情報処理装置、承認支援システム及びプログラム
【課題】第2の利用者がログインする直前に第1の利用者により入力されたデータに応じた作業の承認を、第2の利用者が他のデータよりも容易に行えるよう支援する。
【解決手段】サーバー装置は、作業者であるユーザーがログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力が画像形成装置により受け付けられると、そのデータを取得して記憶部に書き込む。また、サーバー装置は、承認者であるユーザーがログインすると、記憶部に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定し、特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認処理画面の画面データを作成して、画像形成装置に送信する。
【解決手段】サーバー装置は、作業者であるユーザーがログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力が画像形成装置により受け付けられると、そのデータを取得して記憶部に書き込む。また、サーバー装置は、承認者であるユーザーがログインすると、記憶部に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定し、特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認処理画面の画面データを作成して、画像形成装置に送信する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、承認支援システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
業務における一連の手続きを管理、支援するシステムが知られている。例えば、特許文献1には、利用者が実行すべきワークフローのプロセスを示すワークリストを表示する技術が開示されている。また、特許文献2には、サーバから承認依頼のデータが送られてきたときに、承認依頼が発生していることを表すアイコンを表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−100361号公報
【特許文献2】特開2007−226730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、第2の利用者がログインする直前に第1の利用者により入力されたデータに応じた作業の承認を、第2の利用者が他のデータよりも容易に行えるよう支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、第1の利用者がログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力が入力装置により受け付けられると、入力が受け付けられた当該データを取得して記憶手段に書き込む書込手段と、第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、請求項1に記載の構成において、利用者を識別する利用者識別情報と、当該利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられた利用情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された利用情報に基づいて、前記第2の利用者よりも前にログインした第1の利用者のうち最後にログインした第1の利用者がログアウトした時刻から、当該第2の利用者がログインした時刻までの時間を算出する算出手段とを備え、前記作成手段は、前記算出手段により算出された時間が予め決められた時間内である場合には、前記承認待ち画面の画面データを作成することを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、請求項2に記載の構成において、前記作成手段は、前記算出手段により算出された時間が前記予め決められた時間を越えている場合には、前記承認待ち画面を表示するか否かの選択を受け付ける選択受付画面の画面データを作成することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、請求項2又は3に記載の構成において、前記算出手段は、前記最後にログインした第1の利用者がログアウトしてから前記第2の利用者がログインするまでの期間に、前記入力装置が前記データの入力以外の処理に利用された場合には、当該最後にログインした第1の利用者がログアウトした時刻から当該第2の利用者がログインした時刻までの時間から、当該処理の時間を差し引いた時間を算出することを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に係る情報処理装置は、請求項1に記載の構成において、利用者を識別する利用者識別情報と、当該利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられた利用情報を取得する取得手段を備え、前記特定手段は、前記取得手段により取得された利用情報に基づいて、前記第2の利用者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に前記記憶手段に書き込まれたデータを特定することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、請求項5に記載の構成において、前記特定手段は、前記第1の利用者がログアウトしてから前記第2の利用者がログインするまでの期間に、前記入力装置が前記データの入力以外の処理に利用された場合には、前記第2の利用者がログインした時刻から前記予め設定された時間と当該処理の時間とを加算した時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に前記記憶手段に書き込まれたデータを特定することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項7に係る情報処理装置は、請求項5又は6に記載の構成において、前記特定手段は、前記第2の利用者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者が連続してログインしている場合には、各々の当該ログインが行われている間に前記記憶手段に書き込まれた複数のデータを特定することを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項8に係る承認支援システムは、第1の利用者がログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力を受け付ける入力受付手段を有する入力装置と、前記入力受付手段により入力が受け付けられたデータを取得して、記憶手段に書き込む書込手段と、第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段とを有する情報処理装置とを備え、前記入力装置は、前記送信手段から送信された画面データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された画面データに応じた画面を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項9に係る承認支援システムは、請求項8に記載の構成において、前記入力受付手段は、前記承認を必要とする作業に関する画像を読み取り、当該画像を表す画像データの入力を受け付けることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項10に係るプログラムは、コンピューターを、第1の利用者がログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力が入力装置により受け付けられると、入力が受け付けられた当該データを取得して記憶手段に書き込む書込手段と、第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1,8,10に係る発明によれば、第2の利用者がログインする直前に第1の利用者により入力されたデータに応じた作業の承認を、他のデータに比べて第2の利用者が容易に行えるよう支援することができる。
請求項2に係る発明によれば、第1の利用者がログアウトした時刻から第2の利用者がログインした時刻までの時間が予め決められた時間内である場合に、その第1の作業者により入力されたデータに応じた作業の承認を、第2の利用者が容易に行えるよう支援することができる。
請求項3に係る発明によれば、第1の利用者がログアウトした時刻から第2の利用者がログインした時刻までの時間が予め決められた時間を超えている場合には、その第1の作業者により入力されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面を表示するか否かを、第2の利用者が選択することができる。
請求項4に係る発明によれば、第1の利用者がログアウトしてから第2の利用者がログインするまでの間に、入力装置が、承認を必要とする作業を示すデータの入力以外の処理に利用された場合には、その処理の時間を不算入として扱うことができる。
請求項5に係る発明によれば、第2の利用者がログインした時刻から予め決められた時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に書き込まれたデータに応じた作業の承認を、第2の利用者が容易に行えるよう支援することができる。
請求項6に係る発明によれば、第1の利用者がログアウトしてから第2の利用者がログインするまでの間に、入力装置が、承認を必要とする作業を示すデータの入力以外の処理に利用された場合には、その処理の時間を予め設定された時間から除外して扱うことができる。
請求項7に係る発明によれば、第2の利用者がログインした時刻から予め決められた時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者が連続してログインしている場合には、連続して行われたそれらのログインの間に書き込まれたデータに応じた作業の承認を、第2の利用者が容易に行えるよう支援することができる。
請求項9に係る発明によれば、承認を必要とする作業に関する画像を読み取らせることにより、承認を必要とする作業に応じたデータの入力をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態に係るワークフローシステムの構成を示す図。
【図2】サーバー装置の構成を示すブロック図。
【図3】画像形成装置の構成を示すブロック図。
【図4】ログイン管理情報の一例を示す図。
【図5】ワークフローシステムの処理を示すシーケンス図。
【図6】承認処理画面の一例を示す図。
【図7】問い合わせ画面の一例を示す図。
【図8】変形例に係る対応テーブルの一例を示す図。
【図9】変形例に係る優先承認待ちデータを特定する処理を説明する図。
【図10】変形例に係る優先承認待ちデータを特定する処理を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[構成]
まず、本実施形態に係るワークフローシステム1の構成について説明する。図1は、ワークフローシステム1の構成を示す図である。同図に示すように、ワークフローシステム1は、サーバー装置10と、画像形成装置20とを備えている。サーバー装置10と画像形成装置20とは、LAN(Local Area Network)などの通信回線30を介して接続されている。
【0018】
(サーバー装置の構成)
図2は、サーバー装置10の構成を示すブロック図である。同図に示すように、サーバー装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、メモリー12と、通信部13と、記憶部14とを備えている。CPU11は、メモリー12に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバー装置10の各部を制御する。メモリー12は、例えばROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを備えており、CPU11により実行されるプログラムやデータを記憶する。通信部13は、通信回線30を介して接続された画像形成装置20との通信を確立し、データの送受信を行う。記憶部14は、例えばハードディスクを備えており、各種のデータを記憶する。
【0019】
(画像形成装置の構成)
図3は、画像形成装置20の構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像形成装置20は、CPU21と、メモリー22と、通信部23と、記憶部24と、表示操作部25と、画像読取部26と、画像形成部27とを備えている。CPU21は、メモリー22に記憶されているプログラムを実行することにより、画像形成装置20の各部を制御する。メモリー22は、例えばROMとRAMとを備えており、CPU21によって実行されるプログラムやデータを記憶する。通信部23は、通信回線30を介して接続されたサーバー装置10との通信を確立し、データの送受信を行う。記憶部24は、例えばハードディスクを備えており、ログイン処理に用いる認証情報Nと、ログインの履歴を管理するためのログイン管理情報L(利用情報の一例)などを記憶する。認証情報Nには、画像形成装置20の利用が許可された利用者のユーザー名とパスワードとが記述されている。表示操作部25は、例えばタッチパネルを備えており、CPU21の制御に応じた画像を表示するとともに、利用者の操作に応じた操作信号をCPU21に入力する。画像読取部26は、例えばスキャナ装置を備えており、画像を光学的に読み取って画像データに変換する。画像形成部27は、例えば電子写真方式で画像を形成するプリンター装置を備えており、画像データに応じた画像を用紙に形成して出力する。また、画像形成装置20は、ブラウザ機能を有しており、サーバー装置10から送信されてきた画面データを解釈して各種の画面を表示したり、この画面において入力されたデータをサーバー装置10に送信したりする。
【0020】
ここで、記憶部24に記憶されているログイン管理情報Lについて詳細に説明する。図4は、ログイン管理情報Lの一例を示す図である。同図に示すように、ログイン管理情報Lには、「日付」と、「時刻」と、「状態」と、「ユーザー名」(利用者識別情報の一例)と、「装置ID」とが対応付けられている。「日付」は、利用者がログイン又はログアウトした日付を表す情報である。「時刻」は、利用者がログイン又はログアウトした時刻を示す情報である。ログインとは、利用者の識別を経て、画像形成装置20の利用を開始する動作のことである。ログアウトとは、画像形成装置20の利用を終了する動作のことである。「状態」は、ログイン又はログアウトのいずれかの状態を示す情報である。「ユーザー名」は、ログインした利用者の名前を示す情報である。「装置ID」は、利用者がログインした装置を識別する情報である。ここでは、画像形成装置20に「MFP−001」という装置IDが割り当てられているものとする。例えば、図に示すログイン管理情報Lでは、日付「2009/03/24」と、時刻「10:20:00」と、状態「ログイン」と、ユーザー名「ユーザーA」と、装置ID「MFP−001」とが対応付けられている。これは、「ユーザーA」が、「2009/03/24」の「10:20:00」に画像形成装置20にログインしたことを表している。
【0021】
[動作]
次に、本実施形態に係るワークフローシステム1の動作について説明する。図5は、ワークフローシステム1の処理を示すシーケンス図である。作業者であるユーザーA(第1の利用者の一例)は、画像形成装置20の表示操作部25を操作して、自分のユーザー名及びパスワードを入力し、ログインを指示する。ここでは、ユーザーAにより、「ユーザーA」というユーザー名と、「*****」というパスワードとが入力されたものとする。ユーザー名及びパスワードが入力されると、CPU21は、これを記憶部24に記憶されている認証情報Nと照合して、ユーザー名及びパスワードが一致するか否かを判定する(ステップS11)。この判定において、CPU21は、ユーザー名及びパスワードが一致しない場合には(ステップS11:NO)、ログインに失敗したことを表すメッセージを表示操作部25に表示して、この処理を終了する。
【0022】
一方、ステップS11の判定において、CPU21は、ユーザー名及びパスワードが一致する場合には(ステップS11:YES)、ログイン処理を行う(ステップS12)。このとき、CPU21は、記憶部24に記憶されているログイン管理情報Lを更新する。例えば、作業者であるユーザーAがログインした日時が「2009/03/24」の「10:20:00」である場合、CPU21は、図4に示すように、日付「2009/03/24」と、時刻「10:20:00」と、状態「ログイン」と、ユーザー名「ユーザーA」と、装置ID「MFP−001」とをログイン管理情報Lに追加する。そして、CPU21は、更新したログイン管理情報Lを記憶部24から読み出し、通信部23からサーバー装置10に送信する。サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきたログイン管理情報Lを通信部13により受信すると、受信したログイン管理情報Lを記憶部14に記憶させる。つまり、CPU11は、利用者を識別する「ユーザー名」と、その利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられたログイン管理情報Lを取得する。
【0023】
続いて、作業者であるユーザーAは、表示操作部25を操作して、承認を依頼する作業のデータの登録を指示する。ここでは、ユーザーAが、見積作業の承認を作業者として依頼する場合を想定する。この場合、ユーザーAは、見積書を画像読取部26にセットした後、表示操作部25に表示された作業メニューから「見積書の登録」を選択し、スキャン処理に必要な値や見積書の登録作業に必要な項目の値を入力し、スキャンの実行を指示する。この見積書には、購入品目「部材1」と、数量「1000個」と、見積り納期日「2009/4/10」などの情報が記載されている。スキャンの実行が指示されると、画像読取部26は、見積書を読み取り、画像データD1に変換する。つまり、画像読取部26は、作業者がログインしているときに、その作業者の操作により承認を必要とする作業に関する画像を読み取り、その画像を表す画像データの入力を受け付ける。これにより、承認の対象となる見積書を示す画像データD1が生成される(ステップS13)。続いて、CPU21は、画像読取部26からこの画像データD1を取得し、取得した画像データD1を通信部23からサーバー装置10に送信する(ステップS14)。
【0024】
サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきた画像データD1を通信部13により受信すると、受信した画像データD1を承認待ちデータとして記憶部14に記憶させる(ステップS15)。つまり、CPU11は、画像形成装置20により入力が受け付けられたデータを取得して、記憶部14に書き込む。なお、以下の説明では、記憶部14にデータを記憶させることを「登録する」という。このとき、CPU11は、取得した画像データD1に対しOCR処理を行い、見積書に記載された「購入品目」「数量」「見積り納期日」などの情報を抽出し、画像データD1に対応付けて、画像データD1を識別する「データ名」と、画像データD1が生成された日時を示す「登録時刻」と、画像データD1を登録した作業者の名前を示す「依頼者名」と、OCR処理にて抽出した「購入品目」「数量」「見積り納期日」とを記憶させる。「依頼者名」には、記憶部14のログイン管理情報Lに記述されているログイン中のユーザー名が用いられる。なお、「登録時刻」に用いられる日時は画像データD1が生成された日時に限らず、例えば画像データD1が記憶部14に記憶された日時が用いられてもよい。例えば、画像データD1のデータ名が「見積書」であり、画像データD1が生成された日時が「2009/3/24 10:30:00」である場合、CPU11は、データ名「見積書」と、登録時刻「2009/3/24 10:30:00」と、依頼者名「ユーザーA」と、購入品目「部材1」と、数量「1000個」と、見積り納期日「2009/4/10」とを画像データD1に対応付けて記憶させる。
【0025】
続いて、ユーザーAは、表示操作部25を操作して、ログアウトを指示する。ログアウトが指示されると、CPU21は、ログアウト処理を行う(ステップS16)。このとき、CPU21は、記憶部24に記憶されているログイン管理情報Lを更新する。例えば、ユーザーAがログアウトした日時が「2009/03/24」の「10:30:00」である場合、CPU21は、図4に示すように、日付「2009/03/24」と、時刻「10:30:00」と、状態「ログアウト」と、ユーザー名「ユーザーA」と、装置ID「MFP−001」とをログイン管理情報Lに追加する。
【0026】
続いて、ユーザーAは、承認者であるユーザーX(第2の利用者の一例)に直接声をかけるか電話をして、見積書の承認を依頼する。この場合、承認者であるユーザーXは、画像形成装置20の表示操作部25を操作して、自分のユーザー名及びパスワードを入力し、ログインを指示する。ここでは、ユーザーXにより、「ユーザーX」というユーザー名と、「*****」というパスワードとが入力されたものとする。ユーザー名及びパスワードが入力されると、CPU21は、これを記憶部24に記憶されている認証情報Nと照合して、ユーザー名及びパスワードが一致するか否かを判定する(ステップS17)。この判定において、CPU21は、ユーザー名及びパスワードが一致しない場合には(ステップS17:NO)、ログインに失敗したことを表すメッセージを表示操作部25に表示して、この処理を終了する。
【0027】
一方、ステップS17の判定において、CPU21は、ユーザー名及びパスワードが一致する場合には(ステップS17:YES)、ログイン処理を行う(ステップS18)。このとき、CPU21は、上述と同様に、記憶部24に記憶されているログイン管理情報Lを更新する。例えば、ユーザーXがログインした日時が「2009/03/24」の「10:31:00」である場合、CPU21は、図4に示すように、日付「2009/03/24」と、時刻「10:31:00」と、状態「ログイン」と、ユーザー名「ユーザーX」と、装置IDである「MFP−001」とをログイン管理情報Lに追加する。そして、CPU21は、更新したログイン管理情報Lを記憶部24から読み出し、通信部23からサーバー装置10に送信する。サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきたログイン管理情報Lを通信部13により受信すると、受信したログイン管理情報Lを記憶部14に記憶させる。
【0028】
続いて、CPU21は、ログインした承認者による承認待ちの作業に関する情報の取得要求を通信部23からサーバー装置10に送信する(ステップS19)。サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきた取得要求を通信部13により受信すると、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lに基づいて、承認者がログインする直前にログアウトした作業者により登録された承認待ちデータを優先承認待ちデータとして特定する(ステップS20)。例えば、図4に示すように、承認者であるユーザーXがログインする直前にユーザーAがログアウトしている場合、CPU11は、このユーザーAがログインしていた「10:20:00」から「10:30:00」までの期間に記憶部14に登録された承認待ちデータを優先承認待ちデータとして特定する。この場合、優先承認待ちデータには、記憶部14に書き込まれた複数の承認待ちデータのうち、少なくとも最後に書き込まれた承認待ちデータが含まれることになる。つまり、CPU11は、承認者がログインすると、記憶部14に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する。
【0029】
続いて、CPU11は、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lに基づいて、優先承認待ちデータを登録した作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間を算出し、算出した時間が予め決められた時間内であるか否かを判定する(ステップS21)。つまり、CPU11は、取得されたログイン管理情報Lに基づいて、承認者よりも前にログインした作業者のうち最後にログインした作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間を算出する。ここでは、予め決められた時間が3分である場合を想定する。この予め決められた時間は、例えばワークフローシステム1が構築される時に予め決められていてもよいし、利用者の操作により設定されてもよい。例えば、図4に示すように、ユーザーAがログアウトした時刻が「10:30:00」であり、承認者であるユーザーXがログインした時刻が「10:31:00」である場合には、「10:30:00」から「10:31:00」までの時間、すなわち1分が算出される。この場合、算出された時間が3分以内であるため、予め決められた時間内であると判定される。一方、例えば作業者がログアウトした時刻から承認者がログインした時刻までの時間が3分よりも長い場合には、算出した時間が予め決められた時間を越えていると判定される。
【0030】
ステップS21の判定において、CPU11は、算出した時間が予め決められた時間内である場合には(ステップS21:YES)、優先承認待ちデータに応じた作業の承認を受け付ける承認処理画面P(承認待ち画面の一例)の画面データを作成する(ステップS22)。例えば、ユーザーAのログイン中に上述した画像データD1だけが登録された場合、上述したステップS20では画像データD1が優先承認待ちデータとして特定される。図6(a)は、このときに作成される承認処理画面Pの一例を示す図である。同図に示すように、この承認処理画面Pには、優先承認待ちデータである画像データD1に対応付けられたデータ名「見積書」及び依頼者名「ユーザーA」が配置されており、ユーザーAにより作成された見積書が承認待ちであることを示している。つまり、CPU11は、算出された時間が予め決められた時間内である場合には、特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認処理画面Pの画面データを作成する。さらに、この承認処理画面Pには、承認処理の実行を指示する承認ボタンB1が配置されている。この承認ボタンB1が押下されると、ユーザーAにより作成された見積書の承認処理が実行される。
【0031】
また、優先承認待ちデータが複数ある場合、CPU11は、複数の優先承認待ちデータのうち登録日時が最も新しい優先承認待ちデータを選択し、選択した優先承認待ちデータに応じた作業の承認を受け付ける承認処理画面Pの画面データを作成する。例えば、ユーザーAのログイン中に画像データD0が登録され、続いて画像データD1が登録された場合、上述したステップS20では、画像データD0と画像データD1とが優先承認待ちデータとして特定される。この場合、CPU11は、画像データD0と画像データD1のうち登録日時が新しい画像データD1を選択する。図6(b)は、このときに作成される承認処理画面Pの一例を示す図である。同図に示すように、この承認処理画面Pには、画像データD1に対応付けられたデータ名「見積書」及び依頼者名「ユーザーA」と、承認処理の実行を指示する承認ボタンB1とが配置されている。さらに、この承認処理画面Pには、画像データD1以外の優先承認待ちデータ、すなわち画像データD2の承認処理画面の表示を指示する「その他ジョブ」という操作ボタンB2が配置されている。この操作ボタンB2が押下されると、画像データD2に対応する作業の承認を受け付ける承認処理画面が表示される。
【0032】
一方、ステップS21の判定において、CPU11は、算出した時間が予め決められた時間を越えている場合には(ステップS21:NO)、優先承認待ちデータの承認処理画面Pを表示するか否かを問い合せる問い合せ画面Q(選択受付画面の一例)の画面データを作成する(ステップS23)。図7は、このとき作成される問い合わせ画面Qの一例を示す図である。同図に示すように、この問い合わせ画面Qには、上述した承認処理画面Pを表示するか否かの選択を受け付ける操作ボタンB3,B4が配置されている。つまり、CPU11は、算出された時間が予め決められた時間を越えている場合には、特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認処理画面Pを表示するか否かの選択を受け付ける問い合わせ画面Qの画面データを作成する。この問い合せ画面Qにおいて、「はい」という操作ボタンB3が押下されると、図6(a)又は図6(b)に示すような承認処理画面Pが表示される。一方、問い合わせ画面Qにおいて、「いいえ」という操作ボタンB4が押下されると、例えば記憶部14に記憶されている承認待ちデータにおいて、「登録時刻」が最も古い承認待ちデータに応じた作業の承認を受け付ける承認処理画面が表示される。
【0033】
続いて、CPU11は、ステップS22又はS23にて作成された画面データを通信部13から画像形成装置20に送信する(ステップS24)。つまり、通信部13は、作成された画面データを画像形成装置20に送信する。画像形成装置20のCPU21は、サーバー装置10から送信されてきた画面データを通信部23により受信すると、受信した画面データに応じた画面を表示操作部25に表示させる(ステップS25)。つまり、通信部23は、サーバー装置10から送信された画面データを受信し、表示操作部25は、受信された画面データに応じた画面を表示する。例えば、図6(a)に示す承認処理画面Pが表示された場合、承認者であるユーザーXは、ユーザーAが作成した見積書の内容を確認する。そして、ユーザーXは、表示操作部25を操作して、承認処理画面Pに配置されている承認ボタンB1を押下して、承認を行う。一方、図7に示す問い合わせ画面Qが表示された場合、ユーザーXは、表示操作部25を操作して、操作ボタンB3又はB4を押下する。表示操作部25が操作されると、画像形成装置20のCPU21は、その操作内容を通信部23からサーバー装置10に送信する。例えば、問い合せ画面Qにおいて「はい」という操作ボタンB3が押下された場合、サーバー装置10のCPU11は、上述したステップS22に進み、上述した承認処理画面Pの画面データを作成して、画像形成装置20に送信する。画像形成装置20のCPU21は、サーバー装置10から送信されてきた画面データを通信部23により受信すると、受信した画面データに応じた承認処理画面Pを表示操作部25に表示させる。
【0034】
[変形例]
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の各変形例を適宜組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態において、優先承認待ちデータを登録した作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間が予め決められた時間を越えている場合に、超過した時間が短いときには、上述した問い合わせ画面Qを表示し、超過した時間が長いときには、承認者がログインした後に表示される画面として予め決められた通常画面を表示してもよい。この場合、サーバー装置10の記憶部14には、「時間区分」と「表示画面」とが対応付けられた対応テーブルTが記憶される。図8は、対応テーブルTの一例を示す図である。例えば、図に示す対応テーブルTでは、時間区分「〜3分」と、表示画面「優先承認待ちデータの承認処理画面」とが対応付けられている。これは、優先承認待ちデータを登録した作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間が3分以内である場合に、上述した承認処理画面Pを表示することを示している。
【0035】
この場合、サーバー装置10のCPU11は、上述と同様に、優先承認待ちデータを登録した作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間を算出すると、記憶部14に記憶されている対応テーブルTに基づいて、算出された時間が含まれる時間区分を判別する。例えば、算出された時間が1分である場合、CPU11は、図8に示す対応テーブルTにおいて、「〜3分」という時間区分を判別する。この場合、CPU11は、上述したステップS22に進み、承認処理画面Pの画面データを作成して、画像形成装置20に送信する。これにより、図6(a)又は図6(b)に示すような承認処理画面Pが表示される。また、算出された時間が5分である場合、CPU11は、図8に示す対応テーブルTにおいて、「3〜10分」という時間区分を判別する。この場合、CPU11は、上述したステップS23に進み、問い合わせ画面Qの画面データを作成して、画像形成装置20に送信する。これにより、図7に示すような問い合わせ画面Qが表示される。また、算出された時間が15分である場合、CPU11は、図8に示した対応テーブルTにおいて、「10分〜」という時間区分を判別する。この場合、CPU11は、承認者がログインした後に表示される画面として予め決められた通常画面の画面データを作成し、作成した画面データを通信部13から画像形成装置20に送信する。これにより、承認者がログインした後に通常表示される通常画面が表示される。この通常画面には、例えば記憶部14に記憶されている承認待ちデータの一覧が配置されてもよい。
【0036】
(変形例2)
上述した実施形態では、承認者がログインする直前にログアウトした作業者により登録された承認待ちデータを優先承認待ちデータとして特定していたが、優先承認待ちデータの特定条件はこれに限らない。例えば、承認者がログアウトした時刻から設定時間だけ遡った期間内にログインした作業者により登録された承認待ちデータを、優先承認待ちデータとして特定してもよい。この場合、サーバー装置10のCPU11は、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lに基づいて、承認者がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者がいるか否かを判定する。例えば、図9に示すように、承認者である「ユーザーX」がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内に作業者である「ユーザーA」がログアウトしている場合、CPU11は、承認者がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者がいると判定する。この場合、CPU11は、その作業者がログインしている間に登録された承認待ちデータを優先承認待ちデータとして特定する。例えば、図9に示すように、「ユーザーA」がログインしている間に画像データD1が登録された場合には、この画像データD1が優先承認待ちデータとして特定される。つまり、CPU11は、取得されたログイン管理情報Lに基づいて、承認者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者がログインしている間に記憶部14に書き込まれたデータを特定する。
【0037】
(変形例3)
上述した実施形態において、作業者がログアウトしてから承認者がログインするまでの期間に、別の利用者がログインしてコピー処理に画像形成装置20が利用された場合には、コピー処理の時間を不算入として扱ってもよい。例えば、コピー処理の時間が30秒である場合、CPU11は、優先承認待ちデータを登録した作業者であるユーザーAがログアウトした時刻から、承認者であるユーザーXがログインした時刻までの時間から承認者でも作業者でもない利用者がログインしていた30秒を差し引いた時間を算出する。つまり、CPU11は、承認者より前にログインしていた作業者のうち最後にログインした作業者がログアウトしてから承認者がログインするまでの期間に、画像形成装置20がデータの入力以外の処理に利用された場合には、その作業者がログアウトした時刻から承認者がログインした時刻までの時間から、その処理の時間を差し引いた時間を算出する。なお、処理の時間を不算入として扱う対象はコピー処理に限らない。例えば、承認を必要としない内容の画像を示す画像データをサーバー装置10に登録する処理であってもよいし、画像形成装置20がFAX機能を有している場合には、FAX処理であってもよい。
【0038】
また、上述した変形例2において、作業者がログアウトしてから承認者がログインするまでの期間に、画像形成装置20がコピー処理に利用された場合には、コピー処理の時間を上述した設定時間から除外して扱ってもよい。例えば、設定時間が3分であり、コピー処理に利用された時間が1分である場合には、承認者がログインした時刻から設定時間3分とコピー処理の時間1分とを加算した時間である4分だけ遡った期間内にログアウトした作業者により登録されたデータを優先承認待ちデータとして特定する。つまり、CPU11は、作業者がログアウトしてから承認者がログインするまでの期間に、画像形成装置20がデータの入力以外の処理に利用された場合には、承認者がログインした時刻から予め設定された時間とその処理の時間とを加算した時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者がログインしている間に記憶部14に書き込まれたデータを特定する。
【0039】
(変形例4)
上述した変形例2において、ユーザーAが短い時間間隔で連続してログインしていた場合には、これらの複数のログイン期間を1つのログイン期間として扱ってもよい。この場合、サーバー装置10のCPU11は、上述と同様に、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lに基づいて、承認者が画像形成装置20aにログインした時刻から、設定時間だけ遡った期間内に画像形成装置20aをログアウトした作業者を特定し、さらに特定した作業者が連続して画像形成装置20aにログインしているか否かを判定する。例えば、図9に示すように、承認者である「ユーザーX」がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内に「ユーザーA」がログアウトしており、その1つ前のログインを別の作業者である「ユーザーB」が行っている場合には、CPU11は、「ユーザーA」が連続してログインいないと判定する。この場合、CPU11は、上述した変形例2と同様に優先承認待ちデータを特定する。
【0040】
一方、図10に示すように、承認者である「ユーザーX」がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内に「ユーザーA」がログアウトしており、その1つ前のログインも「ユーザーA」が行っており、さらに、ユーザーAがいったんログアウトした時刻からユーザーAが再びログインした時刻までの時間tが閾値よりも短いときには、CPU11は、「ユーザーA」が画像形成装置20aに連続してログインしていると判定する。この場合、CPU11は、先のログイン中に登録された画像データD1と、後のログイン中に登録された画像データD2とを優先承認待ちデータとして特定する。つまり、CPU11は、承認者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者が連続してログインしている場合には、各々のログインが行われている間に記憶部14に書き込まれた複数のデータを特定する。
【0041】
(変形例5)
上述した実施形態では、画像形成装置20が1台である構成を例に挙げて説明したが、画像形成装置20が複数台あり、作業者と承認者とが異なる画像形成装置20を利用してもよい。この場合、サーバー装置10のCPU11は、承認者がログインした時刻よりも前に記憶部14に登録された承認待ちデータのうち最後に登録された画像データを、優先承認待ちデータとして特定する。
【0042】
(変形例6)
上述した実施形態では、見積書を承認する例を挙げて説明したが、承認の対象となるものはこれに限らない。例えば、FAXを送信する作業が承認の対象であってもよい。この場合、ユーザーAは、画像形成装置20の表示操作部25を操作して、宛先となるFAX番号を指定し、FAXを送信する作業の承認を依頼する。CPU21は、表示操作部25の操作により指定されたFAX番号宛にFAXを送信する作業を示すデータを作成し、作成したデータを通信部23からサーバー装置10に送信する。この場合、上述した承認処理画面Pは、指定されたFAX番号宛にFAXを送信する作業の承認を優先して受け付ける。承認者は、FAX番号に間違いがないかを確認すると、表示操作部25を操作して、このFAXを送信する作業の承認を行う。
【0043】
(変形例7)
上述した実施形態において、サーバー装置10のCPU11は、承認待ちデータを記憶部14に記憶させた後、承認待ちデータの登録を完了したことを通知する登録通知メッセージを通信部13から画像形成装置20に送信してもよい。画像形成装置20のCPU21は、サーバー装置10から送信されてきた登録通知メッセージを受信部23により受信すると、受信した登録通知メッセージを表示操作部25に表示させる。このとき、登録通知メッセージは、例えばポップアップ形式で表示されてもよい。また、サーバー装置10と画像形成装置20との間で電子メールの送受信を行うことができる場合には、CPU11は、登録通知メッセージを電子メールにより画像形成装置20に送信してもよい。
【0044】
(変形例8)
上述した実施形態では、優先承認待ちデータが複数ある場合に、複数の優先承認待ちデータのうち登録日時が最も新しい優先承認待ちデータに応じた作業の承認を受け付ける承認処理画面Pの画面データを作成する例を挙げて説明したが、承認処理画面Pの内容はこれに限らない。例えば、承認処理画面Pが、各々の優先承認待ちデータに応じた作業が承認待ちであることを示すものであってもよい。この場合、承認処理画面Pには、例えば各々の優先承認待ちデータに対応付けられた「データ名」及び「依頼者名」が配列される。
【0045】
(変形例9)
上述した実施形態では、画像形成装置20がログイン処理及びログアウト処理を行う構成を例に挙げて説明したが、これらの処理をサーバー装置10が行ってもよい。この場合、サーバー装置10の記憶部14には、上述した認証情報N及びログイン管理情報Lが記憶される。そして、画像形成装置20のCPU21は、表示操作部25の操作によりユーザー名及びパスワードが入力されると、入力されたユーザー名及びパスワードを通信部23によりサーバー装置10に送信する。サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきたユーザー名及びパスワードを通信部13により受信すると、これを記憶部14に記憶されている認証情報Nと照合して、ユーザー名及びパスワードが一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合にはログイン処理を行う。また、CPU11は、ログイン処理又はログアウト処理を行うときに、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lの更新を行う。
【0046】
(変形例10)
上述した実施形態では、入力装置を画像形成装置20に適用した例を挙げて説明したが、入力装置をその他の装置に適用することも可能である。例えば、入力装置をパーソナルコンピューター装置に適用してもよい。
【0047】
(変形例11)
上述した実施形態において、画像形成装置20のCPU21にて行なわれる処理は、CPU21と他のハードウェアとの協働によって行われてもよいし、CPU21に代えて1又は複数のハードウェアが行ってもよい。また、画像形成装置20のCPU21又はサーバー装置10のCPU11によって行われる処理は、単一のプログラムによって実現されてもよいし、複数のプログラムによって実現されてもよい。また、サーバー装置10のCPU11,画像形成装置20のCPU21によって実行される各プログラムは、磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体、光ディスクなどの光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリーなどの、コンピューターが読み取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムを、インターネットなどの通信回線経由でダウンロードさせることも可能である。
【符号の説明】
【0048】
1…ワークフローシステム、10…サーバー装置、11…CPU、12…メモリー、13…通信部、14…記憶部、20…画像形成装置、21…CPU、22…メモリー、23…通信部、24…記憶部、25…表示操作部、26…画像読取部、27…画像形成部。
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、承認支援システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
業務における一連の手続きを管理、支援するシステムが知られている。例えば、特許文献1には、利用者が実行すべきワークフローのプロセスを示すワークリストを表示する技術が開示されている。また、特許文献2には、サーバから承認依頼のデータが送られてきたときに、承認依頼が発生していることを表すアイコンを表示する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−100361号公報
【特許文献2】特開2007−226730号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、第2の利用者がログインする直前に第1の利用者により入力されたデータに応じた作業の承認を、第2の利用者が他のデータよりも容易に行えるよう支援することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、第1の利用者がログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力が入力装置により受け付けられると、入力が受け付けられた当該データを取得して記憶手段に書き込む書込手段と、第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段とを備えることを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、請求項1に記載の構成において、利用者を識別する利用者識別情報と、当該利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられた利用情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得された利用情報に基づいて、前記第2の利用者よりも前にログインした第1の利用者のうち最後にログインした第1の利用者がログアウトした時刻から、当該第2の利用者がログインした時刻までの時間を算出する算出手段とを備え、前記作成手段は、前記算出手段により算出された時間が予め決められた時間内である場合には、前記承認待ち画面の画面データを作成することを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、請求項2に記載の構成において、前記作成手段は、前記算出手段により算出された時間が前記予め決められた時間を越えている場合には、前記承認待ち画面を表示するか否かの選択を受け付ける選択受付画面の画面データを作成することを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、請求項2又は3に記載の構成において、前記算出手段は、前記最後にログインした第1の利用者がログアウトしてから前記第2の利用者がログインするまでの期間に、前記入力装置が前記データの入力以外の処理に利用された場合には、当該最後にログインした第1の利用者がログアウトした時刻から当該第2の利用者がログインした時刻までの時間から、当該処理の時間を差し引いた時間を算出することを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に係る情報処理装置は、請求項1に記載の構成において、利用者を識別する利用者識別情報と、当該利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられた利用情報を取得する取得手段を備え、前記特定手段は、前記取得手段により取得された利用情報に基づいて、前記第2の利用者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に前記記憶手段に書き込まれたデータを特定することを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、請求項5に記載の構成において、前記特定手段は、前記第1の利用者がログアウトしてから前記第2の利用者がログインするまでの期間に、前記入力装置が前記データの入力以外の処理に利用された場合には、前記第2の利用者がログインした時刻から前記予め設定された時間と当該処理の時間とを加算した時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に前記記憶手段に書き込まれたデータを特定することを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項7に係る情報処理装置は、請求項5又は6に記載の構成において、前記特定手段は、前記第2の利用者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者が連続してログインしている場合には、各々の当該ログインが行われている間に前記記憶手段に書き込まれた複数のデータを特定することを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項8に係る承認支援システムは、第1の利用者がログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力を受け付ける入力受付手段を有する入力装置と、前記入力受付手段により入力が受け付けられたデータを取得して、記憶手段に書き込む書込手段と、第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段とを有する情報処理装置とを備え、前記入力装置は、前記送信手段から送信された画面データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された画面データに応じた画面を表示する表示手段とを有することを特徴とする。
【0013】
本発明の請求項9に係る承認支援システムは、請求項8に記載の構成において、前記入力受付手段は、前記承認を必要とする作業に関する画像を読み取り、当該画像を表す画像データの入力を受け付けることを特徴とする。
【0014】
本発明の請求項10に係るプログラムは、コンピューターを、第1の利用者がログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力が入力装置により受け付けられると、入力が受け付けられた当該データを取得して記憶手段に書き込む書込手段と、第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0015】
請求項1,8,10に係る発明によれば、第2の利用者がログインする直前に第1の利用者により入力されたデータに応じた作業の承認を、他のデータに比べて第2の利用者が容易に行えるよう支援することができる。
請求項2に係る発明によれば、第1の利用者がログアウトした時刻から第2の利用者がログインした時刻までの時間が予め決められた時間内である場合に、その第1の作業者により入力されたデータに応じた作業の承認を、第2の利用者が容易に行えるよう支援することができる。
請求項3に係る発明によれば、第1の利用者がログアウトした時刻から第2の利用者がログインした時刻までの時間が予め決められた時間を超えている場合には、その第1の作業者により入力されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面を表示するか否かを、第2の利用者が選択することができる。
請求項4に係る発明によれば、第1の利用者がログアウトしてから第2の利用者がログインするまでの間に、入力装置が、承認を必要とする作業を示すデータの入力以外の処理に利用された場合には、その処理の時間を不算入として扱うことができる。
請求項5に係る発明によれば、第2の利用者がログインした時刻から予め決められた時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に書き込まれたデータに応じた作業の承認を、第2の利用者が容易に行えるよう支援することができる。
請求項6に係る発明によれば、第1の利用者がログアウトしてから第2の利用者がログインするまでの間に、入力装置が、承認を必要とする作業を示すデータの入力以外の処理に利用された場合には、その処理の時間を予め設定された時間から除外して扱うことができる。
請求項7に係る発明によれば、第2の利用者がログインした時刻から予め決められた時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者が連続してログインしている場合には、連続して行われたそれらのログインの間に書き込まれたデータに応じた作業の承認を、第2の利用者が容易に行えるよう支援することができる。
請求項9に係る発明によれば、承認を必要とする作業に関する画像を読み取らせることにより、承認を必要とする作業に応じたデータの入力をすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】実施形態に係るワークフローシステムの構成を示す図。
【図2】サーバー装置の構成を示すブロック図。
【図3】画像形成装置の構成を示すブロック図。
【図4】ログイン管理情報の一例を示す図。
【図5】ワークフローシステムの処理を示すシーケンス図。
【図6】承認処理画面の一例を示す図。
【図7】問い合わせ画面の一例を示す図。
【図8】変形例に係る対応テーブルの一例を示す図。
【図9】変形例に係る優先承認待ちデータを特定する処理を説明する図。
【図10】変形例に係る優先承認待ちデータを特定する処理を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0017】
[構成]
まず、本実施形態に係るワークフローシステム1の構成について説明する。図1は、ワークフローシステム1の構成を示す図である。同図に示すように、ワークフローシステム1は、サーバー装置10と、画像形成装置20とを備えている。サーバー装置10と画像形成装置20とは、LAN(Local Area Network)などの通信回線30を介して接続されている。
【0018】
(サーバー装置の構成)
図2は、サーバー装置10の構成を示すブロック図である。同図に示すように、サーバー装置10は、CPU(Central Processing Unit)11と、メモリー12と、通信部13と、記憶部14とを備えている。CPU11は、メモリー12に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバー装置10の各部を制御する。メモリー12は、例えばROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)とを備えており、CPU11により実行されるプログラムやデータを記憶する。通信部13は、通信回線30を介して接続された画像形成装置20との通信を確立し、データの送受信を行う。記憶部14は、例えばハードディスクを備えており、各種のデータを記憶する。
【0019】
(画像形成装置の構成)
図3は、画像形成装置20の構成を示すブロック図である。同図に示すように、画像形成装置20は、CPU21と、メモリー22と、通信部23と、記憶部24と、表示操作部25と、画像読取部26と、画像形成部27とを備えている。CPU21は、メモリー22に記憶されているプログラムを実行することにより、画像形成装置20の各部を制御する。メモリー22は、例えばROMとRAMとを備えており、CPU21によって実行されるプログラムやデータを記憶する。通信部23は、通信回線30を介して接続されたサーバー装置10との通信を確立し、データの送受信を行う。記憶部24は、例えばハードディスクを備えており、ログイン処理に用いる認証情報Nと、ログインの履歴を管理するためのログイン管理情報L(利用情報の一例)などを記憶する。認証情報Nには、画像形成装置20の利用が許可された利用者のユーザー名とパスワードとが記述されている。表示操作部25は、例えばタッチパネルを備えており、CPU21の制御に応じた画像を表示するとともに、利用者の操作に応じた操作信号をCPU21に入力する。画像読取部26は、例えばスキャナ装置を備えており、画像を光学的に読み取って画像データに変換する。画像形成部27は、例えば電子写真方式で画像を形成するプリンター装置を備えており、画像データに応じた画像を用紙に形成して出力する。また、画像形成装置20は、ブラウザ機能を有しており、サーバー装置10から送信されてきた画面データを解釈して各種の画面を表示したり、この画面において入力されたデータをサーバー装置10に送信したりする。
【0020】
ここで、記憶部24に記憶されているログイン管理情報Lについて詳細に説明する。図4は、ログイン管理情報Lの一例を示す図である。同図に示すように、ログイン管理情報Lには、「日付」と、「時刻」と、「状態」と、「ユーザー名」(利用者識別情報の一例)と、「装置ID」とが対応付けられている。「日付」は、利用者がログイン又はログアウトした日付を表す情報である。「時刻」は、利用者がログイン又はログアウトした時刻を示す情報である。ログインとは、利用者の識別を経て、画像形成装置20の利用を開始する動作のことである。ログアウトとは、画像形成装置20の利用を終了する動作のことである。「状態」は、ログイン又はログアウトのいずれかの状態を示す情報である。「ユーザー名」は、ログインした利用者の名前を示す情報である。「装置ID」は、利用者がログインした装置を識別する情報である。ここでは、画像形成装置20に「MFP−001」という装置IDが割り当てられているものとする。例えば、図に示すログイン管理情報Lでは、日付「2009/03/24」と、時刻「10:20:00」と、状態「ログイン」と、ユーザー名「ユーザーA」と、装置ID「MFP−001」とが対応付けられている。これは、「ユーザーA」が、「2009/03/24」の「10:20:00」に画像形成装置20にログインしたことを表している。
【0021】
[動作]
次に、本実施形態に係るワークフローシステム1の動作について説明する。図5は、ワークフローシステム1の処理を示すシーケンス図である。作業者であるユーザーA(第1の利用者の一例)は、画像形成装置20の表示操作部25を操作して、自分のユーザー名及びパスワードを入力し、ログインを指示する。ここでは、ユーザーAにより、「ユーザーA」というユーザー名と、「*****」というパスワードとが入力されたものとする。ユーザー名及びパスワードが入力されると、CPU21は、これを記憶部24に記憶されている認証情報Nと照合して、ユーザー名及びパスワードが一致するか否かを判定する(ステップS11)。この判定において、CPU21は、ユーザー名及びパスワードが一致しない場合には(ステップS11:NO)、ログインに失敗したことを表すメッセージを表示操作部25に表示して、この処理を終了する。
【0022】
一方、ステップS11の判定において、CPU21は、ユーザー名及びパスワードが一致する場合には(ステップS11:YES)、ログイン処理を行う(ステップS12)。このとき、CPU21は、記憶部24に記憶されているログイン管理情報Lを更新する。例えば、作業者であるユーザーAがログインした日時が「2009/03/24」の「10:20:00」である場合、CPU21は、図4に示すように、日付「2009/03/24」と、時刻「10:20:00」と、状態「ログイン」と、ユーザー名「ユーザーA」と、装置ID「MFP−001」とをログイン管理情報Lに追加する。そして、CPU21は、更新したログイン管理情報Lを記憶部24から読み出し、通信部23からサーバー装置10に送信する。サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきたログイン管理情報Lを通信部13により受信すると、受信したログイン管理情報Lを記憶部14に記憶させる。つまり、CPU11は、利用者を識別する「ユーザー名」と、その利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられたログイン管理情報Lを取得する。
【0023】
続いて、作業者であるユーザーAは、表示操作部25を操作して、承認を依頼する作業のデータの登録を指示する。ここでは、ユーザーAが、見積作業の承認を作業者として依頼する場合を想定する。この場合、ユーザーAは、見積書を画像読取部26にセットした後、表示操作部25に表示された作業メニューから「見積書の登録」を選択し、スキャン処理に必要な値や見積書の登録作業に必要な項目の値を入力し、スキャンの実行を指示する。この見積書には、購入品目「部材1」と、数量「1000個」と、見積り納期日「2009/4/10」などの情報が記載されている。スキャンの実行が指示されると、画像読取部26は、見積書を読み取り、画像データD1に変換する。つまり、画像読取部26は、作業者がログインしているときに、その作業者の操作により承認を必要とする作業に関する画像を読み取り、その画像を表す画像データの入力を受け付ける。これにより、承認の対象となる見積書を示す画像データD1が生成される(ステップS13)。続いて、CPU21は、画像読取部26からこの画像データD1を取得し、取得した画像データD1を通信部23からサーバー装置10に送信する(ステップS14)。
【0024】
サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきた画像データD1を通信部13により受信すると、受信した画像データD1を承認待ちデータとして記憶部14に記憶させる(ステップS15)。つまり、CPU11は、画像形成装置20により入力が受け付けられたデータを取得して、記憶部14に書き込む。なお、以下の説明では、記憶部14にデータを記憶させることを「登録する」という。このとき、CPU11は、取得した画像データD1に対しOCR処理を行い、見積書に記載された「購入品目」「数量」「見積り納期日」などの情報を抽出し、画像データD1に対応付けて、画像データD1を識別する「データ名」と、画像データD1が生成された日時を示す「登録時刻」と、画像データD1を登録した作業者の名前を示す「依頼者名」と、OCR処理にて抽出した「購入品目」「数量」「見積り納期日」とを記憶させる。「依頼者名」には、記憶部14のログイン管理情報Lに記述されているログイン中のユーザー名が用いられる。なお、「登録時刻」に用いられる日時は画像データD1が生成された日時に限らず、例えば画像データD1が記憶部14に記憶された日時が用いられてもよい。例えば、画像データD1のデータ名が「見積書」であり、画像データD1が生成された日時が「2009/3/24 10:30:00」である場合、CPU11は、データ名「見積書」と、登録時刻「2009/3/24 10:30:00」と、依頼者名「ユーザーA」と、購入品目「部材1」と、数量「1000個」と、見積り納期日「2009/4/10」とを画像データD1に対応付けて記憶させる。
【0025】
続いて、ユーザーAは、表示操作部25を操作して、ログアウトを指示する。ログアウトが指示されると、CPU21は、ログアウト処理を行う(ステップS16)。このとき、CPU21は、記憶部24に記憶されているログイン管理情報Lを更新する。例えば、ユーザーAがログアウトした日時が「2009/03/24」の「10:30:00」である場合、CPU21は、図4に示すように、日付「2009/03/24」と、時刻「10:30:00」と、状態「ログアウト」と、ユーザー名「ユーザーA」と、装置ID「MFP−001」とをログイン管理情報Lに追加する。
【0026】
続いて、ユーザーAは、承認者であるユーザーX(第2の利用者の一例)に直接声をかけるか電話をして、見積書の承認を依頼する。この場合、承認者であるユーザーXは、画像形成装置20の表示操作部25を操作して、自分のユーザー名及びパスワードを入力し、ログインを指示する。ここでは、ユーザーXにより、「ユーザーX」というユーザー名と、「*****」というパスワードとが入力されたものとする。ユーザー名及びパスワードが入力されると、CPU21は、これを記憶部24に記憶されている認証情報Nと照合して、ユーザー名及びパスワードが一致するか否かを判定する(ステップS17)。この判定において、CPU21は、ユーザー名及びパスワードが一致しない場合には(ステップS17:NO)、ログインに失敗したことを表すメッセージを表示操作部25に表示して、この処理を終了する。
【0027】
一方、ステップS17の判定において、CPU21は、ユーザー名及びパスワードが一致する場合には(ステップS17:YES)、ログイン処理を行う(ステップS18)。このとき、CPU21は、上述と同様に、記憶部24に記憶されているログイン管理情報Lを更新する。例えば、ユーザーXがログインした日時が「2009/03/24」の「10:31:00」である場合、CPU21は、図4に示すように、日付「2009/03/24」と、時刻「10:31:00」と、状態「ログイン」と、ユーザー名「ユーザーX」と、装置IDである「MFP−001」とをログイン管理情報Lに追加する。そして、CPU21は、更新したログイン管理情報Lを記憶部24から読み出し、通信部23からサーバー装置10に送信する。サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきたログイン管理情報Lを通信部13により受信すると、受信したログイン管理情報Lを記憶部14に記憶させる。
【0028】
続いて、CPU21は、ログインした承認者による承認待ちの作業に関する情報の取得要求を通信部23からサーバー装置10に送信する(ステップS19)。サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきた取得要求を通信部13により受信すると、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lに基づいて、承認者がログインする直前にログアウトした作業者により登録された承認待ちデータを優先承認待ちデータとして特定する(ステップS20)。例えば、図4に示すように、承認者であるユーザーXがログインする直前にユーザーAがログアウトしている場合、CPU11は、このユーザーAがログインしていた「10:20:00」から「10:30:00」までの期間に記憶部14に登録された承認待ちデータを優先承認待ちデータとして特定する。この場合、優先承認待ちデータには、記憶部14に書き込まれた複数の承認待ちデータのうち、少なくとも最後に書き込まれた承認待ちデータが含まれることになる。つまり、CPU11は、承認者がログインすると、記憶部14に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する。
【0029】
続いて、CPU11は、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lに基づいて、優先承認待ちデータを登録した作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間を算出し、算出した時間が予め決められた時間内であるか否かを判定する(ステップS21)。つまり、CPU11は、取得されたログイン管理情報Lに基づいて、承認者よりも前にログインした作業者のうち最後にログインした作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間を算出する。ここでは、予め決められた時間が3分である場合を想定する。この予め決められた時間は、例えばワークフローシステム1が構築される時に予め決められていてもよいし、利用者の操作により設定されてもよい。例えば、図4に示すように、ユーザーAがログアウトした時刻が「10:30:00」であり、承認者であるユーザーXがログインした時刻が「10:31:00」である場合には、「10:30:00」から「10:31:00」までの時間、すなわち1分が算出される。この場合、算出された時間が3分以内であるため、予め決められた時間内であると判定される。一方、例えば作業者がログアウトした時刻から承認者がログインした時刻までの時間が3分よりも長い場合には、算出した時間が予め決められた時間を越えていると判定される。
【0030】
ステップS21の判定において、CPU11は、算出した時間が予め決められた時間内である場合には(ステップS21:YES)、優先承認待ちデータに応じた作業の承認を受け付ける承認処理画面P(承認待ち画面の一例)の画面データを作成する(ステップS22)。例えば、ユーザーAのログイン中に上述した画像データD1だけが登録された場合、上述したステップS20では画像データD1が優先承認待ちデータとして特定される。図6(a)は、このときに作成される承認処理画面Pの一例を示す図である。同図に示すように、この承認処理画面Pには、優先承認待ちデータである画像データD1に対応付けられたデータ名「見積書」及び依頼者名「ユーザーA」が配置されており、ユーザーAにより作成された見積書が承認待ちであることを示している。つまり、CPU11は、算出された時間が予め決められた時間内である場合には、特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認処理画面Pの画面データを作成する。さらに、この承認処理画面Pには、承認処理の実行を指示する承認ボタンB1が配置されている。この承認ボタンB1が押下されると、ユーザーAにより作成された見積書の承認処理が実行される。
【0031】
また、優先承認待ちデータが複数ある場合、CPU11は、複数の優先承認待ちデータのうち登録日時が最も新しい優先承認待ちデータを選択し、選択した優先承認待ちデータに応じた作業の承認を受け付ける承認処理画面Pの画面データを作成する。例えば、ユーザーAのログイン中に画像データD0が登録され、続いて画像データD1が登録された場合、上述したステップS20では、画像データD0と画像データD1とが優先承認待ちデータとして特定される。この場合、CPU11は、画像データD0と画像データD1のうち登録日時が新しい画像データD1を選択する。図6(b)は、このときに作成される承認処理画面Pの一例を示す図である。同図に示すように、この承認処理画面Pには、画像データD1に対応付けられたデータ名「見積書」及び依頼者名「ユーザーA」と、承認処理の実行を指示する承認ボタンB1とが配置されている。さらに、この承認処理画面Pには、画像データD1以外の優先承認待ちデータ、すなわち画像データD2の承認処理画面の表示を指示する「その他ジョブ」という操作ボタンB2が配置されている。この操作ボタンB2が押下されると、画像データD2に対応する作業の承認を受け付ける承認処理画面が表示される。
【0032】
一方、ステップS21の判定において、CPU11は、算出した時間が予め決められた時間を越えている場合には(ステップS21:NO)、優先承認待ちデータの承認処理画面Pを表示するか否かを問い合せる問い合せ画面Q(選択受付画面の一例)の画面データを作成する(ステップS23)。図7は、このとき作成される問い合わせ画面Qの一例を示す図である。同図に示すように、この問い合わせ画面Qには、上述した承認処理画面Pを表示するか否かの選択を受け付ける操作ボタンB3,B4が配置されている。つまり、CPU11は、算出された時間が予め決められた時間を越えている場合には、特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認処理画面Pを表示するか否かの選択を受け付ける問い合わせ画面Qの画面データを作成する。この問い合せ画面Qにおいて、「はい」という操作ボタンB3が押下されると、図6(a)又は図6(b)に示すような承認処理画面Pが表示される。一方、問い合わせ画面Qにおいて、「いいえ」という操作ボタンB4が押下されると、例えば記憶部14に記憶されている承認待ちデータにおいて、「登録時刻」が最も古い承認待ちデータに応じた作業の承認を受け付ける承認処理画面が表示される。
【0033】
続いて、CPU11は、ステップS22又はS23にて作成された画面データを通信部13から画像形成装置20に送信する(ステップS24)。つまり、通信部13は、作成された画面データを画像形成装置20に送信する。画像形成装置20のCPU21は、サーバー装置10から送信されてきた画面データを通信部23により受信すると、受信した画面データに応じた画面を表示操作部25に表示させる(ステップS25)。つまり、通信部23は、サーバー装置10から送信された画面データを受信し、表示操作部25は、受信された画面データに応じた画面を表示する。例えば、図6(a)に示す承認処理画面Pが表示された場合、承認者であるユーザーXは、ユーザーAが作成した見積書の内容を確認する。そして、ユーザーXは、表示操作部25を操作して、承認処理画面Pに配置されている承認ボタンB1を押下して、承認を行う。一方、図7に示す問い合わせ画面Qが表示された場合、ユーザーXは、表示操作部25を操作して、操作ボタンB3又はB4を押下する。表示操作部25が操作されると、画像形成装置20のCPU21は、その操作内容を通信部23からサーバー装置10に送信する。例えば、問い合せ画面Qにおいて「はい」という操作ボタンB3が押下された場合、サーバー装置10のCPU11は、上述したステップS22に進み、上述した承認処理画面Pの画面データを作成して、画像形成装置20に送信する。画像形成装置20のCPU21は、サーバー装置10から送信されてきた画面データを通信部23により受信すると、受信した画面データに応じた承認処理画面Pを表示操作部25に表示させる。
【0034】
[変形例]
以上が実施形態の説明であるが、この実施形態の内容は以下のように変形し得る。また、以下の各変形例を適宜組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態において、優先承認待ちデータを登録した作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間が予め決められた時間を越えている場合に、超過した時間が短いときには、上述した問い合わせ画面Qを表示し、超過した時間が長いときには、承認者がログインした後に表示される画面として予め決められた通常画面を表示してもよい。この場合、サーバー装置10の記憶部14には、「時間区分」と「表示画面」とが対応付けられた対応テーブルTが記憶される。図8は、対応テーブルTの一例を示す図である。例えば、図に示す対応テーブルTでは、時間区分「〜3分」と、表示画面「優先承認待ちデータの承認処理画面」とが対応付けられている。これは、優先承認待ちデータを登録した作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間が3分以内である場合に、上述した承認処理画面Pを表示することを示している。
【0035】
この場合、サーバー装置10のCPU11は、上述と同様に、優先承認待ちデータを登録した作業者がログアウトした時刻から、承認者がログインした時刻までの時間を算出すると、記憶部14に記憶されている対応テーブルTに基づいて、算出された時間が含まれる時間区分を判別する。例えば、算出された時間が1分である場合、CPU11は、図8に示す対応テーブルTにおいて、「〜3分」という時間区分を判別する。この場合、CPU11は、上述したステップS22に進み、承認処理画面Pの画面データを作成して、画像形成装置20に送信する。これにより、図6(a)又は図6(b)に示すような承認処理画面Pが表示される。また、算出された時間が5分である場合、CPU11は、図8に示す対応テーブルTにおいて、「3〜10分」という時間区分を判別する。この場合、CPU11は、上述したステップS23に進み、問い合わせ画面Qの画面データを作成して、画像形成装置20に送信する。これにより、図7に示すような問い合わせ画面Qが表示される。また、算出された時間が15分である場合、CPU11は、図8に示した対応テーブルTにおいて、「10分〜」という時間区分を判別する。この場合、CPU11は、承認者がログインした後に表示される画面として予め決められた通常画面の画面データを作成し、作成した画面データを通信部13から画像形成装置20に送信する。これにより、承認者がログインした後に通常表示される通常画面が表示される。この通常画面には、例えば記憶部14に記憶されている承認待ちデータの一覧が配置されてもよい。
【0036】
(変形例2)
上述した実施形態では、承認者がログインする直前にログアウトした作業者により登録された承認待ちデータを優先承認待ちデータとして特定していたが、優先承認待ちデータの特定条件はこれに限らない。例えば、承認者がログアウトした時刻から設定時間だけ遡った期間内にログインした作業者により登録された承認待ちデータを、優先承認待ちデータとして特定してもよい。この場合、サーバー装置10のCPU11は、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lに基づいて、承認者がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者がいるか否かを判定する。例えば、図9に示すように、承認者である「ユーザーX」がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内に作業者である「ユーザーA」がログアウトしている場合、CPU11は、承認者がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者がいると判定する。この場合、CPU11は、その作業者がログインしている間に登録された承認待ちデータを優先承認待ちデータとして特定する。例えば、図9に示すように、「ユーザーA」がログインしている間に画像データD1が登録された場合には、この画像データD1が優先承認待ちデータとして特定される。つまり、CPU11は、取得されたログイン管理情報Lに基づいて、承認者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者がログインしている間に記憶部14に書き込まれたデータを特定する。
【0037】
(変形例3)
上述した実施形態において、作業者がログアウトしてから承認者がログインするまでの期間に、別の利用者がログインしてコピー処理に画像形成装置20が利用された場合には、コピー処理の時間を不算入として扱ってもよい。例えば、コピー処理の時間が30秒である場合、CPU11は、優先承認待ちデータを登録した作業者であるユーザーAがログアウトした時刻から、承認者であるユーザーXがログインした時刻までの時間から承認者でも作業者でもない利用者がログインしていた30秒を差し引いた時間を算出する。つまり、CPU11は、承認者より前にログインしていた作業者のうち最後にログインした作業者がログアウトしてから承認者がログインするまでの期間に、画像形成装置20がデータの入力以外の処理に利用された場合には、その作業者がログアウトした時刻から承認者がログインした時刻までの時間から、その処理の時間を差し引いた時間を算出する。なお、処理の時間を不算入として扱う対象はコピー処理に限らない。例えば、承認を必要としない内容の画像を示す画像データをサーバー装置10に登録する処理であってもよいし、画像形成装置20がFAX機能を有している場合には、FAX処理であってもよい。
【0038】
また、上述した変形例2において、作業者がログアウトしてから承認者がログインするまでの期間に、画像形成装置20がコピー処理に利用された場合には、コピー処理の時間を上述した設定時間から除外して扱ってもよい。例えば、設定時間が3分であり、コピー処理に利用された時間が1分である場合には、承認者がログインした時刻から設定時間3分とコピー処理の時間1分とを加算した時間である4分だけ遡った期間内にログアウトした作業者により登録されたデータを優先承認待ちデータとして特定する。つまり、CPU11は、作業者がログアウトしてから承認者がログインするまでの期間に、画像形成装置20がデータの入力以外の処理に利用された場合には、承認者がログインした時刻から予め設定された時間とその処理の時間とを加算した時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者がログインしている間に記憶部14に書き込まれたデータを特定する。
【0039】
(変形例4)
上述した変形例2において、ユーザーAが短い時間間隔で連続してログインしていた場合には、これらの複数のログイン期間を1つのログイン期間として扱ってもよい。この場合、サーバー装置10のCPU11は、上述と同様に、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lに基づいて、承認者が画像形成装置20aにログインした時刻から、設定時間だけ遡った期間内に画像形成装置20aをログアウトした作業者を特定し、さらに特定した作業者が連続して画像形成装置20aにログインしているか否かを判定する。例えば、図9に示すように、承認者である「ユーザーX」がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内に「ユーザーA」がログアウトしており、その1つ前のログインを別の作業者である「ユーザーB」が行っている場合には、CPU11は、「ユーザーA」が連続してログインいないと判定する。この場合、CPU11は、上述した変形例2と同様に優先承認待ちデータを特定する。
【0040】
一方、図10に示すように、承認者である「ユーザーX」がログインした時刻から設定時間だけ遡った期間内に「ユーザーA」がログアウトしており、その1つ前のログインも「ユーザーA」が行っており、さらに、ユーザーAがいったんログアウトした時刻からユーザーAが再びログインした時刻までの時間tが閾値よりも短いときには、CPU11は、「ユーザーA」が画像形成装置20aに連続してログインしていると判定する。この場合、CPU11は、先のログイン中に登録された画像データD1と、後のログイン中に登録された画像データD2とを優先承認待ちデータとして特定する。つまり、CPU11は、承認者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした作業者が連続してログインしている場合には、各々のログインが行われている間に記憶部14に書き込まれた複数のデータを特定する。
【0041】
(変形例5)
上述した実施形態では、画像形成装置20が1台である構成を例に挙げて説明したが、画像形成装置20が複数台あり、作業者と承認者とが異なる画像形成装置20を利用してもよい。この場合、サーバー装置10のCPU11は、承認者がログインした時刻よりも前に記憶部14に登録された承認待ちデータのうち最後に登録された画像データを、優先承認待ちデータとして特定する。
【0042】
(変形例6)
上述した実施形態では、見積書を承認する例を挙げて説明したが、承認の対象となるものはこれに限らない。例えば、FAXを送信する作業が承認の対象であってもよい。この場合、ユーザーAは、画像形成装置20の表示操作部25を操作して、宛先となるFAX番号を指定し、FAXを送信する作業の承認を依頼する。CPU21は、表示操作部25の操作により指定されたFAX番号宛にFAXを送信する作業を示すデータを作成し、作成したデータを通信部23からサーバー装置10に送信する。この場合、上述した承認処理画面Pは、指定されたFAX番号宛にFAXを送信する作業の承認を優先して受け付ける。承認者は、FAX番号に間違いがないかを確認すると、表示操作部25を操作して、このFAXを送信する作業の承認を行う。
【0043】
(変形例7)
上述した実施形態において、サーバー装置10のCPU11は、承認待ちデータを記憶部14に記憶させた後、承認待ちデータの登録を完了したことを通知する登録通知メッセージを通信部13から画像形成装置20に送信してもよい。画像形成装置20のCPU21は、サーバー装置10から送信されてきた登録通知メッセージを受信部23により受信すると、受信した登録通知メッセージを表示操作部25に表示させる。このとき、登録通知メッセージは、例えばポップアップ形式で表示されてもよい。また、サーバー装置10と画像形成装置20との間で電子メールの送受信を行うことができる場合には、CPU11は、登録通知メッセージを電子メールにより画像形成装置20に送信してもよい。
【0044】
(変形例8)
上述した実施形態では、優先承認待ちデータが複数ある場合に、複数の優先承認待ちデータのうち登録日時が最も新しい優先承認待ちデータに応じた作業の承認を受け付ける承認処理画面Pの画面データを作成する例を挙げて説明したが、承認処理画面Pの内容はこれに限らない。例えば、承認処理画面Pが、各々の優先承認待ちデータに応じた作業が承認待ちであることを示すものであってもよい。この場合、承認処理画面Pには、例えば各々の優先承認待ちデータに対応付けられた「データ名」及び「依頼者名」が配列される。
【0045】
(変形例9)
上述した実施形態では、画像形成装置20がログイン処理及びログアウト処理を行う構成を例に挙げて説明したが、これらの処理をサーバー装置10が行ってもよい。この場合、サーバー装置10の記憶部14には、上述した認証情報N及びログイン管理情報Lが記憶される。そして、画像形成装置20のCPU21は、表示操作部25の操作によりユーザー名及びパスワードが入力されると、入力されたユーザー名及びパスワードを通信部23によりサーバー装置10に送信する。サーバー装置10のCPU11は、画像形成装置20から送信されてきたユーザー名及びパスワードを通信部13により受信すると、これを記憶部14に記憶されている認証情報Nと照合して、ユーザー名及びパスワードが一致するか否かを判定し、一致すると判定した場合にはログイン処理を行う。また、CPU11は、ログイン処理又はログアウト処理を行うときに、記憶部14に記憶されているログイン管理情報Lの更新を行う。
【0046】
(変形例10)
上述した実施形態では、入力装置を画像形成装置20に適用した例を挙げて説明したが、入力装置をその他の装置に適用することも可能である。例えば、入力装置をパーソナルコンピューター装置に適用してもよい。
【0047】
(変形例11)
上述した実施形態において、画像形成装置20のCPU21にて行なわれる処理は、CPU21と他のハードウェアとの協働によって行われてもよいし、CPU21に代えて1又は複数のハードウェアが行ってもよい。また、画像形成装置20のCPU21又はサーバー装置10のCPU11によって行われる処理は、単一のプログラムによって実現されてもよいし、複数のプログラムによって実現されてもよい。また、サーバー装置10のCPU11,画像形成装置20のCPU21によって実行される各プログラムは、磁気テープや磁気ディスクなどの磁気記録媒体、光ディスクなどの光記録媒体、光磁気記録媒体、半導体メモリーなどの、コンピューターが読み取り可能な記録媒体に記憶された状態で提供し得る。また、このプログラムを、インターネットなどの通信回線経由でダウンロードさせることも可能である。
【符号の説明】
【0048】
1…ワークフローシステム、10…サーバー装置、11…CPU、12…メモリー、13…通信部、14…記憶部、20…画像形成装置、21…CPU、22…メモリー、23…通信部、24…記憶部、25…表示操作部、26…画像読取部、27…画像形成部。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の利用者による承認を必要とする作業に応じたデータの入力が入力装置により受け付けられると、入力が受け付けられた当該データを取得して記憶手段に書き込む書込手段と、
第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、
前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
利用者を識別する利用者識別情報と、当該利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられた利用情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された利用情報に基づいて、前記第2の利用者よりも前にログインした第1の利用者のうち最後にログインした第1の利用者がログアウトした時刻から、当該第2の利用者がログインした時刻までの時間を算出する算出手段とを備え、
前記作成手段は、前記算出手段により算出された時間が予め決められた時間内である場合には、前記承認待ち画面の画面データを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作成手段は、前記算出手段により算出された時間が前記予め決められた時間を越えている場合には、前記承認待ち画面を表示するか否かの選択を受け付ける選択受付画面の画面データを作成する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記算出手段は、前記最後にログインした第1の利用者がログアウトしてから前記第2の利用者がログインするまでの期間に、前記入力装置が前記データの入力以外の処理に利用された場合には、当該最後にログインした第1の利用者がログアウトした時刻から当該第2の利用者がログインした時刻までの時間から、当該処理の時間を差し引いた時間を算出する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
利用者を識別する利用者識別情報と、当該利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられた利用情報を取得する取得手段を備え、
前記特定手段は、前記取得手段により取得された利用情報に基づいて、前記第2の利用者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に前記記憶手段に書き込まれたデータを特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定手段は、前記第1の利用者がログアウトしてから前記第2の利用者がログインするまでの期間に、前記入力装置が前記データの入力以外の処理に利用された場合には、前記第2の利用者がログインした時刻から前記予め設定された時間と当該処理の時間とを加算した時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に前記記憶手段に書き込まれたデータを特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定手段は、前記第2の利用者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者が連続してログインしている場合には、各々の当該ログインが行われている間に前記記憶手段に書き込まれた複数のデータを特定する
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
第1の利用者による承認を必要とする作業に応じたデータの入力を受け付ける入力受付手段
を有する入力装置と、
前記入力受付手段により入力が受け付けられたデータを取得して、記憶手段に書き込む書込手段と、
第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、
前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段と
を有する情報処理装置とを備え、
前記入力装置は、
前記送信手段から送信された画面データを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された画面データに応じた画面を表示する表示手段とを有する
ことを特徴とする承認支援システム。
【請求項9】
前記入力受付手段は、前記承認を必要とする作業に関する画像を読み取り、当該画像を表す画像データの入力を受け付ける
ことを特徴とする請求項8に記載の承認支援システム。
【請求項10】
コンピューターを、
第1の利用者がログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力が入力装置により受け付けられると、入力が受け付けられた当該データを取得して記憶手段に書き込む書込手段と、
第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、
前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段
として機能させるためのプログラム。
【請求項1】
第1の利用者による承認を必要とする作業に応じたデータの入力が入力装置により受け付けられると、入力が受け付けられた当該データを取得して記憶手段に書き込む書込手段と、
第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、
前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
利用者を識別する利用者識別情報と、当該利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられた利用情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得された利用情報に基づいて、前記第2の利用者よりも前にログインした第1の利用者のうち最後にログインした第1の利用者がログアウトした時刻から、当該第2の利用者がログインした時刻までの時間を算出する算出手段とを備え、
前記作成手段は、前記算出手段により算出された時間が予め決められた時間内である場合には、前記承認待ち画面の画面データを作成する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記作成手段は、前記算出手段により算出された時間が前記予め決められた時間を越えている場合には、前記承認待ち画面を表示するか否かの選択を受け付ける選択受付画面の画面データを作成する
ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記算出手段は、前記最後にログインした第1の利用者がログアウトしてから前記第2の利用者がログインするまでの期間に、前記入力装置が前記データの入力以外の処理に利用された場合には、当該最後にログインした第1の利用者がログアウトした時刻から当該第2の利用者がログインした時刻までの時間から、当該処理の時間を差し引いた時間を算出する
ことを特徴とする請求項2又は3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
利用者を識別する利用者識別情報と、当該利用者がログイン及びログアウトした時刻とが対応付けられた利用情報を取得する取得手段を備え、
前記特定手段は、前記取得手段により取得された利用情報に基づいて、前記第2の利用者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に前記記憶手段に書き込まれたデータを特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記特定手段は、前記第1の利用者がログアウトしてから前記第2の利用者がログインするまでの期間に、前記入力装置が前記データの入力以外の処理に利用された場合には、前記第2の利用者がログインした時刻から前記予め設定された時間と当該処理の時間とを加算した時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者がログインしている間に前記記憶手段に書き込まれたデータを特定する
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記特定手段は、前記第2の利用者がログインした時刻から予め設定された時間だけ遡った期間内にログアウトした第1の利用者が連続してログインしている場合には、各々の当該ログインが行われている間に前記記憶手段に書き込まれた複数のデータを特定する
ことを特徴とする請求項5又は6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
第1の利用者による承認を必要とする作業に応じたデータの入力を受け付ける入力受付手段
を有する入力装置と、
前記入力受付手段により入力が受け付けられたデータを取得して、記憶手段に書き込む書込手段と、
第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、
前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段と
を有する情報処理装置とを備え、
前記入力装置は、
前記送信手段から送信された画面データを受信する受信手段と、
前記受信手段により受信された画面データに応じた画面を表示する表示手段とを有する
ことを特徴とする承認支援システム。
【請求項9】
前記入力受付手段は、前記承認を必要とする作業に関する画像を読み取り、当該画像を表す画像データの入力を受け付ける
ことを特徴とする請求項8に記載の承認支援システム。
【請求項10】
コンピューターを、
第1の利用者がログインしているときに、承認を必要とする作業に応じたデータの入力が入力装置により受け付けられると、入力が受け付けられた当該データを取得して記憶手段に書き込む書込手段と、
第2の利用者がログインすると、前記記憶手段に書き込まれた複数のデータのうち少なくとも最後に書き込まれたデータを特定する特定手段と、
前記特定手段により特定されたデータに応じた作業が承認待ちであることを示す承認待ち画面の画面データを作成する作成手段と、
前記作成手段により作成された画面データを前記入力装置に送信する送信手段
として機能させるためのプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【公開番号】特開2011−28337(P2011−28337A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−170525(P2009−170525)
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願日】平成21年7月21日(2009.7.21)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】
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