情報処理装置、情報処理装置の制御方法およびプログラム
【課題】安否確認システムへ登録している安否登録者本人の携帯端末で、家族や知人と連絡が取れたときに安否確認システムへ家族や知人の安否を自動登録すること。
【解決手段】安否確認システムから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付手段と、前記安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段と、前記情報処理装置の通信を検出する通信検出手段と、前記通信手段により検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録手段とを有する。
【解決手段】安否確認システムから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付手段と、前記安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段と、前記情報処理装置の通信を検出する通信検出手段と、前記通信手段により検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録手段とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、安否確認システムにおいて本人および家族の安否情報を登録する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大規模災害発生時などに本人および家族の安否状況を登録する安否確認システムが運用されている。これは、安否確認システムのサーバからの要求に応じて、サーバに対して安否確認システムの利用者自身が所持する携帯端末から送信した情報をもとに安否を確認するようになっている。
【0003】
また、引用文献1では、携帯端末に保存されている情報から、安否確認情報の登録または確認をしたい個人情報の抽出を行い、サーバに登録したり安否確認情報を取得したりする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−19199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、安否確認が必要なくらいの大規模災害が発生した場合など、非常事態であり、家族分の安否情報を本人が登録する余裕などはない可能性がある。
【0006】
また、特許文献1では、サーバに登録された安否確認情報に問い合わせを行うので、家族が安否情報を登録する必要がある。家族もまた、非常事態に見舞われており、安否情報を登録する余裕などはない可能性がある。
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、家族と連絡が取れた時点で安否確認サーバに安否情報を登録することが可能な情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
安否確認システムから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付手段と、前記安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段と、前記情報処理装置の通信を検出する通信検出手段と、前記通信手段により検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、家族と連絡が取れた時点で安否確認サーバに安否情報を登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態における安否確認システム及び携帯端末の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における携帯端末を適用可能な情報処理装置のハードウェア構成図である。
【図3】本発明の実施形態における情報処理装置の機能構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における連絡監視モードへ移行するフローを示す図である。
【図5】本発明の実施形態における連絡監視モード中に携帯端末に着信があった時の安否情報を管理するフローを示す図である。
【図6】本発明の実施形態における安否確認システムへ安否情報を通知するフローを示す図である。
【図7】本発明の実施形態における携帯端末での安否情報の通知後に端末側の安否情報を更新するフローを示す図である。
【図8】本発明の実施形態における全ての安否登録者を安否確認システムへ通知した後に通常モードへ移行するフローを示す図である。
【図9】本発明の実施形態における連絡監視モード中に携帯端末から電話により連絡を行った場合の安否情報を管理するフローを示す図である。
【図10】本発明の実施形態における携帯端末が保持する安否情報を管理するテーブルの一例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態における公衆回線からの着信時に通話相手を選択するフローを示す図である。
【図12】本発明の実施例における公衆回線等から連絡を受けた時に携帯端末に表示される画面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態における安否確認システム及び携帯端末の構成を示す図である。101は安否確認を行う安否確認システムが稼働する安否確認サーバであり、収集した安否情報を保存する。102はネットワーク回線を示し、安否確認サーバ101と基地局103とネットワーク回線を介して通信可能に接続されている。103は携帯端末へ接続を行う基地局である。
【0013】
104は安否確認システムに登録されている本人が保持する携帯端末であり105は安否確認システムに登録されている本人の家族や知人が保持する端末である。
【0014】
安否確認システムの管理者が安否確認を開始すると、安否確認サーバ101より基地局103を介して、安否確認システムに登録されている本人が保持する携帯端末104に安否情報の登録を促すメッセージが通知される。この登録要求を受けて、携帯端末104は、連絡監視モードに切り替わり、監視対象者である家族や知人が保持する携帯端末105との通信を監視する。
【0015】
監視対象者は対象者情報として安否確認サーバ101と携帯端末104とで共有する。ここでは通信の確認がとれた端末の持ち主に対して安否確認が取れたこととし、安否確認サーバに登録する。
【0016】
図2は、本発明の実施形態における携帯端末を適用可能な情報処理装置のハードウェア構成図である。携帯端末104および105に適応可能である。また、安否確認サーバ101を適用可能な情報処理装置としても適用可能である。
【0017】
プログラム用ROM203に記憶されたプログラムに基づいてシステムバス200に接続された各デバイスを制御し、情報処理装置全体を統括制御する。
【0018】
また、データ用ROM204には各種データが記憶される。202はRAMで、CPU201の主メモリ,ワークエリア等として機能する。
【0019】
205はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)209や図示しない、例えばテンキーやマウスなどのポインティングデバイスからの入力を制御する。
【0020】
206はディスプレイコントローラ(DC)で、ディスプレイ210の表示を制御する。なお、ディスプレイはCRTであってもLCD等のその他の形式の表示装置であってもよい。
【0021】
207はメモリコントローラ(MC)で、ハードディスク(HD)211とのアクセスを制御する。
【0022】
208は周辺機器接続インタフェース(USB I/F)で、図示しない可搬型記憶媒体やその他の周辺機器とのアクセスを制御する。
【0023】
220はネットワークインタフェース(NW I/F)で、ネットワーク102を介して安否確認サーバ101や携帯端末105などとの通信を制御する。ネットワークの種類としては、無線LANであってもよい。また、情報処理装置が通話機能を有する場合には、通話用インタフェースとして、電子メール機能を有する場合には、電子メール用インタフェースとして制御する。
【0024】
図3は、本発明の実施形態における情報処理装置の機能構成を示す図である。
【0025】
通信検出部301は、携帯端末104への電話やメールの着信や発信を検出する。安否情報登録部302は、通信検出部で検出した結果に応じて、安否確認システムへ安否情報として登録を行う。また、携帯端末104の所有者本人は、自らの安否情報を自ら登録することになる。公衆回線判定部303は、着信した電話の発信元が公衆回線で合った場合に、発信元が、本来安否確認の対象者であるかどうかの判定を行う。モード(状態)切換部304は、安否確認システムから安否情報の登録要求を受ける前の状態(つまり通常の状態)と、安否情報を登録するために、通信を監視する状態とのモードの切り替えを行う。
【0026】
対象者情報311は、安否確認システムに登録すべき対象者に関する情報が記憶されている。詳細については、後述するが、対象者の電話番号、メールアドレス、安否確認サーバの場所(URL)、安否情報などが記憶されている。電話帳312は、携帯端末104の持つ電話帳であり、対象者情報などは、電話帳を利用することも可能である。登録済情報313は、対象者の安否情報を既に安否確認サーバに登録したかどうかの履歴を管理している。
【0027】
次に、安否確認システムの通知を契機に連絡監視モードへ移行するフローについて説明する。
【0028】
図4は、本発明の実施形態における連絡監視モードへ移行するフローを示す図である。この連絡監視プログラムは、本人の携帯端末104により実行され、安否確認システムからの安否情報の登録通知(S401)により起動され連絡監視モード(S402)へシステムを移行させる。
【0029】
システムは連絡監視モード(S402)に移行すると以後、本人の家族や友人の携帯端末105から本人の携帯端末104へ通信があったかどうかを監視する。
【0030】
監視状況は、携帯端末104にて保持される。本人の家族や知人への連絡先、安否確認システムへの安否登録者種別、及び携帯端末を保持する者の安否情報などが管理される。
【0031】
図10は、本発明の実施形態における携帯端末が保持する安否情報を管理するテーブルの一例を示す図である。
【0032】
連絡先1001は携帯端末104に登録されている連絡先を示す項目である。例えば家族A〜Cや知人A・Bなどが登録されている。電話番号1002は連絡先に対応した電話番号を示す項目である。メールアドレス1003は連絡先へ電子メールの宛先メールアドレスである。登録先1004は安否登録対象者を判別可能な項目であり安否確認サーバのURLが記憶された項目である。ここで安否確認サーバのURLが登録されていれば、安否登録対象者であり、登録されていなければ安否登録の対象者でないことになる。
【0033】
安否情報1005は安否登録対象者の安否情報を示す項目である。電話による通話や連絡先から電子メールを受信した場合に安否の確認を行うこととする。安否の確認内容としては、「無事」「出社可能」など、安否確認システムで設定された項目が登録される。
【0034】
登録対象者の安否が不明な場合は安否情報が「不明」となる。連絡監視モードに移行してすぐの状態では「不明」が設定されている。「確認済み」は安否登録対象者の安否が確認されたことを示すステータスである。前述に示したような「無事」「出社可能」などの情報と一緒に管理されるようにしてもよい。「登録済み」は安否登録対象者の安否が安否確認システムに登録されたことを示すステータスである。
【0035】
尚、連絡先1001、登録先1004および安否情報1005は、携帯端末で管理されるアドレス帳に存在してもよい。
【0036】
次に、連絡監視モード状態での携帯端末104への着信時のフローについて説明する。
【0037】
図5は、本発明の実施形態における連絡監視モード中に携帯端末に着信があった時の安否情報を管理するフローを示す図である。
【0038】
携帯端末104へ着信があった時(S501)に連絡監視モード状態かを判断する(S502)。着信とは、電話による着信と電子メールによる着信の両方を含むものとする。連絡監視モードでない場合には通常の着信としてなにも行わず処理を終了する。
【0039】
次に、電話による着信かメールによる着信かを判断し(S503)電話による着信であれば公衆回線による着信であるかを判断する(S509)。公衆回線による着信であれば通話相手確認処理(S510)を実行する。通話相手確認処理の詳細については後述する。
【0040】
公衆回線による着信でなければ電話番号1002に登録されている相手からの着信かを検索し判断する(S504)。電話番号1002に登録されている相手でない場合には安否登録対象者外としてなにも行わず処理を終了する。
【0041】
電話番号1002に登録されている相手であれば登録先1004に接続先が登録されているか検索し判断する(S506)。
【0042】
一方、電話による着信かメールによる着信かの判断(S503)においてメールでの着信時にはメールアドレス1003にメールアドレスが登録されているかを検索し判断する(S505)。メールアドレス1003に登録されている相手でない場合には安否登録対象者外としてなにも行わず処理を終了する。メールアドレス1003に登録されている相手であれば登録先1004に接続先が登録されているか検索し判断する(S506)。
【0043】
電話での着信及びメールでの着信時に(S506)にて登録先が登録されているか検索し判断した結果、登録されていない場合には安否登録対象者外としてなにも行わず処理を終了する。
【0044】
一方、(S506)にて接続先が登録されているか検索し判断した結果、登録されている相手であれば安否登録対象者の安否情報1005を安否登録対象者の安否が確認されたことを示すステータス「確認済み」に変更(S507)する。続いて安否情報通知処理を実行する(S508)。安否情報通知処理の詳細については後述する。
【0045】
次に、携帯端末104から安否確認サーバ101へ安否情報を通知するフローについて説明する。
【0046】
図6は、本発明の実施形態における安否確認システムへ安否情報を通知するフローを示す図である。
【0047】
安否通知の判断がされた場合に安否確認システムへ通知する情報を作成する(S601)。具体的には、安否確認システムへ通知する情報は、確認された家族、知人の名称や携帯端末105から着信があった時刻などである。携帯端末内の時計や携帯端末104に登録されている連絡先1001等から作成される。
【0048】
基本的に通知する情報とは、図10に示す安否情報を管理するテーブルに記憶されている内容となる。通知するタイミングは、安否確認システムによってあらかじめ決められた時間(定刻)や着信時リアルタイムなど自由に設定することができる。
【0049】
安否確認システムへ通知する情報を作成後、登録先1004に記載されている接続先「anpi.co.jp」へ携帯端末104は、基地局103を通じて接続を行い、安否確認システムへ安否情報を通知し(S602)、安否情報更新処理を実行し(S603)。処理を終了する。
【0050】
このときの通知手順は電子メールや、HTMLなど安否確認システムとの取り決めたフォーマットに従う。
【0051】
次に、携帯端末104で管理する安否情報を安否確認システムへ通知完了状態にするフローについて説明する。
【0052】
図7は、本発明の実施形態における携帯端末での安否情報の通知後に端末側の安否情報を更新するフローを示す図である。
【0053】
安否確認システムへ安否情報を通知後、基地局103と接続され安否確認システムとの通知手順が終了し正しく通知が行われたことを判断する(S701)。
【0054】
通知手順中に回線切断や、安否確認システムからの不具合通知等が発生し正しく通知が行われなかった場合には携帯端末104で管理する安否情報の更新は行わない。安否確認システムに正しく通知が行われたと判断した場合(S701)には安否情報1005のステータスを「登録済み」に更新し(S702)、連絡監視モード更新処理を実行する(S703)。
【0055】
次に、携帯端末104での連絡監視モード状態を更新するフローについて説明する。
【0056】
図8は、本発明の実施形態における全ての安否登録者を安否確認システムへ通知した後に通常モードへ移行するフローを示す図である。
【0057】
安否確認システムへの登録先1004が設定されている家族や知人に対し安否情報1005が全て登録済みのステータスになっているかを確認する(S801)。全て登録済みのステータスになっていない場合には連絡監視モードを継続するため何も行わず処理を終了する。
【0058】
全てが登録済みのステータスになっていた場合には連絡監視モードから通常モードに移行する(S802)。
【0059】
次に、携帯端末104から連絡監視モード中に電話を掛け連絡が取れた場合のフローを示す。図5では、着信により通信が確認された場合に安否情報を登録するようにしたが、本実施形態では、携帯端末104の持ち主本人から電話をかけた場合の処理に対応する。
【0060】
図9は、本発明の実施形態における連絡監視モード中に携帯端末から電話により連絡を行った場合の安否情報を管理するフローを示す図である。
【0061】
携帯端末104から他の端末に電話をかけ連絡が取れた場合(S901)に連絡監視モード中かを判断する(S902)。連絡が取れた場合とは、回線がつながった状態を示すようにしてもよいし、所定の時間つながった場合にしてもよい。また、言葉のやり取りを検出し、実際に会話がなされた場合とすることも可能である。連絡監視モード中でなければ何も行わず処理を終了する。
【0062】
一方、連絡監視モード中であれば、電話を掛け連絡が取れた相手が電話番号1002に登録されている相手かを判断する(S903)。電話番号1002に登録されている相手でなければ何も行わず処理を終了する。
【0063】
一方、電話番号1002に登録されている相手であれば、登録先1004が登録されているかを確認する(S904)。登録先1004が登録されていなければ何も行わず処理を終了する。
【0064】
一方、登録先1004が登録されている相手であれば、安否情報1005のステータを「確認済み」に変更(S905)し安否情報通知処理を実行する(S906)。以後、図6から携帯端末(104)への着信時と同様の処理を行う。
【0065】
これら本発明の実施例では、連絡先として登録されている家族や友人と連絡がとれた場合などに、その時点で安否確認システムに登録することができた。しかしながら、大規模災害時などでは、携帯電話やインターネット回線がパンク状態になるケースが想定できる。
【0066】
その場合、家族や友人への連絡は一般加入電話回線や公衆電話回線などから行うことが考えられ、安否確認システムへの登録のある家族や知人と連絡が取れたとしてもその時点で安否確認システムへ登録することはできない。そこで、この問題に対応した実施例について説明する。
【0067】
携帯端末104が公衆回線等の不特定多数の人が利用する端末から連絡を受けた場合に家族や知人など安否管理を行う対象者を選択する手段にて対応している。
【0068】
図11は、本発明の実施形態における公衆回線からの着信時に通話相手を選択するフローを示す図である。
【0069】
図5(S510)の通話相手確認処理に相当し、公衆回線からの着信を受けた後に実行される処理である。ここで公衆回線から着信とは、公衆電話や一般回線からの電話着信のことを示す。
【0070】
公衆回線からの着信時は通話相手の電話番号から通話者を特定できない。そこで図10に示す携帯端末が保持する安否情報を管理するテーブル情報のうち、登録先1004が登録されている連絡先1001をリスト化(S1101)し携帯端末104の画面へ表示する。一例を図12に示す。
【0071】
図12は、本発明の実施形態にかかる公衆回線等から連絡を受けた時に携帯端末104に表示される画面である。
【0072】
1201は通話が終了した時に通話相手が家族や知人など安否管理を行う対象者であるかを選択する画面である。1201の画面は携帯端末104に予め登録先1004が登録されている連絡先1001が選択可能な状態で表示制御されたものである。
【0073】
1202は表示した連絡先を選択するためのカーソルである。カーソル1202は携帯端末のキーにより移動する。1203は公衆回線等の不特定多数の人が利用する端末から連絡を受けた相手が安否登録者以外を選択する項目である。例えば、公衆回線から着信した相手が家族Bであった場合に、表示される画面1201から家族Bをカーソル1202で選択すると、連絡先1001の家族Bの安否情報1005が「確認済み」に更新されるようになっている。
【0074】
図11のフローに戻る。操作者は携帯端末104を操作しリスト化された連絡先を選択可能な受付状態で表示する(S1102)。選択された連絡先に登録先1004が登録されているか判断する(S1103)。こここで、登録先1004を有する連絡先だけを表示するように構成しておけば、S1103の判断処理は不要となる。
【0075】
選択された連絡先が安否登録対象者を示す項目であり安否確認システムへの接続手段を示す項目が登録されていない場合には何も行わず処理を終了する。
【0076】
選択された連絡先に登録先のURLが登録されている場合には安否情報1005を確認済みに設定する(S1104)。次に、図6に示す安否情報通知処理(S1105)を実行して処理を終了する。
【0077】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0078】
また、安否確認システムは1台の安否確認サーバから構成されていても良いし、複数の安否確認サーバから構成されていてもよい。
【0079】
また、本発明におけるプログラムは、本発明に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0080】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0081】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0082】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0083】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0084】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0085】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0086】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0087】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0088】
101 安否確認システム
102 ネットワーク回線
103 基地局
104 安否確認システムに登録されている本人が保持する携帯端末
105 安否確認システムに登録されている本人の家族や知人が保持する端末
【技術分野】
【0001】
本発明は、安否確認システムにおいて本人および家族の安否情報を登録する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、大規模災害発生時などに本人および家族の安否状況を登録する安否確認システムが運用されている。これは、安否確認システムのサーバからの要求に応じて、サーバに対して安否確認システムの利用者自身が所持する携帯端末から送信した情報をもとに安否を確認するようになっている。
【0003】
また、引用文献1では、携帯端末に保存されている情報から、安否確認情報の登録または確認をしたい個人情報の抽出を行い、サーバに登録したり安否確認情報を取得したりする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2011−19199号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、安否確認が必要なくらいの大規模災害が発生した場合など、非常事態であり、家族分の安否情報を本人が登録する余裕などはない可能性がある。
【0006】
また、特許文献1では、サーバに登録された安否確認情報に問い合わせを行うので、家族が安否情報を登録する必要がある。家族もまた、非常事態に見舞われており、安否情報を登録する余裕などはない可能性がある。
【0007】
本発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、家族と連絡が取れた時点で安否確認サーバに安否情報を登録することが可能な情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
安否確認システムから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付手段と、前記安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段と、前記情報処理装置の通信を検出する通信検出手段と、前記通信手段により検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、家族と連絡が取れた時点で安否確認サーバに安否情報を登録することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施形態における安否確認システム及び携帯端末の構成を示す図である。
【図2】本発明の実施形態における携帯端末を適用可能な情報処理装置のハードウェア構成図である。
【図3】本発明の実施形態における情報処理装置の機能構成を示す図である。
【図4】本発明の実施形態における連絡監視モードへ移行するフローを示す図である。
【図5】本発明の実施形態における連絡監視モード中に携帯端末に着信があった時の安否情報を管理するフローを示す図である。
【図6】本発明の実施形態における安否確認システムへ安否情報を通知するフローを示す図である。
【図7】本発明の実施形態における携帯端末での安否情報の通知後に端末側の安否情報を更新するフローを示す図である。
【図8】本発明の実施形態における全ての安否登録者を安否確認システムへ通知した後に通常モードへ移行するフローを示す図である。
【図9】本発明の実施形態における連絡監視モード中に携帯端末から電話により連絡を行った場合の安否情報を管理するフローを示す図である。
【図10】本発明の実施形態における携帯端末が保持する安否情報を管理するテーブルの一例を示す図である。
【図11】本発明の実施形態における公衆回線からの着信時に通話相手を選択するフローを示す図である。
【図12】本発明の実施例における公衆回線等から連絡を受けた時に携帯端末に表示される画面である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明の実施形態における安否確認システム及び携帯端末の構成を示す図である。101は安否確認を行う安否確認システムが稼働する安否確認サーバであり、収集した安否情報を保存する。102はネットワーク回線を示し、安否確認サーバ101と基地局103とネットワーク回線を介して通信可能に接続されている。103は携帯端末へ接続を行う基地局である。
【0013】
104は安否確認システムに登録されている本人が保持する携帯端末であり105は安否確認システムに登録されている本人の家族や知人が保持する端末である。
【0014】
安否確認システムの管理者が安否確認を開始すると、安否確認サーバ101より基地局103を介して、安否確認システムに登録されている本人が保持する携帯端末104に安否情報の登録を促すメッセージが通知される。この登録要求を受けて、携帯端末104は、連絡監視モードに切り替わり、監視対象者である家族や知人が保持する携帯端末105との通信を監視する。
【0015】
監視対象者は対象者情報として安否確認サーバ101と携帯端末104とで共有する。ここでは通信の確認がとれた端末の持ち主に対して安否確認が取れたこととし、安否確認サーバに登録する。
【0016】
図2は、本発明の実施形態における携帯端末を適用可能な情報処理装置のハードウェア構成図である。携帯端末104および105に適応可能である。また、安否確認サーバ101を適用可能な情報処理装置としても適用可能である。
【0017】
プログラム用ROM203に記憶されたプログラムに基づいてシステムバス200に接続された各デバイスを制御し、情報処理装置全体を統括制御する。
【0018】
また、データ用ROM204には各種データが記憶される。202はRAMで、CPU201の主メモリ,ワークエリア等として機能する。
【0019】
205はキーボードコントローラ(KBC)で、キーボード(KB)209や図示しない、例えばテンキーやマウスなどのポインティングデバイスからの入力を制御する。
【0020】
206はディスプレイコントローラ(DC)で、ディスプレイ210の表示を制御する。なお、ディスプレイはCRTであってもLCD等のその他の形式の表示装置であってもよい。
【0021】
207はメモリコントローラ(MC)で、ハードディスク(HD)211とのアクセスを制御する。
【0022】
208は周辺機器接続インタフェース(USB I/F)で、図示しない可搬型記憶媒体やその他の周辺機器とのアクセスを制御する。
【0023】
220はネットワークインタフェース(NW I/F)で、ネットワーク102を介して安否確認サーバ101や携帯端末105などとの通信を制御する。ネットワークの種類としては、無線LANであってもよい。また、情報処理装置が通話機能を有する場合には、通話用インタフェースとして、電子メール機能を有する場合には、電子メール用インタフェースとして制御する。
【0024】
図3は、本発明の実施形態における情報処理装置の機能構成を示す図である。
【0025】
通信検出部301は、携帯端末104への電話やメールの着信や発信を検出する。安否情報登録部302は、通信検出部で検出した結果に応じて、安否確認システムへ安否情報として登録を行う。また、携帯端末104の所有者本人は、自らの安否情報を自ら登録することになる。公衆回線判定部303は、着信した電話の発信元が公衆回線で合った場合に、発信元が、本来安否確認の対象者であるかどうかの判定を行う。モード(状態)切換部304は、安否確認システムから安否情報の登録要求を受ける前の状態(つまり通常の状態)と、安否情報を登録するために、通信を監視する状態とのモードの切り替えを行う。
【0026】
対象者情報311は、安否確認システムに登録すべき対象者に関する情報が記憶されている。詳細については、後述するが、対象者の電話番号、メールアドレス、安否確認サーバの場所(URL)、安否情報などが記憶されている。電話帳312は、携帯端末104の持つ電話帳であり、対象者情報などは、電話帳を利用することも可能である。登録済情報313は、対象者の安否情報を既に安否確認サーバに登録したかどうかの履歴を管理している。
【0027】
次に、安否確認システムの通知を契機に連絡監視モードへ移行するフローについて説明する。
【0028】
図4は、本発明の実施形態における連絡監視モードへ移行するフローを示す図である。この連絡監視プログラムは、本人の携帯端末104により実行され、安否確認システムからの安否情報の登録通知(S401)により起動され連絡監視モード(S402)へシステムを移行させる。
【0029】
システムは連絡監視モード(S402)に移行すると以後、本人の家族や友人の携帯端末105から本人の携帯端末104へ通信があったかどうかを監視する。
【0030】
監視状況は、携帯端末104にて保持される。本人の家族や知人への連絡先、安否確認システムへの安否登録者種別、及び携帯端末を保持する者の安否情報などが管理される。
【0031】
図10は、本発明の実施形態における携帯端末が保持する安否情報を管理するテーブルの一例を示す図である。
【0032】
連絡先1001は携帯端末104に登録されている連絡先を示す項目である。例えば家族A〜Cや知人A・Bなどが登録されている。電話番号1002は連絡先に対応した電話番号を示す項目である。メールアドレス1003は連絡先へ電子メールの宛先メールアドレスである。登録先1004は安否登録対象者を判別可能な項目であり安否確認サーバのURLが記憶された項目である。ここで安否確認サーバのURLが登録されていれば、安否登録対象者であり、登録されていなければ安否登録の対象者でないことになる。
【0033】
安否情報1005は安否登録対象者の安否情報を示す項目である。電話による通話や連絡先から電子メールを受信した場合に安否の確認を行うこととする。安否の確認内容としては、「無事」「出社可能」など、安否確認システムで設定された項目が登録される。
【0034】
登録対象者の安否が不明な場合は安否情報が「不明」となる。連絡監視モードに移行してすぐの状態では「不明」が設定されている。「確認済み」は安否登録対象者の安否が確認されたことを示すステータスである。前述に示したような「無事」「出社可能」などの情報と一緒に管理されるようにしてもよい。「登録済み」は安否登録対象者の安否が安否確認システムに登録されたことを示すステータスである。
【0035】
尚、連絡先1001、登録先1004および安否情報1005は、携帯端末で管理されるアドレス帳に存在してもよい。
【0036】
次に、連絡監視モード状態での携帯端末104への着信時のフローについて説明する。
【0037】
図5は、本発明の実施形態における連絡監視モード中に携帯端末に着信があった時の安否情報を管理するフローを示す図である。
【0038】
携帯端末104へ着信があった時(S501)に連絡監視モード状態かを判断する(S502)。着信とは、電話による着信と電子メールによる着信の両方を含むものとする。連絡監視モードでない場合には通常の着信としてなにも行わず処理を終了する。
【0039】
次に、電話による着信かメールによる着信かを判断し(S503)電話による着信であれば公衆回線による着信であるかを判断する(S509)。公衆回線による着信であれば通話相手確認処理(S510)を実行する。通話相手確認処理の詳細については後述する。
【0040】
公衆回線による着信でなければ電話番号1002に登録されている相手からの着信かを検索し判断する(S504)。電話番号1002に登録されている相手でない場合には安否登録対象者外としてなにも行わず処理を終了する。
【0041】
電話番号1002に登録されている相手であれば登録先1004に接続先が登録されているか検索し判断する(S506)。
【0042】
一方、電話による着信かメールによる着信かの判断(S503)においてメールでの着信時にはメールアドレス1003にメールアドレスが登録されているかを検索し判断する(S505)。メールアドレス1003に登録されている相手でない場合には安否登録対象者外としてなにも行わず処理を終了する。メールアドレス1003に登録されている相手であれば登録先1004に接続先が登録されているか検索し判断する(S506)。
【0043】
電話での着信及びメールでの着信時に(S506)にて登録先が登録されているか検索し判断した結果、登録されていない場合には安否登録対象者外としてなにも行わず処理を終了する。
【0044】
一方、(S506)にて接続先が登録されているか検索し判断した結果、登録されている相手であれば安否登録対象者の安否情報1005を安否登録対象者の安否が確認されたことを示すステータス「確認済み」に変更(S507)する。続いて安否情報通知処理を実行する(S508)。安否情報通知処理の詳細については後述する。
【0045】
次に、携帯端末104から安否確認サーバ101へ安否情報を通知するフローについて説明する。
【0046】
図6は、本発明の実施形態における安否確認システムへ安否情報を通知するフローを示す図である。
【0047】
安否通知の判断がされた場合に安否確認システムへ通知する情報を作成する(S601)。具体的には、安否確認システムへ通知する情報は、確認された家族、知人の名称や携帯端末105から着信があった時刻などである。携帯端末内の時計や携帯端末104に登録されている連絡先1001等から作成される。
【0048】
基本的に通知する情報とは、図10に示す安否情報を管理するテーブルに記憶されている内容となる。通知するタイミングは、安否確認システムによってあらかじめ決められた時間(定刻)や着信時リアルタイムなど自由に設定することができる。
【0049】
安否確認システムへ通知する情報を作成後、登録先1004に記載されている接続先「anpi.co.jp」へ携帯端末104は、基地局103を通じて接続を行い、安否確認システムへ安否情報を通知し(S602)、安否情報更新処理を実行し(S603)。処理を終了する。
【0050】
このときの通知手順は電子メールや、HTMLなど安否確認システムとの取り決めたフォーマットに従う。
【0051】
次に、携帯端末104で管理する安否情報を安否確認システムへ通知完了状態にするフローについて説明する。
【0052】
図7は、本発明の実施形態における携帯端末での安否情報の通知後に端末側の安否情報を更新するフローを示す図である。
【0053】
安否確認システムへ安否情報を通知後、基地局103と接続され安否確認システムとの通知手順が終了し正しく通知が行われたことを判断する(S701)。
【0054】
通知手順中に回線切断や、安否確認システムからの不具合通知等が発生し正しく通知が行われなかった場合には携帯端末104で管理する安否情報の更新は行わない。安否確認システムに正しく通知が行われたと判断した場合(S701)には安否情報1005のステータスを「登録済み」に更新し(S702)、連絡監視モード更新処理を実行する(S703)。
【0055】
次に、携帯端末104での連絡監視モード状態を更新するフローについて説明する。
【0056】
図8は、本発明の実施形態における全ての安否登録者を安否確認システムへ通知した後に通常モードへ移行するフローを示す図である。
【0057】
安否確認システムへの登録先1004が設定されている家族や知人に対し安否情報1005が全て登録済みのステータスになっているかを確認する(S801)。全て登録済みのステータスになっていない場合には連絡監視モードを継続するため何も行わず処理を終了する。
【0058】
全てが登録済みのステータスになっていた場合には連絡監視モードから通常モードに移行する(S802)。
【0059】
次に、携帯端末104から連絡監視モード中に電話を掛け連絡が取れた場合のフローを示す。図5では、着信により通信が確認された場合に安否情報を登録するようにしたが、本実施形態では、携帯端末104の持ち主本人から電話をかけた場合の処理に対応する。
【0060】
図9は、本発明の実施形態における連絡監視モード中に携帯端末から電話により連絡を行った場合の安否情報を管理するフローを示す図である。
【0061】
携帯端末104から他の端末に電話をかけ連絡が取れた場合(S901)に連絡監視モード中かを判断する(S902)。連絡が取れた場合とは、回線がつながった状態を示すようにしてもよいし、所定の時間つながった場合にしてもよい。また、言葉のやり取りを検出し、実際に会話がなされた場合とすることも可能である。連絡監視モード中でなければ何も行わず処理を終了する。
【0062】
一方、連絡監視モード中であれば、電話を掛け連絡が取れた相手が電話番号1002に登録されている相手かを判断する(S903)。電話番号1002に登録されている相手でなければ何も行わず処理を終了する。
【0063】
一方、電話番号1002に登録されている相手であれば、登録先1004が登録されているかを確認する(S904)。登録先1004が登録されていなければ何も行わず処理を終了する。
【0064】
一方、登録先1004が登録されている相手であれば、安否情報1005のステータを「確認済み」に変更(S905)し安否情報通知処理を実行する(S906)。以後、図6から携帯端末(104)への着信時と同様の処理を行う。
【0065】
これら本発明の実施例では、連絡先として登録されている家族や友人と連絡がとれた場合などに、その時点で安否確認システムに登録することができた。しかしながら、大規模災害時などでは、携帯電話やインターネット回線がパンク状態になるケースが想定できる。
【0066】
その場合、家族や友人への連絡は一般加入電話回線や公衆電話回線などから行うことが考えられ、安否確認システムへの登録のある家族や知人と連絡が取れたとしてもその時点で安否確認システムへ登録することはできない。そこで、この問題に対応した実施例について説明する。
【0067】
携帯端末104が公衆回線等の不特定多数の人が利用する端末から連絡を受けた場合に家族や知人など安否管理を行う対象者を選択する手段にて対応している。
【0068】
図11は、本発明の実施形態における公衆回線からの着信時に通話相手を選択するフローを示す図である。
【0069】
図5(S510)の通話相手確認処理に相当し、公衆回線からの着信を受けた後に実行される処理である。ここで公衆回線から着信とは、公衆電話や一般回線からの電話着信のことを示す。
【0070】
公衆回線からの着信時は通話相手の電話番号から通話者を特定できない。そこで図10に示す携帯端末が保持する安否情報を管理するテーブル情報のうち、登録先1004が登録されている連絡先1001をリスト化(S1101)し携帯端末104の画面へ表示する。一例を図12に示す。
【0071】
図12は、本発明の実施形態にかかる公衆回線等から連絡を受けた時に携帯端末104に表示される画面である。
【0072】
1201は通話が終了した時に通話相手が家族や知人など安否管理を行う対象者であるかを選択する画面である。1201の画面は携帯端末104に予め登録先1004が登録されている連絡先1001が選択可能な状態で表示制御されたものである。
【0073】
1202は表示した連絡先を選択するためのカーソルである。カーソル1202は携帯端末のキーにより移動する。1203は公衆回線等の不特定多数の人が利用する端末から連絡を受けた相手が安否登録者以外を選択する項目である。例えば、公衆回線から着信した相手が家族Bであった場合に、表示される画面1201から家族Bをカーソル1202で選択すると、連絡先1001の家族Bの安否情報1005が「確認済み」に更新されるようになっている。
【0074】
図11のフローに戻る。操作者は携帯端末104を操作しリスト化された連絡先を選択可能な受付状態で表示する(S1102)。選択された連絡先に登録先1004が登録されているか判断する(S1103)。こここで、登録先1004を有する連絡先だけを表示するように構成しておけば、S1103の判断処理は不要となる。
【0075】
選択された連絡先が安否登録対象者を示す項目であり安否確認システムへの接続手段を示す項目が登録されていない場合には何も行わず処理を終了する。
【0076】
選択された連絡先に登録先のURLが登録されている場合には安否情報1005を確認済みに設定する(S1104)。次に、図6に示す安否情報通知処理(S1105)を実行して処理を終了する。
【0077】
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体等としての実施態様をとることが可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
【0078】
また、安否確認システムは1台の安否確認サーバから構成されていても良いし、複数の安否確認サーバから構成されていてもよい。
【0079】
また、本発明におけるプログラムは、本発明に示すフローチャートの処理方法をコンピュータが実行可能なプログラムであり、本発明の記憶媒体はコンピュータが実行可能なプログラムが記憶されている。なお、本発明におけるプログラムは各装置の処理方法ごとのプログラムであってもよい。
【0080】
以上のように、前述した実施形態の機能を実現するプログラムを記録した記録媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムを読出し実行することによっても、本発明の目的が達成されることは言うまでもない。
【0081】
この場合、記録媒体から読み出されたプログラム自体が本発明の新規な機能を実現することになり、そのプログラムを記憶した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0082】
プログラムを供給するための記録媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、DVD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、EEPROM、シリコンディスク、ソリッドステートドライブ等を用いることができる。
【0083】
また、コンピュータが読み出したプログラムを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0084】
さらに、記録媒体から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることは言うまでもない。
【0085】
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。また、本発明は、システムあるいは装置にプログラムを供給することによって達成される場合にも適応できることは言うまでもない。この場合、本発明を達成するためのプログラムを格納した記録媒体を該システムあるいは装置に読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0086】
さらに、本発明を達成するためのプログラムをネットワーク上のサーバ、データベース等から通信プログラムによりダウンロードして読み出すことによって、そのシステムあるいは装置が、本発明の効果を享受することが可能となる。
【0087】
なお、上述した各実施形態およびその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【符号の説明】
【0088】
101 安否確認システム
102 ネットワーク回線
103 基地局
104 安否確認システムに登録されている本人が保持する携帯端末
105 安否確認システムに登録されている本人の家族や知人が保持する端末
【特許請求の範囲】
【請求項1】
安否確認サーバと通信可能に接続された情報処理装置であって、
前記安否確認サーバから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付手段と、
前記安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段と、
前記情報処理装置の通信を検出する通信検出手段と、
前記通信検出手段により検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記通信検出手段により検出する通信は、電話または電子メールによる着信であり、
前記安否情報登録手段は、前記対象者情報記憶手段に記憶された、前記対象者に対応した電話番号またはメールアドレスからの着信であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録することを特長とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通信検出手段により、公衆回線からの電話を着信したと検出された場合、
着信による通話が終了した後に前記情報処理装置の画面に、前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者を選択可能な状態で表示制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段に表示された対象者から選択を受付けた対象者の安否情報を前記安否確認サーバに登録する第2の安否情報登録手段と、
を有することを特長とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記通信検出手段により検出する通信は、電話による発信であることを特長とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記対象者情報に設定された対象者の安否情報の登録が全て完了した場合、
前記安否確認システムから安否情報の登録要求を受付けた時に開始される、通信を検出する状態から通信を検出する前の通常の状態へ戻ることを特長とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
安否確認サーバと通信可能に接続され、安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段を有する情報処理装置の制御方法であって、
前記安否確認サーバから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付ステップと、
前記情報処理装置の通信を検出する通信検出ステップと、
前記通信検出ステップにより検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録ステップと、
を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項7】
安否確認サーバと通信可能に接続され、安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段を有する情報処理装置を、
前記安否確認サーバから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付手段と、
前記情報処理装置の通信を検出する通信検出手段と、
前記通信検出手段により検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
安否確認サーバと通信可能に接続された情報処理装置であって、
前記安否確認サーバから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付手段と、
前記安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段と、
前記情報処理装置の通信を検出する通信検出手段と、
前記通信検出手段により検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記通信検出手段により検出する通信は、電話または電子メールによる着信であり、
前記安否情報登録手段は、前記対象者情報記憶手段に記憶された、前記対象者に対応した電話番号またはメールアドレスからの着信であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録することを特長とする請求項1記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記通信検出手段により、公衆回線からの電話を着信したと検出された場合、
着信による通話が終了した後に前記情報処理装置の画面に、前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者を選択可能な状態で表示制御する表示制御手段と、
前記表示制御手段に表示された対象者から選択を受付けた対象者の安否情報を前記安否確認サーバに登録する第2の安否情報登録手段と、
を有することを特長とする請求項2記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記通信検出手段により検出する通信は、電話による発信であることを特長とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記対象者情報に設定された対象者の安否情報の登録が全て完了した場合、
前記安否確認システムから安否情報の登録要求を受付けた時に開始される、通信を検出する状態から通信を検出する前の通常の状態へ戻ることを特長とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
安否確認サーバと通信可能に接続され、安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段を有する情報処理装置の制御方法であって、
前記安否確認サーバから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付ステップと、
前記情報処理装置の通信を検出する通信検出ステップと、
前記通信検出ステップにより検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録ステップと、
を有することを特徴とする情報処理装置の制御方法。
【請求項7】
安否確認サーバと通信可能に接続され、安否情報の登録を行う対象者が設定された対象者情報を記憶する対象者情報記憶手段を有する情報処理装置を、
前記安否確認サーバから安否情報の登録要求を受付ける登録要求受付手段と、
前記情報処理装置の通信を検出する通信検出手段と、
前記通信検出手段により検出された通信の相手が前記対象者情報記憶手段に記憶された対象者であった場合に前記安否確認サーバに安否情報を登録する安否情報登録手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2013−12145(P2013−12145A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−145828(P2011−145828)
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(390002761)キヤノンマーケティングジャパン株式会社 (656)
【出願人】(312000206)キヤノンMJアイティグループホールディングス株式会社 (259)
【出願人】(301015956)キヤノンソフトウェア株式会社 (364)
【Fターム(参考)】
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