説明

押出しストリップ

本発明は、特に自動車のための、塗装された押出しストリップに関する。当該押出しストリップは、塗装された可視面を有する本体(12)と、当該本体(12)上に押出し成形された少なくとも一つのシール体(14)と、を有し、前記少なくとも一つのシール体(14)上に、当該シール体(14)の少なくとも一つのシール面をカバーするとともに、塗装後に剥がせる保護フィルム(44)が押出し成形されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特に自動車のための、塗装された押出しストリップに関するものであり、当該押出しストリップは、特に、塗装された可視面を有する本体と、当該本体上に押出し成形された少なくとも一つのシール体と、を含んでいる。
【背景技術】
【0002】
このような押出しストリップは、製造方法ゆえに、製造コストが低いことを特徴とするとともに、塗装のために外観が魅力的であることを特徴とする。したがって、ストリップ担体、例えば自動車の車体の色調と同じ色調を選択することができ、あるいは、対比的な色調、あるいは、例えばクロム・ストリップの印象を喚起する金属効果を有する塗料を選択することもできる。さらに、二色の色調を実現することも可能である。
【0003】
様々な塗装方法が用いられており、例えば、従来のような吹きつけ塗装、また近年では、浸漬塗装も用いられている。押出しストリップが、一つまたは複数のシール体を備えており、当該シール体がそれぞれシール面によって、自動車の金属シートなどのストリップ担体に対して、密封しながら当接するとき、塗装の前に少なくとも当該シール面は被覆されていなければならない。シール面に設けられる塗装によってシール作用が損なわれる恐れがあるためである。このために、従来、シール体は、例えば塗装の前に接着される接着テープの形で、別個の塗装マスクによって被覆される。塗装後、塗装マスクは、再び取り外される。
【0004】
このように別個に取り付けられる塗装マスクを用いて、多色の押出しストリップを製造することもできる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の課題は、塗装されているが、少なくとも一つの塗装されていない領域を有する押出しストリップを簡略化された製造方法で提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題は、押出しストリップ上に、塗装後に剥がせる少なくとも一つのカバー層が押出し成形されていることによって解決される。
【0007】
本発明により、シール体もしくは塗装されていない領域をカバーあるいはマスキングする別個の製造ステップは、不要となる。共押出し機を非反復的に改良し、それによって、ストリップを押出し成形する際に、カバー層が共に押出されるようにするだけでよい。
【0008】
押出しストリップの塗装すべき可視面を部分的にカバーするためにカバー層を用いると、カバー層を剥がした後に、魅力的なツートンカラーが得られる。塗装された可視面を有する本体と、当該本体上に押出し成形された少なくとも一つのシール体と、を含んでいる押出しストリップの場合、特に有利に、マスキングフィルムを少なくとも一つのシール体上に押出し成形することができる。それによって、当該マスキングフィルムは、シール体の少なくとも一つのシール面をカバーする。押出しストリップを塗装する際、シール面に塗料がつかないように注意する必要がない。浸漬塗装も問題なく行うことができる。塗装の後、カバー層は剥がされ、それによって、シール面は、その後露出し、確実なシール作用が保証される。
【0009】
カバー層を剥がしやすくするために、本発明のさらなる構成において、当該カバー層に剥離補助部を設けることが提案される。当該剥離補助部はその後、必要な場合、カバー層を機械によって剥がすことも可能とする。このために、カバー層には、特に好適に、自由に突出する帯状部が設けられる。当該帯状部は、手あるいは機械によって把持され得る。本発明によって提案されるように、自由な帯状部の端部を膨張させることによって、特に安定した持ち手が保証される。このような膨張部は、例えば塗装ステーションおよび中間に設けられている乾燥ステーションに接続している、加工ステーションの溝に導入され得る。当該溝がストリップから離れるにつれて、カバー層はストリップからより多く剥がされ、除去される。
【0010】
押出しストリップ、場合によって本体は、場合によって多層のプラスチック部材あるいは純粋な金属部材から形成されていてよい。特に好適なのは、複合構造であって、当該複合構造において、本体は、好適に前もって成形された金属帯であって、その上に押出し成形されているプラスチック層、好ましくはPVC層を有する金属帯によって形成されている。前もって成形された金属帯によって、必要とされる安定性と曲げ強さとが保証され、特にストリップ担体、特に車体の金属シートとほぼ等しい熱膨張が保証される。付加的なプラスチック層によって層厚の減少した金属帯を用いることが可能となり、この点もまた、製造コストを低下させる。異なるストリップの形状が考えられるが、帯状の本体で、帯の両端部にそれぞれシール体を備えるものとして形成するのが好適である。
【0011】
前記少なくとも一つのシール体がシール縁を有すると、確実なシール作用が保証される。シール縁は、定義上、比較的小さなシール面のみによって、理想的な場合はシールラインによって、相応に大きな単位面積あたりの接触圧力で担体、場合によっては車体に当接するため、常に十分なシール作用が確実に得られる。
【0012】
本発明によって、カバー層を容易に剥がせることと、カバー層に設けられた塗料が全面に亘って接着し、それによってカバー層を剥がす際に塗装のブリッジあるいは塗装のけば立ちが生じず、均一かつ直線的な塗装層の境界線が形成されることとを保証するために、シール体がエラストマーで形成され、カバー層が熱可塑性プラスチックで形成されていることが提案される。
【0013】
シール体のエラストマーとして、好適には、PVCまたはPVCの共重合体および/あるいはPP/EPDMまたはSEBSまたはSBSをベースとするエラストマーが考慮される。カバー層の材料としては、好適には、ポリオレフィン、好ましくは、ポリプロピレンまたはポリエチレンまたはそれらの共重合体、あるいはそれらの三元共重合体を用いることが提案され、および/あるいはポリエラストマーを用いること、および/あるいはPVCまたはPVCの共重合体を用いることが提案され、特に軟化剤の添加によって軟化されることが好ましい。
【0014】
塗料が十分に接着すること及び、保護すべき表面から良好に剥がせること、という特性を調整するために、前記の化合物群から二つまたはそれ以上の化合物を混合したものを用いることも目標に適っている。
【0015】
シール体とカバー層との第一の好適な材料の組み合わせは、以下のような特徴を有する。すなわち、シール体は、PVCまたはPVCの共重合体によって形成されており、好ましくは、軟化剤の添加によって軟化されており、カバー層(44)は、ポリオレフィン、好ましくは、ポリプロピレンまたはポリエチレン、好適には、それらの共重合体、あるいはそれらの三元共重合体によって形成されている。
【0016】
シール体とカバー層との好適な第二の代替的な材料の組み合わせは、以下のような特徴を有する。すなわち、シール体は、PP/EPDMまたはSEBSまたはSBSをベースとするエラストマーによって形成されており、カバー層(44)は、熱可塑性のポリウレタンエラストマーによって形成されている。代替的には、カバーフィルムは、PVCまたはPVCの共重合体から形成することもでき、場合により、軟化剤によって軟化されて製造され得る。
【0017】
カバー層を剥がす際に、塗装のブリッジあるいは塗装のけば立ちが生じるのを避けるために、カバー層への塗料の接着をより良好にするために、以下の点がさらに提案される。すなわち、カバー層に対して相応の、プラスチックフィルムに印刷を行う際に実施されるのと同様の表面処理を行うことである。表面処理の様々な方法のうち、相応のプライマーを用いることが有効であると実証された。このとき、代替的あるいは付加的に、カバー層の表面に、表面張力を高めるさらなる処理を施すことも考えられる。表面張力を高めることは、特に火炎処理、プラズマ放電または火花放電(コロナ)によって実現され得る。カバーフィルムに対して、十分に塗料が接着する材料を用いる場合は、前処理工程を行わなくてよい。
【0018】
本発明に係るストリップは、ルーフ用トリムとして用いるのが特に好適であるが、冒頭に述べたような応用方法、例えば自動車の側方の車体型枠としての応用方法も考えられる。
【0019】
本発明はまた、特に自動車のための、押出しストリップであって、当該ストリップを部分的にのみカバーする塗装層を有する押出しストリップを製造するための方法に関する。当該方法は、以下のステップを有している。すなわち、ストリップを、当該ストリップ上に押し出し成形されるとともに、剥がせるカバー層でマスキングするステップと、ストリップを塗装するステップと、カバー層を剥がすステップと、を有している。この方法によって、少なくとも一つの塗装されていない領域を有する押出しストリップが、最小のコストで製造される。この点は、特に、カバー層を共押出し法によって、ストリップと共に製造する場合に該当する。
【0020】
カバー層に対する塗装層の特に良好な接着を保証し、それによって平坦かつ直線的な剥離縁、それとともに塗装境界を確実に得るために、塗装の前にカバー層に対して表面処理、好適にプラズマ処理または火花処理を施すことが提案される。
【0021】
以下に、図面に基づいて、例を挙げながら本発明を説明する。図面に示すのは、以下の通りである。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】本発明に係るストリップの塗装前(左半分)と塗装後(右半分)との断面を示す図である。それぞれ取り付ける前の状態である。
【図2】取り付けた状態における、図1に示すストリップの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明に係る押出しストリップは一般に、参照符号10で表されている。当該押出しストリップは、ほぼC字形の断面を有する本体12と、両方のベルト端部に設けられた二つのシール体14と、から成る。本体12自体は、当該本体の内側を形成している金属帯16を有するとともに、C字形の外側上に押し出し成形されたプラスチック層18を有している。金属帯16は、好適には、薄いけれども、C字形ゆえにかなり安定しているスチール鋼またはアルミニウム帯から形成され、プラスチック層18は、好適には、強化エラストマー、好ましくは65プラス/マイナス5のショアD硬度を有するPVCによって形成される。
【0024】
これに対して、二つのシール体14はそれぞれ、75プラス/マイナス5のショアA硬度を有する軟質エラストマーから形成される。二つのシール体14はそれぞれ、プラスチック層18の外側上に押し出し成形されているのが認められる。
【0025】
図2には、取り付け状況が概略的に示されている。当該取り付け状況において、ストリップ10は、本図の場合、ルーフ用トリムとして、断面においてほぼ矩形であるとともに上方が開放されている車体溝20に装入されている。このとき、二つのシール体14は、車体溝20の左側面22もしくは右側面24に対して、密閉しながら当接している。図において、左のシール体14は、このために、断面においてほぼV字形に形成されており、本体12から突出している固定脚部26と、当該固定脚部から突出している自由脚部28とを有している。図2に示す取り付けた状態において、自由脚部28は、固定脚部26に向かって湾曲されており、それによって、当該自由脚部は相応のバネ付勢を与えられながら、当該自由脚部の自由端30によって左側面22に対して、密閉しながら当接しており、理想的にはシール線32に沿って当接している。
【0026】
図において、右のシール体14は、鉤状に形成されたシール部分34を有しており、当該シール部分は、屈曲部36であって相応にやや減少した材料断面を有している屈曲部を介して本体12と連結されている。図1に示す変形されていない初期位置において、シール部分34は、シール本体から右に向かって離れるように、すなわちストリップ10の、やや湾曲した上側(すなわち可視面)38に対して平行な方向に突出している。シール部分34の密閉突起として形成されている突出部40は、上方を向いている。
【0027】
これに対して、図2に示す取り付け位置で、シール部分34は下に向かって曲げられ、それによって突出部40は相応のプリストレスを受けながら、右側面24に対して当接しており、この場合も理想的には、車体とのシール線42を形成しながら当接している。
【0028】
シール線32およびシール線42を有するそれぞれのシール面は、塗料が着いていない状態でなくてはならない。そうでなければ、シール作用が完全な状態で得られなくなってしまうからである。それは特に、塗装層が設けられることによって柔軟性が著しく低下するという理由による。
【0029】
従って本発明により、ストリップ10の塗装の前に、二つのシール体14上に、それぞれ保護フィルム44の形でカバー層が押し出し成形される。すなわち、共押し出し法で、プラスチック層18とそれぞれのシール体14と共に、金属帯16上に設けられ、金属帯16は、押し出しヘッドに導入される前に、相応の予備成形によってほぼC字形の断面形状を得る。このとき、シール線32,42を有するそれぞれのシール面が被覆されていれば、十分である。一般的に、シール体14に設けられる塗装層は、当該シール体の柔軟性を損なうため、特に好適な実施の形態では、保護フィルム44は、シール面と本体12との間に延在する、二つのシール体14の表面領域にまで設けられる。図1において、下方もしくは内側に向いている二つのシール体14の表面領域は、ストリップ10の吹き付け塗装(図1では上から)を行う本実施の形態の場合、保護フィルムを有していない。これによって、後で剥がすことが容易になり、材料の使用が減少する結果をもたらす。図1におけるストリップが上方から吹き付け塗装されるとき、このような表面領域には、塗料が着かないままである。
【0030】
これに対して、同様に可能なストリップ10の浸漬塗装の場合は、好適にそれぞれのシール体14全体が、それぞれ保護フィルム44に被覆されるであろう。
【0031】
このように、二つの保護フィルム44によって準備されたストリップ10は、その後塗装され、それによってストリップの上側に、図1の右に表され、図2において一点鎖線で示されている塗装層50が得られる。従って、当該塗装層は、カバー層44の上側に亘って設けられてもいる。
【0032】
続いて、塗装層50の乾燥後又は遅くとも自動車に取り付ける前に、個々の保護フィルム44は、ストリップ10の両端部において剥がされる。ストリップを剥がすことは、カバー層に特殊な形を与えることによって簡易化される。すなわち、図1に示すように二つのシール体14が変形されていない状態で、それぞれ右側方に突出する帯状部52もしくは左側方に突出する帯状部54によって容易になる。二つの帯状部には、断面においてほぼ円形状の膨張部56もしくは58が設けられており、当該膨張部によって保護フィルム44を剥がすことが容易になる。
【0033】
保護フィルムを剥がすことは、手あるいは機械によって行われ得る。従って、膨張部56もしくは58を対応する器具の適合する溝内に取り付けることが考えられる。このとき、溝は、ストリップの搬送方向において、ストリップ10からより遠く離れ、それによって保護フィルム44の剥離は、自動的に確実に行われる。
【0034】
本発明によれば、保護フィルム44は二つのシール体から容易に剥がすことができ、しかも層を剥がす際に塗装のブリッジまたは塗装のけば立ちが生じる恐れはない。これは、シール体と保護フィルムとの特殊な材料の組み合わせによって実現される。多数の可能な材料の組み合わせのうち、PVC、好適には、軟化剤の添加によって軟化されたものから成るシール体と、ポリオレフィン、好適には、ポリプロピレンまたはポリエチレン、好ましくはそれらの共重合体または三元重合体から成る保護フィルムとの組み合わせが有効であることが分かっている。保護フィルムの材料として、特に、EVA(エチレン・ビニルアセテート・コポリマー)が有効であることが実証されている。代替的には、シール体をエラストマー、特にPP(ポリプロピレン)/EPDM(エチレン/プロピレン/ジエン/ターポリマー)またはSEBS(スチレン/エチレン/ブチレン/スチレン)またはSBS(スチレン/ブタジエン/スチレン)をベースとするエラストマーで形成することも想定される。その場合、保護フィルムは、熱可塑性ポリウレタンエラストマーで形成されている。代替的には、PVC、PVCの共重合体、場合によって軟化剤によって軟化されたものを用いることも考えられる。
【0035】
従って、本発明に係る方法は、以下の通りである。すなわち、塗装すべき可視面を有する本体と、当該本体上に押出し成形された少なくとも一つのシール体と、を有する押出しストリップに塗装を行う前に、前記少なくとも一つのシール体上に、塗装後に剥がせる保護フィルムを押出し成形し、当該保護フィルムは、前記シール体の少なくとも一つのシール面をカバーし、前記保護フィルムは、塗装の後又は取り付けの前に剥がされる。
【0036】
塗装ステップに先行するさらなる可能な方法のステップは、保護フィルム44の表面処理である。これによって、保護フィルムへの塗料の接着を向上させ、それによって分離の際に、塗装のブリッジまたは塗装のけば立ちは生じない。表面処理はプライマーの塗布であって良い。付加的または代替的に、保護フィルムの表面張力を高める処理を行うこともできる。保護フィルムの表面張力を高めることは、特に火炎処理またはプラズマ処理または火花処理(コロナ)によって達成され、これによって好適に用いられる親水性の塗料の接着が向上する。当該ステップは、カバーフィルムの材料自体が十分な塗料の接着をさせるものである場合は、省略することができる。
【0037】
前記された説明した発明は、本体と、単独のシール体もしくは複数のシール体とから成る押出しストリップにおいて、シール体をマスキングするために有利に応用可能であるばかりでなく、シール体を有する押出しストリップまたはシール体を有さない押出しストリップにおいて、一般的に用いることができる。すなわち、カバー層は、押出しストリップの可視面を部分的にマスキングするためにも用いられ得る。これによってもまた、魅力的な効果が実現可能である。図1および図2において、このような概念を説明するために、押出しストリップ10の可視面上に相応のカバー層144を設けることが示されており、図1において鎖線による輪郭線で示されている。塗装の後に当該カバー層を取り除くと、ストリップ10の可視面に、相応に塗料の着いていない表面ストリップ145が残される。その後、ストリップ145の両側において塗装層50が続き、当該塗装層はそれぞれ、左のシール体14もしくは右のシール体14の開始部まで延在している。塗装層50が本体12の上側と異なる色調を有している場合、ツートンカラーが得られる。表面効果を作り出すこともできる。例えば、上側が、表面構造、特に粗さを有しているとき、当該粗さはストリップ145の領域で塗装後に保たれるが、両側において接続する塗装層50の平滑な表面とは対比をなす。
【0038】
この第二の実施の形態においても、カバー層144には、剥離補助部が設けられていてよい。例えば、図1において膨張部158を有して成る、自由に突出する帯状部152によって示されている。さらに、本実施の形態においても重要なのは、塗料が確実にカバー層144に接着することであり、それによってカバー層144を剥がす際に、塗装層147のきれいな剥離縁153が形成される。図2では、二つの剥離縁153は、露出した表面ストリップ145を画定している。
【0039】
このように本発明に係る塗装された押出しストリップは、特に廉価に製造することができ、当該押出しストリップは、塗装のために、非常に見た目の良い外観を呈する。好適に、自動車への応用、その場合、特にルーフ用トリムまたは車体型枠への応用が考慮される。
【符号の説明】
【0040】
10 押出しストリップ
12 本体
14 シール体
16 金属帯
18 プラスチック層
20 車体溝
22 左側面
24 右側面
26 固定脚部
28 自由脚部
30 自由端
32 シール線
34 シール部分
36 屈曲部
38 上側(可視面)
40 突出部
42 シール線
44 保護フィルム、カバー層
50 塗装層
52 帯状部
54 帯状部
56 膨張部
58 膨張部
144 カバー層
145 表面ストリップ
147 塗装層
152 帯状部
153 剥離縁
158 膨張部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
特に自動車のための、塗装された押出しストリップにおいて、
当該押出しストリップ上に塗装後に剥がせる少なくとも一つのカバー層(44;144)が押出し成形されていることを特徴とする押出しストリップ。
【請求項2】
塗装された可視面を有する本体(12)と、当該本体(12)上に押出し成形された少なくとも一つのシール体(14)とを有する押出しストリップにおいて、
前記少なくとも一つのシール体(14)上に、当該シール体(14)の少なくとも一つのシール面をカバーするとともに、塗装後に剥がせるカバー層(44)が押出し成形されていることを特徴とする請求項1に記載の押出しストリップ。
【請求項3】
前記カバー層(44)は、概ね前記可視面から前記シール面まで延在していることを特徴とする請求項2に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項4】
前記カバー層(44)には、剥離補助部が備えられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項5】
前記剥離補助部は、自由に突出する帯状部(52;54;152)から形成されており、好適には、前記自由な帯状部の端部に膨張部(56;58;158)を有していることを特徴とする請求項4に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項6】
前記押出しストリップ、場合によって前記本体(12)は、金属帯(16)であって、当該金属帯上に押出し成形されたプラスチック層(18)、好適には、PVC層を有する金属帯から形成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項7】
前記帯状の本体(12)は、当該帯の二つの端部に、それぞれ一つのシール体(14)を有していることを特徴とする請求項2から6のいずれか一項に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項8】
前記少なくとも一つのシール体は、シール縁(シール線32;42)を有していることを特徴とする請求項2から7のいずれか一項に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項9】
前記シール体(14)は、エラストマーによって形成されており、前記カバー層(44)は、熱可塑性プラスチックによって形成されていることを特徴とする請求項2から8のいずれか一項に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項10】
前記シール体(14)は、PVCまたはPVCの共重合体、好適には、軟化剤の添加によって軟化されたもの、および/あるいはPP/EPDMまたはSEBSまたはSBSをベースとするエラストマーによって形成されていることを特徴とする請求項9に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項11】
前記カバー層(44)は、ポリオレフィン、好適には、ポリプロピレンまたはポリエチレン、またはそれらの共重合体または三元重合体、および/あるいはポリウレタンエラストマー、および/あるいはPVCまたはPVCの共重合体、好適には、軟化剤の添加によって軟化されたもの、によって形成されていることを特徴とする請求項9または10に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項12】
前記シール体(14)は、PVCまたはPVCの共重合体、好適には、軟化剤の添加によって軟化されたものによって形成されており、前記カバー層(44)は、ポリオレフィン、好適にポリプロピレンまたはポリエチレン、好ましくは、それらの共重合体または三元重合体によって形成されていることを特徴とする請求項10または11に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項13】
前記シール体は、エラストマー、特にPP/EPDMまたはSEBSまたはSBSをベースとするエラストマーによって形成されており、前記カバー層(44)は、熱可塑性ポリウレタンエラストマーによって形成されていることを特徴とする請求項10または11に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項14】
前記カバー層(44)は、塗料の接着を向上させるために、好適には、プライマーを用いて、および/あるいは表面張力を高める手段によって表面処理されていることを特徴とする請求項1から13のいずれか一項に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項15】
ルーフ用トリムとして形成されていることを特徴とする、請求項1から14のいずれか一項に記載の押出しストリップ(10)。
【請求項16】
特に自動車のための押出しストリップ(10)であり、当該ストリップ(10)を部分的にのみカバーする塗装層を有する押出しストリップを製造するための方法であって、
前記ストリップ(10)を、当該ストリップ上に押出し成形されるとともに剥がすことができるカバー層(44)でマスキングするステップと、
前記ストリップ(10)を塗装するステップと、
前記カバー層(44)を剥がすステップと、
を有する方法。
【請求項17】
前記カバー層(44)を共押出し成形法で、前記ストリップ(10)と共に製造することを特徴とする請求項16に記載の押出しストリップ(10)を製造するための方法。
【請求項18】
前記カバー層(44)に対して、塗装前に、表面処理、好適にプラズマ処理または火花処理を施すことを特徴とする請求項16または17に記載の押出しストリップ(10)を製造するための方法。

【図1】
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【図2】
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【公表番号】特表2011−510834(P2011−510834A)
【公表日】平成23年4月7日(2011.4.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542581(P2010−542581)
【出願日】平成21年1月15日(2009.1.15)
【国際出願番号】PCT/EP2009/000219
【国際公開番号】WO2009/090066
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(510194035)クンシュトシュトーフ−テクニーク・シェーラー・ウント・トライアー・ゲーエムベーハー・ウント・コー・カーゲー (1)
【Fターム(参考)】