情報処理システムおよび情報処理システムの制御方法
【課題】簡易な方式でU3メモリ等を認識してアクセスすることが可能な情報処理システムを提供する。
【解決手段】装着されたUSBメモリが解析できないUSBメモリであることを認識する(ステップS20)。そして、ディスコネクトに設定する(ステップS21)。次にUSB接続処理を実行する(ステップS22)。USB接続ラインを介してPCに対してUSB接続を実行するように指示する。PCは、装着されたデバイスがUSB接続されたMFPと認識する(ステップS23)。そして、PCは、MFPのデータ制御情報を取得する(ステップS25)。そして、MFPは、USB接続ラインを介して、USBメモリから出力されたデータ制御情報を転送する(ステップS26)。
【解決手段】装着されたUSBメモリが解析できないUSBメモリであることを認識する(ステップS20)。そして、ディスコネクトに設定する(ステップS21)。次にUSB接続処理を実行する(ステップS22)。USB接続ラインを介してPCに対してUSB接続を実行するように指示する。PCは、装着されたデバイスがUSB接続されたMFPと認識する(ステップS23)。そして、PCは、MFPのデータ制御情報を取得する(ステップS25)。そして、MFPは、USB接続ラインを介して、USBメモリから出力されたデータ制御情報を転送する(ステップS26)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特に、USB(Universal Serial Bus)デバイスを装着することが可能なUSBコネクタを備えた画像入出力装置と、ネットワークで接続された情報処理装置とで構成される情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、普及してきた携帯情報端末(PDA)(Personal Dada Assistance)やデジタルカメラ等において、画像データ等の保存用に着脱可能な外部記憶装置であるメモリカード等を用いることが普及してきている。
【0003】
そして、当該外部記憶装置に保存されている画像データに基づいて画像を形成等することが可能な画像入出力装置の1つであるMFP(Multi Function Peripheral)が普及してきている。
【0004】
一方、近年、着脱可能な外部記憶装置としてUSBメモリが普及してきており、データのセキュリティ対策が近年重要になってきている。その対策の1つとして、データ領域のみならず、アプリケーション(以下、単にアプリ)領域が設けられて、当該アプリ領域に格納されている暗号化アプリ等を用いてデータ領域にデータを格納することが可能なUSBメモリが登場してきている。
【0005】
例えば、サンディスク社が提唱しているU3規格に準拠したUSBメモリ(以下、U3メモリとも称する)を挙げることができる。
【0006】
上述したU3メモリのアプリケーションは、一般的にPC(Personal Computer)で用いられる汎用OS(Operating System)(例えばWindows(登録商標))に対応しており、MFPに搭載されている組込OS(例えばVxWorks(登録商標))に対応していない場合が多い。
【0007】
したがって、MFPに設けられたUSBのコネクタ端子に当該U3メモリを装着してもMFPは、U3メモリに格納されたアプリケーションを認識することができず、U3メモリを制御することはできなかった。
【0008】
この点で、特開2006−15532号公報においては、サービスサイトより、ネットワークを介して周辺機器制御ソフトウェアをダウンロードして、認識することができない周辺機器であるUSB機器(例えばU3メモリ等)を認識可能とする方式が開示されている。
【特許文献1】特開2006−15532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、この方式は、USB機器を制御可能とするためにOSに応じて周辺機器制御ソフトウェアをサービスサイトに設ける必要があり、アップデートも頻繁に行われる状況においては、コストが非常に掛かるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、簡易な方式でU3メモリ等を認識してアクセスすることが可能な情報処理システムおよび情報処理システムの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る情報処理システムは、複数のUSBデバイスを接続可能な第1のUSBデバイス接続部を含む、画像入出力装置と、画像入出力装置とネットワークを介して接続され、USBデバイスを接続可能な第2のUSBデバイス接続部を含む、情報処理装置と、画像入出力装置の第1のUSBデバイス接続部と情報処理装置の第2のUSBデバイス接続部とを互いに接続するためのUSB接続ラインとを備える。画像入出力装置は、ネットワークを介して情報処理装置とデータの授受を実行するための第1の通信部と、第1のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続された場合に、当該USBデバイスの情報を認識して、認識結果に基づいてアクセス可能なUSBデバイスに対してアクセスする第1のUSBデバイス制御部とをさらに含む。情報処理装置は、ネットワークを介して画像入出力装置とデータの授受を実行するための第2の通信部と、第2のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続された場合に、当該USBデバイスの情報を認識して、認識結果に基づいてアクセス可能なUSBデバイスに対してアクセスする第2のUSBデバイス制御部とをさらに含む。第1のUSBデバイス制御部は、第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスが接続されたと判断した場合には、所定のUSBデバイスを認識することが可能な情報処理装置に対してUSB接続ラインを介して所定のUSBデバイスの情報を転送する。第2のUSBデバイス制御部は、USB接続ラインを介して第1のUSBデバイス制御部から転送された所定のUSBデバイスの情報を認識する。第2の通信部は、第1のUSBデバイス制御部により所定のUSBデバイスをアクセスするために第2のUSBデバイス制御部による所定のUSBデバイスに対する認識結果をネットワークを介して接続された画像入出力装置の第1の通信部に対して送信する。
【0012】
好ましくは、画像入出力装置は、原稿の画像データを読み取る読取部をさらに含む。第1の通信部は、読取部で読み取った画像データを第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスに格納する指示が有った場合に、読取部で読み取った画像データをネットワークを介して接続された情報処理装置の第2の通信部に対して送信する。第1のUSBデバイス制御部は、USB接続ラインを介して第2のUSBデバイス制御部により転送された画像データを第1のUSBデバイス接続部に接続された所定のUSBデバイスに対してデータ書込処理を実行する。
【0013】
好ましくは、画像入出力装置は、画像データの印刷処理を実行する印刷部をさらに含む。第1のUSBデバイス制御部は、第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスに格納された画像データを印刷部で印刷する指示が有った場合に、所定のUSBデバイスから読み出された画像データをUSB接続ラインを介して転送する。第2の通信部は、USB接続ラインを介して取得した所定のUSBデバイスから読み出された画像データをネットワークを介して接続された画像入出力装置の第1の通信部に対して送信する。印刷部は、第1の通信部を介して受信した画像データに対して印刷処理を実行する。
【0014】
好ましくは、第1のUSBデバイス接続部は、複数のUSBデバイスと接続するための複数のコネクタ端子を有する。複数のコネクタ端子のうちの1つのコネクタ端子は、USB接続ラインと接続される。複数のコネクタ端子のうちの別のコネクタ端子に所定のUSBデバイスが接続された場合には、別のコネクタ端子とUSB接続ラインと接続されたコネクタ端子とが電気的に接続される。
【0015】
本発明に係る情報処理システムの制御方法は、複数のUSBデバイスを接続可能な第1のUSBデバイス接続部を含む、画像入出力装置と、画像入出力装置とネットワークを介して接続され、USBデバイスを接続可能な第2のUSBデバイス接続部を含む、情報処理装置と、画像入出力装置の第1のUSBデバイス接続部と情報処理装置の第2のUSBデバイス接続部とを互いに接続するためのUSB接続ラインとを備える、情報処理システムの制御方法であって、画像入出力装置において、第1のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続されるステップと、第1のUSBデバイス接続部に接続されたUSBデバイスがアクセスできない所定のUSBデバイスであると認識するステップと、認識するステップにおいて、第1のUSBデバイス接続部に接続されたUSBデバイスがアクセスできない所定のUSBデバイスであると認識した場合には、USB接続ラインを介して所定のUSBデバイスのアクセスが可能な情報処理装置に対して所定のUSBデバイスの情報を転送するステップと、情報処理装置において、USB接続ラインを介して転送された所定のUSBデバイスの情報を認識するステップと、所定のUSBデバイスをアクセスするために所定のUSBデバイスに対する認識結果をネットワークを介して接続された画像入出力装置に送信するステップとを備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る情報処理システムは、第1のUSBデバイス制御部において、第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスが接続されたと判断した場合には、所定のUSBデバイスを認識することが可能な情報処理装置に対してUSB接続ラインを介して所定のUSBデバイスの情報を転送する。第2のUSBデバイス制御部は、USB接続ラインを介して第1のUSBデバイス制御部から転送された所定のUSBデバイスの情報を認識する。第2の通信部は、第1のUSBデバイス制御部により所定のUSBデバイスをアクセスするために第2のUSBデバイス制御部による所定のUSBデバイスに対する認識結果をネットワークを介して接続された画像入出力装置の第1の通信部に対して送信する。
【0017】
当該方式により、画像入出力装置のOSの種類により所定のUSBデバイスを認識してアクセスすることができない場合であっても、USB接続ラインを使って所定のUSBデバイスを認識することが可能な情報処理装置に転送し、情報処理装置において、所定のUSBデバイスを認識して、ネットワークを介して画像入出力装置にデータを送信することにより、簡易な方式でアクセスすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下の説明において同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一であるものとする。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に従う情報処理システムについて説明する概略図である。
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う情報処理システムは、画像入出力装置であるMFP1と、MFP1とネットワーク1000で結合された情報処理装置であるPC1200とを備える。
【0020】
MFP1は、コピー機能、スキャナ機能、プリンタ機能とを有するデジタル複合機であり組込OSにより各種機能が実行されるものとする。一方、PC1200は、MFP1の組込OSとは異なり汎用OSにより各種機能が実行されるものとする。
【0021】
MFP1は、複数(この実施の形態では3個)のUSB規格の外部記憶装置を着脱可能な接続手段としての差込口20を有しており、この差込口20にUSBインターフェイスを有する着脱可能な外部記憶装置であるUSBメモリのUSBデバイスを接続することにより、外部記憶装置とMFP1との間で双方のデータ送受信が可能となっている。以下、差込口20をUSB差込口あるいはUSBコネクタとも称する。
【0022】
なお、本例においては、一例としてUSBインターフェイスが採用されている場合について説明し、USBメモリを差込口に接続する場合について説明するが、インターフェイスは、USBに限らず、CFカード等の他の着脱可能な外部記憶装置を接続する場合についても同様に適用可能である。また、本例においては、USBメモリとしてUSB規格に準拠したUSBメモリであるU3メモリを差込口20に装着する場合について説明する。
【0023】
MFP1は、操作パネル部10を備えており、この操作パネル部10は、複数のキー11aと、当該キー11aに対するユーザの操作による各種の指示や、文字、数字などのデータの入力を受付ける操作部11と、ユーザに対する指示メニューや取得した画像に関する情報などの表示を行なう液晶等からなる操作ディスプレイ12とを有している。
【0024】
また、MFP1は、原稿を光学的に読取って画像データを得るスキャナ部13と、画像データに基づいて記録シート上に画像を印刷するプリンタ部14とを備える。また、MFP1の本体上面には、原稿をスキャナ部13に送るフィーダ部17が、下部にはプリンタ部14に記録シートを供給する給紙部18が、中央部にはプリンタ部14によって画像を印刷された記録シートが排紙されるトレー19がそれぞれ配備されている。
【0025】
さらに、MFP1の本体の内部には、外部機器との画像データの送受信を実行する通信部65および本体を制御するための各部で用いられる制御プログラム、画像データ等必要なデータを記憶する記憶部26などが設けられている。なお、記憶部26には、PC1200において後述するMFP連携プログラムの実行により、PC1200からの指示に従ってPC1200との間で所定の連携処理を実行するPC連携プログラムも含まれているものとする。
【0026】
また、通信部65は、ネットワーク1000と接続された外部機器であるPC1200と接続されているものとする。
【0027】
また、MFP1のUSBコネクタの1つとPC1200の図示していないUSBコネクタとは、USB接続ライン15を介して互いに接続されているものとする。
【0028】
PC1200の構成については後述する。
操作ディスプレイ12は、各種モードの表示やその他の表示を行ない、表示内容等に従って各種設定等を実行する。また、操作部11は、ユーザによる種々の入力に用いられるものである。これらがユーザインターフェイスの要部として機能する。
【0029】
スキャナ部13は、写真、文字、絵などの画像情報を原稿から光電的に読取って画像データを取得する。取得された画像データ(濃度データ)は、デジタルデータに変換され、周知の各種画像処理を施された後、画像の印刷をする場合には、プリンタ部14に送られ、あるいは、画像の送信処理をする場合には、ネットワークと接続された他の外部機器に対して通信部65を介して送信される。あるいは、後述するが取得された画像データは、所定の方式に従ってUSBメモリに格納される。
【0030】
プリンタ部14は、スキャナ部13により取得された画像データ、または着脱可能な外部記憶装置であるUSBメモリ等に格納されている画像データ、あるいは外部機器から送信される画像データに基づいて記録シート上に画像を印刷するものである。
【0031】
通信部65は、公衆電話回線等を用いてLAN、インターネットなどのネットワーク1000を介して当該ネットワークに接続される外部機器であるPC1200との間でデータの送受信を実行する。なお、MFP1が行なうネットワークを介する通信は有線でも無線であってもよい。
【0032】
図2は、本発明の実施の形態に従う画像入出力装置であるMFP1の機能ブロック図である。
【0033】
図2を参照して、本発明の実施の形態に従うMFP1は、紙媒体等の資料を電子データに変換するスキャナ部13と、たとえばハードディスク(HDD)で構成される記憶部26と、印刷処理を実行するプリンタ部14と、各々のUSBデバイスを装着するためのUSBコネクタ20と、USBコネクタ20とUSBデバイスとの接続制御を実行するUSBデバイス接続部5と、操作ディスプレイを含む操作パネル部10と、MFP全体を制御するためのコントロール30と、ネットワーク1000を介して外部機器であるPC1200との間でデータの送受信を実行するための通信部65とを備える。
【0034】
USBデバイス接続部5は、USBデバイスがUSBコネクタ20に装着された場合には、当該装着を検知して、当該装着された装置に関する装着情報をコントロール部30に出力する。また、USB制御部60からの指示に従って、USBコネクタ間同士を直結する経路を形成することが可能であるものとする。具体的には、USBデバイス接続部5内において、一例として、経路を切り替える切替スイッチを設ける。通常時は、USB制御部60との間で電気的に接続されている切替スイッチをUSB制御部60からの指示に従って電気的に接続される経路を切り替えて、USBコネクタ間同士が電気的に接続される経路が形成されるようにすることが可能である。
【0035】
コントロール部30の各機能ブロックは、記憶部26に格納された組込OSおよび組込OSに対応する各種ソフトウェアプログラムを読み込むことにより実現される。
【0036】
具体的には、コントロール部30は、スキャナ部13を制御するためのスキャナ制御部35と、プリンタ部14を制御するプリンタ制御部45と、USBデバイス接続部5を介してUSBコネクタ20に装着されたUSBデバイスに対するアクセスを実行するUSB制御部60と、操作パネル部10に表示する表示内容および操作パネル部10からの操作入力を受け付けるパネル制御部70と、上記各部全体を制御し、操作パネル部10からの操作指示入力に応答して所定のジョブを実行するように各部に指示するための全体制御部50とを含む。なお、全体制御部50は、組込OSとして機能しているものとする。
【0037】
USB制御部60は、USBデバイス接続部5を介してUSBコネクタ20に装着された装置に関する情報に基づいて、USBコネクタ20に装着された装置を認識可能であるか否かを判断して、そして、認識してアクセスが可能である場合には、当該装置に関する情報を全体制御部50に出力する。これにより、当該装置に対するアクセスが可能となる。具体的には、例えば、通常のUSBメモリが認識された場合には、操作パネル部10から当該USBメモリにアクセス指示してスキャナ部13によりスキャニング処理された画像データ等のデータ書込処理等が可能となる。
【0038】
一方、USB制御部60は、USBデバイス接続部5を介してUSBコネクタ20に装着された装置を認識して、アクセスが可能でないと判断した場合には、USBコネクタ20と接続されたUSB接続ライン15を介してPC1200に当該装置に関する情報を転送する。
【0039】
図3は、本発明の実施の形態に従うMFP1における操作パネル部10の構成を説明する図である。
【0040】
図3を参照して、スタートキー201は、コピー/スキャン等の動作を開始させるために用いられる。テンキー202はコピー枚数等の数値等あるいは後述するパスワードを入力するために用いられる。クリアキー203は、入力された数値のクリア、および蓄積された画像記憶の画像データを破棄するために用いられる。
【0041】
ストップキー204は、コピー/スキャン動作の停止を指示するために用いられる。パネルリセットキー205は、設定されているモードおよびジョブを破棄するために用いられる。また、USBデバイスに対するデータ書込処理あるいはデータ印刷中にストップキー204を押下した場合には、当該USBデバイスに対するデータ書込動作あるいはデータ印刷動作は停止されるものとする。
【0042】
また、操作ディスプレイ12は、各種モードの表示や設定等を実行するためにタッチパネル206が取付けられている。
【0043】
このタッチパネル206によって、ユーザは操作ディスプレイ12内の表示内容に従った各種設定を行なうことができる。また、タッチパネル206における設定画面領域207には、通常はコピー動作やスキャン動作を実行する際に行なう基本的/応用的な設定のためのボタンが配置されている。各ボタンを押下するとその詳細設定を行なうための階層画面が表示される。
【0044】
タッチパネル206のジョブ情報画面領域208にはその時点でMFP1に投入されているジョブ情報が表示される。表示は実行されるべきジョブの順序で並んでいる。特定のジョブに対して消去変更等の操作を行なう場合は、ジョブ操作ボタン209を選択した後、操作対象となるジョブ番号ボタンを押下する。それらの操作によってジョブ操作画面が表示され、特定のジョブに対する操作が可能となる。また、ジョブ履歴確認ボタン210を押下することにより、実行されたジョブの履歴を確認することが可能となる。
【0045】
コピー(Copy)キー210、およびスキャン(Scan)キー211は、MFP1をコピー/スキャナのいずれのモードで動作させるかを設定するための選択キーである。
【0046】
コピーキー210を押下した場合、MFP1はコピー機として使用可能となる。この状態ではスキャナ動作は実行することはできない。
【0047】
また、スキャンキー211を押下した場合、MFP1はスキャナとなる。この状態ではコピー動作を実行することはできない。
【0048】
なお、コピーキー210とスキャンキー211は排他的動作となり、一方を選択すると自動的に他方は非選択状態となる。
【0049】
図4は、本発明の実施の形態に従うPC1200の機能ブロック図である。
図4を参照して、本発明の実施の形態に従うPC1200は、マウスあるいはキーボード等の入力部1209と、操作ディスプレイ画面を表示するディスプレイ部1205と、ネットワーク1000を介して外部との間でデータの送受信を実行するための通信部1207と、たとえばハードディスク(HDD)で構成される記憶部1203と、着脱可能な外部記憶装置である例えばUSBメモリを接続するために差込口であるUSBコネクタ1220と、USBコネクタ1220とUSBデバイスとの接続制御を実行するUSBデバイス接続部1235と、PC1200全体を制御するためのコントロール部1201とを備える。
【0050】
USBデバイス接続部1235は、USBデバイスがUSBコネクタ1220に装着された場合には、当該装着を検知して、当該装着された装置に関する装着情報をコントロール部1201に出力する。
【0051】
コントロール部1201の各機能ブロックは、記憶部1203に格納された汎用OSおよび汎用OSに対応する各種ソフトウェアプログラムを読み込むことにより実現される。なお、記憶部1203には、MFP1と連携処理するために用いられるMFP連携プログラムも格納されているものとする。
【0052】
具体的には、コントロール部1201は、USBデバイス接続部1235を介してUSBコネクタ1220に装着されたUSBデバイスに対するアクセスを実行するUSB制御部1260と、入力部1209からの操作入力を受け付ける入力制御部1213と、ディスプレイ部1205の表示処理等を制御する画面表示制御部1211とを含む。なお、全体制御部1215は、汎用OSとして機能しているものとする。
【0053】
USB制御部1260は、USBデバイス接続部1235を介してUSBコネクタ1220に装着された装置に関する情報に基づいて、USBコネクタ1220に装着された装置を認識可能であるか否かを判断して、そして、認識してアクセス可能である場合には、当該装置に関する情報を全体制御部1215に出力する。具体的には、例えば、通常のUSBメモリが認識された場合には、ディスプレイ部1205に表示された操作ディスプレイ画面を見ながら、入力部1209を介して当該USBメモリに対するアクセス指示等が可能である。
【0054】
図5は、本発明の実施の形態に従うU3メモリの構成を説明する概略図である。
図5を参照して、本例においてはU3規格に準拠したUSBメモリについて一例として説明する。U3規格に準拠したUSBメモリ100は、データが格納されるデータ記憶部110と、指示に従ってデータ記憶部110に格納されているデータのデータ読出あるいはデータ書込を実行するデータ制御部115とを備える。メモリ記憶部110内は、データ領域とアプリ領域とに分割されている。そして、上述したようにアプリ領域には、U3規格に準拠したアプリケーションを格納することが可能であり、ここでは、認証アプリが格納されている場合が示されている。また、他のアプリケーションとして、画像データを暗号化してデータ領域に格納する、あるいは、暗号化されたデータを復号化することが可能な暗号復号化アプリ、画像データを圧縮してデータ領域に格納する、あるいは圧縮されたデータを解凍することが可能な圧縮解凍アプリが一例として示されている。なお、これらのUSBメモリのデータに対するアプリケーションをUSBメモリ連携アプリとも称する。
【0055】
また、データ制御部115は、コネクタに装着されたことを検知した場合には、USBメモリに関するデータ制御情報を出力するものとする。
【0056】
また、本例においては、データ制御部115は、後述するがファイル名一覧要求指示コマンドの入力を受けて、データ領域に格納されているファイル名を外部に出力するものとする。また、データ制御部115は、後述するがファイルデータ要求指示コマンドの入力を受けて、指定されたデータ領域に格納されている指定されたファイル名のファイルデータを外部に出力するものとする。データ制御部115は、後述するがスキャンデータ書込要求指示コマンドの入力を受けて、スキャンデータをデータ領域に格納(データ書込)するものとする。
【0057】
また、U3規格に準拠したUSBメモリのアプリケーションは、組込OSに対応しておらず、汎用OSに対応しているものとする。すなわち、ここで示されているアプリケーションは、PC1200で実行可能なアプリケーションである。
【0058】
図6は、本発明の実施の形態に従うMFP1に装着されたUSBデバイスとして、USBメモリに対するジョブを実行する場合の処理を説明するフロー図である。
【0059】
図6を参照して、まず、デバイスの装着を検知する(ステップS1)。具体的には、USBデバイス接続部5は、USBコネクタ20に装着されたデバイス(U3メモリ)の装着を検知する。そして、USB制御部60は、USBデバイス接続部5からの検知情報の入力を受けて、USBデバイス接続部5を介して、装着されたデバイス(U3メモリ)がUSBデバイスとして認識可能であるか否か判断する(ステップS2)。ステップS2において、USB制御部60は、USBコネクタ20に装着されたデバイスがUSBデバイスとして認識できない場合には、処理を終了する(エンド)。
【0060】
一方、ステップS2において、USB制御部60は、USBコネクタ20に装着されたデバイスがUSBデバイスとして認識できた場合には、次に、装着されたUSBデバイスに対してアドレスを割り当てる(ステップS3)。
【0061】
そして、次に、USB制御部60は、USBデバイス接続部5を介してUSBデバイスから出力されるデータ制御情報を取得する(ステップS4)。具体的には、USBデバイスの種類情報(ベンダID(Identification)、プロダクトID等)、インターフェース数、デバイスクラス、エンドデスクリプタ数、プロトコル情報等のデータ制御情報を取得する。
【0062】
そして、次にUSBデバイスから出力されたデータ制御情報に基づいてUSBデバイスの種類を解析する(ステップS5)。なお、本例においては、USBデバイスとしては、U3メモリであるUSBメモリが装着される場合について主に説明する。
【0063】
そして、次に、USB制御部60は、USBデバイスの種類情報に基づいて、装着されたUSBデバイスがアクセス可能なUSBメモリか否か判断する(ステップS6)。具体的には、USB制御部60は、データ制御情報に含まれるUSBデバイスの種類情報がアクセス可能なUSBメモリとして記憶部26に登録されているかどうか否かを判断し、登録されていればアクセス可能であると判断し、登録されていなければアクセスが可能でないと判断する。
【0064】
そして、ステップS6において、装着されたUSBデバイスがアクセス可能なUSBメモリであると判断された場合、すなわち、初期接続が完了した場合には、次に、データ通信を開始する(ステップS7)。具体的には、USB制御部60は、アクセス可能なUSBメモリにアクセスして、USBメモリに格納されているデータを全体制御部50に出力する。
【0065】
そして、次に、解析可能なデータか否か判断する(ステップS8)。具体的には、全体制御部50は、USB制御部60を介して入力されるUSBメモリのデータが解析可能であるかどうか、例えば、暗号化処理等によりデータ変換されていないかどうかを判断する。
【0066】
全体制御部50は、解析可能なデータであると判断する場合には、通常のUSBメモリであると判断して、次に、USBメモリへのジョブ投入があるかどうかを判断する(ステップS9)。
【0067】
ステップS9において、全体制御部50は、USBメモリへのジョブ投入があった場合には、次に、ジョブはScanToUSBメモリか、あるいは、USBメモリプリントであるか判断する(ステップS11)。
【0068】
ステップS11において、全体制御部50は、ジョブがUSBメモリプリントである場合には、次に、解析可能なUSBメモリであるかどうか判断する(ステップS12)。
【0069】
ステップS12において、全体制御部50は、解析可能なUSBメモリであると判断した場合には、USBメモリプリントを実行する(ステップS13)。そして、処理を終了する。
【0070】
一方、ステップS12において、全体制御部50は、解析できないUSBメモリであると判断した場合には、解析できないUSBメモリに対するUSBメモリプリントを実行する(ステップS14)。そして、処理を終了する。
【0071】
一方、ステップS11において、全体制御部50は、ジョブがScanToUSBメモリである場合には、次に、解析可能なUSBメモリであるかどうか判断する(ステップS15)。
【0072】
ステップS15において、全体制御部50は、解析可能なScanToUSBメモリであると判断した場合には、ScanToUSBメモリを実行する(ステップS16)。そして、処理を終了する。
【0073】
一方、ステップS15において、全体制御部50は、解析できないUSBメモリであると判断した場合には、解析できないUSBメモリに対するScanToUSBメモリを実行する(ステップS17)。そして、処理を終了する。
【0074】
一方、ステップS6において、装着されたUSBデバイスがアクセス不可能なUSBメモリであると判断された場合には、利用できないUSBメモリの解析処理を実行する(ステップS10)。利用できないUSBメモリの解析処理については後述する。
【0075】
また、ステップS8において、解析可能なデータでないと判断した場合には、利用できないUSBメモリの解析処理を実行する(ステップS10)。なお、全体制御部50は、解析可能なデータでないと判断した場合には、USB制御部60に対して解析できない旨を通知するものとする。
【0076】
そして、全体制御部50は、利用できないUSBメモリの解析処理の後、USBメモリの利用許可の設定が有るかどうかを判断する(ステップS10#)。
【0077】
ステップS10#において、USBメモリの利用許可の設定が有る場合には、当該USBメモリをアクセス可能に設定し、操作ディスプレイ12において選択可能な状態とするものとする。そして、次に、ステップS9に進む。一方、ステップS10#において、USBメモリの利用許可の認定が無いと判断された場合には、処理を終了する(エンド)。
【0078】
図7は、本発明の実施の形態に従う操作ディスプレイ12におけるUSBメモリプリントの実行を説明する図である。
【0079】
図7を参照して、ここでは、コピーモードにおいて、応用のタブボタンを押下した場合に、「USBメモリプリント」の実行ボタン215が表示されている場合が示されている。当該実行ボタン215を押下することにより、USBメモリプリントの機能の実行指示が選択される。そして、次のUSBメモリを選択する画面に移行する。
【0080】
図8は、USBメモリを選択する画面を説明する図である。
図8を参照して、ここでは、複数のUSBコネクタ20にそれぞれ対応して複数のUSBメモリを選択することが可能な画面が示されており、USBメモリを選択するボタン220が示されている。本例においては、一例として、USBコネクタ20に対応して3つのUSBメモリについて選択可能な場合が示されている。当該ボタンを指定して、「OK」ボタンを押下することにより、選択されたUSBメモリに対するUSBメモリプリントの機能を実行することが可能である。
【0081】
図9は、本発明の実施の形態に従う操作ディスプレイ12におけるScanToUSBメモリの実行を説明する図である。
【0082】
図9を参照して、ここでは、スキャンモードにおいて、あて先のタブボタンを押下した場合に、「Scan to USB」の実行ボタン236が表示されている場合が示されている。当該実行ボタン236を押下することにより、ScanToUSBメモリの機能が選択される。そして、図8で説明したUSBメモリを選択する画面に移行する。
【0083】
そして、本例においても同様に、USBメモリを選択することにより、選択したUSBメモリに対するScanToUSBメモリの機能を実行することが可能である。
【0084】
図10は、本発明の実施の形態に従う利用できないUSBメモリの解析処理について説明するフロー図である。
【0085】
図10を参照して、USB制御部60は、USBデバイスの種類情報に基づいて、あるいは、暗号化処理等によるデータ変換による解析不能状態に基づいて、装着されたUSBメモリが解析できないUSBメモリであることを認識する(ステップS20)。
【0086】
そして、次に、ディスコネクトに設定する(ステップS21)。具体的には、USB制御部60は、USBメモリが解析できないUSBメモリであることを認識して、全体制御部50とUSB制御部60との間のデータ通信の接続関係を解除する。
【0087】
そして、次にUSB接続処理を実行する(ステップS22)。具体的には、USB制御部60は、USB接続ライン15を介して情報処理装置であるPC1200に対してUSB接続を実行するように指示する。
【0088】
USB接続ライン15は、MFP1のUSBコネクタ20とPC1200のUSBコネクタ1220とを接続している。PC1200のUSB制御部1260は、上述したUSB制御部60と同様に、USBデバイス接続部1235からの検知情報の入力を受けて、USBデバイスと接続されたと認識する(ステップS23)。
【0089】
そして、PC1200のUSB制御部1260は、接続されたUSBデバイスに対してアドレスを割り当てる(ステップS24)。
【0090】
そして、次に、MFP1のUSB制御部60は、USB接続ライン15を介して、USBメモリから出力されたデータ制御情報を転送する(ステップS25)。具体的には、上述したようにUSBデバイスの種類情報(ベンダID(Identification)、プロダクトID等)、インターフェース数、デバイスクラス、エンドデスクリプタ数、プロトコル情報等のデータ制御情報を転送する。
【0091】
そして、次に、PC1200のUSB制御部1260は、USBデバイス接続部1235を介してUSB接続されたUSBメモリのデータ制御情報を取得する(ステップS26)。
【0092】
PC1200のUSB制御部1260は、USBメモリから出力されたデータ制御情報に基づいてUSBデバイスの種類を解析する(ステップS27)。
【0093】
そして、次に、PC1200のUSB制御部1260は、USBデバイスの種類の解析結果に従うUSBデバイス種類情報に基づいて、装着されたUSBデバイスがアクセス可能なUSBメモリか否か判断する(ステップS28)。ステップS28において、アクセスできないと判断した場合には、処理を終了する(エンド)。
【0094】
ステップS28において、PC1200のUSB制御部1260は、アクセス可能なMFPであると判断した場合には、PC1200の全体制御部1215は、MFPと接続されたUSBメモリの初期接続を完了する(ステップS29)。これによりデータ通信を開始する。
【0095】
次に、PC1200上でMFP連携プログラムを起動させる(ステップS30)。ここで、MFP連携プログラムは、記憶部1203に予め設けられたアプリケーションプログラムであり、起動することにより、MFPと連携処理を実行するアプリケーションプログラムである。なお、初期接続を完了後、MFP連携プログラムを起動させても良いし、あるいは、それよりも前に、MFP連携プログラムを起動させても良い。
【0096】
そして、次に、PC1200上でUSBメモリ連携アプリを起動する(ステップS31)。具体的には、PC1200の全体制御部1215は、MFPと接続されたUSBメモリに初期接続を完了後、USB接続ライン15を介して、MFP1のUSB制御部60に対してU3メモリにアクセスするように指示する。そして、USB制御部60は、U3メモリにアクセスして、U3メモリに格納されているUSBメモリ連携アプリを取得して、USB接続ライン15を介してPC1200に送信する。PC1200のUSB制御部1260は、USB接続ライン15を介して入力されるUSBメモリ連携アプリを全体制御部1215に出力する。全体制御部1215は、USB制御部1260から出力されるUSBメモリから出力されたUSBメモリ連携アプリを受けて、展開して起動する。
【0097】
そして、次に、PC1200の全体制御部1215は、USBメモリ連携アプリに認証アプリの起動が有るかどうかを判断する(ステップS32)。具体的には、PC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムにより、USBメモリ連携アプリに含まれている認証アプリが起動したかどうかを判断するものとする。
【0098】
ステップS32において、PC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムによりUSBメモリ連携アプリに認証アプリが含まれておらず、認証アプリが起動していないと判断した場合には、認証処理が特に求められていないUSBメモリであるためUSBメモリの利用の許可が可能であると判断する(ステップS36)。
【0099】
そして、PC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムによりUSBメモリが利用許可である旨をネットワーク1000を介してMFP1に通知する(ステップS37)。
【0100】
次に、MFP1の全体制御部50は、ネットワーク1000と接続された通信部65を介してMFP連携プログラムによるUSBメモリの利用の許可が可能である旨の通知を受信して、PC連携プログラムによりUSBメモリを利用許可に設定する(ステップS38)。当該設定処理により、例えば、解析できないUSBメモリであるU3メモリに対する後述するUSBメモリプリントあるいはScanToUSBメモリの機能を実行することが可能となる。
【0101】
一方、ステップS32において、PC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムによりUSBメモリ連携アプリに認証アプリが含まれており認証アプリが起動されたと判断した場合には、ネットワーク1000を介して、MFP1に対してPC連携プログラムによりMFP1の操作ディスプレイ12上に認証画面を表示するように指示する(ステップS32#)。
【0102】
そして、MFP1の全体制御部50は、ネットワーク1000と接続された通信部65を介してMFP連携プログラムによる認証画面の表示指示を受信して、PC連携プログラムにより予め記憶部26に格納されていた認証画面を表示する(ステップS33)。
【0103】
図11は、MFP1の操作ディスプレイ12上に表示される認証画面の一例図である。
図11を参照して、PC連携プログラムによりMFP1の操作ディスプレイ12上に認証画面が表示され、ここでは、ユーザ名を入力する欄300と、パスワードを入力する欄301が設けられている。ユーザは、タッチパネルを操作して「ログイン」ボタン302を押下することにより、認証コードであるユーザ名およびパスワードについて認証処理を実行することが可能である。
【0104】
なお、本例においては、ユーザ名およびパスワードを認証コードとして入力する方式について説明したが、特にこれに限られず、パスワードのみであっても良いし、生体認証等を利用することも可能である。
【0105】
再び、図10を参照して、次に、MFP1の全体制御部50は、操作パネル部10のユーザ操作によりMFP1の操作ディスプレイ12上に表示された認証画面にユーザの認証コードの入力が有るかどうかを判断する(ステップS34)。具体的には、上述の認証画面において、認証コードであるユーザ名およびパスワードが入力されて、タッチパネルの操作により「ログイン」ボタン302が押下されたかどうかにより判断される。
【0106】
ステップS34において、操作パネル部10のユーザ操作によりMFP1の操作ディスプレイ12上に表示される認証画面に認証コードの入力が有った場合、すなわち、上記の認証画面において、認証コードであるユーザ名およびパスワードが入力されて、タッチパネルの操作により「ログイン」ボタン302が押下された場合には、全体制御部50は、入力された認証コードを通信部65に出力する。通信部65は、当該認証コードをネットワーク1000を介してPC1200に送信する。
【0107】
そして、PC1200の通信部1207は、通信部65からの認証コードを受信して全体制御部1215に出力する。
【0108】
全体制御部1215は、通信部1207から受信した認証コードに基づいて、USBメモリ連携アプリに含まれている起動された認証アプリにおいて、認証コードが一致するかどうかすなわち、認証が成功したかどうかを判断する(ステップS35)。
【0109】
ステップS35において、起動された認証アプリにより認証が成功したと判断した場合には、USBメモリの利用の許可が可能であると判断する(ステップS36)。
【0110】
そして、上述したようにPC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムによりUSBメモリが利用許可である旨をネットワーク1000を介してMFP1に通知する(ステップS37)。
【0111】
次に、MFP1の全体制御部50は、ネットワーク1000と接続された通信部65を介してMFP連携プログラムによるUSBメモリの利用の許可が可能である旨の通知を受信して、PC連携プログラムによりUSBメモリを利用許可に設定する(ステップS38)。当該設定処理により、例えば、解析できないUSBメモリであるU3メモリに対する後述するUSBメモリプリントあるいはScanToUSBメモリの機能を実行することが可能となる。
【0112】
具体的には、USBメモリプリントあるいはScanToUSBメモリの機能を実行する場合において、図8で説明したUSBメモリを選択する画面において、解析できないUSBメモリであると判断されたUSBメモリについても選択することが可能となる。
【0113】
一方、ステップS34において、認証コードの入力が無かった場合、あるいは、ステップS35において、認証が成功しなかった場合には、アクセスできないと判断して、処理を終了する(エンド)。
【0114】
なお、その場合には、USBメモリプリントあるいはScanToUSBメモリの機能を実行する場合において、図8で説明したUSBメモリを選択する画面において、解析できないUSBメモリであると判断されたUSBメモリについて選択ができない状態に設定されているものとする。
【0115】
図12は、本発明の実施の形態に従う解析できないUSBメモリに対するUSBメモリプリントを実行した場合の処理の流れについて説明する図である。
【0116】
図12を参照して、MFP1からPC1200にファイル名一覧取得コマンドを出力する(ステップS41)。具体的には、図7で説明したようにUSBメモリプリントの実行ボタン215を押下して、図8において、USBメモリの選択ボタン220を押下した場合に、当該選択したUSBメモリが解析できないUSBメモリであると判断した場合には、全体制御部50は、PC連携プログラムによりPC1200に対して、ファイル名一覧取得コマンドを通信部65を介して出力する。
【0117】
そして、PC1200の通信部1207は、MFP1の通信部65によりネットワーク1000を介して送信されたファイル名一覧取得コマンドを受信する(ステップS41#)。そして、PC1200の通信部1207は、ファイル名一覧取得コマンドを全体制御部1215に出力する。
【0118】
PC1200の全体制御部1215は、USB制御部1260に対してUSBメモリにアクセスしてファイル名一覧のデータを取得するように要求指示する(ステップS42)。
【0119】
次に、USB制御部1260は、全体制御部1215からの指示に従ってUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対してアクセスする(ステップS43)。
【0120】
そして、PC1200の全体制御部1215は、USBメモリからファイル名一覧のデータを取得する(ステップS44)。
【0121】
具体的には、USB制御部1260は、ファイル名一覧要求指示コマンドをUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対して送信する。USB制御部60は、USB接続ライン15を介してUSB制御部1260から送信されたファイル名一覧要求指示コマンドをUSBメモリに転送する。
【0122】
USBメモリは、ファイル名一覧要求指示コマンドに従ってファイル名一覧のデータをUSB制御部60に出力する。
【0123】
USB制御部60は、USBメモリから送信されたファイル名一覧のデータをUSB接続ライン15を介して転送する。PC1200のUSB制御部1260は、USB接続ライン15を介して転送されたファイル名一覧のデータを取得する。そして、USB制御部1260は、選択されたUSBメモリからのファイル名一覧のデータを全体制御部1215に出力する。
【0124】
そして、全体制御部1215は、USB接続ライン15を介して受信したファイル名一覧のデータについて、受信したデータは復号化等のデータ変換が必要かどうかを判断する(ステップS45)。例えば、暗号化処理が施されているデータであれば復号化処理する必要がある。また、圧縮処理が施されているデータであれば解凍処理する必要がある。
【0125】
ステップS45において、全体制御部1215は、受信したデータが復号化等のデータ変換が必要であると判断した場合には、次に、PC1200上で起動されているUSBメモリ連携アプリは、ユーザに対して操作ディスプレイ12に表示可能なファイル名一覧のデータを生成する(ステップS46)。具体的には、暗号化処理が施されているデータであれば、USBメモリ連携アプリに含まれている暗号化処理が施されているデータを復号化処理することが可能な暗号復号化アプリに基づいて、復号化処理してデータ変換した表示可能なファイル名一覧のデータを生成する。あるいは、圧縮処理されているデータであれば、圧縮されているデータをUSBメモリ連携アプリに含まれている解凍処理することが可能な圧縮解凍アプリに基づいて、解凍処理してデータ変換した表示可能なファイル名一覧のデータを生成する。
【0126】
そして、PC1200の全体制御部1215は、起動されたMFP連携プログラムにより、ネットワーク1000を介してMFP1にファイル名一覧のデータを送信するように通信部1207に指示する(ステップS47)。
【0127】
そして、次に、MFP1の通信部65は、PC1200の通信部1207から送信されたファイル名一覧のデータを受信する(ステップS47#)。そして、通信部65は、MFP1の全体制御部50にファイル名一覧のデータを出力する。
【0128】
そして、MFP1の全体制御部50は、通信部65を介して受信したPC1200からの送信されたファイル名一覧のデータを取得して、操作ディスプレイ12にファイル名一覧を表示する(ステップS48)。
【0129】
図13は、本発明の実施の形態に従うファイル選択画面を説明する図である。
図13を参照して、受信したファイル名一覧のデータに基づいて、PC連携プログラムにより、MFP1の操作ディスプレイ12上にファイル選択画面250が表示されている場合が示されている。本例においては、ファイル選択画面250において、ファイル名一覧のデータである3つのファイル名A,B,Cに基づいて、当該ファイル名それぞれに対応して選択ボタン251,252,253が設けられている場合が示されている。
【0130】
そして、この選択ボタンのいずれかを選択して、「OK」ボタン256を押下することにより、当該選択したファイル名のファイルに対する選択が指示される。なお、「キャンセル」ボタン254を押下することにより処理が終了するものとする。
【0131】
再び、図12を参照して、次に、全体制御部50は、ファイル選択画面250において、ファイル選択指示が有るかどうかを判断する(ステップS49)。
【0132】
ステップS49において、ファイル選択指示が有ると判断された場合には、次に、MFPの全体制御部50は、PC連携プログラムにより、ネットワーク1000を介して通信部65により、PC1200に対してファイルデータ取得コマンドを出力する(ステップS50)。
【0133】
そして、次に、PC1200の通信部1207は、MFP1の通信部65によりネットワーク1000を介して送信されたファイルデータ取得コマンドを受信する(ステップS50#)。そして、PC1200の通信部1207は、ファイルデータ取得コマンドを全体制御部1215に出力する。
【0134】
PC1200の全体制御部1215は、ファイルデータ取得コマンドに従ってUSB制御部1260に対してUSBメモリにアクセスして指定したファイルデータを取得するように要求指示する(ステップS51)。
【0135】
次に、USB制御部1260は、全体制御部1215からの指示に従ってUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対してアクセスする(ステップS52)。
【0136】
そして、PC1200の全体制御部1215は、USBメモリから指定したファイルデータを取得する(ステップS53)。
【0137】
具体的には、USB制御部1260は、ファイルデータ要求指示コマンドをUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対して送信する。USB制御部60は、USB接続ラインを介してUSB制御部1260から送信されたファイルデータ要求指示コマンドをUSBメモリに転送する。
【0138】
USBメモリは、ファイルデータ要求指示コマンドに従って格納されているファイルデータをUSB制御部60に出力する。
【0139】
USB制御部60は、USBメモリから送信された指定されたファイルデータをUSB接続ライン15を介して転送する。PC1200のUSB制御部1260は、USB接続ライン15を介して転送された指定されたファイルデータを取得する。そして、USB制御部1260は、指定されたファイルデータを全体制御部1215に出力する。
【0140】
そして、全体制御部1215は、USB接続ライン15を介して受信したファイルデータについて、受信したデータは、復号化等のデータ変換が必要かどうかを判断する(ステップS54)。例えば、暗号化処理が施されているデータであれば復号化処理する必要がある。また、圧縮処理が施されているデータであれば解凍処理する必要がある。
【0141】
ステップS54において、全体制御部1215は、受信したデータが復号化等のデータ変換が必要であると判断された場合には、次に、PC1200上で起動されているUSBメモリ連携アプリは、取得したファイルデータのデータ変換を実行する(ステップS55)。そして、ステップS56に進む。具体的には、暗号化処理が施されているデータであれば、USBメモリ連携アプリに含まれている暗号化処理が施されているデータを復号化処理することが可能な暗号復号化アプリに基づいて、復号化処理してデータ変換したファイルデータを生成する。あるいは、圧縮処理されているデータであれば、圧縮されているデータをUSBメモリ連携アプリに含まれている解凍処理することが可能な圧縮解凍アプリに基づいて、解凍処理してデータ変換したファイルデータを生成する。
【0142】
そして、PC1200の全体制御部1215は、起動されたMFP連携プログラムにより、ネットワーク1000を介してMFP1にファイルデータを送信するように通信部1207に指示する(ステップS56)。
【0143】
そして、MFP1の全体制御部50は、通信部65を介して受信したPC1200からの送信されたファイルデータを取得して、プリンタ制御部45に出力する(ステップS56#)。
【0144】
そして、MFP1のプリンタ制御部45は、全体制御部50から出力されたファイルデータを受けてプリンタ処理を実行する(ステップS57)。
【0145】
具体的には、プリンタ制御部45は、プリンタ部14において、記録シート上に画像を印刷する。そして、処理を終了する。
【0146】
したがって、当該方式により、U3メモリに格納されたファイルデータに対するUSBメモリプリントを実行することが可能である。
【0147】
図14は、本発明の実施の形態に従う解析できないUSBメモリに対するScanToUSBメモリを実行した場合の処理の流れについて説明する図である。
【0148】
図14を参照して、まず、スキャンを実行する(ステップS61)。具体的には、スキャナ部13において、紙媒体等の資料を電子データに変換する。
【0149】
次に、スキャンデータを取得する(ステップS62)。
具体的には、スキャナ制御部35は、スキャナ部13で読み取った画像データをスキャンデータとして取得する。そして、スキャナ制御部35は、スキャンデータを全体制御部50に出力する。
【0150】
そして、次に、全体制御部50は、PC連携プログラムにより、通信部65に対して取得したスキャンデータおよびスキャンデータ書込コマンドをPC1200に送信するように指示する(ステップS63)。
【0151】
具体的には、全体制御部50は、通信部65によりネットワーク1000を介してPC1200にスキャンデータおよびスキャンデータ書込コマンドを送信する。
【0152】
そして、PC1200の通信部1207は、MFP1の通信部65によりネットワーク1000を介して送信されたスキャンデータおよびスキャンデータ書込コマンドを受信する(ステップS63#)。
【0153】
そして、PC1200の通信部1207は、スキャンデータおよびスキャンデータ書込コマンドを全体制御部1215に出力する。
【0154】
PC1200の全体制御部1215は、取得したスキャンデータについて暗号化等のデータ変換が必要かどうか判断する(ステップS64)。
【0155】
具体的には、PC1200の全体制御部1215は、USBメモリ連携アプリに暗号復号化アプリあるいは、圧縮解凍アプリ等が含まれているかどうかを判断する。
【0156】
ステップS64において、PC1200の全体制御部1215は、暗号化等のデータ変換が必要であると判断した場合、すなわち、USBメモリ連携アプリに暗号復号化アプリには、PC1200のUSBメモリ連携アプリに暗号復号化アプリあるいは圧縮解凍アプリ等が含まれていると判断した場合には、スキャンデータのデータ変換を実行する(ステップS65)。
【0157】
具体的には、全体制御部1215は、例えば、USBメモリ連携アプリに暗号化アプリが含まれていると判断した場合には、当該暗号化アプリに基づいてスキャンデータを暗号化データに変換する。あるいは、全体制御部1215は、USBメモリ連携アプリに圧縮アプリが含まれている場合には、当該圧縮アプリに基づいてスキャンデータを圧縮データに変換する。なお、暗号化アプリと圧縮アプリを組み合わせることも当然に可能である。
【0158】
一方、ステップS64において、暗号化等のデータ変換が必要でないと判断した場合、すなわち、USBメモリ連携アプリに暗号復号化アプリあるいは圧縮解凍アプリ等が含まれていないと判断した場合には、データ変換することなく、ステップS66に進む。
【0159】
そして、次に、PC1200の全体制御部1215は、スキャンデータ書込コマンドに従ってUSB制御部1260に対してUSBメモリにアクセスしてデータ変換したスキャンデータあるいはデータ変換していないスキャンデータを格納するように要求指示する(ステップS66)。
【0160】
次に、USB制御部1260は、全体制御部1215からの指示に従ってUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対してアクセスする(ステップS67)。
【0161】
具体的には、USB制御部1260は、スキャンデータとともにスキャンデータ書込要求指示コマンドをUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対して送信する。USB制御部60は、USB接続ラインを介してUSB制御部1260から送信されたスキャンデータとともにスキャンデータ書込要求指示コマンドをUSBメモリに転送する。
【0162】
USBメモリは、スキャンデータ書込要求指示コマンドに従って受信したスキャンデータをデータ領域に格納(書込処理)する(ステップS68)。そして、処理を終了する(エンド)。
【0163】
したがって、当該方式により、U3メモリに対するScanToUSBメモリを実行することが可能である。
【0164】
当該処理により、MFP1において、OSの種類によりU3メモリ等を認識してアクセスすることができない場合であっても、MFP1のUSBコネクタ20とPC1200のUSBコネクタ1220とを互いに接続するUSB接続ラインを使ってU3メモリを認識することが可能なPC1200に転送し、PC1200において、U3メモリ等を認識して、ネットワークを介してMFP1にデータを送信することにより、簡易な方式でアクセスすることが可能である。
【0165】
また、U3メモリ等に格納されたアプリケーションは、USB経由でデータが受信された場合のみ起動する構成とされている場合が多く、例えば、MFP1からU3メモリ等に格納されたアプリケーションをネットワークを用いてPC1200に送信した場合には、USB経由ではないため起動することができないという問題があったが、本願方式の如く、MFP1のUSB制御部60によりUSB接続ライン15を介してPC1200のUSB制御部1260にU3メモリ等に格納されたアプリケーションのデータが転送される方式であるためU3メモリ等に格納されたアプリケーションを正常に起動することが可能となる。
【0166】
なお、上記の実施の形態においては、MFP連携プログラムによりPC1200の全体制御部1215がUSB制御部1260にUSBメモリにアクセスするように指示する方式について説明した。具体的には、USB制御部1260がUSBメモリにアクセスするための指示コマンド等を出力し、USB制御部60はアクセスに伴う指示コマンド等を転送するのみであった。
【0167】
一方、USB制御部60は、USB制御部1260と同様の機能を有しているため、USB制御部60がUSBメモリにアクセスするようにすることも可能である。具体的には、全体制御部1215からの指示をUSB制御部1260はUSB接続ライン15を介してUSB制御部60に転送し、USB制御部60が、USBメモリにアクセスするようにしても良い。その場合、USB制御部1260は、情報を転送する機能のみ実行するものとする。
【0168】
また、別の方式として、USBコネクタ20に接続されているUSBメモリにUSB制御部60を介することなく、直接アクセスする方式を採用することも可能である。具体的には、図10のステップS22において、USB接続処理を実行する場合に、USB制御部60がUSBデバイス接続部5に対して、USBメモリが装着されているUSBコネクタと、USB接続ライン15が接続されているUSBコネクタとを直結する経路を形成するように指示することにより実現可能である。具体的には、上述したようにUSBデバイス接続部5内において、一例として、経路を切り替える切替スイッチを設ける。通常時は、USB制御部60との間で電気的に接続されている切替スイッチをUSB制御部60からの指示に従って電気的に接続される経路を切り替えて、USBコネクタ間同士が電気的に接続される経路が形成されるようにする。これにより、USBコネクタ20に装着されたU3メモリは、PC1200のUSBコネクタ1220に擬似的に装着されたU3メモリであるとしてUSB制御部1260により直接アクセスすることが可能である。
【0169】
なお、上記においては、U3規格のUSBメモリについて説明したが、U3規格のUSBメモリに限られず、例えば組込OSでは認識されず汎用OSのみにより認識される他のUSBメモリについても同様に適用可能である。
【0170】
なお、本例においては、USBコネクタとして複数のコネクタが設けられたMFPについて説明したが特にこれに限られず特に数には限定されない。
【0171】
また、本例においては、USBメモリ連携アプリとして、暗号復号化アプリおよび圧縮解凍アプリが格納されており、当該アプリを利用して暗号化データの復号処理あるいは、圧縮データの解凍処理を実行する場合について説明したが、USBメモリ連携アプリとして、USBメモリのアプリ領域に格納されていない場合であってもネットワーク1000と接続された外部のサーバを介して、暗号化データの復号処理を実行するための暗号復号化アプリ、あるいは、圧縮データの解凍処理を実行するための圧縮解凍アプリをダウンロードして当該暗号データの復号処理あるいは解凍処理を実行するようにしても良い。あるいは、暗号復号化アプリあるいは圧縮解凍アプリに限られず、他のアプリケーションプログラムについても同様に適用可能である。
【0172】
なお、本発明にかかる画像入出力装置はMFPに限定されず、画像入出力装置であれば、プリンタやファクシミリ装置等であってもよい。なお、画像入出力装置および情報処理装置を制御するコントローラについて、コンピュータを機能させて、上述のフローで説明したような制御を実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0173】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーションシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0174】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0175】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0176】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0177】
【図1】本発明の実施の形態に従う情報処理システムについて説明する概略図である。
【図2】本発明の実施の形態に従う画像入出力装置であるMFP1の機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に従うMFP1における操作パネル部10の構成を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態に従うPC1200の機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に従うU3メモリの構成を説明する概略図である。
【図6】本発明の実施の形態に従うMFP1に装着されたUSBデバイスとして、USBメモリに対するジョブを実行する場合の処理を説明するフロー図である。
【図7】本発明の実施の形態に従う操作ディスプレイ12におけるUSBメモリプリントの実行を説明する図である。
【図8】USBメモリを選択する画面を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態に従う操作ディスプレイ12におけるScanToUSBメモリの実行を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態に従う利用できないUSBメモリの解析処理について説明するフロー図である。
【図11】MFP1の操作ディスプレイ12上に表示される認証画面の一例図である。
【図12】本発明の実施の形態に従う解析できないUSBメモリに対するUSBメモリプリントを実行した場合の処理の流れについて説明する図である。
【図13】本発明の実施の形態に従うファイル選択画面を説明する図である。
【図14】本発明の実施の形態に従う解析できないUSBメモリに対するScanToUSBメモリを実行した場合の処理の流れについて説明する図である。
【符号の説明】
【0178】
1 MFP、5,1235 USBデバイス接続部、10 操作パネル部、13 スキャナ部、14 プリンタ部、15 USB接続ライン、20 USBコネクタ、26 記憶部、30 コントロール部、35 スキャナ制御部、45 プリンタ制御部、50,1215 全体制御部、60,1260 USB制御部、65,1207 通信部、70 パネル制御部、1000 ネットワーク、1200 PC、1201 コントロール部、1203 記憶部、1205 ディスプレイ部、1209 入力部、1211 画面表示制御部、1213 入力制御部。
【技術分野】
【0001】
この発明は、特に、USB(Universal Serial Bus)デバイスを装着することが可能なUSBコネクタを備えた画像入出力装置と、ネットワークで接続された情報処理装置とで構成される情報処理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、普及してきた携帯情報端末(PDA)(Personal Dada Assistance)やデジタルカメラ等において、画像データ等の保存用に着脱可能な外部記憶装置であるメモリカード等を用いることが普及してきている。
【0003】
そして、当該外部記憶装置に保存されている画像データに基づいて画像を形成等することが可能な画像入出力装置の1つであるMFP(Multi Function Peripheral)が普及してきている。
【0004】
一方、近年、着脱可能な外部記憶装置としてUSBメモリが普及してきており、データのセキュリティ対策が近年重要になってきている。その対策の1つとして、データ領域のみならず、アプリケーション(以下、単にアプリ)領域が設けられて、当該アプリ領域に格納されている暗号化アプリ等を用いてデータ領域にデータを格納することが可能なUSBメモリが登場してきている。
【0005】
例えば、サンディスク社が提唱しているU3規格に準拠したUSBメモリ(以下、U3メモリとも称する)を挙げることができる。
【0006】
上述したU3メモリのアプリケーションは、一般的にPC(Personal Computer)で用いられる汎用OS(Operating System)(例えばWindows(登録商標))に対応しており、MFPに搭載されている組込OS(例えばVxWorks(登録商標))に対応していない場合が多い。
【0007】
したがって、MFPに設けられたUSBのコネクタ端子に当該U3メモリを装着してもMFPは、U3メモリに格納されたアプリケーションを認識することができず、U3メモリを制御することはできなかった。
【0008】
この点で、特開2006−15532号公報においては、サービスサイトより、ネットワークを介して周辺機器制御ソフトウェアをダウンロードして、認識することができない周辺機器であるUSB機器(例えばU3メモリ等)を認識可能とする方式が開示されている。
【特許文献1】特開2006−15532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、この方式は、USB機器を制御可能とするためにOSに応じて周辺機器制御ソフトウェアをサービスサイトに設ける必要があり、アップデートも頻繁に行われる状況においては、コストが非常に掛かるという問題がある。
【0010】
本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであって、簡易な方式でU3メモリ等を認識してアクセスすることが可能な情報処理システムおよび情報処理システムの制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る情報処理システムは、複数のUSBデバイスを接続可能な第1のUSBデバイス接続部を含む、画像入出力装置と、画像入出力装置とネットワークを介して接続され、USBデバイスを接続可能な第2のUSBデバイス接続部を含む、情報処理装置と、画像入出力装置の第1のUSBデバイス接続部と情報処理装置の第2のUSBデバイス接続部とを互いに接続するためのUSB接続ラインとを備える。画像入出力装置は、ネットワークを介して情報処理装置とデータの授受を実行するための第1の通信部と、第1のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続された場合に、当該USBデバイスの情報を認識して、認識結果に基づいてアクセス可能なUSBデバイスに対してアクセスする第1のUSBデバイス制御部とをさらに含む。情報処理装置は、ネットワークを介して画像入出力装置とデータの授受を実行するための第2の通信部と、第2のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続された場合に、当該USBデバイスの情報を認識して、認識結果に基づいてアクセス可能なUSBデバイスに対してアクセスする第2のUSBデバイス制御部とをさらに含む。第1のUSBデバイス制御部は、第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスが接続されたと判断した場合には、所定のUSBデバイスを認識することが可能な情報処理装置に対してUSB接続ラインを介して所定のUSBデバイスの情報を転送する。第2のUSBデバイス制御部は、USB接続ラインを介して第1のUSBデバイス制御部から転送された所定のUSBデバイスの情報を認識する。第2の通信部は、第1のUSBデバイス制御部により所定のUSBデバイスをアクセスするために第2のUSBデバイス制御部による所定のUSBデバイスに対する認識結果をネットワークを介して接続された画像入出力装置の第1の通信部に対して送信する。
【0012】
好ましくは、画像入出力装置は、原稿の画像データを読み取る読取部をさらに含む。第1の通信部は、読取部で読み取った画像データを第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスに格納する指示が有った場合に、読取部で読み取った画像データをネットワークを介して接続された情報処理装置の第2の通信部に対して送信する。第1のUSBデバイス制御部は、USB接続ラインを介して第2のUSBデバイス制御部により転送された画像データを第1のUSBデバイス接続部に接続された所定のUSBデバイスに対してデータ書込処理を実行する。
【0013】
好ましくは、画像入出力装置は、画像データの印刷処理を実行する印刷部をさらに含む。第1のUSBデバイス制御部は、第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスに格納された画像データを印刷部で印刷する指示が有った場合に、所定のUSBデバイスから読み出された画像データをUSB接続ラインを介して転送する。第2の通信部は、USB接続ラインを介して取得した所定のUSBデバイスから読み出された画像データをネットワークを介して接続された画像入出力装置の第1の通信部に対して送信する。印刷部は、第1の通信部を介して受信した画像データに対して印刷処理を実行する。
【0014】
好ましくは、第1のUSBデバイス接続部は、複数のUSBデバイスと接続するための複数のコネクタ端子を有する。複数のコネクタ端子のうちの1つのコネクタ端子は、USB接続ラインと接続される。複数のコネクタ端子のうちの別のコネクタ端子に所定のUSBデバイスが接続された場合には、別のコネクタ端子とUSB接続ラインと接続されたコネクタ端子とが電気的に接続される。
【0015】
本発明に係る情報処理システムの制御方法は、複数のUSBデバイスを接続可能な第1のUSBデバイス接続部を含む、画像入出力装置と、画像入出力装置とネットワークを介して接続され、USBデバイスを接続可能な第2のUSBデバイス接続部を含む、情報処理装置と、画像入出力装置の第1のUSBデバイス接続部と情報処理装置の第2のUSBデバイス接続部とを互いに接続するためのUSB接続ラインとを備える、情報処理システムの制御方法であって、画像入出力装置において、第1のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続されるステップと、第1のUSBデバイス接続部に接続されたUSBデバイスがアクセスできない所定のUSBデバイスであると認識するステップと、認識するステップにおいて、第1のUSBデバイス接続部に接続されたUSBデバイスがアクセスできない所定のUSBデバイスであると認識した場合には、USB接続ラインを介して所定のUSBデバイスのアクセスが可能な情報処理装置に対して所定のUSBデバイスの情報を転送するステップと、情報処理装置において、USB接続ラインを介して転送された所定のUSBデバイスの情報を認識するステップと、所定のUSBデバイスをアクセスするために所定のUSBデバイスに対する認識結果をネットワークを介して接続された画像入出力装置に送信するステップとを備える。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る情報処理システムは、第1のUSBデバイス制御部において、第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスが接続されたと判断した場合には、所定のUSBデバイスを認識することが可能な情報処理装置に対してUSB接続ラインを介して所定のUSBデバイスの情報を転送する。第2のUSBデバイス制御部は、USB接続ラインを介して第1のUSBデバイス制御部から転送された所定のUSBデバイスの情報を認識する。第2の通信部は、第1のUSBデバイス制御部により所定のUSBデバイスをアクセスするために第2のUSBデバイス制御部による所定のUSBデバイスに対する認識結果をネットワークを介して接続された画像入出力装置の第1の通信部に対して送信する。
【0017】
当該方式により、画像入出力装置のOSの種類により所定のUSBデバイスを認識してアクセスすることができない場合であっても、USB接続ラインを使って所定のUSBデバイスを認識することが可能な情報処理装置に転送し、情報処理装置において、所定のUSBデバイスを認識して、ネットワークを介して画像入出力装置にデータを送信することにより、簡易な方式でアクセスすることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。以下の説明において同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一であるものとする。
【0019】
図1は、本発明の実施の形態に従う情報処理システムについて説明する概略図である。
図1を参照して、本発明の実施の形態に従う情報処理システムは、画像入出力装置であるMFP1と、MFP1とネットワーク1000で結合された情報処理装置であるPC1200とを備える。
【0020】
MFP1は、コピー機能、スキャナ機能、プリンタ機能とを有するデジタル複合機であり組込OSにより各種機能が実行されるものとする。一方、PC1200は、MFP1の組込OSとは異なり汎用OSにより各種機能が実行されるものとする。
【0021】
MFP1は、複数(この実施の形態では3個)のUSB規格の外部記憶装置を着脱可能な接続手段としての差込口20を有しており、この差込口20にUSBインターフェイスを有する着脱可能な外部記憶装置であるUSBメモリのUSBデバイスを接続することにより、外部記憶装置とMFP1との間で双方のデータ送受信が可能となっている。以下、差込口20をUSB差込口あるいはUSBコネクタとも称する。
【0022】
なお、本例においては、一例としてUSBインターフェイスが採用されている場合について説明し、USBメモリを差込口に接続する場合について説明するが、インターフェイスは、USBに限らず、CFカード等の他の着脱可能な外部記憶装置を接続する場合についても同様に適用可能である。また、本例においては、USBメモリとしてUSB規格に準拠したUSBメモリであるU3メモリを差込口20に装着する場合について説明する。
【0023】
MFP1は、操作パネル部10を備えており、この操作パネル部10は、複数のキー11aと、当該キー11aに対するユーザの操作による各種の指示や、文字、数字などのデータの入力を受付ける操作部11と、ユーザに対する指示メニューや取得した画像に関する情報などの表示を行なう液晶等からなる操作ディスプレイ12とを有している。
【0024】
また、MFP1は、原稿を光学的に読取って画像データを得るスキャナ部13と、画像データに基づいて記録シート上に画像を印刷するプリンタ部14とを備える。また、MFP1の本体上面には、原稿をスキャナ部13に送るフィーダ部17が、下部にはプリンタ部14に記録シートを供給する給紙部18が、中央部にはプリンタ部14によって画像を印刷された記録シートが排紙されるトレー19がそれぞれ配備されている。
【0025】
さらに、MFP1の本体の内部には、外部機器との画像データの送受信を実行する通信部65および本体を制御するための各部で用いられる制御プログラム、画像データ等必要なデータを記憶する記憶部26などが設けられている。なお、記憶部26には、PC1200において後述するMFP連携プログラムの実行により、PC1200からの指示に従ってPC1200との間で所定の連携処理を実行するPC連携プログラムも含まれているものとする。
【0026】
また、通信部65は、ネットワーク1000と接続された外部機器であるPC1200と接続されているものとする。
【0027】
また、MFP1のUSBコネクタの1つとPC1200の図示していないUSBコネクタとは、USB接続ライン15を介して互いに接続されているものとする。
【0028】
PC1200の構成については後述する。
操作ディスプレイ12は、各種モードの表示やその他の表示を行ない、表示内容等に従って各種設定等を実行する。また、操作部11は、ユーザによる種々の入力に用いられるものである。これらがユーザインターフェイスの要部として機能する。
【0029】
スキャナ部13は、写真、文字、絵などの画像情報を原稿から光電的に読取って画像データを取得する。取得された画像データ(濃度データ)は、デジタルデータに変換され、周知の各種画像処理を施された後、画像の印刷をする場合には、プリンタ部14に送られ、あるいは、画像の送信処理をする場合には、ネットワークと接続された他の外部機器に対して通信部65を介して送信される。あるいは、後述するが取得された画像データは、所定の方式に従ってUSBメモリに格納される。
【0030】
プリンタ部14は、スキャナ部13により取得された画像データ、または着脱可能な外部記憶装置であるUSBメモリ等に格納されている画像データ、あるいは外部機器から送信される画像データに基づいて記録シート上に画像を印刷するものである。
【0031】
通信部65は、公衆電話回線等を用いてLAN、インターネットなどのネットワーク1000を介して当該ネットワークに接続される外部機器であるPC1200との間でデータの送受信を実行する。なお、MFP1が行なうネットワークを介する通信は有線でも無線であってもよい。
【0032】
図2は、本発明の実施の形態に従う画像入出力装置であるMFP1の機能ブロック図である。
【0033】
図2を参照して、本発明の実施の形態に従うMFP1は、紙媒体等の資料を電子データに変換するスキャナ部13と、たとえばハードディスク(HDD)で構成される記憶部26と、印刷処理を実行するプリンタ部14と、各々のUSBデバイスを装着するためのUSBコネクタ20と、USBコネクタ20とUSBデバイスとの接続制御を実行するUSBデバイス接続部5と、操作ディスプレイを含む操作パネル部10と、MFP全体を制御するためのコントロール30と、ネットワーク1000を介して外部機器であるPC1200との間でデータの送受信を実行するための通信部65とを備える。
【0034】
USBデバイス接続部5は、USBデバイスがUSBコネクタ20に装着された場合には、当該装着を検知して、当該装着された装置に関する装着情報をコントロール部30に出力する。また、USB制御部60からの指示に従って、USBコネクタ間同士を直結する経路を形成することが可能であるものとする。具体的には、USBデバイス接続部5内において、一例として、経路を切り替える切替スイッチを設ける。通常時は、USB制御部60との間で電気的に接続されている切替スイッチをUSB制御部60からの指示に従って電気的に接続される経路を切り替えて、USBコネクタ間同士が電気的に接続される経路が形成されるようにすることが可能である。
【0035】
コントロール部30の各機能ブロックは、記憶部26に格納された組込OSおよび組込OSに対応する各種ソフトウェアプログラムを読み込むことにより実現される。
【0036】
具体的には、コントロール部30は、スキャナ部13を制御するためのスキャナ制御部35と、プリンタ部14を制御するプリンタ制御部45と、USBデバイス接続部5を介してUSBコネクタ20に装着されたUSBデバイスに対するアクセスを実行するUSB制御部60と、操作パネル部10に表示する表示内容および操作パネル部10からの操作入力を受け付けるパネル制御部70と、上記各部全体を制御し、操作パネル部10からの操作指示入力に応答して所定のジョブを実行するように各部に指示するための全体制御部50とを含む。なお、全体制御部50は、組込OSとして機能しているものとする。
【0037】
USB制御部60は、USBデバイス接続部5を介してUSBコネクタ20に装着された装置に関する情報に基づいて、USBコネクタ20に装着された装置を認識可能であるか否かを判断して、そして、認識してアクセスが可能である場合には、当該装置に関する情報を全体制御部50に出力する。これにより、当該装置に対するアクセスが可能となる。具体的には、例えば、通常のUSBメモリが認識された場合には、操作パネル部10から当該USBメモリにアクセス指示してスキャナ部13によりスキャニング処理された画像データ等のデータ書込処理等が可能となる。
【0038】
一方、USB制御部60は、USBデバイス接続部5を介してUSBコネクタ20に装着された装置を認識して、アクセスが可能でないと判断した場合には、USBコネクタ20と接続されたUSB接続ライン15を介してPC1200に当該装置に関する情報を転送する。
【0039】
図3は、本発明の実施の形態に従うMFP1における操作パネル部10の構成を説明する図である。
【0040】
図3を参照して、スタートキー201は、コピー/スキャン等の動作を開始させるために用いられる。テンキー202はコピー枚数等の数値等あるいは後述するパスワードを入力するために用いられる。クリアキー203は、入力された数値のクリア、および蓄積された画像記憶の画像データを破棄するために用いられる。
【0041】
ストップキー204は、コピー/スキャン動作の停止を指示するために用いられる。パネルリセットキー205は、設定されているモードおよびジョブを破棄するために用いられる。また、USBデバイスに対するデータ書込処理あるいはデータ印刷中にストップキー204を押下した場合には、当該USBデバイスに対するデータ書込動作あるいはデータ印刷動作は停止されるものとする。
【0042】
また、操作ディスプレイ12は、各種モードの表示や設定等を実行するためにタッチパネル206が取付けられている。
【0043】
このタッチパネル206によって、ユーザは操作ディスプレイ12内の表示内容に従った各種設定を行なうことができる。また、タッチパネル206における設定画面領域207には、通常はコピー動作やスキャン動作を実行する際に行なう基本的/応用的な設定のためのボタンが配置されている。各ボタンを押下するとその詳細設定を行なうための階層画面が表示される。
【0044】
タッチパネル206のジョブ情報画面領域208にはその時点でMFP1に投入されているジョブ情報が表示される。表示は実行されるべきジョブの順序で並んでいる。特定のジョブに対して消去変更等の操作を行なう場合は、ジョブ操作ボタン209を選択した後、操作対象となるジョブ番号ボタンを押下する。それらの操作によってジョブ操作画面が表示され、特定のジョブに対する操作が可能となる。また、ジョブ履歴確認ボタン210を押下することにより、実行されたジョブの履歴を確認することが可能となる。
【0045】
コピー(Copy)キー210、およびスキャン(Scan)キー211は、MFP1をコピー/スキャナのいずれのモードで動作させるかを設定するための選択キーである。
【0046】
コピーキー210を押下した場合、MFP1はコピー機として使用可能となる。この状態ではスキャナ動作は実行することはできない。
【0047】
また、スキャンキー211を押下した場合、MFP1はスキャナとなる。この状態ではコピー動作を実行することはできない。
【0048】
なお、コピーキー210とスキャンキー211は排他的動作となり、一方を選択すると自動的に他方は非選択状態となる。
【0049】
図4は、本発明の実施の形態に従うPC1200の機能ブロック図である。
図4を参照して、本発明の実施の形態に従うPC1200は、マウスあるいはキーボード等の入力部1209と、操作ディスプレイ画面を表示するディスプレイ部1205と、ネットワーク1000を介して外部との間でデータの送受信を実行するための通信部1207と、たとえばハードディスク(HDD)で構成される記憶部1203と、着脱可能な外部記憶装置である例えばUSBメモリを接続するために差込口であるUSBコネクタ1220と、USBコネクタ1220とUSBデバイスとの接続制御を実行するUSBデバイス接続部1235と、PC1200全体を制御するためのコントロール部1201とを備える。
【0050】
USBデバイス接続部1235は、USBデバイスがUSBコネクタ1220に装着された場合には、当該装着を検知して、当該装着された装置に関する装着情報をコントロール部1201に出力する。
【0051】
コントロール部1201の各機能ブロックは、記憶部1203に格納された汎用OSおよび汎用OSに対応する各種ソフトウェアプログラムを読み込むことにより実現される。なお、記憶部1203には、MFP1と連携処理するために用いられるMFP連携プログラムも格納されているものとする。
【0052】
具体的には、コントロール部1201は、USBデバイス接続部1235を介してUSBコネクタ1220に装着されたUSBデバイスに対するアクセスを実行するUSB制御部1260と、入力部1209からの操作入力を受け付ける入力制御部1213と、ディスプレイ部1205の表示処理等を制御する画面表示制御部1211とを含む。なお、全体制御部1215は、汎用OSとして機能しているものとする。
【0053】
USB制御部1260は、USBデバイス接続部1235を介してUSBコネクタ1220に装着された装置に関する情報に基づいて、USBコネクタ1220に装着された装置を認識可能であるか否かを判断して、そして、認識してアクセス可能である場合には、当該装置に関する情報を全体制御部1215に出力する。具体的には、例えば、通常のUSBメモリが認識された場合には、ディスプレイ部1205に表示された操作ディスプレイ画面を見ながら、入力部1209を介して当該USBメモリに対するアクセス指示等が可能である。
【0054】
図5は、本発明の実施の形態に従うU3メモリの構成を説明する概略図である。
図5を参照して、本例においてはU3規格に準拠したUSBメモリについて一例として説明する。U3規格に準拠したUSBメモリ100は、データが格納されるデータ記憶部110と、指示に従ってデータ記憶部110に格納されているデータのデータ読出あるいはデータ書込を実行するデータ制御部115とを備える。メモリ記憶部110内は、データ領域とアプリ領域とに分割されている。そして、上述したようにアプリ領域には、U3規格に準拠したアプリケーションを格納することが可能であり、ここでは、認証アプリが格納されている場合が示されている。また、他のアプリケーションとして、画像データを暗号化してデータ領域に格納する、あるいは、暗号化されたデータを復号化することが可能な暗号復号化アプリ、画像データを圧縮してデータ領域に格納する、あるいは圧縮されたデータを解凍することが可能な圧縮解凍アプリが一例として示されている。なお、これらのUSBメモリのデータに対するアプリケーションをUSBメモリ連携アプリとも称する。
【0055】
また、データ制御部115は、コネクタに装着されたことを検知した場合には、USBメモリに関するデータ制御情報を出力するものとする。
【0056】
また、本例においては、データ制御部115は、後述するがファイル名一覧要求指示コマンドの入力を受けて、データ領域に格納されているファイル名を外部に出力するものとする。また、データ制御部115は、後述するがファイルデータ要求指示コマンドの入力を受けて、指定されたデータ領域に格納されている指定されたファイル名のファイルデータを外部に出力するものとする。データ制御部115は、後述するがスキャンデータ書込要求指示コマンドの入力を受けて、スキャンデータをデータ領域に格納(データ書込)するものとする。
【0057】
また、U3規格に準拠したUSBメモリのアプリケーションは、組込OSに対応しておらず、汎用OSに対応しているものとする。すなわち、ここで示されているアプリケーションは、PC1200で実行可能なアプリケーションである。
【0058】
図6は、本発明の実施の形態に従うMFP1に装着されたUSBデバイスとして、USBメモリに対するジョブを実行する場合の処理を説明するフロー図である。
【0059】
図6を参照して、まず、デバイスの装着を検知する(ステップS1)。具体的には、USBデバイス接続部5は、USBコネクタ20に装着されたデバイス(U3メモリ)の装着を検知する。そして、USB制御部60は、USBデバイス接続部5からの検知情報の入力を受けて、USBデバイス接続部5を介して、装着されたデバイス(U3メモリ)がUSBデバイスとして認識可能であるか否か判断する(ステップS2)。ステップS2において、USB制御部60は、USBコネクタ20に装着されたデバイスがUSBデバイスとして認識できない場合には、処理を終了する(エンド)。
【0060】
一方、ステップS2において、USB制御部60は、USBコネクタ20に装着されたデバイスがUSBデバイスとして認識できた場合には、次に、装着されたUSBデバイスに対してアドレスを割り当てる(ステップS3)。
【0061】
そして、次に、USB制御部60は、USBデバイス接続部5を介してUSBデバイスから出力されるデータ制御情報を取得する(ステップS4)。具体的には、USBデバイスの種類情報(ベンダID(Identification)、プロダクトID等)、インターフェース数、デバイスクラス、エンドデスクリプタ数、プロトコル情報等のデータ制御情報を取得する。
【0062】
そして、次にUSBデバイスから出力されたデータ制御情報に基づいてUSBデバイスの種類を解析する(ステップS5)。なお、本例においては、USBデバイスとしては、U3メモリであるUSBメモリが装着される場合について主に説明する。
【0063】
そして、次に、USB制御部60は、USBデバイスの種類情報に基づいて、装着されたUSBデバイスがアクセス可能なUSBメモリか否か判断する(ステップS6)。具体的には、USB制御部60は、データ制御情報に含まれるUSBデバイスの種類情報がアクセス可能なUSBメモリとして記憶部26に登録されているかどうか否かを判断し、登録されていればアクセス可能であると判断し、登録されていなければアクセスが可能でないと判断する。
【0064】
そして、ステップS6において、装着されたUSBデバイスがアクセス可能なUSBメモリであると判断された場合、すなわち、初期接続が完了した場合には、次に、データ通信を開始する(ステップS7)。具体的には、USB制御部60は、アクセス可能なUSBメモリにアクセスして、USBメモリに格納されているデータを全体制御部50に出力する。
【0065】
そして、次に、解析可能なデータか否か判断する(ステップS8)。具体的には、全体制御部50は、USB制御部60を介して入力されるUSBメモリのデータが解析可能であるかどうか、例えば、暗号化処理等によりデータ変換されていないかどうかを判断する。
【0066】
全体制御部50は、解析可能なデータであると判断する場合には、通常のUSBメモリであると判断して、次に、USBメモリへのジョブ投入があるかどうかを判断する(ステップS9)。
【0067】
ステップS9において、全体制御部50は、USBメモリへのジョブ投入があった場合には、次に、ジョブはScanToUSBメモリか、あるいは、USBメモリプリントであるか判断する(ステップS11)。
【0068】
ステップS11において、全体制御部50は、ジョブがUSBメモリプリントである場合には、次に、解析可能なUSBメモリであるかどうか判断する(ステップS12)。
【0069】
ステップS12において、全体制御部50は、解析可能なUSBメモリであると判断した場合には、USBメモリプリントを実行する(ステップS13)。そして、処理を終了する。
【0070】
一方、ステップS12において、全体制御部50は、解析できないUSBメモリであると判断した場合には、解析できないUSBメモリに対するUSBメモリプリントを実行する(ステップS14)。そして、処理を終了する。
【0071】
一方、ステップS11において、全体制御部50は、ジョブがScanToUSBメモリである場合には、次に、解析可能なUSBメモリであるかどうか判断する(ステップS15)。
【0072】
ステップS15において、全体制御部50は、解析可能なScanToUSBメモリであると判断した場合には、ScanToUSBメモリを実行する(ステップS16)。そして、処理を終了する。
【0073】
一方、ステップS15において、全体制御部50は、解析できないUSBメモリであると判断した場合には、解析できないUSBメモリに対するScanToUSBメモリを実行する(ステップS17)。そして、処理を終了する。
【0074】
一方、ステップS6において、装着されたUSBデバイスがアクセス不可能なUSBメモリであると判断された場合には、利用できないUSBメモリの解析処理を実行する(ステップS10)。利用できないUSBメモリの解析処理については後述する。
【0075】
また、ステップS8において、解析可能なデータでないと判断した場合には、利用できないUSBメモリの解析処理を実行する(ステップS10)。なお、全体制御部50は、解析可能なデータでないと判断した場合には、USB制御部60に対して解析できない旨を通知するものとする。
【0076】
そして、全体制御部50は、利用できないUSBメモリの解析処理の後、USBメモリの利用許可の設定が有るかどうかを判断する(ステップS10#)。
【0077】
ステップS10#において、USBメモリの利用許可の設定が有る場合には、当該USBメモリをアクセス可能に設定し、操作ディスプレイ12において選択可能な状態とするものとする。そして、次に、ステップS9に進む。一方、ステップS10#において、USBメモリの利用許可の認定が無いと判断された場合には、処理を終了する(エンド)。
【0078】
図7は、本発明の実施の形態に従う操作ディスプレイ12におけるUSBメモリプリントの実行を説明する図である。
【0079】
図7を参照して、ここでは、コピーモードにおいて、応用のタブボタンを押下した場合に、「USBメモリプリント」の実行ボタン215が表示されている場合が示されている。当該実行ボタン215を押下することにより、USBメモリプリントの機能の実行指示が選択される。そして、次のUSBメモリを選択する画面に移行する。
【0080】
図8は、USBメモリを選択する画面を説明する図である。
図8を参照して、ここでは、複数のUSBコネクタ20にそれぞれ対応して複数のUSBメモリを選択することが可能な画面が示されており、USBメモリを選択するボタン220が示されている。本例においては、一例として、USBコネクタ20に対応して3つのUSBメモリについて選択可能な場合が示されている。当該ボタンを指定して、「OK」ボタンを押下することにより、選択されたUSBメモリに対するUSBメモリプリントの機能を実行することが可能である。
【0081】
図9は、本発明の実施の形態に従う操作ディスプレイ12におけるScanToUSBメモリの実行を説明する図である。
【0082】
図9を参照して、ここでは、スキャンモードにおいて、あて先のタブボタンを押下した場合に、「Scan to USB」の実行ボタン236が表示されている場合が示されている。当該実行ボタン236を押下することにより、ScanToUSBメモリの機能が選択される。そして、図8で説明したUSBメモリを選択する画面に移行する。
【0083】
そして、本例においても同様に、USBメモリを選択することにより、選択したUSBメモリに対するScanToUSBメモリの機能を実行することが可能である。
【0084】
図10は、本発明の実施の形態に従う利用できないUSBメモリの解析処理について説明するフロー図である。
【0085】
図10を参照して、USB制御部60は、USBデバイスの種類情報に基づいて、あるいは、暗号化処理等によるデータ変換による解析不能状態に基づいて、装着されたUSBメモリが解析できないUSBメモリであることを認識する(ステップS20)。
【0086】
そして、次に、ディスコネクトに設定する(ステップS21)。具体的には、USB制御部60は、USBメモリが解析できないUSBメモリであることを認識して、全体制御部50とUSB制御部60との間のデータ通信の接続関係を解除する。
【0087】
そして、次にUSB接続処理を実行する(ステップS22)。具体的には、USB制御部60は、USB接続ライン15を介して情報処理装置であるPC1200に対してUSB接続を実行するように指示する。
【0088】
USB接続ライン15は、MFP1のUSBコネクタ20とPC1200のUSBコネクタ1220とを接続している。PC1200のUSB制御部1260は、上述したUSB制御部60と同様に、USBデバイス接続部1235からの検知情報の入力を受けて、USBデバイスと接続されたと認識する(ステップS23)。
【0089】
そして、PC1200のUSB制御部1260は、接続されたUSBデバイスに対してアドレスを割り当てる(ステップS24)。
【0090】
そして、次に、MFP1のUSB制御部60は、USB接続ライン15を介して、USBメモリから出力されたデータ制御情報を転送する(ステップS25)。具体的には、上述したようにUSBデバイスの種類情報(ベンダID(Identification)、プロダクトID等)、インターフェース数、デバイスクラス、エンドデスクリプタ数、プロトコル情報等のデータ制御情報を転送する。
【0091】
そして、次に、PC1200のUSB制御部1260は、USBデバイス接続部1235を介してUSB接続されたUSBメモリのデータ制御情報を取得する(ステップS26)。
【0092】
PC1200のUSB制御部1260は、USBメモリから出力されたデータ制御情報に基づいてUSBデバイスの種類を解析する(ステップS27)。
【0093】
そして、次に、PC1200のUSB制御部1260は、USBデバイスの種類の解析結果に従うUSBデバイス種類情報に基づいて、装着されたUSBデバイスがアクセス可能なUSBメモリか否か判断する(ステップS28)。ステップS28において、アクセスできないと判断した場合には、処理を終了する(エンド)。
【0094】
ステップS28において、PC1200のUSB制御部1260は、アクセス可能なMFPであると判断した場合には、PC1200の全体制御部1215は、MFPと接続されたUSBメモリの初期接続を完了する(ステップS29)。これによりデータ通信を開始する。
【0095】
次に、PC1200上でMFP連携プログラムを起動させる(ステップS30)。ここで、MFP連携プログラムは、記憶部1203に予め設けられたアプリケーションプログラムであり、起動することにより、MFPと連携処理を実行するアプリケーションプログラムである。なお、初期接続を完了後、MFP連携プログラムを起動させても良いし、あるいは、それよりも前に、MFP連携プログラムを起動させても良い。
【0096】
そして、次に、PC1200上でUSBメモリ連携アプリを起動する(ステップS31)。具体的には、PC1200の全体制御部1215は、MFPと接続されたUSBメモリに初期接続を完了後、USB接続ライン15を介して、MFP1のUSB制御部60に対してU3メモリにアクセスするように指示する。そして、USB制御部60は、U3メモリにアクセスして、U3メモリに格納されているUSBメモリ連携アプリを取得して、USB接続ライン15を介してPC1200に送信する。PC1200のUSB制御部1260は、USB接続ライン15を介して入力されるUSBメモリ連携アプリを全体制御部1215に出力する。全体制御部1215は、USB制御部1260から出力されるUSBメモリから出力されたUSBメモリ連携アプリを受けて、展開して起動する。
【0097】
そして、次に、PC1200の全体制御部1215は、USBメモリ連携アプリに認証アプリの起動が有るかどうかを判断する(ステップS32)。具体的には、PC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムにより、USBメモリ連携アプリに含まれている認証アプリが起動したかどうかを判断するものとする。
【0098】
ステップS32において、PC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムによりUSBメモリ連携アプリに認証アプリが含まれておらず、認証アプリが起動していないと判断した場合には、認証処理が特に求められていないUSBメモリであるためUSBメモリの利用の許可が可能であると判断する(ステップS36)。
【0099】
そして、PC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムによりUSBメモリが利用許可である旨をネットワーク1000を介してMFP1に通知する(ステップS37)。
【0100】
次に、MFP1の全体制御部50は、ネットワーク1000と接続された通信部65を介してMFP連携プログラムによるUSBメモリの利用の許可が可能である旨の通知を受信して、PC連携プログラムによりUSBメモリを利用許可に設定する(ステップS38)。当該設定処理により、例えば、解析できないUSBメモリであるU3メモリに対する後述するUSBメモリプリントあるいはScanToUSBメモリの機能を実行することが可能となる。
【0101】
一方、ステップS32において、PC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムによりUSBメモリ連携アプリに認証アプリが含まれており認証アプリが起動されたと判断した場合には、ネットワーク1000を介して、MFP1に対してPC連携プログラムによりMFP1の操作ディスプレイ12上に認証画面を表示するように指示する(ステップS32#)。
【0102】
そして、MFP1の全体制御部50は、ネットワーク1000と接続された通信部65を介してMFP連携プログラムによる認証画面の表示指示を受信して、PC連携プログラムにより予め記憶部26に格納されていた認証画面を表示する(ステップS33)。
【0103】
図11は、MFP1の操作ディスプレイ12上に表示される認証画面の一例図である。
図11を参照して、PC連携プログラムによりMFP1の操作ディスプレイ12上に認証画面が表示され、ここでは、ユーザ名を入力する欄300と、パスワードを入力する欄301が設けられている。ユーザは、タッチパネルを操作して「ログイン」ボタン302を押下することにより、認証コードであるユーザ名およびパスワードについて認証処理を実行することが可能である。
【0104】
なお、本例においては、ユーザ名およびパスワードを認証コードとして入力する方式について説明したが、特にこれに限られず、パスワードのみであっても良いし、生体認証等を利用することも可能である。
【0105】
再び、図10を参照して、次に、MFP1の全体制御部50は、操作パネル部10のユーザ操作によりMFP1の操作ディスプレイ12上に表示された認証画面にユーザの認証コードの入力が有るかどうかを判断する(ステップS34)。具体的には、上述の認証画面において、認証コードであるユーザ名およびパスワードが入力されて、タッチパネルの操作により「ログイン」ボタン302が押下されたかどうかにより判断される。
【0106】
ステップS34において、操作パネル部10のユーザ操作によりMFP1の操作ディスプレイ12上に表示される認証画面に認証コードの入力が有った場合、すなわち、上記の認証画面において、認証コードであるユーザ名およびパスワードが入力されて、タッチパネルの操作により「ログイン」ボタン302が押下された場合には、全体制御部50は、入力された認証コードを通信部65に出力する。通信部65は、当該認証コードをネットワーク1000を介してPC1200に送信する。
【0107】
そして、PC1200の通信部1207は、通信部65からの認証コードを受信して全体制御部1215に出力する。
【0108】
全体制御部1215は、通信部1207から受信した認証コードに基づいて、USBメモリ連携アプリに含まれている起動された認証アプリにおいて、認証コードが一致するかどうかすなわち、認証が成功したかどうかを判断する(ステップS35)。
【0109】
ステップS35において、起動された認証アプリにより認証が成功したと判断した場合には、USBメモリの利用の許可が可能であると判断する(ステップS36)。
【0110】
そして、上述したようにPC1200の全体制御部1215は、MFP連携プログラムによりUSBメモリが利用許可である旨をネットワーク1000を介してMFP1に通知する(ステップS37)。
【0111】
次に、MFP1の全体制御部50は、ネットワーク1000と接続された通信部65を介してMFP連携プログラムによるUSBメモリの利用の許可が可能である旨の通知を受信して、PC連携プログラムによりUSBメモリを利用許可に設定する(ステップS38)。当該設定処理により、例えば、解析できないUSBメモリであるU3メモリに対する後述するUSBメモリプリントあるいはScanToUSBメモリの機能を実行することが可能となる。
【0112】
具体的には、USBメモリプリントあるいはScanToUSBメモリの機能を実行する場合において、図8で説明したUSBメモリを選択する画面において、解析できないUSBメモリであると判断されたUSBメモリについても選択することが可能となる。
【0113】
一方、ステップS34において、認証コードの入力が無かった場合、あるいは、ステップS35において、認証が成功しなかった場合には、アクセスできないと判断して、処理を終了する(エンド)。
【0114】
なお、その場合には、USBメモリプリントあるいはScanToUSBメモリの機能を実行する場合において、図8で説明したUSBメモリを選択する画面において、解析できないUSBメモリであると判断されたUSBメモリについて選択ができない状態に設定されているものとする。
【0115】
図12は、本発明の実施の形態に従う解析できないUSBメモリに対するUSBメモリプリントを実行した場合の処理の流れについて説明する図である。
【0116】
図12を参照して、MFP1からPC1200にファイル名一覧取得コマンドを出力する(ステップS41)。具体的には、図7で説明したようにUSBメモリプリントの実行ボタン215を押下して、図8において、USBメモリの選択ボタン220を押下した場合に、当該選択したUSBメモリが解析できないUSBメモリであると判断した場合には、全体制御部50は、PC連携プログラムによりPC1200に対して、ファイル名一覧取得コマンドを通信部65を介して出力する。
【0117】
そして、PC1200の通信部1207は、MFP1の通信部65によりネットワーク1000を介して送信されたファイル名一覧取得コマンドを受信する(ステップS41#)。そして、PC1200の通信部1207は、ファイル名一覧取得コマンドを全体制御部1215に出力する。
【0118】
PC1200の全体制御部1215は、USB制御部1260に対してUSBメモリにアクセスしてファイル名一覧のデータを取得するように要求指示する(ステップS42)。
【0119】
次に、USB制御部1260は、全体制御部1215からの指示に従ってUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対してアクセスする(ステップS43)。
【0120】
そして、PC1200の全体制御部1215は、USBメモリからファイル名一覧のデータを取得する(ステップS44)。
【0121】
具体的には、USB制御部1260は、ファイル名一覧要求指示コマンドをUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対して送信する。USB制御部60は、USB接続ライン15を介してUSB制御部1260から送信されたファイル名一覧要求指示コマンドをUSBメモリに転送する。
【0122】
USBメモリは、ファイル名一覧要求指示コマンドに従ってファイル名一覧のデータをUSB制御部60に出力する。
【0123】
USB制御部60は、USBメモリから送信されたファイル名一覧のデータをUSB接続ライン15を介して転送する。PC1200のUSB制御部1260は、USB接続ライン15を介して転送されたファイル名一覧のデータを取得する。そして、USB制御部1260は、選択されたUSBメモリからのファイル名一覧のデータを全体制御部1215に出力する。
【0124】
そして、全体制御部1215は、USB接続ライン15を介して受信したファイル名一覧のデータについて、受信したデータは復号化等のデータ変換が必要かどうかを判断する(ステップS45)。例えば、暗号化処理が施されているデータであれば復号化処理する必要がある。また、圧縮処理が施されているデータであれば解凍処理する必要がある。
【0125】
ステップS45において、全体制御部1215は、受信したデータが復号化等のデータ変換が必要であると判断した場合には、次に、PC1200上で起動されているUSBメモリ連携アプリは、ユーザに対して操作ディスプレイ12に表示可能なファイル名一覧のデータを生成する(ステップS46)。具体的には、暗号化処理が施されているデータであれば、USBメモリ連携アプリに含まれている暗号化処理が施されているデータを復号化処理することが可能な暗号復号化アプリに基づいて、復号化処理してデータ変換した表示可能なファイル名一覧のデータを生成する。あるいは、圧縮処理されているデータであれば、圧縮されているデータをUSBメモリ連携アプリに含まれている解凍処理することが可能な圧縮解凍アプリに基づいて、解凍処理してデータ変換した表示可能なファイル名一覧のデータを生成する。
【0126】
そして、PC1200の全体制御部1215は、起動されたMFP連携プログラムにより、ネットワーク1000を介してMFP1にファイル名一覧のデータを送信するように通信部1207に指示する(ステップS47)。
【0127】
そして、次に、MFP1の通信部65は、PC1200の通信部1207から送信されたファイル名一覧のデータを受信する(ステップS47#)。そして、通信部65は、MFP1の全体制御部50にファイル名一覧のデータを出力する。
【0128】
そして、MFP1の全体制御部50は、通信部65を介して受信したPC1200からの送信されたファイル名一覧のデータを取得して、操作ディスプレイ12にファイル名一覧を表示する(ステップS48)。
【0129】
図13は、本発明の実施の形態に従うファイル選択画面を説明する図である。
図13を参照して、受信したファイル名一覧のデータに基づいて、PC連携プログラムにより、MFP1の操作ディスプレイ12上にファイル選択画面250が表示されている場合が示されている。本例においては、ファイル選択画面250において、ファイル名一覧のデータである3つのファイル名A,B,Cに基づいて、当該ファイル名それぞれに対応して選択ボタン251,252,253が設けられている場合が示されている。
【0130】
そして、この選択ボタンのいずれかを選択して、「OK」ボタン256を押下することにより、当該選択したファイル名のファイルに対する選択が指示される。なお、「キャンセル」ボタン254を押下することにより処理が終了するものとする。
【0131】
再び、図12を参照して、次に、全体制御部50は、ファイル選択画面250において、ファイル選択指示が有るかどうかを判断する(ステップS49)。
【0132】
ステップS49において、ファイル選択指示が有ると判断された場合には、次に、MFPの全体制御部50は、PC連携プログラムにより、ネットワーク1000を介して通信部65により、PC1200に対してファイルデータ取得コマンドを出力する(ステップS50)。
【0133】
そして、次に、PC1200の通信部1207は、MFP1の通信部65によりネットワーク1000を介して送信されたファイルデータ取得コマンドを受信する(ステップS50#)。そして、PC1200の通信部1207は、ファイルデータ取得コマンドを全体制御部1215に出力する。
【0134】
PC1200の全体制御部1215は、ファイルデータ取得コマンドに従ってUSB制御部1260に対してUSBメモリにアクセスして指定したファイルデータを取得するように要求指示する(ステップS51)。
【0135】
次に、USB制御部1260は、全体制御部1215からの指示に従ってUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対してアクセスする(ステップS52)。
【0136】
そして、PC1200の全体制御部1215は、USBメモリから指定したファイルデータを取得する(ステップS53)。
【0137】
具体的には、USB制御部1260は、ファイルデータ要求指示コマンドをUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対して送信する。USB制御部60は、USB接続ラインを介してUSB制御部1260から送信されたファイルデータ要求指示コマンドをUSBメモリに転送する。
【0138】
USBメモリは、ファイルデータ要求指示コマンドに従って格納されているファイルデータをUSB制御部60に出力する。
【0139】
USB制御部60は、USBメモリから送信された指定されたファイルデータをUSB接続ライン15を介して転送する。PC1200のUSB制御部1260は、USB接続ライン15を介して転送された指定されたファイルデータを取得する。そして、USB制御部1260は、指定されたファイルデータを全体制御部1215に出力する。
【0140】
そして、全体制御部1215は、USB接続ライン15を介して受信したファイルデータについて、受信したデータは、復号化等のデータ変換が必要かどうかを判断する(ステップS54)。例えば、暗号化処理が施されているデータであれば復号化処理する必要がある。また、圧縮処理が施されているデータであれば解凍処理する必要がある。
【0141】
ステップS54において、全体制御部1215は、受信したデータが復号化等のデータ変換が必要であると判断された場合には、次に、PC1200上で起動されているUSBメモリ連携アプリは、取得したファイルデータのデータ変換を実行する(ステップS55)。そして、ステップS56に進む。具体的には、暗号化処理が施されているデータであれば、USBメモリ連携アプリに含まれている暗号化処理が施されているデータを復号化処理することが可能な暗号復号化アプリに基づいて、復号化処理してデータ変換したファイルデータを生成する。あるいは、圧縮処理されているデータであれば、圧縮されているデータをUSBメモリ連携アプリに含まれている解凍処理することが可能な圧縮解凍アプリに基づいて、解凍処理してデータ変換したファイルデータを生成する。
【0142】
そして、PC1200の全体制御部1215は、起動されたMFP連携プログラムにより、ネットワーク1000を介してMFP1にファイルデータを送信するように通信部1207に指示する(ステップS56)。
【0143】
そして、MFP1の全体制御部50は、通信部65を介して受信したPC1200からの送信されたファイルデータを取得して、プリンタ制御部45に出力する(ステップS56#)。
【0144】
そして、MFP1のプリンタ制御部45は、全体制御部50から出力されたファイルデータを受けてプリンタ処理を実行する(ステップS57)。
【0145】
具体的には、プリンタ制御部45は、プリンタ部14において、記録シート上に画像を印刷する。そして、処理を終了する。
【0146】
したがって、当該方式により、U3メモリに格納されたファイルデータに対するUSBメモリプリントを実行することが可能である。
【0147】
図14は、本発明の実施の形態に従う解析できないUSBメモリに対するScanToUSBメモリを実行した場合の処理の流れについて説明する図である。
【0148】
図14を参照して、まず、スキャンを実行する(ステップS61)。具体的には、スキャナ部13において、紙媒体等の資料を電子データに変換する。
【0149】
次に、スキャンデータを取得する(ステップS62)。
具体的には、スキャナ制御部35は、スキャナ部13で読み取った画像データをスキャンデータとして取得する。そして、スキャナ制御部35は、スキャンデータを全体制御部50に出力する。
【0150】
そして、次に、全体制御部50は、PC連携プログラムにより、通信部65に対して取得したスキャンデータおよびスキャンデータ書込コマンドをPC1200に送信するように指示する(ステップS63)。
【0151】
具体的には、全体制御部50は、通信部65によりネットワーク1000を介してPC1200にスキャンデータおよびスキャンデータ書込コマンドを送信する。
【0152】
そして、PC1200の通信部1207は、MFP1の通信部65によりネットワーク1000を介して送信されたスキャンデータおよびスキャンデータ書込コマンドを受信する(ステップS63#)。
【0153】
そして、PC1200の通信部1207は、スキャンデータおよびスキャンデータ書込コマンドを全体制御部1215に出力する。
【0154】
PC1200の全体制御部1215は、取得したスキャンデータについて暗号化等のデータ変換が必要かどうか判断する(ステップS64)。
【0155】
具体的には、PC1200の全体制御部1215は、USBメモリ連携アプリに暗号復号化アプリあるいは、圧縮解凍アプリ等が含まれているかどうかを判断する。
【0156】
ステップS64において、PC1200の全体制御部1215は、暗号化等のデータ変換が必要であると判断した場合、すなわち、USBメモリ連携アプリに暗号復号化アプリには、PC1200のUSBメモリ連携アプリに暗号復号化アプリあるいは圧縮解凍アプリ等が含まれていると判断した場合には、スキャンデータのデータ変換を実行する(ステップS65)。
【0157】
具体的には、全体制御部1215は、例えば、USBメモリ連携アプリに暗号化アプリが含まれていると判断した場合には、当該暗号化アプリに基づいてスキャンデータを暗号化データに変換する。あるいは、全体制御部1215は、USBメモリ連携アプリに圧縮アプリが含まれている場合には、当該圧縮アプリに基づいてスキャンデータを圧縮データに変換する。なお、暗号化アプリと圧縮アプリを組み合わせることも当然に可能である。
【0158】
一方、ステップS64において、暗号化等のデータ変換が必要でないと判断した場合、すなわち、USBメモリ連携アプリに暗号復号化アプリあるいは圧縮解凍アプリ等が含まれていないと判断した場合には、データ変換することなく、ステップS66に進む。
【0159】
そして、次に、PC1200の全体制御部1215は、スキャンデータ書込コマンドに従ってUSB制御部1260に対してUSBメモリにアクセスしてデータ変換したスキャンデータあるいはデータ変換していないスキャンデータを格納するように要求指示する(ステップS66)。
【0160】
次に、USB制御部1260は、全体制御部1215からの指示に従ってUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対してアクセスする(ステップS67)。
【0161】
具体的には、USB制御部1260は、スキャンデータとともにスキャンデータ書込要求指示コマンドをUSB接続ライン15を介してUSBメモリに対して送信する。USB制御部60は、USB接続ラインを介してUSB制御部1260から送信されたスキャンデータとともにスキャンデータ書込要求指示コマンドをUSBメモリに転送する。
【0162】
USBメモリは、スキャンデータ書込要求指示コマンドに従って受信したスキャンデータをデータ領域に格納(書込処理)する(ステップS68)。そして、処理を終了する(エンド)。
【0163】
したがって、当該方式により、U3メモリに対するScanToUSBメモリを実行することが可能である。
【0164】
当該処理により、MFP1において、OSの種類によりU3メモリ等を認識してアクセスすることができない場合であっても、MFP1のUSBコネクタ20とPC1200のUSBコネクタ1220とを互いに接続するUSB接続ラインを使ってU3メモリを認識することが可能なPC1200に転送し、PC1200において、U3メモリ等を認識して、ネットワークを介してMFP1にデータを送信することにより、簡易な方式でアクセスすることが可能である。
【0165】
また、U3メモリ等に格納されたアプリケーションは、USB経由でデータが受信された場合のみ起動する構成とされている場合が多く、例えば、MFP1からU3メモリ等に格納されたアプリケーションをネットワークを用いてPC1200に送信した場合には、USB経由ではないため起動することができないという問題があったが、本願方式の如く、MFP1のUSB制御部60によりUSB接続ライン15を介してPC1200のUSB制御部1260にU3メモリ等に格納されたアプリケーションのデータが転送される方式であるためU3メモリ等に格納されたアプリケーションを正常に起動することが可能となる。
【0166】
なお、上記の実施の形態においては、MFP連携プログラムによりPC1200の全体制御部1215がUSB制御部1260にUSBメモリにアクセスするように指示する方式について説明した。具体的には、USB制御部1260がUSBメモリにアクセスするための指示コマンド等を出力し、USB制御部60はアクセスに伴う指示コマンド等を転送するのみであった。
【0167】
一方、USB制御部60は、USB制御部1260と同様の機能を有しているため、USB制御部60がUSBメモリにアクセスするようにすることも可能である。具体的には、全体制御部1215からの指示をUSB制御部1260はUSB接続ライン15を介してUSB制御部60に転送し、USB制御部60が、USBメモリにアクセスするようにしても良い。その場合、USB制御部1260は、情報を転送する機能のみ実行するものとする。
【0168】
また、別の方式として、USBコネクタ20に接続されているUSBメモリにUSB制御部60を介することなく、直接アクセスする方式を採用することも可能である。具体的には、図10のステップS22において、USB接続処理を実行する場合に、USB制御部60がUSBデバイス接続部5に対して、USBメモリが装着されているUSBコネクタと、USB接続ライン15が接続されているUSBコネクタとを直結する経路を形成するように指示することにより実現可能である。具体的には、上述したようにUSBデバイス接続部5内において、一例として、経路を切り替える切替スイッチを設ける。通常時は、USB制御部60との間で電気的に接続されている切替スイッチをUSB制御部60からの指示に従って電気的に接続される経路を切り替えて、USBコネクタ間同士が電気的に接続される経路が形成されるようにする。これにより、USBコネクタ20に装着されたU3メモリは、PC1200のUSBコネクタ1220に擬似的に装着されたU3メモリであるとしてUSB制御部1260により直接アクセスすることが可能である。
【0169】
なお、上記においては、U3規格のUSBメモリについて説明したが、U3規格のUSBメモリに限られず、例えば組込OSでは認識されず汎用OSのみにより認識される他のUSBメモリについても同様に適用可能である。
【0170】
なお、本例においては、USBコネクタとして複数のコネクタが設けられたMFPについて説明したが特にこれに限られず特に数には限定されない。
【0171】
また、本例においては、USBメモリ連携アプリとして、暗号復号化アプリおよび圧縮解凍アプリが格納されており、当該アプリを利用して暗号化データの復号処理あるいは、圧縮データの解凍処理を実行する場合について説明したが、USBメモリ連携アプリとして、USBメモリのアプリ領域に格納されていない場合であってもネットワーク1000と接続された外部のサーバを介して、暗号化データの復号処理を実行するための暗号復号化アプリ、あるいは、圧縮データの解凍処理を実行するための圧縮解凍アプリをダウンロードして当該暗号データの復号処理あるいは解凍処理を実行するようにしても良い。あるいは、暗号復号化アプリあるいは圧縮解凍アプリに限られず、他のアプリケーションプログラムについても同様に適用可能である。
【0172】
なお、本発明にかかる画像入出力装置はMFPに限定されず、画像入出力装置であれば、プリンタやファクシミリ装置等であってもよい。なお、画像入出力装置および情報処理装置を制御するコントローラについて、コンピュータを機能させて、上述のフローで説明したような制御を実行させるプログラムを提供することもできる。このようなプログラムは、コンピュータに付属するフレキシブルディスク、CD−ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびメモリカードなどのコンピュータ読取り可能な記録媒体にて記録させて、プログラム製品として提供することもできる。あるいは、コンピュータに内蔵するハードディスクなどの記録媒体にて記録させて、プログラムを提供することもできる。また、ネットワークを介したダウンロードによって、プログラムを提供することもできる。
【0173】
なお、本発明にかかるプログラムは、コンピュータのオペレーションシステム(OS)の一部として提供されるプログラムモジュールのうち、必要なモジュールを所定の配列で所定のタイミングで呼出して処理を実行させるものであってもよい。その場合、プログラム自体には上記モジュールが含まれずOSと協働して処理が実行される。このようなモジュールを含まないプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0174】
また、本発明にかかるプログラムは他のプログラムの一部に組込まれて提供されるものであってもよい。その場合にも、プログラム自体には上記他のプログラムに含まれるモジュールが含まれず、他のプログラムと協働して処理が実行される。このような他のプログラムに組込まれたプログラムも、本発明にかかるプログラムに含まれ得る。
【0175】
提供されるプログラム製品は、ハードディスクなどのプログラム格納部にインストールされて実行される。なお、プログラム製品は、プログラム自体と、プログラムが記録された記録媒体とを含む。
【0176】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0177】
【図1】本発明の実施の形態に従う情報処理システムについて説明する概略図である。
【図2】本発明の実施の形態に従う画像入出力装置であるMFP1の機能ブロック図である。
【図3】本発明の実施の形態に従うMFP1における操作パネル部10の構成を説明する図である。
【図4】本発明の実施の形態に従うPC1200の機能ブロック図である。
【図5】本発明の実施の形態に従うU3メモリの構成を説明する概略図である。
【図6】本発明の実施の形態に従うMFP1に装着されたUSBデバイスとして、USBメモリに対するジョブを実行する場合の処理を説明するフロー図である。
【図7】本発明の実施の形態に従う操作ディスプレイ12におけるUSBメモリプリントの実行を説明する図である。
【図8】USBメモリを選択する画面を説明する図である。
【図9】本発明の実施の形態に従う操作ディスプレイ12におけるScanToUSBメモリの実行を説明する図である。
【図10】本発明の実施の形態に従う利用できないUSBメモリの解析処理について説明するフロー図である。
【図11】MFP1の操作ディスプレイ12上に表示される認証画面の一例図である。
【図12】本発明の実施の形態に従う解析できないUSBメモリに対するUSBメモリプリントを実行した場合の処理の流れについて説明する図である。
【図13】本発明の実施の形態に従うファイル選択画面を説明する図である。
【図14】本発明の実施の形態に従う解析できないUSBメモリに対するScanToUSBメモリを実行した場合の処理の流れについて説明する図である。
【符号の説明】
【0178】
1 MFP、5,1235 USBデバイス接続部、10 操作パネル部、13 スキャナ部、14 プリンタ部、15 USB接続ライン、20 USBコネクタ、26 記憶部、30 コントロール部、35 スキャナ制御部、45 プリンタ制御部、50,1215 全体制御部、60,1260 USB制御部、65,1207 通信部、70 パネル制御部、1000 ネットワーク、1200 PC、1201 コントロール部、1203 記憶部、1205 ディスプレイ部、1209 入力部、1211 画面表示制御部、1213 入力制御部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のUSBデバイスを接続可能な第1のUSBデバイス接続部を含む、画像入出力装置と、
前記画像入出力装置とネットワークを介して接続され、USBデバイスを接続可能な第2のUSBデバイス接続部を含む、情報処理装置と、
前記画像入出力装置の前記第1のUSBデバイス接続部と前記情報処理装置の前記第2のUSBデバイス接続部とを互いに接続するためのUSB接続ラインとを備え、
前記画像入出力装置は、
前記ネットワークを介して前記情報処理装置とデータの授受を実行するための第1の通信部と、
前記第1のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続された場合に、当該USBデバイスの情報を認識して、認識結果に基づいてアクセス可能なUSBデバイスに対してアクセスする第1のUSBデバイス制御部とをさらに含み、
前記情報処理装置は、
前記ネットワークを介して前記画像入出力装置とデータの授受を実行するための第2の通信部と、
前記第2のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続された場合に、当該USBデバイスの情報を認識して、認識結果に基づいてアクセス可能なUSBデバイスに対してアクセスする第2のUSBデバイス制御部とをさらに含み、
前記第1のUSBデバイス制御部は、前記第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスが接続されたと判断した場合には、前記所定のUSBデバイスを認識することが可能な情報処理装置に対して前記USB接続ラインを介して前記所定のUSBデバイスの情報を転送し、
前記第2のUSBデバイス制御部は、前記USB接続ラインを介して前記第1のUSBデバイス制御部から転送された前記所定のUSBデバイスの情報を認識し、
前記第2の通信部は、前記第1のUSBデバイス制御部により前記所定のUSBデバイスをアクセスするために前記第2のUSBデバイス制御部による前記所定のUSBデバイスに対する認識結果を前記ネットワークを介して接続された前記画像入出力装置の前記第1の通信部に対して送信する、情報処理システム。
【請求項2】
前記画像入出力装置は、原稿の画像データを読み取る読取部をさらに含み、
前記第1の通信部は、前記読取部で読み取った画像データを前記第1のUSBデバイス接続部に認識できない前記所定のUSBデバイスに格納する指示が有った場合に、前記読取部で読み取った画像データを前記ネットワークを介して接続された前記情報処理装置の前記第2の通信部に対して送信し、
前記第1のUSBデバイス制御部は、前記USB接続ラインを介して前記第2のUSBデバイス制御部により転送された前記画像データを前記第1のUSBデバイス接続部に接続された前記所定のUSBデバイスに対してデータ書込処理を実行する、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記画像入出力装置は、画像データの印刷処理を実行する印刷部をさらに含み、
前記第1のUSBデバイス制御部は、前記第1のUSBデバイス接続部に認識できない前記所定のUSBデバイスに格納された画像データを前記印刷部で印刷する指示が有った場合に、前記所定のUSBデバイスから読み出された画像データを前記USB接続ラインを介して転送し、
前記第2の通信部は、前記USB接続ラインを介して取得した前記所定のUSBデバイスから読み出された画像データを前記ネットワークを介して接続された前記画像入出力装置の前記第1の通信部に対して送信し、
前記印刷部は、前記第1の通信部を介して受信した画像データに対して印刷処理を実行する、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1のUSBデバイス接続部は、前記複数のUSBデバイスと接続するための複数のコネクタ端子を有し、
前記複数のコネクタ端子のうちの1つのコネクタ端子は、前記USB接続ラインと接続され、
前記複数のコネクタ端子のうちの別のコネクタ端子に前記所定のUSBデバイスが接続された場合には、前記別のコネクタ端子と前記USB接続ラインと接続されたコネクタ端子とが電気的に接続される、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項5】
複数のUSBデバイスを接続可能な第1のUSBデバイス接続部を含む、画像入出力装置と、
前記画像入出力装置とネットワークを介して接続され、USBデバイスを接続可能な第2のUSBデバイス接続部を含む、情報処理装置と、
前記画像入出力装置の前記第1のUSBデバイス接続部と前記情報処理装置の前記第2のUSBデバイス接続部とを互いに接続するためのUSB接続ラインとを備える、情報処理システムの制御方法であって、
前記画像入出力装置において、
前記第1のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続されるステップと、
前記第1のUSBデバイス接続部に接続されたUSBデバイスがアクセスできない所定のUSBデバイスであると認識するステップと、
前記認識するステップにおいて、前記第1のUSBデバイス接続部に接続されたUSBデバイスがアクセスできない前記所定のUSBデバイスであると認識した場合には、前記USB接続ラインを介して前記所定のUSBデバイスのアクセスが可能な情報処理装置に対して前記所定のUSBデバイスの情報を転送するステップと、
前記情報処理装置において、
前記USB接続ラインを介して転送された前記所定のUSBデバイスの情報を認識するステップと、
前記所定のUSBデバイスをアクセスするために前記所定のUSBデバイスに対する認識結果を前記ネットワークを介して接続された前記画像入出力装置に送信するステップとを備える、情報処理システムの制御方法。
【請求項1】
複数のUSBデバイスを接続可能な第1のUSBデバイス接続部を含む、画像入出力装置と、
前記画像入出力装置とネットワークを介して接続され、USBデバイスを接続可能な第2のUSBデバイス接続部を含む、情報処理装置と、
前記画像入出力装置の前記第1のUSBデバイス接続部と前記情報処理装置の前記第2のUSBデバイス接続部とを互いに接続するためのUSB接続ラインとを備え、
前記画像入出力装置は、
前記ネットワークを介して前記情報処理装置とデータの授受を実行するための第1の通信部と、
前記第1のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続された場合に、当該USBデバイスの情報を認識して、認識結果に基づいてアクセス可能なUSBデバイスに対してアクセスする第1のUSBデバイス制御部とをさらに含み、
前記情報処理装置は、
前記ネットワークを介して前記画像入出力装置とデータの授受を実行するための第2の通信部と、
前記第2のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続された場合に、当該USBデバイスの情報を認識して、認識結果に基づいてアクセス可能なUSBデバイスに対してアクセスする第2のUSBデバイス制御部とをさらに含み、
前記第1のUSBデバイス制御部は、前記第1のUSBデバイス接続部に認識できない所定のUSBデバイスが接続されたと判断した場合には、前記所定のUSBデバイスを認識することが可能な情報処理装置に対して前記USB接続ラインを介して前記所定のUSBデバイスの情報を転送し、
前記第2のUSBデバイス制御部は、前記USB接続ラインを介して前記第1のUSBデバイス制御部から転送された前記所定のUSBデバイスの情報を認識し、
前記第2の通信部は、前記第1のUSBデバイス制御部により前記所定のUSBデバイスをアクセスするために前記第2のUSBデバイス制御部による前記所定のUSBデバイスに対する認識結果を前記ネットワークを介して接続された前記画像入出力装置の前記第1の通信部に対して送信する、情報処理システム。
【請求項2】
前記画像入出力装置は、原稿の画像データを読み取る読取部をさらに含み、
前記第1の通信部は、前記読取部で読み取った画像データを前記第1のUSBデバイス接続部に認識できない前記所定のUSBデバイスに格納する指示が有った場合に、前記読取部で読み取った画像データを前記ネットワークを介して接続された前記情報処理装置の前記第2の通信部に対して送信し、
前記第1のUSBデバイス制御部は、前記USB接続ラインを介して前記第2のUSBデバイス制御部により転送された前記画像データを前記第1のUSBデバイス接続部に接続された前記所定のUSBデバイスに対してデータ書込処理を実行する、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項3】
前記画像入出力装置は、画像データの印刷処理を実行する印刷部をさらに含み、
前記第1のUSBデバイス制御部は、前記第1のUSBデバイス接続部に認識できない前記所定のUSBデバイスに格納された画像データを前記印刷部で印刷する指示が有った場合に、前記所定のUSBデバイスから読み出された画像データを前記USB接続ラインを介して転送し、
前記第2の通信部は、前記USB接続ラインを介して取得した前記所定のUSBデバイスから読み出された画像データを前記ネットワークを介して接続された前記画像入出力装置の前記第1の通信部に対して送信し、
前記印刷部は、前記第1の通信部を介して受信した画像データに対して印刷処理を実行する、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項4】
前記第1のUSBデバイス接続部は、前記複数のUSBデバイスと接続するための複数のコネクタ端子を有し、
前記複数のコネクタ端子のうちの1つのコネクタ端子は、前記USB接続ラインと接続され、
前記複数のコネクタ端子のうちの別のコネクタ端子に前記所定のUSBデバイスが接続された場合には、前記別のコネクタ端子と前記USB接続ラインと接続されたコネクタ端子とが電気的に接続される、請求項1記載の情報処理システム。
【請求項5】
複数のUSBデバイスを接続可能な第1のUSBデバイス接続部を含む、画像入出力装置と、
前記画像入出力装置とネットワークを介して接続され、USBデバイスを接続可能な第2のUSBデバイス接続部を含む、情報処理装置と、
前記画像入出力装置の前記第1のUSBデバイス接続部と前記情報処理装置の前記第2のUSBデバイス接続部とを互いに接続するためのUSB接続ラインとを備える、情報処理システムの制御方法であって、
前記画像入出力装置において、
前記第1のUSBデバイス接続部にUSBデバイスが接続されるステップと、
前記第1のUSBデバイス接続部に接続されたUSBデバイスがアクセスできない所定のUSBデバイスであると認識するステップと、
前記認識するステップにおいて、前記第1のUSBデバイス接続部に接続されたUSBデバイスがアクセスできない前記所定のUSBデバイスであると認識した場合には、前記USB接続ラインを介して前記所定のUSBデバイスのアクセスが可能な情報処理装置に対して前記所定のUSBデバイスの情報を転送するステップと、
前記情報処理装置において、
前記USB接続ラインを介して転送された前記所定のUSBデバイスの情報を認識するステップと、
前記所定のUSBデバイスをアクセスするために前記所定のUSBデバイスに対する認識結果を前記ネットワークを介して接続された前記画像入出力装置に送信するステップとを備える、情報処理システムの制御方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公開番号】特開2010−147573(P2010−147573A)
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−319817(P2008−319817)
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年7月1日(2010.7.1)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年12月16日(2008.12.16)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】
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