説明

情報記録媒体処理装置

【課題】曲がりカードのような搬送困難な情報処理記録媒体をより確実に排出することが可能な情報記録媒体処理装置を提供する。
【解決手段】情報記録媒体を搬送する搬送手段(ローラ15等)と、搬送手段を駆動する駆動モータ14と、搬送手段の搬送異常を検知する異常検知手段(センサ1〜5)と、主電源からの電力を蓄電するとともに、駆動モータ14に対する主電源からの給電が停止したときに駆動モータ14に給電する補助電源(バックアップコンデンサ41)と、を有し、異常検知手段が搬送異常を検知したときに、補助電源の電圧を昇圧する昇圧手段(電源昇圧回路45)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば銀行カードやクレジットカードなどの情報記録媒体に対して情報の記録又は再生を行う情報記録媒体処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、金融機関などで使用され、キャッシュレスや個人認証などを実現するカードとして、プラスチック基板表面に磁気ストライプが形成された磁気カードや、プラスチック基板内部に集積回路チップ(ICチップ)が埋設されるとともに、表面にIC端子が配置されたICカードがある。そして、これら磁気カードやICカードに対する情報の記録又は再生は、磁気ヘッドやIC接点を備えたカードリーダによって行われる。
【0003】
カードリーダの中には、補助電源としてバックアップコンデンサが設けられているものがある(例えば特許文献1参照)。このカードリーダでは、電源投入時からバックアップコンデンサへの充電が行われている。具体的には、図9を用いて説明する。
【0004】
図9は、従来のカードリーダにおける電源周辺の電気的構成を示す回路図である。
【0005】
図9において、主電源(図示せず)はコネクタ111に接続される。主電源からの電流は、コネクタ111,ヒューズ112,ダイオード113を通過した後、電源電圧変換回路114(DCDCコンバータやレギュレータ等から構成される)に流れ込む。そして、ここで適当な電圧に変換された後、CPUやロジックIC等の電源115として出力される。一方、ダイオード113を通過した電流は、モータの電源116としても使われるとともに、抵抗118及びコネクタ119を介してバックアップコンデンサ120の充電電流としても使われる。このようにして、電源投入時からバックアップコンデンサへの充電が行われている。なお、例えば停電が起きたときには(すなわち、停電検知回路に接続される電源121によって停電が検知されたときには)、バックアップコンデンサ120に蓄電された電荷は、ダイオード117を介してモータの電源116に流れ込む。これによりモータを駆動することができ、ひいては停電時においてもカードを外に排出することができる。
【0006】
【特許文献1】特開2002−62956号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、カードジャムが発生した後に停電し、バックアップコンデンサ120によって駆動モータを駆動する際、次のような問題が生じる場合がある。すなわち、バックアップコンデンサ120の電圧としては、一般に、バックアップコンデンサ120の漏れ電流やダイオード117の電力ロス等に起因して、カードリーダの電源電圧(コネクタ111に接続された主電源の電圧)よりも低くなる。したがって、停電時において、カードを排出するために必要なモータ出力を得ることが困難になる場合があり、例えば、曲がりカードのような搬送困難なカードを排出できない場合がある。
【0008】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その目的は、曲がりカードのような搬送困難な情報処理記録媒体をより確実に排出することが可能な情報記録媒体処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以上のような課題を解決するために、本発明は、以下のものを提供する。
【0010】
(1) 情報記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段を駆動する駆動モータと、前記搬送手段の搬送異常を検知する異常検知手段と、主電源からの電力を蓄電するとともに、前記駆動モータに対する前記主電源からの給電が停止したときに前記駆動モータに給電する補助電源と、を有し、前記異常検知手段が前記搬送異常を検知したときに、前記補助電源の電圧を昇圧する昇圧手段を備えることを特徴とする情報記録媒体処理装置。
【0011】
本発明によれば、搬送手段と、駆動モータと、異常検知手段と、補助電源とを有する情報記録媒体処理装置に、異常検知手段が情報記録媒体の搬送異常を検知したとき、補助電源の電圧を昇圧する昇圧手段を設けることとしたので、補助電源の電圧を昇圧させることで、駆動モータの出力を向上させることができる。
【0012】
したがって、例えば停電時に補助電源によって駆動モータを駆動する場合において、カードを排出するために必要なモータ出力を得ることができ、ひいては曲がりカードのような搬送困難な(或いは異型な)情報記録媒体であってもより確実に排出することができる。
【0013】
また、本発明は、停電時でなくても適用可能である。詳細に説明すると、情報記録媒体処理装置の電源(主電源)の電圧を駆動モータに加えても、情報記録媒体が適切に排出されない場合、上述した異常検知手段によって搬送異常が検知され、上述した昇圧手段によって補助電源の電圧が昇圧されるので、昇圧された補助電源の電圧を駆動モータに加えることによって、情報記録媒体をより確実に排出することができる。
【0014】
さらに、通常の情報記録媒体処理装置の電源(主電源)では、±10%(機種によっては±5%)の許容値が設定されている。例えば、+12V電源の情報記録媒体処理装置の場合、実際の電源は+10.8Vとなっている場合がある。そうすると、+12V電源よりも低い電源電圧によって駆動される駆動モータでは、情報記録媒体処理装置を適切に排出できないことも考えられる。しかし、本発明によれば、この場合であっても、昇圧された補助電源の電圧を駆動モータに加えることによって、情報記録媒体をより確実に排出することができる。
【0015】
(2) 前記駆動モータ及び前記補助電源に対する給電経路を切り替える制御手段を備え、前記制御手段は、前記異常検知手段が前記搬送異常を検知したときに、前記昇圧手段を作動させて前記補助電源を昇圧するとともに、前記駆動モータを駆動する電源として、前記主電源から前記補助電源に切り替えることを特徴とする(1)記載の情報記録媒体処理装置。
【0016】
本発明によれば、情報記録媒体処理装置に、上述した駆動モータ及び補助電源に対する給電経路を切り替える制御手段を設け、その制御手段は、異常検知手段が搬送異常を検知したときに、昇圧手段を作動させて補助電源を昇圧するとともに、駆動モータを駆動する電源として、主電源から補助電源に切り替えることとしたので、停電が生じていなくても、曲がりカード等のような搬送困難な情報記録媒体をより確実に排出することができる。
【0017】
(3) 前記制御手段は、前記異常検知手段が前記搬送異常を検知したときに、前記昇圧手段を作動させて前記補助電源を昇圧するとともに、前記駆動モータに対する前記主電源からの給電が停止したときに、前記駆動モータを駆動する電源として、前記主電源から前記補助電源に切り替えることを特徴とする(2)記載の情報記録媒体処理装置。
【0018】
本発明によれば、上述した制御手段は、異常検知手段が搬送異常を検知したときに、昇圧手段を作動させて補助電源を昇圧するとともに、駆動モータに対する主電源からの給電が停止したときに、駆動モータを駆動する電源として、主電源から補助電源に切り替えることとしたので、ジャムが発生しているときに停電が生じた場合であっても、曲がりカード等のような搬送困難な情報記録媒体をより確実に排出することができる。
【0019】
(4) 前記異常検知手段は、前記情報記録媒体処理装置内に挿入された情報記録媒体の端部を検知する複数の位置検知センサであって、当該位置検知センサの信号出力に基づいて、前記搬送異常を検知することを特徴とする(1)から(3)のいずれか記載の情報記録媒体処理装置。
【0020】
本発明によれば、上述した異常検知手段は、情報記録媒体処理装置内に挿入された情報記録媒体の端部を検知する複数の位置検知センサであって、その位置検知センサの信号出力に基づいて、搬送異常を検知することとしたので、簡易かつ安価に異常検知手段を構成することができ、ひいては搬送困難な情報記録媒体をより確実に排出することができる
【0021】
(5) 前記異常検知手段は、前記駆動モータの回転数を検出するモータエンコーダであって、当該モータエンコーダからの出力信号の停止に基づいて、前記搬送異常を検知することを特徴とする(1)から(3)のいずれか記載の情報記録媒体処理装置。
【0022】
本発明によれば、上述した異常検知手段は、駆動モータの回転数を検出するモータエンコーダであって、モータエンコーダからの出力信号の停止に基づいて、搬送異常を検知することとしたので、簡易かつ安価に異常検知手段を構成することができ、ひいては搬送困難な情報記録媒体をより確実に排出することができる。
【0023】
(6) 前記駆動モータに対して前記補助電源からの給電を行う補助電源系統を有する情報記録媒体処理装置であって、前記補助電源系統には、前記補助電源の電圧を昇圧する昇圧回路と、所定のタイミングで非導通状態から導通状態に切り替わる切り替え回路と、が設けられ、両者は並列接続されていることを特徴とする(1)から(5)のいずれか記載の情報記録媒体処理装置。
【0024】
本発明によれば、情報記録媒体処理装置に、上述した駆動モータに対して補助電源からの給電を行う補助電源系統が設けられ、その補助電源系統には、補助電源の電圧を昇圧する昇圧回路と、所定のタイミングで非導通状態から導通状態に切り替わる切り替え回路とが設けられている。そして、両者は並列接続されていることとしたので、昇圧回路を通じて補助電源の電圧が昇圧され、切り替え回路を通じて補助電源から駆動モータに高い電圧を加えることができ、ひいては、曲がりカード等のような搬送困難な情報処理記録媒体をより確実に排出することができる。
【発明の効果】
【0025】
以上説明したように、本発明によれば、補助電源の電圧を昇圧する昇圧手段を設けることとしたので、停電が生じる・生じないに拘わらず、曲がりカード等のような搬送困難な情報処理記録媒体をより確実に排出することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0027】
図1は、本発明の実施の形態に係るカードリーダ100の主要構成の概要を示す概念図である。また、図2は、本発明の実施の形態に係るカードリーダ100の電気的構成の概要を示す概念図である。なお、図1に示すカードリーダ100は、例えばATM(ホスト)などの上位装置200に組み込まれる装置であり、インターフェース39を介して、上位装置200からコマンドを受信したり、上位装置200へコマンド実行結果等の情報を送信したりする(図1参照)。また、図1に示すカードリーダ100は、磁気ヘッド17,18及びIC接点22を備え、磁気カードとICカードの両方をハンドル可能な複合機となっている。さらに、図1においては、左側をカードリーダ100の手前側とし、右側をカードリーダ100の奥側とする。
【0028】
図1及び図2において、カードリーダ100は、磁気カード又はICカードの取り込み口となるカード挿入口11と、外の粉塵や異物が入り込むのを防ぐシャッター13と、このシャッター13を変位駆動するソレノイド12と、挿入されたカードを搬送する搬送手段(ローラ15及びローラ16,ローラ19及びローラ20,ローラ23及びローラ24)と、この搬送手段を駆動する駆動モータ14と、カード上の磁気ストライプに摺接させ、カードに対してリードライト処理を行う磁気ヘッド17,18と、所定の通信位置まで搬送されたカードのIC端子371(図2参照)に接触して、カードとの通信を可能にするIC接点(IC接点ブロック機構)22と、IC接点22をIC端子371に接触・離脱可能に移動させるIC接点接離手段21と、を有している。
【0029】
IC接点22は、ICカード上のIC端子371と実際に接触するために、搬送路に向かって並ぶ複数個の金属端子(コイルバネ等)を備えている。また、IC接点22は、IC接点接離手段21に支持されて搬送路に臨んでいる。そして、IC接点接離手段21の作用によって、ICカードに接近・離反可能であって、ICカードの表面にIC接点22を接触・離脱させて信号の授受を行う。IC接点22には、ICカードとの信号授受を制御するICカードリードライト回路37(図2参照)が設けられており、このICカードリードライト回路37にIC接点22の一端が電気的に接続されている。
【0030】
IC接点接離手段21は、IC接点22をICカードのIC端子371に接触・離脱させる回動アーム21bと、この回動アーム21bを駆動する駆動源(ソレノイド21a)と、から構成されている。ソレノイド21aは、プランジャ(図示せず)を直線状に往復させることによって回動アーム21bを回動させるものである。そして、プランジャは、コイルバネ(図示せず)によって突出する方向に付勢されており、ソレノイド21aに通電していない間は、その弾性力により、突出してIC接点22をICカードから離反させる一方で、通電時は、ソレノイド21aの筐体に引っ込んでIC接点22をICカードに接近させる。これにより、ソレノイド21aが非通電になると、ソレノイド21aの駆動が解除され、IC接点22は、自動的にICカードから離反することになる。
【0031】
なお、本実施形態では、IC接点接離手段21として、回動アーム21bやソレノイド21aを用いているが、その他、IC接点22を、ICカードのIC端子371に接触・離脱させることが可能な機構であれば、如何なるものであってもよい。また、本実施形態では、IC接点22をIC端子371に対して近接するように駆動する駆動源として、ソレノイド21aを採用しているが、その他、かかる機能を実現しうる駆動源であれば、如何なるものであってもよい。
【0032】
IC接点22は、ICカードのIC端子371と接触して信号授受をし、通信を行うための接触端子である。IC接点22は、ICカードの規格に対応するよう配置した複数のコイルバネ等によって構成されている。また、IC接点22は、例えばICカードの進行方向と直行する方向に2列並べられているとともに、半田付け等によってICカードリードライト回路37に電気的に接続されている。なお、IC接点22を構成する複数のコイルバネは、それぞれがくさび形状をしており、IC端子371とより確実に接触できるように、接触時に撓むことが可能な部材で形成されている。
【0033】
一方、搬送手段は、(駆動)ローラ15と、搬送路を挟んでローラ15と対向配置された(従動)ローラ16と、を有しており、カード挿入口11に近い側のローラ15と、IC接点22に近い側のローラ19とは、例えば伝達ベルト等によって連結されている。IC接点22に近い側の(従動)ローラ20は、例えば伝達ベルト等によって、(ノブ用)ローラ24と連結されており、搬送路を挟んでローラ24と対向する位置に(ノブ用駆動)ローラ23が設けられている。
【0034】
本実施形態では、搬送手段の搬送異常を検知する「異常検知手段」として、エンコーダ14aと、複数のセンサ1〜5が設けられている。エンコーダ14aは、駆動モータ14の回転数を検出する「モータエンコーダ」の一例であって、CPU31は、この出力信号の停止に基づいて搬送異常を検知することができる。複数のセンサ1〜5は、カードリーダ100内に挿入されたカードの端部を検知する複数の「位置検知センサ」の一例であって、この信号出力に基づいて搬送異常を検知することができる。
【0035】
エンコーダ14aの具体例としては、光学式のエンコーダが考えられる。光学式のエンコーダは、円周方向に離散的に複数個の透光穴が形成された付属ローラを有し、この付属ローラが回転すると、複数個の透光穴により所定の検出光が断続的に遮られるようになっている。そして、検出光の断続的な変化を受光素子等で検出して、電気的なパルスに変換する。これにより、付属ローラを搬送路に臨ませ、ローラ15が回転したとき、すなわちカードが移動したときに、付属ローラが回転するように構成することによって、搬送手段の駆動(ローラ15の回転)に対応するパルスを検出することができる。その結果、カードが移動したか、或いは、カードが搬送路内で詰まったか(すなわちカードジャムが発生したか)等を検知することができる。
【0036】
一方、複数のセンサ1〜5の具体例としては、光学式センサが考えられる。具体的には、発光素子(フォトダイオード)と受光素子(フォトセンサ)を、搬送路を挟むように配置して、カードによって光が遮られることを契機として、カード(の端部)が通過したことを把握する。このような光学式センサを複数個(図1では5個)配置することによって、搬送路におけるカード位置を把握することができる。
【0037】
なお、エンコーダ14aについては、特別に上述した光学式のエンコーダを設けなくても、例えばカードの搬送スピードを検出するため、或いはその他駆動モータ14の回転制御に使うために既にエンコーダが組み込まれていれば、その既存のエンコーダを用いることもできる。また、光学式センサについては、その他、磁気式センサやレバー式センサなどで代用することも可能である。さらに、図1では、エンコーダ14aとセンサ1〜5の両方が設けられているが、勿論いずれか一方であってもよい。
【0038】
次に、カードリーダ100の電気的な構成について詳細に説明する。図1及び図2において、カードリーダ100は、主として、装置全体を統合的に制御するCPU31と、CPU31の指令に基づいて駆動モータ14の駆動制御を行うモータ制御回路32と、エンコーダ14aにおいて発生した電気的なパルスを処理し、処理結果をCPU31に転送するモータエンコーダ読み取り回路33と、CPU31の指令に基づいてソレノイド12を駆動制御するシャッターソレノイド駆動回路34と、CPU31の指令に基づいてソレノイド21aを駆動制御するIC接点ソレノイド駆動回路35と、磁気ヘッド17,18で検出された磁気データの読み取りを行う磁気データ読み取り回路36(ISOTrack1,2及びJIS2Track)と、上述したICカードリードライト回路37と、バックアップ制御回路38と、を有している。また、CPU31には、上述したセンサ1〜3及び5のセンサ出力が入力されるようになっており、センサ4のセンサ出力については、ICカードリードライト回路37に入力されるようになっている(図2参照)。
【0039】
なお、図2では図示していないが、各種プログラムやパラメータが格納されるROMや、CPU31のワーキングエリアとして機能するRAMなども有している。また、本実施形態では、CPU31のメイン基板とICカードリードライト回路37の基板とは別基板としているが、もちろん単一の基板であっても構わない。
【0040】
ここで、本実施形態に係るカードリーダ100では、基板上の電源40(図1参照。図2では省略)に、12V電源だけではなく、12V電源からの電力を蓄電するとともに、駆動モータ14に対する主電源からの給電が停止したときに駆動モータ14に給電するバックアップコンデンサ41が接続されている。そして、このバックアップコンデンサ41に対する制御は、バックアップ制御回路38によって行われる。なお、ここでは「補助電源」としてバックアップコンデンサ41を考えるが、二次バッテリなどを用いることもできる。以下、電源40及びその周辺回路(バックアップ制御回路38を含む)について詳細に説明する。
【0041】
[電源周辺の電気的構成]
図3は、本実施形態に係るカードリーダ100における電源周辺の電気的構成を示す回路図である。
【0042】
図3において、主電源(12V電源)は、コネクタCN1に接続される。主電源からの電流は、コネクタCN1,ヒューズF1,ダイオードD1を通過した後、電源電圧変換回路42(DCDCコンバータやレギュレータ等から構成される)に流れ込む。そして、ここで適当な電圧に変換された後、CPU31やICカードリードライト回路37(ロジックIC)等の電源43として出力される。
【0043】
一方、ダイオードD1を通過した電流は、モータの電源44としても使われるとともに、ダイオードD2,抵抗R1及びコネクタCN2を介して、バックアップコンデンサ41の充電電流としても使われる。このとき、端子47を介して、CPU31から電源昇圧回路45に、バックアップコンデンサ41の電圧の昇圧を許容する指令があると、電源昇圧回路45が作動し、バックアップコンデンサ41の電圧が昇圧される。
【0044】
そして、端子48を介して、CPU31からバックアップコンデンサ41の電荷使用指令があると、バックアップコンデンサ41に蓄電された電荷は、コネクタCN2,FET(トランジスタ)Q2を介して、駆動モータ14の電源44に流れ込む。より具体的には、バイポーラトランジスタQ1のベース端子に、CPU31から所定電圧が印加されると、ON状態となってコレクタ電流が流れ、これを契機としてFETQ2もON状態となる。これにより、バックアップコンデンサ41に蓄電された電荷は、駆動モータ14の電源44に流れ込む。
【0045】
CPU31は、異常検知手段によって搬送異常が検知され、エンコーダ14aのパルス又はセンサ1〜5のセンサ出力に基づいてカードジャムが発生したと判断したとき、電源昇圧回路45に対して、上述したバックアップコンデンサ41の電圧昇圧許容指令を送る。そうすると、電源昇圧回路45が作動し、この電源昇圧回路45を介してバックアップコンデンサ41の電圧が昇圧される。その後、CPU31は、バイポーラトランジスタQ1及びFETQ2を用いて、駆動モータ14を駆動する電源として、主電源からバックアップコンデンサ41に切り替える。このように、CPU31は、バックアップコンデンサ41及び駆動モータ14に対する給電経路を切り替える「制御手段」の一例として機能する。
【0046】
なお、駆動モータ14に対する給電経路を切り替えるタイミングとしては、例えば、停電検知回路に接続される電源46をモニタすることによって停電が検知され、駆動モータ14に対する主電源からの給電が停止したとき、とすることができる。また、図3に示す電源43,電源44,電源46などは、図2に示す電源40に含まれる。また、電源昇圧回路45は、DCDCコンバータやレギュレータ等から構成される。
【0047】
このように、本実施形態に係るカードリーダ100では、駆動モータ14に対してバックアップコンデンサ41からの給電を行う補助電源系統(コネクタCN2と電源44の間の電気系統)が設けられており、この補助電源系統には、バックアップコンデンサ41の電圧を昇圧する電源昇圧回路45と、所定のタイミング(CPU31の指令を受信したタイミング)で非導通状態から導通状態に切り替わる切り替え回路(本実施形態ではバイポーラトランジスタQ1及びFETQ2)が設けられ、両者は並列接続されている。
【0048】
[処理動作]
次に、カードリーダ100の処理動作について説明する。まずは、カードリーダ100において実行される基本処理動作(処理シーケンス)について概説する。カード挿入口(ゲート口)11から挿入されたカードは、センサ1のセンサ出力を契機として、ローラ15やローラ16等の搬送手段により奥に取り込まれる。そして、センサ2のセンサ出力を契機として、磁気ヘッド17,18によって、カード上の磁気ストライプに記録された磁気データが読み込まれる。その後、カードは更にその奥に運ばれる。そして、カードのIC端子371に、IC接点22を正確に下ろすための位置出しを行う。この位置だしは、センサ3のセンサ出力を契機として行うことができる。センサ4のセンサ出力を契機として、カードが所定の通信位置に搬送されると、IC接点22をONして、カードとの通信を行う。通信が完了すると、IC接点22をOFFして、カードをカード挿入口11に搬送し、カードをユーザに返却して「取引き」が完了する。
【0049】
ここで、このような一連の処理において、カードジャムが発生した場合は、「取引き」を中止し、カードをユーザに返却することになるが、曲がりカードのような搬送困難なカードが挿入された場合には、排出できないことがある。そこで、本実施形態に係るカードリーダ100では、このような場合に、電源昇圧回路45によって昇圧されたバックアップコンデンサ41から、駆動モータ14に対する給電を行うようにしている。以下、図4〜図7のフローチャートを用いて、カードリーダ100の処理動作を詳細に説明する。なお、図4〜図7では、磁気データの読み取りに着目しているが、ICカードの電子情報の読み取りについても同様である。また、図4〜図7のフローチャートでは、上位装置200又はユーザを「ホスト」と記載し、カードリーダ100を「カードリーダライタ」と記載している。
【0050】
図4は、カードを挿入して、正常に磁気データの読み取りが行われる場合における処理動作を示すフローチャートである。
【0051】
図4において、ホストからカード挿入コマンドが送信され(ステップS1)、これを受信したカードリーダライタのCPU31(ステップS2)は、シャッター13をオープンにする(ステップS3)。そして、ユーザによってカード挿入が行われる(ステップS4)。
【0052】
次に、カードリーダライタのCPU31は、センサ1によってカード挿入を検知すると(ステップS5)、駆動モータ14を回転させる(ステップS6)。センサ1がカードを検知した後、ある一定時間を過ぎてもセンサ2がカードを検知しないとき、CPU31はカードジャムが発生したと(ジャムエラーと)判断する。或いは、エンコーダ14aの信号が止まったとき、ジャムエラーと判断する(ステップS7)。
【0053】
次に、センサ2でカードが検知されると(ステップS8)、磁気ヘッド17,18を通じて磁気データの読み取りが開始される(ステップS9)。センサ2がカードを検知した後、ある一定時間を過ぎてもセンサ3がカードを検知しないとき、CPU31はカードジャムが発生したと(ジャムエラーと)判断する。或いは、エンコーダ14aの信号が止まったとき、ジャムエラーと判断する(ステップS10)。
【0054】
ステップS10でジャムエラーと判断されなければ、センサ3でカードが検知される(ステップS11)。センサ3がカードを検知した後、ある一定時間を過ぎてもセンサ4がカードを検知しないとき、CPU31はカードジャムが発生したと(ジャムエラーと)判断する。或いは、エンコーダ14aの信号が止まったとき、ジャムエラーと判断する(ステップS12)。
【0055】
ステップS12でジャムエラーと判断されなければ、センサ4でカードが検知される(ステップS13)。その後、磁気データの読み取りが終了し(ステップS14)、駆動モータ14の回転が停止し、CPU31はシャッター13をクローズする(ステップS15)。最後に、CPU31は、磁気データをホストに送信し、ホストはこれを受信する(ステップS16,ステップS17)。
【0056】
図5は、カードを挿入した後、カードジャムが発生した場合において、"従来の"処理動作を示すフローチャートである。なお、ステップS21〜ステップS32までの処理は、図4に示すステップS1〜ステップS12までの処理と同じであるので、説明を省略する。
【0057】
図5において、ステップ32の処理においてジャムエラーと判断されたと仮定する(ステップS33)。具体的には、一定時間経過してもセンサ4でカードが検知されない場合である。この場合、磁気データの読み取りが終了し(ステップS34)、駆動モータ14の回転が停止する(ステップS35)。
【0058】
そして、カードリーダライタは、ホストに対し、ジャム発生の返信を行う(ステップS36)。これを受信したホストは、カードリーダライタに対してカード排出コマンドを送信する(ステップS37)。コマンドを受信したカードリーダライタは(ステップS38)、モータ制御回路32を通じて駆動モータ14を逆回転させる(ステップS39)。その後、センサ3がカードを検知した後、ある一定時間を過ぎてもセンサ2がカードを検知しないとき、CPU31はカードジャムが発生したと(ジャムエラーと)判断する。或いは、エンコーダ14aの信号が止まったとき、ジャムエラーと判断する(ステップS40)。
【0059】
ステップS40でジャムエラーと判断されなければ、センサ2でカードが検出される(ステップS41)。その後、センサ2がカードを検知した後、ある一定時間を過ぎてもセンサ1がカードを検知しないとき、CPU31はカードジャムが発生したと(ジャムエラーと)判断する。或いは、エンコーダ14aの信号が止まったとき、ジャムエラーと判断する(ステップS42)。
【0060】
ステップS42でジャムエラーと判断されなければ、センサ1でカードが検出される(ステップS43)。その後、センサ2がカードを検知した後、ある一定時間を過ぎてもセンサ2がカード無検知状態とならないとき、CPU31はカードジャムが発生したと(ジャムエラーと)判断する。或いは、エンコーダ14aの信号が止まったとき、ジャムエラーと判断する(ステップS44)。
【0061】
ステップS42でジャムエラーと判断されなければ、センサ2がカード無検知状態となり(ステップS45)、駆動モータ14の回転は停止する(ステップS46)。そして、カードリーダライタはカード排出の返信を行って(ステップS47)、ホストはこれを受信する(ステップS48)。
【0062】
このように、従来の処理動作では、駆動モータ14の駆動源としては、常時主電源(+12V電源)が用いられている。次に、本実施形態に係るカードリーダ100において、駆動モータ14の駆動源として、バックアップコンデンサ41を用いたときの処理動作について説明する。
【0063】
図6は、カードを挿入した後、カードジャムが発生した場合において、昇圧されたバックアップコンデンサ41による給電の処理動作を示すフローチャートである。特に、図6では、停電が生じていないケースについて説明する。なお、ステップS51〜ステップS66までの処理は、図5に示すステップS21〜ステップS36までの処理と同じであるので、説明を省略する。
【0064】
図6において、ステップS66の処理により、カードリーダライタからホストへジャム発生の返信が送られたとき、ホストは、これを受信するとともに、バックアップコンデンサ41の電圧上昇コマンド(昇圧指令)をカードリーダライタへ送信する(ステップS67)。
【0065】
電圧昇圧コマンドを受信したカードリーダライタのCPU31は(ステップS68)、バックアップコンデンサ41の電圧を上昇させる(ステップS69)。具体的には、図3を用いて説明したように、CPU31は、端子47を介して、バックアップコンデンサ41の電圧の昇圧を許容する指令を送る。その結果、電源昇圧回路45が作動し、バックアップコンデンサ41の電圧が昇圧される。
【0066】
次に、カードリーダライタのCPU31は、電圧上昇済みの返信をホストに送り(ステップS70)、これを受信したホストは、カード排出コマンドを送信する(ステップS71)。このとき、バックアップコンデンサ41の電荷を用いるように指示する。これを受信したカードリーダライタのCPU31は(ステップS72)、端子48を介して、バイポーラトランジスタQ1のベース端子に所定電圧を印加し、これをON状態にする。そうすると、バイポーラトランジスタQ1においてコレクタ電流が流れ、これを契機としてFETQ2もON状態となり、バックアップコンデンサ41に蓄電された電荷が駆動モータ14の電源44に流れ込む。このようにして、駆動モータ14を逆回転させる際(ステップS73)、駆動源としてバックアップコンデンサ41を用いるようにする。以下、ステップS74〜ステップS82の処理については、図5に示すステップS40〜ステップS48の処理と同じであるので、説明を省略する。
【0067】
図7は、カードを挿入した後、カードジャムが発生し、加えて停電した場合において、昇圧されたバックアップコンデンサ41による給電の処理動作を示すフローチャートである。なお、ステップS91〜ステップS106までの処理は、図6に示すステップS51〜ステップS66までの処理と同じであるので、説明を省略する。
【0068】
図7において、ステップS106の処理により、カードリーダライタからホストへジャム発生の返信が送られたとき、ホストは、これを受信するとともに、カードリーダライタにカード排出コマンドを送信する(ステップS107)。これを受信したカードリーダライタは(ステップS108)、駆動モータ14を逆回転させる(ステップS109)。その後、センサ3がカードを検知した後、ある一定時間を過ぎてもセンサ2がカードを検知しないとき、CPU31はカードジャムが発生したと(ジャムエラーと)判断する。或いは、エンコーダ14aの信号が止まったとき、ジャムエラーと判断する(ステップS110)。
【0069】
ここで、一定時間が過ぎ、再びジャムエラーが発生したとする(ステップS111)。そうすると、ステップS99と同様に磁気データの読み取りは終了しているので(ステップS112)、再び駆動モータ14の回転を停止する(ステップS113)。そして、カードリーダライタは、ホストにジャム発生の返信を行う(ステップS114)。これを受信したホストは、バックアップコンデンサ41の電圧上昇コマンド(昇圧指令)をカードリーダライタへ送信する(ステップS115)。
【0070】
電圧昇圧コマンドを受信したカードリーダライタのCPU31は(ステップS116)、バックアップコンデンサ41の電圧を上昇させる(ステップS117)。次に、カードリーダライタのCPU31は、電圧上昇済みの返信をホストに送る(ステップS118)。これを受信したホストは、カード排出コマンドを送信する(ステップS119)。このとき、バックアップコンデンサ41の電荷を用いるように指示する。
【0071】
ここで、停電が発生した場合であっても、バックアップコンデンサ41の電荷を用いるようにすることで、カードリーダ100内に詰まったカードをより確実に排出することができる。以下、ステップS120〜ステップS130の処理については、図6に示すステップS72〜ステップS82の処理と同じであるので、説明を省略する。
【0072】
[実施形態の効果]
以上説明したように、本実施形態に係るカードリーダ100によれば、異常検知手段がカードの搬送異常を検知したとき(図6ではステップS63)、バックアップコンデンサ41の電圧を昇圧させることとしたので(図6ではステップS67〜ステップS69)、駆動モータ14の出力を向上させることができる。したがって、停電が生じていない場合でも(図6参照)、カードジャム後に停電が生じた場合でも(図7参照)、カードを排出するために必要なモータ出力を得ることができ、ひいては曲がりカードのような搬送困難なカードであってもより確実に排出することができる。
【0073】
また、本実施形態に係るカードリーダ100は、定期的に補助電源の電圧を昇圧させるものではない。したがって、補助電源の寿命が短くなるのを防ぐことができる。
【0074】
さらに、停電検知後に、補助電源の電圧を出力側で昇圧することも考えられるが、この場合、停電時にジャムしたカードの排出を即座に行うことができない。しかし、本実施形態に係るカードリーダ100によれば、搬送手段の搬送異常(カードジャム時)にのみ、補助電源の電圧を入力側で昇圧させるので、これに伴い予測される主電源の電圧ロスを防ぐことができ、補助電源の寿命を延ばすことができ、停電の場合にもジャムしたカードを即座に排出することができる。
【0075】
[変形例]
図8は、本発明の他の実施の形態に係るカードリーダ100における電源周辺の電気的構成を示す回路図である。なお、図3と同じ電気的要素については、同じ符号で示す。
【0076】
主として、図8の回路図が図3の回路図と異なるところは、バックアップコンデンサ41に蓄電された電荷を駆動モータ14の電源44に流す方法である。すなわち、端子48を介して、CPU31からバックアップコンデンサ41の電荷使用指令があると、バックアップコンデンサ41に蓄電された電荷は、コネクタCN2,リレーRL1を介して、駆動モータ14の電源44に流れ込む。より具体的には、リレーRL1の励磁コイルに励磁電流が流れると、リレーRL1がON状態となって、バックアップコンデンサ41に蓄電された電荷が、駆動モータ14の電源44に流れ込む。このように、リレーRL1を用いることも可能である。
【0077】
なお、上述した実施形態では、昇圧されたバックアップコンデンサ41の電圧は+12V程度と考えているが、場合によっては+12V以上の電圧にすることも可能である。また、電源昇圧回路45については、バックアップコンデンサ41に取り付けることも可能である。これにより、カードリーダ100の使用状況と環境状況に合わせ、バックアップコンデンサ41の容量と充電回路の昇圧すべき電圧を決めることができる。
【産業上の利用可能性】
【0078】
以上説明したように、本発明は、例えばカードジャムが生じた場合でも、そのカードをより確実に排出することが可能なものとして有用である。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本発明の実施の形態に係るカードリーダの主要構成の概要を示す概念図である。
【図2】本発明の実施の形態に係るカードリーダの電気的構成の概要を示す概念図である。
【図3】本実施形態に係るカードリーダにおける電源周辺の電気的構成を示す回路図である。
【図4】カードを挿入して、正常に磁気データの読み取りが行われる場合における処理動作を示すフローチャートである。
【図5】カードを挿入した後、カードジャムが発生した場合において、"従来の"処理動作を示すフローチャートである。
【図6】カードを挿入した後、カードジャムが発生した場合において、昇圧されたバックアップコンデンサによる給電の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】カードを挿入した後、カードジャムが発生し、加えて停電した場合において、昇圧されたバックアップコンデンサによる給電の処理動作を示すフローチャートである。
【図8】本発明の他の実施の形態に係るカードリーダにおける電源周辺の電気的構成を示す回路図である。
【図9】従来のカードリーダにおける電源周辺の電気的構成を示す回路図である。
【符号の説明】
【0080】
100 カードリーダ
41 バックアップコンデンサ
42 電源電圧変換回路
43,44,46 電源
45 電源昇圧回路
47,48 端子
R1 抵抗
D1,D2 ダイオード
Q1 バイポーラトランジスタ
Q2 FET
CN1,CN2 コネクタ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報記録媒体を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段を駆動する駆動モータと、
前記搬送手段の搬送異常を検知する異常検知手段と、
主電源からの電力を蓄電するとともに、前記駆動モータに対する前記主電源からの給電が停止したときに前記駆動モータに給電する補助電源と、を有し、
前記異常検知手段が前記搬送異常を検知したときに、前記補助電源の電圧を昇圧する昇圧手段を備えることを特徴とする情報記録媒体処理装置。
【請求項2】
前記駆動モータ及び前記補助電源に対する給電経路を切り替える制御手段を備え、
前記制御手段は、前記異常検知手段が前記搬送異常を検知したときに、前記昇圧手段を作動させて前記補助電源を昇圧するとともに、前記駆動モータを駆動する電源として、前記主電源から前記補助電源に切り替えることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体処理装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記異常検知手段が前記搬送異常を検知したときに、前記昇圧手段を作動させて前記補助電源を昇圧するとともに、前記駆動モータに対する前記主電源からの給電が停止したときに、前記駆動モータを駆動する電源として、前記主電源から前記補助電源に切り替えることを特徴とする請求項2記載の情報記録媒体処理装置。
【請求項4】
前記異常検知手段は、前記情報記録媒体処理装置内に挿入された情報記録媒体の端部を検知する複数の位置検知センサであって、当該位置検知センサの信号出力に基づいて、前記搬送異常を検知することを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の情報記録媒体処理装置。
【請求項5】
前記異常検知手段は、前記駆動モータの回転数を検出するモータエンコーダであって、当該モータエンコーダからの出力信号の停止に基づいて、前記搬送異常を検知することを特徴とする請求項1から3のいずれか記載の情報記録媒体処理装置。
【請求項6】
前記駆動モータに対して前記補助電源からの給電を行う補助電源系統を有する情報記録媒体処理装置であって、
前記補助電源系統には、前記補助電源の電圧を昇圧する昇圧回路と、所定のタイミングで非導通状態から導通状態に切り替わる切り替え回路と、が設けられ、両者は並列接続されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか記載の情報記録媒体処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−31890(P2009−31890A)
【公開日】平成21年2月12日(2009.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−192944(P2007−192944)
【出願日】平成19年7月25日(2007.7.25)
【出願人】(000002233)日本電産サンキョー株式会社 (1,337)
【Fターム(参考)】