説明

情報表示装置

【課題】検索機能を高めて多様な頁送り操作が可能な情報表示装置を提供する。
【解決手段】メモリ3に記憶した情報を情報表示機器1の表示部2に表示する。表示部2は頁単位で表示する以外、頁数のみを高速で切換表示できる。さらに、ダイジェスト表示モードでは画像情報、見出しあるいはセクションの項目を一覧表示し、一覧表示した画像情報、見出しあるいはセクションの項目に対応する見出しスイッチ7により瞬時に所望する頁を表示することも可能である。表示形態の切り換えは情報表示機器1の形態を変えることで、利用者が握る圧力センさ5、情報表示機器1の屈曲状態によって変化する曲げセンサ6a〜6eからの信号によって成される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、辞書や図鑑あるいは新聞などの文字情報、画像情報、音声情報が格納された電子ブックや電子手帳あるいは電子ペーパなどの情報表示装置、特に、多様な頁送り操作が可能な情報表示装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、紙で出来た書籍や手帳に替わって、近年、半導体メモリやディスク記録媒体等の記憶媒体に記録した電子データを表示するいわゆる電子ブックや電子手帳あるいは電子ペーパが実用化されている。例えば、特許文献1では、紙の本や書類のように複数の頁から構成される情報が格納されている情報格納手段と、操作者から与えられる入力情報を検出するための入力感知手段と、その入力感知手段からの情報をもとにして情報格納手段に格納されている表示情報を制御する表示制御手段とを有する情報処理装置において、少なくとも右開き頁用入力感知手段および左開き頁用入力感知手段とを有することによってどちらの入力感知手段からも自然な操作による頁めくりが可能な情報処理装置が提案されている。また、特許文献2には、頁情報が付与された情報を頁単位ごとに表示可能なフレキシブルな表示部を備え、その表示部に加えられた曲がりの方向、曲がりの量および曲がりの継続時間の少なくともいずれか1つを検出する手段と、検出された曲がりの方向、曲がりの量および曲がりの継続時間の少なくともいずれか1つから頁めくり入力の有無を判断し、頁めくり入力が有と判断された場合に表示部に出力される情報を更新する手段を有する情報機器が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開平7−121559号公報
【特許文献2】特開2004−318123号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の情報処理装置は、キーボード等の操作に慣れていない操作者でも、右開き頁用入力感知手段および左開き頁用入力感知手段からの情報によって、自然な操作による頁めくり操作を行うことで、表示手段に表示される情報を頁送りするように切り換えることができるものの、頁送り速度を変えることができないため、頁毎に表示される表示画面の内容確認を重視して頁送り速度を設定した場合、多量の情報量を格納した場合、頁送り速度が遅く、目的の頁を素早く表示させることができず、逆に頁送り速度を優先した場合、頁の表示の切り換えが早く、表示画面の内容確認が困難になることが予想される。この点に関し、特許文献2の情報機器は、フレキシブルな表示部を備え、その表示部に加えられた曲がりの量に応じて、情報の更新速度が変化することから、頁の切り換え速度を早くしたい場合、表示部を強く曲げ、頁の切り換え速度を遅くしたい場合、表示部に加える力を弱めればよい。しかし、特許文献2の情報機器は、頁の切り換え速度を速めることができるものの、その表示形態は、単に1頁の表示切換速度が速くするかあるいは例えば10頁毎などのように数頁分を一括して切り換えることしかできず、数頁毎に切り換えた場合、見たい頁を見逃すといった虞れがあり、より効率的で検索も容易な情報表示装置が望まれている。
【0005】
本発明は上述した問題点に鑑みてなされたものであり、検索機能を高めて多様な頁送り操作が可能な情報表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1の情報表示装置は、書類のように複数の頁情報が格納される情報格納手段と、その情報が表示可能な表示部を含むフレキシブルな情報表示機器と、前記情報表示機器の左右両側部に位置して使用者が挟持可能な一対の把持部と、少なくとも前記表示部又は情報表示機器の屈曲方向に沿って該表示部又は情報表示機器の屈曲量を検知する複数の屈曲検知手段と、前記把持部に位置して使用者が握る圧力を検知する一対の圧力検知手段と、前記各圧力検知手段の入力情報に基づいて右開き頁入力か左開き頁入力かを判断するとともに、前記表示部又は情報表示機器の屈曲形態の変化に応じて変化する前記屈曲検知手段からの信号に基づいて前記表示部に表示させる頁の表示形態を変える制御手段を設けたことを特徴とする。
【0007】
請求項1の構成により、情報格納手段には、各種の辞書や図鑑あるいは週刊誌、新聞、雑誌などの情報が記憶され、情報表示機器は、紙で印刷した本や手帳の頁をめくる操作と同じ感覚で情報表示装置を操作し、その際の情報表示装置の形状によって表示部の表示を切り換えることができる。
【0008】
請求項2の情報表示装置は、前記左側に位置する圧力検知手段からの情報が右側に位置する圧力検知手段からの情報より強い場合、右開き頁入力と判別し、右側に位置する圧力検知手段からの情報が左側に位置する圧力検知手段からの情報より強い場合、左開き頁入力と判別することを特徴とする。
【0009】
請求項2の構成により、紙で印刷した本や手帳の頁をめくる操作と同じ感覚で情報表示装置によって右開き操作を行うと、左側に位置する圧力検知手段からの情報が右側に位置する圧力検知手段からの情報より強くなり、左開き操作を行うと、右側に位置する圧力検知手段からの情報が左側に位置する圧力検知手段からの情報より強くなるから、本や手帳の頁をめくる感覚で右開き又は左開きかで表示が切り換わる。
【0010】
請求項3の情報表示装置は、前記制御手段は、屈曲検知手段からの信号に基づいて情報格納手段に格納される情報を1頁毎に切り換え表示する表示形態と、頁数のみを高速で切り換え表示する表示形態と、画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目を一覧表示する表示形態とを切り換えることを特徴とする。
【0011】
請求項3の構成により、情報表示装置の形態によって格納手段に格納される情報を1頁毎の切り換えか、頁数のみを高速で切り換えるか、画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目を一覧表示するかの選択が可能である。
【0012】
請求項4の情報表示装置は、前記画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目を一覧した際、それぞれの画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目に対応する複数の見出しスイッチを備え、その見出しスイッチで選択した所望の前記画像情報又は見出しあるいはセクションに対応する頁に切り換えることを特徴とする。
【0013】
請求項4の構成により、見出しスイッチで選択した所望の画像又は見出しあるいはセクションに対応する頁へと切り換えが可能である。
【0014】
請求項5の情報表示装置は、前記屈曲検知手段から信号が出力される時間を計測し、所定時間以内であれば情報格納手段に格納される情報を1頁毎に切り換え表示し、所定時間経過後、数頁毎に切り換え表示するように構成したことを特徴とする。
【0015】
請求項5の構成により、情報表示装置を屈曲してから所定時間、格納手段に格納される情報が1頁毎に切り換えられて表示され、所定時間経過後は、数頁毎にに切り換えられられて表示される。
【発明の効果】
【0016】
請求項1情報表示装置によれば、書類のように複数の頁情報が格納される情報格納手段と、その情報が表示可能な表示部を含むフレキシブルな情報表示機器と、前記情報表示機器の左右両側部に位置して使用者が挟持可能な一対の把持部と、少なくとも前記表示部又は情報表示機器の屈曲方向に沿って該表示部又は情報表示機器の屈曲量を検知する複数の屈曲検知手段と、前記把持部に位置して使用者が握る圧力を検知する一対の圧力検知手段と、前記各圧力検知手段の入力情報に基づいて右開き頁入力か左開き頁入力かを判断するとともに、前記表示部又は情報表示機器の屈曲形態の変化に応じて変化する前記屈曲検知手段からの信号に基づいて前記表示部に表示させる頁の表示形態を変える制御手段を設けたものであるから、紙で印刷した本や手帳の頁をめくる操作と同じ感覚で情報格納手段に格納された情報を切り換え表示することができるとともに、表示部に表示させる頁の表示形態を変えることができ、より効率的な頁送り操作が可能となる。
【0017】
請求項2の情報表示装置によれば、前記左側に位置する圧力検知手段からの情報が右側に位置する圧力検知手段からの情報より強い場合、右開き頁入力と判別し、右側に位置する圧力検知手段からの情報が左側に位置する圧力検知手段からの情報より強い場合、左開き頁入力と判別するものであるから、本や手帳の頁をめくる操作と表示部に表示される頁が昇順又は降順に表示することができる。
【0018】
請求項3の情報表示装置によれば、前記制御手段は、屈曲検知手段からの信号に基づいて情報格納手段に格納される情報を1頁毎に切り換え表示する表示形態と、頁数のみを高速で切り換え表示する表示形態と、画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目を一覧表示する表示形態とを切り換えるものであるから、多様な頁送り操作が可能である。
【0019】
請求項4の情報表示装置によれば、前記画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目を一覧した際、それぞれの画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目に対応する複数の見出しスイッチを備え、その見出しスイッチで選択した所望の前記画像情報又は見出しあるいはセクションに対応する頁に切り換えるものであるから、情報をダイジェスト表示して所望の頁に瞬時に切り換えることができる。
【0020】
請求項5の情報表示装置によれば、前記屈曲検知手段から信号が出力される時間を計測し、所定時間以内であれば情報格納手段に格納される情報を1頁毎に切り換え表示し、所定時間経過後、数頁毎に切り換え表示するように構成したものであるから、屈曲検知手段から出力される信号の経過時間に応じて最初は格納手段に格納される情報が1頁毎に切り換えられて表示され、所定時間経過後は、数頁毎にに切り換えられられて表示される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の情報表示装置の具体的実施例について、添付図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施態様は、本発明を具体化する際の一形態であって、本発明をその範囲内に限定するためのものではない。
【0022】
図1のブロック図に示すように、情報表示機器1は、表示部2と、情報を格納する情報格納手段たるメモリ3と、情報表示機器1の左右両側部に位置して使用者が挟持可能な一対の把持部4と、この各把持部に内蔵された圧力検知手段としての圧力センサ5と、情報表示機器1の屈曲量を検知する屈曲検知手段として情報表示機器1の幅方向に沿って設けた5つの曲げセンサ6a〜6eと、メモリ3に格納された情報をダイジェスト表示する際に使用する複数の見出しスイッチ(見出しSW)7と、情報表示機器1を制御するための制御部8とで構成されている。
【0023】
図3に示すように情報表示機器1のフレーム10は可撓性を備えた弾性板からなり、このフレーム10の下端縁部に位置してこのフレーム10の上下から挟むようにして前記曲げセンサ6a〜6eを装着され、その曲げセンサ6a〜6eを樹脂などのカバー11で被覆している。このカバー11は前記センサ6a〜6eと対応して切り込み部11aが形成され、前記表示部2を含む情報表示機器1全体として屈曲変形可能である。また、表示部2は、LED(Liquid Crystal Display)や有機ELD(Electro Luminescence Display)などの可撓性を備えた表示デバイスならなり、情報表示機器1と一体的に屈曲する。
【0024】
各曲げセンサ6a〜6eは、曲げ角によって抵抗値が増えるものであり、図4の回路図に示すように、曲げセンサ6a〜6eと抵抗Rを直列接続し、曲げセンサ6a〜6eと抵抗Rの間の電圧をマイコン12のADコンバータで測定し、各曲げセンサ6a〜6eの曲がり量の変化を検出する。また、左右の圧力センサ5,5は感圧素子にて電気信号に変換するものであり、各曲げセンサ6a〜6eと同様にマイコン12のADコンバータで測定し、圧力の変化を検出する。そして、これら圧力センサ5,5及び曲げセンサ6a〜6eと制御部8のマイコン12とをフレキシブルケーブル13で接続している。
【0025】
情報を格納するメモリ3は例えばフラッシュメモリなどから構成され、情報表示機器1に対して着脱自在に装着される。メモリ3には、各種の辞書や図鑑あるいは週刊誌、新聞、雑誌などの情報が記憶され、表示させたい情報毎に情報表示機器1に装着して表示する。また、必要に応じて記憶された情報を書き換えることも可能である。そして、表示部2は、通常、メモリ3から送られる情報は書籍などと同様に頁単位で表示されるが、その表示形態を情報表示機器1の形態によって表示形態を変えることができる。
【0026】
以下、この動作を図6〜図13を参照して説明する。情報表示機器1は、従来の紙で印刷した本や手帳の頁をめくる操作と同じ感覚で表示部2の表示を切り換えることができるようになっている。すなわち、本などにおいて頁を右側にめくる動作(以下、この動作を単に右開きという)を行う場合、左手で本の左端を持って右手の指先で頁をめくって右側に送る動作を行う。一方、頁を左側にめくる動作(以下、この動作を単に左開きという)の場合は逆の動作で、右手で本の左端を持って左手の指先で頁をめくって右側に送るのが一般的であり、本発明の情報表示機器1は、このような動作と同じ操作感覚で表示を行うものであって、情報表示機器1の使用に際し、使用者は、情報表示機器1の左右両側部に位置する把持部4を持って操作を行う。そして、右開きの場合、左側の把持部4を握った状態で情報表示機器1の右端を弛ませる(頁をめくる)。これにより、左右の把持部4に内蔵する圧力センサ5は、左側のセンサ5より右側のセンサ5の圧力が低くなるとともに、図6(a)に示すように、情報表示機器1は、平板状の形態から略への字状に屈曲し、情報表示機器1の形状に応じて情報表示機器1に組み込んだ曲げセンサ6a〜6eにおける抵抗値が変化する。制御部8はセンサ5,5と曲げセンサ6a〜6eからの信号を受け、表示部2に表示を切り換える。この場合、左側のセンサ5より右側のセンサ5の圧力が低く、かつ、図6(a)に示すように、情報表示機器1の右寄りの曲げセンサ6a,6bの抵抗値が左側の曲げセンサ6c,6d,6eより大きい場合、図9に示すように、1頁毎に昇順に頁送りする。すなわち、従来の本などをゆっくりと右開きする操作と一致する。さらに、頁送りを早くする場合には、情報表示機器1を図6(b)に示すように、さらに屈曲する。これは、従来の本などを早く頁送りする動作と一致する。情報表示機器1の曲がりが大きくなると、曲げセンサ6a〜6eの抵抗値が増え、所定の閾値を超えると、頁送り速度が速まる。このように早く頁送りする場合、図10に示すように、表示部2に頁数のみが表示される。なお、左開きの場合、右側の把持部4を握った状態で情報表示機器1の右端を弛ませる(頁をめくる)。これにより、左右の把持部4に内蔵する圧力センサ5は、左側のセンサ5より右側のセンサ5の圧力が低くなるとともに、図7に示すように、情報表示機器1は、平板状の形態から略への字状に屈曲し、情報表示機器1の形状に応じて情報表示機器1に組み込んだ曲げセンサ6a〜6eにおける抵抗値が変化する。制御部8はセンサ5,5と曲げセンサ6a〜6eからの信号を受け、表示部2に表示を切り換える。この場合、左側のセンサ5より右側のセンサ5の圧力が低く、かつ、図6(a)に示すように、情報表示機器1の右寄りの曲げセンサ6a,6bの抵抗値が左側の曲げセンサ6c,6d,6eより大きい場合、図9に示すように、1頁毎に昇順に頁送りする。すなわち、従来の本などをゆっくりと右開きする操作と一致する。さらに、頁送りを早くする場合には、情報表示機器1を図6(b)に示すように、さらに屈曲する。これは、従来の本などを早く頁送りする動作と一致する。情報表示機器1の曲がり大きくなると、曲げセンサ6a〜6eの抵抗値が増え、所定の閾値を超えると、頁送り速度が速める。このように早く頁送りする場合、図10に示すように、表示部2に頁数のみが表示される。
【0027】
左開きの場合、逆に右側の把持部4を握った状態で情報表示機器1の左端を弛ませる(頁をめくる)ため、右側のセンサ5より左側のセンサ5の圧力が低くなるとともに、図7(a)に示すように、情報表示機器1が左開きとは逆方向に屈曲し、情報表示機器1の左寄りの曲げセンサ6d,6eの抵抗値が右側の曲げセンサ6a,6b,6cより大きくなるから、1頁毎に降順に頁送りされ、頁が戻る。頁戻しを早くする場合には、右開きと同様、情報表示機器1を図7(b)に示すように、さらに屈曲させれば表示部2に頁数のみが降順に書き換わっていく。また、読みたい頁が表示された場合、情報表示機器1を初期の平板状に戻せばその頁が静止した状態で表示される。
【0028】
次に所望の頁を効率的に表示される方法について説明する。情報表示機器1は、前述した通り、1頁送り又は頁数のみを高速に切り換え表示する以外、ダイジェスト表示機能を備えている。ダイジェスト表示機能として、図11に示すように、メモリ3に画像情報21aとその関連文章21aとから成る図鑑の情報が格納されている場合、画像情報21aのみを抽出して一覧表示する。また、図12に示すように、メモリ3に見出し25aと、その意味を表す文章25bとから成る辞書の情報が格納されている場合、見出し25aを抽出して一覧表示する。さらに、図13に示すように、複数のセクション毎に区切られている場合、そのセクションの項目30を抽出して一覧表示する。これらの画像情報21a、見出し25a、項目30を表示する場合、図8に示すように、情報表示機器1のほぼ中央を山形に屈曲させる。これにより、左右の把持部4に内蔵するセンサ5からほぼ同じ圧力が出力されとともに、情報表示機器1の中央部の曲げセンサ6cの抵抗値が最も高くなり、左右両側に向かって曲げセンサ6a,6b及び6d,6eからの抵抗値が次第に低くなる。このようなセンサ5及び曲げセンサ6a〜6eの信号が制御部8に出力されると、制御部8はダイジェスト表示モードとなり、画像情報21a、見出し25aあるいはセクションの項目30を一覧表示する。さらに、一覧表示された画像情報21a、見出し25aあるいはセクションの項目30に対してそれぞれ見出しスイッチ7が割り当てられており、表示した画像情報21a、見出し25aあるいはセクションの項目30に対応した見出しスイッチ7を押しながら再度、図8に示すように情報表示機器1をほぼ中央で山形に屈曲させることによって、見出しスイッチ7に対応する画像情報21a、見出し25aあるいはセクションの項目30に対応する頁が表示部2に表示される。したがって、極めて効率的に所望する頁を表示させることができる。
【0029】
以上のように、情報表示機器1を曲げ、その情報表示機器1の形態に応じて1頁ごと昇順あるいは降順に頁送りしたり、頁数20のみを高速でカウンタ表示させることができ、さらに、画像情報21a、見出し25a、セクションの項目30をダイジェストに表示させ、所望の頁を極めて効率的に表示されることができる。
【0030】
以上、本発明の一実施例を詳述したが、本発明は前記実施例に限定されるものでなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、前記実施例では、右開き及び左開きを行う場合、情報表示機器1の左右何れかの把持部4を持って情報表示機器1を屈曲し、その情報表示機器1の形状に応じて1頁送りあるいは頁送り速度を速めるように構成したが、情報表示機器1に組み込んだ曲げセンサから出力させる信号の経過時間に基づいて1頁送りあるいは数頁送りを切り換えるように構成してもよい。すなわち、所定時間、例えば0.5秒までは1頁送りとして0.5秒を超えた場合、1頁送りから数頁毎に切り換えるあるいは頁送り速度を速めて表示部2に表示するように構成してもよい。このように曲げセンサから信号が出力される経過時間によって、1頁送りから数頁毎に切り換えるあるいは頁送り速度を速めるように構成すれば情報表示機器1に組み込む曲げセンサは一つで済むからコストを削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】本発明の一実施例を示す装置の概略を示すブロック図である。
【図2】同上、情報表示機器の正面図である。
【図3】同上、曲げセンサ部分の断面図である。
【図4】同上、回路図である。
【図5】同上、センサ部分の概略を示すブロック図である。
【図6】同上、右開きする際の情報表示機器を示す説明図であり、図6(a)は1頁送、図6(b)は頁送りを高速化する際の情報表示機器の形状を示す。
【図7】同上、左開きする際の情報表示機器を示す説明図であり、図7(a)は1頁送、図7(b)は頁送りを高速化する際の情報表示機器の形状を示す。
【図8】同上、ダイジェスト表示する際の情報表示機器の形状を示す説明図である。
【図9】同上、頁送り状態を示す情報表示機器の正面図である。
【図10】同上、頁送りを速めた状態を示す情報表示機器の正面図である。
【図11】同上、画像をダイレクト表示した状態を示す説明図である。
【図12】同上、見出しをダイレクト表示した状態を示す説明図である。
【図13】同上、セクションの項目をダイレクト表示した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
【0032】
1 情報表示機器
2 表示部
3 メモリ(情報格納手段)
4 把持部
5 圧力センサ(圧力検知手段)
6a〜6e 曲げセンサ(屈曲検知手段)
7 見出しスイッチ
8 制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
書類のように複数の頁情報が格納される情報格納手段と、その情報が表示可能な表示部を含むフレキシブルな情報表示機器と、前記情報表示機器の左右両側部に位置して使用者が挟持可能な一対の把持部と、少なくとも前記表示部又は情報表示機器の屈曲方向に沿って該表示部又は情報表示機器の屈曲量を検知する複数の屈曲検知手段と、前記把持部に位置して使用者が握る圧力を検知する一対の圧力検知手段と、前記各圧力検知手段の入力情報に基づいて右開き頁入力か左開き頁入力かを判断するとともに、前記表示部又は情報表示機器の屈曲形態の変化に応じて変化する前記屈曲検知手段からの信号に基づいて前記表示部に表示させる頁の表示形態を変える制御手段を設けたことを特徴とする情報表示装置。
【請求項2】
前記左側に位置する圧力検知手段からの情報が右側に位置する圧力検知手段からの情報より強い場合、右開き頁入力と判別し、右側に位置する圧力検知手段からの情報が左側に位置する圧力検知手段からの情報より強い場合、左開き頁入力と判別することを特徴とする請求項1に記載の情報表示装置。
【請求項3】
前記制御手段は、屈曲検知手段からの信号に基づいて情報格納手段に格納される情報を1頁毎に切り換え表示する表示形態と、頁数のみを高速で切り換え表示する表示形態と、画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目を一覧表示する表示形態とを切り換えることを特徴とする請求項1又は2記載の情報表示装置。
【請求項4】
前記画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目を一覧した際、それぞれの画像情報又は見出しあるいはセクション毎の項目に対応する複数の見出しスイッチを備え、その見出しスイッチで選択した所望の前記画像情報又は見出しあるいはセクションに対応する頁に切り換えることを特徴とする請求項3記載の情報表示装置。
【請求項5】
前記屈曲検知手段から信号が出力される時間を計測し、所定時間以内であれば情報格納手段に格納される情報を1頁毎に切り換え表示し、所定時間経過後、数頁毎に切り換え表示するように構成したことを特徴とする請求項1又は2記載の情報表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2008−152426(P2008−152426A)
【公開日】平成20年7月3日(2008.7.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−338166(P2006−338166)
【出願日】平成18年12月15日(2006.12.15)
【出願人】(390001959)オリオン電機株式会社 (427)
【Fターム(参考)】