトウェアの指示によって行われる。本実施形態3では、プロセス定義チケットDは、ADFを使用しないプロセス定義チケットである。そしてプロセス定義チケットCの設定でデバイス105が動作できるように処理した後で、この処理を終了する。
【0067】
図13は、本実施形態3において、図12のステップS46,S47におけるプロセス定義チケットの切替え処理を説明する図である。
【0068】
1301は、代替えプロセス定義チケットが適用されていないときの、プロセス定義チケット構成の一覧を示す。1310は、実際にデバイスに対して配信対象となっているプロセス定義チケットが列挙されている列で、チケット管理サーバ102は、1310に列挙されているプロセス定義チケットを配信対象としている。1313は、本実施形態3に係るプロセス定義チケットCであり、別な例として、1314にプロセス定義チケットVを例示してある。1311は、配信対象のプロセス定義チケットに対する代替えのプロセス定義チケットの一覧を示している。また1312は、代替えプロセス定義チケットに対する説明を記述している。このプロセス定義チケット1301は、チケット管理サーバ102において、不図示ではあるが、UI表示部等によって、適宜表示を行うようにしても良い。1315は、ADFが使用不能と判断されたときに、プロセス定義チケットC1313の代替えとして使用されるプロセス定義チケットDを登録しており、その説明が記述されている。1316は、カラースキャンが使用不能と判断されたときに、プロセス定義チケットC1313の代替えとして使用されるプロセス定義チケットEを登録しており、その説明が記述されている。1317は、原稿サイズ検知の機能が使用不能と判断されたときに、プロセス定義チケットC1313の代替えとして使用されるプロセス定義チケットEを登録しており、その説明が記述されている。
【0069】
同様にして、プロセス定義チケットV1314の代替えプロセス定義チケットとして、1318は、ADFが使用不能と判断されたときに、プロセス定義チケットV1314の代替えとなるプロセス定義チケットWが登録され、その説明が記述されている。1319は、カラースキャンが使用不能と判断されたときに、プロセス定義チケットV1314の代替えとして使用されるプロセス定義チケットXを登録しており、その説明が記述されている。1320は、両面原稿の読み取りが使用不能と判断されたときに、プロセス定義チケットV1314の代替えとして使用されるプロセス定義チケットYを登録しており、その説明が記述されている。
【0070】
次に1302は、図12のステップS46、S47の処理が実行された後の構成例を示し、1301に対して以下に示すような変更が行われている。
【0071】
ステップS46の処理によって、プロセス定義チケットCは、配信対象のプロセス定義チケットから除外され、1322に示すように代替えプロセス定義チケットの一部、或は不図示ではあるが、使用不可能なプロセス定義チケットとして扱われる。1302の表示例では、代替えプロセス定義チケットの一部として表示を行い、プロセス定義チケットの説明としてプロセス定義チケットD/プロセス定義チケットE/プロセス定義チケットFの基になっているプロセス定義チケットの説明が記述されている。また現在、本実施形態3に係る処理によって代替えが行われていることを示している。また1322では、代替されている旨をより解りやすくするために、不図示ではあるが、チケット管理サーバ102において、UI表示部等によって、例えば表示色を変更して表示しても良い。1321は、図12のステップS47の処理によって、プロセス定義チケットDがプロセス定義チケットCの代わりに配信対象のプロセス定義チケットとなっていることを示している。
【0072】
尚、ある機能に関する代替プロセス定義チケットが複数ある場合、それら代替プロセス定義チケットのいずれを用いるかを決めるための優先情報を設定しておき、その優先情報に従った順位に従って、使用するプロセス定義チケットを決定しても良い。
【0073】
以上説明したように本実施形態3によれば、配信対象のプロセス定義チケットに対して、そのプロセス定義チケットの機能に応じた代替プロセス定義チケットを定義して登録しておく。これにより、配信対象のプロセス定義チケットのある機能が実行できなくなったときでも、その代替プロセス定義チケットにより、所望する機能を達成することができる。
【0074】
以上、本発明の実施形態を説明した。尚、これ以外にも、配信対象のオリジナルのプロセス定義チケットで、あるデバイスで実行できない機能がある場合に、管理者用PC103が、その機能を除いたプロセス定義チケットを自動的に作成して、そのデバイスに配信するようにしても良い。
【0075】
また管理者用PC103は、チケット管理サーバ102に登録したプロセス定義チケットの内、不要となったプロセス定義チケットを自動的に廃棄するようにしても良い。
【0076】
また1つのテンプレートに基づいて複数のプロセス定義チケットが生成される場合、それら生成された複数のプロセス定義チケットに優先順位を付して登録しておく。そして、あるプロセス定義チケットが実行できない場合に、その優先順位に従って他の代替用のプロセス定義チケットを選択するようにしても良い。また或は、デバイスのUI画面などに、プロセス定義チケットを選択するための画面を表示してユーザに選択させても良い。
【0077】
(他の実施形態)
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムを、システム或いは装置に直接或いは遠隔から供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータが該供給されたプログラムを読み出して実行することによっても達成され得る。その場合、プログラムの機能を有していれば、形態は、プログラムである必要はない。
【0078】
従って、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、該コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明のクレームでは、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等、プログラムの形態を問わない。
【0079】
プログラムを供給するための記録媒体としては、様々なものが使用できる。例えば、フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM,DVD−R)などである。
【0080】
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続し、該ホームページからハードディスク等の記録媒体にダウンロードすることによっても供給できる。その場合、ダウンロードされるのは、本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルであってもよい。また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明のクレームに含まれるものである。
【0081】
また、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記憶媒体に格納してユーザに配布する形態としても良い。その場合、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせ、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムが実行可能な形式でコンピュータにインストールされるようにする。
【0082】
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される形態以外の形態でも実現可能である。例えば、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
【0083】
更に、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれるようにしてもよい。この場合、その後で、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行ない、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明の実施形態に係る情報処理システムの構成を説明する図である。
【図2】本実施形態に係るデバイス(画像処理装置)の構成を示すブロック図である。
【図3】本実施形態に係るチケット管理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】本実施形態に係るチケット処理サーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図5】本実施形態に係る管理者用PCのハードウェア構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の実施形態1に係る管理者用PCによるプロセス定義チケットの編集処理を説明するためのフローチャートである。
【図7】実施形態1に係る管理者用PCで表示される、プロセス定義チケットの処理項目(設定項目)と、各デバイスの能力との一覧表示例を示す図である
【図8】本実施形態1に係る管理者用PCのUI表示部に表示される表示例を示す図である。
【図9】本実施形態1に係る管理者用PCのUI表示部における表示遷移の一例を説明する図である。
【図10】図8で表示された内容に対して、図6のステップS6で、選択したデバイスを変更した後、再度、ステップS5で表示される表示例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態2に係る管理者用PCによるプロセス定義チケットの編集処理を説明するためのフローチャートである。
【図12】本発明の実施形態3に係るチケット管理サーバによるデバイスの監視処理を説明するフローチャートである。
【図13】本実施形態3において、図12のステップS46,S47におけるプロセス定義チケットの切替え処理を説明する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の処理からなるプロセスを定義するプロセス定義チケットを作成する情報処理装置であって、
ネットワーク上でプロセス定義チケットに基づく処理を実行するのに使用される可能性のあるデバイスを選択する選択手段と、
前記選択手段で選択したデバイスの能力情報を取得する取得手段と、
テンプレートに含まれる処理項目を指示する指示手段と、
前記指示手段によって指示された前記処理項目において、前記取得手段で取得された前記デバイスの能力情報に基づき、前記デバイスで共通、或は共通でない機能を識別可能に表示する表示制御手段と、
前記表示制御手段による表示の確認に基づいて、前記指示手段で指示された前記処理項目に関して、前記選択手段で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力を含むプロセス定義チケットのテンプレートを生成するテンプレート生成手段と、
前記テンプレート生成手段によって生成された前記テンプレートに基づいて、前記デバイスを使用して実行するプロセス定義チケットを作成するチケット作成手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記選択手段で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力が見つからないとき、その旨をユーザに通知する通知手段を更に有することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記選択手段で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力が見つからないとき、前記選択手段により再度デバイスを選択させる選択制御手段を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
複数の処理からなるプロセスを定義するプロセス定義チケットを作成する情報処理装置であって、
複数の処理からなるプロセスを定義する第1のプロセス定義チケットを作成するチケット作成手段と、
ネットワーク上で前記第1のプロセス定義チケットに基づく処理を実行するのに使用される可能性のあるデバイスを選択する選択手段と、
前記選択手段によって選択された前記デバイスの能力情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得した前記デバイスの能力情報に基づき、前記選択手段で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力を含む第2のプロセス定義チケットを生成する生成手段と、
前記第1のプロセス定義チケットに基づく処理の実行時に前記デバイスが有する能力により実行できない処理が生じたとき、前記第1のプロセス定義チケットに代わる前記第2のプロセス定義チケットを代替プロセス定義チケットとして登録する登録手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項5】
プロセス定義チケットに基づいてデバイスの処理を制御する情報処理装置であって、
デバイスに対応するプロセス定義チケットを特定する特定手段と、
前記デバイスの能力情報を取得する取得手段と、
前記プロセス定義チケットと前記取得手段により取得した能力情報とに基づいて、前記デバイスにより前記プロセス定義チケットを実行できるかどうかを判定する判定手段と、
前記判定手段により実行できないと判定されると、当該実行できない機能に応じた代替プロセス定義チケットを有効にする切替え手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項6】
前記切替え手段は、更に優先情報に応じて切替えることを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
デバイス或は当該デバイスのユーザに対応つけて、前記プロセス定義チケットを格納する格納手段を更に有し、前記特定手段は、ログインした前記デバイス或は前記デバイスのユーザに対応するプロセス定義チケットを特定することを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数のデバイスと情報処理装置とをネットワークを介して接続した情報処理システムであって、
ネットワーク上でプロセス定義チケットに基づく処理を実行するのに使用される可能性のあるデバイスを選択する選択手段と、
テンプレートに含まれる処理項目を指示する指示手段と、
前記選択手段で選択したデバイスの能力情報を取得する取得手段と、
前記指示手段によって指示された前記処理項目において、前記取得手段で取得された前記デバイスの能力情報に基づき、前記デバイスで共通、或は共通でない機能を識別可能に表示する表示制御手段と、
前記表示制御手段による表示の確認に基づいて、前記指示手段で指示された前記処理項目に関して、前記選択手段で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力を含むプロセス定義チケットのテンプレートを生成するテンプレート生成手段と、
前記テンプレート生成手段によって生成された前記テンプレートに基づいて、前記デバイスを使用して実行するプロセス定義チケットを作成するチケット作成手段と、
前記作成手段により作成された前記プロセス定義チケットを登録する登録手段と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項9】
複数のデバイスと情報処理装置とをネットワークを介して接続した情報処理システムであって、
前記デバイス或は前記デバイスのユーザに対応するプロセス定義チケットを登録する登録手段と、
前記登録手段に登録されている、ログインしたデバイスに対応するプロセス定義チケットを特定する特定手段と、
前記デバイスの能力情報を取得する取得手段と、
前記特定手段により特定されたプロセス定義チケットと前記取得手段により取得した能力情報とに基づいて、前記デバイスにより前記プロセス定義チケットを実行できるかどうかを判定する判定手段と、
前記プロセス定義チケットに基づく処理の実行時に前記デバイスが有する能力により実行できない処理が生じたとき、前記プロセス定義チケットに代わるプロセス定義チケットを代替プロセス定義チケットとして前記登録手段に登録する手段と、
前記プロセス定義チケットに基づく処理の実行時に、前記デバイスで実行できない機能があると、前記代替プロセス定義チケットを有効にする切替え手段と、
を有することを特徴とする情報処理システム。
【請求項10】
複数の処理からなるプロセスを定義するプロセス定義チケットを作成する情報処理装置の制御方法であって、
ネットワーク上でプロセス定義チケットに基づく処理を実行するのに使用される可能性のあるデバイスを選択する選択工程と、
テンプレートに含まれる処理項目を指示する指示工程と、
前記選択工程で選択したデバイスの能力情報を取得する取得工程と、
前記指示工程で指示された前記処理項目において、前記取得工程で取得された前記デバイスの能力情報に基づき、前記デバイスで共通、或は共通でない機能を識別可能に表示する表示制御工程と、
前記表示制御工程による表示の確認に基づいて、前記指示工程で指示された前記処理項目に関して、前記選択工程で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力を含むプロセス定義チケットのテンプレートを生成するテンプレート生成工程と、
前記テンプレート生成工程で生成された前記テンプレートに基づいて、前記デバイスを使用して実行するプロセス定義チケットを作成するチケット作成工程と、
を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項11】
複数の処理からなるプロセスを定義するプロセス定義チケットを作成する情報処理装置の制御方法であって、
複数の処理からなるプロセスを定義する第1のプロセス定義チケットを作成するチケット作成工程と、
ネットワーク上で前記第1のプロセス定義チケットに基づく処理を実行するのに使用される可能性のあるデバイスを選択する選択工程と、
前記選択工程で選択された前記デバイスの能力情報を取得する取得工程と、
前記取得工程で取得した前記デバイスの能力情報に基づき、前記選択工程で選択された前記デバイスで共通に実行可能な能力を含む第2のプロセス定義チケットを生成する生成工程と、
前記第1のプロセス定義チケットに基づく処理の実行時に前記デバイスが有する能力により実行できない処理が生じたとき、前記第1のプロセス定義チケットに代わる前記第2のプロセス定義チケットを代替プロセス定義チケットとして登録する登録工程と、
を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項12】
プロセス定義チケットに基づいてデバイスの処理を制御する情報処理装置の制御方法であって、
デバイスに対応するプロセス定義チケットを特定する特定工程と、
前記デバイスの能力情報を取得する取得工程と、
前記プロセス定義チケットと前記取得工程で取得した能力情報とに基づいて、前記デバイスにより前記プロセス定義チケットを実行できるかどうかを判定する判定工程と、
前記判定工程で実行できないと判定されると、当該実行できない機能に応じた代替プロセス定義チケットを有効にする切替え工程と、
を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項13】
請求項10乃至12のいずれか1項に記載の制御方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2010−108437(P2010−108437A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−282437(P2008−282437)
【出願日】平成20年10月31日(2008.10.31)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】