説明

情報記録システム

【課題】容易に持ち運ぶことのできる入力手段を用いて、迅速に情報を記録することができ、かつ、記録後の情報検索が容易であり、他者との情報の共有も即時に行うことのできる情報記録システムを提供する。
【解決手段】所定フォーマットが表示された媒体上に筆記するための入力手段と、入力手段の位置を算出する位置算出手段と、位置算出手段によって算出された入力手段の位置情報を経過時間毎に記憶する入力情報記憶手段と、所定フォーマットに関する情報を記憶させたフォーマット情報記憶手段と、入力情報記憶手段に記憶された入力情報を、フォーマット情報記憶手段に記憶されたフォーマット情報に対応させる適合手段と、を具備し、入力手段を用いて媒体上に筆記された情報を、フォーマットに対応させて記憶する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定フォーマットが表示された媒体上に筆記した情報を記憶するための情報記録システムに関する。
【背景技術】
【0002】
各種情報を記録するため入力方法としては、例えば、パーソナルコンピュータに接続された入力手段(例えばキーボード、マウス)によるものや、PDA(personal digital assistant)その他の携帯情報端末へスタイラスペンを用いて入力するものがある一方、紙媒体に筆記する方法も依然として存在している。キーボード、マウス、スタイラスペンで入力して、パーソナルコンピュータや携帯情報端末に情報を記録する方法は、確実に保管でき、検索が容易であり、誰にも読みやすい状態で記録でき、さらに他者との共有が容易である、という長所を備える。一方、鉛筆、ボールペンその他の筆記用具を用いて紙媒体へ筆記する手法には、迅速に記録することができ、筆跡から筆記者を特定することができるという長所がある。
【特許文献1】国際公開2004/044729号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、パーソナルコンピュータや携帯情報端末への入力は、筆記に比べて格段に遅いとともに、迅速に記録する必要のある用途には向いていない。さらに、パーソナルコンピュータは、小型のものであっても重量が重く、サイズが大きいため、持ち運びが難しく、かつ、咄嗟の入力作業に対応しづらいという欠点がある。
これに対して、筆記による記録は、後の情報の検索が困難であって、他者と情報を共有するには改めてパーソナルコンピュータや携帯情報端末に入力しなければならないという短所を持つ。
【0004】
そこで本発明は、容易に持ち運ぶことのできる入力手段を用いて、迅速に情報を記録することができ、かつ、記録後の情報検索が容易であり、他者との情報の共有も即時に行うことのできる情報記録システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決するために、本発明の情報記録システムは、所定フォーマットが表示された媒体上に筆記するための入力手段と、入力手段の位置を算出する位置算出手段と、位置算出手段によって算出された入力手段の位置情報を経過時間毎に記憶する入力情報記憶手段と、所定フォーマットに関する情報を記憶させたフォーマット情報記憶手段と、入力情報記憶手段に記憶された入力情報を、フォーマット情報記憶手段に記憶されたフォーマット情報に対応させる適合手段と、を具備し、入力手段を用いて媒体上に筆記された情報を、フォーマットに対応させて記憶することを特徴とする。
【0006】
本発明の情報記録システムにおいて、入力手段は超音波発振部を有し、情報記録システムは、超音波発振部で発振された超音波を受信する複数の超音波受信部を備えた受信手段を具備し、位置算出手段は、超音波発振部で発振された超音波が2つの超音波受信部で受信されるまでの時間を用いて入力手段の位置を算出することが好ましい。
【0007】
本発明の情報記録システムにおいて、入力手段は、超音波発振部から超音波が発振されるタイミングに合わせて発光する光源を備え、受信手段は、光源からの出射光を受光する受光部を備え、位置算出手段は、受光部が受光したタイミングに基づいて、超音波発振部で発振された超音波が2つの超音波受信部で受信されるまでの時間を算出することができる。
【0008】
本発明の情報記録システムにおいて、所定フォーマットが表示された媒体には、所定フォーマットに対応する識別情報が表示され、適合手段と通信可能であるとともに、識別情報を取り込み可能な携帯情報端末を備え、携帯情報端末は、取り込んだ識別情報を適合手段へ送信し、識別情報を受信した適合手段は、対応するフォーマット情報へ、入力情報記憶手段に記憶された入力情報を対応させることが好ましい。
【0009】
本発明の情報記録システムにおいて、識別情報はQRコードとして表示されているとよい。
【発明の効果】
【0010】
本発明によると、所定フォーマットが表示された媒体上に筆記するための入力手段の位置を算出して、経過時間ごとに記憶し、記憶された入力情報を、所定フォーマットのフォーマット情報に対応させることができることにより、媒体上に迅速に情報を記録できるとともに、所定フォーマット上に筆記された状態の情報を正確かつ迅速に電子化して保存することができる。これにより、情報の検索、分析、配布を極めて短時間で行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、本発明にかかる実施形態を図面を参照しつつ詳しく説明する。本実施形態では、超音波を用いて入力手段の位置を算出する例を示すが、本発明は超音波以外の手段、例えば電磁誘導や光を用いて入力手段の位置を算出することもできる。さらに、位置算出手段と入力手段をケーブルで電気的に接続して、入力手段の位置を算出することもできる。
【0012】
本実施形態に係る情報記録システム10は、図1に示すように、入力手段としての入力ペン20と、受信手段としての受信器30と、携帯情報端末としての携帯電話40と、位置算出手段、入力情報記憶手段、フォーマット情報記憶手段、及び適合手段としてのサーバ50と、を備える。
【0013】
入力ペン20は、図2に示すように、ボールペン、シャープペンその他の筆記用具様の筒形状をなし、筆記機能に加えて、先端部(ペン先)近傍に超音波発振部(不図示)を備える。この超音波発信部としては、例えば圧電素子を用いることができ、不図示の電源スイッチを入れている間は所定の周波数の超音波を発振する。この周波数は、筆記者が振動を感じないような値(例えば20kHz)に設定する。また、先端部又は胴部には、所定の周波数で外部へ向けて発光する光源(不図示)が設けられている。光源としては、例えばLEDを用い、筆記者が発光を感知しない周波数の光(例えば赤外線)を出射する。この光源は、筆記中の出射を確保するために、胴部の後端側に、または、胴部全体に渡って配置することが好ましい。図3に示すように、入力ペン20の光源からの発光と、超音波発振部における発振は同じタイミングで周期的に行われる。
【0014】
入力ペン20は、以上の構成により、媒体M(図2)上に筆記できるともに、光源から光を出射し、超音波発振部において超音波を発振する。媒体Mとしては、例えば、紙、又は、感圧式、磁気式、若しくは電磁式のパッドを用いることができ、入力ペン20は使用する媒体Mに合わせた筆記機能(例えば、ボールペン、スタイラスペン)を備える。
【0015】
また、媒体M上には、所定フォーマットが表示されている。この所定フォーマットは、例えば、報告書、注文書、解答用紙の書式を示したものであって、任意に設定することができる。さらに、媒体M上には、表示された所定フォーマットの内容に対応する識別情報が示されている。この識別情報は、例えば、QR(Quick Response)コード(登録商標)、バーコード、数字列、マイクロQRコードとして表示される。
【0016】
受信器30は、入力ペン20の超音波発振部で発振された超音波を受信する2つの超音波受信部32、33と、入力ペン20の光源からの出射光を受光する受光部34と、を備える。超音波受信部32は、本実施形態のように媒体M上の入力ペン20の位置を2次元座標で取得する場合は2つ以上、3次元座標として取得する場合は3つ以上、互いに離間して設けることが好ましい。また、受光部34としては、例えばフォトダイオードを用いることができる。
【0017】
受信器30には、携帯電話40が接続されている。この携帯電話40により、通信網60を介して受信器30とサーバ50は相互にデータ交換が可能(通信可能)である。また、携帯電話40は画像取り込み機能(撮影機能)としてカメラを備え、媒体M上に表示された識別情報を取り込むことができ、取り込んだ識別情報をサーバ50へ送信する。なお、サーバ50と通信可能であって、画像取り込み機能を備えていれば、携帯電話40以外の携帯情報端末、例えばPDA、小型パソコンを用いることができる。また、受信器30に通信機能及び画像取り込み機能を持たせて、携帯電話40を介することなく、受信器30とサーバ50を接続しても良い
【0018】
図3に示すように、入力ペン20の光源からの発光と、超音波発振部における発振は同じタイミングで周期的に行われる。この発光及び発振は、例えば1秒間に80回の周期で行われる。ここで、受光部34での受光のタイミングに対して、超音波受信部32、33での受信タイミング(受信A(超音波受信部32)、受信B(超音波受信部33)(図3))はそれぞれΔT1、ΔT2だけ遅延する。ΔT1とΔT2の違いは、超音波受信部32と超音波受信部33を離間して設けたことにより入力ペン20の超音波発振部からの距離が異なるために生じる。また、入力ペン20における発光から受光部34における受光までの時間は、ΔT1とΔT2よりも十分小さいため、以下に述べる入力ペン20の位置の算出においては、入力ペン20における発光と同時と見なしている。
【0019】
入力ペン20の先端部の媒体M上における2次元座標(x,y)は次のようにして算出することができる。超音波受信部32を二次元座標の原点(0,0)に、超音波受信部33を(0,a)に配置するとともに、入力ペン20の先端部から超音波受信部32までの距離をb、超音波受信部33までの距離をcとすると、次の式(1)、(2)が成り立つ。ここで、距離b、cは、ずれ時間ΔT1、ΔT2と、超音波の進行速度から算出する。
+y=b (1)
+(y−a)=c (2)
これらの式よりx、yは次のように算出することができる。
x=SQRT[b−{(a−c)/2a}] 又は x=−SQRT[b−{(a−c)/2a}] (3)
y=(a−c)/2a (4)
ここで、SQRT[D]はDの平方根を表す。
この算出結果を、入力ペン20の発光及び発振の度に、時間を追って保存することによって、媒体M上における筆記者の筆跡を追従して保存することができる。
なお、入力ペン20の先端部の3次元座標を算出する場合は、超音波受信部を3つとし、これらの座標と入力ペン20の先端部までの距離から、上述の式(1)、(2)を3次元に適用した式を立てて入力ペン20の先端部の3次元座標を算出する。
【0020】
以上述べた入力ペン20の先端部の位置の算出は、携帯電話40を介して受信器30に接続されたサーバ50(位置算出手段)で行う。すなわち、まず、超音波受信部32及び超音波受信部33における受信タイミングデータ及び受光部34における受光タイミングデータが携帯電話40を介してサーバ50へ送信されると、サーバ50では、受信した受信タイミングデータ及び受光タイミングデータに基づいて、ずれ時間ΔT1、ΔT2を算出する。つづいて、ずれ時間ΔT1、ΔT2と、あらかじめ第2記憶部56に記憶された超音波の進行速度データから、入力ペン20の先端部から超音波受信部32までの距離b、及び、超音波受信部33までの距離cを算出する。さらに、あらかじめ第2記憶部56に記憶された超音波受信部33のy座標aと、算出された距離b、cを用いて、上記式(3)、(4)により、入力ペン20の先端部の2次元座標を算出する。ずれ時間ΔT1、ΔT2の算出、距離b、cの算出、及び、2次元座標の算出は、第2記憶部56にあらかじめ記憶させたプログラムにしたがって制御部52の制御のもとに行われ、算出結果は、経過時間ごとに第1記憶部54(入力情報記憶手段)内の異なるアドレスに順次記憶される。こうして記憶された2次元座標データを、制御部52の制御のもとで、同一の座標軸上に重ね合わせることにより筆記者の筆記の軌跡を再現することができる。ここで、第1記憶部54及び第2記憶部56としては、例えば、フラッシュメモリその他の半導体、ハードディスクを用いることができる。また、第1記憶部54及び第2記憶部56は、共通の記憶媒体を用いることもできる。
【0021】
なお、上述の説明では、入力ペン20の先端部の位置の算出をサーバ50で行うこととしたが、受信器30内に制御部52、第1記憶部54、第2記憶部56に相当する機能を持たせることにより、受信器30内で入力ペン20の位置の算出を行うこともできる。
【0022】
サーバ50の第2記憶部56内には、媒体M上に表示される所定フォーマットに関する情報(フォーマット情報)が記憶されている。すなわち、第2記憶部56は、フォーマット情報記憶手段としても機能する。制御部52は、受信器30上に表示されたフォーマットに対応したフォーマット情報を第2記憶部56から呼び出して、第1記憶部54内に展開する。より具体的には、受信器30上には、表示されたフォーマットに1対1に対応する識別情報が、例えばQRコード、バーコード、数字列、マイクロQRコードとして、表示されており、この識別情報を携帯電話40によって撮影すると、撮影データは、携帯電話40によりサーバ50に送信される。撮影データを受信したサーバ50は、第2記憶部56にあらかじめ記憶されたプログラムによって、撮影データが示す識別情報を分析し、その分析結果にしたがって第2記憶部56に記憶された複数のフォーマット情報の中から媒体Mに表示された所定フォーマットのフォーマット情報を選択する。選択されたフォーマット情報は、入力ペン20の位置の算出に用いる座標に対応する座標上の画像データとして、例えば画素毎に第1記憶部54の複数のアドレスに分割して保存される。なお、識別情報が数字列である場合は、携帯電話40の撮影機能は用いずに、キー操作によって識別情報を入力することもできる。
【0023】
ここで、所定フォーマットを例示するが、本発明の思想の範囲内にあればこれら以外のフォーマットを用いることもできる。
まず、報告書のフォーマットを挙げることができる。この報告書フォーマットは、例えば、屋外作業者(例:電力設備点検作業、各種工事)が作業経過について報告するための報告書、外務員が自らの行動を報告するための報告書、宅配便担当者の宅配状況を記録した報告書がある。また、医師が用いる患者のカルテや、宅配便業者が受取人から署名又は押印をもらう伝票も含まれる。これらのフォーマットについて本実施形態の情報記録システムを用いれば、それぞれの作業後にあらためてパソコンなどに入力し直す必要がなくなるとともに、筆記した内容が直ちに電子化されるため保管が容易であり、さらに、電子メールなどにより簡単に配布することができる。
【0024】
また、所定フォーマットの別の例としては、通信教育や模擬試験で用いる解答用紙がある。通信教育や模擬試験は、多数の受講者・受験者が利用するものであると同時に、迅速かつ正確に採点を行って、分析結果を示す必要がある。しかし、従来は、受講者又は受験者がすべて記入し終わった解答用紙を回収するのに時間を要し、回収後の整理、採点、分析のいずれにおいても迅速性と正確性を両立することが困難であった。これに対して本実施形態の情報記録システムを用いると、受講者又は受験者が解答用紙に記入している間にも、その内容を収集することができ、これにより採点、分析を迅速に行うことができる。さらに、収集するデータには受講者又は受験者のデータも付されているため、整理作業をきわめて容易に行うことができる。
【0025】
さらに、所定フォーマットのさらに別の例としては、警備員が警備会社に送る報告書や各種設計図面がある。前者では、異常時の状況説明を具体的に行うことができ、後者では、客先での設計変更を直ちにフィードバックすることができる。
【0026】
また、別の例としては、通信販売のカタログがある。例えば、カタログの各ページを所定フォーマットとして、カタログの利用者が商品の写真や説明の記載上で所定の筆記操作(例えば○印を描く操作)を行うことが購入希望の意思表示であると設定すれば、購入申し込みを極めて簡単な手続きで行うことができ、利用者の便宜に帰することができる。
【0027】
さらに、別の例としては、いわゆるご用聞きで用いる発注書がある。この発注書は、客先に出向いたときに受けた注文をその場で筆記するものであって、客先からもどることなく直ちに注文内容を手配することができる。
【0028】
第1記憶部54に記憶された、入力ペン20の先端の座標の算出結果及びフォーマット情報は、互いに対応するように、言い換えれば、実際に筆記者が媒体M上のフォーマットに筆記したのと同じ状態となるように、重ね合わせられる(適合される)。この重ね合わせ(適合)は、第2記憶部56にあらかじめ記憶されたプログラムにしたがって、制御部52(適合手段)によって実行される。適合結果は、第1記憶部54に保存されて、入力ペン20を用いて媒体M上に筆記された情報が、所定フォーマットに対応した形で記憶される。入力ペン20による筆記情報を所定フォーマットに対応させるためには、両者の座標軸を一致させる必要がある。この作業は、例えば、媒体M上に表示された所定フォーマットの複数の所定位置を入力ペン20の先端部で指示して、これらの位置の座標を算出し、これらの座標を、第1記憶部54に展開されたフォーマット情報で対応する位置の座標と一致するように演算することによって行う。この演算は、第2記憶部56にあらかじめ記憶されたプログラムにしたがって制御部52が行う。
【0029】
サーバ50は、入力ペン20の位置算出及び所定フォーマットとの適合を、例えば時分割処理によって、複数の入力ペン20について並行して行うことができる。これらの処理経過、処理結果、及び、分析結果は、サーバ50に接続された複数の端末62、64、66へ送出される。ここで、分析処理は、処理結果のデータを用いて、第2記憶部56にあらかじめ記憶させたプログラムにしたがって制御部52が行う。また、処理結果及び分析結果は、携帯電話40に送ることもでき、これにより、筆記者への迅速かつ正確なフィードバックを実現することができる。
【0030】
上述の本実施形態では、超音波を用いて入力ペン20の位置を算出する例を示したが、本発明は超音波以外の手段、例えば電磁誘導や光を用いて入力ペン20の位置を算出することもできる。
【0031】
電磁誘導を用いる場合は、例えば、入力ペン20に電磁誘導のためのデジタイザの機能を持たせるとともに、受信器30に代えてパッドを用いる。このパッド上には媒体Mが載置され、媒体M上で入力ペン20を動かすと、パッド内に設けた検出回路が入力ペン20の位置を算出する。
【0032】
光を用いる場合は、例えば赤外光を用いることができ、例えば、入力ペン20に発光部を設ける一方、受信器30に代えて受光部を設けて、発光部から出射した光を受光部で受光するまでの時間を用いて入力ペン20の位置を算出する。
【0033】
さらに、位置算出手段と入力ペン20をケーブルで電気的に接続して、パーソナルコンピュータのマウスと同様の原理により、入力手段の位置を算出することもできる。
【0034】
本発明について上記実施形態を参照しつつ説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、改良の目的または本発明の思想の範囲内において改良または変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】本発明の実施形態に係る情報記録システムの構成を示す概念図である。
【図2】本発明の実施形態に係る入力ペンを用いて筆記しているときの受信器との関係を示す概念図である。
【図3】入力ペンにおける発光及び発振と、受信器における受光及び受信のタイミングを示すチャート図である。
【符号の説明】
【0036】
10 情報記録システム
20 入力ペン(入力手段)
30 受信器(受信手段)
40 携帯電話(携帯情報端末)
50 サーバ
52 制御部(位置算出手段、適合手段)
54 第1記憶部(入力情報記憶手段)
56 第2記憶部(フォーマット情報記憶手段)
M 媒体


【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定フォーマットが表示された媒体上に筆記するための入力手段と、
前記入力手段の位置を算出する位置算出手段と、
前記位置算出手段によって算出された前記入力手段の位置情報を経過時間毎に記憶する入力情報記憶手段と、
前記所定フォーマットに関する情報を記憶させたフォーマット情報記憶手段と、
前記入力情報記憶手段に記憶された入力情報を、前記フォーマット情報記憶手段に記憶されたフォーマット情報に対応させる適合手段と、
を具備し、
前記入力手段を用いて前記媒体上に筆記された情報を、前記フォーマットに対応させて記憶することを特徴とする情報記録システム。
【請求項2】
前記入力手段は超音波発振部を有し、
前記情報記録システムは、前記超音波発振部で発振された超音波を受信する複数の超音波受信部を備えた受信手段を具備し、
前記位置算出手段は、前記超音波発振部で発振された超音波が2つの超音波受信部で受信されるまでの時間を用いて前記入力手段の位置を算出する請求項1に記載の情報記録システム。
【請求項3】
前記入力手段は、前記超音波発振部から超音波が発振されるタイミングに合わせて発光する光源を備え、
前記受信手段は、前記光源からの出射光を受光する受光部を備え、
前記位置算出手段は、前記受光部が受光したタイミングに基づいて、前記超音波発振部で発振された超音波が2つの超音波受信部で受信されるまでの時間を算出する請求項2に記載の情報記録システム。
【請求項4】
前記所定フォーマットが表示された媒体には、前記所定フォーマットに対応する識別情報が表示され、
前記適合手段と通信可能であるとともに、前記識別情報を取り込み可能な携帯情報端末を備え、
前記携帯情報端末は、取り込んだ識別情報を前記適合手段へ送信し、
前記識別情報を受信した前記適合手段は、対応するフォーマット情報へ、前記入力情報記憶手段に記憶された入力情報を対応させる請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の情報記録システム。
【請求項5】
前記識別情報はQRコードとして表示されている請求項4に記載の情報記録システム。

【図2】
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【図3】
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【図1】
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【公開番号】特開2009−169603(P2009−169603A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−5898(P2008−5898)
【出願日】平成20年1月15日(2008.1.15)
【出願人】(000108328)ゼブラ株式会社 (172)
【出願人】(508014291)株式会社エヌシーテック (1)
【Fターム(参考)】