説明

手順入力装置、手順入力システム、手順入力方法及び手順入力プログラム

【課題】予め定型フォーマットに従った項目名の把握しかできず、不定形の項目の把握ができないという問題を解決する画像入力装置、OCR認識処理を含む処理ソフトと、を利用すると、高速なコンピュータが必要であり、製造現場で使用するにはコスト的に難しい。
【解決手段】ワイヤボンダ10からの表示出力を受信し、仮想画面25に表示制御コードの各項目を表示する。各項目の項目名とその入力値を設定ファイルと照合して確定し、その入力値と項目名から、操作コード生成部21で操作コードを作成し、設定項目及び入力値を含む操作コードをワイヤボンダ10へ出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
汎用端末と接続される加工用機械に関し、特に外部機器と通信する機能を有さない加工用機械の自動化及び遠隔操作に関する。
【背景技術】
【0002】
外部機器と通信する機能を有さない加工用機械への入力や操作を自動化する場合、加工用機械内部のプログラムを変更するか、ターミナルの画面情報を画像として取り込み、OCR認識に基づいてロボットでキータイプを行う方法がある。
【0003】
しかし、加工用機械内部のプログラムを変更するために、プログラムの詳細な仕様書とプログラムのソースコードを入手することが必要となる。一般に自社開発の生産機械であれば可能な場合があるが、他社製の生産機械の場合は、入手することは著作権の問題や費用の問題で実現できない場合が多い。
【0004】
また、画像を読込みOCR認識を用いてロボットでキータイプを行う場合、読み込んだ画像から加工用機械の状態を読み出すことが必要となる。そこで、特許文献1に示されるようなイメージ手段で読み込んだイメージデータから自動的にフォーマット情報を作成してデータベースに取り込む技術が公開されている。
【0005】
さらに、特許文献2に示されるような、データベースのデータ構造に関する情報を入力しなくても、データベースのデータ構造を定義し、帳票に文字を記入する場合に各欄に記入する文字数やフォーマットが規定されていない場合でも自由度のある帳票に記載された内容をデータベースに入力するための技術も公開されている。
【0006】
【特許文献1】特開平8−335247号公報
【特許文献2】特開平9−282330号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述した技術を用いて画像を読込み、読み込んだ画像からOCR認識を用いて加工用機械の状態を読み出してロボットでキーインをさせて加工用機械の自動化に適応する場合において、以下に示す問題がある。
【0008】
予め定型フォーマットに従った項目名の把握しかできず、不定形の項目の把握ができないという問題を解決するために特許文献1又は2に記載されている技術を用いると画像入力装置、OCR認識処理を含む処理ソフトと、それを実行する高速なコンピュータが必要であり、製造現場で使用するにはコスト的な問題がある。
【0009】
さらに、読み出した情報を処理してロボットでキーインさせるための開発コストと導入コストが必要となり、製造現場の限られたスペースに自動化のための設置スペースも必要になるという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
以上のような目的を達成するために、本発明に係る手順入力装置は、汎用端末と加工用機械の間に接続され、加工用機械の表示出力を弁別して複数の仮想画面に記憶させるコード解釈部と、弁別された仮想画面の情報から加工用機械の状態を分析する状態分析部と、加工手順に基づいて操作コードを生成する操作コード生成部と、を有し、汎用端末の代わりに操作コードを加工用機械に入力する手順入力装置において、コード解釈部は、加工用機械の表示出力を文字列と、表示を制御する制御コードより得られる文字列の属性と、文字列の書込位置を制御するカーソル移動コードの近傍の文字列を解釈して得られる表示項目の要約と、に分けて仮想画面に記憶させ、状態分析部は、表示項目の要約に記憶された加工用機械の定型表記であるガイダンス文字列と、予め記憶されている加工用機械のガイダンス文字列及びコード文字列を含む予約語と、に基づいて加工用機械の状態を分析する状態判定手段を有し、操作コード生成部は、予め記憶されている加工手順を読み出し、状態分析部からの情報に基づいて操作コードを生成する生成手段を備え、仮想画面に表示された情報を予め決められた位置から取り出すことなく、仮想画面の要約を用いて表示位置を割り出し、表示項目を取得することを特徴とする。
【0011】
また、本発明に関する手順入力装置において、仮想画面は、加工用機械の表示出力に含まれる文字列を記憶する文字列メモリと、文字列の属性を記憶する属性メモリと、文字列の書込位置を制御するカーソル移動コードの近傍の文字列を解釈して表示項目の要約を記憶する要約メモリとを有し、状態分析部は、操作コード又は表示項目が異なる加工用機械であっても、要約メモリに記憶された文字列と、予め記憶されている加工用機械のガイダンス文字列及びコード文字列を含む予約語と、に基づいて状態を分析することを特徴とする。
【0012】
さらに好適には、生成したコードが加工用機械に受け付けられない場合、別の予約語に基づいて処理を続行することを特徴とする。
【0013】
さらに、本発明に係る手順入力装置において、操作コード生成手段は、予め決められた加工手順と状態分析部の情報に基づいて操作コードを生成し、予約語に該当する項目がない場合、スキップ若しくは空白を含む操作コードを生成することを特徴とする。
【0014】
本発明に係る手順入力システムは、手順入力装置と、遠隔操作端末と、を備え、汎用端末の代わりに操作コードを複数の加工用機械に入力させる手順入力システムにおいて、各手順入力装置は、ネットワークで集中制御され、操作コード又は表示情報が異なる加工用機械であっても制御可能であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明を利用すると、新たな自動化の為の加工用機械のプログラム変更が不要となるという効果があり、汎用端末と加工用機械の間に接続するだけなので取り付けが簡単となる。
【0016】
さらに、コンピュータのメモリ上に仮想画面を構築するので、アナログビデオ等の画像取り込み装置又は文字認識等の高度な処理を必要としないため、コンピュータ又は組み込みマイコンと、シリアル通信切替器で実現できる。
【0017】
あわせて、設置スペースを取らず、製造現場に簡単に設置することが可能である。また、LAN又は電話回線等を利用して遠隔操作や集中管理が可能となり、管理コストの削減が可能となる効果がある。
【0018】
さらに、本発明を利用すると、バージョンが異なる機種からの表示制御コードも、定型画面を用意することなく扱うことができ、従来必要とされた調整作業が不要となることで工数削減が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明の第1の実施形態に係る手順入力装置の構成図である。なお、本明細書において、加工用機械は生産又は製造現場で使用する工作機械であり、本実施形態では電子部品の配線を行うワイヤボンダを例にして説明する。
【0021】
手順入力装置は、ワイヤボンダ10とキャラクターを表示する汎用端末12との間にシリアルケーブルで接続されている。ワイヤボンダ10は、ワイヤボンダ制御部11により制御され、ワイヤボンダ制御部11は、コード入力ラインとコード出力ラインを有している。ワイヤボンダ制御部11からのコード出力ラインは、汎用端末12のシリアル入力部と、手順入力装置20のシリアル入力部に接続されている。
【0022】
ワイヤボンダ制御部11のコード入力ラインは、切替スイッチ13に接続され、切替スイッチ13は、汎用端末12と手順入力装置20のシリアル出力部に接続されている。さらに、切替スイッチ13は、汎用端末12又は手順入力装置20のいずれか1つの信号をワイヤボンダ制御部11に伝える。
【0023】
手順入力装置20は、コード解釈部26と、メモリ上の仮想画面25と、状態解析部24と、設定ファイル22と、操作コード生成部21と、これらを制御する制御部23を備えている。
【0024】
設定ファイル22は、加工手順を示した加工データと、ワイヤボンダ制御部11を制御するためのコード群と、数値データ名の名称リストと、ガイダンス用の文字列と、を含む予約語と、ワイヤボンダ制御部11の様々な設定パラメータ等が記憶されている。
【0025】
図2は、本発明の第1の実施形態に係る加工用機械に接続された汎用端末上に表示されるイメージと、手順入力装置で処理されるデータ形式とを示した模式図である。図1と図2を用いてワイヤボンダ制御部11の表示制御の仕組みを説明する。
【0026】
最初に、ワイヤボンダ制御部11のコード出力ラインからは、画面を消去するコード「(ESC)*」が出力されると、画面がクリアされる。次に、カーソルを3行4カラムに移動させるコード「(ESC)=”#」が出力されると、カーソルが移動する。次に、「XDATA=12345」という文字を移動したカーソルの位置から書く。ここで、アスキー文字である「“」は「3」を意味し、「#」は「4」を意味する。
【0027】
カーソルを6行4カラムに移動させるコード「(ESC)=%#」が出力されると、カーソルが移動し、文字属性を反転文字にするためのコード「(ESC)G4」を出力すると、表示属性が変化する。次に、「YDATA=34567」という文字を書くと反転文字として表示される。なお、ここでいうカーソルとは、システムが画面上に文字を書き込むときの位置指標のことであり、画面上に表示されるユーザに入力項目の位置を知らせる点滅若しくは反転カーソルとは別のものである。
【0028】
コード解釈部26は、これらのコード列を図2に示す表のように解釈する。例えば、カーソルが移動するまでの文字列を切り出し、領域番号を付与して「領域」を設定する。次に、予約語である「XDATA」と「YDATA」を解釈して「=」の右側にある数値を「値」として取り込み、さらに文字の色や反転文字などの属性を「属性」として取り込む。
【0029】
なお、本実施形態で説明する仮想画面は、1文字1バイト、総計[画面行数×画面列数]バイトのメモリ領域を2つ確保する。一つは、TEXT領域として、表示する文字のASCIIコードを保持する。もう一つは、属性領域として表示する文字の属性(例えば、通常表示、反転表示、下線表示、点滅表示)をコード化して保持する。その他、現在カーソル位置情報(現在行、現在列=次に文字の書かれる位置)、現在属性(次に書かれる文字属性)などの情報を保持する。
【0030】
さらに、本実施形態で説明する仮想画面は要約領域を有し、コード解釈部で解釈された文字列及び属性が表形式のデータとして記憶されている。
【0031】
図3は、本発明の第1の実施形態に係る仮想画面を作成する処理の流れを示したフローチャート図である。処理が開始されると、TEXT領域と属性領域を全クリアして初期化(ステップS10)を行う。その後、無条件ループ(ステップS10〜S18)の処理が実行される。ステップS12において、シリアル入力部から「(ESC)」の画面制御コードを受信し、画面制御コード(例えば、カーソル移動コード「(ESC)=“#」)を読込む(ステップS13)。
【0032】
次に、ステップS14において、画面制御コードの判定が行われ、カーソル移動であると判断されると、カーソル位置移動処理(ステップS16)が処理され、無条件ループ(ステップS18からステップS11)に戻る。また、ステップS14の画面制御コード判定において、画面クリアであると判断されるとステップS10の初期化に戻り、画面が初期化される。
【0033】
図4は、本発明の第1の実施形態に係る入力項目判断の処理の流れを示したフローチャート図である。図4に示す処理は、入力の代行を行うデータ項目は、順序、画面上の位置などを予め決めておくのではなく、要約領域の情報に基づいて、画面上から入力位置を割り出し、その近傍でガイダンス用の文字列を探索し、解析することで、現在の入力項目を特定する。
【0034】
このような方法をとることで、対象となる制御装置のバージョンの違いによる設定項目の違いや画面上の並びの違いを吸収することができる。また、識別ができない設定項目の場合は、空白入力、値の変更をしない、などの処理を予め選択しておくことも可能である。
【0035】
次に、図4を用いて入力項目判定処理の流れを説明する。処理が開始されると、ステップS20〜ステップS31の繰り返し処理に入る。次に、入力位置特定(ステップS21)は、属性領域をサーチし、ユーザカーソルの表示位置を特定する。ここで、ユーザカーソルとは、制御装置が、ユーザに入力を促す為に表示する反転カーソルである。
【0036】
次に、入力位置左方検索(ステップS22)を実行し、ユーザカーソルの左方一定範囲を探索し、文字列を切り出す。文字列判定処理(ステップS23)では、切り出した文字列を予め教示されている予約語に含まれる設定項目の項目名と比較する(ステップS24)。
【0037】
比較した結果、登録された設定項目であれば、設定ファイルより設定値を読み出し入力領域に設定値を代入して設定データキーパターンを出力する(ステップS25)。もし、設定ファイルに該当する項目が無い場合、設定データ登録をスキップするか又は空白を入力してキーパターンを出力する(ステップS26)。
【0038】
入力に対する応答を確認するため、入力位置文字列判定処理(ステップS27)を実行して正常に設定されたかを確認する。次に、ステップS28にて設定の判断を行い、正常に設定できた場合には次項目へカーソル移動キー出力を行い(ステップS30)ステップS20へ戻る。
【0039】
もし、ステップS28において、エラーが発生した場合には(ステップS29)、リトライを行い、さらに受け付けられない場合、予め記憶されている別の予約語に基づいて登録設定項目と比較する。
【0040】
図5は、本発明の第1の実施形態に係る加工用機械に接続された汎用端末上に表示されるメインメニューのイメージと処理されたデータ形式を示した模式図である。一般的に、操作メニューは階層構造となっており、複数のメニューを切替えて処理を行う。また、図6は、本発明の第1の実施形態に係るメニュー階層移動処理の流れを示したフローチャート図である。以下、図5と図6を用いて説明をする。
【0041】
ワイヤボンダの電源スイッチを入れると図5の画面が表示される。また、他のメニューが表示されている状態で「F16キー」を1回あるいはそれ以上押すとメインメニューが表示される。
【0042】
図6のステップS40において、文字列判断処理が実行されると、図5の表形式で示される領域、項目名、値、属性などの情報が要約領域に記憶される。次に、ステップS41において、要約領域の項目名を予約語と比較して、現在のメニュー階層を確認する。
【0043】
ステップS42において、メインメニューであることが確認され、サブメニューに移動可能であると判断されると、例えば「[1]Select File」を設定データキーパターンとして出力し、図示しないサブメニューに移動させる。ステップS45において、サブメニューに移動したことを確認すると、同様にしてサブメニューの文字列判断処理を行い、要約領域の項目名と予約語とを比較して、現在のメニュー階層を確認する(ステップS47)。この時、目標とするサブメニューであるかを判定し(ステップS48)、正常であれば、サブメニューへの移動処理を終了する。もし、目標とするサブメニューでないと判断した場合には、エラー処理(ステップS49)を実行して、リカバリを行う。
【実施例2】
【0044】
図7は、本発明の第2の実施形態に係る手順入力管理システムの構成図である。第1の実施形態で説明した手順入力装置にネットワーク機能をさらに設けて、ネットワーク33に接続して、管理端末31又はサーバ32からの指示により製造装置a〜c(30)を遠隔操作すると共に、複数の製造装置の加工手順を一括管理することで、少量多品種生産における加工手順の交換が効率よく実施でき、生産効率の向上と管理コストの低減が実現できる。
【0045】
このように、本発明に係る実施形態によると、加工用機械からの表示制御コードを受信し、仮想画面に表示制御コードの各項目を表示し、各項目の項目名とその入力値を設定ファイルと照合して確定し、その入力値と項目名から、操作コードを作成することで、複数かつ不定形の項目及び入力値から加工用機械の操作コードを生成できるという効果がある。
【0046】
この技術を応用すると、例えば、外部に操作ターミナルを持つNC工作機械のターミナルに対する画面制御コードをコンピュータで受け取り、コンピュータ内に仮想の画面を構築する。その仮想画面を自動分析し、ターミナルのキーボードに代わってコンピュータからキーデータを送り出すことで、さまざまな操作を自動化することが可能となる。言い換えると仮想的なタイピング用のロボットとも言える。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る手順入力装置の構成図である。
【図2】本発明の第1の実施形態に係る加工用機械に接続された汎用端末上に表示されるイメージと、手順入力装置で処理されるデータ形式とを示した模式図である。
【図3】本発明の第1の実施形態に係る仮想画面を作成する処理の流れを示したフローチャート図である。
【図4】本発明の第1の実施形態に係る入力項目判断の処理の流れを示したフローチャート図である。
【図5】本発明の第1の実施形態に係る加工用機械に接続された汎用端末上に表示されるメインメニューのイメージと処理されたデータ形式を示した模式図である。
【図6】本発明の第1の実施形態に係るメニュー階層移動処理の流れを示したフローチャート図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る手順入力管理システムの構成図である。
【符号の説明】
【0048】
10 ワイヤボンダ、11 ワイヤボンダ制御部、12 汎用端末、13 切替スイッチ、20 手順入力装置、21 操作コード生成部、22 設定ファイル、23 制御部、24 状態解析部、25 仮想画面、26 コード解釈部、30 製造装置、31 管理端末、32 サーバ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
汎用端末と加工用機械の間に接続され、加工用機械の表示出力を弁別して複数の仮想画面に記憶させるコード解釈部と、弁別された仮想画面の情報から加工用機械の状態を分析する状態分析部と、加工手順に基づいて操作コードを生成する操作コード生成部と、を有し、汎用端末の代わりに操作コードを加工用機械に入力する手順入力装置において、
コード解釈部は、
加工用機械の表示出力を文字列と、表示を制御する制御コードより得られる文字列の属性と、文字列の書込位置を制御するカーソル移動コードの近傍の文字列を解釈して得られる表示項目の要約と、に分けて仮想画面に記憶させ、
状態分析部は、
表示項目の要約に記憶された加工用機械の定型表記であるガイダンス文字列と、予め記憶されている加工用機械のガイダンス文字列及びコード文字列を含む予約語と、に基づいて加工用機械の状態を分析する状態判定手段を有し、
操作コード生成部は、
予め記憶されている加工手順を読み出し、状態分析部からの情報に基づいて操作コードを生成する生成手段を備え、
仮想画面に表示された情報を予め決められた位置から取り出すことなく、仮想画面の要約を用いて表示位置を割り出し、表示項目を取得することを特徴とする手順入力装置。
【請求項2】
請求項1に記載の手順入力装置において、
仮想画面は、
加工用機械の表示出力に含まれる文字列を記憶する文字列メモリと、
文字列の属性を記憶する属性メモリと、
文字列の書込位置を制御するカーソル移動コードの近傍の文字列を解釈して表示項目の要約を記憶する要約メモリとを有し、
状態分析部は、
操作コード又は表示項目が異なる加工用機械であっても、要約メモリに記憶された文字列と、
予め記憶されている加工用機械のガイダンス文字列及びコード文字列を含む予約語と、
に基づいて状態を分析することを特徴とする手順入力装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の手順入力装置において、
操作コード生成手段は、
予め決められた加工手順と状態分析部の情報に基づいて操作コードを生成し、予約語に該当する項目がない場合、スキップ若しくは空白を含む操作コードを生成することを特徴とする手順入力装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載の手順入力装置と、遠隔操作端末と、を備え、汎用端末の代わりに操作コードを複数の加工用機械に入力させる手順入力システムにおいて、
手順入力装置は、ネットワークで集中制御され、操作コード又は表示情報が異なる加工用機械であっても制御可能であることを特徴とする手順入力システム。
【請求項5】
加工用機械の表示出力を弁別して複数の仮想画面に記憶させるコード解釈工程と、弁別された仮想画面の情報から加工用機械の状態を分析する状態分析工程と、加工手順に基づいて操作コードを生成する操作コード生成工程と、を含み、汎用端末の代わりに操作コードを加工用機械に入力する手順入力方法において、
コード解釈工程は、
加工用機械の表示出力を文字列と、表示を制御する制御コードより得られる文字列の属性と、文字列の書込位置を制御するカーソル移動コードの近傍の文字列を解釈して得られる表示項目の要約と、に分けて仮想画面に記憶させ、
状態分析工程は、
表示項目の要約に記憶された加工用機械の定型表記であるガイダンス文字列と、予め記憶されている加工用機械のガイダンス文字列及びコード文字列を含む予約語と、に基づいて加工用機械の状態を分析する状態判定工程を含み、
操作コード生成工程は、
予め記憶されている加工手順を読み出し、状態分析部からの情報に基づいて操作コードを生成する生成工程を含み、
仮想画面に表示された情報を予め決められた位置から取り出すことなく、仮想画面の要約を用いて表示位置を割り出し、表示項目を取得することを特徴とする手順入力方法。
【請求項6】
請求項5に記載の手順入力方法において、
仮想画面工程は、
加工用機械の表示出力に含まれる文字列を記憶する文字列メモリ工程と、
文字列の属性を記憶する属性メモリ工程と、
文字列の書込位置を制御するカーソル移動コードの近傍の文字列を解釈して表示項目の要約を記憶する要約メモリ工程とを含み、
状態分析工程は、
操作コード又は表示項目が異なる加工用機械であっても、要約メモリに記憶された文字列と、
予め記憶されている加工用機械のガイダンス文字列及びコード文字列を含む予約語と、
に基づいて状態を分析することを特徴とする手順入力方法。
【請求項7】
請求項5又は6に記載の手順入力方法において、
操作コード生成工程は、
予め決められた加工手順と状態分析部の情報に基づいて操作コードを生成し、予約語に該当する項目がない場合、スキップ若しくは空白を含む操作コードを生成することを特徴とする手順入力方法。
【請求項8】
加工用機械の表示出力を弁別して複数の仮想画面に記憶させるコード解釈ステップと、弁別された仮想画面の情報から加工用機械の状態を分析する状態分析ステップと、加工手順に基づいて操作コードを生成する操作コード生成ステップと、を含み、汎用端末の代わりに操作コードを加工用機械に入力する手順入力プログラムにおいて、
コード解釈ステップは、
加工用機械の表示出力を文字列と、表示を制御する制御コードより得られる文字列の属性と、文字列の書込位置を制御するカーソル移動コードの近傍の文字列を解釈して得られる表示項目の要約と、に分けて仮想画面に記憶させ、
状態分析ステップは、
表示項目の要約に記憶された加工用機械の定型表記であるガイダンス文字列と、予め記憶されている加工用機械のガイダンス文字列及びコード文字列を含む予約語と、に基づいて加工用機械の状態を分析する状態判定ステップを含み、
操作コード生成ステップは、
予め記憶されている加工手順を読み出し、状態分析部からの情報に基づいて操作コードを生成する生成ステップを含み、
仮想画面に表示された情報を予め決められた位置から取り出すことなく、仮想画面の要約を用いて表示位置を割り出し、表示項目を取得することを特徴とする手順入力プログラム。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2006−155418(P2006−155418A)
【公開日】平成18年6月15日(2006.6.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−347656(P2004−347656)
【出願日】平成16年11月30日(2004.11.30)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(504442104)有限会社シーエスコントロール (1)
【出願人】(592145785)丸文株式会社 (18)
【Fターム(参考)】