拡散接合方法
【課題】 接合表面部分の変態点を部分的に下げることで、高温での処理を回避し、あるいは金属部品全体の変形を防止することができるような拡散接合方法を提供する。
【解決手段】 この拡散接合方法は、金属素材どうしを接合する方法であって、金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加する工程と、金属素材の接合表面どうしを密着させ、低下した変態点以上の温度において加圧して、拡散接合させる工程とを有する。これにより、金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加することで接合表面近傍の変態点が局部的に低下するので、拡散接合工程において接合のための加熱温度を低下させるとともに、拡散接合の際の変形を表面近傍に限定し、母材の変形を抑制しつつ良好な接合を行うことができる。
【解決手段】 この拡散接合方法は、金属素材どうしを接合する方法であって、金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加する工程と、金属素材の接合表面どうしを密着させ、低下した変態点以上の温度において加圧して、拡散接合させる工程とを有する。これにより、金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加することで接合表面近傍の変態点が局部的に低下するので、拡散接合工程において接合のための加熱温度を低下させるとともに、拡散接合の際の変形を表面近傍に限定し、母材の変形を抑制しつつ良好な接合を行うことができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、第4族元素の金属であるチタン、ジルコニウム、ハフニウム又はこれらの合金を拡散接合する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第4族に属する金属であるチタン、ジルコニウム、ハフニウムは比強度が高く、耐食性などの特性も良好であることから、様々な分野で使用されている。特に、Tiは、融点が高く、生体適合性がよいことから、微小デバイスへの適用が積極的になされればMEMS(Micro Electro Mechanism System 微小電気機械システム)産業の裾野を広げることが期待できる。このような微小デバイスの一例として、図1に模式的に示すような混合流路を構成するものが有る。
【0003】
ところで、比較的に大きな形状のチタン製品の接合にはアーク溶接や拡散接合などが用いられているが、微小な精密部品や複雑形状の部品には拡散接合が主に適用される。拡散接合は、所定の温度に加熱した状態で所定時間加圧することで、接合界面で原子を相互拡散させて、全体の変形を抑制しつつ接合させる技術である。
【0004】
一般にTiは882℃において結晶格子がhcp(hexagonal close-packed structure、六方最密充填構造)であるα-Tiからbcc (body-centered cubic、体心立方格子構造)であるβ-Tiに変態することが知られており、β変態点以下の温度では六方最密充填構造であるために変形し難く、接合界面の変形および密着が不十分となり接合性が大幅に低下する。そこで、これらの金属の拡散接合はβ変態点以上の温度で接合が行われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような従来の技術では、β変態点が高温であるため、接合処理のために時間や手間が掛かるという問題がある。そして、MEMSのような微小な部品ではわずかな変形もその機能に重大な支障をきたす(例えば、上記の混合流路デバイスの場合、流路が閉塞する)ので、変態点通過の際の膨張・収縮に起因する変形も危惧される。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、接合表面部分の変態点を部分的に下げることで、高温での処理を回避し、あるいは金属部品全体の変形を防止することができるような拡散接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の拡散接合方法は、金属素材どうしを接合する方法であって、前記金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加する工程と、前記金属素材の前記接合表面どうしを密着させ、低下した変態点以上の温度において加圧して、拡散接合させる工程とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明においては、金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加することで接合表面近傍の変態点が局部的に低下するので、拡散接合工程において接合のための加熱温度を低下させるとともに、拡散接合の際の変形を表面近傍に限定し、母材の変形を抑制しつつ良好な接合を行うことができる。
【0009】
請求項2に記載の拡散接合方法は、請求項1に記載の発明において、前記金属素材は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム又はこれらの合金であり、前記変態点低下元素は水素であることを特徴とする。これにより、比強度が高く、耐食性などの特性も良好であるこれらの金属の微小デバイスの作製等の用途への道を開くことができる。
【0010】
請求項3に記載の拡散接合方法は、請求項2に記載の発明において、前記水素を陰極チャージ法で添加することを特徴とする。請求項3に記載の発明においては、水素の添加および制御を比較的簡易な装置および工程で実現することができる。
【0011】
請求項4に記載の拡散接合方法は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発明において、前記拡散接合を実施した後に、前記変態点低下元素を拡散させる後処理を実施することを特徴とする。請求項4に記載の発明においては、後処理によって変態点低下元素を拡散させることで、残留する変態点低下元素による悪影響を排除することができる。
【0012】
請求項5に記載の拡散接合方法は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明において、少なくとも一方の接合表面に微小凹凸が形成された金属素材どうしを接合することを特徴とする。請求項5に記載の発明においては、接合表面に形成された微小凹凸を過度に変形させてその機能を損なうことなく、金属素材どうしを接合することができる。
【0013】
請求項6に記載の微小混合流路デバイスは、請求項5に記載の拡散接合方法を用いて製造されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1ないし請求項5に記載の発明によれば、接合表面部分の変態点を部分的に下げることで、高温での処理を回避し、拡散接合作業の手間や装置のコストを低下させることができる。また、変形を金属部品の接合面近傍に限定し、全体の変形を防止して、加工精度の高い拡散接合方法を提供することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、チタン等の金属素材による加工精度の高い微小混合流路デバイスの提供を低コストで可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
以下の実施の形態の拡散接合方法は、例えば図1に示すような混合流路デバイスを製造するために、2つの板状部材、すなわち流路溝が形成された下側部材と、これを覆う上側部材とを拡散接合するためのものである。各部材は、表1に示すように、高純度のチタンから形成されており、製造工程に起因する不可避不純物を含む。
【表1】
【0017】
この拡散接合方法は、2つの工程からなっており、第1の工程は、各金属素材の接合表面に変態点低下元素である水素を添加する工程であり、第2の工程は、各金属素材の接合表面どうしを密着させ、低下した変態点以上の温度において加圧して、拡散接合させる工程である。
【0018】
ここで、水素の添加によるβ変態点の低下作用について説明する。水素はTiに固溶すると強いβ安定化元素であり、図2のTi−H2元系状態図に示すように、変態点は39at%で300℃まで降下する.従って、Tiに表面より水素を添加すると、水素濃度が高い表面部分は母材より低い温度でβ相に変態すると考えられる.
【0019】
従って、温度を適当に選べば、表面はβ相のbcc構造であり、内部はα層のhcp構造の2相状態となる。この状態で加圧を行うと、変形が容易であるβ相のみが塑性変形し、加圧力による変形を界面に局所化することができる。また、表面のβ層は拡散速度も速いので、接合界面近傍の自己拡散係数が上昇して接合が促進される。さらに、水素は表層にのみ存在するので、拡散及び消失しやすいと考えられるため良好な接合継手が得られると期待できる.
【0020】
この実施の形態では、第1の工程である水素添加工程は、図3に示すような陰極チャージ法を用いて行った。すなわち、接合表面を研磨等で平坦化した後、5%の硫酸溶液に浸漬し、チタン製部材を陰極とし、白金線を陽極として通電する。これにより、金属部材の表面で発生した水素イオンが部材中に取り込まれ、表面から内側へ向かい低下する水素濃度勾配が形成される。このような方法は周知の電気化学的原理に基づくもので、硫酸溶液の濃度や通電時間を変化させることによって、水素の濃度勾配を調整することができる。
【0021】
2000A/m2×3.6、15、30および100ksの条件において水素陰極チャージを行った際の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察した結果を図4に示す。30ksにおいて微細な針状析出物の形成が認められ、100ksではその量の増加が確認される。この生成物を同定するためにX線回折を行った。図5に、保持時間3.6、15、30および100ksで水素添加を行ったTiと未処理のTiの表面についてのX線回折結果を示す。保持時間15ksからTiHのピークが認められ、時間とともに顕著に現れる。この結果から、水素添加によってTi表面に析出した生成物はTiHであることがわかる。
【0022】
水素の添加に伴う変態点の変化を予備的に調べるため、Ar雰囲気中にて示差熱分析(DTA)を行った。チタン製部材から1mm角の棒状試験片を切り出し、水素チャージを300ks行った後、端部を切り出してDTA試験に供した。水素無添加の場合とともに、結果を図6に示す。水素無添加の試験片は、同図(a)に示すように882℃にてβ変態に伴う大きな吸熱反応が見られるが、同図(b)に示すように水素添加試験片では350℃および800℃付近において吸熱反応が検出された。
【0023】
上記の吸熱反応がβ変態による吸熱を捉えたものか判別すべく、組織観察を行った。まず、水素無添加試験片 (10mm×10mm×2mm)を高周波誘導加熱装置を用いてAr中にて1000℃まで加熱し、水冷、空冷および徐冷の冷却速度で室温まで戻した。組織観察結果を図7に示す。β変態組織として、水冷では針状の細かい組織が、空冷および徐冷では粒界が波打つ典型的な鋸歯状組織が観察された。一方、同寸法の水素添加試験片(処理時間300ks)を高周波誘導加熱装置を用いてAr中にて200℃、600℃、800℃まで加熱し、水冷、空冷および徐冷の冷却速度で室温まで戻した。図8に断面組織観察を行った結果を示す。200℃では組織的な変化は認められず、針状の水素化物が散在する。400℃および600℃では表面から20〜30μm程の深さまでの粒界が波打っており、緩い鋸歯状組織が現出している。以上の結果より、400℃以上の高温においては、表面近傍に限定されたβ変態が起きていると考えられる。
【0024】
上記のDTAは棒状試験片で水素添加をしたので、水素添加が4方向からされたと思われる。そこで、実際の板状の部材の接合過程において変態を開始する温度を求めるため、水素添加をした板状試験片を真空中にて高周波誘導加熱装置を用いて加熱し、温度履歴を計測した。加熱は一定出力にて試験片温度が水素無添加試験片の変態点である882℃を超えるまで行った。図9に結果を示す。水素添加時間の増加に伴い昇温速度が緩やかになり、水素添加時間500ksでは882℃に達するまでに90s以上要する。また、変曲点の低温側への移行が見られる。菱形で表した点が最初の変曲点であり、四角で表した点が2度目の変曲点である。図10に、これらの点と水素添加時間との関係をプロットした。水素添加時間の増加とともにβ変態の開始及び終了温度が減少することがわかる。
【0025】
この試験は、DTA試験の場合よりマクロな状態で変態を捉えており、よりミクロな試験であるDTA試験の場合とは、同じ水素添加処理時間でも結果が異なっている。図8より水素添加時間300ksで20〜30μmの水素添加層が形成されていることは推定されるが、水素濃度分布がどのように形成されているか、変態点測定のための加熱の過程でどのように変化するか、また、母材への水素拡散がどのように影響するか等は明確ではない。しかしながら、この試験により測定されたβ変態の開始・終了温度は、板状の部材の接合過程に近い条件での試験であり、少なくともβ変態開始温度は水素添加処理された表面層の変態挙動を表していると考えられるので、このβ変態開始温度曲線を、拡散処理温度決定の基準として用いることとした。なお、拡散接合温度の基準となるのは20〜30μmの表層部が全体としてβ変態を終了する温度であり、図10のβ変態開始温度より高く設定することになる。
【0026】
この実施の形態の第2の工程である拡散接合工程は、雰囲気を制御可能な誘導加熱炉に加圧装置を配置して行う。これは周知の工程であるので詳細な説明を省くが、活性化された表面の酸化を防止し、特に、表面層に添加した水素が飛散することを防止するためにも、充分に制御された不活性な雰囲気中で行うことが望ましい。
【0027】
図10のβ変態開始温度がそれぞれ550℃、450℃であった水素添加300ksおよび500ksを施したチタン製部材の試験片に対して800℃、750℃、700℃および600℃の温度で、加圧時間を0.6ks、1.8ksおよび3.6ks、加圧力を5MPa、6MPa、および10MPaとして拡散接合を行った。拡散接合の前後における変形率を測定し、また、これらの継手から試験片を作製し、組織観察、引張試験および耐食性評価試験を行った。
変形率の測定結果を図11に示す。接合温度が低いほど、加圧時間が短いほど変形率が小さいという予測された結果が得られ、すべての継手について変形率は目標値である2%以内に抑えられた。
【0028】
断面組織観察結果を図12Aないし図12Dに示す。水素添加時間300ksでは800℃において接合界面を横切る結晶粒の成長が認められ、界面の優先腐食もほとんど発生しない。また、通常の拡散接合では不可能だった600℃での接合が可能である。水素添加時間500ksでは800℃だけでなく750℃においても組織的に良好な接合継手が得られる。しかしながら、800℃での1.8ks以上および750℃での3.6ksを除けば針状の水素化物の散在が確認された。
【0029】
また、600℃における断面組織では図13に図示するように、接合界面近傍に鋸歯状α相が残っていた。この範囲は冷却の過程においてβ変態したと考えられる領域であり、その外側は等軸α組織であった。これはこの領域のみに水素が富化し、接合前加熱によりβ相となり、加圧により変形したことを推定させるもので、加圧による変形が局所化されていることを示すものである。
【0030】
図14に、引張試験結果を示す。800℃×0.6ks(5MPa)の接合継手は母材の7割の強度が得られ、750℃×0.6ks(6MPa)においても母材の5割強の強さを示す。いずれの試験片も界面破断であり、図15は、SEMによる破面観察の結果を示す。ディンプル模様が確認され延性破壊であることがわかる。
【0031】
次に、水素濃度が高いと思われる一部の試験片に針状の水素化物の散在が確認されたことに鑑み、界面付近における水素化物の析出を防ぐために後熱処理を施し水素を拡散させることを試みた。すなわち、500ksの水素チャージを実施して接合に供した後、 800℃×0.3ks、0.6ks、1.8ksおよび700℃×0.3ks、0.6ks、1.8ksの条件で後熱処理を実施した。図16Aおよび図16Bに後熱処理後の断面組織観察結果を示す。熱処理時間の増加とともに水素化物の析出は減少し、800℃×1.8ksでは観察視野内において数える程度しか析出しない。
【0032】
また、図17には後熱処理条件による硬さ分布の変化を示す。後熱処理時間の増加とともに硬さ分布は平坦になる。700℃では1.8ksで母材の硬さと差がなくなり、800℃では0.3ksでほぼ平坦な分布となる。これはTiHの析出と対応していると推察される。すなわち、800℃×0.6ksおよび700℃×1.8ksの後熱処理で残留水素化物はほぼ消失する。水素拡散のための後熱処理は、残留する水素の濃度や、製品の使用される条件等を考慮して要否を決定すればよい。
【0033】
耐食性評価試験は以下のようにして行った。すなわち、作製した拡散接合継手の断面を露出させ、過塩素酸無水酢酸で定電位腐食したのち、界面に形成された腐食溝の長さおよび深さを計測した。界面長さに対する腐食溝長さならびに腐食溝深さの平均値、最小値および最大値を図18に示す。接合温度750℃以上では腐食溝はほとんど形成されず、エッジピットのような穴がぽつぽつと現れるだけだった。腐食溝率はきわめて低い。深さは多少のばらつきはあるものの平均値は接合時間とともに減少する。耐食性は概ね良好であるといえる。
【0034】
以上のように、この発明の水素による低温変態を利用した拡散接合継手では、界面を越える結晶粒の成長が認められ、800℃での接合で母材の7割の引張強さを示し、耐食性も良好であった。また、必要に応じて後熱処理を施せば残留水素を拡散することができた。従って、この発明の拡散接合方法は、接合体全体の変形を抑えたまま精度よく良好な継手を得られるため、チタンやその合金、あるいは同じ水素との状態図を持つハフニウム、ジルコニウムやその合金からなる微小部品の接合法として大いに有効である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】この発明の方法により製造される製品の一例を示す図である。
【図2】チタン−水素の2元系状態図である。
【図3】陰極水素チャージ法を示す図である。
【図4】水素添加後の試験片の組織を示す電子顕微鏡写真である。
【図5】水素添加後の試験片のX線回折結果を示す図である。
【図6】試験片の示差熱分析(DTA)結果を示す図である。
【図7】水素無添加の試験片の組織を示す電子顕微鏡写真である。
【図8】水素添加の試験片の組織を示す電子顕微鏡写真である。
【図9】水素添加した板状試験片の温度履歴を計測した結果を示す図である。
【図10】水素添加時間とβ変態の開始及び終了温度との関係を示す図である。
【図11】拡散接合の前後における変形率の測定結果を示す図である。
【図12A】拡散接合継手の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図12B】同じく、拡散接合継手の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図12C】同じく、拡散接合継手の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図12D】同じく、拡散接合継手の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図13】拡散接合継手の接合界面近傍の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図14】拡散接合継手の引張試験結果を示す図である。
【図15】拡散接合継手の引張試験後の破面観察の結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図16A】後熱処理後の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図16B】同じく、後熱処理後の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図17】後熱処理条件による硬さ分布の変化を示す図である。
【図18】耐食性評価試験の結果を示す図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、第4族元素の金属であるチタン、ジルコニウム、ハフニウム又はこれらの合金を拡散接合する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
第4族に属する金属であるチタン、ジルコニウム、ハフニウムは比強度が高く、耐食性などの特性も良好であることから、様々な分野で使用されている。特に、Tiは、融点が高く、生体適合性がよいことから、微小デバイスへの適用が積極的になされればMEMS(Micro Electro Mechanism System 微小電気機械システム)産業の裾野を広げることが期待できる。このような微小デバイスの一例として、図1に模式的に示すような混合流路を構成するものが有る。
【0003】
ところで、比較的に大きな形状のチタン製品の接合にはアーク溶接や拡散接合などが用いられているが、微小な精密部品や複雑形状の部品には拡散接合が主に適用される。拡散接合は、所定の温度に加熱した状態で所定時間加圧することで、接合界面で原子を相互拡散させて、全体の変形を抑制しつつ接合させる技術である。
【0004】
一般にTiは882℃において結晶格子がhcp(hexagonal close-packed structure、六方最密充填構造)であるα-Tiからbcc (body-centered cubic、体心立方格子構造)であるβ-Tiに変態することが知られており、β変態点以下の温度では六方最密充填構造であるために変形し難く、接合界面の変形および密着が不十分となり接合性が大幅に低下する。そこで、これらの金属の拡散接合はβ変態点以上の温度で接合が行われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記のような従来の技術では、β変態点が高温であるため、接合処理のために時間や手間が掛かるという問題がある。そして、MEMSのような微小な部品ではわずかな変形もその機能に重大な支障をきたす(例えば、上記の混合流路デバイスの場合、流路が閉塞する)ので、変態点通過の際の膨張・収縮に起因する変形も危惧される。
【0006】
本発明は、前記事情に鑑みて為されたもので、接合表面部分の変態点を部分的に下げることで、高温での処理を回避し、あるいは金属部品全体の変形を防止することができるような拡散接合方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するために、請求項1に記載の拡散接合方法は、金属素材どうしを接合する方法であって、前記金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加する工程と、前記金属素材の前記接合表面どうしを密着させ、低下した変態点以上の温度において加圧して、拡散接合させる工程とを有することを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載の発明においては、金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加することで接合表面近傍の変態点が局部的に低下するので、拡散接合工程において接合のための加熱温度を低下させるとともに、拡散接合の際の変形を表面近傍に限定し、母材の変形を抑制しつつ良好な接合を行うことができる。
【0009】
請求項2に記載の拡散接合方法は、請求項1に記載の発明において、前記金属素材は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム又はこれらの合金であり、前記変態点低下元素は水素であることを特徴とする。これにより、比強度が高く、耐食性などの特性も良好であるこれらの金属の微小デバイスの作製等の用途への道を開くことができる。
【0010】
請求項3に記載の拡散接合方法は、請求項2に記載の発明において、前記水素を陰極チャージ法で添加することを特徴とする。請求項3に記載の発明においては、水素の添加および制御を比較的簡易な装置および工程で実現することができる。
【0011】
請求項4に記載の拡散接合方法は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の発明において、前記拡散接合を実施した後に、前記変態点低下元素を拡散させる後処理を実施することを特徴とする。請求項4に記載の発明においては、後処理によって変態点低下元素を拡散させることで、残留する変態点低下元素による悪影響を排除することができる。
【0012】
請求項5に記載の拡散接合方法は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の発明において、少なくとも一方の接合表面に微小凹凸が形成された金属素材どうしを接合することを特徴とする。請求項5に記載の発明においては、接合表面に形成された微小凹凸を過度に変形させてその機能を損なうことなく、金属素材どうしを接合することができる。
【0013】
請求項6に記載の微小混合流路デバイスは、請求項5に記載の拡散接合方法を用いて製造されたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
請求項1ないし請求項5に記載の発明によれば、接合表面部分の変態点を部分的に下げることで、高温での処理を回避し、拡散接合作業の手間や装置のコストを低下させることができる。また、変形を金属部品の接合面近傍に限定し、全体の変形を防止して、加工精度の高い拡散接合方法を提供することができる。
【0015】
請求項6に記載の発明によれば、チタン等の金属素材による加工精度の高い微小混合流路デバイスの提供を低コストで可能にする。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明する。
以下の実施の形態の拡散接合方法は、例えば図1に示すような混合流路デバイスを製造するために、2つの板状部材、すなわち流路溝が形成された下側部材と、これを覆う上側部材とを拡散接合するためのものである。各部材は、表1に示すように、高純度のチタンから形成されており、製造工程に起因する不可避不純物を含む。
【表1】
【0017】
この拡散接合方法は、2つの工程からなっており、第1の工程は、各金属素材の接合表面に変態点低下元素である水素を添加する工程であり、第2の工程は、各金属素材の接合表面どうしを密着させ、低下した変態点以上の温度において加圧して、拡散接合させる工程である。
【0018】
ここで、水素の添加によるβ変態点の低下作用について説明する。水素はTiに固溶すると強いβ安定化元素であり、図2のTi−H2元系状態図に示すように、変態点は39at%で300℃まで降下する.従って、Tiに表面より水素を添加すると、水素濃度が高い表面部分は母材より低い温度でβ相に変態すると考えられる.
【0019】
従って、温度を適当に選べば、表面はβ相のbcc構造であり、内部はα層のhcp構造の2相状態となる。この状態で加圧を行うと、変形が容易であるβ相のみが塑性変形し、加圧力による変形を界面に局所化することができる。また、表面のβ層は拡散速度も速いので、接合界面近傍の自己拡散係数が上昇して接合が促進される。さらに、水素は表層にのみ存在するので、拡散及び消失しやすいと考えられるため良好な接合継手が得られると期待できる.
【0020】
この実施の形態では、第1の工程である水素添加工程は、図3に示すような陰極チャージ法を用いて行った。すなわち、接合表面を研磨等で平坦化した後、5%の硫酸溶液に浸漬し、チタン製部材を陰極とし、白金線を陽極として通電する。これにより、金属部材の表面で発生した水素イオンが部材中に取り込まれ、表面から内側へ向かい低下する水素濃度勾配が形成される。このような方法は周知の電気化学的原理に基づくもので、硫酸溶液の濃度や通電時間を変化させることによって、水素の濃度勾配を調整することができる。
【0021】
2000A/m2×3.6、15、30および100ksの条件において水素陰極チャージを行った際の表面をSEM(走査型電子顕微鏡)を用いて観察した結果を図4に示す。30ksにおいて微細な針状析出物の形成が認められ、100ksではその量の増加が確認される。この生成物を同定するためにX線回折を行った。図5に、保持時間3.6、15、30および100ksで水素添加を行ったTiと未処理のTiの表面についてのX線回折結果を示す。保持時間15ksからTiHのピークが認められ、時間とともに顕著に現れる。この結果から、水素添加によってTi表面に析出した生成物はTiHであることがわかる。
【0022】
水素の添加に伴う変態点の変化を予備的に調べるため、Ar雰囲気中にて示差熱分析(DTA)を行った。チタン製部材から1mm角の棒状試験片を切り出し、水素チャージを300ks行った後、端部を切り出してDTA試験に供した。水素無添加の場合とともに、結果を図6に示す。水素無添加の試験片は、同図(a)に示すように882℃にてβ変態に伴う大きな吸熱反応が見られるが、同図(b)に示すように水素添加試験片では350℃および800℃付近において吸熱反応が検出された。
【0023】
上記の吸熱反応がβ変態による吸熱を捉えたものか判別すべく、組織観察を行った。まず、水素無添加試験片 (10mm×10mm×2mm)を高周波誘導加熱装置を用いてAr中にて1000℃まで加熱し、水冷、空冷および徐冷の冷却速度で室温まで戻した。組織観察結果を図7に示す。β変態組織として、水冷では針状の細かい組織が、空冷および徐冷では粒界が波打つ典型的な鋸歯状組織が観察された。一方、同寸法の水素添加試験片(処理時間300ks)を高周波誘導加熱装置を用いてAr中にて200℃、600℃、800℃まで加熱し、水冷、空冷および徐冷の冷却速度で室温まで戻した。図8に断面組織観察を行った結果を示す。200℃では組織的な変化は認められず、針状の水素化物が散在する。400℃および600℃では表面から20〜30μm程の深さまでの粒界が波打っており、緩い鋸歯状組織が現出している。以上の結果より、400℃以上の高温においては、表面近傍に限定されたβ変態が起きていると考えられる。
【0024】
上記のDTAは棒状試験片で水素添加をしたので、水素添加が4方向からされたと思われる。そこで、実際の板状の部材の接合過程において変態を開始する温度を求めるため、水素添加をした板状試験片を真空中にて高周波誘導加熱装置を用いて加熱し、温度履歴を計測した。加熱は一定出力にて試験片温度が水素無添加試験片の変態点である882℃を超えるまで行った。図9に結果を示す。水素添加時間の増加に伴い昇温速度が緩やかになり、水素添加時間500ksでは882℃に達するまでに90s以上要する。また、変曲点の低温側への移行が見られる。菱形で表した点が最初の変曲点であり、四角で表した点が2度目の変曲点である。図10に、これらの点と水素添加時間との関係をプロットした。水素添加時間の増加とともにβ変態の開始及び終了温度が減少することがわかる。
【0025】
この試験は、DTA試験の場合よりマクロな状態で変態を捉えており、よりミクロな試験であるDTA試験の場合とは、同じ水素添加処理時間でも結果が異なっている。図8より水素添加時間300ksで20〜30μmの水素添加層が形成されていることは推定されるが、水素濃度分布がどのように形成されているか、変態点測定のための加熱の過程でどのように変化するか、また、母材への水素拡散がどのように影響するか等は明確ではない。しかしながら、この試験により測定されたβ変態の開始・終了温度は、板状の部材の接合過程に近い条件での試験であり、少なくともβ変態開始温度は水素添加処理された表面層の変態挙動を表していると考えられるので、このβ変態開始温度曲線を、拡散処理温度決定の基準として用いることとした。なお、拡散接合温度の基準となるのは20〜30μmの表層部が全体としてβ変態を終了する温度であり、図10のβ変態開始温度より高く設定することになる。
【0026】
この実施の形態の第2の工程である拡散接合工程は、雰囲気を制御可能な誘導加熱炉に加圧装置を配置して行う。これは周知の工程であるので詳細な説明を省くが、活性化された表面の酸化を防止し、特に、表面層に添加した水素が飛散することを防止するためにも、充分に制御された不活性な雰囲気中で行うことが望ましい。
【0027】
図10のβ変態開始温度がそれぞれ550℃、450℃であった水素添加300ksおよび500ksを施したチタン製部材の試験片に対して800℃、750℃、700℃および600℃の温度で、加圧時間を0.6ks、1.8ksおよび3.6ks、加圧力を5MPa、6MPa、および10MPaとして拡散接合を行った。拡散接合の前後における変形率を測定し、また、これらの継手から試験片を作製し、組織観察、引張試験および耐食性評価試験を行った。
変形率の測定結果を図11に示す。接合温度が低いほど、加圧時間が短いほど変形率が小さいという予測された結果が得られ、すべての継手について変形率は目標値である2%以内に抑えられた。
【0028】
断面組織観察結果を図12Aないし図12Dに示す。水素添加時間300ksでは800℃において接合界面を横切る結晶粒の成長が認められ、界面の優先腐食もほとんど発生しない。また、通常の拡散接合では不可能だった600℃での接合が可能である。水素添加時間500ksでは800℃だけでなく750℃においても組織的に良好な接合継手が得られる。しかしながら、800℃での1.8ks以上および750℃での3.6ksを除けば針状の水素化物の散在が確認された。
【0029】
また、600℃における断面組織では図13に図示するように、接合界面近傍に鋸歯状α相が残っていた。この範囲は冷却の過程においてβ変態したと考えられる領域であり、その外側は等軸α組織であった。これはこの領域のみに水素が富化し、接合前加熱によりβ相となり、加圧により変形したことを推定させるもので、加圧による変形が局所化されていることを示すものである。
【0030】
図14に、引張試験結果を示す。800℃×0.6ks(5MPa)の接合継手は母材の7割の強度が得られ、750℃×0.6ks(6MPa)においても母材の5割強の強さを示す。いずれの試験片も界面破断であり、図15は、SEMによる破面観察の結果を示す。ディンプル模様が確認され延性破壊であることがわかる。
【0031】
次に、水素濃度が高いと思われる一部の試験片に針状の水素化物の散在が確認されたことに鑑み、界面付近における水素化物の析出を防ぐために後熱処理を施し水素を拡散させることを試みた。すなわち、500ksの水素チャージを実施して接合に供した後、 800℃×0.3ks、0.6ks、1.8ksおよび700℃×0.3ks、0.6ks、1.8ksの条件で後熱処理を実施した。図16Aおよび図16Bに後熱処理後の断面組織観察結果を示す。熱処理時間の増加とともに水素化物の析出は減少し、800℃×1.8ksでは観察視野内において数える程度しか析出しない。
【0032】
また、図17には後熱処理条件による硬さ分布の変化を示す。後熱処理時間の増加とともに硬さ分布は平坦になる。700℃では1.8ksで母材の硬さと差がなくなり、800℃では0.3ksでほぼ平坦な分布となる。これはTiHの析出と対応していると推察される。すなわち、800℃×0.6ksおよび700℃×1.8ksの後熱処理で残留水素化物はほぼ消失する。水素拡散のための後熱処理は、残留する水素の濃度や、製品の使用される条件等を考慮して要否を決定すればよい。
【0033】
耐食性評価試験は以下のようにして行った。すなわち、作製した拡散接合継手の断面を露出させ、過塩素酸無水酢酸で定電位腐食したのち、界面に形成された腐食溝の長さおよび深さを計測した。界面長さに対する腐食溝長さならびに腐食溝深さの平均値、最小値および最大値を図18に示す。接合温度750℃以上では腐食溝はほとんど形成されず、エッジピットのような穴がぽつぽつと現れるだけだった。腐食溝率はきわめて低い。深さは多少のばらつきはあるものの平均値は接合時間とともに減少する。耐食性は概ね良好であるといえる。
【0034】
以上のように、この発明の水素による低温変態を利用した拡散接合継手では、界面を越える結晶粒の成長が認められ、800℃での接合で母材の7割の引張強さを示し、耐食性も良好であった。また、必要に応じて後熱処理を施せば残留水素を拡散することができた。従って、この発明の拡散接合方法は、接合体全体の変形を抑えたまま精度よく良好な継手を得られるため、チタンやその合金、あるいは同じ水素との状態図を持つハフニウム、ジルコニウムやその合金からなる微小部品の接合法として大いに有効である。
【図面の簡単な説明】
【0035】
【図1】この発明の方法により製造される製品の一例を示す図である。
【図2】チタン−水素の2元系状態図である。
【図3】陰極水素チャージ法を示す図である。
【図4】水素添加後の試験片の組織を示す電子顕微鏡写真である。
【図5】水素添加後の試験片のX線回折結果を示す図である。
【図6】試験片の示差熱分析(DTA)結果を示す図である。
【図7】水素無添加の試験片の組織を示す電子顕微鏡写真である。
【図8】水素添加の試験片の組織を示す電子顕微鏡写真である。
【図9】水素添加した板状試験片の温度履歴を計測した結果を示す図である。
【図10】水素添加時間とβ変態の開始及び終了温度との関係を示す図である。
【図11】拡散接合の前後における変形率の測定結果を示す図である。
【図12A】拡散接合継手の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図12B】同じく、拡散接合継手の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図12C】同じく、拡散接合継手の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図12D】同じく、拡散接合継手の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図13】拡散接合継手の接合界面近傍の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図14】拡散接合継手の引張試験結果を示す図である。
【図15】拡散接合継手の引張試験後の破面観察の結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図16A】後熱処理後の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図16B】同じく、後熱処理後の断面組織観察結果を示す電子顕微鏡写真である。
【図17】後熱処理条件による硬さ分布の変化を示す図である。
【図18】耐食性評価試験の結果を示す図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属素材どうしを接合する方法であって、
前記金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加する工程と、
前記金属素材の前記接合表面どうしを密着させ、低下した変態点以上の温度において加圧して、拡散接合させる工程と
を有することを特徴とする拡散接合方法。
【請求項2】
前記金属素材は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム又はこれらの合金であり、前記変態点低下元素は水素であることを特徴とする請求項1に記載の拡散接合方法。
【請求項3】
前記水素を陰極チャージ法で添加することを特徴とする請求項2に記載の拡散接合方法。
【請求項4】
前記拡散接合を実施した後に、前記変態点低下元素を拡散させる後処理を実施することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の拡散接合方法。
【請求項5】
少なくとも一方の接合表面に微小凹凸が形成された金属素材どうしを接合することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の拡散接合方法。
【請求項6】
請求項5に記載の拡散接合方法を用いて製造されたことを特徴とする微小混合流路デバイス。
【請求項1】
金属素材どうしを接合する方法であって、
前記金属素材の接合表面に変態点低下元素を添加する工程と、
前記金属素材の前記接合表面どうしを密着させ、低下した変態点以上の温度において加圧して、拡散接合させる工程と
を有することを特徴とする拡散接合方法。
【請求項2】
前記金属素材は、チタン、ジルコニウム、ハフニウム又はこれらの合金であり、前記変態点低下元素は水素であることを特徴とする請求項1に記載の拡散接合方法。
【請求項3】
前記水素を陰極チャージ法で添加することを特徴とする請求項2に記載の拡散接合方法。
【請求項4】
前記拡散接合を実施した後に、前記変態点低下元素を拡散させる後処理を実施することを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の拡散接合方法。
【請求項5】
少なくとも一方の接合表面に微小凹凸が形成された金属素材どうしを接合することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の拡散接合方法。
【請求項6】
請求項5に記載の拡散接合方法を用いて製造されたことを特徴とする微小混合流路デバイス。
【図1】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図17】
【図18】
【図4】
【図7】
【図8】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図13】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【図2】
【図3】
【図5】
【図6】
【図9】
【図10】
【図11】
【図14】
【図17】
【図18】
【図4】
【図7】
【図8】
【図12A】
【図12B】
【図12C】
【図12D】
【図13】
【図15】
【図16A】
【図16B】
【公開番号】特開2009−56497(P2009−56497A)
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−227208(P2007−227208)
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【国際特許分類】
【出願日】平成19年8月31日(2007.8.31)
【出願人】(000000239)株式会社荏原製作所 (1,477)
【Fターム(参考)】
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