説明

搬送装置

【課題】車両を持ち上げた際に枠体構造物が浮き上がることを防止し、かつ、安定的な走行を行うことができる搬送装置を提供する。
【解決手段】車両100が内部を通過できる金属製の枠体構造物2と、枠体構造物2に軸支されて地面に敷設される2本の軌条上を走行するための車輪100aと、車輪100aに回転駆動力を付与する走行モータ22と、枠体構造物2において、互いに対向して装着された一対の昇降部材7と、昇降部材7にそれぞれ設置されており、互いに対向する側に張り出す車両把持部材5とを備え、車両把持部材5で車両100の車輪3を保持しつつ昇降部材7を上昇させて車両100の車輪100aを持ち上げた状態で車両100を搬送する搬送装置1であって、枠体構造物2に軸支されて車輪100aに従動する補助輪6と、枠体構造物2における補助輪6を軸支する部分の上部において、昇降部材7の上下動を行う昇降用アクチュエータ8とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両の前輪を持ち上げて搬送する搬送装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンテナを搭載した車両をX線検査する場合には、車両を搬送するための搬送装置が用いられる。
かかる搬送装置は、車両の前輪又は後輪を持ち上げつつ自走可能に構成されるものであり、車両及びコンテナをX線が照射される遮蔽室内を通過させて、車両及びコンテナのX線検査を行うものであり、例えば、以下の特許文献が開示されている。
【0003】
特許文献1の「X線検査方法」は、X線を照射する遮蔽室の下方に、台車用通路を形成し、その通路を自走する搬送台車で、車両の前輪を持ち上げて、遮蔽室を通過させるものである。
【0004】
特許文献2の「搬送装置」は、X線を照射する遮蔽室の下方には台車用通路を形成せず、車両の前方から車両の前輪を持ち上げて自走する地上牽引式搬送台車である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003−287507号公報、「X線検査方法」
【特許文献2】特開2007−331852号公報、「搬送装置」
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ここで、上記特許文献1に記載の搬送台車では、車両の前輪を持ち上げるための車両把持部材が搬送台車の上部に配設されているので、遮蔽室の地下に台車用通路を形成し、その台車用通路に搬送台車を配置する必要があるため、台車用通路を形成するためのコストがかかるという問題点があった。
【0007】
この問題点について、図7(a)に示すように、車両100を昇降させるため昇降部材503が略L字状に形成され、その角部が枠体構造物501に軸支されると共に、上端部がシリンダ505の先端に固定されている搬送装置500を用いた場合、遮蔽室の地下に台車用通路を形成する必要がなくコストの低減を図ることが可能となるが、枠体構造物501の走行方向側(図7(a)左側)が浮き上がってしまうため、ウエイト部材506を配設する必要があった。
【0008】
さらに、図7(b)に示す搬送装置600のように、昇降部材604を枠体構造物601と分離した構造にすることによって、図7(a)のようにウエイト部材506を配設する必要はなくなるが、車両を持ち上げるときの車両把持部材605にかかる荷重によるねじりモーメントが昇降部材604にかかり、結合部610の部材はピン結合で隙間があるため、傾きが生じやすく、走行が不安定になることがあった。
【0009】
本発明は、上述した問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、車両を持ち上げた際に枠体構造物が浮き上がることを防止し、かつ、安定的な走行を行うことができる搬送装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明によれば、車両が内部を通過できる金属製の枠体構造物と、
該枠体構造物に軸支されて地面に敷設される2本の軌条上を走行するための車輪と、
該車輪に回転駆動力を付与する走行モータと、
前記枠体構造物において、互いに対向して装着された一対の昇降部材と、
該昇降部材にそれぞれ設置されており、互いに対向する側に張り出す車両把持部材とを備え、
前記車両把持部材で車両の車輪を保持しつつ前記昇降部材を上昇させて前記車両の車輪を持ち上げた状態で前記車両を搬送する搬送装置であって、
前記枠体構造物に軸支されて前記車輪に従動する補助輪と、
前記枠体構造物における前記補助輪を軸支する部分の上部において、前記昇降部材の上下動を行う昇降用アクチュエータとを備える、ことを特徴とする搬送装置が提供される。
【0011】
前記車両把持部材は、前記昇降部材の張り出し方向先端側に配置される第1車両把持部材及び該第1車両把持部材よりも前記枠体構造物の走行モータ側に配置される第2車両把持部材とで構成されており、
前記第1車両把持部材及び前記第2車両把持部材は、前記枠体構造物内において構成される支持部材によって前記昇降部材に支持されており、前記昇降部材に結合して設置された車両把持部材用アクチュエータによって、前記支持部材を中心に前記昇降部材に対して一定の回転角が与えられるように駆動されるようになっており、
前記支持部材は、前記枠体構造物に貫通しており、該枠体構造物の内部において回転と昇降移動を可能とするための軸受を介して前記枠体構造物に支持されている。
【0012】
また、前記昇降用アクチュエータは、前記昇降部材を上下動するに際して前記支持部材を平行又は垂直に設置し、前記支持部材が前記軸受の内部を上下に滑らせることで前記昇降部材を案内し昇降させる。
【0013】
また、前記枠体構造物は、複数の門形状枠体構造物から構成されており、
前記車両把持部材に最も近い側に設けられる前記門形状枠体構造物は、それ以外の門形状枠体構造物よりも幅広く作られている。
【発明の効果】
【0014】
上記本発明の構成によれば、枠体構造物に軸支された補助輪の上部に設置された第2駆動部材が昇降部材の上下動を行うことによる車両の昇降を行うことによって、車両を持ち上げた際に枠体構造物が浮き上がることを防止し、かつ、安定的な走行を行うことができる。

【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の第1実施形態における搬送装置の側面図である。
【図2】本発明の第1実施形態における搬送装置の正面図及び上面図である。
【図3】本発明の第1実施形態におけるX線検査装置の説明図である。
【図4】本発明の第1実施形態の搬送装置において昇降部材が上昇する場合の模式図である。
【図5】本発明の第2実施形態における搬送装置の側面図
【図6】本発明の第3実施形態における搬送装置の側面図
【図7】従来の搬送装置を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の好ましい実施形態を、図面を参照して説明する。なお各図において、共通する部分には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
【0017】
図1は、本発明の第1実施の形態における搬送装置1の側面図である。
また、図2(a)は、搬送装置1の正面図であり、図2(b)は、搬送装置1の上面図である。
なお、図1及び図2(b)では、車両100及びコンテナ101の一部のみが図示されている。
【0018】
まず、図1を参照して搬送装置1の全体構成について説明する。図1及び図2に示すように、搬送装置1は、車両100の前輪100aを持ち上げた状態で自走して車両100を所定位置に搬送するためのものであり、略門形状に形成される枠体構造物2と、その枠体構造物2に軸支される車輪3a、3bと、枠体構造物2の走行方向一端側(図1及び図2(b)右側)から張り出し、結合部材10で一体に結合された枠体構造物4と、その枠体構造物4に昇降可能に軸支される一対の車両把持部材5と、地面に敷設される軌条111上を転動する補助輪6と、車両100の前輪100aを持ち上げるための昇降部材7と、その昇降部材7を昇降させる駆動力を付与する昇降用アクチュエータ8と、車両把持部材5を揺動させる駆動力を付与する車両把持部材用アクチュエータ9と、枠体構造物4を枠体構造物2に対して支持するための結合部材10を主に備えて構成されている。
枠体構造物2と枠体構造物4とは材質、形状寸法が同一でない場合があり結合部材10で結合する構成としている。ただし、制約が無ければ枠体構造物4は下側連結部2dを延長した一体部材とし結合部材10を省略する構成でもよい。
【0019】
枠体構造物2は、図1及び図2に示すように、枠体構造物2の走行方向両端側(図1及び図2(b)左右側、図2(a)紙面垂直方向手前側及び奥側)に形成される略門形の一対の門部2aと2e、それら一対の門部2a、2eの上部を互いに連結する上側連結部2bと、一対の門部2aと2eの中央を互いに連結する中央連結部2cと、一対の門部2aと2eの下部を互いに連結する下側連結部2dとを備えて構成されている。
なお、門部2aと2eは、その高さ寸法が車両100に搭載されたコンテナ101の高さ寸法よりも大きく設定されると共に幅寸法が車両100及びコンテナ101の幅寸法以上に設定され、コンテナ101を搭載した車両100が門部2aと2eを通過可能に構成されている。
【0020】
そして、門部2aと2eの枠体構造物2の走行方向と直交する方向(図1紙面垂直方向奥側、図2(a)左側及び図2(b)上側)には、後述する走行モータ22及び油圧ユニット23を制御するための制御盤21が張り出し固定され、門部2aと2eの枠体構造物2の走行方向一端側(図1右側)であって幅方向両側には、後述する衝突防止部材24が張り出し固定されている。
【0021】
また、下側連結部2dの上面には、油圧ユニット23が載置され、下側連結部2dの下面には、後述する走行モータ22及び車輪3を把持するための把持部材25が固定されている。
【0022】
車輪3は、図1及び図2(a)に示すように、軌条111上を転動するものであり、各把持部材25に4つの車輪3がそれぞれ配置される。
【0023】
また、枠体構造物2の走行方向側であって幅方向両端側に配置される駆動輪3a、3bは、上述したように、走行モータ22により回転駆動し、駆動輪3a、3b以外の車輪である従動輪6は、枠体構造物2、4の走行に従動して回転する。
【0024】
なお、枠体構造物2の走行方向に配置される駆動輪3a、3b同士の離間寸法は、後述する図3に記載の軌条111の隙間寸法d1〜d3よりも大きく設定されている。
【0025】
枠体構造物4は、図1及び図2(b)に示すように、結合部材10を介して枠体構造物2に支持される。一対の部材である門部2a、2eについて枠体構造物2の走行方向と直交する方向(図1紙面垂直方向及び図2(b)上下方向)の両端にそれぞれ配置されつつ、枠体構造物2と対向する側(図1及び図2(b)右側)へ向けて張り出している。2eが2aより大きな部材で構成されている。
【0026】
また、枠体構造物4の張り出し方向先端側(図1及び図2(b)右側)には、略円筒状の先端部材41が配設され、その先端部材41よりも小径に設定されつつ先端部材41に外嵌される当接部材42が枠体構造物2の走行方向(図1及び図2(b)左右方向)に伸縮可能に構成されている。かかる当接部材42が縮むことにより、後述するストッパ部材111aと当接部材42との当接による衝撃を吸収することができる。
【0027】
車両把持部材5は、図1及び図2(b)に示すように、昇降部材7の下面に支持部材71、72によって揺動と昇降可能に軸支される2本の第1及び第2車両把持部材51、52で構成されるものであり、第1車両把持部材51が昇降部材7の張り出し方向先端側(図1及び図2(b)右側)に配置され、第2車両把持部材52が第1車両把持部材51よりも枠体構造物2側(図1及び図2(b)左側)に配置されている。
【0028】
そして、第1及び第2車両把持部材51、52は、後述する車両把持部材用アクチュエータ9の伸縮により揺動して、所定位置に配置された車両100の前輪100aを把持する。なお、昇降部材7が下降した状態でも、第1及び第2車両把持部材51、52と地面との間に小さな隙間が形成され、第1及び第2車両把持部材51、52が車両把持部材用アクチュエータ9の伸縮により容易に揺動可能となる。
【0029】
補助輪6は、図1に示すように、枠体構造物4に2つ設けられ、それぞれ軸支されるものであり、軌条111(図2(a))上を転動可能に構成されている。
【0030】
昇降部材7は、図1に示すように、枠体構造物4の内に所定距離を隔てて軸支される第1支持部材71と、第2支持部材72と、昇降部材7が結合し、その結合部分は回転自在に支持され、第1と第2の支持部材はその底面を車両把持部材51、52に結合されて昇降部材7と共同して昇降するよう構成されている。
【0031】
枠体構造物4の内に所定距離を隔てて軸支される第1支持部材71と、第2支持部材72とは枠体構造物4内に軸受(図示しない)を持ち、回転と昇降ができる摺動可能な形で支持されている。
【0032】
車両把持部材用アクチュエータ9は、図2(b)に示すように、昇降部材7の下面に2つ設けられるものであり、昇降部材7の(図2(b))右側に配置される第1車両把持部材用アクチュエータ91と、その第1車両把持部材用アクチュエータ91よりも枠体構造物2側(図2(b))左側に配置される第2車両把持部材用アクチュエータ92とを備えて構成されている。
【0033】
第1車両把持部材用アクチュエータ91は、昇降部材7の上または下面に固定される固定部材76に軸支されるものであり、その先端部が昇降部材7に回転可能に軸支される第1回転部材93に軸支されている。
【0034】
なお、第1回転部材93は、第1車両把持部材51の軸を固定しており、第1回転部材93の回転に追動して第1車両把持部材51が揺動する。
【0035】
即ち、枠体構造物2の走行方向と直交する方向(図2(b)上下方向)の一端側(図2(b))上側に配設される昇降部材7において、第1車両把持部材用アクチュエータ91が縮んだ状態では、第1車両把持部材51は、対向する昇降部材7側(図2(b)下側)へ向けて張り出している。そして、第1車両把持部材用アクチュエータ91が伸長することで、第1回転部材93を反時計方向(図2(b)左回り方向)に約90°回転させ、第1車両把持部材51を先端部材41の下方(図2(b)紙面奥方)まで反時計方向に約90°揺動させる。
【0036】
同様に、枠体構造物2の走行方向と直交する方向の他端側(図2(b)下側)に配設される昇降部材7において、第1車両把持部材用アクチュエータ91が縮んだ状態では、第1車両把持部材51は、対向する昇降部材7側(図2(b)上側)へ向けて張り出している。そして、第1車両把持部材用アクチュエータ91が伸長することで、第1回転部材93を時計方向(図2(b)右回り方向)に約90°回転させ、第1車両把持部材51を先端部材41の下方まで時計方向に約90°揺動させる。
【0037】
第2車両把持部材用アクチュエータ92は、昇降部材7の上面又は下面に軸支されるものであり、その先端部が昇降部材7の上面又は下面に回転可能に軸支される略L字状の第2回転部材94に軸支されている。
【0038】
なお、第2回転部材94は、第2車両把持部材52の軸を固定しており、第2回転部材94の回転に追動して第2車両把持部材52が揺動する。
【0039】
即ち、枠体構造物2の走行方向と直交する方向の一端側(図2(b)上側)に配設される昇降部材7において、第2車両把持部材用アクチュエータ92が縮んだ状態では、第2車両把持部材52は、対向する昇降部材7側(図2(b)下側)へ向けて張り出している。そして、第2車両把持部材用アクチュエータ92が伸長することで、第2回転部材94を時計方向に約90°回転させ、第2車両把持部材52を昇降部材7の下方(図2(b)紙面奥方)まで時計方向に約90°揺動させる。
【0040】
同様に、枠体構造物2の走行方向と直交する方向の他端側(図2(b)下側)に配設される昇降部材7において、第2車両把持部材用アクチュエータ92が縮んだ状態では、第2車両把持部材52は、対向する昇降部材7側(図2(b)上側)へ向けて張り出している。そして、第2車両把持部材用アクチュエータ92が伸長することで、第2回転部材94を反時計方向に約90°回転させ、第2車両把持部材52を昇降部材7の下方まで反時計方向に約90°揺動させる。
【0041】
以上のように構成された車両把持部材5を第1及び第2車両把持部材用アクチュエータ91、92が伸長した状態、即ち、第1車両把持部材51を先端部材41の下方に配置し、かつ、第2車両把持部材52を昇降部材7の下方に配置した状態で、車両100を所定位置に配置する。その後、第1及び第2車両把持部材用アクチュエータ91、92を縮ませる、即ち、第1及び第2車両把持部材51、52を対向する昇降部材7側へ張り出すように揺動させることにより、第1及び第2車両把持部材51、52が車両100の前輪100aを把持する。
なお、図2(b)では、車両把持部材51、52をそれぞれ支持する部材として第1支持部材71及び第2支持部材72を用いているが、単一の支持部材によって車両把持部材51、52の両方を支持し、かつ、旋回させる構成であってもよい。
【0042】
更に、第1及び第2車両把持部材51、52が前輪100aを把持した状態で、昇降用アクチュエータ8を伸長させることで、昇降部材7が上昇して、車両100が持ち上げられる。
【0043】
制御盤21は、図1及び図2に示すように、走行モータ22及び油圧ユニット23を制御するためのものであり、例えば、走行モータ22を制御して枠体構造物2の走行速度を設定し、または、油圧ユニット23を制御して昇降用アクチュエータ8及び車両把持部材用アクチュエータ9の伸縮を行う。
【0044】
走行モータ22は、図1に示すように、後述する駆動輪3a、3bを駆動させるためのものであり、駆動減速器22aを時計方向及び反時計方向(図1右回り方向及び左回り方向)に回転させる。そして、駆動減速器22aの回転により、駆動減速器22a及び後述する車輪3bに直結する駆動軸22bを介して駆動輪3bを回転させ、枠体構造物2と4を走行させる。なお、軌条111の隙間部でも走行可能とするため、駆動輪3aと駆動輪3bとをチェーン22cにより駆動させている。
【0045】
油圧ユニット23は、図1に示すように、昇降用アクチュエータ8、及び車両把持部材用アクチュエータ9の伸縮を行うためのものであり、制御盤21から連結するケーブル(図示せず)を介して油圧ユニット23から昇降用アクチュエータ8及び車両把持部材用アクチュエータ9内の油圧を変化させ、昇降用アクチュエータ8、及び車両把持部材用アクチュエータ9を伸縮させる。
【0046】
衝突防止部材24は、図1に示すように、2本の支持部材24a、支持部材24bを介して門部2aの枠体構造物2の走行方向一端側(図1右側)であって幅方向両端側の側面に固定されており、車両100が左右いずれかに限界以上に寄せたまま移動させた後、枠体構造物2を後退させた場合の衝突防止用である。
【0047】
把持部材25は、図1及び図2(a)に示すように、車輪3の両側面に配置されつつ車輪3を把持して、車輪3を回転可能に軸支する。
更に、第1及び第2車両把持部材51、52が前輪100aを把持した状態で、昇降用アクチュエータ8を伸長させることで、昇降部材7が上昇して、車両100が持ち上げられる。
【0048】
次に、図3を参照してX線検査装置110について説明する。図3(a)は、X線検査前の車両100が配置されるX線検査装置110を模式的に示す上面図であり、図3(b)は、X線検査中の車両100が配置されるX線検査装置110を模式的に示す上面図であり、図3(c)は、X線検査後の車両100が配置されるX線検査装置110を模式的に示す上面図である。
【0049】
図3(a)に示すように、X線検査装置110は、車両100及びコンテナ101のX線検査を行う装置であり、地面に敷設される軌条111と、その軌条111上を自走して車両100を搬送する搬送装置1(1号機1A及び2号機1B)と、その搬送装置1に搬送される車両100にX線を照射するX線照射装置121と、そのX線照射装置121が配設されると共に区画形成される遮蔽室120と、軌条111に並設される走行集電装置124とを主に備えて構成されている。
【0050】
軌条111は、搬送装置1が自走するために地面に敷設される搬送路であり、その両端側(図3(a)左右側)には、当接部材42の高さ寸法よりも大きな高さ寸法を有するストッパ部材111a、111bが地面から立設され、搬送装置1の走行を規制している。
【0051】
また、後述する進入扉122及び退出扉123と対応する位置には、隙間寸法d1、d3を有する隙間が形成され、進入扉122及び退出扉123が搬送装置1の走行方向と直交する方向(図3(a)上下方向)にスライド可能に構成されている。
【0052】
更に、後述するX線照射装置121のX線照射方向(図3(a)下方向)延長線上には、隙間寸法d2を有する隙間が形成され、X線検査時に軌条111が投影されることを防止している。
【0053】
搬送装置1は、枠体構造物2の側面に配設される集電装置(図示せず)と走行集電装置124とが係合しつつ走行集電装置124から供給される電気により軌条111上を自走可能に構成されるものであり、本実施形態では、遮蔽室120進入側(図3(a)右側)に配置される1号機1Aと遮蔽室120の退出側(図3(a)左側)に配置される2号機1Bとが軌条111上に設けられている。
【0054】
X線照射装置121は、遮蔽室120の側壁及び天井に配置されてX線を照射する装置であり、水平方向(図3(a)上下方向)及び鉛直方向(図3(a)紙面垂直方向)にX線が照射される。照射されたX線により、画像処理装置(図示せず)で画像処理される。
【0055】
遮蔽室120は、搬送装置1の搬送経路の中央付近に配設されるものであり、搬送装置1の進入側(図3(a)右側)及び退出側(図3(a)左側)に開閉可能な進入扉122及び退出扉123がそれぞれ配設され、それら進入扉122及び退出扉123が閉まることにより区画形成される。
【0056】
また、遮蔽室120内には、X線照射装置121、X線検出器等が配設されており、X線の照射時に進入扉122及び退出扉123が閉じられて、X線が外部に漏出することを防止している。
【0057】
走行集電装置124は、搬送装置1に電気を供給し、搬送装置1と地上制御盤(図示せず)との信号変換を可能とするためのものであり、進入扉122及び退出扉123と対応する位置に隙間寸法d1、d3を有する隙間が形成され、進入扉122及び退出扉123が搬送装置1の走行方向と直交する方向にスライド可能に構成されている。また、X線照射装置121のX線照射方向延長線上に隙間寸法d2を有する隙間が形成され、X線検査時に走行集電装置124が投影されることを防止している。
【0058】
なお、走行集電装置124と係合して電気を確保する集電装置は、枠体構造物2の側面に複数配設され、各集電装置の枠体構造物2の走行方向(図3(a)左右方向)における離間寸法が隙間寸法d1〜d3よりも大きく設定されている。これにより、一の集電装置が走行集電装置124の隙間に位置する場合でも、他の集電装置が走行集電装置124と係合して、電気を確保することができる。
【0059】
以上のように構成されたX線検査装置110において、図3(a)に示すように、X線検査が行われる車両100が搬入される前の状態では、1号機1Aは、遮蔽室120の進入側(図3(a)右側)に待機し、2号機1Bは、遮蔽室120の退出側(図3(a)左側)に待機している。
【0060】
そして、待機している1号機1Aの昇降部材7に挟まれる位置に車両100を移動させ、1号機1Aの車両把持部材5を揺動させて車両100の前輪100aを把持する。車両把持部材5が前輪100aを把持した状態で昇降部材7を上昇させて、前輪100aを持ち上げ車両100を搬送する。
【0061】
次に、図3(b)に示すように、前輪100aを持ち上げた1号機1Aは、車両100がX線照射装置121と進入扉122との間に位置するように車両100を搬送し、昇降部材7を下降させた後に、車両把持部材5を揺動させて車両100をX線照射装置121と進入扉122との間に配置する。車両100を降ろした1号機1Aは、遮蔽室120の進入側(図3(b)右側)へ向けて走行して、当接部材42とストッパ部材111aとが当接する位置まで移動する。
【0062】
また、遮蔽室120の退出側(図3(b)左側)で待機した2号機1Bは、遮蔽室120の進入側へ向けて走行して、昇降部材4がX線照射装置121と進入扉122との間に位置する車両100を挟む位置まで移動する。なお、2号機1Bが遮蔽室120へ進入した際に進入扉122及び退出扉123が閉じられ、遮蔽室120内が閉塞される。
【0063】
そして、2号機1Bは、車両把持部材5を揺動させて車両100の前輪100aを把持し、昇降部材4を上昇させて前輪100aを持ち上げる。その後、X線照射装置121からX線が照射された状態で、2号機1Bを退出扉123手前まで等速移動させて、X線を等間隔で車両100及びコンテナ101に照射する。
【0064】
次に、図3(c)に示すように、進入扉122及び退出扉123が開放され、前輪100aを持ち上げた2号機1Bは、遮蔽室120の退出側(図3(c)左側)へ向けて走行して、枠体構造物2とストッパ部材111bとが当接する位置まで移動する。そして、昇降部材7を下降させた後に、車両把持部材5を揺動させて車両100を降ろし、車両100及びコンテナ101のX線検査を終了する。
【0065】
一方、当接部材42とストッパ部材111aとが当接する位置で待機した1号機1Aは、次にX線検査を行う車両100の前輪100aを持ち上げた状態で待機している。そして、前輪100aを持ち上げた状態で遮蔽室120へ向けて移動して、上述した検査工程を繰り返す。
【0066】
次に、図4を参照して昇降部材7の昇降動作について説明する。図4(a)は、昇降部材7が上昇する前の状態を示す図であり、図4(b)は、昇降部材7が上昇した後の状態を示す図である。なお、図4では、車両把持部材用アクチュエータ9及び回転部材93、94(図2(b))が図示されている。また、車両100の一部のみが図示されると共に、車両100が1点鎖線で図示されている。
【0067】
図4(a)に示すように、昇降部材7が上昇する前の状態では、第1及び第2車両把持部材51、52により車両100の前輪100aが把持されておらず、前輪100aが接地している。
【0068】
また、昇降用アクチュエータ8は縮んだ状態に保持されており、各第1及び第2支持部材71、72が枠体構造物4に対し昇降部材7につながる部材類を保持し形成されている。
【0069】
次に、図4(b)に示すように、第1及び第2車両把持部材51、52により車両100の前輪100aが把持されたのち昇降用アクチュエータ8が昇降部材7上向きに伸長することにより、第1及び第2支持部材71、72の連結部が昇降部材7の動きに協働して、案内しながら動く。
【0070】
その結果、第1及び第2支持部材71、72に結合されている車両把持部材51、52が持ち上げられる。
【0071】
以上のように、昇降用アクチュエータ8が伸長することにより、昇降部材7を上昇させ、車両把持部材5に把持された前輪100aを持ち上げる。
【0072】
このように、昇降用アクチュエータ8が枠体構造物4を地面に対して押し下げる方向で昇降部材7を上昇させるように構成されているので、車両100の荷重が昇降部材7にかかった際に、補助輪6で荷重を受けるので、枠体構造物2の走行方向他端側(図4(b)左側)が浮き上がることがない。
【0073】
ここで、従来の搬送装置500では、図7(a)に示すように、自走する枠体構造物501と、その枠体構造物501に軸支され走行方向一端側(図7右側)から張り出す昇降部材503と、その昇降部材503に揺動可能に軸支される車両把持部材504とを備えて構成されている。
【0074】
そして、枠体構造物501に固定されると共に昇降部材503の一端側(図7(a)上側)に軸支されるシリンダ505が縮むことにより、昇降部材503の角部を中心として回動させて車両100の前輪100aを持ち上げる。
【0075】
このように、枠体構造物2の走行方向一端側から張り出した昇降部材503及び車両把持部材504が車両100の前輪100aを持ち上げるので、車両100の荷重がかかる車両把持部材504の配置位置である力点と枠体構造物501を地面に対して支持する車輪507の配置位置が、支点となり、荷重と支点との離間距離が大きくなる。
【0076】
その結果、枠体構造物501にかかる回転モーメントが大きくなり、枠体構造物501の走行方向他端側(図7(a)左側)が浮き上がるおそれがあるため、枠体構造物501の走行方向他端側が浮き上がることを防止するためのウエイト部材506を配設する必要があった。
【0077】
これに対し、本発明の搬送装置1では、図4(b)に示すように、枠体構造物4と補助輪6との間に介設される第1及び第2支持部材71、72が昇降部材7を地面に対して支持して、枠体構造物2の走行方向他端側が浮き上がることがないので、枠体構造物2の浮き上がり防止用のウエイト部材506(図7)を配設することを不要として、その分、現地据付の手間を省くと共にコストの低減を図ることができる。
【0078】
また、枠体構造物2にウエイト部材506を配設することが不要となるので、枠体構造物2全体の重量が増大することを抑制して、枠体構造物2を走行させるための走行モータ22の駆動容量が増大することを抑制することができる。
【0079】
また、軌条に与える負荷も軽くなるので軌条の磨耗が軽減される。
【0080】
更に、各第1及び第2支持部材71、72は、搬送装置1の走行方向における第1及び第2車両把持部材51、52の中心からほぼ同一間隔を隔ててそれぞれ配置されているので、各第1及び第2支持部材71、72にかかる車両100の荷重をほぼ均等に分散することができる。
【0081】
昇降部材7が軽量な部材になる分、昇降部材7を支持するために必要な昇降用アクチュエータ8の駆動力を小さくすることができる。
【0082】
また、図2(b)で車両把持部材5の形状を「く」の字に形成する。これにより各補助輪6同士の離間寸法は、軌条111の隙間の隙間寸法d1〜d3(図3)よりも大きく設定されている。これにより、一の補助輪6が軌条111の隙間から脱落した際に、他の補助輪6が軌条111の隙間から脱落することを防止できる。
【0083】
また、補助輪6の直径を駆動輪3とほぼ同等又はそれ以上にすることができ、軌条と車輪の面圧を軽減し、軌条の磨耗を軽減する効果がある。
【0084】
同様に、枠体構造物2に軸支される車輪3は、上述したように、駆動輪3a、3b(図1)同士の離間寸法が軌条111の隙間の隙間寸法d1〜d3よりも大きくなるように設定されている。これにより、一の車輪3が軌条111の隙間から脱落した際に、他の車輪3が軌条111の隙間から脱落することを防止できる。
【0085】
ここで、図7(a)の昇降部材503が枠体構造物500に軸支される回転タイプで構成される場合では、昇降部材503が枠体構造物500の軸支点を中心に回転するため、昇降部材503の上昇時において、枠体構造物500から離間するに従い昇降部材と地面との離間距離が大きくなる。そのため、各第1及び第2支持部材は、昇降部材503に軸支される軸支位置に応じて伸縮寸法を変化させる必要がある。
【0086】
これに対し本発明の図1では、昇降部材7が枠体構造物4に対して平行移動する場合では、昇降部材7と地面との離間距離を平行に保ったまま昇降部材7を移動させることができる。即ち、各第1及び第2支持部材71、72の摺動寸法を昇降部材7に軸支される軸支位置にかかわらず同一になるので、各第1及び第2支持部材71、72の部品を共通化して、部品コストの低減を図ることができる。
【0087】
図7(b)における搬送装置では、昇降部材604が枠体構造物601に支持装置610で結合されている。この支持装置610は車両重量が車両把持部材605に係り昇降装置604との間に生じたモーメントをすべて受けて、ねじられながら、枠体構造物601に伝えるために、枠体構造物601が剛性があっても、支持装置の剛性でねじり変形が発生する。その量は非常に大きく、それを避けるには支持装置610が枠体構造物601相当にまで巨大化しなくては受けられない力となる。
本発明によればこの支持装置610が必要なく枠体構造物2と枠体構造物4とが一体に固定して構成できるので、枠体構造物4に発生する先述のモーメントは枠体構造物2のモーメントとなり、枠体構造物2の門形状の枠体構造物の剛性で受け止めるので非常に変形が少なくなり、走行中の揺れや振動による変動荷重に対しても剛性が高く、安定した走行ができる構造にできている。
【0088】
次に、図5を参照して、第2実施形態について説明する。第1実施の形態では、車両把持部材用アクチュエータ91、92が昇降部材7の下に配置されて、できるだけ、X線照射の影にならないようシリンダの位置を隠した構造であるが、実施に当たって、車両把持部材用アクチュエータ91、92を昇降装置7の上面に配置して広い空間を取る構造も可能である。その場合第1支持装置71と第2支持装置72の上面に回転部材93、94を固定し、固定部材75、76を昇降部材7の上面に固定する構造にすることもできる。
【0089】
図5の場合、昇降用アクチュエータ8によって枠体構造物4に対し昇降部材7を押し上げることで、昇降部材7に結合される第1、第2支持部材71、72に車両把持部材51、52が結合されているので、協働して昇降し、車両を搬送することができる。
【0090】
なお、類似の形態として、車両把持部材用アクチュエータ91、92および昇降用アクチュエータ8の配置は、枠体構造物4の上と下だけでなく、その中間に配置して構成しても良い。
【0091】
図6は、図2(b)の形状を変更した一例を示す
【0092】
図6を参照して、第3の実施形態について説明する。車両把持部材51、52を揺動させるためのシリンダは枠体構造物4の内側でも外側でも左右どちらでも配置ができ、どのように配置しても揺動させる配置であれば構造は機能を発揮することができる。
図6の下側の図では車両把持部材が直角に出るときに第1車両把持部材用アクチュエータ91は押し切った位置にあるが、このように部分的にシリンダの作用の向きを変更することでも同様の効果が得られる構成ができる。
なお、図6では、車両把持部材51、52をそれぞれ支持する部材として第1支持部材71及び第2支持部材72を用いているが、単一の支持部材によって車両把持部材51、52の両方を支持し、かつ、旋回させる構成であってもよい。
【0093】
また、シリンダの各長さは揺動を必要に満たす範囲でそれぞれ異なった長さでもよく、また油圧を使わず、電動モータとネジで構成(図示省略)して同一の機能を発揮する構成でも良い。部分的に油圧シリンダ、電動モータでも構成することができる。どのような組み合わせで構成しても良い。
【0094】
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
【0095】
例えば、本実施の形態における補助輪6は2つで構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、3つ以上配設する構成でもよい。
【0096】
また、本実施の形態における車両把持部材5は、2本の第1及び第2車両把持部材51、52が揺動して車両100の前輪100aを把持するように構成されているが、必ずしもこれに限られるものではなく、例えば、平板に溝を凹設し、その溝と前輪100aとを係合させて前輪100aを保持するように構成してもよい。
【符号の説明】
【0097】
1 搬送装置、2 枠体構造物、2a 門部、2b 上側連結部、2c 中央連結部、
2d 下側連結部、2e 門部、3 車輪(駆動輪)、3a 車輪(駆動輪)、
3b 車輪(駆動輪)、4 枠体構造物、5 車両把持部材、6 補助輪(従動輪)、
7 昇降部材、8 昇降用アクチュエータ、9 車両把持部材用アクチュエータ、
10 結合部材、21 制御盤、22 走行モータ、22a 駆動減速器、
22b 駆動軸、23 油圧ユニット、24 衝突防止部材、24a 支持部材、
24b 支持部材、25 把持部材、41 先端部材、42 当接部材、
51 第1車両把持部材、52 第2車両把持部材、71 第1支持部材、
72 第2支持部材、75 固定部材、76 固定部材、
91 第1車両把持部材用アクチュエータ、92 第2車両把持部材用アクチュエータ、
93 第1回転部材、94 第2回転部材、100 車両、
100a 車輪(前輪)、101 コンテナ、110 X線検査装置、
111 軌条、111a ストッパ部材、111b ストッパ部材、
120 遮蔽室、121 X線照射装置、122 進入扉、123 退出扉、
124 走行集電装置、d1 隙間寸法、d2 隙間寸法、d3 隙間寸法

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両が内部を通過できる金属製の枠体構造物と、
該枠体構造物に軸支されて地面に敷設される2本の軌条上を走行するための車輪と、
該車輪に回転駆動力を付与する走行モータと、
前記枠体構造物において、互いに対向して装着された一対の昇降部材と、
該昇降部材にそれぞれ設置されており、互いに対向する側に張り出す車両把持部材とを備え、
前記車両把持部材で車両の車輪を保持しつつ前記昇降部材を上昇させて前記車両の車輪を持ち上げた状態で前記車両を搬送する搬送装置であって、
前記枠体構造物に軸支されて前記車輪に従動する補助輪と、
前記枠体構造物における前記補助輪を軸支する部分の上部において、前記昇降部材の上下動を行う昇降用アクチュエータとを備える、ことを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
前記車両把持部材は、前記昇降部材の張り出し方向先端側に配置される第1車両把持部材及び該第1車両把持部材よりも前記枠体構造物の走行モータ側に配置される第2車両把持部材とで構成されており、
前記第1車両把持部材及び前記第2車両把持部材は、前記枠体構造物内において構成される支持部材によって前記昇降部材に支持されており、前記昇降部材に結合して設置された車両把持部材用アクチュエータによって、前記支持部材を中心に前記昇降部材に対して一定の回転角が与えられるように駆動されるようになっており、
前記支持部材は、前記枠体構造物に貫通しており、該枠体構造物の内部において回転と昇降移動を可能とするための軸受を介して前記枠体構造物に支持されている、ことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。
【請求項3】
前記昇降用アクチュエータは、前記昇降部材を上下動するに際して前記支持部材を平行又は垂直に設置し、前記支持部材が前記軸受の内部を上下に滑らせることで前記昇降部材を案内し昇降させる、ことを特徴とする請求項2に記載の搬送装置。
【請求項4】
前記枠体構造物は、複数の門形状枠体構造物から構成されており、
前記車両把持部材に最も近い側に設けられる前記門形状枠体構造物は、それ以外の門形状枠体構造物よりも幅広く作られている、ことを特徴とする請求項1に記載の搬送装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−171770(P2012−171770A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−37853(P2011−37853)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000198318)株式会社IHI検査計測 (132)
【Fターム(参考)】