説明

成形装置および成形装置の温度制御方法

【課題】最適のタイミングで熱板等の部材に送られる熱媒等の液体の供給量を減少させることができ、省エネルギー化を進めることができる成形装置および成形装置の温度制御方法を提供する。
【解決手段】成形材Pを加熱または冷却する部材14がその内部通路15を流通する流体によって温度制御される成形装置11において、前記部材14へ向けて流体を送る供給側に設けられる第1の温度センサ25と、前記部材14から流体を排出する排出側に設けられる第2の温度センサ29と、前記第1の温度センサ25と第2の温度センサ29の検出値を比較し検出値が一定以内となったことを用いて流体の供給量を減少させる指令を発する制御装置31が備えられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱板等の成形材を加熱または冷却する部材がその内部通路を流通する熱媒等の流体によって温度制御される成形装置および成形装置の温度制御方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
熱板等の成形材を加熱または冷却する部材がその熱板等の内部通路を流通する熱媒等の流体によって温度制御される成形装置としてはホットプレス装置が挙げられ、特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1では、熱媒を熱板内に屈曲した熱媒通路に循環させ、ホットプレスの熱板温度をプログラム制御する方法において、保持工程等においては、ポンプの吐出量を昇温工程のポンプ吐出量よりも少なくなるようにポンプの吐出量を温度制御プログラムに応じて変化させるようにしている。しかし特許文献1では、昇温工程から保持工程の切換えに際して温度制御プログラムに応じてポンプ吐出量を変化させることは記載されているもののどのようなタイミングまたは方法によりポンプの吐出量を変化させるか詳細な記載がされていなかった。
【0003】
またホットプレス装置の熱板の温度制御に関しては、特許文献2に記載されたものも知られている。特許文献2では、入口側マニホールド内の熱媒と出口側マニホールド内の熱媒と熱板とのうちの任意の二の温度を検出し、それらを予め設定した重みに基づいて加重平均して求めた温度値が熱板の温度設定パターンに一致するようにフィードバック制御している。しかし特許文献2では、熱媒の温度制御に関する記載はあるものの、熱媒の流量制御に関する記載はなく、省エネルギー化に直結されるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001−353741号公報(請求項1、0009、図2)
【特許文献2】特開2003−154500号公報(請求項2、図1、図2)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明では上記の問題を鑑みて、最適のタイミングで熱板等の部材に送られる熱媒等の液体の供給量を減少させることができ、省エネルギー化を進めることができる成形装置および成形装置の温度制御方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求項1に記載の成形装置は、成形材を加熱または冷却する部材がその内部通路を流通する流体によって温度制御される成形装置において、前記部材へ向けて流体を送る供給側に設けられる第1の温度センサと、前記部材から流体を排出する排出側に設けられる第2の温度センサと、前記第1の温度センサと第2の温度センサの検出値を比較し検出値が一定以内となったことを用いて流体の供給量を減少させる指令を発する制御装置が備えられたことを特徴とする。従って最適のタイミングで流体の流量を低減でき、省エネルギー化を図ることができる。
【0007】
本発明の請求項2に記載の成形装置は、請求項1において、前記部材はホットプレス装置の熱板であり、前記熱板の内部通路を流通する流体は熱媒油であって、前記熱媒油の供給量を変更可能なポンプが備えられたことを特徴とする。従って前記ポンプの消費電力を削減することにより省エネルギー化を図ることができる。
【0008】
本発明の請求項3に記載の成形装置の温度制御方法は、成形材を加熱または冷却する部材がその内部通路を流通する流体によって温度制御される成形装置の温度制御方法において、前記部材へ送られる流体の設定温度または前記部材の供給側において直接的または間接的に測定された流体の検出温度の少なくとも一方から直接的または間接的に導き出される温度Aと、前記部材の排出側の流体の温度を直接的または間接的に測定された検出温度から直接的または間接的に導き出される温度Bとを比較し、前記温度Aと前記温度Bの差が一定以内となったことを用いて前記流体の供給量を減少させることを特徴とする。従って請求項1と同様に最適のタイミングで流体の流量を低減でき、省エネルギー化を図ることができる。
【0009】
本発明の請求項4に記載の成形装置の温度制御方法は、請求項3において、前記部材はホットプレス装置の熱板であり、前記熱板の内部通路を流通する流体は熱媒油であって、ポンプからの吐出量を減少させることにより前記熱媒油の供給量を減少させることを特徴とする。従って前記ポンプの消費電力を削減することにより省エネルギー化を図ることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の成形装置は、成形材を加熱または冷却する部材がその内部通路を流通する流体によって温度制御される成形装置において、前記部材へ向けて流体を送る供給側に設けられる第1の温度センサと、前記部材から流体を排出する排出側に設けられる第2の温度センサと、前記第1の温度センサと第2の温度センサの検出値を比較し検出値が一定以内となったことを用いて流体の供給量を減少させる指令を発する制御装置が備えられているので、最適のタイミングで流体の流量を低減でき、省エネルギー化を図ることができる。また本発明の成形装置の温度制御方法も同様の効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本実施形態のホットプレス装置の熱板の温度制御装置のブロック図である。
【図2】図2は、本実施形態のホットプレス装置の供給側温度、排出側温度、および熱板温度を示す図である。
【図3】図3は、本実施形態のホットプレス装置の熱板の温度制御を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態のホットプレス装置11について説明する。図1に示されるように、ホットプレス装置11は、上側の固定盤12と下側の可動盤13の間に複数の熱板14が配設されている。成形材Pを加熱または冷却する部材である熱板14は両面が平滑に形成された矩形の所定板厚の金属板であり、内部に流体である熱媒(熱媒油)が流通される屈曲した内部通路15が形成されている。また熱板14には熱板14の温度を測定する温度センサである熱電対16が取付けられている。ホットプレス装置11の可動盤13の下側には型締シリンダ(図示せず)が配設され、型締シリンダの上昇により各熱板14上に載置された成形材Pが加圧されるようになっている。なお図1では上部の熱板14のみに熱電対16が描かれているが、通常、熱電対は各熱板14に取付けられている。
【0013】
次にホットプレス装置11の熱板14へ熱媒油を供給する熱媒供給機構17の概略を説明する。熱媒供給機構17の主管路には、熱媒油供給用のポンプ18が設けられている。そしてポンプ18のモータ19は、制御装置31の一部であるインバータ装置によって回転数が可変に制御可能となっている。ポンプ18の上流側には温度制御機構であるヒータ装置20が設けられている。ヒータ装置20は、複数のカートリッジヒータが埋め込まれた部材の周囲を熱媒油が通過して前記熱媒油が加熱されるようになっている。そして前記ヒータ装置20で加熱された熱媒油は、管路21を介してホットプレス装置11の熱板14の供給側の側方に配設された供給側マニホールドパイプ22へ送られる。供給側マニホールドパイプ22は、各熱板14へ向けて熱媒油を分配して送るための中空状のマニホールドパイプであり、供給側マニホールドパイプ22(IN側マニホールド)と各熱板14の内部通路15の供給側開口23との間は、耐熱ホース24でそれぞれ連結されている。また供給側マニホールドパイプ22には、熱板14に向けて熱媒油を送る供給側の第1の温度センサである熱電対25が配設されている。なお前記第1の温度センサは、供給側の前記供給側マニホールドパイプ22の他、管路21、耐熱ホース24、および熱板14の供給側開口23近傍に設けられたものでもよい。
【0014】
またホットプレス装置11の熱板14の排出側の側方には、排出側マニホールドパイプ26(OUT側マニホールド)が設けられている。排出側マニホールドパイプ26は、各熱板14からの熱媒を集合させるための中空状のマニホールドパイプであり、排出側マニホールドパイプ26と各熱板14の内部通路15の排出側開口27との間は、耐熱ホース28でそれぞれ連結されている。また排出側マニホールドパイプ26には、熱板14から熱媒油を排出する側の第2の温度センサである熱電対29が配設されている。なお前記第2の温度センサは、排出側の前記排出側マニホールドパイプ26の他、後述する、熱板の排出側開口27近傍、耐熱ホース28、および後述する管路30等に設けられたものでもよい。なお前記の供給側の温度センサおよび排出側の温度センサは、マニホールドパイプ等の金属部の温度を検出することにより熱媒油の温度を間接的に検出する熱電対の他、マニホールドパイプ等の通路内にあって熱媒油に当接しての温度を直接的に検出する温度センサであってもよい。
【0015】
排出側マニホールドパイプ26とヒータ装置20の間は、管路30で接続され、熱媒油はポンプ18から管路21、供給側マニホールドパイプ22、耐熱ホース24、熱板14、耐熱ホース28、排出側マニホールドパイプ26、管路30、およびヒータ装置20を通過して再びポンプ18へ循環されるように主管路が設けられている。またホットプレス装置11の熱媒供給機構17には制御装置31が設けられている。制御装置31は、ホットプレス装置11の作動に関するシーケンス制御の他、熱板14の温度制御全般を行うコントローラである。また制御装置31には、インバータ装置が含まれ、周波数を変更することによりポンプ18のモータ19の回転数が制御される。なおインバータ装置は、比較的安価なモータ19の回転数制御装置であって、熱媒供給機構17のポンプ18の傍に配置されることが一般的である。また制御装置31へは、熱板14の熱電対16、供給側の熱電対25、および排出側の熱電対29に接続され、前記熱電対16,25,29からの検出温度が入力される。また温度制御機構のヒータ装置20にも接続され、ヒータ装置20のカートリッジヒータのオンオフ制御を行う。
【0016】
なお図1に記載された熱媒供給機構17は、発明に関する最小限の機構を説明したものであって、実際には他の装置が含まれる。一例としては温度制御機構としてヒータ装置20の他、クーラ装置が設けられたものや、与圧やガス排出用等の機構のためタンクが設けられたもの、ポンプ18が複数設けられたもの等であってもよく、それらの間に各種の開閉バルブや流量や圧力を制御するバルブが配設されていることが一般的である。またポンプ18については吐出量を可変にできるものであればよく、インバータによる制御の他、サーボモータを使用したものでもよい。またポンプ回転用のモータの回転数が一定であっても斜板の角度を変更することにより吐出量を制御するものでもよい。更には吐出量の小さいポンプを複数設け、そのうちの少なくとも一つを停止または作動させることにより、吐出量を制御してもよい。
【0017】
次にホットプレス装置11の温度制御方法について説明する。まず図示しない操作盤から昇温工程の時間および昇温完了時の設定温度が入力されると、温度設定パターン(毎分当たりの昇温率)が演算・決定される。また保持工程の時間および設定温度が入力され、降温工程についても昇温工程と同様に設定入力される。なお実際には昇温工程、保持工程、降温工程ともに一段に限定されずに、降温工程の後に冷却工程(保持工程)が存在する場合もある。
【0018】
ホットプレス装置11の各熱板14上に実際に成形材Pである積層成形物を載置し、図示しない型締シリンダを作動させ、熱板14間で成形材Pを加圧する。そして熱媒供給機構17のポンプ18からヒータ装置20によって加熱された熱媒油を各熱板14内の内部通路15に供給する。昇温工程では、ポンプから吐出され熱板14に供給される熱媒油の供給量は、ポンプ吐出能力の100%(またはそれに近い制御値)で行われる。またこの際に制御装置31では、前記の予め設定した温度設定パターンの指令値と、熱電対16,25,29から送られた検出温度をそれぞれ加重平均した値によるフィードバック値とを比較しつつ、ヒータ装置20のPID制御を行う。(または熱板温度のみを検出してクローズドループ制御を行うようにしてもよい。)
【0019】
図2および図3に示されるように、昇温工程の当初は第1の温度センサである熱電対25の温度(供給される熱媒油の温度にほぼ一致)、熱板の熱電対16の温度、および第2の温度センサである熱電対29の温度は、それぞれ温度差が大きいが、昇温工程が進捗して後半になり、昇温完了時の設定温度に近づくにつれて、前記の温度差は小さくなってくる。そして第1の温度センサである熱電対25の検出温度と、第2の温度センサである熱電対29の検出温度の差が一定以内(本実施形態では図3において縦線aで示されるように1℃以内)になったことを用いて、制御装置31は、インバータ制御により周波数を制御してモータ19の回転数を減少させ、ポンプ18の吐出量を減少させる。(本実施形態ではポンプ18の吐出量の減少させるタイミングは、当初に設定した保持工程の開始時間と必ずしもまったく一致するわけではない。)
【0020】
そして保持工程の間、ポンプ18の吐出量を減少させた状態で、熱板14へ熱媒油を供給する。しかし図3において実線と破線で示されるように、ポンプ18の吐出量を減少させた場合(実線)と、吐出量を一定に保った場合(破線)と比較しても、吐出量を減少させても保持工程における熱板14の温度制御の安定性に遜色は無かった。そしてポンプ18のモータ19の回転数を低減できたことにより電力消費量を削減し省エネルギー化を図ることが可能となった。なお2段目以降の保持工程や冷却工程を行う場合についても、同様に第1の温度センサである熱電対25の検出温度と、第2の温度センサである熱電対29の検出温度の差が一定以内になった段階で、ポンプ18のモータ19の回転数をインバータ制御により低減させて、熱板14への熱媒油の供給量を減少させ、省エネルギー化を図ることが可能である。
【0021】
本実施形態では、保持工程での熱板14への熱媒油の供給量は、ポンプ18の最大吐出能力である240L/minから160L/minへ、66.7%に低下させている。この最大吐出量に対する減少率は、熱板14の形状や大きさ、保持工程における熱板14の設定温度、成形材Pの種類、熱媒油の種類によって相違するが、ポンプ18の最大吐出能力の40〜95%に低下させることが可能である。また保持工程の途中であっても前記第1の温度センサと第2の温度センサの検出値の差が再び増加した場合は、ポンプ18の吐出量を一旦増加させ、前記差が所定内となったら再度、ポンプ18の吐出量を減少させるようにしてもよい。
【0022】
また本実施形態では第1の温度センサである熱電対25の検出温度と、第2の温度センサである熱電対29の検出温度のみを比較し、両者の差が一定以内(タイミングとしては所定の温度差になった時点や所定の温度差から最初に下回った時点を含む)となったことにより、熱媒油の供給量を減少させている。しかし制御に用いる供給側の温度Aは、成形材Pを加熱または冷却する部材である熱板14へ送られる流体の設定温度または前記部材の供給側において直接的または間接的に測定された流体の検出温度の少なくとも一方から直接的または間接的に導き出される温度であればよい。具体的には、供給側の温度Aは、制御装置31により設定される設定温度のみ、或いは前記設定温度と第1の温度センサの検出温度の両方を用いて演算された温度であってもよく、更には熱板温度を加えたものでもよい。また排出側の温度Bは、前記部材の排出側の流体の温度を直接的または間接的に測定された検出温度から直接的または間接的に導き出される温度であればよい。具体的には、排出側の温度Bは、排出側の流体の温度を第2の温度センサにより直接的または間接的に測定した温度に、熱板温度を加えたものなどでもよい。
【0023】
更に熱媒油の供給量を減少させる条件としては、前記温度Aと前記温度Bの差が一定以内になったことに加え、熱板14の温度が予め設定された保持工程の設定温度と一定以内になっていることをアンド条件として加えたものでもよい。その場合、前記温度Aと前記温度Bの差が一定以内になり、後で熱板14の温度が保持工程の設定温度となったことにより熱媒油等の供給量を減少させたとしても、本発明の第1の温度センサと第2の温度センサの検出値を比較し検出値が一定以内となったことを用いて熱媒油等の供給量を減少させることに該当することは言うまでもない。
【0024】
本実施形態に用いられる成形材Pを加熱または冷却する部材である熱板14の内部通路15を流通する流体は、熱媒油であって、耐熱温度が高いシリコン油や鉱物油等が用いられる。しかし本発明において流体は熱媒油に限定されず、別の液体を用いてもよい。また熱板の内部にヒータを組み込んで熱媒油を加熱するものや、加熱は熱板内部のヒータによって行い、冷却は熱板の内部通路に流通する液体により行うものでもよい。その場合は、冷却工程において冷却用の流体の供給量制御が行われる。
【産業上の利用可能性】
【0025】
本発明の成形装置は、ホットプレス装置の他、所定の設定温度に昇温または降温後に温度を維持することが必要となる種々の成形用のプレス型、射出成形機(ダイカストを含む)の成形型、および射出成形機や押出機の加熱筒等、熱媒を使用する成形装置に用いることが可能である。射出成形機の場合は、成形型が、成形材を加熱または冷却する部材に該当する。そして熱硬化性樹脂成形時に所定温度まで金型温度を昇温させた後に保持する際や、熱可塑性樹脂成形時に所定温度まで金型温度を冷却させた後に保持する際に使用することができる。その場合、成形型へ向けての供給側(温調器内の温度調節機構から金型の媒体入口の間)に第1の温度センサを設け、排出側(金型の媒体出口から温調器内の温度調節機構の間)に第2の温度センサを設け、その検出温度の差が一定以内になったことにより、保持時の流量を減少させる。また熱硬化樹脂成形用の加熱筒が成形材を加熱または冷却する部材である場合についても、加熱筒が所定温度に到達したことを、供給側と排出側の温度センサの検出温度差から求め、加熱筒の内部通路を流通する水等の液体の流量を減少させるようにしてもよい。更には成形立上時の昇温工程から維持温度に保持する際や、材料交換により維持温度を変更する際にも、成形型や射出成形機の加熱筒や押出機への熱媒または冷媒の供給流量を、第1の温度センサと第2の温度センサの差を検出して減少させることが可能である。
【符号の説明】
【0026】

11 ホットプレス装置(成形装置)

14 熱板(成形材を加熱または冷却する部材)

15 内部通路

16,25,29 熱電対(温度センサ)

17 熱媒供給機構

18 ポンプ

19 モータ

22 供給側マニホールドパイプ

26 排出側マニホールドパイプ

31 制御装置


【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形材を加熱または冷却する部材がその内部通路を流通する流体によって温度制御される成形装置において、
前記部材へ向けて流体を送る供給側に設けられる第1の温度センサと、
前記部材から流体を排出する排出側に設けられる第2の温度センサと、
前記第1の温度センサと第2の温度センサの検出値を比較し検出値が一定以内となったことを用いて流体の供給量を減少させる指令を発する制御装置が備えられたことを特徴とする成形装置。
【請求項2】
前記部材はホットプレス装置の熱板であり、前記熱板の内部通路を流通する流体は熱媒油であって、前記熱媒油の供給量を変更可能なポンプが備えられたことを特徴とする請求項1に記載の成形装置。
【請求項3】
成形材を加熱または冷却する部材がその内部通路を流通する流体によって温度制御される成形装置の温度制御方法において、
前記部材へ送られる流体の設定温度または前記部材の供給側において直接的または間接的に測定された流体の検出温度の少なくとも一方から直接的または間接的に導き出される温度Aと、
前記部材の排出側の流体の温度を直接的または間接的に測定された検出温度から直接的または間接的に導き出される温度Bとを比較し、
前記温度Aと前記温度Bの差が一定以内となったことを用いて前記流体の供給量を減少させることを特徴とする成形装置の温度制御方法。
【請求項4】
前記部材はホットプレス装置の熱板であり、前記熱板の内部通路を流通する流体は熱媒油であって、ポンプからの吐出量を減少させることにより前記熱媒油の供給量を減少させることを特徴とする請求項3に記載の成形装置の温度制御方法。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2011−25577(P2011−25577A)
【公開日】平成23年2月10日(2011.2.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−174955(P2009−174955)
【出願日】平成21年7月28日(2009.7.28)
【出願人】(000155159)株式会社名機製作所 (255)
【Fターム(参考)】