説明

情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラム

【課題】 ユーザに違和感や不快感を与えずに、ユーザの動作に応じて、再生対象とする楽曲をユーザに適した楽曲に変更する。
【解決手段】 再生対象変更予告部86は、変化判定部83により再生対象を変更すると判定された場合、その変更をユーザに予告する。楽曲検索部85は、楽曲データと楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する楽曲データベース84から、キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲データを検索する。検索結果出力部88は、再生対象を、いまの再生対象である楽曲データから、検索結果である楽曲データに変更し、検索結果である楽曲データの楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲データを再生する。本発明は、例えば、音楽記録再生装置に適用することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関し、特に、ユーザに違和感や不快感を与えずに、ユーザの動作に応じて再生対象とする楽曲を変更することができるようにした情報処理装置および情報処理方法、並びにプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、ストレージの記憶容量の増大化およびストレージの小型化により、ユーザは、膨大な数の楽曲(データ)をストレージに記録して持ち運び、その楽曲を様々な場所で再生することができる。
【0003】
しかしながら、ユーザが、膨大な数の楽曲の中から、所望の楽曲を選択し、再生することは面倒である。
【0004】
そこで、ストレージに記録された膨大な数の楽曲から、ユーザに適した楽曲を自動的に検索する様々な方法が、考えられている。
【0005】
このような方法としては、例えば、ユーザが乗車している自動車の位置と平均速度、並びに現在時刻に基づいて、ユーザに適した楽曲を検索する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
【特許文献1】特開2003−84774号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、ユーザの動作に応じて、ユーザに適した楽曲を自動的に検索することは考えられていなかった。
【0008】
また、再生対象が、いま再生されている楽曲から、検索の結果得られる楽曲に変更される場合、ユーザは再生対象の変更を予見していないため、突然の変更に対して違和感や不快感を感じる。特に、再生対象が、いま再生されている楽曲の途中で変更される場合、ユーザは、違和感や不快感を感じ易い。
【0009】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザに違和感や不快感を与えずに、ユーザの動作に応じて、再生対象とする楽曲をユーザに適した楽曲に変更することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一側面の情報処理装置は、楽曲と前記楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する記憶装置から、前記楽曲を検索する情報処理装置において、前記楽曲情報に基づいて前記楽曲を再生する再生手段と、ユーザの動作を表す動作情報を検出する検出手段と、前記検出手段により検出される動作情報に基づいて、前記楽曲の検索のキーとなるキー情報を生成する生成手段と、前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲情報とに基づいて、前記再生対象を変更するかどうかを判定する判定手段と、前記判定手段により再生対象を変更すると判定された場合、その変更を前記ユーザに予告する予告手段と、前記判定手段により再生対象を変更すると判定された場合、前記記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲を検索する検索手段とを備え、前記再生手段は、前記再生対象を、いまの再生対象である楽曲から、前記検索手段により得られる検索結果である楽曲に変更し、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲を再生する。
【0011】
前記予告手段は、前記再生対象の変更を表す音声を出力することにより、その変更を前記ユーザに予告することができる。
【0012】
前記再生手段は、さらに、前記音声の出力が開始される前に生成された前記キー情報と、その出力が開始された後に生成された前記キー情報との差が所定の範囲内ではない場合、前記再生対象の変更を中止することができる。
【0013】
前記楽曲情報は、前記楽曲のテンポである楽曲テンポの情報であり、前記予告手段は、前記再生手段を制御し、前記検索結果である楽曲の前記楽曲テンポの情報に基づいて、いまの再生対象を再生するテンポである再生テンポを、いまの再生テンポから、前記検索結果である楽曲の楽曲テンポに、シームレスに変化させることにより、前記再生対象の変更を前記ユーザに予告することができる。
【0014】
前記再生手段は、さらに、いまの再生対象の再生テンポの変化が開始される前に生成された前記キー情報と、その変化が開始された後に生成された前記キー情報との差が所定の範囲内ではない場合、前記再生対象の変更を中止することができる。
【0015】
本発明の一側面の情報処理方法は、楽曲と前記楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する記憶装置から、前記楽曲を検索する情報処理装置の情報処理方法において、ユーザの動作を表す動作情報を検出し、その動作情報に基づいて、前記楽曲の検索のキーとなるキー情報を生成し、前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲情報とに基づいて、前記再生対象を変更するかどうかを判定し、前記再生対象を変更すると判定された場合、その変更を前記ユーザに予告し、前記再生対象を変更すると判定された場合、前記記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲を検索し、前記再生対象を、いまの再生対象である楽曲から、検索結果である楽曲に変更し、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲を再生するステップを含む。
【0016】
本発明の一側面のプログラムは、楽曲と前記楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する記憶装置から、前記楽曲を検索する処理をコンピュータに行わせるプログラムにおいて、ユーザの動作を表す動作情報を検出し、その動作情報に基づいて、前記楽曲の検索のキーとなるキー情報を生成し、前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲情報とに基づいて、前記再生対象を変更するかどうかを判定し、前記再生対象を変更すると判定された場合、その変更を前記ユーザに予告し、前記再生対象を変更すると判定された場合、前記記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲を検索し、前記再生対象を、いまの再生対象である楽曲から、検索結果である楽曲に変更し、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲を再生するステップを含む。
【0017】
本発明の一側面においては、ユーザの動作を表す動作情報が検出され、その動作情報に基づいて、楽曲の検索のキーとなるキー情報が生成され、前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲に関する情報である楽曲情報に基づいて、前記再生対象を変更するかどうかが判定される。そして、前記再生対象を変更すると判定された場合、その変更が前記ユーザに予告され、前記楽曲と前記楽曲情報とを記憶する記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲が検索され、前記再生対象が、いまの再生対象である楽曲から、検索結果である楽曲に変更され、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲が再生される。
【発明の効果】
【0018】
以上のように、本発明の一側面によれば、楽曲を再生することができる。
【0019】
また、本発明の一側面によれば、ユーザに違和感や不快感を与えずに、ユーザの動作に応じて、再生対象とする楽曲をユーザに適した楽曲に変更することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下に本発明の実施の形態を説明するが、本発明の構成要件と、発明の詳細な説明に記載の実施の形態との対応関係を例示すると、次のようになる。この記載は、本発明をサポートする実施の形態が、発明の詳細な説明に記載されていることを確認するためのものである。従って、発明の詳細な説明中には記載されているが、本発明の構成要件に対応する実施の形態として、ここには記載されていない実施の形態があったとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件に対応するものではないことを意味するものではない。逆に、実施の形態が構成要件に対応するものとしてここに記載されていたとしても、そのことは、その実施の形態が、その構成要件以外の構成要件には対応しないものであることを意味するものでもない。
【0021】
本発明の一側面の情報処理装置は、第1に、
楽曲と前記楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する記憶装置(例えば、図3の楽曲データベース84)から、前記楽曲を検索する情報処理装置(例えば、図3のユーザ端末11)において、
前記楽曲情報に基づいて前記楽曲を再生する再生手段(例えば、図3の検索結果出力部88)と、
ユーザの動作を表す動作情報を検出する検出手段(例えば、図3の動作情報検出部81)と、
前記検出手段により検出される動作情報に基づいて、前記楽曲の検索のキーとなるキー情報を生成する生成手段(例えば、図3のキー情報生成部82)と、
前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲情報とに基づいて、前記再生対象を変更するかどうかを判定する判定手段(例えば、図3の変化判定部83)と、
前記判定手段により再生対象を変更すると判定された場合、その変更を前記ユーザに予告する予告手段(例えば、図3の再生対象変更予告部86)と、
前記判定手段により再生対象を変更すると判定された場合、前記記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲を検索する検索手段(例えば、図3の楽曲検索部85)と
を備え、
前記再生手段は、前記再生対象を、いまの再生対象である楽曲から、前記検索手段により得られる検索結果である楽曲に変更し、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲を再生する(例えば、図6のステップS14の処理)。
【0022】
本発明の一側面の情報処理装置は、
前記予告手段は、前記再生対象の変更を表す音声を出力することにより、その変更を前記ユーザに予告する(例えば、図6のステップS7の処理)。
【0023】
本発明の一側面の情報処理装置は、
前記再生手段は、さらに、前記音声の出力が開始される前に生成された前記キー情報と、その出力が開始された後に生成された前記キー情報との差が所定の範囲内ではない場合、前記再生対象の変更を中止する(例えば、図6のステップS11の処理)。
【0024】
本発明の一側面の情報処理装置は、
前記楽曲情報は、前記楽曲のテンポである楽曲テンポの情報であり、
前記予告手段は、前記再生手段を制御し、前記検索結果である楽曲の前記楽曲テンポの情報に基づいて、いまの再生対象を再生するテンポである再生テンポを、いまの再生テンポから、前記検索結果である楽曲の楽曲テンポに、シームレスに変化させることにより、前記再生対象の変更を前記ユーザに予告する(例えば、図10のステップS78の処理)。
【0025】
本発明の一側面の情報処理装置は、
前記再生手段は、さらに、いまの再生対象の再生テンポの変化が開始される前に生成された前記キー情報と、その変化が開始された後に生成された前記キー情報との差が所定の範囲内ではない場合、前記再生対象の変更を中止する(例えば、図11のステップS82の処理)。
【0026】
本発明の一側面の情報処理方法は、
楽曲と前記楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する記憶装置(例えば、図3の楽曲データベース84)から、前記楽曲を検索する情報処理装置(例えば、図3のユーザ端末11)の情報処理方法において、
ユーザの動作を表す動作情報を検出し(例えば、図6のステップS1)、
その動作情報に基づいて、前記楽曲の検索のキーとなるキー情報を生成し(例えば、図6のステップS2)、
前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲情報とに基づいて、前記再生対象を変更するかどうかを判定し(例えば、図6のステップS4)、
前記再生対象を変更すると判定された場合、その変更を前記ユーザに予告し(例えば、図6のステップS7)、
前記再生対象を変更すると判定された場合、前記記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲を検索し(例えば、図7のステップS31)、
前記再生対象を、いまの再生対象である楽曲から、検索結果である楽曲に変更し、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲を再生する(例えば、図6のステップS14)
ステップを含む。
【0027】
本発明の一側面のプログラムは、
楽曲と前記楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する記憶装置(例えば、図3の楽曲データベース84)から、前記楽曲を検索する処理をコンピュータに行わせるプログラムにおいて、
ユーザの動作を表す動作情報を検出し(例えば、図6のステップS1)、
その動作情報に基づいて、前記楽曲の検索のキーとなるキー情報を生成し(例えば、図6のステップS2)、
前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲情報に基づいて、前記再生対象を変更するかどうかを判定し(例えば、図6のステップS4)、
前記再生対象を変更すると判定された場合、その変更を前記ユーザに予告し(例えば、図6のステップS7)、
前記再生対象を変更すると判定された場合、前記記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲を検索し(例えば、図7のステップS31)、
前記再生対象を、いまの再生対象である楽曲から、検索結果である楽曲に変更し、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲を再生する(例えば、図6のステップS14)
ステップを含む。
【0028】
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0029】
図1は、本発明を適用したユーザ端末11の一実施の形態の外観構成例を示している。
【0030】
図1のユーザ端末11は、本体21と、動作センサ22が装着されたヘッドホン23とから構成される。
【0031】
図1に示すように、ユーザ31は、本体21を腰に下げるなどして携行するとともに、動作センサ22が装着されたヘッドホン23を頭部に装着し、所望の楽曲を聴く。
【0032】
本体21は、楽曲データを記憶している。本体21は、動作センサ22から供給されるユーザ31の動作を表す動作情報を解析し、楽曲データの再生条件(例えば、楽曲を再生するテンポである再生テンポPTempo(i)など)を表す情報を、検索のキーとなるキー情報Tekとして生成する。そして、本体21は、キー情報Tekに基づいて楽曲データを検索し、検索結果である楽曲データを再生してヘッドホン23に供給する。また、本体21は、キー情報Tekに基づいて、楽曲データの再生条件を変更する。
【0033】
動作センサ22は、加速度センサ、歪みセンサ、圧力センサなどから構成される。動作センサ22は、ユーザ31の身体の上下動や前後左右の揺れ、足の運び、手の動き、頭や腕の振りなどの動作を表す動作情報を検出し、本体21に供給する。ヘッドホン23は、本体21から供給される楽曲データに対応する楽曲を出力する。
【0034】
図2は、図1のユーザ端末11のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【0035】
なお、図1と同一のものには同一の符号を付してあり、説明は適宜省略する。
【0036】
CPU(Central Processing Unit)51は、ROM(Read Only Memory)52、または記録部59に記録されているプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM(Random Access Memory)53には、CPU51が実行するプログラムやデータなどが適宜記憶される。これらのCPU51、ROM52、およびRAM53は、バス55により相互に接続されている。
【0037】
CPU51にはまた、バス55を介してエンコーダ54が接続されている。エンコーダ54は、動作センサ22から供給される動作情報に対して、A/D(Analog/Digital)変換、解析などの所定の処理を行い、その結果得られるユーザ31の動作テンポや動作リズムなどの動作パターンを、キー情報Tekとして生成する。
【0038】
なお、以下では、説明の便宜上、動作テンポが動作のキー情報Tekとして生成されるものとする。即ち、エンコーダ54は、動作情報の周期性に基づいて、動作テンポを算出し、その動作テンポをキー情報Tekとして生成する。エンコーダ54は、キー情報Tekを、バス55を介してCPU51に供給する。
【0039】
CPU51には、さらに、バス55を介して入出力インターフェース56が接続されている。入出力インターフェース56には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部57、ディスプレイ71、ヘッドホン23などよりなる出力部58が接続されている。CPU51は、入力部57から入力される指令に対応して各種の処理を実行する。そして、CPU51は、処理の結果を出力部58に出力する。
【0040】
入出力インターフェース56に接続されている記録部59は、例えばハードディスクからなり、CPU51が実行するプログラム、楽曲データ、再生対象また再生条件の変更を表す音声のデータ(以下、予告データという)などを記録する。なお、以下では、説明の便宜上、再生条件は、楽曲データの再生テンポPTempo(i)であるものとする。通信部60は、インターネットやローカルエリアネットワークなどのネットワークを介して外部の装置と通信する。
【0041】
入出力インターフェース56に接続されているドライブ61は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア62が装着されたとき、それらを駆動し、そこに記録されているプログラム、楽曲データ、予告データなどを取得する。取得されたプログラム、楽曲データ、予告データは、必要に応じて記録部59に転送され、記録される。
【0042】
なお、CPU51は、通信部60を介してプログラム、楽曲データ、および予告データを取得し、記録部59に記録してもよい。また、CPU51は、入力部57から入力される予告データを、記録部59に記録してもよい。
【0043】
図3は、図2のユーザ端末11の機能的構成例を示すブロック図である。
【0044】
図3のユーザ端末11は、動作情報検出部81、キー情報生成部82、変化判定部83、楽曲データベース84、楽曲検索部85、再生対象変更予告部86、予告データベース87、検索結果出力部88、テンポ変更予告部89、およびテンポ調整部90から構成される。
【0045】
なお、動作情報検出部81は、例えば、図2の動作センサ22に対応し、キー情報生成部82は、例えば、エンコーダ54に対応する。また、変化判定部83、楽曲検索部85、再生対象変更予告部86、検索結果出力部88、テンポ変更予告部89、およびテンポ調整部90は、例えば、CPU51に対応する。さらに、楽曲データベース84と予告データベース87は、例えば、記録部59に対応する。
【0046】
動作情報検出部81は、動作情報を検出し、キー情報生成部82に供給する。キー情報生成部82は、動作情報の周期性に基づいて、動作テンポを算出し、その動作テンポをキー情報Tekとして生成する。
【0047】
例えば、動作情報の周期が600msecである場合、即ち1分間当たりの動作回数が100回である場合、動作情報検出部81は、1回の動作を4分音符に対応させた楽曲のテンポである「100」を、動作テンポとして算出し、「100」をキー情報Tekとして生成する。キー情報生成部82は、キー情報Tekを、変化判定部83、楽曲検索部85、およびテンポ調整部90に供給する。
【0048】
変化判定部83は、キー情報生成部82からのキー情報Tekと、後述する楽曲検索部85から供給される、いまの再生対象である楽曲データの楽曲テンポMTempo(ip)との差Dj(=MTempo(ip)-Tek)の絶対値(=|MTempo(ip)-Tek|)を算出する。なお、i(=1,2,・・・)とは、楽曲データに対応する楽曲のIDである番号を表す。また、楽曲テンポMTempo(i)とは、対応する楽曲を再生する標準のテンポとして、予め設定されたテンポである。
【0049】
変化判定部83は、差Djの絶対値の楽曲テンポMTempo(ip)に対する割合Pが所定の値S(例えば、0.1(10%))より大きいかどうかを判定し、その判定の結果を楽曲検索部85、テンポ変更予告部89、およびテンポ調整部90に供給する。また、変化判定部83は、予告データに対応する音声の出力の開始後に生成されたキー情報Tek(Tek2)に基づいて算出された差Dj(Dj2)と、その前に生成されたキー情報Tek(Tek1)に基づいて算出された差Dj(Dj1)とに基づいて、検索結果出力部88に、再生対象またはいまの再生対象の再生テンポPTempo(iP)の変更を中止させる。
【0050】
楽曲データベース84は、楽曲データを、その楽曲データに対応する楽曲のID、アーティスト名、曲名、アルバム名、楽曲テンポMTempo(i)などの、楽曲に関する情報(以下、楽曲情報という)に対応付けて記憶する。
【0051】
楽曲検索部85は、変化判定部83からの判定結果と、キー情報生成部82からのキー情報Tekとに基づいて、キー情報Tekをキーとして、楽曲データベース84から楽曲データを検索する。具体的には、判定結果が割合Pが値Sより大きいことを表す場合、楽曲検索部85は、楽曲データベース84から、キー情報Tekに最も近似する楽曲テンポMTempo(ir)に対応する楽曲データを検索する。
【0052】
楽曲検索部85は、検索結果である楽曲データに対応する楽曲情報の楽曲テンポMTempo(ir)と楽曲のID(ir)を、楽曲データベース84から読み出し、楽曲テンポMTempo(ir)を変化判定部83と再生対象変更予告部86に供給し、楽曲のIDを検索結果出力部88に供給する。
【0053】
再生対象変更予告部86は、楽曲検索部85から供給される楽曲テンポMTempo(ir)を一時的に保持する。再生対象変更予告部86は、前回の検索結果である楽曲データに対応する楽曲テンポ、即ちいまの再生対象である楽曲データの楽曲テンポMTempo(ip)と、いまの検索結果である楽曲データに対応する楽曲テンポMTempo(ir)との差DM(=MTempo(ir)−MTempo(ip))を算出する。
【0054】
再生対象変更予告部86は、差DMに基づいて、予告データベース87に記憶されている予告データを読み出し、検索結果出力部88を介してヘッドホン23に出力することにより、再生対象の変更をユーザ31に予告する。
【0055】
検索結果出力部88は、楽曲検索部85からの楽曲のID(ir)に基づいて、楽曲データベース84に記憶されている楽曲データのうち、検索結果である楽曲データを再生対象として特定し、その再生対象に対応する楽曲テンポMTempo(ir)に基づいて、再生対象を再生する。即ち、検索結果出力部88は、楽曲テンポMTempo(ir)を、再生対象を再生する再生テンポPTempo(ir)として、再生対象を再生する。そして、検索結果出力部88は、再生した再生対象である楽曲データをヘッドホン23に供給し、その楽曲データに対応する楽曲を出力させる。
【0056】
また、検索結果出力部88は、楽曲データベース84から再生された楽曲データに、再生対象変更予告部86またはテンポ変更予告部89からの予告データを合成し、その結果得られる合成データをヘッドホン23に供給する。これにより、ヘッドホン23では、合成データに対応して、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を表す音声が合成された楽曲が出力される。
【0057】
さらに、検索結果出力部88は、後述するテンポ調整部90から供給される、いまの再生対象の新しい再生テンポPTempo´(ip)を表すテンポ情報に基づいて、いまの再生対象を楽曲データベース84から再生し、ヘッドホン23に供給する。その結果、ヘッドホン23から出力される楽曲の再生テンポPTempo(ip)が、いまの再生テンポPTempo(ip)から、今回供給されたテンポ情報が表す再生テンポPTempo´(ip)に変更(調整)される。
【0058】
テンポ変更予告部89は、テンポ調整部90から供給されるテンポ情報を一時的に保持する。テンポ変更予告部89は、前回供給されたテンポ情報が表す再生テンポ、即ちいまの再生テンポPTempo(ip)と、今回供給されたテンポ情報が表す再生テンポPTempo´(ip)との差DP(=PTempo´(ip)−PTempo(ip))を算出する。
【0059】
テンポ変更予告部89は、差DPに基づいて、予告データベース87に記憶されている予告データを読み出し、検索結果出力部88を介してヘッドホン23に出力することにより、再生テンポPTempo(ip)の変更をユーザ31に予告する。
【0060】
テンポ調整部90は、キー情報生成部82から供給されるキー情報Tekと、変化判定部83から供給される判定結果とに基づいて、いまの再生対象の新しい再生テンポPTempo´(ip)を決定し、その再生テンポPTempo´(ip)を表すテンポ情報を生成する。具体的には、判定結果が割合Pが値Sより大きくはないことを表す場合、テンポ調整部90は、キー情報Tek(が表す再生テンポ)を再生対象の新しい再生テンポPTempo´(ip)に決定し、その再生テンポPTempo´(ip)を表すテンポ情報を生成する。そして、テンポ調整部90は、テンポ情報を、検索結果出力部88とテンポ変更予告部89に供給する。
【0061】
図4は、図3の楽曲データベース84に記憶される楽曲情報の例を示している。
【0062】
図4に示すように、楽曲データベース84には、楽曲データに対応する楽曲情報として、楽曲のID、アーティスト名、曲名、アルバム名、および楽曲テンポMTempo(i)が記憶される。
【0063】
図4の例において、楽曲データベース84には、楽曲情報として、楽曲のID「1」、アーティスト名「オレンチポンチ」、曲名「踊る花」、アルバム名「ピンゴーマンゴー」、楽曲テンポMTempo(1)である「140」が記憶されている。また、楽曲のID「2」、アーティスト名「オレンチポンチ」、曲名「あさやケット」、アルバム名「ピンゴーマンゴー」、楽曲テンポMTempo(2)である「92」が記憶されている。さらに、同様にして、楽曲のIDが「3」乃至「14」の楽曲データに対応する楽曲情報が記憶されている。
【0064】
図5Aと図5Bは、図3の予告データベース87に記憶される予告データの例を示している。
【0065】
図5Aの例では、予告データベース87には、差DMの正負に対応付けて、予告データが記憶されている。
【0066】
即ち、予告データベース87には、差DMの「正」に対応付けて、「おっ!だんだんノッてきてるね♪そんな君のために、もっとビートアップしたナンバーをお届けするぜ!」という音声のデータが、予告データとして記憶されている。
【0067】
また、差DMの「負」に対応付けて、「おっ!そろそろクールダウンかな?そんな貴方にしっとりとしたナンバーをお届けします。」という音声のデータが、予告データとして記憶されている。
【0068】
なお、差DMの正負に対応付けて記憶される予告データは、検索結果である楽曲データに対応する曲名を含む音声のデータであるようにしてもよい。この場合、例えば、楽曲検索部85は、再生対象変更予告部86に、検索結果に対応する楽曲テンポMTempo(ir)だけでなく、曲名も供給する。そして、再生対象変更予告部86は、予告データベース87に記憶されている予告データと、楽曲検索部85からの曲名とに基づいて、例えば、「おっ!だんだんノッてきてるね♪そんな君のために、もっとビートアップしたナンバー「○○(曲名)」をお届けするぜ!」という音声のデータを、新たな予告データとして作成する。
【0069】
また、図5Bの例では、予告データベース88には、差DPの正負に対応付けて、予告データが記憶されている。
【0070】
即ち、予告データベース88には、差DPの「正」に対応付けて、「おっ!だんだんノッてきてるね♪」という音声のデータが、予告データとして記憶されている。
【0071】
また、差DPの「負」に対応付けて、「おっ!そろそろクールダウンかな?」という音声のデータが、予告データとして記憶されている。
【0072】
図5Aと図5Bに示すように、予告データが、「ノッてきてる」や「クールダウン」などの動作を表す音声を含む音声のデータである場合、ユーザ31は、ユーザ端末11が自分の動作(行動)を認識し、自分の動作に合わせて楽曲を再生している感覚を味わうことができる。
【0073】
なお、予告データベース87には、差DMと差Dpのそれぞれの正負に対応付けて、1つではなく複数(例えば、100個)の予告データが記憶されるようにしてもよい。この場合、例えば、再生対象変更予告部86とテンポ変更予告部89は、差DMまたは差Dpの正負に対応する、前回とは異なる予告データを選択して読み出すことにより、ユーザ31を飽きさせないようにすることができる。
【0074】
次に、図6を参照して、図3のユーザ端末11が楽曲を再生する再生処理を説明する。この再生処理は、例えば、ユーザ31が入力部57(図2)を操作して、楽曲データの再生を指令したとき、開始される。
【0075】
ステップS1において、動作情報検出部81は、動作情報を検出し、キー情報生成部82に供給して、ステップS2に進む。ステップS2において、キー情報生成部82は、ステップS1で供給される動作情報に基づいて、キー情報Tek1を生成し、変化判定部83、楽曲検索部85、およびテンポ調整部90に供給して、ステップS3に進む。
【0076】
ステップS3において、変化判定部83は、キー情報Tek1と、前回のステップS5(後述する図7のステップS31)で楽曲検索部85から供給された、いまの再生対象である楽曲データに対応する楽曲テンポMTempo(ip)との差の絶対値である差Dj1(=MTempo(ip)-Tek1)を算出し、ステップS4に進む。
【0077】
ステップS4において、変化判定部83は、差Dj1の絶対値の楽曲テンポMTempo(ip)に対する割合Pが所定の値S(例えば、0.1(10%))より大きいかどうか、即ち再生対象を変更するかどうかを判定し、割合Pが値Sより大きいと判定した場合、ステップS5に進む。
【0078】
ステップS5において、楽曲検索部85は、ステップS2で供給されるキー情報Tek1をキーとして、楽曲データベース84から、キー情報Tek1に最も近似する楽曲テンポMTempo(ir)に対応する楽曲データを検索する検索処理を行う。この検索処理については、後述する図7を参照して、詳細に説明する。
【0079】
一方、ステップS4において、割合Pが値Sより大きくはない(割合Pが値S以下である)と判定された場合、ステップS5に進み、テンポ調整部90は、ステップS2で供給されるキー情報Tek1に基づいて、いまの再生対象である楽曲データの再生テンポPTempo(ip)を調整するテンポ調整処理を行う。このテンポ調整処理については、後述する図8を参照して、詳細に説明する。
【0080】
ステップS5またはステップS6の処理後は、ステップS7に進み、検索結果出力部88は、いま楽曲データベース84から再生している楽曲データ(いまの再生対象である楽曲データ)と、後述する図7のステップS33または図8のステップS53で供給される予告データとを合成し、その結果得られる合成データをヘッドホン23に供給することにより、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を表す音声の出力を開始する。即ち、検索結果出力部88は、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更の予告を開始する。
【0081】
ステップS7の処理後は、ステップS8に進み、動作情報検出部81は、動作情報を検出し、キー情報生成部82に供給して、ステップS9に進む。ステップS9において、キー情報生成部82は、動作情報検出部81からの動作情報に基づいて、キー情報Tek2を生成し、変化判定部83に供給して、ステップS10に進む。
【0082】
ステップS10において、変化判定部83は、ステップS9で供給されるキー情報Tek2と、いまの再生対象に対応する楽曲テンポMTempo(ip)との差の絶対値である差Dj2(=MTempo(ip)-Tek2)を算出し、ステップS11に進む。
【0083】
ステップS11において、変化判定部83は、キー情報Tek1とTek2の差が、予告データが異なる程度であるかどうか、即ち、例えばステップS3で算出された差Dj1と、ステップS10で算出された差Dj2の正負が同一である範囲内にはないかどうかを判定し、予告データが異なる程度であると判定した場合、検索結果出力部88に、再生対象の変更を中止させ、ステップS4に戻る。
【0084】
そして、ステップS5において、楽曲検索部85が、キー情報Tek2をキーとする検索処理を行うか、またはステップS6において、テンポ調整部90が、キー情報Tek2に基づくテンポ調整処理を行い、ステップS7に進む。そして、上述した処理が繰り返される。
【0085】
一方、ステップS11において、予告データが異なる程度ではないと判定された場合、ステップS12に進み、再生対象変更予告部86は、ステップS7で開始した再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を表す音声の出力が終了したかどうか、即ち、その音声が合成された再生対象に対応する楽曲が、ヘッドホン23からすべて出力されたかどうかを判定する。
【0086】
ステップS12において、再生対象の変更を表す音声の出力が終了していないと判定された場合、ステップS8に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0087】
また、ステップS12において、再生対象の変更を表す音声の出力が終了したと判定された場合、ステップS13に進む。
【0088】
ステップS13において、検索結果出力部88は、再生対象を変更するかどうか、即ちステップS4で割合Pが値Sより大きいと判定された後、ステップS11で予告データが異なる程度ではないと判定された(ステップS1乃至S5とS7乃至S12の処理が行われた)かどうかを判定する。
【0089】
ステップS13において、再生対象を変更すると判定された場合、ステップS14に進み、検索結果出力部88は、楽曲検索部85から供給される、検索結果である楽曲データに対応する楽曲のIDに基づいて、検索結果である楽曲データを再生対象として特定し、その再生対象の楽曲テンポMTempo(ir)を再生テンポPTempo(ir)として、再生対象を楽曲データベース84から再生する。
【0090】
即ち、検索結果出力部88は、再生対象を、いまの再生対象である楽曲データ(前回のステップS5で検索された検索結果である楽曲データ)から、直前のステップS5で検索された検索結果である楽曲データに変更する。そして、ステップS1に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0091】
また、ステップS13において、再生対象を変更しないと判定された場合、即ちステップS4で割合Pが値Sより大きくはないと判定された後、ステップS11で予告データが異なる程度ではないと判定された(ステップS1乃至3とS6乃至S12の処理が行われた)場合、検索結果出力部88は、いまの再生対象である楽曲データの再生テンポPTempo(ip)を、いまの再生テンポPTempo(ip)から、後述する図8のステップS51で供給されるテンポ情報が表す新しい再生テンポPTempo´(ip)に変更する。
【0092】
即ち、検索結果出力部88は、再生テンポPTempo´(ip)に基づいて、いまの再生対象を再生する。そして、ステップS1に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0093】
以上のように、図3のユーザ端末11は、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更前に、その変更を表す音声が出力するので、ユーザは、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を予見することができる。その結果、ユーザは、違和感や不快感なく、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を受け入れることができる。また、ユーザ31は、動作テンポを変化させてから、その動作テンポに応じて再生対象または再生テンポPTempo(ip)が変更されるまでの時間を、苛立たずに待つことができる。
【0094】
また、ユーザ端末11は、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を表す音声の出力を開始した後、再度、動作情報を取得し、その動作情報に対応するキー情報Tek2に基づいて、検索処理またはテンポ調整処理を行うので、ユーザ31は、ステップS7で出力が開始される音声を聞いて再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を予見し、動作テンポを変更することにより、その変更を中止することができる。
【0095】
さらに、ユーザ端末11は、再生テンポPTempo(ip)の変更を表す音声の出力が終了するまで、再生テンポPTempo(ip)を変更しないので、その音声の長さを長くすることにより、ユーザ31の動作テンポのノイズによる再生テンポPTempo(ip)の極端な変化を防止することができる。
【0096】
次に、図7を参照して、図6のステップS5の検索処理を説明する。
【0097】
ステップS31において、楽曲検索部85は、キー情報Tek(キー情報Tek1またはTek2)をキーとして、楽曲データベース84から、キー情報Tekに最も近似する楽曲テンポMTempo(ir)に対応する楽曲データを検索する。
【0098】
具体的には、楽曲検索部85は、楽曲データベース84に記憶されている楽曲情報のすべての楽曲テンポMTempo(i)について、差Dj(i)(=|MTempo(i)-Tek|)を算出し、差Dj(i)が最も小さい楽曲テンポMTempo(ir)に対応する楽曲データを検索する。例えば、キー情報Tekが80である場合、楽曲検索部85は、図4の楽曲データベース84から、差Dj(i)が最も小さい2(=|82-80|)である楽曲テンポMTempo(5)に対応する楽曲データを検索する。
【0099】
そして、楽曲検索部85は、検索結果である楽曲データに対応する楽曲情報の楽曲テンポMTempo(ir)と楽曲のID(ir)を、楽曲データベース84から読み出し、楽曲テンポMTempo(ir)を変化判定部83と再生対象変更予告部86に供給するとともに、楽曲のIDを検索結果出力部88に供給する。
【0100】
ステップS31の処理後は、ステップS32に進み、再生対象変更予告部86は、前回(直前より前の回)のステップS31で供給された検索結果、即ちいまの再生対象である楽曲データの楽曲テンポMTempo(ip)と、直前のステップS31で供給された検索結果である楽曲データの楽曲テンポMTempo(ir)との差DM(=MTempo(ir)−MTempo(ip))を算出し、ステップS33に進む。
【0101】
ステップS33において、再生対象変更予告部86は、差DMに基づいて、予告データベース87に記憶されている予告データを取得し、検索結果出力部88に出力して、図6のステップS5に戻り、ステップS7に進む。
【0102】
次に、図8を参照して、図6のステップS6のテンポ調整処理を説明する。
【0103】
ステップS51において、テンポ調整部90は、キー情報Tek(キー情報Tek1またはTek2)に基づいて、そのキー情報Tekを再生対象の新しい再生テンポPTempo´(ip)に決定し、その再生テンポPTempo´(ip)を表すテンポ情報を生成する。そして、テンポ調整部90は、テンポ情報を、検索結果出力部88とテンポ変更予告部89に供給し、ステップS52に進む。
【0104】
ステップS52において、テンポ変更予告部89は、いまの再生対象である楽曲データの再生テンポPTempo(ip)と、直前のステップS51で供給された再生テンポPTempo´(ip)との差DP(=PTempo´(ip)−PTempo(ip))を算出し、ステップS53に進む。
【0105】
ステップS53において、テンポ変更予告部86は、差DPに基づいて、予告データベース87に記憶されている予告データを取得し、検索結果出力部88に出力して、図6のステップS6に戻り、ステップS7に進む。
【0106】
図9は、図2のユーザ端末11の他の機能的構成例を示すブロック図である。
【0107】
図9のユーザ端末11は、動作情報検出部81、キー情報生成部82、変化判定部83、および楽曲データベース84を備える点で、前述の図3のユーザ端末11と共通するが、楽曲検索部85、再生対象変更予告部86、予告データベース87、検索結果出力部88、テンポ変更予告部89、およびテンポ調整部90の代わりに、楽曲検索部100、テンポ調整部101、および検索結果出力部102が新たに設けられている点で、図3のユーザ端末11と異なっている。
【0108】
なお、図3と同一のものには、同一の符号を付してあり、説明は繰り返しになるので省略する。
【0109】
楽曲検索部100は、楽曲検索部85と同様に、変化判定部83からの判定結果と、キー情報生成部82からのキー情報Tekとに基づいて、キー情報Tekをキーとして、楽曲データベース84から楽曲データを検索する。
【0110】
楽曲検索部85は、検索結果である楽曲データに対応する楽曲情報の楽曲テンポMTempo(ir)と楽曲のID(ir)を、楽曲データベース84から読み出し、楽曲テンポMTempo(ir)を変化判定部83とテンポ調整部101に供給し、楽曲のIDを検索結果出力部102に供給する。
【0111】
テンポ調整部101は、テンポ調整部90と同様に、キー情報生成部82から供給されるキー情報Tekと、変化判定部83から供給される判定結果とに基づいて、いまの再生対象の新しい再生テンポPTempo´(ip)を決定し、その再生テンポPTempo´(ip)を表すテンポ情報を生成する。
【0112】
また、テンポ調整部101は、楽曲検索部100からの楽曲テンポMTempo(ir)と、再生テンポPTempo´(ip)を一時的に保持する。テンポ調整部101は、いま楽曲検索部100から供給される楽曲テンポMTempo(ir)と、いまの再生対象の再生テンポPTempo(ip)(前回楽曲検索部100から供給された楽曲テンポMTempo(ir)または前回決定された再生テンポPTempo´(ip))とに基づいて、いまの再生対象の再生テンポPTempo(ip)が、いま楽曲検索部100から供給される楽曲テンポMTempo(ir)に、シームレスに変化するように制御するテンポ制御情報を生成する。
【0113】
さらに、テンポ調整部101は、いまの再生対象の再生テンポPTempo(ip)と、いま決定された新しい再生テンポPTempo´(ip)に基づいて、いまの再生対象の再生テンポPTempo(ip)が、新しい再生テンポPTempo´(ip)に、シームレスに変化するように制御するテンポ制御情報を生成する。テンポ調整部101は、テンポ情報とテンポ制御情報を、検索結果出力部102に供給する。
【0114】
検索結果出力部102は、検索結果出力部88と同様に、楽曲検索部100からの楽曲のIDに基づいて、楽曲データベース84に記憶されている楽曲データのうち、検索結果である楽曲データを再生対象として特定し、その再生対象に対応する楽曲情報の楽曲テンポMTempo(ir)に基づいて、再生対象を再生する。そして、検索結果出力部102は、再生した楽曲データをヘッドホン23に供給し、その楽曲データに対応する楽曲を出力させる。
【0115】
また、検索結果出力部102は、テンポ調整部90から供給されるテンポ制御情報に基づいて、いまの再生対象である楽曲データを、いまの再生テンポPTempo(i)が、楽曲テンポMTempo(ir)または新しい再生テンポPTempo´(ip)にシームレスに変化するように再生し、ヘッドホン23に供給する。
【0116】
その結果、ヘッドホン23から出力される楽曲の再生テンポPTempo(ip)は、いまの再生テンポPTempo(ip)から楽曲テンポMTempo(ir)または新しい再生テンポPTempo´(ip)に徐々に変化するので、ユーザ31は、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を予見することができる。即ち、検索結果出力部102は、再生対象の再生テンポPTempo(ip)を、いまの再生テンポPTempo(ip)から楽曲テンポMTempo(ir)または新しい再生テンポPTempo´(ip)にシームレスに変化させることにより、再生対象または同一の再生対象における再生テンポPTempo(ip)の変更を予告することができる。
【0117】
さらに、検索結果出力部102は、検索結果出力部88と同様に、テンポ調整部101から供給されるテンポ情報に基づいて、いまの再生対象である楽曲データを楽曲データベース84から再生し、ヘッドホン23に供給する。
【0118】
次に、図10と図11を参照して、図9のユーザ端末11が楽曲を再生する再生処理について説明する。この再生処理は、例えば、ユーザ31が入力部57(図2)を操作して、楽曲データの再生を指令したとき、開始される。
【0119】
ステップS71乃至ステップS74の処理は、図6のステップS1乃至S4の処理と同様であるので、説明は省略する。
【0120】
ステップS74において、割合Pが値Sより大きいと判定された場合、ステップS75に進み、楽曲検索部100は、キー情報Tek(キー情報Tek1またはTek2)をキーとして、楽曲データベース84から、キー情報Tekに最も近似する楽曲テンポMTempo(ir)に対応する楽曲データを検索する。
【0121】
そして、楽曲検索部100は、検索結果である楽曲データに対応する楽曲情報の楽曲テンポMTempo(ir)と楽曲のID(ir)を、楽曲データベース84から読み出し、楽曲テンポMTempo(ir)を変化判定部83とテンポ調整部101に供給するとともに、楽曲のIDを検索結果出力部102に供給する。
【0122】
一方、ステップS74において、割合Pが値Sより大きくはないと判定された場合、ステップS76に進み、テンポ調整部101は、キー情報Tek(キー情報Tek1またはTek2)に基づいて、そのキー情報Tekを再生対象である楽曲データの新しい再生テンポPTempo´(ip)に決定し、その再生テンポPTempo´(ip)を表すテンポ情報を生成する。そして、テンポ調整部101は、テンポ情報を、検索結果出力部102に供給する。
【0123】
ステップS75またはS76の処理後は、ステップS77に進み、テンポ調整部101は、ステップS75で供給される楽曲テンポMTempo(ir)またはステップS76で決定される再生テンポPTempo´(ip)、および、いまの再生対象の再生テンポPTempo(ip)に基づいて、いまの再生対象の再生テンポPTempo(ip)が、楽曲テンポMTempo(ir)または再生テンポPTempo´(ip)にシームレスに変化するように、再生テンポPTempo(ip)を制御するテンポ制御情報を生成し、検索結果出力部102に供給する。
【0124】
ステップS77の処理後は、ステップS78に進み、検索結果出力部102は、ステップS77で供給されるテンポ制御情報に基づいて、いまの再生対象の再生テンポPTempo(ip)の、楽曲テンポMTempo(ir)または新しい再生テンポPTempo´(ip)へのシームレスな変化を開始し、ステップS79に進む。
【0125】
ステップ79において、動作情報検出部81は、図6のステップS8と同様に、動作情報を検出し、キー情報生成部82に供給して、ステップS80に進む。ステップS80において、キー情報生成部82は、図6のステップS9と同様に、ステップS79で供給される動作情報に基づいて、キー情報Tek2を生成し、変化判定部83に供給して、図11のステップS81に進む。
【0126】
ステップS81において、変化判定部83は、図6のステップS10と同様に、ステップS80で供給されるキー情報Tek2と、いまの再生対象である楽曲データに対応する楽曲テンポMTempo(ip)との差の絶対値である差Dj2(=MTempo(ip)-Tek2)を算出し、ステップS82に進む。
【0127】
ステップS82において、変化判定部83は、ステップS73で算出された差Dj1と、ステップS81で算出された差Dj2とに基づいて、差Dj1と差Dj2の正負が変化する(逆である)かどうか、即ちキー情報Tek1とTek2の差が、差Dj1と差Dj2の正負が同一である範囲内にはないかどうかを判定し、差Dj1と差Dj2の正負が変化すると判定した場合、検索結果出力部88に、再生対象の変更を中止させ、図10のステップS74に戻る。
【0128】
そして、ステップS75において、楽曲検索部100が、キー情報Tek2をキーとして楽曲データを検索するか、またはステップS76において、テンポ調整部101が、テンポ情報を生成し、ステップS77に進む。その後、上述した処理が繰り返される。
【0129】
一方、ステップS82において、差Dj1と差Dj2の正負が変化しないと判定された場合、ステップS83に進み、検索結果出力部102は、いまの再生対象の再生テンポPTempo(ip)が、楽曲テンポMTempo(ir)または新しい再生テンポPTempo´(ip)になったかどうかを判定し、楽曲テンポMTempo(ir)または新しい再生テンポPTempo´(ip)になっていないと判定された場合、図10のステップS79に戻る。
【0130】
一方、ステップS83において、楽曲テンポMTempo(ir)または新しい再生テンポPTempo´(ip)になったと判定された場合、ステップS84に進み、検索結果出力部102は、再生対象を変更するかどうか、即ち図10ステップS74で割合Pが値Sより大きいと判定された後、ステップS82で差Dj1と差Dj2の正負が変化しないと判定された(ステップS71乃至S75とS77乃至S83の処理が行われた)かどうかを判定し、再生対象を変更すると判定した場合、ステップS85に進む。
【0131】
ステップS85において、検索結果出力部102は、図6のステップS14と同様に、図10のステップS75で楽曲検索部102から供給される、検索結果である楽曲データに対応する楽曲のIDに基づいて、その検索結果である楽曲データを、楽曲テンポMTempo(ir)を再生テンポPTempo(ir)として、楽曲データベース84から再生し、ヘッドホン23を介して出力する。そして、図10のステップS71に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0132】
また、ステップS84において、再生対象を変更しないと判定された場合、即ちステップS76の処理が行われた後、ステップS82で差Dj1と差Dj2の正負が変化しないと判定された(ステップS71乃至74とS76乃至83の処理が行われた)場合、ステップS86に進み、検索結果出力部102は、図6のステップS15と同様に、いまの再生対象である楽曲データの再生テンポPTempo(ip)を、新しい再生テンポPTempo´(ip)に変更する。そして、図10のステップS71に戻り、上述した処理が繰り返される。
【0133】
なお、ユーザ端末11には、動作センサ22(図2)の他に、現在の日時、温度、現時位置などを環境情報として検出する環境センサが設けられるようにしてもよい。この場合、エンコーダ54は、環境センサ53からの環境情報に対しても、A/D変換、解析などの所定の処理を行う。そして、エンコーダ54は、その結果得られるユーザ31の置かれている環境(例えば、季節、昼夜、寒暖、屋内外、地域など)のパターンも、キー情報Tekとして生成する。また、楽曲データベース84には、楽曲情報として、楽曲に対応する環境(例えば、季節、昼夜、寒暖、屋内外、地域など)の情報も記憶される。
【0134】
これにより、楽曲検索部85(100)は、動作のパターンだけでなく、環境のパターンもキー情報Tekとして、楽曲データの検索を行うことができる。その結果、ユーザ端末11は、動作のパターンをキー情報Tekとして楽曲データの検索をする場合に比べて、よりユーザ31に適した楽曲データを検索することができる。
【0135】
また、楽曲データベース84は、記録部59に対応するのではなく、ユーザ端末11と、通信部60およびネットワークを介して接続される図示せぬサーバに対応するようにしてもよい。即ち、楽曲検索部85は、通信部60とネットワークを介して、図示せぬサーバに記憶されている楽曲データを検索するようにしてもよい。
【0136】
さらに、予告データベース87は、記録部59に対応するのではなく、ユーザ端末11と、通信部60およびネットワークを介して接続される図示せぬサーバに対応するようにしてもよい。即ち、再生対象変更予告部86またはテンポ変更予告部89は、通信部60とネットワークを介して、図示せぬサーバに記憶されている予告データを取得し、検索結果出力部88に供給するようにしてもよい。
【0137】
また、動作センサ22は、ユーザ31の足や腕などに装着されるようにしてもよい。この場合、例えば、動作センサ22は、心拍センサ、筋電センサなどから構成されるようにすることもできる。
【0138】
さらに、ユーザ31が、ルームランナーなどの機械の上でユーザ端末11を携行する場合、動作センサ22は、機械の動作を動作情報として検出するようにしてもよい。また、ユーザ31が、部屋などの所定の場所でユーザ端末11を所望の位置に配置し、スピーカなどを用いて楽曲を聴く場合、動作センサ22は所定の位置に配置されるようにしてもよい。この場合、例えば、動作センサ22は、ビデオカメラから構成されるようにすることができる。
【0139】
上述した説明では、図5の予告データベース87には、差DMと差DPの正負に対応付けて、予告データが記憶されたが、差DMと差DPの正負ではなく、動作情報Tekの各種の変化(例えば、ユーザ31の信号に応じた停止、急な走り出しなどによる変化)に対応付けて、予告データが記憶されるようにしてもよい。
【0140】
また、予告データは、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を予告するものであれば、どのようなものであってもよい。例えば、予告データは、スイープ音(周波数が低い音程から高い音程まで連続的に変化する音)のデータであってもよい。
【0141】
さらに、予告データは、ラジオ放送で出現する短いホワイトノイズのデータなどであってもよい。また、予告データは、お笑いコントの決め台詞などのデータであってもよい。この場合、予告データ自体をユーザ31に楽しませることができる。さらに、予告データは、通信部60を介してダウンロードされた、企業のコマーシャルを含む音声のデータであってもよい。
【0142】
また、上述した説明では、ユーザ31が動作テンポを変更することにより、再生対象または再生テンポPTempo(ip)の変更を中止するようにしたが、ユーザ31がユーザ端末11に設けられた図示せぬスイッチを操作することにより、再生対象の変更を中止するようにしてもよい。
【0143】
さらに、上述した説明では、楽曲を検索するときに用いられるキー情報Tekと、楽曲の再生条件を変更するときに用いられるキー情報Tekは、いずれも、楽曲データの再生テンポPTempo(i)を表すものとしたが、楽曲を検索するときに用いられるキー情報Tekと、楽曲の再生条件を変更するときに用いられるキー情報Tekは、異なるものであってもよい。
【0144】
この場合、例えば、楽曲を検索するときに用いられるキー情報Tekを、楽曲データのジャンル(例えば、ヒップホップ、クラッシックなど)、用途(例えば、猫と一緒に聞く、寝起きに聞くなど)、アーティストなどを表す情報とすることができる。その結果、ユーザ端末11は、例えば、ユーザの動作テンポが速い場合、ジャンルがヒップホップである楽曲データを再生したり、ユーザの動作テンポが遅い場合、ジャンルがクラッシックである楽曲データを再生することができる。また、ユーザ端末11は、いまの季節が夏で、気温が高い場合、夏に関する名曲を多く歌っているアーティストの楽曲データを再生することができる。
【0145】
また、例えば、楽曲の再生条件を変更するときに用いられるキー情報Tekを、楽曲データのピッチ(音の高低)、再生音量、リズムなどを表す情報とすることができる。その結果、ユーザ端末11は、例えば、ユーザの動作が落ち着いてきた場合、楽曲データの再生音量を下げたり(小さくしたり)、ユーザの動作が激しくなった(乗りが良くなった)場合、例えば、マルチトラックで記録(録音)されている楽曲データのリズムトラックを変更することにより、楽曲データのリズムを、サンバのリズムに変更することができる。
【0146】
本発明は、ポータブル型または据え置き型の音楽記録再生装置や携帯電話端末に適用することができる。
【0147】
以上のように、ユーザ端末11では、再生対象変更予告部86(テンポ調整部101)が、再生対象の変更を予告し、楽曲検索部85(100)が、楽曲データベース84から、キー情報Tekに最も近似する楽曲テンポMTempo(ir)に対応する楽曲データを検索し、検索結果出力部102が、再生対象を、いまの再生対象である楽曲データから、検索結果である楽曲データに変更し、検索結果である楽曲データの楽曲テンポMTempo(ir)に基づいて、その検索結果である楽曲データを再生するようにしたので、ユーザに違和感や不快感を与えずに、ユーザの動作に応じて、再生対象とする楽曲をユーザに適した楽曲に変更することができる。
【0148】
なお、本明細書において、プログラム記録媒体に格納されるプログラムを記述するステップは、記載された順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
【0149】
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0150】
【図1】本発明を適用したユーザ端末の一実施の形態の外観構成例を示す図である。
【図2】ユーザ端末のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【図3】ユーザ端末の機能的構成例を示すブロック図である。
【図4】楽曲情報の例を示す図である。
【図5】予告データの例を示す図である。
【図6】図3のユーザ端末の再生処理を説明するフローチャートである。
【図7】図6の検索処理を説明するフローチャートである。
【図8】図6のテンポ調整処理を説明するフローチャートである。
【図9】ユーザ端末の他の機能的構成例を示すブロック図である。
【図10】図9のユーザ端末の再生処理を説明するフローチャートである。
【図11】図9のユーザ端末の再生処理を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0151】
11 ユーザ端末, 22 動作センサ, 23 ヘッドホン, 51 CPU, 52 ROM, 53 RAM, 54 エンコーダ, 57 入力部, 58 出力部,59 記録部, 62 リムーバブルメディア, 81 動作情報検出部, 82 キー情報生成部, 83 変化判定部, 84 楽曲データベース, 85 楽曲検索部, 86 再生対象変更予告部, 87 予告データベース, 88 検索結果出力部, 89 テンポ変更予告部, 90 テンポ調整部, 100 楽曲検索部, 101 テンポ調整部, 102 検索結果出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲と前記楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する記憶装置から、前記楽曲を検索する情報処理装置において、
前記楽曲情報に基づいて前記楽曲を再生する再生手段と、
ユーザの動作を表す動作情報を検出する検出手段と、
前記検出手段により検出される動作情報に基づいて、前記楽曲の検索のキーとなるキー情報を生成する生成手段と、
前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲情報とに基づいて、前記再生対象を変更するかどうかを判定する判定手段と、
前記判定手段により再生対象を変更すると判定された場合、その変更を前記ユーザに予告する予告手段と、
前記判定手段により再生対象を変更すると判定された場合、前記記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲を検索する検索手段と
を備え、
前記再生手段は、前記再生対象を、いまの再生対象である楽曲から、前記検索手段により得られる検索結果である楽曲に変更し、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲を再生する
情報処理装置。
【請求項2】
前記予告手段は、前記再生対象の変更を表す音声を出力することにより、その変更を前記ユーザに予告する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記再生手段は、さらに、前記音声の出力が開始される前に生成された前記キー情報と、その出力が開始された後に生成された前記キー情報との差が所定の範囲内ではない場合、前記再生対象の変更を中止する
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記楽曲情報は、前記楽曲のテンポである楽曲テンポの情報であり、
前記予告手段は、前記再生手段を制御し、前記検索結果である楽曲の前記楽曲テンポの情報に基づいて、いまの再生対象を再生するテンポである再生テンポを、いまの再生テンポから、前記検索結果である楽曲の楽曲テンポに、シームレスに変化させることにより、前記再生対象の変更を前記ユーザに予告する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記再生手段は、さらに、いまの再生対象の再生テンポの変化が開始される前に生成された前記キー情報と、その変化が開始された後に生成された前記キー情報との差が所定の範囲内ではない場合、前記再生対象の変更を中止する
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
楽曲と前記楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する記憶装置から、前記楽曲を検索する情報処理装置の情報処理方法において、
ユーザの動作を表す動作情報を検出し、
その動作情報に基づいて、前記楽曲の検索のキーとなるキー情報を生成し、
前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲情報とに基づいて、前記再生対象を変更するかどうかを判定し、
前記再生対象を変更すると判定された場合、その変更を前記ユーザに予告し、
前記再生対象を変更すると判定された場合、前記記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲を検索し、
前記再生対象を、いまの再生対象である楽曲から、検索結果である楽曲に変更し、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲を再生する
ステップを含む情報処理方法。
【請求項7】
楽曲と前記楽曲に関する情報である楽曲情報とを記憶する記憶装置から、前記楽曲を検索する処理をコンピュータに行わせるプログラムにおいて、
ユーザの動作を表す動作情報を検出し、
その動作情報に基づいて、前記楽曲の検索のキーとなるキー情報を生成し、
前記キー情報と再生対象の楽曲の楽曲情報とに基づいて、前記再生対象を変更するかどうかを判定し、
前記再生対象を変更すると判定された場合、その変更を前記ユーザに予告し、
前記再生対象を変更すると判定された場合、前記記憶装置から、前記キー情報に最も近似する楽曲情報に対応する楽曲を検索し、
前記再生対象を、いまの再生対象である楽曲から、検索結果である楽曲に変更し、前記検索結果である楽曲の楽曲情報に基づいて、その検索結果である楽曲を再生する
ステップを含むプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2007−58752(P2007−58752A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−245955(P2005−245955)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(000002185)ソニー株式会社 (34,172)
【Fターム(参考)】