情報処理装置及び方法
【課題】 画像中の所定の対象を加工する際に、機密情報の漏洩を抑制しながら加工処理が正しく実行されたか否かをユーザに確認させる手段を提供する。
【解決手段】 画像を取得し、該画像から、画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報及び、該対象を説明する説明情報を抽出し、抽出した加工指示情報に基づいて該対象に対して加工を施し、説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する。
【解決手段】 画像を取得し、該画像から、画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報及び、該対象を説明する説明情報を抽出し、抽出した加工指示情報に基づいて該対象に対して加工を施し、説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像などの情報を加工する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報のデジタル化に伴い、様々な公的文書、私的文書を、電子化して管理したり、電子データから印刷した文書を管理したりするようになっている。特に、データに属性情報を付与することで、検索や管理を容易にする試みが幅広く行なわれている。例えば特許文献1では、マルチメディアデータにデータの属性情報をあらかじめ埋め込んでおき、属性情報を抽出して検索インデックスとしてデータベースに登録している。また特許文献2では、有効期限、文書ID、文書発行者ID、文書配布先IDなどの属性情報を文書に埋め込んでおき、文書管理センターで文書破棄の管理を行なっている。
【0003】
一方、文書のコピーを別の機関に提供する場合、機密情報漏洩防止のために、オリジナルの文書を加工して提供する用途がある。例えば、医療機関が患者のカルテのコピーを症例として別の機関に提供する場合、氏名などの個人情報を塗りつぶして提供する。これを容易に行なうために、オリジナル文書作成時に加工情報を電子透かしなどで埋め込んでおくことによって、コピー時に自動的に個人情報を塗りつぶす加工を施すことができる。この様子を図12に示す。ユーザは文書をPCで作成し、印刷して保管する。このとき、印刷文書には文書の所定の部分を加工する加工指示情報を電子透かし等で埋め込んでおく。加工指示情報は、文書中のどの対象(対象は領域でもテキストでも画像でも良い)にどの加工を施すかを示した情報である。この印刷文書を所定のコピー機でコピーすると、コピー機が加工指示情報を抽出し、加工を施した上でコピー文書を出力する。図12では、名前、住所、電話番号の内容にマスク処理(塗り潰して隠蔽する処理)が施されている。このようにして、ユーザは機密情報の隠蔽加工を施したコピー文書を容易に作成可能となる。
【特許文献1】特開2000−099380号公報
【特許文献2】特開2006−209286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図12のように加工処理を施す中で電子透かしの抽出エラーが発生した場合、一部のみしか加工が行なわれない可能性がある。例えば図12で名前“XXX太郎”のマスク処理を行なう加工指示情報の抽出に失敗すると、コピー文書では“XXX太郎”をマスクされないまま出力する。このコピー文書をユーザが気付かずに別の機関に提供してしまうと、機密情報を漏洩することになる。
【0005】
また一方で、近年はバリアフリーに対する関心が高まっており、あらゆる機器について障害者が使用できる枠組みが求められている。ところが図12のような文書の加工においては、視覚障害者にとって正しく加工されたかを確認することは難しい。
【0006】
以上の二点から、ユーザに対して加工対象と、どのような加工をしたのかを通知する枠組みがあることが望ましい。
【0007】
その方法として、加工処理を行なった内容を通知する方法がある。例えば図12の場合、「“XXX太郎”、“東京都大田区下丸子x−xx−x”、“03−xxxx−xxxx”をマスク処理しました」と音声などで通知することで、ユーザに確認させることができる。しかしながら、加工する内容が機密情報であるのに対して、その内容を音声や表示などで通知してしまっては、オフィスや公共の場などで情報漏洩の原因となる。
【0008】
そこで、加工対象の内容自身を通知することなく、加工対象をユーザに確認させる方法が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、画像を取得する画像取得手段と、前記画像から、前記画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を抽出する加工指示情報抽出手段と、前記画像から、前記対象を説明する説明情報を抽出する説明情報抽出手段と、前記加工指示情報に基づいて前記対象に対して加工を施す加工手段と、前記説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知手段とを有することを特徴とする。
【0010】
また上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を取得する加工指示情報取得手段と、前記加工指示情報を前記画像に付与する加工指示情報付与手段と、前記対象を説明する説明情報を取得する説明情報取得手段と、前記説明情報を前記画像に付与する説明情報付与手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像中の所定の対象を加工する際に、画像に埋め込まれた加工対象の説明情報を抽出して通知情報を生成することで、機密情報の漏洩を抑制しながら加工処理が正しく実行されたか否かをユーザに確認させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0013】
図1に、本発明の一実施形態における情報処理装置の機能構成図を示す。同図において、101は、画像を取得するスキャナなどの画像取得部である。102は、画像取得部101が取得した画像から、画像中の所定の対象に加工を施すことを表す加工指示情報を抽出する加工指示情報抽出部である。103は、画像取得部101が取得した画像から、加工指示情報の示す対象に関する説明情報を抽出する説明情報抽出部である。104は、加工指示情報抽出部102が抽出した加工指示情報に基づいて、画像取得部101が取得した画像を加工する加工部である。105は、説明情報抽出部103が抽出した説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知部である。
【0014】
図2は、情報処理装置の処理フローである。図1、図2を用いて本実施例における処理の流れを説明する。
【0015】
まず、ステップS201において、画像取得部101が画像を電子データとして取得する。画像取得の方法は、スキャナやカメラなどの手段で、紙などのアナログデータから電子データに変換しても良いし、元々電子データである画像ファイルを所定の保存場所から読み取って取得しても良い。次に、ステップS202において、画像取得部101が取得した画像から、画像中の所定の対象に所定の加工を施すことを表す加工指示情報を加工指示情報抽出部102が抽出する。次に、ステップS203において、画像取得部101が取得した画像から、加工指示情報の示す対象に関する説明情報を説明情報抽出部103が抽出する。ここで、画像から抽出する加工指示情報および説明情報は、画像に電子透かしとして埋め込まれていても良いし、あるいは二次元バーコードなどを画像の一部に描画しておいても良い。本実施例では、電子透かしによって埋め込まれた加工指示情報および説明情報を抽出する例として説明する。次に、ステップS204において、抽出した加工指示情報に基づいて加工部104が画像中の所定の対象に加工を施す。そしてステップS205において、通知部105が、説明情報抽出部103が抽出した説明情報に基づいて通知情報を生成し、通知する。通知する手段は、通知情報を音声合成して通知音声として通知しても良いし、通知情報を表示して通知しても良い。
【0016】
次に、加工指示情報および説明情報について詳細に説明する。加工指示情報は、画像に含まれる領域、画像、テキストなどの対象に対して所定の加工を指示する情報である。加工指示情報によって指示する加工はどのような加工でも良い。例えば加工対象を塗りつぶす(本実施例ではマスク処理と呼ぶ)加工でも良いし、モザイク処理や色反転処理などどのような加工でも良い。また、加工対象の指定は画像中の領域をX−Y座標で表現して指定しても良いし、加工対象とする領域にのみ電子透かしで加工指示情報と説明情報を埋め込むことで、加工対象を表しても良い。または、画像からOCR技術によってテキストを抽出し、所定のテキストに対して加工するという指示方法でも良い。
【0017】
説明情報は、加工指示情報が指定する加工対象を説明する情報であり、好ましくは加工対象自身の内容そのものではなく、属性などを説明するテキスト情報である。説明情報は電子透かしで画像に埋め込まれている。あるいは、二次元バーコードで埋め込まれていても良いし、画像中の所定の領域からOCR技術によってテキストを抽出しても良い。説明情報は、説明情報抽出部103によって画像から抽出され、通知部105に渡される。通知部105は、説明情報に基づいて、例えば説明情報に別のテキストを付加するなどして通知情報を生成し、その通知情報を通知する。
【0018】
図3に、加工指示情報および説明情報の一例を示す。同図において、301は、加工指示情報および説明情報が埋め込まれた文書、302は加工指示情報、303は説明情報である。文書301には、電子透かしや二次元バーコードなどの手段によって加工指示情報302、説明情報303が埋め込まれている。加工指示情報302は、文書301に加工を施す領域の範囲を表す座標(X1、Y1)―(X2−Y2)と、「マスク」、「モザイク」など加工を表す情報で構成される。説明情報303は加工対象の属性などを説明する言葉(「名前」、「住所」、「電話」など)であり、加工指示情報と対になって文書301に埋め込まれている。
【0019】
図4に、コピー機に本発明を適用した例を示す。図3の文書301をコピー機でスキャンすると、文書から加工指示情報および説明情報を抽出する。コピー機は加工指示情報に基づいて文書画像に加工を施してコピー文書を出力する。そして、説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する。通知のタイミングはコピー出力前でもコピー出力後でも構わない。同図では、説明情報の「項目」、「を、マスク処理しました」と言うテキストをあらかじめ保持しておき、説明情報と接続して通知情報を生成している。その上で、通知情報のテキストを音声合成によって音声に変換して音声で通知する。なお、本発明は同図のような音声による通知に限られるものではなく、例えばディスプレイ等に表示して通知しても構わない。
【0020】
なお、図3、図4では、フォーマットが定められているような帳票文書であり、その上説明情報に相当する項目名が文書中に含まれている例で説明した。しかし本発明はこれに限るものではなく、フォーマットのない自由文書や、説明情報に相当する項目名が文書中に存在しない文書でも適用可能である。図5は、フォーマットのない自由文書において、製品名“ABCD”および日程“今年9月”をコピー時にモザイク処理する例である。コピー前の文書には、“ABCD”、“今年9月”に対してモザイク処理の加工指示情報と共に、説明情報として「製品名」、「日程」が埋め込まれている。これを本発明のコピー機でコピーすると、コピー文書の“ABCD”、“今年9月”にモザイク処理が施されると共に、文書に記載されていない項目名を、説明情報を使って通知する。
【実施例2】
【0021】
実施例1では、あらかじめ加工指示情報および説明情報が埋め込まれた画像を取得した際に、加工処理前もしくは後に説明情報に基づいて通知するものである。これに加え本実施例では、加工指示情報及び説明情報を埋め込む情報処理装置の例を説明する。本実施例における情報処理装置の機能構成を表すブロック図を図6に示す。同図において、601は、情報を埋め込む画像を入力する画像入力部である。602は、加工指示情報を取得する加工指示情報取得部である。603は、加工指示情報の示す加工対象に関する説明情報を取得する説明情報取得部である。604は、加工指示情報を付与する加工指示情報付与部である。605は、説明情報を画像に付与する説明情報付与部である。
【0022】
画像入力部601で画像を入力すると、加工指示情報取得部602において、画像の中のどの対象(領域、文字、画像など)にどのような加工を施すかという情報を加工指示情報として取得する。加工指示情報を取得する方法はユーザが入力しても良いし、画像から所定の領域、文字、画像などを自動抽出して加工指示情報を生成しても良い。次に、説明情報取得部603が加工指示情報の示す加工対象に関する説明情報を取得する。説明情報の取得方法はユーザが入力しても良いし、あらかじめ定められたフォーマットに基づいて画像の中から抽出しても良い。そして、取得した加工指示情報を加工指示情報付与部604が画像に付与し、説明情報を説明情報付与部605が画像に付与する。画像への付与方法は電子透かしでも良いし二次元バーコードでも良い。
【0023】
なお、本実施例の情報処理装置においても、前記実施例と同様に説明情報を通知しても良い。図7は、図6の情報処理装置に説明情報の通知機能を追加した機能構成図である。同図701は通知部である。通知部701は、説明情報取得部603が取得した説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する。例えば、図3に示した文書301の画像に加工指示情報および説明情報を付与して印刷すると、通知部701が、「項目“名前”、“住所”、“電話”をマスク処理する画像データを印刷しました。」と通知する。
【実施例3】
【0024】
上記実施例では、画像から加工指示情報と説明情報を抽出し、画像の加工に併せて詳細情報から通知情報を生成して通知している。ここで複数の画像を取得する場合には、複数の画像から得られた詳細情報をまとめて通知しても良い。本実施例では、複数の画像から得られた詳細情報をまとめて通知する例をコピー機での使用を例に挙げて説明する。図8がその様子を示す図である。同図において、コピー機に複数の画像を順次スキャンさせる。すると、加工指示情報抽出部102は複数の画像から順次加工指示情報を抽出し、加工部104が加工して、コピー文書を出力する。一方、説明情報抽出部103は説明情報を順次抽出した上で、通知部105がそれを保持する。そして、全ての画像をスキャンした後に、保持した複数の説明情報をまとめて通知情報を生成し、コピー終了後に通知する。図8では、1〜3枚目の説明情報「名前」、「住所」、「電話」と4、5枚目の説明情報「保険番号」をまとめて通知情報を生成し、それぞれをマスク処理したことを通知している。このように複数の画像の説明情報をまとめて通知することで、より確認しやすい通知が可能となる。
【実施例4】
【0025】
本実施例は、説明情報抽出部101が抽出した説明情報を履歴として保持し、新たに得られた説明情報と履歴とに差異があると、通知部104が警告する特徴をさらに加えた実施例である。図9は、図1の機能構成に、説明情報の履歴を保持する機能を加えた本実施例の機能構成図である。同図において、901は、説明情報の履歴を保持する履歴保持部である。履歴保持部901は、説明情報103が抽出する説明情報を所定の数だけ保持する。通知部105は、説明情報抽出部103から受け取った説明情報と、履歴保持部901に保持された履歴とを比較する。その上で、所定の比較基準に基づいて異なりがあると判定した場合(例えば、一つ前の説明情報と一致しない場合)に、警告情報を通知情報に加えて通知する。
【0026】
本実施例をコピー機に適用した様子を図10に示す。同図において、コピー機は一つ前の説明情報の履歴として「名前」、「住所」、「電話」を保持している。ここで文書をスキャンし、説明情報「名前」、「住所」のみ抽出された場合に、履歴と異なり説明情報「電話」が加工対象として含まれていないことを通知する。通知は加工処理を施してコピーした後に警告しても良いし、コピー前にあらかじめ警告しても良い。このように警告することで、人為的ミスで異なる文書を加工した場合や、電子透かしの読み取りに失敗した場合にユーザが容易に気付くことができる。
【0027】
なお、本実施例では説明情報の履歴を保持する形態で説明したが、加工指示情報の履歴を保持する形態でも本発明は適用される。
【実施例5】
【0028】
上記実施例では、加工指示情報を説明する属性などのテキスト情報を説明情報としている。しかし本発明はこれに限ることなく、画像に埋め込まれた説明情報は、情報処理装置が保持するテキスト情報のIDでも良い。
【0029】
例えば図3において、説明情報として「名前」、「住所」、「電話」を文書中に埋め込んでおく代わりに、ID「1」、「2」、「3」をテキストもしくはバイナリで埋め込んでおく。ここで本実施例の情報処理装置はID「1」、「2」、「3」とテキスト情報「名前」、「住所」、「電話」との対応テーブルを有する。そして、抽出した説明情報のIDを対応テーブルに基づいてテキスト情報に変換して通知情報を生成する。
【実施例6】
【0030】
上記実施例では、説明情報を、それぞれの加工指示情報と対に画像に埋め込まれた、加工対象の属性を説明するテキスト情報とした。これに対して本実施例では、画像に含まれる加工対象の数を説明情報として埋め込む例を説明する。
【0031】
図11に本実施例をコピー機に適用した様子を示す。同図において、説明情報は画像中に含まれる加工指示情報の加工対象の数である。この場合、説明情報は加工指示情報と対に埋め込まれている必要はなく、画像中に最低一つ埋め込まれていれば良い。この加工指示情報及び説明情報が埋め込まれた文書をコピーすると、コピー機では加工指示情報に基づいて加工処理を実行すると共に、加工指示情報抽出部102が抽出した加工指示情報の数と、説明情報抽出部103が抽出した説明情報の表す加工対象数の整合性を確認する。同図では、電話番号欄に割り当てられた加工指示情報の抽出に失敗したため、説明情報と数が合っていない。通知部105はこの数の整合性に基づいて「3箇所中2箇所をマスク処理しました。1箇所マスク処理ができませんでした。」と通知する。
【0032】
これによって、加工指示情報の抽出エラーをユーザが確認することができる。
【実施例7】
【0033】
なお、本発明の目的は、前述した実施例の機能を実現するプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置がプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成できる。
【0034】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0035】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0036】
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上のOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0037】
さらに、プログラムコードが、コンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、機能拡張ユニットが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施例1における情報処理装置の機能構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1における処理の流れを表すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例1における、加工指示情報および説明情報を表す図である。
【図4】本発明の実施例1における、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【図5】本発明の実施例1における、コピー機での自由文書の加工処理の様子を表す図である。
【図6】本発明の実施例2における情報処理装置の機能構成を表すブロック図である。
【図7】本発明の実施例2における通知機能をつけた情報処理装置の機能構成を表すブロック図である。
【図8】本発明の実施例3における、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【図9】本発明の実施例4における履歴保持機能をつけた情報処理装置の機能構成を表すブロック図である。
【図10】本発明の実施例4における、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【図11】本発明の実施例6における、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【図12】従来の技術おける、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【符号の説明】
【0039】
101 画像取得部
102 加工指示情報抽出部
103 説明情報抽出部
104 加工部
105 通知部
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像などの情報を加工する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の情報のデジタル化に伴い、様々な公的文書、私的文書を、電子化して管理したり、電子データから印刷した文書を管理したりするようになっている。特に、データに属性情報を付与することで、検索や管理を容易にする試みが幅広く行なわれている。例えば特許文献1では、マルチメディアデータにデータの属性情報をあらかじめ埋め込んでおき、属性情報を抽出して検索インデックスとしてデータベースに登録している。また特許文献2では、有効期限、文書ID、文書発行者ID、文書配布先IDなどの属性情報を文書に埋め込んでおき、文書管理センターで文書破棄の管理を行なっている。
【0003】
一方、文書のコピーを別の機関に提供する場合、機密情報漏洩防止のために、オリジナルの文書を加工して提供する用途がある。例えば、医療機関が患者のカルテのコピーを症例として別の機関に提供する場合、氏名などの個人情報を塗りつぶして提供する。これを容易に行なうために、オリジナル文書作成時に加工情報を電子透かしなどで埋め込んでおくことによって、コピー時に自動的に個人情報を塗りつぶす加工を施すことができる。この様子を図12に示す。ユーザは文書をPCで作成し、印刷して保管する。このとき、印刷文書には文書の所定の部分を加工する加工指示情報を電子透かし等で埋め込んでおく。加工指示情報は、文書中のどの対象(対象は領域でもテキストでも画像でも良い)にどの加工を施すかを示した情報である。この印刷文書を所定のコピー機でコピーすると、コピー機が加工指示情報を抽出し、加工を施した上でコピー文書を出力する。図12では、名前、住所、電話番号の内容にマスク処理(塗り潰して隠蔽する処理)が施されている。このようにして、ユーザは機密情報の隠蔽加工を施したコピー文書を容易に作成可能となる。
【特許文献1】特開2000−099380号公報
【特許文献2】特開2006−209286号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、図12のように加工処理を施す中で電子透かしの抽出エラーが発生した場合、一部のみしか加工が行なわれない可能性がある。例えば図12で名前“XXX太郎”のマスク処理を行なう加工指示情報の抽出に失敗すると、コピー文書では“XXX太郎”をマスクされないまま出力する。このコピー文書をユーザが気付かずに別の機関に提供してしまうと、機密情報を漏洩することになる。
【0005】
また一方で、近年はバリアフリーに対する関心が高まっており、あらゆる機器について障害者が使用できる枠組みが求められている。ところが図12のような文書の加工においては、視覚障害者にとって正しく加工されたかを確認することは難しい。
【0006】
以上の二点から、ユーザに対して加工対象と、どのような加工をしたのかを通知する枠組みがあることが望ましい。
【0007】
その方法として、加工処理を行なった内容を通知する方法がある。例えば図12の場合、「“XXX太郎”、“東京都大田区下丸子x−xx−x”、“03−xxxx−xxxx”をマスク処理しました」と音声などで通知することで、ユーザに確認させることができる。しかしながら、加工する内容が機密情報であるのに対して、その内容を音声や表示などで通知してしまっては、オフィスや公共の場などで情報漏洩の原因となる。
【0008】
そこで、加工対象の内容自身を通知することなく、加工対象をユーザに確認させる方法が求められる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、画像を取得する画像取得手段と、前記画像から、前記画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を抽出する加工指示情報抽出手段と、前記画像から、前記対象を説明する説明情報を抽出する説明情報抽出手段と、前記加工指示情報に基づいて前記対象に対して加工を施す加工手段と、前記説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知手段とを有することを特徴とする。
【0010】
また上記課題を解決するために、本発明に係る情報処理装置は、画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を取得する加工指示情報取得手段と、前記加工指示情報を前記画像に付与する加工指示情報付与手段と、前記対象を説明する説明情報を取得する説明情報取得手段と、前記説明情報を前記画像に付与する説明情報付与手段と、
を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、画像中の所定の対象を加工する際に、画像に埋め込まれた加工対象の説明情報を抽出して通知情報を生成することで、機密情報の漏洩を抑制しながら加工処理が正しく実行されたか否かをユーザに確認させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、添付図面を参照して本発明に係る実施の形態を詳細に説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまでも例示であり、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0013】
図1に、本発明の一実施形態における情報処理装置の機能構成図を示す。同図において、101は、画像を取得するスキャナなどの画像取得部である。102は、画像取得部101が取得した画像から、画像中の所定の対象に加工を施すことを表す加工指示情報を抽出する加工指示情報抽出部である。103は、画像取得部101が取得した画像から、加工指示情報の示す対象に関する説明情報を抽出する説明情報抽出部である。104は、加工指示情報抽出部102が抽出した加工指示情報に基づいて、画像取得部101が取得した画像を加工する加工部である。105は、説明情報抽出部103が抽出した説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知部である。
【0014】
図2は、情報処理装置の処理フローである。図1、図2を用いて本実施例における処理の流れを説明する。
【0015】
まず、ステップS201において、画像取得部101が画像を電子データとして取得する。画像取得の方法は、スキャナやカメラなどの手段で、紙などのアナログデータから電子データに変換しても良いし、元々電子データである画像ファイルを所定の保存場所から読み取って取得しても良い。次に、ステップS202において、画像取得部101が取得した画像から、画像中の所定の対象に所定の加工を施すことを表す加工指示情報を加工指示情報抽出部102が抽出する。次に、ステップS203において、画像取得部101が取得した画像から、加工指示情報の示す対象に関する説明情報を説明情報抽出部103が抽出する。ここで、画像から抽出する加工指示情報および説明情報は、画像に電子透かしとして埋め込まれていても良いし、あるいは二次元バーコードなどを画像の一部に描画しておいても良い。本実施例では、電子透かしによって埋め込まれた加工指示情報および説明情報を抽出する例として説明する。次に、ステップS204において、抽出した加工指示情報に基づいて加工部104が画像中の所定の対象に加工を施す。そしてステップS205において、通知部105が、説明情報抽出部103が抽出した説明情報に基づいて通知情報を生成し、通知する。通知する手段は、通知情報を音声合成して通知音声として通知しても良いし、通知情報を表示して通知しても良い。
【0016】
次に、加工指示情報および説明情報について詳細に説明する。加工指示情報は、画像に含まれる領域、画像、テキストなどの対象に対して所定の加工を指示する情報である。加工指示情報によって指示する加工はどのような加工でも良い。例えば加工対象を塗りつぶす(本実施例ではマスク処理と呼ぶ)加工でも良いし、モザイク処理や色反転処理などどのような加工でも良い。また、加工対象の指定は画像中の領域をX−Y座標で表現して指定しても良いし、加工対象とする領域にのみ電子透かしで加工指示情報と説明情報を埋め込むことで、加工対象を表しても良い。または、画像からOCR技術によってテキストを抽出し、所定のテキストに対して加工するという指示方法でも良い。
【0017】
説明情報は、加工指示情報が指定する加工対象を説明する情報であり、好ましくは加工対象自身の内容そのものではなく、属性などを説明するテキスト情報である。説明情報は電子透かしで画像に埋め込まれている。あるいは、二次元バーコードで埋め込まれていても良いし、画像中の所定の領域からOCR技術によってテキストを抽出しても良い。説明情報は、説明情報抽出部103によって画像から抽出され、通知部105に渡される。通知部105は、説明情報に基づいて、例えば説明情報に別のテキストを付加するなどして通知情報を生成し、その通知情報を通知する。
【0018】
図3に、加工指示情報および説明情報の一例を示す。同図において、301は、加工指示情報および説明情報が埋め込まれた文書、302は加工指示情報、303は説明情報である。文書301には、電子透かしや二次元バーコードなどの手段によって加工指示情報302、説明情報303が埋め込まれている。加工指示情報302は、文書301に加工を施す領域の範囲を表す座標(X1、Y1)―(X2−Y2)と、「マスク」、「モザイク」など加工を表す情報で構成される。説明情報303は加工対象の属性などを説明する言葉(「名前」、「住所」、「電話」など)であり、加工指示情報と対になって文書301に埋め込まれている。
【0019】
図4に、コピー機に本発明を適用した例を示す。図3の文書301をコピー機でスキャンすると、文書から加工指示情報および説明情報を抽出する。コピー機は加工指示情報に基づいて文書画像に加工を施してコピー文書を出力する。そして、説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する。通知のタイミングはコピー出力前でもコピー出力後でも構わない。同図では、説明情報の「項目」、「を、マスク処理しました」と言うテキストをあらかじめ保持しておき、説明情報と接続して通知情報を生成している。その上で、通知情報のテキストを音声合成によって音声に変換して音声で通知する。なお、本発明は同図のような音声による通知に限られるものではなく、例えばディスプレイ等に表示して通知しても構わない。
【0020】
なお、図3、図4では、フォーマットが定められているような帳票文書であり、その上説明情報に相当する項目名が文書中に含まれている例で説明した。しかし本発明はこれに限るものではなく、フォーマットのない自由文書や、説明情報に相当する項目名が文書中に存在しない文書でも適用可能である。図5は、フォーマットのない自由文書において、製品名“ABCD”および日程“今年9月”をコピー時にモザイク処理する例である。コピー前の文書には、“ABCD”、“今年9月”に対してモザイク処理の加工指示情報と共に、説明情報として「製品名」、「日程」が埋め込まれている。これを本発明のコピー機でコピーすると、コピー文書の“ABCD”、“今年9月”にモザイク処理が施されると共に、文書に記載されていない項目名を、説明情報を使って通知する。
【実施例2】
【0021】
実施例1では、あらかじめ加工指示情報および説明情報が埋め込まれた画像を取得した際に、加工処理前もしくは後に説明情報に基づいて通知するものである。これに加え本実施例では、加工指示情報及び説明情報を埋め込む情報処理装置の例を説明する。本実施例における情報処理装置の機能構成を表すブロック図を図6に示す。同図において、601は、情報を埋め込む画像を入力する画像入力部である。602は、加工指示情報を取得する加工指示情報取得部である。603は、加工指示情報の示す加工対象に関する説明情報を取得する説明情報取得部である。604は、加工指示情報を付与する加工指示情報付与部である。605は、説明情報を画像に付与する説明情報付与部である。
【0022】
画像入力部601で画像を入力すると、加工指示情報取得部602において、画像の中のどの対象(領域、文字、画像など)にどのような加工を施すかという情報を加工指示情報として取得する。加工指示情報を取得する方法はユーザが入力しても良いし、画像から所定の領域、文字、画像などを自動抽出して加工指示情報を生成しても良い。次に、説明情報取得部603が加工指示情報の示す加工対象に関する説明情報を取得する。説明情報の取得方法はユーザが入力しても良いし、あらかじめ定められたフォーマットに基づいて画像の中から抽出しても良い。そして、取得した加工指示情報を加工指示情報付与部604が画像に付与し、説明情報を説明情報付与部605が画像に付与する。画像への付与方法は電子透かしでも良いし二次元バーコードでも良い。
【0023】
なお、本実施例の情報処理装置においても、前記実施例と同様に説明情報を通知しても良い。図7は、図6の情報処理装置に説明情報の通知機能を追加した機能構成図である。同図701は通知部である。通知部701は、説明情報取得部603が取得した説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する。例えば、図3に示した文書301の画像に加工指示情報および説明情報を付与して印刷すると、通知部701が、「項目“名前”、“住所”、“電話”をマスク処理する画像データを印刷しました。」と通知する。
【実施例3】
【0024】
上記実施例では、画像から加工指示情報と説明情報を抽出し、画像の加工に併せて詳細情報から通知情報を生成して通知している。ここで複数の画像を取得する場合には、複数の画像から得られた詳細情報をまとめて通知しても良い。本実施例では、複数の画像から得られた詳細情報をまとめて通知する例をコピー機での使用を例に挙げて説明する。図8がその様子を示す図である。同図において、コピー機に複数の画像を順次スキャンさせる。すると、加工指示情報抽出部102は複数の画像から順次加工指示情報を抽出し、加工部104が加工して、コピー文書を出力する。一方、説明情報抽出部103は説明情報を順次抽出した上で、通知部105がそれを保持する。そして、全ての画像をスキャンした後に、保持した複数の説明情報をまとめて通知情報を生成し、コピー終了後に通知する。図8では、1〜3枚目の説明情報「名前」、「住所」、「電話」と4、5枚目の説明情報「保険番号」をまとめて通知情報を生成し、それぞれをマスク処理したことを通知している。このように複数の画像の説明情報をまとめて通知することで、より確認しやすい通知が可能となる。
【実施例4】
【0025】
本実施例は、説明情報抽出部101が抽出した説明情報を履歴として保持し、新たに得られた説明情報と履歴とに差異があると、通知部104が警告する特徴をさらに加えた実施例である。図9は、図1の機能構成に、説明情報の履歴を保持する機能を加えた本実施例の機能構成図である。同図において、901は、説明情報の履歴を保持する履歴保持部である。履歴保持部901は、説明情報103が抽出する説明情報を所定の数だけ保持する。通知部105は、説明情報抽出部103から受け取った説明情報と、履歴保持部901に保持された履歴とを比較する。その上で、所定の比較基準に基づいて異なりがあると判定した場合(例えば、一つ前の説明情報と一致しない場合)に、警告情報を通知情報に加えて通知する。
【0026】
本実施例をコピー機に適用した様子を図10に示す。同図において、コピー機は一つ前の説明情報の履歴として「名前」、「住所」、「電話」を保持している。ここで文書をスキャンし、説明情報「名前」、「住所」のみ抽出された場合に、履歴と異なり説明情報「電話」が加工対象として含まれていないことを通知する。通知は加工処理を施してコピーした後に警告しても良いし、コピー前にあらかじめ警告しても良い。このように警告することで、人為的ミスで異なる文書を加工した場合や、電子透かしの読み取りに失敗した場合にユーザが容易に気付くことができる。
【0027】
なお、本実施例では説明情報の履歴を保持する形態で説明したが、加工指示情報の履歴を保持する形態でも本発明は適用される。
【実施例5】
【0028】
上記実施例では、加工指示情報を説明する属性などのテキスト情報を説明情報としている。しかし本発明はこれに限ることなく、画像に埋め込まれた説明情報は、情報処理装置が保持するテキスト情報のIDでも良い。
【0029】
例えば図3において、説明情報として「名前」、「住所」、「電話」を文書中に埋め込んでおく代わりに、ID「1」、「2」、「3」をテキストもしくはバイナリで埋め込んでおく。ここで本実施例の情報処理装置はID「1」、「2」、「3」とテキスト情報「名前」、「住所」、「電話」との対応テーブルを有する。そして、抽出した説明情報のIDを対応テーブルに基づいてテキスト情報に変換して通知情報を生成する。
【実施例6】
【0030】
上記実施例では、説明情報を、それぞれの加工指示情報と対に画像に埋め込まれた、加工対象の属性を説明するテキスト情報とした。これに対して本実施例では、画像に含まれる加工対象の数を説明情報として埋め込む例を説明する。
【0031】
図11に本実施例をコピー機に適用した様子を示す。同図において、説明情報は画像中に含まれる加工指示情報の加工対象の数である。この場合、説明情報は加工指示情報と対に埋め込まれている必要はなく、画像中に最低一つ埋め込まれていれば良い。この加工指示情報及び説明情報が埋め込まれた文書をコピーすると、コピー機では加工指示情報に基づいて加工処理を実行すると共に、加工指示情報抽出部102が抽出した加工指示情報の数と、説明情報抽出部103が抽出した説明情報の表す加工対象数の整合性を確認する。同図では、電話番号欄に割り当てられた加工指示情報の抽出に失敗したため、説明情報と数が合っていない。通知部105はこの数の整合性に基づいて「3箇所中2箇所をマスク処理しました。1箇所マスク処理ができませんでした。」と通知する。
【0032】
これによって、加工指示情報の抽出エラーをユーザが確認することができる。
【実施例7】
【0033】
なお、本発明の目的は、前述した実施例の機能を実現するプログラムコードを記録した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置がプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成できる。
【0034】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体は本発明を構成することになる。
【0035】
プログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0036】
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上のOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0037】
さらに、プログラムコードが、コンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、機能拡張ユニットが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施例1における情報処理装置の機能構成を表すブロック図である。
【図2】本発明の実施例1における処理の流れを表すフローチャートである。
【図3】本発明の実施例1における、加工指示情報および説明情報を表す図である。
【図4】本発明の実施例1における、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【図5】本発明の実施例1における、コピー機での自由文書の加工処理の様子を表す図である。
【図6】本発明の実施例2における情報処理装置の機能構成を表すブロック図である。
【図7】本発明の実施例2における通知機能をつけた情報処理装置の機能構成を表すブロック図である。
【図8】本発明の実施例3における、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【図9】本発明の実施例4における履歴保持機能をつけた情報処理装置の機能構成を表すブロック図である。
【図10】本発明の実施例4における、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【図11】本発明の実施例6における、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【図12】従来の技術おける、コピー機での加工処理の様子を表す図である。
【符号の説明】
【0039】
101 画像取得部
102 加工指示情報抽出部
103 説明情報抽出部
104 加工部
105 通知部
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像を取得する画像取得手段と、
前記画像から、前記画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を抽出する加工指示情報抽出手段と、
前記画像から、前記対象を説明する説明情報を抽出する説明情報抽出手段と、
前記加工指示情報に基づいて前記対象に対して加工を施す加工手段と、
前記説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記通知手段は、前記対象自身を通知情報として通知しないことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像取得手段が複数の画像を取得し、
前記通知手段は、前記複数の画像から得られた前記説明情報をまとめて前記通知情報を生成し、通知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記説明情報及び前記加工指示情報の少なくともいずれかの履歴を保持する履歴保持手段をさらに有し、
前記通知手段は、抽出した前記説明情報もしくは前記加工指示情報と前記履歴との間に差異があると判定した場合、警告情報を通知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知手段は、前記説明情報に基づいて音声合成により通知音声を生成し、前記通知音声を出力して通知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記加工指示情報抽出手段及び前記説明情報抽出手段の少なくともいずれかは、電子透かしによって前記画像に埋め込まれた情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記説明情報は、前記画像に含まれる前記対象の数であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を取得する加工指示情報取得手段と、
前記加工指示情報を前記画像に付与する加工指示情報付与手段と、
前記対象を説明する説明情報を取得する説明情報取得手段と、
前記説明情報を前記画像に付与する説明情報付与手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
前記説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知手段をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記通知手段は、前記説明情報に基づいて音声合成により通知音声を生成し、前記通知音声を出力して通知することを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記加工指示情報付与手段及び前記説明情報付与手段の少なくともいずれかは、電子透かしによって前記画像に情報を付与することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項12】
画像を取得する画像取得工程と、
前記画像から、前記画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を抽出する加工指示情報抽出工程と、
前記画像から、前記対象を説明する説明情報を抽出する説明情報抽出工程と、
前記加工指示情報に基づいて前記対象に対して加工を施す加工工程と、
前記説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項13】
画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を取得する加工指示情報取得工程と、
前記加工指示情報を前記画像に付与する加工指示情報付与工程と、
前記対象を説明する説明情報を取得する説明情報取得工程と、
前記説明情報を前記画像に付与する説明情報付与工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項14】
請求項12又は13に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【請求項1】
画像を取得する画像取得手段と、
前記画像から、前記画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を抽出する加工指示情報抽出手段と、
前記画像から、前記対象を説明する説明情報を抽出する説明情報抽出手段と、
前記加工指示情報に基づいて前記対象に対して加工を施す加工手段と、
前記説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記通知手段は、前記対象自身を通知情報として通知しないことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像取得手段が複数の画像を取得し、
前記通知手段は、前記複数の画像から得られた前記説明情報をまとめて前記通知情報を生成し、通知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記説明情報及び前記加工指示情報の少なくともいずれかの履歴を保持する履歴保持手段をさらに有し、
前記通知手段は、抽出した前記説明情報もしくは前記加工指示情報と前記履歴との間に差異があると判定した場合、警告情報を通知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記通知手段は、前記説明情報に基づいて音声合成により通知音声を生成し、前記通知音声を出力して通知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記加工指示情報抽出手段及び前記説明情報抽出手段の少なくともいずれかは、電子透かしによって前記画像に埋め込まれた情報を抽出することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記説明情報は、前記画像に含まれる前記対象の数であることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を取得する加工指示情報取得手段と、
前記加工指示情報を前記画像に付与する加工指示情報付与手段と、
前記対象を説明する説明情報を取得する説明情報取得手段と、
前記説明情報を前記画像に付与する説明情報付与手段と、
を有することを特徴とする情報処理装置。
【請求項9】
前記説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知手段をさらに有することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記通知手段は、前記説明情報に基づいて音声合成により通知音声を生成し、前記通知音声を出力して通知することを特徴とする請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記加工指示情報付与手段及び前記説明情報付与手段の少なくともいずれかは、電子透かしによって前記画像に情報を付与することを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項12】
画像を取得する画像取得工程と、
前記画像から、前記画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を抽出する加工指示情報抽出工程と、
前記画像から、前記対象を説明する説明情報を抽出する説明情報抽出工程と、
前記加工指示情報に基づいて前記対象に対して加工を施す加工工程と、
前記説明情報に基づいて通知情報を生成して通知する通知工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項13】
画像中の所定の対象に対して加工を施すことを表す加工指示情報を取得する加工指示情報取得工程と、
前記加工指示情報を前記画像に付与する加工指示情報付与工程と、
前記対象を説明する説明情報を取得する説明情報取得工程と、
前記説明情報を前記画像に付与する説明情報付与工程と、
を有することを特徴とする情報処理方法。
【請求項14】
請求項12又は13に記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項15】
請求項14に記載のプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−147434(P2009−147434A)
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−319854(P2007−319854)
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年12月11日(2007.12.11)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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