説明

抵抗メモリ素子および関連する制御方法

【課題】電圧制御されたプログラム可能な抵抗層を有する抵抗メモリ素子とプログラミング方法を提供する。
【解決手段】参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で上部電極投影を有する上部電極素子12と、参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で下部電極投影を有する下部電極素子14と、上部電極素子12と下部電極素子14との間に挿入された可変性の抵抗率を有する活性層16を含む抵抗メモリ素子10において、上部電極投影と下部電極投影との間にオーバーラップ領域L3があり、オーバーラップ領域L3は少なくとも上部電極投影のコーナーおよび/または少なくとも下部電極投影のコーナーを含み、オーバーラップ領域L3の面積は、参照面上の、上部電極素子12と下部電極素子14の全投影面積の10%以下を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般には不揮発性メモリ素子に関し、特に、電圧制御されたプログラム可能な抵抗層を有する抵抗メモリ素子に関する。本発明は、また、メモリ素子の、または複数の抵抗メモリ素子を含む抵抗メモリアレイの、電圧制御されたプログラミング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
例えばUS2003/0003674に記載された電気的にプログラム可能な抵抗クロスポイントメモリデバイスのような抵抗メモリデバイスは、一般に、複数の導電性上部電極と導電性下部電極との間に挿入された、電気信号に応じて変化することができる抵抗率を有する活性層を含む。活性層は、通常、巨大磁気抵抗(CMR)材料、または高温超伝導(HTSC)材料のような誘電体材料から形成され、例えばワイヤ形状のPt電極のような金属電極の間に挿入される。上部電極が下部電極と交差するそれぞれの位置をいう、上部電極と下部電極のクロスポイントにおいて、活性層は、供給された電圧に応じて変化する抵抗率を備えたプログラム可能な領域を有する。抵抗メモリデバイスのメモリ効果は、メモリデバイスを、2つの明確な抵抗状態に電流制御プログラミングする点にあり、この抵抗状態は、プログラム可能な領域を通る導電性フィラメントの形成および崩壊に関連する。導電性フィラメントの幅はナノメータの範囲と信じられ、即ち抵抗メモリセル構造の大きさより相当小さく、抵抗メモリデバイスは良好な拡張性を約束する。
【0003】
複数の抵抗メモリ素子を含む抵抗メモリアレイは、一般には、図1の上面図と図2の断面図に示すような上部電極と下部電極のクロスバーアレイを含む。抵抗メモリデバイスは複数の上部電極(例えば、ワードラインWL)と複数の下部電極(例えば、ビットラインBL)を含み、上部電極と下部電極の間に活性層2を有し、複数のクロスポイントメモリ素子を形成する。活性層2は実質的に連続で、活性層2は1つより多いクロスポイントを横切って延びる。活性層2は複数のワードラインWLとビットラインBLとの間に挿入される。ワードラインWLとビットラインBLとのそれぞれの交差点において、プログラム可能な領域、即ちビット3が活性層2の中に形成される。ビット3の抵抗率は、対応するワードラインWLとビットラインBLとの間に与えられる電圧に応じたフィラメント形成またはフィラメント崩壊に依存して変化できる。フィラメントの位置は、図1中に黒丸4で模式的に示される。ワードラインWLとビットラインBLのそれぞれは、所定の技術で得られる最小幅である幅Fを有すると仮定すると、抵抗メモリデバイス1の密度は1フィラメント/4F、即ち1ビット/4Fと計算される。形成されたフィラメントの幅が実質的にプログラム可能な領域の幅Fより小さいため、小さいサイズのフィラメントを任意的に使用して、高密度のメモリデバイスを形成する新しい抵抗メモリ素子の余地がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明の具体例の目的は、活性層中に導電性フィラメントを制御して閉じ込め、抵抗率を可変にする抵抗メモリ素子を提供することである。本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子の長所は、複数のメモリ素子を含む高密度抵抗メモリアレイの提供、および抵抗メモリアレイの周辺から抵抗メモリアレイのメモリフィラメントを独立して制御できる方法の提供に使用できることである。
【0005】
第1の形態では、本発明の具体例は、参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で上部電極投影を有する上部電極素子、参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で下部電極投影を有する下部電極素子、および上部電極素子と下部電極素子との間に挿入された可変性の抵抗率を有する活性層を含む抵抗メモリ素子を提供する。本発明の具体例では、上部電極投影と下部電極投影との間にオーバーラップ領域があり、オーバーラップ領域は少なくとも上部電極投影のコーナーおよび/または少なくとも下部電極投影のコーナーを含み、オーバーラップ領域の面積は、参照面上の、上部電極素子と下部電極素子の全投影面積の10%以下を構成する。
【0006】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子では、オーバーラップ領域は、上部電極投影の1つのコーナーと、下部電極投影の1つのコーナーを含んでも良い。これは、オーバーラップ領域が小さくなりコーナーを含むことを可能にし、それゆえに形成された場は大きく、フィラメントはより容易に形成できる。
【0007】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリでは、可変性の抵抗率を有する活性層は、上部電極素子と下部電極素子の双方に接続されたプログラム可能な領域を含んでも良い。プログラム可能な領域では、上部電極素子と下部電極素子の適切な動作のために、フィラメントが形成される。
【0008】
可変性の抵抗率を有する活性層は、例えばペロブスカイト酸化物(例えば(Ba,Sr)TiO、(Pr,Ca)MnO等)またはNi、Al、Hf、Zr、Ti、Cu等のような二元系酸化物であり、ドープしてもドープしなくても良い。
【0009】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子では、上部電極素子および/または下部電極素子は金属電極でも良い。代わりの具体例では、上部電極素子および/または下部電極素子は、ドープされたSiのようなドープされた半導体材料から形成されても良い。特別な具体例では、電極の1つは、活性層と、可変性の抵抗率を有するショットキ接合を形成しても良い。
【0010】
本発明の具体例では、上部電極素子と下部電極素子は、ボックス型(box-shaped)の電極素子でも良い。そのようなボックス型の電極素子の優位点は、高電界が形成され、これによりフィラメントがより容易に形成されるコーナーを有することである。
【0011】
第2の形態では、本発明は、本発明の第1の形態の具体例にかかる、複数の抵抗メモリ素子を含む抵抗メモリアレイを提供する。本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイの抵抗メモリ素子は、参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で上部電極投影を有する上部電極素子、参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で下部電極投影を有する下部電極素子、および上部電極素子と下部電極素子との間に挟まれた可変性の抵抗率を有する活性層を含む抵抗メモリ素子を提供する。上部電極投影と下部電極投影との間に第1オーバーラップ領域があり、第1オーバーラップ領域は少なくとも上部電極投影のコーナーおよび/または下部電極投影のコーナーを含む。第1オーバーラップ領域の面積は、参照面上の、上部電極素子と下部電極素子の全投影面積の10%以下を構成する。
【0012】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイでは、抵抗メモリアレイの第1の抵抗メモリ素子の投影面積は、抵抗メモリアレイの第2の抵抗メモリ素子の投影面積とオーバーラップし、これにより第2のオーバーラップ領域を形成しても良い。第2のオーバーラップ領域は、少なくとも第1の抵抗メモリ素子の上部電極投影の1つのコーナーと、第2の抵抗メモリ素子の下部電極投影の1つのコーナーとを含んでも良く、また逆でも良い。第2のオーバーラップ領域の面積は、参照面上の、第1の抵抗メモリ素子と第2の抵抗メモリ素子との全投影面積の5%以下を構成する。この具体例では、メモリ素子はそれ自身オーバーラップするが、オーバーラップは小さい。
【0013】
本発明の具体例では、抵抗メモリ素子の上部電極素子と下部電極素子は、格子縞模様(checkerboard pattern)に配置しても良い。
【0014】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイは、更に、複数の下部電極コンタクトを介して下部電極素子のいくつかに電気的に接続する第1レベルの下部電極プログラミングラインと、複数の下部電極コンタクトを介して他の下部電極素子に電気的に接続する第2レベルの下部電極プログラミングラインであって、第1の方向に延びる第1レベルの下部電極プログラミングラインと第2の方向に延びる第2レベルの下部電極プログラミングライン、複数の上部電極コンタクトを介していくつかの上部電極素子に電気的に接続する第3レベルの上部電極プログラミングラインと、複数の上部電極コンタクトを介して他の上部電極素子に電気的に接続する第4レベルの上部電極プログラミングラインであって、第3の方向に延びる第3レベルの上部電極プログラミングラインと第4の方向に延びる第4レベルの上部電極プログラミングラインと、を含む。プログラミングラインと、それらのプログラミングラインへのコンタクトの合理的なレイアウトにより、フィラメントは、メモリ素子の複数のコーナーに形成または崩壊され、一方で、別々に制御可能である。
【0015】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイでは、第1レベルの下部電極プログラミングラインと第2レベルの下部電極プログラミングラインは垂直に交差し、第3レベルの上部電極プログラミングラインと第4レベルの上部電極プログラミングラインは垂直に交差する。第3レベルの上部電極プログラミングラインと第4レベルの上部電極プログラミングラインは、更に、第1レベルの下部電極プログラミングラインと、第2レベルの下部電極プログラミングラインに対して、約45°の角度を形成する。
【0016】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイは、更に、複数の上部電極コンタクトを介していくつかの上部電極素子に電気的に接続する第5レベルの上部電極プログラミングラインで、第5の方向に延びる第5レベルの上部電極プログラミングラインを含んでも良い。代わりに、またはその上に、本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子は、複数の下部電極コンタクトを介していくつかの下部電極素子に電気的に接続する第6レベルの下部電極プログラミングラインで、第6の方向に延びる第6レベルの下部電極プログラミングラインを含んでも良い。
【0017】
本発明の具体例では、プログラミングラインはワイヤ形状のプログラミングラインでも良い。それらは作製が簡単であり、例えば標準的な技術で作製される。代わりに、特別な具体例では、プログラミングラインは階段状の接続ラインでも良い。そのようなラインは、適当に作製するのが困難な傾斜したラインを避けるために実施される。
【0018】
第3の形態では、本発明は、本発明の第2の形態の具体例にかかる抵抗メモリアレイの電圧制御プログラミングのための方法を提供する。本方法は、参照面上の投影の間でオーバーラップ領域を有する抵抗メモリアレイの少なくとも1つの上部電極素子と少なくとも1つの下部電極素子との間に電圧を与えることにより、抵抗メモリアレイの可変性の抵抗率を有する活性層中で、少なくとも1つの導電性フィラメントを形成または崩壊させる工程を含む。
【0019】
本発明の具体例にかかる方法は、更に、上部電極素子と複数の下部電極素子との間の異なるコーナーでフィラメントの形成および崩壊を独立で制御する工程を含み、下部電極素子は、参照面に垂直な投影が、その上の上部電極素子の垂直投影とオーバーラップし、または下部電極素子と複数の上部電極素子との間の異なるコーナーでフィラメントの形成および崩壊を独立で制御する工程を含み、下部電極素子は、参照面上の投影が、その上の下部電極素子の垂直投影とオーバーラップする。
【0020】
上記目的は、本発明の具体例にかかるデバイスおよび方法により完成する。
【0021】
本発明の特別で好適な形態は、独立または従属の請求項とともに説明される。従属請求項の特徴は、適当に、独立請求項の特徴と組み合わせても良く、他の従属請求項の特徴と組み合わせても良く、単に請求項に記載された通りではない。
【0022】
本発明と、従来技術を超えて達成される長所を要約する目的で、本発明の所定の目的や長所は上で説明された。もちろん、そのような目的や長所の全てが、本発明の特定の具体例に関して達成される必要はないことが理解される。このように、例えば、本発明は、ここで教示や示唆される他の目的や長所を、必ずしも達成すること無しに、ここで教示された1つの長所や長所のグループを達成または最適化できる方法で本発明が具体化または実施できることを当業者は認識するであろう。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】上部電極および下部電極がクロスバーアレイ形状を有する従来技術の抵抗メモリアレイの上面図である。
【図2】図1の断面A−Aに沿った、図1の従来の抵抗メモリアレイの断面図である。斜線部分は可変性の抵抗率を有する活性層中のプログラム可能領域である。
【図3】本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子の3D図である。
【図4】参照面上の、図3の抵抗メモリ素子の投影面積を示し、例えば参照面は水平(X、Y)面である。
【図5】本発明の他の具体例にかかる抵抗メモリ素子の投影面積を示す。斜線部分はオーバーラップ領域を示す。
【図6】本発明の例示的な具体例にかかる抵抗メモリ素子の断面図である。斜線部分は可変性の抵抗率を有する活性層のプログラム領域を示す。
【図7】本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイの上面図である。点線の円は単体の抵抗メモリ素子であり、カールは、抵抗メモリアレイの可変性の抵抗率を有する活性層中の導電性フィラメントの多くの可能な位置を示す。
【図8】本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイの上面図であり、下部電極素子と複数のBE1コンタクトとBE2コンタクトに接続する、第1レベルと第2レベルのプログラミングラインを含む。
【図9】図8に示す具体例にかかる抵抗メモリアレイの上面図であり、更に、上部電極素子および複数のTE1コンタクトとTE2コンタクトに接続する、第1および第2レベルのプログラミングラインを含む。
【図10】本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイの上面図であり、図9に示す形状に対してTE1コンタクトがシフトしている。
【図11】図9に示された具体例にかかる抵抗メモリアレイの上面図であり、更に、上部電極素子に接続する第3レベルのプログラミングラインを含む。
【図12】図9に示された具体例にかかる抵抗メモリアレイの上面図であり、斜めのTE1およびTE2プログラミングラインが、階段状のTE1およびTE2接続ラインにより置き換えられている。
【0024】
図面は単に模式的で限定的ではない。図面において、要素のいくつかのサイズは図示目的で誇張され、縮尺どおりには描かれていない。
【0025】
請求項中の参照符号は、範囲を限定するものと解釈すべきではない。異なる図面において、同一参照符号は、同一または類似の要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図3は、本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子10を示す。抵抗メモリ素子10は、上部電極素子12、下部電極素子14、および上部電極素子12と下部電極素子14との間に挟まれた可変性の抵抗率を有する活性層16を含む。図3に示すように、抵抗メモリ素子10の上部電極素子12は、例えば実質的に互いに平行な第1上面18と第1底面20とを有する。第1上面18は、可変性の抵抗率を有する活性層16から離れて配置され、第1底面20は、可変性の抵抗率を有する活性層16に向かって配置されても良い。上部電極素子12の第1上面18と第1底面20は、例えば図3に示す水平な(X、Y)面のような参照面に平行でも良い。同様に、抵抗メモリ素子10の下部電極素子14は、第2上面22と第2底面24を含み、第2上面20と第2底面24は例えば実質的に互いに平行である。第2上面22は可変性の抵抗率を有する活性層16から離れて配置され、第2底面24は、可変性の抵抗率を有する活性層16に向かって配置されても良い。下部電極素子14の第2上面22と第2底面24は、例えば水平な(X、Y)面のような参照面に平行でも良い。
【0027】
本発明にかかる抵抗メモリ素子の一の具体例では、上部電極素子12は、例えば、第1膜厚T1のボックス形状の上部電極素子であり、第1膜厚は例えば5nmと10nmの間の範囲にある。一般に、パターニングのために、第1膜厚T1≦F(Fは所定の技術で得られる最小形状サイズ)である。ボックス形状の上部電極素子12は、例えば、正方形の第1上面18と正方形の第1底面20を有し、正方形の第1上面18と正方形の第1底面20は、例えば双方とも第1サイズ長さL1を有し、これは例えば5nmから15nmの範囲の値である(または、一般には、0.5*F<実際の最小形状サイズ<1.5*F、Fは所定の技術で得られる最小形状サイズ。しかしながら人の集団は通常Fより小さいウエハ上の現実の最小形状サイズのヒントを見出す。現実の最小形状サイズが小さくなるほど、例えばメモリ密度がより良くなる)。同様に、本発明の具体例によれば、下部電極素子14は、例えば、第2膜厚T2のボックス形状の下部電極素子であり、第2膜厚は例えば5nmと10nmの間の範囲にある。ボックス形状の下部電極素子14は、例えば正方形の第2上面22と正方形の第2底面24を有する。正方形の第2上面22と正方形の第2底面24は、例えば双方とも第1サイズ長さL2を有し、これは例えば5nmから15nmの範囲の値である。下部電極素子14と上部電極素子12の寸法、例えば第1膜厚T1と第2膜厚T2、または例えば第1サイド長さL1と第2サイド長さL2は、互いに等しくても、互いに異なっても良い。
【0028】
本発明にかかる抵抗メモリ素子10の代わりの具体例(図1に示さず)では、上部電極素子12は、例えば矩形(正方形ではない)の上面と矩形(正方形ではない)の底面を有しても良い。同様に、本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子10の下部電極素子14は、例えば矩形(正方形ではない)の上面と矩形(正方形ではない)の底面を有しても良い。
【0029】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子10の上部電極素子12と下部電極素子14は、半導体産業で電極を形成するのに一般に使用される材料から形成されても良い。電極を形成するためのそのような材料は、導電性材料であり、例えばアルミニウム、プラチナ、タングステン、銅、銀、金、導電性酸化物(例えばSrRuO、IrO、RuO)、導電性窒化物(例えばTiN、TaN)、または他の好適な導電性材料である。上部電極素子12と下部電極素子14を作製するために使用される材料は、互いに等しくても良く、互いに異なっても良い。特別な具体例では、下部電極素子14は例えばプラチナから形成され、一方、上部電極素子12は例えばプラチナ、銅、銀または金を含んでも良い。
【0030】
本発明の具体例では、抵抗メモリ素子10の上部電極素子12と下部電極素子14とは、上部電極素子12の例えば水平(X、Y)面のような参照面上の垂直投影26が、例えば水平(X、Y)面のような参照面上の下部電極素子14の垂直投影28と部分的にオーバーラップするように、互いに上下に配置されても良く、即ち重なって配置されても良い。上部電極の投影26が下部電極の投影28とオーバーラップすることは、本発明の具体例にかかるオーバーラッピング領域30が、上部電極投影26の少なくとも1つのコーナーまたは下部電極投影28の少なくとも1つのコーナーを含むようになる。本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子10の上部電極素子12と下部電極素子14は、更に、オーバーラップ領域30の面積が、例えば水平な(X、Y)面のような参照面上での上部電極素子12と下部電極素子14との全投影面積の10%以下となっても良い。
【0031】
図4は、図3に示された具体例にかかる、例えば水平な(X、Y)面のような参照面上での上部電極素子12の投影26と、例えば水平な(X、Y)面のような参照面上での抵抗メモリ素子10の下部電極素子14の投影28を示す。例えば水平な(X、Y)面のような参照面上での、上部電極素子12と下部電極素子14との全投影面積は、更に、抵抗メモリ素子10の投影面積32として示される。例えば水平な(X、Y)面のような参照面上に投影した場合、上部電極素子12の投影26と、下部電極素子14の投影28とは部分的にオーバーラップし、これによりオーバーラップ領域30を形成する。考慮された具体例では、図3に示された抵抗メモリ素子10の底部電極素子14は、上部電極素子12のコーナー34の下に配置された1つのコーナー33を正確に有し、オーバーラップ領域30は、例えば水平な(X、Y)面のような参照面上での上部電極のコーナー34の投影35と、例えば水平な(X、Y)面のような参照面上での、下部電極のコーナー33の投影37の双方を含み、例えば1%より小さいような、10%より小さい、抵抗メモリ素子32の全投影面積32の最小部分を形成する。
【0032】
図5は、本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子10の多くの他の可能な投影面積32を示す。図5(a)では、抵抗メモリ素子10の上部電極素子12と下部電極素子14とは、上部電極の投影26と下部電極の投影28とのオーバーラップ領域30が、全投影面積32の約8%のような、10%より小さくなり、上部電極の投影26の1つのコーナー35と下部電極の投影28の1つのコーナー37を正確に含む。図5(b)に示すような、本発明にかかる抵抗メモリ素子10の代わりの具体例では、例えば、下部電極素子14の一部が、上部電極素子12の側壁の中央部分に下に配置され、オーバーラップ領域30は、例えば水平な(X、Y)面のような参照面上での底部電極のコーナー33の投影37と、例えば水平な(X、Y)面のような参照面上での上部電極の投影26の端の中央部分39の投影41との双方を含む。
【0033】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子10の、上部電極素子12と下部電極素子14との間に挿入された可変性の抵抗率を有する活性層16は、与えられた電圧に応じてその抵抗を変化させることができる材料から形成されても良い。例えば、可変性の抵抗率を有する活性層は、ドープされたまたはドープされない、少なくともNi、Al、Hf、Zr、Ti、Cuのような二元系酸化物の少なくとも1つから形成されても良く、または3元系酸化物やペロブスカイト系酸化物(一般には(Ba,Sr)TiO、(Pr,Ca)MnOのような)複合酸化物から形成されても良い。図3に示すように、可変性の抵抗率を有する活性層16は、第3の膜厚T3を有し、第3の膜厚T3は、積極的なF=10nmを再度用いた場合、例えば約2nmと約10nmとの間の範囲であり、一般にはT≦Fである。可変性の抵抗率を有する活性層16は、例えば水平な(X、Y)面のような参照面に平行な第3の上面40を有し、例えば上部電極素子12の全底面20のような、上部電極素子12の第1底面20と接続しても良い。同様に、可変性の抵抗率を有する活性層16は、例えば第3の上面40に平行な第3の底面42を有し、例えば下部電極素子14の全上面22のような、下部電極素子14の第2上面22と接続しても良い。本発明の具体例では、可変性の抵抗率を有する活性層16は、更にプログラム可能な領域36(図3には示さないが、図6には示す)とバルク領域38を含む。プログラム可能な領域36は、可変性の抵抗率を有する活性層16の一部であり、これは上部電極素子12と下部電極素子14の双方と接続し、即ち、そこを通って上部電極素子12と下部電極素子14の加えられた電圧が通過する領域である。プログラム可能な領域36は、例えば水平な(X、Y)面のような参照面上の、上部電極素子12と下部電極素子14の垂直投影にオーバーラップ領域により決定される。可変性の抵抗率を有する活性層16のバルク領域38は、次に、プログラム可能な領域36とは異なる、可変性の抵抗率を有する活性層16の一部として定義される。例えば水平な(X、Y)面のような参照面に垂直な投影からそれを見た場合、それは、下部電極素子14の上面22と上部電極素子12の底面20とのいずれかのみに接続する、またはいずれにも接続しない領域である。
【0034】
図6は、本発明の一つのありそうな具体例にかかる抵抗メモリ素子10の断面図を示す。可変性の抵抗率を有する活性層16のプログラム可能な領域36は、上部電極素子12のコーナー34から下部電極素子14まで延び、下部電極素子14のコーナー33から上部電極素子12まで延びる。プログラム可能な領域36の寸法、即ち図6に示された第3の側の長さL3は、上部電極素子12と下部電極素子14とのオーバーラップに依存し、メモリ素子10の全ての断面に対して同じである必要はない。プログラム可能な領域36は、下部電極素子14や上部電極素子16に、電圧や電流のような電気信号を供給することにより活性化され、即ちその抵抗率が変化し、プログラム可能な領域36は、導電性フィラメントの形成や崩壊により少なくとも2つの抵抗の間で抵抗が変化する可変抵抗器として働く。上部電極素子12が下部電極素子14と限定されてオーバーラップすることにより、可変性の抵抗率を有する活性層16中で導電性フィラメントの制御された閉じ込めが達成される。導電性フィラメントの導電性パスの、正確な位置への閉じ込めは、動作電圧および電流の分散を減らすことができる。
【0035】
本発明の更なる形態では、本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子10は、更に抵抗メモリアレイ44に組み込まれ、抵抗メモリアレイ44は、複数の抵抗メモリ素子10を含む。本発明の具体例にかかる抵抗メモリ素子10は、例えば通常または通常でないパターンのようなパターンに従って、本発明の具体例にかかるアレイ中に配置されても良い。例えば、抵抗メモリ素子10は、行と列に論理的に組織化されても良い。この説明を通して、(「行」と「列」の用語に関連した)「水平」および「垂直」の用語は、説明を容易にするためだけのために、同等のシステムを提供するのに使用される。「行」を示す場合の「水平」の用語は、層の参照面や方位を示す場合の「水平」とは異なる意味を有する。層の参照面や方位を示す場合の「水平」の用語がデバイスの現実の物理的な方向を示す場合でも、「行」および「列」を示す場合の「水平」および「垂直」の用語は、デバイスの現実の物理的な方向を示す必要はなく、または示しても良い。更に、「列」や「行」の用語は、互いに繋がったアレイ素子のセットを記載するのに使用されても良い。つながりは、デカルトアレイ(Cartesian array)の行列の形態でも良いが、本発明はこれに限定されるものではない。当業者には理解できるように、列と行は容易に入れ替わることができ、この説明ではそれらの用語は入れ替え可能であることを意図する。また、非デカルトアレイ(non-Cartesian array)も形成でき、本発明の範囲内に含まれる。このように「行」および「列」の用語は広く解釈すべきである。この広い解釈を容易にするために、「行と列に論理的に組織化された」が参照される。これにより、抵抗メモリ素子10は、地形学的に直線に交差する方法で互いに繋がれるが、物理的または地形学的な配置である必要はない。例えば、行が円であり、列がそれらの円の半径であり、円と半径はこの発明では「論理的に組織化された」行と列と記載される。また、例えばリセットラインや第1および第2のセレクトラインのような多くのラインの特定の名称は、説明を容易にし、特定の機能に言及するために使用される一般的な名称であり、この特定の言葉の選択は本発明をいかなる方法においても限定することを意図しない。それらの全ての用語は記載された特定の構造をより理解するために使用されるのみで、本発明を限定することを意図しない。
【0036】
抵抗メモリアレイ44の抵抗メモリ素子10は、例えば、それぞれのメモリ素子10の、例えば水平な(X、Y)面のような参照面上への投影面積32が、抵抗メモリアレイ44の少なくとも1つの他の抵抗メモリ素子10の投影面積32とオーバーラップするように配置される。本発明にかかる抵抗メモリ素子10の特別な具体例では、第1と第2の隣り合った抵抗メモリ素子の投影面積により形成されるオーバーラップ領域は、例えば(X、Y)面のような参照面上への第1抵抗メモリ素子10の上部電極素子12の投影26の1つのコーナーと、例えば(X、Y)面のような参照面上への第2抵抗メモリ素子10の下部電極素子14の投影28の1つのそのコーナーとを、またはその逆を、まさに含みまたはからなる。更に、本発明の抵抗メモリアレイ44の特別な具体例では、2つの隣り合った抵抗メモリ素子のオーバーラップ領域の面積は、例えば(X、Y)面のような参照面上への、隣り合った双方の抵抗メモリ素子10の全投影面積の5%以下を構成しても良い。図7に示すように、抵抗メモリ素子10の上部電極素子12と下部電極素子14は、上面図では、例えば格子縞模様を形成する。抵抗メモリ素子10は基板上に配置され、この基板は、使用するのに好適な材料や、その上に抵抗メモリ素子を形成するのに好適な材料から形成され、例えばアモルファス、多結晶、または単結晶の半導体材料であり、例えばシリコン(Si)、ゲルマニウム(Ge)、シリコンゲルマニウム(SiGe)、ゲルマニウムアーセナイド(GeAs)、ゲルマニウムアーセナイドフォスファイド(GaAsP)、インジウムフォスファイド(InP)である。基板は、半導体基板部分に加えて、例えばSiO層やSi層のような絶縁性層を含んでも良い。このように、基板の用語は、一般には興味のある層や部分、特に抵抗メモリ素子10の下にある層の要素を規定するのに使用される。また、基板は、抵抗メモリ素子10がその上に形成される他のベースでも良く、例えばガラス、石英、溶融石英、または金属箔でも良い。特別な具体例が、好適なポリマをバルクおよび構造材料に使用して達成できる。
【0037】
図7に示すように、抵抗メモリアレイ44の具体例では、抵抗メモリ素子10は、抵抗メモリ素子10の5つの等距離の行と、抵抗メモリ素子10の6つの等距離の列を含むデカルトアレイに論理的に配置され、これによりメモリアレイ44を形成する。しかしながら、いかなる好適な数の行や列も、抵抗メモリアレイ44を形成するために使用しても良い。本発明にかかる抵抗メモリアレイ44の1つの具体例では、メモリアレイ44は、例えば512×512のメモリアレイである。更に代わりの具体例では、抵抗メモリ素子10はデカルトアレイの配置する必要はない。
【0038】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイ44の抵抗メモリ素子10は、上部電極素子12の底面20が例えば(X、Y)面に平行な水平面のような参照面に平行な面のような、1つの面に横たわるように、配置される。この面は更に、抵抗メモリアレイ44の上部電極素子12の面とも呼ばれる。同様に、本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイ44の下部電極素子14の上面22が、例えば上部電極素子12の面に対して下方に横たわる面のような1つの面に横たわっても良い。この面は更に、抵抗メモリアレイ44の下部電極素子14の面とも呼ばれる。抵抗メモリ素子10の上部電極素子12と下部電極素子14との間に挿入された可変性の抵抗率を有する活性層16は、可変性の抵抗率を有する連続した活性層16であり、抵抗メモリアレイ44の上部電極素子12の面と下部電極素子14の面との間に挿入されても良い。
【0039】
図7に示す縞状アレイ形状では、アレイ44の端部に配置されない抵抗メモリ素子10の投影面積32が、6つの周辺の抵抗メモリ素子10の投影面積とオーバーラップする。抵抗メモリアレイ44のコーナーと端部において、メモリ素子10の投影面積32は3つおよび4つの隣り合ったメモリ素子10のそれぞれの投影面積32とオーバーラップする。抵抗メモリ素子10の投影面積32の間のそれぞれのオーバーラップは、例えば(X、Y)面のような参照面上の抵抗メモリ素子10の下部電極投影28の1つのコーナーと、例えば(X、Y)面のような参照面上の隣の抵抗メモリ素子10の上部電極投影26の1つのコーナーと、またはその逆をまさに含むオーバーラップ領域46を形成する。抵抗メモリ素子10の上部電極素子12と、隣の抵抗メモリ素子10の下部電極素子14に電圧を与えることにより、またはその逆により、可変性の抵抗率を有する活性層16の抵抗が部分的に変化し、可変性の抵抗率を有する活性層16中で新たなフィラメントが形成される。導電性フィラメント48(全てではないが)の多くの可能な位置が、図7中にカールで示される。可変性の抵抗率を有する活性層16中のフィラメント48のそれぞれの位置は、上部電極素子12と下部電極素子14とのオーバーラップから形成され、そこでは下部電極素子14は、上部電極素子12と同じ抵抗メモリ素子10か、または隣の抵抗メモリ素子10かのいずれかに属する。
【0040】
更に、具体例では、抵抗メモリアレイ44の上部電極素子12と下部電極素子14が、例えば電気的接続で、プログラミングライン14に接続され、これにより、抵抗メモリデバイス70を形成する。プログラミングラインは、可変性の抵抗率を有する活性層16中で導電性のフィラメント48を形成または崩壊させるために、上部および下部の電極素子12、14に電圧を与えるように提供される。本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイ44の特別な具体例では、プログラミングラインは、可変性の抵抗率を有する活性層16中でのそれぞれの導電性フィラメント48の形成および崩壊が、抵抗メモリアレイ周辺から独立して制御できるように配置される。更に、本発明の抵抗メモリアレイ44の特別な具体例では、プログラミングラインは、メモリアレイ44の密度が可能な限り高くなるように、例えば従来の抵抗メモリアレイの密度より高くなるように、例えば、Fをプログラミングラインの幅とした場合に、1フィラメント/4Fまたは1ビット/4Fより高くなるように配置される。
【0041】
本発明の具体例では、抵抗メモリアレイ44は、少なくとも、下部電極素子14のいくつかに電気的に接続した第1レベルのプログラミングラインと、他の下部電極素子14に電気的に接続した第2レベルのプログラミングラインとを含む。図8は、下部電極素子14に接続する2つのレベルのプログラミングラインを含む、本発明の具体例にかかる抵抗メモリデバイス70の1つの可能な形状を示す。単純化のために、上部電極素子12に電気的に接続されたプログラミングラインは、図8には示さない。更にBE1ラインと呼ばれる第1レベルのプログラミングラインは、図8ではX軸方向で示される、論理的な行の方向のような第1方向に互いに平行に延びる。第1レベルのプログラミングラインは、例えば第1寸法を有する形状のようなワイヤ形状で、この第1寸法は、例えば幅や直径のような実質的に直交する第2寸法より、例えば少なくとも10倍以上大きい。BE1線は、例えば下部電極素子14の面の下に配置される水平(X、Y)面のような、例えば水平(X、Y)面のような参照面に平行な面のような1つの面内に横たわる。それぞれのBE1ラインは、図8に示すX軸に平行な水平軸に沿って配置された抵抗メモリアレイ44の下部電極素子14の行のような水平行のような、下部電極素子14の論理的な行を超えて延びても良い。下部電極14の論理的な行と同数のBE1ラインがあっても良い。代わりに、図8に示すように、例えば第2下部電極行のように、下部電極の行の一部のみがBE1ラインに覆われても良い。下部電極素子14に接続する、複数の第1レベルのプログラミングラインは、更にBE1,1、...BE1,k、BE1,k+1、BE1,k+2、BE1,k+3、...で表される。
【0042】
更にBE2ラインと呼ばれる、下部電極素子14に接続する第2レベルのプログラミングラインは、例えば第1方向とは異なる第2方向に互いに平行に延びても良い。特別な具体例では、第2方向は、図8にY軸として示される論理的な列の方向のような、第1レベルのプログラミングラインが延びる第1方向に垂直に延びても良い。この方法では、BE2プログラミングラインは、例えばBE1プログラミングラインを垂直に横切る。
【0043】
BE2ラインは、例えばBE1ラインの面と下部電極素子14の面との間に配置された水平(X、Y)面のような、例えば水平(X、Y)面のような参照面に平行な面のような1つの面内に横たわっても良い。それぞれのBE2ラインは、図8に示すY軸に平行な垂直軸に沿って配置された抵抗メモリデバイス70の下部電極素子14の列のような、抵抗メモリデバイス70の下部電極素子14の垂直列のような、論理的な列を超えて延びても良い。BE2ラインの数は、図8に示す下部電極の論理的な列の数と等しくても良く、またはBEラインの数は、下部電極の論理的な列の数と異なっても良い。例えば全ての第2下部電極列のような下部電極の論理的な列の一部のみが、BE2ラインに覆われても良い。下部電極素子14と接続する複数の第2プログラミングラインは、更にBE2,1、...BE2,k、BE2,k+1、BE2,k+2、BE2,k+3、...で表される。
【0044】
BE1ラインとBE2ラインは、例えばSiドープ材料、またはSiGe、Geドープ材料等の好適な電気的に導電性の材料から形成される。代わりに、BE1ラインとBE2ラインは、WラインまたはCuライン、アルミニウムラインまたは金ラインのような金属ラインでも良い。
【0045】
本発明の代わりの具体例では、BE1ラインとBE2ラインが延びる方向は、上述の具体例とは異なり、例えばBE1ラインとBE2ラインは互いに垂直である必要は無く、および/または、下部電極素子14の論理的な行と列を有する必要は無く、例えば論理的な行と列に対して斜めに配置されても良い。更に、BE1ラインとBE2ラインの形状は、ワイヤ形状と違っても良い。
【0046】
下部電極素子14に抵抗メモリの周辺から電圧を与えるために、電気的なコンタクトを形成するコンタクト素子が、一方でBE1ラインと下部電極素子14との間に配置され、他方でBE2ラインと下部電極素子14との間に配置されても良い、コンタクト素子は、好適な形状で、例えば円筒形状である。例えば円形の上面であるコンタクト素子の上面は、下部電極素子14の面と平行である。また、例えば円形の底面であるコンタクト素子の底面は、下部電極素子14の面に平行である。コンタクト素子は、好適な電気的に導電性の材料から形成さる、例えば、これには限定されないがプログラミングラインと同じ材料から形成される。
【0047】
図8は、BE1ラインと下部電極素子14との間に挿入された様々な第1コンタクト素子50と、BE2ラインと下部電極素子14との間に挿入された様々な第2コンタクト素子52を示す。
【0048】
本発明の具体例では、抵抗メモリ素子70は更に、上部電極素子12のいくつかと電気的に接続する第3レベルのプログラミングラインと、他の上部電極素子12と電気的に接続する第4レベルのプログラミングラインとを少なくとも含んでも良い。図9は、上部電極素子12に接続する2つのレベルのプログラミングラインを含む、本発明の具体例にかかる抵抗メモリデバイス70の1つの可能性のある形状である。上部電極素子12に接続するプログラミングラインとは別に、図9に示される抵抗メモリデバイス70は、更に、図8の抵抗メモリデバイス70と同じ形状を示し、同じ位置のBE1ラインとBE2ラインと共に、同じ形状の、抵抗メモリデバイス10の電極素子12と下部電極素子14を含む。更に、TE1ラインとも呼ばれる、上部電極素子12と接続する第3レベルのプログラミングラインは、BE1ラインの第1方向とBE2ラインの第2方向の双方に対してゼロでない角度を含む第3方向のような、第3方向に互いに平行に延びる。TE1ラインは、例えば上部電極素子12の面上に配置された水平(X、Y)面のような、例えば水平(X、Y)面のような参照面に平行な面のような1つの面内に横たわっても良い。それぞれのTE1ラインは、図9に示す第1斜め軸D1に平行な斜め軸に沿って配置された抵抗メモリアレイ44の上部電極素子12の行のような、上部電極素子12の斜め行を超えて延びても良い。TE1ラインの数は、例えばD1方向の上部電極12の斜め行のような、第3の方向の上部電極12の行と同じ数でも良い。代わりに、図9に示すように、例えば全ての第2下部電極の行に対して、D1方向のような第3方向の斜め上部電極行の一部のみが、TE1ラインに覆われても良い。上部電極素子12に接続する複数の第3レベルのプログラミングラインは、更にTE1,1、...TE1,k、TE1,k+1、TE1,k+2、TE1,k+3、...で表される。
【0049】
更に、TE2ラインとも呼ばれる、上部電極素子12と接続する第4レベルのプログラミングラインは、BE1ラインの第1方向とBE2ラインの第2方向の双方に対してゼロでない角度を含む第4方向のような、第4方向に互いに平行に延び、例えば、BE1ラインの第1方向とBE2ラインの第2方向の双方に対して第2の斜め方向に延びる。図9に示すように、TE2プログラミングラインは、例えば、TE1プログラミングラインと同様に、TE1プログラミングラインと垂直に交差し、BE1とBE2のプログラミングラインに対して約45°の角度を形成する。しかしながら、TE1ラインとTE2ラインが延びる方向は異なっても良い。TE2ラインは、例えばTE1ラインの面の上に配置される水平(X、Y)面のような、例えば水平(X、Y)面のような参照面に平行な面のような1つの面内に横たわっても良い。それぞれのTE2ラインは、図9に示す第2斜め軸D2に平行な斜め軸に沿って配置された抵抗メモリ素子12の上部電極素子12の行のような、抵抗メモリアレイ44の上部電極素子12の斜め行のような、第4方向の行を超えて延びても良い。TE2ラインの数は、第4の方向の上部電極行の数に等しくても、または図9に示すように、TE2ラインの数は、第4方向の上部電極の行の数と異なっても良い。上部電極素子12に接続する複数の第2レベルのプログラミングラインは、更にTE2,1、...TE2,k、TE2,k+1、TE2,k+2、TE2,k+3、...で表される。TE1ラインとTE2ラインは、それぞれBE1ラインとBE2ラインと同じ材料から形成されても良く、または他の材料から形成されても良い。TE1ラインとTE2ラインは、例えばワイヤ形状のような上部電極素子12を接続するのに好適な形状でも良い。
【0050】
上部電極素子12に抵抗メモリアレイの周辺から電圧を供給できるように、電気コンタクトを形成するためのコンタクト素子60が、一方でTE1ラインと上部電極素子12の間に形成され、電気コンタクトを形成するためのコンタクト素子62が、他方でTE2ラインと他の上部電極素子12の間に形成される。コンタクト素子は、例えば円筒形状のような好適な形状を有する。例えば円形の底面のような、コンタクト素子の底面は、上部電極素子12の面と平行でも良い。また、例えば円形の底面のような、コンタクト素子の上面は、上部電極素子12の面と平行でも良い。コンタクト素子は、好適な電気的に導電性の材料から形成され、例えば、これには限定されないが、プログラミングラインと同じ材料から形成される。図9は、TE1ラインと上部電極素子12との間に挿入された多くのコンタクト素子60と、TE2ラインと上部電極素子12との間に挿入された多くのコンタクト素子62とを示す。
【0051】
本発明の具体例では、第1、第2、第3、および第4レベルのプログラミングラインの形状、メモリアレイ44上への分布、および上部および下部電極素子12、14との電気的相互接続は、メモリ素子の有利のプログラム特性を得るのに要求されるように行われる。
【0052】
本発明にかかる抵抗メモリデバイス70の特別な具体例では、図9と、部分的に図8に示すように、第1、第2、第3、および第4のプログラミングラインの配置や、BE1第1コンタクト素子50、BE2第2コンタクト素子52、TE1コンタクト素子60、およびTE2コンタクト素子62は、上面図ではそれらのコーナーが重なる、上部電極素子12のコーナーとそれぞれの下部電極素子14のコーナーの間で活性化されるフィラメント48が、例えば異なるBE1、BE2、およびTE1、TE2プログラミングラインのそれぞれにより、互いに独立して制御できるように、提供される。
【0053】
BE1コンタクト50とBE2コンタクト52の1つの可能性のある形状が図8に示される。同じ上部電極12の異なるコーナーで活性化されるフィラメント48を独立して制御できるように、多くの下部電極素子14は、BE1ラインにもBE2ラインにも電気的に接続されず、多くの上部電極素子12はTE1ラインにもTE2ラインにも電気的に接続されない。
【0054】
本発明にかかる抵抗メモリデバイス70の特別な具体例では、TE1コンタクト60とTE2コンタクト62は、例えばBE1、BE2、TE1、およびTE2プログラミングラインの異なる組み合わせを制御することにより、抵抗メモリアレイ44の可変性の抵抗率を有する活性層16中で、形成または崩壊するそれぞれのフィラメント48が独立して制御できるように形成される。これを実現するために、多くの下部電極素子14および/または上部電極素子12が、BE1とBE2のいずれにも、およびTE1とTE2のいずれにも電気的に接続されず、即ち、全てではない上部電極素子12が、TE1コンタクト60とTE2コンタクト62のいずれも備えず、全てではない下部電極素子14が、BE1コンタクト50とBE2コンタクト52のいずれも備えない。これは図8および図9に示される。選択された上部電極素子64のために、上部左コーナーと、上部電極素子64がオーバーラップする、対応する下部電極素子との間に形成された導電性フィラメントが、BE2,k+1およびTE2,k+2プログラミングラインで制御され、一方、上部右コーナーに形成される導電性フィラメントが、BE2,k+2およびTE2,k+2プログラミングラインで制御され、下部左コーナーに形成される導電性フィラメントが、BE1,k+1およびTE2,k+2プログラミングラインで制御される。上部電極素子64の隣の下部右電極素子57に、追加のコンタクト素子を加えることは、抵抗メモリアレイ44のフィラメント48の独立した制御性を除去するであろう。
【0055】
図9に示すような提案された形状では、抵抗メモリアレイ44の密度は、18フィラメント/64F、即ち約1ビット/3.5Fと計算され、これによりメモリアレイ密度を計算するために抵抗メモリアレイ44の周期的なユニット素子66が使用され、上部および下部電極素子の横の長さFが推定される。周期的なユニット素子66は、メモリ素子の最も小さいサブセットであり、もし傾く場合、抵抗メモリデバイス70に繋がる抵抗メモリデバイスのそれらのコンタクト素子である。
【0056】
本発明の特別な具体例では、プログラミングラインBE1、BE2、TE1、TE2の他の形状が使用され、抵抗メモリデバイス70中のフィラメント48の独立した制御性を可能にする。更に、本発明の具体例では、抵抗メモリデバイス70中のフィラメント48の独立した制御性を可能にする他の形態のBE1、BE2、TE1、TE2コンタクトが使用されても良い。
【0057】
図10は、本発明にかかる抵抗メモリアレイ44の代わりの具体例を示し、TE1,k+1プログラミングラインのTE1コンタクトは、図9のTE1コンタクトに対してシフトする。図10に示すような提案された形状では、抵抗メモリアレイ44の密度は、19フィラメント/64F、即ち約1ビット/3.3Fと計算され、即ち、図9の抵抗メモリデバイス70の密度よりわずかに大きくなる。
【0058】
図11は、また、本発明にかかる抵抗メモリアレイ44の代わりの具体例を示す。図11に示すように、抵抗メモリデバイス70が、上部で電極素子12に接続するプログラミングラインの第3および第4レベルの上に形成され、第5レベルのプログラミングラインTE3は上部電極素子12に接続する。TE3ラインは、例えばTE1ラインと同じ方向のような第5方向に延び、例えばTE2ラインの上に配置される水平(X、Y)面のような、例えば水平(X、Y)面のような参照面に平行な面のような1つの面内に横たわっても良い。上部電極素子12のいくつかと電気的に接続するために、プログラミングラインTE3はTEコンタクト素子68を備える。TE3ラインは、例えばTE1ラインの間に挿入され、これにより、図9および図10に示す形状を用いて接続されなかった抵抗メモリアレイ44の多くの上部抵抗素子12を接続する。第3レベルのプログラミングラインTE3の使用は、抵抗メモリアレイ44の密度を大きく増やし、31フィラメント/64F、即ち1ビット/2Fと計算される。これは、図1の従来のクロスバーメモリの密度の2倍大きい。
【0059】
上で示した具体例では、2つのレベルの下部電極プログラミングラインBE1、BE2と、3つのレベルの上部電極プログラミングラインTE1、TE2、TE3がある。代わりの具体例では、ここでは詳細には説明しないが、3つのレベルの下部電極プログラミングラインBE1、BE2、BE3と、単に2つのレベルの上部電極プログラミングラインTE1、TE2がある。代わりの具体例では、抵抗メモリアレイの形状に依存して、他の数の下部のレベルと上部のレベルのプログラミングラインがあっても良い。下部電極プログラミングラインのレベルの数は、上部電極プログラミングラインのレベルの数と等しくなる必要はない。
【0060】
例えば、BE1、BE2、BE3、TE1、TE2および/またはTE3プログラミングラインのような直線のプログラミングラインを使用する代わりに、メモリ素子の論理的な行と列の方向に対して斜め方向に延びる、階段状のプログラミングラインを用いても良い。図12は、図9に示すようなメモリデバイス形状70を示し、ここでは、TE1およびTE2プログラミングラインは、階段状のTE1およびTE2プログラミングラインで置き換えられる。図12に示す具体例の長所は、斜めのプログラミングラインの使用を避けることで、これにより密度に影響を与えることなく、抵抗メモリデバイス70を形成するより従来の方法が可能になることである。
【0061】
フィラメント48の独立した制御性を失うことなく、メモリデバイス70の密度を増やすために、プログラミングラインとコンタクト素子の形状が最適化できることが、本発明の具体例にかかる抵抗メモリデバイス70の長所である。本発明の具体例にかかる抵抗メモリデバイス70は、例えば1ビット/4Fより高い、例えば1ビット/2Fのような、従来技術のクロスバーメモリデバイスの密度より高い密度を有する。
【0062】
本発明の具体例にかかる抵抗メモリアレイ44は、例えばペロブスカイト材料から形成された可変性の抵抗率を有する活性層16のような、高い処理温度が必要な可変性の抵抗率を有する活性層16を含む抵抗メモリデバイスの形成に特に有用である。ペロブスカイト材料は、(BEOL金属ラインの上で処理する)3Dスタックには適さないが、本発明の具体例では、ペロブスカイト材料を用いた高密度の抵抗メモリデバイスが得られる。
【0063】
本発明は、図面と先の説明中で詳しく示され述べられたが、そのような図面や説明は図示または例示で限定的とは考えない。本発明は記載された具体例に限定されない。
【0064】
記載された具体例の他の変形は、請求された発明を実施する当業者により、図面、説明および添付の請求項の研究から理解され成し遂げられる。請求項中、「含む(comprising)」の用語は、他の要素や工程を排除するものではなく、不定冠詞「ある(a)」、「ある(an)」は、複数を排除しない。所定の測定が互いに異なる従属請求項で引用されるという単なる事実は、それらの測定の組み合わせが必ずしも優れていることを示すものではない。請求項中のいずれの参照符号も、その範囲を限定するものと解釈すべきでない。
【0065】
先の記載は、本発明の所定の具体例を詳説する。しかしながら、テキスト中の先の記載がいかに詳しくても、本発明は多く方法で実施できることが評価される。本発明の所定の特徴や形態を記載する場合の特別な用語の使用は、その用語が関係する本発明の特徴や形態の特定の特徴を含むように、その用語がここで限定するように定義することを示唆するものと取るべきではない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で上部電極投影(26)を有する上部電極素子(12)と、
参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で下部電極投影(28)を有する下部電極素子(14)と、
上部電極素子(12)と下部電極素子(14)との間に挿入された可変性の抵抗率を有する活性層(16)を含み、
上部電極投影(26)と下部電極投影(28)との間にオーバーラップ領域(30)があり、
オーバーラップ領域(30)は少なくとも上部電極投影(26)のコーナーおよび/または少なくとも下部電極投影(28)のコーナーを含み、オーバーラップ領域(30)の面積は、参照面上の、上部電極素子(12)と下部電極素子(14)の全投影面積(32)の10%以下を構成する抵抗メモリ素子(10)。
【請求項2】
オーバーラップ領域(30)は、上部電極投影(26)の1つのコーナーと、下部電極投影(28)の1つのコーナーを含む請求項1に記載の抵抗メモリ素子(10)。
【請求項3】
可変性の抵抗率を有する活性層(16)は、上部電極素子(12)と下部電極素子(14)の双方に接続するプログラム可能な領域(36)を含む請求項1または2に記載の抵抗メモリ素子(10)。
【請求項4】
可変性の抵抗率を有する活性層(16)は、絶縁性材料から形成される請求項1〜3のいずれかに記載の抵抗メモリ素子(10)。
【請求項5】
上部電極素子(12)と下部電極素子(14)はボックス形状の電極素子である請求項1〜4のいずれかに記載の抵抗メモリ素子(10)。
【請求項6】
複数の抵抗メモリ素子(10)を含む抵抗メモリアレイ(44)であって、抵抗メモリ素子(10)は、
参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で上部電極投影(26)を有する上部電極素子(12)と、
参照面に平行な面に横たわり、参照面上の垂直な投影で下部電極投影(28)を有する下部電極素子(14)と、
上部電極素子(12)と下部電極素子(14)との間に挿入された可変性の抵抗率を有する活性層(16)を含み、
上部電極投影(26)と下部電極投影(28)との間にオーバーラップ領域(30)があり、
オーバーラップ領域(30)は少なくとも上部電極投影(26)のコーナーおよび/または少なくとも下部電極投影(28)のコーナーを含み、オーバーラップ領域(30)の面積は、参照面上の、上部電極素子(12)と下部電極素子(14)の全投影面積(32)の10%以下を構成する抵抗メモリアレイ(44)。
【請求項7】
抵抗メモリアレイ(44)の第1の抵抗メモリ素子の投影面積(32)は、抵抗メモリアレイ(44)の第2の抵抗メモリ素子の投影面積とオーバーラップし、これにより第2のオーバーラップ領域(46)を形成し、第2のオーバーラップ領域(46)は、少なくとも第1の抵抗メモリ素子の上部電極投影(26)の1つのコーナーと、第2の抵抗メモリ素子の下部電極投影(28)の1つのコーナーとを含み、また逆でも良く、第2のオーバーラップ領域(46)の面積は、参照面上の、第1の抵抗メモリ素子と第2の抵抗メモリ素子の全投影面積の5%以下を構成する請求項6に記載の抵抗メモリアレイ(44)。
【請求項8】
抵抗メモリ素子(10)の上部電極素子(12)と下部電極素子(14)は、格子縞模様に配置された請求項7に記載の抵抗メモリアレイ(44)。
【請求項9】
更に、複数の第1下部電極コンタクトを介して下部電極素子(14)のいくつかに電気的に接続する第1レベルの下部電極プログラミングラインと、複数の第2下部電極コンタクトを介して他の下部電極素子(14)に電気的に接続する第2レベルの下部電極プログラミングラインであって、第1の方向に延びる第1レベルの下部電極プログラミングラインと第2の方向に延びる第2レベルの下部電極プログラミングラインと、
複数の第3上部電極コンタクトを介していくつかの上部電極素子(12)に電気的に接続する第3レベルの上部電極プログラミングラインと、複数の第4上部電極コンタクトを介して他の上部電極素子(12)に電気的に接続する第4レベルの上部電極プログラミングラインであって、第3の方向に延びる第3レベルの上部電極プログラミングラインと第4の方向に延びる第4レベルの上部電極プログラミングラインと、を含む請求項6〜8のいずれかに記載の抵抗メモリアレイ(44)。
【請求項10】
第1レベルの下部電極プログラミングラインと第2レベルの下部電極プログラミングラインは垂直に交差し、第3レベルの上部電極プログラミングラインと第4レベルの上部電極プログラミングラインは垂直に交差し、第3レベルの上部電極プログラミングラインと第4レベルの上部電極プログラミングラインは、更に、第1レベルの下部電極プログラミングラインと、第2レベルの下部電極プログラミングラインに対して、約45°の角度を形成する請求項9に記載の抵抗メモリアレイ(44)。
【請求項11】
更に、複数の第5上部電極コンタクトを介していくつかの上部電極素子に電気的に接続し、第5の方向に延びる第5レベルの上部電極プログラミングライン、または複数の第6下部電極コンタクトを介していくつかの下部電極素子に電気的に接続し、第6の方向に延びる第6レベルの下部電極プログラミングラインを含む請求項9または10に記載の抵抗メモリアレイ(44)。
【請求項12】
プログラミングラインは、ワイヤ形状のプログラミングラインである請求項9〜11のいずれかに記載の抵抗メモリアレイ(44)。
【請求項13】
プログラミングラインは、階段形状の接続ラインである請求項9〜11のいずれかに記載の抵抗メモリアレイ(44)。
【請求項14】
参照面上の投影の間でオーバーラップ領域(30、46)を有する抵抗メモリアレイ(44)の少なくとも1つの上部電極素子(12)と少なくとも1つの下部電極素子(14)との間に電圧を与えることにより、抵抗メモリアレイ(44)の可変性の抵抗率を有する活性層(16)中で、少なくとも1つの導電性フィラメント(48)を形成または崩壊させる工程を含む請求項6〜13のいずれかに記載の抵抗メモリアレイ(44)の電圧制御プログラミングのための方法。
【請求項15】
更に、上部電極素子(12)と複数の下部電極素子(14)との間の異なるコーナーでフィラメント(48)の形成および崩壊を独立して制御する工程を含み、下部電極素子は、参照面上の垂直な投影で、その上の上部電極素子(12)の垂直投影とオーバーラップし、または下部電極素子(14)と複数の上部電極素子(12)との間の異なるコーナーでフィラメントの形成および崩壊を独立で制御する工程を含み、上部電極素子は、参照面上の投影で、下部電極素子(14)その上の垂直投影とオーバーラップする請求項14に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−191210(P2012−191210A)
【公開日】平成24年10月4日(2012.10.4)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2012−51956(P2012−51956)
【出願日】平成24年3月8日(2012.3.8)
【出願人】(591060898)アイメック (302)
【氏名又は名称原語表記】IMEC
【Fターム(参考)】