説明

持続放出性処方物

本発明は、水溶性の乏しい活性成分を含む持続放出性処方物およびこの処方物を調製するための方法に関する。この処方物は、活性成分の持続放出を提供する蝋ベースの持続放出性材料を含む。この処方物は、例えば、単純な顆粒化方法(例えば、熱溶融顆粒化(hot melt granulation))によって調製され得る。本発明の処方物は、水溶性の乏しい活性成分と蝋ベースの持続放出性材料とを含む複数の顆粒を含有し、この複数の顆粒は、篩分析を用いて特徴付けられる場合に、約10メッシュ〜約100メッシュ、好ましくは、約10メッシュ〜約80メッシュ、そしてより好ましくは、約16メッシュ〜約70メッシュの平均の大きさを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願)
この出願は、2005年4月25日に出願された米国特許出願第60/674,444号(この開示は、参考として本明細書に援用される)の利益およびそれへの優先権を主張する。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、水溶性の乏しい活性成分を含む持続放出性処方物に関し、より詳細には、水溶性の乏しい活性成分を含む蝋ベースの処方物に関する。
【背景技術】
【0003】
(発明の背景)
医薬の化学特性または物理特性(例えば、溶解性)の違いが、そのバイオアベイラビリティおよび有効な臨床上の使用に影響し得ることが周知である(非特許文献1)。多くの持続放出性処方物が既に知られているが、特定の水溶性の乏しい活性成分は、例えば、比較的可溶性の活性成分に適し得る持続放出性処方物への適用を不可能にする処方の困難を呈する。
【0004】
水溶性の乏しい活性成分をヒト使用(例えば、経口適用、局所適用、静脈内注射、筋肉内注射、皮下注射)に適切な水溶液に溶解させることは、活性成分ではなく、活性成分を溶解させるために使用されるキャリア物質によって引き起こされる多くの重度な副作用をもたらしてきた。明確に、これらの活性成分の持続放出性処方物を提供することおよび可溶化剤の合併症を回避することをねらいとするアプローチは、患者に対する医療の質を増大し得る。
【0005】
例えば、カルバマゼピンは、発作性疾患(強直間代発作、複雑部分発作および三叉神経痛を含む)の臨床処置のための、周知の水溶性の乏しい医薬品である。水中で存在する場合において、疎水性であるカルバマゼピンは、カルバマゼピン二水和物の結晶に迅速に変換することが知られている。
【0006】
カルバマゼピンは、持続放出性処方物に組み込まれた場合に、しばしば乏しいバイオアベイラビリティを示す。
【0007】
特に多剤療法(polytherapy)を受ける患者において、カルバマゼピン濃度のピークと中枢神経系(CNS)の副作用との間に相関が存在する(非特許文献2;非特許文献3;非特許文献4;非特許文献5および非特許文献6)ので、比較的長期間の間、一定レベルのカルバマゼピンを確保することは、臨床上の重要性が大きい。しかしながら、現在、持続放出性形態のカルバマゼピンを含む経口治療システムの数は限られている。
【0008】
水溶性の乏しい活性成分のために、利用可能な持続放出性組成物の多くはまた、高価であり、かつ製造について時間のかかる方法を必要とするという特有の欠点も有する。したがって、水溶性の乏しい活性成分のためのさらなる持続放出性組成物に対する、継続する必要性が存在する。
【非特許文献1】J.Pharm.Sci(1969)58:911〜929
【非特許文献2】Epilepsia(1987)28:507−514
【非特許文献3】Epilepsia(1987)28:286−299
【非特許文献4】Epilepsia(1980)21:341−350
【非特許文献5】Epilepsia(1984)25:476−481
【非特許文献6】Arch.Neurol.(1984)41:830−834
【発明の開示】
【課題を解決するための手段】
【0009】
(発明の要旨)
本発明は、持続放出性処方物、および水溶性の乏しい活性成分のために利用できるような持続放出性処方物を調製するための単純かつ容易な方法を提供する。この処方物は、蝋ベースの持続放出性材料を含む。この処方物は、例えば、単純な顆粒化方法(例えば、熱溶融顆粒化(hot melt granulation))によって調製され得る。
【0010】
本発明は、水溶性の乏しい活性成分と蝋ベースの持続放出性材料とを含む複数の顆粒を含有する持続放出性処方物を提供し、この複数の顆粒は、篩分析を用いて特徴付けられる場合に、約10メッシュ〜約100メッシュ、好ましくは、約10メッシュ〜約80メッシュ、そしてより好ましくは、約16メッシュ〜約70メッシュの平均の大きさを有する。
【0011】
本発明はまた、篩分析によって特徴付けられる場合に、顆粒の約40%〜80%が60メッシュの篩に保持されるように、水溶性の乏しい活性成分と蝋ベースの持続放出性材料とを含む複数の顆粒を含有する持続放出性処方物も提供する。好ましくは、この顆粒の約55%〜約75%が、60メッシュの篩に保持される。より好ましくは、この顆粒の約60%〜約70%が、60メッシュの篩に保持される。
【0012】
本発明はまた、カルバマゼピンと蝋ベースの持続放出性材料とを含む複数の顆粒を含有する持続放出性処方物を提供し、この持続放出性処方物は、37℃、1,000mL溶解媒体(pH1.2、そして次にpH6.8)中、50rpmでUSP装置IIを使用して測定される場合、活性成分の少なくとも約60重量%〜75重量%が2時間後に放出され、少なくとも約75重量%〜90重量%の活性成分が4時間後に放出され、少なくとも約85重量%〜100重量%の活性成分が8時間後に放出されるような、インビトロ溶解プロフィールを有する。好ましくは、このインビトロ放出プロフィールは、インビボで得られるカルバマゼピンのピークの血漿レベルが投与から少なくとも15時間後に生じるように選択される。
【0013】
好ましくは、上記活性成分は、カルバマゼピン、酒石酸フェンジメトラジン、インドメタシン、リン酸ジソピラミドおよびケトプロフェンからなる群より選択される。より好ましくは、この活性成分はカルバマゼピンである。
【0014】
一実施形態において、上記蝋ベースの持続放出性材料は、カルナウバ蝋、蜜蝋またはそれらの組み合わせである。好ましくは、この蝋ベースの持続放出性材料は、上記顆粒の総重量の約1重量%〜約50重量%の量で存在する。より好ましくは、この蝋ベースの持続放出性材料は、この顆粒の総重量の約5重量%〜約25重量%の量で存在する。なおより好ましくは、この蝋ベースの持続放出性材料は、この顆粒の総重量の約8重量%〜約16重量%の量で存在する。
【0015】
本発明の処方物は、湿潤剤、充填剤、結合剤および界面活性剤からなる群より選択される1つ以上の不活性添加物を含み得る。
【0016】
本発明は、水溶性の乏しい活性成分を含む持続放出性処方物を調製するための方法を提供し、この方法は、(a)蝋ベースの持続放出性材料を融解させる工程;および(b)蝋ベースの持続放出性材料の融解温度よりも高い温度で、この活性成分と融解させた蝋ベースの持続放出性材料とを混合し、この持続放出性処方物を生成する工程を包含する。
【0017】
上記の方法は、(c)篩分析を実行して、約10メッシュ〜約100メッシュの平均の大きさを有する顆粒を選択し、持続放出性処方物を生成する工程をさらに包含し得る。好ましくは、約10メッシュ〜約80メッシュの平均の大きさを有する顆粒が選択される。より好ましくは、約16メッシュ〜約70メッシュの平均の大きさを有する顆粒が選択される。
【0018】
上記の方法は、(c)篩分析を実行して、顆粒の約40%〜約80%が60メッシュの篩に保持されるように、顆粒を選択し、持続放出性処方物を生成する工程をさらに包含し得る。好ましくは、顆粒の約55%〜75%が60メッシュの篩に保持されるように、顆粒が選択される。より好ましくは、顆粒の約60%〜70%が60メッシュの篩に保持されるように、顆粒が選択される。
【0019】
上記の方法はまた、1つ以上の不活性添加物と融解させた蝋ベースの持続放出性材料とを混合する工程を包含し得る。
【0020】
本発明の目的および特徴は、以下に記載される図面を参照することによってより良好に理解され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
(発明の詳細な説明)
本発明は、水溶性の乏しい活性成分および蝋ベースの持続放出性材料を含む持続放出性処方物に関し、この蝋ベースの持続放出性材料は活性成分の持続性放出を提供する。このような処方物は、例えば、熱溶融顆粒化によって形成され得る。
【0022】
用語「水溶性の乏しい活性成分」とは、通常の生理学的な温度か、またはそれ以下、生理学的なpH(6.5〜7.4)において、約20mg/mL以下の水における溶解性を有する化合物をいう。好ましくは、この水溶解性は、約10mg/mL以下、より好ましくは、約5mg/mL以下、より好ましくは、約0.5mg/mL以下、そしてなおより好ましくは、約0.05mg/mL以下である。種々の活性成分の溶解性は、当該分野において公知である(例えば、U.S.Pharmacopeia(USP)(2003)、Physician Desk Reference(PDR,2005)、またはThe Merck Index(第13版、2001))。
【0023】
本発明の実施に使用するために意図される水溶性の乏しい活性成分は、以下が挙げられれるが、これらに限定されない:
抗けいれん薬(例えば、バルプロ酸、フェニトイン、クロナゼパム、プリミドン、フェノバルビタール(phenobarbitol)、カルバマゼピン、アモバルビタールナトリウム、メトスクシミド、メタルビタール、メホバルビタール、メフェニトイン、フェンスクシミド、パラメタジオン、エトトイン、フェナセミド、セコバルビタールナトリウム、クロラゼプ酸二カリウム、およびトリメタジオンなど)、
鎮痛薬/解熱薬(例えば、イブプロフェン、塩酸ブプレノルフィン、プロポキシフェンナプシレート(propoxyphene napsylate)、酒石酸レボルファノール、ジフルニサル、サリチル酸トロラミル(trolamine salicylate)、メフェナム酸、酒石酸ブトルファノール、サリチル酸コリン、ブタルビタール、クエン酸フェニルトルオキサミン(phenyltoloxamine citrate)、メトトリメプラジン、およびメプロバメートなど)、
麻酔薬(例えば、ハロタン、イソフルラン、メトキシフルラン、プロポフォール、チオバルビツール酸塩、およびキセノンなど)、
抗喘息薬(例えば、アゼラスチン、ケトチフェン、およびTraxanoxなど)、
抗生物質(例えば、ネオマイシン、ストレプトマイシン、クロラムフェニコール、セファロスポリン、アンピシリン、ペニシリン、およびテトラサイクリンなど)、
抗うつ薬(例えば、ネホパム、オキシペルチン、アモキサピン、塩酸トラゾドン、塩酸マプロチリン、硫酸フェネルジン、塩酸デシプラミン、塩酸ノルトリプチリン、硫酸トラニルシプロミン、パモ酸イミプラミン、ノルトリプチリン、イソカルボキサジド、塩酸デシプラミン、マレイン酸トリミプラミン、および塩酸プロトリプチリンなど)、
抗糖尿病薬(例えば、ビグアナイド、ホルモン、およびスルホニル尿素誘導体など)、
抗真菌剤(例えば、グリセオフルビン、ケトコナゾール(keoconazole)、アンホテリシンB、ナイスタチン、およびカンジシジンなど)、
降圧薬(例えば、プロプラノロール(propanolol)、プロパフェノン、オクスプレノロール(oxyprenolol)、ニフェジピン、レセルピン、トリメタファンカムシレート(trimethaphan camsylate)、塩酸フェノキシベンザミン、塩酸パージリン、デセルピジン、ジアゾキシド、モノ硫酸グアネチジン、ミノキシジル、レシナミン(rescinamine)、ニトロプルシドナトリウム、インド蛇木、アルセルオキシロン(alseroxylon)、メシル酸フェントラミン、およびレセルピンなど)、
抗炎症薬(例えば、(非ステロイド性)インドメタシン、ナプロキセン、イブプロフェン、ラミフェナゾン(ramifenazone)、ピロキシカム、(ステロイド性) コルチゾン、デキサメタゾン、フルアザコルト(fluazacort)、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン、およびプレドニゾンなど)、
抗腫瘍薬(anti−neoplasties)(例えば、アドリアマイシン、シクロホスファミド、アクチノマイシン、ブレオマイシン、ダウノルビシン(duanorubicin)、ドキソルビシン、エピルビシン、マイトマイシン、メトトレキサート、フルオロウラシル、カルボプラチン、カルムスチン(BCNU)、メチル−CCNU、シスプラチン、エトポシド、インターフェロン類、カンプトテシンおよびその誘導体、フェネステリン(phenesterine)、タキソールおよびその誘導体、タキソテールおよびその誘導体、ビンブラスチン、ビンクリスチン、タモキシフェン、エトポシド、およびピポスルフェン(piposulfan)など)、
抗不安薬(例えば、ロラゼパム、プラゼパム、塩酸クロルジアゼポキシド、オキサゼパム、クロラゼプ酸二カリウム、ジアゼパム、パモ酸ヒドロキシジン、塩酸ヒドロキシジン、アルプラゾラム、ドロペリドール、ハラゼパム、クロルメザノン、およびダントロレンなど)、
免疫抑制薬(例えば、シクロスポリン、アザチオプリン、ミゾリビン、およびFK506(タクロリムス)など);抗片頭痛薬(例えば、酒石酸エルゴタミン、塩酸プロプラノロール(propanolol)、イソメテプテンムケート(isometheptene mucate)、およびジクロラルフェナゾンなど)、
鎮静薬/睡眠薬(例えば、バルビツール酸塩類(例えば、ペントバルビタール、ペントバルビタールナトリウム、セコバルビタールナトリウム)、ベンゾジアゼピン類(例えば、塩酸フルラゼパム、トリアゾラム、トマゼパルム(tomazeparm)、および塩酸ミダゾラムなど)、
抗狭心症薬(例えば、βアドレナリン受容体遮断薬、カルシウムチャネルブロッカー(例えば、ニフェジピンなど)、硝酸塩(例えば、ニトログリセリン、硝酸イソソルビド、硝酸ペンタエリスリトール、および四硝酸エリスリチルなど))、
抗精神病薬(例えば、ハロペリドール、コハク酸ロキサピン、チオリダジン、チオチキセン、塩酸フルフェナジン、フルフェナジンエナンテート(fluphenazine enanthate)、塩酸トリフロペラジン、塩酸クロルプロマジン、ペルフェナジン、およびプロクロルペラジンなど)、
抗躁薬(例えば、炭酸リチウム)、
抗不整脈薬(例えば、アミオダロン、アミオダロンの関連する誘導体、ブレチリウムトシレート、塩酸エスモロール、塩酸エンカイニド、ジゴキシン、ジギトキシン、塩酸メキシレチン、リン酸ジソピラミド、グルコン酸キニジン、ポリガラクツロ酸キニジン、酢酸フレカイニド、および塩酸トカイニドなど)、
抗関節炎薬(例えば、フェニルブタゾン、スリンダク、ペニシラミン、サルサラート、ピロキシカム、アザチオプリン、インドメタシン、メクロフェナム酸ナトリウム、チオリンゴ酸金ナトリウム、ケトプロフェン、オーラノフィン、およびオーロチオグルコースなど)、
抗痛風薬(anti−gout agent)(例えば、コルヒチン、およびアロプリノールなど)、
抗凝固薬(例えば、ヘパリン、ヘパリンナトリウム、およびワルファリンナトリウムなど)、
血小板溶解薬(例えば、ウロキナーゼ、ストレプトキナーゼ、およびアルテプラーゼ(altoplase)など)、
抗線溶薬(例えば、アミノカプロン酸など)、
血行動態薬(hemorheologic agent)(例えば、ペントキシフィリンなど)、
抗血小板薬(例えば、アスピリン、エンピリン(empirin)、およびアスクリプチン(ascriptin)など)、
食欲抑制薬(例えば、酒石酸フェンジメトラジンなど)、
抗パーキンソン病薬(例えば、エトスクシミドなど)、
抗ヒスタミン薬/鎮痒薬(例えば、塩酸ヒドロキシジン、塩酸シプロヘプタジン、テルフェナジン、塩酸トリプロリジン、マレイン酸カルビノキサミン、塩酸ジフェニルピラリン、酒石酸フェニンダミン、マレイン酸アザタジン、塩酸トリペレナミン、マレイン酸デクスクロルフェニラミン、塩酸メトジラジン、および酒石酸トリメプラジンなど)、
カルシウム調節に有用な因子(例えば、カルシトニン、および副甲状腺ホルモンなど)、
抗細菌薬(antibacterial agent)(例えば、硫酸アミカシン、アズトレオナム、クロラムフェニコール、パルミチン酸クロラムフェニコール、コハク酸クロラムフェニコールナトリウム、塩酸シプロフロキサシン、塩酸クリンダマイシン、パルミチン酸クリンダマイシン、リン酸クリンダマイシン、メトロニダゾール、塩酸メトロニダゾール、硫酸ゲンタマイシン、塩酸リンコマイシン、硫酸ポリミキシンB、コリスチメタート(colistimethate)ナトリウム、および硫酸コリスチンなど)、
抗ウイルス物質(例えば、インターフェロンγ、ジドブジン、リバビリン、およびアシクロビルなど)、
抗微生物薬(anti−microbials)(例えば、セファロスポリン類(例えば、セファゾリンナトリウム、セフラジン、セファクロール、セファピリンナトリウム、セフチゾキシムナトリウム、セフォペラゾンナトリウム、セフォテタン二ナトリウム、セフトキシムアゾチル(cefutoxime azotil)、セフォタキシムナトリウム、セファドロキシル一水和物、セフタジジム、セファレキシン、セファロチンナトリウム、塩酸セファレキシン一水和物、セファマンドールナファート、セフォキシチンナトリウム、セフォニシドナトリウム、セフォラニド、セフトリアキソンナトリウム、セフタジジム、セファドロキシル、セフラジン、およびセフルオキシム(cefuroxime)ナトリウムなど)、ピリスロナイシン類(prythronycin)、ペニシリン類(例えば、アンピシリン、アモキシリン、ペニシリンGベンザチン、シクラシリン、アンピシリンナトリウム、ペニシリンGカリウム、ペニシリンVカリウム、ピペラシリンナトリウム、オキサリシンナトリウム、塩酸バカンピシリン、クロキサシリンナトリウム、チカルシリン二ナトリウム、アズロシリンナトリウム、カルベニシリンインダニルナトリウム、ペニシリンGカリウム、ペニシリンGプロカイン、メチシリンナトリウム、およびナフシリンナトリウムなど)、エリスロマイシン(例えば、エチルコハク酸エリスロマイシン、エリスロマイシン、エリスロマイシンエストレート、エリスロマイシンラクトビオネート、エリスロマイシンシアレート(siearate)、および エチルコハク酸エリスロマイシンなど)、およびテトラサイクリン類(例えば、塩酸ミノサイクリンなど)など)、
抗感染薬(anti−infectives)(例えば、GM−CSF)、
気管支拡張薬(例えば、.交感神経様作用薬(sympathomimetics)(例えば、塩酸エピネフリン、硫酸メタプロテレノール、硫酸テルブタリン、イソエタリン(isoetharine)、イソエタリンメシレート、塩酸イソエタリン、アルブテロール、ビトルテロール(bitolterol)、塩酸メシレートイソプロテレノール、硫酸テルブタリン、エピネフリン酒石酸水素塩、エピネフリン)、抗コリン作用性薬(例えば、臭化イプラトロピウム)、キサンチン類(例えば、アミノフィリン、ダイフィリン、アミノフィリン)、マスト細胞安定薬、吸入コルチコステロイド(例えば、ジプロピオン酸フルリゾリデベクロメタゾン(flurisolidebeclomethasone)、ジプロピオン酸ベクロメタゾン一水和物)、サルブタモール、ジプロピオン酸ベクロメタゾン(BDP)、臭化イプラトロピウム、ブデゾニド(budesonide)、ケトチフェン、サルメテロール(salmeterol)、キナフォエート(xinafoate)、硫酸テルブタリン、トリアムシノロン、テオフィリン、ネドクロミル(nedocromil)ナトリウム、硫酸メタプロテレノール、アルブテロール、およびフルニソリドなど)、
ホルモン類(例えば、アンドロゲン類(例えば、ダナゾール、テストステロンシピオネート、フルオキシメステロン、エチルトストステロン(ethyltostosterone)、テストステロンエナニハート(enanihate)、メチルテストステロン、フルオキシメステロン、テストステロンシピオネート)、エストロゲン類(例えば、エストラジオール、エストロピペート(estropipate)、結合体化エストロゲン)、プロゲスチン類(例えば、酢酸メトキシプロゲステロン、酢酸ノルエチンドロン)、コルチコステロイド(例えば、トリアムシノロン、ベタメタゾン、リン酸ベタメタゾンナトリウム、デキサメタゾン、リン酸デキサメタゾンナトリウム、酢酸デキサメタゾン、プレドニゾン、酢酸メチルプレドニゾロン懸濁物、トリアムシノロンアセトニド、メチルプレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、コハク酸ヒドロコルチゾンナトリウム、コハク酸メチルプレドニゾロンナトリウム、トリアムシノロンヘキサカトニド(hexacatonide)、ヒドロコルチゾン、ヒドロコルチゾンシピオネート、プレドニゾロン、酢酸フルオロコルチゾン、酢酸パラメタゾン、プレドニゾロンテブテート(tebulate)、酢酸プレドニゾロン、リン酸プレドニゾロンナトリウム、およびコハク酸ヒドロコルチゾンナトリウムなど)、甲状腺ホルモン(例えば、レボチロキシン(levothyroxine)ナトリウムなど)、
低血糖物質(例えば、ヒトインスリン、精製ウシインスリン、精製ブタインスリン、グリブリド、クロルプロパミド、グリピジド、トルブタミド、およびトラザミドなど)、
低脂血物質(hypolipidemic agent)(例えば、クロフィブレート、デキストロサイロキシンナトリウム、プロブコール、ロバスタチン、およびナイアシンなど)、
タンパク質(例えば、DNase、アルギナーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ、およびリパーゼなど)、
核酸(例えば、任意の治療上有用なタンパク質(本明細書に記載される任意のタンパク質が挙げられる)をコードするセンスまたはアンチセンス核酸など)、
赤血球生成の刺激に有用な因子(例えば、エリスロポエチンなど)、
抗潰瘍物質/抗逆流物質(anti−ulcer agent/anti−reflux agent)(例えば、ファモチジン、シメチジン、および塩酸ラニチジンなど)、
制吐薬/鎮吐薬(例えば、塩酸メクリジン、ナビロン、プロクロルペラジン、ジメンヒドリネート、塩酸プロメタジン、チエチルペラジン、およびスコポラミンなど)、
油溶性ビタミン類(例えば、ビタミンA、D、E、およびKなど)、ならびに
他の活性成分(例えば、ミトーテン、ビザジン(visadine)、ハロニトロソウレア、アンスロサイクリン(anthrocyclin)、およびエリプチシン(ellipticine)など)。
【0024】
好ましい水溶性の乏しい活性成分としては、抗けいれん薬が挙げられる。より好ましくは、水溶性の乏しい抗けいれん薬は、バルプロ酸、ジバルプロ酸ナトリウム、フェニトイン、フェニトインナトリウム、クロナゼパム、プリミドン、フェノバルビタール、フェノバルビタールナトリウム、カルバマゼピン、アモバルビタールナトリウム、メトスクシミド、メタルビタール、メホバルビタール、メフェニトイン、フェンスクシミド、パラメタジオン、エトトイン、フェナセミド、セコバルビタール(secobarbitol)ナトリウム、クロラゼプ酸二カリウム、またはトリメタジオンである。本発明の一実施形態において、この活性成分はカルバマゼピンである。本発明の別の実施形態において、この活性成分は、酒石酸フェンジメトラジン、インドメタシン、フェニトインナトリウム、リン酸ジソピラミド、またはケトプロフェンである。
【0025】
本発明の持続放出性処方物は、単一の活性成分または2つ以上の活性成分を含み得る。2つ以上の活性成分を含む場合、これらは、一緒に混合され得るか、または、当該分野で公知であるように複数の単位投薬形態(多層の投薬形態を含む)の形態であり得る。
【0026】
用語「持続放出」とは、上記の活性成分の治療上有益な血中レベルが延長された期間にわたって維持される(例えば、約8〜24時間の投薬形態を提供すること)ように、この活性成分が持続した速度で上記処方物から放出される事実をいう。用語「持続放出」は、「制御された放出」、「徐放(sustained release)」、「延長された放出」および先に定義される利益を提供する当該分野で使用される他の同様な用語を含む。「持続放出性材料」は、持続放出を提供する物質(代表的には、ポリマー)である。
【0027】
蝋ベースの持続放出性材料は、本発明の処方物に望ましい持続放出を提供する。本発明にしたがって、蝋ベースの持続放出性材料としては、動物または植物起源の蝋、合成の蝋および半合成の蝋が挙げられるが、これらに限定されない。好ましくは、蝋ベースの持続放出性材料に加えて、いかなる持続放出性ポリマー(例えば、親水性または疎水性セルロースポリマー)も使用されない。
【0028】
本発明の蝋ベースの持続放出性材料は、約40℃と約120℃との間の融解範囲(melting range)を有し得、したがって、室温では固体である。このような蝋としては、他のなかでも、高級脂肪酸、高級脂肪酸エステル誘導体、高級アルコールおよび高級アルコールエステル誘導体が挙げられるが、これらに限定されず、これらもまた使用され得る。例としては、以下が挙げられる:
高級脂肪酸(ラウリン酸、トリデカン酸、ミリスチン酸、ペンタデカン酸、パルミチン酸、マーガリン酸(margaric acid)、ステアリン酸、ノナデカン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セロチン酸、モンタン酸)、
高級脂肪酸エステル誘導体(グリセリル、エチレングリコール、プロピレングリコール、ソルビトール、ポリエチレングリコールおよび上記に列挙した高級脂肪酸の他のエステル;動物または植物に由来する飽和脂肪酸グリセリド、それらの混合物、ならびに動物または植物起源の上記グリセリドから利用可能な硬化油;オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、リシノール酸などのグリセリドおよびそれらの混合物)、
高級アルコール(ペンタデカノール、ヘキサデカノール、ヘプタデカノール、オクタデカノール、ノナデカノール、エイコサノール(eicosanol)、羊毛アルコール、コレステロール);および
高級アルコールエステル誘導体(パルミチン酸コレステリルおよびパルミチン酸フィトステロール)。
【0029】
本発明の好ましい蝋ベースの持続放出性材料としては、高温で融解する、薬学的に受容可能な水不溶性の蝋または蝋状物質(例えば、飽和脂肪(例えば、カルナウバ蝋、白蝋、蜜蝋、モノステアリン酸グリセリル、オレイン酸グリセリル、パラフィンまたは鯨ろう))が挙げられる。一実施形態において、活性成分の持続性放出を提供するために、カルナウバ蝋が使用される。
【0030】
上記の蝋は、単独または組み合わせてのいずれかで使用され得る。当該分野で公知であるように、以下の基準は、蝋と活性成分との比を決定する際にいくつかの指針を提供し得る:蝋の比率が小さすぎる場合、持続放出を提供するのに十分な蝋マトリクスが得られないかもしれない。他方では、蝋の比率が大きすぎる場合、蝋マトリクスの形成は有害な影響を受け得ないが、最終的な投薬形態は、例えば、経口摂取のためには嵩が大きくなり得る。
【0031】
本発明にしたがう蝋ベースの持続放出性材料の量は、好ましくは、顆粒の総重量の約1重量%〜約50重量%、好ましくは、約5重量%〜約25重量%、そしてより好ましくは、約8重量%〜約16重量%である。
【0032】
活性成分および蝋ベースの持続放出性材料に加えて、本発明の処方物は、必要に応じて、「Handbook of Pharmaceutical Excipients」(American Pharmaceutical Association Pub.,第3版、2000)に定義されるような種々の他の不活性添加物(例えば、充填剤、溶媒、増量剤、結合剤、湿潤剤、柔軟剤、崩壊剤、界面活性剤および潤滑剤を含み得る。不活性添加物は、当該分野で公知の方法(例えば、蝋ベースの持続放出性材料および活性成分と直接混合すること、または蝋ベースの持続放出性材料および活性成分を含む顆粒を混合する間に加えること)によって添加され得る。好ましくは、この添加物は、この蝋ベースの持続放出性材料によって提供される持続放出を実質的に変更しない。
【0033】
本発明の適切な柔軟剤としては、ポリエチレングリコール(例えば、PEG300、PEG400、PEG600、PEG1450、PEG3350、PEG4600およびPEG800)、ステアリン酸、プロピレングリコール、オレイン酸およびトリアセチンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】
本発明と組み合わせての使用に適切な湿潤剤としては、ポリエチレングリコール類(PEG)およびそれらのエステルまたはエーテルが挙げられる。弱い界面活性剤活性を有する湿潤剤の一つのクラスは、ポリエチレングリコール系列(例えば、PEG 600)である。この系列内の他の有用な型は、200〜7,000,000の分子量の範囲に及ぶ、本発明の一実施形態において、PEG 1450および/またはPEG 4600が使用される。
【0035】
他の適切な湿潤剤としては、ラウリル硫酸ナトリウム;n−ドデシル硫酸、n−テトラデシル硫酸、n−ヘキサデシル硫酸、n−テトラデシルオキシエチル硫酸、n−ヘキサデシルオキシエチル硫酸またはn−オクタデシルオキシエチル硫酸ナトリウム、カリウムまたはマグネシウム;あるいは、n−ドデカンスルホン酸ナトリウム、カリウムまたはマグネシウム;n−テトラデカンスルホン酸、n−ヘキサデカンスルホン酸またはn−オクタデカンスルホン酸ナトリウム、カリウムまたはマグネシウムなどのような陰イオン性界面活性剤が挙げられるが、これらに限定されない。多くがまた、界面活性剤として作用し得る。
【0036】
柔軟剤は、最初に活性成分に添加され得るか、または最初に蝋ベースの持続放出性材料に添加され得るか、あるいは代替的に活性成分と蝋ベースの持続放出性材料とのブレンドされた混合物に添加され得る。
【0037】
適切な界面活性剤の例としては、脂肪酸ポリヒドロキシアルコールエステル型の非イオン性界面活性剤(例えば、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノオレアート、ソルビタンモノステアレートまたはソルビタンモノパルミテート、ソルビタントリステアレートもしくはトリオレアート)、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル(例えば、ステアリン酸ポリオキシエチル、およびポリエチレングリコール600ステアレートなど)が挙げられるが、これらに限定されない。適切な界面活性剤の他の例としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ソルビタンポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、およびステアリン酸ポリオキシエチレンが挙げられる。
【0038】
充填剤の例としては、ラクトース無水物(lactose anhydrous)、ラクトース水和物(lactose hydrous)、微結晶性セルロース、デンプン、α化デンプン、改変デンプン、第二リン酸カルシウム二水和物、硫酸カルシウム三水和物、硫酸カルシウム二水和物、炭酸カルシウム、ラクトース、デキストロース、スクロース、マンニトールおよびソルビトールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0039】
溶媒の例としては、水、アセトニトリル、酢酸エチル、アセトン、ベンゼン、トルエン、ジオキサン、ジメチルホルムアミド、クロロホルム、塩化メチレン、塩化エチレン、四塩化炭素、クロロベンゼン、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロパノールおよびブタノールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0040】
潤滑剤の例としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、タルク、プロピレングリコール、PEG、ステアリン酸、植物油、安息香酸ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウム、鉱油およびモノステアリン酸ポリオキシエチレンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0041】
結合剤の例としては、デンプン(例えば、ジャガイモデンプン、コムギデンプン、トウモロコシデンプン);ゴム(例えば、トラガカントゴム、アカシアゴムおよびゼラチン);微結晶性セルロース(例えば、登録商標Avicel、Filtrak、HewetenまたはPharmacelのもとで知られる製品、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースおよびヒドロキシプロピルメチルセルロース);およびポリビニルピロリドン(例えば、Povidone)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0042】
蝋ベースの持続放出性材料および他の任意の不活性添加物は、受容可能なバイオアベイラビリティを有する最終的な持続放出性生成物を提供するのに有効な、任意の量で含まれ得る。代表的に、本発明の処方物のための受容可能なバイオアベイラビリティは、市販されている投薬形態またはUSP投薬形態と比較して、約80%以上のバイオアベイラビリティ、好ましくは、約90%以上、より好ましくは、約95%以上のバイオアベイラビリティである。
【0043】
クラスII化合物のバイオアベイラビリティは、溶解速度に依存する(薬物のバイオアベイラビリティ分類については、http://www.fda.gov/cder/OPS/BCS_guidance.htmを参照のこと)。本発明のカルバマゼピン処方物についての受容可能なバイオアベイラビリティの一例は、Carbatrol(登録商標)として、約80%以上のバイオアベイラビリティ、好ましくは、約90%以上、より好ましくは、約95%以上のバイオアベイラビリティである。このようなバイオアベイラビリティは、以下の実施例で議論されるように、Carbatrol(登録商標)を含む処方物の溶解速度を比較することによって評価され得る。処方物の溶解プロフィールは、実施例に記載されるように、37℃、pH6.8において、1,000mLの擬似(simulated)胃液中、50rpmでUSP装置IIを使用して測定され得る。
【0044】
好ましくは、上記の持続放出性処方物において、2時間後に少なくとも約60重量%〜75重量%の活性成分が放出され、4時間後に少なくとも約75重量%〜90重量%の活性成分が放出され、8時間後に少なくとも約85重量%〜100重量%の活性成分が放出される。例えば、本発明にしたがう持続放出性処方物において、2時間後に少なくとも約50重量%の活性成分が放出され、4時間後に少なくとも約70重量%の活性成分が放出され、8時間後に少なくとも約80重量%の活性成分が放出される。
【0045】
医薬がカルバマゼピンである本発明の特定の実施形態において、上記の蝋ベースの持続放出性材料は、顆粒の総重量の約1重量%〜約50重量%、好ましくは、約5重量%〜約25重量%、そしてより好ましくは、約8重量%〜約16重量%で使用され得る。上記の柔軟剤は、顆粒の総重量の約2重量%〜約30重量%、好ましくは、約5重量%〜約15重量%、より好ましくは、約5重量%〜約10重量%の量で含まれ得る。
【0046】
本発明の水溶性の乏しい活性成分と蝋ベースの持続放出性材料とを含有する処方物は、一般的に、全て従来のプロセス(顆粒化、粉砕、圧縮、型内でのキャスティング(casting in a mold)、および加圧下での錠剤化などが挙げられるが、これらに限定されない)によって調製され得る。
【0047】
好ましくは、上記の持続放出性処方物は、熱溶融顆粒化によって調製される。成分(活性成分および不活性成分の両方)は、顆粒化プロセスの間、任意の順序で添加され得る。顆粒化は、ブレンドを生成するための任意の従来の様式で行われ得る。例えば、これは、遊星ミキサー(planetary mixer)を装備したジャケット付きボウルを使用するか、または熱溶融押し出し機(hot melt extruder)または流動床造粒コーター(fluid bed granulator coater)を使用して調製され得、シェル混合機(shell blender)、V形状混合機(V−shape blender)、ダブルコーン混合機(double cone blender)、およびリボンミキサー(ribbon mixer)などで混合され得る。
【0048】
一実施形態において、本発明の固形投薬形態を生産するためのプロセスは、オイルまたはスチームジャケット付きのダブルプラネタリーモーションミキサー(oil or steam jacketed double planetary motion mixer)を使用するか、あるいは熱溶融押し出し機または流動床造粒コーターを使用する、熱溶融顆粒化である。
【0049】
本発明にしたがう顆粒化のための温度は、他の要因のなかでも、蝋および活性成分の型、任意で使用される不活性添加物、ならびに持続放出性処方物を調製するために使用される装置にしたがって選択される。一般的に、これらの温度は、蝋の融点よりも約5℃〜3O℃、好ましくは、約10℃〜20℃高いレベルで設定され得る。一実施形態において、活性成分、および必要に応じて、他の不活性添加物は、熱い蝋に添加される。添加された冷たい材料上で蝋ベースの持続放出性材料が凝固するときに、顆粒が形成される。この温度は、わずかに高く保持され得る(例えば、蝋の融点よりも、約5℃〜3O℃、好ましくは、約10℃〜20℃高く)。
【0050】
本明細書で使用される、用語「平均の顆粒の大きさ」(すなわち、平均粒径)は、用語「顆粒の大きさのメジアン(median granule size)」と交換可能に使用される。本発明にしたがって、例えば、メッシュ60の平均の大きさとは、篩分析によって特徴付けられる場合に、顆粒の約50%が、60メッシュの篩に保持される複数の顆粒をいう。同様に、メッシュ40の平均の大きさとは、篩分析によって特徴付けられる場合に、顆粒の約50%が、40メッシュの篩に保持される複数の顆粒をいう。メッシュサイズとμでの粒子の大きさとの間の相関については、U.S.Pharmacopeia(USP,2000)、p.1969を参照のこと。
【0051】
望ましい平均の顆粒の大きさは、任意の従来の手段(例えば、顆粒を、規定のサイズのスクリーンを有するコミル(comill)に通過させること)によって達成され得る。一実施形態において、活性成分と蝋ベースの持続放出性材料とを含む顆粒は、0.117インチの円形孔スクリーンを有するコミル、0.079インチの格子スクリーンを有するコミル、および/または0.045インチの円形孔スクリーンを有するコミルを通される。顆粒の粒径は、篩い分け方法(sieving method)(例えば、ATM Corporation Sonic Sifter上で)によって測定され得る。使用され得るスクリーンとしては、12、20、40、60、80、100(メッシュ番号)が挙げられる。一実施形態において、ふるいの振幅を2に設定し、試験を5分間実行する。
【0052】
顆粒の平均の大きさは、約12メッシュ〜約200メッシュ、好ましくは、約16メッシュ〜約80メッシュ、そしてより好ましくは、約16メッシュ〜約70メッシュの範囲に及び得る。顆粒の平均の大きさは、受容可能なバイオアベイラビリティを有する最終的な持続放出性生成物を提供するようにあるべきである。
【0053】
本発明の持続放出性処方物は、例えば、上記の篩い分け方法によって測定された場合に、顆粒の約40%〜約80%、好ましくは、顆粒の約55%〜約75%、より好ましくは、顆粒の約60%〜約70%が60メッシュの篩に保持されるような顆粒を含み得る。
【0054】
平均粒径を測定および計算するための方法はまた、例えば、Wadke & Jacobson「Preformulation Testing」in H.A.Lieberman & L.Lachman(編),Pharmaceutical Dosage Forms:Tablets(1980)第1巻、ppl〜10に記載されるように当該分野において公知である。
【0055】
本発明の処方物は、任意の適切な投薬単位形態(例えば、錠剤、顆粒に崩壊する錠剤、カプセル、マイクロカプセルまたは経口投与を可能にする任意の他の手段)を利用し得る。これらの形態は、必要に応じて、消化器系で崩壊する薬学的に受容可能なコーティングでコーティングされ得る。このようなコーティングは、生分解性ポリマー、着色剤および/または矯味矯臭剤あるいは任意の他のコーティングを含み得る。コーティングされた錠剤、マイクロカプセルまたはカプセル処方物を調製するための技術は、薬剤科学において公知である。
【0056】
処方物中の活性成分(すなわち、薬物)の量は、効率的な薬物の送達に所望される用量に依存して変動する。使用される薬物の実際の量は、患者の年齢、体重、性別、医学的な状態、疾患または任意の他の医学的判断基準に依存する。実際の薬物の量は、当該分野で公知の技術によって意図される医学的な使用にしたがって決定される。本発明にしたがって処方される薬学的な投薬量は、主治医によって決定されるように、一日あたり、1回以上投与され得る。
【0057】
カルバマゼピンが活性成分である処方物のために、カルバマゼピンは、代表的に、約0.001グラム〜約1.2グラム、好ましくは、約0.2グラム〜約0.8グラムの量で処方される。毎日の用量は、カルバマゼピンの毎日の用量および処方物が投与される回数に依存して、単一の単位形態または2つ以上の単位で処方され得る。本発明にしたがって処方されるカルバマゼピンは、処方物からの放出動態に依存して、一日に一回または二回送達され得る。カルバマゼピン処方物は、食後(fed)の患者または空腹時の患者に投与され得る。
【0058】
インビボ薬物動態パラメーター(例えば、CmaxおよびTmax)は、当該分野で公知の方法によって測定され得る。カルバマゼピン処方物に関して、このことは、MahmoodおよびChamberlin(1998,Br.J.Clin.Pharmacol.45(3):241〜6)に記載されるように、血漿中のカルバマゼピンまたはその活性な代謝産物(10,11−エポキシド)のレベルを測定することによってなされ得る。
【0059】
一実施形態において、10,11−エポキシド血漿レベルによって測定されるように、カルバマゼピン処方物のTmaxは、少なくとも24時間、好ましくは、少なくとも30時間、より好ましくは、少なくとも36時間、またはそれ以上である。カルバマゼピン処方物のCmaxは、少なくとも0.10μg/mL、好ましくは、少なくとも0.12μg/mL、より好ましくは、少なくとも0.14μg/mL、またはそれ以上である。
【0060】
別の実施形態において、カルバマゼピン血漿レベルによって測定されるように、カルバマゼピン処方物のTmaxは、少なくとも12時間、好ましくは、少なくとも15時間、より好ましくは、少なくとも20時間、またはそれ以上である。カルバマゼピン処方物のCmaxは、少なくとも1.8μg/mL、好ましくは、少なくとも2.0μg/mL、より好ましくは、少なくとも2.5μg/mL、またはそれ以上である。
【0061】
本発明は、以下の実施例を参照することによってより良好に理解される。この実施例は、本発明を例示する役割を果たし、本発明を限定しない。
【実施例】
【0062】
(実施例1−熱溶融顆粒化によるカルバマゼピンカプセルの調製)
処方物I
成分は、300mg カルバマゼピン、54.0mg カルナウバ蝋、17.0mg PEG 1450、10.0mg PEG 4600、および44.0mg ラクトース一水和物を含む。200mgまたは100mg カルバマゼピンを含む処方物は、カルバマゼピンに比例した量で蝋および他の不活性添加物を含む(以下の実施例に関して同様)。
【0063】
処方物II
成分は、300mg カルバマゼピン、32.3mg カルナウバ蝋、10.2mg PEG 1450、5.94mg PEG 4600、23.74mg ラクトース水和物、および2.84mg ラクトース無水物を含む。
【0064】
あるいは、成分は、300mg カルバマゼピン、32.3mg カルナウバ蝋、16.14mg PEG 1450またはPEG 4600、および26.58mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含む。
【0065】
処方物III
成分は、300mg カルバマゼピン、64.6mg カルナウバ蝋、20.4mg PEG 1450、11.88mg PEG 4600、47.48mg ラクトース水和物、および5.68mg ラクトース無水物を含む。
【0066】
あるいは、成分は、300mg カルバマゼピン、64.6mg カルナウバ蝋、32.28mg PEG 1450またはPEG 4600、および53.16mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含む。
【0067】
処方物IV
成分は、300mg カルバマゼピン、54mg カルナウバ蝋、17mg PEG 1450、10mg PEG 4600、および44mg ラクトース水和物を含む。
【0068】
あるいは、成分は、300mg カルバマゼピン、54mg カルナウバ蝋、27mg PEG 1450またはPEG 4600、および44mg ラクトース水和物を含む。
【0069】
プロセスI
カルナウバ蝋および両方のPEGを、オイルまたはスチームジャケット付きのダブルプラネタリーモーションミキサーに添加し、融解させた。カルバマゼピンおよびラクトース一水和物の混合物を、コミルを通過させ、生成物の温度を80℃〜90℃の間に維持しながら蝋/PEG融解物に添加した。次に、95℃に加熱した。この温度は、混合中に冷え得る。この顆粒を、0.117インチの円形孔スクリーンを有するコミルに通過させ、次に、0.079インチの格子スクリーンを有するコミルに通過させ、続いて0.045の円形孔スクリーンに通過させた。顆粒を、V混合機(V−blender)中で5分間混合し、その後、カプセル化および包装した。使用したスクリーンは、(メッシュ番号)12、20、40、60、80、100であった。ATM Corporation Sonic Sifterを、振幅2に設定して使用し、試験を5分間実行した。
【0070】
プロセスII
カルナウバ蝋を、ミキサーを有するジャケット付きボウルに添加し、約100℃で融解させ、次に両方のPEGを添加した。カルバマゼピンおよび1つまたは両方のラクトース成分を完全に混合した。このカルバマゼピン−ラクトース混合物を、蝋−PEG混合物に増加量で加え、均質な混合物が形成されるまで混合し、室温まで冷却した。
【0071】
プロセスIにしたがって調製した処方物Iの4つのカルバマゼピンのバッチについての粒径の分布を、篩い分け(ATM Corporation Sonic Sifter上で実行した)によって決定した。結果を表1にまとめる。
【0072】
【表1】

(実施例2−溶解試験)
プロセスIにしたがって調製したカルバマゼピン処方物Iの溶解プロフィールを、以下の方法にしたがって測定した。
【0073】
溶解試験方法
溶解試験を、USP装置II(パドル)において50rpm、37℃で、750mLの溶解媒体(pH1.2)(すなわち、擬似胃液(SGF))中、0〜2時間(酸性段階)、続いて、リン酸緩衝液を使用して1000mLの溶解媒体(pH 6.8)に調節して3〜12時間(塩基性段階)実行した。このSGFは、0.9%ラウリル硫酸ナトリウム(SLS)を含むが、酵素は含まない。サンプルを、酸性段階の間、1時間および2時間で採取し、続いて、塩基性段階の間、3時間、4時間、5時間、6時間、8時間および12時間で採取した。
【0074】
詳細には、750mLのSGF(酵素を含まない)と0.9% SLSとを各々の容器および組み立て装置内に置いた。上記の溶解媒体を37℃±0.5℃で平衡化させた。カルバマゼピンカプセルを各々の容器に置き、覆って、USP装置に2時間(酸性段階)置いた。HPLC分析のため、指定の時間にサンプルを回収した。特定の速度で装置を操作しながら、約37℃で平衡化させた、200mLの0.2M 第三リン酸ナトリウムを各々の容器に加えた。続いて、脱イオン水を、最終容量1000mLまで各々の容器に加えた。必要ならば、リン酸または水酸化ナトリウムを使用してpHを6.8±0.05に調節した。溶解を、追加の10時間(塩基性段階)について分析した。
【0075】
上記のプロトコールを使用して測定した4つのバッチの溶解プロフィールを、図1に示す。これらの結果は、これらのカルバマゼピン処方物がCarbatrol(登録商標)と匹敵する溶解プロフィールを有することを示す。
【0076】
(実施例3−熱溶融顆粒化によるインドメタシン75mgカプセルの調製)
処方物
成分は、75mg インドメタシン、32.3mg カルナウバ蝋、10.2mg PEG 1450、5.94mg PEG 4600、76.58mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含み得る。
【0077】
あるいは、成分は、75mg インドメタシン、32.3mg 蜜蝋、16.14mg PEG 1450またはPEG 4600、および76.58mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含み得る。
【0078】
あるいは、成分は、75mg インドメタシン、64.6mg 蜜蝋、20.4mg PEG 1450またはPEG 4600、および40mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含み得る。
【0079】
プロセス
カルナウバ蝋または蜜蝋を、ミキサーを備えるジャケット付きボウルに添加し、約100℃で融解させ、次に両方のPEGを添加する。インドメタシンおよび一方または両方のラクトース成分を完全に混合する。インドメタシン−ラクトース混合物を、蝋−PEG混合物に増加量で加え、均質な混合物が形成されるまで混合し、室温まで冷却する。顆粒の粒径は、実施例1に記載されるように特徴付けることができる。
【0080】
(実施例4−熱溶融顆粒化によるケトプロフェン200mgカプセルの調製)
処方物
成分は、200mg ケトプロフェン、32.3mg カルナウバ蝋、10.2mg PEG 1450、5.94mg PEG 4600、および51.56mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含み得る。
【0081】
あるいは、成分は、200mg ケトプロフェン、32.3mg 蜜蝋、16.14mg PEG 1450またはPEG 4600、および51.56mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含み得る。
【0082】
あるいは、成分は、200mg ケトプロフェン、64.6mg 蜜蝋、20.4mg PEG 1450またはPEG 4600、および15mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含み得る。
【0083】
プロセス
カルナウバ蝋または蜜蝋を、ミキサーを備えるジャケット付きボウルに添加し、約100℃で融解させ、次に両方のPEGを添加する。ケトプロフェンおよび一方または両方のラクトース成分を完全に混合する。ケトプロフェン−ラクトース混合物を、蝋−PEG混合物に増加量で加え、均質な混合物が形成されるまで混合し、室温まで冷却する。顆粒の粒径は、実施例1に記載されるように特徴付けることができる。
【0084】
(実施例5−熱溶融顆粒化による酒石酸フェンジメトラジンカプセルの調製)
処方物
成分は、105mg 酒石酸フェンジメトラジン、52.3mg 白蝋、10.2mg PEG 1450、5.94mg PEG 4600、および76.56mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含み得る。
【0085】
あるいは、成分は、105mg 酒石酸フェンジメトラジン、52.3 mg ステアリルアルコール、16.14mg PEG 1450またはPEG 4600、および76.56mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含み得る。
【0086】
あるいは、成分は、105mg 酒石酸フェンジメトラジン、52.3mg 蜜蝋、20.4mg PEG 1450またはPEG 4600、および72.3mg ラクトース水和物またはラクトース無水物を含み得る。
【0087】
プロセス
カルナウバ蝋または蜜蝋を、ミキサーを備えるジャケット付きボウルに添加し、約100℃で融解させ、次に両方のPEGを添加する。酒石酸フェンジメトラジンおよび一方または両方のラクトース成分を完全に混合する。酒石酸フェンジメトラジン−ラクトース混合物を、蝋−PEG混合物に増加量で加え、均質な混合物が形成されるまで混合し、室温まで冷却する。顆粒の粒径は、実施例1に記載されるように特徴付けることができる。
【0088】
(等価物)
本発明は、その精神または本質的な特徴から逸脱することなく他の特定の形態で実現され得る。したがって、上記の実施形態は、本明細書に記載された本発明を限定するのではなく、全ての局面において説明的であるとみなされるべきである。それゆえ、本発明の範囲は、上記の説明ではなく、添付の特許請求の範囲に示され、特許請求の範囲の等価物の意味および範囲に入る全ての変更が、その中に包含されることを意図する。
【0089】
(参考としての援用)
本出願に引用された全ての刊行物および特許書面は、あたかも各々個々の刊行物または特許書面の内容全体が本明細書に援用されたかのように、同じ程度で全ての目的のために、それらの全体が参考として援用される。
【図面の簡単な説明】
【0090】
【図1】図1は、Carbatrol(登録商標)と本発明の一実施形態にしたがって調製された4種のカルバマゼピン処方物のバッチとの間の、正規化した溶解プロフィールの比較を示す。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水溶性の乏しい活性成分と蝋ベースの持続放出性材料とを含む複数の顆粒を含有する持続放出性処方物であって、篩分析を用いて特徴付けられる場合に、該複数の顆粒が、約10メッシュ〜約100メッシュの平均の大きさを有する、処方物。
【請求項2】
前記顆粒が、約10メッシュ〜約80メッシュの平均の大きさを有する、請求項1に記載の処方物。
【請求項3】
前記顆粒が、約16メッシュ〜約70メッシュの平均粒径を有する、請求項2に記載の処方物。
【請求項4】
水溶性の乏しい活性成分と蝋ベースの持続放出性材料とを含む複数の顆粒を含有する持続放出性処方物であって、篩分析によって特徴付けられる場合に、該顆粒の約40%〜80%が60メッシュの篩に保持される、処方物。
【請求項5】
前記顆粒の約55%〜約75%が、60メッシュの篩に保持される、請求項4に記載の持続放出性処方物。
【請求項6】
前記顆粒の約60%〜約70%が、60メッシュの篩に保持される、請求項5に記載の持続放出性処方物。
【請求項7】
前記活性成分が、カルバマゼピン、酒石酸フェンジメトラジン、インドメタシン、リン酸ジソピラミドおよびケトプロフェンからなる群より選択される、請求項1または4に記載の処方物。
【請求項8】
前記活性成分がカルバマゼピンである、請求項1または4に記載の処方物。
【請求項9】
前記蝋ベースの持続放出性材料が、カルナウバ蝋、蜜蝋またはそれらの組み合わせである、請求項1または4に記載の処方物。
【請求項10】
前記蝋ベースの持続放出性材料が、前記顆粒の総重量の約1重量%〜約50重量%の量で存在する、請求項1または4に記載の処方物。
【請求項11】
前記蝋ベースの持続放出性材料が、前記顆粒の総重量の約5重量%〜約25重量%の量で存在する、請求項10に記載の処方物。
【請求項12】
前記蝋ベースの持続放出性材料が、前記顆粒の総重量の約8重量%〜約16重量%の量で存在する、請求項11に記載の処方物。
【請求項13】
湿潤剤、充填剤、結合剤および界面活性剤からなる群より選択される1つ以上の不活性添加物をさらに含む、請求項1または4に記載の処方物。
【請求項14】
カルバマゼピンと蝋ベースの持続放出性材料とを含む複数の顆粒を含有する持続放出性処方物であって、37℃、1,000mL溶解媒体(pH1.2、そして次にpH6.8)中、50rpmでUSP装置IIを使用して測定される場合、約60重量%〜約75重量%の活性成分が2時間後に放出される、約75重量%〜約90重量%の活性成分が4時間後に放出される、約85重量%〜約100重量%の活性成分が8時間後に放出されるような、インビトロ溶解プロフィールを有する、処方物。
【請求項15】
前記インビトロ放出プロフィールが、インビトロで取得されるカルバマゼピンのピークの血漿レベルが投与から少なくとも15時間後に生じるように選択される、請求項14に記載の持続放出性処方物。
【請求項16】
水溶性の乏しい活性成分を含む持続放出性処方物を調製するための方法であって、該方法は:
(a)蝋ベースの持続放出性材料を融解させる工程;および
(b)該蝋ベースの持続放出性材料の融解温度よりも高い温度で、該活性成分と融解させた蝋ベースの持続放出性材料とを混合し、該持続放出性処方物を生成する工程、
を包含する、方法。
【請求項17】
(c)篩分析を実行して、約10メッシュ〜約100メッシュの平均の大きさを有する顆粒を選択し、前記持続放出性処方物を生成する工程をさらに包含する、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
顆粒が約10メッシュ〜約80メッシュの平均の大きさを有するように選択される、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
顆粒が約16メッシュ〜約70メッシュの平均の大きさを有するように選択される、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
(c)篩分析を実行して、顆粒の約40%〜約80%が60メッシュの篩に保持されるように、該顆粒を選択し、前記持続放出性処方物を生成する工程を包含する、請求項16に記載の方法。
【請求項21】
顆粒の約55%〜約75%が60メッシュの篩に保持されるように、該顆粒を選択する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
顆粒の約60%〜約70%が60メッシュの篩に保持されるように、該顆粒を選択する、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
前記活性成分がカルバマゼピンである、請求項16に記載の方法。
【請求項24】
1つ以上の不活性添加物と前記融解させた蝋ベースの持続放出性材料とを混合する工程を包含する、請求項16に記載の方法。
【請求項25】
投与を必要とする個体にカルバマゼピンを投与するための改善方法であり、該改善が、請求項1、4または14に記載の処方物を該個体に投与する工程を包含する、改善方法。

【図1】
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【公表番号】特表2008−539240(P2008−539240A)
【公表日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−508975(P2008−508975)
【出願日】平成18年4月25日(2006.4.25)
【国際出願番号】PCT/US2006/015373
【国際公開番号】WO2006/116247
【国際公開日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【出願人】(507353164)テバ ファーマシュ−ティカルズ ユーエスエー, インコーポレイテッド (1)
【Fターム(参考)】