説明

抗酸化食品調製装置

抗酸化食品調製装置は、導電体と、該導電体とは別個の電力供給ベースとを有する食品調製容器を含む。ベースは、高周波AC電力を生成し、該高周波AC電力は1次コイルにより、上記器により保持される2次コイルに伝送される。整流回路は、高周波AC電力をリプルを含む整流AC電流へと変換する。該リプルを含む整流AC電流は、器の導電体に供給され、食品が調製されるときにおける食品による吸収のために利用可能な電子の還元環境を形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般的に、食品の調製中における食品の酸化を阻止する装置に関する。特には、本発明は、食品への電子の供給源として、リプルを含む整流AC電流を使用し、熱プロセスによる食品の酸化を減少させる装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば加熱、冷却、保管、給仕などの熱プロセスにより調製又は調理された、体外で生成された酸化食料品の摂取は、癌を誘発し得る。このような影響は、調製中における食品の熱励起及び酸化の結果としての、食品内の電子の枯渇の結果であると考えられている。しかしながら、食品の調製中に食品に電子が供給される還元環境を形成することにより、酸化損傷、並びに食品の発がん性潜在力を低減することができる。
【0003】
このような結果を達成するために、食品が調製されているときに食品に電位及び電流を供給する一対の接続点を保持する食品収容容器を備える調理器具製品が開発されている。しかしながら、例えばポット、炊飯器、緩慢調理器(スロークッカー)、グリル、パン、コーヒーカラフ、又は他のあらゆる調理機器などの食品調製容器に、電子源を一体化することは、有利となるであろう。
【0004】
したがって、当業において、一体化した電子源を有する抗酸化食品調製装置に対する需要が存在する。さらに、食品の調製中に、食品に電子を供給する抗酸化食品調製装置に対する需要が存在する。さらに、食品を熱プロセスにより調製する際に生じる発がん効果を打ち消す抗酸化食品調製装置に対する需要が存在する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の1つの態様は、第1電力信号を生成するように構成された電源を保持するベースと、食品を調製する食品調製容器であって、上記第1電力信号により誘導される第2電力信号を受信するように構成された整流回路を保持する食品調製容器と、上記容器により保持され、上記容器に電気的に接続された整流回路と、を備え、上記整流回路が上記第2電力信号を受信すると、上記整流回路は、上記第2電力信号からリプルを含む整流AC電流信号を生成し、該リプルを含む整流AC電流信号を上記容器に供給し、上記容器に収容された食品による吸収に利用可能な電子の還元環境を形成することを特徴とする食品調製装置を提供する。
【0006】
本発明の他の態様は、食品を調製する導電性容器を与えるステップであって、上記容器は、該容器に電気的に接続された第1接続点及び第2接続点を有する整流回路を含み、上記整流回路は、高周波AC信号をリプルを含む整流AC電流に変換するステップと、上記リプルを含む整流AC電流を、上記第1接続点と上記第2接続点との間に供給し、上記食品による吸収に利用可能な電子の還元環境を形成するステップと、を備えることを特徴とする食品調製方法を提供する。
【0007】
本発明のさらに他の態様は、食品を調製する容器であって、導電体を有し、上記受電面は該受電面の上に配置された絶縁被覆を保持する容器と、上記被覆内に埋設された第1配線部であって、各端が上記整流回路に接続された第1配線部と、上記被覆内に埋設された第2配線部であって、一端が上記第1配線部に接続され、他端が上記整流回路に接続された第2配線部と、を備え、上記整流回路は、上記誘導加熱器具により上記第1配線部で誘導される電流を、リプルを含む整流AC電流に変換し、該リプルを含む整流AC電流は上記整流回路により上記導電体に供給され、上記容器に収容された食品による吸収に利用可能な電子の還元環境を形成することを特徴とする誘電加熱器具とともに使用するための食品調整装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】ベースと、該ベースと関連した食品調製容器とを有する、本発明の概念に係る抗酸化食品調製装置の立面図である。
【図2】ベースにより保持される電源と、本発明の概念に係る食品調製装置により保持される整流回路との概略図である。
【図3】食品調製容器と整流回路とを有する、本発明の概念に係る抗酸化食品調製装置の代案実施形態の底面図である。
【図4】本発明の概念に係る、図3に示す食品調製容器により保持される整流回路の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の概念による抗酸化食品調製装置は、図1に示すように、全体として符号10により示される。しかしながら、装置10の具体的態様の説明の前に、本明細書で用いる「食品調製」という用語が、加熱、冷却、保管、給仕、又は他のあらゆる食品の取り扱い若しくは食品の加工などのプロセスを含むように定義されることは明らかである。続けて、抗酸化食品調製装置10は、食品調製面22と受電面24とを保持する導電体21を有する食品調製容器20を備える。図1には、食品調製容器20がコーヒーカラフとして示されているが、食品調製容器20は、カラフ、フライパン、ソースパン、中華鍋などを含むがこれらに限定されない、あらゆる形状又は大きさの、あらゆる所望の器具とすることができることは明らかである。容器20は、ベース30から選択的に電力を受信するときに、電力を受信するように構成される。ベース30は、高周波AC電流を1次コイル120に供給する電源110を含む。1次コイル120を流れる電流は、容器20の受電面24の内側に埋設された2次コイル130にAC電流を誘導する。容器20は、この伝送された電力を、整流回路140に伝送する。よって、装置10の動作中に、2次コイル130が電源110の1次コイル120に近接して配置されると、1次コイル120及び2次コイル130は相互に接続され、これにより整流回路140に電流が誘導され得るようになる。整流回路140は、2次コイル130で受信したAC電流を整流し、リプルを含む整流AC電流を生成する。該リプルを含む整流AC電流は、「A」及び「B」で示される離間した接続点どうしの間を流れる。該接続点は、容器20を構成する導電性材料に電気的に接続される。このため、この流れる電流は、食品調製容器内で還元環境を形成し、食品内に吸収され得る電子の源をもたらす。
【0010】
続いて図2において、抗酸化食品調製装置10の電源110は、発振器200を備える。発振器200は、例えば555タイマーなどであるが、他のあらゆる適切な発振回路が使用可能であると考えられる。具体的には、発振器200は、トリガー端子210、閾値端子220、放電端子230、電源入力端子240、リセット端子250、出力端子260、及びグランド端子270を含む。発振器200の放電端子230と閾値端子220との間には、直列接続されたダイオード330及び抵抗310が接続される。ダイオード300及び抵抗310は、ダイオード300のカソードが抵抗310の一端と接続され、抵抗310の他端が閾値端子220と接続され、ダイオード300のアノードが放電端子230に接続されるように、配向される。ダイオード300及び抵抗310と並列に、直列接続されたダイオード350と抵抗360とが、ノード320及び330にて接続される。ダイオード350及び抵抗360は、ダイオード350のアノードが抵抗360の一端に接続され、抵抗360の他端がノード330に接続されるように、配向される。さらに、ダイオード350のカソードは、発振器200の放電端子230に接続される。ノード330には、発振器200のトリガー端子210も接続され、リセット端子250と電源入力端子240と電力供給器362とは、共にノード370にて接続される。ノード320とノード370との間には、抵抗380が接続され、コンデンサ390はノード330に接続され、グランド端子270はノード400に接続される。MOSFETトランジスタ410は、そのゲート端子Gにより、抵抗412を介して発振器200の出力端子260に接続される。さらに、コイル120はノード370とトランジスタ410のドレイン端子Dとの間に接続され、トランジスタ410のソース端子Sはノード400にてグランドに接続される。このようにして、電源110の内容物とコイル120とを、ベース30を備えることのできる閉筐体内に保持することができる。
【0011】
整流回路140は、食品調製容器20により保持される。1つの態様では、整流回路140は、容器20により保持されるハンドルにより保持させることができる。しかしながら、整流回路140は、容器20の任意の適切な領域内に配置することができる。整流回路140は、ノード410とノード412との間に接続された2次コイル130を備える。以下に説明するように、後に、2次コイル130は、相互誘導を通じて1次コイル120と接続され、1次コイル120及び2次コイル130が共に変換器として機能するように構成される。ショットキーダイオード420は、アノードにて2次コイル130に接続され、カソードにてノード414に接続される。ノード414とノード412との間には、コンデンサ430、コンデンサ432、及びツェナーダイオード434が、並列に接続される。ノード414からの電流は、電流レギュレータ440に供給される。電流レギュレータ440は、pnp型バイポーラ接合トランジスタ(BJT: Bipolar Junction Transistors)を構成し得るトランジスタ450及びトランジスタ452を備える。pnp型BJTトランジスタを示しているが、npn型BJTトランジスタ、並びにp型又はn型のMOSFET (Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistors)、又は両者の組み合わせをも、既知の技術を用いて使用することができる。トランジスタ450及び452は、トランジスタ450のベース端子(B)がノード454にてトランジスタ452のエミッタ端子(E)に接続され、トランジスタ450のエミッタ端子(E)がノード414に接続されるように、接続される。一方、トランジスタ452のベース端子(B)は、ノード456にてトランジスタ450のコレクタ端子(C)と接続される。さらに、抵抗460はノード456とノード412との間に接続され、抵抗470はノード414とノード454との間に接続される。抵抗460及び470の抵抗値は、電流レギュレータ440から供給される電流を所望のレベルにまで増加又は減少させ得るように、変化させ得ることは明らかである。トランジスタ452のコレクタ(C)端子には、発光ダイオード(LED: Light Emitting Diode)480のアノードが接続される。装置10の動作中、LED480は、整流回路140のレギュレータ440により電流が供給されるときに発光する。レギュレータ440から供給される電流が食品調製容器20の本体21を通過できるようにするために、容器20内に接続点A及びBが組み込まれている。具体的に、接続点Aはノード412に接続され、Bで示す接続点はLED480のカソードに接続される。
【0012】
よって、装置10の動作中、発振器200は、トランジスタ410を切り換え、例えば40 KHz矩形波のようなパルストレイン信号を生成する。該パルストレイン信号は、1次コイル120に供給される。しかしながら、発振器200は、必要に応じて、他の周波数の他のパルストレイン波形を生成するように構成し得ることは明らかである。次に、食品調製容器20を、ベース30により保持される電源110に近接して配置する。これにより、2次コイル130が1次コイル120に隣接し、コイル120、130を相互に接続させることができる。隣接配置されると、1次コイル120内の矩形波信号は、2次コイル130内に、歪んだリンギング矩形波信号を誘導する。次に、リンギング矩形波信号は、整流回路140のショットキーダイオード420により半波整流される。コンデンサ430は、この半波整流信号をフィルター処理し、リンギングから生成された半波整流信号に重なった高周波要素の部分を除去する。結果として、コンデンサ430及び432の電圧は、部分的に整流されたAC信号に重なったリプルを有するAC信号を備える。さらに、コンデンサ432は、エネルギーを蓄え、レギュレータ440に電力を供給し、食品調製容器20がベース30に隣接していないときに装置10が抗酸化又は還元環境をもたらし続け得るように働く。1つの態様では、コンデンサ432の容量は、任意の所望の期間、例えば30〜45分間、食品調製容器20に給電するためのエネルギーを与え得るように、設定することができる。ツェナーダイオード434は、保護装置として働き、コンデンサ432の電圧がツェナーダイオード434のツェナー電圧より高くに上昇することを防止する。
【0013】
次に、ノード414から供給される電流は、電流レギュレータ440に与えられる。電流レギュレータ440は、接続点A及びBを介した食品調製容器20への供給に望ましいレベルに調整されている。接続点A及びBが、離間され、容器の導電体21に電気的に接続されることは明らかである。1つの態様では、接続点A及びBは、互いに容器20の直径方向の対向側に置かれるように、離間させることができるが、必須ではない。なぜなら、接続点A及びBが離間される限り、接続点A及びBは導電体21の任意の点に配置することができるからである。さらに、LED480は、LED480が全く発光しなくなった場合に、整流回路140内に電気障害が発生した、又は接続点A及びBが食品調製容器から脱着された、と結論付けられ得るような診断装置としての働きもする。よって、食品調製容器20の受電面24が電源110上に配置されている場合には、電流レギュレータ440には、リプルを含む整流AC電流が与えられる。一方、食品調製容器20が電源110上に配置されていない場合には、電流レギュレータ440は、コンデンサ432の放電につれてコンデンサ432から指数関数的に減衰する電圧を受信する。容器20への電流の供給に加えて、接続点A及びBにより供給される電力が、他の補助的要素、例えばタイマー、照明器、音声発生器、又は他のあらゆる電子部品に給電するためにも使用可能であることは明らかである。
【0014】
抗酸化食品調製装置の他の実施形態は、図3に示すように、全体として符号600により示される。特に、この実施形態は、既存の誘導加熱又は誘導調理用の器具又は面とともに使用するために構成された食品調製容器610を保持する。このため、ベース30により保持される電源110は、装置10に関して上述したように、食品調製容器610が既存の誘導加熱又は誘導調理用の面とともに使用される場合、必要ではない。具体的には、食品調製容器610は、食品の調製又は調理に用いられるあらゆる道具又は品目を備えることができる。この道具又は品目は、誘導調理又は誘導加熱用の要素との使用のために構成し得るフライパン、ソースパン、中華鍋、カラフなどを含むが、これらに限定されない。図3に示すように、食品調製容器610は、電気的に接続された導電体612及びハンドル614を有するフライパンを備えることができる。容器610の導電体612は、受電面620及び食品調製面622を含む。受電面620上には、材料630からなる電気絶縁層又は誘電層が配置され、該材料630は、環状配線部640と中央配線部642とを被覆するように構成される。環状配線部640は、容器610の受電面620の周りで輪となるように配置される。一方、中央配線部642は、一端が「X」で示す接続点で環状配線部640に接続される。接続点Xは、装置600のアノードとして働く。配線部640及び642が食品調製容器610から電気絶縁される一方、接続点Xが容器610の導電体612に電気的に接続されることは明らかである。中央配線部642の残りの端部と環状配線部640の両端とは、整流回路に接続される。一方、中央配線部642の他端は整流回路650に接続される。装置600が容器610により調製される食品に対して抗酸化効果を与えることを依然として可能にしつつ、中央配線642を撤廃し得ることは明らかである。
【0015】
整流回路650は、容器610のハンドル614内に配置することができるが、必須ではなく、誘導器具(図示せず)の誘導加熱又は誘導調理用の面から環状配線部640に誘導される電圧を制御するように働く。具体的には、整流回路650は、入力端子662及び664にて環状配線部640に接続されたブリッジ整流器660を備え、接続点Xに対する正電圧及び負電圧を生成する。1つの態様では、ブリッジ整流器660は、高速ブリッジ整流器を構成することができる。しかし、他の任意の適切な整流器を使用することもできる。ブリッジ整流器660の正出力662には、電圧レギュレータ670が接続される。一方、ブリッジ整流器660の負出力672には、電圧レギュレータ680が接続される。さらに、レギュレータ670は、ノード690とノード692とに接続される。一方、レギュレータ680は、ノード692とグランド又は基準ノード694とに接続される。ノード692とノード694との間には、直列接続されたLED(Light Emitting Diode)700及び抵抗702が設けられる。LED700及び抵抗702は、コンデンサ704と並列に接続される。LED700は、装置10に関して上述したLED480と同様に用いることができる。さらに、コンデンサ706は、ノード690とグランドノード694との間に接続される。さらに、電流レギュレータ720は、ノード690と「Y」で示す接続点との間に接続される。接続点Yは、装置600のカソードとして働く。接続点Yは、ハンドル614の電導部分に電気的に接続されることは明らかである。ハンドル614もまた、食品調製容器610の本体612に電気的に接続される。このため、電流は、装置600の動作中に、導電体612を介して、接続点Xと接続点Yとの間を流れることができる。
【0016】
よって、容器610の受電面620が誘導調理又は誘導加熱用の器具の付近に配置されると、高周波交流電流(AC)が、食品調製容器610の環状配線部640に誘導される。整流回路650のブリッジ整流器660は、高周波交流電流(AC)を整流し、接続点Xに対する正電圧及び負電圧を出力する。整流電圧が、リプルを含む整流AC電流であることは明らかである。次に、リプルを含む整流AC電流は、電圧レギュレータ670及び680により調整され、調理器610にエネルギーを供給するために用いられる誘導調理又は誘導加熱用の器具の型に関わらず、整流回路650が最大固定電圧で動作することを保証する。コンデンサ704は、電圧レギュレータ670及び680の出力間にわたって接続され、食品調製容器610が誘導加熱又は誘導調理用の器具から電力を受信していないときに、又は誘導加熱若しくは誘導調理用の器具の温度調整機能中に誘導加熱又は誘導調理用の器具の電源が切られているときに、電流レギュレータ720及びLED700に補助電力を供給するように働く。1つの態様では、整流回路650は、容器610のハンドル614内に封止され、少なくとも耐水性の封止を形成することができる。しかしながら、整流回路650は、容器610の任意の部分と関連させることができる。
【0017】
電流レギュレータ720からの電流は、接続点Yを介して調理器610の導電体612に入り、接続点Xから出る。接続点Yと接続点Xとの間の電流の流れにより、容器610の表面622上で調製されている食品のための還元環境が形成される。すなわち、還元環境は、食品により吸収され得る、利用可能な電子の源を提供する。これにより、調製プロセス中に食品が受ける酸化量を低減することができる。
【0018】
本発明の他の態様では、調理容器610が誘導器具の加熱面又は調理面の上に配置されていない場合、又は誘導器具が調理中に温度を調整するために電源が切られている場合に、抗酸化プロセスを実行可能にするために、整流回路650は、公知の技術を用いて変更することができる。
【0019】
したがって、本発明の1つ以上の実施形態の1つの利点は、食品調製容器を提供する抗酸化食品調製装置により、高周波AC信号を容器への伝送のためにリプルを含む整流AC電流へと変換し、食品による吸収に利用可能な電子の還元環境を提供することであることは、明らかである。本発明の他の利点は、ベースから、ベース及び容器内に設けられたコイルを介した相互誘導により、容器により保持される整流回路へと伝送されることである。本発明のさらに他の利点は、リプルを含む整流AC電流の大きさを変更可能にし、食品による吸収に望ましいレベルの利用可能な電子を有する還元環境を形成するように、整流回路により保持される電流レギュレータが調整可能であることである。本発明のさらなる利点は、整流回路が、容器により保持又は支持され得ることである。
【0020】
本発明は、完全に詳細に説明され、添付の図面に図示されているが、このような詳細に限定されるものでない。なぜなら、本発明の精神及び範囲から逸脱することなく、多くの変更及び修正を本発明に加えることができるからである。よって、本発明は、添付の特許請求の範囲の用語及び範囲内に存在し得るあらゆる及び全ての修正及び形態を包含するように説明されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電力信号を生成するように構成された電源を保持するベースと、
食品を調製する食品調製容器であって、前記第1電力信号により誘導される第2電力信号を受信するように構成された整流回路を保持する食品調製容器と、
前記食品調製容器により保持され、前記食品調製容器に電気的に接続された整流回路と、を備え、
前記整流回路が前記第2電力信号を受信すると、前記整流回路は、前記第2電力信号からリプルを含む整流AC電流信号を生成し、該リプルを含む整流AC電流信号を前記食品調製容器に供給し、前記食品調製容器に収容された食品による吸収に利用可能な電子の還元環境を形成することを特徴とする食品調製装置。
【請求項2】
前記第1電力信号は、矩形波を含むことを特徴とする請求項1に記載の食品調製装置。
【請求項3】
前記整流回路は、
コイルと、
前記コイルの一端と直列に配置されたショットキーダイオードと、
前記コイル及び前記ショットキーダイオードと並列に配置されたコンデンサであって、前記ショットキーダイオードのカソードが前記コンデンサに接続されて第1ノードを形成し、前記コイルと前記コンデンサとの接続により第2ノードが形成される、コンデンサと、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の食品調製装置。
【請求項4】
前記並列に配置されたコンデンサの出力に接続され、前記食品調製容器に伝送される電流の大きさを制御する電流レギュレータをさらに備えたことを特徴とする請求項4に記載の食品調製装置。
【請求項5】
前記電流レギュレータの出力に接続された第1接続点と、
前記第2ノードに接続された第2接続点と、をさらに備え、
前記第1接続点及び第2接続点は、前記容器に電気的に接続されていることを特徴とする請求項4に記載の食品調製装置。
【請求項6】
食品を調製する導電性容器を与えるステップであって、前記容器は、前記容器に電気的に接続された第1接続点及び第2接続点を有する整流回路を含み、該整流回路は、高周波AC信号をリプルを含む整流AC電流に変換する、ステップと、
前記リプルを含む整流AC電流を、前記第1接続点と前記第2接続点との間に供給し、食品による吸収に利用可能な電子の還元環境を形成するステップと、
を備えたことを特徴とする食品調製方法。
【請求項7】
前記第1接続点に接続された前記リプルを含む整流AC電流の大きさを制御し、前記供給ステップでの食品による吸収に望ましいレベルの利用可能な電子を有する還元環境を形成するステップをさらに備えたことを特徴とする請求項6に記載の方法。
【請求項8】
誘導加熱器具とともに使用するための食品調製装置であって、
食品を調製する容器であって、導電体を有し、前記受電面は該受電面上に配置された絶縁被覆を保持する、容器と、
前記導電体に電気的に接続された整流回路と、
前記被覆内に埋設された第1配線部であって、各端が前記整流回路に接続された第1配線部と、
前記被覆内に埋設された第2配線部であって、一端が前記第1配線部に接続され、他端が前記整流回路に接続された第2配線部と、を備え、
前記整流回路は、前記誘導加熱器具により前記第1配線部で誘導される電流を、リプルを含む整流AC電流へと変換し、該リプルを含む整流AC電流は前記整流回路により前記導電体に供給され、前記食品調製容器に収容された食品による吸収のために利用可能な電子の還元環境を形成することを特徴とする食品調製装置。
【請求項9】
前記整流回路は、前記導電体と一体であることを特徴とする請求項8に記載の食品調製システム。
【請求項10】
前記第1配線部は、実質的にループを構成することを特徴とする請求項8に記載の食品調製システム。
【請求項11】
前記整流回路は、
前記第1配線部の各端に接続されたブリッジ整流器と、
前記ブリッジ整流器の出力と前記第2配線部とに接続された電圧レギュレータと、
前記電圧レギュレータの出力に接続された電流レギュレータと、を備え、
前記電流レギュレータは、前記リプルを含む整流AC電流を前記導電体へ供給することを特徴とする請求項8に記載の食品調製システム。
【請求項12】
前記電圧レギュレータに接続され、前記器が前記誘導加熱器具から電力を受信しないときにエネルギーを蓄えるコンデンサをさらに備えたことを特徴とする請求項8に記載の食品調製システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公表番号】特表2012−508072(P2012−508072A)
【公表日】平成24年4月5日(2012.4.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−535717(P2011−535717)
【出願日】平成21年11月9日(2009.11.9)
【国際出願番号】PCT/US2009/063703
【国際公開番号】WO2010/054295
【国際公開日】平成22年5月14日(2010.5.14)
【出願人】(511111323)
【氏名又は名称原語表記】JOHNSON, Lance
【Fターム(参考)】