携帯型液体酸素貯蔵ユニット
携帯型液体酸素PLOXユニット30及び充填方法が開示される。LOXユニットはLOX容器32を含む。流入ライン40はLOX供給からのLOXをLOX容器に給送し、そして流出ライン54は、ユーザによる最終的な摂取のためにLOX容器からLOXを給送する。排気ライン102は、LOX容器の内部を雰囲気に連通する。排気バルブは、選択的に雰囲気にLOX容器を連通するために排気ラインに結合される。自動遮断アセンブリ110は、LOX容器中のLOXが予め定められたレベルに到達したときに、実質的に排気ラインを遮断するために排気ラインに結合している。自動遮断アセンブリに結合しているリセット素子は、その後の充填のために、自動遮断アセンブリの少なくとも一部が排気ラインを非ブロック化する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型液体酸素(PLOX)ユニットを満たすためのシステム及び方法に関し、特に、自動的にPLOXユニットへのLOXの流れを遮断して、「ハンズフリー」充填を可能にするシステム及び方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
患者への補充酸素の供給は、肺/呼吸問題に苦しんでいる個人に一般的に処方される。補充酸素の処方及び供給は、十分な酸素レベルが患者によって受け取られることを保証するように行われる。補充酸素が処方される場合がある状況は、慢性閉塞性肺疾患(例えば喘息)に悩む個人及び病的な又は傷害性肺臓に苦しむ個人を含む。
【0003】
液体酸素("LOX")システムを用いて補充酸素を供給することが知られている。従来のLOXシステムは、ユーザの自宅に設置されてそこに留まる大きな据置きのLOX貯蔵容器を含む。据置きのLOX容器は、一般的に大量のLOXを運ぶトラックである可搬式のLOX貯蔵容器から定期的に補充される。従来のLOXシステムはさらに、自宅からの外出のために据置きのユニットから充填される、5〜13ポンドの重量がある小型で携帯型の運搬装置を含む。
【0004】
携帯型運搬装置は、ユーザが摂取するために呼吸に適した気体に液体酸素を変換する。これらのシステムは、携帯型運搬装置の小さいLOX容量及び投与されるLOX流量に起因して、利用が制限される。さらに、不使用時にさえ、携帯型運搬装置の中のLOXは一般的に1日1ポンドの速度で蒸発し、用いられない場合でも時間とともに携帯型運搬装置LOX供給を空にする。結果的に、携帯型LOXシステムを用いるときに、ユーザは携帯型運搬装置を補充するためにLOX供給に戻さなければならない。
【0005】
1つのそのようなLOXシステムが、米国特許第6,742,517号('517特許:発明の名称"High Efficiency Liquid Oxygen Storage and Delivery System")に開示される。この特許中に開示されるように、典型的なLOXシステムは、個人の自宅中に設置される据置きのLOX貯蔵容器、及び患者が自宅外で用いる携帯型LOX運搬ユニットを含む。据置きのLOX貯蔵容器は、多量の液体酸素を運ぶことが可能なトラック、バン又は他の手段を介して配給業者によってLOXで定期的に補充されなければならない。商業的に実施されているこのLOXシステムにおける、'517特許に開示されている携帯型運搬ユニットの名前は、HELiOS(R)である。HELiOSウェブサイト(www.heliosoxygen.com)で確認されるように、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットは、液体酸素を貯蔵するための限られた容量を持つ。この容量は8〜10時間の使用に制限され、その後LOXは枯渇する。
【0006】
HELiOSシステムは、LOX貯蔵容器とかみ合わせるためにHELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットを押し下げて、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットをLOX貯蔵容器に確実に押しつけることによって補充される。HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットをLOX貯蔵容器へ押しつけつつ、ユーザは、携帯型運搬ユニットの外側の排気バルブレベルを開いた位置へ手動で動かさなければならない。これは、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットに下向きの力を加えることと、バルブレベルを動かすことを同時に必要とする。当然これは、携帯型運搬ユニットを充填するために、両方の手を用いること、又は複数の人を用いることを必要とする。
【0007】
充填の間、ユーザは、ユニットの充填に関連した充填音が消えるまで、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットを監視し続けなければならない。加えてユーザは、ユニットが十分に充填されたことを保証するために、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットからの白い蒸気の放出に気をつけなければならない。その後、ユーザは、貯蔵容器から携帯型LOX運搬ユニットを解放するように指示される。
【0008】
Caire社によって販売されるStroller/Spiritのような他のシステムでは、携帯型LOX運搬ユニットは、LOX貯蔵容器に取り付けられることができる。しかしながら、ユーザは、ユニットがいつ充填されたかについて決定するために、携帯型LOX運搬ユニットを依然として監視し続けなければならない。ここでもこれは、ユーザがユニットの充填に関連した音の変化を識別して、ユニットによって放出されている白雲を視覚的に注意することを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
携帯型液体酸素システムを充填するための従来のプロセスが2つの主要な問題を持つことが分かる。最初に、それらは、大部分のユーザにとって非常にわずらわしく難しい。多くのシステムは、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットを充填するためのプロセスのように、ユーザがシステムを充填するために一方又は両方の手を用いることを必要とし、それは実行するのが非常に難しい場合がある。これは特に、強さ又は器用さが限られるユーザに対して当てはまる。第2にそれらは、ユーザが、音の変化や酸素ガスの白い雲及びシステムから漏れ出る少量の液体に基づいて、いつシステムが満ちたかについて決定することを必要とする。この種の充填プロセスは、システムが適切な液体レベルまで実際に充填されたかどうかをユーザが知るには、良くても曖昧である。ユーザが聴覚及び/又は視覚に障害をもつ場合、このプロセスはユーザにとって非常に問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、従来の携帯型液体酸素運搬ユニットの欠点を克服する携帯型液体酸素(PLOX)ユニットを提供することが本発明の目的である。この目的は、内部を有するLOX容器、流入ライン、流出ライン及び排気ラインを含むPLOXユニットを提供することによって、本発明の一つの実施の形態によって達成される。流入ラインは、LOX供給からLOX容器の内部へLOXを給送するように適応されている。流出ラインは、LOX容器の内部からLOXを給送するように適応されている。排気ラインは、LOX容器の内部を雰囲気に連通するように適応されている。排気バルブは、LOX容器の内部を雰囲気に選択的に連通するように、排気ラインに有効に結合される。加えて、LOX容器の内部のLOXが予め定められたレベルに到達したときに排気ラインを実質的に遮断するために、自動遮断アセンブリが排気ラインに結合されている。リセット素子は、自動遮断アセンブリに結合している。リセット素子は、自動遮断アセンブリの少なくとも一部に排気ラインを非ブロック化させることによって自動遮断アセンブリをリセットするように適応される。
【0011】
従来のLOX充填技術に関する不都合を被らないPLOXユニットの充填方法を提供することが、本発明のさらに別の目的である。この目的は、(1) PLOXユニット及びLOX供給を提供し、(2) LOX供給の第2連結部材にPLOXユニットの第1連結部材を手動でかみ合わせて、第2連結部材に対して第1連結部材を手動で回転させることによって、LOX供給にPLOXユニットを結合させ、(3) 手動で排気ラインによりPLOXユニットのLOX容器の内部を雰囲気に連通させることによって、LOX供給からPLOXユニットへLOXを移し換え、(4) 予め定められたレベルに到達したPLOXユニット中のLOXの量に応答して、LOX供給からPLOXユニットへ移すステップを自動的に停止することを含む方法を提供することによって達成される。
【0012】
本発明のこれらの及び他の目的、特徴及び特性は、操作方法、構造の関連素子の機能、パーツの組み合わせ及び製造の経済と同様に、その全てがこの明細書の一部を形成する添付の図面を参照して、以下の説明及び添付の特許請求の範囲の考察により明らかになる。様々な図面において、同様の参照番号は対応する部分を指す。しかしながら、図面は図解及び説明のみを目的とするものであり、本発明の限定を定義するものとして意図されていないことが、明確に理解されるべきである。明細書及び請求の範囲において、単数形の名詞は、文脈において別途明確に述べられない限り、その名詞が指すものが複数含まれることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の原理によるPLOXユニットの斜視図。
【図2】図1のPLOXユニットの背面図。
【図3】図1のPLOXユニットの下面図。
【図4】図1のPLOXユニットの模式図。
【図5A】図1のPLOXユニットを充填するプロセスにおけるステップを示す斜視図。
【図5B】図1のPLOXユニットを充填するプロセスにおけるステップを示す斜視図。
【図5C】図1のPLOXユニットを充填するプロセスにおけるステップを示す斜視図。
【図6A】本発明の原理による自動遮断手順の間のバルブ台座に対するバルブ素子の位置を示している、図1のPLOXユニット中の自動遮断アセンブリの一部の横断面図。
【図6B】本発明の原理による自動遮断手順の間のバルブ台座に対するバルブ素子の位置を示している、図1のPLOXユニット中の自動遮断アセンブリの一部の横断面図。
【図7】本発明の原理によるPLOXユニットの自動遮断部のための他の実施例を示す図。
【図8A】本発明の原理によるPLOXユニットの自動遮断部のための他の実施例を示す図。
【図8B】本発明の原理によるPLOXユニットの自動遮断部のための他の実施例を示す図。
【図9】本発明の原理によるPLOXユニットの自動遮断部のための他の実施例を示す図。
【図10】本発明のPLOXユニットに適した第1(オス)連結部材の斜視図。
【図11】図10の第1連結部材の部分断面図。
【図12】本発明のPLOXユニットに適した第2(メス)連結部材の斜視図。
【図13】第2連結部材とかみ合う第1連結部材を示す(部分的に断面である)側面図。
【図14】本発明の原理に従ってPLOXユニットにおいて用いられる排気システムにおける排気バルブ及び排気ハンドルの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1-4を参照して本発明の原理による携帯型液体酸素(PLOX)ユニット30の例示的な実施の形態について下記に説明する。PLOXユニット30は、小型で軽量の液状気体貯蔵及び気体ディスペンスシステムである。従来の携帯型液体酸素運搬ユニットの様に、PLOXユニット30は、LOX供給からある量のLOXを受け取って、そのLOXを貯蔵し、ユーザが摂取するためにLOXを蒸発させることによって気体を出す。ユニット30はLOX貯蔵及びディスペンスシステムとして参照されるが、本発明は、本発明のシステムが任意の液化ガス、ヘリウム酸素(heliox)のような気体の組み合わせ又は気体混合物を貯蔵して出すことが可能であることを意図することが理解されるべきである。
【0015】
PLOXユニット30は、液体酸素がその中に貯蔵される内部34を定める、LOX貯蔵要素又はデュワーとも呼ばれるLOX容器32を含む。示された実施の形態において、LOX容器32は、形状が一般に円筒状で、一般にドーム状の上部壁36及びドーム状の底部壁38を持つ。もちろん、LOX容器32又はその一部の他の形状が、本発明によって意図される。LOX容器32は、液体気体を貯蔵するために適した任意の材料又は材料の組み合わせから製造される。図4において、LOX容器32は、LOX33が大体半分まで充填された状態で示される。LOX容器32の内部34の残りの部分は、一般的に、LOX容器中のLOXの蒸発により高濃度の酸素を含む気体を含む。
【0016】
LOXは、一般に39で示されるLOX受け側システムを介してLOX容器32に供給され、LOXは、LOX供給から容器32の内部34へ給送される。LOX受け側システム39は、LOX供給38(図5A-5Cを参照)からLOX容器32の内部34にLOXを給送する流入ライン40を含む。このように、流入ライン40は、LOX容器32の内部の外に配置される第1末端部分及びLOX容器の内部に配置される第2末端部分を含む。図示された実施の形態において、流入ラインは、容器の上部壁を通してLOX容器に入り、容器中央の底の近くで終端する。例示的な実施の形態において、流入ラインの伸張又は短縮を可能にするために、流入ライン40は容器の外側でLOX容器の上部周辺で少なくとも部分的にループすることが留意されるべきである。
【0017】
充填管としても知られる流入ライン40は、矢印Aによって示されるように、LOX供給からLOX容器32へLOXを供給するために用いられる。ライン40に沿った容器32へのLOXの流れは、矢印42によって示される。流入ラインをLOX供給に取り付けるために、第1連結部材44が、流入ラインの第1端部に設けられている。第1連結部材は、PLOXユニットを、LOX供給38の第2連結部材46に嵌合して結合する。詳細には、第1連結部材44及び第2連結部材46の例示的な実施の形態は、図10-13を参照して後述する。
【0018】
LOX容器32は、外側容器48の中に設けられており、外側容器48から間隔をおいて配置される。例示的な実施の形態において、間隔50が、外側容器48とLOX(内側)容器32との間に設けられている。さらに、間隔50は、内側LOX容器32への熱伝達を最小化するために、少なくとも部分真空に排気される。図示された実施の形態において、外側容器48は、LOX容器32の形状に合うように成形される。したがって、図示された例示的な実施の形態において、外側容器58は、形状が一般に円筒状で、一般にドームの上部壁及び底部壁を持つ。外側容器48又はその一部の他の形状が本発明によって意図されることが理解されるべきである。さらに、外側容器48の形状及びサイズは、LOX容器32のそれらに合わせる必要はない。加えて本発明は、外側容器48が任意の材料又は材料の組み合わせから製造されることを意図する。
【0019】
一般に52で示されるLOX運搬システムは、LOXを容器32の内部から給送し、最終的にはユーザの気道に供給するために提供される。LOX運搬システム52は、LOX容器32の内部の外側に配置される第1端部及びLOX容器の内部50中に配置される第2端部を持つ、液体使用管として知られる流出ライン54を含む。図示された例示的な実施の形態において、流出ライン54は、流入ライン40の1/4インチの外径に比べて比較的小さい直径の中空管である(例えば約1/16インチの外径を持つ)。
【0020】
外側容器48及びLOX容器32に形成される開口の数を最小化するために、本発明は、外側容器の外側から流入ライン40の中に流出ライン54を配置することを意図する。LOX容器32中に配置される流出ライン54の端部は、流入ライン40の注入口の端部から伸びて、流入ライン40の注入口の端部から間隔を置いて配置される。流出ライン54は、過冷却液体(例えばLOX)を運ぶのに適した任意の材料又は材料の組み合わせから製造される。LOXは、矢印56によって示されるように流出ライン54の端部に流れ込み、流出ラインによって気化コイル58へと運ばれる。
【0021】
LOXは気化コイル58中で暖められ、液相から気相へと変化する。気化コイルの流出口は、圧力解放バルブ60に結合される。気化コイルの流出口の圧力が、例えばLOXの蒸発に起因して予め定められた閾値を超える場合、酸素は、圧力解放バルブを通して雰囲気に排出される。LOX容器32から過剰圧力を解放するための気体の排気は、矢印59によって示される。
【0022】
例示的な図解された実施の形態において、LOXデリバリーシステム52は、従来技術において周知であるようにユーザに提供される酸素の供給又は投与を制御するために用いられる酸素節約装置(OCD)62を含む。気化コイル58からの気体は、矢印70によって示されるように、管路66を介してOCD62に供給される。フロー制御ノブ64は、OCD62の設定を制御するために用いられる。本発明は、OCD62が任意の従来のOCD(空気式又は電子式)であることができることを意図する。本発明に適したOCDの例は、米国特許出願番号11/096993(公開番号2006/0219245)において説明され、その内容は本明細書に参照として組み込まれる。
【0023】
OCDの使用は、吸気の間にユーザに酸素のパルスを供給することを可能にする。すなわちユーザは、息を吐き出すときではなく吸入するときに酸素のパルスを受け取る。各々のパルスの頻度は、ユーザの呼吸速度によって決定される。連続的なフローではなく吸入の間だけ酸素のパルスを供給することによって、依然として連続的なフローと同じ治療利益を提供しつつ、一つのLOXタンクが非常に長く持続する。以下の表1は、フロー制御ノブのためのフロー制御設定及び各々の設定に対するおおよその使用時間の例をリストする。各々の制御設定は、吸気サイクルの間に患者に放出される酸素の個別の量に対応し、制御設定が小さいほど少ない酸素が各々の吸気の間に与えられる。おおよその設定は、平均呼吸速度が1分間に20回の呼吸(bpm)であると仮定して、0.9lbのLOXで充填されたLOX容器に基づいて推定されている。
【表1】
【0024】
他のフロー制御設定が意図されることが留意されるべきである。加えて本発明は、OCDを完全になくし、気体の連続的なフローだけが患者に供給されることを意図する。
【0025】
酸素節約部からの気体は、カニューレコネクタ又はカニューレフィッティングとしても知られる出口ポート74に供給される。気体は、矢印76によって示されるように出口ポートから流出する。典型的な使用構成において、従来技術において周知であるように、フレキシブルな管又はカニューレが出口ポート74に接続されている。気体は、フレキシブルな管を介してユーザの気道に供給されて、任意の従来の方法で、ユーザの気道とインターフェイスする(例えば一組の経鼻プロング又は経鼻若しくは経鼻/経口マスクを介して鼻孔へ)。本発明は、気体の流動と患者の気道を結びつけるための任意の適切な装置又は技術(従来の経鼻カニューレ又は酸素マスクを含む)を用いることを意図することが理解されるべきである。
【0026】
ユーザによる摂取のためにLOX容器32からLOXを引き出すことに加えて、LOXユニット30は、容器32の内部34から気体(例えば酸素)を給送し、最終的には患者の気道へ供給するための、一般に80で示される気体供給システムを含む。上記したように、LOX容器32は、ユーザによる摂取に適した高濃度の酸素を含有する気体を一般的に含む。この気体は、気体デリバリーシステム80によってLOX容器32から取り出されて、OCD62を介して出口ポート74に供給される。
【0027】
気体デリバリーシステム80は、LOX容器32の内部の外側に配置される第1端部及びLOX容器の内部に開いて及び/又は配置される第2端部を備える気体流出ライン82を含む。気体流出ライン82は、気体に適した任意の材料又は材料の組み合わせから製造される。気体は、矢印84によって示されるように気体流出ライン82の端部に流れ込み、そして矢印88によって示されるように、流出ラインによって暖化コイル86へ運ばれる。暖化コイルからの気体はライン66に供給され、ユーザによる摂取のためにOCD62へ運ばれる。LOX容器32の内部34の圧力が閾値を超える場合に矢印92によって示されるように雰囲気に気体を排気するために、二次圧力解放バルブ90が気体デリバリーシステム80に設けられる。
【0028】
LOXユニット30は、LOX容器32の内部を雰囲気に連通するために、一般に100で示される排気システムを含む。排気システム100は、LOX容器32の内部の外側に配置される第1端部及びLOX容器の内部に配置される第2端部を持つ排気ライン102を含む。気体は、矢印104によって示されるようにLOX容器32の内部から排気ライン102内に流入して、矢印106によって示されるように排気ラインにより運ばれる。LOX容器の内部を雰囲気に選択的に連通するために、排気バルブ108が排気ライン102の第1端部に設けられる。つまり、開いたときに、排気バルブ108は、矢印111によって示されるように排気ライン102から雰囲気への気体の流動を可能にする。閉じられたとき、排気バルブ108は、排気ライン102から雰囲気への気体の流動を遮断する。
【0029】
排気バルブを動かすために排気ハンドル112が提供される。排気ハンドル112は、LOXユニットの要素を含むハウジング114又はシェルの外側に露出し、排気ラインがLOX容器の内部を雰囲気に連通する開放位置と、排気ラインを介したLOX容器内部の雰囲気への連通を実質的に妨げる閉鎖位置との間で、ユーザによって手動で動かされることができる。排気バルブ108の詳細は、図14を参照して以下に記載される。
【0030】
PLOXユニット30は、一旦予め定められたレベル又は量のLOXが充填プロセスの間にLOX容器に供給されると更なるLOXがLOX容器32に入ることを抑止する、一般に110で示される自動遮断システムを含む。図1-6Bに図示される本発明の実施の形態において、自動遮断システム110は排気ライン102に結合している。LOXの供給源からPLOXユニット30を充填するための手順及び自動遮断システム110の動作の詳細は、図4-6Bを参照して以下に記載される。
【0031】
LOXユニット30を充填するために、ユーザは最初に、図5Aに矢印116によって示されるように、第1連結部材44がLOX供給上の第2連結部材46と嵌合するように、LOX供給38上へLOXユニットを配置する。排気ハンドル112(すなわち排気バルブ108)は、LOX容器の内部が事実上隔離されるように閉じた位置にある。図示された実施の形態において、排気ハンドル112は、閉じた位置でシェル114と面一になるように、又はその中にはめ込まれるように構成される。これは、排気ハンドルの不慮の動作を防止する。
【0032】
第1連結部材44及び第2連結部材46は、互いに係合して、共に接続又は結合されたままになるように構成される。この機能を達成するために、それらは、ねじ山、係止クランプ、スロットキー構成、又はこの目的を達成する任意の他の構成を含むことができる。図4に図示される実施の形態において、第1連結部材44に提供される一組のピンは、第2連結部材46に提供されるヘリカルスロット(図示せず)に係合する。LOX供給38にLOXユニット30を係合することは、図5Bに矢印118によって示されるようにLOXユニットを回転させて、第2連結部材46に第1連結部材44をロックすることによって達成される。LOXユニットがLOX供給に対して完全に回転すると、それはLOX供給に完全に係合され、LOX供給にLOXユニットを保持するためにユーザによる他の又は更なる力は必要とされない。このようにして、本発明はLOXユニットの「ハンズフリー」充填を提供する。
【0033】
第1連結部材44は、第1連結部材が第2連結部材46に適切に固定されると開かれる一方向弁を含む。一旦互いに適切に結合されると、気体流動経路が流入ライン40を介してLOX供給からLOX容器32の内部34まで確立され、内部34の圧力がLOX供給の圧力と等しくなる。もちろん、LOX容器中の圧力がLOX供給の圧力未満でない限り、LOXはLOX供給からLOX容器32へと流れない。
【0034】
LOX供給とLOX容器32の内部34との間に圧力差を生じさせるために、ユーザは、図5Cに矢印120によって示されるように、排気ハンドル112を開位置に動かして、それによって排気バルブ108を開かなければならない。これによってLOX容器32の内部34は雰囲気へと排気され、それは大気圧を呈し、LOX容器内の圧力を軽減する。ここでは大気圧がLOX供給中のLOXが維持される圧力より低いので、LOXはLOX供給からLOX容器32に流れる(図4中の矢印A及び42参照)。排気ライン中を移動する任意のLOXを加熱することを可能にするために、それによって、雰囲気に放出される前にそれを気体に変換する、オプションのボイルオフコイルが排気ライン102中に提供されることができることが留意されるべきである。
【0035】
排気バルブ108及び/又は排気ハンドル112は、図5Cに示されるように、一旦排気ハンドルが開いた位置に動かされると、ユーザからの更なるインタラクションなしでその位置に留まるように構成される。つまり、ユーザは、開いた位置に排気ハンドル112を保持し続ける必要はない。かくして、充填プロセスを手動で始めた後、LOXは、LOXユニットが満ちるまで、「ハンズフリー」充填動作でLOX供給からLOXユニットへと流れ続ける。おおよそ0.9lbのLOXを保持するLOXユニットでは、充填プロセスは一般的に60秒かからない。
【0036】
自動遮断システム110によって自動的に遮断されるまで、LOXはLOX供給からLOX容器32に流れ続ける。自動遮断システムの詳細は、図6A及び6Bに示される。これらの図を検討することから認識されることができるように、自動遮断システム110は、LOX容器32の内部34のLOX33が予め定められたレベルに到達するときに実質的に排気ラインを遮断する、排気ライン102に結合されたバルブアセンブリを含む。排気ラインを遮断することで雰囲気への経路が除去され、LOX容器の内部に圧力が蓄積し始める。言い換えると、LOX容器32中の圧力P1は、LOX供給の圧力と等しくなるまで増加する。これらの圧力が等しくなると、LOXはLOX供給からLOX容器に流れなくなる。
【0037】
自動遮断システム110のバルブアセンブリ部分は、可動バルブ要素122及びバルブ台座124を含む。図示された例示的な実施の形態において、可動バルブ要素122は、LOX上に浮かぶことが可能な密度を持つ球体バルブである。本発明の例示的な実施の形態において、可動バルブ要素122は、テフロン又は金属材料から構成される。
【0038】
バルブ台座124は、一般に円錐形又はテーパー付き表面として構成され、それに対して球体バルブが密閉することができる。可動バルブ要素122及びバルブ台座124は、可動バルブ要素がバルブ台座に静止することができ、排気ライン102を通した気体又は流体の流動を実質的に遮断することができるように構成され、大きさを決められ、配置される。より具体的には、図6A及び6Bに示すように、LOX33がLOX容器32を満たすにつれて、LOXのレベルはバルブ要素122をバルブ台座124へと持ち上げて、排気ライン102を実質的に閉鎖する。バルブ要素102は、要するに、バルブ台座104を閉鎖するフロート弁として作用する。上記したように、排気ライン102を閉鎖又は遮断することで、LOX容器32の圧力P1はLOX供給の圧力に等しくなる。密閉機能が達成されることができる限り、可動バルブ要素122及びバルブ台座124は様々な構成を持つことができることも理解されるべきである。
【0039】
バルブ要素保持構造又はホルダー126が、バルブ台座124に対するバルブ要素122の位置を制御するために提供される。バルブ要素保持構造126は、LOX容器中のLOXのレベルが変化するときに、バルブ要素122がバルブ台座にあわせて配置されて位置合わせされたままになることを保証する。それはさらに、バルブ要素がバルブ台座からあまりに遠くに動くことを防止する。さらに、バルブ要素保持構造126及びバルブ要素122は、バルブ要素がバルブ要素保持構造の内部127の中で自由に動くことができるように構成され、大きさを決められ、そして配置される。LOXがバルブ要素保持構造の中を自由に流れることができるように、複数の開口128がバルブ要素保持構造126の壁に設けられている。
【0040】
バルブ要素保持構造126は、バルブ要素122がバルブ台座に「飛び上がる」ことを防止するように構成されて配置される。LOX容器32へのLOXの充填が行われるにつれて、気体が流入ライン102の端部に流れ込む。球体バルブ要素が流入ラインの開口の近くに保持されると、球体は開口へ吸い込まれ又はジャンプし、それによって充填プロセスが途中で停止する。したがって、バルブ要素保持構造126のための円筒状ケージのような構成が、球体バルブ要素の周りでの排気ラインの開口への多量の気体流動を可能にするために設けられている。バルブ要素保持構造126のためのこの構造はさらに、バルブ要素122周辺でのLOXの乱流を弱め、更にバルブ要素が途中でバルブ台座に押し込まれてはまってしまうことを防止する。
【0041】
本発明は、バルブ要素保持構造126が、上で示される機能が達成される限り、異なる構成、サイズ、形状及び開口128の数を含む多くの様々な構成を持つことができることを意図する。例えば、親出願の図3において、保持構造は、スパイラル若しくはヘリカルワイヤ又はメッシュとして構成される。他の一実施例において、バルブ要素保持構造の多孔度(すなわち開口128のサイズ及び/又は分布)は、バルブ要素保持構造の長さにわたって変化する。本発明の例示的な実施の形態において、バルブ要素保持構造126は、テフロン又は他の非金属物質から構成される。
【0042】
再び自動遮断機能に戻って、LOX容器32中のLOX33のレベルが最大容量に到達するにつれて、フローティング球体バルブ要素122は排気ライン102の開口の方へLOXによって持ち上げられる。バルブ要素122がバルブ台座124に対して密閉する前は、LOX容器32の内部の圧力P1は、LOX供給の圧力未満である。充填プロセスのこの時点で、LOX容器32の内部の圧力P1は、LOX供給の圧力より低く、LOXはLOX供給からLOX容器へと流れる。バルブ要素がバルブ台座を閉鎖すると、バルブ要素の両側に圧力差が生じる。より具体的には、バルブライン102の内部130の圧力は、開いている排気バルブ108に起因して大気圧P2であり、一方LOX容器の内部の圧力P1は概して、P2よりも高圧であるLOX供給の圧力に等しく、LOXは、LOX供給からLOXチャンバへと流れるのをやめる。要するに、排気ライン102を塞ぐことで、LOX容器132中の圧力が再びLOX供給の圧力に等しくなり、充填プロセスが停止する。
【0043】
一旦LOX供給からのLOXチャンバへのLOXの流動が止まると、LOXユニット30は次に、LOX供給38から取り外されることができる。充填プロセスの間、気体の流動は、排気ライン102を通して雰囲気に排気されることに留意すべきである。これは、LOXがLOX容器のボリューム中の気体を置換することに起因する。一旦バルブ要素122が排気ライン102を塞ぐと、排気ライン102を通した雰囲気への気体の流動は停止する。本発明は、排気ライン102及び排気バルブ108を通しての気体の流動が独特な音を持つことを意図する。したがってユーザは、この音を聞けば、充填が行われていることが分かる。一旦音が停止すると、充填は終わった。この可聴充填音機能を強化するために、本発明は、排気ライン102を通した及び/又は排気バルブ108からの気体の流動によって生成される、笛、ガラガラ又は振動のような、音発生装置を提供することを意図する。
【0044】
一旦充填プロセスが終わると、ユーザは、排気ハンドル112を閉じて、図5Bに示される方向と逆方向にLOXユニットを回転させて、充填されたLOXユニットをLOX供給から持ち上げる。この時点で、バルブ要素122の片側の排気ライン102の内部130に低圧P2が存在し、そして内部34に高圧P2が存在することが認識されることができる。この圧力差によって、LOXのレベルが低下し、バルブ要素がもはやLOXに浮いていなくなっても、バルブ要素はバルブ台座124にはめ込まれたままになる。バルブ要素122をバルブ台座124から外さない限り、LOXチャンバを再充填することはできない。
【0045】
本発明は、自動遮断アセンブリ110に結合されるリセット素子又はリセットシステムを提供することによって、これに対処する。リセット素子は、排気ラインを非ブロック化するために、自動遮断アセンブリの少なくとも一部を動かすことによって、自動遮断アセンブリをリセットするように適応されている。図4に図示される実施の形態おいて、リセット素子は、排気ライン102中に設けられるリセットオリフィス132の形である。以下に記載するように、リセットオリフィス132の機能はバルブ要素122をバルブ台座124から離し、それによって、LOXユニットが再び充填されることができるように排気ライン102を非ブロック化することである。
【0046】
リセットオリフィス132は、バルブ台座124と排気ラインの第1端部との間で排気ライン102に定められる。より具体的には、リセットオリフィスは、LOX容器32の内部34に排気ラインの内部130を連通するように構成及び配置される。リセットオリフィス132のサイズは、排気ライン102の開口より十分に小さい。したがって、リセットオリフィス132は、わずかな量の気体又はLOXだけがLOX容器32から排気ライン102へと流れることを可能にする。リセットオリフィスは、図4, 6A及び6Bに示される構成以外の構成を持つことができることが認識される。また、複数のリセットオリフィスが提供されることができる。
【0047】
リセットオリフィス132は、バルブ要素122が排気ライン102の開口を閉じた後でさえ、リセットオリフィスが常に開いたままであることを可能にする位置で、排気ライン102中に定められる。したがって、一旦LOX容器32が満ちて、そして排気バルブ108が開いたままである場合、わずかな外に出る気体が、リセットオリフィス及び排気ラインを通して雰囲気に流出することができる。これは例えば、LOX容器32中のLOXが酸素ガスに蒸発するときに発生する。
【0048】
本発明は、排気ライン102及び/又は排気バルブ108を通した気体の流動に関連したあらゆる音とは別の異なって聞こえる音を出すリセットオリフィス132を構成することを意図する。言い換えると、バルブ要素122が排気ライン102を閉鎖する前は、排気ライン102を通過する気体(又はLOX)による音はほとんど生じない。しかしながら、バルブ要素122が排気ライン102への開口を閉鎖したあと、気体又はLOXは、LOX容器32からリセットオリフィス132を通して排気管102へと通過することができる。これによって、リセットオリフィス132を通過する気体又はLOXに起因して独特の音(例えばホイッスル又はうなり)が生じ、上で論じられた排気ラインを通した排出ガスの流動の終了に関連した音の最後の停止とは対照的に、LOXユニットが満ちたことを示す異なる明確な可聴の指標を提供する。
【0049】
リセットオリフィス132は、排気ライン102中の圧力P2がゆっくりとLOX容器32中の圧力P1と同じになることを可能にする。つまり、バルブ要素122の両側の圧力は、リセットオリフィスの結果として等しくなり、バルブ要素の両サイドの間の圧力差はもはや存在しない。一旦バルブ要素の両側の圧力差が低下すると、バルブ要素の重力は、バルブ台座124に対してバルブ要素を保持している力に最終的には打ち勝ち、バルブ要素は落下し、すなわちバルブ台座から外れ、このようにして、次の充填手順のためにLOXユニットをリセットして、フローティング遮断球体バルブ要素122が排気ライン102の開口を永久に遮断することを防止する。一旦解放されると、バルブ要素122は、一般的にユーザがLOXユニットから酸素を受け取る結果としてLOXのレベルが低下するときに、LOX上に浮遊し続ける。
【0050】
このLOX充填プロセスは3つの主要なメカニズムを持ち、それらは相前後して用いられると、ユーザがLOXユニット30を「ハンズフリー」で安全かつ効率的に充填することを可能にする。この3つのメカニズムは、(1) ユーザが据置きのユニット上のあるべき場所に携帯型ユニットを保持する必要がないように、LOX供給上へLOXユニットをロックする固定充填コネクタ、(2) LOX充填プロセスを手動で示すことができ、LOX充填プロセスを「ハンズフリー」で続けることができる、ラッチ型排気バルブハンドル、及び(3)ユーザが充填プロセスの間LOXユニットを監視し続ける必要がないように、一旦充填されると、LOXユニット30へのLOXの流動を自動的に止める自動遮断システムである。さらに、充填プロセスの間ユーザがLOXユニットを放置しておいても、充填は終了する。例えば、ユーザが充填の間それを忘れた場合、LOXユニットは上に述べたように充填を終えて、酸素の浪費を回避する。充填後、ユーザは排気バルブを遮断して、LOXユニットをLOX供給から取り外すことができる。
【0051】
本発明の自動的なハンズフリー充填技術は、液体源にLOXユニットをロックし、排気し、そしてそれ自体で充填を終了することによって、充填プロセス式からユーザインタラクションを取り除く。自動充填技術は、ユーザに対して充填プロセスを単純化するだけでなく、LOXユニットが適切な液体レベルまで安全に充填されることを保証する。ユーザは、あるべき場所にシステムをぎこちなく保持し、排気回路を開き、冷たい気体状の或いは液体状の酸素がシステムから漏れ出ている間にシステムが満ちているかどうかに関して主観的な判断を下すことを要求されない。
【0052】
以下の表2はLOXユニット30の例示的な仕様を要約する。これらのパラメータは単なる例であり、LOXユニットの各々の項目のための他の値が本発明によって意図されることが理解されるべきである。
【表2】
【0053】
本発明のPLOX充填システムは、ユーザが充填プロセスの間に一つ以上の手を用いる必要性、及びシステムが充填されたかどうかに関してユーザ自身が判断する必要性の両方をなくすことが、前述の説明から認識されることができる。本PLOX充填システムは、液体源にPLOXシステムをロックし、それ自体で充填を終了することによって、充填プロセスからユーザのインタラクションを取り除く。
【0054】
本発明は、充填プロセスの終了後にバルブ要素122をリセットするための他の技術を意図する。他の実施例において、リセットオリフィスは、実質的に再配置される。しかしながら、リセットオリフィスの機能(すなわち可動バルブ要素の両側の圧力をゆっくりと等しくする機能)を果たす経路は依然として設けられる。例えば、図7に示されるように、リセットオリフィスは、バルブ台座124に設けられている一つ以上のチャネル140として構成される。本発明は、小さい意図的なリークを持つバルブ台座124とバルブ要素122との間のシールを提供することで、リセットオリフィス132をなくすことを意図する。これは、チャネル140の存在によってバルブ台座が事実上不完全なシールである図7の実施の形態において達成される結果である。
【0055】
図8A及び8Bに示される他の実施例において、小さい意図的なリーク即ちリセット空間は、バルブ要素に凸凹にされた即ち平滑でない表面を提供することによって、可動バルブ要素とバルブ台座との間に提供される。図8Aにおいて、バルブ要素122aは凸凹にされた表面を含み、多数の微細な気体経路が球体バルブの表面にわたって生成される。これは、バルブ要素がバルブ台座にはまっている間でも、バルブ要素のまわりで気体がゆっくりと漏れることを可能にする。図8Bに図示された実施例において、バルブ要素122bは、複数のこぶ142を含む。形状、サイズ、パターン又は構成を持つことができるこれらのこぶは、バルブ要素がバルブ台座にかみあう時に、完全な封止が形成されることを防止する。さらにまた、バルブ要素とバルブ台座との間のこのリセット空間は、可動バルブ要素の両側の圧力をゆっくりと釣り合せるリセットオリフィス132の機能を達成する。
【0056】
図9は、バルブ台座からバルブ要素を非ブロック化するためのさらに別の技術を図示する。しかしながら、この実施の形態では、バルブ素子は、バルブ要素の両側に存在する圧力差によって生成される力を克服するために十分な大きさのバルブ要素を除去する力を加えることによって、バルブ台座から手動で取り外される。機械的アセンブリ150が、バルブ台座124からバルブ要素を外すために、矢印152によって示されるようにバルブ要素122に力を加えるために提供される。
【0057】
図示された例示的な実施の形態において、機械的アセンブリ150は、排気ライン102を通り、バルブ要素122と接触する末端を持つ作動ロッド154を含む。作動ロッドの手前の端部はLOX容器の外側に配置され、何らかの従来の方法で手動で動かされる。例えば、押しボタン156がロッドの末端に提供されることができ、そして戻りばね158が、作動ロッドをその非作動位置に戻すために使用されることができる。もちろん、手動で強制的にバルブ台座からバルブ要素122を外すために、無数の異なる種類の機械的アセンブリが用いられることができる。好ましくは、機械的アセンブリ150を介してLOXチャンバに熱が入ることを防止するために、熱絶縁機構が用いられる。
【0058】
本発明がLOXに浮遊する一つのバルブ要素を持つとして上で説明されたが、本発明は、複数のバルブ素子が提供されることができることを意図する。LOXのレベルがバルブ要素をバルブ台座付近へと動かすのに十分に高い場合、バルブ素子のどれか一つがバルブ台座を遮断することができる。この実施例において、バルブ要素保持構造126は複数のバルブ素子を収容するように大きさを決められて構成されることができ、又はバルブ要素保持構造126は完全に省略されることができる。この後者の場合において、バルブ素子のうちの1つが排気ラインを遮断するための位置へ確実に動くように、LOXに浮遊する十分な数のバルブ素子が提供されなければならない。
【0059】
上記したように、PLOXユニットの一つの特徴は、その比較的低い高さである。例示的な実施の形態において、このユニットは、8インチ以下の高さを持つ。この低い高さはいくつかの利点を提供する。例えば、高さが低いことで、PLOXユニットの重心が低くなる。これは、通常の直立した位置にある場合に、ユニットをより安定させる。低い高さによって、特定の状況(例えばかがんだり座ったりしている状況)において装置はユーザにとってより快適になる。かがんでいる又は座っている場合、より高いユニットはわずらわしく扱いにくい場合がある。
【0060】
ユニットの全体の高さを削減するのを助けるために、OCD 62及びOCDの設定を制御するために用いられる流動制御ノブ64は中心を外れて配置される。より具体的には、ユーザの下部に向かう方向で内向きに先細りになるショルダーが設けられる。このテーパーは、フットプリントが高さとともに最小限になることを保証する。
【0061】
重量を低減しつつユニットの高さを最小化するさらに他の本発明の特徴は、非剛体のハンドルをユニットに設けることである。いくつかの従来の携帯型LOX運搬装置は、ユニットの上部に設置されてユニットの中央にある剛体のハンドルを持つ。これは容易にアクセス可能なハンドルを提供するが、ユニットの全体の高さ及び重量を大幅に増加させる。本発明の例示的な実施の形態において、織物ハンドル69又はストラップが提供され、このハンドルの各々の端は、剛体のハウジング114の向かい合う側につながっている。このハンドルは、何らかの従来の技術を用いて、ハウジングに永久に又は着脱自在に取り付けられることができる。さらにハンドル69の長さは、何らかの従来の方法で調整可能である。非剛体のハンドルは、強度及び/又は快適さを高めるために、パッドを入れられること又は補強されることができる。
【0062】
おそらく最もよく図3に示されるように、ユニットがユーザによって着用される又は運ばれるときの快適さを促進するために、ハウジング114は一般に「腎臓」の形である。ユーザによって着用される又は運ばれる場合、ハウジング114の側面71がユーザに面する。この側面は、平らな又は凸状の表面より適切にユーザの体に巻付くように、凹面形状を備えている。
【0063】
PLOXユニット30は、ユニットの裏面から認識できるスケール73を含む。ハンドル75がこのスケールに取り付けられ、ユーザがハンドル75によってユニットを持ち上げると、スケールはユニットの重量を示す。これは、どれくらいのLOXがユニット中に残っているのかをユーザが決定することを助ける。もちろん、スケールは他の構成を持つことができ、ユニット上の他の場所に設けられることができる。例えば、スケールは、平らな面に配置されたときにユニットの重さを量る圧力センサとして提供されることができる。デジタル又はアナログの情報が、ユニットの重量及び/又はどのくらいのLOXが残存しているかをユーザに示すために提供されることができる。本発明はさらに、モニタリングされた重量及び選択された流量に基づいて、残りの酸素使用量を計算することを意図する。もちろん、処理素子及び出力装置が、この機能を達成するために提供されることを必要とする。
【0064】
加えて、ウィンドウ77が、ハウジング114の底部の近くで下部角に提供される。ウィンドウ77は、第1連結部材44への視覚的アクセスを提供するために、ハウジングを通して形成される。図示された実施の形態において、ウィンドウ77は涙の形である。しかしながら本発明は、ウィンドウが他の形状、サイズ及び構成を持つことができ、ウィンドウをカバーする透明な窓ガラスを持つことができることを意図する。ウィンドウ77は、ユーザがPLOXユニットをLOX供給38の第2連結部材46に接続することを試みているときに、第1連結部材44を目視することを可能にする。第1連結部材を探すことができることは、充填プロセスの開始の間、ユーザが第2連結部材に第1連結部材を位置合わせすることを可能にする助けとなる。
【0065】
ここで図10-13を参照して、第1連結部材44及び第2連結部材46の詳細が議論される。PLOXシステム30に結合している第1連結部材44は、その中に形成される軸受けキャビティ162を持つ中央ハウジング160を含む。一方向バルブ164がハウジング160中に設置される。バルブ164は、バイアス力によって閉じた位置にバイアスされる可動バルブ部材166を含む。開いている場合、LOXはハウジング160の中を自由に流れることができる。図示された実施の形態において、このバイアス力は、ばね168によって与えられる。
【0066】
一組のピン170が、ハウジング160に設けられている。例示的な実施の形態において、各々のピン170は、軸172及びこの軸に回転可能に取り付けられる外側のケーシング172を含む。これは、ピンが他の面とかみ合うときに、外側の面(すなわちケーシング)が回転することを可能にして、それによってピンと他の面との間の摩擦を低減する。
【0067】
第2連結部材46は、軸180及び外側バスケット182を持つハウジングを含み、スペース184が軸と外側バスケットとの間に定められる。一組のヘリカル又はスパイラルスロット186が、第1連結部材44からピン170を受容するために、外側バスケット中に定められる。このスロットは、末端にヘリカルでない部分188を含み、一旦ピン170が部分188まで動くと、ピンはスロット内に留まる。第2連結部材46はさらに、バルブ190を含む。
【0068】
第1連結部材44を第2連結部材46とかみ合わせることは、軸180を軸受けキャビティ162に挿入することを必要とし、それはさらに、スペース184の中へハウジング160の壁163を配置することに結びつく。ピン170は、ヘリカルスロット186の開放端に位置合わせされなければならない。第1連結部材及び第2連結部材は、それから互いに向けて押し込まれ、一方を他方に対してねじって又は回転させて、ピン170をスロット186に沿って動かす。バルブ190はバルブ164にかみ合い、両方を開位置に動かす。バルブ164の開放は、図11の矢印169によって示される。完全に挿入されると、壁163の外側端165は、第2連結部材46のショルダー185に接する。バルブ164及び190を閉位置に付勢するのに役立つバイアス力は互いを押し、それは第1及び第2の連結部材を分離するのに役立つ。しかしながら、ピン170がスロット186の平らな部分188に位置する限り、それらは一緒に保持される。したがって、ユーザは、連結部材をかみ合せたままで第1及び第2連結部材を互いに押し付けることをやめることができ、ハンズフリーでPLOXユニット30を充填することを容易にする。
【0069】
(図13において長さ「L」として示される)第1連結部材44のキャビティ162の長さ及び第2連結部材46の軸180の長さは、連結部材がかみ合うときに壁163の外側の端165がショルダー185に接するように選択される。本発明の例示的な実施の形態において、第1連結部材44及び第2連結部材46の全長は、従来のLOX連結部材の長さ以下にキャビティ162及び軸180の長さを削減することによって最小限にされる。例えば本発明は、長さLが5/8インチ以下であることを意図する。
【0070】
図14は、本発明の原理に従ってPLOXユニットで用いられる排気システムの排気バルブ108及び排気ハンドル112の斜視図である。排気バルブ1080はラッチ型のバルブであり、一旦開くと開いたままになり、一旦閉じると閉じたままになる。これは、PLOXユニット30のハンズフリー充填を容易にする。本発明は、このラッチ型バルブ機能が様々な形態で達成されることができることを意図する。例えば、任意の機械的装置又は構造が、排気ハンドル112を開いた又は閉じた位置に維持するために用いられることができる。
【0071】
図示された例示的な実施の形態において、ラッチ型バルブ機能は、排気ハンドル112のカムデザインによって達成される。カムシャフト113が、排気ハンドル112上のオフセット位置に設けられ、カム形状のまわりで排気ハンドルを動かすと、排気バルブの中に設置される排気軸を引っ張り、排気軸の部分をバルブ台座から離し、それによって排気バルブを開く。排気ハンドル及び排気軸を閉じた位置にバイアスするために、ばね115が設けられている。さらに棘117が、排気バルブに対する出口ポートとして設けられている。本発明は、排気ガスがPLOXユニット中の任意の所望の位置に導かれることができるように、配管を棘117に接続することを意図する。
【0072】
本発明が最も実際的であり好ましい実施の形態であると現在みなされるものに基づいて説明を目的として詳細に説明されたが、そのような詳細は単にその目的のためだけであって、本発明は、開示された実施の形態に制限されず、それどころか、添付された特許請求の範囲の範囲内である変更及び均等なアレンジをカバーすることが意図されていることが理解されるべきである。例えば、本発明が、可能な限り、任意の実施の形態の一つ以上の特徴は、他の任意の実施の形態の一つ以上の特徴と組み合わせることができることを意図していることが理解されるべきである。
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯型液体酸素(PLOX)ユニットを満たすためのシステム及び方法に関し、特に、自動的にPLOXユニットへのLOXの流れを遮断して、「ハンズフリー」充填を可能にするシステム及び方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
患者への補充酸素の供給は、肺/呼吸問題に苦しんでいる個人に一般的に処方される。補充酸素の処方及び供給は、十分な酸素レベルが患者によって受け取られることを保証するように行われる。補充酸素が処方される場合がある状況は、慢性閉塞性肺疾患(例えば喘息)に悩む個人及び病的な又は傷害性肺臓に苦しむ個人を含む。
【0003】
液体酸素("LOX")システムを用いて補充酸素を供給することが知られている。従来のLOXシステムは、ユーザの自宅に設置されてそこに留まる大きな据置きのLOX貯蔵容器を含む。据置きのLOX容器は、一般的に大量のLOXを運ぶトラックである可搬式のLOX貯蔵容器から定期的に補充される。従来のLOXシステムはさらに、自宅からの外出のために据置きのユニットから充填される、5〜13ポンドの重量がある小型で携帯型の運搬装置を含む。
【0004】
携帯型運搬装置は、ユーザが摂取するために呼吸に適した気体に液体酸素を変換する。これらのシステムは、携帯型運搬装置の小さいLOX容量及び投与されるLOX流量に起因して、利用が制限される。さらに、不使用時にさえ、携帯型運搬装置の中のLOXは一般的に1日1ポンドの速度で蒸発し、用いられない場合でも時間とともに携帯型運搬装置LOX供給を空にする。結果的に、携帯型LOXシステムを用いるときに、ユーザは携帯型運搬装置を補充するためにLOX供給に戻さなければならない。
【0005】
1つのそのようなLOXシステムが、米国特許第6,742,517号('517特許:発明の名称"High Efficiency Liquid Oxygen Storage and Delivery System")に開示される。この特許中に開示されるように、典型的なLOXシステムは、個人の自宅中に設置される据置きのLOX貯蔵容器、及び患者が自宅外で用いる携帯型LOX運搬ユニットを含む。据置きのLOX貯蔵容器は、多量の液体酸素を運ぶことが可能なトラック、バン又は他の手段を介して配給業者によってLOXで定期的に補充されなければならない。商業的に実施されているこのLOXシステムにおける、'517特許に開示されている携帯型運搬ユニットの名前は、HELiOS(R)である。HELiOSウェブサイト(www.heliosoxygen.com)で確認されるように、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットは、液体酸素を貯蔵するための限られた容量を持つ。この容量は8〜10時間の使用に制限され、その後LOXは枯渇する。
【0006】
HELiOSシステムは、LOX貯蔵容器とかみ合わせるためにHELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットを押し下げて、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットをLOX貯蔵容器に確実に押しつけることによって補充される。HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットをLOX貯蔵容器へ押しつけつつ、ユーザは、携帯型運搬ユニットの外側の排気バルブレベルを開いた位置へ手動で動かさなければならない。これは、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットに下向きの力を加えることと、バルブレベルを動かすことを同時に必要とする。当然これは、携帯型運搬ユニットを充填するために、両方の手を用いること、又は複数の人を用いることを必要とする。
【0007】
充填の間、ユーザは、ユニットの充填に関連した充填音が消えるまで、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットを監視し続けなければならない。加えてユーザは、ユニットが十分に充填されたことを保証するために、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットからの白い蒸気の放出に気をつけなければならない。その後、ユーザは、貯蔵容器から携帯型LOX運搬ユニットを解放するように指示される。
【0008】
Caire社によって販売されるStroller/Spiritのような他のシステムでは、携帯型LOX運搬ユニットは、LOX貯蔵容器に取り付けられることができる。しかしながら、ユーザは、ユニットがいつ充填されたかについて決定するために、携帯型LOX運搬ユニットを依然として監視し続けなければならない。ここでもこれは、ユーザがユニットの充填に関連した音の変化を識別して、ユニットによって放出されている白雲を視覚的に注意することを必要とする。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
携帯型液体酸素システムを充填するための従来のプロセスが2つの主要な問題を持つことが分かる。最初に、それらは、大部分のユーザにとって非常にわずらわしく難しい。多くのシステムは、HELiOS H300携帯型LOX運搬ユニットを充填するためのプロセスのように、ユーザがシステムを充填するために一方又は両方の手を用いることを必要とし、それは実行するのが非常に難しい場合がある。これは特に、強さ又は器用さが限られるユーザに対して当てはまる。第2にそれらは、ユーザが、音の変化や酸素ガスの白い雲及びシステムから漏れ出る少量の液体に基づいて、いつシステムが満ちたかについて決定することを必要とする。この種の充填プロセスは、システムが適切な液体レベルまで実際に充填されたかどうかをユーザが知るには、良くても曖昧である。ユーザが聴覚及び/又は視覚に障害をもつ場合、このプロセスはユーザにとって非常に問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
したがって、従来の携帯型液体酸素運搬ユニットの欠点を克服する携帯型液体酸素(PLOX)ユニットを提供することが本発明の目的である。この目的は、内部を有するLOX容器、流入ライン、流出ライン及び排気ラインを含むPLOXユニットを提供することによって、本発明の一つの実施の形態によって達成される。流入ラインは、LOX供給からLOX容器の内部へLOXを給送するように適応されている。流出ラインは、LOX容器の内部からLOXを給送するように適応されている。排気ラインは、LOX容器の内部を雰囲気に連通するように適応されている。排気バルブは、LOX容器の内部を雰囲気に選択的に連通するように、排気ラインに有効に結合される。加えて、LOX容器の内部のLOXが予め定められたレベルに到達したときに排気ラインを実質的に遮断するために、自動遮断アセンブリが排気ラインに結合されている。リセット素子は、自動遮断アセンブリに結合している。リセット素子は、自動遮断アセンブリの少なくとも一部に排気ラインを非ブロック化させることによって自動遮断アセンブリをリセットするように適応される。
【0011】
従来のLOX充填技術に関する不都合を被らないPLOXユニットの充填方法を提供することが、本発明のさらに別の目的である。この目的は、(1) PLOXユニット及びLOX供給を提供し、(2) LOX供給の第2連結部材にPLOXユニットの第1連結部材を手動でかみ合わせて、第2連結部材に対して第1連結部材を手動で回転させることによって、LOX供給にPLOXユニットを結合させ、(3) 手動で排気ラインによりPLOXユニットのLOX容器の内部を雰囲気に連通させることによって、LOX供給からPLOXユニットへLOXを移し換え、(4) 予め定められたレベルに到達したPLOXユニット中のLOXの量に応答して、LOX供給からPLOXユニットへ移すステップを自動的に停止することを含む方法を提供することによって達成される。
【0012】
本発明のこれらの及び他の目的、特徴及び特性は、操作方法、構造の関連素子の機能、パーツの組み合わせ及び製造の経済と同様に、その全てがこの明細書の一部を形成する添付の図面を参照して、以下の説明及び添付の特許請求の範囲の考察により明らかになる。様々な図面において、同様の参照番号は対応する部分を指す。しかしながら、図面は図解及び説明のみを目的とするものであり、本発明の限定を定義するものとして意図されていないことが、明確に理解されるべきである。明細書及び請求の範囲において、単数形の名詞は、文脈において別途明確に述べられない限り、その名詞が指すものが複数含まれることを含む。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の原理によるPLOXユニットの斜視図。
【図2】図1のPLOXユニットの背面図。
【図3】図1のPLOXユニットの下面図。
【図4】図1のPLOXユニットの模式図。
【図5A】図1のPLOXユニットを充填するプロセスにおけるステップを示す斜視図。
【図5B】図1のPLOXユニットを充填するプロセスにおけるステップを示す斜視図。
【図5C】図1のPLOXユニットを充填するプロセスにおけるステップを示す斜視図。
【図6A】本発明の原理による自動遮断手順の間のバルブ台座に対するバルブ素子の位置を示している、図1のPLOXユニット中の自動遮断アセンブリの一部の横断面図。
【図6B】本発明の原理による自動遮断手順の間のバルブ台座に対するバルブ素子の位置を示している、図1のPLOXユニット中の自動遮断アセンブリの一部の横断面図。
【図7】本発明の原理によるPLOXユニットの自動遮断部のための他の実施例を示す図。
【図8A】本発明の原理によるPLOXユニットの自動遮断部のための他の実施例を示す図。
【図8B】本発明の原理によるPLOXユニットの自動遮断部のための他の実施例を示す図。
【図9】本発明の原理によるPLOXユニットの自動遮断部のための他の実施例を示す図。
【図10】本発明のPLOXユニットに適した第1(オス)連結部材の斜視図。
【図11】図10の第1連結部材の部分断面図。
【図12】本発明のPLOXユニットに適した第2(メス)連結部材の斜視図。
【図13】第2連結部材とかみ合う第1連結部材を示す(部分的に断面である)側面図。
【図14】本発明の原理に従ってPLOXユニットにおいて用いられる排気システムにおける排気バルブ及び排気ハンドルの斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
図1-4を参照して本発明の原理による携帯型液体酸素(PLOX)ユニット30の例示的な実施の形態について下記に説明する。PLOXユニット30は、小型で軽量の液状気体貯蔵及び気体ディスペンスシステムである。従来の携帯型液体酸素運搬ユニットの様に、PLOXユニット30は、LOX供給からある量のLOXを受け取って、そのLOXを貯蔵し、ユーザが摂取するためにLOXを蒸発させることによって気体を出す。ユニット30はLOX貯蔵及びディスペンスシステムとして参照されるが、本発明は、本発明のシステムが任意の液化ガス、ヘリウム酸素(heliox)のような気体の組み合わせ又は気体混合物を貯蔵して出すことが可能であることを意図することが理解されるべきである。
【0015】
PLOXユニット30は、液体酸素がその中に貯蔵される内部34を定める、LOX貯蔵要素又はデュワーとも呼ばれるLOX容器32を含む。示された実施の形態において、LOX容器32は、形状が一般に円筒状で、一般にドーム状の上部壁36及びドーム状の底部壁38を持つ。もちろん、LOX容器32又はその一部の他の形状が、本発明によって意図される。LOX容器32は、液体気体を貯蔵するために適した任意の材料又は材料の組み合わせから製造される。図4において、LOX容器32は、LOX33が大体半分まで充填された状態で示される。LOX容器32の内部34の残りの部分は、一般的に、LOX容器中のLOXの蒸発により高濃度の酸素を含む気体を含む。
【0016】
LOXは、一般に39で示されるLOX受け側システムを介してLOX容器32に供給され、LOXは、LOX供給から容器32の内部34へ給送される。LOX受け側システム39は、LOX供給38(図5A-5Cを参照)からLOX容器32の内部34にLOXを給送する流入ライン40を含む。このように、流入ライン40は、LOX容器32の内部の外に配置される第1末端部分及びLOX容器の内部に配置される第2末端部分を含む。図示された実施の形態において、流入ラインは、容器の上部壁を通してLOX容器に入り、容器中央の底の近くで終端する。例示的な実施の形態において、流入ラインの伸張又は短縮を可能にするために、流入ライン40は容器の外側でLOX容器の上部周辺で少なくとも部分的にループすることが留意されるべきである。
【0017】
充填管としても知られる流入ライン40は、矢印Aによって示されるように、LOX供給からLOX容器32へLOXを供給するために用いられる。ライン40に沿った容器32へのLOXの流れは、矢印42によって示される。流入ラインをLOX供給に取り付けるために、第1連結部材44が、流入ラインの第1端部に設けられている。第1連結部材は、PLOXユニットを、LOX供給38の第2連結部材46に嵌合して結合する。詳細には、第1連結部材44及び第2連結部材46の例示的な実施の形態は、図10-13を参照して後述する。
【0018】
LOX容器32は、外側容器48の中に設けられており、外側容器48から間隔をおいて配置される。例示的な実施の形態において、間隔50が、外側容器48とLOX(内側)容器32との間に設けられている。さらに、間隔50は、内側LOX容器32への熱伝達を最小化するために、少なくとも部分真空に排気される。図示された実施の形態において、外側容器48は、LOX容器32の形状に合うように成形される。したがって、図示された例示的な実施の形態において、外側容器58は、形状が一般に円筒状で、一般にドームの上部壁及び底部壁を持つ。外側容器48又はその一部の他の形状が本発明によって意図されることが理解されるべきである。さらに、外側容器48の形状及びサイズは、LOX容器32のそれらに合わせる必要はない。加えて本発明は、外側容器48が任意の材料又は材料の組み合わせから製造されることを意図する。
【0019】
一般に52で示されるLOX運搬システムは、LOXを容器32の内部から給送し、最終的にはユーザの気道に供給するために提供される。LOX運搬システム52は、LOX容器32の内部の外側に配置される第1端部及びLOX容器の内部50中に配置される第2端部を持つ、液体使用管として知られる流出ライン54を含む。図示された例示的な実施の形態において、流出ライン54は、流入ライン40の1/4インチの外径に比べて比較的小さい直径の中空管である(例えば約1/16インチの外径を持つ)。
【0020】
外側容器48及びLOX容器32に形成される開口の数を最小化するために、本発明は、外側容器の外側から流入ライン40の中に流出ライン54を配置することを意図する。LOX容器32中に配置される流出ライン54の端部は、流入ライン40の注入口の端部から伸びて、流入ライン40の注入口の端部から間隔を置いて配置される。流出ライン54は、過冷却液体(例えばLOX)を運ぶのに適した任意の材料又は材料の組み合わせから製造される。LOXは、矢印56によって示されるように流出ライン54の端部に流れ込み、流出ラインによって気化コイル58へと運ばれる。
【0021】
LOXは気化コイル58中で暖められ、液相から気相へと変化する。気化コイルの流出口は、圧力解放バルブ60に結合される。気化コイルの流出口の圧力が、例えばLOXの蒸発に起因して予め定められた閾値を超える場合、酸素は、圧力解放バルブを通して雰囲気に排出される。LOX容器32から過剰圧力を解放するための気体の排気は、矢印59によって示される。
【0022】
例示的な図解された実施の形態において、LOXデリバリーシステム52は、従来技術において周知であるようにユーザに提供される酸素の供給又は投与を制御するために用いられる酸素節約装置(OCD)62を含む。気化コイル58からの気体は、矢印70によって示されるように、管路66を介してOCD62に供給される。フロー制御ノブ64は、OCD62の設定を制御するために用いられる。本発明は、OCD62が任意の従来のOCD(空気式又は電子式)であることができることを意図する。本発明に適したOCDの例は、米国特許出願番号11/096993(公開番号2006/0219245)において説明され、その内容は本明細書に参照として組み込まれる。
【0023】
OCDの使用は、吸気の間にユーザに酸素のパルスを供給することを可能にする。すなわちユーザは、息を吐き出すときではなく吸入するときに酸素のパルスを受け取る。各々のパルスの頻度は、ユーザの呼吸速度によって決定される。連続的なフローではなく吸入の間だけ酸素のパルスを供給することによって、依然として連続的なフローと同じ治療利益を提供しつつ、一つのLOXタンクが非常に長く持続する。以下の表1は、フロー制御ノブのためのフロー制御設定及び各々の設定に対するおおよその使用時間の例をリストする。各々の制御設定は、吸気サイクルの間に患者に放出される酸素の個別の量に対応し、制御設定が小さいほど少ない酸素が各々の吸気の間に与えられる。おおよその設定は、平均呼吸速度が1分間に20回の呼吸(bpm)であると仮定して、0.9lbのLOXで充填されたLOX容器に基づいて推定されている。
【表1】
【0024】
他のフロー制御設定が意図されることが留意されるべきである。加えて本発明は、OCDを完全になくし、気体の連続的なフローだけが患者に供給されることを意図する。
【0025】
酸素節約部からの気体は、カニューレコネクタ又はカニューレフィッティングとしても知られる出口ポート74に供給される。気体は、矢印76によって示されるように出口ポートから流出する。典型的な使用構成において、従来技術において周知であるように、フレキシブルな管又はカニューレが出口ポート74に接続されている。気体は、フレキシブルな管を介してユーザの気道に供給されて、任意の従来の方法で、ユーザの気道とインターフェイスする(例えば一組の経鼻プロング又は経鼻若しくは経鼻/経口マスクを介して鼻孔へ)。本発明は、気体の流動と患者の気道を結びつけるための任意の適切な装置又は技術(従来の経鼻カニューレ又は酸素マスクを含む)を用いることを意図することが理解されるべきである。
【0026】
ユーザによる摂取のためにLOX容器32からLOXを引き出すことに加えて、LOXユニット30は、容器32の内部34から気体(例えば酸素)を給送し、最終的には患者の気道へ供給するための、一般に80で示される気体供給システムを含む。上記したように、LOX容器32は、ユーザによる摂取に適した高濃度の酸素を含有する気体を一般的に含む。この気体は、気体デリバリーシステム80によってLOX容器32から取り出されて、OCD62を介して出口ポート74に供給される。
【0027】
気体デリバリーシステム80は、LOX容器32の内部の外側に配置される第1端部及びLOX容器の内部に開いて及び/又は配置される第2端部を備える気体流出ライン82を含む。気体流出ライン82は、気体に適した任意の材料又は材料の組み合わせから製造される。気体は、矢印84によって示されるように気体流出ライン82の端部に流れ込み、そして矢印88によって示されるように、流出ラインによって暖化コイル86へ運ばれる。暖化コイルからの気体はライン66に供給され、ユーザによる摂取のためにOCD62へ運ばれる。LOX容器32の内部34の圧力が閾値を超える場合に矢印92によって示されるように雰囲気に気体を排気するために、二次圧力解放バルブ90が気体デリバリーシステム80に設けられる。
【0028】
LOXユニット30は、LOX容器32の内部を雰囲気に連通するために、一般に100で示される排気システムを含む。排気システム100は、LOX容器32の内部の外側に配置される第1端部及びLOX容器の内部に配置される第2端部を持つ排気ライン102を含む。気体は、矢印104によって示されるようにLOX容器32の内部から排気ライン102内に流入して、矢印106によって示されるように排気ラインにより運ばれる。LOX容器の内部を雰囲気に選択的に連通するために、排気バルブ108が排気ライン102の第1端部に設けられる。つまり、開いたときに、排気バルブ108は、矢印111によって示されるように排気ライン102から雰囲気への気体の流動を可能にする。閉じられたとき、排気バルブ108は、排気ライン102から雰囲気への気体の流動を遮断する。
【0029】
排気バルブを動かすために排気ハンドル112が提供される。排気ハンドル112は、LOXユニットの要素を含むハウジング114又はシェルの外側に露出し、排気ラインがLOX容器の内部を雰囲気に連通する開放位置と、排気ラインを介したLOX容器内部の雰囲気への連通を実質的に妨げる閉鎖位置との間で、ユーザによって手動で動かされることができる。排気バルブ108の詳細は、図14を参照して以下に記載される。
【0030】
PLOXユニット30は、一旦予め定められたレベル又は量のLOXが充填プロセスの間にLOX容器に供給されると更なるLOXがLOX容器32に入ることを抑止する、一般に110で示される自動遮断システムを含む。図1-6Bに図示される本発明の実施の形態において、自動遮断システム110は排気ライン102に結合している。LOXの供給源からPLOXユニット30を充填するための手順及び自動遮断システム110の動作の詳細は、図4-6Bを参照して以下に記載される。
【0031】
LOXユニット30を充填するために、ユーザは最初に、図5Aに矢印116によって示されるように、第1連結部材44がLOX供給上の第2連結部材46と嵌合するように、LOX供給38上へLOXユニットを配置する。排気ハンドル112(すなわち排気バルブ108)は、LOX容器の内部が事実上隔離されるように閉じた位置にある。図示された実施の形態において、排気ハンドル112は、閉じた位置でシェル114と面一になるように、又はその中にはめ込まれるように構成される。これは、排気ハンドルの不慮の動作を防止する。
【0032】
第1連結部材44及び第2連結部材46は、互いに係合して、共に接続又は結合されたままになるように構成される。この機能を達成するために、それらは、ねじ山、係止クランプ、スロットキー構成、又はこの目的を達成する任意の他の構成を含むことができる。図4に図示される実施の形態において、第1連結部材44に提供される一組のピンは、第2連結部材46に提供されるヘリカルスロット(図示せず)に係合する。LOX供給38にLOXユニット30を係合することは、図5Bに矢印118によって示されるようにLOXユニットを回転させて、第2連結部材46に第1連結部材44をロックすることによって達成される。LOXユニットがLOX供給に対して完全に回転すると、それはLOX供給に完全に係合され、LOX供給にLOXユニットを保持するためにユーザによる他の又は更なる力は必要とされない。このようにして、本発明はLOXユニットの「ハンズフリー」充填を提供する。
【0033】
第1連結部材44は、第1連結部材が第2連結部材46に適切に固定されると開かれる一方向弁を含む。一旦互いに適切に結合されると、気体流動経路が流入ライン40を介してLOX供給からLOX容器32の内部34まで確立され、内部34の圧力がLOX供給の圧力と等しくなる。もちろん、LOX容器中の圧力がLOX供給の圧力未満でない限り、LOXはLOX供給からLOX容器32へと流れない。
【0034】
LOX供給とLOX容器32の内部34との間に圧力差を生じさせるために、ユーザは、図5Cに矢印120によって示されるように、排気ハンドル112を開位置に動かして、それによって排気バルブ108を開かなければならない。これによってLOX容器32の内部34は雰囲気へと排気され、それは大気圧を呈し、LOX容器内の圧力を軽減する。ここでは大気圧がLOX供給中のLOXが維持される圧力より低いので、LOXはLOX供給からLOX容器32に流れる(図4中の矢印A及び42参照)。排気ライン中を移動する任意のLOXを加熱することを可能にするために、それによって、雰囲気に放出される前にそれを気体に変換する、オプションのボイルオフコイルが排気ライン102中に提供されることができることが留意されるべきである。
【0035】
排気バルブ108及び/又は排気ハンドル112は、図5Cに示されるように、一旦排気ハンドルが開いた位置に動かされると、ユーザからの更なるインタラクションなしでその位置に留まるように構成される。つまり、ユーザは、開いた位置に排気ハンドル112を保持し続ける必要はない。かくして、充填プロセスを手動で始めた後、LOXは、LOXユニットが満ちるまで、「ハンズフリー」充填動作でLOX供給からLOXユニットへと流れ続ける。おおよそ0.9lbのLOXを保持するLOXユニットでは、充填プロセスは一般的に60秒かからない。
【0036】
自動遮断システム110によって自動的に遮断されるまで、LOXはLOX供給からLOX容器32に流れ続ける。自動遮断システムの詳細は、図6A及び6Bに示される。これらの図を検討することから認識されることができるように、自動遮断システム110は、LOX容器32の内部34のLOX33が予め定められたレベルに到達するときに実質的に排気ラインを遮断する、排気ライン102に結合されたバルブアセンブリを含む。排気ラインを遮断することで雰囲気への経路が除去され、LOX容器の内部に圧力が蓄積し始める。言い換えると、LOX容器32中の圧力P1は、LOX供給の圧力と等しくなるまで増加する。これらの圧力が等しくなると、LOXはLOX供給からLOX容器に流れなくなる。
【0037】
自動遮断システム110のバルブアセンブリ部分は、可動バルブ要素122及びバルブ台座124を含む。図示された例示的な実施の形態において、可動バルブ要素122は、LOX上に浮かぶことが可能な密度を持つ球体バルブである。本発明の例示的な実施の形態において、可動バルブ要素122は、テフロン又は金属材料から構成される。
【0038】
バルブ台座124は、一般に円錐形又はテーパー付き表面として構成され、それに対して球体バルブが密閉することができる。可動バルブ要素122及びバルブ台座124は、可動バルブ要素がバルブ台座に静止することができ、排気ライン102を通した気体又は流体の流動を実質的に遮断することができるように構成され、大きさを決められ、配置される。より具体的には、図6A及び6Bに示すように、LOX33がLOX容器32を満たすにつれて、LOXのレベルはバルブ要素122をバルブ台座124へと持ち上げて、排気ライン102を実質的に閉鎖する。バルブ要素102は、要するに、バルブ台座104を閉鎖するフロート弁として作用する。上記したように、排気ライン102を閉鎖又は遮断することで、LOX容器32の圧力P1はLOX供給の圧力に等しくなる。密閉機能が達成されることができる限り、可動バルブ要素122及びバルブ台座124は様々な構成を持つことができることも理解されるべきである。
【0039】
バルブ要素保持構造又はホルダー126が、バルブ台座124に対するバルブ要素122の位置を制御するために提供される。バルブ要素保持構造126は、LOX容器中のLOXのレベルが変化するときに、バルブ要素122がバルブ台座にあわせて配置されて位置合わせされたままになることを保証する。それはさらに、バルブ要素がバルブ台座からあまりに遠くに動くことを防止する。さらに、バルブ要素保持構造126及びバルブ要素122は、バルブ要素がバルブ要素保持構造の内部127の中で自由に動くことができるように構成され、大きさを決められ、そして配置される。LOXがバルブ要素保持構造の中を自由に流れることができるように、複数の開口128がバルブ要素保持構造126の壁に設けられている。
【0040】
バルブ要素保持構造126は、バルブ要素122がバルブ台座に「飛び上がる」ことを防止するように構成されて配置される。LOX容器32へのLOXの充填が行われるにつれて、気体が流入ライン102の端部に流れ込む。球体バルブ要素が流入ラインの開口の近くに保持されると、球体は開口へ吸い込まれ又はジャンプし、それによって充填プロセスが途中で停止する。したがって、バルブ要素保持構造126のための円筒状ケージのような構成が、球体バルブ要素の周りでの排気ラインの開口への多量の気体流動を可能にするために設けられている。バルブ要素保持構造126のためのこの構造はさらに、バルブ要素122周辺でのLOXの乱流を弱め、更にバルブ要素が途中でバルブ台座に押し込まれてはまってしまうことを防止する。
【0041】
本発明は、バルブ要素保持構造126が、上で示される機能が達成される限り、異なる構成、サイズ、形状及び開口128の数を含む多くの様々な構成を持つことができることを意図する。例えば、親出願の図3において、保持構造は、スパイラル若しくはヘリカルワイヤ又はメッシュとして構成される。他の一実施例において、バルブ要素保持構造の多孔度(すなわち開口128のサイズ及び/又は分布)は、バルブ要素保持構造の長さにわたって変化する。本発明の例示的な実施の形態において、バルブ要素保持構造126は、テフロン又は他の非金属物質から構成される。
【0042】
再び自動遮断機能に戻って、LOX容器32中のLOX33のレベルが最大容量に到達するにつれて、フローティング球体バルブ要素122は排気ライン102の開口の方へLOXによって持ち上げられる。バルブ要素122がバルブ台座124に対して密閉する前は、LOX容器32の内部の圧力P1は、LOX供給の圧力未満である。充填プロセスのこの時点で、LOX容器32の内部の圧力P1は、LOX供給の圧力より低く、LOXはLOX供給からLOX容器へと流れる。バルブ要素がバルブ台座を閉鎖すると、バルブ要素の両側に圧力差が生じる。より具体的には、バルブライン102の内部130の圧力は、開いている排気バルブ108に起因して大気圧P2であり、一方LOX容器の内部の圧力P1は概して、P2よりも高圧であるLOX供給の圧力に等しく、LOXは、LOX供給からLOXチャンバへと流れるのをやめる。要するに、排気ライン102を塞ぐことで、LOX容器132中の圧力が再びLOX供給の圧力に等しくなり、充填プロセスが停止する。
【0043】
一旦LOX供給からのLOXチャンバへのLOXの流動が止まると、LOXユニット30は次に、LOX供給38から取り外されることができる。充填プロセスの間、気体の流動は、排気ライン102を通して雰囲気に排気されることに留意すべきである。これは、LOXがLOX容器のボリューム中の気体を置換することに起因する。一旦バルブ要素122が排気ライン102を塞ぐと、排気ライン102を通した雰囲気への気体の流動は停止する。本発明は、排気ライン102及び排気バルブ108を通しての気体の流動が独特な音を持つことを意図する。したがってユーザは、この音を聞けば、充填が行われていることが分かる。一旦音が停止すると、充填は終わった。この可聴充填音機能を強化するために、本発明は、排気ライン102を通した及び/又は排気バルブ108からの気体の流動によって生成される、笛、ガラガラ又は振動のような、音発生装置を提供することを意図する。
【0044】
一旦充填プロセスが終わると、ユーザは、排気ハンドル112を閉じて、図5Bに示される方向と逆方向にLOXユニットを回転させて、充填されたLOXユニットをLOX供給から持ち上げる。この時点で、バルブ要素122の片側の排気ライン102の内部130に低圧P2が存在し、そして内部34に高圧P2が存在することが認識されることができる。この圧力差によって、LOXのレベルが低下し、バルブ要素がもはやLOXに浮いていなくなっても、バルブ要素はバルブ台座124にはめ込まれたままになる。バルブ要素122をバルブ台座124から外さない限り、LOXチャンバを再充填することはできない。
【0045】
本発明は、自動遮断アセンブリ110に結合されるリセット素子又はリセットシステムを提供することによって、これに対処する。リセット素子は、排気ラインを非ブロック化するために、自動遮断アセンブリの少なくとも一部を動かすことによって、自動遮断アセンブリをリセットするように適応されている。図4に図示される実施の形態おいて、リセット素子は、排気ライン102中に設けられるリセットオリフィス132の形である。以下に記載するように、リセットオリフィス132の機能はバルブ要素122をバルブ台座124から離し、それによって、LOXユニットが再び充填されることができるように排気ライン102を非ブロック化することである。
【0046】
リセットオリフィス132は、バルブ台座124と排気ラインの第1端部との間で排気ライン102に定められる。より具体的には、リセットオリフィスは、LOX容器32の内部34に排気ラインの内部130を連通するように構成及び配置される。リセットオリフィス132のサイズは、排気ライン102の開口より十分に小さい。したがって、リセットオリフィス132は、わずかな量の気体又はLOXだけがLOX容器32から排気ライン102へと流れることを可能にする。リセットオリフィスは、図4, 6A及び6Bに示される構成以外の構成を持つことができることが認識される。また、複数のリセットオリフィスが提供されることができる。
【0047】
リセットオリフィス132は、バルブ要素122が排気ライン102の開口を閉じた後でさえ、リセットオリフィスが常に開いたままであることを可能にする位置で、排気ライン102中に定められる。したがって、一旦LOX容器32が満ちて、そして排気バルブ108が開いたままである場合、わずかな外に出る気体が、リセットオリフィス及び排気ラインを通して雰囲気に流出することができる。これは例えば、LOX容器32中のLOXが酸素ガスに蒸発するときに発生する。
【0048】
本発明は、排気ライン102及び/又は排気バルブ108を通した気体の流動に関連したあらゆる音とは別の異なって聞こえる音を出すリセットオリフィス132を構成することを意図する。言い換えると、バルブ要素122が排気ライン102を閉鎖する前は、排気ライン102を通過する気体(又はLOX)による音はほとんど生じない。しかしながら、バルブ要素122が排気ライン102への開口を閉鎖したあと、気体又はLOXは、LOX容器32からリセットオリフィス132を通して排気管102へと通過することができる。これによって、リセットオリフィス132を通過する気体又はLOXに起因して独特の音(例えばホイッスル又はうなり)が生じ、上で論じられた排気ラインを通した排出ガスの流動の終了に関連した音の最後の停止とは対照的に、LOXユニットが満ちたことを示す異なる明確な可聴の指標を提供する。
【0049】
リセットオリフィス132は、排気ライン102中の圧力P2がゆっくりとLOX容器32中の圧力P1と同じになることを可能にする。つまり、バルブ要素122の両側の圧力は、リセットオリフィスの結果として等しくなり、バルブ要素の両サイドの間の圧力差はもはや存在しない。一旦バルブ要素の両側の圧力差が低下すると、バルブ要素の重力は、バルブ台座124に対してバルブ要素を保持している力に最終的には打ち勝ち、バルブ要素は落下し、すなわちバルブ台座から外れ、このようにして、次の充填手順のためにLOXユニットをリセットして、フローティング遮断球体バルブ要素122が排気ライン102の開口を永久に遮断することを防止する。一旦解放されると、バルブ要素122は、一般的にユーザがLOXユニットから酸素を受け取る結果としてLOXのレベルが低下するときに、LOX上に浮遊し続ける。
【0050】
このLOX充填プロセスは3つの主要なメカニズムを持ち、それらは相前後して用いられると、ユーザがLOXユニット30を「ハンズフリー」で安全かつ効率的に充填することを可能にする。この3つのメカニズムは、(1) ユーザが据置きのユニット上のあるべき場所に携帯型ユニットを保持する必要がないように、LOX供給上へLOXユニットをロックする固定充填コネクタ、(2) LOX充填プロセスを手動で示すことができ、LOX充填プロセスを「ハンズフリー」で続けることができる、ラッチ型排気バルブハンドル、及び(3)ユーザが充填プロセスの間LOXユニットを監視し続ける必要がないように、一旦充填されると、LOXユニット30へのLOXの流動を自動的に止める自動遮断システムである。さらに、充填プロセスの間ユーザがLOXユニットを放置しておいても、充填は終了する。例えば、ユーザが充填の間それを忘れた場合、LOXユニットは上に述べたように充填を終えて、酸素の浪費を回避する。充填後、ユーザは排気バルブを遮断して、LOXユニットをLOX供給から取り外すことができる。
【0051】
本発明の自動的なハンズフリー充填技術は、液体源にLOXユニットをロックし、排気し、そしてそれ自体で充填を終了することによって、充填プロセス式からユーザインタラクションを取り除く。自動充填技術は、ユーザに対して充填プロセスを単純化するだけでなく、LOXユニットが適切な液体レベルまで安全に充填されることを保証する。ユーザは、あるべき場所にシステムをぎこちなく保持し、排気回路を開き、冷たい気体状の或いは液体状の酸素がシステムから漏れ出ている間にシステムが満ちているかどうかに関して主観的な判断を下すことを要求されない。
【0052】
以下の表2はLOXユニット30の例示的な仕様を要約する。これらのパラメータは単なる例であり、LOXユニットの各々の項目のための他の値が本発明によって意図されることが理解されるべきである。
【表2】
【0053】
本発明のPLOX充填システムは、ユーザが充填プロセスの間に一つ以上の手を用いる必要性、及びシステムが充填されたかどうかに関してユーザ自身が判断する必要性の両方をなくすことが、前述の説明から認識されることができる。本PLOX充填システムは、液体源にPLOXシステムをロックし、それ自体で充填を終了することによって、充填プロセスからユーザのインタラクションを取り除く。
【0054】
本発明は、充填プロセスの終了後にバルブ要素122をリセットするための他の技術を意図する。他の実施例において、リセットオリフィスは、実質的に再配置される。しかしながら、リセットオリフィスの機能(すなわち可動バルブ要素の両側の圧力をゆっくりと等しくする機能)を果たす経路は依然として設けられる。例えば、図7に示されるように、リセットオリフィスは、バルブ台座124に設けられている一つ以上のチャネル140として構成される。本発明は、小さい意図的なリークを持つバルブ台座124とバルブ要素122との間のシールを提供することで、リセットオリフィス132をなくすことを意図する。これは、チャネル140の存在によってバルブ台座が事実上不完全なシールである図7の実施の形態において達成される結果である。
【0055】
図8A及び8Bに示される他の実施例において、小さい意図的なリーク即ちリセット空間は、バルブ要素に凸凹にされた即ち平滑でない表面を提供することによって、可動バルブ要素とバルブ台座との間に提供される。図8Aにおいて、バルブ要素122aは凸凹にされた表面を含み、多数の微細な気体経路が球体バルブの表面にわたって生成される。これは、バルブ要素がバルブ台座にはまっている間でも、バルブ要素のまわりで気体がゆっくりと漏れることを可能にする。図8Bに図示された実施例において、バルブ要素122bは、複数のこぶ142を含む。形状、サイズ、パターン又は構成を持つことができるこれらのこぶは、バルブ要素がバルブ台座にかみあう時に、完全な封止が形成されることを防止する。さらにまた、バルブ要素とバルブ台座との間のこのリセット空間は、可動バルブ要素の両側の圧力をゆっくりと釣り合せるリセットオリフィス132の機能を達成する。
【0056】
図9は、バルブ台座からバルブ要素を非ブロック化するためのさらに別の技術を図示する。しかしながら、この実施の形態では、バルブ素子は、バルブ要素の両側に存在する圧力差によって生成される力を克服するために十分な大きさのバルブ要素を除去する力を加えることによって、バルブ台座から手動で取り外される。機械的アセンブリ150が、バルブ台座124からバルブ要素を外すために、矢印152によって示されるようにバルブ要素122に力を加えるために提供される。
【0057】
図示された例示的な実施の形態において、機械的アセンブリ150は、排気ライン102を通り、バルブ要素122と接触する末端を持つ作動ロッド154を含む。作動ロッドの手前の端部はLOX容器の外側に配置され、何らかの従来の方法で手動で動かされる。例えば、押しボタン156がロッドの末端に提供されることができ、そして戻りばね158が、作動ロッドをその非作動位置に戻すために使用されることができる。もちろん、手動で強制的にバルブ台座からバルブ要素122を外すために、無数の異なる種類の機械的アセンブリが用いられることができる。好ましくは、機械的アセンブリ150を介してLOXチャンバに熱が入ることを防止するために、熱絶縁機構が用いられる。
【0058】
本発明がLOXに浮遊する一つのバルブ要素を持つとして上で説明されたが、本発明は、複数のバルブ素子が提供されることができることを意図する。LOXのレベルがバルブ要素をバルブ台座付近へと動かすのに十分に高い場合、バルブ素子のどれか一つがバルブ台座を遮断することができる。この実施例において、バルブ要素保持構造126は複数のバルブ素子を収容するように大きさを決められて構成されることができ、又はバルブ要素保持構造126は完全に省略されることができる。この後者の場合において、バルブ素子のうちの1つが排気ラインを遮断するための位置へ確実に動くように、LOXに浮遊する十分な数のバルブ素子が提供されなければならない。
【0059】
上記したように、PLOXユニットの一つの特徴は、その比較的低い高さである。例示的な実施の形態において、このユニットは、8インチ以下の高さを持つ。この低い高さはいくつかの利点を提供する。例えば、高さが低いことで、PLOXユニットの重心が低くなる。これは、通常の直立した位置にある場合に、ユニットをより安定させる。低い高さによって、特定の状況(例えばかがんだり座ったりしている状況)において装置はユーザにとってより快適になる。かがんでいる又は座っている場合、より高いユニットはわずらわしく扱いにくい場合がある。
【0060】
ユニットの全体の高さを削減するのを助けるために、OCD 62及びOCDの設定を制御するために用いられる流動制御ノブ64は中心を外れて配置される。より具体的には、ユーザの下部に向かう方向で内向きに先細りになるショルダーが設けられる。このテーパーは、フットプリントが高さとともに最小限になることを保証する。
【0061】
重量を低減しつつユニットの高さを最小化するさらに他の本発明の特徴は、非剛体のハンドルをユニットに設けることである。いくつかの従来の携帯型LOX運搬装置は、ユニットの上部に設置されてユニットの中央にある剛体のハンドルを持つ。これは容易にアクセス可能なハンドルを提供するが、ユニットの全体の高さ及び重量を大幅に増加させる。本発明の例示的な実施の形態において、織物ハンドル69又はストラップが提供され、このハンドルの各々の端は、剛体のハウジング114の向かい合う側につながっている。このハンドルは、何らかの従来の技術を用いて、ハウジングに永久に又は着脱自在に取り付けられることができる。さらにハンドル69の長さは、何らかの従来の方法で調整可能である。非剛体のハンドルは、強度及び/又は快適さを高めるために、パッドを入れられること又は補強されることができる。
【0062】
おそらく最もよく図3に示されるように、ユニットがユーザによって着用される又は運ばれるときの快適さを促進するために、ハウジング114は一般に「腎臓」の形である。ユーザによって着用される又は運ばれる場合、ハウジング114の側面71がユーザに面する。この側面は、平らな又は凸状の表面より適切にユーザの体に巻付くように、凹面形状を備えている。
【0063】
PLOXユニット30は、ユニットの裏面から認識できるスケール73を含む。ハンドル75がこのスケールに取り付けられ、ユーザがハンドル75によってユニットを持ち上げると、スケールはユニットの重量を示す。これは、どれくらいのLOXがユニット中に残っているのかをユーザが決定することを助ける。もちろん、スケールは他の構成を持つことができ、ユニット上の他の場所に設けられることができる。例えば、スケールは、平らな面に配置されたときにユニットの重さを量る圧力センサとして提供されることができる。デジタル又はアナログの情報が、ユニットの重量及び/又はどのくらいのLOXが残存しているかをユーザに示すために提供されることができる。本発明はさらに、モニタリングされた重量及び選択された流量に基づいて、残りの酸素使用量を計算することを意図する。もちろん、処理素子及び出力装置が、この機能を達成するために提供されることを必要とする。
【0064】
加えて、ウィンドウ77が、ハウジング114の底部の近くで下部角に提供される。ウィンドウ77は、第1連結部材44への視覚的アクセスを提供するために、ハウジングを通して形成される。図示された実施の形態において、ウィンドウ77は涙の形である。しかしながら本発明は、ウィンドウが他の形状、サイズ及び構成を持つことができ、ウィンドウをカバーする透明な窓ガラスを持つことができることを意図する。ウィンドウ77は、ユーザがPLOXユニットをLOX供給38の第2連結部材46に接続することを試みているときに、第1連結部材44を目視することを可能にする。第1連結部材を探すことができることは、充填プロセスの開始の間、ユーザが第2連結部材に第1連結部材を位置合わせすることを可能にする助けとなる。
【0065】
ここで図10-13を参照して、第1連結部材44及び第2連結部材46の詳細が議論される。PLOXシステム30に結合している第1連結部材44は、その中に形成される軸受けキャビティ162を持つ中央ハウジング160を含む。一方向バルブ164がハウジング160中に設置される。バルブ164は、バイアス力によって閉じた位置にバイアスされる可動バルブ部材166を含む。開いている場合、LOXはハウジング160の中を自由に流れることができる。図示された実施の形態において、このバイアス力は、ばね168によって与えられる。
【0066】
一組のピン170が、ハウジング160に設けられている。例示的な実施の形態において、各々のピン170は、軸172及びこの軸に回転可能に取り付けられる外側のケーシング172を含む。これは、ピンが他の面とかみ合うときに、外側の面(すなわちケーシング)が回転することを可能にして、それによってピンと他の面との間の摩擦を低減する。
【0067】
第2連結部材46は、軸180及び外側バスケット182を持つハウジングを含み、スペース184が軸と外側バスケットとの間に定められる。一組のヘリカル又はスパイラルスロット186が、第1連結部材44からピン170を受容するために、外側バスケット中に定められる。このスロットは、末端にヘリカルでない部分188を含み、一旦ピン170が部分188まで動くと、ピンはスロット内に留まる。第2連結部材46はさらに、バルブ190を含む。
【0068】
第1連結部材44を第2連結部材46とかみ合わせることは、軸180を軸受けキャビティ162に挿入することを必要とし、それはさらに、スペース184の中へハウジング160の壁163を配置することに結びつく。ピン170は、ヘリカルスロット186の開放端に位置合わせされなければならない。第1連結部材及び第2連結部材は、それから互いに向けて押し込まれ、一方を他方に対してねじって又は回転させて、ピン170をスロット186に沿って動かす。バルブ190はバルブ164にかみ合い、両方を開位置に動かす。バルブ164の開放は、図11の矢印169によって示される。完全に挿入されると、壁163の外側端165は、第2連結部材46のショルダー185に接する。バルブ164及び190を閉位置に付勢するのに役立つバイアス力は互いを押し、それは第1及び第2の連結部材を分離するのに役立つ。しかしながら、ピン170がスロット186の平らな部分188に位置する限り、それらは一緒に保持される。したがって、ユーザは、連結部材をかみ合せたままで第1及び第2連結部材を互いに押し付けることをやめることができ、ハンズフリーでPLOXユニット30を充填することを容易にする。
【0069】
(図13において長さ「L」として示される)第1連結部材44のキャビティ162の長さ及び第2連結部材46の軸180の長さは、連結部材がかみ合うときに壁163の外側の端165がショルダー185に接するように選択される。本発明の例示的な実施の形態において、第1連結部材44及び第2連結部材46の全長は、従来のLOX連結部材の長さ以下にキャビティ162及び軸180の長さを削減することによって最小限にされる。例えば本発明は、長さLが5/8インチ以下であることを意図する。
【0070】
図14は、本発明の原理に従ってPLOXユニットで用いられる排気システムの排気バルブ108及び排気ハンドル112の斜視図である。排気バルブ1080はラッチ型のバルブであり、一旦開くと開いたままになり、一旦閉じると閉じたままになる。これは、PLOXユニット30のハンズフリー充填を容易にする。本発明は、このラッチ型バルブ機能が様々な形態で達成されることができることを意図する。例えば、任意の機械的装置又は構造が、排気ハンドル112を開いた又は閉じた位置に維持するために用いられることができる。
【0071】
図示された例示的な実施の形態において、ラッチ型バルブ機能は、排気ハンドル112のカムデザインによって達成される。カムシャフト113が、排気ハンドル112上のオフセット位置に設けられ、カム形状のまわりで排気ハンドルを動かすと、排気バルブの中に設置される排気軸を引っ張り、排気軸の部分をバルブ台座から離し、それによって排気バルブを開く。排気ハンドル及び排気軸を閉じた位置にバイアスするために、ばね115が設けられている。さらに棘117が、排気バルブに対する出口ポートとして設けられている。本発明は、排気ガスがPLOXユニット中の任意の所望の位置に導かれることができるように、配管を棘117に接続することを意図する。
【0072】
本発明が最も実際的であり好ましい実施の形態であると現在みなされるものに基づいて説明を目的として詳細に説明されたが、そのような詳細は単にその目的のためだけであって、本発明は、開示された実施の形態に制限されず、それどころか、添付された特許請求の範囲の範囲内である変更及び均等なアレンジをカバーすることが意図されていることが理解されるべきである。例えば、本発明が、可能な限り、任意の実施の形態の一つ以上の特徴は、他の任意の実施の形態の一つ以上の特徴と組み合わせることができることを意図していることが理解されるべきである。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯型液体酸素(PLOX)ユニットであって、
内部を備える液体酸素(LOX)容器、
前記LOX容器の前記内部の外側に配置される第1端部、及び前記LOX容器の前記内部の中に配置される第2端部を備え、LOX供給から前記LOX容器の前記内部へLOXを給送するための流入ライン、
前記LOX容器の前記内部の外側に配置される第1端部、及び前記LOX容器の前記内部の中に配置される第2端部を備え、前記LOX容器の前記内部からLOXを給送するための流出ライン、
前記LOX容器の前記内部の外側に配置される第1端部、及び前記LOX容器の前記内部の中に配置される第2端部を備え、前記LOX容器の前記内部を雰囲気に連通するための排気ライン、
前記LOX容器の前記内部を雰囲気へと選択的に連通するために、前記排気ラインに有効に結合された排気バルブ、
排気ラインに結合され、前記LOX容器の前記内部の中の予め定められたレベルに達したLOXに応じて前記排気ラインを実質的に遮断する自動遮断アセンブリ、並びに
前記自動遮断アセンブリに結合され、前記排気ラインを非ブロック化するために前記自動遮断アセンブリの少なくとも一部を動かすことによって前記自動遮断アセンブリをリセットするリセット素子、
を有するユニット。
【請求項2】
前記LOX容器を収容するシェル、並びに前記シェル及び前記LOX容器を収容するハウジングをさらに有し、真空スペースが前記シェルと前記LOX容器との間に設けられ、前記真空スペース中で真空が引かれる、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記自動遮断アセンブリが、可動のバルブ要素、及び第1端部と第2端部との間で前記排気ライン中に定められるバルブ台座を含み、前記バルブ要素及び前記バルブ台座は、前記バルブ要素が前記バルブ台座にはまり、前記LOX容器の前記内部の中の前記予め定められたレベルに達したLOXに応じて前記排気ラインを実質的に遮断するように構成及び配置される、請求項1に記載のユニット。
【請求項4】
前記バルブ要素が実質的に球状であり、前記LOX容器の前記内部の中でLOXに浮かぶように構成及び配置される、請求項3に記載のユニット。
【請求項5】
前記バルブ台座に対する前記バルブ要素の位置を制御するバルブ要素ホルダーをさらに有する、請求項3に記載のユニット。
【請求項6】
前記リセット素子が、
(a) 前記バルブ台座と前記第1端部との間で前記排気ライン中に定められ、前記排気ラインの内部を前記LOX容器の前記内部に連通するように配置されるリセットオリフィス、
(b) 前記バルブ要素と前記バルブ台座との間に設けられるリセットスペース、
(c) 前記バルブ要素を前記バルブ台座からはずすために前記バルブ要素に力を印加するように作動することができる機械的アセンブリ、又は
(d) (a)-(c)の任意の組み合わせ、
を有する、請求項3に記載のユニット。
【請求項7】
前記流入ラインの少なくとも一部が前記流出ライン内に配置される、請求項1に記載のユニット。
【請求項8】
前記流出ラインに有効に結合される酸素節約装置をさらに有する、請求項1に記載のユニット。
【請求項9】
前記LOX容器が、上部、下部、及び、前記上部と前記下部との間に延在する側壁を含み、前記流入ライン、前記流出ライン及び前記排気ラインが、前記上部を通して前記LOX容器に入る、請求項1に記載のユニット。
【請求項10】
前記流入ラインの第1端部に配置される充填コネクタをさらに有する、請求項1に記載のユニット。
【請求項11】
前記充填コネクタが、前記充填コネクタをLOX供給の供給コネクタに取り付け、前記充填コネクタが前記供給コネクタにかみ合ったままにする充填コネクタ固定機構を含む、請求項10に記載のユニット。
【請求項12】
前記排気バルブに結合される排気ハンドルをさらに有し、前記排気ハンドルは、前記排気ラインが前記LOX容器の前記内部を雰囲気に連通する開位置と、前記LOX容器の前記内部の雰囲気への連通を実質的に防止する閉位置との間で、手動で操作可能である、請求項1に記載のユニット。
【請求項13】
前記排気バルブ、前記排気ハンドル又はその両方に結合された排気バルブ固定機構をさらに有し、前記排気バルブ固定機構は、前記開位置に動かされたことに応じて、前記排気ハンドルを前記開位置に維持する、請求項12に記載のユニット。
【請求項14】
携帯型液体酸素(PLOX)ユニットであって、
液体酸素(LOX)を貯蔵する貯蔵手段、
LOX供給から前記貯蔵手段の内部へとLOXを給送するLOX受取手段、
前記貯蔵手段の前記内部からLOXを給送するLOX供給手段、
前記貯蔵手段の前記内部を雰囲気へと連通する排気手段、
前記LOX容器の前記内部の中の予め定められたレベルに達したLOXに応じて前記排気手段を実質的に遮断してLOXが前記貯蔵手段に入らないようにする遮断手段、及び
前記遮断手段を解放して前記排気手段を非ブロック化するリセット手段、
を有するユニット。
【請求項15】
前記貯蔵手段を収容するシェル、並びに前記シェル及び前記貯蔵手段を収容するハウジングをさらに有し、真空スペースが前記シェルと前記貯蔵手段との間に設けられる、請求項14に記載のユニット。
【請求項16】
前記遮断手段が可動のバルブ要素を有し、前記排気手段がバルブ台座を含み、前記貯蔵手段中の前記予め定められたレベルに達したLOXに応じて前記バルブ要素が前記バルブ台座にはまって、前記排気手段を実質的に遮断するように、前記バルブ要素及び前記バルブ台座が構成されて配置される、請求項14に記載のユニット。
【請求項17】
前記可動のバルブ要素が、前記LOX容器の前記内部の中でLOXに浮くように構成されて配置される、請求項16に記載のユニット。
【請求項18】
前記バルブ台座に対する前記バルブ要素の位置を制御する保持手段をさらに有する、請求項16に記載のユニット。
【請求項19】
前記リセット手段が、前記バルブ要素を前記バルブ台座から取り外す手段を有する、請求項16に記載のユニット。
【請求項20】
前記リセット手段が、前記貯蔵手段の中の圧力を前記排気手段の中の圧力と等しくする圧力等化手段を有する、請求項14に記載のユニット。
【請求項21】
前記LOX供給手段が酸素節約手段を含む請求項14に記載のユニット。
【請求項22】
前記LOX受取手段が、当該ユニットをLOX供給に結合して当該ユニットを前記LOX供給に結合された関係に維持する手段を含む、請求項14に記載のユニット。
【請求項23】
前記排気手段が、開位置において前記貯蔵手段の前記内部を雰囲気に連通し、閉位置において前記貯蔵手段の前記内部の雰囲気への連通を実質的に防止するための手動で操作する手段を含む、請求項14に記載のユニット。
【請求項24】
前記手動で操作する手段を、ユーザからのインタラクション無しで前記開位置に維持する手段をさらに有する、請求項23に記載のユニット。
【請求項25】
携帯型液体酸素(PLOX)ユニットを充填する方法であって、
PLOXユニット及び液体酸素(LOX)供給を用意し、
前記PLOXユニットの第1連結部材を前記LOX供給の第2連結部材に手動でかみ合わせることによって、前記PLOXユニットを前記LOX供給に結合し、
前記PLOXユニットのLOX容器の内部を雰囲気に連通するために排気ラインを手動で開くことによって、前記LOX供給から前記PLOXユニットへとLOXを移し、
予め定められたレベルに達した前記PLOXユニット中のLOXの量に応じて、前記LOX供給から前記PLOXユニットへ移すステップを自動的に止める、方法。
【請求項26】
前記結合ステップの結果、前記PLOXユニットは、当該PLOXユニットへの手動のインタラクション無しで前記LOX供給に結合されたままである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記PLOXユニットの前記LOX供給への結合は、第2連結部材に対して第1連結部材を手動で回転させることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記LOX供給から前記PLOXユニットへ移すステップを自動的に止めるステップが、前記LOX容器の前記内部の中の予め定められたレベルに達したLOXに応じて、前記排気ラインの実質的な妨害物を提供することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
LOX容器の内部の雰囲気との連通を防止するために前記排気ラインを手動で閉じ、前記排気ラインの前記妨害物を除去して前記PLOXユニットが再充填されることを可能にすることをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記排気ラインの前記妨害物の除去が、
(a) 前記妨害物の両側の圧力を等しくすること、
(b) 前記妨害物に力を印加するように構成された機械的アセンブリを作動させることによって、前記妨害物を手動で取り外すこと、又は
(c) (a)及び(b)の組み合わせ、
を含む請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記排気ラインを手動で開くことが、前記PLOXユニット又は前記LOX供給への手動のインタラクション無しで前記排気ラインを開いた構成に維持することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項32】
前記PLOXユニットへのLOXの移送が停止したことに応じて、第1連結部材を第2連結部材から取り外すことをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【請求項1】
携帯型液体酸素(PLOX)ユニットであって、
内部を備える液体酸素(LOX)容器、
前記LOX容器の前記内部の外側に配置される第1端部、及び前記LOX容器の前記内部の中に配置される第2端部を備え、LOX供給から前記LOX容器の前記内部へLOXを給送するための流入ライン、
前記LOX容器の前記内部の外側に配置される第1端部、及び前記LOX容器の前記内部の中に配置される第2端部を備え、前記LOX容器の前記内部からLOXを給送するための流出ライン、
前記LOX容器の前記内部の外側に配置される第1端部、及び前記LOX容器の前記内部の中に配置される第2端部を備え、前記LOX容器の前記内部を雰囲気に連通するための排気ライン、
前記LOX容器の前記内部を雰囲気へと選択的に連通するために、前記排気ラインに有効に結合された排気バルブ、
排気ラインに結合され、前記LOX容器の前記内部の中の予め定められたレベルに達したLOXに応じて前記排気ラインを実質的に遮断する自動遮断アセンブリ、並びに
前記自動遮断アセンブリに結合され、前記排気ラインを非ブロック化するために前記自動遮断アセンブリの少なくとも一部を動かすことによって前記自動遮断アセンブリをリセットするリセット素子、
を有するユニット。
【請求項2】
前記LOX容器を収容するシェル、並びに前記シェル及び前記LOX容器を収容するハウジングをさらに有し、真空スペースが前記シェルと前記LOX容器との間に設けられ、前記真空スペース中で真空が引かれる、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記自動遮断アセンブリが、可動のバルブ要素、及び第1端部と第2端部との間で前記排気ライン中に定められるバルブ台座を含み、前記バルブ要素及び前記バルブ台座は、前記バルブ要素が前記バルブ台座にはまり、前記LOX容器の前記内部の中の前記予め定められたレベルに達したLOXに応じて前記排気ラインを実質的に遮断するように構成及び配置される、請求項1に記載のユニット。
【請求項4】
前記バルブ要素が実質的に球状であり、前記LOX容器の前記内部の中でLOXに浮かぶように構成及び配置される、請求項3に記載のユニット。
【請求項5】
前記バルブ台座に対する前記バルブ要素の位置を制御するバルブ要素ホルダーをさらに有する、請求項3に記載のユニット。
【請求項6】
前記リセット素子が、
(a) 前記バルブ台座と前記第1端部との間で前記排気ライン中に定められ、前記排気ラインの内部を前記LOX容器の前記内部に連通するように配置されるリセットオリフィス、
(b) 前記バルブ要素と前記バルブ台座との間に設けられるリセットスペース、
(c) 前記バルブ要素を前記バルブ台座からはずすために前記バルブ要素に力を印加するように作動することができる機械的アセンブリ、又は
(d) (a)-(c)の任意の組み合わせ、
を有する、請求項3に記載のユニット。
【請求項7】
前記流入ラインの少なくとも一部が前記流出ライン内に配置される、請求項1に記載のユニット。
【請求項8】
前記流出ラインに有効に結合される酸素節約装置をさらに有する、請求項1に記載のユニット。
【請求項9】
前記LOX容器が、上部、下部、及び、前記上部と前記下部との間に延在する側壁を含み、前記流入ライン、前記流出ライン及び前記排気ラインが、前記上部を通して前記LOX容器に入る、請求項1に記載のユニット。
【請求項10】
前記流入ラインの第1端部に配置される充填コネクタをさらに有する、請求項1に記載のユニット。
【請求項11】
前記充填コネクタが、前記充填コネクタをLOX供給の供給コネクタに取り付け、前記充填コネクタが前記供給コネクタにかみ合ったままにする充填コネクタ固定機構を含む、請求項10に記載のユニット。
【請求項12】
前記排気バルブに結合される排気ハンドルをさらに有し、前記排気ハンドルは、前記排気ラインが前記LOX容器の前記内部を雰囲気に連通する開位置と、前記LOX容器の前記内部の雰囲気への連通を実質的に防止する閉位置との間で、手動で操作可能である、請求項1に記載のユニット。
【請求項13】
前記排気バルブ、前記排気ハンドル又はその両方に結合された排気バルブ固定機構をさらに有し、前記排気バルブ固定機構は、前記開位置に動かされたことに応じて、前記排気ハンドルを前記開位置に維持する、請求項12に記載のユニット。
【請求項14】
携帯型液体酸素(PLOX)ユニットであって、
液体酸素(LOX)を貯蔵する貯蔵手段、
LOX供給から前記貯蔵手段の内部へとLOXを給送するLOX受取手段、
前記貯蔵手段の前記内部からLOXを給送するLOX供給手段、
前記貯蔵手段の前記内部を雰囲気へと連通する排気手段、
前記LOX容器の前記内部の中の予め定められたレベルに達したLOXに応じて前記排気手段を実質的に遮断してLOXが前記貯蔵手段に入らないようにする遮断手段、及び
前記遮断手段を解放して前記排気手段を非ブロック化するリセット手段、
を有するユニット。
【請求項15】
前記貯蔵手段を収容するシェル、並びに前記シェル及び前記貯蔵手段を収容するハウジングをさらに有し、真空スペースが前記シェルと前記貯蔵手段との間に設けられる、請求項14に記載のユニット。
【請求項16】
前記遮断手段が可動のバルブ要素を有し、前記排気手段がバルブ台座を含み、前記貯蔵手段中の前記予め定められたレベルに達したLOXに応じて前記バルブ要素が前記バルブ台座にはまって、前記排気手段を実質的に遮断するように、前記バルブ要素及び前記バルブ台座が構成されて配置される、請求項14に記載のユニット。
【請求項17】
前記可動のバルブ要素が、前記LOX容器の前記内部の中でLOXに浮くように構成されて配置される、請求項16に記載のユニット。
【請求項18】
前記バルブ台座に対する前記バルブ要素の位置を制御する保持手段をさらに有する、請求項16に記載のユニット。
【請求項19】
前記リセット手段が、前記バルブ要素を前記バルブ台座から取り外す手段を有する、請求項16に記載のユニット。
【請求項20】
前記リセット手段が、前記貯蔵手段の中の圧力を前記排気手段の中の圧力と等しくする圧力等化手段を有する、請求項14に記載のユニット。
【請求項21】
前記LOX供給手段が酸素節約手段を含む請求項14に記載のユニット。
【請求項22】
前記LOX受取手段が、当該ユニットをLOX供給に結合して当該ユニットを前記LOX供給に結合された関係に維持する手段を含む、請求項14に記載のユニット。
【請求項23】
前記排気手段が、開位置において前記貯蔵手段の前記内部を雰囲気に連通し、閉位置において前記貯蔵手段の前記内部の雰囲気への連通を実質的に防止するための手動で操作する手段を含む、請求項14に記載のユニット。
【請求項24】
前記手動で操作する手段を、ユーザからのインタラクション無しで前記開位置に維持する手段をさらに有する、請求項23に記載のユニット。
【請求項25】
携帯型液体酸素(PLOX)ユニットを充填する方法であって、
PLOXユニット及び液体酸素(LOX)供給を用意し、
前記PLOXユニットの第1連結部材を前記LOX供給の第2連結部材に手動でかみ合わせることによって、前記PLOXユニットを前記LOX供給に結合し、
前記PLOXユニットのLOX容器の内部を雰囲気に連通するために排気ラインを手動で開くことによって、前記LOX供給から前記PLOXユニットへとLOXを移し、
予め定められたレベルに達した前記PLOXユニット中のLOXの量に応じて、前記LOX供給から前記PLOXユニットへ移すステップを自動的に止める、方法。
【請求項26】
前記結合ステップの結果、前記PLOXユニットは、当該PLOXユニットへの手動のインタラクション無しで前記LOX供給に結合されたままである、請求項25に記載の方法。
【請求項27】
前記PLOXユニットの前記LOX供給への結合は、第2連結部材に対して第1連結部材を手動で回転させることを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項28】
前記LOX供給から前記PLOXユニットへ移すステップを自動的に止めるステップが、前記LOX容器の前記内部の中の予め定められたレベルに達したLOXに応じて、前記排気ラインの実質的な妨害物を提供することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項29】
LOX容器の内部の雰囲気との連通を防止するために前記排気ラインを手動で閉じ、前記排気ラインの前記妨害物を除去して前記PLOXユニットが再充填されることを可能にすることをさらに含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記排気ラインの前記妨害物の除去が、
(a) 前記妨害物の両側の圧力を等しくすること、
(b) 前記妨害物に力を印加するように構成された機械的アセンブリを作動させることによって、前記妨害物を手動で取り外すこと、又は
(c) (a)及び(b)の組み合わせ、
を含む請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記排気ラインを手動で開くことが、前記PLOXユニット又は前記LOX供給への手動のインタラクション無しで前記排気ラインを開いた構成に維持することを含む、請求項25に記載の方法。
【請求項32】
前記PLOXユニットへのLOXの移送が停止したことに応じて、第1連結部材を第2連結部材から取り外すことをさらに含む、請求項25に記載の方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図5C】
【図6A】
【図6B】
【図7】
【図8A】
【図8B】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【公表番号】特表2010−516976(P2010−516976A)
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−547468(P2009−547468)
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/052335
【国際公開番号】WO2008/094926
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(505338497)アールアイシー・インベストメンツ・エルエルシー (81)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年5月20日(2010.5.20)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月29日(2008.1.29)
【国際出願番号】PCT/US2008/052335
【国際公開番号】WO2008/094926
【国際公開日】平成20年8月7日(2008.8.7)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.テフロン
【出願人】(505338497)アールアイシー・インベストメンツ・エルエルシー (81)
【Fターム(参考)】
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