説明

感知可能な動き検出器

幾らかの実施形態では、第1の調節可能なレンズを有する第1のセンサと、第2の調節可能なレンズを有する第2のセンサと、を備える装置が開示される。コントローラは、第1のセンサおよび第2のセンサに連結される。コントローラは、第1モードにおいて第1のセンサおよび第2のセンサを独立して動作させ、第2モードにおいて第1の動きセンサおよび2の動きセンサを相互依存させて動作させる。

【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
今日利用可能な多くの動きセンサは、主にセキュリティ上の目的に適している。例えば、動きセンサが動きを検出すると、警告音が発される、または、光が点灯する、等の処置がとられうる。動きセンサは、通常は人の日常的な行動を計測または推測する道具としては利用されていない。
【0002】
患者を検出して、患者の移動、移動の頻度、および、移動の習性を監視する機能を有する動きセンサは、その患者を担当している介護人または担当医師にとって有用となる可能性がある。
【図面の簡単な説明】
【0003】
以下の詳細な説明を以下の図面とともに読むことで、本発明の実施形態がよりよく理解されよう。
【0004】
【図1】幾らかの実施形態による無線動き検出システムのブロック図である。
【0005】
【図2】幾らかの実施形態による動きセンサデバイスを示す。
【0006】
【図3】幾らかの実施形態による動きセンサデバイスの上面図である。
【0007】
【図4】幾らかの実施形態による動きセンサデバイスの側面図および正面図である。
【0008】
【図5】幾らかの実施形態による動きセンサデバイスを利用した被験者の検出および追跡を示すフロー図である。
【0009】
【図6】幾らかの実施形態による患者の存在および行動のレベルを監視するインハウス動き検出システムを示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下の記載においては、多数の特定の詳細を述べる。しかし、本発明の実施形態は、これら特定の詳細なく実施可能であることを理解されたい。他の場合には、公知の回路および技術は詳細には示さないことで記載の理解を曖昧にしないよう努めている。
【0011】
「一実施形態」「1つの実施形態」「例示的実施形態」「様々な実施形態」等の用語は、本発明の記載される実施形態(1以上)が特定のフィーチャ、構造、または特性を含みうるが、全ての実施形態がこれら特定のフィーチャ、構造、または特性を含む必要はないことを示す。さらに、幾らかの実施形態は、他の実施形態で記載したフィーチャの幾らか、または全てを含んでもよく、または1つも含まなくてもよい。
【0012】
以下の記載および請求項では、「連結」、「接続」、およびその派生語を利用している場合がある。これら用語は、互いに同義語であることを意図していない。特定の実施形態においては、「接続」とは、2以上の部材が互いに直接物理的または電気的接触関係にあることを示している。「連結」とは、2つ以上の部材が、互いに協働、または相互作用するが、必ずしも直接的な物理的または電気的接触関係になくてもよい。
【0013】
請求項では、そうではないと明記していない限り、共通の部材を示す「第1」「第2」「第3」といった序数形容詞の利用は、単に、同様の部材の異なるインスタンスであることを示しており、これら記載される部材が、時間的、空間的、順位付け、または他の如何なる様態でもこの順序になければならないことを示しているわけではない。
【0014】
本発明の様々な実施形態は、ハードウェア、ファームウェア、およびソフトウェアのうち1つ、またはこれらの任意の組み合わせにより実装可能である。本発明はさらに、1以上のプロセッサにより読み取りおよび実行されることでここで記載する動作を実行することのできる、機械読み取り可能な媒体に含まれる命令として実装されてよい。機械読み取り可能な媒体は、機械(例えばコンピュータ)読み取り可能な形式で情報を記憶、送信、および/または受信する任意の機構を含みうる。例えば、機械読み取り可能な媒体は、読み取り専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、磁気ディスク記憶媒体、光学記憶媒体、フラッシュメモリデバイス等を含むがそれらに限定されない記憶媒体を含みうる。機械読み取り可能な媒体はさらに、電磁、光学、または音響搬送波信号等であるが、それらに限定されない、命令を符号化すべく変調された伝播信号も含む。
【0015】
「無線」およびその派生語を利用して、非固体媒体による変調電磁放射を利用してデータを通信する回路、デバイス、システム、方法、技術、通信チャネル等を表している場合がある。しかしこの用語は、関連デバイスがワイヤを全く含まないことを示唆しているわけではないが、幾らかの実施形態では全く含まない場合もあってもよい。
【0016】
図1は、幾らかの実施形態による無線動き検出システム100のブロック図である。無線動き検出システムは、2つのセンサ技術を利用して動きを感知する(つまり、焦電赤外線(PIR)110およびマイクロ波120)。
【0017】
PIRセンサモジュール110はPIRコントローラ112、PIRセンサ114、およびPIRレンズ116を含みうる。PIRレンズ116は、幾らかの実施形態では、特定の領域または被験者にズームインまたはズームアウト可能な調節可能レンズであってよい。PIRコントローラ112は、PIRセンサ114およびPIRレンズ116のズームレベルを制御して、検出された被験者にズームインまたはズームアウトしてよい。
【0018】
マイクロ波センサモジュール120は、マイクロ波コントローラ122、マイクロ波センサ124、およびマイクロ波レンズ126を含みうる。マイクロ波レンズ126は、幾らかの実施形態では、特定の領域または被験者にズームインまたはズームアウト可能な調節可能レンズであってよい。マイクロ波コントローラ122は、マイクロ波センサ124およびマイクロ波レンズ126のズームレベルを制御して、検出された被験者にズームインまたはズームアウトしてよい。
【0019】
PIRレンズ116およびマイクロ波レンズ126は、幾らかの実施形態では、フレネルレンズであってよい。フレネルレンズを利用することで、システムは、感知したオブジェクトの高さを計測することにより、主要な被験者と主要ではない被験者(客人、同居人等)とを区別することができるようになる。幾らかの実施形態では、検出された画像は、マスタコントローラまたは別のプロセッサにより垂直強調(vertical enhance)されることができ、異なる身長および/または体重の2人の大人の間の身長を区別することができるようになる。
【0020】
マスタコントローラ102は、PIRコントローラ、センサ、およびレンズ、ひいては、マイクロ波コントローラ、センサ、およびレンズに連結されうる。マスタコントローラは、例えば、マイクロプロセッサであってよい。マスタコントローラは、PIRセンサ114および/またはマイクロ波センサ124からデータを受信してよく、受信データに基づいて、PIRコントローラ112および/またはマイクロ波コントローラ122を制御して、1以上のレンズおよび/またはセンサの位置を調節することで、被験者または動き領域にズームインさせる。幾らかの実施形態では、PIRコントローラ112およびマイクロ波コントローラ122の機能をマスタコントローラ102に統合してよい。
【0021】
幾らかの実施形態では、マスタコントローラ102は、センサ114、124のいずれかまたは両方から受信したデータに基づいて、センサのいずれかが特定の時間に動きを検出するのに適していないと判断してよい。例えば、被験者が部屋の周りを急速に動いていると検出される間は、PIR技術は被験者の動きを検出するのに適さない。同様に、被験者が静止している、または非常に遅く動いている間は、マイクロ波技術は被験者の動きを検出するのに適さない。1つのセンサが、現在の動きの種類を検出するのに適さない場合、複数のセンサを互いに独立して動作させて、マスタコントローラは、1つのセンサのみからのデータを受信して、他のセンサを低電力モードまたはスリープモードとする選択をしてよい。加えて、被験者が1つのセンサ外にある場合、そのセンサを低電力モードにして、他のセンサを利用して被験者の追跡、マスタコントローラへ処理用のデータの送信を行う。
【0022】
両方のセンサが現在の動きの種類を検出するのに適している場合、これらセンサは相互依存して動作してよく、マスタコントローラはPIRおよびマイクロ波センサの両方から同時にデータを受信してよい。相互依存モードでは、マスタコントローラは、2つのセンサ技術による同時入力を、動きのタイミングおよび強度の差異を空間座標に変換して比較することで感知された動きをローカライズしてよい。これら空間座標を利用して、レンズを動き領域にズームインまたはズームアウトさせることができる。
【0023】
マスタコントローラ102はネットワークインタフェース130に連結されてよい。ネットワークインタフェース130は、有線または無線インタフェースであってよい。幾らかの実施形態では、ネットワークインタフェースは、アンテナ132を含む無線インタフェースである。幾らかの実施形態では、アンテナ132はダイポールアンテナであってよい。ネットワークインタフェース130は、動き検出システム、および他のシステムまたはデバイス間の無線通信を可能とする。例えば、システムは、遠隔の介護者または医者のもとにあるコンピュータまたはハンドヘルドデバイスに対して、主要な被験者の動きに関するデータを送信してよい。介護者または医者は例えばこの情報を利用して、被験者が通常に機能している、および/または、日課を行っていることを確かめることができる。
【0024】
図2は、幾らかの実施形態による動きセンサデバイス200を示す。動きセンサデバイス200は、筐体上部220、筐体底部222、および筐体正面224を含む筐体に収容される。筐体正面224は、筐体窓226を含んで、2つの動きセンサの各々に筐体外の動きを感知させることができる。
【0025】
図1に関して上述したように、動きセンサデバイス200は、2つのセンサ(PIRセンサ202およびマイクロ波センサ206)を含む。PIRセンサ202およびマイクロ波センサ204は、筐体内の垂直板203に搭載されて、互いから距離d隔てられてよい。幾らかの実施形態では、センサ間の距離dは約3.5cmであってよいが、他の分離距離も利用可能であることを理解されたい。分離距離は、動きセンサ技術に対して、他のレンジプレーンまたは視野外の動きにターゲットを絞らせることができる。被験者の位置および被験者の行動レベルに応じて、シングル動きセンサ技術を利用して被験者を追跡すること、または、デュアル動きセンサ技術を利用して被験者を追跡することのいずれかができる。
【0026】
動きセンサデバイス200は、さらに、PIRセンサ202に関するPIRレンズ204、および、マイクロ波センサ206に関するマイクロ波レンズ208という、2つのレンズを含む。幾らかの実施形態では、PIRレンズ204およびマイクロ波レンズ208は、フレネルレンズであってよい。
【0027】
幾らかの実施形態では、PIRレンズ204およびマイクロ波レンズ208は、ヒンジジョイント212で互いに接続されてよい。ヒンジジョイント212は、互いに対して、および/または、センサ202、206に対して、レンズ204、208の角度および/または位置を制御するよう構成されてよい。
【0028】
幾らかの実施形態では、ヒンジジョイント212は、レールまたはトラック210沿いに動くよう構成することができるので、PIRレンズ204および/またはマイクロ波レンズ208を、それぞれPIRセンサ202および/またはマイクロ波センサ206に対して近接または離間させることができる。同様に、センサがレンズに対して近接または離間するよう、センサが搭載される垂直板203をトラック210沿いに動かすことができる。レンズおよび/またはセンサをトラック沿いに動かすことで、センサのズームレベルを変更して、センサを対象の被験者の動き領域にズームインさせることができる。幾らかの実施形態では、レンズ同士は互いに独立してズームすることができてよい。
【0029】
幾らかの実施形態では、PIRレンズ204およびマイクロ波レンズ208は、ヒンジジョイントで接続されておらず、しかし依然、互いから独立して、または相互依存的に、センサに対して近接または離間して、ズーム機能を提供することが可能であってよい。
【0030】
両方の種類のセンサおよび両方のレンズを収容する目的から単一の筐体を図示しているが、幾らかの実施形態では、各センサおよび対応するレンズを別個の筐体に収容し、室内の別個の領域に配置することもできる。このような実施形態では、センサ同士は互いと、マスタコントローラと、有線または無線インタフェースを介して通信してよい。
【0031】
図3は、幾らかの実施形態による動きセンサデバイスの上面図である。センサデバイス300は、室内の走査を行うとして示されている。走査中、デバイス300は所定期間、PIRセンサ304を利用して視野303を走査してよく、その間、マイクロ波センサ306は低電力モードまたはスリープモードにされる。所定期間の後で、PIRセンサ304は低電力モードまたはスリープモードに入り、マイクロ波センサ306が所定期間、視野の走査を行う。走査期間中、センサのいずれかまたは両方は、継続的に室内の動きおよび/または温度変化を監視する。レンズ308、310は、被験者が検出されるまでズームの必要がないことから、走査期間中はトラック312沿いを後退させておいてもよい。
【0032】
移動または身体温度により動きが視野303内に検出された場合、デバイス320は、検出された被験者へのズームインを開始する。センサ304、306は、トラック312沿いにレンズに向かって動いてよく、および/または、レンズ308、310が、ヒンジ314上に互いから離れて揺れ、その間、ヒンジがトラック312沿いにセンサに向かって移動してもよい。被験者にズームインする間、視野323は狭まり始める。
【0033】
幾らかの実施形態では、デバイス340は、視野343を狭めたまま最大焦点距離で被験者にズームインしてよい。
【0034】
図4は、幾らかの実施形態による動きセンサデバイスの側面図および正面図である。図2に関して上述したように、動きセンサデバイスは、筐体上部220、筐体底部222、および筐体正面224を含む筐体に収容される。筐体正面224は、筐体窓226を含んで、2つの動きセンサの各々に筐体外の動きを感知させることができる。
【0035】
図5は、幾らかの実施形態による、PIRセンサおよびマイクロ波センサを有する動きセンサデバイスを利用した被験者の検出および追跡を示すフロー図である。少なくとも1つのセンサが、室内の移動および/または人間の体温の変化を監視してよい。幾らかの実施形態では、1つのセンサに所定期間中、走査を行わせ、その間、2つめのセンサを低電力モードまたはスリープモードとする。幾らかの実施形態では、所定期間は約1分である。センサ同士は、走査モードとスリープモードとで交互に操作され502、被験者が検出されるまでは504、1つのセンサに走査させ、他のセンサをスリープ状態にする。
【0036】
被験者が検出されると、検知された位置および/または移動の種類に応じてセンサのいずれかまたは両方を利用するかについての決定を下す。ブロック506に示すように、被験者の移動が急速な場合(例えば、PIRセンサにより正確に検出できない程速い場合)、または、被験者がPIRセンサの範囲外にある場合、動きセンサデバイスは、マイクロ波センサのみを動作させる独立モードで動作する508。ブロック510が示すように、被験者の移動が遅い場合(例えば、マイクロ波センサが正確に検出できない程遅い場合)、または、被験者がマイクロ波センサの範囲外にある場合、動きセンサデバイスは、PIRセンサのみを動作させる独立モードで動作する512。被験者の動きがPIRセンサおよびマイクロ波センサが正確に検出できる範囲にある場合、動きセンサデバイスは、PIRセンサおよびマイクロ波センサ両方を動作させて、相互依存モードで動作する。現在のモードによる感知が適切ではない場合、デバイスはモードを自動変更してよい。
【0037】
次に、動きセンサデバイスは、動き領域にズームインしてよい516。幾らかの実施形態では、調節可能レンズは、レールまたはトラック上をセンサに近接または離間するよう動くことで、ズーム機能を提供する。
【0038】
多数の被験者が検出された場合518、被験者同士は身長で区別されてよい520。幾らかの実施形態では、フレネルレンズで検出された画像は垂直強調されて、異なるサイズの多数の被験者間を、デバイスに区別させる。主要な被験者は、主要でない被験者から、身長に基づいて区別されてよい。
【0039】
主要な被験者が特定されると、該被験者は動きセンサデバイス522により追跡されうる。被験者の追跡はコントローラにより行われてよく、1以上のセンサを対象とすること、または、センサのいずれかまたは両方のズームレベルを変更することを含みうる。
【0040】
主要な被験者が視野を外れて、もはや検出できなくなると504、センサは再度室内の移動を走査し始めてよい502。
【0041】
図6は、幾らかの実施形態による被験者の存在および行動のレベルを監視するインハウス動き検出システムを示す。被験者の住居600は複数の部屋600A−Dを含んでよい。各部屋は図1−5に関して上述したような1以上の動きセンサデバイス200A−Dを含んでよい。図1に関して上述したような単一のマスタコントローラが全ての動きセンサデバイス200A−Dを制御してよい。マスタコントローラは、センサデバイスユニット200A−Dのいずれかに配置されてよく、または、センサデバイスユニットとは分離されて存在してもよい(例えば、デスクトップ、モバイルコンピュータ、または他のコンピューティングモジュールに存在してもよい)。マスタコントローラは、有線または無線ネットワークを介して各センサデバイスユニットに連結されてよい。
【0042】
マスタコントローラは、被験者のある時点における場所を、過去に感知された被験者の移動パターンに基づいて類推することができる。例えば、マスタコントローラが、被験者が毎日午後の少なくとも2時間の間は居間600Cにおり、午後のその後、居間600Cからいなくなり、寝室600Aで過ごすというパターンを感知している場合、介護者は、被験者の日常の活動パターンの変化を知らされてよい。
【0043】
マスタコントローラおよびセンサデバイス200−Dを含む感知可能な動き感知システムは、住宅600のマトリックスを展開してよい。マトリックスは、マスタコントローラがセンサ検知を記録して、各部屋600A−Dのセンサ検知数の平均値を計算するのに利用されうる。幾らかの実施形態では、このデータは、マスタコントローラおよび/または介護者がアクセス可能なデータベースに格納されてよい。検出数により、マスタコントローラは、被験者の行動レベルを決定することができる。検出数は、さらに、関連する標準偏差を有する。例えば、被験者がある日には他の日よりもより頻繁に様々な部屋を歩き回り、その検出された動きが被験者の移動の平均値および標準偏差をかなり上回ったり下回ったりした場合には、その旨が介護者に通知される。
【0044】
マトリックスおよびユーザ検出データベースの利用により、さらに、マスタコントローラは、被験者が頻繁に居る場所を知る、または類推することができるようになりうる。部屋602A、602B1、602B2、602C、602Dの各部屋には、被験者が主にいる領域および/または二次的な領域が存在する可能性がある。マスタコントローラは、この情報を利用することで、走査を要さずに所望の領域に各センサをズームインさせることができる。例えば、寝室600Aでは、被験者は主にベッド602A上またはその付近にいる場合が多いであろうから、センサデバイス200Aのセンサは、領域602Aへのズームインを維持する。浴室では被験者は主に浴槽またはシャワー602B1またはシンク602B2の付近にいる場合が多いであろうから、センサデバイス200Bのセンサは、領域602B1と602B2との間でズームインを交互に繰り返してよい。これにより、電池により操作される場合の多い遠隔センサユニット200A−Dが、不要な走査サイクルまたはズームを行うことがなくなり、節電となる。これにより、存在が検出された被験者を検出するのに要される時間も低減されうる。
【0045】
ズーム機能を有するマイクロ波センサおよびPIRセンサを含む無線動き検出器の様々な実施形態を示した。上述の記載において、多数の特定の詳細が述べられた。しかし、本発明の実施形態は、これら特定の詳細なく実施可能であることを理解されたい。他の場合には、公知の回路および技術は詳細には示さないことで記載の理解を曖昧にしないよう努めている。実施形態は、特定の例示的実施形態に関して記載されてきた。しかし、本開示を読んだ当業者には明らかなように、ここに記載された実施形態の幅広い精神および範囲から逸脱することなく、これら実施形態に様々な変形例および変更例を加えることが可能である。故に、明細書および図面は、限定的ではなく例示的に捉えられるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の調節可能なレンズを有する第1のセンサと、
第2の調節可能なレンズを有する第2のセンサと、
前記第1のセンサおよび前記第2のセンサに連結され、第1モードにおいて前記第1のセンサおよび前記第2のセンサを独立して動作させ、第2モードにおいて前記第1のセンサおよび前記第2のセンサを相互依存させて動作させるコントローラと
を備える装置。
【請求項2】
前記第1のセンサはマイクロ波センサであり、
前記第2のセンサは焦電赤外線(PIR)センサであり、
前記第1の調節可能なレンズおよび前記第2の調節可能なレンズはフレネルレンズである
請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記コントローラは、前記第1の調節可能なレンズおよび前記第2の調節可能なレンズのうち少なくとも1つを、被験者上にズームインさせる
請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の調節可能なレンズおよび前記第2の調節可能なレンズは、互いにヒンジジョイントで接続され、
前記ヒンジジョイントは、トラックに沿って移動して前記被験者上にズームインする
請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記第1の調節可能なレンズおよび前記第2の調節可能なレンズの前記トラックに沿った前記移動を制御する
請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記第1のセンサおよび前記第2のセンサを利用して、被験者の特定および追跡を前記被験者の身長に基づいて行う
請求項2に記載の装置。
【請求項7】
前記第1のセンサおよび前記第2のセンサは単一の筐体に収容され、互いから約3.5センチメートル離間される
請求項2に記載の装置。
【請求項8】
別個のレンズを含む少なくとも2つのセンサで部屋を監視する段階と、
前記部屋で被験者を検出した後で、前記被験者にズームインするべく少なくとも1つのレンズのズームレベルを変更する段階と
を備える方法。
【請求項9】
前記被験者が主要な被験者および主要でない被験者のいずれであるかを、前記2つのセンサのうち少なくとも1つにより検出された前記主要な被験者の身長および前記主要でない被験者の身長を用いて決定する段階をさらに備える
請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記主要な被験者と前記主要でない被験者との間の身長の区別をつけるべく、前記被験者の前記身長を垂直強調する段階をさらに備える
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
別個のレンズを含む少なくとも2つのセンサで部屋を監視する段階は、
マイクロ波センサが節電モードにある間に、ある期間の間PIRセンサで前記部屋を監視して、前記PIRセンサが節電モードにある間に、前記期間の間前記マイクロ波センサで前記部屋を監視するように切り替える段階を有する
請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記期間は約1分である
請求項11に記載の方法。
【請求項13】
マイクロ波レンズおよびマイクロ波センサコントローラに連結されたマイクロ波センサと、
PIRレンズおよびPIRセンサコントローラに連結されたPIRセンサと、
前記PIRセンサコントローラおよび前記マイクロ波センサコントローラに連結され、前記マイクロ波センサおよび前記PIRセンサのうち少なくとも1つから受信したデータにデータ処理を施して、前記PIRセンサコントローラおよび前記マイクロ波センサコントローラのうち少なくとも1つに、前記PIRレンズおよび前記マイクロ波レンズのうち少なくとも1つのズームレベルを、前記マイクロ波センサおよび前記PIRセンサのうち前記少なくとも1つから受信した前記データに基づいて調節させるマスタコントローラと
を備えるシステム。
【請求項14】
前記マイクロ波センサおよび前記PIRセンサは単一の筐体に収容される
請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記マイクロ波レンズおよび前記PIRレンズは、互いにヒンジジョイントで接続され、
前記ヒンジジョイントは、トラック沿いに動いて前記ズームレベルを調節する
請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
前記マイクロ波センサおよび前記PIRセンサは、第1の距離分、離間され、
前記マイクロ波センサおよび前記PIRセンサは、前記トラック沿いに動いて前記ズームレベルを調節する
請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記マスタコントローラは、主要な被験者と主要でない被験者とを、前記マイクロ波センサおよび前記PIRセンサのうち少なくとも1つにより検出された前記主要な被験者の身長および前記主要でない被験者の身長を用いて区別する
請求項14に記載のシステム。
【請求項18】
前記マスタコントローラは、さらに、前記マイクロ波センサおよび前記PIRセンサのうち前記少なくとも1つにより検出された前記主要な被験者の前記身長および前記主要でない被験者の前記身長を用いて、垂直強調を行う
請求項17に記載のシステム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2010−530974(P2010−530974A)
【公表日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−513333(P2010−513333)
【出願日】平成20年6月11日(2008.6.11)
【国際出願番号】PCT/US2008/066492
【国際公開番号】WO2009/002704
【国際公開日】平成20年12月31日(2008.12.31)
【出願人】(591003943)インテル・コーポレーション (1,101)
【Fターム(参考)】