接着スレッド並びに接着ポイントを基材に塗布するための方法及び装置、接着スレッドで構成されたフリース並びに層からなる材料ウェブ、並びに、これらから形成された製品
本発明は、基材に接着スレッドを塗布するための装置に関する。この装置は、塗布ヘッド(18)の回転軸線から径方向の距離の所に配置された少なくとも1つの接着剤吐出ノズルと、シャフトと、このシャフトを介して接着剤供給ユニットから少なくとも1つの接着剤吐出ノズルに導かれている少なくとも1つの接着剤供給ノズルとを含む回転可能な塗布ヘッドを有している。この塗布ヘッドは、回転形式の駆動ユニットが、塗布ヘッドを、これのシャフトを中心として回転させる。一方、接着剤供給ユニット並びに/若しくはバルブ機構が、塗布ヘッド(18)の接着剤供給ダクトへの接着剤の充填を制御する。本発明は、更に、接着スレッドを基材に塗布するための方法、並びにこの方法から形成された製品に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着スレッドを基材上に塗布するための方法並びに装置に関する。本発明は、また、接着スレッドのフリースと接着スレッドの層からなる材料ウェブに関する。本発明は、また、この材料ウェブから形成された製品に関する。本発明は、多くの技術分野で使用されており、例えば、濾紙若しくは濾布のような基材上に粉末物質を固定する分野、完全なウール(stone-wool)をコーティングする分野、おむつや整理用ナプキンのような衛生用品の分野、織物をラミネートする分野、滑り止め材を塗布するようにカーペットをコーティングする分野、紙タオル、トイレットペーパー、若しくは紙ナプキンのような紙を結合する分野などに使用されている。
【背景技術】
【0002】
熱溶解された結合剤や可溶性の接着剤のための液体接着剤をノズルダクトを通して押し出すようにして、細くて非常に細かい接着スレッドを形成することが、知られている。比較的大きな直径の接着スレッドの出口で、接着スレッドの長手方向への伸びや渦巻きは、ノズルから出てくる接着スレッドが、適切に配置された空気案内ダクトによる空気の渦により捕らえられるにして、生じる。このような空気ノズルは、スレッドをほぼ螺旋状に飛散させるように、方向付けられている。このようにして形成されたストランドは、接着スレッドのパターンが塗布される基材上にスプレー装置により偏向される。空気を使用することにより、接着スレッドは、ノズルと基材との間のスレッドのパスに沿って冷却される。従って、空気は、かなり加熱されていなければならない。このため、表面積が大きい接着剤の塗布においては多くのエネルギーが必要とされ、費用がかかる。一般に、接着スレッドをわずかに加熱しただけでは、接着スレッドの一部の飛散パスにしか効果はない。従って、接着スレッドが基材に到達したとき、接着スレッドがすでに冷却されていることは、明らかである。基材への方向成分を同様に有する噴射空気は、基材に十分な通気性がない場合、基材に到達したときに、後方に偏向されなければならない。従って、ある種の空気のクッションが、基材の上方に形成される。これにより、非常に軽量な引き延ばされた接着スレッドが、基材に沈むときに支持され、従って、スレッドは、空気のクッションの効果が非常に弱い所の基材上に、かくしてエッジのゾーンに位置され得る。この空気噴射システム(他の気体媒体が、また、空気の代わりに使用されることもできる)の他の欠点は、基材の表面積当りの非常に小さな塗布材の重量が、例えば、1m2当り1ないし5グラムが、十分に可能でないことである。基材上に堆積された接着スレッドのメッシュの細かさは、また、接着スレッドがエッジの領域で常に互いに重なるので、非常に荒い。このため、スプレーの塗布において、接着剤の塗布材のエッジ領域に、ストリップが形成され、接着剤が過剰になってしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、改良された塗布が噴射空気を使用することなく達成される程度に基材上への接着スレッドの塗布を改良することと、新しい若しくは改良されたウェブ状の製品のためにこのような塗布を使用することと、請求項18の接着スレッド又は請求項19の接着スレッドの層又はこの層からなる材料ウェブとの課題に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を達成するために、請求項1の特徴を有した装置と、請求項15の特徴を有した方法とが、提案されている。従って、本発明は、1つ以上の接着剤塗布ノズルを回転パスに沿って回転させ、従って、分散する空気を使用することなく選択的に設定され得る遠心力を出てくる接着スレッドに作用させ、かくして比較的正確に設定され得る接着スレッドのパターンを基材上に形成可能にすることに基づいている。このような技術的概念から始まって、基材上への接着剤の塗布を選択的に変更することが、多くの方法で可能である。このような変更に不可欠なパラメーターは、塗布ヘッドの回転速度と、塗布ヘッドの出口圧力と、ノズルの断面と、塗布ヘッドのノズルの数と、出口ヘッドの回転軸線とノズルの軸線との間の噴射角度と、回転軸線から出口ノズルの開口部までの径方向距離と、接着剤充填バルブと接着剤出口ノズルの軸位置との間の接着剤供給ダクトの軸方向の長さと、接着剤の材料の粘性、溶融点、並びに出口ノズルの領域での接着剤の温度を含む接着剤の材料とのパラメーターである。従って、接着スレッドが伸びる可能性は、また、接着スレッドの内なる粘性(inner cohesion)に影響を与える接着剤の特性により決定される。粘性が非常に低いと、接着スレッドは、ほぼ短い部分に分裂してしまい、また、点のような形状を得ることができる。本発明のために、このようなスレッドの部分を一連のものにしたものが、また、「接着スレッド」として理解される。
【0005】
接着剤供給ユニット若しくは接着剤供給ダクトの領域内の接着剤の好ましい圧力は、約10ないし200バール、特に好ましくは25ないし180バールである。
【0006】
塗布ヘッドの回転速度が速いと、塗布材の直径は大きく、また、塗布された接着剤の単位面積当りの重量は影響を受ける。この重量は、また、回転軸線に対する径方向での基材と回転する塗布ヘッドとの間の相対速度により決定される。この相対速度が速ければ、単位面積当りの重量は小さく、また、スレッドのパターンは粗い。尚、比較的早い回転速度によって、接着スレッドは、出口ノズルから出た後、徐々に強く伸ばされる。従って、個々のスレッドは、非常に小さな直径を得ることができ、この結果、比較的小さな接着剤の質量を有する。特に細かい接着剤の分布が、単位面積当りの重量が低い若しくは適度であるにも係わらず、可能である。塗布ヘッドの代表的な回転速度は、毎分100ないし10,000回転である。好ましい回転速度の範囲は、毎分400ないし約5000回転である。
【0007】
塗布ヘッドの1つ以上の接着剤供給ダクトの断面は、最大限の遠心力が望まれるとき、できるだけ大きく選択される。このような遠心力は、接着剤供給ダクト内の接着剤の移動質量が増えたときに、増加する。
【0008】
好ましいノズルの断面は、約0.2ないし2.0ミリメートルである。ノズルの断面が小さいと、材料の圧力は大きい。例えば温度が異なることによる速度の変動は、比較的小さい。従って、較正されたノズルが比較的小さいと、必要とする圧力が高いために、塗布される重量は比較的大きい。ノズルの断面が比較的大きい場合、必要とされる材料の圧力は、比較的小さい。このため、ノズルが大きい(例えば、1ミリメートルの直径を有する)と、スレッドの伸びは非常に良好であり、このため、スレッドの長さ単位当りのスレッドの重量が小さくてすむという予想外の効果が得られる。また、圧力が低いと、作動コストも低い。また、ノズルが小さければ、伸張性も低い。従って、ノズルが小さくて圧力が高い場合の塗布材の幅は、ノズルが大きくて圧力が低い場合よりも、大きい。異なるアパチャを有した複数のノズルが、塗布ヘッドの同じ外縁部に設けられている場合、これにより、接着スレッドの異なる塗布材の幅を有したスレッドのパターンが、異なるノズルからもたらされる。
【0009】
少なくとも塗布ヘッド(並びに、この塗布ヘッドの外周の装置も考えられる)が、加熱されると、接着剤供給ダクト中の接着剤の流れ特性は、影響を受け得る。特別な効果は、接着剤出口ノズルに直接延びている接着剤供給ダクトの断面の非接触加熱である。このために、例えば、塗布ヘッドと一緒に回転する必要のない赤外線エミッターが、使用され得る。本発明に従った好ましいプレート形状を有する回転可能な塗布ヘッドの場合、プレートの反対側は、かなりの熱量が接着剤供給ダクト中の接着剤に作用し得るという優れた機能を与える。このため、強く加熱されたエミッターは、塗布ヘッドの回転部分に物理的に接触することなく、塗布ヘッドの回転部分を加熱することができる。加熱部材と塗布ヘッドの回転部分との間に残る間隙は、空気のような流体の能動的な吹き付けにより汚染物質がない状態を保つことができる。
【0010】
層の形態の接着スレッドからなるウェブ形状の材料の塗布材を得るために、塗布ヘッドは、基材に対して移動する。好ましくは、この塗布ヘッドは、所定の位置に残る。この塗布ヘッドの下方で所定の距離の所に延び、2つの偏向ローラ間で案内されるエンドレスベルトが、接着スレッドの層を受け取り、この層を搬送ポイントに送る。ウェブ形状の材料用の搬送ベルト若しくは他の搬送装置によりウェブ形状の基材を塗布ヘッドの下に漸進的に移動させることが可能である。この結果、材料ウェブが、接着スレッド層用の基材として使用され、複数の層の材料ウェブが、形成される。これら材料ウェブの上面に、接着スレッドの層が配置される。しかし、搬送ベルト自体を基材として使用し、この基材上にのみ接着スレッドの層を供給することも可能である。接着剤に面した搬送ベルトの面は、PEの層のような適切な材料からなり、従って、接着スレッド層は、冷却セクションの後に搬送ベルトから外され、独立した接着スレッドのフリースとして取り扱われ、例えば、巻き取られるか、更に処理される。両方の場合において、接着スレッドの層は、幾らかの孔を有しており、有孔性、並びに、また、塗布材のパターンは、処理パラメーターの助けと、塗布ヘッドの形状とにより設定されることができる。搬送ベルトは、また、接着スレッドの層若しくは接着スレッドのフリース用に、冷却セクションを規定する機能を有している。これは、積極的な冷却を使用し、及び使用しないで実現されることができる。グラムは、非常に広い範囲で設置されることができ、1平方メートル当り1グラムが、約1μmのフリースの厚さに対応している。
【0011】
本発明により、特に、接着剤の塗布材のエッジは、比較的鋭く、また、接着剤が比較的十分に供給され得る。これは、スレッドが、作用方向(基材と塗布ヘッドとの間の相対運動の方向)で、上下平行若しくはほぼ平行に配置されるためである。これにより、ある場合は、過剰な量の接着剤が、ウェブエッジのところにもたらされる。このような過剰な供給は、例えば、幾つかのノズルが塗布ヘッドに設けられ、これらノズルの一部が(他のノズルと比較して)異なる接着剤の塗布材の幅をもたらすように、これらノズルの配置が互いに異なる場合に、回避することができる。これは、例えば、回転軸線から個々のノズルまでの径方向の異なる距離、並びに/若しくは、シャフトシャンクに対する出口ノズルの異なる軸位置により、達成される。このように、別の塗布イメージが、配置の異なる各ノズルにより、達成される。従って、個々の塗布イメージの塗布材の幅が異なる場合、接着スレッドが設けられた基材ストリップの全ての過剰な供給は、減じられる。また、所定の噴射角度が、この目的のために使用されることができる。この角度は、また、0°に等しく、即ち、出口ノズルの軸線は、回転軸線に平行に延びている。マイナスの噴射角度も、可能であり、即ち、ノズルの軸線は、回転軸線の方向に向けられる。しかし、このような場合、出てくる接着スレッドに作用する遠心力が比較的大きいと、接着スレッドが分断してしまうという結果が生じる。従って、噴射角度は、15°ないし、より径方向外方の角度に等しいことが好ましい。例えば90°の大きな噴射角度が、また、可能である。しかし、エッジの所の塗布イメージは、鋭くない。
【0012】
プレート形状若しくはディスク形状の塗布ヘッドは、特に、塗布ヘッドが、スレッドの飛散(flight)に影響を与え得る比較的わずかな空気の動きを生じるために、特に実用的であると判る。また、塗布ヘッド中に埋設されたノズルは、この目的を改善させる。
【0013】
塗布装置の作動パラメーターの比較的シンプルな調節により、接着剤の塗布の間に塗布イメージを変更すること、特に、塗布イメージの幅を変更することが、また、可能である。これは、接着剤に作用する圧力を変更することにより並びに/若しくは塗布ヘッドの回転速度を変更することにより、特に、実現される。このように、動作に並行しない塗布材の外形が、実現される。
【0014】
本発明により、全く新しい製品が、即ち多くの可能な応用例を有するプラスチックスレッドのフリースと、改良された多層の材料ウェブとが、製造され得る。これら材料ウェブの1つは、接着スレッドの層である。以下の製品は、本発明により、特に、新しい若しくは特に効果的な方法により製造されることができる。
【0015】
接着スレッドからなるフリース(接着スレッドのフリース)は、所定の幅、グラム、通気性/孔、接着剤の特性、並びにパターンの構成を有するように形成されることができる。このようなフリースは、全く新しく、独立し、作用可能な製品を含んでいる。
【0016】
別の方法として、このようなフリースは、冷却/硬化の前に、活性炭フィルターの粒子、超吸収性の粒子、グレイン(grains)、並びに他の粒子のような細かな粒子材料でカバーされることができる。従って、これら細かな粒子は、接着スレッドに接着し、所定の面の処理(loading)は、細かな粒子により達成される。このような接着スレッドのフリースは、多層の材料を形成するように更なる処理、例えば、熱処理されることができる。任意の面が、また、任意の面の形状に接着若しくはラミネートされることができる。もちろん、基材をカバーすることも可能であり、この基材上に、細かな粒子が、接着スレッドの層と一緒に分配形式で固定され、これと同時、若しくは、接着剤がまだ結合し得る程度にすぐ後に、細かな粒子をカバーする。この結果、少なくとも3層のウェブの製品が、また、接着スレッドの層を基材中深くに組み込み、並びに、細かな粒子を接着スレッドの層及び基材中深くに組み込むために、知られたローラ機構で慎重に圧縮されることができる。このように、例えば、通気性のある例えばポリエステルからなる薄いフィルムは、上側に接着スレッドの層が与えられ、活性炭若しくは超吸収性の粉末が散らされる。このような材料は、エアフィルターに効果的に使用されることができ、活性炭のコーティングのまれな良好の均一性が、達成される。
【0017】
接着スレッドの層は、例えば、織物と織物を結合する、水密又は蒸気透湿性の膜のような膜と織物とを結合する接着性の中間層として、織物結合(textile bonding)の分野で使用されることができる。ほんの数例を挙げると、これは、同様に、靴産業を含む衣料産業、又は、自動車産業で使用されることができる。この方法は、使用可能な接着剤に関してほとんど限定されていないので、洗濯に耐え得る織物の接着剤が、また、使用されることもできる。このような接着剤は、最近では、90℃まで洗濯されることができる。
【0018】
塗布材の他の分野は、いわゆる超吸収材であり、これは、病院のベッドの下層、生理用ナプキン、おむつ、防護服のインサート、感湿性部品の梱包用の吸収性のあるクッション、例えば内張り用の、感湿性部品の梱包用の箱又は厚紙の梱包用の吸収性のあるフリース、特に新しい構造の又は水浸しの後の部屋又は地下室を除湿するための、又は屋根の下層としての吸収性のあるフリースのために、使用されることができる。このような製品のための材料ウェブは、応用例に対応した分野に特に良く適した少なくとも接着スレッドのフリースから、特に、ホットメルト接着剤並びに微粒子のコーティング材からなっている。加熱活性により、ホットメルトのフリースは、ちょうど所定の位置に移動された後に、しばらく経ってから結合することができる。
【0019】
特にホットメルト接着剤からなる接着スレッドのフリースには、防護服用の微粒子活性炭がコーティングされ、臭気フィルターのような安全靴のインサートの形態で、吸収技術の多くの他の応用例で、通気性を助けるのに使用されることができる。ラミネーションの範囲の応用例は、特に、屋根張り、ドア張り、装飾用ストリップ、ダッシュボード等の製造のような、自動車室内の部品用のブランクのラミネーションを圧縮することに関する場合、ポリウレタンからなるホットメルト接着剤(Pur-Hotmelt)が、接着スレッドのフリースとして使用されることができる。このような接着剤は、また、熱により活性されることができ、かくして正確な位置付けとこのようなブランクの結合とを可能にする。
【0020】
いわゆる貼り合わせのフロアーに使用されることができる、例えば硬質のフロアーのカバーの下のフロアー階段用の保温性のマット(insulating mat)は、本発明に従った材料ウェブの他の実施形態を示している。接着スレッドの層の塗布材のための基材は、適切な繊維、例えば鉱物繊維のグループであり得る。
【0021】
本発明に従った材料ウェブの他の実施形態は、フィルムの少なくとも一側に滑り止めのコーティングを有したフィルムである。プラスチックフィルムは、切りたての木材のような、戸外に収容された物品を保護するためのプラスチックフィルム、物品を輸送するための防水シート等が、ますます使用されている。このようなフィルムがカバーされた物品は、持ち運ばれ得る場合、滑ってしまう危険性が高い。本発明により、フィルムの表面には、適切な密度と配列の接着スレッドのパターンが、結合形態でフィルムの一側に与えられる。このため、接着剤が基材に結合して、接着剤が硬化したあと、所定の滑り止めの効果が、達成される。これは、適切な接着剤の選択により塗布材に適用されることができる。
【0022】
本発明に従った材料ウェブの他の実施形態は、装飾用の材料又は装飾用のフリースである。この目的のために、装飾用の材料が、基材として使用されるか、又は、接着スレッドのフリース自身が、装飾用の掛け布に相当する。両方の場合において、接着剤には、例えば、UVの指示剤(UV indicators)のような蛍光増白剤が与えられる。このような接着スレッドの層の対応したイルミネーションにより、興味深い光の効果が形成される。
【0023】
本発明の他の態様によれば、本発明に従ったフリースは、また、農業若しくは園芸の分野で使用されることができ、フリースには、ある種子等が接着の形態で蒔かれる。例えば、イネ科の種子が、必要な密度で蒔かれることができ、従って、最終的なフリースは、複数の位置で一部のイネの表面に修繕を加えるか、イネの表面を全体的に置くために、せん断機で切断されることができる。このようなフリースは、また、互いにある程度の距離をおいて蒔かれる必要のある、例えば大根のような農作物の種子を比較的低い密度で蒔くのに使用されることができる。この場合、このような種子は、対応したマトリックス若しくは間隔のパターンでフリース上に与えられる。上に挙げられた目的のために、ホットメルト接着剤に加えて、主にコールド接着剤が、また、使用されることもできる。水溶性の接着剤が、特に好ましく、これは、フリースが長い時間の間に完全に溶け、植物の手入れや耕作が容易にされるためである。しかし、上述された適用例は、現在の解決策の範囲においては、回転するスピンヘッドによりもたらされない、接着剤、特に水溶性の接着剤からなるこのようなフリースに、若しくはフィルムにさえ適用され得る。このフリースは、独立した、発明性のある重要なものである。
【0024】
本発明の他の態様によれば、本発明に従ったフリースは、また、他の農業、園芸、耕作の分野で、即ち水分分配物(moisture dispensers)として使用されることができる。この目的のために、また硬化していないフリースには、ある粒子状の水分を保持した媒体、例えば超吸収性の粒子、イナゴマメの種子の粒(grain)等が蒔かれる。このようなフリースは、例えば植木鉢中に配置され得るように、成形されることができる。この植木鉢中に植えられた植物は、水に非常に良く浸される。このようにして、「ウォーターパッド」として称されることもある水分保持媒体は、水で満たされる。ある超吸収体、若しくはイナゴマメの種子の粒は、体積の約500倍の水で満たされることができる。そして、この水は、周りの土若しくは植物に非常にゆっくりと放たれる。そして、植物は、「水浸し」にされ始めることなく、この水分供給体から非常にゆっくりと水分を吸収することができる。一般に、繰り返しの手順が、可能である。このようにして、農業の応用例の植物栽培における芽生えは、例えば世界の非常に暖かいエリアで、水分を保持することができる。このようなウォーターパッドは、必要とされなくなった場合に、完全に除去されることができる。しかし、接着スレッドのフリースのために水溶性の接着剤を使用することも可能であり、これにより、フリースは、非常にゆっくりと生物学的に分解されるので、土壌中に残されることができる。上に挙げられた応用例は、また、接着剤、特に水溶性の接着剤からなるこのようなフリースに、若しくはフィルムにさえ適用されることができ、このようなフリース又はフィルムは、回転スピンヘッドによりもたらされない。この点において、現在の解決策は、独立した、発明の重要性を有している。
【0025】
本発明に従った材料ウェブ並びに接着スレッドのコーティングのために上述された実施形態は、最終的に記載されていないが、代わりに、多くの変形例で使用され得る最近特に好ましい実施形態が、示されている。
【0026】
実施形態に記載されているような、本発明に従って上述され、請求され、そして使用される製品は、サイズ、形状、材料の選択、並びに技術設計に関して、特別な例外的条件に当てはまらない。従って、このような製品は、知られた選択基準の応用の分野に制限されることなく使用されることができる。
【0027】
本発明の主題の他の詳細、特徴、並びに利点は、接着スレッドを基材上に塗布するための塗布装置の実施形態が一例として示されている関連した図面及び表の一連の説明、並びに従属請求項から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1ないし3を見て判るように、接着スレッド(adhesive thread)を塗布するための小型装置は、駆動モータ(図3では省略されている)12と、歯車14と、加熱ユニット16と、回転可能な塗布ヘッド18と、接着剤供給ユニット20と、ホットメルト接着剤若しくはコールドグルー(cold glue)のような接着剤で接着剤塗布ヘッドを充填するためのバルブ機構22とからなっている。
【0029】
この点で好ましい図示の実施形態において、前記駆動モータ12は、ベースプレート13Aと、支持体、即ちスペーサ13Bとのような支持手段13により、接着剤供給ユニット20のハウジングの上側に保持されている。前記ベースプレート13Aは、ハウジングの横方向に突出している。このようにして、駆動モータ12中に挿入され得る駆動シャフト15が、接着剤供給ユニット20の横方向で歯車14まで案内されることができる。この接着剤供給ユニット20の側壁に装着された(screwed)歯車14は、例えば固体材料からなる駆動シャフト15のトルクを中空のシャフトシャンク18B(図4Aないし4Cを見よ)に伝達する機能を有し、前記バルブ機構22は、小型の回転貫通体(rotary feedthrough)により、塗布ヘッド18のシャフトシャンク18Bに同軸的に流体接続されることができる。また、1:1の歯車伝達比を与えたり、駆動モータ12等の振動調節器の異なる回転速度の発生を回避したり(abandon)することが、十分である。そうでなければ、この歯車14は、全ての側方が閉成され、この実施形態においては、ハウジング形状の3つの部材の取外し可能な歯車フレームが、使用並びに図示されている。
【0030】
前記加熱ユニット16は、前記歯車14並びに接着剤供給ユニット20の下に配設され、(この実施形態では、)接着剤供給ユニットに接続され、かくして所定の位置に固定されている。尚、塗布ヘッドと一緒に回転する複数の加熱ユニットが、また、実現されることもできる。図示されている加熱ユニットは、シャフトシャンク18Bが通るのを可能にし、加熱手段を収容している。この加熱手段は、赤外線エミッター16Aを含むことができ、この赤外線エミッターは、例えば接着剤供給ユニット20の下の位置で対応した容器中に配置され、そこから電気エネルギーが供給され得る。尚、シャフトシャンク18Bの周りにそれぞれ配置された形態の複数のIR加熱エミッターが、若しくは、流体ダクトを設けることが、また、可能であり、これら流体ダクトは、加熱流体の流れを導き、加熱ユニットの断面全体に、特に加熱ユニットの下面にほぼ均一に熱を分配する。前記下面は、ほんのわずかな間隙が、回転する塗布ヘッド18の平坦な上面(裏面)上方に残るように、この実施形態では平坦な構造を有している。この間隙には、可燃性若しくは爆発性の粉末がこの間隙中に溜まらないように、例えば0.02バールの空気は、わずかに過剰な圧力で流され得る。このような問題は、代表的に隙間に生じる埃により組織領域(tissue region)に、また、粉末媒体、例えば活性粉炭により基材のコーティングにもたらされ得る。
【0031】
図4Aないし4Cに見られ得る塗布ヘッドは、プレート形状若しくは円筒形の構造を有し、平坦な前記裏面には中空のシャフトシャンク18Bが設けられている。この中空のシャフトシャンクから始まっている接着剤供給ダクト18Cは、幾つかのノズル18Aが塗布ヘッドに設けられている場合、互いに流体接続された適切なボアホール、即ち溝部により分岐している。これら分岐した供給ダクトの代表的な断面は、数ミリメートルの大きさのオーダーである。塗布ヘッド18は、また、接着剤供給ダクトの製造を簡単にするために、複数の部品からなる構造を有することができる。基材に面した塗布ヘッドの下面側で、このヘッドは、この領域に低圧を形成するのをできるだけ抑制するために、平坦にされたコーン形状、例えばピラミッド形状若しくは円錐形状の構造を有することができる。これらノズル18Aは、塗布ヘッドのプレート部分が、ノズル18Aが回転軸線18Dへと方向付けられているのと同じ角度(噴射角度α、また、図2を見よ)で、塗布ヘッドの外縁が処理(面取り)されている場合、特に簡単な方法で装着されることができる。図4Aに従った実施形態において、塗布ヘッドは、ノズル18A,18A’が、回転軸線18Dから径方向に異なる長さb,b’の平面若しくは段部を有し、かくしてこれらノズルの軸位置が、また、異なるように、所定の直径の段部を備えたプレート形状を有している。このために、2つの部品、若しくは3つ以上の部品のディスクの配列が、また、使用されることができる。
【0032】
図4Bを見て判るように、ノズル18Aは、これらノズルによりもたらされる空気の乱れを最小にするように、塗布ヘッド18の外縁部中に埋設して配置されることができる。
【0033】
図4Cからは、ノズルがどのようにして回転ヘッドの外縁部に異なる噴射角度で配置され得るのかが、判る。これは、上面図で見ることができないが、代わりに側面図で見ることができ、側面図の左部分は、約70°の噴射角度αを有したノズルを示しており、右部分は、約90°の噴射角度を有したノズルを示している。同じ塗布ヘッドに、噴射角度が異なるノズルが、また、設けられることもできる。この結果、各ノズルの接着スレッドが、他の噴射角度を有したノズルと比較して、異なる塗布イメージを形成する。
【0034】
ディスク形状の回転ヘッドは上に示されたが、本発明の目的のために、環状、星形状、アーム形状、若しくはこれらとは異なる形状の塗布ヘッドが、また、使用され得ることは、理解されるだろう。
【0035】
前記接着剤供給ユニット20と、ねじによりこの供給ユニットに接続されたバルブ機構22とは、単位時間当りの必要量の接着剤を塗布ヘッド18の供給部に案内し、接着剤の圧力と、接着剤供給のオン期間並びにオフ期間との制御を有している。これは、知られた方法で果たされ、従って、詳細な説明を必要としない。この点で好ましい図示の実施形態において、接着剤供給ユニット20には、接着剤が、供給ライン20Aを介して供給される。排出されなかった接着剤は、戻りライン20Bを介してユニットを出る。ある場合には、供給ラインと戻りラインのホースとを通した接着剤の循環は、省くことができる。これは、特に、停止時間がコーティングの間にめったに生じることのない場合である。所望の接着剤の圧力は、接着剤供給ユニット20内のポンプにより確立される。前記バルブ機構22は、開閉バルブを有することができ、この開閉バルブは、入口側が、接着剤供給ユニット20の圧力ポンプに流体接続され、出口側が、シャフトシャンク18Bの入力側開口端部で接着剤供給ダクトに流体接続されるようになっている。この目的のために、シャフトシャンクの自由端部は、下面へとバルブ機構中に挿入され、下面と一緒になって回転シールを形成することができる。この結果、バルブの出口側に流れ出る接着剤は、漏れることなく、静止バルブから回転する塗布ヘッド中に導入される。
【0036】
上記の記載から、塗布ヘッドが、非常に様々な構造を有し得ることは、理解され得る。尚、プレート形状が、多くの適用例で好ましいが、必須ではない。図5Aないし5Dに従った以下の概略的な実施形態から明らかになるように、ノズル機構は、所望の塗布イメージ(接着スレッドのパターン)に応じて変わる。
【0037】
図5Aの実施形態に従えば、塗布ヘッド18は、放射状のボアホールを有した円筒形のノズルのように成形されている。例えば、塗布ヘッドの軸線に沿った中央のボアホールと、円筒形のノズルの外縁へと延びている横方向のボアホールとを実現することは、十分に可能である。この横方向のボアホールは、円筒形の外側出口端部が、回転軸線18Dに対してこの回転軸線から径方向にbほど離間した適切な位置で、適切な直径のノズルに接続されている。このような塗布ヘッドにより形成されることができ、グルーの幅(a)を有した接着スレッドのパターンは、図5Aに一例として概略的に示されている。原則的に、基材30上に形成された接着スレッドのトラック(track)は、円形であり、この円形のトラックの直径のサイズと、スレッドの厚さとは、上述されたパラメーターによって決定される。従って、基材30と塗布ヘッド18とは、互いに移動されるので(両方向の矢印D)、螺旋形状が、円形の接着剤のトラックから形成される。グルーの幅aは、接着剤のトラックの直径からもたらされる。
【0038】
より複雑な実施形態が、図5Bに示されている。直径が異なる2つの円形若しくは螺旋形の接着剤のトラックが、基材30上に塗布される。このために、実施形態に従えば、円筒形のノズル(しかし、2つの放射状のボアホールを有する)が、設けられている。各ボアホールは、一方のノズル18Aにより、他方のノズル18A’が形成するのとは異なる直径を有した接着剤のトラックを形成するために、供給用の中央のボアホールに流体接続されている。上述されたように、互いに異なるパスが、形成され、例えば、シャフトシャンク18Bの中央のボアホールに対して径方向に異なる長さで2つのノズルにそれぞれ延びている放射状のボアホールを形成することができる。このように、図5Bに従った実施形態では、同じ関係がこれらノズルに与えられている場合でなければ、直径が比較的大きい接着剤のトラックが、ノズル18A’よりもノズル18Aにより形成される。しかし、各ノズルに異なる塗布イメージを形成させるように、2つのノズルの噴射角度α並びに/若しくはノズル断面を異なるように選択することも可能である。
【0039】
図5Cに従った実施形態において、4つの異なる塗布パターンが基材30上で互いにオーバーラップするように、円筒形の塗布ヘッド18の外縁部にそれぞれ配置された4つのノズル18A,18A’は、これらノズルの出口開口部が回転軸線18Dから径方向に離間した状態で設けられている。図5Dに従った実施形態では、4ないし8つのノズルが使用され、塗布ヘッド18は、プレート形状を有している。また、これらノズルは、例えば、図5Dに示されている接着スレッドのパターンが基材30上に形成されるように、異なるサイズの噴出幅を有している。
【0040】
図6に従った接着スレッドのフリースの製造装置の概略的な図からは、搬送ベルト32が、見られ得る。この搬送ベルトは、少なくとも1つのローラが回転するように駆動される場合、エンドレスベルトとして、2つの偏向ローラ32A,32Bの周りで案内される。この搬送ベルトは、これの表面に、適切な形態で外方に向いている滑り止めコーティングを有し、所定の速度で駆動される。塗布ヘッド18は、この塗布ヘッドが、単一の塗布ヘッドにより、若しくは、オプションとして更なる塗布ヘッドにより、所望の幅と密度との接着スレッドの層を、下方で前進する搬送ベルト上に直接塗布するように、搬送ベルトの上流ゾーンに、上方のベルトのセクション上にスペースを有した状態で配置されている。このようにして、接着スレッドのフリース40が、製造され、このフリースは、オプションとして冷却される搬送セクションの下流端のところで搬送ベルト32から外されて、例えばコイルを形成するように、若しくは加熱されたダブルローラーのギャップ中にラミネーションの目的で基材上への塗布のために、巻かれることにより更に処理されることができる。移動可能な偏向ローラの形状で繊維技術の分野で知られる中間の収容装置(intermediate storage devices)により、また、断続的なラミネーションが、可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】接着スレッドを塗布するための装置を側面図で示している(図2並びに3のA−Aの図)。
【図2】図1に対して90°回転された同じ装置を側面図で示している(図1並びに2のB−Bの図)。
【図3】駆動部が省略された同じ装置を上から見た図である(図1並びに2のC−Cの図)。
【図4A】同じ装置であり、同じ部品からなる異なる構造の例であり、段が形成されたプレート形状の回転可能な塗布ヘッドを側面図と上面図で示している。
【図4B】同じ装置であり、同じ部品からなる異なる構造の例であり、ノズルが埋設されたシンプルなプレート形状の回転可能な塗布ヘッドを側面図と上面図で示している。
【図4C】同じ装置であり、同じ部品からなる異なる構造の例であり、種々の適切なノズルを有したシンプルなプレート形状の回転可能な塗布ヘッドを側面図と上面図で示している。
【図5A】回転する塗布ヘッドと、基材上に形成されたスレッドのパターンとを示している概略図である。
【図5B】回転する塗布ヘッドと、基材上に形成されたスレッドのパターンとを示している概略図である。
【図5C】回転する塗布ヘッドと、基材上に形成されたスレッドのパターンとを示している概略図である。
【図5D】回転する塗布ヘッドと、基材上に形成されたスレッドのパターンとを示している概略図である。
【図6】接着スレッドのフリースのための製造装置を示している概略図である。
【符号の説明】
【0042】
10…塗布装置、12…駆動モータ、13…支持手段、13A…ベースプレート、13B…支持体、14…歯車、15…駆動シャフト、16…加熱ユニット、18…塗布ヘッド、18A…ノズル、18B…シャフトシャンク、18C…接着剤供給ダクト、18D…回転軸線、20…接着剤供給ユニット、20A…供給ライン、20B…戻りライン、22…バルブ機構、30…基材、32…搬送ベルト、32A、32B…偏向ローラ、40…接着スレッドのフリース、42…接着スレッドの面、A…図、B…図、C…図、D…両方向の矢印、α…噴出角度、a…グルーの幅、b…径方向の距離
【技術分野】
【0001】
本発明は、接着スレッドを基材上に塗布するための方法並びに装置に関する。本発明は、また、接着スレッドのフリースと接着スレッドの層からなる材料ウェブに関する。本発明は、また、この材料ウェブから形成された製品に関する。本発明は、多くの技術分野で使用されており、例えば、濾紙若しくは濾布のような基材上に粉末物質を固定する分野、完全なウール(stone-wool)をコーティングする分野、おむつや整理用ナプキンのような衛生用品の分野、織物をラミネートする分野、滑り止め材を塗布するようにカーペットをコーティングする分野、紙タオル、トイレットペーパー、若しくは紙ナプキンのような紙を結合する分野などに使用されている。
【背景技術】
【0002】
熱溶解された結合剤や可溶性の接着剤のための液体接着剤をノズルダクトを通して押し出すようにして、細くて非常に細かい接着スレッドを形成することが、知られている。比較的大きな直径の接着スレッドの出口で、接着スレッドの長手方向への伸びや渦巻きは、ノズルから出てくる接着スレッドが、適切に配置された空気案内ダクトによる空気の渦により捕らえられるにして、生じる。このような空気ノズルは、スレッドをほぼ螺旋状に飛散させるように、方向付けられている。このようにして形成されたストランドは、接着スレッドのパターンが塗布される基材上にスプレー装置により偏向される。空気を使用することにより、接着スレッドは、ノズルと基材との間のスレッドのパスに沿って冷却される。従って、空気は、かなり加熱されていなければならない。このため、表面積が大きい接着剤の塗布においては多くのエネルギーが必要とされ、費用がかかる。一般に、接着スレッドをわずかに加熱しただけでは、接着スレッドの一部の飛散パスにしか効果はない。従って、接着スレッドが基材に到達したとき、接着スレッドがすでに冷却されていることは、明らかである。基材への方向成分を同様に有する噴射空気は、基材に十分な通気性がない場合、基材に到達したときに、後方に偏向されなければならない。従って、ある種の空気のクッションが、基材の上方に形成される。これにより、非常に軽量な引き延ばされた接着スレッドが、基材に沈むときに支持され、従って、スレッドは、空気のクッションの効果が非常に弱い所の基材上に、かくしてエッジのゾーンに位置され得る。この空気噴射システム(他の気体媒体が、また、空気の代わりに使用されることもできる)の他の欠点は、基材の表面積当りの非常に小さな塗布材の重量が、例えば、1m2当り1ないし5グラムが、十分に可能でないことである。基材上に堆積された接着スレッドのメッシュの細かさは、また、接着スレッドがエッジの領域で常に互いに重なるので、非常に荒い。このため、スプレーの塗布において、接着剤の塗布材のエッジ領域に、ストリップが形成され、接着剤が過剰になってしまう。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、改良された塗布が噴射空気を使用することなく達成される程度に基材上への接着スレッドの塗布を改良することと、新しい若しくは改良されたウェブ状の製品のためにこのような塗布を使用することと、請求項18の接着スレッド又は請求項19の接着スレッドの層又はこの層からなる材料ウェブとの課題に基づいている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この課題を達成するために、請求項1の特徴を有した装置と、請求項15の特徴を有した方法とが、提案されている。従って、本発明は、1つ以上の接着剤塗布ノズルを回転パスに沿って回転させ、従って、分散する空気を使用することなく選択的に設定され得る遠心力を出てくる接着スレッドに作用させ、かくして比較的正確に設定され得る接着スレッドのパターンを基材上に形成可能にすることに基づいている。このような技術的概念から始まって、基材上への接着剤の塗布を選択的に変更することが、多くの方法で可能である。このような変更に不可欠なパラメーターは、塗布ヘッドの回転速度と、塗布ヘッドの出口圧力と、ノズルの断面と、塗布ヘッドのノズルの数と、出口ヘッドの回転軸線とノズルの軸線との間の噴射角度と、回転軸線から出口ノズルの開口部までの径方向距離と、接着剤充填バルブと接着剤出口ノズルの軸位置との間の接着剤供給ダクトの軸方向の長さと、接着剤の材料の粘性、溶融点、並びに出口ノズルの領域での接着剤の温度を含む接着剤の材料とのパラメーターである。従って、接着スレッドが伸びる可能性は、また、接着スレッドの内なる粘性(inner cohesion)に影響を与える接着剤の特性により決定される。粘性が非常に低いと、接着スレッドは、ほぼ短い部分に分裂してしまい、また、点のような形状を得ることができる。本発明のために、このようなスレッドの部分を一連のものにしたものが、また、「接着スレッド」として理解される。
【0005】
接着剤供給ユニット若しくは接着剤供給ダクトの領域内の接着剤の好ましい圧力は、約10ないし200バール、特に好ましくは25ないし180バールである。
【0006】
塗布ヘッドの回転速度が速いと、塗布材の直径は大きく、また、塗布された接着剤の単位面積当りの重量は影響を受ける。この重量は、また、回転軸線に対する径方向での基材と回転する塗布ヘッドとの間の相対速度により決定される。この相対速度が速ければ、単位面積当りの重量は小さく、また、スレッドのパターンは粗い。尚、比較的早い回転速度によって、接着スレッドは、出口ノズルから出た後、徐々に強く伸ばされる。従って、個々のスレッドは、非常に小さな直径を得ることができ、この結果、比較的小さな接着剤の質量を有する。特に細かい接着剤の分布が、単位面積当りの重量が低い若しくは適度であるにも係わらず、可能である。塗布ヘッドの代表的な回転速度は、毎分100ないし10,000回転である。好ましい回転速度の範囲は、毎分400ないし約5000回転である。
【0007】
塗布ヘッドの1つ以上の接着剤供給ダクトの断面は、最大限の遠心力が望まれるとき、できるだけ大きく選択される。このような遠心力は、接着剤供給ダクト内の接着剤の移動質量が増えたときに、増加する。
【0008】
好ましいノズルの断面は、約0.2ないし2.0ミリメートルである。ノズルの断面が小さいと、材料の圧力は大きい。例えば温度が異なることによる速度の変動は、比較的小さい。従って、較正されたノズルが比較的小さいと、必要とする圧力が高いために、塗布される重量は比較的大きい。ノズルの断面が比較的大きい場合、必要とされる材料の圧力は、比較的小さい。このため、ノズルが大きい(例えば、1ミリメートルの直径を有する)と、スレッドの伸びは非常に良好であり、このため、スレッドの長さ単位当りのスレッドの重量が小さくてすむという予想外の効果が得られる。また、圧力が低いと、作動コストも低い。また、ノズルが小さければ、伸張性も低い。従って、ノズルが小さくて圧力が高い場合の塗布材の幅は、ノズルが大きくて圧力が低い場合よりも、大きい。異なるアパチャを有した複数のノズルが、塗布ヘッドの同じ外縁部に設けられている場合、これにより、接着スレッドの異なる塗布材の幅を有したスレッドのパターンが、異なるノズルからもたらされる。
【0009】
少なくとも塗布ヘッド(並びに、この塗布ヘッドの外周の装置も考えられる)が、加熱されると、接着剤供給ダクト中の接着剤の流れ特性は、影響を受け得る。特別な効果は、接着剤出口ノズルに直接延びている接着剤供給ダクトの断面の非接触加熱である。このために、例えば、塗布ヘッドと一緒に回転する必要のない赤外線エミッターが、使用され得る。本発明に従った好ましいプレート形状を有する回転可能な塗布ヘッドの場合、プレートの反対側は、かなりの熱量が接着剤供給ダクト中の接着剤に作用し得るという優れた機能を与える。このため、強く加熱されたエミッターは、塗布ヘッドの回転部分に物理的に接触することなく、塗布ヘッドの回転部分を加熱することができる。加熱部材と塗布ヘッドの回転部分との間に残る間隙は、空気のような流体の能動的な吹き付けにより汚染物質がない状態を保つことができる。
【0010】
層の形態の接着スレッドからなるウェブ形状の材料の塗布材を得るために、塗布ヘッドは、基材に対して移動する。好ましくは、この塗布ヘッドは、所定の位置に残る。この塗布ヘッドの下方で所定の距離の所に延び、2つの偏向ローラ間で案内されるエンドレスベルトが、接着スレッドの層を受け取り、この層を搬送ポイントに送る。ウェブ形状の材料用の搬送ベルト若しくは他の搬送装置によりウェブ形状の基材を塗布ヘッドの下に漸進的に移動させることが可能である。この結果、材料ウェブが、接着スレッド層用の基材として使用され、複数の層の材料ウェブが、形成される。これら材料ウェブの上面に、接着スレッドの層が配置される。しかし、搬送ベルト自体を基材として使用し、この基材上にのみ接着スレッドの層を供給することも可能である。接着剤に面した搬送ベルトの面は、PEの層のような適切な材料からなり、従って、接着スレッド層は、冷却セクションの後に搬送ベルトから外され、独立した接着スレッドのフリースとして取り扱われ、例えば、巻き取られるか、更に処理される。両方の場合において、接着スレッドの層は、幾らかの孔を有しており、有孔性、並びに、また、塗布材のパターンは、処理パラメーターの助けと、塗布ヘッドの形状とにより設定されることができる。搬送ベルトは、また、接着スレッドの層若しくは接着スレッドのフリース用に、冷却セクションを規定する機能を有している。これは、積極的な冷却を使用し、及び使用しないで実現されることができる。グラムは、非常に広い範囲で設置されることができ、1平方メートル当り1グラムが、約1μmのフリースの厚さに対応している。
【0011】
本発明により、特に、接着剤の塗布材のエッジは、比較的鋭く、また、接着剤が比較的十分に供給され得る。これは、スレッドが、作用方向(基材と塗布ヘッドとの間の相対運動の方向)で、上下平行若しくはほぼ平行に配置されるためである。これにより、ある場合は、過剰な量の接着剤が、ウェブエッジのところにもたらされる。このような過剰な供給は、例えば、幾つかのノズルが塗布ヘッドに設けられ、これらノズルの一部が(他のノズルと比較して)異なる接着剤の塗布材の幅をもたらすように、これらノズルの配置が互いに異なる場合に、回避することができる。これは、例えば、回転軸線から個々のノズルまでの径方向の異なる距離、並びに/若しくは、シャフトシャンクに対する出口ノズルの異なる軸位置により、達成される。このように、別の塗布イメージが、配置の異なる各ノズルにより、達成される。従って、個々の塗布イメージの塗布材の幅が異なる場合、接着スレッドが設けられた基材ストリップの全ての過剰な供給は、減じられる。また、所定の噴射角度が、この目的のために使用されることができる。この角度は、また、0°に等しく、即ち、出口ノズルの軸線は、回転軸線に平行に延びている。マイナスの噴射角度も、可能であり、即ち、ノズルの軸線は、回転軸線の方向に向けられる。しかし、このような場合、出てくる接着スレッドに作用する遠心力が比較的大きいと、接着スレッドが分断してしまうという結果が生じる。従って、噴射角度は、15°ないし、より径方向外方の角度に等しいことが好ましい。例えば90°の大きな噴射角度が、また、可能である。しかし、エッジの所の塗布イメージは、鋭くない。
【0012】
プレート形状若しくはディスク形状の塗布ヘッドは、特に、塗布ヘッドが、スレッドの飛散(flight)に影響を与え得る比較的わずかな空気の動きを生じるために、特に実用的であると判る。また、塗布ヘッド中に埋設されたノズルは、この目的を改善させる。
【0013】
塗布装置の作動パラメーターの比較的シンプルな調節により、接着剤の塗布の間に塗布イメージを変更すること、特に、塗布イメージの幅を変更することが、また、可能である。これは、接着剤に作用する圧力を変更することにより並びに/若しくは塗布ヘッドの回転速度を変更することにより、特に、実現される。このように、動作に並行しない塗布材の外形が、実現される。
【0014】
本発明により、全く新しい製品が、即ち多くの可能な応用例を有するプラスチックスレッドのフリースと、改良された多層の材料ウェブとが、製造され得る。これら材料ウェブの1つは、接着スレッドの層である。以下の製品は、本発明により、特に、新しい若しくは特に効果的な方法により製造されることができる。
【0015】
接着スレッドからなるフリース(接着スレッドのフリース)は、所定の幅、グラム、通気性/孔、接着剤の特性、並びにパターンの構成を有するように形成されることができる。このようなフリースは、全く新しく、独立し、作用可能な製品を含んでいる。
【0016】
別の方法として、このようなフリースは、冷却/硬化の前に、活性炭フィルターの粒子、超吸収性の粒子、グレイン(grains)、並びに他の粒子のような細かな粒子材料でカバーされることができる。従って、これら細かな粒子は、接着スレッドに接着し、所定の面の処理(loading)は、細かな粒子により達成される。このような接着スレッドのフリースは、多層の材料を形成するように更なる処理、例えば、熱処理されることができる。任意の面が、また、任意の面の形状に接着若しくはラミネートされることができる。もちろん、基材をカバーすることも可能であり、この基材上に、細かな粒子が、接着スレッドの層と一緒に分配形式で固定され、これと同時、若しくは、接着剤がまだ結合し得る程度にすぐ後に、細かな粒子をカバーする。この結果、少なくとも3層のウェブの製品が、また、接着スレッドの層を基材中深くに組み込み、並びに、細かな粒子を接着スレッドの層及び基材中深くに組み込むために、知られたローラ機構で慎重に圧縮されることができる。このように、例えば、通気性のある例えばポリエステルからなる薄いフィルムは、上側に接着スレッドの層が与えられ、活性炭若しくは超吸収性の粉末が散らされる。このような材料は、エアフィルターに効果的に使用されることができ、活性炭のコーティングのまれな良好の均一性が、達成される。
【0017】
接着スレッドの層は、例えば、織物と織物を結合する、水密又は蒸気透湿性の膜のような膜と織物とを結合する接着性の中間層として、織物結合(textile bonding)の分野で使用されることができる。ほんの数例を挙げると、これは、同様に、靴産業を含む衣料産業、又は、自動車産業で使用されることができる。この方法は、使用可能な接着剤に関してほとんど限定されていないので、洗濯に耐え得る織物の接着剤が、また、使用されることもできる。このような接着剤は、最近では、90℃まで洗濯されることができる。
【0018】
塗布材の他の分野は、いわゆる超吸収材であり、これは、病院のベッドの下層、生理用ナプキン、おむつ、防護服のインサート、感湿性部品の梱包用の吸収性のあるクッション、例えば内張り用の、感湿性部品の梱包用の箱又は厚紙の梱包用の吸収性のあるフリース、特に新しい構造の又は水浸しの後の部屋又は地下室を除湿するための、又は屋根の下層としての吸収性のあるフリースのために、使用されることができる。このような製品のための材料ウェブは、応用例に対応した分野に特に良く適した少なくとも接着スレッドのフリースから、特に、ホットメルト接着剤並びに微粒子のコーティング材からなっている。加熱活性により、ホットメルトのフリースは、ちょうど所定の位置に移動された後に、しばらく経ってから結合することができる。
【0019】
特にホットメルト接着剤からなる接着スレッドのフリースには、防護服用の微粒子活性炭がコーティングされ、臭気フィルターのような安全靴のインサートの形態で、吸収技術の多くの他の応用例で、通気性を助けるのに使用されることができる。ラミネーションの範囲の応用例は、特に、屋根張り、ドア張り、装飾用ストリップ、ダッシュボード等の製造のような、自動車室内の部品用のブランクのラミネーションを圧縮することに関する場合、ポリウレタンからなるホットメルト接着剤(Pur-Hotmelt)が、接着スレッドのフリースとして使用されることができる。このような接着剤は、また、熱により活性されることができ、かくして正確な位置付けとこのようなブランクの結合とを可能にする。
【0020】
いわゆる貼り合わせのフロアーに使用されることができる、例えば硬質のフロアーのカバーの下のフロアー階段用の保温性のマット(insulating mat)は、本発明に従った材料ウェブの他の実施形態を示している。接着スレッドの層の塗布材のための基材は、適切な繊維、例えば鉱物繊維のグループであり得る。
【0021】
本発明に従った材料ウェブの他の実施形態は、フィルムの少なくとも一側に滑り止めのコーティングを有したフィルムである。プラスチックフィルムは、切りたての木材のような、戸外に収容された物品を保護するためのプラスチックフィルム、物品を輸送するための防水シート等が、ますます使用されている。このようなフィルムがカバーされた物品は、持ち運ばれ得る場合、滑ってしまう危険性が高い。本発明により、フィルムの表面には、適切な密度と配列の接着スレッドのパターンが、結合形態でフィルムの一側に与えられる。このため、接着剤が基材に結合して、接着剤が硬化したあと、所定の滑り止めの効果が、達成される。これは、適切な接着剤の選択により塗布材に適用されることができる。
【0022】
本発明に従った材料ウェブの他の実施形態は、装飾用の材料又は装飾用のフリースである。この目的のために、装飾用の材料が、基材として使用されるか、又は、接着スレッドのフリース自身が、装飾用の掛け布に相当する。両方の場合において、接着剤には、例えば、UVの指示剤(UV indicators)のような蛍光増白剤が与えられる。このような接着スレッドの層の対応したイルミネーションにより、興味深い光の効果が形成される。
【0023】
本発明の他の態様によれば、本発明に従ったフリースは、また、農業若しくは園芸の分野で使用されることができ、フリースには、ある種子等が接着の形態で蒔かれる。例えば、イネ科の種子が、必要な密度で蒔かれることができ、従って、最終的なフリースは、複数の位置で一部のイネの表面に修繕を加えるか、イネの表面を全体的に置くために、せん断機で切断されることができる。このようなフリースは、また、互いにある程度の距離をおいて蒔かれる必要のある、例えば大根のような農作物の種子を比較的低い密度で蒔くのに使用されることができる。この場合、このような種子は、対応したマトリックス若しくは間隔のパターンでフリース上に与えられる。上に挙げられた目的のために、ホットメルト接着剤に加えて、主にコールド接着剤が、また、使用されることもできる。水溶性の接着剤が、特に好ましく、これは、フリースが長い時間の間に完全に溶け、植物の手入れや耕作が容易にされるためである。しかし、上述された適用例は、現在の解決策の範囲においては、回転するスピンヘッドによりもたらされない、接着剤、特に水溶性の接着剤からなるこのようなフリースに、若しくはフィルムにさえ適用され得る。このフリースは、独立した、発明性のある重要なものである。
【0024】
本発明の他の態様によれば、本発明に従ったフリースは、また、他の農業、園芸、耕作の分野で、即ち水分分配物(moisture dispensers)として使用されることができる。この目的のために、また硬化していないフリースには、ある粒子状の水分を保持した媒体、例えば超吸収性の粒子、イナゴマメの種子の粒(grain)等が蒔かれる。このようなフリースは、例えば植木鉢中に配置され得るように、成形されることができる。この植木鉢中に植えられた植物は、水に非常に良く浸される。このようにして、「ウォーターパッド」として称されることもある水分保持媒体は、水で満たされる。ある超吸収体、若しくはイナゴマメの種子の粒は、体積の約500倍の水で満たされることができる。そして、この水は、周りの土若しくは植物に非常にゆっくりと放たれる。そして、植物は、「水浸し」にされ始めることなく、この水分供給体から非常にゆっくりと水分を吸収することができる。一般に、繰り返しの手順が、可能である。このようにして、農業の応用例の植物栽培における芽生えは、例えば世界の非常に暖かいエリアで、水分を保持することができる。このようなウォーターパッドは、必要とされなくなった場合に、完全に除去されることができる。しかし、接着スレッドのフリースのために水溶性の接着剤を使用することも可能であり、これにより、フリースは、非常にゆっくりと生物学的に分解されるので、土壌中に残されることができる。上に挙げられた応用例は、また、接着剤、特に水溶性の接着剤からなるこのようなフリースに、若しくはフィルムにさえ適用されることができ、このようなフリース又はフィルムは、回転スピンヘッドによりもたらされない。この点において、現在の解決策は、独立した、発明の重要性を有している。
【0025】
本発明に従った材料ウェブ並びに接着スレッドのコーティングのために上述された実施形態は、最終的に記載されていないが、代わりに、多くの変形例で使用され得る最近特に好ましい実施形態が、示されている。
【0026】
実施形態に記載されているような、本発明に従って上述され、請求され、そして使用される製品は、サイズ、形状、材料の選択、並びに技術設計に関して、特別な例外的条件に当てはまらない。従って、このような製品は、知られた選択基準の応用の分野に制限されることなく使用されることができる。
【0027】
本発明の主題の他の詳細、特徴、並びに利点は、接着スレッドを基材上に塗布するための塗布装置の実施形態が一例として示されている関連した図面及び表の一連の説明、並びに従属請求項から明らかになる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
図1ないし3を見て判るように、接着スレッド(adhesive thread)を塗布するための小型装置は、駆動モータ(図3では省略されている)12と、歯車14と、加熱ユニット16と、回転可能な塗布ヘッド18と、接着剤供給ユニット20と、ホットメルト接着剤若しくはコールドグルー(cold glue)のような接着剤で接着剤塗布ヘッドを充填するためのバルブ機構22とからなっている。
【0029】
この点で好ましい図示の実施形態において、前記駆動モータ12は、ベースプレート13Aと、支持体、即ちスペーサ13Bとのような支持手段13により、接着剤供給ユニット20のハウジングの上側に保持されている。前記ベースプレート13Aは、ハウジングの横方向に突出している。このようにして、駆動モータ12中に挿入され得る駆動シャフト15が、接着剤供給ユニット20の横方向で歯車14まで案内されることができる。この接着剤供給ユニット20の側壁に装着された(screwed)歯車14は、例えば固体材料からなる駆動シャフト15のトルクを中空のシャフトシャンク18B(図4Aないし4Cを見よ)に伝達する機能を有し、前記バルブ機構22は、小型の回転貫通体(rotary feedthrough)により、塗布ヘッド18のシャフトシャンク18Bに同軸的に流体接続されることができる。また、1:1の歯車伝達比を与えたり、駆動モータ12等の振動調節器の異なる回転速度の発生を回避したり(abandon)することが、十分である。そうでなければ、この歯車14は、全ての側方が閉成され、この実施形態においては、ハウジング形状の3つの部材の取外し可能な歯車フレームが、使用並びに図示されている。
【0030】
前記加熱ユニット16は、前記歯車14並びに接着剤供給ユニット20の下に配設され、(この実施形態では、)接着剤供給ユニットに接続され、かくして所定の位置に固定されている。尚、塗布ヘッドと一緒に回転する複数の加熱ユニットが、また、実現されることもできる。図示されている加熱ユニットは、シャフトシャンク18Bが通るのを可能にし、加熱手段を収容している。この加熱手段は、赤外線エミッター16Aを含むことができ、この赤外線エミッターは、例えば接着剤供給ユニット20の下の位置で対応した容器中に配置され、そこから電気エネルギーが供給され得る。尚、シャフトシャンク18Bの周りにそれぞれ配置された形態の複数のIR加熱エミッターが、若しくは、流体ダクトを設けることが、また、可能であり、これら流体ダクトは、加熱流体の流れを導き、加熱ユニットの断面全体に、特に加熱ユニットの下面にほぼ均一に熱を分配する。前記下面は、ほんのわずかな間隙が、回転する塗布ヘッド18の平坦な上面(裏面)上方に残るように、この実施形態では平坦な構造を有している。この間隙には、可燃性若しくは爆発性の粉末がこの間隙中に溜まらないように、例えば0.02バールの空気は、わずかに過剰な圧力で流され得る。このような問題は、代表的に隙間に生じる埃により組織領域(tissue region)に、また、粉末媒体、例えば活性粉炭により基材のコーティングにもたらされ得る。
【0031】
図4Aないし4Cに見られ得る塗布ヘッドは、プレート形状若しくは円筒形の構造を有し、平坦な前記裏面には中空のシャフトシャンク18Bが設けられている。この中空のシャフトシャンクから始まっている接着剤供給ダクト18Cは、幾つかのノズル18Aが塗布ヘッドに設けられている場合、互いに流体接続された適切なボアホール、即ち溝部により分岐している。これら分岐した供給ダクトの代表的な断面は、数ミリメートルの大きさのオーダーである。塗布ヘッド18は、また、接着剤供給ダクトの製造を簡単にするために、複数の部品からなる構造を有することができる。基材に面した塗布ヘッドの下面側で、このヘッドは、この領域に低圧を形成するのをできるだけ抑制するために、平坦にされたコーン形状、例えばピラミッド形状若しくは円錐形状の構造を有することができる。これらノズル18Aは、塗布ヘッドのプレート部分が、ノズル18Aが回転軸線18Dへと方向付けられているのと同じ角度(噴射角度α、また、図2を見よ)で、塗布ヘッドの外縁が処理(面取り)されている場合、特に簡単な方法で装着されることができる。図4Aに従った実施形態において、塗布ヘッドは、ノズル18A,18A’が、回転軸線18Dから径方向に異なる長さb,b’の平面若しくは段部を有し、かくしてこれらノズルの軸位置が、また、異なるように、所定の直径の段部を備えたプレート形状を有している。このために、2つの部品、若しくは3つ以上の部品のディスクの配列が、また、使用されることができる。
【0032】
図4Bを見て判るように、ノズル18Aは、これらノズルによりもたらされる空気の乱れを最小にするように、塗布ヘッド18の外縁部中に埋設して配置されることができる。
【0033】
図4Cからは、ノズルがどのようにして回転ヘッドの外縁部に異なる噴射角度で配置され得るのかが、判る。これは、上面図で見ることができないが、代わりに側面図で見ることができ、側面図の左部分は、約70°の噴射角度αを有したノズルを示しており、右部分は、約90°の噴射角度を有したノズルを示している。同じ塗布ヘッドに、噴射角度が異なるノズルが、また、設けられることもできる。この結果、各ノズルの接着スレッドが、他の噴射角度を有したノズルと比較して、異なる塗布イメージを形成する。
【0034】
ディスク形状の回転ヘッドは上に示されたが、本発明の目的のために、環状、星形状、アーム形状、若しくはこれらとは異なる形状の塗布ヘッドが、また、使用され得ることは、理解されるだろう。
【0035】
前記接着剤供給ユニット20と、ねじによりこの供給ユニットに接続されたバルブ機構22とは、単位時間当りの必要量の接着剤を塗布ヘッド18の供給部に案内し、接着剤の圧力と、接着剤供給のオン期間並びにオフ期間との制御を有している。これは、知られた方法で果たされ、従って、詳細な説明を必要としない。この点で好ましい図示の実施形態において、接着剤供給ユニット20には、接着剤が、供給ライン20Aを介して供給される。排出されなかった接着剤は、戻りライン20Bを介してユニットを出る。ある場合には、供給ラインと戻りラインのホースとを通した接着剤の循環は、省くことができる。これは、特に、停止時間がコーティングの間にめったに生じることのない場合である。所望の接着剤の圧力は、接着剤供給ユニット20内のポンプにより確立される。前記バルブ機構22は、開閉バルブを有することができ、この開閉バルブは、入口側が、接着剤供給ユニット20の圧力ポンプに流体接続され、出口側が、シャフトシャンク18Bの入力側開口端部で接着剤供給ダクトに流体接続されるようになっている。この目的のために、シャフトシャンクの自由端部は、下面へとバルブ機構中に挿入され、下面と一緒になって回転シールを形成することができる。この結果、バルブの出口側に流れ出る接着剤は、漏れることなく、静止バルブから回転する塗布ヘッド中に導入される。
【0036】
上記の記載から、塗布ヘッドが、非常に様々な構造を有し得ることは、理解され得る。尚、プレート形状が、多くの適用例で好ましいが、必須ではない。図5Aないし5Dに従った以下の概略的な実施形態から明らかになるように、ノズル機構は、所望の塗布イメージ(接着スレッドのパターン)に応じて変わる。
【0037】
図5Aの実施形態に従えば、塗布ヘッド18は、放射状のボアホールを有した円筒形のノズルのように成形されている。例えば、塗布ヘッドの軸線に沿った中央のボアホールと、円筒形のノズルの外縁へと延びている横方向のボアホールとを実現することは、十分に可能である。この横方向のボアホールは、円筒形の外側出口端部が、回転軸線18Dに対してこの回転軸線から径方向にbほど離間した適切な位置で、適切な直径のノズルに接続されている。このような塗布ヘッドにより形成されることができ、グルーの幅(a)を有した接着スレッドのパターンは、図5Aに一例として概略的に示されている。原則的に、基材30上に形成された接着スレッドのトラック(track)は、円形であり、この円形のトラックの直径のサイズと、スレッドの厚さとは、上述されたパラメーターによって決定される。従って、基材30と塗布ヘッド18とは、互いに移動されるので(両方向の矢印D)、螺旋形状が、円形の接着剤のトラックから形成される。グルーの幅aは、接着剤のトラックの直径からもたらされる。
【0038】
より複雑な実施形態が、図5Bに示されている。直径が異なる2つの円形若しくは螺旋形の接着剤のトラックが、基材30上に塗布される。このために、実施形態に従えば、円筒形のノズル(しかし、2つの放射状のボアホールを有する)が、設けられている。各ボアホールは、一方のノズル18Aにより、他方のノズル18A’が形成するのとは異なる直径を有した接着剤のトラックを形成するために、供給用の中央のボアホールに流体接続されている。上述されたように、互いに異なるパスが、形成され、例えば、シャフトシャンク18Bの中央のボアホールに対して径方向に異なる長さで2つのノズルにそれぞれ延びている放射状のボアホールを形成することができる。このように、図5Bに従った実施形態では、同じ関係がこれらノズルに与えられている場合でなければ、直径が比較的大きい接着剤のトラックが、ノズル18A’よりもノズル18Aにより形成される。しかし、各ノズルに異なる塗布イメージを形成させるように、2つのノズルの噴射角度α並びに/若しくはノズル断面を異なるように選択することも可能である。
【0039】
図5Cに従った実施形態において、4つの異なる塗布パターンが基材30上で互いにオーバーラップするように、円筒形の塗布ヘッド18の外縁部にそれぞれ配置された4つのノズル18A,18A’は、これらノズルの出口開口部が回転軸線18Dから径方向に離間した状態で設けられている。図5Dに従った実施形態では、4ないし8つのノズルが使用され、塗布ヘッド18は、プレート形状を有している。また、これらノズルは、例えば、図5Dに示されている接着スレッドのパターンが基材30上に形成されるように、異なるサイズの噴出幅を有している。
【0040】
図6に従った接着スレッドのフリースの製造装置の概略的な図からは、搬送ベルト32が、見られ得る。この搬送ベルトは、少なくとも1つのローラが回転するように駆動される場合、エンドレスベルトとして、2つの偏向ローラ32A,32Bの周りで案内される。この搬送ベルトは、これの表面に、適切な形態で外方に向いている滑り止めコーティングを有し、所定の速度で駆動される。塗布ヘッド18は、この塗布ヘッドが、単一の塗布ヘッドにより、若しくは、オプションとして更なる塗布ヘッドにより、所望の幅と密度との接着スレッドの層を、下方で前進する搬送ベルト上に直接塗布するように、搬送ベルトの上流ゾーンに、上方のベルトのセクション上にスペースを有した状態で配置されている。このようにして、接着スレッドのフリース40が、製造され、このフリースは、オプションとして冷却される搬送セクションの下流端のところで搬送ベルト32から外されて、例えばコイルを形成するように、若しくは加熱されたダブルローラーのギャップ中にラミネーションの目的で基材上への塗布のために、巻かれることにより更に処理されることができる。移動可能な偏向ローラの形状で繊維技術の分野で知られる中間の収容装置(intermediate storage devices)により、また、断続的なラミネーションが、可能である。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】接着スレッドを塗布するための装置を側面図で示している(図2並びに3のA−Aの図)。
【図2】図1に対して90°回転された同じ装置を側面図で示している(図1並びに2のB−Bの図)。
【図3】駆動部が省略された同じ装置を上から見た図である(図1並びに2のC−Cの図)。
【図4A】同じ装置であり、同じ部品からなる異なる構造の例であり、段が形成されたプレート形状の回転可能な塗布ヘッドを側面図と上面図で示している。
【図4B】同じ装置であり、同じ部品からなる異なる構造の例であり、ノズルが埋設されたシンプルなプレート形状の回転可能な塗布ヘッドを側面図と上面図で示している。
【図4C】同じ装置であり、同じ部品からなる異なる構造の例であり、種々の適切なノズルを有したシンプルなプレート形状の回転可能な塗布ヘッドを側面図と上面図で示している。
【図5A】回転する塗布ヘッドと、基材上に形成されたスレッドのパターンとを示している概略図である。
【図5B】回転する塗布ヘッドと、基材上に形成されたスレッドのパターンとを示している概略図である。
【図5C】回転する塗布ヘッドと、基材上に形成されたスレッドのパターンとを示している概略図である。
【図5D】回転する塗布ヘッドと、基材上に形成されたスレッドのパターンとを示している概略図である。
【図6】接着スレッドのフリースのための製造装置を示している概略図である。
【符号の説明】
【0042】
10…塗布装置、12…駆動モータ、13…支持手段、13A…ベースプレート、13B…支持体、14…歯車、15…駆動シャフト、16…加熱ユニット、18…塗布ヘッド、18A…ノズル、18B…シャフトシャンク、18C…接着剤供給ダクト、18D…回転軸線、20…接着剤供給ユニット、20A…供給ライン、20B…戻りライン、22…バルブ機構、30…基材、32…搬送ベルト、32A、32B…偏向ローラ、40…接着スレッドのフリース、42…接着スレッドの面、A…図、B…図、C…図、D…両方向の矢印、α…噴出角度、a…グルーの幅、b…径方向の距離
【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗布ヘッド(18)の回転軸線(18D)から径方向へと所定の距離(b)離れた所に配置されている少なくとも1つの接着剤出口ノズル(18A)と、シャフトシャンク(18B)と、このシャフトシャンク(18B)を介して接着剤供給ユニット(20)から前記少なくとも1つの接着剤出口ノズル(18A)に導かれている少なくとも1つの接着剤供給ダクト(18C)とを具備する回転可能な塗布ヘッド(18)であって、回転駆動体(12,15,14)が、この塗布ヘッド(18)を、これのシャフトシャンク(18B)を中心として回転させ、また、前記接着剤供給ユニット(20)並びに/若しくはバルブ機構(22)が、塗布ヘッド(18)の前記接着剤供給ダクト(18C)への接着剤の充填を制御することを特徴とする、接着スレッドを基材(30)上に塗布するための装置。
【請求項2】
前記塗布ヘッド(18)は、プレート形状若しくはディスク形状の形態を有していることを特徴とする請求項1の装置。
【請求項3】
前記ノズル(18A)は、前記回転軸(18D)に対して約5°ないし90°、好ましくは15°よりも大きい噴射角度(α)を有していることを特徴とする請求項1又は2の装置。
【請求項4】
前記基材(30)から離れた側の前記塗布ヘッド(18)の後側には、加熱ユニット(16)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1の装置。
【請求項5】
前記加熱ユニット(16)は、回転しないことを特徴とする請求項4の装置。
【請求項6】
前記塗布ヘッド(18)を非接触加熱するための少なくとも1つの赤外線加熱エミッター(16A)を使用することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1の装置。
【請求項7】
前記基材(30)から離れた側の前記塗布ヘッド(18)の裏側に設けられた間隙には、洗浄用の空気が供給され得ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1の装置。
【請求項8】
前記基材(30)に面している前記塗布ヘッド(18)の側部は、径方向外方に拡大して広がった形状を有していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1の装置。
【請求項9】
前記塗布ヘッド(18)の複数の前記ノズル(18A)は、前記シャフトシャンク(18B)に対して互いに異なる軸位置で開成していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1の装置。
【請求項10】
前記バルブ機構(22)は、前記シャフトシャンク(18B)を介してこのシャフトシャンクと同軸的に回転貫通体により前記接着剤供給ダクト(18C)に接続されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1の装置。
【請求項11】
前記駆動体(12,14,15)の歯車(14)が、回転駆動運動を前記シャフトシャンク(18B)に径方向外方から伝達することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1の装置。
【請求項12】
前記接着剤出口ノズル(18A)は、前記塗布ヘッド(18)中に埋設されていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1の装置。
【請求項13】
前記塗布ヘッドの下のスペースには、エンドレスの搬送ベルト(32)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1の装置。
【請求項14】
前記塗布ヘッド(18)に面した前記搬送ベルトの表面上には、この搬送ベルト(32)の滑り止めコーティングが設けられていることを特徴とする請求項13の装置。
【請求項15】
接着スレッドがほぼ回転運動で基材上に形成されるように、まだ流体状の接着剤が、回転軸線から径方向に離間した少なくとも1つの回転する接着剤出口ノズルにより噴射されることを特徴とする、接着スレッドを基材上に塗布するための方法。
【請求項16】
前記回転する速度は、毎分約100ないし10000回転、好ましくは毎分500ないし約5000回転に等しいことを特徴とする請求項15の方法。
【請求項17】
前記接着剤は、回転する塗布ヘッドから噴射される前、20ないし200バール、好ましくは50ないし180バールに等しいことを特徴とする請求項15又は16の方法。
【請求項18】
互いに螺旋形状に配置され、交差ポイントで互いに接着し、そして接着性の材料ウェブを形成する楕円形状の複数の接着ストランドから形成された接着スレッドのフリース。
【請求項19】
互いに螺旋形状に配置され、交差ポイントで互いに接着し、そして接着性の材料ウェブを形成する楕円形状の複数の接着ストランドから形成された接着スレッドの層。
【請求項20】
細かな粒子若しくは物質が、前記接着スレッドに取着、若しくは中に組み込まれている請求項18又は19の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層。
【請求項21】
活性炭の粒子、吸湿性の粒子、若しくは光の指示剤のような吸収性の粒子が、前記接着スレッド中に配置されていることを特徴とする請求項20の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層。
【請求項22】
搬送用の基材を有している、若しくは有していない請求項21の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層からなる活性炭フィルター。
【請求項23】
搬送用の基材を有している、若しくは有していない請求項21の接着スレッドの層又はプラスチックスレッドのフリースからなる、おむつ、インサート等の衛生用品。
【請求項24】
請求項21の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層、並びに織物の基材からなる防護服等のための専門の繊維材料。
【請求項25】
厚紙材料、木材、又はプラスチックからなる包装箱の内張り若しくは個々の部品の梱包のためのウェブ形状の包装材料であって、搬送用の基材を有している、若しくは有していない請求項21の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層からなる包装材料。
【請求項26】
請求項18又は19の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層、並びに保温性のマットからなる、保温性のマット、特にフロアー階段の保温性のマット。
【請求項27】
請求項18又は19の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層の形状の滑り止め塗布材により特徴付けられた、通気性又は非通気性の屋根カバーのウェブを含む防湿材としてのカバーフィルム。
【請求項28】
搬送用の基材を有している、又は有していない請求項21のプラスチックスレッドのフリース又はプラスチックスレッドの層からなる織物又は織物のようなウェブ形状の装飾材。
【請求項29】
種子等が、所定の密度で又はマトリックスに応じてフリースに取着されることを特徴とする、特に請求項18ないし21のいずれか1の種子を植え付ける基材。
【請求項30】
前記フリースは、コールド接着剤で形成されていることを特徴とする請求項29の種子を植え付ける基材。
【請求項31】
前記接着剤は、水溶性であることを特徴とする請求項29又は30の種子を植え付ける基材。
【請求項32】
前記種子を植え付ける基材は、有孔又は無孔のフィルムとして構成されていることを特徴とする請求項29ないし31のいずれか1の種子を植え付けるための基材。
【請求項33】
水溶性の粒子、イナゴマメの種子の粒、又は他の粒子状の水を含んだ媒体が、前記フリースに取着されることを特徴とする、特に請求項18ないし21のいずれか1の水分放出用の接着スレッドのフリース。
【請求項34】
前記フリースは、コールド接着剤で形成されていることを特徴とする請求項33の接着スレッドのフリース。
【請求項35】
前記接着剤は、水溶性を有することを特徴とする請求項33又は34の接着スレッドのフリース。
【請求項36】
前記接着スレッドのフリースは、有孔又は無孔のフィルム、若しくは三次元の形状の物体として構成されていることを特徴とする請求項33ないし35の接着スレッドのフリース。
【請求項1】
塗布ヘッド(18)の回転軸線(18D)から径方向へと所定の距離(b)離れた所に配置されている少なくとも1つの接着剤出口ノズル(18A)と、シャフトシャンク(18B)と、このシャフトシャンク(18B)を介して接着剤供給ユニット(20)から前記少なくとも1つの接着剤出口ノズル(18A)に導かれている少なくとも1つの接着剤供給ダクト(18C)とを具備する回転可能な塗布ヘッド(18)であって、回転駆動体(12,15,14)が、この塗布ヘッド(18)を、これのシャフトシャンク(18B)を中心として回転させ、また、前記接着剤供給ユニット(20)並びに/若しくはバルブ機構(22)が、塗布ヘッド(18)の前記接着剤供給ダクト(18C)への接着剤の充填を制御することを特徴とする、接着スレッドを基材(30)上に塗布するための装置。
【請求項2】
前記塗布ヘッド(18)は、プレート形状若しくはディスク形状の形態を有していることを特徴とする請求項1の装置。
【請求項3】
前記ノズル(18A)は、前記回転軸(18D)に対して約5°ないし90°、好ましくは15°よりも大きい噴射角度(α)を有していることを特徴とする請求項1又は2の装置。
【請求項4】
前記基材(30)から離れた側の前記塗布ヘッド(18)の後側には、加熱ユニット(16)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1の装置。
【請求項5】
前記加熱ユニット(16)は、回転しないことを特徴とする請求項4の装置。
【請求項6】
前記塗布ヘッド(18)を非接触加熱するための少なくとも1つの赤外線加熱エミッター(16A)を使用することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1の装置。
【請求項7】
前記基材(30)から離れた側の前記塗布ヘッド(18)の裏側に設けられた間隙には、洗浄用の空気が供給され得ることを特徴とする請求項1ないし6のいずれか1の装置。
【請求項8】
前記基材(30)に面している前記塗布ヘッド(18)の側部は、径方向外方に拡大して広がった形状を有していることを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1の装置。
【請求項9】
前記塗布ヘッド(18)の複数の前記ノズル(18A)は、前記シャフトシャンク(18B)に対して互いに異なる軸位置で開成していることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1の装置。
【請求項10】
前記バルブ機構(22)は、前記シャフトシャンク(18B)を介してこのシャフトシャンクと同軸的に回転貫通体により前記接着剤供給ダクト(18C)に接続されていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1の装置。
【請求項11】
前記駆動体(12,14,15)の歯車(14)が、回転駆動運動を前記シャフトシャンク(18B)に径方向外方から伝達することを特徴とする請求項1ないし10のいずれか1の装置。
【請求項12】
前記接着剤出口ノズル(18A)は、前記塗布ヘッド(18)中に埋設されていることを特徴とする請求項1ないし11のいずれか1の装置。
【請求項13】
前記塗布ヘッドの下のスペースには、エンドレスの搬送ベルト(32)が設けられていることを特徴とする請求項1ないし12のいずれか1の装置。
【請求項14】
前記塗布ヘッド(18)に面した前記搬送ベルトの表面上には、この搬送ベルト(32)の滑り止めコーティングが設けられていることを特徴とする請求項13の装置。
【請求項15】
接着スレッドがほぼ回転運動で基材上に形成されるように、まだ流体状の接着剤が、回転軸線から径方向に離間した少なくとも1つの回転する接着剤出口ノズルにより噴射されることを特徴とする、接着スレッドを基材上に塗布するための方法。
【請求項16】
前記回転する速度は、毎分約100ないし10000回転、好ましくは毎分500ないし約5000回転に等しいことを特徴とする請求項15の方法。
【請求項17】
前記接着剤は、回転する塗布ヘッドから噴射される前、20ないし200バール、好ましくは50ないし180バールに等しいことを特徴とする請求項15又は16の方法。
【請求項18】
互いに螺旋形状に配置され、交差ポイントで互いに接着し、そして接着性の材料ウェブを形成する楕円形状の複数の接着ストランドから形成された接着スレッドのフリース。
【請求項19】
互いに螺旋形状に配置され、交差ポイントで互いに接着し、そして接着性の材料ウェブを形成する楕円形状の複数の接着ストランドから形成された接着スレッドの層。
【請求項20】
細かな粒子若しくは物質が、前記接着スレッドに取着、若しくは中に組み込まれている請求項18又は19の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層。
【請求項21】
活性炭の粒子、吸湿性の粒子、若しくは光の指示剤のような吸収性の粒子が、前記接着スレッド中に配置されていることを特徴とする請求項20の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層。
【請求項22】
搬送用の基材を有している、若しくは有していない請求項21の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層からなる活性炭フィルター。
【請求項23】
搬送用の基材を有している、若しくは有していない請求項21の接着スレッドの層又はプラスチックスレッドのフリースからなる、おむつ、インサート等の衛生用品。
【請求項24】
請求項21の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層、並びに織物の基材からなる防護服等のための専門の繊維材料。
【請求項25】
厚紙材料、木材、又はプラスチックからなる包装箱の内張り若しくは個々の部品の梱包のためのウェブ形状の包装材料であって、搬送用の基材を有している、若しくは有していない請求項21の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層からなる包装材料。
【請求項26】
請求項18又は19の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層、並びに保温性のマットからなる、保温性のマット、特にフロアー階段の保温性のマット。
【請求項27】
請求項18又は19の接着スレッドのフリース又は接着スレッドの層の形状の滑り止め塗布材により特徴付けられた、通気性又は非通気性の屋根カバーのウェブを含む防湿材としてのカバーフィルム。
【請求項28】
搬送用の基材を有している、又は有していない請求項21のプラスチックスレッドのフリース又はプラスチックスレッドの層からなる織物又は織物のようなウェブ形状の装飾材。
【請求項29】
種子等が、所定の密度で又はマトリックスに応じてフリースに取着されることを特徴とする、特に請求項18ないし21のいずれか1の種子を植え付ける基材。
【請求項30】
前記フリースは、コールド接着剤で形成されていることを特徴とする請求項29の種子を植え付ける基材。
【請求項31】
前記接着剤は、水溶性であることを特徴とする請求項29又は30の種子を植え付ける基材。
【請求項32】
前記種子を植え付ける基材は、有孔又は無孔のフィルムとして構成されていることを特徴とする請求項29ないし31のいずれか1の種子を植え付けるための基材。
【請求項33】
水溶性の粒子、イナゴマメの種子の粒、又は他の粒子状の水を含んだ媒体が、前記フリースに取着されることを特徴とする、特に請求項18ないし21のいずれか1の水分放出用の接着スレッドのフリース。
【請求項34】
前記フリースは、コールド接着剤で形成されていることを特徴とする請求項33の接着スレッドのフリース。
【請求項35】
前記接着剤は、水溶性を有することを特徴とする請求項33又は34の接着スレッドのフリース。
【請求項36】
前記接着スレッドのフリースは、有孔又は無孔のフィルム、若しくは三次元の形状の物体として構成されていることを特徴とする請求項33ないし35の接着スレッドのフリース。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【図2】
【図3】
【図4A】
【図4B】
【図4C】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図5D】
【図6】
【公表番号】特表2009−509734(P2009−509734A)
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−532644(P2008−532644)
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【国際出願番号】PCT/EP2006/009281
【国際公開番号】WO2007/036338
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(508093609)イナテク・ゲーエムベーハー (3)
【氏名又は名称原語表記】Inatec GmbH
【住所又は居所原語表記】Schneiderstrasse 73, 40764 Langenfeld, Germany
【Fターム(参考)】
【公表日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年9月25日(2006.9.25)
【国際出願番号】PCT/EP2006/009281
【国際公開番号】WO2007/036338
【国際公開日】平成19年4月5日(2007.4.5)
【出願人】(508093609)イナテク・ゲーエムベーハー (3)
【氏名又は名称原語表記】Inatec GmbH
【住所又は居所原語表記】Schneiderstrasse 73, 40764 Langenfeld, Germany
【Fターム(参考)】
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